JP2008148007A - 画像処理装置、印刷装置、画像処理方法、および印刷方法 - Google Patents

画像処理装置、印刷装置、画像処理方法、および印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】企業ロゴやデザインマークなどを、コーポレートカラーなどの厳密に定められた
色で正確に出力可能とする。
【解決手段】所定の形状をした図形(特定図形)を記憶しておき、画像データを解析して
画像中に特定図形を検出する。次いで、検出した特定図形に基づいて境界線を設定し、画
像データを特定領域と残余領域とに分割する。残余領域は色変換テーブルを用いて色変換
することで、表色系間の色域の違いを吸収した変換が可能となる。一方、特定領域は、コ
ーポレートカラーなどの正確に出力すべき色彩について予め設定しておいた色変換情報(
特定色変換情報)に基づいて色変換を行う。こうすれば、変換前後の表色系の色域によら
ず、特定領域に描かれたロゴやデザインマークは、特定色変換情報によってコーポレート
カラーなどの厳密に定めた色彩に変換され、正確な色彩で出力することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像データに色変換処理を施して出力する技術に関する。
コンピュータをはじめとする電子関連技術の進歩により、今日では、画像はデジタルデ
ータとして手軽に取り扱われるようになってきた。例えば、デジタルカメラを用いること
で撮影した画像をデジタルデータ(画像データ)として保存しておき、必要に応じてRG
Bモニタ上に表示したり、あるいは、カラープリンタなどの印刷装置に供給することで、
銀塩写真と同様な高い画質の画像を手軽に印刷することも可能となっている。
こうした様々な画像装置では、画像装置の色彩を表現する原理に応じて、出力できる色
彩の範囲(色域)が若干異なっている。例えば、RGBモニタでは、RGB各色の発光を
用いて画像を表示していることに対応して、暗い領域では彩度の高い色彩は出力できず、
逆に、カラープリンタでは、複数の色のインクやトナーを用いて色彩を表現することに対
応して、明るい領域では彩度の高い色彩を出力できない。この様に、画像装置によって出
力できる色彩の範囲は異なっているので、ある画像装置では出力できた色彩であっても、
別の画像装置では出力することができない場合がある。そこで、一般に画像装置では、出
力することができない色彩を、出力可能な他の色彩に置き換えてから出力している。例え
ば、RGBモニタで表現されていた明るく高彩度の色彩は、カラープリンタでは表現でき
ないので、より彩度の低い色彩に置き換えて出力する。また、このとき、出力ができない
色彩を置き換えただけでは不自然な画像となってしまうので、その他の色彩も少しだけ色
彩の異なる他の色彩に置き換えることで、出力できない色彩を置き換えたことが目立たな
いようにして出力している。こうすることで、厳密には元の画像と若干色彩が異なるが、
画像全体としては自然な印象の画像を出力することができる(特許文献1)。
特開2006−19899号公報
しかし、画像には、商品ロゴやデザインマークなどの様に、コーポレートカラーなどの
厳密に設定された色で正確に出力することが望まれる図柄が描かれている場合もある。従
来の技術では、画像全体の色彩を変換してから出力することによって、こうした商品ロゴ
やデザインマークなどが、厳密に設定した色彩とは異なった色彩で出力されてしまうとい
う問題があった。
本発明は、従来技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、商品
ロゴやデザインマークなどを、厳密に定義された色彩で正確に出力することを可能とする
技術の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の画像処理装置は次の構成を
採用した。すなわち、
第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換する画像処理装置で
あって、
所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく特定図形記憶手段と、
前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
前記特定図形を検出する特定図形検出手段と、
前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する画像分割手段と、
前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
データに色変換する第1の色変換手段と、
前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する第2の色変換手段と
を備えることを要旨とする。
また、上記の画像処理装置に対応する本発明の画像処理方法は、
第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換する画像処理方法で
あって、
所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく第1の工程と、
前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
前記特定図形を検出する第2の工程と、
前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する第3の工程と、
前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
データに色変換する第4の工程と、
前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する第5の工程と
を備えることを要旨とする。
かかる本発明の画像処理装置および画像処理方法では、ロゴやデザインマークなどの所
定の形状をした図形(特定図形)を記憶しており、第1の表色系で表された画像データを
受け取ると、画像データを解析して画像中に特定図形を検出する。次いで、検出した特定
図形を境界とする特定領域と残余領域とに分割する。そして、残余領域については、第1
の表色系の画像データと第2の表色系の画像データとを対応付けた色変換テーブルを用い
て、第1の画像データから第2の画像データへと変換する。一方、特定領域については、
特定図形色変換情報を参照して第2の画像データへと変換する。特定図形色変換情報は、
色変換によって得られる第2の画像データに関して、特定図形に対応付けて記憶されてい
る情報であるから、特定図形色変換情報を参照することで、特定領域の第1の画像データ
を、特定図形に対応付けられた第2の画像データに変換することができる。
こうすれば、画像の中の特定領域については、予め設定しておいた特定図形色変換情報
に基づいて色変換が行われ、特定図形に対応した第2の画像データに変換される。従って
、例えば、ロゴの図形(特定図形)と、コーポレートカラーなど、そのロゴのために設定
された色彩を表す第2の画像データとを特定図形色変換情報として記憶しておけば、画像
のロゴの部分を常に正確なコーポレートカラーで出力することが可能となる。実際のとこ
ろ、第1の表色系と第2の表色系とは色域が異なっていることが通常であり、第1の表色
系の画像データ(第1の画像データ)を第2の表色系の画像データに色変換しようとする
と、第1の表色系では表現できるが、第2の表色系では表現できない色彩については、異
なる色彩に変換せざるを得ない。更に、こうした色彩の変換を行ったことを、できるだけ
目立たないようにするために、その周辺の色彩についても少しずつ異なった色彩に変換さ
れることも稀なことではない。本発明の画像処理装置および画像処理方法によれば、特定
領域については、特定図形色変換情報に基づいて色変換しているために、ロゴなどの特定
図形をコーポレートカラーなどのそのロゴに対応した正確な色彩で出力することが可能と
なる。また、もちろん、残余領域については第1の表色系の画像データと第2の表色系の
画像データとを対応付けた色変換テーブルに従って色変換しているため、たとえ2つの表
色系の色域が異なっている場合でも、色域の違いを吸収して自然な印象の画像に変換する
ことが可能となる。
尚、本発明の画像処理装置および画像処理方法では、記憶しておく特定図形は一つに限
られたものではなく、複数の特定図形を記憶していてもよい。また、残余領域の色変換に
ついては、残余領域の全てを色変換テーブルによって色変換する場合に限らず、その一部
を別の色変換テーブルによって色変換するものとしてもよいし、あるいは、色変換テーブ
ルに限らず、その他の手段により色変換するものとしてもよい。こうした場合でも、特定
図形色変換情報に基づいて色変換することにより、ロゴなどの特定図形を設定された正確
な色彩で出力することが可能となる。
また、上述した画像処理装置および画像処理方法では、特定図形色変換情報として、第
2の表色系で表された画像データ(特定第2画像データ)を記憶しておき、特定領域を色
変換する際には、特定領域を特定第2画像データに変換するものとしてもよい。
こうすれば、特定領域は記憶しておいた特定第2画像データに変換されるので、ロゴや
デザインマークを色彩と共に特定第2画像データに記憶しておくことで、ロゴやデザイン
マークを設定した色彩で正確に出力することが可能となる。
また、上述した画像処理装置および画像処理方法では、特定図形色変換情報として特定
領域専用の色変換テーブル(特定色変換テーブル)を記憶しておき、特定領域を色変換す
る際には、特定色変換テーブルを用いて第1の画像データから第2の画像データに色変換
するものとしてもよい。
こうすれば、色変換の前後で色彩が変化しないように特定色変換テーブルを設定してお
くことにより、特定領域の色彩は第2の表色系に変換された後でも、元の色彩と同じ色彩
とすることができる。したがって、特定領域に描かれたロゴやデザインマークを正確な色
彩のまま第2の表色系に変換して出力することが可能となる。
また、上述した画像処理装置および画像処理方法では、特定図形色変換情報として、第
1の表色系で表された画像データ(特定第1画像データ)を記憶しておき、特定領域を変
換する際には、特定領域を特定第1画像データに変換し、その後、残余領域の変換に用い
る色変換テーブルによって更に変換するものとしてもよい。
先述した様に、色変換テーブルによる色変換では、第1の表色系と第2の表色系との色
域の差を吸収する為に、元の色彩とは異なった色彩に変換して出力する場合がある。こう
した場合でも、色変換テーブルによってどのように色彩が変換されるのかは予め調べてお
くことが可能である。そこで、ロゴやデザインマークなどの色彩を、色変換テーブルの色
変換に応じて予め意図的に変えておけば、色変換テーブルによって変換された後に、また
元の色彩を得ることができる。こうした意図的に色彩を変えたロゴやデザインマークなど
を特定第1画像データとして記憶しておくことで、特定領域を第1画像データに変換し、
その後、色変換テーブルによって色変換してやれることで、ロゴやデザインマークは元と
同じ色彩に変換され、正確な色彩で出力することが可能となる。
また、上述した画像処理装置および画像処理方法では、特定図形色変換情報として、第
1の表色系で表された画像データを、第1の表色系で表された別の画像データへと変換す
る修正テーブルを記憶しておき、特定領域を色変換する際には、特定領域をこの修正テー
ブルによって変換し、得られた画像データを残余領域の変換に用いる色変換テーブルによ
って更に変換することで、色変換を行うものとしてもよい。
先述した様に、色変換テーブルによる色彩の変化は予め調べておくことができ、その変
化を打ち消すために、画像の色彩を予め意図的に変えておくことが可能である。修正テー
ブルは、画像の元の色彩と、色変換テーブルによる色彩の変化を打ち消すために意図的に
変えた後の色彩との対応関係をテーブルとして記憶したものである。この修正テーブルに
よって特定領域を変換してやれば、その後更に色変換テーブルによって変換することで、
特定領域の元の色彩と全く同じ色彩が得られる。これにより、特定領域に描かれたロゴや
デザインマークなどを正確な色彩で出力することが可能となる。
また、上述した画像処理装置および画像処理方法では、画像分割手段として、検出され
た特定図形の内側を特定領域とし、特定図形の外側を残余領域とする分割手段を用いても
よい。
コーポレートカラーで描かれた文字を商品ロゴにした場合のように、商品ロゴやデザイ
ンマークには、図形の内側にコーポレートカラーなどの色彩が設定されており、図形の外
側には色彩が設定されていないものがある。こうした場合、図形の内側を特定領域に設定
すれば、先述した特定領域用の色変換処理によって、コーポレートカラーなどを設定され
た正確な色彩で出力することが可能となる。
また、上述した画像処理装置および画像処理方法では、画像分割手段として、画像デー
タを分析することによって特定図形を包含する領域を検出し、検出した領域の内側でなお
且つ特定図形の外側の領域を特定領域とし、一方、残余領域としては、検出した領域の外
側の領域を残余領域とすることとしてもよい。
ロゴやデザインマークなどには、例えば、青色のコーポレートカラーの背景の上に白抜
き文字で会社のロゴが描かれているものの様に、図形の背景にコーポレートカラーなどの
色彩が設定されている場合がある。ただ、この様な態様でロゴやデザインマークなどが描
かれる場合、コーポレートカラーで塗りつぶされた背景となる部分の形は、画像によって
様々である。例えば、画像の下の部分に帯状にコーポレートカラーで塗りつぶされた領域
があり、その上に白抜きなどでロゴが描かれている場合や、または、画像を取り囲む額縁
状にコーポレートカラーで塗りつぶされた領域が設けられていて、この領域を背景として
白抜きなどでロゴが描かれている場合もある。こうした場合でも、ロゴを取り囲む領域の
境界線を検出し、境界線の内側を特定領域として色変換処理することで、コーポレートカ
ラーなどの色彩を正確に出力することが可能となる。
また、上述した画像処理装置および画像処理方法では、画像分割手段として、画像デー
タを分析することによって特定図形を包含する所定の形状の領域を検出し、検出した特定
の形状の領域の内側であり、なお且つ特定図形の外側である領域を特定領域とし、一方、
残余領域としては、検出した特定の形状の領域の外側の領域を残余領域とする分割手段を
用いてもよい。
背景にコーポレートカラーなどの色彩が設定されているロゴなどでも、背景の形が長方
形や楕円形などの所定の形状に決められているものもある。こうした場合、その形状の領
域の内側を特定領域として色変換処理することで、設定された色彩を正確に出力すること
が可能となる。
また、上述した本発明の画像処理方法により、ロゴやデザインマークなどをコーポレー
トカラーなどの厳密に設定された色彩で印刷することが可能となる点に鑑みれば、本発明
は、次のように印刷装置として把握することも可能である。すなわち、本発明の印刷装置
は、
第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換した後、該第2の画
像データに基づいて画像を印刷する印刷装置であって、
所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく特定図形記憶手段と、
前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
前記特定図形を検出する特定図形検出手段と、
前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する画像分割手段と、
前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
データに色変換する第1の色変換手段と、
前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する第2の色変換手段と

前記第1の色変換手段および前記第2の色変換手段によって得られた前記第2の画像デ
ータに基づいて画像を印刷する画像印刷手段と
を備えることを要旨とする。
また、上記の印刷装置に対応する本発明の印刷方法は、
第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換した後、該第2の画
像データに基づいて画像を印刷する印刷方法であって、
所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく工程(A)と、
前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
前記特定図形を検出する工程(B)と、
前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する工程(C)と、
前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
データに色変換する工程(D)と、
前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する工程(E)と、
前記第1の色変換手段および前記第2の色変換手段によって得られた前記第2の画像デ
ータに基づいて画像を印刷する工程(F)と
を備えることを要旨とする。
更に本発明は、上述した画像処理方法あるいは印刷方法を実現するためのプログラムを
コンピュータに読み込ませ、所定の機能を実行させることにより、コンピュータを用いて
実現することも可能である。従って、本発明は次のようなプログラム、あるいは該プログ
ラムを記録した記録媒体としての態様も含んでいる。すなわち、上述した画像処理方法に
対応する本発明のプログラムは、
第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換する方法を、コンピ
ュータを用いて実現するためのプログラムであって、
所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく第1の機能と、
前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
前記特定図形を検出する第2の機能と、
前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する第3の機能と、
前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
データに色変換する第4の機能と、
前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する第5の機能と
をコンピュータを用いて実現することを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本発明の記録媒体は、
第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換するプログラムを、
コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく第1の機能と、
前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
前記特定図形を検出する第2の機能と、
前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する第3の機能と、
前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
データに色変換する第4の機能と、
前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する第5の機能と
をコンピュータを用いて実現させるプログラムを記録していることを要旨とする。
更に、上述した印刷方法に対応する本発明のプログラムは、
第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換した後、該第2の画
像データに基づいて画像を印刷する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログ
ラムであって、
所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく機能(A)と、
前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
前記特定図形を検出する機能(B)と、
前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する機能(C)と、
前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
データに色変換する機能(D)と、
前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する機能(E)と、
前記第1の色変換手段および前記第2の色変換手段によって得られた前記第2の画像デ
ータに基づいて画像を印刷する機能(F)と
をコンピュータを用いて実現することを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本発明の記録媒体は、
第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換した後、該第2の画
像データに基づいて画像を印刷するプログラムを、コンピュータで読み取り可能に記録し
た記録媒体であって、
所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく機能(A)と、
前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
前記特定図形を検出する機能(B)と、
前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する機能(C)と、
前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
データに色変換する機能(D)と、
前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する機能(E)と、
前記第1の色変換手段および前記第2の色変換手段によって得られた前記第2の画像デ
ータに基づいて画像を印刷する機能(F)と
をコンピュータを用いて実現させるプログラムを記録していることを要旨とする。
これらのプログラムをコンピュータに読み込んで、上記の各機能を実現させれば、ロゴ
やデザインマークなどを設定された正確な色彩で出力することが可能となる。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施
例を説明する。
A.実施例の概要 :
B.装置構成:
B−1.全体構成:
B−2.内部構成:
B−2−1.スキャナ部の内部構成:
B−2−2.プリンタ部の内部構成:
C.画像印刷処理:
D.色変換処理:
E.変形例1:
F.変形例2:
A.実施例の概要 :
実施例の詳細な説明に入る前に、図1を参照しながら、実施例の概要について説明して
おく。図1は、本実施例の印刷装置10の概要を示した説明図である。図示した印刷装置
10には、インク滴を吐出する印字ヘッド12が設けられており、印字ヘッド12を印刷
媒体P上で往復動させながら、インク滴を吐出してインクドットを形成することによって
画像を印刷するいわゆるインクジェットプリンタである。
こうしたインクジェットプリンタでは、CMYKの各色のインクを重ね合わせることに
よって画像を印刷しているため、画像はCMYKの各色の階調値で表されたCMYK表色
系の画像データとして取り扱う必要がある。このため、受け取った画像データがRGB画
像データなどのCMYK表色系以外の画像データの場合には、その画像データをCMYK
表色系の画像データに変換してから、画像を印刷している。しかし、表色系によって出力
可能な色彩の範囲(色域、あるいはガマット)は異なっているため、画像データの色彩を
そのままCMYK表色系で出力することができない場合もある。こうした場合、出力でき
ない色彩を出力可能な他の色彩に置き換えて出力し、同時に、その他の色彩も少しずつ色
彩を変えて出力する。こうすることで、出力できない色彩を置き換えたことを目立たない
ようにして、色域の違いを感じさせることなく、自然な印象の画像を印刷することができ
る。その一方で、企業ロゴやデザインマークなどのように、コーポレートカラーなどの厳
密に設定した色彩で印刷すべき図柄については、本来の色彩とは異なった色彩に変換され
てしまうので、設定した通りの色彩では印刷できない場合が生じ得る。
こうした状況に鑑みて、図1に示した本実施例の装置10には、「特定図形記憶モジュ
ール」、「特定図形検出モジュール」、「画像分割モジュール」、「第1色変換モジュー
ル」、「第2色変換モジュール」、「画像印刷モジュール」の各モジュールが組み込まれ
ている。尚、「モジュール」とは、印刷装置10が画像を印刷するために内部で行ってい
る一連の処理を、機能に着目して分類したものである。従って「モジュール」は、プログ
ラムの一部として実現することもできるし、あるいは、特定の機能を有する論理回路を用
いて実現することもできる。更には、これらを組み合わせることによって実現することも
可能である。
図1に示した様に、「特定図形記憶モジュール」には、ロゴやデザインマークなどが「
特定図形」として記憶されている。また、特定図形と対応付けられた「色変換情報」も「
特定図形記憶モジュール」に記憶されている。この「特定図形記憶モジュール」を用いて
、本実施例の印刷装置10は、受け取ったRGB画像データを次の順に処理していく。ま
ず、「特定図形検出モジュール」は、特定図形記憶モジュールを参照しながら画像データ
を解析し、画像の中から特定図形を検出する。次いで、「画像分割モジュール」は、検出
した特定図形に基づいて、画像を特定図形に関連した領域(特定領域)と、それ以外の領
域(残余領域)とに分割する。分割された領域のうち、残余領域は「第1色変換モジュー
ル」に供給され、色変換テーブルを用いてRGB画像データからCMYK画像データへと
変換される。第1色変換モジュールでは、色変換テーブルを用いて色変換することにより
、RGB表色系とCMYK表色系との色域の違いを吸収した色変換をすることが可能であ
る。一方、特定領域は「第2色変換モジュール」へと供給される。「第2色変換モジュー
ル」では、特定図形記憶モジュールに記憶された「色変換情報」を参照しながら色変換を
行う。色変換情報には、特定図形に設定された色彩をCMYK画像データへと変換する為
の情報が記憶されているので、これを参照しながら色変換することで、ロゴやデザインマ
ークなどを設定された色彩で正確にCMYK画像データへと変換することが可能である。
こうして、第1色変換モジュールおよび第2色変換モジュールによって変換されたCMY
K画像データは、「画像印刷モジュール」へと供給され、「画像印刷モジュール」はCM
YKの各色の階調値に応じて各色のインク滴を出力することにより、画像を印刷する。
この様に、印刷装置10では、画像データを解析することで、画像の中からロゴやデザ
インマークなどの特定図形を検出し、検出した特定図形に従って、特定図形に関連した領
域(特定領域)と、それ以外の領域(残余領域)とに分割する。そして、特定領域を、特
定図形と対応付けて記憶している色変換情報に従って色変換することにより、ロゴやデザ
インマークなどを正確な色彩でCMYK値へ変換することが可能となっている。一方、残
余領域を色変換テーブルによってCMYK値へと変換することにより、RGB表色系とC
MYK表色系との色域の違いを吸収することが可能となっている。この様に、特定領域と
残余領域とをそれぞれ別の方法で色変換することにより、画像全体としては色域の違いが
目立たない自然な印象の画像に変換しつつも、ロゴやデザインマークなどを正確な色彩で
出力することが可能となっている。以下では、この印刷装置10について、実施例に基づ
いて詳しく説明する。
B.装置構成 :
B−1.全体構成 :
図2は、本実施例の印刷装置10の外観形状を示す斜視図である。図示されるように、
本実施例の印刷装置10は、スキャナ部100と、プリンタ部200と、スキャナ部10
0およびプリンタ部200の動作を設定するための操作パネル300などから構成されて
いる。スキャナ部100は、印刷された画像を読み込んで画像データを生成するスキャナ
機能を有しており、プリンタ部200は、画像データを受け取って印刷媒体上に画像を印
刷するプリンタ機能を有している。また、スキャナ部100で読み取った画像(原稿画像
)をプリンタ部200から出力すれば、コピー機能を実現することも可能である。すなわ
ち、本実施例の印刷装置10は、単独でスキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能を実現
可能な、いわゆるスキャナ・プリンタ・コピー複合装置(以下、SPC複合装置という)
となっている。
図3は、原稿画像を読み込むために、印刷装置10の上部に設けられた原稿台カバー1
02を開いた様子を示す説明図である。図示されているように、原稿台カバー102を上
に開くと、透明な原稿台ガラス104が設けられており、その内部には、スキャナ機能を
実現するための後述する各種機構が搭載されている。原稿画像を読み込む際には、図示さ
れているように原稿台カバー102を開いて原稿台ガラス104の上に原稿画像を置き、
原稿台カバー102を閉じてから操作パネル300上のボタンを操作する。こうすれば、
原稿画像を直ちに画像データに変換することが可能である。
また、スキャナ部100は全体が一体のケース内に収納された構成となっており、スキ
ャナ部100とプリンタ部200とは、印刷装置10の背面側でヒンジ機構204(図4
参照)によって結合されている。このため、スキャナ部100の手前側を持ち上げること
により、ヒンジの部分でスキャナ部100のみを回転させることが可能となっている。
図4は、スキャナ部100の手前側を持ち上げて回転させた様子を示した斜視図である
。図示するように、本実施例の印刷装置10では、スキャナ部100の手前側を持ち上げ
ることで、プリンタ部200の上面を露出させることが可能である。プリンタ部200の
内部には、プリンタ機能を実現するための後述する各種機構や、スキャナ部100を含め
て印刷装置10全体の動作を制御するための後述する制御回路260、更には、スキャナ
部100やプリンタ部200などに電力を供給するための電源回路(図示は省略)なども
設けられている。また、図4に示されているように、プリンタ部200の上面には、開口
部202が設けられており、インクカートリッジなどの消耗品の交換や、紙詰まりの処理
、その他の軽微な修理などを簡便に行うことが可能となっている。
B−2.内部構成 :
図5は、本実施例の印刷装置10の内部構成を概念的に示した説明図である。前述した
ように、印刷装置10にはスキャナ部100とプリンタ部200とが設けられており、ス
キャナ部100の内部にはスキャナ機能を実現するための各種構成が搭載され、プリンタ
部200の内部にはプリンタ機能を実現するための各種構成が搭載されている。以下では
、初めにスキャナ部100の内部構成について説明し、次いでプリンタ部200の内部構
成について説明する。
B−2−1.スキャナ部の内部構成 :
スキャナ部100は、原稿画像をセットする透明な原稿台ガラス104と、セットされ
た原稿画像を押さえておくための原稿台カバー102と、セットされた原稿画像を読み込
む読取キャリッジ110と、読取キャリッジ110を読取方向(主走査方向)に移動させ
る駆動ベルト120と、駆動ベルト120に動力を供給する駆動モータ122と、読取キ
ャリッジ110の動きをガイドするガイド軸106などから構成されている。また、駆動
モータ122や読取キャリッジ110の動作は、後述する制御回路260によって制御さ
れている。
制御回路260の制御の下で駆動モータ122を回転させると、駆動ベルト120を介
してその動きが読取キャリッジ110に伝達され、その結果、読取キャリッジ110は、
ガイド軸106に導かれながら駆動モータ122の回転角度に応じて読取方向(主走査方
向)に移動するようになっている。また、駆動ベルト120は、アイドラプーリ124に
よって絶えず適度に張った状態に調整されており、このため、駆動モータ122を逆回転
させれば回転角度に応じた距離だけ読取キャリッジ110を逆方向に移動させることも可
能となっている。
読取キャリッジ110の内部には、光源112や、レンズ114、ミラー116、CC
Dセンサ118などが搭載されている。光源112からの光は原稿台ガラス104に照射
され、原稿台ガラス104の上にセットされた原稿画像で反射する。この反射光は、ミラ
ー116によってレンズ114に導かれ、レンズ114によって集光されてCCDセンサ
118で検出される。CCDセンサ118は、光の強度を電気信号に変換するフォトダイ
オードが、読取キャリッジ110の移動方向(主走査方向)と直交する方向に列状に配置
されたリニアセンサによって構成されている。このため、読取キャリッジ110を主走査
方向に移動させながら、光源112の光を原稿画像に照射し、CCD118によって反射
光強度を検出することで、原稿画像に対応する電気信号を得ることができる。
また、光源112は、RGBの3色の発光ダイオードによって構成されており、所定の
周期でR色、G色、B色の光を順次、照射することが可能となっており、これに応じてC
CD118では、R色、G色、B色の反射光が順次、検出されるようになっている。一般
に、画像の赤色の部分はR色の光を反射するが、G色やB色の光はほとんど反射しないか
ら、R色の反射光は画像のR成分を表している。同様に、G色の反射光は画像のG成分を
表しており、B色の反射光は画像のB成分を表している。従って、RGB3色の光を所定
の周期で切り替えながら原稿画像に照射し、これに同期してCCD118で反射光強度を
検出すれば、原稿画像のR成分、G成分、B成分を検出することができ、カラー画像を読
み込むことが可能となっている。尚、光源112が照射する光の色を切り替えている間も
読取キャリッジ110は移動しているから、RGBの各成分を検出する画像の位置は、厳
密には、読取キャリッジ110の移動量に相当する分だけ異なっているが、このずれは、
各成分を読み込んだ後に、画像処理によって補正することが可能である。確定版
B−2−2.プリンタ部の内部構成 :
次に、プリンタ部200の内部構成について説明する。プリンタ部200には、印刷装
置10の全体の動作を制御する制御回路260と、印刷媒体上に画像を印刷するための印
刷キャリッジ240と、印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させる機構と、印刷媒
体の紙送りを行うための機構などが搭載されている。
印刷キャリッジ240は、Kインクを収納するインクカートリッジ242と、Cインク
、Mインク、Yインクの各種インクを収納するインクカートリッジ243と、底面側に設
けられた印字ヘッド241などから構成されており、印字ヘッド241には、インク滴を
吐出するインク吐出ヘッドがインク毎に設けられている。印刷キャリッジ240にインク
カートリッジ242,243を装着すると、カートリッジ内の各インクは図示しない導入
管を通じて、各色のインク吐出ヘッド244ないし247に供給される。
印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させる機構は、印刷キャリッジ240を駆動
するためのキャリッジベルト231と、キャリッジベルト231に動力を供給するキャリ
ッジモータ230と、キャリッジベルト231に絶えず適度な張力を付与しておくための
張力プーリ232と、印刷キャリッジ240の動きをガイドするキャリッジガイド233
と、印刷キャリッジ240の原点位置を検出する原点位置センサ234などから構成され
ている。後述する制御回路260の制御の下でキャリッジモータ230を回転させると、
回転角度に応じた距離だけ印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させることが可能で
ある。また、キャリッジモータ230を逆回転させれば、印刷キャリッジ240を逆方向
に移動させることも可能となっている。
印刷媒体の紙送りを行うための機構は、印刷媒体を裏面側から支えるプラテン236と
、プラテン236を回転させて紙送りを行う紙送りモータ235などから構成されている
。後述する制御回路260の制御の下で紙送りモータ235を回転させることで、回転角
度に応じた距離だけ印刷媒体を副走査方向に紙送りすることが可能となっている。
制御回路260は、CPUを中心として、ROMや、RAM、デジタルデータをアナロ
グ信号に変換するD/A変換器、更には、周辺機器との間でデータのやり取りを行うため
の周辺機器インターフェースPIFなどから構成されている。制御回路260は、印刷装
置10全体の動作を制御しており、スキャナ部100に搭載された光源112や、駆動モ
ータ122、CCD118とデータをやり取りしながら、これらの動作を制御している。
また、制御回路260は、キャリッジモータ230および紙送りモータ235を駆動し
て印刷キャリッジ240の主走査および副走査を行いながら、各色のインク吐出ヘッド2
44ないし247に駆動信号を供給してインク滴を吐出させる制御も行っている。インク
吐出ヘッド244ないし247に供給する駆動信号は、コンピュータ30や、デジタルカ
メラ20、外部記憶装置32などから画像データを読み込んで、後述する画像処理を行う
ことによって生成する。もちろん、スキャナ部100で読み込んだ画像データに画像処理
を施すことにより、駆動信号を生成することも可能である。こうして制御回路260の制
御の下で、印刷キャリッジ240を主走査および副走査させながら、インク吐出ヘッド2
44ないし247からインク滴を吐出して印刷媒体上に各色のインクドットを形成するこ
とによって、カラー画像を印刷することが可能となっている。もちろん、制御回路260
内で画像処理を行うのではなく、画像処理が施されたデータをコンピュータ20から受け
取って、このデータに従って印刷キャリッジ240の主走査および副走査を行いながらイ
ンク吐出ヘッド244ないし247を駆動することも可能である。
また、制御回路260は、操作パネル300ともデータをやり取り可能に接続されてお
り、操作パネル300上に設けられた各種のボタンを操作することにより、スキャナ機能
や、プリンタ機能の詳細な動作モードを設定することが可能となっている。更には、コン
ピュータ20から、周辺機器インターフェースPIFを介して詳細な動作モードを設定す
ることも可能である。
図6は、各色のインク吐出ヘッド244ないし247に、インク滴を吐出する複数のノ
ズルNzが形成されている様子を示した説明図である。図示するように、各色のインク吐
出ヘッドの底面には、各色のインク滴を吐出する4組のノズル列が形成されており、1の
ノズル列には、48個のノズルNzがノズルピッチkの間隔を空けて千鳥状に配列されて
いる。制御回路260からは、これらノズルNzのそれぞれに駆動信号が供給され、各ノ
ズルNzは駆動信号に従って、それぞれのインクによるインク滴を吐出するようになって
いる。
以上に説明したように、印刷装置10のプリンタ部200は、インク吐出ノズルに駆動
信号を供給し、駆動信号に従ってインク滴を吐出して印刷媒体上にインクドットを形成す
ることによって画像を印刷している。また、インク吐出ノズルを駆動するための制御デー
タは、画像の印刷に先立って、画像データに所定の画像処理を施すことによって生成して
いる。以下では、画像データに画像処理を施して制御データを生成し、得られた制御デー
タに基づいてインクドットを形成することにより画像を印刷する処理について説明する。
C.画像印刷処理 :
図7は、プリンタドライバが印刷を実行する処理(画像印刷処理)の流れを示すフロー
チャートである。かかる処理は、印刷装置10に搭載された制御回路260が、内蔵した
CPUやRAM、ROMなどの機能を用いて実行する処理である。以下、図7に示すフロ
ーチャートに従って説明する。
図7示されている様に、画像印刷処理を開始すると、先ずはじめに、画像データの読み
込みを行う(ステップS100)。ここでは、画像データはR、G、B各色の階調値によ
って表現されたRGB画像データであるものとする。
次いで、読み込んだ画像データの解像度を、プリンタ部200が印刷するための解像度
(印刷解像度)に変換する処理を行う(ステップS102)。読み込んだ画像データの解
像度が印刷解像度よりも低い場合は、隣接する画素の間に補間演算を行って新たな画像デ
ータを設定することで、より高い解像度に変換する。逆に、読み込んだ画像データの解像
度が印刷解像度よりも高い場合は、隣接する画素の間から一定の割合で画像データを間引
くことによって、より低い解像度に変換する。解像度変換処理では、読み込んだ画像デー
タに対して適切な割合で画像データを生成あるいは間引くことによって、読み込んだ解像
度を印刷解像度に変換する処理を行う。
続いて、印刷装置10の制御回路260は、画像データに対して色変換処理を行う(ス
テップS104)。ここで色変換処理とは、R,G,Bの各色で表現された画像データ(
RGB画像データ)を、C,M,Y,K各色の階調値によって表現された画像データ(C
MYK画像データ)に変換する処理である。一般的な印刷装置の色変換処理では、色変換
テーブルと呼ばれる予め設定された3次元の数表を参照することによって、画像データの
色変換処理が行われている。しかし、RGB画像データとCMYK画像データとは、単に
、色彩を表わすために用いる色成分(RGBとCMYK)が違うだけでなく、このことに
起因して表現可能な色の範囲も異なっている。従って、色変換処理では、単にRGBの各
成分による表現をCMYKの各成分による表現に変更するだけでなく、表現可能な色範囲
の違いが目立たなくなるように色の変換を行っている。すなわち、全体としては違和感な
く色変換されているものの、個々の色については変換前後で微妙に違いが生じている場合
が少なくない。そして、このことは、例えば、会社のロゴやデザインマークなどのように
、いわゆるコーポレートカラーなどの特別な色彩で印刷したい場合には、問題となること
がある。そこで本実施例の印刷装置10では、特別な色変換処理を行うことで、ロゴやデ
ザインマークを好適な品質で印刷することを可能としている。かかる色変換処理の詳細に
ついては後述する。
制御回路260は、色変換処理を終了すると、ハーフトーン処理を開始する(図7のス
テップS106)。ハーフトーン処理とは、次のような処理である。色変換処理によって
得られたCMYK画像データは、C,M,Y,Kの各色について階調値0〜階調値255
の範囲で表現された画像データである。これに対してプリンタ部200は、ドットを形成
することによって画像を印刷するから、256階調によって表現されたCMYK画像デー
タを、ドットの形成有無によって表現された画像データ(ドットデータ)に変換する処理
が必要となる。ハーフトーン処理とは、このようにCMYK各色の画像データをドットデ
ータに変換する処理である。
ハーフトーン処理を行う手法としては、誤差拡散法やディザ法などの種々の手法を適用
することができる。誤差拡散法は、ある画素についてドットの形成有無を判断したことで
その画素に発生する階調表現の誤差を、周辺の画素に拡散するとともに、周囲から拡散さ
れてきた誤差を解消するように、各画素についてのドット形成の有無を判断していく手法
である。また、ディザ法は、ディザマトリックスにランダムに設定されている閾値とCM
YK各色の画像データとを画素毎に比較して、画像データの方が大きい画素にはドットを
形成すると判断し、逆に閾値の方が大きい画素についてはドットを形成しないと判断する
ことで、各画素についてのドットデータを得る手法である。ハーフトーン手法としては、
誤差拡散法またはディザ法の何れの手法を用いることも可能であるが、本実施例の印刷装
置10では、ディザ法を用いてハーフトーン処理を行うものとする。
図8は、ディザマトリックスの一部を拡大して例示した説明図である。図示したマトリ
ックスには、縦横それぞれ64画素、合計4096個の画素に、階調値0〜255の範囲
から万遍なく選択された閾値がランダムに記憶されている。ここで、閾値の階調値が0〜
255の範囲から選択されているのは、本実施例ではCMYK各色の画像データが1バイ
トデータであり、階調値が0〜255の値を取り得ることに対応するものである。尚、デ
ィザマトリックスの大きさは、図8に例示したように縦横64画素分に限られるものでは
なく、縦と横の画素数が異なるものも含めて、種々の大きさに設定することが可能である
図9は、ディザマトリックスを参照しながら、画素毎にドット形成の有無を判断してい
る様子を概念的に示した説明図である。尚、かかる判断は、CMYKの各色について行わ
れるが、以下では説明が煩雑となることを避けるために、CMYK各色の画像データを区
別することなく、単に画像データと称するものとする。
ドット形成有無の判断に際しては、先ず、判断の対象として着目している画素(着目画
素)についての画像データの階調値と、ディザマトリックス中の対応する位置に記憶され
ている閾値とを比較する。図中に示した細い破線の矢印は、着目画素の画像データを、デ
ィザマトリックス中の対応する位置に記憶されている閾値と比較していることを模式的に
表したものである。そして、ディザマトリックスの閾値よりも着目画素の画像データの方
が大きい場合には、その画素にはドットを形成するものと判断する。逆に、ディザマトリ
ックスの閾値の方が大きい場合には、その画素にはドットを形成しないものと判断する。
図9に示した例では、画像の左上隅にある画素の画像データは「97」であり、ディザマ
トリックス上でこの画素に対応する位置に記憶されている閾値は「1」である。従って、
左上隅の画素については、画像データの方がディザマトリックスの閾値よりも大きいから
、この画素にはドットを形成すると判断する。図9中に実線で示した矢印は、この画素に
はドットを形成すると判断して、判断結果をメモリに書き込んでいる様子を模式的に表し
たものである。
一方、この画素の右隣の画素については、画像データは「97」、ディザマトリックス
の閾値は「177」であり、閾値の方が大きいので、この画素についてはドットを形成し
ないものと判断する。このように、画像データとディザマトリックスに設定された閾値と
を比較することにより、ドットの形成有無を画素毎に決定することができる。ハーフトー
ン処理(図7のステップS108)では、C,M,Y,Kの各色の画像データに対して上
述したディザ法を適用することにより、画素毎にドット形成の有無を判断してドットデー
タを生成する処理を行う。
図7に示すように、画像印刷処理では、ハーフトーン処理を行ってCMYK各色につい
てのドットデータを生成したら、今度は、インターレース処理を開始する(ステップS1
08)。インターレース処理とは、印字ヘッド241がドットを形成する順序でドットデ
ータを並び替えて、各色のインク吐出ヘッド244ないし247に供給する処理である。
すなわち、図6に示したように、インク吐出ヘッド244ないし247に設けられたノズ
ルNzは副走査方向にノズルピッチkの間隔を空けて設けられているから、印刷キャリッ
ジ240を主走査させながらインク滴を吐出すると、副走査方向にノズルピッチkの間隔
を空けてドットが形成されてしまう。そこで全画素にドットを形成するためには、印刷キ
ャリッジ240と印刷媒体との相対位置を副走査方向に移動させて、ノズルピッチkだけ
隔たったドット間の画素に新たなドットを形成することが必要となる。このように、実際
に画像を印刷する場合には、画像上で上方にある画素から順番にドットを形成しているわ
けではない。更に、主走査方向に同じ列にある画素についても、一回の主走査でドットを
形成するのではなく、画質上の要請から、複数回の主走査に分けてドットを形成すること
として、各回の主走査では飛び飛びの位置の画素にドットを形成することも広く行われて
いる。
このため、実際にドットの形成を開始するに先立って、C,M,Y,Kの各色について
得られたドットデータを、インク吐出ヘッド244ないし247がドットを形成する順番
に並び替えておく処理が必要となる。このような処理が、インターレースと呼ばれる処理
である。
図7に示したように、インターレース処理を終了すると、インターレース処理によって
並べ替えられたドットデータに従って、実際に印刷媒体上にドットを形成する処理(ドッ
ト形成処理)を開始する(ステップS110)。すなわち、キャリッジモータ230を駆
動して印刷キャリッジ240を主走査させながら、順番を並び替えておいたドットデータ
をインク吐出ヘッド244ないし247に供給する。その結果、インク吐出ヘッド244
ないし247からは、ドットデータに従ってインク滴が吐出されて、各画素に適切にドッ
トが形成される。
そして、一回の主走査が終了したら、今度は、紙送りモータ235を駆動して印刷媒体
を副走査方向に紙送りした後、再びキャリッジモータ230を駆動して印刷キャリッジ2
40を主走査させつつ、順番を並べ替えておいたドットデータをインク吐出ヘッド244
ないし247に供給してドットを形成する。このような操作を繰り返し行うことにより、
印刷媒体上には、C,M,Y,Kの各色のドットが画像データの階調値に応じて適切な分
布で形成され、その結果として画像が印刷される。
以上に説明した様に、画像印刷処理では、受け取った画像データに所定の処理を順次施
し、得られたドットデータに基づいて印刷媒体上にインクドットを形成することにより、
印刷画像を出力する。そして、この画像印刷処理では、会社のロゴやデザインマークなど
を、コーポレートカラーなどの厳密に定められた色彩で出力することを可能とするために
、特別な方法によって色変換処理を行っている。以下では、かかる色変換処理について詳
しく説明する。
D.色変換処理 :
図10は、本実施例の画像印刷処理中(図7参照)で行われる色変換処理の流れを示し
たフローチャートである。図示されているように、色変換処理では、先ず初めに、「特定
図柄情報」の読み込みを行う(ステップS200)。
図11は、特定図柄情報を例示した説明図である。特定図柄情報は、コーポレートカラ
ーなどの厳密に定められた色で出力したい図柄(特定図柄)の輪郭と、出力したい色(コ
ーポレートカラーなど)とが対応付けられて記憶されている情報である。例えば、図11
(a)では、図中「EPS」と記されている特定図柄の輪郭と、輪郭の内側についてユー
ザーが出力したい色(CMYK値)とが対応付けられている。図11(a)では、輪郭の
内側についてのみ色が設定されているが、色の設定は輪郭の内側だけに限られたものでは
なく、輪郭の内側の色に加えて、輪郭の外側の色を設定しておいてもよい。例えば、図1
1(b)では、「EPS」と記された特定図柄の輪郭と、図中の破線とで囲まれた領域(
図中「外側」と表記)について色が設定されている。輪郭の外側の色の設定については、
図11(b)の様に輪郭の外側の領域を破線で限定したものに限らず、図11(c)の様
に、輪郭の外側の領域を特に限定しなくともよい。これらの特定図柄情報は、印刷装置1
0の制御回路260内のROMに予め設定されているものとしてもよいし、あるいは、印
刷に際してユーザーが操作パネル300(図5参照)を操作することによってコンピュー
タ30や外部記憶装置32などから読み出されるものとしてもよい。
特定図柄情報を読み込んだら、次いで、画像データを解析して特定図柄を検出する処理
を行う(ステップS202)。特定図柄を検出するには種種の方法を用いることができる
が、簡単には、パターンマッチングの手法を用いて行うことができる。以下では、図12
に示した画像データを例にとり、パターンマッチングの手法によって図12の画像の右上
に描かれている特定図柄(図11参照)を検出する方法を説明する。
図13は、図12に示した画像データから、パターンマッチングの手法により特定図柄
を検出する様子を概念的に示した説明図である。特定図柄を検出するには、まず、図12
の画像データにアンシャープネスマスクなどのフィルター処理を施して輪郭抽出を行い、
輪郭部分の画素(輪郭画素)とそれ以外の画素とに二値化された画像データを生成する。
次いで、二値化された画像データの上に、先のステップS200で読み込んだ特定図柄を
重ね合わせる(図13(a))。そして、二値化された画像データの輪郭画素(図中実線
で表記)のうち、特定図柄の輪郭(図中破線で表記)に重なっている画素の数を、重ね合
わせる特定図柄の位置を少しずつ移動させながら調べていく。図13の右側に示されたグ
ラフは、重ね合わせる特定図柄の位置と、その位置で特定図柄の輪郭と重なった画素の数
を示している。例えば、図13(a)では、破線と実線との重なりが少なく、グラフの縦
軸(重なる輪郭画素の数)は小さな値となっている。図13(a)の位置から、特定図柄
を少しずつ右に移動させていくと、破線と実線との重なりは次第に大きくなっていく。そ
して、図13(b)の位置になると、破線と実線とは重なり合い、重なる輪郭画素の数は
最大値に達する。さらに特定図柄を移動させていくと(図13(c))、実線と破線とは
次第に離れていき、それに従って重なる輪郭画素の数は次第に減少していく。この様にし
て、二値化された画像データの上に位置を変えながら特定図柄を重ね合わせ、それぞれの
位置で特定図柄の輪郭に重なる画素の数を調べていけば、重なる画素の数が最大になった
位置(すなわち、図13(b)の位置)に特定図柄が描かれていることを知ることができ
る。この様に、パターンマッチングの手法を用いることで、画像データから特定図柄を検
出することが可能である。
尚、上述の説明では、説明が煩雑になるのを避けるために、特定図柄情報(図11参照
)と画像データに描かれている特定図柄とは同じ大きさであるものとして説明した。しか
し、画像データに描かれている特定図柄の大きさはこれに限られたものではなく、特定図
柄情報よりも大きく描かれていてもかまわないし、逆に、小さく描かれていてもかまわな
い。こうした場合には、上述のパターンマッチングの手法において、重ね合わせる特定図
柄情報を拡大あるいは縮小させてから同様の処理を行うことで、特定図柄を検出すること
が可能である。
特定図柄を検出したら、次いで、特定図柄情報を用いた正確な色変換処理(特定色変換
処理)を施す画素(特定画素)を決定する(ステップS204)。すなわち、図11に示
した様に、特定図柄情報には、正確な色で出力したい領域およびその色が、特定図柄の輪
郭と対応づけられて設定されている。そこで、画像データから検出した特定図柄の輪郭を
もとに、画像データの中で正確な色で出力する画素(特定画素)を決定する。
図14は、特定画素を決定した様子を例示した説明図である。例えば、特定図柄情報が
図11(a)の場合、図に示されている様に、特定図柄の輪郭の内側の色が設定されてい
る。したがって、先に検出した特定図柄の輪郭の内側(図14(a)「a」で示された領
域)の画素が特定画素として決定される。特別図柄情報が図11(b)の場合は、特定図
柄の輪郭の内側および図11(b)の破線で囲まれた領域に色が指定されているから、図
14(b)で「a」と示された部分に加え、「b」と示された破線の内側の画素が特定画
素となる。また、特定図柄情報が図11(c)の場合は、図11(b)のような境界線(
図中の破線)が設定されていないが、画像データを解析することで適切な境界線を定め、
その境界線の内側の画素を対象とすればよい。図15に示した例では、ハッチで示した部
分の画素を特定画素として決定している。
こうして特定画素を決定した後には、画像データの全ての画素に対して一画素ずつ順に
色変換処理を施し、RGB値で表された画像データをCMYK値で表された画像データに
変換していく。ここで、処理対象となる画素が、先のステップ(図10ステップS204
)で決定した特定画素(図14参照)であれば(ステップS206:yes)、特定図柄
情報(図11参照)を参照して色変換処理を行う(ステップS208)。例えば、特定図
柄情報が図11(a)の場合であれば、先に特定画素として決定した図14「a」の領域
の画素については、特定図柄情報(図11(a))を参照し、そこに設定されているCM
YK値(254,252,131,131)に画素データを変換する。また、特定図柄情
報が図11(b)の場合であれば、特定図柄情報に設定されているCMYK値を参照し、
図14「a」の領域の画素はCMYK値(0,0,0,0)に変換し、図14「b」の領
域の画素はCMYK値(254,252,131,131)に変換する。この様に、先に
決定した特定画素については、特定図柄情報を参照し、そこに設定されているCMYK値
に変換していく。
一方、特定画素以外の画素(ステップS206:no)については、色変換LUTと呼
ばれる3次元の数表を用いてCMYK値に変換していく。
図16は、色変換LUTを概念的に示した説明図である。今、RGB各色の階調値が0
〜255の値を取り得るものとする。また、図16に示すように、直交する3軸にR,G
,B各色の階調値を取った色空間を考えると、RGB値で表された画素データは、原点を
頂点として一辺の長さが255の立方体(色立体)の内部の点に対応付けることができる
。これを、見方を変えれば、次のように考えることもできる。すなわち、色立体をRGB
各軸に直角に格子状に細分して色空間内に複数の格子点を生成すると、各格子点はRGB
値で表された画素データを表していると考えることができる。そこで、各格子点に、C,
M,Y,Kの階調値の組合せを予め記憶しておけば、格子点に記憶されている階調値を読
み出すことで、RGB値で表された画素データを、CMYK値で表された画素データに変
換することが可能となる。
例えば、画像データのR成分がRA、G成分がGA、B成分がBAであったとすると、
この画像データは、色空間内のA点に対応づけられる(図16参照)。そこで、色立体を
格子状に細分する小さな立方体の中から、A点を内包する立方体dVを検出し、この立方
体dVの各格子点に記憶されているCMYK各色の階調値を読み出してやる。そして、こ
れら各格子点の階調値から補間演算すればA点での階調値を求めることができる。以上に
説明したように、色変換LUTとは、RGB各色の階調値の組合せで示される各格子点に
、CMYK各色の階調値の組合せを記憶した3次元の数表と考えることができ、色変換L
UTを参照すれば、RGB画素データをCMYK画素データに色変換することが可能であ
る。この様に、特定画素ではない画素(ステップS206:yes)については、色変換
LUTを参照することによって、RGB値からCMYK値へ変換することができる(ステ
ップS210)。
尚、先に説明した様に、RGB値で表される画像データとCMYK値で表される画像デ
ータとは、表現可能な色の範囲が若干異なっている。従って、上述の色変換LUTによる
変換処理では、単に色の表現に用いる成分をRGBの各色からCMYKの各色に変換して
いるだけではなく、表現可能な色の範囲の違いが目立たなくなるように、色そのものを少
しずつ変化させている。こうすることで、元の画像とは若干色が異なるものの、全体とし
ては不自然な印象を与えることのない画像に変換することができる。
こうして、画像データ中の全ての画素について、特定画素であるかそれ以外の画素であ
るかに応じて、特定図柄情報を参照(図10ステップS208)または色変換LUTを参
照し(ステップS210)、RGB値からCMYK値へ変換していく。そして、画像デー
タ中の全ての画素について変換処理を施したら(ステップS212:yes)、色変換処
理を終了し、図7の画像印刷処理へ復帰する。
図7の画像印刷処理に復帰した後は、前述した様に、色変換処理によって得られたCM
YK画像データに対し、ハーフトーン処理(図7ステップS106)、インターレース処
理(ステップS108)を順に行う。そうして得られたデータを元に、ドット形成処理(
ステップS110)により印刷媒体上にインクドットを形成することで、印刷画像を出力
する。
以上に説明した様に、本実施例の画像印刷処理では、画像データから検出された特定図
柄をもとに特定画素を決定し、特定画素のRGB値を特定図柄情報のCMKY値に変換す
る色変換処理を行っている。こうすることにより、コーポレートカラーなどのように厳密
に定められた色であっても、特定図柄情報に従って正確なCMYK値に変換されるので、
その色を正確に出力することが可能となる。一般に、RGB画像とCMYK画像とは出力
可能な色の範囲(ガマット)が若干異なっているので、色変換処理では、RGB画像を単
純に同じ色彩のCMYK画像に変換するのではなく、少しだけ異なる色彩のCMYK画像
に変化させることでガマットの違いも吸収している。多くの場合は、こうすることで画像
データと出力画像との間のガマットの違いを意識させることなく、自然な画像を印刷する
ことが可能となるが、その反面、コーポレートカラーのように厳密に定義された色をその
まま印刷することはできない。この様な場合でも、本実施例の色変換処理では、コーポレ
ートカラーのように厳密に定義された色で出力したい部分についてだけはそのままの色彩
で出力することができる。このため、全体としては、ガマットの違いを吸収して自然な画
像を印刷しながら、特定図柄の部分だけは正しい色彩で出力することが可能となる。
E.変形例1 :
上述の実施例では、特定画素をRGB値からCMYK値に変換する際には、その画素の
RGB値とは無関係に、特定図柄情報(図11参照)に設定されているCMYK値に変換
するものとして説明した(図10のステップS208)。しかし、出力するCMYK値を
その画素のRGB値と無関係に決めるのではなく、特定画素専用の色変換LUTを用いて
、その画素のRGB値から決めるものとしてもよい。すなわち、特定図柄情報に特定画素
専用の色変換LUTを設定しておき、この特定画素専用の色変換LUTを参照することで
画素のRGB値から変換後のCMYK値を決定する。
図17は、特定画素専用の色変換LUTが設定された特定図柄情報を例示した説明図で
ある。図に示される様に、特定図柄「EPS」の輪郭と、特定画素の変換に用いる色変換
LUTとが設定されている。この場合、図10のステップS208において特定画素をC
MYK値へ変換する際には、特定画素専用の色変換LUTを参照し、画素をRGB値から
CMYK値へと変換する。一方、特定画素以外の画素については、先に説明した様に、図
15に示される通常の色変換LUTを用いてCMYK値へと変換する(ステップS210
)。
前述した様に、図15の通常の色変換LUTでは、RGB画像データとCMYK画像デ
ータとのガマットの違いを吸収する必要があるため、RGB値で表された画素データが、
そのままの色彩でCMYK画素データに変化されるわけではない。一方、特定画素専用の
色変換LUTは、ガマットの違いは考慮せず、RGB画像データの色彩を正確にCMYK
画像データを用いて表現可能なように設定されている。このため、特定画素用の色変換L
UTを用いてRGB画像データをCMYK画像データに変換すれば、色彩が変わってしま
うことがなく元の画像と同じ色を正確に出力することができる。一方、特定画素以外の部
分は、通常の色変換LUTを用いて色変換することにより、RGB画像データとCMYK
画像データとのガマットの違いが吸収された自然な印象の画像を出力することが可能とな
る。
また、変形例1の色変換処理では、特定図柄に単色あるいは虹色のグラデーション処理
が施してあるような場合など、より多様な色彩をもつ特定図柄に対しても、適切に色変換
を行うことが可能となっている。例えば、虹色のグラデーションが施されたロゴを考える
と、そのロゴは種々の色彩を有する画素から構成されているが、上述の特定画素専用の色
変換LUTを用いれば、それぞれの画素の色彩は変化することなく、単純に表現形式だけ
をRGB値による表現形式からCMYK値による表現形式へと変換することができる。し
たがって、変換後のCMYK画像データでも、変換前のRGB画像と全く同じ色彩のグラ
デーションが出力されることとなる。同様に、文字ごとに色彩が異なるロゴやライティン
グ処理が施されたロゴなどのより多様な色彩を持つ図柄であっても、元の画像と変わらな
い正確な色彩で出力することが可能となる。
F.変形例2 :
先述した様に、通常の色変換LUTでは、RGB値からCMYK値への色変換に際して
ガマットの違いも吸収しているので、変換前の画素の色彩(RGB値)と変換後の色彩(
CMYK値)とが一致するとは限らない。しかし、全てのRGB値について、変換前の色
彩(RGB値)と変換後の色彩(CMYK値)との対応関係を調べておけば、出力したい
色彩(CMYK値)を得る為には、色変換LUTに、どのRGB値(R’,G’,B’)
を入力してやればよいかを予め調べておくことが可能である。従って、特定画素のRGB
値(R,G,B)を、予め調べておいたRGB値(R’,G’,B’)に変換してから、
色変換LUTによって更に変換してやれば、特定画素のRGB値が表す色彩のCMYK値
を得ることできる。
図18は、上述の考えに基づいた変形例2の特定図柄情報を例示した説明図である。上
述した様に、全てのRGB値について、RGB値(R,G,B)が表す色彩と同じ色彩(
CMYK値)に変換されるRGB値(R’,G’,B’)を予め調べておくことができる
ので、(R,G,B)と(R’,G’,B’)との対応関係を表したテーブル(RGB変
換LUT)を作っておくことが可能である。図に示す様に、変形例2の特定図柄情報には
、こうして作られたRGB変換LUTが記憶されている。このRGB変換LUTを用いて
特定画素のRGB値を変換してやれば、色変換LUTに入力するRGB値(R’,G’,
B’)を得ることができる。
図19は、変形例2の色変換の方法を、概念的に示した説明図である。上述した様に、
特定画素のRGB値は、RGB変換LUTによって代わりに用いるRGB値(図中、(R
’,G’,B’)と表記)に変換される。そして、得られたRGB値(R’,G’,B’
)を通常の色変換LUTによって変換してやれば、変換後に得られるCMYK値は、特定
画素の元の色彩と全く同じ色彩を表している。したがって、上述した変形例1と同様に、
特定図柄の色彩を変えることなく、正確に出力することが可能となる。
尚、上述の方法では、特定画素のRGB値をRGB変換LUTを用いることで別のRG
B値に変換しているが、出力すべき色彩が決まっている場合には、RGB変換LUTを用
いずに、あらかじめ設定しておいたRGB値に変換するものとしてもよい。この場合、図
20に示す様に、特定図柄情報にRGB値を設定しておき、特定画素のRGB値を設定し
ておいたRGB値へと変換する。そして、変換後のRGB値から通常の色変換LUTによ
ってCMYK値へと変換する(図19参照)。ここで、特定図柄情報に設定するRGB値
を、通常の色変換LUTによって色変換したときに、コーポレートカラーなどの目的とす
る色彩が正確に得られるようなRGB値としておけば、特定画素は出力したい色を正確に
表すCMYK値に変換されるので、特定図柄を常に正確な色彩で出力することが可能とな
る。
以上、本実施例の印刷装置について説明したが、本発明は上記すべての実施例に限られ
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる
本実施例の印刷装置の概要を示した説明図である。 本実施例の印刷装置の外観形状を示す斜視図である。 原稿画像を読み込むために印刷装置の上部に設けられた原稿台カバーを開いた様子を示す説明図である。 スキャナ部の手前側を持ち上げて回転させた様子を示した斜視図である。 本実施例の印刷装置の内部構成を概念的に示した説明図である。 各色のインク吐出ヘッドにインク滴を吐出する複数のノズルが形成されている様子を示した説明図である。 プリンタドライバが印刷を実行する処理(画像印刷処理)の流れを示すフローチャートである。 ディザマトリックスの一部を拡大して例示した説明図である。 ディザマトリックスを参照しながら画素毎にドット形成の有無を判断している様子を概念的に示した説明図である。 本実施例の色変換処理の流れを示すフローチャートである。 特定図柄情報を例示した説明図である。 本実施例の色変換処理を施す画像を例示した説明図である。 パターンマッチングの手法により特定図柄を検出する様子を概念的に示した説明図である。 特定画素を決定した様子を例示した説明図である。 特定画素を決定した様子を例示した説明図である。 色変換LUTを概念的に示した説明図である。 特定画素専用の色変換LUTが設定された特定図柄情報を例示した説明図である。 変形例2のRGB変換LUTが設定された特定図柄情報を例示した説明図である。 変形例2の色変換の方法を概念的に示した説明図である。 変形例2のRGB値が設定された特定図柄情報を例示した説明図である。
符号の説明
10…印刷装置、 12…インク吐出ヘッド、 100…スキャナ部、
200…プリンタ部、 240…印刷キャリッジ、 241…印字ヘッド、
242…インクカートリッジ、 243…インクカートリッジ、
260…制御回路、 300…操作パネル

Claims (13)

  1. 第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
    を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換する画像処理装置で
    あって、
    所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく特定図形記憶手段と、
    前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
    前記特定図形を検出する特定図形検出手段と、
    前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
    る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する画像分割手段と、
    前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
    ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
    データに色変換する第1の色変換手段と、
    前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
    るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
    基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する第2の色変換手段と
    を備える画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記第2の色変換手段は、
    前記特定図形色変換情報として、特定の前記第2の画像データたる特定第2画像デー
    タを記憶しており、
    前記特定領域については、前記第1の画像データを前記特定第2画像データに色変換
    する手段である画像処理装置。
  3. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記第2の色変換手段は、
    前記特定図形色変換情報として、前記第1の表色系の画像データと、該画像データが
    表す色彩を前記第2の表色系で表した画像データとを対応付けた特定色変換テーブルを記
    憶しており、
    前記特定領域については、前記特定色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像デー
    タを前記第2の画像データに色変換する手段である画像処理装置。
  4. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記第2の色変換手段は、
    前記第1の色変換手段によって色変換した時に特定の色彩を表す前記第2の画像デー
    タが得られる前記第1の画像データである特定第1画像データを、前記特定図形色変換情
    報として記憶しており、
    前記特定領域については、前記特定第1画像データを、前記色変換テーブルに基づい
    て前記第2の画像データに色変換する手段である画像処理装置。
  5. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記第2の色変換手段は、
    前記第1の画像データと、該第1の画像データを前記第1の色変換手段によって色変
    換した時に生じる色彩のズレを打ち消す前記第1の表色系の画像データとを、対応付けた
    修正テーブルを、前記特定図形色変換情報として記憶しており、
    前記特定領域については、前記第1の画像データを、前記修正テーブルに従って修正
    した後、修正後の画像データを前記色変換テーブルに基づいて前記第2の画像データに色
    変換する手段である画像処理装置。
  6. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記画像分割手段は、前記検出された特定図形の内側の領域たる前記特定領域と、前記
    検出された特定図形の外側の領域たる前記残余領域とに分割する手段である画像処理装置
  7. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記画像分割手段は、前記第1の画像データを解析することによって、該第1の画像デ
    ータが表す画像の中から前記特定図形を包含する領域を検出した後、該検出した領域の内
    側で且つ該特定図形の外側の領域たる前記特定領域と、該特定図形を包含する領域の外側
    の領域たる前記残余領域とに分割する手段である画像処理装置。
  8. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記特定図形記憶手段は、前記特定図形に加えて、該特定図形を包含する所定形状を記
    憶している手段であり、
    前記画像分割手段は、前記第1の画像データを解析することによって、該第1の画像デ
    ータが表す画像の中から前記所定形状の領域を検出した後、該検出した特定形状の内側で
    且つ該特定図形の外側の領域たる前記特定領域と、該特定図形を包含する所定形状の領域
    の外側の領域たる前記残余領域とに分割する手段である画像処理装置。
  9. 第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
    を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換した後、該第2の画
    像データに基づいて画像を印刷する印刷装置であって、
    所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく特定図形記憶手段と、
    前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
    前記特定図形を検出する特定図形検出手段と、
    前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
    る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する画像分割手段と、
    前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
    ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
    データに色変換する第1の色変換手段と、
    前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
    るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
    基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する第2の色変換手段と

    前記第1の色変換手段および前記第2の色変換手段によって得られた前記第2の画像デ
    ータに基づいて画像を印刷する画像印刷手段と
    を備える印刷装置。
  10. 第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
    を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換する画像処理方法で
    あって、
    所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく第1の工程と、
    前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
    前記特定図形を検出する第2の工程と、
    前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
    る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する第3の工程と、
    前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
    ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
    データに色変換する第4の工程と、
    前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
    るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
    基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する第5の工程と
    を備える画像処理方法。
  11. 第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
    を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換した後、該第2の画
    像データに基づいて画像を印刷する印刷方法であって、
    所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく工程(A)と、
    前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
    前記特定図形を検出する工程(B)と、
    前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
    る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する工程(C)と、
    前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
    ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
    データに色変換する工程(D)と、
    前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
    るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
    基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する工程(E)と、
    前記第1の色変換手段および前記第2の色変換手段によって得られた前記第2の画像デ
    ータに基づいて画像を印刷する工程(F)と
    を備える印刷方法。
  12. 第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
    を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換する方法を、コンピ
    ュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく第1の機能と、
    前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
    前記特定図形を検出する第2の機能と、
    前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
    る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する第3の機能と、
    前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
    ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
    データに色変換する第4の機能と、
    前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
    るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
    基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する第5の機能と
    をコンピュータにより実現するプログラム。
  13. 第1の表色系によって表現された第1の画像データを、該第1の表色系とは異なる色域
    を有する第2の表色系によって表現された第2の画像データに色変換した後、該第2の画
    像データに基づいて画像を印刷する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログ
    ラムであって、
    所定の形状を有する図形たる特定図形を記憶しておく機能(A)と、
    前記第1の画像データを解析することにより、該第1の画像データが表す画像の中から
    前記特定図形を検出する機能(B)と、
    前記第1の画像データによって表現される画像を、前記検出された特定図形を境界とす
    る領域たる特定領域と、その他の領域たる残余領域とに分割する機能(C)と、
    前記残余領域については、前記第1の表色系の画像データと前記第2の表色系の画像デ
    ータとを対応付けた色変換テーブルに基づいて、前記第1の画像データを前記第2の画像
    データに色変換する機能(D)と、
    前記特定領域については、色変換後に得られる前記第2の画像データに関する情報であ
    るとともに前記特定図形に対応付けて予め記憶されている情報たる特定図形色変換情報に
    基づいて、前記第1の画像データを該第2の画像データに色変換する機能(E)と、
    前記第1の色変換手段および前記第2の色変換手段によって得られた前記第2の画像デ
    ータに基づいて画像を印刷する機能(F)と
    をコンピュータにより実現するプログラム。
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