JP2007083547A - 印刷装置、画像処理装置、印刷方法、および画像処理方法 - Google Patents

印刷装置、画像処理装置、印刷方法、および画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 単色画像に発生したバンディングを、迅速且つ簡便に解消させる。
【解決手段】 単色画像を印刷する際の、無彩色ドットの分担割合と有彩色ドットの分担割合を、予め設定しておいたパラメータによって変更可能とする。そして、単色画像の画像データを受け取ると、無彩色ドットおよび有彩色ドットの分担割合に基づいて、無彩色ドットおよび有彩色ドットについての形成密度を生成し、得られた形成密度に基づいて各ドットを形成することにより、単色画像を印刷する。こうすれば、バンディングが発生した場合でも、有彩色ドットの分担割合が高くなるように、パラメータの設定を変更することで、バンディングの発生を速やかに且つ簡便に回避することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印刷媒体上にドットを形成して画像を印刷する技術に関し、詳しくは、無彩色のドットおよび有彩色のドットを形成することで、高画質な単色画像を印刷する技術に関する。
印刷媒体上で印字ヘッドを往復動させながらドットを形成することにより、印刷媒体上に画像を印刷する印刷装置(いわゆるドットプリンタ)は、画像の出力機器として広く使用されるようになっている。
例えば、シアン(C)色、マゼンタ(M)色、イエロ(Y)色、黒(K)色のドットを形成可能としておき、これらドットを適切な割合で混在させて形成すれば、これら4色以外の種々の色彩によって表現されたカラー画像を印刷することが可能である。また、形成するドットの微小化や、淡い色のドット(淡ドット)を形成可能とするなどの機構面での改良に加えて、種々の画像処理技術の進歩により、カラー写真にも匹敵するような高画質なカラー画像を印刷することが可能となっている。
更に今日では、黒(K)色ドットに加えて、灰(LK)色ドットや淡灰(LLK)色ドットなど、濃度の異なる複数種類の無彩色のドットを形成可能として、これら無彩色のドットを適切な割合で混在させて形成することにより、白黒の銀塩写真のような豊かな階調表現を可能としたドットプリンタも開発されている(特許文献1)。
これらドットプリンタでは、印字ヘッドを往復動させて、列状にドットを形成しながら画像を印刷している関係上、ドット列の形成位置がずれると隣接するドット列との間に隙間が生じてしまい、この部分が白い筋として視認されてしまうバンディングと呼ばれる現象が発生することがある。バンディングの発生は画質を大きく悪化させるので、印字ヘッドの位置決め精度やドットの形成位置の精度を向上させたり、あるいは、各ドット列を1回の往復動で形成するのではなく複数回に分けて形成するなど、種々の技術が開発されている(特許文献2、特許文献3など)。
特開2003−341046号公報 特開2000−158711号公報 特開平8−230193号公報
しかし、これら技術を用いているにも関わらず、それでもバンディングが発生した場合には、もはやドットプリンタを製造メーカーに返却して再調整する以外に、バンディングを解消することができないという問題があった。
この発明は従来の技術における上述した課題を解決するためになされたものであり、画像の印刷時にバンディングが発生した場合でも、ユーザーが速やかに且つ簡便に、バンディングの発生を回避可能な技術を提供することを目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の印刷装置は次の構成を採用した。すなわち、
無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することにより、単色画像を印刷する印刷装置であって、
前記単色画像の画像データを受け取る画像データ受取手段と、
前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する分担割合設定手段と、
前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する画像データ変換手段と、
前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットを形成するドット形成手段と
を備え、
前記分担割合設定手段は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する手段であることを要旨とする。
また、上記の印刷装置に対応する本発明の印刷方法は、
無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することにより、単色画像を印刷する印刷方法であって、
前記単色画像の画像データを受け取る第1の工程と、
前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する第2の工程と、
前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する第3の工程と、
前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットを形成する第4の工程と
を備え、
前記第2の工程は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する工程であることを要旨とする。
かかる本発明の印刷装置および印刷方法においては、単色画像の画像データを受け取ると、該画像データが表す単色画像の明度に基づいて、無彩色のドットを用いて表現する分担割合と、複数の有彩色のドットを用いて表現する分担割合とを設定する。ここで単色画像とは、白黒画像に限らず、いわゆるセピア調の画像や、クール調の画像、ウォーム調の画像など種々の画像とすることができる。次いで、設定した分担割合に応じて、単色画像の画像データを、無彩色ドットおよび複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換した後、得られた形成密度に基づいて各ドットを形成することにより、単色画像を印刷する。ここで、無彩色ドットの分担割合と有彩色ドットの分担割合は、予め設定されている所定のパラメータに基づいて設定されるため、パラメータの設定を変更することで、有彩色ドットの分担割合を増加させることも可能である。
一般にバンディングは、形成されたドットの間に隙間ができることによって生じる現象であるから、形成されるドットの密度が多くなるほどバンディングは発生し難くなる傾向にある。そして、有彩色ドットを用いて無彩色を表現しようとすると、無彩色ドットを用いて表現する場合よりも多くのドットが形成されるから、有彩色ドットの分担割合を増加させればドットの形成密度が増加する。従って、本願発明によれば、単色画像を印刷してみてバンディングが発生していていた場合でも、パラメータの設定を変更して有彩色ドットの分担割合を増加させることで、迅速に且つ簡便に、バンディングの発生を回避することが可能となる。
また、かかる印刷装置においては、複数の有彩色ドットについての形成密度を生成するに際して、次のような方法によって生成することとしても良い。すなわち、印刷しようとする単色画像の明度に対応付けて、有彩色ドット混合割合を予め記憶しておく。ここで、有彩色ドット混合割合とは、単色画像を印刷するために、複数の有彩色ドットをどのような割合で混合すればよいかを示す値である。印刷しようとする単色画像の明度毎に、適切な有彩色ドット混合割合を記憶しておくのである。そして、単色画像の画像データと有彩色ドットの分担割合とに基づいて、有彩色ドットを用いて表現すべき単色画像の明度を求め、この明度に応じて記憶されている有彩色ドット混合割合に応じて、複数の有彩色ドットについての形成密度を求めることとしても良い。
こうすれば、有彩色ドットを用いて表現すべき単色画像の明度に拘わらず、有彩色ドットの混合割合を適切な割合とすることができるので、有彩色ドットの分担割合が変わっても、複数の有彩色ドットを適切な密度で形成することが可能となり、延いては、高画質な単色画像を印刷することが可能となる。
また、こうした印刷装置においては、互いに明度の異なる複数の無彩色ドットを形成可能とし、これら複数の無彩色ドットを用いて単色画像を印刷することとしても良い。
複数の無彩色ドットを形成可能とすれば、単色画像の印刷画質を大きく向上させることが可能である。その反面で、僅かなバンディングが発生しただけでも大きく画質を損なう傾向にあり、バンディングの発生回避に対する要請は、より一層強くなっている。このことから、こうした複数の無彩色ドットを形成可能な印刷装置に本願発明を適用すれば、より一層大きな効果を上げることが可能となるので好適である。
加えて、これら複数の無彩色ドットについての形成密度を生成するに際しては、次のような方法によって生成することとしても良い。すなわち、印刷しようとする単色画像の明度に対応付けて、複数の無彩色ドットについての形成割合(無彩色ドット形成割合)を予め記憶しておく。そして、単色画像の画像データと無彩色ドットの分担割合とに基づいて、無彩色ドットを用いて表現すべき単色画像の明度を求め、この明度に応じて記憶されている無彩色ドット形成割合に応じて、複数の無彩色ドットについての形成密度を求めることとしても良い。
こうすれば、無彩色ドットを用いて表現すべき単色画像の明度に拘わらず、無彩色ドットの形成割合を適切な割合とすることができるので、無彩色ドットと有彩色ドットとの分担割合が変わっても、複数の無彩色ドットを適切な密度で形成することが可能となり、延いては、高画質な単色画像を印刷することが可能となる。
もちろん、複数の無彩色ドットを形成可能な印刷装置においても、単色画像の明度に応じて、適切な有彩色ドット混合割合を記憶しておき、複数の有彩色ドットについての形成密度を求めることとしても良い。すなわち、単色画像の画像データと有彩色ドットの分担割合とに基づいて、有彩色ドットを用いて表現すべき単色画像の明度を求め、この明度に応じて記憶されている有彩色ドット混合割合に応じて、複数の有彩色ドットについての形成密度を求めることとしても良い。
こうすれば、複数の無彩色ドットおよび複数の有彩色ドットを、常に適切な密度で形成することができるので、より一層高画質な単色画像を印刷することが可能となる。
更に、こうした印刷装置においては、複数の無彩色ドットおよび複数の有彩色ドットについての形成密度を、次のようにして求めることとしても良い。先ず、単色画像の画像データと、無彩色ドットおよび有彩色ドットの分担割合とに基づいて、無彩色表現明度および有彩色表現明度を求める。ここで、無彩色表現明度とは、ある明度の単色画像を表現するために、複数の無彩色ドットが分担する明度である。また、有彩色表現明度とは、ある明度の単色画像を表現するために、複数の有彩色ドットが分担する明度である。次いで、得られた無彩色表現明度と、その無彩色表現明度に対応付けて記憶されている無彩色ドット形成割合とに基づいて、複数の無彩色ドットについての形成密度を決定する。また、有彩色ドットについても同様にして、求められた有彩色表現明度と、該有彩色表現明度に対応付けて記憶されている有彩色ドット混合割合とに基づいて、複数の有彩色ドットについての形成密度を求めることとしてもよい。
こうすれば、複数の無彩色ドットおよび複数の有彩色ドットについての形成密度を適切に求めることができ、延いては、高画質な単色画像を印刷することが可能となる。
また、上述した本発明の印刷装置および印刷方法が、画像を印刷するに先立って、印刷しようとする画像の画像データに所定の画像処理を施すことにより、大きさの異なる複数種類のドットについて、画素毎にドット形成の有無を判断している点に着目すれば、本願発明は、次のように画像処理装置および画像処理方法として把握することも可能である。すなわち、本発明の画像処理装置は、
無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することによって単色画像を印刷する印刷装置が、該ドットの形成を制御するために用いる制御データを、該単色画像の画像データに画像処理を施すことによって生成する画像処理装置であって、
前記単色画像の画像データを受け取る画像データ受取手段と、
前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する分担割合設定手段と、
前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する画像データ変換手段と、
前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの形成を制御するための前記制御データを生成する制御データ生成手段と
を備え、
前記分担割合設定手段は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する手段であることを要旨とする。
また、上記の画像処理装置に対応する本発明の画像処理方法は、
無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することによって単色画像を印刷する印刷装置が、該ドットの形成を制御するために用いる制御データを、該単色画像の画像データに画像処理を施すことによって生成する画像処理方法であって、
前記単色画像の画像データを受け取る工程(A)と、
前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する工程(B)と、
前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する工程(C)と、
前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの形成を制御するための前記制御データを生成する工程(D)と
を備え、
前記工程(B)は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する工程であることを要旨とする。
かかる本発明の画像処理装置および画像処理方法においても、無彩色のドットを用いて表現する分担割合と、複数の有彩色のドットを用いて表現する分担割合とを設定し、設定した分担割合に応じて、無彩色ドットおよび複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する。その後、得られた形成密度に基づいて、無彩色ドットおよび複数の有彩色ドットの形成を制御するための制御データを生成する。そして、所定のパラメータを適切に設定しておくことで、有彩色ドットの分担割合を増加させることも可能であることから、バンディングの発生を簡便に且つ迅速に回避することが可能となる。
また、かかる画像処理装置においても、複数の有彩色ドットについても形成密度は、次のようにして求めることとしても良い。すなわち、有彩色ドット混合割合を予め記憶しておき、単色画像の画像データと有彩色ドットの分担割合とに基づいて、有彩色ドットを用いて表現すべき単色画像の明度を求め、この明度に応じて記憶されている有彩色ドット混合割合に応じて、複数の有彩色ドットについての形成密度を求めることとしても良い。
こうすれば、有彩色ドットを用いて表現すべき単色画像の明度に拘わらず、有彩色ドットの混合割合を適切な割合とすることができるので、有彩色ドットの分担割合が変わっても、複数の有彩色ドットを適切な密度で形成することが可能となる。
更に本発明は、上述した印刷方法あるいは画像処理方法を実現するためのプログラムをコンピュータに読み込ませ、所定の機能を実行させることにより、コンピュータを用いて実現することも可能である。従って、本発明は次のようなプログラム、あるいは該プログラムを記録した記録媒体としての態様も含んでいる。すなわち、上述した印刷方法に対応する本発明のプログラムは、
無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することにより単色画像を印刷する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
前記単色画像の画像データを受け取る第1の機能と、
前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する第2の機能と、
前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する第3の機能と、
前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットを形成する第4の機能と
をコンピュータを用いて実現させるとともに、
前記第2の機能は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する機能であることを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本発明の記録媒体は、
無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することにより単色画像を印刷するプログラムを、コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
前記単色画像の画像データを受け取る第1の機能と、
前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する第2の機能と、
前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する第3の機能と、
前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットを形成する第4の機能と
をコンピュータを用いて実現させるプログラムを記憶しているとともに、
前記第2の機能は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する機能であることを要旨とする。
更に、上述した画像処理方法に対応する本発明のプログラムは、
無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することによって単色画像を印刷する印刷装置が、該ドットの形成を制御するために用いる制御データを、該単色画像の画像データに画像処理を施すことによって生成する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
前記単色画像の画像データを受け取る機能(A)と、
前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する機能(B)と、
前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する機能(C)と、
前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの形成を制御するための前記制御データを生成する機能(D)と
をコンピュータを用いて実現させるとともに、
前記機能(B)は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する機能であることを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本発明の記録媒体は、
無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することによって単色画像を印刷する印刷装置が、該ドットの形成を制御するために用いる制御データを、該単色画像の画像データに画像処理を施すことによって生成するプログラムを、コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
前記単色画像の画像データを受け取る機能(A)と、
前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する機能(B)と、
前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する機能(C)と、
前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの形成を制御するための前記制御データを生成する機能(D)と
をコンピュータを用いて実現させるプログラムを記憶しているとともに、
前記機能(B)は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する機能であることを要旨とする。
これらのプログラムをコンピュータに読み込んで、上記の各種機能を実現させれば、単色画像の印刷時にバンディングが発生した場合でも、速やかに且つ簡便に、バンディングの発生を回避することが可能となる。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.実施例の概要 :
B.装置構成 :
B−1.全体構成 :
B−2.内部構成 :
B−2−1.スキャナ部の内部構成 :
B−2−2.プリンタ部の内部構成 :
C.単色画像印刷処理 :
D.形成密度データ生成処理 :
E.変形例 :
A.実施例の概要 :
実施例の詳細な説明に入る前に、図1を参照しながら、実施例の概要について説明しておく。図1は、本実施例の印刷装置10の概要を示した説明図である。図示した印刷装置10は、印刷媒体P上にインク滴を吐出してインクドットを形成することにより画像を印刷するいわゆるインクジェットプリンタである。図示した印刷装置10には、無彩色のインクである黒色インク(Kインク)と、有彩色のインクであるシアンインク(Cインク)、マゼンタインク(Mインク)、イエロインク(Yインク)とが搭載されており、これらのインクによるインク滴を吐出することで、K色のドット(Kドット)、C色のドット(Cドット)、M色のドット(Mドット)、Y色のドット(Yドット)を形成することが可能となっている。尚、Cドット、Mドット、Yドットは何れも有彩色のドットであるが、これらドットをほぼ同じ割合で混在させて形成することで、無彩色を表現することが可能となっている。また、Cドット、Mドット、Yドットを混在させて表現した無彩色は、「コンポジットブラック」と呼ばれることがある。
図示した印刷装置10には、「画像データ受取モジュール」や、「分担割合設定モジュール」、「画像データ変換モジュール」、「ドット形成モジュール」などのモジュールが搭載されており、画像を印刷しようとする画像データに次のような処理を行うことによって単色画像を印刷している。尚、ここでいう「モジュール」とは、印刷装置10の内部で行われる一連の画像処理を、処理内容に着目して便宜的にまとめたものであり、各モジュールを具現化している実体は、画像処理を行うためのプログラムの一部分であっても良いし、あるいはANDゲートおよびONゲートなどを組み合わせて構成した論理回路であってもよい。また、印刷装置10が印刷する単色画像としては、白黒画像であっても良いことはもちろんのこと、セピア色の画像や、いわゆるクール調あるいはウォーム調と呼ばれる単色画像とすることも可能である。
単色画像の印刷に際しては、先ず初めに、印刷しようとする単色画像の画像データを、コンピュータやデジタルカメラなどから取得する。かかる処理は、「画像データ受取モジュール」によって行われる。次いで、「分担割合設定モジュール」は、単色画像の画像データを受け取ると、無彩色ドットの分担割合と、複数の有彩色ドットの分担割合とを設定する。すなわち上述したように、図1に示した印刷装置10は、無彩色のドットによっても、あるいは複数の有彩色ドットによるコンポジットブラックによっても、無彩色画像を印刷することができることから、単色画像を印刷するに際しては、単色画像を構成する各画素について、無彩色ドットによって表現する割合と、有彩色ドットによるコンポジットブラックで表現する割合とを、予め設定しておくのである。
図1中には、無彩色ドットの分担割合と、有彩色ドットの分担割合とが、画像データに応じて設定されている様子が概念的に示されている。図示されている例では、次のようにして分担割合が設定されている。先ず、表現すべき無彩色量は、画像データに応じて決まってしまう。そして、画像データの階調値が大きい場合、あるいは画像データの階調値が小さい場合は、図中に示されるように、全て無彩色ドットによって表現することとして、有彩色ドットの分担割合は「0」に設定されている。これに対して中間階調の領域では、画像データの階調値が増加するに従って、有彩色ドットによる無彩色の表現量が増加していき、そして、ある階調値を境に今度は、画像データの階調値が増加するに従って有彩色ドットによる無彩色表現量が減少するように設定されている。
こうして「分担割合設定モジュール」が無彩色ドットと有彩色ドットの分担割合を設定すると、「画像データ変換モジュール」は、設定された分担割合に応じて、画像データを、無彩色ドットおよび複数の有彩色ドットについての形成密度に変換する。前述したように、図1に例示した印刷装置10では、無彩色ドットとしてはKドットを形成し、複数の有彩色ドットとしては、Cドット、Mドット、Yドットを形成可能であるから、「画像データ変換モジュール」は、Kドット、Cドット、Mドット、Yドットの各ドットについての形成密度が生成されることになる。
次いで、こうして得られた各ドットについての形成密度のデータは「ドット形成モジュール」に供給され、インク吐出ヘッド12を駆動するための駆動信号が生成された後、インク吐出ヘッド12に供給される。その結果、インク吐出ヘッド12が、Kインク、Cインク、Mインク、Yインクによるインク滴を吐出して、Kドット、Cドット、Mドット、Yドットを形成することにより、印刷用紙P上に単色画像を得ることができる。
ここで、図1に示した印刷装置10の「分担割合設定モジュール」は、無彩色ドットおよび有彩色ドットの分担割合を設定するに際して、次のようにして設定している。先ず、分担割合に関して、予め設定されていた所定のパラメータを取得する。そして、取得したパラメータと、画像データが表す単色画像の明度(換言すれば、表現すべき無彩色量)とに基づいて、無彩色ドットおよび有彩色ドットの分担割合を設定している。一般に、表現すべき無彩色量が同じでも、無彩色ドットで表現する場合よりも、有彩色ドットで表現する場合の方が形成するドット数が多くなるので、バンディングが発生し難くなる傾向にある。このことから、印刷した単色画像にバンディングが発生した場合には、パラメータの設定を変更して有彩色ドットの分担割合を増加させ、形成されるドット数を増加させることにより、印刷装置10のユーザーが、その場で速やかに、且つ簡便に、バンディングの発生を回避して、高画質な単色画像を印刷することが可能となる。以下では、このような印刷装置について、実施例に基づいて詳しく説明する。
B.装置構成 :
B−1.全体構成 :
図2は、本実施例の印刷装置10の外観形状を示す斜視図である。図示されるように、本実施例の印刷装置10は、スキャナ部100と、プリンタ部200と、スキャナ部100およびプリンタ部200の動作を設定するための操作パネル300などから構成されている。スキャナ部100は、印刷画像を読み込んで画像データを生成するスキャナ機能を有しており、プリンタ部200は、画像データを受け取って印刷媒体上に画像を印刷するプリンタ機能を有している。また、スキャナ部100で読み取った画像をプリンタ部200から出力すれば、コピー機能を実現することも可能である。すなわち、本実施例の印刷装置10は、単独でスキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能を実現可能な、いわゆるスキャナ・プリンタ・コピー複合装置(以下、SPC複合装置という)となっている。
図3は、印刷画像を読み込むために、印刷装置10の上部に設けられた原稿台カバー102を開いた様子を示す説明図である。図示されているように、原稿台カバー102を上に開くと、透明な原稿台ガラス104が設けられており、その内部には、スキャナ機能を実現するための後述する各種機構が搭載されている。印刷画像を読み込む際には、図示されているように原稿台カバー102を開いて原稿台ガラス104の上に印刷画像を置き、原稿台カバー102を閉じてから操作パネル300上のボタンを操作する。こうすれば、印刷画像を直ちに画像データに変換することが可能となっている。
また、スキャナ部100は全体が一体のケース内に収納された構成となっており、スキャナ部100とプリンタ部200とは、印刷装置10の背面側でヒンジ機構204(図4参照)によって結合されている。このため、スキャナ部100の手前側を持ち上げることにより、ヒンジの部分でスキャナ部100のみを回転させることが可能となっている。
図4は、スキャナ部100の手前側を持ち上げて回転させた様子を示した斜視図である。図示するように、本実施例の印刷装置10では、スキャナ部100の手前側を持ち上げることで、プリンタ部200の上面を露出させることが可能である。プリンタ部200の内部には、プリンタ機能を実現するための後述する各種機構や、スキャナ部100を含めて印刷装置10全体の動作を制御するための後述する制御回路260、更には、スキャナ部100やプリンタ部200などに電力を供給するための電源回路(図示は省略)なども設けられている。また、図4に示されているように、プリンタ部200の上面には、開口部202が設けられており、インクカートリッジなどの消耗品の交換や、紙詰まりの処理、軽微な修理などを簡便に行うことが可能となっている。
B−2.内部構成 :
図5は、本実施例の印刷装置10の内部構成を概念的に示した説明図である。前述したように、印刷装置10にはスキャナ部100とプリンタ部200とが設けられており、スキャナ部100の内部にはスキャナ機能を実現するための各種構成が搭載され、プリンタ部200の内部にはプリンタ機能を実現するための各種構成が搭載されている。以下では、初めにスキャナ部100の内部構成について説明し、次いでプリンタ部200の内部構成について説明する。
B−2−1.スキャナ部の内部構成 :
スキャナ部100は、印刷画像をセットする透明な原稿台ガラス104と、セットされた印刷画像を押さえておくための原稿台カバー102と、セットされた印刷画像を読み込む読取キャリッジ110と、読取キャリッジ110を読取方向(主走査方向)に移動させる駆動ベルト120と、駆動ベルト120に動力を供給する駆動モータ122と、読取キャリッジ110の動きをガイドするガイド軸106などから構成されている。また、駆動モータ122や読取キャリッジ110の動作は、後述する制御回路260によって制御されている。
制御回路260の制御の元で駆動モータ122を回転させると、駆動ベルト120を介してその動きが読取キャリッジ110に伝達され、その結果、読取キャリッジ110は、ガイド軸106に導かれながら駆動モータ122の回転角度に応じて読取方向(主走査方向)に移動するようになっている。また、駆動ベルト120は、アイドラプーリ124によって絶えず適度に張った状態に調整されており、このため、駆動モータ122を逆回転させれば回転角度に応じた距離だけ読取キャリッジ110を逆方向に移動させることも可能となっている。
読取キャリッジ110の内部には、光源112や、レンズ114、ミラー116、CCDセンサ118などが搭載されている。光源112からの光は原稿台ガラス104に照射され、原稿台ガラス104の上にセットされた印刷画像で反射する。この反射光は、ミラー116によってレンズ114に導かれ、レンズ114によって集光されてCCDセンサ118で検出される。CCDセンサ118は、光の強度を電気信号に変換するフォトダイオードが、読取キャリッジ110の移動方向(主走査方向)と直交する方向に列状に配置されたリニアセンサによって構成されている。このため、読取キャリッジ110を主走査方向に移動させながら、光源112の光を印刷画像に照射し、CCD118によって反射光強度を検出すれば、印刷画像を電気信号に変換することができる。
また、光源112は、RGBの3色の発光ダイオードによって構成されており、所定の周期でR色、G色、B色の光を順次、照射することが可能となっており、これに応じてCCD118では、R色、G色、B色の反射光が順次、検出されることになる。一般に、画像の赤色の部分はR色の光を反射するが、G色やB色の光はほとんど反射しないから、R色の反射光は画像のR成分を表したものとなっている。同様に、G色の反射光は画像のG成分を表しており、B色の反射光は画像のB成分を表している。従って、RGB3色の光を所定の周期で切り替えながら印刷画像に照射し、これに同期してCCD118で反射光強度を検出すれば、印刷画像のR成分、G成分、B成分を検出することができ、カラー画像を読み込むことが可能となっている。尚、光源112が照射する光の色を切り替えている間も読取キャリッジ110は移動しているから、RGBの各成分を検出する画像の位置は、厳密には、読取キャリッジ110の移動量に相当する分だけ異なっているが、このずれは、各成分を読み込んだ後に、画像処理によって補正することが可能である。
B−2−2.プリンタ部の内部構成 :
次に、プリンタ部200の内部構成について説明する。プリンタ部200には、印刷装置10の全体の動作を制御する制御回路260と、印刷媒体上に画像を印刷するための印刷キャリッジ240と、印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させる機構と、印刷媒体の紙送りを行うための機構などが搭載されている。
印刷キャリッジ240は、無彩色のインクであるKインク、LKインク、LLKインクを収納するインクカートリッジ242と、有彩色のインクであるCインク,Mインク,Yインクの各種インクを収納するインクカートリッジ243と、底面側に設けられた印字ヘッド241などから構成されており、印字ヘッド241には、インク滴を吐出するインク吐出ヘッドがインク毎に設けられている。印刷キャリッジ240にインクカートリッジ242,243を装着すると、カートリッジ内の各インクは図示しない導入管を通じて、各色毎のインク吐出ヘッド244ないし249に供給される。尚、図5に示したプリンタ部200では、Kインク、LKインク、LLKインクについては一つのインクカートリッジ242に一体に収納され、また、Cインク,Mインク,Yインクについては他のインクカートリッジ243に一体に収納されているものとして説明したが、これらインクをそれぞれ別体に形成された専用のインクカートリッジに収納することも可能である。また、これらインクに加えて、濃度の低いCインク(LCインク)や、濃度の低いMインク(LMインク)などを搭載することも可能である。
印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させる機構は、印刷キャリッジ240を駆動するためのキャリッジベルト231と、キャリッジベルト231に動力を供給するキャリッジモータ230と、キャリッジベルト231に絶えず適度な張力を付与しておくための張力プーリ232と、印刷キャリッジ240の動きをガイドするキャリッジガイド233と、印刷キャリッジ240の原点位置を検出する原点位置センサ234などから構成されている。後述する制御回路260の制御の元でキャリッジモータ230を回転させると、回転角度に応じた距離だけ印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させることが可能である。また、キャリッジモータ230を逆回転させれば、印刷キャリッジ240を逆方向に移動させることも可能となっている。
印刷媒体の紙送りを行うための機構は、印刷媒体を裏面側から支えるプラテン236と、プラテン236を回転させて紙送りを行う紙送りモータ235などから構成されている。後述する制御回路260の制御の元で紙送りモータ235を回転させれば、回転角度に応じた距離だけ印刷媒体を副走査方向に紙送りすることが可能となっている。
制御回路260は、CPUを中心として、ROMや、RAM、デジタルデータをアナログ信号に変換するD/A変換器、更には、周辺機器との間でデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェースPIFなどから構成されている。制御回路260は、印刷装置10全体の動作を制御しており、スキャナ部100に搭載された光源112や、駆動モータ122、CCD118とデータをやり取りしながら、これらの動作を制御している。
また、キャリッジモータ230および紙送りモータ235を駆動して印刷キャリッジ240の主走査および副走査を行いながら、各色のインク吐出ヘッド244ないし249に駆動信号を供給してインク滴を吐出させる制御も行っている。インク吐出ヘッド244ないし249に供給する駆動信号は、コンピュータ20やデジタルカメラ30などから画像データを読み込んで、後述する画像処理を行うことによって生成する。もちろん、スキャナ部100で読み込んだ画像データに画像処理を施すことにより、駆動信号を生成することも可能である。こうして制御回路260の制御の元で、印刷キャリッジ240を主走査および副走査させながら、インク吐出ヘッド244ないし247からインク滴を吐出して印刷媒体上に各色のインクドットを形成することによって、カラー画像を印刷することが可能となっている。もちろん、制御回路260内で画像処理を行うのではなく、画像処理が施されたデータをコンピュータ20から受け取って、このデータに従って印刷キャリッジ240の主走査および副走査を行いながらインク吐出ヘッド244ないし249を駆動することも可能である。
また、制御回路260は、操作パネル300ともデータをやり取り可能に接続されており、操作パネル300上に設けられた各種のボタンを操作することにより、スキャナ機能や、プリンタ機能の詳細な動作モードを設定することが可能となっている。例えば、本実施例の印刷装置10では、操作パネル300上で設定することにより、カラー画像データあるいは単色画像の画像データを受け取って、白黒画像やセピア調などの各種の単色画像を印刷することも可能となっている。更には、コンピュータ20から、周辺機器インターフェースPIFを介して詳細な動作モードを設定することも可能である。
図6は、各色のインク吐出ヘッド244ないし249に、インク滴を吐出する複数のノズルNzが形成されている様子を示した説明図である。図示するように、各色のインク吐出ヘッドの底面には、各色毎のインク滴を吐出する4組のノズル列が形成されており、1組のノズル列には、48個のノズルNzがノズルピッチkの間隔を空けて千鳥状に配列されている。制御回路260からは、これらノズルNzのそれぞれに駆動信号が供給され、各ノズルNzは駆動信号に従って、それぞれのインクによるインク滴を吐出することにより、各色のドットを形成することが可能となっている。
尚、インク吐出ヘッドからインク滴を吐出する方法には、種々の方法を適用することができる。すなわち、ピエゾ素子を用いてインクを吐出する方式や、インク通路に配置したヒータでインク通路内に泡(バブル)を発生させてインク滴を吐出する方法などを用いることができる。また、インクを吐出する代わりに、熱転写などの現象を利用して印刷用紙上にインクドットを形成する方式や、静電気を利用して各色のトナー粉を印刷媒体上に付着させる方式のプリンタを使用することも可能である。
以上に説明したように、プリンタ部200で所望の画像を印刷するためには、適切な位置にドットが形成されるように、キャリッジ240の動きにあわせて適切なタイミングで各ノズルに駆動信号を供給する必要がある。各ノズルに供給する駆動信号は、印刷しようとする画像の画像データに対して所定の画像処理を施すことによって生成することができる。また、本実施例の印刷装置10では、操作パネル300で設定することにより、画像データを受け取って単色画像を印刷することも可能である。また、受け取る画像データとしては、カラー画像データであってもよいし単色画像の画像データであってもよい。そして、得られた単色画像にバンディングが発生していた場合でも、操作パネル300の設定を変更するだけで、その場で、速やかに且つ簡便にバンディングの発生を回避して高画質な画像を印刷することが可能となっている。以下では、先ず初めに本実施例の印刷装置10が単色画像を印刷するために行う処理(単色画像印刷処理)について説明し、その後、バンディングの発生を回避する方法について説明する。
C.単色画像印刷処理 :
図7は、本実施例の印刷装置10が単色画像を印刷するために行う単色画像印刷処理の流れを示すフローチャートである。以下、フローチャートに従って説明する。本実施例の単色画像印刷処理を開始すると、制御回路260は先ず初めに、印刷しようとする単色画像の画像データの読み込みを行う(ステップS100)。ここでは、画像データはR,G,B各色の階調値によって表現されたRGBカラー画像データであるものとする。
次いで、読み込んだ画像データの解像度を、プリンタ部200が印刷するための解像度(印刷解像度)に変換する処理を行う(ステップS102)。読み込んだ画像データの解像度が印刷解像度よりも低い場合は、隣接する画素の間に補間演算を行って新たな画像データを設定することで、より高い解像度に変換する。逆に、読み込んだ画像データの解像度が印刷解像度よりも高い場合は、隣接する画素の間から一定の割合で画像データを間引くことによって、より低い解像度に変換する。解像度変換処理では、読み込んだ画像データに対して適切な割合で画像データを生成あるいは間引くことによって、読み込んだ解像度を印刷解像度に変換する処理を行う。
こうして画像データの解像度を印刷解像度に変換したら、印刷装置10が形成可能な各ドット、すなわち、Kドット、LKドット、LLKドット、Cドット、Mドット、Yドットについての形成密度を表すデータ(形成密度データ)を生成する処理を行う。詳細な処理内容については後述するが、本実施例の形成密度データ生成処理では、無彩色のドット(すなわち、Kドット、LKドット、LLKドット)を用いて画像の明度を低下させる(暗くする)割合と、コンポジットブラックを用いて(すなわち、Cドット、Mドット、Yドットの有彩色ドットを用いて)画像の明度を低下させる(暗くする)割合とを変更可能となっている。同じ明度の無彩色画像であれば、Kドット、LKドット、LLKドットを用いて表現するよりも、コンポジットブラックによって表現する方がドットの形成密度が高くなる。従って、印刷した画像にバンディングが発生している場合でも、コンポジットブラックによる表現割合を増加させることで、バンディングの発生を回避することが可能となっている。形成密度データ生成処理の詳細については別図を用いて後述する。
次いで、各ドットについて得られた形成密度データに基づいて、ハーフトーン処理を行う(ステップS106)。ハーフトーン処理とは、次のような処理である。形成密度データ生成処理によって各ドットについて得られた形成密度データは、階調値0から階調値255までの値を取り得るデータである。これに対してプリンタ部200では、ドットを形成することによって画像を表示しているから、それぞれの画素についてはドットを形成するか否かの状態しか取り得ない。そこで、256階調を有する形成密度データを、画素毎にドット形成の有無を表したデータ(ドットデータ)に変換しておく必要がある。ハーフトーン処理とは、形成密度データをドットデータに変換する処理である。上述したように、本実施例の形成密度データ生成処理では、Kドット、LKドット、LLKドット、Cドット、Mドット、Yドットの各ドットについて、形成密度データが得られているから、ハーフトーン処理も、これら各ドットについて行われる。もっとも、処理内容は何れのドットについても同様であるため、以下では、ドットの種類を特定せずに説明することとして、特にドットの種類を特定する必要がある場合には、その都度、ドット種類を明示した上で説明するものとする。
ハーフトーン処理を行う手法としては、誤差拡散法やディザ法などの種々の手法を適用することができる。誤差拡散法は、ある画素についてドットの形成有無を判断したことでその画素に発生する階調表現の誤差を、周辺の画素に拡散するとともに、周囲から拡散されてきた誤差を解消するように、各画素についてのドット形成の有無を判断していく手法である。これに対してディザ法は、ディザマトリックスにランダムに設定されている閾値と形成密度データとを画素毎に比較して、形成密度データの方が大きい画素にはドットを形成すると判断し、逆に閾値の方が大きい画素についてはドットを形成しないと判断することで、各画素についてのドットデータを得る手法である。以下では、ディザ法を用いてハーフトーン処理を行うものとして説明する。
図8は、ディザマトリックスの一部を拡大して例示した説明図である。図示したマトリックスには、縦横それぞれ64画素、合計4096個の画素に、階調値0〜255の範囲から万遍なく選択された閾値がランダムに記憶されている。ここで、閾値の階調値が0〜255の範囲から選択されているのは、本実施例では形成密度データが1バイトデータであり、階調値が0〜255の値を取り得ることに対応するものである。尚、ディザマトリックスの大きさは、図8に例示したように縦横64画素分に限られるものではなく、縦と横の画素数が異なるものも含めて、種々の大きさに設定することが可能である。
図9は、ディザマトリックスを参照しながら、画素毎にドット形成の有無を判断している様子を概念的に示した説明図である。ドット形成有無の判断に際しては、先ず、判断の対象として着目している画素(着目画素)についての形成密度データと、ディザマトリックス中の対応する位置に記憶されている閾値とを比較する。図中に示した細い破線の矢印は、着目画素の形成密度データを、ディザマトリックス中の対応する位置に記憶されている閾値と比較していることを模式的に表したものである。そして、ディザマトリックスの閾値よりも着目画素の形成密度データの方が大きい場合には、その画素にはドットを形成するものと判断する。逆に、ディザマトリックスの閾値の方が大きい場合には、その画素にはドットを形成しないものと判断する。
図9に示した例では、画像の左上隅にある画素の形成密度データは「97」であり、ディザマトリックス上でこの画素に対応する位置に記憶されている閾値は「1」である。従って、左上隅の画素については、形成密度データの方がディザマトリックスの閾値よりも大きいから、この画素にはドットを形成すると判断する。図9中に実線で示した矢印は、この画素にはドットを形成すると判断して、判断結果をメモリに書き込んでいる様子を模式的に表したものである。一方、この画素の右隣の画素については、形成密度データは「97」、ディザマトリックスの閾値は「177」であり、閾値の方が大きいので、この画素についてはドットを形成しないものと判断する。このように、形成密度データとディザマトリックスに設定された閾値とを比較することにより、ドットの形成有無を画素毎に決定することができる。
以上のようにして、形成密度データを、画素毎にドットを形成するか否かを表したドットデータに変換したら、(図7のステップS106)、今度は、インターレース処理を開始する(ステップS108)。インターレース処理とは、印字ヘッド241がドットを形成する順序でドットデータを並び替えて、各色のインク吐出ヘッド244ないし249に供給する処理である。すなわち、図6に示したように、インク吐出ヘッド244ないし249に設けられたノズルNzは副走査方向にノズルピッチkの間隔を空けて設けられているから、印刷キャリッジ240を主走査させながらインク滴を吐出すると、副走査方向にノズルピッチkの間隔を空けてドットが形成されてしまう。そこで全画素にドットを形成するためには、印刷キャリッジ240と印刷媒体との相対位置を副走査方向に移動させて、ノズルピッチkだけ隔たったドット間の画素に新たなドットを形成することが必要となる。このように、実際に画像を印刷する場合には、画像上で上方にある画素から順番にドットを形成しているわけではない。更に、主走査方向に同じ列にある画素についても、一回の主走査でドットを形成するのではなく、画質上の要請から、複数回の主走査に分けてドットを形成することとして、各回の主走査では飛び飛びの位置の画素にドットを形成することも広く行われている。
このように、実際に画像を印刷する場合には、画像上で画素の並びの順番に従ってドットを形成しているわけではないので、実際にドットの形成を開始する前に、ドットの種類毎に得られたドットデータを、インク吐出ヘッド244ないし249がドットを形成する順番に並び替える処理を行う。このような処理が、インターレースと呼ばれる処理である。
本実施例の単色画像印刷処理では、インターレース処理の終了後、得られたデータに基づいて、印刷媒体上に実際にドットを形成する処理(ドット形成処理)を開始する(ステップS110)。かかる処理では、キャリッジモータ230を駆動して印刷キャリッジ240を主走査させながら、順番を並び替えておいたドットデータをインク吐出ヘッド244ないし249に供給する。前述したようにドットデータは、各画素にドットを形成するか否かを表したデータであるから、インク吐出ヘッド244ないし249がドットデータに従ってインク滴を吐出すれば、各画素に適切にインクドットを形成することができる。
そして、一回の主走査が終了したら、今度は、紙送りモータ235を駆動して印刷媒体を副走査方向に紙送りした後、再びキャリッジモータ230を駆動して印刷キャリッジ240を主走査させつつ、順番を並べ替えておいたドットデータをインク吐出ヘッド244ないし249に供給してドットを形成する。このような操作を繰り返し行うことにより、印刷媒体上には、無彩色のドット(Kドット、LKドット、LLKドット)、および有彩色のドット(Cドット、Mドット、Yドット)が適切な密度で形成されて、単色画像が得られることになる。
ここで、前述したように本実施例の単色画像印刷処理では、同じ明度の単色画像を印刷する場合でも、無彩色ドットおよび有彩色ドットが分担する割合を変更可能となっており、印刷した単色画像でバンディングが発生した場合には、有彩色ドットの分担割合を増加させることによって、バンディングの発生を回避することが可能となっている。こうした無彩色ドットおよび有彩色ドットの分担割合を変更する処理は、図7に示した単色画像印刷処理中の形成密度データ生成処理(ステップS104)で行われており、以下では、かかる処理の内容について詳しく説明する。
D.形成密度データ生成処理 :
図10は、本実施例の単色画像印刷処理中で行われる形成密度データ生成処理の流れを示すフローチャートである。以下、フローチャートに従って説明する。
印刷装置10に搭載された制御回路260は、形成密度データ生成処理を開始すると、先ず初めに、印刷解像度に変換されたRGBカラー画像データから輝度データを生成する処理を行う(ステップS200)。RGB画像データは、R,G,Bの各色相についての輝度を表したデータと考えることができるから、これら各色相のデータを平均すれば、RGBカラー画像データから直ちに輝度データを算出することができる。尚、入力された画像データがカラー画像データではなく、単色画像データである場合は、各色相の中から選択しておいた所定の色相についての画像データを輝度データとしてもよい。
こうして輝度データを算出したら、今度は、コンポジットブラックの生成量を取得する(ステップS202)。前述したコンポジットブラックとは、C,M,Yをほぼ等量ずつの所定の比率で混合することによって表現された無彩色を言う。コンポジットブラックの生成量は、制御回路260に内蔵されたROM内に予め記憶されている変換テーブルを参照することによって、直ちに求めることができる。
図11は、輝度データからコンポジットブラックの生成量を取得する際に参照される変換テーブルを概念的に示した説明図である。図示されているように、変換テーブルには、輝度データの階調値に対応付けて、コンポジットブラックの生成量が記憶されている。ここで、図11に示した変換テーブルの設定方法について簡単に説明しておく。
輝度データは画像の明度と対応しており、輝度データの最小階調値(階調値0)は真っ黒な画像を表し、輝度データの最大階調値(階調値255)は真っ白な画像を表している。今ここで、コンポジットブラックを全く使用せず、Kインクのみを用いて画像を印刷するものとすると、輝度データの階調値255の画像では、Kインクは全く使用しないが、輝度データの階調値が小さくなる(画像の明度が低くなる)につれて、Kインクの使用量が増加していき、輝度データの階調値0の画像では、Kインクの使用量が最大となる。図11中に示した破線は、このように輝度データの階調値に応じて定まるKインクの使用量を概念的に表したものである。尚、図11では、Kインクの使用量は、輝度データの階調値が減少するに従って直線的に増加するものとして表示しているが、これは理解の便宜から簡略化して表示したためであり、実際には、輝度データの階調値に対してKインクの使用量が直線的に変化するとは限らない。
コンポジットブラックの生成量は、このようにして定まるKインクの使用量の一部を置き換えるようにして設定される。実際に置き換える量は、印刷画像を確認しながら良好な画質が得られるように設定されている。図11に示した変換テーブルは、このようにして設定されたものであり、破線で示すKインクの使用量の中で、斜線を付した示した部分は、Kインクの代わりにコンポジットブラックを用いて表現するように設定されている。図10に示した形成密度データのステップS202では、図11に示すような変換テーブルを参照することにより、輝度データに基づいてコンポジットブラックの生成量を取得する処理を行う。
本実施例の形成密度データ生成処理では、こうして取得したコンポジットブラックの生成量を、予め設定されているパラメータによって修正する処理を行う(ステップS204)。修正に用いるパラメータは、単色画像の印刷に先立って、印刷装置10の操作パネル300を確認しながらユーザーによって予め設定されている。
図12は、修正に用いるパラメータを設定している様子を示す説明図である。本実施例の印刷装置10の操作パネル300上に図示されるような画面が表示され、画面上でツマミ150を移動させることによって、コンポジットブラックの生成量に関するパラメータ
(バンディング抑制レベル)を設定可能となっている。ここでは、抑制レベル1から良く例レベル4まで、4段階のパラメータを設定可能であるものとして説明するが、抑制レベル1から抑制レベル4までの間で無段階に設定可能としても良い。尚、抑制レベル1は、最も抑制レベルの小さなレベルであり、ユーザーが設定を変更しない限り、ツマミ150は標準状態である抑制レベル1に設定されている。また、印刷画像にバンディングが発生した場合には、発生したバンディングの程度に応じてユーザーがツマミ150を動かすことにより、抑制レベルを設定する。抑制レベルは、レベルの数字が大きくなるほど、バンディングの抑制程度が大きくなるように設定されている。
制御回路260は、こうしてユーザーによって設定された抑制レベルを読み取って、これを、コンポジットブラックの生成量を修正するための修正係数に変換する。すなわち、抑制レベル1は標準状態に相当するから、コンポジットブラックの生成量を修正する必要はないので、修正係数は「1.0」となる。また、抑制レベルの数字が大きくなるほど、修正係数の値は大きくなる。前述したように本実施例では、レベル1、レベル2、レベル3、レベル4の4段階の抑制レベルしか設定できないから、それぞれの抑制レベルに対応付けて、修正係数が予め設定されている。もちろん、抑制レベルをより細かく設定可能な場合には、それぞれの設定レベルに対応付けて修正係数を設定しておいても良いし、あるいは、これら4段階に設定されている修正係数から補間演算によって修正係数を算出することとしても良い。こうして得られた修正係数を用いて、先に取得しておいたコンポジットブラックの生成量を修正する。修正の方法としては、周知な種々の方法を適用することができるが、本実施例では、最も単純に、コンポジットブラックの生成量に修正係数を乗算することとしている。図10に示したステップS204では、以上のようにしてコンポジットブラックの生成量を修正する処理を行う。
こうして、コンポジットブラックの生成量を修正したら、修正した値に基づいてKインクの生成量を算出する(ステップS206)。図11を用いて前述したように、コンポジットブラックの生成量は、輝度データに対応するKインクの一部を置き換えることによって生成されており、置き換えた残りの部分が、Kインクの生成量となる。
図13は、Kインクの生成量を算出している様子を示す説明図である。図中で「全体のブラック生成量」と表示されているのは、図11中で、輝度データに対するKインクの使用量に対応する値である。輝度データに対するKインクの使用量と、そこからコンポジットブラックの生成量を減算して求められるKインクの生成量との間で、混乱が生じることを避けるために、輝度データに対するKインクの使用量を「全体のブラック生成量」と読み替えたものである。従って「全体のブラック生成量」は、コンポジットブラックの生成量とKインクの生成量とを足し合わせたものとなる。ここで前述したように、コンポジットブラックの生成量は、ユーザーの設定した抑制レベルに応じて修正されているので、全体のブラック生成量から、修正後のコンポジットブラックの生成量を減算することによって、Kインクの生成量を求めることができる。図13では、修正前のコンポジットブラックの生成量が破線で示されており、この値に修正係数を乗算することによって得られた修正後のコンポジットブラックの生成量は、実線で示されている。図10のステップS206では、輝度データに対応して得られる全体のブラック生成量から、修正後のコンポジットブラックの生成量を減算することによって、Kインクの生成量を算出する処理を行う。
こうして、コンポジットブラックの生成量と、Kインクの生成量とを求めたら、コンポジットブラックの生成量からはCドット、Mドット、Yドットの各ドットについての形成密度データを生成する(ステップS208)。Cドット、Mドット、Yドットについての形成密度データを生成する処理も、制御回路260のROM内に記憶された対応テーブルを参照することによって行う。
図14は、コンポジットブラックの生成量と、Cドット、Mドット、Yドットの形成密度データとの対応関係が記述された対応テーブルを概念的に示した説明図である。図示されているように、対応テーブルには、コンポジットブラックの生成量と、その生成量のコンポジットブラックを得るためのCドット、Mドット、Yドットの形成密度データとが対応付けて記憶されている。図中に実線で示した曲線がCドットの形成密度データであり、破線で示した曲線がMドットの形成密度データであり、一点鎖線で示した曲線がYドットの形成密度データである。図示されているように、これら3つの曲線は、コンポジットブラックの生成量が増加するに従って、何れも単調に増加する点では共通しているものの、曲線の形はそれぞれ異なったものとなっている。すなわち、ある生成量でコンポジットブラックを得るためのCドット、Mドット、Yドットの混合割合と、異なる生成量でコンポジットブラックを得るための各ドットの混合割合とは異なるものとなっている。この点について、若干、補足して説明する。
一般的には、Cドット、Mドット、Yドットを一定の比率で形成すればコンポジットブラックとなるので、無彩色の画像を印刷可能であると考えられている。しかし、本願の発明者の知見によれば、正確なコンポジットブラックを得るために混合すべきCドット、Mドット、Yドットの割合は、明度によって異なっている。換言すれば、ある割合でCドット、Mドット、Yドットの各ドットを混合することで、ある明度の無彩色の画像(正確なコンポジットブラック)が得られたとしても、明度が異なれば、また異なる割合で混合しない限り、正確なコンポジットブラックを得ることができない。そこで、無彩色の画像が得られるようなCドット、Mドット、Yドットの形成密度を、コンポジットブラックの生成量毎に求めると、図14に各種の曲線で示されるような対応関係を得ることができるのである。
制御回路260のROMには、このようにして得られた対応関係が予め記憶されており、図10に示した形成密度データ生成処理のステップS208では、この対応関係を参照することにより、修正後のコンポジットブラックの生成量から、Cドット、Mドット、Yドットの各ドットについての形成密度データを生成する処理を行う。
以上のようにして、Cドット、Mドット、Yドットの各ドットについての形成密度データが得られたら、今度は、Kドット、LKドット、LLKドットの形成密度データを生成する(ステップS210)。Kドット、LKドット、LLKドットの形成密度データは、ステップS206で得られたKインクの生成量から、予め設定されている対応テーブルを参照することで簡単に生成することができる。尚、ここで、Kインクの生成量から、Kドット、LKドット、LLKドットの形成密度データを生成しているのは、本実施例の印刷装置10が、無彩色のドットとして、Kドット、LKドット、LLKドットの3種類のドットを形成可能であることに対応したものである。従って、無彩色のドットとしてKドットのみを形成可能な印刷装置であれば、Kインクの生成量からKドットの形成密度データを生成すれば良く、また、無彩色のドットとしてKドットおよびLKドットのみを形成可能な印刷装置であれば、KドットおよびLKドットについての形成密度データを生成すればよい。
図15は、Kインクの生成量と、Kドット、LKドット、LLKドットについての形成密度データとの対応関係を記述した対応テーブルを概念的に示す説明図である。図示されているように、対応テーブルには、Kインクの生成量が少ない範囲では、もっぱらLLKドットを形成するように設定されている。Kインクの生成量が多くなるとLKドットも形成し、Kインクの生成量が中ほどの値を取る範囲では、主にLKドットを形成するように設定され、更に、Kインクの生成量が多い範囲では、Kドットの形成密度が増加するように設定されている。
制御回路260のROMには、図14に示したコンポジットブラックについての対応関係に加えて、図15に示したKインクについての対応関係も記憶されている。そして、図10に示した形成密度データ生成処理のステップS210では、先に算出しておいたKインクの生成量から、図15に示した対応関係を参照することにより、Kドット、LKドット、LLKドットの各ドットについての形成密度データを生成する処理を行う。
図10に示した本実施例の形成密度データ生成処理では、以上のようにして、印刷解像度に変換された画像データを受け取ると、これを一旦、輝度データに変換した後、Cドット、Mドット、Yドット、Kドット、LKドット、LLKドットの各ドットについての形成密度データを生成する処理を行う。そして、これらの形成密度データが得られたら、図7の単色画像印刷処理に復帰する。前述したように、単色画像印刷処理では、このようにして得られた各ドットの形成密度データに対してハーフトーン処理、インターレース処理を行う(図7のステップS106、S108)。そして、インターレース処理後のドットデータに従ってインク滴を吐出しながら、有彩色ドット(Cドット、Mドット、Yドット)と、無彩色ドット(Kドット、LKドット、LLKドット)の各ドットを形成することによって、印刷媒体上に単色画像を印刷している。
また、印刷した単色画像にバンディングが発生している場合には、ユーザーが操作パネル300を操作して、図12に例示した設定画面を開いてバンディング抑制レベルを設定することにより、バンディングの発生しない単色画像を得ることができる。すなわち、抑制レベルの数値を増加させると、コンポジットブラックの生成量が増加する。ここでコンポジットブラックは、Cドット、Mドット、Yドットの3つの有彩色ドットをほぼ等量ずつ形成して得られる無彩色であるから、無彩色ドットを用いた場合よりも形成するドット数が増加し、その結果、バンディングの発生を回避することが可能となる。
印刷媒体上にドットを形成して画像を印刷する方式の、いわゆるドットプリンタでは、バンディングが発生すると画質が悪化することから、バンディングが発生し難くなるように種々の対策が盛り込まれているのが通常である。しかし、それでも、市場でユーザーが長期間使用している間にバンディングが発生することがあり、仮に発生すると、もはや、ドットプリンタを製造メーカーに返却して再調整する以外に、バンディングの発生を回避することはできない。これに対して、上述した本実施例の印刷装置10では、操作パネル300の画面からバンディング抑制レベルの設定を変更するだけの簡単な操作で、ユーザーがバンディングの発生を直ちに回避することが可能となる。
加えて、本実施例では、Cドット、Mドット、Yドットを用いて常に完全な無彩色が得られるように、Cドット、Mドット、Yドットの各ドットの形成密度データがコンポジットブラックの生成量に応じて設定されている。このため、バンディング抑制レベルの設定を変更したことに伴って、コンポジットブラックの生成量が変わっても、常に正確な無彩色が表現されるので、バンディングの抑制レベルを上げるに伴って単色画像の画質が低下することがない。
更に本実施例では、コンポジットブラックの生成量を修正した後、一旦、Kインクの生成量を求め、得られたKインクの生成量に基づいて、Kドット、LKドット、LLKドットの形成密度データを生成している。簡便には、Kドット、LKドット、LLKドットの形成密度データを、コンポジットブラックの修正量に応じてそれぞれ増減させることも可能である。しかし、コンポジットブラックの修正量に応じて一旦、Kインクの生成量を求め、この値に基づいてKドット、LKドット、LLKドットの形成密度データを生成しているので、これらドットを常に最適な比率で発生させることが可能となり、延いては、高画質な単色画像を得ることが可能となる。
E.変形例 :
以上に説明した本実施例には種々の変形例が存在している。以下、これら変形例について簡単に説明する。
上述した実施例では、ユーザーが設定したバンディング抑制レベルに応じた修正係数を取得すると、無彩色ドット(Kドット、LKドット、LLKドット)および有彩色ドット(Cドット、Mドット、Yドット)の各ドットについての形成密度データを、計算によって算出するものとして説明した。しかし、設定可能な抑制レベルが多くはない場合は(本実施例では4段階)、それぞれの抑制レベル毎に、各ドットの形成密度データを予め算出して記憶しておき、単色画像の印刷に際しては、記憶しておいた値を読み出して用いることとしても良い。こうすれば、変換テーブルや対応テーブルを参照しながら、修正係数を用いて算出するよりも迅速に各ドットの形成密度データを取得することができるので、その分だけ、迅速に単色画像を印刷することが可能となる。
また、上述した実施例では、主に白黒画像を印刷する場合を念頭に置いて説明した。しかし、セピア調の単色画像や、いわゆるクール調、ウォーム調の単色画像を印刷する場合にも、ほぼ同様にして印刷することができる。すなわち、図14に示した有彩色ドットの混合割合を、セピア調、クール調、あるいはウォーム調の画像を印刷するために適した混合割合に変更すれば、それぞれの単色画像を得ることができる。あるいは、修正後のコンポジットブラックの生成量に基づいて有彩色ドットの形成密度データを算出した後、印刷しようとする単色画像が、セピア調、クール調、あるいはウォーム調の何れであるかに応じて、有彩色ドットの形成密度データを追加で加算することとしても良い。
以上、本実施例の印刷装置について説明したが、本発明は上記すべての実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。
本実施例の印刷装置の概要を示した説明図である。 本実施例の印刷装置の外観形状を示す斜視図である。 印刷画像を読み込むために印刷装置の上部に設けられた原稿台カバーを開いた様子を示す説明図である。 スキャナ部の手前側を持ち上げて回転させた様子を示した斜視図である。 本実施例の印刷装置の内部構成を概念的に示した説明図である。 インク吐出ヘッドにインク滴を吐出する複数のノズルが形成されている様子を示した説明図である。 本実施例の単色画像印刷処理の流れを示すフローチャートである。 ディザマトリックスの一部を拡大して例示した説明図である。 ディザマトリックスを参照しながら画素毎にドット形成の有無を判断している様子を概念的に示した説明図である。 本実施例の単色画像印刷処理中で行われる形成密度データ生成処理の流れを示すフローチャートである。 輝度データからコンポジットブラックの生成量を取得する際に参照される変換テーブルを概念的に示した説明図である。 操作パネルの画面から修正に用いるパラメータを設定している様子を示す説明図である。 修正後のコンポジットブラックの生成量からKインクの生成量を算出している様子を示す説明図である。 コンポジットブラックの生成量と、各種の有彩色ドットの形成密度データとの対応関係が記述された対応テーブルを概念的に示した説明図である。 Kインクの生成量と、各種の無彩色ドットの形成密度データとの対応関係が記述された対応テーブルを概念的に示した説明図である。
符号の説明
10…印刷装置、 12…インク吐出ヘッド、 100…スキャナ部、
200…プリンタ部、 240…印刷キャリッジ、 241…印字ヘッド、
242…インクカートリッジ、 243…インクカートリッジ、
260…制御回路、 300…操作パネル

Claims (12)

  1. 無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することにより、単色画像を印刷する印刷装置であって、
    前記単色画像の画像データを受け取る画像データ受取手段と、
    前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する分担割合設定手段と、
    前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する画像データ変換手段と、
    前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットを形成するドット形成手段と
    を備え、
    前記分担割合設定手段は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する手段である印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記複数の有彩色ドットを混合して形成することにより前記単色画像を印刷する際の、各有彩色ドットの混合割合たる有彩色ドット混合割合を、該単色画像の明度に対応付けて記憶している有彩色ドット混合割合記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、前記設定された分担割合および前記有彩色ドット混合割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する手段である印刷装置。
  3. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記ドット形成手段は、前記無彩色ドットとして、互いに明度の異なる複数の無彩色ドットを形成可能な手段であり、
    前記画像データ変換手段は、前記画像データを、前記複数の無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する手段であり、
    前記ドット形成手段は、前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記複数の無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットを形成する手段である印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    無彩色の画像を印刷するために前記複数の無彩色ドットを形成する割合たる無彩色ドット形成割合を、該無彩色の画像の明度に対応付けて記憶している無彩色ドット形成割合記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、前記分担割合および前記無彩色ドット形成割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する手段である印刷装置。
  5. 請求項4に記載の印刷装置であって、
    前記複数の有彩色ドットを混合して形成することにより前記単色画像を印刷する際の、各有彩色ドットの混合割合たる有彩色ドット混合割合を、該単色画像の明度に対応付けて記憶している有彩色ドット混合割合記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、前記分担割合、前記無彩色ドット形成割合、および前記有彩色ドット混合割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する手段である印刷装置。
  6. 請求項5に記載の印刷装置であって、
    前記画像データ変換手段は、
    前記画像データに応じた明度を表現するために前記複数の無彩色ドットが分担する明度たる無彩色表現明度と、前記複数の有彩色ドットが分担する明度たる有彩色表現明度とを、該画像データと前記分担割合とに基づいて決定する表現明度決定手段と、
    前記決定された無彩色表現明度と、該無彩色表現明度に対応付けられた前記無彩色ドット形成割合とに基づいて、前記複数の無彩色ドットについての形成密度を決定する無彩色ドット形成密度決定手段と、
    前記決定された有彩色表現明度と、該有彩色表現明度に対応付けられた前記有彩色ドット混合割合とに基づいて、前記複数の有彩色ドットについての形成密度を決定する有彩色ドット形成密度決定手段と
    を備える印刷装置。
  7. 無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することによって単色画像を印刷する印刷装置が、該ドットの形成を制御するために用いる制御データを、該単色画像の画像データに画像処理を施すことによって生成する画像処理装置であって、
    前記単色画像の画像データを受け取る画像データ受取手段と、
    前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する分担割合設定手段と、
    前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する画像データ変換手段と、
    前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの形成を制御するための前記制御データを生成する制御データ生成手段と
    を備え、
    前記分担割合設定手段は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する手段である画像処理装置。
  8. 請求項7に記載の画像処理装置であって、
    前記複数の有彩色ドットを混合して形成することにより前記単色画像を印刷する際の、各有彩色ドットの混合割合たる有彩色ドット混合割合を、該単色画像の明度に対応付けて記憶している有彩色ドット混合割合記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、前記設定された分担割合および前記有彩色ドット混合割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する手段である画像処理装置。
  9. 無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することにより、単色画像を印刷する印刷方法であって、
    前記単色画像の画像データを受け取る第1の工程と、
    前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する第2の工程と、
    前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する第3の工程と、
    前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットを形成する第4の工程と
    を備え、
    前記第2の工程は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する工程である印刷方法。
  10. 無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することによって単色画像を印刷する印刷装置が、該ドットの形成を制御するために用いる制御データを、該単色画像の画像データに画像処理を施すことによって生成する画像処理方法であって、
    前記単色画像の画像データを受け取る工程(A)と、
    前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する工程(B)と、
    前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する工程(C)と、
    前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの形成を制御するための前記制御データを生成する工程(D)と
    を備え、
    前記工程(B)は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する工程である画像処理方法。
  11. 無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することにより単色画像を印刷する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    前記単色画像の画像データを受け取る第1の機能と、
    前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する第2の機能と、
    前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する第3の機能と、
    前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットを形成する第4の機能と
    をコンピュータを用いて実現させるとともに、
    前記第2の機能は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する機能であるプログラム。
  12. 無彩色のドット、あるいは、組み合わせて用いることで無彩色を表現可能な複数の有彩色のドットを形成することによって単色画像を印刷する印刷装置が、該ドットの形成を制御するために用いる制御データを、該単色画像の画像データに画像処理を施すことによって生成する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    前記単色画像の画像データを受け取る機能(A)と、
    前記単色画像を印刷する際の、前記無彩色のドットによる分担割合と、前記複数の有彩色のドットの組合せによる分担割合とを、該単色画像の画素毎に、該画素の明度に応じて設定する機能(B)と、
    前記設定された分担割合に応じて、前記画像データを、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの各ドットについての形成密度に変換する機能(C)と、
    前記得られた各ドットの形成密度に基づいて、前記無彩色ドットおよび前記複数の有彩色ドットの形成を制御するための前記制御データを生成する機能(D)と
    をコンピュータを用いて実現させるとともに、
    前記機能(B)は、前記分担割合に関して前記単色画像の印刷に先立って設定された所定のパラメータを取得し、該取得したパラメータと、前記画像データが表す単色画像の明度とに基づいて、前記分担割合を設定する機能であるプログラム。
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