JP2006238704A - 冷菓製造装置 - Google Patents

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幸広 山市
Yoshitaka Yada
好孝 矢田
Makoto Terashi
誠 寺師
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Abstract

【課題】冷菓凍結前の過冷状態を確実に検出することができる冷菓製造装置を提供すること。
【解決手段】冷菓原料24が収容された原料タンク8と、原料タンク8と連通し冷媒により冷菓原料24が冷却されて冷菓25とされるフリーザ胴1と、フリーザ胴1内の冷菓原料24を撹拌する撹拌機2と、フリーザ胴1に冷媒を供給する冷凍サイクルとを具備してなる冷菓製造装置において、冷却運転時に撹拌機2の駆動トルクを検出し、フリーザ胴1内の冷菓25が凍結前の過冷状態にあることを検知する冷却制御部51を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソフトクリームやシェーク等の冷菓を製造する冷菓製造装置に係り、特に、冷菓の冷やし過ぎ(過冷)を検知する制御技術に関する。
ソフトクリームやシェーク等の冷菓は、ミックスと呼ばれる液体の冷菓原料を冷菓製造装置の原料タンクからフリーザ胴内に供給し、液体原料を空気とともに撹拌しながら冷却して製造する。原料タンクとフリーザ胴内との間は、冷菓原料の供給流路となるキャブレタチューブと呼ばれる管材により連結されている。このキャブレタチューブは、上端部が原料タンク内の最大液面より高い位置で大気に開放され、途中に穿設した導入孔からキャブレタチューブ内に流入した原料タンク内の冷菓原料が下端部の出口側先端から流出してフリーザ胴内に充填される。
このとき、フリーザ胴内と大気開放されたキャブレタチューブの上端部との間においては空気の流通が可能になるので、冷菓原料の充填に伴ってフリーザ胴内の空気を排気したり、あるいは、冷菓材料とともにフリーザ胴内に空気を導入することができる。このような冷菓原料の充填及び空気の導入は、キャブレタチューブの出口側先端が液面により閉じられた時点で終了する。
このような冷菓製造装置においては、従来より製造する冷菓の固さを適切に調整する制御が行われている。このような固さ調整の制御としては、撹拌機を駆動する電動機の出力トルクを検出し、検出された出力トルクに基づいて撹拌機の運転及び停止を行って所望の固さの冷菓を製造することが知られている。(たとえば、特許文献1参照)
特開平7−274840号公報
上述したように、従来の冷菓製造装置においては、冷菓を製造する仕込み運転時に撹拌機を駆動する動力部のトルクを検出して冷菓の固さを調整することは行われているものの、冷菓の冷やし過ぎ(過冷)については対策が講じられていないのが実状である。このような過冷が進行すると、冷菓の凍結に至り、撹拌機及びその動力源に大きな負荷が作用するので、撹拌機等の破損に至ったり電動機等の駆動源をロックさせるなどして破損に至ることが懸念される。
また、タイマーを用いて冷凍時間の管理を行ってはいるものの、このような冷凍管理の場合には、冷却能力が過大で冷菓が凍結しても、実際に冷菓凍結が発覚するのは通常タイマーの設定時間を経過した後となる。
また、インバータ制御の電動機を使用する場合、インバータに過電流が流れてインバータ及び電動機を保護停止した場合に過冷と判断することも可能ではあるが、このような過電流が流れる状況では冷菓の過冷がかなり進行して凍結に至っていることが多いため、冷菓凍結を防止する十分な対策とは言えなかった。
このような背景から、冷菓が凍結する前の過冷を確実に検出し、冷菓凍結により生じる破損等の不具合を解決することができる冷菓製造装置の開発が望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷菓凍結前の過冷状態を確実に検出することができる冷菓製造装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る冷菓製造装置は、冷菓原料が収容された原料タンクと、該原料タンクと連通し冷媒により前記冷菓原料が冷却されて冷菓とされるフリーザ胴と、前記フリーザ胴内の冷菓原料を撹拌する撹拌手段と、前記フリーザ胴に冷媒を供給する冷凍サイクルとを具備してなる冷菓製造装置において、
冷却運転時に前記撹拌手段の駆動トルクを検出し、前記フリーザ胴内の冷菓が凍結前の過冷状態にあることを検知する冷却制御手段を備えていることを特徴とするものである。
このような冷菓製造装置によれば、冷却運転時に撹拌手段の駆動トルクを検出することにより、フリーザ胴内の冷菓が凍結前の過冷状態にあることを検知する冷却制御手段を備えているので、通常の冷菓製造過程で生じるトルク変化と異なるトルク変動が生じた場合に過冷状態と判断することができる。すなわち、正常な冷菓製造過程では、トルクがある適正な上昇カーブをもって完成時のトルク値まで上昇していくので、この傾きから外れるようなトルク変動が生じた場合には、フリーザ胴内の冷菓が過冷状態にあると判断することができる。ここで、冷却運転とは、冷菓を製造する際に行われる仕込み運転、冷却維持運転、解凍再生運転の再生運転、クリーム取出運転時に行われる冷却運転を想定している。
上記の冷菓製造装置において、前記冷却制御手段は、前記駆動トルクの急変を検出した場合に前記過冷状態にあると判断することが好ましい。
この場合、前記駆動トルクの急変が適正なトルク変化からの所定値以上の急減であり、かつ、急減後の低トルクが所定時間以上継続して略一定に維持された場合には、前記冷菓原料が適正量より不足気味で前記過冷状態になっていると判断することが好ましい。これは、フリーザ胴内の冷菓原料が適正量より若干不足気味の場合には、冷菓の過冷が始まると撹拌機の駆動トルクが急激に低下した低トルク状態が継続するという知見に基づくものである。
また、上記の冷菓製造装置においては、前記駆動トルクの急変が適正なトルク変化から冷菓完成時の適正トルクを超える急増であり、かつ、急増後の高トルクが所定時間以上継続して略一定に維持された場合には、過冷により冷菓の部分凍結が生じたと判断することが好ましい。これは、冷菓原料が適正量である場合や適正量より過多または過少である場合のように、フリーザ胴内の冷菓原料の量に係わらず冷菓凍結が始まると、部分的な凍結により撹拌機の駆動トルクが急増した高トルク状態が継続するという知見に基づくものである。
また、上記の冷菓製造装置において、前記冷却制御手段は、前記過冷状態または前記部分凍結を検知して解凍再生運転に切り換えることが好ましく、これにより、冷菓原料の廃棄損失を防ぐことができる。この場合、前記冷菓制御手段は、前記解凍再生運転において、解凍運転完了後に前記冷却運転を再開し、所定時間内に前記過冷状態を再度検知した場合は、保冷運転に切り換えて告知手段を動作させることが好ましく、これにより、たとえば原料タンク内の冷菓原料が規定量以下で運転継続が困難な状況にあると判断し、保冷運転により冷菓原料の品質を維持しながらユーザーに状況を告知することができる。
また、上記の冷菓製造装置において、前記冷菓制御手段は、前記駆動トルクの変化が冷菓完成時の適正トルクより小さな値で所定時間以上維持された場合には、前記冷菓原料の適正量と比較した不足量が所定値以上であると判断することが好ましい。これは、冷菓原料が適正量より大幅に少ない場合は、撹拌機の駆動トルクが適正値よりかなり低い値になるという知見に基づくものである。
この場合、前記冷菓制御手段は、前記冷菓原料の適正量と比較した不足量が所定値以上であることを検出した場合、保冷運転に切り換えて告知手段を動作させることが好ましく、これにより、たとえば原料タンク内の冷菓原料が規定量以下で運転継続が困難な状況にあると判断し、保冷運転により冷菓原料の品質を維持しながらユーザーに状況を告知することができる。
また、上記の冷菓製造装置において、前記撹拌手段がインバータ制御の電動機により駆動されることが好ましく、これにより、駆動トルクを精度よく検出して過冷状態の判断を行うことができる。
上述した本発明の冷菓製造装置によれば、冷却運転時に撹拌手段の駆動トルクを検出し、フリーザ胴内の冷菓が凍結前の過冷状態にあることを検知する冷却制御手段を備えているので、通常の冷菓製造過程で生じるトルク変化とは明らかに異なるトルク変動が生じた場合には、過冷状態と判断して適切な運転切換を行うことができる。このため、冷菓が凍結する前の過冷状態以上に冷却されることはないので、冷菓が凍結して装置の破損に至る等の不具合を確実に防止できる信頼性の高い装置となる。
以下、本発明に係る冷菓製造装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、冷菓製造装置の原料タンク・フリーザ胴及び冷媒配管系統(冷凍サイクル)を示す図で、1は冷菓原料24を冷却して冷菓25とするフリーザ胴、8は冷菓原料24を貯蔵するとともにフリーザ胴1に冷菓原料24を供給する原料タンクである。原料タンク8はフリーザ胴1の上方に設けられ、キャブレタチューブ9を介して連通するフリーザ胴1に冷菓原料24を供給可能とされる。原料タンク8には、適正量以上の冷菓原料24が貯蔵されていることを検出するため、図示しないフロートスイッチが設けられている。
原料タンク8の周囲には伝熱管21が巻かれ、フリーザ胴1の周囲にはジャケット3が設けられている。フリーザ胴1の内部には撹拌手段として撹拌機2が配設されており、この撹拌機2は、フリーザ胴1の外部に設置された電動機7から図示しない減速機構(プーリ等)及び回転軸4を介して駆動力が伝達されるようになっている。フリーザ胴1には、その一端開口を閉塞するフリーザ蓋23が設けられており、フリーザ蓋23には冷菓取り出し操作用のレバー11が設けられている。フリーザ蓋23には通孔31が設けられており、レバー11と連動するプランジャー14によって閉塞または開放されるようになっている。
伝熱管21及びジャケット3には、圧縮機15によって送出された冷媒が流動される。このような冷媒の流動により、冷菓原料24及び冷菓25の冷却が可能となる。
また、冷媒の流動経路には、四方弁16、凝縮器17、膨張弁20,22が設けられている。なお、これら四方弁16、凝縮器17、膨張弁20,22、伝熱管21及びジャケット3を冷媒の流動経路となる配管で接続することにより、冷媒が状態変化を繰り返して循環する冷凍サイクルが構成される。
また、冷菓製造装置には、装置全体の各種制御を行う制御部50が設けられている。この制御部50には、撹拌機2の駆動トルクを検出してフリーザ胴1内の冷菓凍結を判断する冷却制御手段として、冷却制御部51が設けられている。
この冷却制御部51は、冷却運転時に電動機7の駆動トルクを検出し、フリーザ胴1内の冷菓(冷菓原料24及び冷菓25)が凍結前の過冷状態にあることを検知する機能を有している。以下の説明では、図2に示すように、インバータ制御の電動機7が撹拌機2を駆動するものとする。また、この電動機7は、インバータ制御の三相交流電動機であり、インバータ制御部60を介して交流電源70と接続されている。
インバータ制御部60は、電動機7に通電する電流値をモニタリングする電流値モニタリング部61と、電流値を所定の演算式に基づいてトルクに換算する演算処理部62と、演算により算出されたトルクに応じて電圧を出力する電圧出力部63と、演算式等を記憶する記憶部64とを具備して構成される。
また、インバータ制御部60で算出されたトルク値は、撹拌機2の駆動トルクとして制御部50の冷却制御部51に入力される。冷却制御部51では、入力された駆動トルクのトルク値に基づいて、以下に説明する制御を行う。
なお、撹拌機2がインバータ制御の電動機7により駆動されることにより、駆動トルクを高精度に検出することができる。
上述した構成の冷菓製造装置は、以下のように使用される。まず冷却運転に先立って原料タンク8内に冷菓原料24を充填する。この冷菓原料24は、キャブレタチューブ9を通ってフリーザ胴1内にも充填される。また、これと同時に、上端が冷菓原料24の最高液面より高い位置に開口するキャブレタチューブ9からフリーザ胴1内に大気圧の空気が導入される。なお、冷菓原料24の充填及び空気の導入は、キャブレタチューブ9の下端開口が液面により閉じられた時点で終了する。
次に、仕込み運転を行う。制御部50によって電動機7及び圧縮機15が作動されると、圧縮機15から吐出配管41へ冷媒ガスが吐出される。冷媒ガスは図1の実線矢印で示すように、吐出配管41から四方弁16,冷媒管35を通って凝縮器17に入り、凝縮器17内部の伝熱管18内を流過する冷却水に放熱することで凝縮液化する。この液冷媒は冷媒管35a,35bの2つに分岐し、その一方は膨張弁20で絞られることによって断熱膨張し、その後伝熱管21内を流過する過程で蒸発気化することにより、その蒸発潜熱で冷却タンク8内の冷菓原料24を保冷する。他方の液冷媒は膨張弁22で絞られることによって断熱膨張した後、ジャケット3内で蒸発気化することによってその蒸発潜熱によりフリーザ胴1内の冷菓原料24または冷菓25を冷却する。
その後、伝熱管21内及びジャケット3内で蒸発した冷媒ガスは冷媒管34において合流し、吸入配管40を経て圧縮機15に吸入され上記過程を繰り返す。この間、撹拌機2は電動機7により回転軸4を介して駆動され、フリーザ胴1内の冷菓原料24を撹拌する。上記冷却運転を暫時継続すると、フリーザ胴1内の冷菓原料24が冷却固化して冷菓25となる。この過程で、冷菓25が所定の固さになると、撹拌機2の負荷が増して電動機7のトルクが所定値まで上昇する。
このような状態になると、図示しない固さ調整手段において、検出したトルクから冷菓25が所定の固さになったと判断し、ジャケット3に冷却用冷媒を供給する冷却運転を停止する。そして、たとえば冷却運転の停止から所定時間経過した後、あるいは適所に設けた温度検出手段の検出値が所定値まで上昇した時など、再度冷却運転を開始する。
以後この冷却運転の停止、起動を繰り返すことによって冷菓25が所定の固さになるよう制御する。また、適切な固さについては、たとえば冷菓がソフトクリームである場合とシェークである場合とでは異なるので、適宜選択切換スイッチを設けるなどして切換可能にしておく。
なお、原料タンク8内の冷却制御については、上述したフリーザ胴1の冷却運転制御とは切り離し、冷菓原料24が10℃以下になるよう維持する。
冷菓25を取り出す時にはレバー11を下方に引く。レバー11と連動して作動するプランジャ14が上方に移動し、これに伴って取出しスイッチ13が閉路するとともに通孔31が開となる。するとフリーザ胴1内の冷菓25が通孔31を経て取出し口33から取出される。取出しスイッチ13が閉路している間及び開路後所定時間(例えば電動機7のトルクが所定トルクに到達するまで)、圧縮機15及び電動機7が運転を継続し、しかる後に停止する。
こうして冷菓25が取出されると、冷菓原料24及び空気がフリーザ胴1側へ補給され、その分だけ原料タンク8内の冷菓原料24の液面が低下する。従って、フリーザ胴1内には、原料タンク8及び大気からキャブレタチューブ9を経て、冷菓原料24及び空気が補給される。
また、衛生のため1日1回は原料タンク8内の冷菓原料24及びフリーザ胴1内の冷菓原料24及び冷菓25を加熱殺菌する加熱殺菌運転が行われる。
加熱殺菌運転時、圧縮機15から吐出された高温・高圧の冷媒ガスは、図1に破線矢印で示すように、四方弁16から冷媒管34に導入される。この後、冷媒ガスは2つの流路に分岐し、一方は伝熱管21を流過する過程で原料タンク8内の冷菓原料24を加熱するとともに凝縮液化し、その後、冷媒管35aに介装されている膨張弁20で絞られることにより断熱膨張する。他方はジャケット3内に入り、ここでフリーザ胴1内の冷菓原料24及び冷菓25を加熱殺菌するとともに凝縮液化し、その後、冷媒管35bに介装されている膨張弁22で絞られることにより断熱膨張する。これら膨張弁20及び膨張弁22を流過した冷媒は合流して凝縮器17に入り、ここで伝熱管18内を流過する冷却水から吸熱することによって蒸発気化し、その後四方弁16を経て圧縮機15に吸込まれる。
また、図3は冷却制御部51の具体的な制御の一例を示す説明図であり、横軸が冷却時間、縦軸が電動機7のトルク値である。
正常な冷却運転では、冷却運転開始から時間の経過とともに撹拌機2の駆動トルク(電動機トルク)がある適正な上昇カーブをもって上昇する。図示の例では、電動機トルクが所定時間内に点Aまで上昇すると冷菓が正常に製造されて完成したと判断され、仕込み運転が停止されて冷却維持運転に切り換えられる。このため、正常な冷却運転では、電動機トルクの変化はある範囲内の上昇カーブを持って上昇することとなる。なお、この場合のトルク変化は、比較的小さな上下変動を繰り返しながら上昇するものであるから、たとえば移動平均を算出することにより全体的なトルク変化の傾向を得ることができる。
さて、冷却制御部51では、インバータ制御部60から入力される電動機7の駆動トルクが急変したことを検出した場合に冷菓25が凍結前の過冷状態と判断する。この場合の急変は、上述した正常な冷却運転時の上昇カーブから大きく外れた変化をした場合、換言すれば適正なトルク変化から所定値以上の急減または急増した場合である。
最初に、駆動トルクの急変が適正なトルク変化から所定値以上急減した場合について説明する。このような駆動トルクの急減は、急減後の低トルクが所定時間以上継続して略一定に維持されたことを確認した場合に、冷菓原料24が適正量より不足気味で過冷状態になっていると判断することができる。すなわち、図3の点Bまで正常に電動機トルクが上昇し、電動機トルク値が所定値ΔR1以上の急激な低下をして略一定の値が所定時間Δt1以上継続した場合には、フリーザ胴1内の冷菓原料24が適正量より若干不足気味で過冷状態になっていると判断される。この判断は、冷菓25の過冷が始まると、撹拌機2の駆動トルクが急激に低下した低トルク状態が継続するという知見に基づいている。
また、冷却制御部51は、上述した過冷状態を検知すると、自動的に解凍再生運転に切り換える制御を実施する。この解凍再生運転は、四方弁16を操作して冷媒の循環方向を逆転させ、フリーザ胴1を加熱して冷菓25を冷菓原料24に戻し、再び冷却運転を行って冷菓原料24から冷菓25を再生する運転である。このように、過冷状態から自動的に解凍再生運転に切り換える制御を行うことにより、過冷状態から加熱再生して冷菓原料24を再利用できるようになり、従って、冷菓原料24の廃棄損失を防ぐことができる。
解凍再生運転の解凍運転完了後、再度冷却運転を再開するが、再開後の所定時間内に再度上述した過冷状態を検知すると、今度は保冷運転に切り換えて告知手段を動作させる。この保冷運転は、冷菓原料24の温度を所定値以内の低温に保つ冷却運転である。
すなわち、所定時間内に過冷状態が解消されないことは、正常な冷却運転を実施できない何らかの異常があると判断できるので、その旨を適当な告知手段によりユーザーの運転管理者に告知して点検等の対処を促すとともに、保冷運転により冷菓原料24の品質を維持しながら装置の破損等最悪の事態を回避することができる。なお、この場合の適当な告知手段としては、ブザーや音声等の聴覚による告知、ランプ点灯・点滅や表示板への表示等の視覚による告知、及びこれらの組み合わせなどがある。
次に、駆動トルクの急変が適正なトルク変化から所定値以上急増した場合について説明する。このような駆動トルクの急増は、適正なトルク変化から冷菓完成時の適正トルクを超える急増であり、かつ、急増後の高トルクが所定時間以上継続して略一定に維持された場合に、過冷により冷菓25の部分凍結が生じたと判断することができる。すなわち、図3の点Cまで正常に電動機トルクが上昇した後、電動機トルク値が点Aの電動機トルクより所定値ΔR2以上大きな高トルク値まで急激に上昇し、略一定の高トルク値が所定時間Δt2以上継続した場合には、フリーザ胴1内の冷菓原料24の量に関係なく、冷菓25の部分凍結が生じていると判断される。この判断は、冷菓原料24が適正量である場合や適正量より過多または過少である場合の何れにおいても、フリーザ胴1内に存在する冷菓原料24の量に係わらず、冷菓25の凍結が始まると部分的な凍結により撹拌機2の駆動トルクが急増した高トルク状態を継続するという知見に基づている。
また、冷却制御部51は、上述した冷菓25の部分凍結状態を検知すると、上述した過冷検知時と同様に、自動的に解凍再生運転に切り換える制御を実施する。この解凍再生運転は、四方弁16を操作して冷媒の循環方向を逆転させ、フリーザ胴1を加熱して冷菓25を冷菓原料24に戻し、再び冷却運転を行って冷菓原料24から冷菓25を再生する運転であり、冷菓原料24の廃棄損失を防ぐことができる。
そして、解凍再生運転においては、解凍運転完了後、再度冷却運転を再開するが、再開後の所定時間内に再度上述した過冷状態を検知すると、今度は保冷運転に切り換えて告知手段を動作させる。すなわち、所定時間内に部分凍結が解消されないことは、正常な冷却運転をできない何らかの異常があると判断できるので、異常がある旨を適当な告知手段により運転管理者に告知して点検等の対処を促すとともに、保冷運転により冷菓原料24の品質を維持しながら装置の破損等最悪の事態を回避することができる。
また、上述した冷菓制御部51は、駆動トルクの変化が冷菓完成時の適正トルクより小さな値で所定時間以上維持された場合には、冷菓原料24の適正量と比較した不足量が所定値以上に大きい状態にあると判断することができる。すなわち、図3の点Dまで上昇する電動機トルクが仕込み運転開始から所定時間taが経過した点D′においても、点Aの適正トルクと比較して小さな値が継続された場合には、フリーザ胴1内の冷菓原料24が適正量よりかなり少ない状態にあると判断される。このような判断は、冷菓原料24が適正量より大幅に少ない場合は、撹拌機2の駆動トルクが適正値よりかなり低い値になるという知見に基づいている。
また、冷菓制御部51は、フリーザ胴1内の冷菓原料24を適正量と比較し、その不足量が所定値以上大きいことを検出した場合には、保冷運転に切り換えて告知手段を動作させる。この結果、たとえば原料タンク8内の冷菓原料24が規定量以下で運転継続が困難な状況にあると判断し、ユーザーに適当な告知手段により状況を告知して、冷菓原料24の補充等適切な対処を促すとともに、保冷運転により冷菓原料24の品質を維持しながら装置の破損等最悪の事態を回避することができる。
ところで、上述した実施形態の説明では、電動機7をインバータ制御としたが、たとえば図4に示すように、インバータ制御を行わない電動機7Aとしてもよい。この場合の電動機7Aは交流電源70に接続され、冷菓製造装置の制御部50A内に設けた電流値検出部52Aで検出した電流値に基づいて撹拌機2の電動機トルク(駆動トルク)を算出している。こうして算出された電動機トルクは、冷却制御部51Aに入力された後、インバータ制御の電動機7を用いた場合と同様の制御に利用される。
このように、本発明の冷菓製造装置によれば、冷却運転時に撹拌機2の駆動トルクを検出し、フリーザ胴1内の冷菓25が凍結前の過冷状態にあることを検知する冷却制御部51を備えているので、通常の冷菓製造過程で生じるトルク変化とは明らかに異なるトルク変動が生じた場合には、過冷状態と判断して適切な運転切換を行うことができる。このため、冷菓25が凍結して装置の破損に至る等の不具合を確実に防止できるようになり、信頼性の高い装置を提供することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明の一実施形態として示した冷菓製造装置の断面図及び配管系統を示す図である。 インバータ制御の電動機を用いた場合の構成例を示すブロック図である。 冷却制御部の具体的な制御例を示す説明図である。 インバータ制御を採用しない通常の電動機を用いた場合の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 フリーザ胴
2 撹拌機(撹拌手段)
7 電動機
8 原料タンク
15 圧縮機
16 四方弁
24 冷菓原料
25 冷菓
50 制御部
51 冷却制御部(冷却制御手段)

Claims (9)

  1. 冷菓原料が収容された原料タンクと、該原料タンクと連通し冷媒により前記冷菓原料が冷却されて冷菓とされるフリーザ胴と、前記フリーザ胴内の冷菓原料を撹拌する撹拌手段と、前記フリーザ胴に冷媒を供給する冷凍サイクルとを具備してなる冷菓製造装置において、
    冷却運転時に前記撹拌手段の駆動トルクを検出し、前記フリーザ胴内の冷菓が凍結前の過冷状態にあることを検知する冷却制御手段を備えていることを特徴とする冷菓製造装置。
  2. 前記冷却制御手段は、前記駆動トルクの急変を検出した場合に前記過冷状態にあると判断することを特徴とする請求項1に記載の冷菓製造装置。
  3. 前記駆動トルクの急変が適正なトルク変化からの所定値以上の急減であり、かつ、急減後の低トルクが所定時間以上継続して略一定に維持された場合には、前記冷菓原料が適正量より不足気味で前記過冷状態になっていると判断することを特徴とする請求項2に記載の冷菓製造装置。
  4. 前記駆動トルクの急変が適正なトルク変化から冷菓完成時の適正トルクを超える急増であり、かつ、急増後の高トルクが所定時間以上継続して略一定に維持された場合には、過冷により冷菓の部分凍結が生じたと判断することを特徴とする請求項2に記載の冷菓製造装置。
  5. 前記冷却制御手段は、前記過冷状態または前記部分凍結を検知して解凍再生運転に切り換えることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の冷菓製造装置。
  6. 前記冷菓制御手段は、前記解凍再生運転において、解凍運転完了後に前記冷却運転を再開し、所定時間内に前記過冷状態を再度検知した場合は、保冷運転に切り換えて告知手段を動作させることを特徴とする請求項5に記載の冷菓製造装置。
  7. 前記冷菓制御手段は、前記駆動トルクの変化が冷菓完成時の適正トルクより小さな値で所定時間以上維持された場合には、前記冷菓原料の適正量と比較した不足量が所定値以上であると判断することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の冷菓製造装置。
  8. 前記冷菓制御手段は、前記冷菓原料の適正量と比較した不足量が所定値以上であることを検出した場合、保冷運転に切り換えて告知手段を動作させることを特徴とする請求項7に記載の冷菓製造装置。
  9. 前記撹拌手段がインバータ制御の電動機により駆動されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の冷菓製造装置。
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