JP7486794B2 - 精算装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、精算装置及びプログラムに関する。
釣銭機(入出金装置)を備えるPOS端末装置(商品販売データ処理装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016‐189115号公報
釣銭機の稼働中において、当該釣銭機に収納される貨幣が収納可能枚数の上限に達する場合がある。このような場合には、店員が釣銭機の稼働を停止させ、釣銭機に貨幣を排出させることで貨幣の収容枚数を調整することが行われる。
このように店員が釣銭機の貨幣の収容枚数を調整している際には、釣銭機は通常の会計に応じた入出金の処理を停止する。このため、釣銭機の貨幣の収容枚数の調整が行われることにより、精算を行おうとする客を待たせてしまう状況となる場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、釣銭機の稼働が停止となることで客が会計待ちとなる状況の抑制が図られるようにすることを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、貨幣を収納するとともに貨幣の入出が行われる入出金部が収納する貨幣の枚数を検出する貨幣枚数検出手段と、前記貨幣枚数検出手段により検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、前記入出金部から貨幣を収納枚数調整のために排出させる操作を受け付け可能とする入出金制御手段とを備える精算装置である。
本発明の一態様は、精算装置としてのコンピュータを、貨幣を収納するとともに貨幣の入出が行われる入出金部が収納する貨幣の枚数を検出する貨幣枚数検出手段、前記貨幣枚数検出手段により検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、前記入出金部から貨幣を収納枚数調整のために排出させる操作を受け付け可能とする入出金制御手段として機能させるためのプログラムである。
本発明の一態様は、精算装置と通信可能に接続されるコンピュータを、貨幣を収納するとともに貨幣の入出が行われる入出金部が収納する貨幣の枚数を検出する貨幣枚数検出手段、前記貨幣枚数検出手段により検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、前記入出金部から貨幣を収納枚数調整のために排出させる操作を受け付け可能とする入出金制御手段として機能させるためのプログラムである。
本発明の一態様は、貨幣を収納するとともに貨幣の入出が行われる入出金部が収納する貨幣の枚数を検出する貨幣枚数検出手段と、前記貨幣枚数検出手段により検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、前記枚数が所定以上となった貨幣と異なる種別の貨幣を代替として入金することを促す旨の報知を行う報知手段とを備える精算装置である。
本実施形態におけるPOSシステムのネットワーク構成図である。 本実施形態におけるPOS端末の設置例を示す図である。 本実施形態におけるPOS端末の外観例を示す図である。 本実施形態におけるPOS端末の構成例を示す図である。 本実施形態における精算画面の一例を示す図である。 本実施形態における入金貨幣確認画面の一例を示す図である。 本実施形態における調整報知画面の一例を示す図である。 本実施形態における調整実行確認画面の一例を示す図である。 本実施形態におけるPOS端末が、決済種別が現金である場合に対応して実行する精算処理の手順例を示すフローチャートである。 本実施形態における再開報知画面の一例を示す図である。 本実施形態における決済種別選択画面の一例を示す図である。 本実施形態における入金貨幣確認画面の一例を示す図である。 本実施形態の第11変形例における貨幣収納状況画面の一例を示す図である。
<実施形態>
[POSシステムの構成例]
図1は、本発明の一実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。図1に示すPOSシステム1は、3台のPOS端末20-1、POS端末20-2、POS端末20-3と、ストアコントローラ(ストアコンピュータ、管理装置)10を備え、夫々はLAN11を介して通信可能に接続されている。以下、POS端末20-1、20-2、20-3について特に区別しない場合には、POS端末20と総称する。
POSシステム1は、種々の店舗に導入可能であるが、以下の説明では、POSシステム1がコンビニエンスストアに導入される場合を例に説明する。
図2は、POS端末の設置例を示す図である。図2(A)は、POS端末20等を客側から見た斜視図である。図2(B)は、POS端末20等を店員側から見た斜視図である。図2(A)に示すように客側から見てPOS端末20の右側にカウンタが置かれている。
図3は、POS端末の外観例を示す図である。図3(A)は、POS端末20を客側から見た斜視図である。図3(B)は、POS端末20を店員側から見た斜視図である。図4は、POS端末20の構成例を示す図である。図3及び図4において、同一部分には同一符号を付している。
以下、図3を参照しつつ、図4に示したPOS端末20の構成例を説明する。POS端末20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM202と、RAM203と、ハードディスク204と、客側表示部205と、客側スキャナ部206と、カードリーダ208と、釣銭機209と、店員側表示部210と、キー操作部211と、店員側スキャナ部212と、印刷部213と、音声出力部214と、通信部215とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、POS端末20の動作を制御する。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
RAM203は、読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、外部から取得した情報(例えば、ストアコントローラ10から取得した商品マスタ等)や、処理において生成した情報(例えば、登録処理において生成した登録情報、精算処理において生成した精算情報等)を記憶する。なお、以下の説明において、登録情報と精算情報のいずれか一方又は両方を取引情報と称する場合がある。
ハードディスク204は、種々の情報を記憶する。ハードディスク204は、例えば、ROM202に代えて、CPU201が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、RAM203に代えて、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶してもよい。
客側表示部205は、客用のタッチディスプレイであり、客に種々の情報を表示するとともに、客から種々の入力を受け付ける。
客側スキャナ部206は、客用のスキャナ部であり、例えば、商品に付されているバーコード(商品コード等)等を光学的に読み取る。
なお、客側スキャナ部206は、客が商品を登録する際に用いられるが、客は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、客側表示部205に、商品の注文ボタン等が表示されている場合、客は、注文ボタンを操作(押下)し、商品を登録することができる。
カードリーダ208は、各種カード(クレジットカード、交通系カード等)から情報を読み取って決済に対応する処理を実行可能とされる。また、カードリーダ208は、会員カード、ポイントカード等の情報を読み取ることが可能とされる。本実施形態のカードリーダ208は、例えばカード認識部(読取部)や表示部や操作部を備えてよいが、少なくとも、カード認識部を備えるものであればよい。
釣銭機209(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。
店員側表示部210は、店員用のタッチディスプレイであり、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
キー操作部211は、各種のキー(ボタン)から構成され、店員から種々の入力を受け付ける。
店員側スキャナ部212は、店員用のスキャナ部であり、例えば、商品に付されているバーコード(商品コード等)や店員の名札に付された店員コード等を光学的に読み取る。
なお、店員側スキャナ部212は、店員が商品を登録する際に用いられるが、店員は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、キー操作部211に、商品に対応するキー(例えば、スポーツ新聞に対応するキー等)が配置されている場合、店員は、当該キーを操作(押下)し、当該商品を登録することができる。また、店員側表示部210に、商品に対応するプリセットキーが表示されている場合、店員は、当該プリセットキーを操作し、当該商品を登録することができる。
印刷部213は、媒体を排出する印刷部であり、例えば、レシート等の種々の媒体を印刷、発行する。印刷部213は、店員側から客側、客側から店員側に向き(媒体発行口の方向)を回転自在に変更可能な1台の印刷部である。印刷部の向きは、手動で変更してもよいし、例えば動作モードの移行に応じて自動的に変更(メカ的に制御等)してもよい。なお、印刷部の向きの正誤をセンサなどで検出してもよい。
音声出力部214は、音声を出力する。例えば、音声出力部214は、音声ガイダンス等を出力する。
通信部215は、他の装置(他のPOS端末20、ストアコントローラ10)との間において情報を送受信する。
また、POS端末20には、オーバーフロー庫220(図3(B))が設けられる。釣銭機209は、現金による精算に際して客の支払いに応じて投入された貨幣を収納するが、或る段階で収納された貨幣枚数が上限に到達してしまう場合がある。このような状態のもとで、さらに貨幣が投入されても釣銭機209がこれ以上貨幣を収納することができないオーバーフローの状態が生じてしまう。
そこで、釣銭機209は、自己が収納する貨幣の枚数が所定の閾値を越えたことが判定されると、例えば投入された貨幣枚数に応じた所定枚数の貨幣をオーバーフロー庫220に排出するようにされる。このようなオーバーフロー回避のための貨幣の排出は、貨幣の種別(金種)ごとに閾値が設定されたうえで、貨幣ごとに対応して実行されてよい。
このように、オーバーフロー庫220は、釣銭機209のオーバーフローの状態を回避するために釣銭機209から排出された貨幣を収容するのに用いられる。
また、オーバーフロー庫220は、閉店処理に際して店員が釣銭機209に収納されている貨幣の回収(貨幣回収)を行う際にも利用される。店員は、釣銭機209から回収対象の貨幣をオーバーフロー庫に排出させ、回収対象の貨幣が収容されたオーバーフロー庫220をPOS端末20から取り出して金庫にまで持ち運び、金庫に貨幣を収納する。
閉店処理に際して行われる釣銭機209からの貨幣回収には、全回収と残置回収とがある。全回収は、釣銭機209に収納されている全ての貨幣を回収することである。残置回収は、残置される以外の貨幣を回収することである。残置とは、閉店処理に際して、例えば次の営業日の開始にあたって釣銭として釣銭機209に収納しておくように定められた金種ごとの貨幣の枚数を、回収することなく釣銭機209の収納庫に残しておくことをいう。
本実施形態において、オーバーフロー庫220は、図3(B)に示されるように、POS端末20内の規定の位置に取り付けられるようにして設けられている。そのうえで、オーバーフロー庫220は、POS端末20からの取り出し、取り付けが可能なようにされている。
POS端末20は、オーバーフロー庫センサ221を備える。オーバーフロー庫センサ221は、例えば、現在においてオーバーフロー庫220がPOS端末20に取り付けられた状態と取り出された状態とのいずれであるのかを検出する。
POS端末20は、オーバーフロー庫センサ221の検出出力に基づいて、過去においてオーバーフロー庫220がPOS端末20から取り外されたことについての履歴(取り外し履歴)を記憶(管理)することができる。
[各動作モードの概要]
続いて、POS端末20の動作モードについて説明する。POS端末20は、複数の動作モードを有する。具体的には、POS端末20は、4種類の動作モード(通常モード、フルセルフモード、ダブルスキャンモード、セミセルフモード)を有する。なお、以下に説明する動作モードは、通常業務中での会計に関する動作モード(商品登録処理や精算処理に係る動作モード)であり、売上や在高等を集計、照会等する集計モード、店員や保守員等が設定作業や保守作業を行う際のメンテナンスモード、新人がトレーニングを行う際のトレーニングモード等は含まない。
なお、本実施形態において「会計」は、例えば一取引における商品登録から、登録された商品についての精算(決済)までを含む概念である。
なお、以下の説明において、上述の4つの動作モードの分類とは別の切り口として、POS端末20が、商品登録処理を実行するモードを登録モード、精算処理を実行するモードを精算モードと称する場合がある。
[通常モード]
通常モードは、店員側にて登録処理を実行し、客側にて精算処理を実行する動作モードである。即ち、通常モードの場合、店員側が登録モードになり、客側が精算モードになる。つまり、POS端末20は、登録処理~精算処理の全体を通して見た場合、登録精算モードとして動作する。
通常モードの場合、店員は、客の買上商品を店員側(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211)にて登録する。つまり、POS端末20は、店員の操作(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211等の操作)により、買上商品の登録処理を実行する。
店員による登録処理が完了した場合、客は、店員側表示部210において買上商品の合計金額を確認し、釣銭機209に貨幣を投入、または、カードリーダ208を操作し、精算する。つまり、POS端末20は、客の操作等(釣銭機209への貨幣の投入、カードリーダ208の操作)により、精算処理を実行する。
なお、客は、店員による登録処理が完了するまで(合計金額が確定するまで)、待機していてもよいが、登録処理が完了する前に釣銭機209に貨幣を投入してもよい。つまり、POS端末20は、登録処理中において入金を受け付け可能である。
また、店員は、客による精算が完了するまで(客がお釣りやレシートを取るまで)、待機していてもよいが、次の客の買上商品を登録してもよい。つまり、POS端末20は、精算処理中において次客の買上商品を登録可能である。また、店員は、客による精算中に不在であってもよい。つまり、当該客の精算中には、当該客の応対を終えてもよい。
また、POS端末20は、お釣りがある場合には、お釣りの取り忘れを防止するため、釣銭機209による釣銭・釣札の払出しを制御し、客が釣銭・釣札を取り除いたことをセンサ等で認識した上で、印刷部213によるレシートの発行を制御する。他の動作モードにおいても同様である。なお、上述したように、通常モード(ダブルスキャンモードも同様)では、お釣りを受け取る客の前に店員がいる場合といない場合とがあるが、店員がいる場合は、必ずしも上述した制御を行わなくてもよい(即ち、釣銭・釣札の払出しとレシートの発行とを同時に行ってもよいし、先にレシートを発行してもよい)。また、現在の動作モードや店員の存在/不在(例えば、店員の存在/不在はセンサにより認識)に応じて、釣銭・釣札の払出しとレシートの発行のタイミング等を制御してもよい。
[フルセルフモード]
フルセルフモードは、客側にて登録処理を実行し、客側にて精算処理を実行する動作モードである。即ち、フルセルフモードの場合、客側が登録モードにも精算モードにもなる。つまり、POS端末20は、登録処理~精算処理の全体を通して見た場合、登録精算モードとして動作する。
フルセルフモードの場合、客は、買上商品を客側(客側スキャナ部206、客側表示部205)にて登録する。つまり、POS端末20は、客の操作等(客側スキャナ部206によるスキャン、客側表示部205へのタッチ)により、買上商品の登録処理を実行する。
登録処理が完了した場合、客は、客側表示部205において買上商品の合計金額を確認し、釣銭機209に貨幣を投入、または、クレジットカード決済の場合にはカードリーダ208を操作し、精算する。つまり、POS端末20は、客の操作等(釣銭機209への貨幣の投入、カードリーダ208の操作)により、精算処理を実行する。
なお、フルセルフモードは、上述したように、客側にて登録処理も精算処理も実行するが、店員側は何もできないという訳ではない。つまり、POS端末20は、フルセルフモードで動作しているときであっても、店員側スキャナ部212にて店員コードのスキャンが可能である。また、POS端末20は、フルセルフモードで動作しているときであっても、店員側表示部210における種々の情報の表示が可能である。
例えば、フルセルフモードでの動作中において、店員側表示部210には、客側にて行われている登録処理や精算処理に応じて客側表示部205に表示されているのと同様の画面が表示されるようにしてよい。つまり、店員側表示部210にて、客側表示部205にて表示される内容がミラーリングされるように表示されてよい。これにより、店員は、フルセルフモードにおいて、客がどのような操作を行っており、また、POS端末20がどのような処理状況にあるのかを把握できる。
[ダブルスキャンモード]
ダブルスキャンモードは、店員側及び客側の両側にて登録処理を実行し、客側にて精算処理を実行する動作モードである。即ち、ダブルスキャンモードの場合、店員側及び客側の両側が登録モードになり、客側が精算モードになる。つまり、POS端末20は、登録処理~精算処理の全体を通して見た場合、登録精算モードとして動作する。
ダブルスキャンモードの場合、店員は、買上商品を店員側(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211)にて登録し、客は、買上商品を客側(客側スキャナ部206、客側表示部205)にて登録する。つまり、POS端末20は、店員の操作等(店員側スキャナ部212によるスキャン、店員側表示部210へのタッチ、キー操作部211等の押下)、及び、客の操作等(客側スキャナ部206によるスキャン、客側表示部205へのタッチ)により、買上商品の登録処理を実行する。
登録処理が完了した場合、客は、客側表示部205において買上商品の合計金額を確認し、釣銭機209に貨幣を投入、または、クレジットカード決済の場合にはカードリーダ208を操作し、精算する。つまり、POS端末20は、客の操作等(釣銭機209への貨幣の投入、カードリーダ208の操作)により、精算処理を実行する。
なお、店員は、客による精算が完了するまで(客がお釣りやレシートを取るまで)、待機していてもよいが、次の客の買上商品を登録してもよい。つまり、POS端末20は、精算処理中において次客の買上商品を登録可能である。また、店員は、客による精算中に不在であってもよい。つまり、当該客の精算中には、当該客の応対を終えてもよい。
[セミセルフモード]
セミセルフモードは、2台以上のPOS端末20による動作モードであって、少なくとも1台のPOS端末20の店員側にて登録処理を実行し、他の1台のPOS端末20の客側にて精算処理を実行する動作モードである。即ち、セミセルフモードの場合、1台以上のPOS端末20が登録専用モードになり、他の1台以上のPOS端末20が精算専用モードになる。
セミセルフモードの場合、店員は、登録専用モードのPOS端末20において、客の買上商品を店員側(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211)にて登録する。つまり、POS端末20は、店員の操作(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211等の操作)により、買上商品の登録処理を実行する。
店員による登録処理が完了した場合、客は、精算専用モードのPOS端末20に移動し、店員側表示部210において買上商品の合計金額を確認し、釣銭機209に貨幣を投入、または、カードリーダ208を操作し、精算する。つまり、POS端末20は、客の操作等(釣銭機209への貨幣の投入、カードリーダ208の操作)により、精算処理を実行する。
登録専用モードのPOS端末20において登録処理が完了した場合、客は、登録専用モードのPOS端末20から精算専用モードのPOS端末20に移動するが、移動先のPOS端末20には、精算処理に必要な情報(登録専用モードのPOS端末20において生成された登録情報等)が供給される。
なお、移動先のPOS端末20(精算専用モードのPOS端末20のうち精算処理を実行させるPOS端末20)は、登録専用モードのPOS端末20において指定してもよい。あるいは、登録専用モードのPOS端末20において媒体(精算処理に必要な情報を取得するためのバーコード等が印刷された媒体)を発行し、当該媒体を読み取らせた精算専用モードのPOS端末20を移動先のPOS端末20としてもよい。
なお、セミセルフモードにおいて、店員は、登録情報を送信した後は、次の客の買上商品を登録可能である。また、店員は、登録情報を送信した後は、不在であってもよい。
[本実施形態の収納枚数調整]
釣銭機209の稼働中においては、当該釣銭機209にて預かり金の入金と釣銭の排出とが適宜行われる。この際に、入金される貨幣枚数が釣銭として排出される貨幣枚数を上回ることで、釣銭機209の収納庫に収納される或る金種の貨幣が収納可能枚数の上限に達する状態となる場合がある。
このような場合において、店員が、POS端末20をメンテナンスモードとして、収納可能枚数の上限に達した金種の貨幣を釣銭機209からオーバーフロー庫220に排出させるように操作を行うことができる。しかしながら、店員がこのような作業を行っている間は、釣銭機209が通常の会計に応じた入出金に応じた処理を実行できないことから、会計を行おうとする客を待たせることになる。営業時間中において、このように客が会計待ちとなる状況は、できるだけ回避または時間が短縮されるようにして、抑制されることが好ましい。
そこで、本実施形態のPOS端末20は、以下に説明するようにして、釣銭機209に収納される貨幣枚数の調整を行う機能(収納枚数調整機能)を有するように構成される。
本実施形態の収納枚数調整機能が対応するPOS端末20の動作モードは、客が精算を行う精算装置として機能するのであれば、いずれの動作モードであってもよい。特に本実施形態の収納枚数調整機能に関して好適なのは、店員が介在することなく客により会計に関する操作が行われるフルセルフモード、あるいはセミセルフモードにおける精算専用モードである。以降の説明においては、POS端末20がフルセルフモードである場合を例に挙げる。
フルセルフモードのPOS端末20は、客による商品登録の操作に応じた商品登録処理が完了すると、精算処理に移行する。精算処理に移行したPOS端末20は、客側表示部205にて精算画面を表示させる。
図5は客側表示部205にて表示される精算画面の一例を示している。同図の精算画面は、現金決済に対応して表示されたものである。同図の精算画面においては、代金(預かり金)を釣銭機209に入金することを客に案内する案内画像が表示されている。釣銭機209への預かり金の入金は、釣銭機209の貨幣の投入口に貨幣を投入することによって行われる。
また、精算画面においては、支払金額、現時点で入金された預かり金の金額、預かり金の支払金額に対する不足金額が示されている。
客は、精算画面が表示された状態のもとで預かり金を釣銭機209の投入口に投入していくようにされる。同図においては、30円の支払金額に対して、現時点で預かり金が20円まで投入されたタイミングに対応する精算画面が示されている。
ここで、客は、図5に示される20円の預かり金として1枚の10円硬貨を投入していた。そして、1枚の10円硬貨が投入されて預かり金が10円となったときに、釣銭機209の収容庫に収容される10円硬貨の金種の収納枚数が所定の閾値に到達した。この場合の閾値は、釣銭機209の収納庫における10円硬貨の収納可能枚数の上限に基づいて定められてよい。例えば閾値は、収納可能枚数の上限の値から一定値を減算した値であってよい。
このように、10円硬貨の金種の収納枚数が所定の閾値に到達した場合、POS端末20は、預かり金の投入の受け付けを停止させるとともに、客側表示部205にて、入金貨幣確認画面を表示させる。
入金貨幣確認画面は、以降の預かり金の入金を継続させるにあたり、収納可能枚数が上限に達した金種以外での貨幣の入金が可能か否かを、客に確認させる画面である。
図6は、入金貨幣確認画面WD11の一例を示している。同図の入金貨幣確認画面WD11は、図5の精算画面に対して重畳して表示されるウィンドウ形式の例を示している。
同図の入金貨幣確認画面WD11においては、あと1枚の10円硬貨の入金で、以降の10円硬貨の入金が行えなくなる状態となったため、可能であれば不足金額の20円について、10円硬貨以外の金種(代替金種)で入金してもらうことを客に案内するメッセージが表示されている。
この場合の代替金種は、10円硬貨よりも小さい額面の金種としては、5円硬貨と1円硬貨である。また、代替金種は、10円硬貨よりも大きい額面の金種としては50円硬貨、100円硬貨、500円硬貨である。さらに10円硬貨よりも大きい額面の代替金種としては、千円札、5千円札、1万円札の紙幣である。同図の入金貨幣確認画面WD11においては、これらの代替金種をそれぞれ明示した例が示されている。
また、入金貨幣確認画面WD11においては、代替金種入金可能ボタンBT11、代替金種入金不可ボタンBT12が配置されている。
代替金種入金可能ボタンBT11は、客が代替金種による入金が可能である場合に操作するボタンである。具体的には、同図が対応する状況の場合であれば、客は、自分が所持する5円硬貨と1円硬貨とで20円分の入金が可能な場合に代替金種入金可能ボタンBT11を操作する。
代替金種入金不可ボタンBT12は、客が代替金種による入金を行えない場合に操作するボタンである。具体的には、同図が対応する状況の場合であれば、客は、自分が所持する10円硬貨以外の貨幣で入金を行うことができない場合に代替金種入金不可ボタンBT12を操作する。
代替金種入金可能ボタンBT11が操作された場合、POS端末20は、入金貨幣確認画面WD11を消去し、図5の精算画面の表示に戻す。そのうえで、POS端末20は、預かり金の入金受付を再開させる。客は、不足金額20円に応じて代替金種の貨幣を入金していくようにされる。
代替金種入金不可ボタンBT12が操作された場合とは、客が10円硬貨での入金しか行えない場合である。そこで、この場合のPOS端末20は、釣銭機209に、現在において収納庫に収納されている10円硬貨のうちの所定枚数のオーバーフロー庫220への排出が行われるように制御を実行する。
この際、POS端末20は、オーバーフロー庫220に排出させる10円硬貨の枚数(調整枚数)を決定し、決定した調整枚数の10円硬貨をオーバーフロー庫220に排出させるようにする。この場合のPOS端末20は、2枚以上による調整枚数を決定するようにされる。
このようにして10円硬貨の排出が行われることで、釣銭機209の収納庫における10円硬貨の収納枚数は、20円の不足金を10円硬貨で入金することが可能なように調整(収納枚数調整)が行われたことになる。
上記のように釣銭機209からオーバーフロー庫220への10円硬貨の排出(収納枚数調整)が行われている期間に対応して、POS端末20は、収納枚数調整の実行中であることを客に報知する調整報知画面を客側表示部205に表示させる。
図7は、調整報知画面WD21の一例を示している。同図の調整報知画面WD21は、精算画面に対して重畳して表示されるウィンドウ形式の例を示している。
収納枚数調整が実行されている期間に対応して、貨幣調整通常の会計に応じた釣銭機209への入金受付は停止される。同図の調整報知画面WD21においては、現在において収納枚数調整を実行中であるため、収納枚数調整が完了するまで、続きの入金を待機してもらうことを客に案内する内容のメッセージが表示されている。
なお、調整報知画面WD21において、現時点から収納枚数調整が完了するまでの残り時間、残り枚数等の情報が表示されるようにしてよい。
調整報知画面は、収納枚数調整が完了したことに応じて消去される。
なお、POS端末20は、入金貨幣確認画面WD11の代替金種入金不可ボタンBT12が操作された場合に、収納枚数調整の実行を客に確認させるための調整実行確認画面を客側表示部205に表示させてよい。図8は、調整実行確認画面WD22の一例を示している。同図の調整実行確認画面WD22は、精算画面に対して重畳して表示されるウィンドウ形式の例を示している。
同図の調整実行確認画面WD22においては、収納枚数調整としての釣銭機209からの貨幣の排出が開始されることを報知するメッセージとともに、実行指示ボタンBT21と店員呼出ボタンBT22とが配置されている。
実行指示ボタンBT21は、客が収納枚数調整の実行開始を指示する操作が行われるボタンである。
店員呼出ボタンBT22は、今回の収納枚数調整にあたり、客が店員に介在してもらいたい、あるいは店員の介在が必要と判断したような場合に操作が行われるボタンである。
店員呼出ボタンBT22が操作されると、POS端末20は、例えば店員呼出を実行する。例えばPOS端末20は、店員呼出として、例えばPOS端末20自体が備えるサインポール等の表示器に、店員を呼び出すための所定の態様による表示、点灯を行わせるようにしてよい。あるいは、POS端末20は、店員が店舗のPOS端末20の稼働状況を監視可能な監視装置等の他装置に店員呼出要求を送信し、他装置にて店員の呼び出しのための報知が表示等によって行われるようにされてよい。あるいは、POS端末20は、店員が所持す携帯端末に店員呼出要求を送信し、携帯端末により店員の呼び出しのための報知が表示、音、バイブレーション等によって行われるようにされてよい。
この場合には、実行指示ボタンBT21の操作に応じて、あるいは、呼び出された店員の操作に応じて収納枚数調整が開始されると、図7の調整報知画面が表示される。
[処理手順例]
図9のフローチャートは、POS端末20が、決済種別が現金である場合に対応して実行する精算処理の手順例を示している。
ステップS101:決済種別が現金である場合の精算処理にあたり、POS端末20は、預かり金の入金の受け付けを行う。つまり、POS端末20は、預かり金の入金に応じた投入口への貨幣の投入を許可する。釣銭機209は、貨幣が投入される都度、投入された貨幣の枚数を金種ごとにカウントしていくようにされる。POS端末20は、カウントされる金種ごとの枚数に基づいて預かり金の金額を算出し、算出された預かり金の金額と、算出された預かり金に応じた不足金額とを精算画面(図5)に表示させる。
ステップS102:POS端末20は、今回のステップS101による入金受付の結果、釣銭機209の収納庫にこれ以上貨幣を収納することができない金種(収納不可金種)が発生したか否かを判定する。
釣銭機209は、収納庫における貨幣の収納枚数を金種ごとに管理している。釣銭機209は、預かり金として投入口に投入された貨幣を収納庫に収納する都度、収納庫における金種ごとの収納枚数を示す収納枚数情報を更新する。釣銭機209は、更新された収納枚数情報に基づいて、収納枚数が閾値に到達した金種のあることを判定すると、POS端末20に収納不可通知を出力する。収納不可通知は、収納枚数が閾値に到達したことでこれ以上の収納が不可となった金種を通知する情報である。
POS端末20は、釣銭機209から出力された収納不可通知を受信すると、収納不可金種が発生したと判定する。
ステップS103:ステップS102にて収納不可金種が発生したと判定すると、POS端末20は、預かり金の入金受付を停止する。この際、POS端末20は、釣銭機209の投入口に投入された貨幣を預かり金として計上しないようにされる。
また、POS端末20は、入金受付の停止後において釣銭機209の投入口に投入された貨幣についてリジェクト動作を行うようにされてよい。つまり、この場合のPOS端末20は、釣銭機209の投入口に投入された貨幣について、収納庫に収納せずに入金不可の貨幣として扱い、例えば釣銭機209のリジェクト貨幣排出口(釣銭の排出口であってもよい)等から排出させ、客に戻すようにされてよい。
あるいは、釣銭機209の投入口に開閉制御が可能な蓋部が設けられている場合、POS端末20は、入金受付の停止とともに、蓋部を開状態から閉状態とするように制御してもよい。
ステップS104:POS端末20は、今回の収納不可金種の発生に応じて、客が収納不可金種の代わりに預かり金として入金することのできる代替金種を決定する。POS端末20は、収納不可金種以外の金種を代替金種として決定してよい。この場合において、POS端末20は、収納不可金種が複数同時に発生したような場合には、複数の収納不可金種以外の金種を代替金種として決定してよい。
ステップS105:POS端末20は、客側表示部205に入金貨幣確認画面WD11(図6)を表示させる。この際、POS端末20は、入金貨幣確認画面WD11において、図5に例示したように、ステップS104にて決定された代替金種を具体的に明示する表示を行ってよい。
ステップS106:入金貨幣確認画面WD11が表示された状態のもとで、POS端末20は、客による代替金種の入金が可能か否かを判定する。入金貨幣確認画面WD11には、代替金種入金可能ボタンBT11と代替金種入金不可ボタンBT12が配置されている。客は、代替金種での入金が可能であれば代替金種入金可能ボタンBT11を操作し、収納不可金種以外の金種での入金ができない場合には、代替金種入金不可ボタンBT12を操作する。
POS端末20は、代替金種入金可能ボタンBT11が操作されると、代替金種の入金が可能であると判定し、代替金種入金不可ボタンBT12が操作されると、代替金種の入金が不可であると判定する。
ステップS107:ステップS106にて代替金種の入金が不可であると判定された場合、POS端末20は、収納枚数調整を釣銭機209に実行させる。
この際、POS端末20は、オーバーフロー庫220に排出させる貨幣の枚数(調整枚数)を決定する。POS端末20は、不足金の金額に対応する収納不可金種の貨幣枚数を入金可能となるように調整枚数を決定する。つまり、調整枚数は、不足金の金額に対応する収納不可金種の貨幣枚数以上であることを条件に決定される。
具体例として、POS端末20は、不足金の金額に対応する収納不可金種の貨幣枚数を調整枚数として決定してよい。あるいは、POS端末20は、不足金の金額に対応する収納不可金種の貨幣枚数に所定枚数を加算することで調整枚数として決定してよい。この際、POS端末20は、収納不可金種について収納庫に最低限収納しておくことが定められた所定枚数を確保したうえで、残りの枚数を調整枚数として決定してよい。
POS端末20は、釣銭機209の収納庫に収納されている収納不可金種の貨幣のうちから、決定された調整枚数の貨幣を、オーバーフロー庫220に排出させる制御を実行する。
当該ステップS107により収納枚数調整が実行されている間において、POS端末20は、調整報知画面(図7)を表示させる。
また、当該ステップS107により収納枚数調整が実行されているときに釣銭機209の投入口に貨幣が投入されたとしても、POS端末20は、例えばリジェクトの動作を実行させて投入された貨幣を排出させて客に戻すようにされる。つまり、この場合のPOS端末20は、釣銭機209の投入口に投入された貨幣を、預かり金の入金として受け付けないようにされる。
ステップS108:ステップS106により代替金種の入金が可能であると判定された場合、あるいはステップS107の処理の後、POS端末20は、ステップS103により停止させた入金受付を再開させる。
客は、入金受付が再開されたことに応じて、預かり金の入金を再び行っていくことができる。このとき、客は、入金貨幣確認画面WD11の代替金種入金可能ボタンBT11を操作していた場合には、代替金種の入金(釣銭機209の投入口への投入)を行う。あるいは、客は、入金貨幣確認画面WD11の代替金種入金不可ボタンBT12を操作していた場合には、代替金種以外の金種の入金を行う。
ステップS108にて入金受付を再開させるにあたり、POS端末20は、入金受付が再開されることを客に報知するようにしてよい。このような報知は、例えば入金受付再開を報知する画面(再開報知画面)の表示により行われてよい。
図10は、入金受付再開の報知を行う再開報知画面WD41の一例を示している。同図の再開報知画面WD41は、精算画面に対して重畳して表示されるウィンドウ形式の例を示している。
同図の再開報知画面WD41のメッセージエリアAR41は、ステップS107にて収納枚数調整が行われた場合に対応する例を示している。つまり、同図のメッセージエリアAR41においては、ステップS107の収納枚数調整によりオーバーフロー庫220に排出された貨幣の金種と枚数を客に知らせるとともに、再度の入金を促すメッセージが表示されている。このような内容のメッセージを見ることで、客は、収納枚数調整が完了して再び入金受付が可能となったことを把握できるとともに、収納枚数調整により排出されたのと同じ金種の貨幣を、排出された枚数まで再度投入できることも感覚的に把握できる。
この場合、客は、再開報知画面WD41に配置される確認ボタンBT41を操作する。確認ボタンBT41が操作されたことに応じて、再開報知画面WD41は消去され、精算画面が表示される状態となり、客が入金を行うことが可能となる。
なお、メッセージエリアAR41においては、ステップS107の収納枚数調整によりオーバーフロー庫220に排出された貨幣の金種と枚数のうち、金種のみを客に知らせるようにされてもよい。
なお、入金貨幣確認画面WD11の代替金種入金可能ボタンBT11が操作されたことで、ステップS107の収納枚数調整が行われることなく入金が再開された場合には、メッセージエリアAR41においては、代替金種により入金してもらうことを客に案内するメッセージが表示されてよい。
ステップS109:ステップS102にて収納不可金種が発生していないと判定された場合、あるいはステップS108の処理の後、POS端末20は、これまでに入金された貨幣に応じて計上された預かり金の金額が支払金額以上となったか否かを判定する。
預かり金の金額が支払金額未満であることが判定された場合には、ステップS101に処理が戻される。
ステップS110:ステップS109にて預かり金の金額が支払金額以上であることが判定された場合、POS端末20は、精算処理として、入金された預かり金に対応する処理(預かり金対応処理)を実行する。つまり、POS端末20は、入金された預かり金の金額と支払金額とにより釣銭の金額を算出し、算出された金額の釣銭に応じた貨幣を、釣銭機209の釣銭排出口から排出させる。
ステップS111:POS端末20は、例えば排出された釣銭が客によって取られたとことを検出すると、今回の精算処理結果が反映されたレシートを発行する。
<変形例>
以上、本発明の実施形態等について説明したが、機器の構成、データの構成、処理の流れ、表示及び出力の態様などは、例えば下記変形例のように、適宜変更が可能である。また、以下の変形例は適宜組み合わされてよい。
[第1変形例]
POS端末20がクレジットカードやプリペイドカード等の現金以外の決済種別による精算(決済)にも対応可能とされている場合、POS端末20は、精算の開始に際して、客が決済種別を選択するための決済種別選択画面を表示してよい。客は、現金により精算を行う場合には、表示された決済種別選択画面に対して、決済種別として現金決済を選択する操作を行い、この後に貨幣の入金を行う。そのうえで、本変形例のPOS端末20は、決済種別選択画面を表示するにあたり、現時点での釣銭機209の貨幣の収納状況が、収納不可相当状態であるか否かを判定する。収納不可相当状態は、収納不可金種が発生している状態の他、現金による支払いが行われた場合に収納不可金種が発生する可能性が高いと判定される状態を含んでもよい。収納不可金種が発生する可能性が高いと判定される状態は、貨幣の収納枚数が、収納不可金種発生の判定に用いる閾値(第1閾値)よりも小さい値として定められた第2閾値以上となる状態とされてよい。
本変形例では、収納不可相当状態にあると判定した場合、POS端末20は、収納不可相当状態に関する報知の内容を含む決済種別選択画面を表示する。
図11は、本変形例における、収納不可相当状態に関する報知の内容を含む決済種別選択画面WD51の一例を示している。同図の決済種別選択画面WD51は、精算画面に対して重畳して表示されるウィンドウ形式の例を示している。
同図の決済種別選択画面WD51においては、4つの決済種別選択ボタンBT51~BT54が配置されている。決済種別選択ボタンBT51は、現金決済を選択する場合に操作されるボタンである。決済種別選択ボタンBT52は、クレジットカード決済を選択する場合に操作されるボタンである。決済種別選択ボタンBT53は、プリペイドカード決済を選択する場合に操作されるボタンである。決済種別選択ボタンBT54は、交通系カード決済を選択する場合に操作されるボタンである。
この場合、現金決済に対応する決済種別選択ボタンBT51には、収納不可相当状態に該当する金種による現金結果が不可であることを客に報知するメッセージが表示されている。なお、例えば決済種別選択ボタンBT51において、さらに代替金種による支払いが可能であれば、現金決済が可能である旨の明確なメッセージを表示するようにしてよい。
この場合、現金決済を行うつもりであった客は、収納不可相当状態に該当する金種以外の代替金種の入金による支払いが可能であれば、決済種別選択ボタンBT51を操作して、以降において現金での支払いを進めることができる。
[第2変形例]
入金貨幣確認画面は、図6に示される以外の態様であってよい。図12は、本変形例における入金貨幣確認画面WD61の一例を示している。同図では、入金貨幣確認画面WD61は、精算画面に重畳して表示されるウィンドウ形式である例を示している。
同図の入金貨幣確認画面WD61においては、10円硬貨が収納不可金種となったことと、10円硬貨で引き続き入金したい場合には、収納枚数調整が実行されるのでその間待ってもらうことを客に伝えるメッセージが表示されている。
また、入金貨幣確認画面WD61には、対応支払選択ボタンBT61、BT62、BT63が配置されている。対応支払選択ボタンBT61、BT62、BT63は、10円硬貨が収納不可金種となったことに応じて客が選択する支払い方法を選択する操作が行われるボタンである。
対応支払選択ボタンBT61は、例えば客が以降の入金についても10円硬貨で行いたい場合に操作するボタンである。対応支払選択ボタンBT61が操作された場合、POS端末20は、収納枚数調整を実行した後に、10円硬貨での入金受付を再開する。
対応支払選択ボタンBT62は、客が現金決済からクレジットカード決済等の他の決済種別による決済に変更したい場合に操作するボタンである。対応支払選択ボタンBT62が操作された場合、POS端末20は、例えば決済種別選択画面を表示して客の決済種別選択操作を受け付け、選択された決済種別による精算処理を実行する。
この際、POS端末20は、既に入金された貨幣を排出させて客に戻してから、合計金額の精算処理を、客の操作により選択された決済種別により行ってもよい。あるいは、POS端末20は、既に入金された貨幣に応じた現金による支払いと、現金による支払いによる不足分の金額についての客の操作により選択された決済種別による支払いとの併用に応じた精算処理を行ってもよい。
対応支払選択ボタンBT63は、客が以降の入金を10円硬貨以外の金種で行ったうえで現金決済を引き続き行いたい場合に操作するボタンである。対応支払選択ボタンBT63が操作された場合、POS端末20は、10円硬貨以外の金種の入金を受け付けたうえで、現金決済に応じた精算処理を実行する。
[第3変形例]
POS端末20は、例えば以下のようにして収納不可金種の発生に関する判定を行うようにされてよい。
例えば、釣銭機209における10円硬貨の収納枚数が、収納不可金種判定の閾値に対して2枚少ない状態において、30円の支払金額に対して、先ず1枚目の10円が入金された。つまり、釣銭が発生しない金種による入金が行われた。この場合には、続いて、残りの20円に対する入金として、2枚の10円硬貨が入金されることが予測される。そこで、この場合のPOS端末20は、1枚目の10円硬貨が入金された段階で、収納不可金種が発生すると判定してよい。また、このように収納不可金種が発生したと判定した場合、POS端末20は、少なくとも1枚を調整枚数として決定し、収納枚数調整を実行させれば、入金受付再開後において客が入金する2枚の10円硬貨を、収納不可金種を発生させることなく受け付けることができる。
[第4変形例]
また、例えば収納不可金種発生の頻度を抑えるために、1取引に応じた現金決済において、金種ごとに入金が許容される枚数(入金許容枚数)を設定するようにされてよい。この場合において、例えば支払いの合計金額と入金される貨幣の金種との関係により、入金許容枚数が変更されるようにして設定されてよい。
一具体例として、280円が支払金額である場合、POS端末20は、10円硬貨の入金許容枚数について3枚と8枚の2パターンであると設定してよい。つまり、POS端末20は、複数金種の貨幣の組み合わせによる支払いが可能な支払金額については、複数金種の貨幣の組み合わせによる支払いを行うことを前提として、入金許容枚数を設定するようにされる。
そのうえで、このような場合には、以下のようにして10円硬貨に対応する収納不可金種の発生の判定が行われるようにされてよい。
具体的に、280円が支払金額とされ、10円硬貨の入金許容枚数が3枚と8枚と設定された場合において、釣銭機209における10円硬貨の収納枚数が、収納不可金種の発生判定に対応する閾値に対して7枚少ない状態であった場合を例に挙げる。
この場合において、支払いのために10円硬貨が3枚入金された段階では収納不可金種が発生したとは判定しない。この後に4枚目の10円硬貨が入金された場合、その後において客が8枚目までの10円硬貨を入金してくることが推定される。この場合、7枚目が入金された段階で、釣銭機209における10円硬貨の収納枚数が収納不可金種の発生判定に対応する閾値に達してしまうことになる。そこで、この場合のPOS端末20は、4枚目の10円硬貨が入金された段階で、収納不可金種が発生すると判定してよい。
このような収納不可金種の発生の判定は、支払金額に応じて設定した支払金額に基づいて、収納不可金種発生の判定のための閾値を変更しているといえる。つまり、POS端末20は、複数金種の貨幣の組み合わせによる支払いが可能な支払金額については、設定した入金許容枚数に応じて閾値を変更しながら、収納不可金種発生の判定を行ってよい。
また、釣銭機209における10円硬貨の収納枚数が、収納不可金種の発生判定に対応する閾値に対して9枚以上である場合には、8枚目の10円硬貨が入金されたのであれば、設定された入金許容枚数に達したことになるので、POS端末20は、これ以上の10円硬貨の入金が行われないように10円硬貨の入金受付禁止設定や客に向けての報知等を実行するようにされてよい。
[第5変形例]
なお、例えば図9の処理手順例においては、収納不可金種が発生し、代替金種の入金が可能である場合には、収納枚数調整を行うことなく入金受付を再開するようにされている。しかしながら、収納不可金種の発生に対して代替金種の入金が可能である場合、POS端末20は、代替金種の入金に応じて釣銭を排出させるのと同じタイミングで収納枚数調整を行って、所定枚数の貨幣をオーバーフロー庫220に排出させてもよい。
[第6変形例]
POS端末20は、図9のステップS104による代替金種の決定にあたり、代替金種に優先順位を設定してよい。
例えば、POS端末20は、収納不可金種以外の金種ごとについて、釣銭機209の収納庫における現在の収納枚数と閾値との差分枚数を算出する。POS端末20は、算出された差分枚数に基づいて代替金種に優先順位を設定してよい。具体的には、POS端末20は、例えば差分枚数が多いほど優先順位が高くなるように設定を行ってよい。
そのうえで、POS端末20は、入金貨幣確認画面WD11において、優先順位の高い代替金種を優先して入金してもらうことを客に促すメッセージを表示するようにされる。
[第7変形例]
また、POS端末20は、ステップS104による代替金種の決定にあたり、収納不可金種より大きい額面の金種に関しては、支払金額と、現段階までにおいて入金された預かり金の金種ごとの枚数とに基づいて、収納不可金種が釣銭として排出可能な枚数を金種ごとに算出してよい。そのうえで、POS端末20は、収納不可金種が釣銭として排出可能な枚数の算出結果に基づいて、収納不可金種より大きい額面の金種の優先順位を決定してよい。この際、POS端末20は、収納不可金種が釣銭として排出可能な枚数が一定以下の金種については、代替金種から除外してもよい。
この場合にも、POS端末20は、入金貨幣確認画面WD11において、代替金種を優先して入金してもらうことを客に促すメッセージを表示するようにされる。
[第8変形例]
図9のステップS102にて収納不可金種が発生したか否かを判定するにあたって、釣銭機209の収納枚数と比較する閾値は、金種ごとに異なっていてよい。
また、1の金種に対応する収納不可金種の判定のための閾値は、当該金種について設定されたニアフルの判定のための閾値と異なっていてよい。ニアフルは、収納不可金種の発生と同様に、釣銭機209の収納枚数が一定以上となった状態であるが、客ではなく店員に向けて報知される点が収納不可金種の発生の場合と異なる。ニアフルの報知が行われた場合、店員は、例えばニアフルの状態となった金種の貨幣を釣銭機209から所定枚数排出させて、他の釣銭機209や金庫に移動させる作業を行ってニアフルの状態を解消させる。
しかしながら、ニアフルの報知が行われても、例えばPOS端末20の稼働状況や店員の状況によっては、店員が即座に対応して上記のようなニアフル解消の作業を行えない場合がある。この点では、ニアフルの判定に用いる閾値は、ある程度のマージンを確保するために小さめの値とすることが好ましい。
一方、収納不可金種の発生の判定に用いる閾値が小さめに設定されると収納不可金種の発生頻度が高くなり、かえって精算に時間を要してしまうような場合がある。
このようなことを考慮して、例えば、収納不可金種の発生の判定に用いる閾値については、ニアフルの判定に用いる閾値よりも大きい値を設定してよい。
[第9変形例]
また、POS端末20は、オーバーフロー庫220に収容される貨幣の金種ごとの内訳を管理するようにされてよい。そのうえで、POS端末20は、例えば所定の操作に応じて、釣銭機209における貨幣の収納状況を示す画面(貨幣収納状況画面)を表示するようにされてよい。この際に、例えばオーバーフロー庫220における貨幣の収容状況を示す情報が、釣銭機209における貨幣の収納状況を示すのと同じ画面あるいは別の画面で表示されるようにしてよい。また、この際には、オーバーフロー庫220に収容される貨幣の金種の内訳を示す情報として、オーバーフロー庫220に収容可能な残り枚数や、収容可能枚数に対する現在の収容枚数の割合(収容率)などが示されてもよい。
[第10変形例]
また、POS端末20は、オーバーフロー庫220に収容される貨幣の金種ごとの内訳の情報に基づいて、オーバーフロー庫220に収容される貨幣が一定枚数以上となった場合には、オーバーフロー庫220が満杯に近い状態となったことを表示等によって報知するようにされてよい。
また、釣銭機209のニアフルの判定に用いる閾値は、オーバーフロー庫220に収容される貨幣の収容状況(例えば、収容枚数や収容率)に応じて変更されるようにしてよい。オーバーフロー庫220に収容される貨幣の収容枚数や収容率が高くなるほど、釣銭機209からオーバーフロー庫220に排出可能な貨幣の枚数が少なくなって、オーバーフローの状態を解消できなくなる可能性が高くなる。そこで、オーバーフロー庫220に収容される貨幣の収容枚数や収容率が高くなることに応じて、ニアフルの閾値を小さくしていくように変更するようにされてよい。これにより、オーバーフロー庫220に収容される貨幣の収容枚数や収容率が高くなった状況であっても、早めのタイミングで適切にニアフルの報知を行うことができる。
[第11変形例]
また、本実施形態のセミセルフモードのもとで、例えば登録専用のPOS端末20は、精算専用モードのPOS端末20ごとのオーバーフローに関する処理状況を示す表示が行われてよい。このようなオーバーフローに関する処理状況の表示は、例えば登録専用のPOS端末20において、精算処理を実行させる精算専用モードのPOS端末20を指定(選択)する操作が行われるボタンとしての画像操作子にて行われるようにされてよいし、所定の操作に応じて遷移する画面にて行われてもよい。
また、精算専用のPOS端末20においては、例えば精算処理の待機中に表示される待受画面において、オーバーフロー庫220への貨幣の排出に関するステータスの表示が行われるようにされてよい。例えば店舗にて業務を行っている店員が精算専用のPOS端末20の前を通ったときにこの表示をみて、オーバーフロー庫220の状況を把握し対応することができる。
また、例えば店舗の運用上の都合等で、オーバーフロー庫220に収容される貨幣については金種が混在したままの状態を維持させたくないような場合がある。このような場合、釣銭機209からオーバーフロー庫220に貨幣を排出させた結果、オーバーフロー庫220に複数の金種が混在する状態となった場合には、以降の釣銭機209からオーバーフロー庫220への貨幣の排出が禁止されるようにしてよい。この際には、オーバーフロー庫220にて複数の金種の貨幣が混在する状態となったことの報知が、登録専用のPOS端末20と精算専用のPOS端末20とのいずれかにて行われるようにされてよい。
また、この場合においても、ニアフルが適切なタイミングで報知されるように、ニアフル判定に用いる閾値がオーバーフロー庫220に収容される貨幣の収容状況(例えば、収容枚数や収容率)に応じて変更されるようにしてよい。この際、金種ごとに個別に閾値が設定されるようにしてもよい。
図13は、本変形例に対応して登録専用のPOS端末20にて表示される貨幣収納状況画面の一例を示している。同図の貨幣収納状況画面においては、精算専用のPOS端末20が2つある場合の例を示している。
同図の貨幣収納状況画面においては、2つ貨幣収納状況エリアAR30(AR30-1、AR30-2)が配置されている。貨幣収納状況エリアAR30-1は、01の番号が付された精算専用のPOS端末20の貨幣収納状を示す。貨幣収納状況エリアAR30-2は、02の番号が付された精算専用のPOS端末20の貨幣収納状を示す。
1つの貨幣収納状況エリアAR30においては、対応の精算専用のPOS端末20の釣銭機209における貨幣収納状況として、金種ごとの収納枚数が表示されている。また、貨幣収納状況エリアAR30においては、対応のオーバーフロー庫220に収容されている金種ごとの収容枚数も表示されている。
また、貨幣収納状況エリアAR30においては、混在可否設定ボタンBT31が配置される。混在可否設定ボタンBT31は、対応のオーバーフロー庫220について、貨幣混在の禁止、許可を設定する操作が行われるボタンである。貨幣混在が禁止されている状態では、オーバーフロー庫220に複数の金種が混在する状態となった場合における以降の釣銭機209からオーバーフロー庫220への貨幣の排出が禁止される。
混在可否設定ボタンBT31においては、現在において貨幣混在が禁止、許可のいずれに設定されているのかを示す表示が行われている。
貨幣混在が禁止に設定されている状態で混在可否設定ボタンBT31が操作されることで貨幣混在が許可される状態に切り替わる。また、貨幣混在が許可に設定されている状態で混在可否設定ボタンBT31が操作されることで貨幣混在が禁止される状態に切り替わる。
同図の貨幣収納状況画面の貨幣収納状況エリアAR30-1によれば、01の番号が付された精算専用のPOS端末20の釣銭機209が収容する金種のうち、10円硬貨の金種についてニアエンドの状態にあることが[NE]との表示により示されている。なお、ニアエンドの状態にあることの表示は、例えば該当金種の欄の枠を強調表示したり、文字、数字、背景等を所定の色で表示するなど、特に限定されない。
また、01の番号が付された精算専用のPOS端末20のオーバーフロー庫220においては、いずれの金種の貨幣も収容されていないことが示される。
また、同図の貨幣収納状況画面の貨幣収納状況エリアAR30-2によれば、02の番号が付された精算専用のPOS端末20の釣銭機209が収容する金種のうち、10円硬貨の金種についてニアフルの状態にあることが[NF]との表示により示されている。なお、ニアフルの状態にあることの表示は、例えば該当金種の欄の枠を強調表示したり、文字、数字、背景等を所定の色で表示するなど、特に限定されない。
また、02の番号が付された精算専用のPOS端末20のオーバーフロー庫220においては、10円硬貨の金種の貨幣が490枚収容された状態にあることが示される。このように10円硬貨の金種の貨幣が490枚収容されている状態にあることで、オーバーフロー庫220にはこれ以上の貨幣を収容することができない状態にある。このため、貨幣収納状況エリアAR30-2においては、「オーバーフロー庫<排出禁止>」との表示により、これ以上のオーバーフロー庫220への貨幣の排出が禁止されている状態にあることが示されている。
また、貨幣収納状況画面においては、応援ボタンBT32が配置されている。例えば登録専用のPOS端末20の操作を担当している店員が、釣銭機209のニアエンド、ニアフルの状態の解消やオーバーフロー庫220からの貨幣の回収等の作業を行う必要があるが、今は自分の手が空いていない状況であるため、すぐに対応できない状況となる場合がある。このような状況のもとで、店員は、他の店員に対応してもらう場合に応援ボタンBT32を操作する。
応援ボタンBT32が操作されたことに応じて、店員に向けて釣銭機209またはオーバーフロー庫220に対応する作業の応援要求のあることの報知が行われる。この場合の報知の態様としては、例えば、作業の対象の精算専用のPOS端末20にて、サインポールを所定の態様で点灯させるようにしてよい。あるいは、店員が所持している携帯端末にて報知が行われるようにされてもよい。
また、貨幣収納状況画面においては、精算専用のPOS端末20ごとに対応するキャッシュリサイクル指定ボタンBT33(BT33-1、BT33-2)が配置されている。
キャッシュリサイクル指定ボタンBT33は、キャッシュリサイクルの対象とするPOS端末20を指定する操作が行われるタンである。
営業中において釣銭機209に収納されている釣銭用の現金が一定以下となるニアエンドの状態となる場合がある。この場合、ニアエンドの状態にない釣銭機209から現金を出金し、出金された現金をニアエンドの状態の釣銭機209に入金させることで、ニアエンドの状態を解消させることが可能である。このような釣銭機209間での入出金をキャッシュリサイクルという。このようなキャッシュリサイクルを行えば、店員は、ニアエンドの状態の釣銭機209に現金を補充するにあたり、例えばバックヤードにまで赴くことなく、店舗内の釣銭機209間を移動すればよく、短時間で効率よくニアエンドの状態を解消できる。
店員は、キャッシュリサイクルの作業を行うにあたり、例えば入金先とする釣銭機209に対応する精算専用のPOS端末20を指定するのにキャッシュリサイクル指定ボタンBT33を操作するようにされる。
同図の貨幣収納状況画面においては、閉じるボタンBT34が配置されている。閉じるボタンBT34が操作された場合には、貨幣収納状況画面が消去されて前画面に戻る。
なお、例えば店員が商品登録の操作と精算の操作とを行うようにされた単体のPOS端末では、当該POS端末20にて、自己に備えられる釣銭機の貨幣収納状況を示す貨幣収納状況画面を表示すればよい。この場合の貨幣収納状況画面においてもキャッシュリサイクルに関する操作(例えば、入金先、出金先のそれぞれに対応するPOS端末を指定する操作)が可能なようにされてよい。
[第12変形例]
図9の処理手順例のもとでは、入金貨幣確認画面WD11が表示された状態のもとで、客は、代替金種入金可能ボタンBT11と代替金種入金不可ボタンBT12とのいずれかを操作したうえで入金を再開するようにされている。
しかしながら、本変形例としては、入金貨幣確認画面WD11における代替金種入金可能ボタンBT11と代替金種入金不可ボタンBT12とのいずれも操作されることなく釣銭機209の投入口に貨幣の投入されたことが検知された場合に、入金受付を再開可能とされる。
この場合、POS端末20は、釣銭機209の投入口に投入された貨幣が収納不可金種であった場合には、投入された貨幣をリジェクト貨幣排出口から排出させずに釣銭機209内で一時保有させるようにする。そのうえで、POS端末20は、釣銭機209に収納枚数調整を実行させる。
この場合、POS端末20は収納枚数調整の動作の開始から終了までに対応する期間において、例えば図7に準じた態様により、収納枚数調整の実行中であることを客に報知する調整報知画面を表示させてよい。このような調整報知画面においても、現時点から収納枚数調整が完了するまでの残り時間、残り枚数等の情報が表示されるようにしてよい。
POS端末20は、収納枚数調整が完了したことに応じて、一時保有された貨幣を釣銭機209の収納庫に収納させ、以降の入金を継続させてよい。
なお、本変形例において、POS端末20は、釣銭機209の投入口に投入された収納不可金種として貨幣の枚数に基づいて、収納枚数調整により排出させる貨幣の枚数を決定してよい。この場合、POS端末20は、投入された収納不可金種の枚数と同じ枚数を、収納枚数調整により排出させる枚数として決定してよい。あるいは、POS端末20は、投入された収納不可金種の枚数に対して予め定めた所定枚数を増加させた枚数、あるいは投入された収納不可金種の枚数に対して所定の増加率により増加させた枚数を、収納枚数調整により排出させる枚数として決定してよい。
[第13変形例]
なお、本実施形態のPOS端末20の構成は、例えば店員が登録を行う登録専用の装置と客が精算を行う精算専用の装置とを含む商品販売データ処理システム(本実施形態のセミセルフモードに特化された構成のPOSシステム)における精算専用の装置に適用できる。
また、本実施形態のPOS端末20の構成は、店員が商品登録の操作と精算に対応する操作とを行うようにされたPOSレジスタに適用できる。
また、本実施形態のPOS端末20の構成は、店員が商品登録の操作を行い、店員と対面する客が精算に対応する操作を行うようにされたPOSレジスタ(つまり、本実施形態のPOS端末20の通常モードに特化された構成のPOSレジスタ)に適用できる。
また、本実施形態のPOS端末20の構成は、店員が商品登録の操作を行い、店員と対面する客が精算に対応する操作を行うようにされたPOSレジスタ(つまり、本実施形態のPOS端末20の通常モードに特化された構成のPOSレジスタ)に適用できる。
また、本実施形態のPOS端末20の構成は、フルセルフに特化された構成のPOSレジスタに適用できる。
また、本実施形態のPOS端末20の構成は、券売機に適用できる。
[第14変形例]
POSシステム1において監視装置が備えられてよい。監視装置は、LAN11と接続され、店舗内のPOS端末20の稼働状況を店員が監視するのに用いられる。また、POSシステム1において、店舗に業務を行う店員が携帯する携帯端末が備えられてよい。
そのうえで、店員が、監視装置や携帯端末により、各POS端末20の釣銭機209における貨幣の収納状態を監視可能とされるとともに、各POS端末20における釣銭機209からオーバーフロー庫220への貨幣の排出に関する操作を行えるようにされてよい。
[第15変形例]
なお、これまでに説明したPOS端末20により実現される機能は、POS端末20と、ネットワーク経由で接続されたサーバ等の外部装置とが連携して実行するようにされてよい。この場合、外部装置は、これまの説明においてPOS端末20が実行する処理のうちの所定の処理を実行するようにされてよい。例えば外部装置が、POS端末20の釣銭機209が収納する貨幣の枚数を検出し、検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、釣銭機209から貨幣を収納枚数調整のために排出させる操作を受け付け可能なように制御してよい。
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、精算装置及びプログラムに関する。
[背景技術]
釣銭機(入出金装置)を備えるPOS端末装置(商品販売データ処理装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2016‐189115号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
釣銭機の稼働中において、当該釣銭機に収納される貨幣が収納可能枚数の上限に達する場合がある。このような場合には、店員が釣銭機の稼働を停止させ、釣銭機に貨幣を排出させることで貨幣の収容枚数を調整することが行われる。
このように店員が釣銭機の貨幣の収容枚数を調整している際には、釣銭機は通常の会計に応じた入出金の処理を停止する。このため、釣銭機の貨幣の収容枚数の調整が行われることにより精算を行おうとする客を待たせてしまう状況となる場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、釣銭機の稼働が停止となることで客が会計待ちとなる状況の抑制が図られるようにすることを目的とする。
[課題を解決するための手段]
(1)本実施形態の一態様は、貨幣を収納するとともに貨幣の入出が行われる入出金部(例えば、釣銭機209)が収納する貨幣の枚数を検出する貨幣枚数検出手段と、前記貨幣枚数検出手段により検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、前記入出金部から貨幣を収納枚数調整のために排出させる操作を受け付け可能とする入出金制御手段とを備える精算装置(例えば、POS端末20)である。
「入出金部から貨幣を収納枚数調整のために排出させる操作」は、例えば、代替金種入金不可ボタンBT12に対する操作、あるいは第3変形例における、代替金種入金不可ボタンBT12を操作せずに収納不可金種の貨幣を釣銭機209の投入口に投入すること等が該当する。
上記構成によれば、客が支払いのために預かり金としての貨幣を釣銭機209の投入口に投入している途中で貨幣の収納枚数が一定以上となった場合であっても、客が操作を行って釣銭機209から貨幣を排出させることで、入金の継続を可能とすることができる。これにより、釣銭機209の稼働が停止となることで客が会計待ちとなる機会や時間が減少する。つまり、客が会計待ちとなる状況の抑制が図られる。
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の精算装置であって、前記枚数が所定以上となった貨幣と異なる種別(例えば、金種)の貨幣を代替として入金することを促す旨の報知(例えば、入金貨幣確認画面WD11)を行う報知手段を備える。
上記構成によれば、客は、収納不可金種以外の代替金種の貨幣で、不足金に応じた残りの預かり金の入金が可能であることを把握できる。
(3)本実施形態の一態様は、(2)に記載の精算装置であって、前記報知手段は、前記枚数が所定以上となった貨幣と異なる種別の貨幣の収納枚数を前記貨幣枚数検出手段が検出した結果に基づいて、代替としての入金を促す対象の貨幣を決定する(例えば、第1変形例、第2変形例)。
上記構成によれば、預かり金の入金に使用する代替金種について、釣銭機209の貨幣の収納状況に応じて適切な金種を優先して客に提示することができる。
(4)本実施形態の一態様は、(2)または(3)に記載の精算装置であって、前記報知手段は、前記枚数が所定以上となった種別の貨幣を前記入出金部が釣銭として排出可能な種別の貨幣を入金することを促す旨の報知を行う(例えば、第2変形例)。
上記構成によれば、収納不可金種より額面が大きい金種のうちでも、収納不可金種をできるだけ多く排出させることのできる金種の貨幣の入金を客に積極的に促すことができる。
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか1つに記載の精算装置であって、前記貨幣の枚数が所定以上となった状態のもとでさらに入金のために貨幣が投入されたことに応じて、当該投入された貨幣を入金不可の貨幣として排出させる(ステップS103におけるリジェクト動作)。
上記構成によれば、収納不可金種が発生した状態のもとで、収納不可金種の貨幣がさらに釣銭機209の投入口に投入されたとしても、投入された貨幣をリジェクト動作によって排出させることができる。これにより、収納不可金種が発生した状態のもとで、さらに収納不可金種の貨幣が入金されることを回避できる。
(6)本実施形態の一態様は、(1)から(5)のいずれか1つに記載の精算装置であって、記貨幣の枚数が所定以上となった状態のもとでさらに入金のために貨幣が投入されたことに応じて、前記枚数が所定以上となった貨幣を収納枚数調整のために前記入出金部から排出させる。
上記構成によれば、収納不可金種が発生した状態のもとで、収納不可金種の貨幣がさらに釣銭機209の投入口に投入された場合に、収納枚数調整を行うことで、投入された貨幣の入金を受け付けて預かり金に計上することができる。
(7)本実施形態の一態様は、(6)に記載の精算装置であって、前記入出金制御手段は、前記入金のために投入された貨幣の枚数に基づいて、前記入出金部から収納枚数調整のために排出させる貨幣の枚数を決定する。
上記構成によれば、収納枚数調整のために釣銭機209から排出させる貨幣の枚数について、入金のために投入された貨幣の枚数に応じて適切に決定できる。
(8)本実施形態の一態様は、(1)から(7)のいずれか1つに記載の精算装置であって、前記入出金部から貨幣を収納枚数調整のために排出させているときに、貨幣の入金の受け付けが不可となるように制御する。
上記構成によれば、釣銭機209にて収納枚数調整としての収納不可金種の排出が行われている間は、釣銭機209の投入口への貨幣を投入しても預かり金の入金としては受け付けられないようにされる。これにより、収納枚数調整を適切に実行することが可能となる。
(9)本実施形態の一態様は、(1)から(8)のいずれか1つに記載の精算装置であって、前記入出金制御手段は、前記収納枚数調整により排出された貨幣に関する情報を報知する。
上記構成によれば、客が収納枚数調整により釣銭機209から排出された貨幣の金種や枚数等の情報を把握できることから、その後の入金を安心して行うことができる。
(10)本実施形態の一態様は、(1)から(9)のいずれか1つに記載の精算装置であって、前記入出金制御手段は、前記入出金部からの収納枚数調整のための貨幣の排出の完了に応じて、当該収納枚数調整により排出されたのと同じ金種の貨幣の入金を促すように報知する。
上記構成によれば、客に対して収納枚数調整により釣銭機209から排出させたのと同じ金種の入金をしてもらうようにすることができる。
(11)本実施形態の一態様は、(1)から(9)のいずれか1つに記載の精算装置であって、前記精算装置は、顧客が操作する精算装置である。
(12)本実施形態の一態様は、精算装置としてのコンピュータを、貨幣を収納するとともに貨幣の入出が行われる入出金部が収納する貨幣の枚数を検出する貨幣枚数検出手段、前記貨幣枚数検出手段により検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、前記入出金部から貨幣を収納枚数調整のために排出させる操作を受け付け可能とする入出金制御手段として機能させるためのプログラムである。
(13)本実施形態の一態様は、精算装置と通信可能に接続されるコンピュータを、貨幣を収納するとともに貨幣の入出が行われる入出金部が収納する貨幣の枚数を検出する貨幣枚数検出手段、前記貨幣枚数検出手段により検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、前記入出金部から貨幣を収納枚数調整のために排出させる操作を受け付け可能とする入出金制御手段として機能させるためのプログラムである。
(14)本実施形態の一態様は、貨幣を収納するとともに貨幣の入出が行われる入出金部(例えば、釣銭機209)が収納する貨幣の枚数を検出する貨幣枚数検出手段と、前記貨幣枚数検出手段により検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、前記枚数が所定以上となった貨幣と異なる種別の貨幣を代替として入金することを促す旨の報知(例えば、入金貨幣確認画面WD11)を行う報知手段とを備える精算装置である。
なお、以上に説明したPOS端末20等の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のPOS端末20等の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1 POSシステム、10 ストアコントローラ、20(20-1、20-2、20-3) POS端末、201 CPU、202 ROM、203 RAM、204 ハードディスク、205 客側表示部、206 客側スキャナ部、208 カードリーダ、209 釣銭機、210 店員側表示部、211 キー操作部、212 店員側スキャナ部、213 印刷部、214 音声出力部、215 通信部

Claims (6)

  1. 貨幣を収納するとともに貨幣の入出が行われる入出金部が収納する貨幣の枚数を検出する貨幣枚数検出手段と、
    前記貨幣枚数検出手段により検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、前記枚数が所定以上となった貨幣と異なる種別の貨幣を代替として入金することを促す旨の報知を行う報知手段と
    を備える精算装置。
  2. 前記入出金部から貨幣を収納枚数調整のために排出させる操作を受け付け可能とする入出金制御手段を備える
    請求項1に記載の精算装置。
  3. 前記報知手段は、
    前記枚数が所定以上となった貨幣と異なる種別の貨幣の収納枚数を前記貨幣枚数検出手段が検出した結果に基づいて、代替としての入金を促す対象の貨幣を決定する
    請求項1または2に記載の精算装置。
  4. 前記報知手段は、前記枚数が所定以上となった種別の貨幣を前記入出金部が釣銭として排出可能な種別の貨幣の入金を促す旨の報知を行う
    請求項1から3のいずれか一項に記載の精算装置。
  5. 前記報知手段は、
    前記入出金部からの収納枚数調整のための貨幣の排出の完了に応じて、当該収納枚数調整により排出されたのと同じ金種の貨幣の入金を促すように報知する
    請求項1からのいずれか一項に記載の精算装置。
  6. 精算装置としてのコンピュータを、
    貨幣を収納するとともに貨幣の入出が行われる入出金部が収納する貨幣の枚数を検出する貨幣枚数検出手段、
    前記貨幣枚数検出手段により検出された貨幣の枚数が所定以上となったことに応じて、前記枚数が所定以上となった貨幣と異なる種別の貨幣を代替として入金することを促す旨の報知を行う報知手段
    として機能させるためのプログラム。
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