JP2022097727A - 商品販売データ処理システム - Google Patents

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文克 齋藤
Fumikatsu Saito
恵姜 鐘
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Abstract

【課題】商品販売データ処理システムにおいて媒体を用いることなく現金の入出金に応じた処理が行えるようにする。【解決手段】入金または出金が可能である旨の報知を行う報知手段と、報知手段による報知に対応する入金または出金の操作を受け付ける操作受付手段と、操作受付手段により操作が受け付けられた際に、自装置または他の所定の装置が入金または出金に応じた状態となっているよう設定する状態設定手段とを備えて商品販売データ処理システムを構成する。【選択図】図9

Description

本発明は、商品販売データ処理システムに関する。
釣り銭がニアエンドの状態となったことに応じて、現金の出金を指示するコードが印刷された出金伝票を出金元のPOSレジスタに読み取らせて出金処理を実行させ、現金の入金を指示するコードが印刷された入金伝票を入金先のPOSレジスタに読み取らせて入金処理を実行させる会計システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-194993号公報
しかしながら、特許文献1に記載のPOSシステムでは、現金の入出金にあたり、出金伝票や入金伝票などの媒体を利用するようにされている。このため、媒体を紛失したり、汚損したりしてしまったような場合には、入手金を行えないなどの不具合が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、商品販売データ処理システムにおいて媒体を用いることなく現金の入出金に応じた処理が行えるようにすることを目的とする。
上述した課題を解決する本発明の一態様は、入金または出金が可能である旨の報知を行う報知手段と、前記報知手段による報知に対応する入金または出金の操作を受け付ける操作受付手段と、前記操作受付手段により操作が受け付けられた際に、自装置または他の所定の装置が入金または出金に応じた状態となっているよう設定する状態設定手段とを備える商品販売データ処理システムである。
本発明によれば、管理装置の出力を監視することなく、商品販売データ処理システムにおいて媒体を用いることなく現金の入出金に応じた処理が行えるようになるという効果が得られる。
第1本実施形態におけるPOSシステムの構成例を示す図である。 第1実施形態における登録装置と精算装置の外観例を示す図である。 第1本実施形態における登録装置の構成例を示す図である。 第1本実施形態における精算装置の構成例を示す図である。 第1本実施形態における管理装置の構成例を示す図である。 第1本実施形態における精算装置間入出金の手順例について説明する図である。 第1実施形態における入出金指示伝票の印刷内容例を示す図である。 第2実施形態における商品登録画面の一例を示す図である。 第2実施形態におけるPOSシステムがニアエンドに対応して実行する入出金処理の手順例を示すシーケンス図である。 第2実施形態における出金実行画面の一例を示す図である。 第3実施形態におけるPOSシステムがニアエンドに対応して実行する入出金処理の手順例を示すシーケンス図である。 第3実施形態における出金指定画面の一例を示す図である。 第3実施形態における入金実行画面の一例を示す図である。 第3実施形態における入出金履歴一覧画面の一例を示す図である。 第2実施形態または第3実施形態における会計グループの他の設定例を示す図である。 第4実施形態における最低保持枚数情報の一例を示す図である。 第4実施形態における精算装置がニアエンドの状態発生の判定に関して実行する処理手順例を示すフローチャートである。 第4実施形態における出金上限枚数情報の一例を示す図である。 第4実施形態における出金指定画面の一例を示す図である。 精算装置を対象として2回の出金が行われる場合の一事例について説明する図である。 第4実施形態における出金上限回数情報の一例を示す図である。 第5実施形態における精算装置を対象として出金が行われる場合の一事例を示す図である。 第5実施形態の精算装置がニアエンドの状態発生に応じた出金に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。 第5実施形態の変形例における入出金指示伝票の印刷内容例を示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るPOSシステム1(商品販売データ処理システムの一例)の構成例を示している。同図に示すPOSシステム1は、管理装置10と、3台の登録装置20-1~20-3と、6台の精算装置30-1~30-6とを備えて構成されている。
なお、以降の説明にあたり、登録装置20-1~20-3について特に区別しない場合には、登録装置20と記載する。また、精算装置30-1~30-6について特に区別しない場合には、精算装置30と記載する。
管理装置10と登録装置20と精算装置30とは、有線または無線接続のLAN(Local Area Network)11で相互に接続されている。
なお、同図に示したPOSシステム1の構成は一例である。例えば、POSシステム1は、2台以下または4台以上の登録装置20を含む構成としてもよいし、5台以下または7台以上の精算装置30を含む構成としてもよい。
管理装置10は、POSシステム1を管理する情報処理装置であり、POSシステム1において登録装置20や精算装置30などを管理し、商品マスタなどの種々の情報を管理する。管理装置10は、登録装置20及び各精算装置30に、最新の商品マスタを適宜送信する。
商品マスタは、各商品の商品識別情報(例えば、JANコード)、商品名(品名、アイテム名)、価格などの商品情報を格納したファイルである。
管理装置10は、最新の商品情報が反映された商品マスタを、外部(例えば、本部のサーバ、リムーバブル形式の記憶媒体)から取得し、登録装置20及び各精算装置30に適宜送信する。
管理装置10は、例えば店舗におけるバックヤードなどに配置される。
登録装置20は、購入対象の商品を登録する商品登録処理を実行する。商品の登録は、例えば、スキャナを用いて、商品に付されているバーコードを読み取るか、商品登録画面に表示されたプリセットボタン等を操作することにより行われる。
また、登録装置20は、登録された商品の精算に用いられる情報(以下、精算情報(登録データの一例)という)を生成し、記憶する。
精算情報は、当該精算情報を識別するための精算情報識別情報、登録日時、登録された各商品の商品識別情報、登録された各商品の商品名、販売価格、値引き情報、購入対象の商品の品数を示す取引点数(購入点数)、購入対象の商品の総額(合計金額)を含む。また、精算情報は、当該精算情報を生成した登録装置20(すなわち、当該精算情報に係る商品を登録した登録装置20)を識別するための登録装置識別情報をさらに含んでもよい。
さらに、精算情報に対応する顧客が会員とであって、商品登録に際して会員識別情報(例えば会員番号)の入力が行われている場合には、精算情報に会員識別情報が含められてよい。
精算情報は、精算装置30において精算処理に用いられる。精算処理とは、登録された商品の代金を、現金、電子マネー、クレジットカードなどを選択的に用いて支払い、決済する処理である。
本実施の形態では、複数の精算装置30が存在するが、複数のうちのいずれか1台が、登録装置20において生成された商品登録データを用いて精算処理を実行する。複数の精算装置30のうちから、精算処理を実行させるべき精算装置30を指定する態様としては、下記の第1の指定態様と第2の指定態様が挙げられる。
第1の指定態様は、精算処理を実行させる精算装置30を、店員が登録装置20にて指定する態様である。
すなわち、店員が、精算装置30を指定する操作を登録装置20に対して行うことによって、複数の精算装置30のうちから精算処理を実行させる精算装置30を指定する。
なお、登録装置20において、各精算装置30の稼働状況を示した稼働情報を表示するようにし、登録装置20において、店員が精算装置30を指定する際に、各精算装置30の稼働状況を確認できるようにしてもよい。
店員が精算装置30を指定した場合には、LAN11を介して、登録装置20において生成された商品登録データを含む精算情報が、指定された精算装置30に送信される。すなわち、登録装置20は、商品登録処理に続いて精算装置30が指定された場合には、指定された精算装置30に対し、当該商品登録処理に基づく商品登録データを含む精算情報を送信する。
なお、本実施の形態では、登録装置20は、直接、精算装置30に精算情報を送信するが、管理装置10を経由して、精算装置30に精算情報を送信してもよい。
また、第2の指定態様は、精算処理用の媒体(お会計券(登録商標))を登録装置20から発行させ、店員から手渡しされたお会計券を、客が1つの精算装置30に読み取らせる態様である。
すなわち、客が、店員から手渡しされたお会計券を精算装置30に読み取らせることによって、複数の精算装置30のうちから精算処理を実行させる精算装置30を指定する。
お会計券には、発行元の登録装置20を示す登録装置IDと精算情報とが、バーコード(一次元コード)または二次元コードのいずれかのコードの形式で印字(印刷)されている。精算装置30は、お会計券のコードを読み取ると、読み取ったコードにより示される精算情報から商品登録データを取得する。
なお、以降の説明においては、本実施形態のPOSシステム1について第1の指定態様が採られる場合を例に挙げる。
精算装置30は、客の操作に応じて精算処理を実行する。また、精算装置30は、精算処理を終了した場合には、登録装置20に精算処理の終了を通知する。
次に、図2~図4を参照して、登録装置20及び精算装置30の構成例について説明する。
図2は、登録装置20と精算装置30との外観例を示す斜視図である。図3は、登録装置20の構成例を示すブロック図である。図4は、精算装置30の構成例を示すブロック図である。
登録装置20は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)201と、記憶部202と、RAM(Random Access Memory)203と、スキャナ部204と、店員用表示部205と、客用表示部205aと、操作部206と、通信部207と、ブザー208と、印刷部209と、カードリーダ210を備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
CPU201は、中央演算処理装置であり、記憶部202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録装置20の動作を制御する。
記憶部202は、CPU201の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
RAM203は、CPU201の主記憶装置であって、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、管理装置10から取得した商品マスタや、商品登録処理後に生成された精算情報などを記憶する。
スキャナ部204は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
店員用表示部205は、タッチパネル(例えば、液晶タッチパネル)であり、店員用の種々の情報を表示する。
例えば、店員用表示部205は、商品情報(商品コード等)に関連付けられているプリセットボタンを配置した商品登録画面などを表示する。
客用表示部205aは、客用の種々の情報を表示する。例えば、客用表示部205aは、登録した商品の価格等を表示する。客用表示部205aは、タッチパネル(例えば、液晶タッチパネル)であってもよい。
操作部206は、登録装置20を動作させるための各種の操作ボタン(小計キー、現計キー、置数キー、訂正キー、及びプリセットキー等)を備える。例えば、操作部206は、操作ボタン(プリセットキー)が操作されることにより、そのプリセットキーに予め設定登録されている商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
通信部207は、LAN11を介して、他の装置と通信する。
ブザー208は、店員が操作を確認することが必要な場合などに、ブザー音を発生させる。
印刷部209は、必要に応じて媒体を印刷して発行する。例えば、印刷部209は、お会計券を印刷して発行することができる。
カードリーダ210は、例えばIC(Integra Circuit)カード形式のRFID(Radio Frequency Identifier)タグに対する情報の読み出しを行うデバイスである。
図2においては、スキャナ部204、店員用表示部205、操作部206、印刷部209及びカードリーダ210を含む登録装置20の外観例が示される。
精算装置30は、図4に示すように、CPU301と、記憶部302と、RAM303と、スキャナ部304と、表示部305と、操作部306と、通信部307と、ブザー308と、印刷部309と、決済部310と、サインポール311と、人感知センサ312と、カードリーダ313とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
CPU301は、中央演算処理装置であり、記憶部302に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、精算装置30の動作を制御する。
記憶部302は、CPU301の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU301が利用する各種の情報を記憶する。
RAM303は、CPU301の主記憶装置であって、種々の情報を記憶する。例えば、RAM303は、管理装置10から取得した商品マスタや、登録装置20から取得した精算情報を記憶する。
スキャナ部304は、例えば、お会計券に印刷されたコード(バーコードまたは2次元コード)や、会員カード等に付されているコード(会員コード)を光学的に読み取る。
表示部305は、タッチパネル(例えば、液晶タッチパネル)であり、種々の情報を表示する。例えば、表示部305は、合計金額などが表示される精算画面を表示する。
操作部306は、精算装置30を動作させるための各種の操作ボタン(訂正キー及びプリセットキー等)を備える。例えば、操作部306は、操作ボタン(訂正キー)が操作されることにより、操作入力の訂正を受け付ける。
通信部307は、LAN11を介して、他の装置と通信する。
ブザー308は、エラー等が発生した場合、エラーを報知するブザー音を発生させる。
印刷部309は、媒体を印刷して発行する。例えば、印刷部309は、精算処理(すなわち、商品の買上金額の決済)が終了した場合、客が持ち帰る精算済みレシートを印刷して発行する。
決済部310は、決済(精算)に関する処理を行う。本実施形態における決済部310が対応可能な決済の種別としては、現金による決済と、クレジットカードの使用による決済と、電子マネーの使用による決済とのうちの少なくともいずれか1つである場合を例に挙げる。
現金による決済に対応するため、決済部310は、釣銭機を備える。釣銭機は、貨幣を投入する貨幣投入口(例えば、紙幣を投入するための紙幣投入口と、硬貨を投入するための硬貨投入口とを備える)と、釣銭等としての貨幣を排出する貨幣排出口(例えば、紙幣排出口と硬貨排出口とをそれぞれ備える)とを備えている。決済部310は、釣銭機によって、現金により決済を実行し、決済を実行した結果(例えば、決済が成立したか否かを示す情報)を、バスを介してCPU301に出力する。
また、クレジットカードの使用による決済に対応する場合、決済部310は、クレジットカードリーダを備え、クレジットカードリーダにより読み込まれた情報を利用して精算処理を行う。
また、電子マネーの使用による決済に対応する場合、決済部310は、電子マネーリーダを備え、電子マネーリーダにより読み込まれた情報を利用して精算処理を行う。
サインポール311は、複数色の表示灯を有し、それらの表示灯を点灯や点滅させることで、精算装置30が店員により指定された装置であることを示す情報を報知したり、操作可能である旨を報知したりする。
人感知センサ312は、精算装置30の正面の所定圏内に人物(客)がいることを検知するセンサである。
なお、人感知センサ312の検知出力は、例えば精算装置30が、人が自機に近づいたことに応じて、自動的に精算画面を表示させる際に、人が自機に近づいたか否かを判定するのに用いられる。しかしながら、精算装置30は、例えば精算画面は、例えば精算情報の受信や、お会計券に印刷されたバーコードの読み取りなどに応じて表示されるようにしてもよく、この場合には、人感知センサ312は、省略されてよい。
カードリーダ313は、例えばICカード形式のRFIDタグに対する情報の読み出しを行うデバイスである。
図2においては、スキャナ部304、表示部305、操作部306、印刷部309、決済部310、サインポール311及びカードリーダ313などを含む精算装置30の外観構成が示される。
図5を参照して、管理装置10の構成例について説明する。同図の管理装置10は、CPU101と、記憶部102と、RAM103と、通信部104と、表示部105と、操作部106と、印刷部107とを備える。これらの部位は、バスを介して相互に通信可能とされている。
CPU101は、中央演算処理装置であり、記憶部202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、管理装置10の動作を制御する。
記憶部102は、CPU101の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU101が利用する各種の情報を記憶する。
RAM103は、CPU101の主記憶装置であって、種々の情報を記憶する。
通信部104は、LAN11を介して、他の装置と通信する。
表示部105は、種々の情報を表示する。
操作部106は、管理装置10に備えられる各種の操作子(ボタン、キー等)や入力デバイス(キーボード、マウス等を含む)を一括して示す。
印刷部107は、用紙に印刷を行う。
上記構成のPOSシステム1では、営業中において精算装置30の釣銭機に収納されている釣銭用の現金が一定以下となるニアエンドの状態となる場合がある。この場合、例えばバックヤードで管理される現金を引き出し、引き出した現金をニアエンドの状態となった精算装置30に補充することもできる。しかし、この場合には、店員がわざわざバックヤードに移動しなければならず、面倒で時間もかかってしまい、業務に支障が生じる可能性もある。
そこで、本実施形態のPOSシステム1では、ニアエンドの状態にない精算装置30から現金を出金し、出金された現金をニアエンドの状態の精算装置30に入金させることで、ニアエンドの状態を解消させる精算装置間入出金が可能とされている。このような精算装置間入出金を行えば、店員は、ニアエンドの状態の精算装置30に現金を補充するにあたり、バックヤードにまで赴くことなく、店舗内の精算装置30間を移動すればよい。
ここで、バックヤードにおける現金管理の態様について2例を挙げて説明する。
バックヤードにおける現金管理の態様の第1例は、金庫を用いるものである。金庫には、釣銭や売上金などとしての現金が保管される。このような金庫は、例えばネットワークなどの通信網と接続されるものではない。金庫に対する現金の出し入れは、規定の用紙に入出金の記入(記録)を伴って行われる。
また、バックヤードにおける現金管理の態様の第2例は、現金処理機を用いるものである。現金処理機には例えば売上金等が投入される。現金処理機は、投入された売上金に応じた売上データを生成し、生成した売上データを警備会社のネットワーク経由で銀行口座などに送信する。投入された売上金は警備会社により回収される。また、現金処理機からは、売上金として投入した硬貨等を利用して棒金を作成し、棒金単位で出金をすることもできる。現金処理機は、バーコードを読み取る機能を備えている。このため、精算装置30と同様に、同じように現金処理機に入出金指示伝票を読み取らせることで、現金処理機から充当金を出金させることができる。
警備会社は現金処理機に保管されている売上金の回収と、釣銭用棒金の配達との業務を行う。上記のように現金処理機が収納する売上金から釣銭用棒金を充当金として出金できるようにすれば、店舗としては、現金処理機を精算装置30と同様に出金元とすることができるという利点が得られる。また、警備会社にとっても、釣銭用棒金の配達頻度や配達する釣銭用棒金の量を削減できるというに利点が得られる。
また、配達される棒金にはバーコード等の識別情報が付されている。現金処理機や管理装置10は、棒金に付されたバーコードを読み取ることで、配達金の金種や枚数の情報を容易に取得できる。これにより、店舗側では、入金や管理に係る負担を軽減することができる。
さらに、管理装置10は、現金処理機や金庫、POSレジスタ等の店舗にて保管される現金(店舗現金)の全てまたは一部を管理可能なようにされてよい。この場合、管理装置10が備える表示部にて店舗現金の保管状況を表示させることで、店員は、店舗における売上金や釣銭の状況を把握することができる。そして、例えば、釣銭について店舗にて最低限保持(保有)すべき金額(最低限保持額)以下(もしくは未満)となった、あるいは最低限保持額より多いが最低限保持額に近い一定額以下となった場合、管理装置10の表示部にてその旨が報知されるようにしてよい。このような報知を受けて、店員は報知に応じて即座に警備会社への棒金配達の注文(例えば、管理装置10等に対する注文入力操作)を行うように対応できる。
また、警備会社側では、ネットワークに接続された端末により、店舗側の現金処理機や店舗側の管理装置10から情報を受信し、受信された情報を出力させることで、店舗における売上金や釣銭の状況等を把握することができる。これにより、警備会社側では、店舗からの注文を受ける前に配達金を準備したり、売上金回収の計画を立てたりすることが可能になり、業務の効率化が図られる。
図6を参照して、本実施形態のPOSシステム1において行われる精算装置間入出金の手順例について説明する。
ステップS1:入金先の精算装置30-Rがニアエンドの状態となった。ニアエンドの状態となった精算装置30-Rは、自己がニアエンドの状態となったことを検出すると、その旨を示すニアエンド通知を管理装置10に送信する。
ステップS2:管理装置10は、ニアエンド通知を受信したことに応じて、精算装置30-Rがニアエンドの状態になったことの報知(ニアエンド報知)を行う。ニアエンド報知は、ニアエンド状態となったことを報知する内容を含む画面の表示により行われてよい。また、ニアエンド報知は、音による報知も併せて行われてよい。
管理装置10の表示を監視する監視店員は、ニアエンド報知として表示された画面を見ることで、精算装置30-Rがニアエンドの状態になったことを把握する。そこで、監視店員は、管理装置10を操作して、入出金指示伝票51を発行させるための操作を行う。
管理装置10は、入出金指示伝票51を発行させるための操作が行われたことに応じて、入出金指示伝票51を発行する。入出金指示伝票51は、例えばレシート用の用紙に出金指示に応じた所定の内容が印刷された伝票である。具体的に、入出金指示伝票51には、精算装置30-R以外の精算装置30に収納されている現金を出金し、出金された現金を充当金として精算装置30-Rに入金させることを指示する情報(入出金指示情報)が印刷されている。
図7は、入出金指示伝票51の印刷内容例を示している。同図の入出金指示伝票51には、出金元情報エリアAR1、充当金情報エリアAR2、入金先情報エリアAR3、及びバーコードBC1の各印刷領域を含む。
出金元情報エリアAR1には、出金元の精算装置30を示す出金元情報が示される。具体的に、出金元情報エリアAR1においては、店舗での運用のもとで精算装置30ごとに付与されたレジ番号のうちで、出金元の精算装置30に対応するレジ番号が示される。
充当金情報エリアAR2には、充当金の内容を示す充当金情報が示される。同図の例では、充当金情報として、充当金としての現金の内訳(金種と、金種ごとの枚数)とが充当金情報として示されている。具体的に、充当金情報エリアAR2には、充当金としての現金の内訳として、50円硬貨が1枚と10円硬貨が1枚(計60円)であることが示されている。
入金先情報エリアAR3には、入金先の精算装置30を示す入金先情報が示される。具体的に、入金先情報エリアAR3においては、入金先の精算装置30に対応するレジ番号が示される。
バーコードBC1は、入出金指示情報をコード化した情報である。具体的に、バーコードBC1の入出金指示情報は、入出金処理識別子を含む。入出金処理識別子は、今回の精算装置間入出金に対応する入金処理と出金処理とに共通に付与された識別子である。また、バーコードBC1の入出金指示情報は、出金元情報エリアAR1において示されるのと同じ出金元の精算装置30を示す精算装置識別子(出金元精算装置識別子)、充当金情報エリアAR2において示されるのと同じ内容の充当金情報、及び入金先情報エリアAR3において示されるのと同じ入金先の精算装置30を示す精算装置識別子(入金先精算装置識別子)を含む。
説明を図6に戻す。
ステップS2による入出金指示伝票51の発行にあたり、管理装置10は、ニアエンドの状態となった精算装置30-Rに充当すべき充当金を決定する。ここでの充当金の決定とは、精算装置30-Rに充当すべき現金としての金種と金種ごとの枚数とを決定することをいう。ニアエンド通知にはニアエンドの状態を示すニアエンド状態情報が含まれる。ニアエンド状態情報は、例えばニアエンドとなった金種(金種)と金種ごとの枚数とを示す。管理装置10は、充当金としての金種と金種ごとの枚数とを、ニアエンド状態情報に基づいて決定すればよい。
また、管理装置10は、精算装置30-R以外の精算装置30のうちから出金元の精算装置30-Wを決定する。管理装置10は、例えば精算装置30-R以外の精算装置30の稼働状況や、精算装置30-R以外の精算装置30ごとの釣銭機に収納されている金種ごとの枚数に基づいて出金元の精算装置30-Wを決定すればよい。
あるいは、充当金と出金元の精算装置30-Wとの決定は、監視店員が入出金指示伝票51を発行させるための操作のうちの一部として行うようにされてもよい。
ステップS1によりニアエンド通知を受信した管理装置10は、各登録装置20に対して、さらに精算装置30-Rがニアエンドの状態にあることを通知するニアエンド通知を送信してもよい。登録装置20は、各精算装置30の状態(ステータス)を示す表示を所定の態様により行っており、ニアエンド通知の受信に応じて、精算装置30-Rについてはニアエンドの状態にあることを報知する表示を行う。また、精算装置30-R自体も、例えばサインポール311を用いて自己がニアエンドの状態にあることを報知してよい。サインポール311による報知にあたり、ニアエンドの状態にあることについては、例えば、サインポール311の点灯色により示すようにされてよい。あるいは、ニアエンドの状態であることの報知として定められた時間により点灯、あるいは点滅を行わせるようにしてよい。あるいは、特定の点滅パターンによりニアエンドの状態であることが示されるようにしてもよい。
また、報知音の出力によって自己がニアエンドの状態にあることを報知するようにしてもよい。この場合、報知音としての特定の音色によりニアエンドの状態であることが示されるようにしてよい。ニアエンドの状態であることの報知として定められた時間により報知音の出力を行わせてもよい。また、ニアエンドの状態であることの報知として定められた断続パターンで報知音を出力させるようにしてもよい。
また、サインポール311と報知音を組み合わせて自己がニアエンドの状態にあることの報知が行われてもよい。
上記のように、各登録装置20と精算装置30-R自体とにおいても報知が行われることで、店舗にて勤務する店員は、精算装置30-Rがニアエンドの状態にあることを知ることができる。
この場合、ニアエンド状態解消のための精算装置間入出金を担当する店員(入出金担当店員)は、管理装置10に赴いて、ステップS2により発行された入出金指示伝票51を取りに行く。なお、入出金担当店員は、予め担当が決まっていてもよいし、そのときの状況に応じて適宜決められてもよい。また、これまで管理装置10により監視を行っていた監視店員が入出金担当店員として作業を行ってもよい。
入出金担当店員は、入出金指示伝票51における出金元情報エリアAR1に印刷された内容を見て、出金元の精算装置30-Wを確認する。そして、入出金担当店員は、出金元の精算装置30-Wからの出金を行うため、入出金指示伝票51を持参して出金元の精算装置30-Wに移動する。
ステップS3:入出金担当店員は、出金元の精算装置30-Wからの出金にあたり、まず、持参している入出金指示伝票51のバーコードBC1を出金元の精算装置30-Wのスキャナ部304により読み取らせる。これにより、出金元の精算装置30-Wは、バーコードBC1として記録されていた入出金指示情報を入力する。
入力された入出金指示情報には、出金元の精算装置30を指定する精算装置識別子が含まれている。この場合の出金元の精算装置30-Wは、入出金指示情報に含まれる出金元精算装置識別子と、自己の精算装置識別子とが一致していることにより、自己が出金元の精算装置30として指定されたことを認識する。これにより、出金元の精算装置30-Wは、出金処理モードに移行する。
なお、出金元の精算装置30-Wは、バーコードBC1から読み取った入出金指示情報に含まれる出金元精算装置識別子と入金先精算装置識別子とのいずれとも自己の精算装置識別子が一致しない場合には、自己が今回の精算装置間入出金の対象となっていない旨のエラー報知を行ってもよい。
ステップS4:次に、入出金担当店員は、自分が所持している店員証60を、出金元の精算装置30-Wに読み取らせる操作を行う。店員証60には、対応の店員に関する情報である店員情報が記憶されている。店員情報には、対応の店員を一意に示す店員識別子が含まれる。この場合、店員証60において店員識別子がバーコード(あるいは二次元コード)形式で記録されている場合には、入出金担当店員は、スキャナ部304を使用して店員証60から店員情報を読み取らせる操作を行えばよい。一方、例えば店員証60が備えるICチップに店員識別子が記録されている場合、あるいは磁気により店員識別子が記録されている場合には、入出金担当店員は、カードリーダ313を使用して店員証60から店員情報を読み取らせる操作を行えばよい。
上記のように店員証60を読み取らせる操作が行われることにより、出金元の精算装置30-Wは、店員証60に記録された店員識別子を入力する。当該ステップS4により店員識別子が入力されることにより、出金作業を行う店員の登録が行われる。
なお、出金元の精算装置30-Wは、出金処理モードに移行したタイミングで、入出金担当店員に向けて店員証の読み込みを促す案内表示を行ってもよい。
ステップS5:上記のように出金宣言操作が行われたうえで、バーコードBC1の読み取りと店員識別子の入力とが行われると、出金元の精算装置30-Wは、出金処理を実行する。出金処理として、出金元の精算装置30-Wは、ステップS3によりバーコードBC1から読み取った入出金指示情報に含まれる充当金情報が示す金種ごとの枚数による現金の排出(出金)を行う。出金に際しては、決済部310における貨幣排出口から貨幣の排出が行われればよい。このようにして、出金元の精算装置30-Wによる出金が行われることで、入出金担当店員は、現金としての充当金70を得る。
ステップS5-1:また、出金元の精算装置30-Wは、出金処理の結果を示す出金処理結果情報を管理装置10に送信する。出金処理結果情報には、出金が行われた日時、出金作業を行った店員の店員識別子(ステップS4により入力された店員識別子)、出金された貨幣ごとの枚数の情報等を含む。管理装置10は、入出金処理履歴情報が記憶された記憶部を備える。管理装置10は、受信された出金処理結果情報を、自己が記憶する入出金処理履歴情報に反映させる。
ここで、出金元の精算装置30-Wにて正常に出金が行われない出金エラーが生じる場合がある。このように出金エラーが生じた場合に応じた出金元の精算装置30-Wの処理の一例について説明する。
まず、出金元の精算装置30-Wは、出金処理としての現金の排出中に電源がオフになった場合に、出金エラーが生じたと判定する。また、出金元の精算装置30-Wは、出金処理としての現金の排出中に現金収納庫の扉が開けられた場合に、出金エラーが生じたと判定する。また、出金元の精算装置30-Wは、出金処理としての現金の排出の制御を行ったが、現金の排出口に設けられたセンサにより指定された充当金としての貨幣の内訳に応じた現金が正常に排出されたことが検出されなかった場合に、出金エラーが生じたと判定する。
上記のように出金エラーが生じた状況で現金が排出された場合、排出された現金は、指定された充当金としての現金の内訳の通りとなっていない可能性がある。そこで、出金エラーが発生した場合、出金元の精算装置30-Wは、排出された現金の戻し入れを受け付けることができる。現金の戻し入れに際して、精算装置30-Wは、現金の戻し入れの操作に対応する案内画面を表示する。店員は案内画面による案内に従って、排出された現金を出金元の精算装置30-Wに戻すように入金する操作を行う。このように、出金エラーに応じた現金の戻し入れが可能とされていることで、店員は出金エラーが発生したことを把握できるとともに、指定された充当金としての現金の内訳通りに排出されなかった現金を、簡単な作業で、正しく出金元の精算装置30-Wに戻すことができる。そして、この後において、店員は、もう一度、出金作業をやり直すことができる。
現金による充当金70を得た入出金担当店員は、例えば入出金指示伝票51の充当金情報エリアAR2において示されている金種ごとの枚数と、充当金70の金種ごとの内訳とが一致しているかどうかを確認する。ここで、一致しているとの確認がとれたのであれば、入出金担当店員は、入出金指示伝票51の入金先情報エリアAR3に印刷されている入金先の精算装置30-Rを確認し、充当金70を入金するために、入金先の精算装置30-Rにまで赴く。
ステップS6:入金担当店員は、入金先の精算装置30-Rにまで赴くと、持参している入出金指示伝票51のバーコードBC1を入金先の精算装置30-Rのスキャナ部304に読み取らせる。これにより、入金先の精算装置30-Rは、バーコードBC1として記録されていた入出金指示情報を入力する。入出金指示情報には、入金先の精算装置30を指定する精算装置識別子が含まれている。
この場合の入金先の精算装置30-Rは、入出金指示情報に含まれる入金先の精算装置30を指定する精算装置識別子と、自己の精算装置識別子とが一致していることにより、自己が入金先の精算装置30として指定されたことを認識する。これにより、入金先の精算装置30-Rは、入金処理モードに移行する。
なお、入金先の精算装置30-Rも、バーコードBC1から読み取った入出金指示情報に含まれる出金元精算装置識別子と入金先精算装置識別子とのいずれとも自己の精算装置識別子が一致しない場合には、自己が今回の精算装置間入出金の対象となっていない旨のエラー報知を行ってもよい。
ステップS7:入金処理モードに移行した入金先の精算装置30-Rは、まず、店員証の読み込みを受け付ける状態となる。この際、入金先の精算装置30-Rは、入出金担当店員に向けて店員証の読み込みを促す案内表示を行ってもよい。
そこで、入金担当店員は、入金作業を行う店員が自分であることを登録するため、自分が所持している店員証60を、入金先の精算装置30-Rに読み取らせる操作を行う。店員証60を読み取らせる操作が行われたことに応じて、入金先の精算装置30-Rは、店員証60に記録された店員情報に含まれる店員識別子を入力する。このようにして、入金作業を行う店員の登録が行われる。
ステップS8:上記のように入金宣言操作が行われたうえで、バーコードBC1の読み取りと店員識別子の入力とを行った入金先の精算装置30-Rは、以下のように、入金に対応する処理(入金処理)を実行する。
入金先の精算装置30-Rは、充当金70としての現金を、決済部310における貨幣投入口に投入する入金作業を行う。入金先の精算装置30-Rは、貨幣投入口に対する現金の投入に対応して入金処理を行う。つまり、入金先の精算装置30-Rは、貨幣投入口に投入された紙幣または硬貨ごとの金種を判別するとともに金種ごとの投入枚数をカウントする。そして、入金先の精算装置30-Rは、金種ごとの投入枚数が、ステップS6によるバーコードBC1の読み取りに応じて取得した充当金情報が示す金種ごとの枚数と一致すると、入金が完了したものとして入金処理を終了させる。また、入金処理の終了に応じて、精算装置30-Rは、今回の入金結果を示す入金処理結果情報を管理装置10に送信する。管理装置10は、受信された入金処理結果情報を、自己が記憶する入出金処理履歴情報に反映させる。
ステップS9:入金処理が完了すると、入金先の精算装置30-Rは、入金処理結果を示す入金結果伝票52を発行する。
ステップS9-1:また、入金先の精算装置30-Rは、今回の入金処理の結果を示す入金処理結果情報を管理装置10に送信する。入金処理結果情報には、入金が行われた日時、入金作業を行った店員の店員識別子(ステップS7により入力された店員識別子)、実際に入金された貨幣ごとの枚数の情報等を含む。管理装置10は、受信した入金処理結果情報を、自己が記憶する入出金処理履歴情報に反映させる。
この場合において、ステップS9により発行された入金結果伝票52には、図示は省略するが、バーコードBC1の読み取りに応じて取得した充当金情報が示す通りに、金種ごとの枚数による入金が行われたことが示されている。入出金担当店員は、入金結果伝票52を見ることで、充当金70の入金が正しく行われたことを確認できる。
<第2実施形態>
上記の第1実施形態のPOSシステム1は、管理装置10にてニアエンド報知が行われ、管理装置10から発行させた入出金指示伝票51を利用して入出金が行われる運用である。このような運用の場合には、管理装置10にてニアエンド報知の行われることを監視する要員として監視店員が必要になる。
前述のように、第1実施形態のPOSシステム1において、ニアエンド報知を登録装置20と精算装置30とにおいて行わせるようにして、フロアにいる店員にニアエンドの状態が生じたことを把握させることも可能である。この場合、必ずしも監視店員は必要ない。
しかしながら、いずれにせよ管理装置10から入出金指示伝票51を発行させる必要があるため、フロアにいた店員も、例えばバックヤードに設置された管理装置10にまで赴く必要がある。このように、管理装置10を監視する監視要員を配置したり、フロアで業務を行っている店員が管理装置10にまで赴いたりすることは、業務効率の観点からは好ましくない場合がある。
そこで、本実施形態のPOSシステム1は、以下のような構成により、管理装置10を監視する店員を配置せずに、フロアで業務を行う店員によりニアエンドに対応する入出金の作業が行えるようにされる。
ここで、本実施形態のPOSシステム1においては、図1に示される登録装置20と精算装置30について、以下のように対応関係が設定されている場合について説明する。
まず、登録装置20-1に対して2台の精算装置30-1、30-2が対応付けられるように会計グループが設定される。つまり、登録装置20-1により登録された商品についての精算は、精算装置30-1、30-2のいずれかによって行われる。この場合、登録装置20-1は、精算情報を精算装置30-1、30-2のいずれかに送信するようにされる。店舗においては、登録装置20-1にて商品登録を受けた客の動線に沿った位置に精算装置30-1、30-2が設置される。
また、登録装置20-2に対して2台の精算装置30-3、30-4が対応付けられるように会計グループが設定される。店舗においては、登録装置20-2にて商品登録を受けた客の動線に沿った位置に精算装置30-3、30-4が設置される。
また、登録装置20-3に対して2台の精算装置30-5、30-6が対応付けられるように会計グループが設定される。店舗においては、登録装置20-3にて商品登録を受けた客の動線に沿った位置に精算装置30-5、30-6が設置される。
なお、以降の説明にあたり、登録装置20-1、精算装置30-1、30-2による会計グループを第1会計グループ、登録装置20-2、精算装置30-3、30-4による会計グループを第2会計グループ、登録装置20-3、精算装置30-5、30-6による会計グループを第3会計グループと記載する場合がある。
図8は、登録装置10において、商品登録処理に対応して店員用表示部205に表示される商品登録画面の一例を示している。
同図の商品登録画面は、一取引ごとに対応する商品登録内容を示すシート(商品登録シート)が重ねられた構造を有する。各商品登録シートの上側にはタブが付されている。同図においては、3つの商品登録タブTAB1-1、TAB1-2、TAB1-3が表示されている。同図の商品登録画面は、これら3つの商品登録シートが重ねられた状態の構造を有する。
商品登録タブTAB1-1、TAB1-2、TAB1-3には、登録順番号を示す数字が表示されている。登録順番号は、商品の登録が開始された順番を示す。同図においては、商品登録タブTAB1-1、TAB1-2、TAB1-3のそれぞれに登録順番号「1」、「2」、「3」が表示されている。これは、商品の登録が開始された順番が、商品登録タブTAB1-1が設けられた商品登録シートに対応する取引、商品登録タブTAB1-2が設けられた商品登録シートに対応する取引、商品登録タブTAB1-3が設けられた商品登録シートに対応する取引の順であることを示す。
なお、以降の説明にあたり、個々の商品登録タブTAB1-1、TAB1-2、TAB1-3等について特に区別しない場合には、商品登録タブTAB1と記載する。
本実施形態において、同図のように3つの商品登録タブTAB1が表示されている、即ち、商品登録画面において、商品登録シートが3つ配置されているということは、登録装置20にて未だ商品登録が完了していない(商品登録中の)取引が3つあることを示している。店員は、これら3つの商品登録シートのうちで、最前面に配置される商品登録シートに対する操作を行って対応の取引についての商品登録を行うことができる。最前面よりも下に配置される商品登録シートが対応する取引については、商品登録が保留された状態である。
店員は、商品登録タブTAB1に対する操作(タッチ操作)を行うことで、操作された商品登録タブTAB1の付された商品登録シートを最前面に移動させ、最前面に移動された商品登録シートに対応する取引の商品登録を行うことができる。つまり、店員は、商品登録タブTAB1に対する操作によって複数の商品登録中の取引のうちから任意の1つの取引に対応する商品登録シートをアクティブとなるように選択し、アクティブの商品登録シートに対応する取引における商品登録操作を行うことができる。
同図においては、商品登録タブTAB1-1の付された商品登録シートがアクティブとされた状態が示されている。アクティブとされた商品登録シートにおいては、商品ボタンエリアAR10が配置されている。商品ボタンエリアAR10においては、商品ごとに対応する商品ボタンが配置される。商品ボタンには、例えば対応の商品を示す商品名が表示されている。
店員は、商品登録操作において、商品ボタンに対する操作を行うことで、登録対象の商品の指定を行うことができる。具体的に、「商品A」との商品名の商品を登録対象として指定したい場合、店員は、商品ボタンエリアAR10において配置される商品ボタンのうち、「商品A」と表示された商品ボタンに対する操作を行えばよい。「商品A」の商品ボタンに対する操作により、「商品B」が登録対象として指定される。続けて、店員は、例えば「商品A」についての数量などを入力する操作を行うことができる。店員は、買上商品ごとに上記のような操作を行っていくことで、順次、商品の登録を行っていくことができる。
同図の商品登録シートにおいては、現段階において未だ1つも商品が登録されていない状態であることが示されている。この場合、同図の商品登録シートにおける登録商品リスト領域AR11は、空欄であり、登録された商品の無いことが示されている。
また、登録商品領域AR12には、最後に登録された商品についての情報が示される。同図の例では、未だ登録された商品がないことから、登録商品領域AR12には、特に登録された商品の情報については示されておらず、商品の金額も「0」円であることが示されている。
また、合計金額領域AR13においては、これまでに登録された商品の総数と、これまでに登録された商品の合計金額が示される。同図の例では、未だ登録された商品がないことから、合計金額領域AR13においては、これまでに登録された商品の総数が「0」であり、これまでに登録された商品の合計金額も「0」円であることが示されている。
また、同図の商品登録画面においては、精算装置指定ボタンBT1-1、BT1-2が配置される。なお、精算装置指定ボタンBT1-1、BT1-2について特に区別しない場合には、精算装置指定ボタンBT1と記載する。精算装置指定ボタンBT1の説明にあたり、同図の商品登録画面は、精算装置30-1、30-2と同じ第1会計グループに属するものとして設定された登録装置20-1にて表示されるものである場合を例に挙げる。
精算装置指定ボタンBT1は、精算処理を実行させる精算装置30を指定する操作(精算装置指定操作)が行われるボタンである。そのうえで、登録装置20-1にて表示される商品登録画面における精算装置指定ボタンBT1-1、BT1-2は、それぞれ、同じ第1会計グループの精算装置30-1、30-2に対応する。
精算装置指定ボタンBT1においては、対応の精算装置30についての現在の状態を示す精算装置状態表示が行われる。同図では、精算装置状態表示は、精算装置指定ボタンBT1ごとに配置されたバッジBGにより行われる例が示される。
また、同図の精算装置指定ボタンBT1-1には、「待機」と表示されたバッジBGが配置された例が示されている。このような精算装置指定ボタンBT1-1の状態は、精算装置30-1が、精算処理の開始を待機している状態にあることを示す。この際の精算装置30-1は、客による精算に対応する操作も開始されておらず、精算情報も受信していない状態である。
また、精算装置指定ボタンBT1-2には、「使用中」と表示されたバッジBGが配置された例が示されている。さらに、精算装置指定ボタンBT1-2における「精算機2」の文字に対して斜線が引かれた状態となっている。この精算装置指定ボタンBT1-2の状態は、精算装置30-2が、精算情報の受信により取得された精算情報に基づく精算処理を客の操作に応じて実行中であることを示す。
なお、上記のような精算装置30の状態ごとに応じて、例えば精算装置指定ボタンBT1自体の色、柄などが変更されるように表示されてもよい。
なお、精算装置状態表示によっては、例えばニアエンド、ニアフル、故障など、上記の「未対応」(取引未対応)、「待機」、「使用中」以外の各種の状態も示されてよい。精算装置状態表示は、精算装置指定ボタンBT1内に収まるように文字やアイコン等により表示したり、精算装置指定ボタンBT1とは別の領域にて表示したりするなど、バッジBG以外の態様によって表示されてもよい。
ここで、一取引に応じた全ての商品の登録が完了すると、店員は、小計操作を行う。小計操作は、例えば操作部206において配置されるメカニカルキーとしての小計キーに対する操作であればよい。あるいは、商品登録画面において小計ボタンが配置されるように表示されている場合には、表示された小計ボタンに対する操作であってもよい。また、図示は省略するが、小計操作に応じて、商品登録画面に代えて小計画面が表示されてよい。
小計操作の後、今回の取引に対応して精算処理を実行させる精算装置30の指定が行われる。ここでは、第1の指定態様によって、店員の操作によって精算処理を実行させる精算装置30が指定される場合を例に説明する。
同図の精算装置指定ボタンBT1によれば、現在において待機中である精算装置30は、精算装置30-1のみである。この場合、店員は、精算装置指定ボタンBT1-1に対する操作を行うことになる。
なお、精算装置指定ボタンBT1-1と精算装置指定ボタンBT1-2とのいずれも「待機中」が表示された状態である場合には、店員は、精算装置30-1、30-2のうちのいずれかを、精算処理を実行させる精算装置30として決定し、決定した精算装置30に対応する精算装置指定ボタンBT1に対する操作を行うことができる。
精算装置指定ボタンBT1-1に対する操作が行われたことに応じて、登録装置20は、商品登録タブTAB1-1の付された商品登録シートに対応する取引についての商品登録結果が反映された精算情報を、精算装置30-1に対して送信する。
上記のように精算装置30-1に対して精算情報が送信されたことに応じて、登録装置20にてこれまで表示されていた商品登録タブTAB1-1の付された商品登録シートは、商品登録画面から消去されればよい。そして、代わりに、例えば商品登録タブTAB1-2の付された商品登録シートが最前面となるように表示される。
また、このように商品登録タブTAB1-2の付された商品登録シートが最前面となるように表示された際、商品登録タブTAB1-2において表示されている登録順番号は「2」から「1」に繰り上がり、商品登録タブTAB1-2において表示されている登録順番号は「3」から「2」に繰り上がる。
また、精算装置30-1に対応する精算装置指定ボタンBT1-1のバッジBGは、これまでの「待機中」から「使用中」の表示に変化する。
この場合、店員は、客に精算装置30-1にて精算を行ってもらうように口頭で伝える。客は、精算装置30-1に赴き、代金の支払いのための精算操作を行う。精算操作に応じて、精算装置30-1は、登録装置20から送信された精算情報を利用して精算処理を実行する。精算処理の終了に伴い、精算装置30-1は、精算処理結果を示すレシートを客に向けて発行する。
また、本実施形態の商品登録画面においては、或る精算装置30にて発生したニアエンドの状態に応じて行われる入出金手順の状況に応じて、出金依頼ボタンBT2-1が表示される。ニアエンドに応じた入出金手順が行われていない状態では、出金依頼ボタンBT2-1は非表示の状態である。
なお、出金指定ボタンBT2-2、及び入金待ちボタンBT2-3は、第3実施形態に対応するものであって、本実施形態においては特に表示されるものではないため、ここでの説明は省略する。
出金依頼ボタンBT2-1は、ニアエンドに対応する入出金処理に関して出金指示を行う登録装置20(出金指示登録装置)の商品登録画面において、同じ会計グループの精算装置30にてニアエンドの状態が発生したことに応じて表示されるボタンである。即ち、出金依頼ボタンBT2-1の表示によって、精算装置30がニアエンドの状態となったことの報知が行われる。また、出金依頼ボタンBT2-1は、店員に出金指示の操作を依頼する機能も与えられている。店員は、出金依頼ボタンBT2-1を操作することにより、出金元となる精算装置30(出金精算装置)に出金処理の実行を指示することができる。
図9のシーケンス図を参照して、本実施形態のPOSシステム1において実行される、ニアエンドに対応する入出金処理の手順例について説明する。
本実施形態において、ニアエンドに対応する入出金は、同じ会計グループに属する精算装置30間で行われる。同じ会計グループに属する精算装置30は、1つの登録装置20に対応した客の動線に沿って配置されていることから、互いに近接して配置されている。このため、入出金作業のために店員が移動する距離も少なくて済むため、業務の効率化を図ることができる。
同図の説明にあたり、ニアエンドの状態となって釣り銭補充(ニアエンド状態解消)のための充当金の入金が必要になった精算装置30については、入金精算装置と記載する。また、出金指示を精算装置に対して行う登録装置20については、出金指示登録装置と記載する。また、入金精算装置に対する充当金としての現金が出金される精算装置30については、出金精算装置と記載する。
出金指示登録装置は、入金精算装置及び出金精算装置と同じ会計グループに属する。出金指示登録装置、入金精算装置、及び出金精算装置を含む会計グループについては、他の会計グループと区別するために、入出金対象会計グループとも記載する場合がある。
例えば、精算装置30-1がニアエンドの状態となって入金精算装置となった場合には、精算装置30-1が属する第1会計グループが入出金対象会計グループとなる。そのうえで、第1会計グループに属するもう1つの精算装置30-2が出金精算装置となり、登録装置20-1が出金指示登録装置となる。
ステップS101:入金精算装置にてニアエンドの状態の発生したことが判定された。
ステップS102:ニアエンドの状態の発生が判定されたことに応じて、入金精算装置は、ニアエンド通知により送信する情報(ニアエンド情報)を生成する。このために、入金精算装置は、ニアエンドの状態となった金種を特定し、特定された金種について定められた最低限の保持枚数等に基づいて、補充が必要な貨幣の枚数を算出する。入金精算装置は、特定された金種と算出された貨幣の枚数を、入金が必要な金種、貨幣枚数の情報として含むニアエンド情報を生成する。
ステップS103:入金精算装置は、ニアエンド通知を出金指示登録装置に送信する。ニアエンド通知は、自己がニアエンドの状態となったことの通知であり、ステップS102により生成されたニアエンド情報を含む。
ステップS104:ニアエンド通知を受信した出金指示登録装置は、ニアエンド通知の受信時に表示中であった商品登録画面において、出金依頼ボタンBT2-1(図8)を表示させる。
ステップS105:出金指示登録装置を操作する店員は、出金依頼ボタンBT2-1が表示されたことに応じて、同じ会計グループに属する精算装置30のうちのいずれかがニアエンドの状態となったことを把握する。この場合、店員は、出金依頼ボタンBT2-1に対する操作を行う。出金依頼ボタンBT2-1に対する操作は、例えばタップ操作であればよい。
出金依頼ボタンBT2-1に対する操作が行われたことに応じて、出金指示登録装置は、店員用表示部205において、新規に出金実行画面を表示させる。出金実行画面は、店員が、充当金を出金する出金元としての精算装置30(即ち、出金精算装置)に出金処理を指示する操作を行う画面である。
図10は、出金指示登録装置の店員用表示部205に表示される出金実行画面WD1の一例を示している。同図の出金実行画面WD1は、これまで表示されていた商品登録画面に重畳するようにして配置されるウィンドウ形式で表示される態様である。
出金実行画面WD1においては、出金精算装置と入金精算装置とが、それぞれいずれの精算装置30であるのかが示されるとともに、入出金される充当金の内訳が示される。同図の出金実行画面WD1は、第1会計グループにて充当金の入出金が行われたことに応じて、出金指示登録装置とされた登録装置20-1にて表示されたものである。
具体的に、同図の出金実行画面WD1においては、出金精算装置の番号がNo.000002であり、入金精算装置の番号がNo.000001であることが示されている。つまり、第1会計グループにおいては、精算装置30-1がニアエンドの状態となって入金精算装置とされ、もう一方の精算装置30-2が出金精算装置とされたことが示されている。本実施形態においては、1つの会計グループにおいて2つの精算装置30が属する。このため、2つの精算装置30のうちの一方の精算装置30にニアエンドの状態が発生して入金精算装置となることに伴い、他方の精算装置30が出金精算装置となる。
また、出金実行画面WD1においては、充当金の内訳について、1円の金種が10枚であることが示されている。このような表示を見ることで、店員は、精算装置30-2から1円硬貨を10枚出金させ、精算装置30-1に入金すべきことを把握する。
店員は、例えば現在において入出金が可能な状況であれば、出金実行画面WD1にて配置される出金ボタンBT21を操作する。出金ボタンBT21は、出金精算装置に出金処理の実行を指示する操作が行われるボタンである。
一方、例えば出金が可能な状況でないため、いまは入出金作業を行わないと判断したような場合には、店員は、出金実行画面WD1にて配置されるキャンセルホタンBT22を操作する。
説明を図9に戻す。
ステップS106:出金実行画面WD1にて配置される出金ボタンBT21に対する操作が行われたことに応じて、出金指示登録装置は、出金ボタンBT21に対して行われた操作を受け付ける。
ただし、出金精算装置が精算処理を実行中である場合には、出金指示登録装置は、出金ボタンBT21に対する操作を受け付けないようにされてよい。登録装置20は、例えば精算装置30ごとのステータスを監視していることから、監視しているステータスに基づき、出金精算装置が精算処理を実行中であるか否かについて判定できる。具体的に、出金指示登録装置は、出金精算装置が精算処理を実行中のときには出金ボタンBT21をグレーアウトの状態とするなどして、操作が不可なようにしてよい。あるいは、出金指示登録装置は、出金精算装置が精算処理を実行中のときには、出金ボタンBT21が操作されたことに応じて、操作が受け付けられなかった旨のエラーを表示等により報知するようにしてよい。
出金ボタンBT21に対する操作が受け付けられた場合には、出金実行画面WD1の表示は消去されてよい。
ステップS107:出金指示登録装置は、出金ボタンBT21に対する操作を受け付けたことに応じて、出金精算装置に対して、出金処理の実行を指示する出金指示を送信する。出金指示には、出金精算装置から出金すべき充当金の内訳を示す充当金内訳情報が含まれる。同図との対応であれば、1円の金種10枚が充当金であることを示す充当金内訳情報が含まれる。
また、入出金作業が行われる間、入金精算装置と出金精算装置とのいずれも客による操作に応じた精算処理を実行できない。そこで、出金指示登録装置は、例えば出金指示を送信した後において、休止状態となって商品登録操作等を受け付けないようにされてもよい。
ステップS108:出金精算装置は、ステップS107により出金指示登録装置から送信された出金指示を受信すると、出金処理として、まず、出金のための操作を待機する出金待機状態とする。
なお、例えばステップS106により出金ボタンBT21に対する操作が行われてから、出金作業のために店員が出金精算装置にまで赴くにはある程度の時間を要する。そこで、出金待機状態の開始タイミングは、出金ボタンBT21に対する操作が行われたタイミングから予め定められた一定時間後となるようにされてよい。
このためには、例えば出金指示登録装置が、ステップS106により出金ボタンBT21に対する操作を受け付けてから、予め定められた一定時間を待機した後に、ステップS107による出金指示を送信するようにしてよい。
あるいは、出金指示登録装置は、ステップS106により出金ボタンBT21に対する操作を受け付けたことに応じてステップS107による出金指示を送信する。そのうえで、出金精算装置が、出金指示を受信したタイミングから予め定められた一定時間を待機した後に、ステップS108による出金待機状態とするようにしてもよい。
なお、出金待機状態のもとでは、客による精算を受け付けないようにされてよい。これにより、出金指示を受け付けたのにもかかわらず、客が精算装置を利用して精算を行ったために、店員が出金作業を待たなければならないといった不具合を回避できる。
ステップS109:例えば、出金指示登録装置を操作していた店員(出金指示登録装置を操作していた店員以外の店員であってもよい)は、出金待機状態の出金精算装置にまで赴いて出金操作を行う。出金操作に応じて、出金精算装置は、出金処理を実行する。つまり、出金精算装置は、受信された出金指示に含まれる充当金内訳情報が示す金種と枚数による現金を排出するための処理を実行する。
ここで、ステップS108により出金待機状態となった出金精算装置は、出金操作を受け付ける画面(出金操作画面)を表示させる。出金操作画面は、図示は省略するが、図10の出金実行画面WD1に準じて、出金処理の実行を指示する出金処理実行ボタンとキャンセルボタンとが配置されたウィンドウ形式であればよい。店員により出金処理実行ボタンが操作されることに応じて、出金精算装置は、ステップS109の出金処理を実行する。
なお、出金操作画面が表示された際に、店員が未だ来ておらず、精算を行おうとする客が出金精算装置の前にいたような場合には、客が出金精算装置に対する操作を行ってしまう可能性がある。そこで、出金操作画面に対する操作は、例えばパスワードの入力を行わなければ可能とならないようにされてもよい。また、パスワードの入力を必要とする場合には、出金指示登録装置にて表示される出金実行画面WD1にて、入力すべきパスワードを表示させて、店員がパスワードを把握できるようにしてもよい。
ステップS110:ステップS109による出金処理が完了すると、出金精算装置は、出金指示登録装置に出金完了通知を送信する。出金完了通知には、例えば出金精算装置にて実行された出金処理結果を示す情報が含まれる。
また、ステップS110における出金完了通知の送信とともに、出金精算装置は、出金処理完了の報知を実行する。出金処理完了の報知は、例えば画面(出金処理完了報知画面)の表示により行われてよい。出金処理完了報知画面を見ることで、出金作業を行った店員は、出金処理により出金された貨幣の金種、枚数等が正しいかどうかを確認したり、入金精算装置がいずれの精算装置30であるのかを確認したりすることができる。
また、出金処理完了報知画面においては、店員に出金処理完了を確認させるための確認ボタンを配置してよい。この場合、店員が確認ボタンを操作することに応じて、出金処理完了報知画面が消去され、出金精算装置は、通常の精算装置として、登録装置20からの精算指示に応じて精算処理を実行可能な状態に遷移する。
あるいは、決済部310における釣銭機の貨幣の排出口には、貨幣の有無を検出するセンサが設けられている。そこで、出金精算装置は、出金処理により貨幣の排出口に排出させた貨幣が店員により取り出されずに残っている場合には、その旨を警告する報知を行ってもよい。また、出金精算装置は、出金処理により貨幣の排出口に排出させた貨幣が全て取り出されたことを判定したことに応じて、通常の精算処理が可能な状態に遷移するようにされてよい。この場合のステップS110による出金完了通知の送信は、出金精算装置が通常の精算処理が可能な状態に遷移したタイミングで実行されるようにしてよい。
ステップS111:店員は、ステップS109の出金処理によって出金精算装置から排出された充当金としての現金を持って、入金精算装置にまで移動する。つまり、物理的に充当金としての現金の移動が行われる。
ステップS112:充当金としての現金を持って入金精算装置に移動してきた店員は、これまで入金待機状態にあった入金精算装置に充当金を入金させるための入金操作を行う。入金操作に応じて、入金精算装置は入金処理を実行する。
ステップS113:ステップS112による入金処理が終了すると、入金精算装置は、出金指示登録装置に入金完了通知を送信する。入金完了通知には、例えば入金精算装置にて実行された入金処理結果を示す情報が含まれる。
ステップS112による入金処理の終了は、補充されるべき金種及び枚数による貨幣が正常に入金された場合に対応する。しかしながら、同図には処理として反映されていないが、何らかの理由により、入金された貨幣の金種や枚数等の内訳について、補充されるべき正しい内訳と異なってしまう場合がある。このような場合に、正しい内訳となるまで入金処理の終了が保留されると、精算が滞る原因となるので、強制的に入金処理を終了させる場合がある。
例えば、入金処理に際しては、入金精算装置においては、例えば出金実行画面WD1に準じたウィンドウ形式の態様により、入金操作を受け付ける入金操作画面が表示される。入金操作画面においては、入金すべき貨幣についての金種、枚数等の内訳が示される。また、釣銭機の貨幣投入口への貨幣の投入(入金)の案内が表示される。
また、入金操作画面には、店員が入金作業の確認を行うための操作を行う確認ボタンや、入金処理をキャンセルするためのキャンセルボタン等が表示される。
正しい金種及び枚数の内訳により貨幣が入金されたうえで確認ボタンが操作されれば、入金精算装置は、入金処理を正常に終了させる。これに対して、正しい金種及び枚数の内訳と異なる内訳により貨幣が入金された状態で確認ボタンに対する操作が行われた場合には、内訳が異なっていることの理由を入力する理由入力画面が表示される。理由入力画面としては、例えば複数の理由の候補が示されるリストのうちから、1つの理由を選択することが可能なようにされた画面とされればよい。この場合の理由としては、例えば、紛失(貨幣を落としたことで何かの設置物の下などに入り込んでしまったような状態)、貨幣の状態不良(貨幣として認識ができない程度に汚損、破損しているような状態)等を挙げることができる。理由の入力が行われると、例えば入金精算装置は、今回の入出金処理を強制終了させる。
ステップS114:出金指示登録装置は、ステップS113により送信される入金完了通知を受信したことに応じて、入出金履歴登録処理を実行する。例えば、出金指示登録装置は、入出金履歴登録処理として、ステップS110にて受信された出金完了通知に含まれていた出金処理結果と、ステップS112にて受信された入金完了通知に含まれていた入金処理結果とが反映された入出金履歴情報を、管理装置10に送信する。管理装置10は、受信された入出金履歴情報を記憶する。このようにして、例えば管理装置10は、ニアエンドの状態の発生に応じた入出金に関する処理結果の履歴を管理することができる。
このような構成では、ニアエンドの状態の発生に応じた入金または出金が行われるべきことを、登録装置20を操作している店員が気付くことができる。そして、店員による登録装置20に対する操作によって、精算装置30への出金指示、入金指示等を行える。こおれにより、管理装置10を監視する店員を配置せずに、フロアで業務を行う店員によりニアエンドに対応する入出金の作業を行うことが可能になる。
<第3実施形態>
続いて、第3実施形態について説明する。上記の第2実施形態においては、ニアエンドの状態の発生に応じた精算装置30間の入出金は、同じ会計グループ内で行われていた。しかしながら、1の会計グループに含まれる精算装置30は、店舗に設置される精算装置30の一部であることから、出金元となる精算装置30の数も限定される。この点を考慮すると、異なる会計グループの精算装置30の間でもニアエンドに対応する入出金が行えるようにすることが好ましい。
本実施形態においては、以下のようにして、異なる会計グループの精算装置30の間でのニアエンドに対応する入出金が可能なように構成される。
図11のシーケンス図は、本実施形態のPOSシステム1において実行される、ニアエンドに対応する入出金処理の手順例を示している。同図においては、入金精算装置、出金指示登録装置、出金精算装置に加え、マスタ登録装置と入金指示登録装置とが示される。本実施形態において、入金精算装置と出金精算装置とは同じ会計グループに属していなくともよいし、属していてもよい。また、出金指示登録装置については、出金精算装置と同じ会計グループに属する登録装置20となる。
マスタ登録装置は、本実施形態のPOSシステム1におけるニアエンドに対応する入出金処理にあたり、マスタとして機能する登録装置20である。マスタ装置には、例えば、登録装置20のうちで、ニアエンドに応じた入出金に関する管理責任を負う店員が操作する登録装置20を指定してよい。
このようにマスタ登録装置は、POSシステム1において予め指定される1つの登録装置20であることから、ニアエンドの状態が発生した精算装置30がいずれであるのかに応じて、入出金対象会計グループ以外の会計グループに属する場合もあれば、入出金対象会計グループに属する場合もある。マスタ登録装置が入出金対象会計グループに属する場合、同じ1つの登録装置20が、マスタ登録装置及び出金指示登録装置として機能する。同図のシーケンス図においては、説明の便宜のため、マスタ登録装置と出金指示登録装置とが異なる登録装置20である場合を例に挙げている。
入金指示登録装置は、入金精算装置と同じ会計グループに属する登録装置20となる。
また、本実施形態の商品登録画面においては、或る精算装置30にて発生したニアエンドの状態に応じて行われる入出金手順の状況に応じて、出金依頼ボタンBT2-1、出金指定ボタンBT2-2、及び入金待ちボタンBT2-3のうちのいずれか(図8)が表示される。
図8においては、便宜上、出金依頼ボタンBT2-1、出金指定ボタンBT2-2、及び入金待ちボタンBT2-3が同時に表示された状態で示している。しかしながら、実際には、入出金手順における状況に応じて、出金依頼ボタンBT2-1、出金指定ボタンBT2-2、及び入金待ちボタンBT2-3のいずれかが表示される。また、ニアエンドに応じた入出金手順が行われていない状態では、出金依頼ボタンBT2-1、出金指定ボタンBT2-2、及び入金待ちボタンBT2-3のいずれも非表示の状態である。
ステップS201:入金精算装置にてニアエンドの状態の発生したことが判定された。
ステップS202:ニアエンドの状態の発生が判定されたことに応じて、入金精算装置は、ニアエンド情報を生成する。
ステップS203:入金精算装置は、ステップS202にて生成されたニアエンド情報を含めたニアエンド通知をマスタ登録装置に送信する。
ステップS204:ニアエンド通知を受信したマスタ登録装置は、ニアエンド通知の受信時に表示中であった商品登録画面において、出金指定ボタンBT2-2を表示させる。
ステップS205:マスタ登録装置を操作する店員は、出金指定ボタンBT2-2が表示されたことに応じて、いずれかの精算装置30がニアエンドの状態となったことを把握する。この場合、店員は、出金指定ボタンBT2-2に対する操作を行う。
出金指定ボタンBT2-2に対する操作が行われたことに応じて、マスタ登録装置は、店員用表示部205において、新規に出金指定画面を表示させる。出金指定画面は、POSシステム1における精算装置30のうちから出金精算装置とする精算装置30を店員が指定する操作を行うことのできる画面である。また、出金指定画面においては、入金精算装置と出金精算装置との間で入出される充当金としての現金の内訳を指定する操作が行えるようにされてもよい。
図12は、マスタ登録装置の店員用表示部205に表示される出金指定画面の一例を示している。
出金指定画面においては、入金精算装置エリアAR21、出金精算装置エリアAR22、及び出金精算装置選択エリアAR23が配置される。
入金精算装置エリアAR21においては、入金精算装置がいずれであるのかが示される。入金精算装置は、精算装置30に付与された番号によって表される。同図においては、「No.000001」の番号により、入金精算装置が精算装置30-1である場合の例が示される。また、入金精算装置エリアAR21においては、入金精算装置が現在保持する現金についての金種ごとの枚数が示される。
同図の入金精算装置エリアAR21においては、1円の金種を示す「1」と表示された項目が他の金種の項目と異なる態様で表示されていることで、1円の金種が入出金対象として指定されていることを示す。
また、同図の入金精算装置エリアAR21においては、5円の金種に対応する枚数の項目については、白地に黒色の文字で表示されているが、残りの金種に対応する枚数の項目については、白地以外の所定の色地の背景に対して例えば赤色により文字が表示されている。このような表示は、5円の金種がニアエンドの状態ではなく、5円以外の各金種がニアエンドの状態であることを示す。
また、入金精算装置エリアAR21と出金精算装置エリアAR22においては、それぞれ、2000円と10000円の金種の項目が、他の金種の項目から切り離されて配置されている。そのうえで、入金精算装置エリアAR21と出金精算装置エリアAR22とにおける2000円と10000円の金種の項目については、グレーアウトで表示されることで、入出金の対象ではない(入出金不可)ことが示される。また、同図では、出金精算装置エリアAR22における1000円と2000円の各金種の項目もグレーアウトで表示されていることで、1000円と2000円の各金種が出金不可であることが示される。
出金精算装置エリアAR22においては、出金精算装置選択エリアAR23に対する操作によって出金精算装置の候補として選択された精算装置30がいずれであるのかが示される。出金精算装置も精算装置30に付与された番号によって表される。同図においては、「No.000006」の番号により、出金精算装置の候補として精算装置30-6が選択された状態が示されている。また、出金精算装置エリアAR22においては、出金精算装置が現在保持する現金についての金種ごとの枚数が示される。
出金精算装置選択エリアAR23は、出金精算装置としての精算装置30を選択する操作が行われるエリアである。出金精算装置選択エリアAR23においては、POSシステム1における精算装置30のうち、入金精算装置以外の精算装置30ごとに対応する精算装置選択ボタンBT11-1~BT11-5が配置される。精算装置選択ボタンBT11-1~BT11-5について特に区別しない場合には、精算装置選択ボタンBT11と記載する。
精算装置選択ボタンBT11-1~BT11-5の配列順は、入金精算装置以外の精算装置30の充当対象となる金種の保持枚数が多い順に対応する。そのうえで、精算装置選択ボタンBT11においては、それぞれが対応する精算装置30の番号と、充当対象の金種の保持枚数とが示されている。
つまり、同図の精算装置選択ボタンBT11の配列によっては、充当対象の金種である1円については、精算装置30-2(No.000002)、精算装置30-5(No.000005)、精算装置30-6(No.000006)、精算装置30-3(No.000003)、精算装置30-4(No.000004)の順で保持枚数が多いことが示される。
なお、出金精算装置選択エリアAR23において、精算装置選択ボタンBT11の配列順は、設置位置が入金精算装置に近い精算装置30の順に対応するようにされてもよい。また、例えば店員の操作に応じて、精算装置選択ボタンBT11の配列順について、充当対象となる金種の保持枚数が多い順と、設置位置が入金精算装置に近い順とで切り替えられるようにされてもよい。
マスタ登録装置1を操作する店員は、例えば、精算装置選択ボタンBT11-1~BT11-5に対する操作により、入金精算装置以外の精算装置30のうちから、出金精算装置とすべき精算装置30の候補を選択できる。
店員は、例えば精算装置選択ボタンBT11-1~BT11-5にて示される、入金精算装置以外の精算装置30ごとの充当対象の金種枚数や、店舗における精算装置30の利用状況等を考慮して、出金精算装置とすべき精算装置30をいずれにすべきか判断する。そして、出金精算装置とすべきと判断した精算装置30に対応する精算装置選択ボタンBT11に対する操作を行う。同図においては、ユーザが精算装置選択ボタンBT11-3に対する操作を行ったことにより、精算装置30-6が候補として選択された状態が示されている。同図においては、選択された精算装置選択ボタンBT11-3が強調表示された状態が示されている。
また、精算装置30-6が候補として選択されていることに応じて、出金精算装置エリアAR22においては、精算装置30-6が保持する現金についての金種ごとの枚数が示される。
また、出金指定画面においては、バックヤード出金指定ボタンBT12と決定ボタンBT13と終了ボタンBT14とが配置されている。
バックヤード出金指定ボタンBT12は、精算装置からの出金ではなく、例えばバックヤードにて管理されている現金により入金精算装置への補充を行うことを宣言する場合に操作されるボタンである。
バックヤードでの現金の管理は、入出金装置による場合と金庫による場合とがある。入出金装置は、例えば収納された現金の金種ごとの枚数を管理し、POSシステム1と通信可能に接続される装置である。金庫は、単に現金を収納するのみであって、金種ごとの枚数の管理やPOSシステム1との通信を行わない設備である。
バックヤードにて入出金装置により現金が管理される場合、バックヤード出金指定ボタンBT12に対する操作に応じて、例えば出金指示登録装置が入出金装置を対象に出金処理を実行させるようにことができる。あるいは、出金指示の情報のコードを印刷した出金伝票を出金指示登録装置により発行させ、入出金装置が備えるスキャナにより出金伝票のコードを読み取らせることで、入出金装置に出金処理を実行させてよい。
これに対して、バックヤードでの現金の管理が金庫により行われている場合には、入出金すべき金種、枚数の内訳を印刷した入出金伝票を例えば出金指示登録装置により発行させ、店員が入出金伝票を見て確認を行って、金庫から出金を行う。また、入金作業に際しては、入出金伝票に入金指示に応じたコードを印刷しておくことで、入金精算装置のスキャナにコードを読み込ませたうえで、入金精算装置に入金処理を実行させることができる。
このように、本実施形態においても、例えば入出金の対象となる装置が金庫である場合などのように、状況に応じて、媒体を用いた入出金が行われてもよい。また、例えば、先の第2実施形態や本実施形態(第3実施形態)のPOSシステム1の構成のもとで、状況によっては、第1実施形態の構成による入出金が行われてよい。
決定ボタンBT13は、精算装置選択ボタンBT11に対する操作により候補として選択された精算装置30を、出金精算装置として指定する操作(出金指定操作)が行われるボタンである。
終了ボタンBT14は、出金精算装置を指定することなく、出金指定画面の表示を終了させる場合に操作されるボタンである。
説明を図11に戻す。
ステップS206:出金指定操作としての決定ボタンBT13に対する操作が行われると、マスタ登録装置は、当該出金指定操作を受け付ける。
ステップS207:マスタ登録装置は、出金指定操作を受け付けたことに応じて、出金指示登録装置に対して出金指定通知を送信する。出金指示登録装置は、出金指定操作によって出金精算装置として指定された精算装置30と同じ会計グループに属する登録装置20である。出金指定通知は、出金指示登録装置に対して、同じ会計グループに属する精算装置30のうちの1つが出金精算装置であることを通知するものである。出金指定通知には、出金精算装置として指定された精算装置30を示す情報と、出金精算装置から出金すべき現金の内訳を示す情報とが含まれる。
出金精算装置から出金すべき現金の内訳として、枚数については、出金精算装置が保持していた出金対象の金種の枚数に基づいてマスタ登録装置が算出してよい。あるいは、枚数については、出金指定画面に対する所定操作によって店員が指定できるようにしてよい。
出金指示登録装置は、ステップS207により送信された出金指定通知を受信したことに応じて、ステップS208の処理を実行する。ステップS208~ステップS211の処理は、図9のステップS104~S107と同様である。
また、ステップS211により出金指示登録装置から送信された出金指示の受信に応じて、出金精算装置が実行するステップS212、S213、S214の処理は、図9のステップS108、S109、S110と同様である。
ステップS221:マスタ登録装置は、ステップS207による出金指示登録装置への出金指定通知の送信とともに、入金指示登録装置に対して入金指定通知を送信する。入金指定通知は、入金指示登録装置に対して、当該入金指示登録装置と同じ会計グループに属する精算装置30のうちの1つが入金精算装置であることを通知するものである。入金指定通知には、入金精算装置として指定された精算装置30を示す情報と、入金精算装置に入金されるべき現金の内訳を示す情報とが含まれる。
これまでマスタ登録装置において表示されていた出金指定画面は、例えばステップS206にて出金指定操作が受け付けられ、ステップS207による出金指定通知の送信とステップS221による入金指定通知の送信とが行われるタイミングに応じて消去されてよい。
ステップS222:入金指定通知を受信した入金指示登録装置は、入金指定通知の受信時に表示中であった商品登録画面において、入金待ちボタンBT2-3(図8)を表示させる。
ステップS223:入金指示登録装置を操作する店員は、入金待ちボタンBT2-3が表示されたことに応じて、同じ会計グループに属する精算装置30のうちのいずれかがニアエンドの状態となったことを把握する。この場合、店員は、入金待ちボタンBT2-3に対する操作を行う。入金待ちボタンBT2-3に対する操作は、例えばタップ操作であればよい。
入金待ちボタンBT2-3に対する操作が行われたことに応じて、入金指示登録装置は、店員用表示部205において、新規に入金実行画面を表示させる。入金実行画面は、店員が、充当金が入金される入金精算装置に入金処理を指示する操作を行う画面である。
図13は、入金指示登録装置の店員用表示部205に表示される入金実行画面WD2の一例を示している。同図の入金実行画面WD2は、これまで表示されていた商品登録画面に重畳するようにして配置されるウィンドウ形式で表示される態様である。
入金実行画面WD2においては、出金精算装置と入金精算装置とがいずれの精算装置30であるのかが示されるとともに、入出金される充当金の内訳が示される。
具体的に、同図の入金実行画面WD2においては、出金精算装置の番号がNo.000006であり、入金精算装置の番号がNo.000001であることが示されている。つまり、第1会計グループに属する精算装置30-1がニアエンドの状態となって入金精算装置とされ、第3会計グループに属する精算装置30-6が出金精算装置とされたことが示されている。
また、入金実行画面WD2においては、充当金の内訳について、1円の金種が10枚であることが示されている。このような表示を見ることで、入金指示登録装置を操作する店員は、精算装置30-6から1円硬貨を10枚出金させ、精算装置30-1に入金すべきことを把握する。
店員は、例えば現在において入出金が可能な状況であれば、入金実行画面WD2にて配置される入金ボタンBT31を操作する。入金ボタンBT31は、入金精算装置に入金処理の実行を指示する操作が行われるボタンである。
一方、例えば入金が可能な状況でないため、いまは入出金作業を行わないと判断したような場合には、店員は、入金実行画面WD2にて配置されるキャンセルホタンBT32を操作する。
説明を図11に戻す。
ステップS224:入金実行画面WD2にて配置される入金ボタンBT31に対する操作が行われたことに応じて、入金指示登録装置は、入金ボタンBT31に対して行われた操作を受け付ける。入金ボタンBT31に対する操作が受け付けられたことに応じて、入金実行画面WD2の表示は消去されてよい。
ステップS225:入金指示登録装置は、入金ボタンBT31に対する操作を受け付けたことに応じて、入金精算装置に対して、入金処理の実行を指示する入金指示を送信する。入金指示には、入金精算装置に入金すべき充当金の内訳を示す充当金内訳情報が含まれる。
また、入金指示登録装置は、出金指示登録装置と同様に、例えば入金指示を送信した後において、休止状態となって商品登録操作等を受け付けないようにされてもよい。
ステップS226:入金精算装置は、ステップS225により入金指示登録装置から送信された入金指示を受信すると、入金処理として、まず入金のための操作を待機する入金待機状態とする。
ステップS227:入出金作業担当の店員は、ステップS213の出金処理によって出金精算装置から排出された充当金としての現金を持って、入金精算装置にまで移動する。つまり、物理的に充当金としての現金の移動が行われる。
ステップS228:充当金としての現金を持って入金精算装置に移動してきた店員は、これまで入金待機状態にあった入金精算装置に充当金を入金させるための入金操作を行う。入金操作に応じて、入金精算装置は入金処理を実行する。
ステップS229:ステップS228による入金処理が終了すると、入金精算装置は、マスタ登録装置に入金完了通知を送信する。入金完了通知には、例えば入金精算装置にて実行された入金処理結果を示す情報が含まれる。
ステップS230:マスタ登録装置は、ステップS229により送信される入金完了通知を受信したことに応じて、入出金履歴登録処理を実行する。例えば、マスタ登録装置は、入出金履歴登録処理として、ステップS214にて受信された出金完了通知に含まれていた出金処理結果と、ステップS229にて受信された入金完了通知に含まれていた入金処理結果とが反映された入出金履歴情報を、管理装置10に送信する。管理装置10は、受信された入出金履歴情報を記憶する。このようにして、例えば管理装置10は、ニアエンドの状態の発生に応じた入出金に関する処理結果の履歴を管理することができる。
なお、本実施形態において、入出金作業担当の店員は、出金指示登録装置を操作する店員であればよい。あるいは、入出金作業担当の店員は、マスタ登録装置を操作する店員であってもよいし、管理装置10を操作する店員であってもよい。
なお、本実施形態において、出金指示登録装置や入金指示登録装置に対する店員の操作を介在させることなく、マスタ登録装置や管理装置10による出金指示に基づいて、出金精算装置が出金待機状態となるようにされてよい。この場合、出金精算装置が出金操作を受け付けて出金処理を実行すると、出金処理の完了をトリガとして、入金精算装置が入金待機状態となる。そして、入金操作に応じて、入金精算装置が入金処理を実行するようにされてもよい。
また、第2実施形態と第3実施形態においては、ステップS114(図9)、ステップS230(図11)の処理によって、管理装置10にてニアエンドの状態の発生に応じた入出金履歴が管理される。このように管理される入出金履歴は、例えば、管理装置10にて出力することができる。例えば入出金履歴は、管理装置10が表示部105にて表示させるようにして出力させてよい。
図14は、管理装置10の表示部105にて表示される入出金履歴一覧画面の態様例を示している。同図の入出金履歴一覧画面においては、1回の入出金に応じた入出金履歴のリスト項目がボタン形式で配置される。即ち、入出金履歴一覧画面においては、1回の入出金ごとに対応する入出金履歴項目ボタンBT41が配置される。同図においては、入出金履歴項目ボタンBT41として、4つの入出金履歴項目ボタンBT41-1~BT41-4が配置された状態が示されている。
店員は、このように配置される入出金履歴項目ボタンBT41のうちの1つを選択して操作を行うことができる。入出金履歴項目ボタンBT41に対する操作が行われたことに応じて、図示は省略するが、操作された入出金履歴項目ボタンBT41に対応する入出金履歴の詳細を示す入出金詳細画面が表示される。
店員は、このように表示される入出金詳細画面を見ることで、過去に行われた入出金の処理結果の詳細を確認できる。
なお、上記のような入出金履歴に関する出力は、登録装置20や精算装置30においても行われてよい。
なお、出金実行画面WD1や入金実行画面WD2は、精算装置30においても操作が可能なように表示されてよい。即ち、出金精算装置に対する出金指示の送信や、入金精算装置に対する入金指示の送信は、出金精算装置あるいは入金精算装置以外の精算装置30が行ってもよい。
また、登録装置20における出金依頼ボタンBT2-1、出金指定ボタンBT2-2、入金待ちボタンBT2-3等の表示のように、精算装置30において、ニアエンドに対応する報知(入金または出金が可能である旨の報知の一態様)が行われてもよい。例えば、入金精算装置において、ニアエンドに応じた入金待機状態となることに応じて、ニアエンドであることを報知し、また入金操作を受け付け可能な画面の表示が行われてよい。また、出金精算装置において、出金指示を受けて出金待機状態となったことに応じて、ニアエンドに応じた出金操作を待機中であることを報知する表示が行われてもよい。
なお、上記の第2実施形態と第3実施形態の説明においては、図1に示される3つの登録装置と6つの精算装置30とを備えるPOSシステムにおいて、1つの登録装置20と2つの精算装置30とによる3つの会計グループを設定した例を示した。しかしながら、会計グループを構成する登録装置20と精算装置30との組み合わせについては上記の例に限定されない。
第2実施形態または第3実施形態における会計グループの他の設定例について、図15を参照して説明する。同図のPOSシステム1は、4つの登録装置20-1~20-4と、6つの登録装置30-1~30-6とを備える。
そのうえで、同図のPOSシステム1では、2つの登録装置20-1、20-2と、3つの登録装置30-1、30-2、30-3とにより1つの会計グループ(第1会計グループ)が設定される。また、2つの登録装置20-3、20-4と、3つの登録装置30-3、30-4、30-5とによりもう1つの会計グループ(第2会計グループ)が設定される。
即ち、同図においては、2つの登録装置20と3つの精算装置30とを組み合わせて1つの会計グループが設定される。
そのうえで、第1会計グループにおいては、登録装置20-1が精算装置30-1を専有して精算処理を実行させ、登録装置20-2が精算装置30-3を専有して精算処理を実行させる。即ち、例えば精算装置30-1は、登録装置20-1からの精算指示(精算情報の送信)のみを受け付ける。精算装置30-3は、登録装置20-2からの精算指示(精算情報の送信)のみを受け付ける。
一方、精算装置30-2は、登録装置20-1と登録装置20-2とのいずれからの精算指示も受け付けることができる。つまり、精算装置30-2は、登録装置20-1と登録装置20-2とにより共有される。
同様に、第2会計グループにおいては、登録装置20-3が精算装置30-4を専有し、登録装置20-4が精算装置30-6を専有し、精算装置30-5は、登録装置20-3、20-4により供給される。
このような会計グループの設定は以下のように運用される。具体的に、ここでは第1会計グループを例に挙げて説明する。
精算装置30-1は、登録装置20-1を利用して会計を受ける客の動線に対して、登録装置20-1に最も近い位置に設置される。また、精算装置30-3は、登録装置20-2を利用して会計を受ける客の動線に対して、登録装置20-2に最も近い位置に設置される。精算装置30-2は、例えば登録装置20-1からは精算装置30-1よりも離れ、登録装置20-2からは精算装置30-3よりも離れた位置に設置される。
通常は、登録装置20-1にて商品登録処理が実行された場合の精算指示は、精算装置30-1に対して行われる。同様に、登録装置20-2にて商品登録処理が実行された場合の精算指示は、精算装置30-3に対して行われる。しかしながら、登録装置20-1から精算装置30-1に対して精算指示を行おうとした際に、精算装置30-1が使用中であったりエラー状態であったりするなどして、精算指示の受け付けが不可の場合がある。このような場合、登録装置20-1は、精算装置30-2に精算指示を行うことができる。
同様に、登録装置20-2は、通常は、精算装置30-3に対して精算指示を行うが、精算装置30-3において精算指示の受け付けが不可の状態の場合には、精算装置30-2に精算指示を行うことができる。
このように2つの登録装置20と3つの精算装置30との組み合わせによる本変形例の会計グループの構成では、複数の登録装置20により共有される精算装置30が設定される。これにより、本変形例の会計グループの構成では、例えば店舗にて2つの登録装置20を設置することが前提となる場合に、1つの登録装置20と2つの精算装置30とによる会計グループを構成する場合と比較して、精算装置30の設置数を1つ削減することができる。
なお、ニアエンド状態となったことに応じた報知の態様としては、出金依頼ボタンBT2-1、出金指定ボタンBT2-2、及び入金待ちボタンBT2-3等の表示に限定されない。
例えば、ニアエンド状態となったことに応じた報知は、図8において示される釣銭情報ボタンBT3の表示によって行われてもよい。釣銭情報ボタンBT3は、状況に応じて、例えば出金依頼ボタンBT2-1、出金指定ボタンBT2-2、及び入金待ちボタンBT2-3のいずれかとして機能するようにされてよい。
また、ニアエンド状態となったことの報知は、例えば精算装置30が備えるサインポール311が所定のパターンによって点灯することにより行われてよい。また、サインポール311によるニアエンド状態の報知は、入金精算装置にて行われる。あるいは、出金精算装置にて行われてもよい。あるいは、入金精算装置では、入金先であることが示されるパターンによる点灯を行い、出金精算装置では出金元であることを示すパターンによる点灯を行ってもよい。
<第4実施形態>
続いて、第4実施形態について説明する。第4実施形態の構成は、先の第1実施形態~第3実施形態のいずれにも適用が可能である。
精算装置30は、自己がニアエンドの状態となったか否かの判定にあたり、最低保持枚数情報を参照する。最低保持枚数情報は、精算装置30が釣り銭の確保のために最低限保持しておくべき現金の枚数(最低保持枚数)を金種ごとに示す情報である。
例えば、店員は、最低保持枚数情報における金種ごとの最低保持枚数について、管理装置10を操作することによって設定することができる。管理装置10は、このように金種ごとの最低保持枚数が設定された最低保持枚数情報を記憶部102に記憶する。
精算装置30は、例えば営業日の開始に応じた開始処理の際に、管理装置10から最低保持枚数情報を取得してRAM303に記憶させる。そのうえで、精算装置30は、例えば精算処理等により現金の在高が変更されるごとに、RAM303に記憶された最低保持枚数情報を参照して、ニアエンドの状態となった金種の有無について判定する。具体的には、精算装置30は、現金の在高が変更に伴って保持枚数が変更された金種のうちで、最低保持枚数情報が示す最低保持枚数よりも少なくなった金種の有無を判定する。精算装置30は、最低保持枚数よりも少なくなった金種があれば、該当金種についてニアエンドの状態が発生したと判定する。
店舗を利用して買い物をする客数は、時間によって異なる。具体的には、客数は、1営業日においても、時間帯に応じて異なる。例えば、午前中や閉店時間に近い時間帯では客数が少ないが、夕方から夜にかけての時間帯では客数が多くなる。また、例えば1週間においても、平日は客数が少ないが、休日は客数が多くなる。さらに、店舗内にてあるいは店舗の近隣にてイベントが開催される時間帯に対応しては、客数も増加する。このように、店舗を利用する客数は時間に応じて異なってくる。
客数が多くなるほど、釣り銭として必要な現金も増加する。このような客数の変動に対して、最低保持枚数情報において設定される最低保持枚数が時間にかかわらず一定である場合には、以下のような不具合が生じる可能性がある。
つまり、精算装置30が保持している現金について、客数が少ない状態では最低保持枚数について十分余裕があるのに対して、客数が多い状態では、最低保持枚数を維持するのが難しく、すぐにニアエンドの状態が発生するといった状況になりやすくなる可能性がある。
そこで、本実施形態においては、時間ごとに対応して異なる最低保持枚数が設定され、精算装置30は、時間ごとに対応して設定される最低保持枚数に基づいてニアエンドの状態の発生の有無についての判定を行うように構成される。
図16は、本実施形態における最低保持枚数情報の一例を示している。同図の最低保持枚数情報は、金種ごとに対応する金種別最低保持枚数情報を含む。1つの金種別最低保持枚数情報は、該当金種に対して複数の時間帯区分ごとに設定された最低保持枚数を格納する。
図17のフローチャートは、本実施形態における精算装置30がニアエンドの状態発生の判定に関して実行する処理手順例を示している。
ステップS301:精算装置30は、例えば精算処理、現金の補充(入金)もしくは回収(出金)などが実行された結果として、自己が保持する現金(貨幣)の枚数に変更が生じるのを待機する。
ステップS302:自己が保持する現金の枚数に変更が生じると、精算装置30は、枚数が減少するように変更が生じた金種(対象金種)ついての、現在時間が該当する時間帯区分に対応する最低保持枚数を、最低保持枚数情報から取得する。前述のように最低保持枚数情報は、精算装置30の記憶部302またはRAM303に記憶されていればよい。あるいは、精算装置30は、当該ステップS302において、管理装置10との通信を解して、管理装置10が記憶する最低保持枚数情報から、対象金種についての最低保持枚数を取得するようにしてもよい。
ステップS303:精算装置30は、自己が現時点において保持する対象金種の貨幣の枚数(現保持枚数)と、ステップS302により取得された最低保持枚数とを比較する。
ステップS304:精算装置30は、ステップS303による比較の結果、現保持枚数が最低保持枚数より少ないか否かについて判定する。
ステップS305:ステップS304にて現保持枚数が最低保持枚数より少ないと判定された場合には、ニアエンドの状態が発生したと判定する。ニアエンドの状態が発生したと判定した状態は、例えば図9との対応では、ステップS101が該当する。
一方、ステップS304にて現保持枚数が最低保持枚数以上であると判定された場合には、ステップS305の処理を実行することなく、同図の処理が終了される。
なお、上記説明では、最低保持枚数情報は、POSシステム1における精算装置30に一律に適用されるものであるとして説明した。しかしながら、精算装置30のそれぞれは、自己に対応する最低保持枚数が設定された最低保持枚数情報を利用してニアエンドの状態発生に関する判定を行ってよい。つまり、最低保持枚数情報は、精算装置30ごとに応じて異なる最低保持枚数が設定されるようにして、複数が用意されてよい。
例えば精算装置30の機種の相違により、機種間で貨幣の収納可能枚数が異なったり、例えば機種により2000円札が扱えるものと扱えないものとが混在するような場合がある。また、同じ機種の精算装置30であっても設置場所の相違等によって客により利用される頻度が精算装置30間で大きく異なるような場合がある。このような場合に、精算装置30ごとに異なる最低保持枚数を設定した最低保持枚数情報を適用することで、精算装置30のそれぞれにおいて保持される金種ごとの枚数を適切に管理できる。
また、本実施形態においては、ニアエンド状態解消のための入出金に際して、上記の最低保持枚数情報とともに、出金上限枚数情報も利用される。出金上限枚数情報は、1回のニアエンドの状態発生に応じて精算装置30から出金させることのできる貨幣の上限枚数を金種ごとに示す情報である。
このような出金上限枚数情報を利用することで、ニアエンドの状態発生に応じた精算装置30からの出金に際して、出金上限枚数より多い枚数による出金を制限することができる。これにより、ニアエンドの状態発生に対応する出金によって精算装置30にて釣り銭のために保持する貨幣が不足することを回避しやすくなる。
そのうえで、本実施形態においては、出金上限枚数情報についても、金種ごとに時間に応じて異なる枚数が設定されるようにする。
ニアエンドの状態が発生したことに応じて行われる出金元の精算装置30からの出金に関しては以下のことがいえる。客数が少ない状況では、精算装置30から釣り銭が排出される機会も少ないことから、ニアエンドの状態発生に応じて出金が可能な貨幣の枚数には余裕がある。一方、客数が多い状況では、精算装置30から釣り銭が排出される機会も多くなることから、精算装置30が保持する貨幣の枚数も減少しやすい傾向となる。
このようなことを考慮すると、客数の多い時間においては、必要以上に精算装置30における貨幣の保持枚数が少なくならないように、精算装置30からの出金を不可とする場合も含めて、精算装置30から出金可能な貨幣の枚数を制限したほうがよいとの考え方を採ることができる。
そこで、本実施形態においては、出金上限枚数情報について、最低保持枚数情報と同様に、金種ごとに時間に応じて異なる出金上限枚数が設定されるようにする。管理装置10は、出金上限枚数情報を記憶部102に記憶する。
図18は、本実施形態における出金上限枚数情報の一例を示している。同図の出金上限枚数情報は、金種ごとに対応する金種別出金上限枚数情報を含む。1つの金種別出金上限枚数情報は、該当金種に対して複数の時間帯区分ごとに設定された出金上限枚数を格納する。
出金上限枚数情報は、第1実施形態への適用の場合には、例えば管理装置10がステップS2(図6)にて入金指示伝票の発行に際して出金元の精算装置30-Wを決定するのに利用される。
つまり、管理装置10は、例えばニアエンドの状態となった精算装置30における対象金種の保持枚数に基づいて、対象金種についての充当枚数(即ち、出金枚数)を算出する。管理装置10は、現在時間に対応する時間帯区分における対象金種の出金上限枚数を出金上限枚数情報から取得する。また、管理装置10は、出金元の精算装置30-Wの候補となる精算装置30ごとの現在における対象金種の保持枚数を取得する。
管理装置10は、算出された充当枚数が出金上限枚数よりも少ない場合には、算出された充当枚数を出金可能な精算装置30を判定する。充当枚数を出金可能な精算装置30とは、仮に対象金種について充当枚数による出金を行った場合に、現在の保持枚数から出金された充当枚数を減じた残りの保持枚数が最低保持枚数以上の精算装置30である。管理装置10は、充当枚数を出金可能であるとして判定された精算装置30のうちから、例えば残りの保持枚数や各精算装置30の利用状況などに基づいて、1つの精算装置30を出金元の精算装置30-Wとして決定すればよい。
また、算出された充当枚数が出金上限枚数よりも多い場合には、対象金種について出金可能な枚数は、出金上限枚数に制限される。そこで、この場合の管理装置10は、出金上限枚数を出金可能な精算装置30を判定する。
また、出金上限枚数情報は、第3実施形態への適用としては、例えばステップS205(図11)にてマスタ登録装置が表示する出金指定画面(図12)の出金精算装置選択エリアAR23において、出金可能な精算装置30と出金不可の精算装置30とを区別して提示することができる。
即ち、マスタ登録装置は、出金指定画面の表示にあたり、上記の管理装置10と同様の処理によって、対象金種についての充当枚数の算出と、充当枚数を出金可能な精算装置30と、これ以外の充当枚数を出金不可の精算装置30とを判定する。
そして、マスタ登録装置は、出金指定画面を表示するにあたり、金精算装置選択エリアAR23において、出金可能な精算装置30と出金不可の精算装置30とを区別して提示する。
なお、出金上限枚数が「0」として設定されている場合には、最低保持枚数及び現保持枚数等にかかわらず、充当枚数を出金不可の精算装置30として判定される。つまり、出金上限枚数を「0」として設定すれば、該当の時間帯においては、精算装置30から出金可能な枚数が「0」となる。即ち、精算装置30からの出金について禁止とすることができる。
図19は、第3実施形態への適用のもとで出金上限枚数情報を利用した場合における出金指定画面の態様例を示している。同図において、図12と同一部分には同一符号を付している。
同図においては、精算装置選択ボタンBT11-1~BT11-5のうち、精算装置選択ボタンBT11-1、BT11-2、BT11-3が、操作が可能なアクティブ状態で表示され、精算装置選択ボタンBT11-4、11-5が操作不可を示すグレーアウトの状態で表示されている。
このような表示が行われていることで、店員は、精算装置選択ボタンBT11-1、BT11-2、BT11-3に対応する精算装置30-2、30-5、30-6については出金可能であるが、精算装置選択ボタンBT11-4、11-5に対応する精算装置30-3、30-4については出金不可であることを認識できる。
なお、例えば、いずれの精算装置からの出金も不可である状態の場合には、出金精算装置選択エリアAR23自体が非表示もしくは、出金精算装置選択エリアAR23内に対する操作が不可であることを示す態様の表示が行われるようにされてよい。また、この場合には、バックヤードからの出金しか行えないことになるので、バックヤード出金指定ボタンBT12を所定の態様により強調表示させてよい。バックヤード出金指定ボタンBT12の強調表示の態様として、例えばバックヤード出金指定ボタンBT12について、サイズを大きく変化させる、色を変化させる、所定のパターンで点滅させるなどしてよい。
なお、上記説明では、出金上限枚数情報は、POSシステム1における精算装置30に一律に適用されるものであるとして説明した。しかしながら、出金上限枚数情報は、前述の最低保持枚数情報と同様に、精算装置30のそれぞれに対応して複数が用意され、精算装置30ごとに異なる出金上限枚数が設定されてもよい。
本実施形態の変形例として、ニアエンド状態解消のための入出金に際して、出金上限枚数情報と併せて、出金上限回数情報も利用してよい。出金上限回数情報は、例えば或る単位期間あたりにおいて出金が可能な回数の上限を金種ごとに示す情報である。
図20は、出金上限回数情報の一例を示している。出金上限回数情報は、出金上限枚数情報と同様に憶部102に記憶されてよい。同図の出金上限回数情報は、金種ごとに対応する金種別出金上限回数情報を含む。1つの金種別出金上限回数情報は、該当金種に対して設定された単位時間あたりの出金上限回数を格納する。「0回」の出金上限回数である場合、例えば、指示された充当枚数が出金上限枚数情報により示される出金上限枚数を越えていなくとも出金が不可であることを示す。
<第5実施形態>
続いて、第5実施形態について説明する。第5実施形態の構成は、先の第1実施形態~第4実施形態のいずれにも適用が可能である。
まず、図21により、1つの精算装置30を対象として2回の出金が行われる場合の一事例について説明する。図21は、或る1つの精算装置30において、出金対象として指定された或る特定の1金種(指定金種)の在高を模式的に示している。
図21(a)においては、精算装置30における指定金種の保持枚数(在高)として、実在高(図では「CR」で示す)が100枚として管理されている状態が示されている。また、同図では、同じ金種の保持枚数について出金指示に対応する出金指示が実行された場合の暫定在高(図では「CL」で示す)についても実在高と同じ100枚である状態が示されている。また、この場合の最低保持枚数(図では「NE」で示す)は、20枚である。
同図の状態において、精算装置30が、特定金種について50枚の出金枚数による出金指示(第1出金指示)を受けた。この場合、実在高は100枚であるから、第1出金指示に応じて50枚の出金処理を実行したとしても、実在高は50枚であり、最低保持枚数(20枚)より多い。つまり、この場合の精算装置30は、出金処理後においてニアエンドの状態とならないため、出金処理は可能であると判定し、第1出金指示を受け付ける。
第1出金指示を受けたことに応じて、指定金種の実在高については100枚で管理される状態で変化はないが、暫定在高は、図21(b)に示されるように、100枚から50枚を減算した50枚になる。
これまでの説明からも理解されるように、出金作業は、作業担当の店員が出金精算装置にまで移動してくる必要があることから、出金指示を受け付けてから、対応の出金処理が開始されるまでにはタイムラグが生じる。また、本実施形態における精算装置30は、出金指示を受けた後であっても、対応の出金処理の開始に応じた操作が行われるまでは、精算処理等の他の処理を実行してよい。
そして、この場合には、精算装置30が、第1出金指示を受け付けた後において、対応の出金処理が開始される前のタイミングで精算処理を実行したことで、指定金種の貨幣について10枚の排出が精算装置30により為された。これにより、図21(b)から図21(c)の遷移として示すように、指定金種の実在高は100枚から10枚を減算した90枚であるとして管理される。また、指定金種暫定在高については50枚から10枚が減算された40枚となる。
図21(c)となった状態において、未だ第1出金指示に対応する出金処理を実行していないタイミングで、精算装置30は、さらに第2出金指示を受けた。
第2出金指示は、第1出金指示と同じ指定金種により、25枚の出金枚数を指示する内容であった。精算装置30は、出金指示に応じた出金の可否を、指定金種についての現在の実在高と出金指示が指定する出金枚数とを比較して判定する。すると、この段階での指定金種の実在高は90枚であるから、第2出金指示に応じて25枚の出金処理を実行したとしても、指定金種の実在高は65枚であり、最低保持枚数(20枚)より多い。そこで、この場合の精算装置30は、第2出金指示を受け付ける。
第2出金指示を受け付けたことに応じて、図21(c)から図21(d)への遷移として示すように、指定金種の暫定在高については、40枚から25枚を減算した15枚となる。一方で、図21(d)の段階において、未だ第1出金指示に応じた出金処理は実行されていないので、指定金種の実在高は90枚で図21(c)から変化はない。
この段階で、指定金種の暫定在高は最低保持枚数より少ない状態となった。しかしながら、実在高については、90枚とされて最低保持枚数より多い。このため、精算装置30は、ニアエンドの状態が発生したと判定しない。
次に、図21(d)の状態のもとで、第1出金指示に応じた第1出金処理が実行され、50枚の指定金種の貨幣が精算装置30から出金された。これにより、図21(d)から図21(e)への遷移として示すように、指定金種の実在高は90枚から50枚が減算された40枚となる。
次に、さらに精算装置30にて第2出金指示に応じた第3出金処理が実行され、25枚の指定金種の貨幣が出金された。これにより、図21(e)から図21(f)への遷移として示すように、指定金種の実在高は40枚から25枚が減算された15枚となり、この時点で暫定在高と一致する。
そして、この状態では、指定金種の実在高が最低保持枚数よりも少なくなったため、精算装置30は、ニアエンドの状態が発生したと判定する。
このように、精算装置30が、指定金種が同一の出金指示を2回以上受けた場合において、指定金種の実在高に基づいて出金指示に応じた出金処理の可否を判定する場合には、出金可能であるとして2回目以降の出金指示を受け付けることができる場合がある。
しかしながら、同図の事例のように、受け付けられた出金指示に対応する出金処理を実行した結果、ニアエンドの状態が発生してしまう可能性がある。このような状況は、例えばニアエンドが予期せずして発生していると捉えることもできることから、回避すべきとの考え方を採ることができる。
そこで、本実施形態においては、以下のようにして、出金処理を実行した結果としてニアエンドの状態が発生することが回避されるようにする。
図22は、本実施形態における1つの精算装置30を対象として出金が行われる場合の一事例を示している。
図22(a)においては、本実施形態の精算装置30における或る特定の1金種の保持枚数(在高)として、図21(a)の場合と同様に、実在高が100枚として管理され、暫定在高は実在高と同じ100枚であり、最低保持枚数は、20枚である場合が示されている。
同図の状態において、精算装置30が、特定の1金種を指定金種として指定し、50枚の出金枚数を指示する出金指示(第1出金指示)を受けた。この場合、精算装置30は、出金処理が可能であるとして、第1出金指示を受け付ける。
第1出金指示を受けたことに応じて、指定金種の実在高については100枚で管理される状態で変化はないが、暫定在高は、図22(b)に示されるように、100枚から50枚を減算した50枚になる。
精算装置30は、第1出金指示を受け付けた後において、対応の出金処理が開始される前のタイミングで精算処理を実行したことで、指定金種の貨幣について10枚を排出させた。これにより、図22(b)から図22(c)の遷移として示すように、指定金種の実在高は100枚から10枚を減算した90枚であるとして管理される。また、指定金種の暫定在高については50枚から10枚が減算された40枚となる。
図22(c)となった状態において、未だ第1出金指示に対応する出金処理を実行していないタイミングで、精算装置30は、さらに第1出金指示と同じ指定金種により25枚の出金枚数を指示する第2出金指示を受けた。
本実施形態における精算装置30は、1つの出金指示を受け付けた後において、受け付けた出金指示に対応する出金処理について待機中とされて、出金処理を未だ実行していない状態のもとでは、新たに得られた出金指示が、先の出金指示と同じ金種を指定としている場合には、指示された出金枚数にかかわらず受け付けない(拒否する)。
このため、図22(c)の状態のもとでは、第2出金指示は受け付けられることなく拒否される。この結果、図22(d)に示すように、第2出金指示が為された後の実在高と暫定在高とは、図22(c)から変化しない。
ただし、本実施形態においては、出金指示が受け付けられたことに応じて出金処理が待機中の状態であっても、新たな出金指示が待機中の出金処理ごとにおける指定金種のいずれとも異なる金種を指定するものである場合には、当該新たな出金指示は受け付けられる。待機中の出金処理ごとの指定金種が異なっていれば、待機中の出金処理が実行された後において、いずれの指定金種についてもニアエンドの状態にはならない。
次に、図22(d)の状態のもとで、第1出金指示に応じた第1出金処理が実行され、50枚の指定金種の貨幣が精算装置30から出金された。これにより、図22(d)から図22(e)への遷移として示すように、指定金種の実在高は90枚から50枚が減算された40枚となる。また、この段階で、指定金種の実在高と暫定在高とが一致する。
図22(e)の状態のもとでは、第1出金指示に応じた第1出金処理が実行されたことにより、次の出金指示を受け付け可能となる。ただし、この段階で、先の第2出金指示のように同一の指定金種による25枚の出金枚数を指示する出金指示を精算装置30に行ったとしても、この場合には、出金処理の結果として指定金種の実在高が15枚となってニアエンドの状態が発生することになる。従って、この段階では、同一の指定金種による21枚以上の出金枚数を指示する出金指示については、ニアエンドの状態の発生を理由に拒否される。
そこで、同図の例では、同一の指定金種について15枚の出金枚数による第3出金指示が行われた場合が示されている。精算装置30は第3出金指示を受け付ける。第3出金指示が受け付けられたことにより、図22(e)から図22(f)への遷移として示すように、指定金種の暫定在高は、40枚から15枚を減算した25枚とある。指定金種の実在高については40枚で変化しない。
そして、図22(f)の状態もとで、第3出金指示に対応する第3出金処理が実行された。第3出金処理が実行された結果、図22(f)から図22(g)への遷移として示すように、指定金種の実在高は、40枚から15枚を減算した25枚として管理される。この段階で、指定金種の実在高は暫定在高と一致する。この状態では、指定金種の実在高が最低保持枚数より多いことから、精算装置30は、ニアエンドの状態が発生したと判定しない。
このように、本実施形態の精算装置30においては、出金指示を受け付けてから、受け付けた出金指示に対応の出金処理が行われるまでの間においては、次の出金指示を受け付けないようにされる。このように出金指示の受け付けを制限することで、図22にて説明したように、出金処理を実行した結果、予期せずしてニアエンドの状態となってしまうことが回避される。
図23のフローチャートを参照して、本実施形態の精算装置30がニアエンドの状態発生に応じた出金に関連して実行する処理手順例について説明する。同図の処理は、第1実施形態における出金元の精算装置30-W、第2実施形態及び第3実施形態の出金精算装置に適用可能である。
ステップS401:精算装置30は、自己に対して新規の出金指示が行われたか否かについて判定する。第1実施形態との対応では、出金元の精算装置30-Wが、ステップS3(図6)によるバーコードの読み取りを実行した場合に、新規の出金指示が行われたと判定する。また、第2実施形態との対応では、出金精算装置が、ステップS107(図9)にて出金指示を受信したことに応じて、新規の出金指示が行われたと判定する。また、第3実施形態との対応では、出金精算装置が、ステップS211(図11)にて出金指示を受信したことに応じて、新規の出金指示が行われたと判定する。
ステップS402:ステップS401にて新規の出金指示が行われたと判定された場合、精算装置30は、新規の出金指示により出金が指定された金種(指定金種)についての出金予約フラグの値が「1」であるか否かについて判定する。
出金予約フラグは、金種ごとに対応して例えばRAM303に記憶される。
この場合の出金予約フラグは、「1」により、該当金種について待機中の出金処理のあることを示す。つまり、「1」の出金予約フラグは、精算装置30のステータスとして、該当金種を指定して出金を指示する出金指示を受け付けたが、受け付けた出金指示に応じた出金処理を未だ実行していない状態である。
また、この場合の出金予約フラグは、「0」により、該当金種について待機中の出金処理のないことを示す。
即ち、ステップS402において、精算装置30は、自己のステータスとして、新規の出金指示と同じ金種を指定する待機中の出金処理があるか否かについて判定する。
ステップS403:ステップS402において新規の出金指示と同じ金種を指定する待機中の出金処理があると判定された場合、精算装置30は、ステップS401にて得られた出金指示の拒否に応じた処理を実行する。
即ち、この場合の精算装置30は、ステップS401にて得られた出金指示については受け付けずに無効とする。
出金指示を受け付けなかったことに伴い、精算装置30は、例えば今回得られた出金指示に関して、待機中の出金処理のあるステータスであることを理由に受け付けを拒否したことを、例えば出金指示の操作を行った店員に報知するようにしてよい。
報知は、例えば第1実施形態のもとでは、バーコードの読み取りを実行した出金元の精算装置30-Wにて行われればよい。また、管理装置10にても行われるようにされてよい。また、第2実施形態または第3実施形態のもとでは、店員の出金ボタン操作に応じて出金指示を送信した出金指示登録装置にて行われればよい。
また、報知の態様としては、表示部に対する表示によって行われてよい。あるいは、音の出力を伴う報知が行われてもよい。
ステップS404:ステップS402において新規の出金指示と同じ金種を指定する待機中の出金処理がないと判定された場合、精算装置30は、ステップS401にて行われた新規の出金指示を受け付ける。精算装置30は、ステップS404にて、出金指示の受け付けに併せて、出金指示を受け付けたことを店員に向けて報知してよい。
ステップS405:また、精算装置30は、ステップS404にて新規の出金指示を受け付けたことに応じて、受け付けられた出金指示により出金が指定された金種(指定金種)についての出金予約フラグを「0」から「1」に変更する。
このようなステップS401~S404の処理によっては、新たな出金指示について、待機中の出金処理のいずれかと指定金種が同じである場合には拒否されるが、待機中の出金処理のいずれとも指定金種が異なる場合には受け付けられるようにすることができる。
ステップS406:ステップS405の処理の後、あるいはステップS401にて新規出金指示の得られなかったことが判定された場合、精算装置30は、待機中の精算処理のうちのいずれかに対応して出金を実行させるための操作(出金操作)が行われたか否かについて判定する。
ステップS405にて、出金操作が行われていないと判定された場合には、ステップS406に処理が戻される。
なお、待機中の精算処理がない状態のもとで出金操作が行われたとしても、ステップS405においては、出金操作は行われなかったものとして扱われ、ステップS401に処理が戻される。このように待機中の精算処理がない状態のもとで出金操作が行われた場合には、店員に向けて、待機中の精算処理がないことから出金操作は無効(エラー)である旨の報知を行ってもよい。報知が行われる装置、報知の態様については、ステップS403における出金指示拒否の報知の場合に準ずればよい。
ステップS407:ステップS406にて出金操作の行われたことが判定された場合、精算装置30は、出金操作に応じた出金処理を実行する。
ステップS408:精算装置30は、ステップS407による出金処理が完了すると、ステップS407により実行された出金処理により出金された金種に対応する出金予約フラグの値を「1」から「0」に変更する。ステップS408の処理の後、ステップS401に処理が戻される。
このように、出金予約フラグの値が「0」に変更されたうえで、ステップS401に処理が戻されることで、以降においては、実行された出金処理が出金対象としていた金種を指定する新規の出金指示を受け付け可能な状態となる。
なお、本実施形態においては、例えばPOSシステム1を構成する装置(管理装置10、登録装置20、精算装置30)のうちの少なくともいずれか1つにおいて、店員の操作に応じて、現在において待機中の出金処理についての情報を呼び出して表示できるようにされてよい。
なお、上記の説明では、本実施形態の構成を第1実施形態に適用する場合には、出金元の精算装置30-Wにて新規の出金指示の受け付け、もしくは拒否を実行するようにされていたが、本実施形態の構成を第1実施形態に適用する他の例として、精算装置30における待機中の出金処理の状況に基づき、管理装置10が新規の出金処理に対応する入出金指示伝票51の発行を制限するようにしてよい。
具体的に、例えば管理装置10は、ニアエンドの状態が発生した精算装置30からニアエンド通知を受信すると、ニアエンド通知送信先以外の精算装置30のうちから、所定の条件に適合する精算装置30を出金元の精算装置30-Wとして決定する。
管理装置10は、精算装置30-Wにおいて、ニアエンド通知によりニアエンドとなったことが示されるのと同じ金種を指定する出金処理が待機中であるか否かについて判定する。管理装置10は、同じ金種を指定する出金処理が待機中でなければ、入出金指示伝票51を発行する。管理装置10は、同じ金種を指定する出金処理が待機中である場合には、入出金指示伝票51の発行を保留させる。そして、管理装置10は、精算装置30-Wにおいて、同じ金種を指定する出金処理が完了したのであれば、入出金指示伝票51の発行の保留を解除し、入出金指示伝票51を発行する。
また、本実施形態の出金処理の変形例について説明する。本変形例については、図21を援用して具体的事例についての説明を行う。
本変形例の出金処理における具体的事例として、図21(a)~図21(e)までの過程を経過した。そのうえで、本変形例の精算装置30は、第2出金処理を実行するにあたり、第2出金指示により指示された金種の出金枚数により出金処理を実行したと仮定した場合の、同じ金種の保持枚数についての最低保持枚数に対する差分値を算出する。出金処理後の保有枚数と最低保持枚数とが等しければ差分値は「0」であり、出金処理後の保有枚数が最低保持枚数よりも多ければ、差分値は正の値となり、出金処理後の保有枚数が最低保持枚数よりも少なければ、差分値は負の値となる。
同図の例では、出金処理後の保有枚数が最低保持枚数は15(=40-25)枚であり、最低保持枚数が20枚であることから、差分値は「-5」である。
このように差分値が負の値となる状態は、ニアエンドの状態である。そこで、本変形例の精算装置30は、このように差分値が負の値となった場合には、差分値が「0」となるように、出金枚数を変更する。具体的には、出金指示により指示された出金枚数に差分値を加算する。この場合であれば、変更後の出金枚数は、20(=25+(-5))となる。
精算装置30は、第2出金処理として、変更後の出金枚数により出金処理を実行する。この結果、出金処理後の保持枚数は、最低保持枚数と等しくなり、ニアエンドの状態の発生が回避されることとなる。
なお、出金指示により指示された出金枚数に対しては、絶対地が差分値よりも大きい負の値を加算してもよい。この場合には、出金処理後において最低保持枚数よりも多い保持枚数とすることができる。
上記のように、出金指示において示される通りの出金枚数によらない出金処理が実行された場合、第1実施形態のもとでは、出金指示により示される出金枚数を変更のうえで出金処理を行った旨が示される入出金指示伝票(出金枚数変更対応入出金指示伝票)が再発行されるようにしてよい。
図24は、出金枚数変更対応入出金指示伝票51Aの印刷内容例を示している。出金枚数変更対応入出金指示伝票51Aのヘッダに印刷される「0012-2」は、対応の入出金処理を示す入出金処理番号である。先に同じ出金指示に対応して発行された元の入出金指示伝票51には、入出金処理番号として「0012」が印刷されている。つまり、出金枚数変更対応入出金指示伝票51Aのヘッダに印刷される「0012-2」における「-2」の部分によっては、出金枚数の変更に応じて再発行されたものであることが示される。
また、出金枚数変更対応入出金指示伝票51Aにおいては、元の入出金指示伝票51と同じ内容の充当金情報エリアAR2の印刷部分に対しては、例えば同図のように取り消しを示す線が引かれることで、今回の出金処理においては無効であったことが示される。
そのうえで、出金枚数変更対応入出金指示伝票51Aにおいては、変更後の出金枚数に対応する充当金の内容を示す充当金情報エリアAR2-1が印刷される。
また、同図の出金枚数変更対応入出金指示伝票51Aにおいては、出金枚数に変更がある旨のメッセージと、変更理由とが印刷されている。
また、図示は省略するが、出金枚数変更対応入出金指示伝票51Aにおいては、元の入出金指示伝票51の廃棄を店員に指示するメッセージ等が印刷されてもよい。
そして、出金枚数変更対応入出金指示伝票51AのバーコードBC1は、変更後の出金枚数による入出金を指示する内容を有する。
このような出金枚数変更対応入出金指示伝票51Aの発行は、例えば、出金元となる精算装置が、出金処理の実行前において、出金枚数を変更する処理を実行した段階にて発行するようにされてよい。また、出金元となる精算装置からの通知に応じて、管理装置10にて発行されるようにしてもよい。
入出金作業を行う店員は、発行された出金枚数変更対応入出金指示伝票51Aを利用して、出金作業と入金作業とを行えばよい。この結果、出金元の精算装置がニアエンドの状態とならないように入出金が行われる。
<変形例>
以下、上記各実施形態に対応する変形例について説明する。
[第1変形例]
精算装置30は、「ニアフル」と呼ばれる状態に対応する通知も実行可能とされてよい。精算装置30は、例えば釣銭機の仕様等に応じて、金種ごとに保持(収容)可能な最大枚数(保持最大可能枚数)が定められている。ニアフルの状態とは、或る金種の枚数について、保持最大可能枚数に基づいて定められた、保持許容最大枚数(ニアフルに対応する閾値)を越えた状態である。
ニアフルの状態が発生した場合には、例えばニアフルの状態となった精算装置30から出金し、収容枚数に余裕のある他の精算装置30に入金させるようにして入出金を行うことができる。第1実施形態~第3実施形態の構成は、ニアフルの状態となったことに応じた入出金に適用してもよい。
[第2変形例]
上記各実施形態においては、会計に関して、店員の操作に応じて商品登録処理を実行する登録装置20と、客の操作に応じて精算処理を実行する精算装置30とを備える構成である場合を例に挙げた。
上記各実施形態の構成は、例えば店員の操作に応じて商品登録処理と精算処理とを実行するPOSレジスタを備えるPOSシステムにも適用してよい。
また、上記各実施形態の構成は、客の操作に応じて商品登録処理と精算処理とを実行するフルセルフのタイプのPOSレジスタにも適用してよい。
また、上記各実施形態の構成は、1台において、店員の操作に応じて商品登録処理を実行し、店員と対面して位置する客の操作に応じて精算処理実行する対面式のPOSレジスタにも適用してよい。
また、上記各実施形態の構成は、店員が商品登録に関する操作と精算に関する操作とを行うモードと、店員が商品登録に関する操作を行い、客が精算に関する操作を行うモードと、客が商品登録に関する操作と精算に関する操作とを行うモードとで切り替えが可能なPOSレジスタにも適用してよい。
[第3変形例]
なお、上記実施形態において、複数の精算装置30のうちから精算処理を実行させる精算装置30を指定する態様としては、精算処理を実行させる精算装置30を、店員が登録装置20にて指定する態様(第1の指定態様)と、客に手渡しされるお会計券を登録装置20から発行させ、店員から手渡しされたお会計券を、客が1つの精算装置30に読み取らせる態様(第2の指定態様)とを挙げている。しかながら、精算装置30を指定する態様としては、上記の態様に限定されない。例えば、以下の第3の指定態様から第7の指定態様のように精算装置30が指定されてもよい。
第3の指定態様として、商品登録の完了に応じて店員用表示部205に表示された送信ボタンに対して行われた操作に応じて(あるいは商品登録の完了を宣言するような操作であってもよい)、登録装置20が、例えば精算装置30に状態の問合せを行って精算処理が可能な(例えば、障害が発生しておらず、使用中でもない)精算装置30を認識し、使用中でない精算装置30のうちから所定の規則に従って、1つの精算装置30を決定する。そして、登録装置20は、決定した精算装置30に精算情報を送信して精算処理の実行を指示する。
第4の指定態様として、予め精算装置30について精算処理の優先順位を設定しておくようにする。そのうえで、商品登録の完了に応じて、店員用表示部205に精算装置30への精算情報の送信を指示する送信ボタンの操作が有効となるように表示する。送信ボタンが操作されたことに応じて、登録装置20は、設定された優先順位に従った順で精算装置30の精算処理が可能であるか否かを確認し、精算処理が可能であることが確認されなければ、優先順位が次の精算装置30について確認するようにする。そのうえで、登録装置20は、最初に精算処理が可能であることが確認された精算装置30に精算情報を送信して精算処理の実行を指示する。
なお、上記の第3の指定態様における所定規則に従った精算装置30、あるいは第4の指定態様における精算装置30の優先順位としては、例えば、精算装置30に割り当てられた番号に基づいて決定されてよい。あるいは、登録装置20から精算装置30までの距離に基づいて決定されてよい。あるいは、合計金額に基づいて予測される釣銭の金種の内訳と精算装置30の釣銭機に収納されている貨幣の金種ごとの枚数との関係に基づいて決定されてよい。
第5の指定態様として、登録装置20は、全ての精算装置30に精算情報を送信する。精算情報を受信した精算装置30は、自己が受信した精算情報に含まれる精算情報を利用して精算処理を実行可能な状態となると、自己が精算処理を実行することを通知する精算処理実行通知を精算情報の送信元の登録装置20に送信する。
登録装置20は、精算処理実行通知の受信に応じて、精算処理実行通知の送信先の精算装置30を示す表示(精算処理実行表示)を行う。店員は、精算処理実行表示を見て、精算処理を実行する精算装置30がいずれであるのかを客に伝えればよい。
この際、精算処理実行表示とともに、精算処理実行通知を送信した精算装置30のサインポール311を所定のパターンで点灯させたり、精算装置30から所定の報知音を出力させたりすることで、自己が精算処理を実行することを報知するようにしてよい。
上記の第3~第5の指定態様による精算装置30の指定によれば、精算処理を実行させるべき精算装置30をいずれとするのかを判断しなくともよい。
第6の指定態様として、登録装置20にて商品登録を終えた商品が容れられた買い物カゴを、店員が、精算装置30ごとに対応して設置されたカゴ置き場のうちのいずれかに買い物カゴを移動させる。
カゴ置き場には、載置された買い物カゴを検出するセンサ(重量センサ、あるいは光センサ等)が備えられる。センサによりカゴ置き場買い物カゴが載置されたことが判定されると、対応の精算装置30が要求を行って、登録装置20から対応の精算情報を取得し、精算処理を実行するようにされる。
この場合にも、精算処理を実行することとなった精算装置30が、サインポール311の点灯や報知音の出力などにより、自己が精算処理を実行することを報知するようにしてよい。
なお、載置された買い物カゴを検出するセンサに代えて、例えば店員に対応して人感センサや撮像装置を設けてよい。そして、登録装置20は、人感センサの検出出力や撮像装置により撮像して得られた画像等に基づいて、店員の動きを判断し、判断された結果に基づいて、店員が精算装置30ごとに対応して設置されたカゴ置き場のうちのいずれに買い物カゴを設置したのかを判定する。そして、判定されたカゴ置き場に対応する精算装置30を、精算処理を実行すべき精算装置30として決定するようにしてよい。
第7の指定態様として、登録装置20は、精算情報と、複数の精算装置30間での転送順を設定した転送順情報とを含む精算指示情報を、或る1つの精算装置30に送信する。転送順情報は、精算装置30間で循環的に転送順を指定するものであってよい。
精算指示情報を受信した精算装置30は、自己が精算処理を実行可能であれば、精算指示情報の送信元の登録装置20に対して、精算処理実行通知を送信し、受信された精算指示情報に含まれる精算情報を利用して精算処理を実行する。
一方、精算指示情報を受信した精算装置30は、自己が精算処理を実行不可である場合、受信された精算指示情報に含まれる転送順情報に従って、転送順が次の精算装置30に対して、受信された精算指示情報を転送する。このようにして、精算装置30間で精算指示情報が順次転送されるようにすることによっても、精算処理を実行させるべき精算装置30の指定に相当する手順が実現される。
上記の各指定態様において、精算処理を実行させる精算装置30の決定に関する処理は、例えば管理装置10などのように、登録装置20及び精算装置30以外の所定の装置が、登録装置20による商品登録処理の終了に応じて実行するようにされてよい。登録装置20及び精算装置30以外の所定の装置としては、例えば精算装置30の状態をモニタリングするために設けられた装置等であってもよい。
<実施形態の総括>
以下、本実施形態(第2実施形態、第3実施形態)について総括する。
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、入金または出金が可能である旨の報知(例えば、出金依頼ボタンBT2-1、出金指定ボタンBT2-2、入金待ちボタンBT2-3、出金ボタンBT21、キャンセルボタンBT22等の表示)を行う報知手段と、報知手段による報知に対応する入金または出金の操作を受け付ける操作受付手段と、操作受付手段により操作が受け付けられた際に、自装置または他の所定の装置(例えば、登録装置、入金、出金が行われる精算装置30)が入金または出金に応じた状態(入金待機状態または出金待機状態)となっているよう設定する状態設定手段とを備える商品販売データ処理システム(例えば、POSシステム1)である。
上記構成によれば、入金または出金が可能である旨の報知が行われたことに応じて、店員が操作を行うことにより、入出金が可能なようにされている。
これにより、商品販売データ処理システムにおいて,例えば入出金を指示する伝票等の媒体を用いることなく現金の入出金に応じた処理が行えるようになる。これにより、店員が入手金の作業を行う際に、伝票が見当たらずに手間取ってしまうことで作業が遅れてしまったり、伝票の紛失や汚損により入出金が行えなくなったりするなどの不具合が生じない。
また、本実施形態においては、入出金を指示する伝票を利用する必要がなくなる。これにより、プリンタやスキャナ等を備えないPOSシステムであっても、入出金を行うことが可能となる。
また、上記構成によっては、店員が報知に応じて操作を行う際には、入出金の操作対象となる装置は、入出金に応じた状態となるようにされている。
これにより、本実施形態においては、例えば登録装置にて報知を行うことで、登録装置に対して入金または出金に対応する操作を行って、入出金の対象となる精算装置30を指定し、入出金の作業を行うことが可能になる。つまり、店舗において管理装置10の出力を監視することなく、商品販売データ処理装置において保持される現金の状態を店員が把握し、入出金に関する作業を行えるようになる。
また、上記構成によれば、店員が登録装置20を操作して入出金の対象となる精算装置30を指定することも可能であることから、第1実施形態のように管理装置10からバーコードBC1が印刷された入出金指示伝票51を発行させる必要がない。これにより、本実施形態では、例えば登録装置20や精算装置30がバーコードの読み取り機能を有さない場合であっても、効率よく入出金作業を行える。
なお、本実施形態において、上記のように報知手段、操作受け付け手段、及び状態設定手段とを備える構成は、例えばPOSシステム1における登録装置20、精算装置30、及び管理装置10等の単体の装置が備えるように構成されてもよい。
(2)また、本実施形態の一態様は、(1)に記載の商品販売データシステムであって、報知手段は、購入対象となる商品を登録する商品登録装置(登録装置20)の表示部(例えば、店員用表示部205もしくは客用表示部205a)にて、表示による報知を行う。
上記構成によれば、登録装置20を操作する店員は、商品登録の操作を行っている途中であっても、ニアエンドの状態発生に応じた出金依頼、入金依頼等の報知を表示により即座に把握し、入出金の操作にすぐに移行することができる。
(3)また、本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載の商品販売データシステムであって、報知手段は、購入対象となる商品に応じた精算を行う精算装置の表示部にて、表示による報知を行う。
上記構成によれば、ニアエンドの状態発生に応じて、例えば入金または出金のための操作を待機する状態であることの報知を入金精算装置や出金精算装置にて行わせることが可能となる。これにより、例えば店員が、入金精算装置と出金精算装置とがいずれであるのかを把握しやすくなり、入出金の作業の効率を向上させることができる。
(4)また、本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか一項に記載の商品販売データシステムであって、購入対象となる商品を登録する商品登録装置と購入対象となる商品に応じた精算を行う精算装置とを備え、商品登録装置は、商品の登録結果が反映された登録データを生成する登録手段と、登録データを送信する送信手段とを備え、精算装置は、状態設定手段による設定を示す設定内容と登録データとを受信可能な受信手段と、設定内容を受信した場合、設定内容に基づいて入金または出金に応じた状態とし、登録データを受信した場合、登録データに基づいて精算処理を行う状態とする状態設定手段とを備える。
上記構成によれば、精算装置30は、登録装置20から送信された情報が登録データと設定内容とのいずれであるのかに応じて、精算処理を実行可能なモードと、入金処理または出金処理を実行可能なモードとで自己を切り替えることができる。
なお、上述の管理装置10、登録装置20、精算装置30等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の管理装置10、登録装置20、精算装置30等としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1 POSシステム、10 管理装置、11 LAN、20(20-1、20-2) 登録装置、30(30-1~30-3) 精算装置、101 CPU、102 記憶部、103 RAM、104 通信部、105 表示部、106 操作部、107 印刷部、201 CPU、202 記憶部、203 RAM、204 スキャナ部、205 店員用表示部、205a 客用表示部、206 操作部、207 通信部、208 ブザー、209 印刷部、210 カードリーダ、301 CPU、302 記憶部、303 RAM、304 スキャナ部、305 表示部、306 操作部、307 通信部、308 ブザー、309 印刷部、310 決済部、311 サインポール、312 人感知センサ、313 カードリーダ

Claims (4)

  1. 入金または出金が可能である旨の報知を行う報知手段と、
    前記報知手段による報知に対応する入金または出金の操作を受け付ける操作受付手段と、
    前記操作受付手段により操作が受け付けられた際に、自装置または他の所定の装置が入金または出金に応じた状態となっているよう設定する状態設定手段と
    を備える商品販売データ処理システム。
  2. 前記報知手段は、購入対象となる商品を登録する商品登録装置の表示部にて、表示による前記報知を行う
    請求項1に記載の商品販売データ処理システム。
  3. 前記報知手段は、購入対象となる商品に応じた精算を行う精算装置の表示部にて、表示による前記報知を行う
    請求項1または2に記載の商品販売データ処理システム。
  4. 購入対象となる商品を登録する商品登録装置と購入対象となる商品に応じた精算を行う精算装置とを備え、
    前記商品登録装置は、
    商品の登録結果が反映された登録データを生成する登録手段と、
    前記登録データを送信する送信手段とを備え、
    前記精算装置は、
    前記状態設定手段による設定を示す設定内容と前記登録データとを受信可能な受信手段と、
    前記設定内容を受信した場合、前記設定内容に基づいて入金または出金に応じた状態とし、前記登録データを受信した場合、前記登録データに基づいて精算処理を行う状態とする状態設定手段とを備える
    請求項1から3のいずれか一項に記載の商品販売データ処理システム。
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