JP2007047633A - プリチャージ電圧生成方法、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 OLED素子220とこのOLED素子の発光階調を調整するための回路とをそれぞれ含む複数の画素回路がマトリクス状に配設されるとともに、各OLED素子220の発光の階調に応じたデータ信号が複数のデータ線Xmを介して前記各画素回路210に供給され、さらに前記各データ信号の書き込みに際し前記各データ線Xmが所定のプリチャージ電圧Vpで充電されるように構成したアクティブマトリクス駆動型の電気光学装置におけるプリチャージ電圧生成方法であって、前記画素回路210を構成するトランジスタを駆動する画素電源の画素電源電圧Velを参照して所定の適切なプリチャージ電圧Vprに前記プリチャージ電圧Vpを調整する。
【選択図】 図1
Description
ここで、Vthは画素回路210のトランジスタ(TFT)の閾値電圧である。
発光素子とこの発光素子の発光階調を調整するための回路とをそれぞれ含む複数の画素回路がマトリクス状に配設されるとともに、各発光素子の発光の階調に応じたデータ信号が複数のデータ線を介して前記各画素回路に供給され、さらに前記各データ信号の書き込みに際し前記各データ線が所定のプリチャージ電圧で充電されるように構成したアクティブマトリクス駆動型の電気光学装置におけるプリチャージ電圧生成方法であって、
前記画素回路を構成する素子を駆動する画素電源電圧を参照して所定のプリチャージ電圧に前記プリチャージ電圧を調整することを特徴とするプリチャージ電圧生成方法にある。
本態様によれば、画素回路における消費電流の変化により画素電源電圧が変動してもそれに追従して最適なプリチャージ電圧を生成することができる。この結果、再生画像が全体的に白く浮く又は黒く沈むという現象を生起することなく、その画質の向上を計ることができる。
アクティブマトリクス駆動法によって駆動される電気光学装置であって、
発光素子とこの発光素子の発光の階調を調節するための回路とをそれぞれ含む複数の画素回路がマトリクス状に配列された表示マトリクス部と、
前記表示マトリクス部の行方向に沿って配列された画素回路群にそれぞれ接続された複数の走査線と、
前記表示マトリクス部の列方向に沿って配列された画素回路群にそれぞれ接続された複数のデータ線と、
前記複数の走査線に接続され、前記表示マトリクス部の1つの行を選択するための走査線駆動回路と、
前記発光素子の発光の階調に応じたデータ信号を生成して、前記複数のデータ線のうちの少なくとも1つのデータ線上に出力するデータ信号生成回路と、
前記走査線駆動回路によって選択された行に存在する少なくとも1つの画素回路に前記データ線を介して前記データ信号が供給される際に、前記データ線の充電を行うプリチャージ電源と、
前記画素回路を構成する素子を駆動する画素電源電圧を参照して所定のプリチャージ電圧に前記プリチャージ電圧を調整するレギュレータとを有することを特徴とする電気光学装置にある。
本態様によれば、画素回路における消費電流の変化により画素電源電圧が変動してもそれに追従してレギュレータがプリチャージ電圧を所定の最適なプリチャージ電圧に調整する結果、再生画像が全体的に白く浮く又は黒く沈むという現象を生起することなく、その画質の向上を計ることができる。
上記第2の態様において、
前記レギュレータは、プリチャージ電源とデータ線との間に介在され、前記画素電源電圧とプリチャージ電圧とを比較し、両者の差が所定の値になるように調整するものであることを特徴とする電気光学装置にある。
本態様によれば、前記画素電源電圧とプリチャージ電圧との差を媒介としてプリチャージ電圧を調整することができる。
上記第2又は第3の態様において、
前記レギュレータは、抵抗分割した前記画素電源電圧と、同じく抵抗分割した前記プリチャージ電圧とをコンパレータで比較し、この比較結果に基づき両者の差が所定の値になるように調整するものであることを特徴とする電気光学装置である。
本態様によれば、簡単な回路構成で前記画素電源電圧とプリチャージ電圧との差を把握することができる。したがって、この差を媒介とするプリチャージ電圧の調整もその分簡単な構成で実現できる。
上記第2の態様乃至第4の態様の何れか一つにおいて、
前記レギュレータにおけるプリチャージ電圧の調整は、プリチャージ電源とデータ線との間に介在させたトランジスタを制御して行うようにしたことを特徴とする電気光学装置にある。
本態様によれば、プリチャージ電圧の調整をトランジスタを介して行っているので、前記画素電源電圧とプリチャージ電圧との差に基づくプリチャージ電圧の調整を容易且つ正確に行うことができる。
上記第2乃至第5の態様の何れか一つにおいて、
前記レギュレータは、前記画素回路が有する素子であるトランジスタと同特性のトランジスタをダイオード接続し、このようにダイオード接続した前記トランジスタで降下させた前記画素電源電圧を参照するようにしたことを特徴とする電気光学装置にある。
本態様によれば参照する画素電源電圧が画素回路のトランジスタの特性を反映したものとなっているので、最も正確に最適プリチャージ電圧を得ることができる。
上記第2乃至第6の態様の何れか一つにおいて、
前記画素電源電圧を供給する画素電源は、前記発光素子の複数の発光色毎に独立して構成してあり、
前記レギュレータは、各発光色に対応させて設けるとともに、前記各画素電源の画素電源電圧をそれぞれ参照して所定のプリチャージ電圧にそれぞれ調整するようにしたものであることを特徴とする電気光学装置にある。
本態様によれば、画素電源が複数の発光色毎に独立して構成されている場合であっても、色毎に独立に最適なプリチャージ電圧に調整することができる。この結果、良好な画像の再生を実現し得る。
画像を表示する表示手段として請求項2乃至請求項7の何れか一つに記載する電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器にある。
本態様によれば、画素回路における消費電流の変化により画素電源電圧が変動してもそれに追従して最適なプリチャージ電圧を生成することができ、再生画像が全体的に白く浮く又は黒く沈むという現象を生起することなく、その画質の向上を計ることができる表示部を備えた電子機器とすることができる。かかる、電子機器としては、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯情報端末、モニタ、デジタルカメラ、ビューファインダ等がある。
図1は本形態に係る電気光学装置の概略構成を示すブロック図である。この電気光学装置は、図14に示す従来技術に係る電気光学装置に対しプリチャージ回路700の構成を改良したものである。そこで、このプリチャージ回路700の構成を中心に説明し、図14と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
2)Preでスイッチングトランジスタ610をOFFする。
3)GWRTでトランジスタ232、233をONする。
4)データを書き込む(ドライバICで電流を引く)。
5)GWRTでトランジスタ232、233をOFFする。
6)データの書き込みを終了する。
7)GELでトランジスタ234をONすることでトランジスタ231,234を介してOLED素子220に電流を流しこれを発光させる。
2)Preで前記スイッチングトランジスタ610をOFFするとともに、GPREでトランジスタ243をOFFする。
3)GELでトランジスタ245をONしてトランジスタ241のゲート電位の閾値電圧Vthの補償を行う。
4)GWRTでトランジスタ244をONする。
5)データを書き込む(ドライバICで電圧を印加する)。
6)GWRTでトランジスタ244をOFFする。
7)データの書き込みを終了する。
8)GELでトランジスタ245をONすることでトランジスタ241,245を介してOLED素子220に電流を流しこれを発光させる。
図6は本実施例に係るレギュレータ部分を示す回路図である。同図は1本のデータ線Xmに関して(他のデータ線X1乃至XMに関する構成も同様である。)示しており、図1と同一部分には同一番号を付している。同図に示すように、当該レギュレータ710はコンパレータ731、トランジスタ732,733及び抵抗R1,R2,R3,R4,R0を有している。コンパレータ731はその反転入力端子に抵抗R1,R2で分割した画素電源電圧Velを、またその非反転入力端子に抵抗R3,R4で分割した調整後のプリチャージ電圧Vprをそれぞれ入力するようになっている。したがって、Vpr>Velのときトランジスタ733がONになり、プリチャージ電源720とデータ線Xmとの間に接続したトランジスタ732をOFFする。このように、プリチャージ電圧Vprと画素電源電圧Velとの大小関係でプリチャージ電源720の出力電圧であるプリチャージ電圧Vpが調整され次式で表される最適化されたプリチャージ電圧Vprとなる。
かくして、プリチャージ電圧Vpを画素電源電圧Velに追従して最適化することができる。
図9は本実施例に係るレギュレータ部分を示す回路図である。同図は2本のデータ線Xm−1、Xmに関して示している(他のデータ線X1乃至XMに関する構成も同様である。)。同図に示すように、本実施例におけるレギュレータ710は、画素回路210のトランジスタ231,241(図2及び図4参照)と同特性のトランジスタ(TFT)742をダイオード接続し、このようにダイオード接続したトランジスタ742で降下させた画素電源電圧Velを参照するようにしたものである。コンパレータ740では、画素電源電圧Velに閾値電圧Vth(pchの場合は−の値)を加えた値、すなわち最適化したプリチャージ電圧を反転入力端子に入力するとともに、当該レギュレータ710の出力電圧である調整後のプリチャージ電圧Vprを非反転入力端子に入力して両者を比較するようになっている。その他の構成は図6に示す第1の実施例と同一である。そこで、図6と同一部分には同一番号を付し重複する説明は省略する。
レギュレータ710は、画素電源電圧Velを参照して適切なプリチャージ電圧Vprに調整する機能を有するものであれば良いので、もちろん上記実施例に限定されるものではない。原理的な点だけに着目すれば、例えば画素電源電圧Velに対応する最適プリチャージ電圧の値に関するデータ又は画素電源電圧Velとプリチャージ電圧Vpとの差に対応する最適プリチャージ電圧の値に関するデータをマップデータとして記憶しておき、このマップデータから前記画素電源電圧Vel乃至差に応じた最適プリチャージ電圧を選択してこのプリチャージ電圧Vprの値になるように制御するものが考えられる。ここで、画素電源電圧Velとプリチャージ電圧Vpとの差は両者の検出値に基づき直接演算で求めることも可能である。さらに、最終的なプリチャージ電圧Vpの調整はプリチャージ電源720の出力電圧を直接制御するようにしても良いし、データ線Xmに可変抵抗を挿入してこの可変抵抗の抵抗値を制御することによっても実現できる。
次に、上述した実施の形態に係る電気光学装置Iを適用した電子機器について説明する。図10に、電気光学装置Iを適用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す。パーソナルコンピュータ2000は、表示ユニットとしての電気光学装置Iと本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001及びキーボード2002が設けられている。この電気光学装置はOLED素子420を用いるので、視野角が広く見易い画面を表示できる。
Vp 、Vpr プリチャージ電圧
Vth 閾値電圧
Xm データ線
200 表示マトリクス部
210 画素回路
220 OLED素子
700 プリチャージ回路
710 レギュレータ
720 プリチャージ電源
731,741 コンパレータ
742 トランジスタ
Claims (8)
- 発光素子とこの発光素子の発光階調を調整するための回路とをそれぞれ含む複数の画素回路がマトリクス状に配設されるとともに、各発光素子の発光の階調に応じたデータ信号が複数のデータ線を介して前記各画素回路に供給され、さらに前記各データ信号の書き込みに際し前記各データ線が所定のプリチャージ電圧で充電されるように構成したアクティブマトリクス駆動型の電気光学装置におけるプリチャージ電圧生成方法であって、
前記画素回路を構成する素子を駆動する画素電源電圧を参照して所定のプリチャージ電圧に前記プリチャージ電圧を調整することを特徴とするプリチャージ電圧生成方法。 - アクティブマトリクス駆動法によって駆動される電気光学装置であって、
発光素子とこの発光素子の発光の階調を調節するための回路とをそれぞれ含む複数の画素回路がマトリクス状に配列された表示マトリクス部と、
前記表示マトリクス部の行方向に沿って配列された画素回路群にそれぞれ接続された複数の走査線と、
前記表示マトリクス部の列方向に沿って配列された画素回路群にそれぞれ接続された複数のデータ線と、
前記複数の走査線に接続され、前記表示マトリクス部の1つの行を選択するための走査線駆動回路と、
前記発光素子の発光の階調に応じたデータ信号を生成して、前記複数のデータ線のうちの少なくとも1つのデータ線上に出力するデータ信号生成回路と、
前記走査線駆動回路によって選択された行に存在する少なくとも1つの画素回路に前記データ線を介して前記データ信号が供給される際に、前記データ線の充電を行うプリチャージ電源と、
前記画素回路を構成する素子を駆動する画素電源電圧を参照して所定のプリチャージ電圧に前記プリチャージ電圧を調整するレギュレータとを有することを特徴とする電気光学装置。 - 請求項2において、
前記レギュレータは、プリチャージ電源とデータ線との間に介在され、前記画素電源電圧とプリチャージ電圧とを比較し、両者の差が所定の値になるように調整するものであることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項2又は請求項3において、
前記レギュレータは、抵抗分割した前記画素電源電圧と、同じく抵抗分割した前記プリチャージ電圧とをコンパレータで比較し、この比較結果に基づき両者の差が所定の値になるように調整するものであることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項2乃至請求項4の何れか一つにおいて、
前記レギュレータにおけるプリチャージ電圧の調整は、プリチャージ電源とデータ線との間に介在させたトランジスタを制御して行うようにしたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項2乃至請求項5の何れか一つにおいて、
前記レギュレータは、前記画素回路が有する素子であるトランジスタと同特性のトランジスタをダイオード接続し、このようにダイオード接続した前記トランジスタで降下させた前記画素電源電圧を参照するようにしたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項2乃至請求項6の何れか一つにおいて、
前記画素電源電圧を供給する画素電源は、前記発光素子の複数の発光色毎に独立して構成してあり、
前記レギュレータは、各発光色に対応させて設けるとともに、前記各画素電源の画素電源電圧をそれぞれ参照して所定のプリチャージ電圧にそれぞれ調整するようにしたものであることを特徴とする電気光学装置。 - 画像を表示する表示手段として請求項2乃至請求項7の何れか一つに記載する電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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