JP2002101825A - 冷菓製造装置及びその固さ調整方法 - Google Patents

冷菓製造装置及びその固さ調整方法

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JP2002101825A
JP2002101825A JP2000295009A JP2000295009A JP2002101825A JP 2002101825 A JP2002101825 A JP 2002101825A JP 2000295009 A JP2000295009 A JP 2000295009A JP 2000295009 A JP2000295009 A JP 2000295009A JP 2002101825 A JP2002101825 A JP 2002101825A
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JP
Japan
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frozen dessert
hardness
refrigerant
raw material
freezer
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JP2000295009A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Yada
好孝 矢田
Kiminobu Sato
仁宣 佐藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源の電圧変動に影響されることなく冷菓の
固さを正確に把握して維持することができる冷菓製造装
置を提供する。 【解決手段】 冷菓原料24が収容された原料タンク8
と、原料タンク24と連通し冷媒により冷菓原料24が
冷却されて冷菓25とされるフリーザ胴1と、電動機7
を駆動源としてフリーザ胴1内の冷菓原料24を撹拌す
る撹拌機2と、フリーザ胴1に冷媒を供給する冷凍サイ
クルとを具備してなる冷菓製造装置において、電動機7
の滑り率からそのトルクを検出し、該トルクが所定値以
上になった時、冷凍サイクルからフリーザ胴1への冷却
用冷媒の供給を停止して冷菓原料24の固さ調整を行う
ように構成した固さ調整手段50を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソフトクリームや
シェーク等の冷菓を製造する冷菓製造装置及びその固さ
調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の冷菓製造装置の一例を図4に示し
た。図4は冷菓製造装置の原料タンク・フリーザ胴及び
冷媒配管系統(冷凍サイクル)を示す図である。図にお
いて、1は冷菓原料24を冷却して冷菓25とするフリ
ーザ胴であり、8は冷菓原料24を貯蔵するとともにフ
リーザ胴1に冷菓原料24を供給する原料タンクであ
る。原料タンク8はフリーザ胴1の上方に設けられ、キ
ャブレータチューブ9を介して冷菓原料が連通するよう
になっている。
【0003】原料タンク8の周囲には伝熱管21が巻か
れ、フリーザ胴1の周囲にはジャケット3が設けられて
いる。フリーザ胴1の内部には撹拌機2が配設されてお
り、この撹拌機2はフリーザ胴1外部に設置された電動
機7から回転軸4を介して駆動力が伝達されるようにな
っている。フリーザ胴1には、その一端開口を閉塞する
フリーザ蓋23が設けられており、フリーザ蓋23には
レバー11が設けられている。フリーザ蓋23には通孔
31が設けられており、レバー11と連動するプランジ
ャー14によって閉塞、開放されるようになっている。
【0004】伝熱管21及びジャケット3には圧縮機1
5によって送出された冷媒が流動されることにより、冷
菓原料24及び冷菓25を冷却するようになっており、
冷媒流動経路には、四方弁16、凝縮器17、膨張弁2
0、膨張弁22が設けられている。なお、これら四方弁
16、凝縮器17、膨張弁20,22、伝熱管21及び
ジャケット3を冷媒流動経路となる配管で接続すること
により、冷媒が状態変化を繰り返しながら循環する冷凍
サイクルを構成している。また、装置全体は不図示の制
御装置によって制御されるようになっている。
【0005】この冷菓製造装置は、以下のように使用さ
れる。まず冷却運転に先立って原料タンク8内に冷菓原
料24を充填する。冷菓原料24は、キャブレータチュ
ーブ9に設けられた孔10及びキャブレータチューブ9
内を通ってフリーザ胴1内にも充填される。
【0006】次に冷却運転を行う。制御装置によって電
動機7及び圧縮機15が作動されると、圧縮機15から
吐出配管41へ冷媒ガスが吐出される。冷媒ガスは図中
の実線矢印で示すように、吐出配管41を経て凝縮器1
7に入り、凝縮器17内部の伝熱管18内を流過する冷
却水に放熱することによって凝縮液化する。この液冷媒
はその後2つに分岐し、その一方は膨張弁20で絞られ
ることによって断熱膨張し、その後伝熱管21内を流過
する過程で蒸発気化することによってその蒸発潜熱によ
り原料タンク8内の冷菓原料24を冷却する。他方の液
冷媒は膨張弁22で絞られることによって断熱膨張した
後、ジャケット3内で蒸発気化することによってその蒸
発潜熱によりフリーザ胴1内の冷菓原料24を冷却す
る。
【0007】伝熱管21内で蒸発した冷媒ガス及びジャ
ケット3内で蒸発した冷媒ガスは合流して吸入配管40
を経て圧縮機15に吸入され上記過程を繰り返す。この
間撹拌機2は電動機7により回転軸4を介して駆動され
てフリーザ胴1内の冷菓原料24を撹拌する。上記冷却
運転を暫時継続すると、フリーザ胴1内の冷菓原料24
が凍結して冷菓25となる。以後この冷却運転の停止、
起動を繰り返すことによって冷菓25が所定の固さにな
るよう制御する。
【0008】具体的な固さ制御には、電動機7の電流か
らトルクを算出し、同トルクが設定値まで上昇した場合
に、換言すれば冷菓25の固さが増すことで撹拌機2の
負荷が所定値まで上昇した場合に冷却運転を停止し、所
定時間の冷凍運転停止後に再起動するという固さ制御
(トルク制御方式)がある。また、冷菓25の温度をサ
ーモスタットなどで検出し、同温度が所定値付近に維持
されるよう冷却運転の停止及び起動を繰り返す固さ制御
(温度制御方式)もあり、この場合の温度は、冷菓がソ
フトクリームである場合約−6℃(冷菓がシェークの場
合は約−2℃)とし、かつ原料タンク8内の冷菓原料2
4が10℃以下になるよう維持する。
【0009】冷菓25を取り出すにはレバー11を下方
に引く。レバー11と連動して作動するプランジャ14
が上方に移動し、これに伴って取出しスイッチ13が閉
路するとともに通孔31が開となる。するとフリーザ胴
1内の冷菓25が通孔31を経て取出し口33から取出
される。取出しスイッチ13が閉路している間及び開路
後所定時間(例えば50秒)、圧縮機15及び電動機7
が運転を継続し、しかる後に停止する。
【0010】また、冷菓25の取出しを長時間中止する
場合には、原料タンク8及びフリーザ胴1を10℃以下
の保冷状態とするが、これに先立って原料タンク8内の
冷菓原料24及びフリーザ胴1内の冷菓原料24及び冷
菓25を加熱殺菌する加熱殺菌運転が行われる。加熱殺
菌運転時、圧縮機15から吐出された高温・高圧の冷媒
ガスは、図中に波線矢印で示すように四方弁16を経た
後2つに分岐し、一方は伝熱管21を流過する過程で原
料タンク8内の冷菓原料24を加熱するとともに凝縮液
化し、その後、膨張弁20で絞られることにより断熱膨
張する。他方はジャケット3内に入り、ここでフリーザ
胴1内の冷菓原料24及び冷菓25を加熱殺菌するとと
もに凝縮液化し、その後、膨張弁22で絞られることに
より断熱膨張する。これら膨張弁20及び膨張弁22を
流過した冷媒は合流して凝縮器17に入り、ここで伝熱
管18内を流過する冷却水から吸熱することによって蒸
発気化し、その後四方弁16を経て圧縮機15に吸込ま
れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
冷菓製造装置においては、フリーザ胴1内の冷菓原料2
4及び冷菓25の固さ制御が良好な食感を得るために重
要であり、従来よりトルク制御方式や温度制御方式が採
用されている。一方のトルク制御方式は、固さの変化が
負荷変動となることに着目し、撹拌機2の電動機7に流
れる電流値からトルクを算出して固さを判断するもので
ある。しかし、この方式では、図5に示すように、電源
の電圧変動に伴って電流値とトルク(負荷)との特性が
変化するため、固さの判断を正確に行うことは困難であ
った。すなわち、電流値がiの場合において、実線で示
した定格電圧vであれば負荷はk2となるが、破線で示
すように電圧がプラス側またはマイナス側に変動すると
負荷もk1またはk3に変化するので、電流値のみでは
正確な固さの判断はできなかった。なお、電圧変動に関
しては補正が可能であるが、三相の相関電圧バランスま
で補正することはできないのが実状である。
【0012】また、温度制御方式は、温度検出手段とし
てサーモスタットなどの温度センサをフリーザ胴1の外
周部適所に取り付け、その検出温度により制御を行うも
のである。すなわち、フリーザ胴1の内部には温度セン
サを取り付けできないため冷菓原料24の温度を直接計
測することができず、従って、実際の冷菓原料24の温
度と温度センサによる検出値との間にずれが生じてしま
い、固さの判断を正確に行うことは困難であった。特
に、冷却の開始や停止による内部の温度変化が温度セン
サによって実際に検出されるまでには時間的な遅れが生
じるため、この点が正確な固さの判断を困難にしてい
る。
【0013】上記事情に鑑み、本発明においては、電源
の電圧変動に影響されることなく冷菓(冷菓原料)の固
さを正確に把握して維持することができる冷菓製造装置
及びその固さ調整方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明では以下の手段を採用した。請求項1に記
載の冷菓製造装置は、冷菓原料が収容された原料タンク
と、該原料タンクと連通し冷媒により前記冷菓原料が冷
却されて冷菓とされるフリーザ胴と、電動機を駆動源と
して前記フリーザ胴内の冷菓原料を撹拌する撹拌手段
と、前記フリーザ胴に冷媒を供給する冷凍サイクルとを
具備してなる冷菓製造装置において、前記電動機の滑り
率からそのトルクを検出し、該トルクが所定値以上にな
った時、前記冷凍サイクルから前記フリーザ胴への冷却
用冷媒の供給を停止して前記冷菓原料の固さ調整を行う
ように構成した固さ調整手段を設けたことを特徴とする
ものである。
【0015】このような冷菓製造装置によれば、固さ調
整手段において電動機の滑り率から検出したトルクが所
定値以上になった時、フリーザ胴への冷却用冷媒の供給
を停止することで冷菓原料の固さ調整を行うので、電圧
変動の影響を受けることなく正確に固さを認識し、安定
した固さ設定が可能となる。すなわち、トルクと冷菓原
料の固さとの間には、冷菓原料が冷却されて固くなるほ
ど負荷が増してトルクを増大させるという一定の関係が
あり、さらに、滑り率とトルクとの間にも一定の相関関
係があるので、滑り率が分かれば固さを正確に知ること
ができるのである。なお、電動機の滑り率は、電動機の
回転数と、電源周波数と、電動機の極数から算出可能で
あり、電源の電圧は算出に必要なデータに含まれない。
【0016】上述した冷菓製造装置においては、前記固
さ調整手段が、前記電動機の回転数検出手段と、前記電
動機の電源周波数検出手段と、前記回転数検出手段及び
前記電源周波数検出手段の検出値から滑り率を算出し、
該滑り率から前記電動機のトルクを検出して前記冷却用
冷媒の供給停止を判断する演算部と、を具備したものが
好ましく、これにより、回転数検出手段で検出した電動
機の回転数と、電源周波数検出手段で検出した電源周波
数とを演算部に入力することで、該演算部では電動機に
より定まる極数(定数)を加えた3つのデータから滑り
率を算出することができる。そして、演算部において
は、算出した滑り率から固さと一定の関係を有するトル
クが検出され、同トルクが所定値より大きくなった場合
に冷却用冷媒の供給を停止すると判断されるので、冷菓
原料の固さを正確に認識して安定した固さの設定値を維
持することが可能となる。
【0017】請求項3に記載の冷菓製造装置の固さ調整
方法は、冷菓原料が収容された原料タンクと、該原料タ
ンクと連通し冷媒により前記冷菓原料が冷却されて冷菓
とされるフリーザ胴と、電動機を駆動源として前記フリ
ーザ胴内の冷菓原料を撹拌する撹拌手段と、前記フリー
ザ胴に冷媒を供給する冷凍サイクルとを具備してなる冷
菓製造装置の固さ調整方法において、前記電動機の滑り
率からそのトルクを検出し、該トルクが所定値以上にな
った時、前記冷凍サイクルから前記フリーザ胴への冷却
用冷媒の供給を停止して前記冷菓原料の固さ調整を行う
ことを特徴とするものである。
【0018】このような冷菓製造装置の固さ調整方法に
よれば、電動機の滑り率から検出したトルクが所定値以
上になった時、フリーザ胴への冷却用冷媒の供給を停止
して冷菓原料の固さ調整を行うので、電圧変動の影響を
受けることなく正確に固さを認識し、安定した固さ設定
が可能となる。すなわち、トルクと冷菓原料の固さとの
間には、冷菓原料が冷却されて固くなるほど負荷が増し
てトルクを増大させるという一定の関係があり、さら
に、滑り率とトルクとの間にも一定の相関関係があるの
で、滑り率が分かれば固さを正確に認識して固さを調節
することができるのである。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る実施形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は本実施形態にかか
る冷菓製造装置を示す図、図2は該菓子製造装置におけ
る固さ調整手段の構成図、図3は電動機の滑り率とトル
クとの相関関係を示す図である。
【0020】図1において、図中の符号1は冷菓原料2
4を冷却して冷菓25とするフリーザ胴であり、また、
符号8は冷菓原料24を貯蔵するとともにフリーザ胴1
に冷菓原料24を供給する原料タンクである。この原料
タンク8はフリーザ胴1の上方に設けられ、キャブレー
タチューブ9を介して冷菓原料24が連通されるように
なっている。
【0021】原料タンク8の周囲には伝熱管21が巻か
れ、フリーザ胴1の周囲にはジャケット3が設けられて
いる。フリーザ胴1の内部には撹拌機2が配設されてお
り、この撹拌機2はフリーザ胴1の外部に設置された電
動機7から回転軸4を介して駆動力が伝達される構成と
なっている。そして、電動機7には、その滑り率からト
ルクを検出し、該トルクが所定値以上になった時、冷凍
サイクルからフリーザ胴1への冷却用冷媒の供給を停止
して冷菓原料24の固さ調整を行うように構成した固さ
調整手段50が設けられている。また、フリーザ胴1に
は、その一端開口を閉塞するフリーザ蓋23が設けられ
ており、フリーザ蓋23にはレバー11が設けられてい
る。フリーザ蓋23には通孔31が設けられており、レ
バー11と連動するプランジャー14によって閉塞、開
放されるようになっている。なお、図中の符号13はレ
バー11の操作に連動してプランジャー14の開閉状態
を検出する取出しスイッチである。
【0022】伝熱管21及びジャケット3には、ガス冷
媒を圧縮して送出する圧縮機15によって内部に冷媒が
流動されることにより、冷菓原料24または冷菓25を
冷却するようになっている。冷媒流動経路は従来と同様
の冷凍サイクルを構成するもので、伝熱管21及びジャ
ケット3から圧縮機15に冷媒を戻す冷媒管34と、圧
縮機15から伝熱管21及びジャケット3に冷媒を送る
冷媒管35とを備えている。冷媒管34と冷媒管35と
は、四方弁16を介して圧縮機15と連結されている。
四方弁16と圧縮機15とは、吸入配管40及び吐出配
管41により接続されている。また、冷媒管35には圧
縮機15から送出された高温高圧のガス冷媒を冷却する
凝縮器17が介装されている。さらに、冷媒管35は下
流側が伝熱管21側及びジャケット3側の冷媒管35
a,35bに分岐しており、それぞれ凝縮器17から吐
出した高温高圧の液冷媒を減圧・膨張させる膨張弁(膨
張手段)20,22が介装されている。なお、上述した
取出しスイッチ13や固さ調整手段50を含めた装置全
体は、不図示の制御装置によって制御されるようになっ
ている。
【0023】ここで、上述した固さ調整手段50の具体
的な構成例を図2に基づいて説明する。この固さ調整手
段50は、電動機7の回転数検出手段として設けた光電
式回転数検出器51と、電動機7の電源周波数検出手段
として設けた電源周波数検出器53と、光電式回転数検
出器51及び電源周波数検出器53の検出値から滑り率
を算出し、該滑り率から電動機7のトルクを検出して冷
却用冷媒の供給停止を判断する演算部54とを具備して
いる。
【0024】ここで使用する光電式回転数検出器51
は、電動機7のプーリ7aにたとえば反射板52を取付
けておき、光の明暗が変化する回数をパルス信号として
検出するものである。すなわち、電動機7が実際に回転
している回転数Nをパルス信号として検出することがで
きる。そして、電源周波数検出器53で検出した電源周
波数fと、電動機7により定まる一定数の電動機極数P
とにより、演算部54において同期速度V(rpm)が
次式により算出される。 同期速度V = (120×電源周波数f)÷ 電動機極
数P さらに、上記の式で算出された同期速度Vと、光電式回
転数検出器51で検出された回転数Nとにより、滑り率
Sが次式により算出される。 滑り率S = (同期速度V− 回転数N)÷ 同期速度V
【0025】こうして滑り率Sが算出されると、図3に
示すような滑り率とトルクとの関係から、電動機7のト
ルク(撹拌機2の負荷)を検出することができる。そし
て、検出したトルクが所定値以上になった時、冷菓25
がこれ以上の冷却を必要としていないと判断し、冷凍サ
イクルからフリーザ胴1へ、具体的にはジャケット3へ
の冷却用冷媒の供給を停止するようにして固さを調整す
る。このようにして、滑り率Sから電動機7のトルクを
検出して冷却を停止する方法、そしてこの方法を用いた
固さ調整手段50においては、電源の電圧が算出及び検
出過程に関与していないため、電圧変動による影響を受
けることなく正確に電動機7のトルクを検出し、冷菓2
5の固さを判断することができる。
【0026】上述した構成の冷菓製造装置は、以下のよ
うに使用される。まず冷却運転に先立って原料タンク8
内に冷菓原料24を充填する。この冷菓原料24は、キ
ャブレータチューブ9を通ってフリーザ胴1内にも充填
される。また、これと同時に、上端が冷菓原料24の最
高液面より高い位置に開口するキャブレータチューブ9
からフリーザ胴1内に大気圧の空気が導入される。な
お、冷菓原料24の充填及び空気の導入は、キャブレー
タチューブ9の下端開口が液面により閉じられた時点で
終了する。
【0027】次に冷却運転を行う。制御装置によって電
動機7及び圧縮機15が作動されると、圧縮機15から
吐出配管41へ冷媒ガスが吐出される。冷媒ガスは図1
の実線矢印で示すように、吐出配管41から四方弁1
6,冷媒管35を通って凝縮器17に入り、凝縮器17
内部の伝熱管18内を流過する冷却水に放熱することで
さらに温度が低下する。この液冷媒は冷媒管35a及び
35bの2つに分岐し、その一方は膨張弁20で絞られ
ることによって断熱膨張し、その後伝熱管21内を流過
する過程で蒸発気化することによってその蒸発潜熱によ
り冷却タンク8内の冷菓原料24を保冷する。他方の液
冷媒は膨張弁22で絞られることによって断熱膨張した
後、ジャケット3内で蒸発気化することによってその蒸
発潜熱によりフリーザ胴1内の冷菓原料24または冷菓
25を冷却する。そして、一定時間ごとに電動機7を起
動して撹拌機2を駆動させ、冷菓25を撹拌する。
【0028】伝熱管21内及びジャケット3内で蒸発し
た冷媒ガスは冷媒管34において合流し、吸入配管40
を経て圧縮機15に吸入され上記過程を繰り返す。この
間撹拌機2は電動機7により回転軸4を介して駆動さ
れ、フリーザ胴1内の冷菓原料24を撹拌する。上記冷
却運転を暫時継続すると、フリーザ胴1内の冷菓原料2
4が凍結して冷菓25となる。この過程で、冷菓25が
所定の固さになると、撹拌機2の負荷が増して電動機7
のトルクが所定値まで上昇する。
【0029】このような状態になると、固さ調整手段5
0において、検出したトルクから冷菓25が所定の固さ
になったと判断し、ジャケット3に冷却用冷媒を供給す
る冷却運転を停止する。そして、たとえば冷却運転の停
止から所定時間経過した後、あるいは適所に設けた温度
検出手段の検出値が所定値まで上昇した時など、再度冷
却運転を開始する。以後この冷却運転の停止、起動を繰
り返すことによって冷菓25が所定の固さになるよう制
御する。また、適切な固さについては、たとえば冷菓が
ソフトクリームである場合とシェークである場合とでは
異なるので、適宜選択切換スイッチを設けるなどして切
換可能にしておくのが好ましい。なお、原料タンク8内
の冷却制御については、上述したフリーザ胴1の冷却運
転制御とは切り離し、冷菓原料24が10℃以下になる
よう維持する。
【0030】冷菓25を取り出すにはレバー11を下方
に引く。レバー11と連動して作動するプランジャ14
が上方に移動し、これに伴って取出しスイッチ13が閉
路するとともに通孔31が開となる。するとフリーザ胴
1内の冷菓25が通孔31を経て取出し口33から取出
される。取出しスイッチ13が閉路している間及び開路
後所定時間(例えば50秒)、圧縮機15及び電動機7
が運転を継続し、しかる後に停止する。こうして冷菓2
5が取出されると、冷菓原料24及び空気が撹拌機2側
へ補給され、その分だけ液面が低下する。従って、フリ
ーザ胴1内には、原料タンク8及び大気からキャブレー
タチューブ9を経て、冷菓原料24及び空気が補給され
る。
【0031】また、冷菓25の取出しを長時間中止する
場合には、原料タンク8及びフリーザ胴1を10℃以下
の保冷状態とするが、これに先立って原料タンク8内の
冷菓原料24及びフリーザ胴1内の冷菓原料24及び冷
菓25を加熱殺菌する加熱殺菌運転が行われる。加熱殺
菌運転時、圧縮機15から吐出された高温・高圧の冷媒
ガスは、図1に破線矢印で示すように、四方弁16から
冷媒管34に導入される。その後2つに分岐し、一方は
伝熱管21を流過する過程で原料タンク8内の冷菓原料
24を加熱するとともに凝縮液化し、その後、冷媒管3
5aに介装されている膨張弁20で絞られることにより
断熱膨張する。他方はジャケット3内に入り、ここでフ
リーザ胴1内の冷菓原料24及び冷菓25を加熱殺菌す
るとともに凝縮液化し、その後、冷媒管35bに介装さ
れている膨張弁22で絞られることにより断熱膨張す
る。これら膨張弁20及び膨張弁22を流過した冷媒は
合流して凝縮器17に入り、ここで伝熱管18内を流過
する冷却水から吸熱することによって蒸発気化し、その
後四方弁16を経て圧縮機15に吸込まれる。
【0032】以上のように、本発明の冷菓製造装置及び
その固さ調整方法においては、撹拌機2を駆動する電動
機7の滑り率Sを算出して冷菓25の固さを判断し、冷
却運転の停止を実施するようにしたので、周囲の状況で
変化する電源の電圧変動に左右されることなく正確に固
さを判断し、冷菓25を安定した固さに維持することが
可能となる。ところで、上述した実施形態においては、
回転数検出手段として光電式回転数検出器を用いたが、
たとえば近接スイッチによりパルス信号を検出して電動
機7の回転数を検出するなど、種々の変形例が可能なこ
とは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる冷
菓製造装置及びその固さ調整方法においては、電圧変動
の影響を受けない撹拌手段駆動用電動機の滑り率を算出
し、この滑り率からトルク(冷菓原料の固さ)を検出し
て冷却用冷媒の供給を停止させるようにしたので、正確
で安定した固さ調整を実施することが可能となる。従っ
て、冷菓原料(冷菓)の固さをほぼ一定に維持すること
ができ、良好な品質及び食感の冷菓を誰でも容易に、そ
して安定して提供できるといった顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態として示した冷菓製造装
置の断面図及び配管系統を示す図である。
【図2】 図1の冷菓製造装置における固さ調整手段の
具体的な構成例を示す図である。
【図3】 撹拌機(撹拌手段)における電動機の滑り率
とトルクとの関係を示す図である。
【図4】 従来の冷菓製造装置の断面図及び配管系統を
示す図である。
【図5】 従来の撹拌機における電動機の負荷(固さ)
と電流値との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 フリーザ胴 2 撹拌機(撹拌手段) 7 電動機 8 原料タンク 15 圧縮機 16 四方弁 24 冷菓原料 25 冷菓 50 固さ調整手段 51 光電式回転数検出器(回転数検出手段) 53 電源周波数検出器(電源周波数検出手段) 54 演算部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷菓原料が収容された原料タンクと、
    該原料タンクと連通し冷媒により前記冷菓原料が冷却さ
    れて冷菓とされるフリーザ胴と、電動機を駆動源として
    前記フリーザ胴内の冷菓原料を撹拌する撹拌手段と、前
    記フリーザ胴に冷媒を供給する冷凍サイクルとを具備し
    てなる冷菓製造装置において、 前記電動機の滑り率からそのトルクを検出し、該トルク
    が所定値以上になった時、前記冷凍サイクルから前記フ
    リーザ胴への冷却用冷媒の供給を停止して前記冷菓原料
    の固さ調整を行うように構成した固さ調整手段を設けた
    ことを特徴とする冷菓製造装置。
  2. 【請求項2】 前記固さ調整手段が、前記電動機の回
    転数検出手段と、前記電動機の電源周波数検出手段と、
    前記回転数検出手段及び前記電源周波数検出手段の検出
    値から滑り率を算出し、該滑り率から前記電動機のトル
    クを検出して前記冷却用冷媒の供給停止を判断する演算
    部と、を具備してなる請求項1に記載の冷菓製造装置。
  3. 【請求項3】 冷菓原料が収容された原料タンクと、
    該原料タンクと連通し冷媒により前記冷菓原料が冷却さ
    れて冷菓とされるフリーザ胴と、電動機を駆動源として
    前記フリーザ胴内の冷菓原料を撹拌する撹拌手段と、前
    記フリーザ胴に冷媒を供給する冷凍サイクルとを具備し
    てなる冷菓製造装置の固さ調整方法において、 前記電動機の滑り率からそのトルクを検出し、該トルク
    が所定値以上になった時、前記冷凍サイクルから前記フ
    リーザ胴への冷却用冷媒の供給を停止して前記冷菓原料
    の固さ調整を行うことを特徴とする冷菓製造装置の固さ
    調整方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007054004A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 冷菓製造装置
JP2010054105A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Iseki & Co Ltd 乾燥機の穀粒排出制御装置

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