JP2007054004A - 冷菓製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷菓の過冷却や凍結を従来より早い時点で正確に検知することができる冷菓製造装置を提供すること。
【解決手段】撹拌ユニット40を回転させて冷却シリンダ11内のミックスを空気とともに撹拌・混合しながら冷却して冷菓を製造する冷菓製造装置10において、撹拌ユニット40の回転数を検出する回転数センサ92を設け、該回転数センサ92で検出した撹拌回転数Rと所定の指令回転数Rsとの回転数比(R/Rs)が所定値より低下した場合に凍結防止制御を開始する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソフトクリームやシェーク等の冷菓を製造する際に用いられる冷菓製造装置に関するものである。
従来より、たとえばソフトクリームやシェーク等の冷菓を製造する冷菓製造装置が広く普及している。この冷菓製造装置は、たとえばソフトクリームを製造する場合、一般的には牛乳ベースの液体原料(以下では「ミックス」と呼ぶ)を適量の空気とともに冷却シリンダ内に入れ、これを撹拌しながら所定温度に冷却して製造する。また、従来の冷菓製造装置は、比較的大きな容量(概ね冷菓20〜30個分)の冷却シリンダを備えた装置で開店時に予めシリンダ内に冷菓を作り置きし、冷菓の販売により減少した分については、冷却シリンダ内にミックスを追加供給して順次冷菓を補充するように構成されている。
なお、できあがった冷菓は、冷却シリンダ内において、適温(ソフトクリームの場合は−6℃程度)に維持して適度な撹拌を行いながら保管(「ヒートリーク運転」と呼ぶ)される。(たとえば、特許文献1参照)
実開昭55−164985号公報
上述したように、従来の冷菓製造装置は、比較的大きな容量の冷却シリンダを備えた装置で予め作り置きしたものを保管して販売するように構成されているため、下記のような問題点が指摘されている。
1)できあがった冷菓を冷却シリンダ内で撹拌しながら長時間保管すると、適度に混合された空気が抜けて冷菓独特の食感を低下させるので、商品価値に問題が生じてくる。
2)売れ残った冷却シリンダ内の冷菓は、所定温度まで加熱殺菌して液体原料の状態に戻され、翌日まで保管することになる。従って、牛乳をベースとする液体原料自体の品質低下が懸念される。
3)加熱殺菌した液体原料を冷却シリンダ内に保管するので、保管時の品質低下等を抑制するためには食品添加物が必要となる。
このように、複数個の冷菓を同時に製造することができる大容量型の従来装置では、冷菓自体の食感が低下したり、液体原料の品質が低下するという問題がある。このため、常に良好な食感を有する商品価値の高い冷菓を安定して製造するとともに、保管時における液体原料の品質低下を防止するためには、注文を受けてから冷菓をできるだけ短時間で製造することが望まれるが、冷菓を短時間で製造するためには、シリンダ内の冷却能力を高める必要がある。
ところで、冷菓製造時やヒートリーク運転時においては、冷菓の過冷却や凍結を防止するため、従来より撹拌機のトルク変化を検知している。すなわち、撹拌機のトルクが所定値以上に上昇した時点で過冷却や凍結が発生したと判断し、冷却を停止する等の処置を施すものである。
しかし、トルク変化を検知した時点において、シリンダ内の冷菓は、正常な状態よりも低温で固い状態になっているという問題がある。このため、シリンダ内の冷菓は、冷菓独特の食感を得られる状態にないため商品価値がなく、しかも、シリンダ内からの取出も困難な状況にあるので、商品として提供できないのが実状である。このような過冷却や凍結の問題は、シリンダ内の冷却能力が増して大きくなるほど深刻になる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷菓の過冷却や凍結を従来より早い時点で正確に検知することができる冷菓製造装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る冷菓製造装置は、撹拌手段を回転させて容器内の液体原料を空気とともに撹拌・混合しながら冷却して冷菓を製造する冷菓製造装置において、前記撹拌手段の回転数を検出する撹拌回転数検出手段を設け、該撹拌回転数検出手段で検出した撹拌回転数Rと所定の指令回転数Rsとの回転数比(R/Rs)が所定値より低下した場合に凍結防止制御を開始することを特徴とするものである。
このような冷菓製造装置によれば、撹拌手段の回転数を検出する撹拌回転数検出手段を設け、該撹拌回転数検出手段で検出した撹拌回転数Rと所定の指令回転数Rsとの回転数比(R/Rs)が所定値より低下した場合に凍結防止制御を開始するので、撹拌回転数Rが冷菓の凍結に至りそうと判断できる値まで低下した時点で凍結防止制御を開始し、冷菓の凍結が進行するのを防止できる。
上記の冷菓製造装置においては、前記凍結防止制御として、冷却能力ダウン、撹拌回転数アップ、または冷却能力ダウン及び撹拌回転数アップを併用のいずれかを実施することが好ましく、これにより、冷菓の凍結(氷の成長)を抑制して正常な冷菓を完成させることができる。
上述した本発明の冷菓製造装置によれば、撹拌回転数検出手段で検出した撹拌回転数Rと所定の指令回転数Rsとの回転数比(R/Rs)が所定値より低下した場合に凍結防止制御を開始するので、撹拌回転数Rが冷菓の凍結に至りそうと判断できる値まで低下した時点で、冷却能力ダウン、撹拌回転数アップ、または冷却能力ダウン及び撹拌回転数アップを併用のいずれかを実施する凍結防止制御を開始できるようになる。この結果、従来のトルク検知より早い時点で確実に冷菓の状況を検知し、冷菓製造装置が適切な処置を行うことにより、冷菓の凍結が進行するのを防止して冷菓製造の失敗を回避することが可能になる。このような凍結防止は、短時間で冷菓の製造が可能となる冷凍能力の高い装置にとって特に有効である。
また、撹拌手段を駆動する電動機の能力が過大とならないように最適化し、コストを低減することも可能になる。
以下、本発明に係る冷菓製造装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1の概略構成図において、冷菓製造装置10は、容器内のミックス(液体原料)を撹拌しながら冷却してソフトクリームやシェーク等の冷菓を製造する装置である。この冷菓製造装置10は、ミックスを空気とともに収容する円筒状の容器である冷却シリンダ11と、冷却シリンダ11内のミックスを所望の温度に冷却して固化させるヒートポンプ式の冷却装置(冷却手段)30と、冷却シリンダ11内のミックス及び空気を冷却しながら撹拌し、順次固化されるミックスの固形分とミックス及び空気とを混合して練り上げる撹拌ユニット(撹拌・混合手段)40と、冷却シリンダ11の内周面に沿って軸方向へ移動することでシリンダ11内に練り上げられた(できあがった)冷菓を押し出して取り出すピストン装置(冷菓取出手段)60と、冷菓取出用のプランジャ装置80と、冷菓製造装置10の各種設定及び制御を行うコントロールボックス90を具備して構成される。
冷却シリンダ11は、適量の空気とともにミックスを収容するが、たとえば図2に示すように、円筒形状の上端部に設けたミックス注入用の入口開口部12と、円筒形状の一端部側開口を利用した冷菓取出用の出口開口部13とを備えている。なお、入口開口部12及び出口開口部13には、それぞれに後述する開閉手段が設けられている。
冷却シリンダ11の外周面には、冷却シリンダ11内のミックスを所望の温度に冷却して固化させるため、冷却装置30の構成要素となる銅チューブ31aが冷却能力を増すため密に巻き付けられている。この銅チューブ31a内は、冷菓製造時に液冷媒が流れるので、この液冷媒が気化熱を奪うことにより冷却シリンダ11内のミックスを冷却することができる。
ここで、冷却装置30の構成例を図1に基づいて簡単に説明する。
この冷却装置30は、ガス冷媒を圧縮して閉回路の冷凍サイクルに送出する電動の圧縮機32と、圧縮機32の下流で冷媒の循環方向を切り替える四方弁33と、冷媒と外気との間で熱交換を行う第1熱交換器34と、液冷媒を減圧する絞り機構35と、銅チューブ31a内を流れる冷媒と冷却シリンダ11内のミックスとの間で熱交換を行う第2熱交換器36と、これらの各機器を連結することで冷媒が循環する閉回路を形成する銅チューブ31とを具備して構成される。なお、図1において、図中の符号37はレシーバ、38は電動ファン、38aは電動ファン38を駆動するファン用電動機である。
上述した冷却装置30は、四方弁33の操作により、冷媒の循環方向の選択切替が可能となる。すなわち、第1熱交換器34に圧縮機32から高温高圧のガス冷媒を供給するとともに、第2熱交換器36に液冷媒を供給する冷菓製造時の冷媒循環方向と、これとは逆方向に循環して第2熱交換器36に高温高圧のガス冷媒を供給するとともに、第1熱交換器34に液冷媒を供給する加熱殺菌時の冷媒循環方向とがあり、運転に応じていずれか一方を選択することができる。
従って、図中に矢印で示す冷菓製造時の冷媒循環方向では、第1熱交換器34が凝縮器として機能し、第2熱交換器36が蒸発器として機能するが、冷媒が逆方向に循環する加熱殺菌時の冷媒循環方向では、第2熱交換器36が凝縮器として機能し、第1熱交換器34が蒸発器として機能する。
撹拌ユニット40は、冷却シリンダ11内のミックス及び空気を冷却しながら撹拌し、順次固化していくミックスの固形分と、ミックス及び空気とを混合して練り上げる機能を有するものである。この撹拌ユニット40は、たとえば冷却シリンダ11の内周面11aに沿って回転する板状部材の撹拌羽根41と、同内周面から所定の距離をもって回転する棒状部材の混合棒42とが撹拌用回転軸43に固定支持されて一体に回転する撹拌回転体44を備えた構成とされる。なお、撹拌用回転軸43は、たとえば図1に示すように、出口開口部13の反対側で冷却シリンダ11の外側に突出し、同回転軸43に固着されたプーリ45が撹拌用電動機46の出力軸46aに固着されたプーリ47とベルト48を介して連結されている。なお、撹拌用電動機46は、インバータ制御のACモータを使用するとよい。
撹拌羽根41は、冷却シリンダ11内の軸方向において、2枚の細長い板状部材が略全長をカバーするように設けられている。この撹拌羽根41は、板状部材の外周側端部が内周面11aとの間に微小隙間を形成するようにして、両端部を円形支持部材49,50に固定支持されている。
混合棒42は、冷却シリンダ11の軸方向において撹拌羽根41と同様の範囲をカバーする長さを有し、内周面11aとの間に形成される距離は、上述した撹拌羽根41の微小隙間より大きな値に設定される。この混合棒42は、たとえば円形断面、三角形及び四角形等の多角形断面とした中実または中空の棒材であり、その両端部は円形支持部材49,50に固定支持されている。
また、撹拌用回転軸43及び円形支持板49,50の軸中心部には、後述するピストン装置60を配設するため、たとえば貫通孔53等が設けられている。
ピストン装置60は、冷却シリンダ11の内周面11aに沿って軸方向へ移動し、同シリンダ11内で練り上げられて完成した冷菓を開状態とした出口開閉部13からシリンダ外へ押し出して取り出す機能を有している。このピストン装置60は、ピストン軸61の一端部側にピストン本体62が取り付けられ、他端部側には駆動機構63を備えた構成とされる。
また、ピストン装置60のピストン本体62は、冷菓製造時に冷却シリンダ11内の冷菓製造領域を外部から遮断して閉じる入口開口部12の開閉手段としても機能する。
ピストン本体62は、出口開口部13側となるピストン軸61の先端部に固定支持されており、冷却シリンダ11と同軸に支持されて摺動自在のピストン軸61と一体に、内周面11aに沿って冷却シリンダ11の軸方向に摺動する。ピストン本体62の先端面には、円形支持板49の貫通孔53に嵌合して略平坦な先端面を形成する凸部62aを備えている。
そして、ピストン本体62には、上述した撹拌羽根41及び混合棒42を貫通させる不図示の切欠溝及び貫通孔が円周方向へ90度ピッチで交互に設けられている。このため、撹拌羽根41及び混合棒42は、ピストン本体62のスムーズな摺動を助けるガイド部材としても機能する。なお、撹拌羽根41と切欠溝との間、及び混合棒42と貫通孔との間については、ピストン本体62が軸方向へ摺動する動作を妨げない最小隙間となるよう寸法設定され、冷菓がピストン後方へ漏出しないようにしてある。
駆動機構63は、ピストン軸61を軸方向へスライドさせて往復移動させる機能を有しており、たとえば図1に示すように、ピストン軸61と連結された治具64に一体化されたナット部65が螺合するボールねじ66を同一位置で回動させることにより、ピストン軸61が治具64及びナット部65と一体に移動するように構成されている。この場合、ボールねじ66は、電動機67の駆動軸67aに固定されたプーリ68とボールねじ66に固定されたプーリ69との間を連結するベルト70によって回動し、電動機67の回転運動がボールねじ66及びナット部65間でピストン軸61の直線運動(軸方向のスライド)に変換されるようになっている。
このため、ピストン本体62及びピストン軸61は、冷却シリンダ11内で撹拌回転体44と一体に回転する。なお、治具64は、ピストン軸61の自由な回転を許容するとともに、ピストン軸61を軸方向にスライドさせることが可能な構成となっている。
冷却シリンダ11には、出口開口部13を塞ぐようにしてプランジャ装置80が設けられている。このプランジャ装置80は出口開口部13の開閉手段であり、冷却シリンダ11内で冷菓を製造して取り出す製造工程において、筒状としたケーシング81内の軸方向にプランジャ本体82がスライドすることにより、製造準備位置(不図示)、冷菓製造位置(図2参照)及び冷菓取出位置(不図示)の3段階にわたって上下方向に移動する切替弁機構である。図示の例では、ケーシング81の軸方向が鉛直方向となるよう配置して上下両端部を開口させているので、プランジャ本体82のスライド方向は、水平方向とした冷却シリンダ11の軸方向と直交するようになっている。
出口開口部13を塞ぐケーシング81の側壁には、出口開口部13と連通する位置に冷菓取出開口83が設けられている。さらに、ケーシング81の側壁には、プランジャ本体82の製造準備位置で冷却シリンダ11内とケーシング81の外部とを連通状態にする一対の空気流通口84a,84bが穿設されている。なお、ケーシング81の外部に連通する一方の空気流通口84aには、エアフィルタ85が設けられている。
上述したプランジャ本体82は、最も下になる製造準備位置から中間の冷菓製造位置を経て、最も上の冷菓取出位置まで鉛直(上下)方向にスライドするが、上述した冷菓取出開口83は、たとえば図2に示すように、出口開口部13の下端面と一致する位置を下端にして冷却シリンダ11の軸中心線近傍が上端となるよう開口している。この冷菓取出開口83は、製造準備位置及び冷菓製造位置ではプランジャ本体82によって閉じられ、プランジャ本体82が最も上に移動した冷菓取出位置のみ開口するようになっている。
また、空気流通口84a、84bは、冷却シリンダ11の上端面近傍位置で、かつ、ケーシング81の軸線を通る直線上に配設されている。さらに、プランジャ本体82には、図2に示す冷菓製造位置のみで両端が空気流通口84a,84bと一致するようにして、空気流通用のプランジャ貫通孔86が穿設されている。
上述したプランジャ装置80は、ケーシング81の下端出口81aに、必要に応じて図示省略の出口型部材を設けることができる。この出口型部材を設けることにより、たとえば星形など所望の断面形状にして冷菓を取り出すことができる。
なお、上述したプランジャ本体82のスライド動作は、手動あるいはソレノイド等を用いた遠隔操作のいずれであってもよい。
また、冷菓製造装置10のコントロールボックス90には、図示しない各種のスイッチ類及び表示部等に加えて、内部に各種制御を行う制御部91が設置されている。この制御部91には、撹拌ユニット40の回転数を検出する撹拌回転数検出手段の回転数センサ92が配線により接続されている。この回転数センサ92は、回転軸43に固着されて一体に回転するプーリ45と対向する装置本体適所の壁面に固定設置され、プーリ45側に取り付けた反射板93に当たって反射してくるパルス信号から撹拌回転数Rを検出する。
また、制御部91は、後述する凍結防止制御を行うため、電動の圧縮機32,絞り機構35、ファン用電動気38a及び撹拌用電動機46と配線により接続されている。
このように構成された冷菓製造装置10は、冷菓製造時に上述した撹拌ユニット40の撹拌回転体44が回転する撹拌回転数Rを回転数センサ92で検出し、この撹拌回転数Rと所定の指令回転数Rsとの回転数比(R/Rs)が所定値より低下した場合に、制御部91が凍結防止制御を開始する。
すなわち、冷菓製造時には回転数センサ92が撹拌回転体44の回転数を常時検出して制御部91に入力するので、制御部91では、この検出値を撹拌ユニット40が実際に回転して冷却シリンダ11内のミックスを撹拌している撹拌回転数Rと認識し、撹拌用電動機46に出力した指令回転数Rsとの回転数比を算出する。そして、算出した回転数比が所定値より低下した場合には、過冷却や凍結等によりミックス(冷菓)の撹拌負荷が通常の正常状態より増し、実際の撹拌回転数Rが指令回転数Rsより低下したものと判断できるので、制御部91は所定の凍結防止制御を開始する。なお、指令回転数Rsは、ミックスの種類等の諸条件に応じて予め定められた最適の撹拌回転数であり、通常はこの指令回転数Rsにより撹拌して冷菓が製造される。
また、トルク変化を検知する場合、インバータで撹拌回転数を変化させながら冷菓を製造するため、トルク変化検出時に回転数補正が必要であり、この補正値は実験により求めなければならないことから容易ではなく、回転数に応じたトルク変化を簡単にかつ高精度で検出することはできない。このため、トルク変化で凍結を判断するには精度が高くない分時間がかかり、凍結防止制御には向かないが、回転数の変化は容易にかつ素早く検出できることから、かかる課題を解決することができる。
ここで、制御部91内において実施される凍結防止制御を図3のフローチャートに基づいて説明する。
最初のステップS1で制御がスタートし、次のステップS2で冷菓製造運転が開始される。この冷菓製造運転では、次のステップS3において、回転センサ92で検出した撹拌回転数Rが、所定の指令回転数Rsに所定の定数Aを掛け合わせた値より小さいか否かを判断する。この結果、撹拌回転数Rが所定の指令回転数Rsに所定の定数Aを掛け合わせた値より小さい「YES」の場合には、次のステップS4に進んで凍結防止制御が実施される。
すなわち、上述した回転数比(R/Rs)が所定値Aより小さい(R/Rs<A)場合は、過冷却や凍結により撹拌回転数Rが低下して指令回転数Rsとの間に所定値以上のずれがあると判断できる。このため、次のステップS4に進んで、(1)冷却能力ダウン、(2)撹拌回転数アップ、(3)冷却能力ダウン及び撹拌回転数アップの併用の中から、いずれかひとつの手段を選択して凍結防止制御を開始する。一方、上述したステップS3において、回転数比(R/Rs)が所定値A以上(R/Rs≧A)となる「NO」の場合は、撹拌回転数Rが指令回転数Rs以上となるため過冷却や凍結がないと判断でき、従って、後述するステップS6に進むことになる。
ここで、上述した(1)〜(3)の凍結防止制御について、具体的に説明する。
(1)の冷却能力ダウンは、制御部91から制御信号を出力して圧縮機32の回転数を低減させたり、あるいは、絞り機構35の開度を変更することにより、冷却シリンダ11に供給する冷媒循環量を減少させて冷却能力を低下させるものである。
(2)の撹拌回転数アップは、制御部91から制御信号を出力して撹拌用電動機46の回転数を増すことにより、撹拌速度を増して撹拌能力を向上させるものである。
(3)の冷却能力ダウン及び撹拌回転数アップの併用は、上述した圧縮機32の回転数や絞り機構35の開度変更と、撹拌用電動機46の回転数増加とを適宜組み合わせることにより、冷却能力を低下させるとともに撹拌能力を向上させて凍結防止制御を行うものである。
このようにして、ステップS4における凍結防止制御が実施された後には、次のステップS5に進み、回転センサ92で検出した撹拌回転数Rが指令回転数Rsに所定値Bを掛け合わせた値以上に大きくなるか否かを判断する。この結果、撹拌回転数Rが指令回転数Rsに所定値Bを掛け合わせた値以上に大きい「YES」の場合には、次のステップS6に進んで撹拌トルクTが設定トルクTs以上に大きい(T≧Ts)か否かを判断する。この場合の設定トルクTsは、ミックスの種類に応じて予め定められた冷菓完成の判断基準であり、公知の手段により検出される撹拌トルクTと比較される基準値である。
すなわち、上述した回転数比(R/Rs)が所定値B以上に大きい(R/Rs≧B)場合や、上述したステップS3で「NO」と判断された場合には、いずれも過冷却や凍結がないか解消されたものと判断できる。このため、次のステップS6に進み、冷却シリンダ11内の冷菓が設定トルクTs以上に大きな撹拌トルクTで撹拌されているか否かの判断をすることとなる。
なお、上述した所定値A及び所定値Bはいずれも任意の定数であるが、両定数はAがBより小さい(A<B)という関係に設定されている。
上述したステップS6により、冷却シリンダ11内の冷菓が設定トルクTs以上の大きな撹拌トルクTで撹拌されていると判断した場合には、冷菓が完成していることを意味するので、次のステップS7に進んで冷菓製造は完了する。
また、上述したステップS5において、回転数比(R/Rs)が所定値Bよりも小さく(R/Rs<B)なる「NO」の場合には、撹拌回転数Rのずれが所定値以上に大きい過冷却や凍結の状態にあると判断できるため、再度ステップS4に戻って凍結防止制御をやり直す。
また、ステップS6において、撹拌トルクTが設定トルクTsより小さい「NO」の場合には、冷菓が未完成と判断できるため、上述したステップS3に戻って冷菓製造運転を継続する。
上述したように、本発明の冷菓製造装置によれば、撹拌回転数検出手段の回転数センサ92で検出した撹拌回転数Rと所定の指令回転数Rsとの回転数比(R/Rs)が所定値より低下した場合に凍結防止制御を開始するので、撹拌回転数Rが冷菓の凍結に至りそうと判断できる値まで低下した時点で、冷却能力ダウン、撹拌回転数アップ、または冷却能力ダウン及び撹拌回転数アップを併用のいずれかを実施する凍結防止制御が実施される。この結果、従来のトルク検知より早い時点で確実に冷菓の過冷却や凍結状況を検知し、冷菓製造装置10の制御部91が過冷却防止の適切な処置を行うことにより、冷菓の凍結が進行するのを防止して冷菓製造の失敗を回避することができる。このような凍結防止は、短時間で冷菓の製造が可能となる冷凍能力の高い装置にとって特に有効である。
また、撹拌ユニット40を駆動する撹拌用電動機46の能力が過大とならないように最適化し、冷菓製造装置10のコストを低減することも可能になる。
ところで、上述した実施形態の冷菓製造装置10は、注文を受けてから短時間で冷菓を製造する冷却能力の高い装置であるが、本発明は、比較的大きな容量の冷却シリンダを備えて予め作り置きする従来装置にも適用可能である。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、たとえば撹拌回転数検出手段は撹拌手段の回転数を検出できるものであれば上述した回転センサ92に限定されないなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る冷菓製造装置の一実施形態を示す構成例の図である。 図1の冷却シリンダについて構成例を示す断面図である。 本発明の凍結防止制御例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 冷菓製造装置
11 冷却シリンダ
30 冷却装置(冷却手段)
31a 銅チューブ
32 圧縮機
33 四方弁
34 第1熱交換器
35 絞り機構
36 第2熱交換器
38a ファン用電動機
40 撹拌ユニット(撹拌・混合手段)
41 撹拌羽根
42 混合棒
43 撹拌用回転軸
44 撹拌回転体
46 撹拌用電動機
60 ピストン装置(冷菓取出手段)
61 ピストン軸
62 ピストン本体
80 プランジャ装置
91 制御部
92 回転数センサ(撹拌回転数検出手段)
93 反射板

Claims (2)

  1. 撹拌手段を回転させて容器内の液体原料を空気とともに撹拌・混合しながら冷却して冷菓を製造する冷菓製造装置において、
    前記撹拌手段の回転数を検出する撹拌回転数検出手段を設け、該撹拌回転数検出手段で検出した撹拌回転数Rと所定の指令回転数Rsとの回転数比(R/Rs)が所定値より低下した場合に凍結防止制御を開始することを特徴とする冷菓製造装置。
  2. 前記凍結防止制御は、冷却能力ダウン、撹拌回転数アップ、または冷却能力ダウン及び撹拌回転数アップを併用のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の冷菓製造装置。
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