図1に示すように、本実施形態の紙幣処理システム1000は、紙幣処理端末500と、外部装置としての管理サーバ260とを有している。
本実施形態において、紙幣処理端末500は、挿入された紙幣Tについての通貨種別を読み取り、当該紙幣Tを収納可能な構成を備える紙幣処理装置1と、管理サーバ260とのデータ通信を行い読み取った通貨種別を送信するPTS端末700と、を有している。本実施形態において、スロットマシンG10は、紙幣処理端末500としての機能を実現する紙幣処理装置1及びPTS端末700を内蔵するとともに、ゲームを実行するゲーミングマシンとして機能する。このように、本実施形態のスロットマシンG10は、紙幣処理端末500を有した構成にされているがこれに限定されず、例えば、紙幣処理端末500は、スロットマシンG10とは別の装置として構成され、スロットマシンとは別に設置されるものであってもよい。
本実施形態では、遊技場に設置される複数のスロットマシンG10のそれぞれに内蔵される紙幣処理端末500のPTS端末700が、管理サーバ260と通信回線301を介してデータ通信可能に接続される。尚、これに限定されず、管理サーバ260が、複数の遊技場のそれぞれに設置される複数のスロットマシンG10のそれぞれに内蔵される紙幣処理端末500におけるPTS端末700とデータ通信可能に接続されるものであってもよい。
スロットマシンG10はキャビネットG11を備えており、キャビネットG11には外部から紙幣を受け入れるための挿入口G22aを有したビルエントリーG22が設けられている。即ち、紙幣Tは、ビルエントリーG22の挿入口G22aを介して、紙幣処理装置1に受け入れられる。
紙幣処理装置1は、スロットマシンG10に内蔵されており、紙幣挿入口5が、ビルエントリーG22の挿入口G22aに一致するようにキャビネットG11内に配置される。このように、紙幣処理装置1は、ビルエントリー22の挿入口22aから挿入された紙幣Tを内部に受け入れる。即ち、紙幣処理装置1は、紙幣Tを外部から紙幣挿入口5に挿入可能にスロットマシンG10に内蔵されている。
紙幣処理装置1は、スロットマシンG10のキャビネットG11の内部に着脱可能に設けられている。紙幣処理装置1は、挿入口としての紙幣挿入口5に挿入された紙幣Tを収容する収容部としての紙幣収容部(紙幣収容スタッカ)100を備えている。紙幣処理装置1は、挿入された紙幣Tが複数の通貨種別のうち何れであるかを読み取る。
紙幣処理装置1が備える紙幣搬送機構については既知のものを適用できる。図示しないが、紙幣処理装置1が受け入れた紙幣は、紙幣処理装置1が備える紙幣搬送機構により搬送されて紙幣収容部100に収容される。紙幣収容部100は、多数の紙幣を積層、収容することが可能な金庫としての機能を備えており、紙幣処理装置1に対して着脱可能に構成されている。即ち、紙幣収容部100に収容される紙幣が満杯になった場合等において、スロットマシンG10に内蔵される紙幣処理装置1から紙幣収容部100を取り外し、紙幣が入っていない別の紙幣収容部100を紙幣処理装置1に取り付けることが可能である。これにより、スロットマシンG10のメンテナンス時間を軽減し、稼働率が低下してしまうことを防止することができる。
ここで、『紙幣』は、通貨の一形態である。『通貨』は、政府によって発行されている法定通貨を含むことに加えて、或るコミュニティにおいて通貨のような性質を認められた地域通貨を含むと共に、ユーロや米ドルのような国を超えて利用されている国際通貨を含む概念である。『通貨流通域』は、或る通貨が決済に使用されている地図上の範囲を示す。例えば、国単位で流通する通貨であれば、その国の国境の範囲が通貨流通域となり、複数の国が集合した地域で流通する共通の通貨であれば、その地域の範囲が通貨流通域となる。さらに、各国の一地方で流通する通貨であれば、その一地方の範囲が通貨流通域となる。
PTS端末700は、スロットマシンG10において、ゲーム画像を表示するゲーム画像表示パネルG141と、ゲームを操作するためのボタンや上述したビルエントリーG22等が設けられたコントロールパネルG30との間に取り付けられている。PTS端末700は、スロットマシンG10の前面側から、キャビネットG11に差し込むように収容され、キャビネットG11の前面の一部を構成するように、スロットマシンG10に内蔵されている。PTS端末700は、紙幣処理システム1000における装置間のデータ通信において、仲介を行うように構成されている。具体的に、PTS端末700は、紙幣処理装置1、及び、スロットマシンG10が実行する処理を制御するゲームコントローラG100のそれぞれに対して、個別にデータ通信可能に接続された構成にされている。また、PTS端末700は、通信回線301を介して、管理サーバ260に接続されている。
図示しないが、PTS端末700は、LCD、タッチパネル、人体検出カメラ、マイク、スピーカ、カード挿入口を備えている。具体的に、LCDは、ゲームに関する情報や為替レート等を表示する。LCDの表面には、タッチパネルが設けられており、PTS端末700を、外部から操作入力が可能な入力デバイスとして機能させる。人体検出カメラは、カメラ機能によって、プレイヤーの有無を検出する。マイクは、プレイヤーの音声が入力されることによってプレイヤーをゲームに参加させたり、音声認識によるプレイヤーの認証をしたりするのに使用される。スピーカは、音声によるゲームの演出を行ったり、各種の報知音を出力したりする。カード挿入口は、ゲームをプレーするプレイヤーの会員カード等のICカードを挿入若しくは取り出せる機構を有する。これらは、後述のスマートインタフェースボード710によって制御される。スマートインタフェースボード710は、上述の各構成が接続されると共にこれらの構成を制御するための制御基板であり、外部との信号の送受信を制御する。
PTS端末700は、紙幣処理装置1が紙幣Tから読み取った通貨種別を示す通貨種別信号を管理サーバ260へ送信する。また、通貨種別信号は、スロットマシンG10を識別するための識別情報を含む。この識別情報は、スロットマシンG10、紙幣処理装置1、PTS端末700、及び、紙幣収容部100の少なくとも何れか1を識別する情報である。さらに、通貨種別信号は、紙幣Tを受け入れた時刻、スロットマシンG10の設置位置、紙幣種別、為替レート等を含んでいてもよい。尚、紙幣種別は、例えば、USドルの場合、50ドル、100ドル等を示す情報である。また、為替レートは、受け入れた紙幣Tの通貨とスロットマシンG10が設置された通貨流通域の通貨とのレートである。以下の説明において、受け入れた紙幣Tの通貨とスロットマシンG10が設置された通貨流通域の通貨を、現地通貨とも称す。
PTS端末700は、紙幣処理装置1が紙幣Tから通貨種別を読み取る毎に管理サーバ260へ逐次送信してもよい。また、PTS端末700は、通貨種別信号を所定の時間毎に管理サーバ260へ送信してもよい。また、PTS端末700は、管理サーバ260からの要求に応じて、通貨種別信号を管理サーバ260へ送信してもよい。
また、スロットマシンG10は、紙幣処理装置1が紙幣Tから読み取った通貨種別を、一時的に記憶する構成であってもよいし、累積して記憶する構成であってもよい。また、通貨種別は、スロットマシンG10、紙幣処理装置1、及び、PTS端末700の何れで記憶されてもよい。
本実施形態では、紙幣処理装置1が紙幣Tから読み取った通貨種別を示す通貨種別信号が、PTS端末700を介して、管理サーバ260へ送信されるがこれに限定されない。例えば、紙幣処理装置1が紙幣Tから読み取った通貨種別を示す通貨種別信号が、PTS端末700を介して、スロットマシンG10へ送信されるものであってもよい。そして、この通貨種別信号に基づく情報が、スロットマシンG10から、PTS端末700を介して、管理サーバ260へ送信されるものであってもよい。
また、本実施形態の紙幣処理端末500は、スロットマシンに接続されるが、これに限定されない。例えば、ゲーミングマシンとしては、ポーカー等を行うためのゲームテーブルであってもよい。また、ゲーミングマシンが、複数の端末を有している場合には、各端末がそれぞれ別の紙幣処理端末に接続されていてもよい。また、紙幣処理端末は、ゲーミングマシンに接続される構成に限定されず、例えば、両替機、自動販売機、及び、券売機等に接続されるものであってもよい。
管理サーバ260は、所謂コンピュータであり、各種の機能を実行する後述のセンターコントローラ261と、ディスプレイ265とを有している。管理サーバ260は、データ通信可能に接続される複数の紙幣処理端末500の設置位置を特定する位置情報を記憶する。位置情報は、遊技場内における位置を示すアドレスに、紙幣処理端末500を識別する識別情報が関連付けられた情報である。位置情報は、紙幣処理端末500の設置時に、予め管理サーバ260に記憶されるものであってもよいし、通貨種別信号に含まれていてもよい。通貨種別信号に含まれる場合、複数の紙幣処理端末500のそれぞれが、自身の設置位置を示す位置情報を記憶することになる。尚、本実施形態では、紙幣処理端末500はスロットマシンG10に内蔵される構成であるため、紙幣処理端末500と当該紙幣処理端末500に接続されるスロットマシンG10との位置が一致する。即ち、紙幣処理端末500に接続される装置が存在する場合には、当該装置の位置情報を紙幣処理端末500の位置情報としてもよい。尚、以下の説明において、紙幣処理端末500をスロットマシンG10と説明する場合がある。
また、管理サーバ260は、データ通信可能に接続される複数の紙幣処理端末500から送信される通貨種別信号に基づいて、紙幣処理端末500と、通貨種別と、が関連付けられた収容通貨種別情報を記憶する。即ち、収容通貨種別情報は、各紙幣処理端末500が、いずれの種別の紙幣Tを収容しているかを示す情報である。管理サーバ260は、この収容通貨種別情報に基づいて、所定の通貨種別が、いずれの紙幣処理端末500に収容されているかを特定し、特定した紙幣処理端末500の設置位置を提示する。
尚、所定の通貨種別とは、1つの通貨種別であってもよいし、スロットマシンG10が設置される通貨流通域での通貨種別を除く通貨種別(外貨)であってもよい。
本実施形態では、管理サーバ260は、特定したスロットマシンG10(紙幣処理端末500)の設置位置を、ディスプレイ265の表示画面265aに示す。具体的に、管理サーバ260は、管理サーバ260とデータ通信可能に接続されるスロットマシンG10が設置される遊技場を上から見た俯瞰図を示すマップを表示画面265aとして、ディスプレイ265に表示する。表示画面265aには、各スロットマシンG10を示す紙幣処理端末オブジェクト265bがそれぞれ示される。そして、管理サーバ260は、表示画面265aにおいて、所定の通貨種別を収容するスロットマシンG10の位置を認識可能に提示する。本実施形態では、管理サーバ260は、表示画面265aにおいて、所定の通貨種別を紙幣処理装置1に収容するスロットマシンG10を、所定の通貨種別を紙幣処理装置1に収容しない他のスロットマシンG10と色を変えて表示するがこれに限定されない。
このように、本実施形態のスロットマシンG10は、紙幣挿入口5に挿入された紙幣Tについて、複数の通貨種別のうち何れであるかを読み取り、読み取った通貨種別を記憶し、通貨種別が読み取られた紙幣Tを紙幣収容部100に収容する紙幣処理装置1と、紙幣処理装置1が読み取った通貨種別を示す通貨種別信号を管理サーバ260へ送信するPTS端末700と、を有する。また、管理サーバ260は、複数のスロットマシンG10の設置位置を特定する位置情報を記憶し、スロットマシンG10からの通貨種別信号を受信し、受信した通貨種別信号を送信したスロットマシンG10と通貨種別信号の示す通貨種別とを関連付けて記憶し、所定の通貨種別が関連付けられたスロットマシンG10を特定し、特定したスロットマシンG10の設置位置を提示する。
即ち、スロットマシンG10によって、収容される紙幣の通貨種別が読み取られ、当該通貨種別に基づく通貨種別信号が管理サーバ260へ送信される。通貨種別信号が示す通貨種別は、スロットマシンG10と関連付けて管理サーバ260に記憶される。そして所定の通貨種別に関連付けられたスロットマシンG10が特定され、予め記憶されるスロットマシンG10の設置位置と対応付けて提示される。これにより、所定の通貨種別が収容されるスロットマシンG10の設置位置が提示されることになるため、紙幣処理装置1の紙幣収容部100内に特定の通貨が収容されているスロットマシンG10を容易に特定することができる。
ここで、図2を参照して、本実施形態における管理サーバ260の機能的な構成を説明する。図2に示すように、管理サーバ260は、カジノマネジメントシステム250、スロットマシンマネジメントシステム251、および、テーブルマネジメントシステム252を有している。スロットマシンマネジメントシステム251は、複数のスロットマシンG10にデータ通信可能に接続されており、各スロットマシンG10からのベット情報や払出情報等の売上情報を受け付けて集計する機能を有している。
テーブルマネジメントシステム252は、スロットマシンG10以外の複数のテーブルゲーム機G9にデータ通信可能に接続されている。テーブルゲーム機G9については詳述しないが、ポーカー、バカラ、及び、ルーレット等のテーブルゲームを実行可能な電子遊技機(EGM)であり、本実施形態ではスロットマシンG10と同様に紙幣処理端末として機能する。テーブルマネジメントシステム252は、各テーブルゲーム機G9からのベット情報や払出情報等の売上情報を受け付けて集計する機能を有している。
カジノマネジメントシステム250は、管理サーバ260が管理する全てのゲーミングマシンを統括するシステムであり、スロットマシンマネジメントシステム251、および、テーブルマネジメントシステム252が集計した売上情報を管理する機能を有している。また、カジノマネジメントシステム250は、為替レートに関する機能を有しており、例えば、複数の外貨に関する為替レートの入力を受け付ける機能、及び、為替レートを各スロットマシンG10へ配信する機能等を有している。
カジノマネジメントシステム250に対する複数の外貨に関する為替レートの入力は、為替レートの設定権限を有した管理者等の手入力によって行われる。尚、これに限定されず、カジノマネジメントシステム250は、為替レートを管理するサーバ等から複数の外貨に関する為替レートを取得する機能を有していてもよい。為替レートは、所定のタイミングで適用されると共に、スロットマシンマネジメントシステム251を介してスロットマシンG10へ配信され、テーブルマネジメントシステム252を介してテーブルゲーム機G9へ配信される。
尚、本実施形態では、外貨の両替は、スロットマシンG10におけるPTS端末700において行われる。即ち、スロットマシンG10のPTS端末700は、紙幣処理装置1がユーザから外貨を受け入れた場合、スロットマシンマネジメントシステム251を介して、カジノマネジメントシステム250からこの外貨に関する為替レートを取得し、受け入れた外貨を現地通貨に両替する。ここで、両替とは、外貨を物理的な現地通貨に換算したデータをユーザに関連付ける処理を示すがこれに限定されない。ユーザに関連付ける処理とは、例えば、PTS端末700に挿入されているICカードに現地通貨に換算したデータを書き込む処理や、ユーザの所持金を管理するサーバにおいて、両替を行ったユーザの所持金に現地通貨に換算したデータを加算する処理等に相当する。
本実施形態では、スロットマシンG10のPTS端末700が両替を行うがこれに限定されず、カジノマネジメントシステム250やスロットマシンマネジメントシステム251において両替が実行されてもよい。即ち、スロットマシンG10は外貨に関する情報(通貨種別、金額等)を管理サーバ260に対して送信し、管理サーバ260は設定されている為替レートに基づいて両替を実行し、両替後の現地通貨の金額を含む情報を応答する。
また、本実施形態では、管理サーバ260は、カジノマネジメントシステム250、スロットマシンマネジメントシステム251、および、テーブルマネジメントシステム252の機能を備えるものであるがこれに限定されない。例えば、管理サーバ260がスロットマシンG10のみを管理するものである場合、管理サーバ260はテーブルマネジメントシステム252を除く構成にされていてもよい。さらにこの場合、スロットマシンマネジメントシステム251が、カジノマネジメントシステム250の機能を備えるものであってもよい。即ち、スロットマシンマネジメントシステム251が、複数の外貨に関する為替レートの入力を受け付ける機能、及び、為替レートを各スロットマシンG10へ配信する機能等を有していてもよい。尚、管理サーバ260は、1台のサーバ装置であることに限定されず、複数台に分散して設けられるものであってもよい。
次に、本実施形態の紙幣処理システム1000の電気構成について説明する。
先ず、図3のブロック図を参照して、紙幣処理システム1000の電気構成を説明する。図3に示すように、紙幣処理システム1000のスロットマシンG10において、紙幣処理装置1及びPTS端末700を有する紙幣処理端末500が、通信回線301を介して管理サーバ260に接続されている。より具体的には、紙幣処理装置1とゲームコントローラG100とがそれぞれPTS端末700に接続されており、PTS端末700が通信回線301を介して管理サーバ260に接続されている。
紙幣処理装置1は、制御回路基板200Aを備えており、この制御回路基板200A上には、CPU(Central Processing Unit)210と、ROM(Read Only Memory)212と、RAM(Random Access Memory)214と、I/Oポート220と、が実装されている。
CPU210には、I/Oポート220を介して、紙幣搬送機構6が接続されている。紙幣搬送機構6は、紙幣挿入口5から挿入された紙幣を挿入方向に沿って搬送可能にする構成、挿入状態にある紙幣を紙幣挿入口5に向けて差し戻し搬送可能にする構成、及び、挿入状態にある紙幣を紙幣収容部100へ収容可能にする機構である。図示しないが、紙幣搬送機構6は、紙幣を搬送するための搬送ローラ、搬送ローラを駆動するモータ等の駆動源、及び、搬送される紙幣の状態や紙幣収容部100での紙幣の状態を検知するためのセンサを有している。CPU210は、これらセンサからの検知信号に基づいて、駆動源の駆動制御を行う。また、CPU210には、I/Oポート220を介して、紙幣挿入口5に挿入された紙幣を検知する挿入検知センサ7、紙幣搬送機構6において搬送状態にある紙幣の情報を読み取る紙幣読取用検知センサ8、紙幣が紙幣収容部100に排出されたことを検知する排出検知センサ18、紙幣収容部100に収容される紙幣が所定の枚数に至ったか否かを厚みで検出する磁気センサ140、および、紙幣収容部100の着脱を検出する光学センサ19が接続されている。
ROM212には、紙幣搬送機構6を制御するための各種駆動装置の作動プログラムや、紙幣読取用検知センサ8で読取る紙幣についての真贋判定プログラム等の各種プログラム、及び恒久的なデータが記憶されている。CPU210は、ROM212に記憶されているプログラムに従って制御信号を生成し、I/Oポート220を介して上述した紙幣搬送機構6との間で信号の入出力を行い、各種駆動装置の駆動制御を行う。また、ROM212には、紙幣の真贋判定を行うときに用いられる基準データ、例えば、真券紙幣の全印刷領域から取得した各種のデータ(例えば、濃淡に関するデータ、赤外線を紙幣に投光した際の透過光や反射光に関するデータなど)が基準データとして記憶されている。また、RAM214には、CPU210が作動する際に用いるデータやプログラムが記憶されている。RAM214には、後述のRFIDタグ104に記憶する紙幣から読み取った紙幣情報、及び、取り付けられている紙幣収容部100を識別する識別情報等が記憶される。紙幣収容部100を識別する識別情報は、紙幣収容部100のRFIDタグ104に予め記憶されるものであり、紙幣収容部100を取り付けた際にRAM214に記憶される。
上述の通り、CPU210には、I/Oポート220を介して、紙幣読取用検知センサ(例えば、ラインセンサ)8が接続されており、この紙幣読取用検知センサ8で読取った紙幣読取データは、ROM212に記憶されている基準データと比較され、紙幣の真贋判定処理が実行される。また、紙幣読取用検知センサ8は、紙幣処理装置1が受け入れた紙幣から当該紙幣の通貨種別や金額を読み取る。
また、CPU210は、I/Oポート220を介して、リーダライタ142に、真正であると判定した紙幣に関する紙幣情報を送信するようになっている。すなわち、CPU210は、紙幣読取用検知センサ8で読取った紙幣読取データを、基準データ記憶部216に記憶されている基準データと比較し、紙幣の真贋判定処理を実行して、その紙幣が真正であると判定した際、前記リーダライタ142を駆動し、紙幣収容部100に設置されているRFIDタグ104に対して、真正と判定した紙幣の情報の書き込みを実施する。
この場合、RFIDタグ104に対しては、収容される紙幣情報(金額情報等)に加え、その紙幣が挿入された時間情報、及び、装置本体2の固有ID情報を関連付けして記憶するようにしても良い。具体的には、例えば、装置本体2に対して紙幣収容部100を装着したときに、その紙幣処理装置1の装置本体2に予め与えられている固有のID情報を、RFIDタグ104の記憶部104bに書き込んで、装置本体2と紙幣収容部100の関連付けを行う。
また、I/Oポート220には、通信インタフェース91が接続されている。通信インタフェース91は、PTS端末700のスマートインタフェースボード710と接続されており、PTS端末700とのデータ通信を可能にしている。紙幣処理装置1は、通信インタフェース91を介して、紙幣読取用検知センサ8により紙幣から読み取った紙幣情報に基づく紙幣情報信号等を、PTS端末700へ送信する。
スロットマシンG10は、上述したコントロールパネルG30やゲーム画像表示パネルG141を制御し、ゲームを実行するゲームコントローラG100を有している。図示しないが、ゲームコントローラG100は、CPU、ROM、RAM、及び、コントロールパネルG30やゲーム画像表示パネルG141等が接続されるI/Oポートを有している。ゲームコントローラG100には、通信インタフェースG101が接続されており、PTS端末700とのデータ通信を可能にしている。スロットマシンG10は通信インタフェースG101を介して、ゲーム結果や、ゲームにベットされたベット内容等のゲーム情報を、PTS端末700へ送信する。
スロットマシンG10において、ゲームコントローラG100が、PTS端末700を介して、紙幣処理装置1から紙幣情報を受信した場合、この紙幣情報に含まれる金額情報に基づいて、金額情報が示す金額に相当するクレジットをプレイヤーが所持する所持クレジットに加算する等のゲームに係る処理を実行する。ゲームコントローラG100は、プレイヤーによるコントロールパネルG30への入力に基づきベット内容を決定し、ベット内容が示すクレジットを所持クレジットから減算し、ベット内容に基づくゲームを開始する。
PTS端末700は、上述したLCD、タッチパネル、人体検出カメラ、マイク、および、スピーカを制御すると共に、外部との信号の送受信を制御するスマートインタフェースボード710を備えている。図示しないが、スマートインタフェースボード710は、CPU、GPU、ROM、RAM、及び、外部との各種規格の通信を実現するための通信インタフェースを有している。スマートインタフェースボード710が可能な通信規格としては、RS232C、RS485、光絶縁、及び、USB等が挙げられるがこれに限定されない。また、スマートインタフェースボード710は、イーサネット(登録商標)コントローラ機能を有しており、通信回線301を介した管理サーバ260との通信が可能に構成されている。
PTS端末700において、スマートインタフェースボード710は、紙幣処理装置1から通貨種別信号を受信した場合には、この通貨種別信号を管理サーバ260へ送信する紙幣種別送信部としての機能を有している。また、スマートインタフェースボード710は、紙幣処理装置1から紙幣情報を受信した場合には、紙幣情報をスロットマシンG10へ送信する機能を有している。また、スマートインタフェースボード710は、スロットマシンG10からゲーム情報を受信した場合には、ゲーム情報を管理サーバ260へ送信する機能を有している。尚、図示しないが、PTS端末700は、外部から、複数の通貨種別に関する為替レートを取得可能に構成されており、紙幣処理装置1が受け入れた紙幣が外貨である場合には、G1が設置される流通域の通貨に両替した上で相当するクレジット数を算出し、スロットマシンG10へ送信する。
管理サーバ260は、所謂コンピュータであり、センターコントローラ261と、PTS端末700から受信した情報等を格納する記憶部262と、外部との信号の送受信を実現するための通信インタフェース263と、入力装置264と、ディスプレイ265と、を有している。図示しないが、センターコントローラ261は、CPU、ROM、RAM、及び、記憶部262や通信インタフェース263等が接続されるI/Oポートを有している。入力装置264は、管理サーバ260に接続されたマウス、キーボード等に限定されず、遠隔操作、又は、データの登録や変更が可能に接続された端末であってもよい。センターコントローラ261は、入力装置264からの入力やスロットマシンG10からの信号に基づき、接続された記憶部262、通信インタフェース263、及び、ディスプレイ265等の制御を行う。
具体的に、管理サーバ260において、センターコントローラ261は、通信インタフェース263を介して、複数のスロットマシンG10から通貨種別信号を受信する。即ち、センターコントローラ261及び通信インタフェース263は、スロットマシンG10からの通貨種別信号を受信する外部装置側受信部として機能する。
また、管理サーバ260において、センターコントローラ261は、通信インタフェース263を介して、複数のスロットマシンG10から通貨種別信号を受信する。即ち、センターコントローラ261及び通信インタフェース263は、スロットマシンG10からの通貨種別信号を受信する外部装置側受信部として機能する。
また、管理サーバ260において、センターコントローラ261は、入力装置264からの入力等に基づき、記憶部262に、複数のスロットマシンG10の設置位置を特定する位置情報を記憶する。即ち、センターコントローラ261、及び、記憶部262は、複数のスロットマシンG10の設置位置を特定する位置情報を記憶する位置情報記憶部として機能する。また、管理サーバ260において、センターコントローラ261は、スロットマシンG10からの紙幣種別信号に基づき、記憶部262に、受信した通貨種別信号を送信したスロットマシンG10と、通貨種別信号の示す通貨種別とを関連付けて記憶する。即ち、センターコントローラ261、及び、記憶部262は、受信した通貨種別信号を送信したスロットマシンG10と、通貨種別信号の示す通貨種別とを関連付けて記憶する収容通貨種別記憶部として機能する。
また、管理サーバ260において、センターコントローラ261は、記憶部262に記憶される、スロットマシンG10と、通貨種別信号の示す通貨種別とを関連付けに基づいて、外貨が関連づけられたスロットマシンG10を特定する。即ち、センターコントローラ261、及び、記憶部262は、所定の通貨種別が関連付けられたスロットマシンG10を特定する紙幣処理端末特定部として機能する。
また、管理サーバ260において、センターコントローラ261は、ディスプレイ265に、特定したスロットマシンG10の設置位置を提示するマップを表示画面265aとして表示する。即ち、センターコントローラ261、及び、ディスプレイ265は、特定したスロットマシンG10の設置位置を提示する提示部として機能する。尚、特定したスロットマシンG10の設置位置は、遊技場のスタッフが所持するタブレット端末等に表示されるものであってもよい。この場合、センターコントローラ261は、遊技場のスタッフが所持するタブレット端末等に、特定したスロットマシンG10の設置位置を示す信号を送信する。
尚、本実施形態では、記憶部262は、通貨種別信号に基づき、スロットマシンG10が収容する紙幣の枚数を、通貨種別毎に記憶する。そして、センターコントローラ261は、所定の閾値が設定された場合には、所定の通貨種別の紙幣の枚数が所定の閾値以上収容されるスロットマシンG10の設置位置を提示する。
このように、管理サーバ260において、通貨種別信号に基づきスロットマシンG10に関連付けて通貨種別毎の紙幣枚数が記憶され、受け付けた通貨種別の紙幣を所定の閾値以上収容するスロットマシンG10のみが提示される。これにより、スロットマシンG10を管理する管理者は、所望の通貨種別の紙幣が閾値以上収容されるスロットマシンG10を容易に判別できる。
また、センターコントローラ261は、入力装置264が外部から受け付けた、複数の通貨種別のうちの何れかの指定に基づき、当該通貨種別が関連付けられるスロットマシンG10を特定する。即ち、入力装置264は、複数の通貨種別のうちの何れかの指定を受け付ける通貨種別受付部として機能する。センターコントローラ261は、通貨種別の指定を受け付けた場合には、当該通貨種別の紙幣を収容するスロットマシンG10を表示画面265aに提示する。
このように、管理サーバ260において通貨種別の指定が受け付けられた場合、当該通貨種別が関連づけられるスロットマシンG10が特定される。これにより、指定を受け付けた通貨種別の紙幣を収容するスロットマシンG10が特定され、特定されたスロットマシンG10の設置位置が提示されることになる。その結果、指定された通貨種別が収容されるスロットマシンG10の設置位置が提示されることになるため、指定された通貨種別の紙幣が収容されているスロットマシンG10を容易に特定することができる。
次に、本実施形態の管理サーバ260において、記憶部262が記憶するデータテーブルについて説明する。
先ず、図4を参照して、記憶部262が記憶する収容通貨種別テーブルについて説明する。
収容通貨種別テーブルでは、管理サーバ260へ通貨種別信号を送信するスロットマシンG10と、これらのスロットマシンG10が設置される設置位置を示す位置情報とが関連付けられて記憶されている。また、収容通貨種別テーブルでは、スロットマシンG10と、通貨種別信号の示す通貨種別とが関連付けられて記憶されている。
具体的に、収容通貨種別テーブルは、位置情報欄と、スタッカ識別情報欄と、通貨種別欄と、紙幣種別欄と、枚数欄と、を有している。
位置情報欄は、スロットマシンG10が設置される設置位置を識別するための位置情報を格納する。スタッカ識別情報欄は、管理するすべての紙幣収容部100のそれぞれを識別するための一意な番号を格納する。即ち、スロットマシンG10は、紙幣処理装置1に取り付けられた紙幣収容部100によって識別される。通貨種別欄は、紙幣収容部100が収容する紙幣の通貨種別を格納する。紙幣種別欄は、通貨種別ごとに存在する金種を示す情報を格納する。枚数欄は、紙幣種別ごとに紙幣収容部100が収容する紙幣の枚数を格納する。
例えば、図4の例では、スタッカ識別情報が「52012354」で示されるスロットマシンG10は、「A0011」の位置情報で示される設置位置に設置されており、当該スロットマシンG10における紙幣処理装置1の紙幣収容部100には、100香港ドル紙幣が8枚、500香港ドル紙幣が2枚、50USドル紙幣が5枚、収容されていることになる。また、スタッカ識別情報が「0002623」で示されるスロットマシンG10は、「A0013」の位置情報で示される設置位置に設置されており、当該スロットマシンG10における紙幣処理装置1の紙幣収容部100には、100フィリピンペソ紙幣が12枚、200フィリピンペソ紙幣が7枚、500フィリピンペソ紙幣が5枚、収容されていることになる。
即ち、スロットマシンG10が設置される遊技場がフィリピンとして設定されており、所定の通貨として外貨が設定されている場合には、スタッカ識別情報が「52012354」で示されるスロットマシンG10の設置位置は提示され、スタッカ識別情報が「0002623」で示されるスロットマシンG10の設置位置が提示されないことになる。
尚、本実施形態では、収容通貨種別テーブルには、スロットマシンG10を特定するための情報として、紙幣収容部100を識別するスタッカ識別情報を格納するものであるが、これに限定されない。例えば、スロットマシンG10を特定するための情報は、スロットマシンG10を識別するための識別情報、及び、紙幣処理装置1を識別するための識別情報等であってもよいし、これらやスタッカ識別情報のうちいずれか1以上であってもよい。
また、図示しないが、本実施形態では、管理サーバ260は、収容通貨種別テーブルの位置情報に格納される情報と、表示画面265a(図1参照)のマップに配置されるスロットマシンG10を示す紙幣処理端末オブジェクト265bとが対応付けられた情報を記憶している。即ち、管理サーバ260が所定の通貨種別を収容するスロットマシンG10の位置情報を特定した場合、当該位置情報に対応付けられる紙幣処理端末オブジェクト265bを特定し、当該紙幣処理端末オブジェクト265bを他の紙幣処理端末オブジェクト265bと見分けがつくように、変異させて(例えば、色を変えて)提示する。紙幣処理端末オブジェクト265bは、表示画面265a(図1参照)のマップにおける座標やオブジェクトを示すIDによって特定される。
尚、特定したスロットマシンG10の提示方法はこれに限定されない。例えば、遊技場におけるスロットマシンG10が設置されるエリア等のアドレスを文字や音声で提示するものであってもよい。
次に、図5を参照して、紙幣処理装置1が真正の紙幣を受け入れた際に、紙幣処理装置1のCPU210が実行する紙幣受け入れ処理のフローチャートを説明する。なお、紙幣を搬送するための処理については説明を省略する。
先ず、CPU210は、真正の紙幣が挿入されたか否かを判定する(S100)。真正の紙幣が挿入されない場合(S100:NO)、CPU210は、ステップS100の処理を再実行し、真正の紙幣が挿入されるまで待機する。真正の紙幣が挿入された場合(S100:YES)、CPU210は、紙幣読取用検知センサ8(図3参照)からの信号に基づき、挿入された紙幣の紙幣情報を取得する(S101)。紙幣情報は、紙幣の通貨種別、紙幣の紙幣種別、及び、紙幣の金額等である。
そして、CPU210は、排出検知センサ18(図3参照)からの信号に基づいて、紙幣情報を読み取った紙幣が紙幣収容部100に収容されたか否かを判定する(S102)。紙幣が紙幣収容部100に収容されない場合(S102:NO)、CPU210は、ステップS102の処理を再実行し、紙幣が紙幣収容部100に収容されるまで待機する。紙幣が紙幣収容部100に収容された場合(S102:YES)、CPU210は、取得した紙幣情報に基づき紙幣情報信号を構成する(S103)。具体的に、紙幣情報信号は、スロットマシンG10の位置情報、紙幣収容部100を識別するスタッカ識別情報、収容された紙幣の通貨種別、紙幣種別等を含む。そして、CPU210は、構成した紙幣情報信号をPTS端末700へ送信し(S104)、処理をステップS100へ戻す。
次に、図6を参照して、紙幣処理装置1において、紙幣収容部100を入れ替えた際に、制御回路基板200AのCPU210が実行するスタッカ交換処理のフローチャートを説明する。
先ず、CPU210は、紙幣収容部100が取り外されたか否かを光学センサ19(図3参照)からの信号に基づいて判定する(S200)。紙幣収容部100が取り外されていない場合(S200:NO)、CPU210は、ステップS200を再実行し待機する。
紙幣収容部100が取り外された場合(S200:YES)、CPU210は、新たな紙幣収容部100が取り付けられたか否かを判定する(S201)。新たな紙幣収容部100が取り付けられていない場合(S201:NO)、CPU210は、ステップS201を再実行し待機する。
新たな紙幣収容部100が取り付けられた場合(S201:YES)、CPU210は、新たな紙幣収容部100内に紙幣が入っていない状態であるか否かを磁気センサ140(図3参照)からの信号に基づいて判定する(S202)。新たな紙幣収容部100内に紙幣が入っている場合(S202:NO)、CPU210は、ステップS201に処理を戻す。
新たな紙幣収容部100内に紙幣が入っていない場合(S202:YES)、CPU210は、新たな紙幣収容部100の識別情報を取得する(S203)。そして、CPU210は、新たな紙幣収容部100の識別情報やRAM214に記憶している交換前の紙幣収容部100の識別情報等からスタッカ交換信号を構成する(S204)。具体的に、スタッカ交換信号には、スロットマシンG10の位置情報、交換前の紙幣収容部100を識別する識別情報、及び、交換後の紙幣収容部100を識別する識別情報が含まれる。そして、CPU210は、構成したスタッカ交換信号をPTS端末700へ送信し(S205)、処理をステップS200へ戻す。
次に、図7を参照して、スロットマシンG10のゲームコントローラG100が実行するゲーム実行処理のフローチャートを説明する。
先ず、ゲームコントローラG100は、PTS端末700から金額信号を受信したか否かを判定する(S300)。後述するが、金額信号は、紙幣処理装置1が受け入れた紙幣が示す金額を含む信号である。金額信号を受信した場合(S300:YES)、ゲームコントローラG100は、金額信号に基づくクレジット数を、設定されたデノミネーションに基づき算出し、記憶領域に記憶するプレイヤーが所持する所持クレジットに加算する(S301)。尚、デノミネーションとは、1クレジットに対応する現地通貨の金額である。例えば、1クレジットが10フィリピンペソに設定されている場合、デノミネーションは10フィリピンペソとなる。尚、デノミネーションは、ゲームコントローラG100、および、PTS端末700のいずれで設定されていてもよい。デノミネーションがPTS端末700に設定されている場合、ゲームコントローラG100は、PTS端末700からデノミネーションを取得する処理を実行する。
ステップS301の処理の後、または、金額信号を受信しない場合(S300:NO)、ゲームコントローラG100は、コイン投入・スタートチェック処理を行う(S302)。この処理では、コントロールパネルG30におけるBETスイッチやスピンスイッチの入力のチェックなどが行われ、所持クレジットからベットされたクレジット数が減算される。そして、ゲームコントローラG100は、スロットマシンG10を識別する識別情報、ゲーム開始を示す情報、ゲームにベットされたクレジットを示す情報、クレジットの単位(デノミネーション)を示す情報等に基づいてゲーム情報信号を構成し(G303)、構成したゲーム情報信号をPTS端末へ送信する(S304)。
そして、ゲームコントローラG100は、ゲーム実行処理を実行する(S305)。ゲーム実行処理において、ゲームコントローラG100は、シンボル表示領域に配置表示するシンボルを抽選により決定し、表示されたシンボルの組み合わせに応じたゲーム結果を出力する。そして、ゲームコントローラG100は、ベットされたクレジット数と出力したゲーム結果とに基づいてクレジット配当を付与するスロットゲームを実行する。例えば、シンボル表示領域は、5列×4段のマトリックス状の20個の領域からなり、各領域に1個のシンボルが配置されるようにゲーム画像表示パネルG141に表示される。
より具体的に、ゲーム実行処理において、ゲームコントローラG100は、乱数値に基づいて停止予定シンボルを決定する。そして、ゲームコントローラG100は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽選により決定する。そして、ゲームコントローラG100は、決定した停止予定シンボルと演出内容とに基づいて、シンボル表示領域にシンボルを停止させる演出をゲーム画像表示パネルG141に表示する。そして、ゲームコントローラG100は、シンボル表示領域におけるシンボルの組合せに基づいて払出数を決定する。ゲームコントローラG100は、上記のゲームの結果として払出がある場合には、払い出し数を所持クレジットに加算する。
ゲーム実行処理において、ゲームコントローラG100は、シンボル表示領域におけるシンボルの組合せや、その他の抽選等の条件に応じて1回以上のフリーゲームを含むボーナスゲームを実行してもよい。フリーゲームは、ベット不要で実行可能であるゲームのことである。
そして、ゲームコントローラG100は、スロットマシンG10を識別する識別情報、ゲーム終了を示す情報、ゲーム結果に基づく配当クレジットを示す情報等に基づいてゲーム情報信号を構成し(G312)、構成したゲーム情報信号をPTS端末へ送信する(S313)。
そして、ゲームコントローラG100は、1ゲーム終了時初期化処理を行って(S314)、処理をS300へ戻す。1ゲーム終了時初期化処理では、例えば、BET数や抽選により決定されたシンボルなど、ゲームコントローラG100が有するRAM等の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータがクリアされる。
次に、図8を参照して、PTS端末700のスマートインタフェースボード710が実行する信号仲介処理のフローチャートを説明する。
先ず、スマートインタフェースボード710は、紙幣処理装置1から紙幣情報信号を受信したか否かを判定する(S400)。紙幣処理装置1から紙幣情報信号を受信した場合(S400:YES)、スマートインタフェースボード710は、紙幣情報信号に基づき、紙幣処理装置1が受け入れた紙幣が外貨であるか否かを判定する(S401)。紙幣が外貨である場合(S401:YES)、スマートインタフェースボード710は、当該外貨に関する為替レートを管理サーバ260から取得する(S402)。そして、スマートインタフェースボード710は、取得した為替レートに基づき、受け入れた外貨の金額に相当する現地通貨の金額を算出する(S403)。紙幣が外貨でない場合(S401:NO)、または、ステップS403の後、スマートインタフェースボード710は、受け入れた紙幣に相当する現地通貨の金額を示す金額信号をスロットマシンG10のゲームコントローラG100へ送信する(S404)。即ち、紙幣処理装置1が受け入れた紙幣が現地通貨である場合には、スマートインタフェースボード710は、当該現地通貨が示す金額をゲームコントローラG100へ送信する。また、受け入れた紙幣が外貨である場合には、スマートインタフェースボード710は、ステップS403で算出した金額をゲームコントローラG100へ送信する。
尚、スマートインタフェースボード710は、設定されたデノミネーションに基づきクレジットを算出し、算出したクレジット数を示すクレジット情報信号をゲームコントローラG100へ送信してもよい。即ち、スマートインタフェースボード710は、紙幣処理装置1が受け入れた紙幣が示す金額に相当するクレジット数を算出し、受け入れた紙幣が外貨である場合にはステップS403で算出した金額に相当するクレジット数を算出することになる。さらに、1クレジットに満たない端数が発生する場合、PTS端末700のカード挿入口に挿入された会員カード等に記憶する処理が行われてもよい。
そして、スマートインタフェースボード710は、紙幣情報信号が含むスロットマシンG10の位置情報、紙幣収容部100を識別するスタッカ識別情報、収容された紙幣の通貨種別、紙幣種別等に基づき通貨種別信号を構成し(S406)、通貨種別信号を管理サーバへ送信し(S407)、処理をステップS400へ戻す。
紙幣処理装置1から紙幣情報信号を受信しない場合(S400:NO)、スマートインタフェースボード710は、紙幣処理装置1からスタッカ交換信号を受信したか否かを判定する(S408)。紙幣処理装置1からスタッカ交換信号を受信した場合(S408:YES)、スマートインタフェースボード710は、スタッカ交換信号を管理サーバ260へ送信し(S409)、処理をステップS400へ戻す。
紙幣処理装置1からスタッカ交換信号を受信しない場合(S408:NO)、スマートインタフェースボード710は、スロットマシンG10からゲーム情報信号を受信したか否かを判定する(S410)。スロットマシンG10からゲーム情報信号を受信した場合(S409:YES)、スマートインタフェースボード710は、ゲーム情報信号を管理サーバ260へ送信し(S411)、処理をステップS400へ戻す。また、ステップS406において、ゲーム情報信号を受信しないと判定した場合(S410:NO)、処理をステップS400へ戻す。
次に、図9を参照して、管理サーバ260のセンターコントローラ261が実行するサーバ処理のフローチャートを説明する。
先ず、センターコントローラ261は、通貨種別信号を受信したか否かを判定する(S500)。通貨種別信号を受信した場合、センターコントローラ261は、受信した通貨種別信号に基づいて収容通貨種別テーブルを更新し(S501)、処理をステップS500へ戻す。具体的に、ステップS501において、センターコントローラ261は、収容通貨種別テーブル(図4参照)を参照し、通貨種別信号に含まれるスタッカ識別情報、通貨種別、及び、紙幣種別と一致するデータを検索する。そして、該当するデータがある場合には当該データの枚数欄に1を加算する。このとき、通貨種別信号に含まれる位置情報が、該当データの位置情報に一致するか否かを判定し、異なる場合には通貨種別信号に含まれる位置情報を、スタッカ識別情報が一致するデータすべてに反映する。また、該当するデータが無い場合にはデータを追加し、当該追加データの枚数欄に1を格納する。このとき、当該追加データの位置情報欄には通貨種別信号に含まれる位置情報を格納する。
ステップS500において、通貨種別信号を受信しない場合(S500:NO)、センターコントローラ261は、提示要求があるか否かを判定する(S502)。提示要求とは、所定の通貨種別が関連付けられたスロットマシンG10の設置位置を提示する要求であり、入力装置264が受け付けた入力に基づき、センターコントローラ261自身から要求されるものであってもよいし、管理サーバ260にデータ通信可能に接続されるタブレット等の携帯端末(図示せず)から要求されるものであってもよい。
提示要求があった場合(S502:YES)、センターコントローラ261は、提示要求に閾値が設定されているか否かを判定する(S503)。閾値とは、通貨種別の枚数の閾値を示す。即ち、閾値が設定されている場合には、閾値以上の所定の通貨種別を紙幣収容部100に収容するスロットマシンG10が提示されることになる。提示要求に閾値が設定されている場合(S503:YES)、センターコントローラ261は、検索条件に設定されている閾値を設定する(S504)。
ステップS503において提示要求に閾値が設定されていない場合(S503:NO)、または、ステップS504の後、センターコントローラ261は、提示要求に通貨種別が指定されているか否かを判定する(S505)。提示要求に通貨種別が指定されている場合(S505:YES)、センターコントローラ261は、検索条件に、指定された通貨種別を設定する(S506)。提示要求に通貨種別が指定されていない場合(S505:NO)、センターコントローラ261は、検索条件に、外貨を設定する(S506)。即ち、提示要求に通貨種別が指定されている場合には、当該通貨種別の紙幣を紙幣収容部100に収容するスロットマシンG10のみが提示されることになる。また、提示要求に通貨種別が指定されていない場合には、外貨を紙幣収容部100に収容するスロットマシンG10のみが提示されることになる。このように、本実施形態では、デフォルトで外貨のスロットマシンG10を提示するように構成しているがこれに限定されない。
ステップS506またはステップS507の後、センターコントローラ261は、設定した検索条件に基づいて、収容通貨種別テーブル(図4参照)から、該当するスロットマシンG10を抽出する(S507)。具体的に、閾値が設定されている場合には、同じスタッカ識別情報のデータにおいて、検索条件に合致する通貨種別の枚数を累積し、閾値以上となるデータの位置情報とスタッカ識別情報とを抽出する。閾値が設定されていない場合には、検索条件に合致する通貨種別を含むデータの位置情報とスタッカ識別情報とを抽出する。その後、マップイメージ、マップイメージに配置された紙幣処理端末オブジェクト265bの情報、紙幣処理端末オブジェクト265bのうち検索条件に合致する紙幣処理端末オブジェクト265bの情報等に基づく表示画面265aを構成するためのマップ情報をレスポンスし(S509)、処理をステップS500へ戻す。
このように、紙幣処理システム1000において、管理サーバ260は、通貨種別信号に基づき、スロットマシンG10が収容する紙幣の枚数を、通貨種別毎に記憶し、所定の通貨種別の紙幣の枚数が所定の閾値以上収容されるスロットマシンG10の設置位置を提示する。これにより、これにより、スロットマシンG10を管理する管理者は、所望の通貨種別の紙幣が閾値以上収容されるスロットマシンG10を容易に判別できる。
また、紙幣処理システム1000において、管理サーバ260は、複数の通貨種別のうちの何れかの指定を受け付け、受け付けた通貨種別が関連付けられるスロットマシンG10を特定する。これにより、指定を受け付けた通貨種別の紙幣を収容するスロットマシンG10が特定され、特定されたスロットマシンG10の設置位置が提示されることになる。その結果、指定された通貨種別が収容されるスロットマシンG10の設置位置が提示されることになるため、指定された通貨種別の紙幣が収容されているスロットマシンG10を容易に特定することができる。
ステップS502において、提示要求がない場合(S502:YES)、センターコントローラ261は、スタッカ交換信号を受信したか否かを判定する(S510)。スタッカ交換信号を受信した場合(S510:YES)、センターコントローラ261は、収容通貨種別テーブル(図4参照)を更新し(S511)、処理をステップS500へ戻す。具体的に、ステップS507の処理において、センターコントローラ261は、収容通貨種別テーブル(図4参照)を参照し、スタッカ交換信号を送信したスロットマシンG10のスタッカ識別情報と一致するデータを検索する。そして、該当するデータに対して位置情報欄を空データとする。
ステップS510において、スタッカ交換信号を受信しない場合(S510:NO)、センターコントローラ261は、ゲーム情報信号を受信したか否かを判定する(S512)。ゲーム情報信号を受信した場合(S512:YES)、センターコントローラ261は、ゲーム情報を蓄積するデータベース(図示せず)を、取得したゲーム情報信号に基づく情報で更新する(S513)。ステップS513の後、または、ステップS512においてゲーム情報信号を受信しないと判定した場合(S508:NO)、処理をステップS500へ戻す。
尚、図示しないが、センターコントローラ261は、スロットマシンG10やテーブルゲーム機G9から為替レートの要求があれば、指定される外貨の為替レートを要求したゲーミングマシンへ適宜レスポンスする。
上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各処理は、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各処理では、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各処理における処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各処理における処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各処理を行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。