JP2007054065A - 加工肉片の調製方法及び加熱殺菌済食品の調製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも10mm角程度以上の大きさである生の肉片に、複数の突き刺し刃を間隔を空けて立設した突き刺し手段を当接して突き刺し処理し、突き刺し処理後の肉片を、軟化剤と接触させて軟化処理することを特徴とする加工肉片の調製方法、該方法で軟化処理した肉片、及び該肉片を含むレトルト食品等の加熱殺菌済食品。
【効果】レトルト処理後においても、高い軟らかさを維持することを可能にするレトルト食品の具材肉片の軟化方法、及びその製品を提供することができる。
【選択図】図1
Description
(1)少なくとも10mm角程度以上の大きさである生の肉片に、複数の突き刺し刃を間隔を空けて立設した突き刺し手段を当接して突き刺し処理し、突き刺し処理後の肉片を、軟化剤と接触させて軟化処理することを特徴とする加工肉片の調製方法。
(2)針状、平板状等の突き刺し刃を、略1〜10mmの間隔を空けて略均一に立設した突き刺し手段により、突き刺し処理を行う前記(1)に記載の方法。
(3)突き刺し手段により、多面又は両面から突き刺し処理を行う前記(2)に記載の方法。
(4)50〜80℃の温度下で、軟化剤を接触させて軟化処理する前記(1)に記載の方法。
(5)軟化剤が、ノニオン系乳化剤、酵素、又はアルカリ剤である前記(1)又は(4)に記載の方法。
(6)軟化剤がモノグリセリドあるいはジグリセリドとポリカルボン酸とのエステルを含有する乳化剤である前記(5)に記載の方法。
(7)軟化処理が、上記軟化剤を含有する溶液に肉片を浸漬するか、該溶液を肉片にスプレーするか、肉片と軟化剤とをタンブリングするか、あるいは上記の処理が任意の順に併せて行われる前記(1)に記載の方法。
(8)溶液中の軟化剤の濃度が、肉片に対して0.1〜5.0質量%である前記(5)又は(6)に記載の方法。
(9)前記(1)から(3)のいずれかに記載の方法で突き刺し処理した肉片を、50〜80℃の温度下で軟化剤を接触させて軟化処理した後、80℃を超え100℃までの温度下に置いて昇温し、その肉片を食品に加えて、加熱殺菌処理することを特徴とする加熱殺菌済食品の調製方法。
本発明の加工肉片の調製方法は、少なくとも10mm角程度以上の大きさである生の肉片に、複数の突き刺し刃を間隔を空けて立設した突き刺し手段を当接して突き刺し処理し、突き刺し処理後の肉片を、軟化剤と接触させて軟化処理することを特徴とするものである。本発明では、突き刺し処理に付す生の肉片のカットサイズは、10mm角程度以上、好適には15mm角程度以上であり、例えば、厚みが10mm程度以上のステーキ肉状の平板状で大きい肉片も対象となる。一般には、縦10〜30mm×横10〜30mm×厚み10〜25mm程度のものが好適に用いられるが、これらに制限されるものではなく、更に大きいサイズ、例えば、縦10〜200mm×横10〜200mm×厚み10〜30mm程度のものも適宜使用することができる。
(1)従来方法では、レトルト具材等のカットサイズの大きな肉片に対して、「突き刺し処理」、あるいは「軟化剤処理」単独では軟化効果が小さいという問題点があったが、本発明においては、この2つの処理を所定の条件で併用することによって、レトルト具材等の肉片の軟化処理において、レトルト等の加熱処理後に、良好な軟化状態を維持することを実現し得るという、突き刺し処理又は軟化剤処理の単独処理からは全く予期し得ない格別の量的及び質的に大きな相乗効果を得ることができる。
(2)突き刺し処理と軟化剤処理を組み合わせた具材肉片の新しい軟化方法を提供することができる。
(3)レトルト等の加熱処理後においても、良好な軟化状態を維持している具材肉片を含む加熱殺菌済食品の調製方法及びその製品を提供することができる。
突き刺し刃同士のロールの周方向、全長方向の間隔及び突き刺しの深さ、並びに浸漬温度、浸漬時間を表1に記載された条件とする以外は、実施例1と同様にして、レトルト製品を製造した。
実施例1と同じ方法で突き刺し処理を施した牛肉を、乳化剤(ジグリセリンモノオレエート、理研ビタミン社製:ポエムDO−100V)を添加した浸漬水溶液に浸漬(肉:水重量比=1:2)した。このとき、乳化剤の浸漬水溶液中の濃度0.5重量%、浸漬温度を70℃で攪拌しながら30分ホールドした後、95℃で湯せんして昇温し、カレーソースと共に容器に充填密封し、レトルト処理(122℃、25分)した。
実施例1と同じ方法で突き刺し処理を施した牛肉を、乳化剤(レシチン、理研ビタミン社製:レシオン LP−1)を添加した浸漬水溶液に浸漬(肉:水重量比=1:2)した。このとき、乳化剤の浸漬水溶液中の濃度0.5重量%、浸漬温度を70℃で攪拌しながら30分ホールドした後、95℃で湯せんして昇温し、カレーソースと共に容器に充填密封し、レトルト処理(122℃、25分)した。
実施例1と同じ方法で突き刺し処理を施した牛肉を、酵素(パパイン、天野エンザイム社製:パパイン W−40)を添加した浸漬水溶液に浸漬(肉:水重量比=1:2)した。このとき、酵素の浸漬水溶液中の濃度0.25重量%、浸漬温度を70℃で攪拌しながら30分ホールドした後、95℃で湯せんして昇温し、カレーソースと共に容器に充填密封し、レトルト処理(122℃、25分)した。
1‥硬く、パサパサしたジューシーさのない食感である。
2‥無処理品(比較例1)に比べ、硬さはやや軟化しているが、パサパサしたジューシーさのない食感である。
3‥無処理品に比べ、軟らかさを感じさせる、パサパサした食感及びジューシーさが改善された食感である。
4‥無処理品に比べ、明確に軟らかく、ジューシーさのある食感である。
5‥非常に軟らかく、ジューシーさのある最上の食感である。
表1の「評価」における「直後」とは、レトルト処理した翌日のものを指し、「保管後」とは、レトルト処理した後常温で9ヵ月保存した状態のものを指す。
Claims (9)
- 少なくとも10mm角程度以上の大きさである生の肉片に、複数の突き刺し刃を間隔を空けて立設した突き刺し手段を当接して突き刺し処理し、突き刺し処理後の肉片を、軟化剤と接触させて軟化処理することを特徴とする加工肉片の調製方法。
- 針状、平板状等の突き刺し刃を、略1〜10mmの間隔を空けて略均一に立設した突き刺し手段により、突き刺し処理を行う請求項1に記載の方法。
- 突き刺し手段により、多面又は両面から突き刺し処理を行う請求項2に記載の方法。
- 50〜80℃の温度下で、軟化剤を接触させて軟化処理する請求項1に記載の方法。
- 軟化剤が、ノニオン系乳化剤、酵素、又はアルカリ剤である請求項1又は4に記載の方法。
- 軟化剤がモノグリセリドあるいはジグリセリドとポリカルボン酸とのエステルを含有する乳化剤である請求項5に記載の方法。
- 軟化処理が、上記軟化剤を含有する溶液に肉片を浸漬するか、該溶液を肉片にスプレーするか、肉片と軟化剤とをタンブリングするか、あるいは上記の処理が任意の順に併せて行われる請求項1に記載の方法。
- 溶液中の軟化剤の濃度が、肉片に対して0.1〜5.0質量%である請求項5又は6に記載の方法。
- 請求項1から3のいずれかに記載の方法で突き刺し処理した肉片を、50〜80℃の温度下で軟化剤を接触させて軟化処理した後、80℃を超え100℃までの温度下に置いて昇温し、その肉片を食品に加えて、加熱殺菌処理することを特徴とする加熱殺菌済食品の調製方法。
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