JP4774726B2 - 電気光学装置、その駆動方法および電子機器 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、電源投入後に画素回路部において不用意な発光を抑制できる電気光学装置、その駆動方法および電子機器を提供することを目的とする。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気光学装置10の概略構成を示すブロック図である。電気光学装置10は、画素領域A、走査線駆動回路100、データ線駆動回路200、駆動信号生成回路300及び電源回路500を備える。このうち、画素領域Aには、X方向と平行にm本の走査線101及びm本の発光制御線102が形成される。また、X方向と直交するY方向と平行にn本のデータ線103が形成される。そして、走査線101とデータ線103との各交差に対応して画素回路400が各々設けられている。画素回路400はOLED素子を含む。また、各画素回路400には、電源電圧VELが電源線104を介して供給される。
次に、画素回路400について説明する。図3に、画素回路400の回路図を示す。同図に示す画素回路400は、i行目に対応するものであり、電源電圧VELが供給される。画素回路400は、4個のTFT401〜404と、容量素子410と、OLED素子420とを備える。TFT401〜404の製造プロセスでは、レーザーアニールショットを利用してガラス基板の上にポリシリコン層が形成される。また、OLED素子420は、陽極と陰極との間に発光層が挟持されている。そして、OLED素子420は、順方向電流に応じた輝度で発光する。発光層には、発光色に応じた有機EL(Electronic Luminescence)材料が用いられる。発光層の製造プロセスでは、インクジェット方式のヘッドから有機EL材料を液滴として吐出し、これを乾燥させている。
次に、電源回路500について説明する。図4に、電源回路500の概略構成を示すブロック図を示す。電源回路500は、図4に示すように、走査線駆動回路100とデータ線駆動回路200のドライバに対し高電圧の電源電圧VHHYを供給するドライバ電源510と、走査線駆動回路100とデータ線駆動回路200のロジック回路に対し電源電圧VDDを供給するロジック電源520と、画素回路400に対し電源VELを供給する画素電源回路530から構成される。
次に、画素電源制御信号生成部600について説明する。図5に、画素電源制御信号生成部600の回路図を示す。画素電源制御信号生成部600は図5に示すように、YSP信号とYCLK信号を入力するANDゲート606と、ANDゲート606の出力信号を入力するインバータ604と、YCLK信号とインバータ604の出力信号を入力するANDゲート602と、ANDゲート602に出力信号と後述するNORゲート610の出力信号を入力しCTRLIN信号を出力するNORゲート608と、ANDゲート606とCTRLIN信号を入力するNORゲート610から構成される。
次に、画素電源制御部700について説明する。図6に、画素電源制御部700の回路図を示す。画素電源制御部700は図6に示すように、CTRLIN信号を入力しFFOUT1信号を出力する第1フリップフロップ回路710と、CTRLIN信号とFFOUT1信号を入力しCTRLIN2信号を出力する制御回路720と、CTRLIN2信号を入力しFFOUT2信号を出力する第2フリップフロップ回路730と、FFOUT2信号を入力し入力電源VINをVOUTに出力するスイッチ回路740から構成される。
次に、画素電源回路530の画素電源制御信号生成部600と画素電源制御部700の動作について説明する。図7に、画素電源制御信号生成部600と画素電源制御部700のタイミングチャートを示す。
図7において、時点t0で電源電圧VDDがLレベルからHレベルに立ち上がる。時点t0からt1の期間はYSP信号がLレベルを保つので、時点t1以前にYCLK信号が動作を開始しているが、CTRLIN信号はLレベルを保っている。時点t1でYSP信号がLレベルからHレベルに遷移する。次に時点t2でYCLK信号がLレベルからHレベルに立ち上がると、CTRLIN信号がLレベルからHレベルに遷移する。時点t3でYSP信号がHレベルからLレベルに遷移するが、CTRLIN信号はHレベルを保つ。時点t4でYCLK信号がLレベルからHレベルに遷移すると、CTRLIN信号もLレベルに遷移する。同様に時点t6でCTRLIN信号がLレベルからHレベルに遷移し、時点t8でCTRLIN信号がHレベルからLレベルに遷移する。
図7において、時点t0で電源電圧VDDがLレベルからHレベルに立ち上がると、図6のFFIN1信号とFFIN2信号は接地電位から徐々に電源電圧VDDに立ち上がる。FFIN1信号およびFFIN2信号の電位がpチャネル型TFT704とpチャネル型TFT734の閾値未満である期間にpチャネル型TFT704とpチャネル型TFT734のゲート電極がオンとなり、pチャネル型TFT704とpチャネル型TFT734のドレイン電極がHレベルとなり、FFOUT1信号とFFOUT2信号はLレベルにリセットされる。やがてFFIN1信号およびFFIN2信号の電位がpチャネル型TFT704とpチャネル型TFT734の閾値以上になると、pチャネル型TFT704とpチャネル型TFT734のゲート電極がオフとなり、FFOUT1信号とFFOUT2信号はLレベルを保つ。
本発明の第1変形例について説明する。前記実施形態では、クロック信号YCLKは常に一定の周波数で動作する場合を説明したが、1回目に転送開始パルスYSPが立上り後、2回目に転送開始パルスYSPが立上るまでの期間は、クロック信号YCLKを高速に動作させることも考えられる。このことにより、すべての画素回路400のOLED素子420に黒レベルのデータを書き込む時間を短縮することができる。
本発明の第2変形例について説明する。前記実施形態では、画素電源制御信号生成部600が生成する画素電源制御信号CTRLINが2回立ち上がった時点t5で、画素電源回路530から画素回路400の電源線104に画素電源VELを供給する場合を説明したが、画素電源制御信号CTRLINの立ち上がりが3回以降であっても構わない。例えば画素電源制御信号CTRLINの3回目の立ち上がりでnチャネル型TFT741のゲート電極をオンにするには、図6において、制御回路720、第2フリップフロップ回路730と同様の回路をもう一組用意し、FFOUT2とCTRLINを入力しCTRLIN3信号を出力する第2制御回路(=制御回路720)と、CTRLIN3信号を入力しFFOUT3信号を出力する第3フリップフロップ回路(=第2フリップフロップ回路730)で構成し、スイッチ回路740はFFOUT3を入力するようにすればよい。
本発明の第3変形例について説明する。前記実施形態では、画素電源制御信号生成部600として図5の回路を、画素電源制御部700として図6の回路で説明したが、図7のタイミングチャートと同様の動作をするものであれば、どんな回路構成でもよく、特に限定するものではない。
次に、上述した実施形態及び応用例に係る電気光学装置10を適用した電子機器について説明する。図8に、電気光学装置10を適用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す。パーソナルコンピュータ2000は、表示ユニットとしての電気光学装置10と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001及びキーボード2002が設けられている。この電気光学装置10はOLED素子420を用いるので、視野角が広く見易い画面を表示できる。
Claims (6)
- 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線との交差に対応して各
々設けられ、その各々が電気光学素子を有する複数の画素回路と、クロック信号に応じて
前記走査線に走査信号を出力することにより、前記走査線を選択する走査線駆動回路と、
前記走査線駆動回路に対して前記クロック信号を出力する駆動信号生成回路と、前記画素
回路に電源を供給する画素電源回路と、を少なくとも備えた電気光学装置であって、
前記駆動信号生成回路は前記走査線駆動回路に対し転送開始を指示する信号である転送
開始信号を出力し、
前記画素電源回路は、前記クロック信号及び前記転送開始信号に応じて、電源投入後に
、前記駆動信号生成回路が前記転送開始信号を少なくとも2回出力した後に前記画素回路
に電源を供給する、
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1に記載の電気光学装置において、前記画素電源回路は、前記転送開始信号と、
前記駆動信号生成回路が前記走査線駆動回路に対し前記走査線を選択するタイミングを制
御する前記クロック信号に基づき画素電源制御信号を生成する画素電源制御信号生成部と、電源投入後に前記画素電源制御信号が少なくとも2回有効になった時点で前記画素回路に電源を供給する画素電源制御部と、を備えていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項2に記載の電気光学装置において、電源投入後に前記走査
線駆動回路がすべての前記走査線を少なくとも1回選択する間、前記駆動信号生成回路は
前記クロック信号の周波数を前記電源が供給される期間における前記クロック信号の周波数より高くすることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置において、前記電気光学素子は有
機発光ダイオード素子であることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えた電子機器。
- 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線との交差に対応して各
々設けられ、その各々が電気光学素子を有する複数の画素回路と、クロック信号に応じて
前記走査線に走査信号を出力することにより、前記走査線を選択する走査線駆動回路と、
前記走査線駆動回路に対し前記クロック信号を出力する駆動信号生成回路と、前記画素回
路に電源を供給する画素電源回路と、を少なくとも備えた電気光学装置の駆動方法であっ
て、
前記駆動信号生成回路が前記走査線駆動回路に対し転送開始を指示する信号である転送開始信号を出力し、
前記画素電源回路が、前記クロック信号及び前記転送開始信号に応じて、電源投入後に、前記駆動信号生成回路が前記転送開始信号を少なくとも2回出力した後に前記画素回路に電源を供給する、
電気光学装置の駆動方法。
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