以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本発明は、EL素子を有する画素だけでなく、電流源を有する様々なアナログ回路に適用することが出来る。そこでまず、本実施の形態では、本発明の基本原理について述べる。
まず、図1に、本発明の基本原理に基づく構成について示す。常に電流源(または、その一部)として動作する電流源トランジスタ101と、状態によって、動作が異なる切り替えトランジスタ102とがあり、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とは、直列に接続されている。切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン端子間はスイッチ103で接続されている。そして、電流源トランジスタ101のゲート端子と、切り替えトランジスタ102のゲート端子には、容量素子104の一方の端子が接続されている。容量素子104の他方の端子は、切り替えトランジスタ102のソース端子に接続されている。そして、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のゲート端子はスイッチ105を介して電流源トランジスタ101のドレイン端子と接続されており、スイッチ105のオンオフによって、容量素子104の電荷の保持を制御できる。そのため、容量素子104は電流源トランジスタ101のゲート・ソース間電圧を保持することが出来る。また、電流源トランジスタ101のドレイン端子と配線112とは、負荷109を介して接続されている。また、切り替えトランジスタ102のソース端子は、スイッチ106と基本電流源108を介して配線110と接続され、それと並列に、スイッチ107を介して配線111と接続されている。
また、切り替えトランジスタ102には、状態によって、電流源として動作する場合と、ソース・ドレイン間で電流が流れないように動作する場合(または、スイッチとして動作する場合)とで、切り替えを行うことが出来る手段が接続されている。ここで、切り替えトランジスタ102が、電流源(の一部)として動作する場合を、電流源動作と呼ぶことにする。また、切り替えトランジスタ102が、ソース・ドレイン間で電流が流れないような状態で動作する場合(または、スイッチとして動作する場合)、または、ソース・ドレイン間の電圧が小さい状態で動作する場合を、短絡動作と呼ぶことにする。
このように、切り替えトランジスタ102に関して、電流源動作や短絡動作を実現するために、様々な構成を用いることが出来る。
そこで、本実施の形態では、一例として、図1に構成を示している。図1では、切り替えトランジスタ102のソース端子とドレイン端子とを、スイッチ103を介して、接続できるようにしている。そして、切り替えトランジスタ102のゲート端子は、電流源トランジスタ101のゲート端子と接続されている。スイッチ103を用いて、切り替えトランジスタ102の動作を、電流源動作か短絡動作かに切り替えることが出来る。
そこで、図1の動作について述べる。図1の動作を図2及び図3を用いて説明する。まず、図2に示すように、スイッチ103、105、106をオンにし、スイッチ107をオフにする。すると、切り替えトランジスタ102のソース端子とドレイン端子とは、概ね同じ電位となる。つまり、切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン間では、ほとんど電流が流れず、スイッチ103の方に電流が流れるようになる。そのため、基本電流源108に流れる電流Ibが、容量素子104や電流源トランジスタ101に流れる。そして、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ibとが等しくなると、容量素子104には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子104に蓄積される。つまり、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に電流Ibを流すのに必要な電圧が、ゲート・ソース間に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、短絡動作を行っていることになる。
このように、容量素子104に電流が流れなくなり、定常状態になれば、設定動作は完了したと考えることが出来る。
次に、図3に示すように、スイッチ103、105、106をオフにし、スイッチ107をオンにする。すると、スイッチ103はオフになっているので、切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン間に電流が流れることになる。一方、容量素子104には、設定動作において蓄積した電荷が保存されており、それが、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のゲート端子に、加わる。そして、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のゲート端子は、互いに接続されている。以上のことから、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。したがって、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102を1つのトランジスタであると考えると、そのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ101のLよりも大きくなる。一般に、トランジスタのゲート長Lが大きくなると、そこを流れる電流は小さくなる。したがって、負荷109の方に流れる電流は、Ibよりも小さくなる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、電流源動作を行っていることになる。
このように、スイッチ103のオンオフを制御することにより、出力動作において負荷109などに流れる電流よりも、設定動作において流れる電流Ibの方を、大きくすることが出来る。したがって、設定動作において流れる電流を大きくすることができるため、すばやく、定常状態にすることが出来る。つまり、電流が流れる配線に寄生している負荷(配線抵抗や交差容量など)による影響を少なくし、設定動作をすばやく行うことが出来る。
また、設定動作において流れる電流Ibが大きいため、ノイズなどの影響が小さくなる。つまり、多少、ノイズなどによる微小電流が流れてしまっても、Ibの値が大きいため、ほとんどノイズなどの影響を受けない。
したがって、例えば、負荷109がEL素子である場合、EL素子を低階調で発光させたい場合の信号書き込み時にも、EL素子に流す電流よりも大きな電流Ibを用いて書き込むことが出来る。よって、信号電流がノイズに埋もれる等のトラブルを回避し、かつ迅速な書き込み動作が可能となる。
なお、負荷109は、何でもよい。抵抗などのような素子でも、トランジスタでも、EL素子でも、トランジスタと容量とスイッチとで構成された電流源回路でもよい。信号線や信号線とそれに接続された画素でもよい。その画素には、EL素子やFEDで用いる素子など、どのような表示素子を含んでいてもよい。
なお、容量素子104は、電流源トランジスタ101や切り替えトランジスタ102などのゲート容量によって、代用することが出来る。その場合は、容量素子104を省略できる。
なお、配線110と配線111とは、高電位側電源Vddが供給されているが、これに限定されない。各々の配線の電位が同じでもよいし、異なっていても良い。配線111は、容量素子104の電荷を保存できるようになっていればよい。また、配線110または配線111は、常に同じ電位のまま保たれている必要はない。設定動作と出力動作とで、電位が異なっていても、正常に動作する場合は、問題ない。
なお、出力動作の時に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するため、これらのトランジスタは同極性(同じ導電型を有する)とすることが望ましい。
なお、出力動作の時に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するが、各々のトランジスタのゲート幅Wは、同じであってもよいし、異なっていても良い。同様に、ゲート長Lも、同じであってもよいし、異なっていても良い。ただし、ゲート幅Wは、通常のマルチゲートのトランジスタと同じだと考えてもよいため、同じ大きさであることが望ましい。ゲート長Lは、切り替えトランジスタ102の方を大きくすれば、負荷109に流れる電流が、より小さくなる。よって、設定動作時と出力動作時のそれぞれの時に流したい電流の比率の状況に合わせて、設計すればよい。
なお、103、105、106、107などのようなスイッチは、電気的スイッチでも機械的なスイッチでも何でも良い。電流の流れを制御できるものなら、何でも良い。トランジスタでもよいし、ダイオードでもよいし、それらを組み合わせた論理回路でもよい。よって、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、そのトランジスタは、単なるスイッチとして動作するため、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。ただし、オフ電流が少ない方が望ましい場合、オフ電流が少ない方の極性のトランジスタを用いることが望ましい。オフ電流が少ないトランジスタとしては、LDD領域を設けているものやマルチゲート構造にしているもの等がある。また、スイッチとして動作させるトランジスタのソース端子の電位が、低電位側電源(Vss、Vgnd、0Vなど)に近い状態で動作する場合はnチャネル型を、反対に、ソース端子の電位が、高電位側電源(Vddなど)に近い状態で動作する場合はpチャネル型を用いることが望ましい。なぜなら、ゲート・ソース間電圧の絶対値を大きくできるため、スイッチとして、動作しやすいからである。なお、nチャネル型とpチャネル型の両方を用いて、CMOS型のスイッチにしてもよい。
なお、本発明の回路として、図1に示したが、構成はこれに限定されない。スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタ101の数や配置、切り替えトランジスタ102の数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、103、105、106、107などのようなスイッチは、対象とする電流のオンオフを制御できるなら、どこに配置しても良い。具体的には、スイッチ107は、所望の電位を設定するため、所望の電位を供給する配線111と直列に配置されていれば良い。同様に、スイッチ106は、基本電流源108に流れる電流を制御するため、それと直列に配置されていれば良い。また、スイッチ103は、切り替えトランジスタ102に流れる電流を制御するため、切り替えトランジスタ102と並列に配置されていれば良い。スイッチ105は、容量素子104の電荷を制御できるように配置されていればよい。
そこで、スイッチ103の接続を変更した場合の例を図4に示す。スイッチ103の一方の端子は、切り替えトランジスタ102のドレイン端子と電流源トランジスタ101のソース端子の間に接続され、他方の端子はスイッチ106と基本電流源108の間に接続されている。図4の構成によっても、スイッチ106は基本電流源108に流れる電流を制御することができ、スイッチ103は切り替えトランジスタ102の短絡動作と電流源動作を切り替えることができる。つまり、図4の動作を図5と図6を用いて説明すると、設定動作のときには図5に示すようにスイッチ103、105、106をオンにし、スイッチ107をオフにする。こうして、基本電流源108からの電流を流すことができると共に、切り替えトランジスタ102のソース・ドレインを短絡することができる。そして、出力動作のときには、図6に示すようにスイッチ103、105、106をオフにし、スイッチ107をオンにする。こうして切り替えトランジスタ102に電流を流すことができるようになる。
また、スイッチ105の接続を変更した場合の例を図144に示す。スイッチ105の一方の端子は、電流源トランジスタ101のゲート端子に接続され、他方の端子は配線1441に接続されている。図144の構成によっても、容量素子104の電荷を制御できる。なお、配線112と配線1441は一つの配線であってもよいし、異なる配線であってもよい。
つまり、設定動作時には、図15のように接続され、基本電流源108から流れる電流Ibが電流源トランジスタ101に流れ、切り替えトランジスタ102は短絡動作をしており、出力動作の時には、図16のように接続され、切り替えトランジスタ102は電流源動作をしており、切り替えトランジスタ102と電流源トランジスタ101に流れる電流は、負荷109の方に流れる、というようになっていれば、103、105、106、107などのようなスイッチは、どこに配置してもよい。よって、図15のような接続には、もちろん図181のように接続されている場合も含むし、図182のように接続されている場合も含むものとする。
次に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102の配置を入れ替えた場合について、図7に示す。図1の電流源トランジスタ101、切り替えトランジスタ102、スイッチ103が図7の電流源トランジスタ701、切り替えトランジスタ702、スイッチ703に対応する。図1では、切り替えトランジスタ102、電流源トランジスタ101、負荷109の順に配置されていたが、図7では、電流源トランジスタ701、切り替えトランジスタ702、負荷109の順に配置されている。
ここで、図1の回路と、図7の回路の違いについて考える。図1では、切り替えトランジスタ102が短絡動作のとき、切り替えトランジスタ102のゲート端子とソース端子(ドレイン端子)の間に、電位差が生じる。したがって、切り替えトランジスタ102のゲート容量には、電荷が保存される。そして、電流源動作の時にも、ゲート容量に電荷が保存されたままになる。よって、短絡動作(設定動作)の時と、電流源動作(出力動作)の時とで、電流源トランジスタ101のゲート端子の電位は、ほとんど変化しない。
一方、図7では、切り替えトランジスタ702が短絡動作のとき、切り替えトランジスタ702のゲート端子とソース端子(ドレイン端子)の間に、電位差がほとんど生じない。したがって、切り替えトランジスタ702のゲート容量には、電荷が保存されない。そして、電流源動作の時には、スイッチ105、703がオフになるため、ゲート容量に電荷がたまり、切り替えトランジスタ702が電流源の一部として動作する。このときの電荷は、容量素子104や電流源トランジスタ701のゲート容量に蓄積されていたものである。その電荷が、切り替えトランジスタ702のゲート部に移動することになる。よって、短絡動作(設定動作)の時と、電流源動作(出力動作)の時とで、電流源トランジスタ701のゲート端子の電位は、移動した電荷分だけ、変化する。その結果、出力動作の時に、電流源トランジスタ701と切り替えトランジスタ702のゲート・ソース間電圧の絶対値は小さくなり、負荷109に流れる電流も小さくなる。
よって、電流源トランジスタ701と切り替えトランジスタ702の配置をどのようにするかは、状況によって設計すればよい。例えば、負荷109がEL素子の場合、黒表示をしたいときに、わずかでも光ってしまうと、コントラストを低下させてしまう。そのような場合、図7のような構成にすることにより、電流がわずかに小さくなるため、より好適である。
次に、図1では、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102は、1つづつ配置されていたが、どちらか、あるいは、両方とも、複数個を配置してもよい。また、その並べ方も、任意に選択してもよい。図8には、図1の切り替えトランジスタ102と電流源トランジスタ101の間に第2の切り替えトランジスタ801を配置した場合の例を示す。第2の切り替えトランジスタ801の短絡動作と電流源動作の切り替えはスイッチ802のオンオフによって制御する。このように図8では切り替えトランジスタ102及び第2の切り替えトランジスタ801を用いて、図1の切り替えトランジスタ102の機能を果たすことができる。また、図1の構成に、図7で示した切り替えトランジスタ702の機能を果たす第2の切り替えトランジスタ902を配置した構成は図9に示す。なお、スイッチ902は図7のスイッチ703に対応する。
なお、図1では、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のそれぞれのゲート端子は、共にスイッチ105を介して電流源トランジスタ101のドレイン端子と接続されていた。しかし、図185に示すように、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のそれぞれのゲート端子は、共にスイッチ105を介して配線1441と接続されていてもよい。つまり、図185の動作を図186と図187を用いて説明すると、設定動作のときには、図186のように、スイッチ106、スイッチ103、スイッチ105をオン、スイッチ107をオフにする。こうして基本電流源108から電流を流すことができると共に、切り替えトランジスタ102のソース・ドレインを短絡することができる。そして、出力動作のときには、図187に示すようにスイッチ107をオン、スイッチ106、スイッチ103、スイッチ105をオフにする。こうして、切り替えトランジスタ102に電流を流すことができるようになる。
つまり、設定動作時には、図188のように接続され、基本電流源108から流れる電流Ibが電流源トランジスタ101に流れ、切り替えトランジスタ102は短絡動作をしている。出力動作時には、図189のように接続され、切り替えトランジスタ102は電流源動作をしており、切り替えトランジスタ102と電流源トランジスタ101に流れる電流は、負荷109の方に流れる、というようになっていればスイッチ103、スイッチ105、スイッチ106、スイッチ107などのスイッチはどこに配置してもよい。なお、配線1441には、低電源電位Vssが入力されているがこれに限らない。また、配線112と配線1441に入力される電位が同じときには、これらの配線は共通のものとすることができる。
なお、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102は、図1では、どちらもPチャネル型であるが、これに限定されない。図1の回路に関して、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102の極性(導電型)を変更して、回路の接続構造を変更ない場合の例を、図11に示す。図1と図11を比較すると分かるように、配線110、111、112の電位を、配線1110、1111、1112のように変更し、基本電流源108の電流の向きを基本電流源1108のように変更すれば、容易に変更できる。電流源トランジスタ1101、切り替えトランジスタ1102、スイッチ1103、1105、1106、1107、容量素子1104、負荷1109は図1の構成における電流源トランジスタ101、切り替えトランジスタ102、スイッチ103、105、106、107、容量素子104、負荷109にそれぞれ対応し、これらの接続は、変更されていない。
また、電流の向きを変更せずに、回路の接続構造を変更することにより、図1の回路に関して、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102の極性(導電型)を変更した場合の例を図12に示す。
常に電流源(または、その一部)として動作する電流源トランジスタ1201と、状態によって、動作が異なる切り替えトランジスタ1202とがあり、電流源トランジスタ1201と切り替えトランジスタ1202とは、直列に接続されている。電流源トランジスタ1201のゲート端子には、容量素子1204の一方の端子が接続されている。容量素子1204の他方の端子1206は、切り替えトランジスタ1202(電流源トランジスタ1201)のソース端子に接続されている。そのため、電流源トランジスタ1201のゲート・ソース間電圧を保持することが出来る。また、電流源トランジスタ1201のゲート端子とドレイン端子とは、スイッチ1205を介して接続されており、スイッチ1205のオンオフによって、容量素子1204の電荷の保持を制御できる。
そこで、図12の動作について述べる。図12の動作を図13及び図14を用いて説明する。ただし、図1の動作と同様であるため、簡単に説明する。まず、図13に示すように、スイッチ1203、1205、106をオンにし、スイッチ107をオフにする。そして、定常状態になると、容量素子1204には、電流が流れなくなる。そしてそのとき、電流源トランジスタ1201のゲート・ソース間電圧が容量素子1204に蓄積される。つまり、電流源トランジスタ1201のソース・ドレイン間に電流Ibを流すのに必要な電圧が、ゲート・ソース間に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ1202は、短絡動作を行っていることになる。
次に、図14に示すように、スイッチ1203、1205、106をオフにし、スイッチ107をオンにする。すると、電流源トランジスタ1201と切り替えトランジスタ1202は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。したがって、負荷109の方に電流が流れ、その大きさは、Ibよりも小さくなる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ1202は、電流源動作を行っていることになる。
なお、容量素子1204の端子1206の電位は、設定動作の時と、出力動作の時とで、異なる場合が多い。しかし、容量素子1204の両端の電圧(電位差)は変化しないため、負荷109には、所望の電流が流れる。
なお、この場合も、設定動作の時には、図17のように接続され、出力動作の時には、図18のように接続される、というようになっていれば、スイッチは、どこに配置してもよいことは、もちろんである。
そこで、スイッチ1205の接続を変更した場合の例を図180に示す。スイッチ1205の一方の端子は、電流源トランジスタ1201のゲート端子と接続され、他方の端子はスイッチ106と基本電流源108の間に接続されている。図180の構成によっても、スイッチ1205は基本電流源108に流れる電流を制御することができ、スイッチ1203は、切り替えトランジスタ1202の短絡動作と電流源動作とを切り替えることができる。つまり、図180の動作を図190と図191を用いて説明すると、設定動作のときには、図190に示すようにスイッチ106、スイッチ1205、スイッチ1203をオンにし、スイッチ107をオフにする。こうして、基本電流源108から電流を流すことができる共に、切り替えトランジスタ1202のソース・ドレイン間を短絡することができる。そして、出力動作のときには、図191に示すように、スイッチ107をオンにし、スイッチ106、スイッチ1205、スイッチ1203をオフにする。こうして切り替えトランジスタ1202に電流を流すことができるようになる。
そして、図17のような接続には、もちろん図183のように接続されている場合も含むし、図184のように接続されている場合も含むものとする。
なお、図12には、図1に対応させた回路を示したが、図19には、図7に対応させた回路を示す。図19では、短絡動作のとき、切り替えトランジスタ1902のゲート容量に、電荷が蓄積されない、という特徴がある。
なお、これまでは、切り替えトランジスタは、設定動作のときに短絡動作をして、出力動作のときには電流源動作をしていた。しかし、これに限定されない。例えば、図20に示すように、設定動作のときに電流源動作をして、図21に示すように、出力動作のときには短絡動作をしてもよい。この場合は、出力動作の時の方が、電流が大きい。したがって、信号を増幅していることになり、さまざまなアナログ回路に適用することが出来る。なお、ここでは、図1の構成について説明したがこれに限定されない。
このように、図1の回路だけでなく、スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタの数や配置、切り替えトランジスタの数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて、本発明を構成することができ、各々の変更を組み合わせることにより、さらに様々な回路を用いて本発明を構成することが出来る。
また、図12の回路を一部変更した場合について述べる。よって、図12の構成と同様の内容が多いため、そのような部分については、説明は省略する。ただし、図12の構成に限られず、本発明は様々な構成に適用することが出来る。
まず、図12の構成を一部変更したものを、図32に示す。異なるのは、図12のスイッチ107が、図32のマルチトランジスタ3201に変更されている点である。マルチトランジスタ3201は、電流源トランジスタ1201や切り替えトランジスタ1202と同じ極性(導電型)のトランジスタである。そして、マルチトランジスタ3201のゲート端子は、電流源トランジスタ1201のゲート端子と接続されている。マルチトランジスタ3201は、状況によって、動作が切り替わる。つまり、設定動作の時には、スイッチとして動作し、出力動作の時には、電流源トランジスタ1201や切り替えトランジスタ1202とともに、マルチゲートのトランジスタの一部として、電流源として動作する。
次に、図32の回路の動作について説明する。図32の動作を図33及び図34を用いて説明する。まず、図33に示すように、スイッチ106、1205、1203をオンにする。すると、基本電流源108に流れる電流Ibが、容量素子1204や電流源トランジスタ1201に流れる。このとき、マルチトランジスタ3201のゲート端子とソース端子は、概ね同じ電位となる。つまり、マルチトランジスタ3201のゲート・ソース間電圧は、概ね0Vとなる。したがって、マルチトランジスタ3201はオフする。そして、定常状態になって、電流源トランジスタ1201のソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ibとが等しくなり、容量素子1204には、電流が流れなくなる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、マルチトランジスタ3201は、オフ状態のスイッチとして動作していることになる。
次に、図34に示すように、スイッチ106、1205、1203をオフにする。そして、容量素子1204には、設定動作において蓄積した電荷が保存されており、それが、電流源トランジスタ1201と切り替えトランジスタ1202とマルチトランジスタ3201のゲート端子に加わる。そして、電流源トランジスタ1201と切り替えトランジスタ1202とマルチトランジスタ3201のゲート端子は、互いに接続されている。以上のことから、電流源トランジスタ1201と切り替えトランジスタ1202とマルチトランジスタ3201は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。したがって、電流源トランジスタ1201と切り替えトランジスタ1202とマルチトランジスタ3201を1つのトランジスタであると考えると、そのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ1201のLよりも大きくなる。したがって、負荷109の方に流れる電流は、Ibよりも小さくなる。つまり、負荷109の方に流れる電流は、図12の場合よりも小さくなる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、マルチトランジスタ3201は、マルチゲートのトランジスタの一部として動作していることになる。
このように、図12のスイッチ107を、図32のマルチトランジスタ3201に変更し、マルチトランジスタ3201のゲート端子を電流源トランジスタ1201のゲート端子と接続することにより、電流の制御を自動的に行うことができ、また、負荷109の方に流れる電流を小さくすることが出来る。図12の場合は、負荷109の方に、出力動作のときに電流を流し、設定動作の時には流さない、という動作を切り替えるため、スイッチ107を制御するための配線が必要になるが、図32の場合は、自動的に行えるため、制御するための配線を省略することができる。
なお、出力動作の時に、電流源トランジスタ1201と切り替えトランジスタ1202とマルチトランジスタ3201とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するため、これらのトランジスタは同極性(同じ導電型を有する)とすることが望ましい。
なお、出力動作の時に、電流源トランジスタ1201と切り替えトランジスタ1202とマルチトランジスタ3201とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するが、各々のトランジスタのゲート幅Wは、同じであってもよいし、異なっていても良い。同様に、ゲート長Lも、同じであってもよいし、異なっていても良い。ただし、ゲート幅Wは、通常のマルチゲートのトランジスタと同じだと考えてもよいため、同じ大きさであることが望ましい。ゲート長Lは、切り替えトランジスタ1202やマルチトランジスタ3201の方を大きくすれば、負荷109に流れる電流が、より小さくなる。よって、設定動作時と出力動作時のそれぞれの時に流したい電流の比率の状況に合わせて、設計すればよい。
なお、本実施の形態の回路として、図32に示したが、構成はこれに限定されない。スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタ1201の数や配置、切り替えトランジスタ1202の数や配置、マルチトランジスタ3201の数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、106、1203、1205などのようなスイッチは、対象とする電流のオンオフを制御できるなら、どこに配置しても良い。つまり、設定動作の時には、図35のように接続され、出力動作の時には、図36のように接続される、というようになっていれば、106、1203、1205などのようなスイッチは、どこに配置してもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1では、切り替えトランジスタ102に関して、電流源動作や短絡動作を実現するために、図1の構成を用いた。そこで、本実施の形態では、実施の形態1とは異なる構成で、電流源動作や短絡動作を実現する構成の一例を示す。
なお、実施の形態1と同様の内容が多いため、そのような部分については、説明は省略する。
まず、図22に、切り替えトランジスタ2202に関して、電流源動作や短絡動作を実現した構成について示す。
図1では、切り替えトランジスタ102が短絡動作できるようにするため、スイッチ103を用いていた。このスイッチ103を制御することにより、切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン間に電流が流れず、切り替えトランジスタ102のソース端子とドレイン端子とを概ね同じ電位にしていた。
それに対して、図22では、切り替えトランジスタ2202のゲート端子の電圧を制御して、切り替えトランジスタ2202に多くの電流が流すことができるようにする。具体的には、スイッチ2203aを用いることにより、切り替えトランジスタ2202のゲート・ソース間電圧の絶対値を大きくする。その結果、ある値の電流が流れる場合、切り替えトランジスタ2202のソース・ドレイン間電圧が小さくてすむようになる。つまり、切り替えトランジスタ2202は、スイッチとして動作するようになる。
そして、電流源動作の場合は、図1では、スイッチ103をオフにして、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102は、ゲート端子が互いに接続されていることにより、マルチゲートのトランジスタとして動作した。
それに対し、図22では、電流源トランジスタ2201と切り替えトランジスタ2202は、ゲート端子が互いに接続されていないため、スイッチ2203bを用いることにより、接続されるようにする。その結果、マルチゲートのトランジスタとして動作できるようにする。
そこで、図22の動作について述べる。図22の動作を図23及び図24を用いて説明する。まず、図23に示すように、スイッチ2203a、2205、106をオンにし、スイッチ107、2203bをオフにする。すると、切り替えトランジスタ2202のゲート端子は、配線2206に接続される。配線2206には、低電位側電源(Vss)が供給されているため、切り替えトランジスタ2202のゲート・ソース間電圧の絶対値は、非常に大きくなる。よって、切り替えトランジスタ2202は、非常に大きな電流駆動能力をもつことになるので、切り替えトランジスタ2202のソース端子とドレイン端子とは、概ね同じ電位となる。そのため、基本電流源108に流れる電流Ibが、容量素子2204や電流源トランジスタ2201に流れる。そして、電流源トランジスタ2201のソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ibとが等しくなると、容量素子2204には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子2204に蓄積される。つまり、電流源トランジスタ2201のソース・ドレイン間に電流Ibを流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ2202は、スイッチとして動作し、短絡動作を行っていることになる。
次に、図24に示すように、スイッチ106、2205、2203aをオフにし、スイッチ107、2203bをオンにする。すると、切り替えトランジスタ2202のゲート端子と電流源トランジスタ2201のゲート端子は、互いに接続される。一方、容量素子2204には、設定動作において蓄積した電荷が保存されており、それが、電流源トランジスタ2201と切り替えトランジスタ2202のゲート端子に加わることになる。以上のことから、電流源トランジスタ2201と切り替えトランジスタ2202は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。したがって、電流源トランジスタ2201と切り替えトランジスタ2202を1つのトランジスタであると考えると、そのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ2201のLよりも大きくなる。したがって、負荷109の方に流れる電流は、Ibよりも小さくなる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ2202は、電流源動作を行っていることになる。
なお、配線2206の電位は、Vssに限定されない。切り替えトランジスタ2202が十分にオン状態になるような値であればよい。
なお、本実施の形態の回路として、図22に示したが、構成はこれに限定されない。実施の形態1と同様、スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタ2201の数や配置、切り替えトランジスタ2202の数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、設定動作の時には、図25のように接続され、出力動作の時には、図26のように接続される、というようになっていれば、各スイッチは、どこに配置してもよい。
また、電流源トランジスタ2201と切り替えトランジスタ2202の配置を入れ替えた場合について、図27に示す。図27では、電流源トランジスタ2701、切り替えトランジスタ2702、負荷109の順に配置されている。設定動作のときにはスイッチ2703aをオンにし、切り替えトランジスタ2702のゲート・ソース間電圧の絶対値を大きくする。そして切り替えトランジスタ2702の電流駆動能力を高くすることでスイッチとして機能するようにする。そして、出力動作のときにはスイッチ2703aをオフにし、スイッチ2703bをオンにする。こうして、切り替えトランジスタ2702と電流源トランジスタ2701のゲート端子を接続し、マルチゲートのトランジスタとして機能することができる。
また、図22の回路に関して、電流源トランジスタ2201と切り替えトランジスタ2202の極性(導電型)を変更して、回路の接続構造を変更ない場合の例を、図28に示す。このように、配線の電位を、変更し、基本電流源108の電流の向きを変更すれば、極性(導電型)を容易に変更できる。図22と図28を比較すると分かるように、配線110、111、2112の電位を、配線2810、2811、2812のように変更し、基本電流源108の電流の向きを基本電流源2808のように変更すれば、極性(導電型)を容易に変更できる。電流源トランジスタ2801、切り替えトランジスタ2802、スイッチ2803a、2803b、2805、2806、2807、容量素子2804、負荷1109は図22の構成における電流源トランジスタ2201、切り替えトランジスタ2202、スイッチ2203a、2203b、2205、2206、2207、容量素子2204、負荷109にそれぞれ対応し、これらの接続は、変更されていない。
また、電流の向きを変更せずに、回路の接続構造を変更することにより、図22の回路に関して、電流源トランジスタ2201と切り替えトランジスタ2202の極性(導電型)を変更した場合の例を図29に示す。
常に電流源(または、その一部)として動作する電流源トランジスタ2901と、状態によって、動作が異なる切り替えトランジスタ2902とがあり、電流源トランジスタ2901と切り替えトランジスタ2902と負荷109とは、直列に接続されている。電流源トランジスタ2901のゲート端子には、容量素子2904の一方の端子が接続されている。容量素子2904の他方の端子2906は、切り替えトランジスタ2902(電流源トランジスタ2901)のソース端子に接続されている。そのため、電流源トランジスタ2901のゲート・ソース間電圧を保持することが出来る。また、電流源トランジスタ2901のゲート端子とドレイン端子とは、スイッチ2905を介して接続されており、スイッチ2905のオンオフによって、容量素子2904の電荷の保持を制御できる。
なお、この場合も、設定動作の時には、図30のように接続され、出力動作の時には、図31のように接続されるように動作させる。よって、そのようになっていれば、スイッチは、どこに配置してもよい。
なお、配線2907には、Vddよりも高いVdd2が供給されている。これに限定されないが、切り替えトランジスタ2902が短絡動作の時に、より電流駆動能力が大きくなるようにするため、出来るだけ高い電位を供給するほうがよい。
このように、図22の回路だけでなく、スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタの数や配置、切り替えトランジスタの数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて、本発明を構成することができ、各々の変更を組み合わせることにより、さらに様々な回路を用いて本発明を構成することが出来る。
本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1で説明した内容の一部を変更したものに相当する。したがって、実施の形態1で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、トランジスタを並列に接続させ、設定動作動作と出力動作で電流を流すトランジスタを切り替える構成について説明する。なお、以下の説明において、実施の形態1、2と重複する部分についての説明は省略する。
まず、図51を用いて、トランジスタを並列に接続して、設定動作動作と出力動作で電流を流すトランジスタを切り替える場合の構成例について説明する。
少なくとも設定動作の時には、電流が流れる状態にして動作させる設定トランジスタ5102と、出力動作の時には、電流が流れる状態にして動作させる電流源トランジスタ5101とがあり、設定トランジスタ5102と電流源トランジスタ5101とは、並列に接続されている。設定トランジスタ5102のゲート端子には、容量素子5104の一方の端子が接続されている。また、電流源トランジスタ5101のゲート端子にも、容量素子5104の一方の端子が接続されている。容量素子5104の他方の端子は、設定トランジスタ5102のソース端子と接続されている。そのため、設定トランジスタ5102のゲート端子の電位を保持することが出来る。また、さらに容量素子5104の他方の端子はスイッチ106と基本電流源108を介して配線110と接続され、それとは並列にスイッチ107を介して配線111と接続されている。また、端子5105と設定トランジスタ5102のドレイン端子とは、スイッチ5103bを介して接続されている。また、端子5105と電流源トランジスタ5101のドレイン端子とは、スイッチ5103aを介して接続されている。また、端子5105と設定トランジスタ5102のゲート端子とは、スイッチ5103cを介して接続されており、スイッチ5103cのオンオフによって、容量素子5104の電荷の保持を制御できる。また、端子5105と配線112とは、負荷109を介して接続されている。
そこで、図51の動作について述べる。図51の動作を図52及び図53を用いて説明する。まず、図52に示すように、スイッチ106、5103b、5103cをオンにし、スイッチ107、5103aをオフにする。すると、電流源トランジスタ5101のソース・ドレイン間では、電流が流れない。そのため、基本電流源108に流れる電流Ibが、容量素子5104や設定トランジスタ5102に流れる。そして、設定トランジスタ5102のソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ibとが等しくなると、容量素子5104には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子5104に蓄積される。つまり、設定トランジスタ5102のソース・ドレイン間に電流Ibを流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。
次に、図53に示すように、スイッチ107、5103aをオンにし、スイッチ106、5103b、5103cをオフにする。すると、スイッチ5103bはオフになっているので、設定トランジスタ5102のソース・ドレイン間には、電流が流れなくなる。そして、設定トランジスタ5102のゲート容量及び容量素子5104に蓄積された電荷の一部が電流源トランジスタ5101のゲート容量に蓄積される。そして、トランジスタ5101に電流が流れる。このとき設定トランジスタ5102と電流源トランジスタ5101のトランジスタサイズ(ゲート幅Wやゲート長L)を適切に設定することで、設定動作のときに流す電流Ibより出力動作のときに流す電流を小さくすることができる。つまり、電流源トランジスタ5101より設定トランジスタ5102の電流駆動能力を高めることで出力動作において流す電流より大きい電流Ibで設定動作を行うことができ、素早く定常状態にすることができる。つまり、電流が流れる配線に寄生している負荷(配線抵抗や交差容量など)による影響を少なくし、設定動作を素早く行うことができる。したがって、例えば、負荷109がEL素子である場合、EL素子を低階調で発光させたい場合の信号書き込み時にも、すばやく信号を書き込むことが出来る。なお、容量素子5104の静電容量は、設定トランジスタ5102や電流源トランジスタ5101のゲート容量の静電容量よりも十分大きくしておくことが望ましい。なぜなら、設定動作において容量素子5104が保持した電圧が出力動作のときに変動しにくくなるからである。
なお、電流源トランジスタ5101や設定トランジスタ5102とは、設定動作と出力動作とで、概ね等しいゲート電位にする必要があるため、これらのトランジスタは同極性(同じ導電型を有する)とすることが望ましい。
なお、設定動作において図52では電流源トランジスタ5101には電流を流していなかったが、図54に示すように、設定動作においてもスイッチ5103aをオンにし,電流源トランジスタ5101に電流を流すようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、図51などに示したが、本発明の構成はこれに限定されず、その要旨を変更しない範囲であれば様々な変形が可能である。
つまり設定動作のときには図55のように接続され、出力動作のときには図56のように接続されるというようになっていれば、図10や図176に示すように、設定トランジスタ5102と電流源トランジスタ5101のゲート端子をスイッチを介して接続するようにしてもよいし、図177に示すようにスイッチ5103bを設定トランジスタ5102のソース端子側に接続してもよい。
図51の回路に関して、電流の向きを変更して、回路の接続構造を変更せず、電流源トランジスタ5101と設定トランジスタ5102の極性(導電型)を変更した場合の例を図57に示す。図51と図57を比較すると分かるように、配線5110、5111、5112の電位を、配線5710、5711、5712のように変更し、基本電流源108の電流の向きを基本電流源5708のように変更すれば、容易に変更できる。電流源トランジスタ5701、設定トランジスタ5702、スイッチ5703、5705、5706、5707、容量素子5704、負荷5709は図51の構成における電流源トランジスタ5101、設定トランジスタ5102、スイッチ5103、5105、5106、5107、容量素子5104、負荷5109にそれぞれ対応し、これらの接続は、変更されていない。
また、図51の回路に関して、電流の向きを変更せずに、回路の接続構造を変更することにより、電流源トランジスタ5101と設定トランジスタ5102の極性(導電型)を変更した場合の例を図58に示す。スイッチ5803bをオンオフすることによって設定トランジスタ5102に流す電流を制御することができる。また、スイッチ5803aをオンオフすることによって電流源トランジスタ5101に流す電流を制御することができる。また、スイッチ5803cをオンオフすることにより設定トランジスタ5102のゲート・ソース間電圧又は電流源トランジスタ5101のゲート・ソース間電圧、又は設定トランジスタ5102のゲート・ソース間電圧及び電流源トランジスタ5101のゲート・ソース間電圧を保持することができる。
(実施の形態4)
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1乃至3で説明した内容の一部を変更したものに相当する。したがって、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1、2及び3の様々な構成において適用できる。
本実施の形態では、実施の形態1、2及び3で説明した回路を、一部変更した場合について述べる。
簡単のため、図1の回路を一部変更した場合について述べる。よって、実施の形態1と同様の内容が多いため、そのような部分については、説明は省略する。
まず、図1の構成を一部変更したものを、図37に示す。異なるのは、負荷109に電流を供給するかしないかを選択するスイッチ3702と、電流を放出する配線3703と配線3703に電流を放出するかしないかを選択するスイッチ3701を設けている点である。
そこで、図37の動作について述べる。図37の動作を図38及び図39を用いて説明する。まず、図38に示すように、スイッチ103、105、106、3701をオンにし、スイッチ107、3702をオフにする。すると、切り替えトランジスタ102のソース端子とドレイン端子とは、概ね同じ電位となる。つまり、切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン間では、ほとんど電流が流れず、スイッチ103の方に電流が流れるようになる。そのため、基本電流源108に流れる電流Ibが、容量素子104や電流源トランジスタ101に流れる。そして、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ibとが等しくなると、容量素子104には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子104に蓄積される。つまり、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に電流Ibを流すのに必要な電圧が、ゲート・ソース間に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、短絡動作を行っていることになる。そして、本構成では、設定動作のときにはスイッチ3702はオフしているため負荷109に電流は流れず、スイッチ3701がオンしているため配線3703へ電流が流れる。ここで、図1の構成では、基本電流源108に飽和領域で動作させるPチャネル型トランジスタを用いている場合には、飽和領域で動作させるために、負荷109での電圧降下を加味した電位を配線110に設定する必要がある。つまり、負荷109で電圧降下してもPチャネル型トランジスタは飽和領域で動作するような高い電位を配線110に設定しなければならない。しかし、図37の構成では、設定動作時には負荷109に電流を流さずに配線3702へ電流を放出するため、配線110に設定する電位は負荷109での電圧降下を加味しなくてすむ。つまり図1の構成よりも低い電位とすることができる。よって、図37の構成では消費電力を低減することができる。
このように、容量素子104に電流が流れなくなり、定常状態になれば、設定動作は完了したと考えることが出来る。
次に、図39に示すように、スイッチ103、105、106、3701をオフにし、スイッチ107、3702をオンにする。すると、スイッチ103はオフになっているので、切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン間に電流が流れることになる。一方、容量素子104には、設定動作において蓄積した電荷が保存されており、それが、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のゲート端子に、加わる。そして、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のゲート端子は、互いに接続されている。以上のことから、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。したがって、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102を1つのトランジスタであると考えると、そのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ101のLよりも大きくなる。一般に、トランジスタのゲート長Lが大きくなると、そこを流れる電流は小さくなる。したがって、負荷109の方に流れる電流は、Ibよりも小さくなる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、電流源動作を行っていることになる。
このように、スイッチ103のオンオフを制御することにより、出力動作において負荷109などに流れる電流よりも、設定動作において流れる電流Ibの方を、大きくすることが出来る。したがって、設定動作において流れる電流を大きくすることができるため、すばやく、定常状態にすることが出来る。つまり、電流が流れる配線に寄生している負荷(配線抵抗や交差容量など)による影響を少なくし、設定動作をすばやく行うことが出来る。
また、設定動作において流れる電流Ibが大きいため、ノイズなどの影響が小さくなる。つまり、多少、ノイズなどによる微小電流が流れてしまっても、Ibの値が大きいため、ほとんどノイズなどの影響を受けない。
したがって、例えば、負荷109がEL素子で有る場合、EL素子を低階調で発光させたい場合の信号書き込み時にも、EL素子に流す電流よりも大きな電流Ibを用いて書き込むことが出来る。よって、信号電流がノイズに埋もれる等のトラブルを回避し、かつ迅速な書き込み動作が可能となる。
なお、本実施の形態の回路として、図37に示したが、構成はこれに限定されない。スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタ101の数や配置、切り替えトランジスタ102の数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、106、107、103、105、3701、3702などのようなスイッチは、対象とする電流のオンオフを制御できるなら、どこに配置しても良いし、図40に示すようにトランジスタ4001を図37のスイッチ3702の代わりに用いてもよい。
ここでは、簡単のため、図37の回路を一部変更した場合について述べる。よって、図37と同様の内容が多いため、そのような部分については、説明は省略する。ただし、実施の形態1、2及び3で説明した様々な回路にも、適用することが出来る。
まず、図37の構成を一部変更したものを、図40に示す。異なるのは、図37のスイッチ3702が、図40のマルチトランジスタ4001に変更されている点である。マルチトランジスタ4001は、電流源トランジスタ101や切り替えトランジスタ102と同じ極性(導電型)のトランジスタである。そして、マルチトランジスタ4001のゲート端子は、電流源トランジスタ101のゲート端子と接続されている。マルチトランジスタ4001は、状況によって、動作が切り替わる。つまり、設定動作の時には、スイッチとして動作し、出力動作の時には、電流源トランジスタ101や切り替えトランジスタ102とともに、マルチゲートのトランジスタの一部として、電流源として動作する。
次に、図40の回路の動作について説明する。図40の動作を図41及び図42を用いて説明する。まず、図41に示すように、スイッチ106、105、103、3701をオンにする。すると、基本電流源108に流れる電流Ibが、容量素子104や電流源トランジスタ101に流れる。このとき、マルチトランジスタ4001のゲート端子とソース端子は、概ね同じ電位となる。つまり、マルチトランジスタ4001のゲート・ソース間電圧は、概ね0Vとなる。したがって、マルチトランジスタ4001はオフする。そして、定常状態になって、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ibとが等しくなり、容量素子104には、電流が流れなくなる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、マルチトランジスタ4001は、オフ状態のスイッチとして動作していることになる。
次に、図42に示すように、スイッチ106、105、103、3701をオフにする。そして、容量素子104には、設定動作において蓄積した電荷が保存されており、それが、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ4001のゲート端子に加わる。そして、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ4001のゲート端子は、互いに接続されている。以上のことから、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ4001は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。したがって、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ4001を1つのトランジスタであると考えると、そのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ101のLよりも大きくなる。したがって、負荷109の方に流れる電流は、Ibよりも小さくなる。つまり、負荷109の方に流れる電流は、図37の場合よりも小さくなる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、マルチトランジスタ4001は、マルチゲートのトランジスタの一部として動作していることになる。
このように、図37のスイッチ107を、図40のマルチトランジスタ4001に変更し、マルチトランジスタ4001のゲート端子を電流源トランジスタ101のゲート端子と接続することにより、電流の制御を自動的に行うことができ、また、負荷109の方に流れる電流を小さくすることが出来る。図37の場合は、負荷109の方に、出力動作のときに電流を流し、設定動作の時には流さない、という動作を切り替えるため、スイッチ107を制御するための配線が必要になるが、図40の場合は、自動的に行えるため、制御するための配線を省略することができる。
なお、出力動作の時に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ4001とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するため、これらのトランジスタは同極性(同じ導電型を有する)とすることが望ましい。
なお、出力動作の時に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ4001とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するが、各々のトランジスタのゲート幅Wは、同じであってもよいし、異なっていても良い。同様に、ゲート長Lも、同じであってもよいし、異なっていても良い。ただし、ゲート幅Wは、通常のマルチゲートのトランジスタと同じだと考えてもよいため、同じ大きさであることが望ましい。ゲート長Lは、切り替えトランジスタ102やマルチトランジスタ4001の方を大きくすれば、負荷109に流れる電流が、より小さくなる。よって、その状況に合わせて、設計すればよい。
なお、図43に示すように図37の構成においてスイッチ3702を設けない構成としてもよい。なぜならば、負荷109には抵抗があるため、スイッチ3701をオンにしているときには、抵抗がほとんどない配線3703へ電流が流れるので、負荷109へはほとんど電流が流れないからである。
つまり、設定動作の時には、図44のように接続され、出力動作の時には、図45のように接続される、というようになっていれば、106、1203、1205などのようなスイッチは、どこに配置してもよいし、これらを全て設けなくてもよい。
また、電流の向きを変更せずに、回路の接続構造を変更することにより、図37の回路に関して、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102の極性(導電型)を変更した場合の例を図46に示す。また、図46は図12の構成を一部を変更した構成でもある。よって図12と共通するところは共通の符号を用いている。異なるのは、負荷109に電流を供給するかしないかを選択するスイッチ4602と、電流を放出する配線4603と配線4603に電流を放出するかしないかを選択するスイッチ4601を設けている点である。
なお、構成はこれに限定されない。スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタ1201の数や配置、切り替えトランジスタ1202の数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、106、107、1203、1205、4601、4602などのようなスイッチは、対象とする電流のオンオフを制御できるなら、どこに配置しても良いし、図47に示すようにスイッチ4701及び4702を用いて、図46に示すスイッチ1203及び4601の機能を果たしてもよい。つまり設定動作のときにはスイッチ4701及び4702をオンにすることで切り替えトランジスタ1204を短絡動作させ、かつ基本電流源108からの電流Ibを配線4603に放出することがきる。そして出力動作のときには、スイッチ4701及び4702をオフにすることで切り替えトランジスタ1202に電流源動作をさせ、かつ電流源トランジスタ1201に流れる電流を配線4603へ流れないようにすることができる。
なお、図48に示すように図46の構成においてスイッチ4602を設けない構成としてもよい。なぜならば、負荷109には抵抗があるため、スイッチ4601をオンにしているときには、抵抗がほとんどない配線4603へ電流が流れるので、負荷109へはほとんど電流が流れないからである。
つまり、設定動作の時には、図49のように接続され、出力動作の時には、図50のように接続される、というようになっていれば、106、107、1203、1205、4601、4602などのようなスイッチは、どこに配置してもよいし、これらを全て設けなくてもよい。
なお、本実施の形態は図51の構成にも適用することができる。図51と異なるのは、負荷109に電流を供給するかしないかを選択するスイッチ17402と、電流を放出する配線17401と配線17401に電流を放出するかしないかを選択するスイッチ17403を設けている点である。つまり、設定動作のときには、スイッチ17403をオンにし、スイッチ17402をオフにする。そして、出力動作の時にはスイッチ17402をオンにし、スイッチ17403をオフにする。こうすることで、設定動作のときには負荷109に電流を流さずに、配線17401に電流を流すことができ、出力動作のときには負荷に電流を流すことができる。詳しい動作については実施の形態3で説明したとおりなので省略する。、よって、設定動作ぼとき、配線110に設定する電位は負荷109での電圧降下を加味しなくてすむ。つまり図51の構成よりも低い電位とすることができる。よって、図174の構成では消費電力を低減することができる。
なお、図174の構成においてスイッチ17402を設けない構成としてもよい。なぜならば、負荷109には抵抗があるため、スイッチ17403をオンにしているときには、抵抗がほとんどない配線17401へ電流が流れるので、負荷109へはほとんど電流が流れないからである。
また、図174の回路を一部変更してもよい。例えばスイッチ17402を図175に示すようなマルチトランジスタ17501としてもよい。設定動作のときにはスイッチ5103cはオンしているため、マルチトランジスタ17501のソース端子とゲート端子はスイッチ5103cを介して短絡されていることになるつまり、ゲート・ソース間電圧は概ね0Vとなるためマルチトランジスタ17501には電流が流れないからである。そして、出力動作のときにはスイッチ5103cはオフになるため、容量素子104には、設定動作において蓄積した電荷が保存される。そして、それが、電流源トランジスタ5101とマルチトランジスタ17501のゲート端子に加わる。そして、電流源トランジスタ5101とマルチトランジスタ17501のゲート端子は、互いに接続されている。以上のことから、電流源トランジスタ5101とマルチトランジスタ17501は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。よって電流の制御を自動的に行うことができ、また、負荷109の方に流れる電流を小さくすることが出来る。図174の場合は、負荷109の方に、出力動作のときに電流を流し、設定動作の時には流さない、という動作を切り替えるため、スイッチ17402を制御するための配線が必要になるが、図175の場合は、自動的に行えるため、制御するための配線を省略することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、プリチャージ動作を導入した場合の構成について説明する。
まず、図59に、本発明の基本原理に基づく電流源回路の構成について示す。図59の構成は図1の構成に第2の基本電流源5101とスイッチ5102を導入したものである。よって、図1の構成と共通するところは共通の符号を用いて示している。
常に電流源(または、その一部)として動作する電流源トランジスタ101と、状態によって、動作が異なる切り替えトランジスタ102とがあり、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とは、直列に接続されている。切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン端子間はスイッチ103で接続されている。そして、電流源トランジスタ101のゲート端子と、切り替えトランジスタ102のゲート端子には、容量素子104の一方の端子が接続されている。容量素子104の他方の端子は、切り替えトランジスタ102のソース端子に接続されている。そして、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のゲート端子はスイッチ105を介して電流源トランジスタ101のドレイン端子と接続されており、スイッチ105のオンオフによって、容量素子104の電荷の保持を制御できる。そのため、容量素子104は切り替えトランジスタ102のゲート・ソース間電圧又は電流源トランジスタ101のゲート・ソース間電圧を保持することが出来る。また、電流源トランジスタ101のドレイン端子と配線112とは、負荷109を介して接続されている。また、切り替えトランジスタ102のソース端子は、スイッチ106と基本電流源108を介して配線110と接続され、それと並列に、スイッチ107を介して配線111と接続されている。同様に、それらと並列に、切り替えトランジスタ102のソース端子は、スイッチ5102と第2の基本電流源5102を介して配線5103と接続されている、
また、切り替えトランジスタ102には、状態によって、電流源(または、その一部)として動作する場合と、ソース・ドレイン間で電流が流れないように動作する場合(または、スイッチとして動作する場合)とで、切り替えを行うことが出来る手段が接続されている。
切り替えトランジスタ102に関して、電流源動作や短絡動作を実現するために、様々な構成を用いることが出来る。
そこで、本実施の形態では、一例として、図59に構成を示す。図59では、切り替えトランジスタ102のソース端子とドレイン端子とを、スイッチ103を介して、接続できるようにしている。そして、切り替えトランジスタ102のゲート端子は、電流源トランジスタ101のゲート端子と接続されている。スイッチ103を用いて、切り替えトランジスタ102の動作を、電流源動作か短絡動作かに切り替えることが出来る。
また、図59のような構成の回路を用いると、プリチャージ動作を行うことが出来る。そのため、プリチャージ動作を行った後、設定動作を行うと、すばやく、定常状態にすることが出来る。つまり、すばやく、設定動作を完了させることが出来る。
そこで、図59の動作について述べる。図59の動作を図60、図61及び図62を用いて説明する。まず、図60に示すように、スイッチ103、105、5902をオンにし、スイッチ107、106をオフにする。すると、切り替えトランジスタ102のソース端子とドレイン端子とは、概ね同じ電位となる。つまり、切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン間では、ほとんど電流が流れず、スイッチ103の方に電流が流れるようになる。そのため、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2が、容量素子104や電流源トランジスタ101に流れる。そして、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に流れる電流と、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2とが等しくなると、容量素子104には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子104に蓄積される。つまり、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に電流Ib2を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、プリチャージ動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、短絡動作を行っていることになる。
次に、図61に示すように、スイッチ105、106をオンにし、スイッチ103、107、5902をオフにする。すると、スイッチ103はオフになっているので、切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン間に電流が流れることになる。そのため、基本電流源108に流れる電流Ib1が、容量素子104や電流源トランジスタ101や切り替えトランジスタ102に流れる。このとき、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とは、ゲート端子が互いに接続されている。したがって、それらが一体となって、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。そのマルチゲートのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ101のLよりも大きくなる。一般に、トランジスタのゲート長Lが大きくなると、そこを流れる電流は小さくなる。
そして、そのマルチゲートのトランジスタのソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ib1とが等しくなると、容量素子104には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子104に蓄積される。つまり、マルチゲートのトランジスタ(電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102)のソース・ドレイン間に電流Ib1を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、電流源動作を行っていることになる。
なお、このとき、基本電流源108に流れる電流Ib1、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のトランジスタサイズ(ゲート幅Wやゲート長Lなど)を適切に設定することにより、容量素子104に蓄積される電荷、つまり、電流源トランジスタ101のゲート端子の電位が、プリチャージ動作の時と設定動作の時とで、概ね等しい電圧になるようにしておく。
すると、基本電流源108に流れる電流Ib1よりも、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2の方が、電流値が大きい場合、プリチャージ動作において、すばやく、容量素子104を充電し、定常状態にすることが可能となる。そして、その後、設定動作において、たとえ、基本電流源108に流れる電流Ib1が小さくても、すばやく、定常状態にすることが出来る。なぜなら、プリチャージ動作によって、容量素子104は、概ね充電されているからである。
次に、図62に示すように、スイッチ103、105、106、5902をオフにし、スイッチ107をオンにする。すると、スイッチ105はオフになっているので、切り替えトランジスタ102と電流源トランジスタ101がマルチゲートのトランジスタとしてIb1の電流が流れるだけのゲート・ソース間電圧が容量素子104に保持されているため負荷109にIbの電流を供給することができる。以上の動作は、出力動作に相当する。
このように、スイッチ103のオンオフを制御することにより、プリチャージ動作において流れる電流を大きくすることができるため、すばやく、定常状態にすることが出来る。つまり、電流が流れる配線に寄生している負荷(配線抵抗や交差容量など)による影響を少なくし、すばやく、定常状態にすることが出来る。その時、既に、設定動作のときの定常状態と、概ね近い状態になっている。そのため、プリチャージ動作のあと、設定動作において、素早く定常状態にすることができる。
したがって、例えば、負荷109がEL素子で有る場合、EL素子を低階調で発光させたい場合の信号書き込み時、つまり、設定動作において電流値が小さい時にも、すばやく信号を書き込むことが出来る。
そこで次に、以上の動作のときの電流と電圧の変化を、図173(A)、(B)に示す。図173(A)、(B)は、図172(D)、(E)と同様に、横軸が時間であり、縦軸が電流(I)および電圧(V)である。グラフ17301は、保持容量104などを流れる電流I1の大きさを表しており、グラフ17302は、電流源トランジスタ101を流れる電流I2の大きさを表している。そして、時刻T1bまでは、図60のように動作しており、プリチャージ動作を行っている。そして、時刻T1bから時刻T2bまでは、図61のように動作しており、設定動作を行っている。
図173(A)、(B)では、プリチャージ動作を行っているときには、時刻T2aにおいて、定常状態になっている。また、設定動作を行っているときには、時刻T2bにおいて、定常状態になっている。したがって、時刻T2aのときにおける、電流源トランジスタ101のゲート端子の電位が、時刻T2bのときの電位と概ね等しくなるように、各々のトランジスタのサイズ(ゲート幅W、ゲート長L)が設計されていれば、すばやく設定動作を行うことが出来る。
そこで、プリチャージ動作の時と設定動作の時とで、容量素子104に蓄積される電圧、つまり、電流源トランジスタ101のゲート端子の電位が、概ね等しい電圧になるための条件について述べる。まず、電流源トランジスタ101のゲート幅をWa、ゲート長をLaとし、切り替えトランジスタ102のゲート幅をWb、ゲート長をLbとする。なお、ここでは、簡単のため、Wa=Wbであるとする。そして、設定動作の時に流れる電流(図61の場合は、基本電流源108に流れる電流Ib1)をA倍すると、プリチャージ動作の時に流れる電流(図60の場合は、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2)の大きさと等しいとする。
一般に、トランジスタのソース・ドレイン間に流れる電流は、チャネル幅Wとチャネル長Lの比率:W/Lに比例する。そのため、プリチャージ動作の時のゲート幅とゲート長の比率: Wa/Laと、設定動作の時のゲート幅とゲート長の比率: Wa/(La+Lb)との関係を考える。すると、基本電流源108に流れる電流Ib1をA倍すると、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2の大きさと等しくなるので、Wa/(La+Lb)をA倍すれば、Wa/Laになるように、各々の値を設定すればよいことになる。そのようにすれば、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102の電流特性が概ね同じであれば、時刻T2aのときにおける、電流源トランジスタ101のゲート端子の電位は、時刻T2bのときの電位と、概ね等しくなる。
図173(B)では、時刻T2aのときにおける、電流源トランジスタ101のゲート端子の電位が、時刻T2bのときとは、差があるように記載されているが、これは、説明を分かりやすくするために、記載したにすぎない。よって、図173(B)には、限定されない。
なお、プリチャージ動作の時には、図60では、スイッチ103、105、5102をオンにし、スイッチ107、106をオフにして、第2基本電流源5101の電流が流れて、基本電流源108の電流が流れないようになっているが、これに限定されない。例えば、図63に示すように、スイッチ103、105、5102、106をオンにし、スイッチ107をオフにして、第2基本電流源5102と基本電流源108の電流が流れるようにしてもよい。
また、プリチャージ動作の時に流れる電流と、設定動作の時に流れる電流とで、大きさを変えるために、図59では、第2基本電流源5902と基本電流源108という、2つの電流源や、2つのスイッチを用いて、各々の電流を流すかどうかを制御していたが、これに限定されない。例えば、図1に示すように、基本電流源108のみを用いて、スイッチ106を配置せずに、電流の大きさを制御してもよい。ただしこの場合、プリチャージ動作の時と、設定動作の時とでは、基本電流源108に流れる電流の大きさは、その動作に応じた値となり、通常は異なった値となっている。
なお、負荷109は、何でもよい。抵抗などのような素子でも、トランジスタでも、EL素子でも、そのほかの発光素子でも、トランジスタと容量とスイッチなどで構成された電流源回路でもよい。信号線でも、信号線とそれに接続された画素でもよい。その画素には、EL素子やFEDで用いる素子など、どのような表示素子を含んでいてもよい。
なお、容量素子104は、電流源トランジスタ101や切り替えトランジスタ102などのゲート容量によって、代用することが出来る。その場合は、容量素子104を省略できる。
なお、配線110と配線111と配線5903とは、高電位側電源Vddが供給されているが、これに限定されない。各々の配線の電位が同じでもよいし、異なっていても良い。配線111は、容量素子104の電荷を保存できるようになっていればよい。また、配線110または配線111は、常に同じ電位のまま保たれている必要はない。設定動作と出力動作とで、電位が異なっていても、正常に動作する場合は、問題ない。
なお、配線112は、低電位側電源Vssが供給されているが、これに限定されない。また、配線112は、常に同じ電位のまま保たれている必要はない。設定動作と出力動作とで、電位が異なっていても、正常に動作する場合は、問題ない。
なお、容量素子104は、電流源トランジスタ101のゲート端子と配線111とに接続されているが、これに限定されない。最も望ましいのは、電流源トランジスタ101のゲート端子とソース端子に接続されていることが望ましい。なぜなら、トランジスタの動作は、ゲート・ソース間電圧によって決定されるため、ゲート端子とソース端子の間で、電圧を保持していると、他の影響(配線抵抗などによる電圧降下などの影響)を受けにくいからである。もし、容量素子104が電流源トランジスタ101のゲート端子と別の配線との間に配置されていたら、その別の配線における電圧降下量によって、電流源トランジスタ101のゲート端子の電位が変ってしまう可能性がある。
なお、電流源動作の時に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するため、これらのトランジスタは同極性(同じ導電型を有する)とすることが望ましい。
なお、電流源動作の時に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するが、各々のトランジスタのゲート幅Wは、同じであってもよいし、異なっていても良い。同様に、ゲート長Lも、同じであってもよいし、異なっていても良い。ただし、ゲート幅Wは、通常のマルチゲートのトランジスタと同じだと考えてもよいため、同じ大きさであることが望ましい。ゲート長Lは、切り替えトランジスタ102の方を大きくすれば、設定動作の時や出力動作の時に流れる電流が、より小さくなる。よって、その状況に合わせて、設計すればよい。
なお、103、105、106、107、5902などのようなスイッチは、電気的スイッチでも機械的なスイッチでも何でも良い。電流の流れを制御できるものなら、何でも良い。トランジスタでもよいし、ダイオードでもよいし、それらを組み合わせた論理回路でもよい。よって、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、そのトランジスタは、単なるスイッチとして動作するため、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。ただし、オフ電流が少ない方が望ましい場合、オフ電流が少ない方の極性のトランジスタを用いることが望ましい。オフ電流が少ないトランジスタとしては、LDD領域を設けているもの等がある。また、スイッチとして動作させるトランジスタのソース端子の電位が、低電位側電源(Vss、Vgnd、0Vなど)に近い状態で動作する場合はnチャネル型を、反対に、ソース端子の電位が、高電位側電源(Vddなど)に近い状態で動作する場合はpチャネル型を用いることが望ましい。なぜなら、ゲート・ソース間電圧の絶対値を大きくできるため、スイッチとして、動作しやすいからである。なお、nチャネル型とpチャネル型の両方を用いて、CMOS型のスイッチにしてもよい。
なお、本発明の回路として、図59などに示したが、構成はこれに限定されない。スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタ101の数や配置、切り替えトランジスタ102の数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、103、105、107などのようなスイッチは、対象とする電流のオンオフを制御できるなら、どこに配置しても良い。具体的には、スイッチ107は、負荷109に流れる電流を制御するため、それと直列に配置されていれば良い。
同様に、スイッチ106、5902は、基本電流源108や第2基本電流源5902に流れる電流を制御するため、それらと直列に配置されていれば良い。また、スイッチ103は、切り替えトランジスタ102に流れる電流を制御するため、それと並列に配置されていれば良い。スイッチ105は、容量素子104の電荷を制御できるように配置されていればよい。
そこで、スイッチ103及び5902の接続を変更した場合の例を図64に示す。スイッチ5902の一方の端子は電流源トランジスタ101のソース端子に接続され、他方の端子は基本電流源108を介して配線110と、またスイッチ5902及び第2の基本電流源5901を介して配線5903と接続されている。スイッチ5902及びスイッチ103により基本電流源5901に流れる電流を制御する。また、スイッチ106により基本電流源108に流れる電流を制御する。また、スイッチ106及びスイッチ103により切り替えトランジスタ102の短絡動作をする。
そこで、図64の動作について述べる。図64の動作を図145図146及び図147を用いて説明する。まず、図145に示すように、スイッチ5902、103、106、105をオンにし、スイッチ107をオフにする。すると、切り替えトランジスタ102のソース端子とドレイン端子とは、概ね同じ電位となる。つまり、切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン間では、ほとんど電流が流れず、スイッチ103の方に電流が流れるようになる。そのため、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2と基本電流源108に流れる電流Ib1が、容量素子104や電流源トランジスタ101に流れる。そして、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に流れる電流と、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2及び基本電流源108に流れる電流Ib1を合わせた電流とが等しくなると、容量素子104には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子104に蓄積される。つまり、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に電流Ib2+Ib1を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、プリチャージ動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、短絡動作を行っていることになる。
次に、図146に示すように、スイッチ106及び105をオンにし、スイッチ5902、103、107をオフにする。すると、スイッチ103はオフになっているので、切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン間に電流が流れることになる。そのため、基本電流源108に流れる電流Ib1が、容量素子104や電流源トランジスタ101や切り替えトランジスタ102に流れる。このとき、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とは、ゲート端子が互いに接続されている。したがって、それらが一体となって、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。そのマルチゲートのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ101のLよりも大きくなる。一般に、トランジスタのゲート長Lが大きくなると、そこを流れる電流は小さくなる。
そして、そのマルチゲートのトランジスタのソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ib1とが等しくなると、容量素子104には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子104に蓄積される。つまり、マルチゲートのトランジスタ(電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102)のソース・ドレイン間に電流Ib1を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、電流源動作を行っていることになる。
なお、このとき、基本電流源108に流れる電流Ib1、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のトランジスタサイズ(ゲート幅Wやゲート長Lなど)を適切に設定することにより、容量素子104に蓄積される電荷、つまり、電流源トランジスタ101のゲート端子の電位が、プリチャージ動作の時と設定動作の時とで、概ね等しい電圧になるようにしておく。
すると、基本電流源108に流れる電流Ib1よりも、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2の方が、電流値が大きい場合、プリチャージ動作において、すばやく、容量素子104を充電し、定常状態にすることが可能となる。そして、その後、設定動作において、たとえ、基本電流源108に流れる電流Ib1が小さくても、すばやく、定常状態にすることが出来る。なぜなら、プリチャージ動作によって、容量素子104は、概ね充電されているからである。
次に、図147に示すように、スイッチ5902、103、106、105をオフにし、スイッチ107をオンにする。すると、スイッチ105はオフになっているので、切り替えトランジスタ102と電流源トランジスタ101がマルチゲートのトランジスタとして機能する。Ib1の電流が流れるだけのゲート・ソース間電圧が容量素子104に保持されているため負荷109にIbの電流を供給することができる。以上の動作は、出力動作に相当する。
このように、スイッチ103のオンオフを制御することにより、プリチャージ動作において流れる電流を大きくすることができるため、すばやく、定常状態にすることが出来る。つまり、電流が流れる配線に寄生している負荷(配線抵抗や交差容量など)による影響を少なくし、すばやく、定常状態にすることが出来る。その時、既に、設定動作のときの定常状態と、概ね近い状態になっている。そのため、プリチャージ動作のあと、設定動作において、素早く定常状態にすることができる。
したがって、例えば、負荷109がEL素子で有る場合、EL素子を低階調で発光させたい場合の信号書き込み時、つまり、設定動作において電流値が小さい時にも、すばやく信号を書き込むことが出来る。
つまり、プリチャージ動作時には、図65のように接続され、基本電流源設定動作時には、図66のように接続され、第2基本電流源6401から流れる電流Ib2が電流源トランジスタ101に流れ、切り替えトランジスタ102は短絡動作をしていればよい。なお、基本電流源108は接続されていてもよい。そのため、図65では配線を点線で示した。次に設定動作のときには、図66のように接続され、切り替えトランジスタ102は電流源動作をしており、基本電流源108から流れる電流Ib1が、切り替えトランジスタ102と電流源トランジスタ101に流れるように接続されていればよい。そして、出力動作の時には、図67のように接続され、切り替えトランジスタ102と電流源トランジスタ101のゲート電位は保持容量104によって保持され、切り替えトランジスタ102は電流源動作をしており、切り替えトランジスタ102と電流源トランジスタ101に流れる電流は、負荷109の方に流れる、というようになっていれば、5902、106、107、103、105などのようなスイッチは、どこに配置してもよい。
次に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102の配置を入れ替えた場合について、図68に示す。図59では、配線110、切り替えトランジスタ102、電流源トランジスタ101の順に配置されていたが、図68では、切り替えトランジスタ102、電流源トランジスタ101、負荷109の順に配置されている。
ここで、図59の回路と、図68の回路の違いについて考える。図59では、切り替えトランジスタ102が短絡動作のとき、切り替えトランジスタ102のゲート端子とソース端子(ドレイン端子)の間に、電位差が生じる。したがって、切り替えトランジスタ102のゲート容量には、電荷が保存される。そして、電流源動作の時にも、ゲート容量に電荷が保存されたままになる。よって、短絡動作(プリチャージ動作)の時と、電流源動作(設定動作)の時とで、電流源トランジスタ101のゲート端子の電位は、ほとんど変化しない。
一方、図68では、切り替えトランジスタ102が短絡動作のとき、切り替えトランジスタ102のゲート端子とソース端子(ドレイン端子)の間に、電位差がほとんど生じない。したがって、切り替えトランジスタ102のゲート容量には、電荷が保存されない。そして、電流源動作の時には、スイッチ103がオフになるため、ゲート容量に電荷がたまり、切り替えトランジスタ102が電流源の一部として動作する。このときの電荷は、容量素子104や電流源トランジスタ101のゲート容量に蓄積されていたものである。その電荷が、切り替えトランジスタ102のゲート部に移動することになる。よって、短絡動作(プリチャージ動作)の時と、電流源動作(設定動作)の時とで、電流源トランジスタ101のゲート端子の電位は、移動した電荷分だけ、変化する。その結果、設定動作の時に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のゲート・ソース間電圧の絶対値は小さくなる。
以上のことを踏まえた上で、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102の配置をどのようにするかは、状況によって設計すればよい。つまり、例えば、プリチャージ動作から設定動作に切り替わる時に、マルチゲートのトランジスタ(電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102)のゲート・ソース間電圧の絶対値が小さい方が望ましい場合などに、図68の構成を適用すればよい。
その一例としては、設定動作の時に基本電流源108に流れる電流の大きさが小さい場合が挙げられる。なぜなら、図68の場合は、定常状態になるまでの時間を短くすることが可能な場合があるからである。つまり、設定動作の時に基本電流源108に流れる電流の大きさが小さい場合、容量素子104に電荷を充電するのではなく、容量素子104の電荷を、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102に流すことによって、放電させなければならない場合があるからである。その場合、設定動作の時に基本電流源108に流れる電流の大きさが小さいため、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102のゲート・ソース間電圧の絶対値は、小さい。そのため、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102は、電流が流れにくくなっている。その結果、容量素子104の電荷を放電させ、定常状態になるまでに、多くの時間が必要となってしまう。そこで、図68の場合は、プリチャージ動作から設定動作に切り替わる時に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とで、マルチゲートのトランジスタとして動作するとき、そのゲート・ソース間電圧の絶対値が小さくなるため、容量素子104の電荷を放電させるのではなく、容量素子104に電荷を充電して、ゲート・ソース間電圧の絶対値が大きくなって、定常状態に達することが出来る。
なお、図59では、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102は、1つづつ配置されていたが、どちらか、あるいは、両方とも、複数個を配置してもよい。また、その並べ方も、任意に選択してもよい。図69には、図59の切り替えトランジスタ102と電流源トランジスタ101の間に第2の切り替えトランジスタ6901を配置した場合の例を示す。第2の切り替えトランジスタ6901の短絡動作と電流源動作の切り替えはスイッチ6902のオンオフによって制御する。このように図69では切り替えトランジスタ102及び第2の切り替えトランジスタ6901を用いて、図59の切り替えトランジスタ102の機能を果たすことができる。また、図59の構成に、図68の切り替えトランジスタ102の機能を果たす第2の切り替えトランジスタ7001を配置した構成は図70に示す。なお、スイッチ7002のオンオフによって第2の切り替えトランジスタ7001の短絡動作と電流源動作を切り替える。
なお、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102は、図59では、どちらもPチャネル型であるが、これに限定されない。図59の回路に関して、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102の極性(導電型)を変更して、回路の接続構造を変更ない場合の例を、図72に示す。図59と図72を比較すると分かるように、配線5903、110、111、112の電位を、配線7215、7210、7211、7212のように変更し、基本電流源108、第2基本電流源5901の電流の向きを変更すれば、容易に変更できる。電流源トランジスタ7201、切り替えトランジスタ7202、スイッチ7203、7207、7205、7206、7207、7214、基本電流源108、第2基本電流源、負荷7209などの接続構造は、変更されていない。
また、電流の向きを変更せずに、回路の接続構造を変更することにより、図59の回路に関して、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102の極性(導電型)を変更した場合の例を図71に示す。
常に電流源(または、その一部)として動作する電流源トランジスタ7101と、状態によって、動作が異なる切り替えトランジスタ7102とがあり、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102と負荷109とは、直列に接続されている。電流源トランジスタ7101のゲート端子には、容量素子7104の一方の端子が接続されている。容量素子7104の他方の端子7106は、切り替えトランジスタ7102(電流源トランジスタ7101)のソース端子に接続されている。そのため、電流源トランジスタ7101のゲート・ソース間電圧を保持することが出来る。また、電流源トランジスタ7101のゲート端子とドレイン端子とは、スイッチ7105を介して接続されており、スイッチ7105のオンオフによって、容量素子7104の電荷の保持を制御できる。
そこで、図71の動作について述べる。ただし、図59の動作と同様であるため、簡単に説明する。まず、スイッチ5902、7103、7105をオンにし、スイッチ106、107をオフにする。そして、定常状態になると、容量素子7104には、電流が流れなくなる。そしてそのとき、電流源トランジスタ7101のゲート・ソース間電圧が容量素子7104に蓄積される。つまり、電流源トランジスタ7101のソース・ドレイン間に電流Ib2を流すのに必要な電圧が、ゲート・ソース間に加わるようになる。以上の動作は、プリチャージ動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ7102は、短絡動作を行っていることになる。
次に、スイッチ106、7105をオンにし、スイッチ5902、107、7103をオフにする。すると、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。そして、定常状態になると、容量素子7104には、電流が流れなくなる。そしてそのとき、マルチゲートのトランジスタのゲート・ソース間電圧が容量素子7104に蓄積される。つまり、マルチゲートのトランジスタのソース・ドレイン間に電流Ib1を流すのに必要な電圧が、ゲート・ソース間に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ7102は、電流源動作を行っていることになる。
次に、スイッチ107をオンにし、スイッチ5902、106、7105、7103をオフにする。すると、負荷109の方に電流が流れる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ7102は、電流源動作を行っていることになる。
なお、容量素子7104の端子7106の電位は、設定動作の時と、出力動作の時とで、異なる場合が多い。しかし、容量素子7104の両端の電圧(電位差)は変化しないため、トランジスタのゲート・ソース間電圧も変化せず、負荷109には、所望の電流が流れる。
なお、この場合も、例えば、プリチャージ動作のときには、図73のように接続され、設定動作の時には、図74のように接続され、出力動作の時には、図75のように接続される、というようになっていれば、各スイッチは、どこに配置してもよい。
なお、図71には、図59に対応させた回路を示したが、図68のような順序でトランジスタを配置してもよい。その場合は、短絡動作のとき、切り替えトランジスタ7102のゲート容量に、電荷が蓄積されない、という特徴がある。
なお、図59の場合、図60のようにプリチャージ動作を行い、その後、図61のように設定動作を行っているが、これに限定されない。
例えば、図60のようなプリチャージ動作を、複数回行っても良い。例として、図60の場合よりも、もう1回プリチャージ動作が多い場合について、図148に示す。図148では、電流源として動作するトランジスタ14802が追加されている。まず、スイッチ14804、103、14802、105をオンにして、スイッチ5902、106、107をオフにした状態で、1回目のプリチャージ動作を行う。その後、スイッチ14804、106、107、14802をオフにし、スイッチ5902、103をオンにして、2回目のプリチャージ動作を行う。つまり、図60のプリチャージ動作に相当する。なお、1回目のプリチャージ動作の時に流れた電流の方が、2回目のときよりも、大きいとする。このように、当初は、大きな電流値でプリチャージを行うことにより、すばやく、定常状態にすることが出来る。
なお、プリチャージ動作において用いられるトランジスタと、設定動作において用いられるトランジスタとは、出来るだけ、特性がそろっていることが望ましい。例えば、図59の場合、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とは、電流特性がそろっていることが望ましい。よって、これらのトランジスタを作製する過程において、できるだけ、電流特性が揃うように工夫することが望ましい。例えば、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とは、出来るだけ、近接して配置することが望ましい。例えば、レーザーを照射してトランジスタの半導体層を結晶化させる場合には、同じショットが両トランジスタに照射されることが望ましい。その結果、電流特性を概ね等しくすることが出来る。その結果、プリチャージ動作によって、適切な状態にすることが出来る。そのため、素早く設定動作を行うことが出来る。
このように、図59の回路だけでなく、スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタの数や配置、基本電流源の数や配置、切り替えトランジスタの数や配置、各配線の電位、別のプリチャージ方法との組み合わせの有無、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて、本発明を構成することができ、各々の変更を組み合わせることにより、さらに様々な回路を用いて本発明を構成することが出来る。
また、図71の回路を一部変更した場合について述べる。よって、図71の構成と同様の内容が多いため、そのような部分については、説明は省略する。ただし、図71の構成に限られず、本発明は様々な構成に適用することが出来る。
まず、図71の構成を一部変更したものを、図89に示す。異なるのは、図71のスイッチ107が、図89のマルチトランジスタ8901に変更されている点である。マルチトランジスタ8901は、電流源トランジスタ7101や切り替えトランジスタ7102と同じ極性(導電型)のトランジスタである。そして、マルチトランジスタ8901のゲート端子は、電流源トランジスタ7101のゲート端子と接続されている。マルチトランジスタ8901は、状況によって、動作が切り替わる。つまり、設定動作の時には、スイッチとして動作し、出力動作の時には、電流源トランジスタ7101や切り替えトランジスタ7102とともに、マルチゲートのトランジスタの一部として、電流源として動作する。
次に、図89の回路の動作について説明する。図89の動作を図90、図91及び図92を用いて説明する。まず、図90に示すように、スイッチ5902、7105、7103をオンにする。すると、基本電流源5901に流れる電流Ib2が、容量素子7104や電流源トランジスタ7101に流れる。このとき、マルチトランジスタ8901のゲート端子とソース端子は、概ね同じ電位となる。つまり、マルチトランジスタ8901のゲート・ソース間電圧は、概ね0Vとなる。したがって、マルチトランジスタ8901はオフする。そして、定常状態になって、電流源トランジスタ7101のソース・ドレイン間に流れる電流と、第2の基本電流源5901に流れる電流Ib2とが等しくなり、容量素子7104には、電流が流れなくなる。以上の動作は、プリチャージ動作に相当する。そしてその時、マルチトランジスタ8901は、オフ状態のスイッチとして動作していることになる。
次に、図91に示すように、スイッチ106、7105、をオンにし、スイッチ7102、7103をオフにする。すると、スイッチ7103はオフになっているので、切り替えトランジスタ7102のソース・ドレイン間に電流が流れることになる。そのため、基本電流源108に流れる電流Ib1が、容量素子7104や電流源トランジスタ7101や切り替えトランジスタ7102に流れる。このとき、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102とは、ゲート端子が互いに接続されている。したがって、それらが一体となって、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。そのマルチゲートのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ101のLよりも大きくなる。一般に、トランジスタのゲート長Lが大きくなると、そこを流れる電流は小さくなる。
そして、そのマルチゲートのトランジスタのソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ib1とが等しくなると、容量素子7104には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子7104に蓄積される。つまり、マルチゲートのトランジスタ(電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102)のソース・ドレイン間に電流Ib1を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ7102は、電流源動作を行っていることになる。
なお、このとき、基本電流源108に流れる電流Ib1、第2の基本電流源5901に流れる電流Ib2、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102のトランジスタサイズ(ゲート幅Wやゲート長Lなど)を適切に設定することにより、容量素子7104に蓄積される電荷、つまり、電流源トランジスタ7101のゲート端子の電位が、プリチャージ動作の時と設定動作の時とで、概ね等しい電圧になるようにしておく。
すると、基本電流源108に流れる電流Ib1よりも、第2の基本電流源5901に流れる電流Ib2の方が、電流値が大きい場合、プリチャージ動作において、すばやく、容量素子7104を充電し、定常状態にすることが可能となる。そして、その後、設定動作において、たとえ、基本電流源108に流れる電流Ib1が小さくても、すばやく、定常状態にすることが出来る。なぜなら、プリチャージ動作によって、容量素子7104は、概ね充電されているからである。
次に、図92に示すように、スイッチ5902、106、7103をオフにする。そして、容量素子7104には、設定動作において蓄積した電荷が保存されており、それが、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102とマルチトランジスタ8901のゲート端子に加わる。そして、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102とマルチトランジスタ8901のゲート端子は、互いに接続されている。以上のことから、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102とマルチトランジスタ8901は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。したがって、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102とマルチトランジスタ8901を1つのトランジスタであると考えると、そのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102のLよりも大きくなる。したがって、負荷109の方に流れる電流は、Ib1よりも小さくなる。つまり、負荷109の方に流れる電流は、図91の場合よりも小さくなる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、マルチトランジスタ8901は、マルチゲートのトランジスタの一部として動作していることになる。
このように、図71のスイッチ107を、図89のマルチトランジスタ8901に変更し、マルチトランジスタ8901のゲート端子を電流源トランジスタ7101のゲート端子と接続することにより、電流の制御を自動的に行うことができ、また、負荷109の方に流れる電流を小さくすることが出来る。図71の場合は、出力動作のときに電流源トランジスタのドレイン端子を配線111へ接続するスイッチ107を制御するための配線が必要になるが、図89の場合は、自動的に行えるため、制御するための配線を省略することができる。
なお、出力動作の時に、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102とマルチトランジスタ8901とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するため、これらのトランジスタは同極性(同じ導電型を有する)とすることが望ましい。
なお、出力動作の時に、電流源トランジスタ7101と切り替えトランジスタ7102とマルチトランジスタ8901とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するが、各々のトランジスタのゲート幅Wは、同じであってもよいし、異なっていても良い。同様に、ゲート長Lも、同じであってもよいし、異なっていても良い。ただし、ゲート幅Wは、通常のマルチゲートのトランジスタと同じだと考えてもよいため、同じ大きさであることが望ましい。ゲート長Lは、切り替えトランジスタ7102やマルチトランジスタ8901の方を大きくすれば、負荷109に流れる電流が、より小さくなる。よって、その状況に合わせて、設計すればよい。
なお、本実施の形態の回路として、図89に示したが、構成はこれに限定されない。スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタ7101の数や配置、切り替えトランジスタ7102の数や配置、マルチトランジスタ8901の数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、スイッチ5901、106、7103、7105などのようなスイッチは、対象とする電流のオンオフを制御できるなら、どこに配置しても良い。つまり、プリチャージ動作の時には、図93のように接続され、設定動作の時には、図94のように接続され、出力動作の時には図95のように接続されている、というようになっていれば、スイッチ5901、106、7103、7105などのようなスイッチは、どこに配置してもよい。
(実施の形態6)
実施の形態5では、切り替えトランジスタ102に関して、電流源動作や短絡動作を実現するために、図59で示す構成について説明した。そこで、本実施の形態では、実施の形態5とは異なる構成で、電流源動作や短絡動作を実現する構成の一例を示す。
なお、以下の説明において、実施の形態4と重複する部分については説明は省略する。
まず、図76に、切り替えトランジスタ7602に関して、電流源動作や短絡動作を実現した構成について示す。
図76で示す電流源回路は、切り替えトランジスタ7602のゲート端子の電圧を制御して、切り替えトランジスタ7602に多くの電流を流すことができるようにしている。具体的には、スイッチ7603aを用いることにより、切り替えトランジスタ7602のゲート・ソース間電圧の絶対値を大きくする。その結果、ある値の電流が流れる場合、切り替えトランジスタ7602のソース・ドレイン間電圧が小さくてすむようになる。つまり、切り替えトランジスタ7602は、スイッチとして動作するようになる。
図76では、電流源トランジスタ7601と切り替えトランジスタ7602は、ゲート端子が互いに接続されていないため、スイッチ7603bを用いることにより、接続されるようにする。その結果、マルチゲートのトランジスタとして動作できるようにしている。
次に図76に示す電流源回路の動作について述べる。図76の動作を図77、図78及び図79を用いて説明する。
まず、図77に示すように、スイッチ5902、7605、7603aをオンにし、スイッチ106、107、7603bをオフにする。すると、切り替えトランジスタ7602のゲート端子は、配線7606に接続される。配線7606には、低電位側電源(Vss)が供給されているため、切り替えトランジスタ7602のゲート・ソース間電圧の絶対値は、非常に大きくなる。よって、切り替えトランジスタ7602は、非常に大きな電流駆動能力をもつことになるので、切り替えトランジスタ7602のソース端子とドレイン端子とは、概ね同じ電位となる。そのため、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2が、容量素子7604や電流源トランジスタ7601に流れる。そして、電流源トランジスタ7601のソース・ドレイン間に流れる電流と、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2とが等しくなると、容量素子7604には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子7604に蓄積される。つまり、電流源トランジスタ7601のソース・ドレイン間に電流Ib2を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、プリチャージ動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ7602は、スイッチとして動作し、短絡動作を行っていることになる。
次に、図78に示すように、スイッチ5902、107、7603aをオフにし、スイッチ106、7603b、7605をオンにする。すると、切り替えトランジスタ7602のゲート端子と電流源トランジスタ7601のゲート端子は、互いに接続される。よって、電流源トランジスタ7601と切り替えトランジスタ7602は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。したがって、電流源トランジスタ7601と切り替えトランジスタ7602を1つのトランジスタであると考えると、そのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ7601のLよりも大きくなる。そして、電流源トランジスタ7601と切り替えトランジスタ7602とによるマルチゲートのトランジスタのソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源5901に流れる電流Ib1とが等しくなると、容量素子7604には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子7604に蓄積される。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ7602は、電流源動作を行っていることになる。
次に、図79に示すように、スイッチ5902、106、7605、7603aをオフにし、スイッチ107、7603bをオンにする。一方、容量素子7604には、設定動作において蓄積した電荷が保存されており、それが、電流源トランジスタ7601と切り替えトランジスタ7602のゲート端子に、加わることになる。以上のことから、負荷109の方に、Ib1の大きさの電流が流れることになる。以上の動作は、出力動作に相当する。
なお、配線7606の電位は、Vssに限定されない。切り替えトランジスタ7602が十分にオン状態になるような値であればよい。
なお、本実施の形態では図76に示す電流源回路について示したが、本発明の構成はこれに限定されず、その要旨を変更しない範囲であれば様々な変形が可能である。例えば、実施の形態4と同様に、スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタの数や配置、基本電流源の数や配置、切り替えトランジスタの数や配置、各配線の電位、別のプリチャージ方法との組み合わせの有無、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、プリチャージ動作の時には、図80のように接続され、設定動作の時には、図81のように接続され、出力動作の時には、図82のように接続される、というようになっていれば、各スイッチは、どこに配置してもよい。
また、電流源トランジスタ7601と切り替えトランジスタ7602の配置を入れ替えた場合について、図83に示す。図83では、電流源トランジスタ8301、切り替えトランジスタ8302、負荷109の順に配置されている。
また、図76の回路に関して、電流源トランジスタ7601と切り替えトランジスタ7602の極性(導電型)を変更して、回路の接続構造を変更しない場合の例を図84に示す。図76と図84を比較すると分かるように、配線5903、110、111、112の電位を、配線8415、8410、8411、8412のように変更し、基本電流源108、第2基本電流源5901の電流の向きを基本電流源8408、第2の基本電流源8413のように変更すれば、容易に変更できる。電流源トランジスタ8401、切り替えトランジスタ8402、スイッチ8403a、8403b、8407、8405、8406、8414、基本電流源8408、第2基本電流源8413、負荷8409などの接続構造は、変更されていない。
また、電流の向きを変更せずに、回路の接続構造を変更することにより、図76の回路に関して、電流源トランジスタ7601と切り替えトランジスタ7602の極性(導電型)を変更した場合の例を図85に示す。
常に電流源(または、その一部)として動作する電流源トランジスタ8501と、状態によって、動作が異なる切り替えトランジスタ8502とがあり、負荷8509と電流源トランジスタ8501と切り替えトランジスタ8502とは、直列に接続されている。電流源トランジスタ8501のゲート端子には、容量素子8504の一方の端子が接続されている。容量素子8504の他方の端子は、切り替えトランジスタ8502(電流源トランジスタ8501)のソース端子に接続されている。そのため、電流源トランジスタ8501のゲート・ソース間電圧を保持することが出来る。また、電流源トランジスタ8501のゲート端子とドレイン端子とは、スイッチ8505を介して接続されており、スイッチ8505のオンオフによって、容量素子8504の電荷の保持を制御できる。
なお、この場合も、プリチャージ動作の時、設定動作の時、出力動作の時には、各々の動作を正常に行えるようになっていれば、スイッチは、どこに配置してもよい。
例えば、プリチャージ動作のときには、図86のように接続され、設定動作のときには図87のように接続され、出力動作のときには図88のように接続されていればよい。
なお、配線8506には、Vddよりも高いVdd2が供給されている。これに限定されないが、切り替えトランジスタ8502が短絡動作の時により電流駆動能力が大きくなるようにするため、出来るだけ高い電位を供給するほうがよい。
このように、図76の回路だけでなく、スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタの数や配置、基本電流源の数や配置、切り替えトランジスタの数や配置、各配線の電位、別のプリチャージとの組み合わせの有無、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて、本発明を構成することができ、各々の変更を組み合わせることにより、さらに様々な回路を用いて本発明を構成することが出来る。
(実施の形態7)
本実施の形態では、トランジスタを並列に接続させ、各トランジスタに流れる電流の合計値を変化させて、プリチャージ動作や設定動作を行う場合について、その構成例を示す。
なお、以下の説明において、実施の形態5、6と重複する部分については説明は省略する。
まず、図114を用いて、トランジスタを並列に接続して、プリチャージ動作や設定動作を行う場合の構成例について説明する。
少なくとも設定動作の時には、電流が流れる状態にして動作させる設定トランジスタ11401と、プリチャージ動作の時には、電流が流れる状態にして動作させるチャージトランジスタ11402とがあり、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402とは、並列に接続されている。設定トランジスタ11401のゲート端子には、容量素子11404の一方の端子が接続されている。また、チャージトランジスタ11402のゲート端子にも、容量素子11404の一方の端子が接続されている。容量素子11404の他方の端子は、設定トランジスタ11401及びチャージトランジスタ11402のソース端子に接続されている。そのため、設定トランジスタ11401のゲート端子の電位を保持することが出来る。また、さらに容量素子11404の他方の端子はスイッチ106と基本電流源108を介して配線110と接続され、それとは並列にスイッチ5902と第2の基本電流源5901を介して配線5903と接続され、また、それとは並列にスイッチ107を介して配線111と接続されている。また、端子11405と設定トランジスタ11401のドレイン端子とは、スイッチ11403aを介して接続されている。また、ノード11405とチャージトランジスタ11402のドレイン端子とは、スイッチ11403bを介して接続されている。また、端子11405と設定トランジスタ11401のゲート端子とは、スイッチ11403cを介して接続されており、スイッチ11403cのオンオフによって、容量素子11404の電荷の保持を制御できる。また、端子11405と配線112とは、負荷109を介して接続されている。
図114のような構成の回路を用いると、プリチャージ動作を行うことが出来る。そのため、プリチャージ動作を行った後、設定動作を行うと、すばやく、定常状態にすることが出来る。
そこで、図114の動作について述べる。図114の動作を図115、図116及び図117を用いて説明する。まず、図115に示すように、スイッチ5902、11403b、11403cをオンにし、スイッチ106、107、11403aをオフにする。すると、設定トランジスタ11401のソース・ドレイン間では、電流が流れない。そのため、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2が、容量素子11404やチャージトランジスタ11402に流れる。そして、チャージトランジスタ11402のソース・ドレイン間に流れる電流と、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2とが等しくなると、容量素子11404には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子11404に蓄積される。つまり、チャージトランジスタ11402のソース・ドレイン間に電流Ib2を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、プリチャージ動作に相当する。
次に、図116に示すように、スイッチ106、11403a、11403cをオンにし、スイッチ5902、107、11403bをオフにする。すると、スイッチ11403bはオフになっているので、チャージトランジスタ11402のソース・ドレイン間には、電流が流れなくなる。そのため、基本電流源108に流れる電流Ib1が、容量素子11404や設定トランジスタ11401に流れる。
そして、設定トランジスタ11401のソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ib1とが等しくなると、容量素子11404には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子11404に蓄積される。つまり、設定トランジスタ11401のソース・ドレイン間に電流Ib1を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。
なお、このとき、基本電流源108に流れる電流Ib1、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402のトランジスタサイズ(ゲート幅Wやゲート長Lなど)を適切に設定することにより、容量素子11404に蓄積される電荷、つまり、設定トランジスタ11401(またはチャージトランジスタ11402)のゲート端子の電位が、プリチャージ動作の時と設定動作の時とで、概ね等しい電圧になるようにしておく。
すると、基本電流源108に流れる電流Ib1よりも、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2の方が、電流値が大きい場合、プリチャージ動作において、すばやく、容量素子11404を充電し、定常状態にすることが可能となる。そして、その後、設定動作において、たとえ、基本電流源108に流れる電流Ib1が小さくても、すばやく、定常状態にすることが出来る。なぜなら、プリチャージ動作によって、容量素子11404は、概ね充電されているからである。
次に、図117に示すように、スイッチ5902、106、11403b、11403cをオフにし、スイッチ107、11403aをオンにする。すると、負荷109の方に電流が流れる。以上の動作は、出力動作に相当する。
このように、スイッチ11403a、11403bのオンオフを制御することにより、プリチャージ動作において流れる電流を大きくすることができるため、すばやく、定常状態にすることが出来る。つまり、電流が流れる配線に寄生している負荷(配線抵抗や交差容量など)による影響を少なくし、すばやく、定常状態にすることが出来る。その時、既に、設定動作のときの定常状態と、概ね近い状態になっている。そのため、プリチャージ動作のあと、設定動作において、素早く定常状態にすることができる。
したがって、例えば、負荷109がEL素子で有る場合、EL素子を低階調で発光させたい場合の信号書き込み時にも、すばやく信号を書き込むことが出来る。
そこで、プリチャージ動作の時と設定動作の時とで、容量素子11404に蓄積される電圧が、概ね等しい電圧になるための条件について述べる。まず、チャージトランジスタ11402のゲート幅をWa、ゲート長をLaとし、設定トランジスタ11402のゲート幅をWb、ゲート長をLbとする。そして、設定動作の時に流れる電流(図116の場合は、基本電流源108に流れる電流Ib1)をA倍すると、プリチャージ動作の時に流れる電流(図115の場合は、第2基本電流源6901に流れる電流Ib2)の大きさと等しいとする。
一般に、トランジスタのソース・ドレイン間に流れる電流は、チャネル幅Wとチャネル長Lの比率W/Lに比例する。そのため、プリチャージ動作の時のゲート幅とゲート長の比率: Wa/Laと、設定動作の時のゲート幅とゲート長の比率:Wb/Lbとの関係を考える。基本電流源108に流れる電流Ib1をA倍すると、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2の大きさと等しくなるので、Wb/LbをA倍すれば、Wa/Laになるように、各々の値を設定すればよいことになる。そのようにすれば、チャージトランジスタ11402と設定トランジスタ11401の電流特性が概ね同じであれば、図173(B)において、時刻T2aのときにおける、容量素子11404の電圧(チャージトランジスタ11402や設定トランジスタ11401のゲート端子の電位)は、時刻T2bのときの電位と、概ね等しくなる。
なお、容量素子11404は、チャージトランジスタ11402や設定トランジスタ11401などのゲート容量によって、代用することが出来る。その場合は、容量素子11404を省略できる。
なお、プリチャージ動作の時には、図115では、スイッチ5902、11403b、11403cをオンにし、スイッチ106、107、11403aをオフにして、設定トランジスタ11401に電流が流れないようになっているが、これに限定されない。例えば、図118に示すように、スイッチ5902、11403a、11403b、11403cをオンにし、スイッチ106、107をオフにして、設定トランジスタ11401に電流が流れるようにしてもよい。
なお、プリチャージ動作の時には、図115や図118では、スイッチ5902をオンにし、スイッチ106、107をオフにして、第2基本電流源5901の電流が流れて、基本電流源108の電流が流れないようになっているが、これに限定されない。例えば、図119に示すようにスイッチ5902、106をオンにし、スイッチ107をオフにして、第2基本電流源5901と基本電流源108の電流が流れるようにしてもよい。
例えば、プリチャージ動作のときには図120のように接続され、設定動作のときには、図121のように接続され、出力動作のときには図122のように接続されていれば構わない。
なお、配線5903と配線110と配線111とは、高電位側電源Vddが供給されているが、これに限定されない。各々の配線の電位が同じでもよいし、異なっていても良い。また、配線5903または配線110または配線111は、常に同じ電位のまま保たれている必要はない。設定動作と出力動作とで、電位が異なっていても、正常に動作する場合は、問題ない。
なお、チャージトランジスタ11402や設定トランジスタ11401とは、プリチャージ動作と設定動作とで、概ね等しいゲート電位にする必要があるため、これらのトランジスタは同極性(同じ導電型を有する)とすることが望ましい。
なお、チャージトランジスタ11402や設定トランジスタ11401のゲート幅Wは、同じであってもよいし、異なっていても良い。同様に、ゲート長Lも、同じであってもよいし、異なっていても良い。ゲート長Lは、設定トランジスタ11401の方を大きくすれば、設定動作の時や出力動作の時に流れる電流が、より小さくなる。また、飽和領域においてソース・ドレイン間電圧が変わっても電流値が変わりにくくなる。つまり、キンク効果の影響を小さくできる。同様に、ゲート幅Wは、設定トランジスタ11401の方を小さくすれば、設定動作の時や出力動作の時に流れる電流が、より小さくなる。よって、その状況に合わせて、設計すればよい。
なお、本実施の形態では、図114などに示したが、本発明の構成はこれに限定されず、その要旨を変更しない範囲であれば様々な変形が可能である。例えば、実施の形態5、6と同様に、スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、チャージトランジスタ11402の数や配置、設定トランジスタ11401の数や配置、各配線の電位、別のプリチャージ方法との組み合わせの有無、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、プリチャージ動作の時には、図127のように接続され、設定動作の時には、図128のように接続され、出力動作の時には、図129のように接続される、というようになっていれば、各スイッチは、どこに配置してもよい。なお、図127〜129において、点線の部分などは、接続されていても、されていなくても、どちらでもよい。したがって、図123や図178に示すように、チャージトランジスタ11402と設定トランジスタ11401のゲート端子を、スイッチを介して接続するようにしてもよい。あるいは、図124に示すように接続してもよいし、図179のように接続してもよい。ただし、図124の場合、容量素子11404に電流を流すために、プリチャージ動作の時にも、スイッチ11403aをオンにして、設定トランジスタ11401に電流を流すことが出来るようにして動作させる必要がある。
また、図114の回路に関して、電流の向きを変更して、回路の接続構造を変更せず、チャージトランジスタ11402と設定トランジスタ11401の極性(導電型)を変更した場合の例を図125に示す。このように、配線の電位を、変更し、基本電流源108、第2の基本電流源5901の電流の向きを変更すれば、容易に変更できる。図114と図125を比較すると分かるように、配線110、111、5903の電位を、配線12510、12511、12514のように変更し、基本電流源108の電流の向きを基本電流源12508、第2の基本電流源5901の電流の向きを第2の基本電流源12513のように変更すれば、容易に変更できる。設定トランジスタ12501、チャージトランジスタ12502、スイッチ12503a、12503b、12503c、12505、12506、12507、容量素子12504、負荷12509は図114の構成における設定トランジスタ11401、チャージトランジスタ11402、スイッチ11403a、11403b、11403c、5902、106、107、容量素子11404、負荷109にそれぞれ対応し、これらの接続は、変更されていない。
また、図114の回路に関して、電流の向きを変更せずに、回路の接続構造を変更することにより、チャージトランジスタ11402と設定トランジスタ11401の極性(導電型)を変更した場合の例を図126に示す。図126の回路の動作の説明は、同様であるため、省略する。
なお、この場合も、プリチャージ動作の時、設定動作の時、出力動作の時には、各々の動作を正常に行えるようになっていれば、あるいは、プリチャージ動作のときは図127、設定動作のときは図128、出力動作のときは図129に示すように接続されていれば、スイッチは、どこに配置してもよい。
このように、図114の回路だけでなく、様々な回路を用いて、本実施の形態を構成することが出来る。
なお、図114の場合、図115のようにプリチャージ動作を行い、その後、図116のように設定動作を行っているが、これに限定されない。
例えば、図115のようなプリチャージ動作を、複数回行っても良い。例として、図115の場合よりも、もう1回プリチャージ動作が多い場合について、図134に示す。図134では、電流源として動作するトランジスタ13401が追加されている。まず、スイッチ13404、13402、11403c、11403bをオンにして、スイッチ5902、106、107、11403aをオフにした状態で、1回目のプリチャージ動作を行う。その後、スイッチ13404、106、107、13402、11403aをオフにし、スイッチ5902、11403c、11403bをオンにして、2回目のプリチャージ動作を行う。つまり、図115のプリチャージ動作に相当する。なお、1回目のプリチャージ動作の時に流れた電流の方が、2回目のときよりも、大きいとする。このように、当初は、大きな電流値でプリチャージを行うことにより、すばやく、定常状態にすることが出来る。
あるいは、別のプリチャージ動作を組み合わせてもよい。
また、プリチャージ動作において用いられるトランジスタと、設定動作において用いられるトランジスタとは、出来るだけ、特性がそろっていることが望ましい。例えば、図114の場合、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402とは、電流特性がそろっていることが望ましい。よって、該トランジスタを作成する過程において、できるだけ、電流特性が揃うように工夫することが望ましい。例えば、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402とは、出来るだけ、近接して配置することが望ましい。例えば、レーザーを照射してトランジスタの半導体層を結晶化させる場合には、同じショットが両トランジスタに照射されることが望ましい。その結果、電流特性を概ね等しくすることが出来る。その結果、プリチャージ動作によって、適切な状態にすることが出来る。そのため、素早く設定動作を行うことが出来る。
本実施の形態で説明した内容は、実施の形態5、6で説明した内容の一部を変更したものに相当する。したがって、実施の形態5、6で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。また、実施の形態5、6で説明した内容と、本実施の形態で説明した内容とを、組み合わせることも可能である。
そこで、図59の回路と、図114の回路とを、組み合わせた場合の構成を図130に示す。図130では、図114の回路に、切り替えトランジスタ13001やスイッチ13002を追加した構成になっている。このときの動作を、簡単に、図131〜図133に示す。プリチャージ動作の時には、図131に示すように、切り替えトランジスタ13001は短絡動作を行い、チャージトランジスタ11402にも電流が流れている。そして、設定動作の時には、図132に示すように、切り替えトランジスタ13001は電流源動作を行う。そして、出力動作の時には、図133に示すように、動作させる。
なお、図131の構成に対しても、実施の形態5〜6で説明した内容は適用できることは、もちろんである。
(実施の形態8)
本実施の形態では、実施の形態5〜7で説明した回路を、一部変更した場合について述べる。
ここでは、簡単のため、図59の回路を一部変更した場合について述べる。よって、実施の形態5と同様の内容が多いため、そのような部分については、説明は省略する。ただし、実施の形態5〜7で説明した様々な回路にも、適用することが出来る。
まず、図59の構成を一部変更したものを、図96に示す。異なるのは、負荷109に電流を供給するかしないかを選択するスイッチ9602と、電流を放出する配線9603と配線9603に電流を放出するかしないかを選択するスイッチ9601を設けている点である。
そこで、図96の動作について述べる。図96の動作を図97、図98及び図99を用いて説明する。まず、図97に示すように、スイッチ103、105、5902、9601をオンにし、スイッチ106,107、9602をオフにする。すると、切り替えトランジスタ102のソース端子とドレイン端子とは、概ね同じ電位となる。つまり、切り替えトランジスタ102のソース・ドレイン間では、ほとんど電流が流れず、スイッチ103の方に電流が流れるようになる。そのため、第2の基本電流源5901に流れる電流Ib2が、容量素子104や電流源トランジスタ101に流れる。そして、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に流れる電流と、第2の基本電流源5901に流れる電流Ib2とが等しくなると、容量素子104には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子104に蓄積される。つまり、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に電流Ib2を流すのに必要な電圧が、ゲート・ソース間に加わるようになる。以上の動作は、プリチャージ動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、短絡動作を行っていることになる。そして、本構成では、プリチャージ動作のときにはスイッチ9602はオフしているため負荷109に電流は流れず、スイッチ9601がオンしているため配線9603へ電流が流れる。
次に図98に示すように、スイッチ106、105、9601をオンにし、スイッチ5902、107、103、9602をオフにする。すると、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。そして、定常状態になると、容量素子104には、電流が流れなくなる。そしてそのとき、マルチゲートのトランジスタのゲート・ソース間電圧が容量素子104に蓄積される。つまり、マルチゲートのトランジスタのソース・ドレイン間に電流Ib1を流すのに必要な電圧が、ゲート・ソース間に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、電流源動作を行っていることになる。
次に図99に示すように、スイッチ107、9602をオンにし、スイッチ5902、106、105、103、9601をオフにする。すると、負荷109の方に電流が流れる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、切り替えトランジスタ102は、電流源動作を行っていることになる。
ここで、図59の構成では、基本電流源108及び第2の基本電流源5901に飽和領域で動作させるPチャネル型トランジスタを用いている場合には、飽和領域で動作させるために、負荷109での電圧降下を加味した電位を配線110及び5903に設定する必要がある。つまり、負荷109で電圧降下してもPチャネル型トランジスタは飽和領域で動作するような高い電位を配線110及び5903に設定しなければならない。しかし、図96の構成では、設定動作時には負荷109に電流を流さずに配線9603へ電流を放出するため、配線110及び5903に設定する電位は負荷109での電圧降下を加味しなくてすむ。つまり図59の構成よりも低い電位とすることができる。よって、図96の構成では消費電力を低減することができる。
次に、図96の回路を一部変更した場合について述べる。よって、図96の構成と同様の内容が多いため、そのような部分については、説明は省略する。ただし、図96の構成に限られず、本発明の様々な構成に適用することが出来る。
まず、図96の構成を一部変更したものを、図100に示す。異なるのは、図96のスイッチ9602が、図100のマルチトランジスタ10001に変更されている点である。マルチトランジスタ10001は、電流源トランジスタ101や切り替えトランジスタ102と同じ極性(導電型)のトランジスタである。そして、マルチトランジスタ10001のゲート端子は、電流源トランジスタ101のゲート端子と接続されている。マルチトランジスタ10001は、状況によって、動作が切り替わる。つまり、設定動作の時には、スイッチとして動作し、出力動作の時には、電流源トランジスタ101や切り替えトランジスタ102とともに、マルチゲートのトランジスタの一部として、電流源として動作する。
次に、図100の回路の動作について説明する。図100の動作を図101、図102及び図103を用いて説明する。まず、図101に示すように、スイッチ5902、103、105、9601をオンにし、スイッチ106、107をオフにする。すると、第2の基本電流源5901に流れる電流Ib2が、容量素子104や電流源トランジスタ101に流れる。このとき、マルチトランジスタ10001のゲート端子とソース端子は、概ね同じ電位となる。つまり、マルチトランジスタ10001のゲート・ソース間電圧は、概ね0Vとなる。したがって、マルチトランジスタ10001はオフする。そして、定常状態になって、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に流れる電流と、第2の基本電流源5901に流れる電流Ib2とが等しくなり、容量素子104には、電流が流れなくなる。以上の動作は、プリチャージ動作に相当する。そしてその時、マルチトランジスタ10001は、オフ状態のスイッチとして動作していることになる。
次に、図102に示すように、スイッチ106、105、9601をオンにし、スイッチ5902、103、107をオフにする。すると、基本電流源108流れる電流Ib1が、容量素子104や電流源トランジスタ101や切り替えトランジスタ102に流れる。このとき、マルチトランジスタ10001のゲート端子とソース端子は、概ね同じ電位となる。つまり、マルチトランジスタ10001のゲート・ソース間電圧は、概ね0Vとなる。したがって、マルチトランジスタ10001はオフする。そして、定常状態になって、電流源トランジスタ101のソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ib1とが等しくなり、容量素子104には、電流が流れなくなる。以上の動作は、設定動作に相当する。そしてこのときも、マルチトランジスタ10001は、オフ状態のスイッチとして動作していることになる。
次に、図103に示すように、スイッチ107をオンにし、スイッチ5902、106、103、105、9601をオフにする。すると、容量素子104には、設定動作において蓄積した電荷が保存されているため、それが、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ10001のゲート端子に加わる。そして、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ10001のゲート端子は、互いに接続されている。以上のことから、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ10001は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。したがって、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ10001を1つのトランジスタであると考えると、そのトランジスタのゲート長Lは、電流源トランジスタ101のLよりも大きくなる。したがって、負荷109の方に流れる電流は、Ib1よりも小さくなる。つまり、負荷109の方に流れる電流は、図102の場合よりも小さくなる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、マルチトランジスタ10001は、マルチゲートのトランジスタの一部として動作していることになる。
このように、図96のスイッチ9602を、図100のマルチトランジスタ10001に変更し、マルチトランジスタ10001のゲート端子を電流源トランジスタ101のゲート端子と接続することにより、電流の制御を自動的に行うことができ、また、負荷109の方に流れる電流を小さくすることが出来る。また、図96の場合は、負荷109の方に、出力動作のときに電流を流し、設定動作の時には流さない、という動作を切り替えるため、スイッチ9602を制御するための配線が必要になるが、図100の場合は、自動的に行えるため、制御するための配線を省略することができる。
なお、出力動作の時に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ10001とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するため、これらのトランジスタは同極性(同じ導電型を有する)とすることが望ましい。
なお、出力動作の時に、電流源トランジスタ101と切り替えトランジスタ102とマルチトランジスタ10001とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するが、各々のトランジスタのゲート幅Wは、同じであってもよいし、異なっていても良い。同様に、ゲート長Lも、同じであってもよいし、異なっていても良い。ただし、ゲート幅Wは、通常のマルチゲートのトランジスタと同じだと考えてもよいため、同じ大きさであることが望ましい。ゲート長Lは、切り替えトランジスタ102やマルチトランジスタ10001の方を大きくすれば、負荷109に流れる電流が、より小さくなる。よって、その状況に合わせて、設計すればよい。
なお、本実施の形態の回路として、図100に示したが、構成はこれに限定されない。スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタの数や配置、切り替えトランジスタの数や配置、マルチトランジスタの数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、スイッチ5902、106、107、103、105、9601、9602などのようなスイッチは、対象とする電流のオンオフを制御できるなら、どこに配置しても良い。つまり、プリチャージ動作のときには、図105のように接続され、設定動作のときには、図106のように接続され、出力動作のときには、図107のように接続される、というようになっていれば、スイッチ5902、106、107、103、105、9601、9602などのようなスイッチは、どこに配置してもよい。
また、図104に示すように図96に示すスイッチ9602を設けない構成としてもよい。つまり、プリチャージ動作や設定動作のときにスイッチ9601をオンにすれば、負荷109にはほとんど電流が流れず配線9603へ電流が流れるため、電圧降下の影響はほとんど受けないからである。
また、図71の回路を一部変更し、プリチャージ動作や設定動作においては、負荷に電流を流さないことが可能な回路を図108に示す。異なるのは、負荷109に電流を供給するかしないかを選択するスイッチ10802と、電流を放出する配線10803と配線10803に電流を放出するかしないかを選択するスイッチ10801を設けている点である。
なお、動作については図96と同様のため、ここでは省略する。
また、本実施の形態の回路として、図108に示したが、構成はこれに限定されない。スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタの数や配置、切り替えトランジスタの数や配置、マルチトランジスタの数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、スイッチ5902、106、107、7103、7105、10801、10802などのようなスイッチは、対象とする電流のオンオフを制御できるなら、どこに配置しても良い。つまり、プリチャージ動作のときには、図111のように接続され、設定動作のときには、図112のように接続され、出力動作のときには、図113のように接続される、というようになっていれば、スイッチ5902、106、107、7103、7105、10801、10802などのようなスイッチは、どこに配置してもよい。
よって、例えばスイッチ7103は図109に示すように接続されていてもよい。また、また、図110に示すように図108に示すスイッチ10802を設けない構成としてもよい。つまり、プリチャージ動作や設定動作のときにスイッチ10801をオンにすれば、負荷109にはほとんど電流が流れず配線10803へ電流が流れるため、電圧降下の影響はほとんど受けないからである。
また、図114の回路を一部変更し、プリチャージ動作や設定動作においては、負荷に電流を流さないことが可能な回路を図135に示す。異なるのは、負荷109に電流を供給するかしないかを選択するスイッチ13502と、電流を放出する配線13503と配線13503に電流を放出するかしないかを選択するスイッチ13501を設けている点である。
ここで、図135の動作について述べる。図135の動作を図136、図137及び図138を用いて説明する。まず、図136に示すように、スイッチ5902、11403b、11403c、13501をオンにし、スイッチ106、107、11403a、13502をオフにする。すると、設定トランジスタ11401のソース・ドレイン間では、電流が流れない。そのため、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2が、容量素子11404やチャージトランジスタ11402に流れる。そして、チャージトランジスタ11402のソース・ドレイン間に流れる電流と、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2とが等しくなると、容量素子11404には、電流が流れなくなる。
つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子11404に蓄積される。つまり、チャージトランジスタ11402のソース・ドレイン間に電流Ib2を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、プリチャージ動作に相当する。
次に、図137に示すように、スイッチ106、11403a、11403cをオンにし、スイッチ5902、107、11403b、13502をオフにする。すると、スイッチ11403bはオフになっているので、チャージトランジスタ11402のソース・ドレイン間には、電流が流れなくなる。そのため、基本電流源108に流れる電流Ib1が、容量素子11404や設定トランジスタ11401に流れる。
そして、設定トランジスタ11401のソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ib1とが等しくなると、容量素子11404には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子11404に蓄積される。つまり、設定トランジスタ11401のソース・ドレイン間に電流Ib1を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。
なお、このとき、基本電流源108に流れる電流Ib1、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402のトランジスタサイズ(ゲート幅Wやゲート長Lなど)を適切に設定することにより、容量素子11404に蓄積される電荷、つまり、設定トランジスタ11401(またはチャージトランジスタ11402)のゲート端子の電位が、プリチャージ動作の時と設定動作の時とで、概ね等しい電圧になるようにしておく。
すると、基本電流源108に流れる電流Ib1よりも、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2の方が、電流値が大きい場合、プリチャージ動作において、すばやく、容量素子11404を充電し、定常状態にすることが可能となる。そして、その後、設定動作において、たとえ、基本電流源108に流れる電流Ib1が小さくても、すばやく、定常状態にすることが出来る。なぜなら、プリチャージ動作によって、容量素子11404は、概ね充電されているからである。
次に、図138に示すように、スイッチ5902、106、11403b、11403c、13501をオフにし、スイッチ107、11403a、13502をオンにする。すると、負荷109の方に電流が流れる。以上の動作は、出力動作に相当する。
このように、スイッチ11403a、11403bのオンオフを制御することにより、プリチャージ動作において流れる電流を大きくすることができるため、すばやく、定常状態にすることが出来る。つまり、電流が流れる配線に寄生している負荷(配線抵抗や交差容量など)による影響を少なくし、すばやく、定常状態にすることが出来る。その時、既に、設定動作のときの定常状態と、概ね近い状態になっている。そのため、プリチャージ動作のあと、設定動作において、素早く定常状態にすることができる。
したがって、例えば、負荷109がEL素子で有る場合、EL素子を低階調で発光させたい場合の信号書き込み時にも、すばやく信号を書き込むことが出来る。
ここで、図114の構成において、基本電流源108及び第2の基本電流源5901に飽和領域で動作させるPチャネル型トランジスタを用いている場合には、飽和領域で動作させるために、負荷109での電圧降下を加味した電位を配線110及び5903に設定する必要がある。つまり、負荷109で電圧降下してもPチャネル型トランジスタは飽和領域で動作するような高い電位を配線110及び5903に設定しなければならない。しかし、図135の構成では、設定動作時には負荷109に電流を流さずに配線13503へ電流を放出するため、配線110及び5903に設定する電位は負荷109での電圧降下を加味しなくてすむ。つまり図114の構成よりも低い電位とすることができる。よって、図135の構成では消費電力を低減することができる。
また、トランジスタを並列に接続して、プリチャージ動作や設定動作を行う場合として図135に示したが、構成はこれに限定されない。スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタの数や配置、切り替えトランジスタの数や配置、マルチトランジスタの数や配置、各配線の電位、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
例えば、スイッチ5902、106、107、11403a、11403b、11403c、13501、13502などのようなスイッチは、対象とする電流のオンオフを制御できるなら、どこに配置しても良い。つまり、プリチャージ動作のときには、図149のように接続され、設定動作のときには、図150のように接続され、出力動作のときには、図151のように接続される、というようになっていれば、スイッチ5902、106、107、11403a、11403b、11403c、13501、13502などのようなスイッチは、どこに配置してもよい。
まず、図135の構成を一部変更したものを、図139に示す。異なるのは、図135のスイッチ13502が、図139のマルチトランジスタ13901に変更されている点である。マルチトランジスタ13901は、設定トランジスタ11401やチャージトランジスタ11402と同じ極性(導電型)のトランジスタである。そして、マルチトランジスタ13901のゲート端子は、電流源トランジスタ11401のゲート端子と接続されている。マルチトランジスタ13901は、状況によって、動作が切り替わる。つまり、設定動作の時には、スイッチとして動作し、出力動作の時には、設定トランジスタ11401やチャージトランジスタ11402とともに、マルチゲートのトランジスタの一部として、電流源として動作する。
そこで、図139の動作について述べる。図139の動作を図140、図141及び図142を用いて説明する。まず、図140に示すように、スイッチ5902、11403b、11403c、13501をオンにし、スイッチ106、107、11403aをオフにする。このとき、マルチトランジスタ13901のゲート端子とソース端子は、概ね同じ電位となる。つまり、マルチトランジスタ13901のゲート・ソース間電圧は、概ね0Vとなる。したがって、マルチトランジスタ13901はオフする。またスイッチ11403aがオフしているため、設定トランジスタ11401のソース・ドレイン間では、電流が流れない。そのため、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2が、容量素子11404やチャージトランジスタ11402に流れる。そして、チャージトランジスタ11402のソース・ドレイン間に流れる電流と、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2とが等しくなると、容量素子11404には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子11404に蓄積される。つまり、チャージトランジスタ11402のソース・ドレイン間に電流Ib2を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、プリチャージ動作に相当する。
次に、図141に示すように、スイッチ106、11403a、11403cをオンにし、スイッチ5902、107、11403bをオフにする。このとき、マルチトランジスタ13901のゲート端子とソース端子は、概ね同じ電位となる。つまり、マルチトランジスタ13901のゲート・ソース間電圧は、概ね0Vとなる。したがって、マルチトランジスタ13901はオフする。また、スイッチ11403bはオフになっているので、チャージトランジスタ11402のソース・ドレイン間には、電流が流れなくなる。そのため、基本電流源108に流れる電流Ib1が、容量素子11404や設定トランジスタ11401に流れる。
そして、設定トランジスタ11401のソース・ドレイン間に流れる電流と、基本電流源108に流れる電流Ib1とが等しくなると、容量素子11404には、電流が流れなくなる。つまり、定常状態になる。そしてそのときのゲート端子の電位が、容量素子11404に蓄積される。つまり、設定トランジスタ11401のソース・ドレイン間に電流Ib1を流すのに必要な電圧が、ゲート端子に加わるようになる。以上の動作は、設定動作に相当する。
なお、このとき、基本電流源108に流れる電流Ib1、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402のトランジスタサイズ(ゲート幅Wやゲート長Lなど)を適切に設定することにより、容量素子11404に蓄積される電荷、つまり、設定トランジスタ11401(またはチャージトランジスタ11402)のゲート端子の電位が、プリチャージ動作の時と設定動作の時とで、概ね等しい電圧になるようにしておく。
すると、基本電流源108に流れる電流Ib1よりも、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2の方が、電流値が大きい場合、プリチャージ動作において、すばやく、容量素子11404を充電し、定常状態にすることが可能となる。そして、その後、設定動作において、たとえ、基本電流源108に流れる電流Ib1が小さくても、すばやく、定常状態にすることが出来る。なぜなら、プリチャージ動作によって、容量素子11404は、概ね充電されているからである。
次に、図142に示すように、スイッチ5902、106、11403b、11403cをオフにし、スイッチ107、11403aをオンにする。そして、容量素子11404には、設定動作において蓄積した電荷が保存されており、それが、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402とマルチトランジスタ13901のゲート端子に加わる。そして、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402とマルチトランジスタ13901のゲート端子は、互いに接続されている。以上のことから、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402とマルチトランジスタ13901は、マルチゲートのトランジスタとして動作することになる。したがって、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402とマルチトランジスタ13901を1つのトランジスタであると考えると、そのトランジスタのゲート長Lは、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402のLよりも大きくなる。したがって、負荷109の方に流れる電流は、Ib1よりも小さくなる。つまり、負荷109の方に流れる電流は、図135の場合よりも小さくなる。以上の動作は、出力動作に相当する。そしてその時、マルチトランジスタ13901は、マルチゲートのトランジスタの一部として動作していることになる。
このように、図135のスイッチ13502を、図139のマルチトランジスタ13901に変更し、マルチトランジスタ13901のゲート端子を電流源トランジスタ11401のゲート端子と接続することにより、電流の制御を自動的に行うことができ、また、負荷109の方に流れる電流を小さくすることが出来る。図135の場合は、出力動作のときに設定トランジスタ11401のドレイン端子を負荷109へ接続するスイッチ13502を制御するための配線が必要になるが、図139の場合は、自動的に行えるため、制御するための配線を省略することができる。なお、マルチトランジスタ13901のゲート端子を図143のように接続しても構わない。
なお、出力動作の時に、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402とマルチトランジスタ13901とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するため、これらのトランジスタは同極性(同じ導電型を有する)とすることが望ましい。
なお、出力動作の時に、設定トランジスタ11401とチャージトランジスタ11402とマルチトランジスタ13901とは、マルチゲートのトランジスタとして動作するが、各々のトランジスタのゲート幅Wは、同じであってもよいし、異なっていても良い。同様に、ゲート長Lも、同じであってもよいし、異なっていても良い。ただし、ゲート幅Wは、通常のマルチゲートのトランジスタと同じだと考えてもよいため、同じ大きさであることが望ましい。ゲート長Lは、チャージトランジスタ11402やマルチトランジスタ13901の方を大きくすれば、負荷109に流れる電流が、より小さくなる。よって、その状況に合わせて、設計すればよい。
このように、スイッチ11403a、11403bのオンオフを制御することにより、プリチャージ動作において流れる電流を大きくすることができるため、すばやく、定常状態にすることが出来る。つまり、電流が流れる配線に寄生している負荷(配線抵抗や交差容量など)による影響を少なくし、すばやく、定常状態にすることが出来る。その時、既に、設定動作のときの定常状態と、概ね近い状態になっている。そのため、プリチャージ動作のあと、設定動作において、素早く定常状態にすることができる。
したがって、例えば、負荷109がEL素子で有る場合、EL素子を低階調で発光させたい場合の信号書き込み時にも、すばやく信号を書き込むことが出来る。
そこで、プリチャージ動作の時と設定動作の時とで、容量素子11404に蓄積される電圧が、概ね等しい電圧になるための条件について述べる。まず、チャージトランジスタ11402のゲート幅をWa、ゲート長をLaとし、設定トランジスタ11402のゲート幅をWb、ゲート長をLbとする。そして、設定動作の時に流れる電流(図137の場合は、基本電流源108に流れる電流Ib1)をA倍すると、プリチャージ動作の時に流れる電流(図136の場合は、第2基本電流源5901に流れる電流Ib2)の大きさと等しいとする。
また、図135のスイッチ13501を図152のように接続を変えてもよい。なお、動作については図135と同様であるので省略する。
このように、本実施の形態の構成はこれに限定されず、その要旨を変更しない範囲であれば様々な変形が可能である。例えば、スイッチの配置や数、各トランジスタの極性、電流源トランジスタの数や配置、基本電流源の数や配置、切り替えトランジスタの数や配置、マルチトランジスタの数や配置、設定トランジスタの数や配置、チャージトランジスタの数や配置、各配線の電位、別のプリチャージとの組み合わせの有無、電流の流れる向きなどを変更することにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。また、各々の変更を組み合わせることにより、様々な回路を用いて構成することが出来る。
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態5〜7で説明した内容の一部を変更したものに相当する。したがって、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態5〜7にも適用できる。
(実施の形態9)
本実施の形態では、表示装置、および、信号線駆動回路などの構成とその動作について、説明する。信号線駆動回路の一部や画素に、本発明の回路を適用することができる。
表示装置は、図170に示すように、画素配列(Pixels)17001、ゲート線駆動回路(Gate Driver)17002、信号線駆動回路17010を有している。ゲート線駆動回路17002は、画素配列17001に選択信号を順次出力する。信号線駆動回路17010は、画素配列17001にビデオ信号を順次出力する。画素配列17001では、ビデオ信号に従って、光の状態を制御することにより、画像を表示する。信号線駆動回路17010から画素配列17001へ入力するビデオ信号は、電流である場合が多い。つまり、各画素に配置された表示素子や表示素子を制御する素子は、信号線駆動回路17010から入力されるビデオ信号(電流)によって、状態を変化させる。画素に配置する表示素子の例としては、EL素子やFED(フィールドエミッションディスプレイ)で用いる素子などがあげられる。
なお、ゲート線駆動回路17002や信号線駆動回路17010は、複数配置されていてもよい。
信号線駆動回路17010は、構成を複数の部分に分けられる。大まかには、一例として、シフトレジスタ17003、第1ラッチ回路(LAT1)17004、第2ラッチ回路(LAT2)17005、デジタル・アナログ変換回路17006に分けられる。デジタル・アナログ変換回路17006には、電圧を電流に変換する機能も有しており、ガンマ補正を行う機能も有していてもよい。つまり、デジタル・アナログ変換回路17006には、画素に電流(ビデオ信号)を出力する回路、すなわち、電流源回路を有しており、そこに本発明を適用することが出来る。
また、画素は、EL素子などの表示素子を有している。その表示素子に電流(ビデオ信号)を出力する回路、すなわち、電流源回路を有しており、そこにも、本発明を適用することが出来る。
そこで、信号線駆動回路17010の動作を簡単に説明する。シフトレジスタ17003は、フリップフロップ回路(FF)等を複数列用いて構成され、クロック信号(S−CLK)、スタートパルス(SP)、クロック反転信号(S−CLKb)が入力される、これらの信号のタイミングに従って、順次サンプリングパルスが出力される。
シフトレジスタ17003より出力されたサンプリングパルスは、第1ラッチ回路(LAT1)17004に入力される。第1ラッチ回路(LAT1)17004には、ビデオ信号線17008より、ビデオ信号が入力されており、サンプリングパルスが入力されるタイミングに従って、各列でビデオ信号を保持していく。なお、デジタル・アナログ変換回路17006を配置している場合は、ビデオ信号はデジタル値である。また、この段階でのビデオ信号は、電圧であることが多い。
ただし、第1ラッチ回路17004や第2ラッチ回路17005が、アナログ値を保存できる回路である場合は、デジタル・アナログ変換回路17006は省略できる場合が多い。その場合、ビデオ信号は、電流であることも多い。また、画素配列17001に出力するデータが2値、つまり、デジタル値である場合は、デジタル・アナログ変換回路17006は省略できる場合が多い。
第1ラッチ回路(LAT1)17004において、最終列までビデオ信号の保持が完了すると、水平帰線期間中に、ラッチ制御線17009よりラッチパルス(Latch Pulse)が入力され、第1ラッチ回路(LAT1)17004に保持されていたビデオ信号は、一斉に第2ラッチ回路(LAT2)17005に転送される。その後、第2ラッチ回路(LAT2)17005に保持されたビデオ信号は、1行分が同時に、デジタル・アナログ変換回路17006へと入力される。そして、デジタル・アナログ変換回路17006から出力される信号は、画素配列17001へ入力される。
第2ラッチ回路(LAT2)17005に保持されたビデオ信号がデジタル・アナログ変換回路17006に入力され、そして、画素17001に入力されている間、シフトレジスタ17003においては再びサンプリングパルスが出力される。つまり、同時に2つの動作が行われる。これにより、線順次駆動が可能となる。以後、この動作を繰り返す。
なお、デジタル・アナログ変換回路17006が有している電流源回路が、設定動作と出力動作とを行うような回路である場合、その電流源回路に、電流を流す回路が必要となる。そのような場合、リファレンス用電流源回路17014が配置されている。
なお、信号線駆動回路やその一部は、画素配列17001と同一基板上に存在せず、例えば、外付けのICチップを用いて構成されることもある。そのICチップをCOG(Chip On Glass)で接続してガラス基板上に配置してもよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。
なお、信号線駆動回路などの構成は、図170に限定されない。
例えば、第1ラッチ回路17004や第2ラッチ回路17005が、アナログ値を保存できる回路である場合、図171に示すように、リファレンス用電流源回路17014から第1ラッチ回路(LAT1)17004に、ビデオ信号(アナログ電流)が入力されることもある。また、図171において、第2ラッチ回路17005が存在しない場合もある。そのような場合は、第1ラッチ回路17004に、より多くの電流源回路が配置されている場合が多い。これにより、第2ラッチ回路17005がなくても、設定動作や出力動作などを同時に行うことができる。例えば、電流源回路を2つ以上配置して、それらを切り替えて用いればよい。つまり、一方の電流源回路に対して設定動作を行い、同時に他方の電流源回路で出力動作を行う。そして、それを任意の周期ごとに切り替える。これにより、設定動作や出力動作などを同時に行うことができる。その結果、第2ラッチ回路17005を省くことが可能となる。このような回路の構成や動作については、国際公開第 03/038796号パンフレット、国際公開第 03/038797号パンフレット、に記載されており、その内容を本発明に適用することが出来る。
(実施の形態10)
次に、実施の形態9において説明した信号線駆動回路17010の具体的な構成について、説明する。
まず、信号線駆動回路に本発明を適用した場合の例を図153に示す。図153は、図108のように、トランジスタを直列に接続した場合の例を示している。図153のトランジスタ15301、トランジスタ15302、容量素子15304、負荷15309、基本電流源15310、第2の基本電流源15311、スイッチ15306、15307、15308配線15315はそれぞれ図108の電流源トランジスタ7101、切り替えトランジスタ7102、容量素子7104、負荷7109、基本電流源108、第2の基本電流源5901、スイッチ106、5902、107、配線111に対応している。また、図108に示すスイッチ7105、7103は図153ではトランジスタ15305、15303で代用している。また、図108の配線5903及び110は図153では配線15312のように同じ配線としている。
配線15313には、電流源回路が複数個接続されている。図153では簡単のため、電流源回路15316のみが接続されている図を示している。スイッチ15306のオンオフによって基本電流源15310の電流を制御し、スイッチ15307のオンオフによって第2の基本電流源15311の電流を制御し、スイッチ15308のオンオフによって配線15315と電流源回路の接続を制御する。つまり、プリチャージ動作のときには、スイッチ15307をオンにし、第2の基本電流源15311の電流を、設定動作のときにはスイッチ15306をオンにし、基本電流源15310の電流を電流源回路に流れるようにする。そして、出力動作のときには、スイッチ15308をオンにし配線15315の電位を電流源回路に設定する。また、スイッチング用トランジスタ15314をオンさせることによって、各電流源回路のプリチャージ動作や設定動作のときに、基本電流源15310や第2基本電流源15311などから構成される基本電流源回路15320の電流を電流源回路15316に流すことができる。また、電流源回路15316は、配線15317、15318、15319によって、プリチャージ動作、設定動作、出力動作を切り替えている。
なお、リファレンス用電流源回路17014における電流源は、図153における基本電流源回路15320に相当する。そして、図153における負荷15309は、スイッチや、信号線や信号線に接続された画素や別の電流源回路に相当する。
また、信号線駆動回路に本発明を適用した場合の例として、図126のように、トランジスタを並列に接続した場合の例を図154に示す。なお、配線15418には、電流源回路が複数個接続されているが図154では電流源回路15413のみを記載している。図154のトランジスタ15401、トランジスタ15402、容量素子15404、負荷15409、基本電流源15410、第2の基本電流源15411、スイッチ15406、15407、15408、配線15414はそれぞれ図126の設定トランジスタ12601、チャージトランジスタ12602、容量素子12604、負荷12609、基本電流源108、第2の基本電流源5901、スイッチ106、5902、スイッチ107、配線111に対応している。また、図126に示すスイッチ12603a、12603b、12603cは図154ではトランジスタ15403a、15403b、15403cで代用している。また、図126の配線5903及び110は図154では配線15412のように同じ配線としている。なお、電流源回路15418は、配線15414、15415、15416、15417によって、プリチャージ動作、設定動作、出力動作を切り替えている。そして、プリチャージ動作のときには、スイッチ15407をオンにし、第2の基本電流源15411の電流を、設定動作のときにはスイッチ15406をオンにし、基本電流源15410の電流を電流源回路に流れるようにする。そして、出力動作のときには、スイッチ15408をオンにし配線15414の電位を電流源回路に設定する。また、スイッチング用トランジスタ15405をオンさせることによって、各電流源回路のプリチャージ動作や設定動作のときに、基本電流源15410や第2基本電流源15411などから構成される基本電流源回路15419の電流を電流源回路15413に流すことができる。
なお、図153や図154では、電流源回路が1つしか記載されていないが、電流源回路を並列に複数個配置して、切り替えて動作させることにより、設定動作などを行いながら、同時に出力動作を行うことができる。
また、図153や図154ではプリチャージ用の第2の基本電流源を設けているが、第2の基本電流源がない構成としてもよい。つまり実施の形態1〜8で説明した様々な電流源回路を適用することができる。
なお、電流源回路に対して設定動作を行う場合、そのタイミングを制御する必要がある。その場合、設定動作を制御するために、専用の駆動回路(シフトレジスタなど)を配置してもよい。あるいは、LAT1回路を制御するためのシフトレジスタから出力される信号を用いて、電流源回路への設定動作を制御してもよい。つまり、一つのシフトレジスタで、LAT1回路と電流源回路とを両方制御するようにしてもよい。その場合は、LAT1回路を制御するためのシフトレジスタから出力される信号を直接、電流源回路に入力してもよいし、LAT1回路への制御と電流源回路への制御を切り分けるため、その切り分けを制御する回路を介して、電流源回路を制御してもよい。あるいは、LAT2回路から出力される信号を用いて、電流源回路への設定動作を制御してもよい。LAT2回路から出力される信号は、通常、ビデオ信号であるため、ビデオ信号として使用する場合と電流源回路を制御する場合とを切り分けるため、その切り替えを制御する回路を介して、電流源回路を制御すればよい。このように、設定動作や出力動作を制御するための回路構成や、回路の動作等については、国際公開第 03/038793号パンフレット、国際公開第 03/038794号パンフレット、国際公開第 03/038795号パンフレット、に記載されており、その内容を本発明に適用することが出来る。
さらに、負荷15309(例えば、スイッチや信号線や信号線に接続された画素など)にアナログ電流を出力する場合は、デジタル・アナログ変換を行う必要があるので、電流源回路を複数配置した図155に示すような構成となる。なお、図155では、説明を簡単にするため、3ビットの場合について説明する。すなわち、基本電流源回路15503A、15503B、15503Cがあり、設定動作の時の電流の大きさは、Ic、2×Ic、4×Icというようになっている。そして、電流源回路15501A、15501B、15501Cが各々接続されている。なお、電流源回路15501A、15501B、15501Cは、図153に示す電流源回路15316でもよいし、図154に示す電流源回路15418でもよい。したがって、出力動作の時には、電流源回路15501A、15501B、15501Cは、Ic、2×Ic、4×Icの大きさの電流を出力することになる。そして、各電流源回路と直列に、スイッチ15502A、15502B、15503Cが接続されている。このスイッチは、第2ラッチ回路(LAT2)17005から出力されるビデオ信号によって制御される。そして、各電流源回路とスイッチから出力される電流の合計が、負荷15504、すなわち、信号線などに出力される。以上のように動作させることにより、画素などにビデオ信号としてアナログ電流を出力している。
なお、図155では、簡単のため、3ビットの場合について説明したが、これに限定されない。同様に構成すれば、ビット数を容易に変更して構成することが出来る。また、図153、図154の場合と同様、電流源をさらに並列に配置することにより、設定動作などと出力動作とを同時に行うことができる。
次に、図171の場合について、説明する。リファレンス用電流源回路17014における電流源は、図153、図154における基本電流源回路15320、15419に相当する。第1ラッチ回路(LAT1)17004に配置されている電流源回路は、図153、図154における電流源回路15316、15418に相当する。そして、図153、図154における負荷15309は、第2ラッチ回路(LAT2)17005に配置されている電流源回路に相当する。この場合は、リファレンス用電流源回路17014における電流源からは、ビデオ信号が電流で出力される。なお、その電流は、デジタル値の場合も、アナログ値の場合もある。
なお、第2ラッチ回路(LAT2)17005が配置されていない場合は、図153、図154における負荷15309、15409は、画素や信号線に相当することになる。
また、第1ラッチ回路17004に配置されている電流源回路が、図153、図154における基本電流源回路15320、15419に相当し、第2ラッチ回路17005に配置されている電流源回路が、図153、図154における電流源回路15316、15418に相当し、画素や信号線が図153、図154における負荷15309、15409に相当すると考えることもできる。
また、リファレンス用電流源回路17014が図153、図154における電流源回路15316、15418に相当し、第1ラッチ回路17004に配置されている電流源回路が図153、図154における負荷15316、15418に相当し、さらに別の電流源(リファレンス用電流源回路17014に電流を供給する回路)が、図153、図154における基本電流源回路15320、15419に相当すると考えることもできる。
また、画素の中に配置されている発光素子が図153、図154における負荷15309、15409に相当し、画素の中に配置されている電流源回路が図153、図154における電流源回路15316、15418に相当し、信号線駆動回路17010における、画素に電流を出力する電流源回路が、図153、図154における基本電流源回路15320、15419に相当すると考えることもできる。なお、画素の中に配置されている電流源回路から発光素子に電流が供給されて、発光素子が発光する。
このように、様々な部分に、本発明を適用することが出来る。
なお、各ビットに対応したデジタルビデオ信号(電流値)を第1ラッチ回路17004に入力してもよい。なお、その後、各ビットに対応したデジタルビデオ信号電流を足し合わせることによって、デジタル値からアナログ値に変換することができる。その場合、桁数の小さなビットの信号を入力する場合に、本発明を適用することは、より好適である。なぜなら、桁数の小さなビットの信号の場合、信号の電流値が小さくなってしまう。そこで、本発明を適用すれば、信号の電流値を大きくすることができる。そのため、信号の書き込み速度が向上する。
なお、図153において、電流源回路15316の構成として、図108の構成を用いたが、これに限定されない。同様に、図154において、電流源回路15418の構成として、図126の構成を用いたが、これに限定されない。本発明における様々な構成を用いることが出来る。
このように、信号線駆動回路に本発明を適用することにより、信号線駆動回路に入力される電流値が小さくても、設定動作により素早く信号の書き込みを行うことが出来る。もし、設定動作による信号の書き込みが十分できない場合は、信号線に正しい電流を出力することが出来ない。その場合は、画素は、正確な表示を行うことができない。よって、本発明を適用することにより、画質不良を防止することが出来る。
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1〜9で説明した内容を利用したものに相当する。したがって、実施の形態1〜9で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。
(実施の形態11)
実施の形態10では、信号線駆動回路17010の具体的な構成について、説明した。そこで、本実施の形態では、画素配列17001に配列状に配置されている画素に適用した場合の具体的な構成について説明する。
まず、図1で示した構成を画素に適用した場合について、図156に示す。図1における負荷109は、図156におけるEL素子15609に相当する。図156における基本電流源15608は、図170の場合は、デジタル・アナログ変換回路17006に配置されている電流源回路に相当し、図171の場合は、第2ラッチ回路17005に配置されている電流源回路に相当する。図171の場合で第2ラッチ回路17005が無い場合は、第1ラッチ回路17004に配置されている電流源回路に相当する。なお、実際には、配線15613には画素が複数個接続されている。図156では、簡単のため、画素が1つだけ接続されている場合の図を示してる。
図156のトランジスタ15601、トランジスタ15602、容量素子15604、負荷15609、基本電流源15608、スイッチ15606、15607、配線15610、15611、15617はそれぞれ図1の電流源トランジスタ101、切り替えトランジスタ102、容量素子104、負荷109、基本電流源108、スイッチ106、107、配線110、112、111に対応している。また、図1に示すスイッチ103、105は図156ではトランジスタ15603、15605で代用している。ゲート線15614、15615、15616を用いて、各スイッチ(図156ではトランジスタ)のオンオフを制御する。ゲート線15614を制御して選択トランジスタ15612をオンオフして、信号線15613から信号が入力される。なお、詳しい動作については、図1と同様であるので、省略する。
また、図51で示した構成を画素に適用した場合について、図157に示す。図157のトランジスタ15701、トランジスタ15702、容量素子15704、負荷15709、基本電流源15713、スイッチ15714、15715、配線15716、15717、15712はそれぞれ図51の電流源トランジスタ5101、チャージトランジスタ5102、容量素子5104、負荷109、基本電流源108、スイッチ106、107、配線110、111、112に対応している。また、図51に示すスイッチ5103a、5103b、5103cは図157ではトランジスタ15703a、15703b、15703cで代用している。ゲート線15707、15708、15710、15711を用いて、各スイッチ(図157ではトランジスタ)のオンオフを制御する。ゲート線15707を制御して選択トランジスタ15705をオンオフして、信号線15706から信号が入力される。なお、詳しい動作については、図51と同様であるので、省略する。また、トランジスタ15702のゲート端子の接続を図167のように変更することもできる。図167は図10の構成を画素に適用したものに相当する。
また、図40で示した構成を画素に適用した場合について、図158に示す。図158のトランジスタ15801、トランジスタ15802、トランジスタ15808、容量素子15804、負荷15809、基本電流源15817、スイッチ15818、15819、配線15820、15816、15815はそれぞれ図40の電流源トランジスタ101、切り替えトランジスタ102、マルチトランジスタ4001、容量素子104、負荷109、基本電流源108、スイッチ106、107、配線111、3703、112に対応している。また、図40に示すスイッチ103、105、3701は図158ではトランジスタ15803、15805、15807で代用している。ゲート線15811、15812、15813、15814を用いて、各スイッチ(図158ではトランジスタ)のオンオフを制御する。ゲート線15811を制御して選択トランジスタ15806をオンオフして、信号線15810から信号が入力される。なお、詳しい動作については、図40と同様であるので、省略する。
また、図175で示した構成を画素に適用した場合について、図159に示す。図159のトランジスタ15901、トランジスタ15902、トランジスタ15907、容量素子15904、負荷15909、基本電流源15917、スイッチ15918、15919、配線15920、15921、15910、15911はそれぞれ図175の電流源トランジスタ5101、チャージトランジスタ5102、マルチトランジスタ17501、容量素子5104、負荷109、基本電流源108、スイッチ106、107、配線110、111、112、17401に対応している。また、図175に示すスイッチ5103a、5103b、5103c、17403は図159ではトランジスタ15903a、15903b、15903c、15906で代用している。ゲート線15912、15913、15914、15915、15916を用いて、各スイッチ(図159ではトランジスタ)のオンオフを制御する。ゲート線15912を制御して選択トランジスタ15905をオンオフして、信号線15908から信号が入力される。なお、詳しい動作については、図175と同様であるので、省略する。
また、図59で示した構成を画素に適用した場合について、図162に示す。図162のトランジスタ16201、トランジスタ16202、容量素子16204、負荷16209、基本電流源16213、第2の基本電流源16214、スイッチ16215、16216、16217、配線16211、16219はそれぞれ図59の電流源トランジスタ101、切り替えトランジスタ102、容量素子104、負荷109、基本電流源108、第2の基本電流源5901、スイッチ106、5902、107、配線112、111に対応している。なお、図59の配線110、5903は図162では共通の配線16218としている。また、図59に示すスイッチ103、105は図162ではトランジスタ16203、16205で代用している。ゲート線16206、16207、16208を用いて、各スイッチ(図162ではトランジスタ)のオンオフを制御する。ゲート線16206を制御して選択トランジスタ16212をオンオフして、信号線16210から信号が入力される。なお、詳しい動作については、図59と同様であるので、省略する。
また、図114で示した構成を画素に適用した場合について、図163に示す。図163のトランジスタ16301、トランジスタ16302、容量素子16304、負荷16310、基本電流源16313、第2の基本電流源16314、スイッチ16315、16316、16317、配線16319、16312はそれぞれ図114の設定トランジスタ11401、チャージトランジスタ11402、容量素子11404、負荷109、基本電流源108、第2の基本電流源5901、スイッチ106、5902、107、配線111、112に対応している。また、図114に示すスイッチ11403a、11403b、11403cは図163ではトランジスタ16303a、16303b、16303cで代用している。ゲート線16306、16307、16308、16309を用いて、各スイッチ(図163ではトランジスタ)のオンオフを制御する。ゲート線16306を制御して選択トランジスタ16305をオンオフして、信号線16311から信号が入力される。なお、詳しい動作については、図114と同様であるので、省略する。
なお、画素に適用する構成として、図156〜図163で示した構成に限定されない。実施の形態1〜8で説明した様々な構成を用いて、画素を構成することが出来る。
例えば、図156〜図163におけるトランジスタの極性(導電型)は、これに限定されない。特に、スイッチとして動作させる場合は、接続関係を変更せずに、トランジスタの極性(導電型)を変更することが出来る。
また、図156〜163において、それぞれ対応する図1,図51、図40、図175、図59、図114で表すと、電源線111から配線112の方に向かって電流が流れているが、これに限定されない。電源線111と配線112の電位を制御することにより、配線112から電源線111の方に向かって電流が流れてもよい。ただし、その場合は、EL素子の向きを反対にする必要がある。なぜなら、通常は、EL素子は、陽極から陰極の方に電流が流れるためである。
なお、EL素子は、陽極側から光が出ても、陰極側から光が出ても、どちらでも良い。
なお、図156〜163において、ゲート線は各トランジスタと接続しているが、図示している構成に限定されない。
例えば、スイッチとして動作するトランジスタの極性と動作を調整することにより、各々のゲート線を共有させることが出来る。例えば、図156の回路に対して、各トランジスタの極性を調整することにより、図160のように、ゲート線の数を削減することが可能である。同様に、図157の回路に対して、図161のように、ゲート線の数を削減することが可能である。
このように、画素は、様々な構成を用いることが出来る。
なお、これらの画素を用いて画像を表示する場合、様々な手法を用いて、階調を表現することが出来る。
例えば、信号線から画素へ、アナログのビデオ信号(アナログ電流)を入力し、そのビデオ信号に応じた電流を表示素子に流して、階調を表現できる。
あるいは、信号線から画素へ、デジタルのビデオ信号(デジタル電流)を入力し、そのビデオ信号に応じた電流を表示素子に流して、2階調を表現できる。ただしこの場合、時間階調方式や面積階調方式などを組み合わせて、多階調化を図ることが多い。
なお、例えば、時間階調方式を適用するときなどに、強制的に発光しないようにする場合は、表示素子に電流が流れないようにすればよい。よって、例えば、出力動作のときに図156ではスイッチ15607、図157ではスイッチ15715、図158ではスイッチ15819、図159ではスイッチ15919、図160ではスイッチ15607、図161ではスイッチ15715がオフ状態になるようにすればよい。あるいは、容量素子の電荷の状態を制御することにより、結果として、表示素子に電流が流れないようにしてもよい。それを実現するため、スイッチなどを追加してもよい。
なお、図160、161のように、ゲート線の数を削減したいときにおいて、強制的に発光しないようにするため、容量素子15604、15704の電荷の状態を制御する場合は、容量素子15604、15704の電荷の状態を変化させることが可能なトランジスタを、専用のゲート線で制御することが望ましい。
なお、ここでは特に時間階調方式について詳細な説明は省略するが、特願2001−5426号、特願2000−86968号等に記載されている方法によれば良い。
また、信号線から画素へ、デジタルのビデオ信号(デジタル電圧)を入力し、そのビデオ信号に応じて、電流を表示素子に流すかどうかを制御して、2階調を表現するような画素構成にしてもよい。よって、この場合も、時間階調方式や面積階調方式などを組み合わせて、多階調化を図ることが多い。図164に、概略図を示す。ゲート線16406を制御して、スイッチ16401をオンオフして、信号線16405より、電圧を容量素子16404に入力する。そして、その値によって、電流源回路16403と直列に配置されているスイッチ16402を制御して、EL素子16407に電流を流すかどうかを決定する。そして、電流源回路16403に対して、本発明を適用できる。つまり、基本電流源16410から電流源回路16403の方に電流を流して、プリチャージ動作、設定動作を行い、電流源回路16403から負荷であるEL素子16407の方に電流を流す。このとき基本電流源16410の電流はプリチャージ動作のときに大きな電流が流れるようにするとよい。また、第2の基本電流源を設けてプリチャージ動作を行ってもよい。
また、別の電流源から基本電流源16410に電流を流して、プリチャージ動作や設定動作を行い、基本電流源16410から負荷である電流源回路16403の方に電流を流してもよい。
そこで、電流源回路16403として、図37に示す回路を画素に適用した例を図165に、図174に示す回路を画素に適用した例を図166に示す。図165のトランジスタ16501、トランジスタ16502、容量素子16504、負荷16407、基本電流源16410、スイッチ16503、16505、16508、16409、16506、配線16411、16412、16408、16507はそれぞれ図37の電流源トランジスタ101、切り替えトランジスタ102、容量素子104、負荷109、基本電流源108、スイッチ103、105、106、107、3701、配線110、111、112、3703に対応している。また、図37のスイッチ3702は図165ではトランジスタ16402で代用している。また、図166のトランジスタ16601、トランジスタ16602、容量素子16606、負荷16407、基本電流源16410、スイッチ16603a、16603b、16603c、16607、16409、16604、配線16411、16412、16408、16605はそれぞれ図174の電流源トランジスタ5101、設定トランジスタ5102、容量素子5104、負荷109、基本電流源108、スイッチ5103a、5103b、5103c、106、107、17403、配線110、111、112、17401に対応している。また、図174のスイッチ17402は図166ではトランジスタ16402で代用している。
なお、構成は、図165や図166に示した回路に限定されない。本発明で説明した様々な構成を適用することが出来る。
このように、画素に本発明を適用することにより、画素に入力される電流値が小さくても、すばやく設定動作を行うことが出来る。もし、設定動作が十分できない場合は、正しく画像を表示することが出来ない。よって、本発明を適用することにより、画質不良を防止することが出来る。
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1〜10で説明した内容を利用したものに相当する。したがって、実施の形態1〜10で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。
(実施の形態12)
本発明を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図168に示す。
図168(A)は発光装置であり、筐体168101、支持台168102、表示部168103、スピーカー部168104、ビデオ入力端子168105等を含む。本発明は表示部168103を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図168(A)に示す発光装置が完成される。発光装置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。なお、発光装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図168(B)はデジタルスチルカメラであり、本体168201、表示部168202、受像部168203、操作キー168204、外部接続ポート168205、シャッター168206等を含む。本発明は、表示部168202を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図168(B)に示すデジタルスチルカメラが完成される。
図168(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体168301、筐体168302、表示部168303、キーボード168304、外部接続ポート168305、ポインティングマウス168306等を含む。本発明は、表示部168303を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図168(C)に示すノート型パーソナルコンピュータが完成される。
図168(D)はモバイルコンピュータであり、本体168401、表示部168402、スイッチ168403、操作キー168404、赤外線ポート168405等を含む。本発明は、表示部168402を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図168(D)に示すモバイルコンピュータが完成される。
図168(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体168501、筐体168502、表示部A168503、表示部B168504、記録媒体(DVD等)読み込み部168505、操作キー168506、スピーカー部168507等を含む。表示部A168503は主として画像情報を表示し、表示部B168504は主として文字情報を表示するが、本発明は、表示部A、B168503、168504を構成する電気回路に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。また本発明により、図168(E)に示すDVD再生装置が完成される。
図168(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体168601、表示部168602、アーム部168603を含む。本発明は、表示部168602を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図168(F)に示すゴーグル型ディスプレイが完成される。
図168(G)はビデオカメラであり、本体168701、表示部168702、筐体168703、外部接続ポート168704、リモコン受信部168705、受像部168706、バッテリー168707、音声入力部168708、操作キー168709、接眼部168710等を含む。本発明は、表示部168702を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図168(G)に示すビデオカメラが完成される。
図168(H)は携帯電話であり、本体168801、筐体168802、表示部168803、音声入力部168804、音声出力部168805、操作キー168806、外部接続ポート168807、アンテナ168808等を含む。本発明は、表示部168803を構成する電気回路に用いることができる。なお、表示部168803は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電力を抑えることができる。また本発明により、図168(H)に示す携帯電話が完成される。
なお、将来的に発光材料の発光輝度が高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。発光材料の応答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好ましい。
また、発光装置は発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装置のような文字情報を主とする表示部に発光装置を用いる場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また本実施の形態の電子機器は、実施の形態1〜11に示したいずれの構成の半導体装置を用いても良い。