JP2005295047A - 色再現定義作成方法および色変換方法 - Google Patents

色再現定義作成方法および色変換方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 共通色再現領域として適した広さおよび形状の色再現領域を有する仮想的な出力デバイスにおける色再現定義を作成し、階調の連続性が維持されると共に、複数の色変換先のデバイス間における印象の一致も得られる色変換を行う。
【解決手段】 現実の色材の中から仮想デバイス用の色材を選択し、選択した色材を用いてデバイス値最大のときに所定の黒色が得られるようにグレーバランスを調整し、グレーを出力するときのデバイス値と明度との関係が線形となるように各デバイス値に色材量を割り当て、割り当てられた色材量によって仮想デバイスが再現可能な色の領域を基準色群に対する包含率によって評価し、評価が悪ければ色材の選択からやり直す。これによって仮想デバイスにいける色再現定義を得、その色再現定義が用いられたガマットマッピングを含んだ色変換を行う。
【選択図】 図8

Description

本発明は、複数色それぞれのデバイス値に従った量の各色の色材によって媒体上に画像を出力するデバイスにおけるデバイス値と出力色との対応関係を表した色再現定義を作成する色再現定義作成方法、および複数のデバイス間でデバイス値を変換する色変換方法に関する。
例えば、記録された画像を読み取って画像データを得るカラースキャナや、固体撮像素子上に被写体の画像を結像して読み取ることにより画像データを得るDSC(ディジタルスチールカメラ)等、画像を入力して画像データを得る、様々なタイプの入力デバイスが知られている。これらの入力デバイスでは、画像データは、例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色についてそれぞれ例えば0〜255等の決まった範囲のデバイス値で表わされる。これらR、G、B3色についてそれぞれ決まった範囲内のデバイス値で表現することのできる色には自ずと限界がある。このため、元々の画像の色が極めて豊かな表現を持っていたとしても、一旦入力デバイスを用いて画像データに変換すると、その画像データによって表わされる画像は、そのR、G、B色空間内の上記範囲に相当する色領域内の色に制限されることになる。
また、画像データに基づいて画像を出力する出力デバイスについても、例えば、印画紙上をレーザ光で露光してその印画紙を現像することにより印画紙上に画像を記録する写真プリンタ、電子写真方式やインクジェット方式などの方式で用紙上に画像を記録するプリンタ、輪転機を回して多量の印刷物を作成する印刷機、画像データに基づいて表示画面上に光を発光させて画像を表示するCRTディスプレイやプラズマディスプレイ等といった発光型の表示デバイス等、様々なタイプの出力デバイスが知られているが、これらの出力デバイスについても上述の入力デバイスと同様、各出力デバイスに応じた色表現領域が存在する。すなわち、出力デバイスは、例えばR、G、B3色を表現する画像データやC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(墨)の4色を表現する画像データに基づいて様々な色を表現することができるが、その表現できる色は、出力デバイス色空間(例えばRGB空間、CMYK空間等)のある色領域内(例えばR、G、Bそれぞれについて0〜255の範囲のデバイス値で表わされる色領域内等)に制限される。
このような入力デバイスや出力デバイスで表現可能な色の領域は、色再現領域(カラーガマット:Color Gamut)と称される。また、上述したデバイス値(デバイス色空間の座標値)と色再現領域内の各色との対応関係をLUT(Look Up Table)などで表したものを色再現定義(カラープロファイル)と称する。
近年では、種々の入力デバイスおよび出力デバイスの相互間で画像データを転用することが増えてきており、画像データの転用に際して色再現定義を用いて画像の色を等色に保つ等色変換方法も知られているが、上述したように色再現領域(カラーガマット)は各デバイスによって異なるため、画像の色を単に等色に保つ方法で画像データを転用すると、色再現領域が不一致の部分で色表現の欠落などを生じる場合があり、転用された画像データが表す画像が不自然な画像となってしまう。
一方で、色再現領域が相違しているにも係わらず、元々は同一の画像を、種々のデバイスそれぞれにおいて人の目に自然な画像として表現可能であるということが経験的に知られている。これら種々のデバイスそれぞれによって表現された自然な画像は、デバイスの色再現領域の違いに応じた互いに多少異なる色で表現されているが、人間の目の順応性が高いために、どのデバイスで表現された画像であっても自然な印象を受けることとなる。
そこで、画像データの転用に際して画像の自然な印象を保つように画像の色を変換する色変換が求められる。このような色変換は、あるデバイスの色再現領域(カラーガマット)内の各色を他のデバイスの色再現領域(カラーガマット)内の各色に過不足なく対応づけるような色変換であることが望ましく、この色変換をガマットマッピング(Gamut Mapping)と称する。
ここで、例えば1つの入力デバイスから複数機種の出力デバイスに画像データが転用される場合を想定する。
この場合に、転用元の入力デバイスの色再現領域(カラーガマット)から転用先の各出力デバイスの色再現領域(カラーガマット)への各色変換(ガマットマッピング)が個別に実行されるものとすると、しばしば、複数機種の出力デバイスそれぞれによって出力される画像の印象が相互に異なってしまうという問題が生じる。そこで、複数機種の出力デバイスそれぞれの色再現領域を包含する仮想的な共通色再現領域を作成し、入力デバイスの色再現領域から共通色再現領域への色変換と、共通色再現領域から各出力デバイスの色再現領域への色変換とを経る色変換方式が提案されている(例えば特許文献1参照)。このような色変換方式が採用されることによって、共通の色変換元のデバイスからそれぞれ色変換される複数の色変換先のデバイス間で転用後の画像の印象が一致すると期待されている。
また、上記のように画像データが転用される場合には、入力デバイスにおける色表現の方式と出力デバイスにおける色表現の方式とが、例えば、RGB3色での色表現とCMY3色での色表現というように異なる方式であることが多く、そのように色表現の方式が異なるデバイス相互間では色再現領域の形状が大きく異なっている。そして、形状が大きく異なる色再現領域間で一般的な方式の色変換が実行されると、しばしば、階調の飛びや潰れなどといった不連続が生じて画質劣化の原因となる。そこで、色変換(ガマットマッピング)における色の変化方向がデバイス色空間で決定されることによって色変換時に階調の連続性が維持される色変換が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2002−252785号公報 特開2001−103329号公報
階調の連続性が維持されると共に、転用先のデバイス間における印象の一致も得られる色変換は、特許文献1に記載の色変換と特許文献2に記載の色変換との組み合わせによって得られると一見考えられる。
しかし、特許文献1に記載の色変換と特許文献2に記載の色変換とが組みあわされるためには、上述した共通色再現領域内の各色とデバイス値との対応関係を表した色再現定義が存在していなければならないが、この共通色再現領域は、複数機種のデバイスそれぞれの色再現領域を包含するように仮想的作成されたものであるため、デバイス色空間との対応については全く定義されていない。
また、共通色再現領域自体についても、複数デバイスそれぞれの色再現領域を包含していればどこまで広くてもよいという訳ではなく、適切な広さや形状を有する共通色再現領域でなければ、結局は階調の不連続などを生じてしまうこととなる。
本発明は上記事情に鑑み、共通色再現領域として適した広さおよび形状の色再現領域を有する仮想的な出力デバイスにおける色再現定義を作成する色再現定義作成方法、および階調の連続性が維持されると共に、複数の色変換先のデバイス間における印象の一致も得られる色変換方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の色再現定義作成方法は、
複数色それぞれのデバイス値に従った量の各色の色材によって媒体上に画像を出力する仮想的な仮想デバイスにおけるデバイス値と出力色との対応関係を表した色再現定義を作成する色再現定義作成方法であって、
仮想デバイスで用いられる複数色の色材の候補を現実の色材から選択する選択過程と、
選択過程で選択された複数色の色材を用いて仮想デバイスが所定の黒色を出力するときの各色の色材量を、各色におけるデバイス値の最大値に対応付けるグレーバランス調整過程と、
仮想デバイスが明度の異なる無彩色を出力するときの明度とデバイス値との関係が線形関係になるように、各デバイス値に各色材量を対応付けるデバイス値対応過程と、
仮想デバイスが再現可能な色の範囲の広さを複数の基準色の包含率によって評価し、評価結果に応じて前記選択過程からやり直させる評価過程とを有することを特徴とする。
ここで、「線形関係」とは、厳密な意味での線形には限られず、実質的あるいは実用的に線形な関係であればよい。
本発明の色再現定義作成方法によれば、理想的なグレーバランスとグレー階調を有し、現実の出力デバイスに対する共通色再現領域として適切な形と広さの色表現範囲を有する仮想デバイスにおける色再現定義が得られる。
上記目的を達成する本発明の色変換方法は、
画像の色とデバイス値とを媒介する現実の第1デバイスにおけるデバイス値を、該第1デバイスによって媒介される色がデバイスに非依存の表色系で表現された表色値に変換する第1の色表現変換と、
複数色それぞれのデバイス値に従った量の各色の色材によって媒体上に画像を出力する仮想的な仮想デバイスで用いられる複数色の色材の候補を現実の色材から選択し、その選択された複数色の色材を用いて仮想デバイスが所定の黒色を出力するときの各色の色材量を、各色におけるデバイス値の最大値に対応付け、仮想デバイスが明度の異なる無彩色を出力するときの明度とデバイス値との関係が線形関係になるように、各デバイス値に各色材量を対応付け、仮想デバイスが再現可能な色の範囲の広さを複数の基準色の包含率によって評価し、評価結果に応じて色材候補の選択からやり直すことによって得られた仮想デバイスにおけるデバイス値と出力色との対応関係に基づいた、上記第1デバイスで再現可能な色領域内の各色を前記仮想デバイスで再現可能な色領域内の各色に変換する第1の色領域変換と、
仮想デバイスで再現可能な色領域内の各色を、上記複数色と同種の複数色それぞれのデバイス値に従った量の各色の色材によって媒体上に画像を出力する現実の第2デバイスで再現可能な色領域内の各色に変換する第2の色領域変換と、
上記第2デバイスによって再現される色がデバイスに非依存の表色系で表現された表色値を、その第2デバイスにおけるデバイス値に変換する第2の色表現変換とを有することを特徴とする。
本発明の色変換方法によれば、適切な広さや形を有し、理想的なデバイス値に対応付けられた共通色再現領域を介した色変換によって、階調の連続性が維持されると共に、複数の色変換先の出力デバイス間における印象も一致する。
本発明の色変換方法は、
「 上記第1の色表現変換と上記第1の色領域変換が、上記第1デバイスにおけるデバイス値と仮想デバイスで再現可能な色領域内の各色とが対応付けられた第1の合成変換定義によって合成変換として定義されたものであり、
上記第2の色領域変換と上記第2の色表現変換が、仮想デバイスで再現可能な色領域内の各色と上記第2デバイスにおけるデバイス値とが対応付けられた第2の合成変換定義によって合成変換として定義されたものである」
という形態が好適である。
この好適な形態によれば、第1の合成変換定義および第2の合成変換定義を従来の等色変換方法における色再現定義に置き換えるだけで本発明の色変換を容易に実現することができる。
以上説明したように、本発明の色再現定義作成方法によれば、共通色再現領域として適した広さおよび形状の色再現領域を有する仮想的な出力デバイスにおける色再現定義が得られ、本発明の色変換方法によれば、そのような仮想的な出力デバイスの色再現定義に基づいて、階調の連続性が維持されると共に、複数の色変換先のデバイス間における印象の一致も得られる色変換が実現される。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態が適用された画像入力−色変換−画像出力システムの全体構成図である。
ここには、本発明にいう第1デバイスの一例に相当するカラースキャナ10が示されており、そのカラースキャナ10では、カラーリバーサルフィルム上に記録された原稿画像11が読み取られてRGB3色それぞれのデバイス値で画像の色を表現した画像データが生成される。このRGBの画像データはパーソナルコンピュータ20に入力される。このパーソナルコンピュータ20では、カラースキャナ10で得られた画像データが、本発明にいう第2デバイスの一例に相当するカラープリンタ30に適した、CMY3色のそれぞれのデバイス値で画像の色を表現した、画像出力用の画像データに変換される。この画像出力用の画像データは、カラープリンタ30に入力され、そのカラープリンタ30では、入力された画像データのデバイス値に応じた量の色材によってプリント出力が行なわれてプリント画像31が形成される。
ここで、このパーソナルコンピュータ20は、色変換装置としての機能を有しており、カラースキャナ10で得られた画像データをカラープリンタ30用の画像データに変換する際は、あらかじめ作成して記憶している色変換定義を参照してデバイス値の変換を行っている。この色変換定義については後述する。
この図1に示すシステムでは画像データに基づく画像を出力する出力デバイスの一例としてカラープリンタ30を示したが、このカラープリンタ30は、電子写真方式のカラープリンタであってもよく、インクジェット方式のカラープリンタであってもよく、変調されたレーザ光で印画紙を露光してその印画紙を現像する方式のプリンタであってもよく、デバイス値に応じた量の色材によって出力するものであればプリント方式の如何を問うものではない。また、出力デバイスとしては、プリンタに限定されるものではなく印刷機などであってもよい。
以下の説明では、この図1に示すシステムを前提とした説明を行うので、この図1に示す要素については、特に図番を示さずに符号を使って参照する。
ここで、パーソナルコンピュータ20の内部で参照される色変換定義の基本概念と、その色変換定義が参照されて実行されるデバイス値の基本的な変換について説明する。
パーソナルコンピュータ20によって参照される色変換定義は、カラースキャナ10用のデバイス値(RGB値)とカラープリンタ30用のデバイス値(CMY値)との対応関係を定義したものであり、基本的な色変換定義は、カラースキャナ10におけるデバイス値と色との関係を表した色再現定義(入力プロファイル)と、カラープリンタ30におけるデバイス値と色との関係を表した色再現定義(出力プロファイル)との結合によって作成される。
なお、これらの色再現定義(入力プロファイルおよび出力プロファイル)では、デバイスで再現される色は、デバイスに非依存な色空間の座標によって客観的に表されており、デバイスに非依存な色空間としては、L***色空間やXYZ色空間やLCH色空間やL***色空間などが知られている。本実施形態では、デバイスに非依存な色空間としてL***色空間が採用されている。
図2は、入力プロファイルの概念図である。
入力プロファイル41はカラースキャナのメーカ等から入手されるのが一般的であり、この入力プロファイル41では、RGB空間上の座標点(RGB値)とL***色空間上の座標点(Lab値)との対応がLUT(Look Up Table)形式で定義されている。また入力プロファイル41では、RGB空間からL***色空間への順方向変換と、L***色空間からRGB空間への逆方向変換とのそれぞれが定義されており、これによってRGB空間とL***色空間との相互対応が定義されている。
この入力プロファイル41は、カラースキャナの種類や、さらに一般的には入力デバイスの種類によってそれぞれ異なる、入力デバイスに依存したプロファイルである。
図3は、出力プロファイルの概念図である。
カラープリンタに対応する出力プロファイル42も、そのカラープリンタのメーカから提供されることが多く、この出力プロファイル42では、CMY空間上の座標点(CMY値)とL***色空間上の座標点(Lab値)との対応がLUT形式で定義されている。また、入力プロファイルと同様に出力プロファイル42でも、CMY空間からL***色空間への順方向変換と、L***色空間からCMY空間への逆方向変換とのそれぞれが定義されており、これによってCMY空間とL***色空間との相互対応が定義されている。
この出力プロファイル42は、出力デバイスに応じてそれぞれ異なる、出力デバイスに依存したプロファイルである。
図4は、入力プロファイルと出力プロファイルとの結合からなる色変換定義の概念図である。
色変換定義43は、入力プロファイル41と出力プロファイル42がパーソナルコンピュータ20によって結合されることによって作成される。ここに示す色変換定義43は、RGB空間からCMY空間へのデバイス値の変換を定義しており、入力プロファイル41における順方向変換と、出力プロファイル42における逆方向変換が結合されたものである。基本的な結合の際には、順方向変換の出力値であるLab値がそのまま逆方向変換の入力値として用いられる。このように順方向変換と逆方向変換が結合されて得られる基本的な色変換定義43に従ったデバイス値の基本的な変換が、パーソナルコンピュータ20が有する色変換装置としての機能によって実行されると、カラープリンタ30では、原稿画像11の色がそのまま再現されたプリント画像31が得られることとなる。
図5は、パーソナルコンピュータ20が有する色変換装置としての機能を表した機能ブロック図である。
図5に示すように、色変換装置は、データ取得部21と、LUT結合データ変換部22と、データ出力部23と、プロファイル記憶部24と、プロファイル指定部25とで構成されている。
データ取得部21は、カラースキャナ10から画像データを取得するものであり、データ出力部23は、カラープリンタ30に向けて画像データを出力するものである。
LUT結合データ変換部22は、図4で説明したように入力プロファイルと出力プロファイルを結合して色変換定義を作成し、その色変換定義に従ってデバイス値の変換を行うものである。
プロファイル記憶部24には、複数の入力デバイスそれぞれに対応した複数の入力プロファイル41a,…,41mと、複数の出力デバイスそれぞれに対応した複数の出力プロファイル42a,…,42nが記憶されている。
プロファイル指定部25は、プロファイル記憶部24に記憶されている複数の入力プロファイル41a,…,41mおよび複数の出力プロファイル42a,…,42nのなかから、LUT結合データ変換部22によって結合される対象となる入力プロファイルと出力プロファイルを、オペレータの操作に応じて指定するものである。
このような色変換装置によって、上述した色変換定義の作成とデバイス値の変換が行われる。
ところで、上述した基本的な色変換定義に従った基本的な変換では、以下に説明するように、カラースキャナ10の色再現領域(カラーガマット)とカラープリンタ30の色再現領域(カラーガマット)とが一般的には一致しないという問題がある。
図6は、カラースキャナ10とカラープリンタ30の色再現領域の模式図である。
図6のパート(A)は、入力デバイス用の色空間であるRGB空間を表したものであるが、この図6のパート(A)には、図示の簡単のためR−G平面が示されている。図6のパート(B)とパート(C)も同様であり、図6のパート(B)には、デバイスに非依存な色空間の1つであるL***空間のL*−a*平面が示されており、図6のパート(C)には、出力デバイス用の色空間であるCMY空間のC−M平面が示されている。
カラースキャナ10は、原稿画像11を、R,G,Bそれぞれについて0〜255の値の数値を表わす画像データに変換するものとし、この場合、図6のパート(A)に示す矩形領域がカラースキャナ10の色再現領域101となる。
ここで、図2を参照して説明した入力プロファイルが用いられて、図6のパート(A)に示す、カラースキャナ10の色再現領域101が、L***空間に写像されると、その写像された色再現領域102は、図6のパート(B)に点線で示されるような領域となり、その色再現領域102が、さらに、図3を参照して説明した出力プロファイルが用いられて出力デバイス用の色空間であるCMY空間に写像されると、そのカラースキャナ10の色再現領域103は、図6のパート(C)に点線で示されるような領域となる。
これに対し、カラープリンタ30の色再現領域303は、図6のパート(C)のCMY空間上で、C,M,Yともに0〜255の数値範囲で示される立方体領域(図6のパート(C)ではC−M平面上の矩形領域)である。このため、原稿画像11がカラースキャナ10で読み取られてRGB空間上の画像データに変換され、その画像データがL***空間を経由してCMY空間上の画像データに変換されると、カラープリンタ30で表現することができる色領域(デバイス値でRGBともに0〜255の範囲)を超えたデバイス値に変換される場合がある。例えば図6のパート(C)に例示するような(C,M)=(110,290)や(C,M)=(−100,260)などといったデバイス値がこの場合に相当する。
また、図6のパート(C)に0〜255の矩形領域で示されるカラープリンタ30の色再現領域303を出力プロファイルを用いてL***空間に写像すると、図6のパート(B)に示す領域302のように表わされる。
さらに、図6のパート(B)のL***空間に写像されたカラープリンタ30の色再現領域302を図6のパート(A)の入力RGB空間にさらに写像すると、カラースキャナ10の色再現領域である矩形の領域101からはみ出た部分のある、‘ひしゃげた’形の領域301のように表現される。
このようにカラースキャナ10とカラープリンタ30とで色再現領域が異なっていると、カラースキャナ10で取り込み可能であっても、カラープリンタ30では出力不可能な色が存在するという問題がある。このため、カラースキャナ10で表現可能な色を、カラープリンタ30で表現可能な範囲内の色に置き換える色変換(ガマットマッピング)が必要となる。
最も単純なガマットマッピングとしては、カラープリンタ30の色再現領域から外れた色を表した画像データを、カラープリンタ30の色再現領域の境界に位置する画像データとなるようにクリッピングを行うというものがある。具体的には、(C,M)=(110,290)は、(C,M)=(110,255)に変更され、(C,M)=(−100,260)は(C,M)=(0,255)に変更されることになる。このガマットマッピングは、デバイス色空間におけるガマットマッピングの一種である。このガマットマッピングでは、原稿画像中に表現されている色がカラープリンタ30の色再現領域外の色である場合に会長のつぶれ等が生じて画像に欠陥が生じる。
また、L***空間に代表される共通色空間において、カラースキャナ10(入力デバイス)の色再現領域102内の色をカラープリンタ30(出力デバイス)の色再現領域302内の色に変換する色変換(ガマットマッピング)の手法が従来いくつか提案されている。
***空間における色変換(ガマットマッピング)では、カラープリンタ30で表現することのできる色再現領域を広く利用しようとしたとき、一般的には、図6のパート(B)に破線の矢印で示すような、カラースキャナ10の色再現領域101とカラープリンタ30の色再現領域302との重複領域202から外れたデータをその重複領域202の内部にマッピングする‘圧縮’と、図6のパート(B)に実線の矢印で示すように、その重複領域202内部のデータを、カラープリンタ30の色再現領域302の内部という条件を保った上で、その重複領域202の外部に広げる‘伸長’との双方が行なわれる。
このような、L***空間等におけるガマットマッピングによれば、上述したクリッピングにおける階調のつぶれ等をある程度緩和することができるが、共通の入力デバイスから複数の出力デバイス用に画像データを転用するような場合には、複数の出力デバイス相互間で画像の印象が異なってしまうおそれが大きい。
そこで、上述したように、複数の出力デバイスそれぞれの色再現領域を包含する仮想的な共通色再現領域を経由する方式のガマットマッピングが提案されている。
図7は、共通色再現領域を経由する方式の色変換(ガマットマッピング)を表す概念図である。
この図7では、L***空間上での色再現領域が示されている。
共通色再現領域302_0は、複数の出力デバイスそれぞれの色再現領域302_1,302_2を包含したものとなるように、それらの色再現領域302_1,302_2の形が拡大され変形されて作成されたものである。そして、入力デバイスの色再現領域102から複数の出力デバイスそれぞれの色再現領域302_1,302_2への色変換は、入力デバイスの色再現領域102から共通色再現領域302_0への前段部分51と、共通色再現領域302_0から各出力デバイスの色再現領域302_1,302_2への後段部分52_1,52_2との組み合わせとなる。この結果、後段部分52_1,52_2は互いによく似た変換となり、各出力デバイスにおける画像の印象も互いに一致することとなる。
ところが、上述したカラースキャナ10とカラープリンタ30のように、デバイス値のタイプ(RGBやCMYなど)が異なったデバイス間では、色再現領域の広さや形が大きく異なっていることが多く、入力デバイスの色再現領域102と共通色再現領域302_0も広さや形が大きく異なる場合がある。その場合には、前段部分51での変換が原因となって階調の不連続が生じてしまい、画像劣化の原因となる。たとえL***空間上で連続な変換であったとしても、最終的に到達したデバイス色空間上では不連続が生じてしまう。
このような不連続は、共通色再現領域302_0が用いられずに、入力デバイスの色再現領域102から各出力デバイスの色再現領域302_1,302_2への個別の色変換が行われる場合にも問題となり、この問題を解決するために、デバイス色空間上で色変換の方向性を確認しながらL***空間上で色変換を行うという技術も提案されている。
一見すると、共通色再現領域302_0を経由する方式の色変換の前段部分51に、デバイス色空間上で方向性を確認する色変換を適用することで問題が解決するように見えるが、各出力デバイスの色再現領域302_1,302_2とはことなり、共通色再現領域302_0にはデバイス色空間が対応づけられておらず、そのままでは適用することができない。また、仮想的な共通色再現領域302_0であるからと言って、デバイス色空間をでたらめに対応づけたのでは適切な色変換が得られないことは当然である。
そこで、以下では、出力デバイスに対する共通色再現領域302_0として利用可能な色再現領域を有した仮想的な出力デバイスを想定し、その仮想的な出力デバイスにおける色再現定義(カラープロファイル)を作成する方法について説明する。以下ではこの仮想的な出力デバイスを単に仮想デバイスと称する。
この仮想デバイスは、複数の色(ここではCMY3色)それぞれのデバイス値に応じた量の各色の色材を媒体に与えるものであり、デバイス値と色材量との関係は各色について独立に決まっていて互いに不干渉である。
図8は、本発明の色再現定義作成方法の一実施形態を表すフローチャートである。
この色再現定義作成方法は、選択過程(ステップS11)と、グレーバランス調整過程(ステップS12)と、デバイス値対応過程(ステップS13)と、評価過程(ステップS14)と、入出力プロファイル作成過程(ステップS15)とを有している。
まず、各過程の概略について説明する。
選択過程(ステップS11)は、本発明にいう選択過程の一例に相当し、現実に存在する種々の色材のなかから、仮想デバイスの色材として適当と思われるものを選ぶ過程である。
グレーバランス調整過程(ステップS12)は、本発明にいうグレーバランス調整過程の一例に相当し、CMY各色のデバイス値が同値であるときに無彩色が出力されるように、仮想デバイスにおけるグレーバランスを調整する過程である。
デバイス値対応過程(ステップS13)は、本発明にいうデバイス値対応過程の一例に相当し、CMY各色について、0〜255(0%〜100%)の各デバイス値に対応する色材量を割り当てる過程である。
評価過程(ステップS14)は、本発明にいう評価過程の一例に相当し、仮想デバイスの色再現領域が、共通色再現領域として適切なものとなったかどうかを評価する過程である。この評価過程における評価が悪い場合にはステップS11に戻って色材の選択からやり直すこととなり、評価がよい場合には仮想デバイスのカラープロファイルは完成である。
入出力プロファイル作成過程(ステップS15)は、図5に示すプロファイル記憶部24に記憶される入力プロファイル及び出力プロファイルを作る過程である。この過程では、ステップS14までで完成した仮想デバイスのカラープロファイルが用いられて、図2および図3を参照して説明した入力プロファイル41及び出力プロファイル42に替わって用いられる入力プロファイル及び出力プロファイルが作成される。
以下、各過程の詳細について説明する。
図9は、選択過程の説明図である。
この図9の横軸はa値、縦軸はb値を表している。
この図9のグラフ中には、オフセット印刷用のCMYインクそれぞれの色としてISOで規定されたab値を表す3つの点61c,61m,61yと、グラビア印刷用のCMYインクそれぞれの色としてISOで規定されたab値を表す3つの点62c,62m,62yが示されている。本実施形態では、オフセット印刷用のCMYインクにおける色相角を中心とした所定の色相角範囲内に存在する、彩度の高い色材が選択される。この図9のグラフには、そのように選択された色材の色も示されており、インクジェットプリンタのシアン63と、6色印刷用のマゼンタ64と、印刷の色校正専用出力機(カラープルーファ)のイエロー65が示されている。
ここで選択された色材は現実の色材であるので分光反射率がわかっており、各色の色材の分光反射率に対してLambert−Beerの法則による減法混色を当てはめると、CMY各色の分光反射率Rc(λ)、Rm(λ)、Ry(λ)と、各色の色材量(膜厚)c、m、yと、媒体の分光反射率Rw(λ)とから、出力色の分光反射率R(λ)が以下の関係式で求められる。
R(λ)={Rc(λ)}c×{Rm(λ)}m×{Ry(λ)}y×{Rw(λ)}
このように出力色の分光反射率R(λ)が求められると、所定の換算式を介して出力色のLab値が得られる。
グレーバランス調整過程では、このように求められる出力色のLab値が、ICCで決められている黒色点のLab値(L,a,b)=(2.79,0,0)となるような各色の色材量が、上述した各式によって逆算され、その各色の色材量が、各色のデバイス値が255(100%)であるときに仮想デバイスで用いられる色材量として設定される。これによって、仮想デバイスの色再現領域における黒色点は、ICCで決められている黒色点に一致する。また、各色のデバイス値が同値であるときに仮想デバイスから無彩色が出力されることとなる。
図10は、グレーバランス調整過程の結果を示す図である。
この図の横軸は波長λを表し、縦軸は分光反射率R(λ)を表している。
この図10のグラフには、CMY各色の分光反射率を表す曲線が示されており、点線の3曲線Nc,Nm,Nyは、各色のデバイス値が255(100%)であるときに出力される各色材そのものの分光反射率を表している。また、実線の3曲線Nc’,Nm’,Ny’は、点線の3曲線Nc,Nm,Nyが表す分光反射率を有する各色材が、ICCで決められている参照メディア上に与えられる場合の分光反射率を表している。この参照メディアは、波長に関わりなく反射率が89%でありLab値は(L,a,b)=(95.8,0,0)であるものと決められている。
このようにグレーバランスが調整されると、次に、デバイス値対応過程では、仮想デバイスによって明度の異なるグレーが出力されるときの明度(L値)とデバイス値との関係が線形関係になるように、0〜255(0%〜100%)の各デバイス値に色材量が割り当てられる。例えば、(C,M,Y)=(50%,50%,50%)のグレー点の場合には、上述した黒色点のL値「2.79」と参照メディアのL値「95.8」の中間のL値(2.79+95.8)/2が得られるような色材量が、上述した、分光反射率とLab値との換算式、および色材量と分光反射率との関係式が用いられて逆算される。
図11は、デバイス値対応過程の結果を表す図である。
この図にはL***空間が図示されていて、図11のパート(A)には、L***空間をL軸方向から見た状態が奥行きと共に立体的に示されており、図11のパート(B)とパート(C)とパート(D)には、L***空間をb軸方向から見た状態が奥行きと共に立体的に示されている。
図11のパート(A)には、デバイス値対応過程でデバイス値に割り当てられた色材量を用いる仮想デバイスにおける色再現領域が示されており、この色再現領域は、イエロー点PY、レッド点PR、マゼンタ点PM、ブルー点PB、シアン点PC、グリーン点PGの各頂点を有している。また、色再現領域の白点PWと黒点PKは、いずれもL軸上に存在する。
図11のパート(B)には、Y色のデバイス値が0%であって、C色およびM色のデバイス値がそれぞれ0%,10%,20%,…,100%と変化したときの出力色がメッシュ状に示されており、メッシュの4隅には白点PW、マゼンタ点PM、ブルー点PB、シアン点PCが位置している。白点PWにおけるL値は、L=95.8である。
同様に、図11のパート(D)には、Y色のデバイス値が100%であって、C色およびM色のデバイス値がそれぞれ0%,10%,20%,…,100%と変化したときの出力色がメッシュ状に示されており、メッシュの4隅には黒点PK、グリーン点PG、イエロー点PY、レッド点PRが位置している。黒点PKにおけるL値は、L=2.79である。
また、図11のパート(C)には、Y色のデバイス値が50%であって、C色およびM色のデバイス値がそれぞれ0%,10%,20%,…,100%と変化したときの出力色がメッシュ状に示されており、メッシュの中央には(C,M,Y)=(50%,50%,50%)のグレー点Pgrayが位置している。このグレー点Pgrayも白点PWおよび黒点PKと同様にL軸上に存在し、このグレー点PgrayにおけるL値は、L=(95.8+2.79)/2であり、グレー点Pgrayは白点PWと黒点PKとの中間点となっている。
このようにデバイス値に色材量が割り振られて色再現領域が得られると、次に評価過程で、図11のパート(A)に示す色再現領域が、図7に示す共通色再現領域302_0の役目を適切に果たすものであるか否かが評価される。
図12は、評価過程の説明図である。
本実施形態では評価過程でLCH空間を利用する。
この図12の横軸はC値を表し、縦軸はL値を表しており、この図12には、LCH空間のうち、H=0°±11.25°,180°±11.25°の範囲が図示されている。
また、この図12には、仮想デバイスの色再現領域がLCH空間上に写像されてなる色再現領域Q0と、図7に示した2つの色再現領域302_1,302_2がLCH空間上に写像されてなる色再現領域Q1,Q2が示されている。仮想デバイスの色再現領域Q0は、実在の出力デバイスの色再現領域Q1,Q2を包含しており、共通色再現領域としての必要条件は満たしている。次に十分条件として、実在する様々な物体色に対する包含率が求められる。実在の物体色を全て網羅した物体色群が基準となることが理想であるが実現不可能であるので本実施形態では、物体色群に対する現実的な代用物としてPANTONE特色(1113色)とISO12640−3で規定された色群(1009色)が用いられる。グラフ上の特色点71はPANTONE特色に含まれている各特色を表しており、グラフ中の境界線72は、ISO12640−3で規定された色群の範囲の外縁を表している。ISO12640−3で規定された色群の範囲内については、C値とL値のそれぞれについて10ポイントおきの格子状の点に評価の基準色が配置されているものとする。また、境界線72は、H=0°から22.5°間隔で並ぶ16方位それぞれについて規定されている。これら、PANTONE特色の1113色と、ISO12640−3の1009色とのそれぞれについて、仮想デバイスの色再現領域Q0が包含している包含率が算出される。包含率が十分に高ければ、仮想デバイスにおける色再現定義は完成となり、色再現領域Q0の形状が悪いことなどによって十分な包含率が得られなかった場合には、上述したように色材の選択からやり直しとなる。
本実施形態では、このように完成された仮想デバイスにおける色再現定義が用いられて、図2および図3を参照して説明した入力プロファイル41および出力プロファイル42に、以下説明するようにガマットマッピングが組み込まれる。
図13は、入出力プロファイル作成過程の説明図である。
図13のパート(A)には、入力プロファイルの概念図が示されており、図13のパート(B)には、出力プロファイルの概念図が示されている。
図13のパート(A)に示すように、入力プロファイルは、入力デバイスのRGB空間の色再現領域101と、仮想デバイスのL***空間上の色再現領域が用いられた共通色再現領域302_0との間の変換関係を定義したものである。
この入力プロファイルの前段部分は、入力デバイスのRGB空間上の色再現領域101と,L***空間上の色再現領域102との間の変換であり、この部分は、図2に示す入力プロファイル41で定義されている変換そのものである。この変換は、本発明にいう第1の色表現変換に相当している。
一方、後段部分は、入力デバイスのL***空間上の色再現領域102と共通色再現領域302_0との間のガマットマッピングであり、このガマットマッピングは、共通色再現領域302_0と仮想デバイスのデバイス色空間303_0との対応を定義した色再現定義が用いられ、前述の特開2001−103329号公報に記載の技術によって得られたものである。この変換は、本発明にいう第1の色領域変換に相当している。
そして入力プロファイルでは、このような前段部分と後段部分とを経た色変換によって対応付けられるRGB値とLab値との最終的な対応関係がLUT形式で定義されている。このように作成される入力プロファイルは、本発明にいう第1の合成変換定義の一例に相当する。
また、図13のパート(B)に示すように、出力プロファイルは、共通色再現領域302_0と出力デバイスのCMY空間の色再現領域303_1との間の変換関係を定義したものである。
この出力プロファイルの後段部分は、出力デバイスのL***空間上の色再現領域302_1と、CMY空間の色再現領域303_1との間の変換であり、この部分は、図3に示す出力プロファイル42で定義されている変換そのものである。この変換は、本発明にいう第2の色領域変換に相当している。
一方、前段部分は、共通色再現領域302_0と出力デバイスのL***空間上の色再現領域302_1との間の変換であり、従来から提案されているL***空間上の任意のガマットマッピングによって得ることができる。この変換は、本発明にいう第2の色領域変換に相当している。
この出力プロファイルでも、前段部分と後段部分とを経た色変換によって対応付けられるLab値とCMY値との最終的な対応関係がLUT形式で定義されている。このように作成される出力プロファイルは、本発明にいう第2の合成変換定義の一例に相当する。
このように作成された入力プロファイルと出力プロファイルが、図5に示すプロファイル記憶部24に記憶されることによって、図1に示すパーソナルコンピュータ20では、本発明の色変換方法の一実施形態が実行されることとなる。
図14は、本発明の色変換方法の一実施形態を表すフローチャートである。
この色変換方法は、入出力プロファイル入手過程(ステップS21)と、プロファイル結合過程(ステップS22)と、色変換過程(ステップS23)とを有している。
入出力プロファイル入手過程は、図13に示すような入力プロファイルと出力プロファイルを入手する過程である。
また、プロファイル結合過程は、入手された入力プロファイルと出力プロファイルとを共通色再現領域を介して結合して色変換定義を作成する過程であり、これによって、本発明にいう第1の色表現変換と、第1の色領域変換と、第2の色領域変換と、第2の色表現変換とが結合された色変換が定義される。
最後に色変換過程は、このように結合された色変換定義に従った色変換を実行する過程である。
このように、本実施形態の色変換方法によれば、好適なガマットマッピングが取り込まれた入力プロファイルと出力プロファイルとが用いられるので、階調の連続性などが維持され、複数の出力デバイス相互間での印象が一致した色変換が、複雑な演算をすることなく容易に実現されることとなる。
なお、このようにガマットマッピングが取り込まれた入力プロファイルと出力プロファイルと用いることは、本発明の色変換方法では必須ではなく、色変換の度にガマットマッピングの演算を所定のアルゴリズムで実行してもよい。
また、上記説明では、CMY3色を用いる仮想デバイスにおける色再現定義の作成が例示されているが、本発明の色再現定義作成方法は、CMYK4色や、CMYKとグリーンとオレンジの6色を用いる仮想デバイスにおける色再現定義の作成に適用されてもよい。
本発明の一実施形態が適用された画像入力−色変換−画像出力システムの全体構成図である。 入力プロファイルの概念図である。 出力プロファイルの概念図である。 入力プロファイルと出力プロファイルとの結合からなる色変換定義の概念図である。 パーソナルコンピュータ20が有する色変換装置としての機能を表した機能ブロック図である。 カラースキャナ10とカラープリンタ30の色再現領域の模式図である。 共通色再現領域を経由する方式の色変換(ガマットマッピング)を表す概念図である。 本発明の色再現定義作成方法の一実施形態を表すフローチャートである。 選択過程の説明図である。 グレーバランス調整過程の結果を示す図である。 デバイス値対応過程の結果を表す図である。 評価過程の説明図である。 入出力プロファイル作成過程の説明図である。 本発明の色変換方法の一実施形態を表すフローチャートである。
符号の説明
10 カラースキャナ
11 原稿画像
20 パーソナルコンピュータ
21 データ取得部
22 LUT結合データ変換部
23 データ出力部
24 プロファイル記憶部
25 プロファイル指定部
30 カラープリンタ
31 プリント画像
41,41a,…,41m 入力プロファイル
42,42a,…,42n 出力プロファイル
43 色変換定義
101,…,103,301,…,303,302_1,302_2 色再現領域
202 重複領域
302_0 共通色再現領域

Claims (3)

  1. 複数色それぞれのデバイス値に従った量の各色の色材によって媒体上に画像を出力する仮想的な仮想デバイスにおけるデバイス値と出力色との対応関係を表した色再現定義を作成する色再現定義作成方法であって、
    前記仮想デバイスで用いられる複数色の色材の候補を現実の色材から選択する選択過程と、
    前記選択過程で選択された複数色の色材を用いて前記仮想デバイスが所定の黒色を出力するときの各色の色材量を、各色におけるデバイス値の最大値に対応付けるグレーバランス調整過程と、
    前記仮想デバイスが明度の異なる無彩色を出力するときの該明度とデバイス値との関係が線形関係になるように、各デバイス値に各色材量を対応付けるデバイス値対応過程と、
    前記仮想デバイスが再現可能な色の範囲の広さを複数の基準色の包含率によって評価し、評価結果に応じて前記選択過程からやり直させる評価過程とを有することを特徴とする色再現定義作成方法。
  2. 画像の色とデバイス値とを媒介する現実の第1デバイスにおけるデバイス値を、該第1デバイスによって媒介される色がデバイスに非依存の表色系で表現された表色値に変換する第1の色表現変換と、
    複数色それぞれのデバイス値に従った量の各色の色材によって媒体上に画像を出力する仮想的な仮想デバイスで用いられる複数色の色材の候補を現実の色材から選択し、その選択された複数色の色材を用いて前記仮想デバイスが所定の黒色を出力するときの各色の色材量を、各色におけるデバイス値の最大値に対応付け、前記仮想デバイスが明度の異なる無彩色を出力するときの該明度とデバイス値との関係が線形関係になるように、各デバイス値に各色材量を対応付け、前記仮想デバイスが再現可能な色の範囲の広さを複数の基準色の包含率によって評価し、評価結果に応じて色材の選択からやり直すことによって得られた前記仮想デバイスにおけるデバイス値と出力色との対応関係に基づいた、前記第1デバイスで再現可能な色領域内の各色を前記仮想デバイスで再現可能な色領域内の各色に変換する第1の色領域変換と、
    前記仮想デバイスで再現可能な色領域内の各色を、前記複数色と同種の複数色それぞれのデバイス値に従った量の各色の色材によって媒体上に画像を出力する現実の第2デバイスで再現可能な色領域内の各色に変換する第2の色領域変換と、
    前記第2デバイスによって再現される色がデバイスに非依存の表色系で表現された表色値を、該第2デバイスにおけるデバイス値に変換する第2の色表現変換とを有することを特徴とする色変換方法。
  3. 前記第1の色表現変換と前記第1の色領域変換が、前記第1デバイスにおけるデバイス値と前記仮想デバイスで再現可能な色領域内の各色とが対応付けられた第1の合成変換定義によって合成変換として定義されたものであり、
    前記第2の色領域変換と前記第2の色表現変換が、前記仮想デバイスで再現可能な色領域内の各色と前記第2デバイスにおけるデバイス値とが対応付けられた第2の合成変換定義によって合成変換として定義されたものであることを特徴とする請求項2記載の色変換方法。
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