JP2007053521A - 画像データ変換装置、印刷装置、画像データ変換方法、印刷方法、および変換テーブル作成方法 - Google Patents

画像データ変換装置、印刷装置、画像データ変換方法、印刷方法、および変換テーブル作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像機器間での色域の違いを適切に吸収してカラー画像データを変換する。
【解決手段】 第1の画像機器の有する第1の色域と、第2の画像機器の有する第2の色域とを包含する第3の色域を設定する。次いで、第1の色域を第3の色域に拡張し、更に第2の色域に圧縮して、各色域間の色彩同士を対応付ける。次いで、得られた色彩同士の対応に従って、第1のカラー画像データを第2のカラー画像データに変換する。第3の色域は、第1の色域および第2の色域を包含するように設定されているので、第1の色域から第3の色域への拡張や、第3の色域から第2の色域への圧縮を、色の明度や彩度の連続性を保ったまま行うことができる。その結果、第1の画像機器と第2の画像機器との間の色域の違いを吸収して、適切にカラー画像データを変換することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラー画像データのデータ変換を行う技術に関し、詳しくは、第1の画像機器用に生成されたカラー画像データを第2の画像機器で再現するに際して、違和感無く再現可能なようにカラー画像データを変換する技術に関する。
カラー画像を表現可能な画像機器としては、カラーディスプレイやカラープリンタなど種々の機器が存在しているが、これら画像機器は、色彩を表現する基本原理や詳細な表現方式が異なっているため、表現可能な色彩の範囲(色域、またはガマット)は機器毎に異なっている。例えば、カラーディスプレイでは、いわゆる加法混色の原理に基づいて色彩を表現するのに対して、カラープリンタでは減法混色の原理に基づいて色彩を表現しており、こうした原理の違いに対応して、表現可能な色彩の範囲に違いが生じている。また、カラーディスプレイ同士、カラープリンタ同士であっても、機種が違えば仕様あるいは部品の特性が違うので、機種毎に異なる色域を有していることが通常である。
このように、画像機器の有する色域が機種間で異なるため、ある画像機器で作成したカラー画像データ、またはある画像機器で再生することを想定して作成されたカラー画像データを、異なる画像機器で再生する際には、データ変換を行うことが必要となる。例えば、カラーディスプレイに表示されているカラー画像データをカラープリンタに供給して画像を印刷する場合、カラーディスプレイでは表現可能であるがカラープリンタでは表現できない色域については、その色域内の色彩を、カラープリンタが表現可能な他の色彩に置き換えて表現する必要がある。また、カラープリンタの色域をできるだけ広く活用して良好なカラー画像を印刷するためには、カラーディスプレイの色域の一部をカラープリンタの色域まで拡張するようなデータ変換が必要となる。このようなデータ変換は「マッピング」と呼ばれることがある。
このようなデータ変換(マッピング)は、異なる画像機器間でのカラー画像データの対応関係を記憶しておき、かかる対応関係を参照することによって行われる。例えば、カラーディスプレイ上に表示されたカラー画像をカラープリンタから印刷する場合、カラーディスプレイで表示される画像データと、カラープリンタに供給する画像データとの対応関係を予め設定しておき、ディスプレイ上に表示するために用いたカラー画像データを、かかる対応関係に従って変換した後、カラープリンタに供給することによってカラー画像を印刷する。そして、良好なカラー画像を得るためには、異なる画像機器間での色域の違いを吸収しながら、尚且つ、再生する側の画像機器の色域をできるだけ広く使用できるように、適切な対応関係を設定しておくことが重要であり、こうした対応関係を設定するための手法も、種々の手法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−359748号公報
しかし、異なる画像機器間の色域の違いを吸収しながら、再生側の画像機器の色域をできるだけ広く使用するような対応関係を設定することは、必ずしも容易なことではなく、実際には、適切な対応関係を設定することが困難な場合も多く存在しているという問題がある。すなわち、異なる画像機器間で色域がずれていることは通常であるものの、色域が重なっている領域も多く存在しており、このような領域では同じ色彩を表現可能である。そして、表示する画像機器の違いによらず画像の見え方を同じにする観点からは、このような色域の重なる領域では、元の色彩が出来るだけ保たれるようにカラー画像データを変換(マッピング)することが望ましい。結局、色域の違いを吸収するためのマッピング、すなわち、色域がずれているために表現できない領域は色域の内部に圧縮し、逆に利用されていない領域は色域の範囲内で拡張するというデータ変換は、画像機器間で色域が重複する部分のごく狭い領域で行うことが要請されることになり、その結果、色彩のつながりが不自然になって違和感を与える画像になり易いという問題がある。
この発明は、従来の技術における上述した課題を解決するためになされたものであり、異なる画像機器間での色域の違いを適切に吸収しながら、尚且つ、再生する側の画像機器の色域をできるだけ広く使用できるような適切な対応関係を設定することで、どのような画像機器においても、カラー画像を良好に表示可能とする技術の提供を目的とする。
加えて、異なる画像機器間での色域の違いを適切に吸収可能な対応関係を、簡便に設定可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の画像データ変換装置は次の構成を採用した。すなわち、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換する画像データ変換装置であって、
前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している対応関係記憶手段と、
前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する画像データ変換手段と
を備え、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記記憶されている対応関係は、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係であることを要旨とする。
また、上記の画像データ変換装置に対応する本発明の画像データ変換方法は、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換する画像データ変換方法であって、
前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している第1の工程と、
前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する第2の工程と
を備え、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記第1の工程で記憶している対応関係は、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係であることを要旨とする。
かかる本発明の画像データ変換装置および画像データ変換方法においては、第1のカラー画像データと第2のカラー画像データとを対応付けた対応関係に従って、カラー画像データを変換する。そして、この対応関係は次のようにして設定されている。先ず、第1の画像機器の色域である第1の色域と、第2の画像機器の色域である第2の色域とを包含するような第3の色域を設定する。次いで、第1の色域を第3の色域に拡張した後、第3の色域を第2の色域に圧縮することによって、第1の色域に含まれる各色彩と、第2の色域に含まれる各色彩とを対応付ける。そして、こうして得られた色彩間の対応関係に従って、第1のカラー画像データと第2のカラー画像データとを対応付けることによって生成されている。
詳細な理由については後述するが、第3の色域は、第1の色域および第2の色域を包含するように設定されているので、第1の色域から第3の色域への拡張や、第3の色域から第2の色域への圧縮を、色の明度や彩度の連続性を保ったまま行うことができる。このため、第1の画像機器と第2の画像機器との間の色域の違いを吸収して、適切にカラー画像データを変換することが可能となる。
また、かかる画像データ変換装置においては、予め設定しておいた色相において、前記第1の色域の最大彩度点と前記第2の色域の最大彩度点とを直線で結ぶことによって前記第3の色域を生成し、次いで、第1の色域を第3の色域に拡張した後、該第3の色域を第2の色域に圧縮することによって、第1のカラー画像データと第2のカラー画像データとの対応関係を生成することとしても良い。
こうすれば、第1の色域および第2の色域を包含する第3の色域を簡便に生成することができるので、第1のカラー画像データと第2のカラー画像データとの適切な対応関係を簡便に生成することができ、延いては、第1の画像機器と第2の画像機器との間の色域の違いを吸収して、適切にカラー画像データを変換することが可能となる。
また、こうした画像データ変換装置は、光の三原色を構成する赤、緑、青の各色の階調値によって色彩を表現する第1のカラー画像データを、インクの三原色を構成するシアン、マゼンタ、イエロの各色の階調値によって色彩を表現する第2のカラー画像データに変換する変換装置とすることもできる。
光の三原色を構成する赤、緑、青の各色の階調値によって色彩を表現する方法や、インクの三原色を構成するシアン、マゼンタ、イエロの各色の階調値によって色彩を表現する方法は、何れも広く使用されているが、色彩を表現する原理に違いに対応して色域も異なっている。従って、本願の画像データ変換装置を用いて、これらカラー画像データを変換してやれば、多くの画像機器間でやり取りしたカラー画像データを用いて、適切にカラー画像を表示することが可能となる。
また、カラー画像を印刷する際にも、カラー画像データによって表現された色域と、印刷可能な色域との違いを吸収する必要があることに鑑みれば、本願の画像データ変換装置あるいは画像データ変換方法は、印刷装置あるいは印刷方法として把握することも可能である。すなわち、本願の印刷装置は、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換した後、該第2のカラー画像データに基づいてカラー画像を印刷する印刷装置であって、
前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している対応関係記憶手段と、
前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記第2のカラー画像データに基づいて画像を印刷する画像印刷手段と
を備え、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記記憶されている対応関係は、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係であることを要旨とする。
また、上記の印刷装置に対応する本願の印刷方法は、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換した後、該第2のカラー画像データに基づいてカラー画像を印刷する印刷方法であって、
前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している工程(A)と、
前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する工程(B)と、
前記第2のカラー画像データに基づいて画像を印刷する工程(C)と
を備え、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記工程(A)で記憶している対応関係は、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係であることを要旨とする。
かかる印刷装置および印刷方法においては、第1のカラー画像データと第2のカラー画像データとを対応付けた対応関係に従って、カラー画像データを変換した後、カラー画像を印刷する。また、かかる対応関係は、第1の色域を、第1の色域と第2の色域とを包含するように設定された第3の色域に拡張した後、第2の色域に圧縮することによって、設定されている。後述するように、このようにして設定された対応関係に従って、第1のカラー画像データを第2のカラー画像データに変換してやれば、色の明度や彩度の連続性を保ったまま、カラー画像データを変換できるので、適切にカラー画像を印刷することが可能となる。
また、第1のカラー画像データを第2のカラー画像データに変換するためには、第1のカラー画像データと第2のカラー画像データとを対応付けた対応関係を設定しておく必要があることに鑑みれば、本願発明は、こうした対応関係を設定する方法として把握することも可能である。すなわち、本願発明の対応関係設定方法は、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換するために参照される対応関係を設定する対応関係設定方法であって、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付ける工程(ア)と、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより、前記対応関係を設定する工程(イ)と
を備えることを要旨とする。
かかる本発明の対応関係設定方法においては、第1の画像機器の色域である第1の色域と、第2の画像機器の色域である第2の色域とを包含するような第3の色域を設定し、次いで、第1の色域を第3の色域に拡張した後、第3の色域を第2の色域に圧縮することによって、第1の色域に含まれる各色彩と、第2の色域に含まれる各色彩とを対応付ける。そして、こうして得られた色彩間の対応関係に従って、第1のカラー画像データと第2のカラー画像データとの対応関係を設定する。
このように、第1の色域および第2の色域を包含するような第3の色域を設定しておけば、第1の色域から第3の色域への拡張や、第3の色域から第2の色域への圧縮を、色の明度や彩度の連続性を保ったまま行うことができる。このため、第1の画像機器と第2の画像機器との間の色域の違いを適切に吸収するような対応関係を設定することが可能となる。
また、本願発明は、上述した画像データ変換方法、印刷方法、対応関係設定方法を実現するためのプログラムをコンピュータに読み込ませ、所定の機能を実行させることにより、コンピュータを用いて実現することも可能である。従って本願発明は、次のようなプログラム、あるいは該プログラムを記録した記録媒体としての態様も含んでいる。すなわち、上述した画像データ変換方法に対応する本発明のプログラムは、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している第1の機能と、
前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する第2の機能と
をコンピュータを用いて実現させるとともに、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記第1の機能によって記憶される対応関係は、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係であることを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本願発明の記録媒体は、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換するプログラムを、コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している第1の機能と、
前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する第2の機能と
をコンピュータを用いて実現するプログラムを記録しているとともに、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記第1の機能によって記憶される対応関係は、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係であることを要旨とする。
更に、上述した印刷方法に対応する本願発明のプログラムは、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換した後、該第2のカラー画像データに基づいてカラー画像を印刷する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している機能(A)と、
前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する機能(B)と、
前記第2のカラー画像データに基づいて画像を印刷する機能(C)と
をコンピュータを用いて実現させるとともに、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記機能(A)によって記憶される対応関係は、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係であることを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本願発明の記録媒体は、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換した後、該第2のカラー画像データに基づいてカラー画像を印刷するプログラムを、コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している機能(A)と、
前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する機能(B)と、
前記第2のカラー画像データに基づいて画像を印刷する機能(C)と
をコンピュータを用いて実現するプログラムを記録しているとともに、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記機能(A)によって記憶される対応関係は、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係であることを要旨とする。
また、上述した対応関係設定方法に対応する本願発明のプログラムは、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換するために参照される対応関係を設定する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付ける機能(ア)と、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより、前記対応関係を設定する機能(イ)と
をコンピュータを用いて実現することを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本願発明の記録媒体は、
第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換するために参照される対応関係を設定するプログラムを、コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付ける機能(ア)と、
前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより、前記対応関係を設定する機能(イ)と
をコンピュータを用いて実現するプログラムを記録していることを要旨とする。
これらのプログラムをコンピュータに読み込んで、上記の各種機能を実現させれば、第1のカラー画像データを第2のカラー画像データに変換する際に、色域の違いを適切に吸収して、高画質なカラー画像を得ることが可能となる。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.実施例の概要 :
B.装置構成 :
B−1.全体構成 :
B−2.内部構成 :
B−2−1.スキャナ部の内部構成 :
B−2−2.プリンタ部の内部構成 :
C.画像印刷処理の概要 :
D.色変換テーブルの設定方法 :
D−1.マッピングデータ生成処理 :
D−2.格子点データ設定処理 :
E.変形例 :
A.実施例の概要 :
実施例の詳細な説明に入る前に、図1を参照しながら、実施例の概要について説明しておく。図1は、本実施例の画像データ変換装置を搭載した印刷装置10の概要を示した説明図である。図示した印刷装置10は、デジタルカメラ20で撮影したカラー画像データやコンピュータ30で作成したカラー画像データを受け取って、画像データを変換した後、印刷媒体P上にインク滴を吐出してインクドットを形成することによりカラー画像を印刷するいわゆるインクジェットプリンタである。
図示した印刷装置10には、CPUやRAMなどによって構成された画像データに所定の画像処理を施すデータ処理部や、印刷媒体P上にインク滴を吐出してドットを形成するインク吐出ヘッド14などから構成されている。また、データ処理部は、その機能に着目すると「画像データ変換モジュール」、「対応関係記憶モジュール」、「ドット形成有無判断モジュール」、「ドット形成モジュール」などの各種モジュールから構成されていると見ることができる。
「画像データ変換モジュール」は、デジタルカメラ20やコンピュータ30などから受け取ったRGB画像データをCMYK画像データに変換する。これは、デジタルカメラ20やコンピュータ30などの一般的な画像機器は、いわゆる光の三原色と呼ばれるR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色を用いて色彩を表現しているのに対して、各種のプリンタは、インクの三原色と呼ばれるC(シアン色)、M(マゼンタ色)、Y(イエロ色)の3色に、K(黒色)を加えた4色よって色彩を表現しているため、画像の印刷に先立って画像データのデータ形式を変換する必要があるからである。
加えて、このように色彩の表現方式が違うことに対応して、デジタルカメラ20やコンピュータ30などが表現可能な色彩の範囲(色域、あるいはガマット)と、印刷装置10が表現可能な色彩の範囲との間にはズレが生じており、デジタルカメラ20あるいはコンピュータ30では表現可能な色彩であっても印刷装置10では表現できない色彩が存在する。デジタルカメラ20などから受け取ったカラー画像データの中にこのような色彩が含まれている場合には、これらの色彩を、印刷装置10が表現可能な他の色彩に置き換えてやる必要がある。また逆に、デジタルカメラ20やコンピュータ30では表現できないが印刷装置10では表現可能な色彩も存在する。そこで、デジタルカメラ20などから受け取ったカラー画像データに含まれる色彩の一部を、このような色彩(すなわちデジタルカメラ20などでは表現できないが印刷装置10では表現可能な色彩)に置き換えてやれば、より好ましいカラー画像を印刷することができる。例えば、デジタルカメラ20やコンピュータ30は、カラー画像の中にこのような色彩が含まれていると表現可能な他の色彩に置き換えて、得られたカラー画像データを印刷装置10に供給する。従って、印刷装置10でカラー画像を印刷する際に、このような置き換えられた色彩については元の色彩に戻した状態で印刷すれば、より適切なカラー画像を印刷することが可能である。「画像データ変換モジュール」では、RGB画像データをCMYK画像データに変換する際に、このような色域(ガマット)の違いを吸収して、好ましいカラー画像が得られるようにするための処理(このような処理は、マッピングと呼ばれることがある)も行っている。
こうした画像データの変換は、「対応関係記憶モジュール」に予め記憶されている対応関係を参照することによって行われる。この対応関係には、RGB画像データと、そのRGB画像データを変換すべきCMYK画像データとが対応付けられた状態で記憶されている。これらRGB画像データとCMYK画像データとは、原則的には同じ色彩を表す画像データが対応付けられているが、上述したように、RGB画像データとCMYK画像データとは色域がずれているため、色域のずれも適切に吸収できるような状態で対応付けられている。「画像データ変換モジュール」は「対応関係記憶モジュール」に記憶されている対応関係を参照しながらRGB画像データをCMYK画像データに変換していることから、これら2つのモジュールを一体として、画像データ変換装置12と把握することも可能である。
「画像データ変換モジュール」は、RGB画像データをCMYK画像データに変換すると、「ドット形成有無判断モジュール」に供給する。「ドット形成有無判断モジュール」は、CMYK画像データに基づいて、画像を構成する各画素にドットを形成するか否かを、C,M,Y,Kの各色について判断する。そして、判断結果を「ドット形成モジュール」に出力する。「ドット形成モジュール」は、「ドット形成有無判断モジュール」から受け取ったCMYK各色のドットを形成するか否かの判断結果に基づいて、インク吐出ヘッド14を駆動してインク滴を吐出する。その結果、印刷媒体Pには、各色のインクドットが形成されてカラー画像が印刷される。
ここで、上述した「対応関係記憶モジュール」に記憶されている対応関係は、次のようにして設定されている。先ず、デジタルカメラ20やコンピュータ30などが表現可能なRGB画像データによる色域(図1中では、RGBによる色域と表示)と、印刷装置10が表現可能なCMYK画像データによる色域(図1中では、CMYKによる色域と表示)とを包含するような第3の色域を設定する。図1中では、このような第3の色域は一点鎖線で示されている。次いで、図1中に実線で示したRGBによる色域内のデータを、第3の色域内のデータに拡張して変換するような写像を行った後、第3の色域内のデータを図1中に破線で示したCMYKによる色域内のデータに圧縮するような写像を行う。結局、図中に実線で示したRGBによる色域が、一点鎖線で示した第3の色域を経由して、破線で示したCMYKによる色域に変換されたことになる。
一般に、第3の色域を経由することなく、RGBによる色域をCMYKによる色域に直接変換しようとすると、色域を拡張する領域と圧縮する領域とが混在するため、色域内のデータを他の色域内に写像する際の制約が大きくなるが、これに対して第3の色域を経由する場合は、色域の拡張と圧縮とが混在することがないので、写像時に大きな制約を受けることがない。従って、RGBによる色域とCMYKによる色域とが重なっている領域ではできるだけ元の色彩を保ったまま、尚且つ色域のずれも適切に吸収できるような色域の変換を行う場合にも、写像時の制約が少ない分だけ、適切なマッピングを容易に実現することが可能となる。以下では、このようなマッピングを行って画像データを変換する印刷装置10について、実施例を用いて詳しく説明する。
B.装置構成 :
B−1.全体構成 :
図2は、本実施例の印刷装置10の外観形状を示す斜視図である。図示されるように、本実施例の印刷装置10は、スキャナ部100と、プリンタ部200と、スキャナ部100およびプリンタ部200の動作を設定するための操作パネル300などから構成されている。スキャナ部100は、印刷画像を読み込んでカラー画像データを生成するスキャナ機能を有しており、プリンタ部200は、カラー画像データを受け取って印刷媒体上に画像を印刷するプリンタ機能を有している。また、スキャナ部100で読み取ったカラー画像をプリンタ部200から出力すれば、コピー機能を実現することも可能である。すなわち、本実施例の印刷装置10は、単独でスキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能を実現可能な、いわゆるスキャナ・プリンタ・コピー複合装置(以下、SPC複合装置という)となっている。
図3は、印刷画像を読み込むために、印刷装置10の上部に設けられた原稿台カバー102を開いた様子を示す説明図である。図示されているように、原稿台カバー102を上に開くと、透明な原稿台ガラス104が設けられており、その内部には、スキャナ機能を実現するための後述する各種機構が搭載されている。印刷画像を読み込む際には、図示されているように原稿台カバー102を開いて原稿台ガラス104の上に印刷画像を置き、原稿台カバー102を閉じてから操作パネル300上のボタンを操作する。こうすれば、印刷画像を直ちにカラー画像データに変換することができる。
また、スキャナ部100は全体が一体のケース内に収納された構成となっており、スキャナ部100とプリンタ部200とは、印刷装置10の背面側でヒンジ機構204(図4参照)によって結合されている。このため、スキャナ部100の手前側を持ち上げることにより、ヒンジの部分でスキャナ部100のみを回転させることが可能となっている。
図4は、スキャナ部100の手前側を持ち上げて回転させた様子を示した斜視図である。図示するように、本実施例の印刷装置10では、スキャナ部100の手前側を持ち上げることで、プリンタ部200の上面を露出させることが可能である。プリンタ部200の内部には、プリンタ機能を実現するための後述する各種機構や、スキャナ部100を含めて印刷装置10全体の動作を制御するための後述する制御回路260、更には、スキャナ部100やプリンタ部200などに電力を供給するための電源回路(図示は省略)なども設けられている。また、図4に示されているように、プリンタ部200の上面には、開口部202が設けられており、インクカートリッジなどの消耗品の交換や、紙詰まりの処理、軽微な修理などを簡便に行うことが可能となっている。
B−2.内部構成 :
図5は、本実施例の印刷装置10の内部構成を概念的に示した説明図である。前述したように、印刷装置10にはスキャナ部100とプリンタ部200とが設けられており、スキャナ部100の内部にはスキャナ機能を実現するための各種構成が搭載され、プリンタ部200の内部にはプリンタ機能を実現するための各種構成が搭載されている。以下では、初めにスキャナ部100の内部構成について説明し、次いでプリンタ部200の内部構成について説明する。
B−2−1.スキャナ部の内部構成 :
スキャナ部100は、印刷画像をセットする透明な原稿台ガラス104と、セットされた印刷画像を押さえておくための原稿台カバー102と、セットされた印刷画像を読み込む読取キャリッジ110と、読取キャリッジ110を読取方向(主走査方向)に移動させる駆動ベルト120と、駆動ベルト120に動力を供給する駆動モータ122と、読取キャリッジ110の動きをガイドするガイド軸106などから構成されている。また、駆動モータ122や読取キャリッジ110の動作は、後述する制御回路260によって制御されている。
制御回路260の制御の元で駆動モータ122を回転させると、駆動ベルト120を介してその動きが読取キャリッジ110に伝達され、その結果、読取キャリッジ110は、ガイド軸106に導かれながら駆動モータ122の回転角度に応じて読取方向(主走査方向)に移動するようになっている。また、駆動ベルト120は、アイドラプーリ124によって絶えず適度に張った状態に調整されており、このため、駆動モータ122を逆回転させれば回転角度に応じた距離だけ読取キャリッジ110を逆方向に移動させることも可能となっている。
読取キャリッジ110の内部には、光源112や、レンズ114、ミラー116、CCDセンサ118などが搭載されている。光源112からの光は原稿台ガラス104に照射され、原稿台ガラス104の上にセットされた印刷画像で反射する。この反射光は、ミラー116によってレンズ114に導かれ、レンズ114によって集光されてCCDセンサ118で検出される。CCDセンサ118は、光の強度を電気信号に変換するフォトダイオードが、読取キャリッジ110の移動方向(主走査方向)と直交する方向に列状に配置されたリニアセンサによって構成されている。このため、読取キャリッジ110を主走査方向に移動させながら、光源112の光を印刷画像に照射し、CCD118によって反射光強度を検出すれば、印刷画像を電気信号に変換することができる。
また、光源112は、RGBの3色の発光ダイオードによって構成されており、所定の周期でR色、G色、B色の光を順次、照射することが可能となっており、これに応じてCCD118では、R色、G色、B色の反射光が順次、検出されることになる。一般に、画像の赤色の部分はR色の光を反射するが、G色やB色の光はほとんど反射しないから、R色の反射光は画像のR成分を表したものとなっている。同様に、G色の反射光は画像のG成分を表しており、B色の反射光は画像のB成分を表している。従って、RGB3色の光を所定の周期で切り替えながら印刷画像に照射し、これに同期してCCD118で反射光強度を検出すれば、印刷画像のR成分、G成分、B成分を検出することができ、カラー画像を読み込むことが可能となっている。尚、光源112が照射する光の色を切り替えている間も読取キャリッジ110は移動しているから、RGBの各成分を検出する画像の位置は、厳密には、読取キャリッジ110の移動量に相当する分だけ異なっているが、このずれは、各成分を読み込んだ後に、画像処理によって補正することが可能である。
B−2−2.プリンタ部の内部構成 :
次に、プリンタ部200の内部構成について説明する。プリンタ部200には、印刷装置10の全体の動作を制御する制御回路260と、印刷媒体上に画像を印刷するための印刷キャリッジ240と、印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させる機構と、印刷媒体の紙送りを行うための機構などが搭載されている。
印刷キャリッジ240は、Kインクを収納するインクカートリッジ242と、Cインク,Mインク,Yインクの各種インクを収納するインクカートリッジ243と、底面側に設けられた印字ヘッド241などから構成されており、印字ヘッド241には、インク滴を吐出するインク吐出ヘッドがインク毎に設けられている。印刷キャリッジ240にインクカートリッジ242,243を装着すると、カートリッジ内の各インクは図示しない導入管を通じて、各色毎のインク吐出ヘッド244ないし247に供給される。尚、図5に示したプリンタ部200では、Cインク,Mインク,Yインクについては一つのインクカートリッジ243に一体に収納されているものとして説明したが、これらインクをそれぞれ別体に形成された専用のインクカートリッジに収納することも可能である。また、これらインクに加えて、濃度の低いCインク(LCインク)や、濃度の低いMインク(LMインク)、濃度の低いKインク(LKインク)、更には赤色インク(Rインク)、紫色インク(Vインク)、オレンジ色インク(Oインク)などを搭載することも可能である。
印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させる機構は、印刷キャリッジ240を駆動するためのキャリッジベルト231と、キャリッジベルト231に動力を供給するキャリッジモータ230と、キャリッジベルト231に絶えず適度な張力を付与しておくための張力プーリ232と、印刷キャリッジ240の動きをガイドするキャリッジガイド233と、印刷キャリッジ240の原点位置を検出する原点位置センサ234などから構成されている。後述する制御回路260の制御の下でキャリッジモータ230を回転させると、回転角度に応じた距離だけ印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させることが可能である。また、キャリッジモータ230を逆回転させれば、印刷キャリッジ240を逆方向に移動させることも可能となっている。
印刷媒体の紙送りを行うための機構は、印刷媒体を裏面側から支えるプラテン236と、プラテン236を回転させて紙送りを行う紙送りモータ235などから構成されている。後述する制御回路260の制御の元で紙送りモータ235を回転させれば、回転角度に応じた距離だけ印刷媒体を副走査方向に紙送りすることが可能となっている。
制御回路260は、CPUを中心として、ROMや、RAM、デジタルデータをアナログ信号に変換するD/A変換器、更には、周辺機器との間でデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェースPIFなどから構成されている。制御回路260は、スキャナ部100、プリンタ部200、操作パネル300を含めた印刷装置10全体の動作を制御しており、スキャナ部100に搭載された光源112や、駆動モータ122、CCD118とデータをやり取りしながら、これらの動作を制御している。
また、キャリッジモータ230および紙送りモータ235を駆動して印刷キャリッジ240の主走査および副走査を行いながら、各色のインク吐出ヘッド244ないし249に駆動信号を供給してインク滴を吐出させる制御も行っている。インク吐出ヘッド244ないし249に供給する駆動信号は、コンピュータ20やデジタルカメラ30などからカラー画像データを読み込んで、後述する画像処理を行うことによって生成する。もちろん、スキャナ部100で読み込んだカラー画像データに画像処理を施すことにより、駆動信号を生成することも可能である。こうして制御回路260の制御の元で、印刷キャリッジ240を主走査および副走査させながら、インク吐出ヘッド244ないし247からインク滴を吐出して印刷媒体上に各色のインクドットを形成することによって、カラー画像を印刷することが可能となっている。もちろん、制御回路260内で画像処理を行うのではなく、画像処理が施されたデータをコンピュータ20から受け取って、このデータに従って印刷キャリッジ240の主走査および副走査を行いながらインク吐出ヘッド244ないし247を駆動することも可能である。
また、制御回路260は、操作パネル300ともデータをやり取り可能に接続されており、操作パネル300上に設けられた各種のボタンを操作することにより、スキャナ機能や、プリンタ機能の詳細な動作モードを設定することが可能となっている。更には、コンピュータ20から、周辺機器インターフェースPIFを介して詳細な動作モードを設定することも可能である。
図6は、各色のインク吐出ヘッド244ないし247に、インク滴を吐出する複数のノズルNzが形成されている様子を示した説明図である。図示するように、各色のインク吐出ヘッドの底面には、各色のインク滴を吐出する6組のノズル列が形成されており、1組のノズル列には、48個のノズルNzがノズルピッチkの間隔を空けて千鳥状に配列されている。制御回路260からは、これらノズルNzのそれぞれに駆動信号が供給され、各ノズルNzは駆動信号に従って、それぞれのインクによるインク滴を吐出する。
尚、インク吐出ヘッドからインク滴を吐出する方法には、種々の方法を適用することができる。すなわち、ピエゾ素子を用いてインクを吐出する方式や、インク通路に配置したヒータでインク通路内に泡(バブル)を発生させてインク滴を吐出する方法などを用いることができる。また、インクを吐出する代わりに、熱転写などの現象を利用して印刷用紙上にインクドットを形成する方式や、静電気を利用して各色のトナー粉を印刷媒体上に付着させる方式のプリンタを使用することも可能である。
C.画像印刷処理の概要 :
上述したように、プリンタ部200で所望の画像を印刷するためには、カラー画像データに適切な画像処理を施して各ノズルに対する駆動信号を生成し、駆動信号に基づいてドットを形成する必要がある。以下では、かかる処理(画像印刷処理)の概要について説明する。尚、本実施例の印刷装置10では、プリンタ部200に組み込まれた制御回路260内で画像処理を行うが、外部に設けられたコンピュータ20で画像処理を行い、処理済みのデータを周辺機器インターフェースPIFから読み込んで、ドットを形成することも可能である。
図7は、カラー画像データを読み込んで画像を印刷する画像印刷処理の流れを示すフローチャートである。以下、フローチャートに従って説明する。画像印刷処理を開始すると、制御回路260は先ず初めに、印刷しようとする画像のカラー画像データの読み込みを行う(ステップS100)。ここでは、カラー画像データはR,G,B各色の階調値によって表現されたRGB画像データである。
次いで、読み込んだカラー画像データの解像度を、プリンタ部200が印刷するための解像度(印刷解像度)に変換する処理を行う(ステップS102)。読み込んだカラー画像データの解像度が印刷解像度よりも低い場合は、隣接する画素の間に補間演算を行って新たな画像データを設定することで、より高い解像度に変換する。逆に、読み込んだカラー画像データの解像度が印刷解像度よりも高い場合は、隣接する画素の間から一定の割合で画像データを間引くことによって、より低い解像度に変換する。解像度変換処理では、読み込んだカラー画像データに対して適切な割合で画像データを生成あるいは間引くことによって、読み込んだカラー画像データの解像度を印刷解像度に変換する処理を行う。
こうしてカラー画像データの解像度を印刷解像度に変換したら、制御回路260は色変換処理を開始する(ステップS104)。色変換処理とは、R,G,Bの階調値の組合せによって表現されているRGB画像データを、プリンタに搭載された各色インクの使用量に対応するデータに変換する処理である。前述したように、プリンタ部200では、C,M,Y,Kの4色のインクを用いて画像を印刷しているから、本実施例の色変換処理では、RGB画像データを、C,M,Y,Kの各色インクの使用量に対応する階調値のデータ(CMYK画像データ)に変換する処理を行う。もちろん、C,M,Y,Kの4色に加えて、濃度の薄いCインク(LCインク)や、濃度の薄いMインク(LMインク)、あるいは濃度の薄いKインク(LKインク)などが搭載されている場合には、RGB画像データを、これら淡インクを加えた各色のインク使用量に対応する階調値のデータに変換することとしても良い。
また、前述したように、RGBの各色を用いて色彩を表現するRGB画像データと、CMYK各色を用いて色彩を表現するCMYK画像データとは、表現可能な色彩の範囲(色域)が異なっている。このため、こうした色域の違いを吸収するためのマッピングと呼ばれる処理も、RGB画像データをCMYK画像データに変換するための色変換処理と同時に行われる。
色変換処理は、色変換テーブル(LUT)と呼ばれる3次元の数表を参照することによって行われる。図8は、色変換処理のために参照される色変換テーブル(LUT)を概念的に示した説明図である。今、RGB各色の階調値が0〜255の値を取り得るものとして、図8に示すように直交する3軸にR,G,B各色の階調値を取った色空間を考える。すると、全てのRGB画像データは、原点を頂点として一辺の長さが255の立方体(色立体)の内部の点に対応付けることができる。このことから、見方を変えて、色立体をRGB各軸に直角に格子状に細分して色空間内に複数の格子点を生成すると、各格子点は、それぞれがRGB画像データに対応していると考えることができる。そこで、各格子点に、C,M,Y,Kなどの各色インクの使用量に対応する階調値の組合せを予め記憶しておく。こうすれば、格子点に記憶されている階調値を読み出すことによって、RGB画像データを、各色インクの使用量に対応するデータ(CMYK画像データ)に迅速に変換することが可能となる。
例えば、画像データのR成分がRA、G成分がGA、B成分がBAであったとすると、この画像データは、色空間内のA点に対応づけられる(図8参照)。そこで、色立体を格子状に細分する小さな立方体の中から、A点を内包する立方体dVを検出し、この立方体dVの各格子点に記憶されている各色インクの階調値を読み出してやる。そして、これら各格子点の階調値から補間演算すればA点での階調値を求めることができる。以上に説明したように、色変換テーブルLUTとは、RGB各色の階調値の組合せで示される各格子点に、C,M,Y,Kなどの各色インクの使用量に対応する階調値の組合せ(CMYK画像データ)を記憶した3次元の数表と考えることができ、色変換テーブルを参照すれば、RGB画像データをCMYK画像データに、迅速に色変換することが可能となる。
尚、実際には、色変換テーブルの各格子点に設定されるCMYK画像データは、単に、色彩の表現方式を、RGB各色による表現方法からCMYK各色による表現方法に変換するだけに止まらず、RGB画像データとCMYK画像データとの間の色域の違いを吸収するような画像データとなっている。そして、本実施例の色変換テーブルは、後述する方法によって設定されているため、色域の違いを適切に吸収しながら色変換処理を行うことができ、延いては高画質なカラー画像を印刷することが可能となっている。
図7に示されているように画像印刷処理では、以上のように色変換テーブルを参照して色変換処理を行うと、続いてハーフトーン処理を行う(ステップS106)。ハーフトーン処理とは、次のような処理である。色変換処理によって得られたCMYK各色のインク使用量に対応する階調データ(CMYK画像データ)は、画素毎に、階調値0から階調値255までの値を取り得るデータである。これに対してプリンタ部200では、ドットを形成することによって画像を表示しているから、それぞれの画素についてはドットを形成するか否かの状態しか取り得ない。そこで、256階調を有するCMYK画像データを、画素毎にドット形成の有無を表したデータ(ドットデータ)に変換しておく必要がある。ハーフトーン処理とは、このようにCMYK画像データをドットデータに変換する処理である。
ハーフトーン処理を行う手法としては、誤差拡散法やディザ法などの種々の手法を適用することができる。誤差拡散法は、ある画素についてドットの形成有無を判断したことでその画素に発生する階調表現の誤差を、周辺の画素に拡散するとともに、周囲から拡散されてきた誤差を解消するように、各画素についてのドット形成の有無を判断していく手法である。また、ディザ法は、ディザマトリックスにランダムに設定されている閾値とCMYK画像データとを画素毎に比較して、CMYK画像データの方が大きい画素にはドットを形成すると判断し、逆に閾値の方が大きい画素についてはドットを形成しないと判断することで、各画素についてのドットデータを得る手法である。
図9は、ディザマトリックスの一部を拡大して例示した説明図である。図示したマトリックスには、縦横それぞれ64画素、合計4096個の画素に、階調値0〜255の範囲から万遍なく選択された閾値がランダムに記憶されている。ここで、閾値の階調値が0〜255の範囲から選択されているのは、本実施例ではCMYK画像データが1バイトデータであり、階調値が0〜255の値を取り得ることに対応するものである。尚、ディザマトリックスの大きさは、図9に例示したように縦横64画素分に限られるものではなく、縦と横の画素数が異なるものも含めて、種々の大きさに設定することが可能である。
図10は、ディザマトリックスを参照しながら、画素毎にドット形成の有無を判断している様子を概念的に示した説明図である。尚、かかる判断は、CMYKの各色について行われるが、以下では説明が煩雑となることを避けるために、CMYK画像データの各色を区別することなく、単に画像データと称するものとする。
ドット形成有無の判断に際しては、先ず、判断の対象として着目している画素(着目画素)についての画像データの階調値と、ディザマトリックス中の対応する位置に記憶されている閾値とを比較する。図中に示した細い破線の矢印は、着目画素の画像データを、ディザマトリックス中の対応する位置に記憶されている閾値と比較していることを模式的に表したものである。そして、ディザマトリックスの閾値よりも着目画素の画像データの方が大きい場合には、その画素にはドットを形成するものと判断する。逆に、ディザマトリックスの閾値の方が大きい場合には、その画素にはドットを形成しないものと判断する。図10に示した例では、画像の左上隅にある画素の画像データは「97」であり、ディザマトリックス上でこの画素に対応する位置に記憶されている閾値は「1」である。従って、左上隅の画素については、画像データの方がディザマトリックスの閾値よりも大きいから、この画素にはドットを形成すると判断する。図10中に実線で示した矢印は、この画素にはドットを形成すると判断して、判断結果をメモリに書き込んでいる様子を模式的に表したものである。一方、この画素の右隣の画素については、画像データは「97」、ディザマトリックスの閾値は「177」であり、閾値の方が大きいので、この画素についてはドットを形成しないものと判断する。このように、画像データとディザマトリックスに設定された閾値とを比較することにより、ドットの形成有無を画素毎に決定することができる。ハーフトーン処理(図7のステップS106)では、C,M,Y,Kの各インクの使用量に対応する階調データ(CMYK画像データ)に対して上述したディザ法を適用することにより、画素毎にドット形成の有無を判断してドットデータを生成する処理を行う。
図7に示した画像印刷処理のステップS106では、色変換によって得られたCMYK画像データに対して上述した処理を施することにより、画素毎にドットについての形成有無を表したドットデータを生成する処理を行う。
以上のようにして、CMYK画像データをドットデータに変換したら、今度は、インターレース処理を開始する(図7のステップS108)。インターレース処理とは、印字ヘッド241がドットを形成する順序でドットデータを並び替えて、各色のインク吐出ヘッド244ないし247に供給する処理である。すなわち、図6に示したように、インク吐出ヘッド244ないし247に設けられたノズルNzは副走査方向にノズルピッチkの間隔を空けて設けられているから、印刷キャリッジ240を主走査させながらインク滴を吐出すると、副走査方向にノズルピッチkの間隔を空けてドットが形成されてしまう。そこで全画素にドットを形成するためには、印刷キャリッジ240と印刷媒体との相対位置を副走査方向に移動させて、ノズルピッチkだけ隔たったドット間の画素に新たなドットを形成することが必要となる。このように、実際に画像を印刷する場合には、画像上で上方にある画素から順番にドットを形成しているわけではない。更に、主走査方向に同じ列にある画素についても、一回の主走査でドットを形成するのではなく、画質上の要請から、複数回の主走査に分けてドットを形成することとして、各回の主走査では飛び飛びの位置の画素にドットを形成することも広く行われている。
このように、実際に画像を印刷する場合には、画像上で画素の並びの順番に従ってドットを形成しているわけではない。そこで、実際にドットの形成を開始する前に、C,M,Y,Kの各色について得られたドットデータを、インク吐出ヘッド244ないし247がドットを形成する順番に並び替えておく。このような処理が、インターレースと呼ばれる処理である。
図7に示した画像印刷処理では、インターレース処理を終了すると、インターレース処理によって得られたデータに基づいて、印刷媒体上に実際にドットを形成する処理(ドット形成処理)を開始する(ステップS110)。すなわち、キャリッジモータ230を駆動して印刷キャリッジ240を主走査させながら、順番を並び替えておいたドットデータをインク吐出ヘッド244ないし247に供給する。前述したようにドットデータは、各画素にドットを形成するか否かを表したデータであるから、インク吐出ヘッド244ないし247は、ドットデータに従ってインク滴を吐出すれば、各画素に適切にインクドットを形成することができる。
そして、一回の主走査が終了したら、今度は、紙送りモータ235を駆動して印刷媒体を副走査方向に紙送りした後、再びキャリッジモータ230を駆動して印刷キャリッジ240を主走査させつつ、順番を並べ替えておいたドットデータをインク吐出ヘッド244ないし247に供給してドットを形成する。このような操作を繰り返し行うことにより、印刷媒体上には、C,M,Y,Kの各色のドットが画像データの階調値に応じて適切な分布で形成されて、画像が得られることになる。
また、本実施例の印刷装置10では、後述する方法によって設定された色変換テーブルを用いて色変換処理を行っているため、RGB画像データの色域(すなわち、RGB画像データを生成したデジタルカメラ20やコンピュータ30のカラーディスプレイなどの色域)と、CMYK画像データの色域(印刷装置10の色域)との違いを適切に吸収して、高画質なカラー画像を印刷することが可能となっている。以下では、本実施例の色変換処理で参照される色変換テーブルの設定方法に付いて説明する。
D.色変換テーブルの設定方法 :
図11は、本実施例の色変換処理で参照される色変換テーブルを設定する処理の流れを示したフローチャートである。図示されるように、色変換テーブルを設定する処理は、大きくは、マッピングデータを生成する処理(ステップS200)と、格子点データを設定する処理(ステップS300)とによって構成されている。このうちのマッピングデータを生成する処理とは、RGB画像データとCMYK画像データとの色域の違いを吸収するために、RGB画像データの表す色彩とCMYK画像データの表す色彩とを対応付けたデータ(マッピングデータ)を生成する処理である。換言すれば、マッピングデータ生成処理とは、RGB画像データとCMYK画像データとの色域の違いを吸収するために、RGB画像データで表現された色彩を、CMYK画像データでは何れの色彩で表現すればよいかを決定する処理であると考えることもできる。また、格子点データを生成する処理とは、色変換テーブルの各格子点に設定されるCMYK画像データを、マッピングデータに従って決定する処理である。以下、初めにマッピングデータ生成処理について説明し、次いで、マッピングデータに従って格子点データを設定する処理(格子点データ設定処理)について説明する。
D−1.マッピングデータ生成処理 :
図12は、マッピングデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。処理を開始すると、先ず初めに、処理の対象とする基本色相を1つ選択する(ステップS202)。これは、次のような処理である。先ず、光の三原色と呼ばれるR,G,Bの3色を考える。これら3色は互いに独立な関係にあり、何れか2つの色を混ぜ合わせても残りの1つの色を作ることはできないが、残りの色とは補色の関係にある色を作ることができる。例えば、RとBとをどのような比率で混合してもGを作ることはできないが、RとBとを同じ比率で混合すれば、Gと補色の関係にあるMを得ることができる。同様に、RとGとを混合してもBを作ることはできないが、同じ比率で混合すればBの補色であるYを作ることができる。また、GとBとを同じ比率で混合すれば、Rの補色であるCを得ることができる。更に、このようにして得られたC,M,Yを混合すれば、R,G,Bの各色を作ることができる。例えば、CとMとを同じ比率で混合すればBを得ることができ、MとYとを同じ比率で混合すればRを得ることができ、CとYとを同じ比率で混合すればGを得ることができる。
このような関係から、色相は循環する性質を有していると考えることができる。すなわち、図13(a)に示すように、全周360度を60度ずつ6つの方向に分割し、各方向にY,R,M,B,C,Gの6つの色相が、この順番で割り当てられていると考えることができる。このような表現によれば、色相の違いは方向の違い(すなわち角度の違い)によって表すことができ、色の鮮やかさは原点Oからの距離によって表すことができる。また、原点Oは無彩色(Wすなわち白、またはKすなわち黒)を表しており、原点Oに中心軸を立てて、この軸の座標が明度を表すことにすれば、軸上の座標値0の点は最も暗い無彩色であるK(黒)を表し、軸上で上限の座標値を取る点は最も明るい無彩色であるW(白)を表していると考えることができる。結局、円柱座標を考えて、円柱座標の中心軸に明度を取り、円柱座標の角度に色相を取り、中心軸からの距離に彩度を取れば、全ての色彩は円柱座標の座標値によって表すことが可能となる。図12のマッピングデータ生成処理のステップS202で選択する基本色相とは、上述した円柱座標によって色彩を表したときの、図13(a)に示す6つの色相、すなわち、Y,R,M,B,C,Gの各色相を言う。そして、図12のステップS202では、これら6つの基本色相の中から、何れか1つの色相を選択する。
次いで、選択した色相での、入力側の色域を取得する(ステップS204)。これは次のような処理である。一般に、カラーディスプレイやカラープリンタには、それぞれに表現可能な色彩の範囲(色域)が存在している。図13(a)に示した実線は、明度軸方向(円柱座標の中心軸に沿った方向)から見たときの、カラーディスプレイの色域を概念的に表したものであり、図中に示した破線は、明度軸方向から見たときのカラープリンタの色域を概念的に表したものである。図13(a)に示されているように、カラーディスプレイやカラープリンタの色域は色相毎に異なったものとなっている。
また、カラーディスプレイでは、RGBの色光を用いて色彩を表現している関係上、高彩度の色彩を表現しようとすると色光の強度を強くすることになり、その結果、明度も高くなる。従って、カラーディスプレイの色域は、明度の高い領域で高彩度まで広がる傾向にある。一方、カラープリンタでは、CMYの色インクを用いて色彩を表現している関係上、高彩度の色彩を表現しようとするとインクの使用量が多くなり、その結果、明度が低くなる。従って、カラープリンタの色域は、明度の低い領域で高彩度まで広がる傾向にある。このように、カラーディスプレイやカラープリンタの色域は、色相だけでなく、明度によっても異なったものとなっている。図13(b)は、R方向を示す角度で断面を取ることにより、カラーディスプレイの色域とカラープリンタの色域との違いを示した説明図である。また、図13(c)は、C方向の角度で断面を取って、色域の違いを示した説明図である。
このように、カラーディスプレイの色域やカラープリンタの色域は、色相の方向および明度によって異なっているので、図12のステップS204では、先に基本色相として選択した色相における入力側の色域を示すデータを読み込む処理を行う。ここで、入力側の色域とは、カラー画像データを入力する側の画像機器(本実施例では、デジタルカメラ20や、コンピュータ30で用いられているカラーディスプレイ)の色域のことである。また、ある色相での色域を示すデータは、図13(b)または図13(c)に例示されているように、それぞれの明度L*に対する彩度C*の値として表されている。尚、彩度C*は、Lab表色系で用いられるa*、b*の二乗平均値である。このような色域を示すデータは、実験的な手法によって予め調べられている。ステップS204では、このようなデータを読み込んでやればよい。
次いで、先に基本色相として選択した色相についても、出力側の色域のデータを取得する(ステップS206)。ここで、出力側の色域とは、カラープリンタの色域のことであり、カラープリンタの色域のデータについても、実験的な手法によって調べられて予め記憶されている。
こうして、入力側の色域のデータと出力側の色域のデータとを読み込んだら、これら色域を包含するようなマッピング用の色域を設定する処理を行う(ステップS208)。ここでは、予め候補として幾つか設定されている色域の中から、入力側の色域および出力側の色域を包含する色域を選択することによって、マッピング用の色域を設定するものとする。
図14は、マッピング用の色域を設定している様子を概念的に示した説明図である。図中に実線で示した色域は、入力側の色域(ディスプレイの色域)であり、破線で示した色域は、出力側の色域(プリンタの色域)である。また、図中に一点鎖線で示した3つの色域は、マッピング用色域の候補として予め設定されている色域である。マッピング用色域を設定するに際しては、用意されている候補の色域の中で最も狭い色域である色域Aを選択し、色域Aが、入力側の色域および出力側の色域を包含しているか否かを判断する。かかる判断は、各明度L*における彩度C*を比較することによって容易に実行することができる。すなわち、ある明度L*における入力側の色域の最大彩度値をC*inとし、出力側の色域の最大彩度値をC*out とし、候補の色域Aの最大彩度値をC*cndAとすると、全ての明度L*において、C*cndA > C*in、且つ、C*cndA > C*out が成立するか否かを判断すればよい。
図14に示した例では、候補の色域Aが表現可能な最大彩度値は、入力側の色域(ディスプレイの色域)あるいは出力側の色域(プリンタの色域)が表現可能な最大彩度値よりも、全ての明度L*で大きいわけではない。そこで、このような場合は、候補の色域Aよりも一段階大きな色域である色域Bを選択し、この色域Bについて、入力側の色域および出力側の色域を包含しているか否かを、同様な方法によって判断する。そして、この色域についても、入力側および出力側の2つの色域を包含していないと判断された場合には、もう一段階大きな色域を選択して、同様な判断を行えばよい。図14に示した例では、候補の色域Bは、入力側の色域(ディスプレイの色域)および出力側の色域(プリンタの色域)を包含しているので、この色域Bをマッピング用色域として設定する。
図12のステップS208では、このようにして、予め複数用意されている候補の色域の中から、入力側の色域および出力側の色域を包含する色域を選択して、マッピング用の色域として設定する処理を行う。こうすれば、複数の色域の中から条件を満たす色域を選択するという簡単な処理で、マッピング用の色域を設定することができる。また、条件を満たすか否かの判断を、複数用意されている候補の色域の中で小さな色域から順番に行っているので、不必要に大きな色域をマッピング用の色域として選択することがない。
尚、このように簡単な処理でマッピング用の色域を設定することができるのは、本実施例のマッピングデータ生成処理が、入力側および出力側の2つの色域を包含しているのであれば、どのような色域であってもマッピング用の色域として用いることができるためである。もっとも、マッピング用の色域があまりに複雑な形になることは好ましいことではなく、例えば、図14に例示したように、明度L*の変化に伴って表現可能な彩度C*の最大値が単調に増加した後、単調に減少するような、単純な形状をしていることが望ましい。
以上のようにしてマッピング用の色域を設定したら、入力側の色域をマッピング用の色域に拡張するように写像を行った後、拡張した色域を出力側の色域に圧縮するように写像する処理を行う(図12のステップS210、S212)。
図15は、入力側の色域をマッピング用の色域に拡張した後、拡張した色域を出力側の色域に圧縮している様子を概念的に示した説明図である。尚、入力側の色域を出力側の色域に変換することに伴って、入力側の色域で表現されていた色彩が出力側では異なる色彩として表現されるといったことが生じる。もっとも、入力側と出力側とで同じカラー画像の印象が異なってしまうのは好ましいことではない。従って、入力側の色域でも出力側の色域でも同じ色彩を表現可能な部分(すなわち、2つの色域が重なっている部分)では、変換の前後で出来るだけ色彩が変わらないようにしながら、入力側の色域を出力側の色域に変換することが望ましい。こうした観点から、色域の拡張および圧縮を行う際には、入力側の色域と出力側の色域とが重なる領域の中央部分では元の色彩を維持しながら、色域が重なる領域の周辺部分および色域の重ならない領域を中心として、色域の拡張および圧縮を行う。すなわち、入力側の色域をマッピング用の色域に拡張する際には、図15(a)中にハッチングを付して示した領域が、図15(b)中にハッチングを付して示した領域に拡張されるような写像を行う。また、マッピング用の色域を出力側の色域に圧縮する際には、図15(b)中にハッチングを付して示した領域が、図15(c)中にハッチングを付して示した領域に圧縮されるような写像を行う。
尚、図15(a)および図15(b)では、こうした色域の拡張および圧縮を行う際に異なる色彩に変更される領域(ハッチングを付して示した領域)と、元の色彩が維持される領域とが、明確に区分されているかのように表示されているが、実際には、これら2つの領域は一方の領域から他方の領域へと連続的に変化しており、明確な境界を有しているわけではない。図中でこれら2つの領域の境界が破線で示されているのは、こうしたことを表したものである。図12のステップS210およびS212では、このようにして入力側の色域をマッピング用の色域に一旦拡張した後、マッピング用の色域を出力側の色域に圧縮する処理を行う。
ここで、本実施例のマッピングデータ生成処理において、入力側の色域を出力側の色域に変換する際に、一旦、マッピング用の色域を経由して行う理由について説明する。図16は、入力側の色域をマッピング用の色域に拡張することに伴って、色彩が異なる色彩に変換される様子を概念的に示した説明図である。図16では、入力側の色域内にあって明度L*の等しい5つの色彩(色彩Aないし色彩E)が、マッピング用色域内にある5つの色彩(色彩aないし色彩e)に変換される様子が示されている。図示した例では、入力側の色域内の色彩Aないし色彩Eは、彩度C*が強調された色彩aないし色彩eに変換され、また、元の色彩の彩度C*が大きくなるほど強調の度合いが大きくなっている。更に、彩度の大きな色彩(例えば色彩Dや色彩E)については、明度L*についても変更されている。前述したように、マッピング用の色域は入力側の色域を包含するように設定されているため、入力側の色域をマッピング用の色域に変換するに際しては、このように彩度C*を強調する方向の変換しか発生することはない。従って、色彩や明度の連続性を保ったまま色域を拡張する変換を、容易に実現することが可能である。
図17は、マッピング用の色域を出力側の色域に圧縮することに伴って、色彩が異なる色彩に変換される様子を概念的に示した説明図である。図17では、マッピング用の色域内にある5つの色彩(色彩fないし色彩j)が、出力側の色域内にあって明度L*の等しい5つの色彩(色彩Fないし色彩J)に変換される様子が示されている。図示した例では、マッピング用の色域内の色彩fないし色彩jは、彩度C*が圧縮された色彩Fないし色彩Jに変換されている。また、元の色彩の彩度C*が大きくなるほど圧縮の度合いが大きくなり、更に、彩度の大きな色彩(例えば色彩fや色彩g)については、明度L*も変更されている。前述したように、マッピング用の色域は出力側の色域も包含するように設定されているため、マッピング用の色域を出力側の色域に変換する際には、このように彩度C*を圧縮する方向の変換しか発生しない。このため、色彩や明度の連続性を保ったまま色域を圧縮する変換を、容易に実現することが可能である。
仮に、マッピング用の色域を経由させることなく、入力側の色域を出力側の色域に直接変換した場合、図16および図17に示したような単純な変換とはならない。すなわち、明度L*が大きな値を取る領域では、彩度C*を圧縮する変換が行われ、明度L*が小さな値を取る領域では、彩度C*を強調する変換が行われる。また、図16および図17に示したように、高彩度領域では色域の拡張時および圧縮時のそれぞれで明度L*も変更されるから、中間的な明度L*の領域では、変換に伴って彩度C*が強調される領域と圧縮される領域とが混在して発生する。結局、マッピング用の色域を経由させることなく、入力側の色域から出力側の色域へ直接変換することで、同様な変換を実現しようとすると、個々の色彩を写像する方向および距離が複雑に切り換わるたいへんに複雑な写像となってしまう。実際には、このような複雑な写像を行うことは困難であり、従って、色彩や明度の連続性を保ったまま色域を変換することは困難である。これに対して、本実施例のマッピングデータ生成処理のように、マッピング用の色域を経由させれば、色彩や明度の連続性を保ったまま、入力側の色域をマッピング用の色域に拡張し、更にマッピング用の色域を出力側の色域に圧縮することで、結局、色彩や明度の連続性を保ったまま入力側の色域を出力側の色域に変換することが可能となるのである。
以上のようにして、マッピング用の色域を経由させて、入力側の色域を出力側の色域に変換したら(図12のステップS210、S212)、上述した処理を、全ての基本色相について行ったか否かを判断する(ステップS214)。ここで基本色相とは、図13(a)に示したY,R,M,B,C,Gの6つの色相のことである。前述したように、ステップS202において、これら6つの基本色相の中から1つの色相を選択し、その色相について、上述した処理を行っているので、全ての基本色相についての処理を終了したか否かを判断するのである。そして、未だ処理していない基本色相が残っている場合は(ステップS214:no)、ステップS202に戻って新たな基本色相を選択し、その色相について、上述した一連の処理を行う。こうした処理を繰り返し、全ての基本色相についての処理を終了したら(ステップS214:yes)、補間演算によってマッピングデータを生成する処理を開始する(ステップS216)。
図18は、補間演算によってマッピングデータを生成する方法について示した説明図である。先ず、図12のステップS202ないしステップS214までの上述した処理を行うことによって、Y,R,M,B,C,Gの6つの基本色相のそれぞれについて、入力側の色域と出力側の色域との対応関係が得られている。例えば、ある色相で入力側の色域を出力側の色域に変換したということは、その色相の彩度C*−明度L*平面上で、入力側の座標値(C*in,L*in)に対して、出力側の色彩(C*out ,L*out )を対応付けたことに他ならない。図18には、6つの基本色相について得られた、このような(C*in,L*in)と(C*out ,L*out )との対応関係がまとめて示されている。尚、図中に示した縦軸は、図13を用いて説明した円柱座標において色相に対応する角度θを表している。また、基本色相は6つ存在が、図18では、θ=180に対応する色相B、θ=240に対応する色相C、θ=300に対応する色相G、およびθ=360に対応する色相Yについては、表示が省略されている。
図18から明らかなように、ある色相(例えばθ=30)での(C*in,L*in)と(C*out ,L*out )との対応関係が必要であれば、両側の基本色相に設定されている色彩、すなわちθ=0の色相Yの平面上にある点P0 に設定されている色彩と、θ=60の色相Rの平面状にある点P60に設定されている色彩とから、補間演算によってθ=30の色相での彩度C*および明度L*を算出すればよい。図12のステップS216では、6つの基本色相について得られた入力側の色域と出力側の色域との対応関係から、以上のような補間演算を一定角度毎(例えば、θで10度毎)に行うことにより、全色相でのマッピングデータを生成する処理を行う。
以上のようにして、全色相でのマッピングデータが得られたら、図12に示すマッピングデータ生成処理を終了して、図11の色変換テーブル設定処理に復帰する。色変換テーブル設定処理では、こうして得られたマッピングデータに基づいて、色変換テーブルの格子点にCMYK画像データを設定する処理(格子点データ設定処理)を行う。
D−2.格子点データ設定処理 :
図19は、色変換テーブルの格子点にCMYK画像データ(格子点データ)を設定する処理の流れを示すフローチャートである。以下、フローチャートに従って説明する。
格子点データ設定処理を開始すると、先ず初めに、RGB色空間を格子状に細分することにより、複数の格子点を生成する(ステップS302)。これは次のような処理である。画像データが1バイトデータであるとすると、RGB画像データは、R,G,Bの各成分について階調値0〜階調値255の値を取り得る画像データである。従って、互いに直交する3軸にR座標、G座標、B座標をとって一辺の長さが255のRGB色空間を考えると、全てのRGB画像データは、この立方体のRGB色空間内に対応付けることが出来る。ステップS302では、各軸を直角に分割して、RGB色空間内に複数の格子点を生成する処理を行う。図20は、RGB色空間内に複数の格子点を生成した様子を概念的に示した説明図である。
次いで、RGB色空間内に生成した複数の格子点の中から、格子点データ(CMYK画像データ)を設定しようとする対象の格子点を1つ選択する(ステップS304)。格子点はRGB色空間内に設定されており、格子点の座標値はRGB画像データを表している。そこで、このRGB画像データを、いわゆるsRGBという規格に基づいて表現されたカラー画像データと解釈して、Lab表色系で表された色彩のデータ(Labデータ)に変換する(ステップS306)。RGB画像データがsRGB規格によって表現されていれば、簡単な変換式によって、同じ色彩を表すLabデータに変換することができる。
こうして選択した格子点に対応するLabデータが得られたら、前述したマッピングデータ生成処理によって求めておいたマッピングデータに従って、Labデータを変換する(ステップS308)。すなわち、前述したように、図12のマッピングデータ生成処理によって得られたマッピングデータは、デジタルカメラやディスプレイで用いられているRGB画像データを、色域の異なるCMYK画像データで適切に表現するためには、RGB画像データの色彩をどのような色彩に変換しておけばよいかを示したデータである。従って、マッピングデータを参照すれば、格子点の座標値が表す色彩を、CMYK画像データではどのような色彩として表現すればよいかを知ることができる。尚、前述したように、マッピングデータは、明度L*を中心軸として、角度θによって色相を、中心軸からの距離によって彩度を表した円柱座標によって表現されており、一方、Labデータは、明度L*を縦軸に取り、互いに直交するa*軸およびb*軸によって色相および彩度を表した直角座標によって表現されているが、マッピングデータの座標系を円柱座標から直角座標に変換しておけばよい。このようにして、マッピングデータに基づいて変換されたLabデータは、格子点の座標値が表す色彩をCMYK画像データで表現する場合に、RGB画像データとCMYK画像データとの色域の違いを適切に吸収するためには、どのような色彩としておけばよいかを示すLabデータとなっている。
そこで、このようにして得られたLabデータを、CMYK画像データに変換する(ステップS310)。かかる変換は、種々のCMYK画像データと、その画像データによって実際に得られる色彩のLab測色値との対応関係に基づいて行う。このような対応関係は、以下に説明するように、パッチ画像と呼ばれるカラー画像を印刷することによって求めることができる。
図21は、種々のCMYK画像データを用いてパッチ画像を印刷する様子を概念的に示した説明図である。図21中に示した複数の小さな矩形は、一つ一つが固有のCMYK画像データに対応するカラー画像(パッチ画像)を表している。尚、実際のパッチ画像は、C,M,Y,Kの4種類の階調値を「0」〜「255」の範囲で、いわば四次元的に変更しながら印刷するが、こうした四次元的な変更を二次元的な図として表現することは困難である。そこで、図21では、便宜上、C,M,Yの3種類の階調値を「0」〜「255」の範囲で、いわば三次元的に変更するものとして表示している。このようにして印刷したパッチ画像を測色すれば、CMYK画像データとLabデータとの対応関係を求めることができる。図19のステップS310では、このようにして求めておいた対応関係を参照することにより、Labデータを対応するCMYK画像データに変換するのである。
以上のようにして、選択した格子点についてのCMYK画像データが得られたら、得られたCMYK画像データを格子点データとして、格子点に記憶する(ステップS312)。次いで、RGB色空間内に生成した全ての格子点について、格子点データを記憶したか否かを判断する(ステップS314)。そして、未だ格子点データを記憶していない格子点が残っていれば(ステップS314:no)、ステップS304に戻って新たな格子点を1つ選択し、その格子点について上述した処理を行う。このような処理を繰り返し、全格子点について格子点データを記憶したと判断されたら(ステップS314:yes)、図19に示した格子点データ設定処理を終了して、図11の色変換テーブル設定処理に復帰した後、色変換テーブル設定処理も終了する。以上のような処理を行うことにより、全ての格子点にCMYK画像データが設定された色変換テーブルを得ることができる。
このようにして得られた色変換テーブルは、単に、RGB各色の階調値によって表現されたカラー画像データを、CMYK各色の階調値によって表現されたデータに変換しているだけでなく、RGB画像データとCMYK画像データとの色域の違いを適切に吸収可能な色変換テーブルとなっている。本実施例の印刷装置10では、このような色変換テーブルを参照して色変換処理を行っているので(図7のステップS104)、高画質なカラー画像を印刷することが可能となっている。
E.変形例 :
本実施例には種々の変形例が存在している。以下では、これら変形例について簡単に説明する。
(1)第1の変形例 :
上述した実施例では、マッピング用の色域を設定する際に、予め複数用意しておいた候補の色域の中から、入力側の色域および出力側の色域を包含する色域を選択することによって設定するものとした。しかし、入力側の色域および出力側の色域に基づいて、マッピング用の色域を生成することとしても良い。
図22は、入力側の色域および出力側の色域から、マッピング用の色域を生成している様子を概念的に示した説明図である。図示した例では、入力側の色域(ディスプレイの色域)の最大彩度点P1と、出力側の色域(プリンタの色域)の最大彩度点P2とを結んで、マッピング用の色域を生成している。また、図23は、入力側の色域を、生成したマッピング用の色域に拡張した後、マッピング用の色域を出力側の色域に圧縮している様子を概念的に示した説明図である。このようにして生成したマッピング用の色域を経由して、入力側の色域を出力側の色域に変換した場合でも、彩度C*の拡張と圧縮とが混在して行われることがない。このため、色彩や明度の連続性を保ったまま入力側の色域を出力側の色域に変換することが可能となる。
(2)第2の変形例 :
以上に説明した実施例では、RGB画像データをCMYK画像データに変換する際に、色域の違いを吸収するような変換(マッピング)も併せて行うものとして説明した。しかし、同じRGB画像データを扱う画像機器であっても、色域が異なっていることは珍しいことではない。このような場合には、RGB画像データ間での色域の違いを吸収するためのマッピングが必要になる。従って、本実施例は、RGB画像データをRGB画像データに変換する場合、あるいはCMYK画像データをCMYK画像データに変換する場合にも、好適に適用することが可能である。
以上、本実施例の印刷装置について説明したが、本発明は上記すべての実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。
本実施例の印刷装置の概要を示した説明図である。 本実施例の印刷装置の外観形状を示す斜視図である。 印刷画像を読み込むために印刷装置の上部に設けられた原稿台カバーを開いた様子を示す説明図である。 スキャナ部の手前側を持ち上げて回転させた様子を示した斜視図である。 本実施例の印刷装置の内部構成を概念的に示した説明図である。 インク吐出ヘッドにインク滴を吐出する複数のノズルが形成されている様子を示した説明図である。 画像を印刷する画像印刷処理の流れを示すフローチャートである。 色変換処理のために参照される色変換テーブルを概念的に示した説明図である。 ディザマトリックスの一部を拡大して例示した説明図である。 ディザマトリックスを参照しながら画素毎にドット形成の有無を判断している様子を概念的に示した説明図である。 色変換テーブルを設定する処理の流れを示したフローチャートである。 マッピングデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。 円柱座標によって色域の違いを表した説明図である。 マッピング用の色域を設定している様子を概念的に示す説明図である。 入力側の色域をマッピング用の色域に拡張した後、出力側の色域に圧縮する様子を概念的に示した説明図である。 入力側の色域をマッピング用の色域に拡張することに伴って、色彩が異なる色彩に変換される様子を概念的に示した説明図である。 マッピング用の色域を出力側の色域に圧縮することに伴って、色彩が異なる色彩に変換される様子を概念的に示した説明図である。 補間演算によってマッピングデータを生成する方法について示した説明図である。 色変換テーブルの格子点にCMYK画像データを設定する処理の流れを示すフローチャートである。 RGB色空間内に複数の格子点を生成した様子を概念的に示す説明図である。 CMYK画像データを用いてパッチ画像を印刷する様子を概念的に示した説明図である。 入力側の色域および出力側の色域からマッピング用の色域を生成している様子を概念的に示した説明図である。 生成したマッピング用の色域を経由して、入力側の色域を出力側の色域に変換する様子を概念的に示した説明図である。
符号の説明
10…印刷装置、 12…インク吐出ヘッド、 100…スキャナ部、
200…プリンタ部、 240…印刷キャリッジ、 241…印字ヘッド、
242…インクカートリッジ、 243…インクカートリッジ、
260…制御回路、 300…操作パネル

Claims (10)

  1. 第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換する画像データ変換装置であって、
    前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している対応関係記憶手段と、
    前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する画像データ変換手段と
    を備え、
    前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
    前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
    前記記憶されている対応関係は、
    前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
    前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係である画像データ変換装置。
  2. 請求項1に記載の画像データ変換装置であって、
    前記記憶されている対応関係は、
    予め設定しておいた色相において、前記第1の色域の最大彩度点と前記第2の色域の最大彩度点とを直線で結ぶことによって前記第3の色域を生成し、
    前記第1の色域を前記第3の色域に拡張した後、該第3の色域を前記第2の色域に圧縮することによって生成した対応関係である画像データ変換装置。
  3. 請求項1に記載の画像データ変換装置であって、
    前記第1のカラー画像データは、光の三原色を構成する赤、緑、青の各色の階調値によって色彩を表現する画像データであり、
    前記第2のカラー画像データは、インクの三原色を構成するシアン、マゼンタ、イエロの各色の階調値によって色彩を表現する画像データである画像データ変換装置。
  4. 第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換した後、該第2のカラー画像データに基づいてカラー画像を印刷する印刷装置であって、
    前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している対応関係記憶手段と、
    前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する画像データ変換手段と、
    前記第2のカラー画像データに基づいて画像を印刷する画像印刷手段と
    を備え、
    前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
    前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
    前記記憶されている対応関係は、
    前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
    前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係である印刷装置。
  5. 第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換する画像データ変換方法であって、
    前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している第1の工程と、
    前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する第2の工程と
    を備え、
    前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
    前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
    前記第1の工程で記憶している対応関係は、
    前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
    前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係である画像データ変換方法。
  6. 第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換した後、該第2のカラー画像データに基づいてカラー画像を印刷する印刷方法であって、
    前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している工程(A)と、
    前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する工程(B)と、
    前記第2のカラー画像データに基づいて画像を印刷する工程(C)と
    を備え、
    前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
    前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
    前記工程(A)で記憶している対応関係は、
    前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
    前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係である印刷方法。
  7. 第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換するために参照される対応関係を設定する対応関係設定方法であって、
    前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
    前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
    前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付ける工程(ア)と、
    前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより、前記対応関係を設定する工程(イ)と
    を備える対応関係設定方法。
  8. 第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している第1の機能と、
    前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する第2の機能と
    をコンピュータを用いて実現させるとともに、
    前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
    前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
    前記第1の機能によって記憶される対応関係は、
    前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
    前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係であるプログラム。
  9. 第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換した後、該第2のカラー画像データに基づいてカラー画像を印刷する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    前記第1のカラー画像データと前記第2のカラー画像データとの対応関係を記憶している機能(A)と、
    前記対応関係に従って、前記第1のカラー画像データを前記第2のカラー画像データに変換する機能(B)と、
    前記第2のカラー画像データに基づいて画像を印刷する機能(C)と
    をコンピュータを用いて実現させるとともに、
    前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
    前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
    前記機能(A)によって記憶される対応関係は、
    前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付け、
    前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより生成された対応関係であるプログラム。
  10. 第1の画像機器による色再現を想定して生成された第1のカラー画像データを、第2の画像機器による色再現を想定した第2のカラー画像データに変換するために参照される対応関係を設定する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    前記第1の画像機器は、表現可能な色彩の範囲である色域として第1の色域を有する機器であり、
    前記第2の画像機器は、前記色域として、前記第1の色域とは異なる第2の色域を有する機器であり、
    前記第1の色域を、該第1の色域および前記第2の色域を包含するように設定された第3の色域に拡張した後、該第3の色域を該第2の色域に圧縮することによって、該第1の色域に含まれる各色彩と該第2の色域の各色彩とを対応付ける機能(ア)と、
    前記第1の色域に含まれる各色彩と前記第2の色域に含まれる各色彩との対応関係に従って、該第1の色域に含まれる色彩を表す前記第1のカラー画像データと、該第2の色域の色彩を表す前記第2のカラー画像データとを対応付けることにより、前記対応関係を設定する機能(イ)と
    をコンピュータを用いて実現するプログラム。
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