JP2007028967A - 冷菓製造装置 - Google Patents

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Yukihiro Yamaichi
幸広 山市
Michiaki Nakanishi
道明 中西
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Abstract

【課題】冷菓を短時間製造する装置において、適切なオーバーランを確保してへたりのない良好な食感の冷菓を製造できる冷菓製造装置を提供すること。
【解決手段】撹拌ユニットを回転させて冷却シリンダ内のミックスを空気とともに撹拌・混合しながら冷却して冷菓を製造する冷菓製造装置において、撹拌ユニットの撹拌回転数Rが、ミックスの凝固点付近で増加し、かつ、冷菓の空気抱き込み完了点で減少するように変速制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソフトクリームやシェーク等の冷菓を製造する際に用いられる冷菓製造装置に関するものである。
従来より、たとえばソフトクリームやシェーク等の冷菓を製造する冷菓製造装置が広く普及している。この冷菓製造装置は、たとえばソフトクリームを製造する場合、一般的には牛乳ベースの液体原料(以下では「ミックス」と呼ぶ)を適量の空気とともに冷却シリンダ内に入れ、これを撹拌しながら所定温度に冷却して製造する。また、従来の冷菓製造装置は、比較的大きな容量(概ね冷菓20〜30個分)の冷却シリンダを備えた装置で開店時に予めシリンダ内に冷菓を作り置きし、冷菓の販売により減少した分については、冷却シリンダ内にミックスを追加供給して順次冷菓を補充するように構成されている。
なお、できあがった冷菓は、冷却シリンダ内において、適温(ソフトクリームの場合は−6℃程度)に維持して適度な撹拌を行いながら保管される。(たとえば、特許文献1参照)
実開昭55−164985号公報
上述したように、従来の冷菓製造装置は、比較的大きな容量の冷却シリンダを備えた装置で予め作り置きしたものを保管して販売するように構成されているため、下記のような問題点が指摘されている。
1)できあがった冷菓を冷却シリンダ内で撹拌しながら長時間保管すると、適度に混合された空気が抜けて冷菓独特の食感を低下させるので、商品価値に問題が生じてくる。
2)売れ残った冷却シリンダ内の冷菓は、所定温度まで加熱殺菌して液体原料の状態に戻され、翌日まで保管することになる。従って、牛乳をベースとする液体原料自体の品質低下が懸念される。
3)加熱殺菌した液体原料を冷却シリンダ内に保管するので、保管時の品質低下等を抑制するためには食品添加物が必要となる。
このように、複数個の冷菓を同時に製造することができる大容量型の従来装置では、冷菓自体の食感が低下したり、液体原料の品質が低下するという問題がある。このため、常に良好な食感を有する商品価値の高い冷菓を安定して製造するとともに、保管時における液体原料の品質低下を防止するためには、注文を受けてから冷菓をできるだけ短時間で製造することが望まれる。
ところで、良好な食感の冷菓を製造するためには適切なオーバーラン(冷菓中の空気容積比率)を確保する必要があり、従って、上述した冷菓の短時間製造を行うためには撹拌機の回転数を高く設定することが望ましい。
しかし、撹拌機の回転数を高く設定して冷菓を製造すると、完成した冷菓にへたり(チャーニング)が生じて良好な食感を得られないという問題が生じてくる。また、撹拌機を高回転数で運転して撹拌を行うと摺動部品の摩耗が促進されるので、部品交換回数の増大などメンテナンスやランニングコストの問題が生じてくる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷菓を短時間製造する装置において、適切なオーバーランを確保してへたりのない良好な食感の冷菓を製造できる冷菓製造装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る冷菓製造装置は、撹拌手段を回転させて容器内の液体原料を空気とともに撹拌・混合しながら冷却して冷菓を製造する冷菓製造装置において、前記撹拌手段の撹拌回転数が、前記液体原料の凝固点付近で増加し、かつ、前記冷菓の空気抱き込み完了点で減少するように変速制御されることを特徴とするものである。
このような冷菓製造装置によれば、撹拌手段の撹拌回転数が、液体原料の凝固点付近で増加し、かつ、冷菓の空気抱き込み完了点で減少するように変速制御されるので、液体原料の凝固点付近から空気抱き込み完了点までは比較的高回転数で撹拌機を運転して適切なオーバーランを確保し、かつ、空気抱き込み完了点から冷菓が完成するまでは比較的低回転数で撹拌機を運転してへたりを防止することができる。
上記の冷菓製造装置においては、前記変速制御が撹拌手段のトルク検出値に基づいてなされることが好ましい。この場合、凝固点、空気抱き込み完了点及び冷菓完成時に対応するトルク検出値について、液体原料や製造する冷菓の種類により異なる所定のトルク設定値を実験等により予め定めておき、冷菓製造時にトルク検出値が上昇する過程において設定値を検出した時点で撹拌手段の回転数を変速制御すればよい。
また、上記の冷菓製造装置においては、前記変速制御が前記冷菓の温度検出値に基づいてなされることが好ましい。この場合、凝固点、空気抱き込み完了点及び冷菓完成時に対応する冷菓温度について、液体原料や製造する冷菓の種類により異なる所定の温度設定値を実験等により予め定めておき、冷菓製造時に温度検出値が低下する過程において設定値を検出した時点で撹拌手段の回転数を変速制御すればよい。
上述した本発明の冷菓製造装置によれば、撹拌手段の撹拌回転数を変速制御することにより、液体原料の凝固点付近から空気抱き込み完了点までは比較的高回転数で撹拌機を運転して適切なオーバーランを確保し、かつ、空気抱き込み完了点から冷菓完成までは比較的低回転数で撹拌機を運転してへたりを防止することができる。このため、撹拌機を高速回転で運転する時間を最小限に短縮し、適切なオーバーランを有しへたりのない良好な食感の冷菓を短時間で製造することができる。
また、撹拌機を高速回転で運転する時間が短縮されると、摺動部品の部品交換回数が低減されるので、メンテナンスを容易にし、かつ、ランニングコストも低減されるという効果が得られる。
以下、本発明に係る冷菓製造装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施形態>
図2の概略構成図において、冷菓製造装置10は、容器内のミックス(液体原料)を撹拌しながら冷却してソフトクリームやシェーク等の冷菓を製造する装置である。この冷菓製造装置10は、ミックスを空気とともに収容する円筒状の容器である冷却シリンダ11と、冷却シリンダ11内のミックスを所望の温度に冷却して固化させるヒートポンプ式の冷却装置(冷却手段)30と、冷却シリンダ11内のミックス及び空気を冷却しながら撹拌し、順次固化されるミックスの固形分とミックス及び空気とを混合して練り上げる撹拌ユニット(撹拌・混合手段)40と、冷却シリンダ11の内周面に沿って軸方向へ移動することでシリンダ11内に練り上げられた(できあがった)冷菓を押し出して取り出すピストン装置(冷菓取出手段)60と、冷菓取出用のプランジャ装置80とを具備して構成される。
なお、図示の冷菓製造装置10は、各種の設定及び運転制御を行うため、後述する制御部20を適所に備えている。
冷却シリンダ11は、適量の空気とともにミックスを収容するが、たとえば図3に示すように、円筒形状の上端部に設けたミックス注入用の入口開口部12と、円筒形状の一端部側開口を利用した冷菓取出用の出口開口部13とを備えている。なお、入口開口部12及び出口開口部13には、それぞれに後述する開閉手段が設けられている。
冷却シリンダ11の外周面には、冷却シリンダ11内のミックスを所望の温度に冷却して固化させるため、冷却装置30の構成要素となる銅チューブ31aが冷却能力を増すため密に巻き付けられている。この銅チューブ31a内は、冷菓製造時に液冷媒が流れるので、この液冷媒が気化熱を奪うことにより冷却シリンダ11内のミックスを冷却することができる。
ここで、冷却装置30の構成例を図2に基づいて簡単に説明する。
この冷却装置30は、ガス冷媒を圧縮して閉回路の冷凍サイクルに送出する電動の圧縮機32と、圧縮機32の下流で冷媒の循環方向を切り替える四方弁33と、冷媒と外気との間で熱交換を行う第1熱交換器34と、液冷媒を減圧する絞り機構35と、銅チューブ31a内を流れる冷媒と冷却シリンダ11内のミックスとの間で熱交換を行う第2熱交換器36と、これらの各機器を連結することで冷媒が循環する閉回路を形成する銅チューブ31とを具備して構成される。なお、図2において、図中の符号37はレシーバ、38は電動ファンである。
上述した冷却装置30は、四方弁33の操作により、冷媒の循環方向の選択切替が可能となる。すなわち、第1熱交換器34に圧縮機32から高温高圧のガス冷媒を供給するとともに、第2熱交換器36に液冷媒を供給する冷菓製造時の冷媒循環方向と、これとは逆方向に循環して第2熱交換器36に高温高圧のガス冷媒を供給するとともに、第1熱交換器34に液冷媒を供給する加熱殺菌時の冷媒循環方向とがあり、運転に応じていずれか一方を選択することができる。
従って、図中に矢印で示す冷菓製造時の冷媒循環方向では、第1熱交換器34が凝縮器として機能し、第2熱交換器36が蒸発器として機能するが、加熱殺菌時の冷媒循環方向では、第2熱交換器36が凝縮器として機能し、第1熱交換器34が蒸発器として機能する。
撹拌ユニット40は、冷却シリンダ11内のミックス及び空気を冷却しながら撹拌し、順次固化していくミックスの固形分と、ミックス及び空気とを混合して練り上げる機能を有するものである。この撹拌ユニット40は、たとえば冷却シリンダ11の内周面11aに沿って回転する板状部材の撹拌羽根41と、同内周面から所定の距離をもって回転する棒状部材の混合棒42とが撹拌用回転軸43に固定支持されて一体に回転する撹拌回転体44を備えた構成とされる。なお、撹拌用回転軸43は、たとえば図3に示すように、出口開口部13の反対側で冷却シリンダ11の外側に突出し、同回転軸43に固着されたプーリ45が撹拌用電動機46の出力軸46aに固着されたプーリ47とベルト48を介して連結されている。
撹拌羽根41は、冷却シリンダ11内の軸方向において、2枚の細長い板状部材が略全長をカバーするように設けられている。この撹拌羽根41は、板状部材の外周側端部が内周面11aとの間に微小隙間を形成するようにして、両端部を円形支持部材49,50に固定支持されている。
混合棒42は、冷却シリンダ11の軸方向において撹拌羽根41と同様の範囲をカバーする長さを有し、内周面11aとの間に形成される距離は、上述した撹拌羽根41の微小隙間より大きな値に設定される。この混合棒42は、たとえば円形断面、三角形及び四角形等の多角形断面とした中実または中空の棒材であり、その両端部は円形支持部材49,50に固定支持されている。
また、撹拌用回転軸43及び円形支持板49,50の軸中心部には、後述するピストン装置60を配設するため、たとえば貫通孔53等が設けられている。
ピストン装置60は、冷却シリンダ11の内周面11aに沿って軸方向へ移動し、同シリンダ11内で練り上げられて完成した冷菓を開状態とした出口開閉部13からシリンダ外へ押し出して取り出す機能を有している。このピストン装置60は、ピストン軸61の一端部側にピストン本体62が取り付けられ、他端部側には駆動機構63を備えた構成とされる。
また、ピストン装置60のピストン本体62は、冷菓製造時に冷却シリンダ11内の冷菓製造領域を外部から遮断して閉じる入口開口部12の開閉手段としても機能する。
ピストン本体62は、出口開口部13側となるピストン軸61の先端部に固定支持されており、冷却シリンダ11と同軸に支持されて摺動自在のピストン軸61と一体に、内周面11aに沿って冷却シリンダ11の軸方向に摺動する。ピストン本体62の先端面には、円形支持板49の貫通孔53に嵌合して略平坦な先端面を形成する凸部62aを備えている。
そして、ピストン本体62には、上述した撹拌羽根41及び混合棒42を貫通させる不図示の切欠溝及び貫通孔が円周方向へ90度ピッチで交互に設けられている。このため、撹拌羽根41及び混合棒42は、ピストン本体62のスムーズな摺動を助けるガイド部材としても機能する。なお、撹拌羽根41と切欠溝との間、及び混合棒42と貫通孔との間については、ピストン本体62が軸方向へ摺動する動作を妨げない最小隙間となるよう寸法設定され、冷菓がピストン後方へ漏出しないようにしてある。
駆動機構63は、ピストン軸61を軸方向へスライドさせて往復移動させる機能を有しており、たとえば図2に示すように、ピストン軸61と連結された治具64に一体化されたナット部65が螺合するボールねじ66を同一位置で回動させることにより、ピストン軸61が治具64及びナット部65と一体に移動するように構成されている。この場合、ボールねじ66は、電動機67の駆動軸67aに固定されたプーリ68とボールねじ66に固定されたプーリ69との間を連結するベルト70によって回動し、電動機67の回転運動がボールねじ66及びナット部65間でピストン軸61の直線運動(軸方向のスライド)に変換されるようになっている。
このため、ピストン本体62及びピストン軸61は、冷却シリンダ11内で撹拌回転体44と一体に回転する。なお、治具64は、ピストン軸61の自由な回転を許容するとともに、ピストン軸61を軸方向にスライドさせることが可能な構成となっている。
冷却シリンダ11には、出口開口部13を塞ぐようにしてプランジャ装置80が設けられている。このプランジャ装置80は出口開口部13の開閉手段であり、冷却シリンダ11内で冷菓を製造して取り出す製造工程において、筒状としたケーシング81内の軸方向にプランジャ本体82がスライドすることにより、製造準備位置(不図示)、冷菓製造位置(図3参照)及び冷菓取出位置(不図示)の3段階にわたって上下方向に移動する切替弁機構である。図示の例では、ケーシング81の軸方向が鉛直方向となるよう配置して上下両端部を開口させているので、プランジャ本体82のスライド方向は、水平方向とした冷却シリンダ11の軸方向と直交するようになっている。
出口開口部13を塞ぐケーシング81の側壁には、出口開口部13と連通する位置に冷菓取出開口83が設けられている。さらに、ケーシング81の側壁には、プランジャ本体82の製造準備位置で冷却シリンダ11内とケーシング81の外部とを連通状態にする一対の空気流通口84a,84bが穿設されている。なお、ケーシング81の外部に連通する一方の空気流通口84aには、エアフィルタ85が設けられている。
上述したプランジャ本体82は、最も下になる製造準備位置から中間の冷菓製造位置を経て、最も上の冷菓取出位置まで鉛直(上下)方向にスライドするが、上述した冷菓取出開口83は、たとえば図3に示すように、出口開口部13の下端面と一致する位置を下端にして冷却シリンダ11の軸中心線近傍が上端となるよう開口している。この冷菓取出開口83は、製造準備位置及び冷菓製造位置ではプランジャ本体82によって閉じられ、プランジャ本体82が最も上に移動した冷菓取出位置のみ開口するようになっている。
また、空気流通口84a、84bは、冷却シリンダ11の上端面近傍位置で、かつ、ケーシング81の軸線を通る直線上に配設されている。さらに、プランジャ本体82には、図3に示す冷菓製造位置のみで両端が空気流通口84a,84bと一致するようにして、空気流通用のプランジャ貫通孔86が穿設されている。
上述したプランジャ装置80は、ケーシング81の下端出口81aに、必要に応じて図示省略の出口型部材を設けることができる。この出口型部材を設けることにより、たとえば星形など所望の断面形状にして冷菓を取り出すことができる。
なお、上述したプランジャ本体82のスライド動作は、手動あるいはソレノイド等を用いた遠隔操作のいずれであってもよい。
このように構成された冷菓製造装置10は、冷菓製造時に上述した撹拌装置40の撹拌回転体44を回転させる撹拌回転数Rが、ミックスの凝固点付近で増加し、かつ、冷菓の空気抱き込み完了点で減少するように変速制御される。このような撹拌回転数Rの変速制御は、撹拌ユニット40の駆動源となる撹拌用電動機46のトルク検出値に基づいて行われる。
ここで、撹拌用電動機46のトルク検出値に基づく撹拌回転数Rの変速制御について、図1に示した具体例に基づいて詳細に説明する。なお、図1においては、撹拌用電動機46のトルク割合P(電動機46の定格トルクを100として算出した運転時におけるトルク検出値の割合)が一点鎖線で表示され、撹拌回転数Rが実線で表示されている。
冷菓製造が開始されると、撹拌ユニット40の撹拌用電動機46を初期回転数R2に設定して撹拌しながら冷却シリンダ11を冷却する。この冷却により時間t1が経過し、ミックスが空気を抱き込みやすい凝固点(オーバーラン生成ポイント)付近まで温度低下したと判断できるトルク割合P1(たとえば20%程度)を検出すると、撹拌ユニット40の撹拌回転数Rを空気抱き込み回転数R3に増速する。なお、凝固点では、液状から固体に相変化すると粘度が急に高くなるため、トルクカーブは水平から立ち上がる。
この空気抱き込み回転数R3に設定して撹拌しながらさらに冷却を続けて冷却開始から時間t2が経過し、空気抱き込み完了点(空気の抱き込みが完了したと推測されるポイント)のトルク割合P2(たとえば40%程度)を検出すると、今度は撹拌ユニット40の撹拌回転数Rを凍結防止回転数R1まで減速する。この凍結防止回転数R1は、完成前のクリーム状冷菓が凍結しない程度の低速回転数であり、この状態の冷菓には空気の抱き込みがほとんどない。
そして、凍結防止回転数R1で撹拌しながらさらに冷却を続けて冷却開始から時間t3が経過することにより、冷菓が所望の固さを有するようになるため撹拌ユニット40の撹拌用電動機46に作用する負荷を増してトルク検出値を上昇させる。こうしてトルク検出値が上昇し、冷菓完成のトルク割合P3に到達した時点で冷菓が完成したと判断する。
上述したトルク割合Pや撹拌回転数Rの設定値は、冷菓製造装置10で使用する撹拌用電動機46の性能等に対応し、実際に冷菓を製造するミックス毎に事前の実験を行って決定する。すなわち、撹拌用電動機46の出力等を含む撹拌ユニット40の性能、ミックスの粘度や凝固点など液体としての物性値、冷却装置30の冷却能力及び製造する冷菓の種類(ソフトクリームまたはシェーク等)等の諸条件に応じて、各々異なるトルク割合Pや撹拌回転数Rの最適値が実験により設定される。
ここで、上述した撹拌ユニット40において、撹拌回転数Rの変速制御に用いる撹拌用電動機46について、トルク検出値の検出例を図4に基づいて説明する。
冷菓製造装置10には、装置全体の各種制御を行う制御部20が設けられている。この制御部20には、撹拌ユニット40の駆動トルクを検出して撹拌回転数Rを変速制御するため、冷却制御部21が設けられている。
この冷却制御部21は、冷却運転時に撹拌用電動機46の駆動トルクを検出し、冷却シリンダ11内のミックスまたは冷菓の状態を検知する機能を有している。なお、撹拌用電動機46はインバータ制御の三相交流電動機であり、インバータ制御部90を介して交流電源16と接続されている。
インバータ制御部90は、撹拌用電動機46に通電する電流値をモニタリングする電流値モニタリング部91と、電流値を所定の演算式に基づいてトルクに換算する演算処理部92と、演算により算出されたトルクに応じて電圧を出力する電圧出力部93と、演算式等を記憶する記憶部94とを具備して構成される。
また、インバータ制御部90で算出されたトルク値は、撹拌ユニット40の駆動トルクとして制御部20の冷却制御部21に入力される。冷却制御部21では、入力された駆動トルクのトルク値に基づいて、上述した変速制御を実施する。
なお、撹拌ユニット40の駆動源として、インバータ制御の撹拌用電動機46を採用することにより、駆動トルクを高精度に検出することができる。
<第2の実施形態>
続いて、撹拌用電動機46のトルク検出により撹拌回転数Rの変速制御を行う第1の実施形態とは異なり、冷菓の温度検出に基づいて撹拌回転数Rの変速制御を行う第2の実施形態を説明する。
この実施形態の変速制御は、図5に示すように、冷却シリンダ11内の適所に設置した温度センサ(不図示)が検出する冷菓の温度検出値(以下、「冷菓温度」と呼ぶ)Tに基づいて行われる。ここで使用する温度センサは、たとえば冷菓と直接接触するプランジャ本体80のリッド等の壁面内に埋設して冷菓温度を検出する。
すなわち、冷菓製造時に上述した撹拌装置40の撹拌回転体44を回転させる撹拌回転数Rが、ミックスの凝固点付近で増加し、かつ、冷菓の空気抱き込み完了点で減少するように変速制御される。
冷菓製造が開始されると、撹拌ユニット40の撹拌用電動機46を初期回転数R2に設定して撹拌しながら冷却シリンダ11を冷却する。この冷却により時間t1が経過し、ミックスが空気を抱き込みやすい凝固点付近まで温度低下したと判断できる冷菓温度T3(たとえば−2〜0℃程度)を検出すると、撹拌ユニット40の撹拌回転数Rを空気抱き込み回転数R3に増速する。
この空気抱き込み回転数R3に設定して撹拌しながらさらに冷却を続けて冷却開始から時間t2が経過し、空気抱き込み完了点の冷菓温度T2(たとえば−4℃程度)を検出すると、今度は撹拌ユニット40の撹拌回転数Rを凍結防止回転数R1まで減速する。この凍結防止回転数R1は、完成前のクリーム状冷菓が凍結しない程度の低速回転数であり、この状態の冷菓には空気の抱き込みがほとんどない。
そして、凍結防止回転数R1で撹拌しながらさらに冷却を続け、冷却開始から時間t3が経過すると冷菓が所望の低温に冷却されて冷菓温度T1(たとえば−6℃程度)が検出される。こうして冷菓温度が低下し、冷菓完成の冷菓温度T1に到達した時点で冷菓が完成したと判断する。
上述した冷菓温度Tや撹拌回転数Rの設定値は、冷菓製造装置10で使用する撹拌用電動機46の性能等に対応し、実際に冷菓を製造するミックス毎に事前の実験を行って決定する。すなわち、撹拌用電動機46の出力等を含む撹拌ユニット40の性能、ミックスの粘度や凝固点など液体としての物性値、冷却装置30の冷却能力及び製造する冷菓の種類(ソフトクリームまたはシェーク等)等の諸条件に応じて、各々異なる冷菓温度Tや撹拌回転数Rの最適値が実験により設定される。
ところで、上述した冷菓温度Tを検出する温度センサの設置位置については、上述したプランジャ80の他、下記に示す変形例が可能である。
図6に示す変形例では、冷菓温度を検出する温度センサ(不図示)が、ピストン本体62を軸方向へ前進または後退させるボールネジ部61a内の適所に設置されている。この場合のピストン本体62は、同一位置でピストン軸61と一体に回動するボールネジ部61aと螺合しており、冷菓取出時にボールネジ部61aの回動方向に応じて移動する。なお、撹拌回転体44とピストン本体62及びボールネジ部61aとの間は、図示しないクラッチのオン・オフにより一体化または分離される。
また、ケーシング81の貫通孔53に対向する面に、貫通孔53を通して冷却シリンダ1内部に挿入される偏心棒(不図示)を設け、該偏心棒の内部に温度センサ(不図示)を設置し、冷菓温度を検出するようにしてもよい。
また、冷菓製造位置で直接冷菓と接するプランジャ82の内部に温度センサ(不図示)を設置したり、ピストン本体62を軸方向に貫通するように設けたチューブ(不図示)内に熱電対等を挿入して冷菓温度を検出してもよい。
このように、本発明の冷菓製造装置によれば、撹拌ユニット40の撹拌回転数を変速制御することにより、ミックスの凝固点付近から空気抱き込み完了点までは比較的高回転数で撹拌ユニット40を運転して適切なオーバーランを確保し、かつ、空気抱き込み完了点から冷菓完成までは比較的低回転数で撹拌ユニット40を運転してへたりを防止することができる。このため、撹拌ユニット40を高速回転で運転する時間を最小限に短縮すすとともに、適切なオーバーランを有しへたりのない良好な食感の冷菓を短時間で製造することができる。
また、撹拌ユニット40を高速回転で運転する時間が短縮されると、摺動部品の部品交換回数が低減されるので、メンテナンスを容易にし、かつ、ランニングコストを低減することもできる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る冷菓製造装置の第1の実施形態を示す図で、撹拌回転数の変速制御例として冷却開始からの時間tとトルク割合P及び撹拌回転数Rとの関係を示す図である。 本発明に係る冷菓製造装置の構成例を示す図である。 図2の冷却シリンダについて構成例を示す断面図である。 インバータ制御の撹拌用電動機を用いてトルク検出を行う場合の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る冷菓製造装置の第2の実施形態を示す図で、撹拌回転数の変速制御例として冷却開始からの時間tと冷菓温度T及び撹拌回転数Rとの関係を示す図である。 冷菓温度Tを検出する温度センサの設置例について、変形例となる冷却シリンダの構成例を示す断面図である。
符号の説明
10 冷菓製造装置
20 制御部
21 冷却制御部
11 冷却シリンダ
30 冷却装置(冷却手段)
31a 銅チューブ
32 圧縮機
33 四方弁
34 第1熱交換器
35 絞り機構
36 第2熱交換器
40 撹拌ユニット(撹拌・混合手段)
41 撹拌羽根
42 混合棒
43 撹拌用回転軸
44 撹拌回転体
60 ピストン装置(冷菓取出手段)
61 ピストン軸
61a ボールネジ部
62 ピストン本体
80 プランジャ装置
90 インバータ制御部

Claims (3)

  1. 撹拌手段を回転させて容器内の液体原料を空気とともに撹拌・混合しながら冷却して冷菓を製造する冷菓製造装置において、
    前記撹拌手段の撹拌回転数が、前記液体原料の凝固点付近で増加し、かつ、前記冷菓の空気抱き込み完了点で減少するように変速制御されることを特徴とする冷菓製造装置。
  2. 前記変速制御が撹拌手段のトルク検出値に基づいてなされることを特徴とする請求項1に記載の冷菓製造装置。
  3. 前記変速制御が前記冷菓の温度検出値に基づいてなされることを特徴とする請求項1に記載の冷菓製造装置。
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