JP2003263130A - 表示装置、発光装置及び電子機器 - Google Patents

表示装置、発光装置及び電子機器

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JP2003263130A
JP2003263130A JP2002064532A JP2002064532A JP2003263130A JP 2003263130 A JP2003263130 A JP 2003263130A JP 2002064532 A JP2002064532 A JP 2002064532A JP 2002064532 A JP2002064532 A JP 2002064532A JP 2003263130 A JP2003263130 A JP 2003263130A
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和隆 犬飼
Yasuko Watanabe
康子 渡辺
Tetsushi Seo
哲史 瀬尾
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 OLED素子駆動電流のバラつきが十分に抑
制されたAM型OLED表示装置を提供することを課題
とする。 【解決手段】 本発明は、画素にデータ電流を読込むと
きには該複数のトランジスタを並列接続状態にし、自発
光素子を発光させるときには該複数のトランジスタを直
列接続状態にする。その結果、同一画素内の駆動用素子
を構成する複数のトランジスタ間にバラつきが存在して
も、その影響は小さく抑制されるため、実用上問題とな
るほど画素間で発光輝度がバラついてしまうことは防止
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光装置及び表示
装置の技術に関する。さらには、前記発光装置又は前記
表示装置を搭載した電子機器に関する。本明細書におけ
る発光装置とは、自発光素子から放出される光を利用し
た装置を指す。自発光素子としては、有機発光ダイオー
ド(OLED)素子、無機材料系の発光ダイオード素
子、電界放出発光素子(FED素子)などを示す。また
本明細書における表示装置とは、複数の画素をマトリク
ス状に配置し画像情報を視覚的に伝達する装置、いわゆ
るディスプレイを示す。
【0002】
【従来の技術】近年、画像の表示を行う表示装置の重要
性が増している。表示装置としては、液晶素子を用いて
画像の表示を行う液晶表示装置が、高画質、薄型、軽量
などの利点を活かして、携帯電話やパソコンをはじめと
する種々の用途の表示装置として幅広く用いられてい
る。
【0003】他方で、自発光素子を用いた表示装置、発
光装置の開発も進められている。この自発光素子には、
有機材料、無機材料、薄膜材料、バルク材料、又は分散
材料など広汎に渡って様々な種類の素子が存在する。
【0004】上記自発光素子のうち、有機発光ダイオー
ド(OLED)素子は、表示装置向けに将来有望視され
ている。OLED素子を自発光素子として用いたOLE
D表示装置は、既存の液晶表示装置以上に薄型、軽量で
ある特長に加え、動画表示に適した高応答速度、高視野
角、低電圧駆動などの特長を有しているため、携帯電話
や携帯情報端末(PDA)をはじめテレビ、モニターな
ど、幅広い用途が見込まれている。その結果、OLED
表示装置は、次世代ディスプレイとして注目されてい
る。
【0005】特にアクティブマトリクス(以下、AMと
表記)型のOLED表示装置は、パッシブマトリクス
(以下、PMと表記)型では困難である、高精細で且つ
大画面での表示も可能であるうえ、PM型を上回る低消
費電力で高信頼性を有しているため、実用化への期待は
大変強い。
【0006】OLED素子は、陽極と、陰極と、該陽極
と該陰極との間に挟まれた有機化合物層とを有する構造
をしている。そして、OLED素子に流れる電流量と、
OLED素子の発光輝度は概ね比例する関係にある。A
M型OLED表示装置が有する画素では、該画素のOL
ED素子の発光輝度を制御する駆動用トランジスタを該
OLED素子に直列に接続している場合が多い。
【0007】ところで、AM型OLED表示装置におい
て画像を表示する駆動方式には、大別して電圧入力方式
と電流入力方式がある。前者の電圧入力方式は、画素に
入力するビデオ信号として、電圧値形式データのビデオ
信号を入力する。また後者の電流入力方式は、画素に入
力するビデオ信号として、電流値形式データのビデオ信
号を入力する。
【0008】電圧入力方式では、通常画素の駆動用トラ
ンジスタのゲート電極にビデオ信号の電圧が直接印加さ
れる。従って、OLED素子を定電流発光させる場合、
駆動用トランジスタの電気的特性が各々の画素間で均一
でなくバラつきを有していると、各画素のOLED素子
駆動電流にバラつきが生じる。OLED素子駆動電流の
バラつきは、OLED素子の発光輝度のバラつきとな
る。つまり、OLED素子の発光輝度のバラつきは、画
面全体でみると砂嵐状あるいは絨毯模様のムラとして、
表示画像の品位を低下させる。
【0009】そこで、電圧入力方式におけるOLED素
子駆動電流のバラつきを抑制するための有効な手段の一
つとして電流入力方式がある。電流入力方式では、通常
ビデオ信号のデータ電流値を記憶し、前記記憶した電流
値と同一、又は数倍(1未満を含む正の実数倍)の電流
をOLED素子駆動電流として供給する。
【0010】電流入力方式のAM型OLED表示装置の
画素回路の代表的な例を図10(A)に示す(A. Yumot
o et al., Proc. Asia Display / IDW '01 p.p.1395-13
98 (2001) 等を参照)。図10(A)において、516
がOLED素子である。また図10(A)に示す画素回
路は、カレントミラー回路を有する。そこで、カレント
ミラー回路を構成する2つのトランジスタが同一の電気
的特性さえ備えていれば、ビデオ信号のデータ電流値を
正確に記憶することができる。仮に相異なる画素の駆動
用トランジスタの電気的特性にバラつきが生じていて
も、同一画素内の前記2つのトランジスタが、各々同一
の電気的特性を備えていれば、OLED素子の発光輝度
のバラつきが抑制されることになる。
【0011】次いで、図10(A)とは異なる電流入力
方式のAM型OLED表示装置の画素回路の例を図10
(B)に示す(I. M. Hunter et al., Proc. AM-LCD 20
00 p.p.249-252 (2000) 等を参照)。図10(B)にお
いて、611がOLED素子である。また図10(B)
に示す画素回路は、駆動用トランジスタのゲート電極に
ビデオ信号に対応する電圧を書込むときに、駆動用トラ
ンジスタのドレイン電極とゲート電極とが短絡する。そ
の状態でビデオ信号のデータ電流を流して、その後ゲー
ト電極を電気的に絶縁させる。このとき、OLED素子
を発光させるときに、駆動用トランジスタを飽和領域に
て動作させるようにすれば、駆動用トランジスタは、書
込み時のデータ電流と同一の値の電流をOLED素子に
供給する。従って、各画素の駆動用トランジスタに電気
的特性のバラつきが存在しても、OLED素子の発光輝
度のバラつきは抑制されることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図10(A)(B)に
示す画素は、上述したように正確にデータ電流値を記憶
できるはずであるが、以下のような深刻な問題がある。
【0013】まず、図10(A)の画素回路における問
題点は、カレントミラーを構成する二つのトランジスタ
が同一の電気的特性もつことが、前提条件とされている
ことである。画素回路の設計時に工夫すれば、両トラン
ジスタを基板上に隣り合わせに作製することも可能であ
るため、ある程度はバラつきを減少させることが出来
る。しかしながら、ポリシリコンで作成されたトランジ
スタは、結晶粒界における欠陥等に起因して、TFTの
しきい値電圧や電界効果移動度等の電気的特性に、なお
許容限度を超えるバラつきが残存してしまう。
【0014】ここで、より具体的に64階調の画像を表
示する場合を例に挙げて説明する。64階調の画像を表
示する場合には、自発光素子の輝度のバラつきは1%以
内程度に抑える必要が生じる。しかし図10(A)の画
素回路では、データ電流値を1%の精度で記憶すること
は、現在普通に使用されるポリシリコンでは困難であ
る。すなわち、図10(A)の画素回路を使うのみで
は、画面全体でムラがなく、十分に均一な高品位の表示
画像を得ることはできない。
【0015】次いで、図10(B)の画素回路における
問題点は、画素に書込むビデオ信号データ電流と、OL
ED素子を発光させるときのOLED素子駆動電流と
が、同一の値になってしまう点である。AM型OLED
表示装置を作製する場合、両電流を同一の値としなくて
はならないという点は、事実上はかなり厳しい制約とな
る。
【0016】これは、AM型OLED表示装置におい
て、信号線等に多量の寄生容量、寄生抵抗がついてしま
うことによるものである。多量の寄生容量、寄生抵抗が
ついてしまうと、ビデオ信号データ電流はOLED素子
駆動電流よりも大きくする措置をとることが必要な場合
が少なからず生じる。特に、ビデオ信号データ電流をア
ナログ値にして階調表現する場合には、暗部のビデオ信
号データ電流の書込みが非常に困難となる。
【0017】本発明は上記問題点の存在に鑑みてなされ
たものである。まず本発明は、図10(B)の画素回路
とは異なり、画素に書込むビデオ信号データ電流と、O
LED素子を発光させるときのOLED素子駆動電流と
の比が「1」に固定されないAM型OLED表示装置を
提供することを課題とする。次に本発明は、図10
(A)の画素回路とは異なり、同一画素内の隣接設置さ
れたトランジスタ間においても、なお電気的特性のバラ
つきがある程度残存することを前提とする。その上で本
発明は、図10(A)のようなカレントミラーを用いた
画素回路の場合と比較して、OLED素子駆動電流のバ
ラつきが十分に抑制されたAM型OLED表示装置を提
供することを課題とする。
【0018】また、自発光素子は有機化合物層の劣化に
よって生じる信頼性等の低さが問題となっている。そこ
で本発明は、自発光素子の信頼性の問題を改善した表示
装置、発光装置を提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明はAM型表示装置または発光装置において、
各画素に設置される駆動用素子を複数のトランジスタに
より構成し、画素にデータ電流を読込むときには該複数
のトランジスタを並列接続状態にし、自発光素子を発光
させるときには該複数のトランジスタを直列接続状態に
することを特徴としている。
【0020】なおOLED素子以外の素子を用いた表示
装置、発光装置であっても、電流駆動型の素子を用いる
場合には、本発明の構成が利用できる。
【0021】また本発明は、上記課題を解決するため
に、一定の期間ごとに発光時とは逆の極性の駆動電圧
(逆方向バイアス電圧)を発光素子に印加することを特
徴としている。これは、逆の極性の駆動電圧を発光素子
に印加すると、発光素子の電流−電圧特性のバラつきが
改善されることを利用したものである。
【0022】本発明は、第1及び第2の電極を有する自
発光素子と、各ゲート電極が共通に接続されたn個(n
は2以上の自然数)のトランジスタとを有する駆動手段
とが備えられた画素が設けられた発光装置であって、前
記画素に入力されるビデオ信号の同期タイミングに対応
して前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間を
直列に接続して電流IWを流し、前記ビデオ信号に応じ
て、前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間を
並列に接続して前記自発光素子に電流IEを流す設定手段
と、前記ビデオ信号の同期タイミングに対応する単位フ
レーム期間の所定の期間に対し、前記第1又は前記第2
の電極の電位を変化させて、前記自発光素子に逆方向バ
イアスの電圧を供給する供給手段とを有することを特徴
とする。
【0023】本発明は、第1及び第2の電極を有する自
発光素子と、各ゲート電極が共通に接続されたn個(n
は2以上の自然数)のトランジスタとを有する駆動手段
とが備えられた画素が設けられた発光装置であって、前
記画素に入力されるビデオ信号の同期タイミングに対応
して、前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間
を直列に接続して電流IWを流し、前記ビデオ信号に応じ
て、前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間を
並列に接続して前記自発光素子に電流IEを流す設定手段
と、前記ビデオ信号の同期タイミングに対応する単位フ
レーム期間の所定の期間に対し、前記自発光素子の各々
の発光期間が所定の発光期間に達したときに前記自発光
素子の各々の発光を停止せしめる消去手段と、前記フレ
ーム期間の所定の期間に対し、前記第1又は前記第2の
電極の電位を変化させて、前記自発光素子に逆方向バイ
アスの電圧を供給する供給手段とを有することを特徴と
する。
【0024】なお前記設定手段とは、画素へのビデオ信
号の入力を制御するトランジスタに相当し、より具体的
には図1における第1スイッチ12と、第2スイッチ1
3に相当する。また前記設定手段とは、前記画素を駆動
する信号線駆動回路、走査線駆動回路又はコントロール
回路に相当する。さらに、前記駆動手段とは、画素にお
ける駆動用トランジスタに相当する。前記駆動用トラン
ジスタは、前記自発光素子を駆動する役目を担ってお
り、多くの場合において、自発光素子に直接接続されて
いるトランジスタを指す。最後に前記消去手段とは、自
発光素子の発光を停止せしめる機能を有し、具体的には
図1における第4スイッチ18に相当する。
【0025】ここで、本発明の表示装置または発光装置
の画素構成の概略について、図1(A)(B)を用いて
説明する。図1(A)には、複数の画素を有する画素部
において、j行i列目に配置された画素11を示す。画素
11は、信号線(Si)、電源線(Vi)、第1走査線(Gaj)、
スイッチング機能を有する第1スイッチ12〜第3スイ
ッチ14、駆動用素子15、容量素子16、自発光素子
17を有する。なお、図1(A)(B)で容量素子16
が設置されているノードの寄生容量が大きい場合などに
は、容量素子16は必ずしも設けなくてよい。
【0026】また、自発光素子17の第1又は第2の電
極は、共通の電源である対向電源19aに接続されてい
る。そして、本発明は、対向電源19aの電位を変化さ
せることで、自発光素子17に逆方向バイアス電圧を印
加する。
【0027】自発光素子としては、典型的にはOLED
素子が該当するため、本明細書では、自発光素子を表す
記号としてダイオードの記号を用いる。しかし自発光素
子にダイオード特性は必須ではなく、本発明はダイオー
ド特性をもつ自発光素子の場合に限定されない。さらに
本明細書における自発光素子は、電流駆動型の表示用素
子であればよく、自発光により表示機能を担う必要もな
い。例えば、液晶のような光シャッターの役目を担って
いる素子であり、且つ電圧値でなく電流値により制御さ
れる素子も、本明細書における自発光素子に含まれる。
【0028】第1スイッチ12〜第3スイッチ14に
は、トランジスタなどのスイッチング機能を有する半導
体素子を1個又は複数個用いることができる。同様に駆
動用素子15にも、トランジスタなどの半導体素子を複
数個用いることができる。第1スイッチ12及び第2ス
イッチ13は、第1走査線(Gaj)から与えられる信号に
より、オン又はオフが決定される。第1スイッチ12及
び第2スイッチ13はスイッチとして機能すればよいの
で、用いられる半導体素子の導電型に特に限定はない。
【0029】なお第1スイッチ12は、信号線(Si)と駆
動用素子15の間に設置されており、画素11に対する
信号の書込みを制御する役割を果たす。また第2スイッ
チ13は、電源線(Vi)と駆動用素子15の間に設置され
ており、電源線から画素11への電流の供給を制御す
る。
【0030】図1(B)には、図1(A)に示した画素
11に、第4スイッチ18と第2走査線(Gbj)を追加し
て配置した場合を示す。第4スイッチ18には、トラン
ジスタなどのスイッチング機能を有する半導体素子を1
個又は複数個用いることができる。第4スイッチ18
は、第2走査線(Gbj)から与えられる信号により、オン
又はオフが決定される。第1スイッチ12及び第2スイ
ッチ13はスイッチとして機能すればよいので、用いら
れる半導体素子の導電型に特に限定はない。
【0031】第4スイッチ18は画素11の初期化用素
子としての役割を担う。そして、第4スイッチ18がオ
ンになると、容量素子16に保持されている電荷が放出
されて、駆動用素子15はオフになり、さらに自発光素
子17の発光は終了する。
【0032】本発明では、駆動用素子15を複数のトラ
ンジスタで構成し、画素11にビデオ信号のデータ電流
を書込む場合と、自発光素子17に電流を流して発光さ
せる場合とにおいて、該複数のトランジスタの接続を並
列と直列とに切替えて用いる点に特徴がある。図1
(A)(B)では、第1スイッチ12及び第2スイッチ
13を、第1走査線(Gaj)からの信号によりオン・オフの
制御を行っていることが、駆動用素子15の複数のトラ
ンジスタを、並列接続状態と直列接続状態とを切替える
手段となっている。
【0033】一例として駆動用素子15が4つのトラン
ジスタ20a〜20dで構成された場合の画素11を図
1(C)(D)に示し、画素11における動作について
以下に説明する。
【0034】図1(C)は画素11にデータ電流を書込
む場合を示し、図1(D)は自発光素子を発光させる場
合を示している。なお図1(C)(D)において、第1
スイッチ12、第2スイッチ13、駆動用素子15、自
発光素子17、信号線(Si)及び電源線(Vi)以外の素子、
配線は図示を省略する。
【0035】最初に、画素11にデータ電流を書込む場
合について説明する。図1(C)において、第1スイッ
チ12及び第2スイッチ13は、第1走査線(Gaj)から
与えられる信号によりオンになる。すると駆動用素子1
5は、各トランジスタがダイオード接続状態となり、か
つ相互に並列接続状態になる。電流経路は、電源線(Vi)
から第2スイッチ13、駆動用素子15、第1スイッチ
12を通って、信号線(Si)に達する経路である。このと
きの電流値IWは、ビデオ信号のデータ電流値であり、
信号線駆動回路(図示せず)が信号線(Si)に出力する所
定の電流値である。
【0036】次いで、自発光素子17を発光させる場合
について説明する。図1(D)において、第1スイッチ
12及び第2スイッチ13は、第1走査線(Gaj)から与
えられる信号によりオフになる。すると駆動用素子15
は、各トランジスタが相互に直列接続状態になる。電流
経路は、電源線(Vi)からトランジスタ20a、20b、
20c、20dを通って自発光素子17に達する経路で
ある。このときの電流値IEにより、自発光素子17の
発光輝度が決まる。
【0037】最後に、自発光素子17に逆方向バイアス
を印加する場合について説明する。
【0038】図1(E)において、対向電源(陰極)1
9aの電位を陽極の電位よりも高くすることで、自発光
素子17に逆方向バイアスを印加することが出来る。な
お図1(E)は、対向電源19aからスイッチ14の方
向に矢印が図示してある。実際には自発光素子17に逆
方向バイアスを印加すると電流は流れないが、図1
(E)では説明を分かりやすくするために図示してい
る。
【0039】上述したように、本発明は、画素にデータ
電流を書込むときには、駆動用素子15を構成するトラ
ンジスタ20a〜20dを並列に使用する(図1
(C))。他方、画素11が有する自発光素子17に電
流を流すとき、すなわち自発光素子を駆動しているとき
には、駆動用素子15を構成するトランジスタ20a〜
20dを直列に使用する(図1(D))。従って、トラ
ンジスタ20a〜20dの電気的特性が同一であると仮
定すれば、書込み時の電流値IWは、自発光素子駆動時
の電流値IEの16倍(=42倍)となる。より一般的に
は、駆動用素子15を構成するトランジスタの数がn個
の場合を考えると、該トランジスタの全てが同一の電気
的特性をもつの条件の下では、ビデオ信号書込み時の電
流値IWと自発光素子駆動時の電流値IEとの間に次式
(1)の関係が成立する。
【0040】
【数1】IW=n2×IE・・・(1)
【0041】なお式(1)が厳密に成立するためには、
駆動用素子15を構成するトランジスタの全てが同一の
電気的特性をもつことが条件となる。しかし該トランジ
スタの電気的特性が、相互に若干のバラつきを伴ってい
る場合であっても、近似的に式(1)が成立するとして
扱うことが現実的には可能である。
【0042】従って本発明では、駆動用素子15を複数
のトランジスタで構成し、画素11にビデオ信号電流を
書込む場合と、自発光素子を発光させる場合とにおい
て、該複数のトランジスタの接続を並列と直列とに切替
えて用いることで、書込み時の電流値IWと自発光素子
駆動時の電流値IEとを任意に設定することができる特
長を有する。
【0043】また本発明の別の特長として、駆動用素子
15を構成する各トランジスタの電気的特性が、相互に
若干のバラつきを伴っていたとしても、その影響が自発
光素子駆動電流IEに反映されてしまうのを大きく軽減
できる点がある。これに関しては、具体的な例を挙げ
て、実施の形態5において説明する。
【0044】さらに、図10(A)のようなカレントミ
ラーを用いる画素回路においては、画素内の2つのトラ
ンジスタに関する限り、同一の電気的特性もつことが要
求されてしまう問題があった。しかしながら本発明で
は、同一の画素内におけるトランジスタでさえも、相互
に電気的特性が若干異なることを既に前提としている。
すなわち本発明は、トランジスタの特性バラつきに対す
る耐性の点において、電流入力方式のカレントミラーを
用いる画素回路と比較して優れている。その結果、本発
明は、結晶粒界における欠陥等に起因するポリシリコン
TFTの電気的特性バラつきが存在しても、自発光素子
駆動電流IEを実用レベルにまで均一化することが可能
となる。
【0045】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以上、本発明の
表示装置、発光装置の画素の概略を図1を用いて述べ
た。実施の形態1では、本発明の表示装置、発光装置の
画素の具体的例について、図2〜4を用いて説明する。
簡単にするため、駆動用素子15を構成するトランジス
タ数nが、2〜4の場合の例を挙げる。
【0046】最初の例を、図2(A)を用いて説明す
る。
【0047】図2(A)には、j行i列目に配置された画
素11を示す。そして画素11は、信号線(Si)、電源線
(Vi)、走査線(Gaj)、トランジスタ21〜26、容量素
子27、自発光素子28を有する。図2(A)に示す画
素11は、図1(A)に示す画素11を具体的にトラン
ジスタで図示したものであり、pチャネル型のトランジ
スタ21、22は第1スイッチ12に相当する。pチャ
ネル型のトランジスタ23は第2スイッチ13に相当
し、nチャネル型のトランジスタ24は第3スイッチ1
4に相当する。pチャネル型のトランジスタ25、26
は駆動用素子15に相当する。
【0048】トランジスタ21〜24の各ゲート電極
は、走査線(Gaj)に接続されている。容量素子27は、
トランジスタ25のゲート・ソース間電圧を保持する役
割を担う。なお、トランジスタ25、26のゲート容量
が大きい場合や、該ノードの寄生容量が大きい場合など
では、容量素子27は必ずしも設けなくてもよい。
【0049】図2(A)に示す画素11に、ビデオ信号
データ電流を書込むときには、走査線(Gaj)に低電位信
号を送り、トランジスタ21〜23をオン、トランジス
タ24をオフにする。このとき、トランジスタ25、2
6は電流経路上、互いに並列接続の関係になる。一方、
自発光素子28に電流を流すときには、走査線(Gaj)に
高電位信号を送り、トランジスタ21〜23をオフ、ト
ランジスタ24をオンにする。このとき、トランジスタ
25、26は電流経路上、互いに直列接続の関係にな
る。
【0050】図2(A)の例では、駆動用素子15のト
ランジスタ25、26の接続関係の切替えを、第1走査
線(Gaj)のみで制御する。また、第1スイッチを2個、
第2スイッチを1個のトランジスタのみという、最少個
数のトランジスタで構成する。このように図2(A)の
例は、走査線数及びトランジスタ数を少なく抑えている
ため、開口率の確保や歩留まりの向上を重視する場合に
は好ましい構成である。
【0051】次いで図2(A)とは別の例を、図2
(B)を用いて説明する。
【0052】図2(B)には、j行i列目に配置された画
素11を示す。そして画素11は、信号線(Si)、電源線
(Vi)、第1走査線(Gaj)、第2走査線(Gbj)、トランジス
タ31〜39、42、容量素子40、自発光素子41を
有する。図2(B)に示す画素11は、図1(B)に示
す画素11を具体的にトランジスタで図示したものであ
り、pチャネル型のトランジスタ31〜34は第1スイ
ッチ12に相当する。pチャネル型のトランジスタ3
5、36は第2スイッチ13に相当し、nチャネル型の
トランジスタ37は第3スイッチ14に相当する。pチ
ャネル型のトランジスタ38、39は駆動用素子15に
相当する。nチャネル型のトランジスタ42は第4スイ
ッチ18に相当する。
【0053】トランジスタ31〜34の各ゲート電極
は、第1走査線(Gaj)に接続されている。トランジスタ
35〜37、42の各ゲート電極は、第2走査線(Gbj)
に接続されている。容量素子40は、トランジスタ38
のゲート・ソース間電圧を保持する役割を担う。なお、
トランジスタ38、39のゲート容量が大きい場合や、
該ノードの寄生容量が大きい場合などでは、容量素子4
0は必ずしも設けなくてもよい。
【0054】図2(B)に示す画素11に、ビデオ信号
データ電流を書込むときには、第1走査線(Gaj)及び第
2走査線(Gbj)に低電位信号を送り、トランジスタ31
〜36をオン、トランジスタ37、42をオフにする。
このとき、トランジスタ38、39は電流経路上、互い
に並列接続の関係になる。一方、自発光素子41に電流
を流すときには、走査線(Gaj)に高電位信号を送り、ト
ランジスタ31〜36をオフ、トランジスタ37、42
をオンにする。このとき、トランジスタ38、39は電
流経路上、互いに直列接続の関係になる。
【0055】図2(B)の例では、駆動用素子15のト
ランジスタ38、39の接続関係の切替えを、第1走査
線(Gaj)及び第2走査線(Gbj)を用いて制御する。しかし
第2走査線(Gbj)により制御されるトランジスタは、い
ずれも信号線(Si)とは接続していない。また自発光素子
41に電流を流し発光させるか否かは、第1走査線(Ga
j)の電位に関わりなく、第2走査線(Gbj)の電位のみに
より制御できる特徴がある。従って、データ電流を書込
むとき以外で、第2走査線(Gbj)に第1走査線(Gaj)とは
独立の信号を送ることで、自発光素子41の発光時間を
任意に制御できる。
【0056】これは、中間階調表現を時間階調方式によ
り表現する場合に、非常に重要な特長である。ポリシリ
コンTFTにより形成された駆動回路を有するAM型O
LED表示装置に、時間階調方式を適用する場合には、
列走査期間中に自発光素子の発光を停止させる手段なし
には、十分な多階調表示が困難なためである。また、中
間階調表現をアナログ的なビデオ信号データ電流を用い
ることで表現する場合であっても、ホールド型ディスプ
レイ特有の動画ボケを防止するために、インパルス型の
発光を行う等の用途に有用である(ホールド型ディスプ
レイ特有の動画ボケについては、例えばT. Kurita, Pro
c. AM-LCD 2000 p.p.1-4 (2000) 等を参照)。
【0057】また図2(B)の例の別の特長としては、
ビデオ信号データ電流の記憶がより正確に行える点があ
る。図2(A)の例では、データ電流の書込み時に、ト
ランジスタ25は電源線(Vi)に直接接続するのに対し、
トランジスタ26はトランジスタ23を介して接続す
る。よって、トランジスタ23による電圧降下分だけ、
データ電流の書込み時が不正確となる。しかしながら、
図2(B)の例では、トランジスタ38はトランジスタ
35を介して、トランジスタ39はトランジスタ36を
介して、電源線(Vi)に接続する。トランジスタ35とト
ランジスタ36による電圧降下を、同程度となるように
すれは、ビデオ信号データ電流の記憶をより正確に行う
ことができる。
【0058】続いて3つ目の例を、図3(A)を用いて
説明する。
【0059】図3(A)には、j行i列目に配置された画
素11を示す。そして画素11は、信号線(Si)、電源線
(Vi)、第1走査線(Gaj)、第2走査線(Gbj)、トランジス
タ51〜57、60、容量素子58、自発光素子59を
有する。図3(A)に示す画素11は、図1(B)に示
す画素11を具体的にトランジスタで図示したものであ
り、nチャネル型のトランジスタ51〜53は第1スイ
ッチ12に相当する。nチャネル型のトランジスタ54
は第2スイッチ13に相当し、pチャネル型のトランジ
スタ55は第3スイッチ14に相当する。pチャネル型
のトランジスタ56、57は駆動用素子15に相当す
る。nチャネル型のトランジスタ60は第4スイッチ1
8に相当する。
【0060】トランジスタ51〜55の各ゲート電極
は、第1走査線(Gaj)に接続されている。トランジスタ
60のゲート電極は、第2走査線(Gbj)に接続されてい
る。容量素子58は、トランジスタ56のゲート・ソー
ス間電圧を保持する役割を担う。なお、トランジスタ5
6、57のゲート容量が大きい場合や、該ノードの寄生
容量が大きい場合などでは、容量素子58は必ずしも設
けなくてもよい。
【0061】図3(A)に示す画素11に、ビデオ信号
データ電流を書込むときには、第1走査線(Gaj)に高電
位信号を送り、トランジスタ51〜54をオン、トラン
ジスタ55をオフにする。このとき、トランジスタ5
6、57は電流経路上、互いに並列接続の関係になる。
一方、自発光素子59に電流を流すときには、走査線(G
aj)に低電位信号を送り、トランジスタ51〜54をオ
フ、トランジスタ55をオンにする。このとき、トラン
ジスタ56、57は電流経路上、互いに直列接続の関係
になる。
【0062】なお上記の間、第2走査線(Gbj)には低電
位信号を送り、トランジスタ60をオフしておく。
【0063】図3(A)に示す画素11においても、図
2(B)の例の場合と同様に、第2走査線(Gbj)に送る
信号により、自発光素子59の発光時間を任意に制御で
きる。すなわち自発光素子59が発光している間、第2
走査線(Gbj)に高電位信号をおくり、トランジスタ60
をオンにすると、トランジスタ56がオフとなって、自
発光素子59は消光する。但し、自発光素子59を一度
消光させると、再度ビデオ信号データ電流を書込まなく
ては、自発光素子59を発光させられない。この点は、
図2(B)の例と異なる。
【0064】図3(A)に示す画素11において、自発
光素子59の発光時間を任意に制御できることの特長
は、図2(B)の例の場合と同様である。すなわち、ま
ず中間階調表現を時間階調方式により表現することが可
能となる。また中間階調表現をアナログ的なビデオ信号
データ電流を用いることで表現する場合であっても、ホ
ールド型ディスプレイ特有の動画ボケを防止するため
に、インパルス型の発光を行う等の用途に有用である。
【0065】図3(A)に示す画素11においては、第
1、第2スイッチ12のトランジスタ51〜54、第4
スイッチ18のトランジスタ60はnチャネル型であ
り、第3スイッチ14のトランジスタ55はpチャネル
型である。これは、図2(A)(B)の例の場合と異な
っている。しかしこれは、スイッチのトランジスタのチ
ャネル型に関して、特に制限がないことを例示したもの
にすぎない。
【0066】続いて4つ目の例を、図3(B)を用いて
説明する。
【0067】図3(B)には、j行i列目に配置された画
素11を示す。そして画素11は、信号線(Si)、電源線
(Vi)、第1走査線(Gaj)、第2走査線(Gbj)、トランジス
タ71〜82、85、容量素子83、自発光素子84を
有する。図3(B)に示す画素11は、図1(B)に示
す画素11を具体的にトランジスタで図示したものであ
り、pチャネル型のトランジスタ71〜75は第1スイ
ッチ12に相当する。pチャネル型のトランジスタ76
〜78は第2スイッチ13に相当し、nチャネル型のト
ランジスタ79は第3スイッチ14に相当する。pチャ
ネル型のトランジスタ80〜82は駆動用素子15に相
当する。nチャネル型のトランジスタ85は第4スイッ
チ18に相当する。
【0068】トランジスタ71〜75、85の各ゲート
電極は、第1走査線(Gaj)に接続されている。トランジ
スタ76〜79のゲート電極は、第2走査線(Gbj)に接
続されている。容量素子83は、トランジスタ80のゲ
ート・ソース間電圧を保持する役割を担う。なお、トラ
ンジスタ80〜82のゲート容量が大きい場合や、該ノ
ードの寄生容量が大きい場合などでは、容量素子83は
必ずしも設けなくてもよい。
【0069】図3(B)に示す画素11に、ビデオ信号
データ電流を書込むときには、第1走査線(Gaj)及び第
2走査線(Gbj)に低電位信号を送り、トランジスタ71
〜78をオン、トランジスタ79、85をオフにする。
このとき、トランジスタ80〜82は電流経路上、互い
に並列接続の関係になる。一方、自発光素子84に電流
を流すときには、走査線(Gaj)に高電位信号を送り、ト
ランジスタ71〜78をオフ、トランジスタ79、85
をオンにする。このとき、トランジスタ80〜82は電
流経路上、互いに直列接続の関係になる。
【0070】図3(B)の例では、駆動用素子15のト
ランジスタ80〜82の接続関係の切替えを第1走査線
(Gaj)及び第2走査線(Gbj)を用いて制御する。しかし第
2走査線(Gbj)により制御されるトランジスタは、いず
れも信号線(Si)とは接続していない。また自発光素子8
4に電流を流し発光させるか否かは、第1走査線(Gaj)
の電位に関わりなく、第2走査線(Gbj)の電位のみによ
り制御できる特徴がある。従って、データ電流を書込む
とき以外で、第2走査線(Gbj)に第1走査線(Gaj)とは独
立の信号を送ることで、自発光素子84の発光時間を任
意に制御できる。これは図2(B)の例と同様である。
【0071】従って、図3(B)に示す画素11におい
ても、自発光素子84の発光時間を任意に制御できるこ
とに起因した、以下の特長がある。すなわち、中間階調
表現を時間階調方式により表現することが可能となるこ
とである。また中間階調表現をアナログ的なビデオ信号
データ電流を用いることで表現する場合であっても、ホ
ールド型ディスプレイ特有の動画ボケを防止するため
に、インパルス型の発光を行う等の用途に有用であるこ
とである。
【0072】5つ目の例を、図4(A)を用いて説明す
る。
【0073】図4(A)には、j行i列目に配置された画
素11を示す。そして画素11は、信号線(Si)、電源線
(Vi)、第1走査線(Gaj)、第2走査線(Gbj)、トランジス
タ91〜103、106、容量素子104、自発光素子
105を有する。図4(A)に示す画素11は、図1
(B)に示す画素11を具体的にトランジスタで図示し
たものであり、pチャネル型のトランジスタ91〜94
は第1スイッチ12に相当する。pチャネル型のトラン
ジスタ95〜98は第2スイッチ13に相当し、nチャ
ネル型のトランジスタ99は第3スイッチ14に相当す
る。pチャネル型のトランジスタ100〜103は駆動
用素子15に相当する。nチャネル型のトランジスタ1
04は第4スイッチ18に相当する。
【0074】トランジスタ91〜94の各ゲート電極
は、第1走査線(Gaj)に接続されている。トランジスタ
95〜99、106のゲート電極は、第2走査線(Gbj)
に接続されている。容量素子104は、トランジスタ1
00のゲート・ソース間電圧を保持する役割を担う。な
お、トランジスタ100〜103のゲート容量が大きい
場合や、該ノードの寄生容量が大きい場合などでは、容
量素子104は必ずしも設けなくてもよい。
【0075】図4(A)に示す画素11に、ビデオ信号
データ電流を書込むときには、第1走査線(Gaj)及び第
2走査線(Gbj)に低電位信号を送り、トランジスタ91
〜98をオン、トランジスタ99、106をオフにす
る。このとき、トランジスタ100〜103は電流経路
上、互いに並列接続の関係になる。一方、自発光素子1
05に電流を流すときには、走査線(Gaj)に高電位信号
を送り、トランジスタ91〜98をオフ、トランジスタ
99、106をオンにする。このとき、トランジスタ1
00〜103は電流経路上、互いに直列接続の関係にな
る。
【0076】図4(A)の例では、駆動用素子15のト
ランジスタ100〜103の接続関係の切替えを、第1
走査線(Gaj)及び第2走査線(Gbj)を用いて制御する。し
かし第2走査線(Gbj)により制御されるトランジスタ
は、いずれも信号線(Si)とは接続していない。また自発
光素子105に電流を流し発光させるか否かは、第1走
査線(Gaj)の電位に関わりなく、第2走査線(Gbj)の電位
のみにより制御できる特徴がある。従って、データ電流
を書込むとき以外で、第2走査線(Gbj)に第1走査線(Ga
j)とは独立の信号を送ることで、自発光素子84の発光
時間を任意に制御できる。これは図2(B)の例と同様
である。
【0077】従って、図4(A)に示す画素11におい
ても、自発光素子84の発光時間を任意に制御できるこ
とに起因する以下の特長がある。すなわち、まず中間階
調表現を時間階調方式により表現することが可能となる
ことである。また中間階調表現をアナログ的なビデオ信
号データ電流を用いることで表現する場合であっても、
ホールド型ディスプレイ特有の動画ボケを防止するため
に、インパルス型の発光を行う等の用途に有用であるこ
とである。
【0078】6つ目の例を、図4(B)を用いて説明す
る。
【0079】図4(B)には、j行i列目に配置された画
素11を示す。そして画素11は、信号線(Si)、電源線
(Vi)、第1走査線(Gaj)、第2走査線(Gbj)、トランジス
タ111〜120、122、容量素子123、自発光素
子121を有する。図4(B)に示す画素11は、図1
(B)に示す画素11を具体的にトランジスタで図示し
たものであり、pチャネル型のトランジスタ111〜1
13は第1スイッチ12に相当する。pチャネル型のト
ランジスタ114、115は第2スイッチ13に相当
し、nチャネル型のトランジスタ116は第3スイッチ
14に相当する。pチャネル型のトランジスタ117〜
120は駆動用素子15に相当する。pチャネル型のト
ランジスタ122は第4スイッチ18に相当する。
【0080】トランジスタ111〜116の各ゲート電
極は、第1走査線(Gaj)に接続されている。トランジス
タ122のゲート電極は、第2走査線(Gbj)に接続され
ている。容量素子123は、トランジスタ117のゲー
ト・ソース間電圧を保持する役割を担う。なお、トラン
ジスタ117〜120のゲート容量が大きい場合や、該
ノードの寄生容量が大きい場合などでは、容量素子12
3は必ずしも設けなくてもよい。
【0081】図4(B)に示す画素11に、ビデオ信号
データ電流を書込むときには、第1走査線(Gaj)に高電
位信号を送り、トランジスタ111〜115をオン、ト
ランジスタ116をオフにする。このとき、トランジス
タ117〜120は電流経路上、互いに並列接続の関係
になる。一方、自発光素子121に電流を流すときに
は、第1走査線(Gaj)に低電位信号を送り、トランジス
タ111〜115をオフ、トランジスタ116をオンに
する。このとき、トランジスタ117〜120は電流経
路上、互いに直列接続の関係になる。
【0082】なお上記の間、第2走査線(Gbj)には低電
位信号を送り、トランジスタ122をオフしておく。
【0083】図4(B)に示す画素11においても、図
2(B)の例の場合と同様に、第2走査線(Gbj)に送る
信号により、自発光素子121の発光時間を任意に制御
できる。すなわち自発光素子121が発光している期間
において、第2走査線(Gbj)に高電位信号をおくり、ト
ランジスタ122をオンにすると、トランジスタ117
がオフとなり自発光素子121は消光する。ただし自発
光素子121を一度消光させると、再度ビデオ信号デー
タ電流を書込まなくては、自発光素子121を発光させ
られない。この点は、図2(B)の例と異なる。
【0084】図4(B)に示す画素11において、自発
光素子121の発光時間を任意に制御できることの特長
は、図2(B)の例の場合と同様である。すなわち、ま
ず中間階調表現を時間階調方式により表現することが可
能となる。また中間階調表現をアナログ的なビデオ信号
データ電流を用いることで表現する場合であっても、ホ
ールド型ディスプレイ特有の動画ボケを防止するため
に、インパルス型の発光を行う等の用途に有用である。
【0085】以上、本発明の表示装置、発光装置の画素
11の例として、それぞれ異なる構成の6種類の画素1
1を図2〜4を用いて説明した。しかし本発明の表示装
置、発光装置の画素構成は、これら6種に限定されるわ
けではない。
【0086】(実施の形態2)本実施の形態では、画素
11の駆動方法を説明する。図4(B)に示した画素1
1の場合を一例に挙げて、図5を用いて説明する。
【0087】最初に、ビデオ信号書込み動作と発光動作
について説明する。
【0088】まず画素11の周囲に設けられた走査線駆
動回路(図示せず)から出力される信号によって、j行
目の第1走査線(Gaj)が選択される。すなわち、第1走査
線(Gaj)に低電位(Lレベル)信号が出力され、トラン
ジスタ111〜116のゲート電極が低電位(Lレベ
ル)となる。このとき、pチャネル型のトランジスタ1
11〜115がオンとなり、nチャネル型のトランジス
タ116がオフとなる。そして画素11の周囲に設けら
れた信号線駆動回路(図示せず)から、i列目の信号線
(Si)を介して画素11にビデオ信号データ電流IWが入
力される。
【0089】トランジスタ111〜113がオンする
と、トランジスタ117〜120は、ドレインとゲート
が短絡されたダイオード接続状態となる。すなわち画素
11は、並列な4つのダイオードと回路的に等価とな
る。この状態で画素11の電源線(Vi)と信号線(Si)の間
に、電流IWを流す(図5(A)を参照)。
【0090】並列な4つのダイオードを流れる電流IW
が定常状態になった後、第1走査線(Gaj)を高電位(Hレ
ベル)にする。するとトランジスタ111〜113はオ
フとなり、ビデオ信号データ電流IWが画素に記憶され
る。
【0091】続いて第1走査線(Gaj)が高電位(Hレベ
ル)となると、pチャネル型のトランジスタ111〜1
15がオフとなり、nチャネル型のトランジスタ116
がオンとなる。トランジスタ117〜120は直列状態
に接続が組みかえられる。このときトランジスタ120
が飽和領域で動作するようにあらかじめ電圧条件を設定
しておくと、駆動用素子は自発光素子に定電流IEを供
給する。
【0092】本実施の形態では、駆動用素子は4つのト
ランジスタにより構成されているため、定電流IEの値
は、ビデオ信号データ電流IWの約16分の1の大きさ
になる。より一般的に記載するとは、駆動用素子がn個
のトランジスタにより構成されている場合には、電流I
Eは、ビデオ信号データ電流IWの約n2分の1の大きさ
となる。
【0093】本実施の形態では、書込みデータ電流IW
を、自発光素子の駆動電流IEの約16倍の大きな値に
することができる。そのため、寄生容量等のために自発
光素子駆動電流IE程度の微小電流を、直接速やかに画
素に書込むことが難しい場合であっても、ビデオ信号デ
ータ電流IWを画素に書込むことが可能となる。
【0094】なお本実施の形態は、中間階調表現の方法
として、アナログビデオ方式を採用してもよいし、ディ
ジタルビデオ方式を採用してもよい。アナログビデオ方
式の場合、ビデオ信号データ電流として、アナログ的に
変化するデータ電流IWを用いる。ディジタルビデオ方
式の場合は、一つのデータ電流IWのみを基準のオン電
流として単位輝度を用意する。そして、単位輝度を時間
的に足し合わせて階調表現する、時間階調法を用いるの
が便利である(ディジタル時間階調法とも称される)。
あるいは、単位輝度を面積的に足し合わせて階調表現す
る面積階調法や、時間階調法と面積階調法を組み合わせ
る方法で、ディジタルビデオ方式を行うこともできる。
【0095】また本実施の形態において、アナログビデ
オ方式、ディジタルビデオ方式のいずれを採用したとし
ても、ビデオ信号データ電流IWを0とする場合が必要
となることがある。しかし、ビデオ信号データ電流IW
を0とする場合は、自発光素子の発光輝度を0とすると
いうことであるため、IWを画素に正確に書込み記憶さ
せる必要はない。従って、このような場合には駆動用素
子のトランジスタ117〜120がオフとなるようなゲ
ート電圧を信号線(Si)に直接出力してもよい。すなわ
ち、例外的にビデオ信号を電流値でなく、電圧値で出力
してもよい。
【0096】次に、発光停止動作について説明する。
【0097】まず画素11の周囲に設けられた別の走査
線駆動回路(図示せず)から出力される信号によって、
j行目の第2走査線(Gbj)が選択される。すなわち、第2
走査線(Gbj)に低電位(Lレベル)信号が出力される。
pチャネル型のトランジスタ122は、ゲート電極が低
電位(Lレベル)となるためにオン状態となる。
【0098】するとトランジスタ117のソースとゲー
トが短絡され、オフとなる。その結果、自発光素子12
1への電流供給は遮断され、発光は停止する。
【0099】このような発光停止動作を利用することに
よって、自発光素子121の発光時間を、1列走査時間
の制約を受けずに、任意に制御することが可能となる。
これは、まず中間階調表現を時間階調方式により表現す
ることが容易となることに利点がある。また中間階調表
現をアナログ的なビデオ信号データ電流を用いることで
表現する場合であっても、ホールド型ディスプレイ特有
の動画ボケを防止するために、インパルス型の発光を行
うこと等に利点がある。
【0100】最後に、自発光素子121に逆方向バイア
スを印加する動作について説明する。
【0101】自発光素子121に逆方向バイアスを印加
するときは、対向電源(陰極)124の電位を陽極の電
位よりも高くして行う。なお逆方向バイアスを印加する
動作は、自発光素子121が発光していない期間に行え
ばよく、例えば逆方向バイアスを印加する動作と発光停
止動作とを同時に行うことも出来る。また、逆方向バイ
アスを印加するタイミングは、特に限定されず、例え
ば、ビデオ信号が入力される毎や1フレーム期間毎など
任意に設定することが出来る。
【0102】本実施の形態は、実施の形態1と任意に組
み合わせることが可能である。
【0103】(実施の形態3)本実施の形態では、自発
光素子17に逆方向バイアス電圧を印加するために、新
たに半導体素子を配置した場合について、図11を用い
て説明する。
【0104】図11(A)に示す画素11は、図1
(A)に示す画素11にスイッチ19b及び電源線(Va
i)、並びに第2走査線(Gbj)を配置した構成である。
また図11(B)に示す画素11は、図1(B)に示す
画素11にスイッチ19b及び電源線(Vai)、並びに
第3走査線(Gcj)を配置した構成である。図11
(A)(B)に示す画素11の構成の説明は、図1
(A)(B)の画素11の構成の説明に準ずるので、本
実施の形態では省略する。
【0105】そして、図11(A)(B)に示す画素1
1に逆方向バイアスを印加するときの動作を図11
(C)を用いて説明する。第3走査線(Gcj)を介し
てスイッチ19aに信号が入力されて、スイッチ19a
が導通状態になると、自発光素子17に逆方向バイアス
が印加される。つまり、スイッチ19aが導通状態にな
ると、電源線(Vai)と自発光素子17とが電気的に接続
された状態になるようにする。このとき、上記電源線(V
ai)の電位を発光素子17の対向電源19aの電位より
も低くしておくことで、上記スイッチ19aが導通状態
になると同時に、自発光素子17に逆方向バイアスが印
加されるようにする。
【0106】なおスイッチ19aには、図11(D)に
示すトランジスタ、図11(E)に示すダイオード、図
11(F)に示すゲート電極とドレイン電極とが接続さ
れたnチャネル型のトランジスタ、図11(G)に示す
ゲート電極とドレイン電極とが接続されたpチャネル型
のトランジスタなどが用いられる。なお、スイッチ19
aとしてトランジスタのような三端子素子を用いるとき
には、図11(A)に示す画素11では第2走査線(Gb
j)、図11(B)に示す画素11では第3走査線(Gc
j)を配置することが必要だが、図11(E)に示すダ
イオードや、ゲート電極とドレイン電極とが接続された
トランジスタなどの2端子素子を用いるときは、上記の
ような配線を配置する必要はない。
【0107】続いて、本実施の形態の構成を、図4、5
に示した画素11に適用した場合について、図12を用
いて説明する。
【0108】図12に示す画素11は、図4、5に示し
た画素11に、トランジスタ125及び電源線(Va
i)、並びに第3走査線(Gcj)が新たに設けられてい
る。図12に示す画素11の詳しい構成の説明は、図
4、5に示した画素11の構成の説明に準ずるので本実
施の形態では省略する。
【0109】そして、図12に示す画素11の動作につ
いて説明する。ビデオ信号書込み動作及び発光動作、並
びに発光停止動作は、上述した実施の形態2に準ずるの
で、本実施の形態では説明を省略する。そして本実施の
形態では、逆方向バイアスを印加する動作のみを説明す
る。
【0110】逆方向バイアスを印加する動作は、まず第
3走査線(Gcj)を介して入力される信号により、ト
ランジスタ125が導通状態になると、自発光素子12
1と電源線(Vai)が電気的に接続された状態になる。
このとき、電源線(Vai)の電位を、自発光素子121
の電位よりも低くしておくことで、トランジスタ125
が導通状態になると同時に、自発光素子125に逆方向
バイアスを印加することが出来る。
【0111】なお逆方向バイアスを印加する動作は、自
発光素子121が発光していない期間に行えばよく、例
えば逆方向バイアスを印加する動作と発光停止動作とを
同時に行うことも出来る。また逆方向バイアスを印加す
るタイミングは、特に限定されず任意に設定すればよ
い。例えば、ビデオ信号が入力される毎や1フレーム期
間毎など任意に設定することが出来る。
【0112】本実施の形態は、実施の形態1、2と任意
に組み合わせることが可能である。
【0113】(実施の形態4)本実施の形態では、本発
明の表示装置、発光装置における画素の平面レイアウト
(上面図)例を提示する。本実施の形態の画素回路とし
ては、図3(B)に示した画素回路を例に挙げて説明す
る。
【0114】図6には、j行i列目の画素11を示す。図
6において、二点破線で囲んだ領域が画素11に相当す
る。点模様の領域は、ポリシリコン膜である。右上り斜
線と右下り二重斜線は、それぞれ別の層の導電体膜(金
属膜等)である。バツ印は層間の接触点を示す。そし
て、チェック模様の領域86は自発光素子54の陽極に
相当する。
【0115】第1走査線(Gaj)下には、トランジスタ71
〜75、85が形成されている。第2走査線(Gbj)下に
は、トランジスタ76〜79が形成されている。電源線
(Vi)の下に容量素子83が形成されている。
【0116】駆動用素子を構成する3つのトランジスタ
80〜82は同サイズに揃えて互いに隣接させて形成さ
れている。このように形成することで、トランジスタを
作製する段階から、同一画素内におけるトランジスタ8
0〜82間のバラつきが、大きくなりにくくすることは
できる。本発明の構成である「並列書込み直列駆動」
は、駆動用素子を構成する複数のトランジスタ間に元々
存在するバラつきの影響を、さらに小さくする手法であ
る。したがって、当初からバラつきが抑えられた複数の
トランジスタを駆動用素子に用いるのであれば、本発明
の効果を非常に大きく生かすことができるため好まし
い。そして、自発光素子の発光輝度のバラつきは、さら
に僅少となる。
【0117】なお本発明の表示装置、発光装置を作製す
る工程については、例えば、特開2001−34393
3等を参照できる。駆動用素子を構成する複数のトラン
ジスタは、ソースとドレインについては対称的である方
が好ましい。しかしながら、複数のトランジスタのソー
スとドレインが対称的であることが必須ではない。
【0118】本実施の形態は、実施の形態1〜3と任意
に組み合わせることが可能である。
【0119】(実施の形態5)本実施の形態では、本発
明の表示装置、発光装置の構成の例について図7を用い
て説明する。画素内ではなく、装置の全体的な構成の例
を説明する。
【0120】本発明の表示装置、発光装置は、基板18
01上に、複数の画素がマトリクス状に配置された画素
部1802を有する。画素部1802の周辺部には、信
号線駆動回路1803、第1の走査線駆動回路1804
及び第2の走査線駆動回路1805が配置されている。
信号線駆動回路1803と、第1の走査線駆動回路18
04及び第2の走査線駆動回路1805には、FPC1
806を介して、外部より電源や信号が供給される。
【0121】図7(A)の例においては、信号線駆動回
路1803と、走査線駆動回路1804及び1805が
集積されているが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。例えば、第2の走査線駆動回路1805を欠いて
いてもよい。あるいは、信号線駆動回路1803、走査
線駆動回路1804及び1805を欠いていてもよい。
【0122】第1の走査線駆動回路1804及び第2の
走査線駆動回路1805の例を、図7(B)を用いて説
明する。図7(B)に示す走査線駆動回路1804及び
1805は、シフトレジスタ1821、バッファ回路1
822をそれぞれ有している。
【0123】図7(B)の回路の動作を簡単に説明す
る。シフトレジスタ1821は、クロック信号(G−C
LK)、クロック反転信号(G−CLKb)、スタート
パルス信号(G−SP)に基づき、順次パルスを出力す
る。該パルスは、バッファ回路1822で電流増幅され
た後、走査線に入力される。こうして走査線は、1行ず
つ順次選択状態となる。
【0124】なお本明細書において、同期タイミングと
は、クロック信号(G−CLK)、クロック反転信号
(G−CLKb)、スタートパルス信号(G−SP)に
基づいて出力されたパルスを指す。
【0125】なお必要に応じ、バッファ回路1822内
にレベルシフタを設置してもよい。レベルシフタによ
り、電圧振幅を変更することができる。
【0126】次いで、信号線駆動回路1803の例を、
図7(C)を用いて説明する。図7(C)に示す信号線
駆動回路1803は、シフトレジスタ1831、第1の
ラッチ回路1832、第2のラッチ回路1833、電流
電圧変換回路1834を有している。
【0127】図7(C)の回路の動作を簡単に説明す
る。図7(C)の回路は、中間階調表示方式として、デ
ィジタル時間階調法を採用した場合の回路である。
【0128】シフトレジスタ1831は、クロック信号
(S−CLK)、クロック反転信号(S−CLKb)、
スタートパルス信号(S−SP)に基づき、順次サンプ
リングパルスを第1のラッチ回路1832に出力する。
各列の第1のラッチ回路1832は、該パルスのタイミ
ングに従って、ディジタルビデオ信号を順次読込む。第
1のラッチ回路1832において、最終列までビデオ信
号の読込みが完了すると、第2のラッチ回路1833に
ラッチパルスが入力される。ラッチパルスにより、各列
の第1のラッチ回路1832に読込まれていたビデオ信
号は、一斉に各列の第2のラッチ回路1833に転送さ
れる。第2のラッチ回路1833に転送されたビデオ信
号は、電圧電流変換回路1834において、適宜形式変
換処理され、画素へ転送される。ビデオ信号のうち、オ
ンデータは電流形式に変換され、オフデータは電圧形式
のまま電流増幅される。ラッチパルス後、シフトレジス
タ1831、第1のラッチ回路1832は、次行のビデ
オ信号読込み動作として、上記動作を繰り返す。
【0129】図7(C)の信号線駆動回路1803の構
成はあくまで一例であり、アナログ階調法を採用した場
合には、別の構成にする。またディジタル時間階調法を
採用した場合であっても、他の構成にすることはでき
る。
【0130】本実施の形態は、実施の形態1〜4と任意
に組み合わせることが可能である。
【0131】(実施の形態6)本実施の形態では、トラ
ンジスタの特性曲線(図8)を用いて、本発明の効果に
ついて説明する。説明を簡単にするため、駆動用素子を
構成するトランジスタの個数が2個の場合を例に挙げて
説明する。画素回路の構成としては、図2(B)に示し
た通りであるとする。またここで用いるトランジスタの
特性曲線は理想的なものであるとしており、実際のトラ
ンジスタの特性曲線とは若干の差異がある。例えば図8
では、トランジスタのチャネル長変調はゼロとしてあ
る。
【0132】トランジスタのソースの電位を基準とし
て、ゲートの電位をVg、ドレインの電位をVd、ソース
ドレイン間に流れる電流をIdとする。但し、トランジ
スタがpチャネル型のときは、正負を入れ替えるなど正
負の向きは適宜設定してある。例えば、図8(A)
(B)において、曲線801〜804は、ある一定のゲ
ート電位Vg下におけるId-Vd特性曲線である。一点鎖
太曲線805は、駆動用素子を構成する2個のトランジ
スタの一方について、ゲートとドレインを短絡すること
により、VgとVdとを等しくした条件下でのId-Vd
化を示したものである。すなわち、一点鎖太曲線805
には、該トランジスタ固有の電気的特性(電界効果移動
度、しきい電圧値)が反映されている。同様に、二点鎖
太曲線806は、駆動用素子を構成する他の一方のトラ
ンジスタについて、ゲートとドレインを短絡することに
より、VgとVdとを等しくした条件下でのId-Vd変化
を示したものである。
【0133】図8(A)(B)は、駆動用素子を構成す
る2個のトランジスタが各々異なった電気的特性をもっ
ている場合に、本発明の構成である「並列書込み直列駆
動」により、自発光素子駆動電流がどうなるかを調べた
ものである。図8(A)は、2個のトランジスタ間にお
いて特に、電界効果移動度の違いが大きい場合の例であ
る。図8(B)は、2個のトランジスタ間において特
に、しきい電圧値の違いが大きい場合の例である。図8
(A)(B)から、結論としては、各場合での自発光素
子駆動電流は、807の三角矢印の長さで示されるとお
りとなる。この理由について、以下に簡単に説明する。
【0134】まず、トランジスタ38、39の特性曲線
として、両トランジスタの特性が等しく、且つ一点鎖太
曲線805が対応する場合を考える。
【0135】データ電流書込み時には、図2(B)のト
ランジスタ31〜36がオンとなる。トランジスタ31
〜34がオンとなることから、駆動用素子を構成する2
個のトランジスタ38、39では、ゲートとドレインが
短絡される。よってトランジスタ38、39の動作点
は、一点鎖太曲線805上の点であり、データ電流値I
Wにより決まるある一点である。仮に該動作点が805
と801の交点としておく。つまり、805と801の
交点の縦軸値Idの2倍が、データ電流値IWであるとし
ておく。
【0136】自発光素子の発光時には、図2(B)のト
ランジスタ31〜36がオフとなり、トランジスタ3
7、42がオンとなる。トランジスタ31〜34がオフ
となることから、トランジスタ38、39のゲート電位
は、データ電流書込み時のままで保持される。そして自
発光素子の発光時には、トランジスタ39が飽和領域で
動作し、トランジスタ38が非飽和領域で動作する。自
発光素子の発光時における、トランジスタ38のId-V
d曲線は801で表され、トランジスタ39のId-Vd
線は803で表される。
【0137】図8(A)に示すグラフにおいて、各一点
鎖線矢印は、長さと縦軸座標は等しい。自発光素子の発
光時におけるトランジスタ38の動作点は、左側の一点
鎖線矢印の右端と801との接点である。そして求める
べき自発光素子の駆動電流I Eは、一点鎖線矢印の縦軸
座標、すなわち、807の実線三角矢印の長さである。
なお図8(B)に示すグラフでも同様であり、求めるべ
き自発光素子駆動電流IEは807の実線三角矢印の長
さである。トランジスタ38の特性曲線とトランジスタ
39の特性曲線が、いずれも等しい場合には、結果的に
は求めるべき自発光素子駆動電流IEは、データ電流値
Wの4分の1の大きさとなる。
【0138】次に、トランジスタ38の特性曲線として
二点鎖太曲線806が対応し、トランジスタ39の特性
曲線として一点鎖太曲線805が対応する場合を考え
る。データ電流値IWは、上で述べたトランジスタ3
8、39の特性曲線としていずれも805が対応する場
合と、同一とする。
【0139】データ電流書込み時には、図2(B)の駆
動用素子を構成する2個のトランジスタ38、39で
は、ゲートとドレインが短絡される。よってトランジス
タ38の動作点は二点鎖太曲線806上の点であり、ト
ランジスタ39の動作点は一点鎖太曲線805上の点で
ある。そして、トランジスタ38の動作点の縦軸座標
と、トランジスタ39の動作点の縦軸座標との和は、デ
ータ電流値IWである。よってトランジスタ38の動作
点は、806と802の交点となる。トランジスタ39
の動作点は、トランジスタ38の動作点と横軸座標が等
しい、曲線805上の点となる。
【0140】自発光素子の発光時には、図2(B)のト
ランジスタ31〜34がオフとなることから、トランジ
スタ38、39のゲート電位は、データ電流書込み時の
ままで保持される。そして自発光素子発光時には、トラ
ンジスタ39が飽和領域で動作し、トランジスタ38が
非飽和領域で動作する。自発光素子発光時における、ト
ランジスタ38のId-Vd曲線は802で表される。
【0141】図8(A)に示すグラフにおいて、同縦軸
座標値にある各二点鎖線矢印は、長さが等しい。図8
(A)において上部に位置する二点鎖線矢印の組が、ト
ランジスタ38の特性曲線として二点鎖太曲線806が
対応しており、トランジスタ39の特性曲線として一点
鎖太曲線805が対応している場合である。自発光素子
の発光時における、トランジスタ38の動作点は、図8
(A)に示すグラフにおいて、左側に位置する該二点鎖
線矢印の右端と802との接点である。そして求めるべ
き自発光素子駆動電流IEは、該二点鎖線矢印の縦軸座
標、すなわち、807の長点線三角矢印(左側)の長さ
である。なお図8(B)上でも同様の事情が成立し、求
めるべき自発光素子駆動電流IEは、807の長点線三
角矢印(左側)の長さである。
【0142】また別の場合として、トランジスタ38の
特性曲線として一点鎖太曲線805が対応し、トランジ
スタ39の特性曲線として二点鎖太曲線806が対応す
る場合も、同様にして行うことができる。本実施の形態
では詳しい説明は省略するが、図8(A)(B)とも、
求めるべき自発光素子駆動電流IEは、807の長点線
三角矢印(右側)の長さとなる。
【0143】さらに別の場合として、トランジスタ3
8、39の特性曲線として、いずれも二点鎖太曲線80
5が対応する場合の検討も、同様に行うことができる。
本実施の形態では詳しい説明は省略するが、図8(A)
(B)とも、求めるべき自発光素子駆動電流IEは、8
07の短点線三角矢印の長さとなる。
【0144】そして、図8(A)(B)における、80
7の三角矢印の長さから、駆動用素子を構成するトラン
ジスタ38、39の特性バラつきが、自発光素子の駆動
電流IEにどのように反映されるかの概略をみることが
できる。
【0145】比較のために、図8(A)(B)には80
8の狭角矢印、809の広角矢印も記載してある。80
8の狭角矢印は、電流入力方式でカレントミラー型を用
いる画素回路の場合において、上記と同様の検討を行っ
た結果である。すなわち、カレントミラーの2つのトラ
ンジスタ間に、上記と同様の特性バラつきが存在したと
き、自発光素子の駆動電流IEがどのようになるのかを
示している。809の広角矢印は、電圧入力方式の画素
回路の場合において、同様の検討を行った結果である。
つまり、異なる画素の自発光素子駆動トランジスタ間
に、上記と同様の特性バラつきが存在したとき、自発光
素子駆動電流IEがどうなるかを示している。
【0146】そして、図8(A)(B)の807の三角
矢印、808の狭角矢印、809の広角矢印を比較する
と、以下に示す点が理解できる。
【0147】まず、807の三角矢印、808の狭角矢
印では、同一画素内の2つのトランジスタ間にさえ特性
バラつきがない限りは、トランジスタの特性曲線が80
5、又は806であったとしても自発光素子の駆動電流
Eは一定となる。すなわち、電流入力方式でカレント
ミラー型を用いる画素回路でも、本発明の「並列書込み
直列駆動」の画素回路でも、基板全体でトランジスタの
特性を一定に揃える必要はなく、同一画素内の2つのト
ランジスタ間の特性バラつきさえ、抑制すれば十分であ
る。この点は、電圧入力方式の画素回路に対して非常に
優位である。
【0148】しかし、同一画素内の二つのトランジスタ
間の特性バラつきが存在すると、808の狭角矢印で
は、自発光素子駆動電流IEのバラつきが大きくなる。
すなわち、電流入力方式でカレントミラー型を用いる画
素回路では、同一画素内の二つのトランジスタ間の特性
バラつきの影響が大きく現れてしまう。極端な場合で
は、電圧入力方式の画素回路よりも、自発光素子駆動電
流IEのバラつきが大きくなることがある。この観点か
ら考えると、本発明の「並列書込み直列駆動」の画素回
路では、同一画素内の二つのトランジスタ間の特性バラ
つきの影響が大きく抑制されている。実際の表示装置、
発光装置では、トランジスタの特性バラつきは、同一画
素内よりも基板全体にわたるものの方が深刻である。し
たがって同一画素内の二つのトランジスタ間の特性バラ
つきは、本発明の「並列書込み直列駆動」の画素回路の
ように抑制されれば、実用上はほとんど問題がなくな
る。
【0149】本実施の形態では、駆動用素子を構成する
トランジスタに個数が、2個の場合を例に、本発明の効
果について説明した。しかし、駆動用素子を構成するト
ランジスタに個数が、3個以上の場合においても同様の
事情が成立する。
【0150】本実施の形態は、実施の形態1〜5と任意
に組み合わせることが可能である。
【0151】(実施の形態7)本実施の形態において
は、有機化合物層として高分子化合物を適用し、さらに
陽極と発光層との間に導電性高分子化合物からなるバッ
ファ層を設けた自発光素子において、直流駆動(常に順
方向バイアスを印加)と、交流駆動(順方向バイアスと逆
方向バイアスを一定周期で交互に印加)を行った際の輝
度劣化について測定を行った結果について述べる。
【0152】図13(A)(B)は、順方向バイアス:3.
7V、逆方向バイアス:1.7V、デューティ50%、
交流周波数60Hzにおいて交流駆動を行った際の信頼
性試験の結果を示している。初期輝度は約400cd/cm2
であった。比較用に、直流駆動(順方向バイアス:3.
65V)を行った際の信頼性試験の結果も同時に示し
た。その結果、直流駆動においては、400時間程度で
輝度が半減したのに対し、交流駆動においては、約70
0時間経過後も、半減には至らなかった。
【0153】図13(C)(D)は、順方向バイアス:3.
8V、逆方向バイアス:1.7V、デューティ50%、
交流周波数600Hzにおいて交流駆動を行った際の信
頼性試験の結果を示している。初期輝度は約300cd/c
m2であった。比較用に、直流駆動(順方向バイアス:
3.65V)を行ったさいの信頼性試験の結果も同時に
示した。結果、直流駆動においては、500時間程度で
輝度が半減したのに対し、交流駆動においては、約70
0時間経過後も、初期輝度の60%程度を保持してい
た。
【0154】以上の結果より、交流駆動を行った自発光
素子は、直流駆動を行った自発光素子よりも信頼性が高
いことが分かる。
【0155】(実施の形態8)本実施の形態では、本発
明の発光装置の断面構造について、図14を用いて簡単
に説明する。なお説明を簡単にするために、図14には
駆動用TFT507と発光素子の断面構造のみを図示す
る。
【0156】図14において、500は絶縁表面を有す
る基板である。基板500上には、駆動用TFT507
が設けられている。そして、駆動用TFT507が有す
る活性層に設けられた不純物領域に接続するように配線
が設けられ、前記配線と接続するように画素電極509
が設けられている。画素電極509上には有機導電体膜
522が設けられ、該有機導電体膜522上には有機薄
膜(発光層)523が設けられている。有機薄膜(発光
層)523上には、対向電極524が設けられている。
【0157】そして、画素電極509、有機導電体膜5
22、有機薄膜(発光層)523及び対向電極524と
の積層体が発光素子に相当する。発光素子から発せられ
る光は、基板500に向かって発せられる場合と、基板
500と反対方向に発せられる場合がある。前者は下面
出射と称され、後者は上面出射と称されており、下面出
射の場合は、画素電極509が陽極に相当し対向電極5
24が陰極に相当する。また上面出射の場合は、画素電
極509が陰極に相当し対向電極524が陽極に相当す
る。
【0158】なお有機薄膜(発光層)523には、赤、
青、緑、白等の光を発する材料を適宜用いることが出来
る。そして、白色の光を発する材料を用いて有機薄膜
(発光層)523を構成するときには、画素電極509
又は対向電極524を透明導電膜で形成し、それに対向
する面にカラーフィルターの着色層を配置するとよい。
そうすると、白色の材料を用いてもカラー表示を実現す
ることが出来る。
【0159】(実施の形態9)本実施の形態では、本発
明の表示装置、発光装置を搭載した電子機器等を、いく
つか例示する。
【0160】本発明の表示装置、発光装置を搭載した電
子機器として、モニター、ビデオカメラ、ディジタルカ
メラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディス
プレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(オ
ーディオコンポ、カーオーディオ等)、ノート型パーソ
ナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイ
ルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子
書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的には
Digital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、
その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)など
が挙げられる。特に、斜め方向から画面を見る機会が多
い電子機器については、視野角の広さが重要視されるた
め、発光装置を用いることが望ましい。それら電子機器
の具体例を図9に示す。
【0161】図9(A)はモニターである。図9(A)
に示すモニターは筐体2001、支持台2002、表示
部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2
005等を有する。本発明の表示装置、発光装置は表示
部2003に用いることができる。なおモニターには、
パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などのすべて
の情報表示装置が含まれる。
【0162】図9(B)はディジタルスチルカメラであ
る。図9(B)に示すディジタルスチルカメラは、本体
2101、表示部2102、受像部2103、操作キー
2104、外部接続ポート2105、シャッター210
6等を含んでいる。本発明の表示装置、発光装置は表示
部2102に用いることができる。
【0163】図9(C)はノート型パーソナルコンピュ
ータである。図9(C)に示すノート型パーソナルコン
ピュータは、本体2201、筐体2202、表示部22
03、キーボード2204、外部接続ポート2205、
ポインティングマウス2206等を含んでいる。本発明
の表示装置、発光装置は表示部2203に用いることが
できる。
【0164】図9(D)はモバイルコンピュータであ
る。図9(D)に示すモバイルコンピュータは、本体2
301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー
2304、赤外線ポート2305等を含んでいる。本発
明の表示装置、発光装置は表示部2302に用いること
ができる。
【0165】図9(E)は記録媒体を備えた携帯型の画
像再生装置(具体的にはDVD再生装置)である。図9
(E)に示すDVD再生装置は、本体2401、筐体2
402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒
体(DVD等)読込み部2405、操作キー2406、
スピーカー部2407等を含んでいる。本発明の表示装
置、発光装置は、表示部A2403、表示部B2404
に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再
生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0166】図9(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘ
ッドマウントディスプレイ)である。図9(F)に示す
ディスプレイは、本体2501、表示部2502、アー
ム部2503等を含んでいる。本発明の表示装置、発光
装置は表示部2502に用いることができる。
【0167】図9(G)はビデオカメラである。図9
(G)に示すビデオカメラは、本体2601、表示部2
602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモ
コン受信部2605、受像部2606、バッテリー26
07、音声入力部2608、操作キー2609等を含ん
でいる。本発明の表示装置、発光装置は表示部2602
に用いることができる。
【0168】図9(H)は携帯電話である。図9(H)
に示す携帯電話は、本体2701、筐体2702、表示
部2703、音声入力部2704、音声出力部270
5、操作キー2706、外部接続ポート2707、アン
テナ2708等を含んでいる。本発明の表示装置、発光
装置は表示部2703に用いることができる。なお、表
示部2703は黒色背景に白色文字を表示することで、
携帯電話の消費電力を抑制することができる。
【0169】将来に自発光素子の発光輝度を安定的に高
くすることが可能となれば、本発明の表示装置、発光装
置から出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影
して、フロント型又はリア型のプロジェクターに用いる
こともできる。
【0170】このように、本発明の適用範囲は極めて広
く、あらゆる分野の電子機器等に使用することが可能で
ある。
【0171】
【発明の効果】本発明はAM型表示装置、発光装置にお
いて、各画素に設置される駆動用素子を複数のトランジ
スタにより構成する。その上で、画素にデータ電流を読
込むときには該複数のトランジスタを並列接続状態に
し、自発光素子を発光させるときには該複数のトランジ
スタを直列接続状態にする。このように、駆動用素子を
構成する複数のトランジスタの接続状態を、並列または
直列と適宜切替えることを特徴とする。その結果、次の
ような効果が生じる。
【0172】まず、同一画素内の駆動用素子を構成する
複数のトランジスタさえ、バラつきがなければ、表示画
面全体で発光輝度のムラが現れてしまうという、表示品
位上の重大な欠陥を回避することができる。すなわち、
各画素に設置されるトランジスタの電気的特性は、基板
全体にわたって観察すると、かなりのバラつきをもつ。
このバラつきが自発光素子の駆動電流IEに反映され
て、表示画面全体で発光輝度のムラとなってしまうのを
防止することができる。ただし、図10(A)のような
カレントミラーを用いた画素回路の場合においても、同
一画素内のカレントミラーの二つのトランジスタさえバ
ラつきがなければ、表示画面全体で発光輝度のムラとな
るのを防止することができる。この点で本発明は、図1
0(A)のようなカレントミラーを用いた画素回路の場
合と同様の効果を有する。
【0173】しかし、図10(A)のようなカレントミ
ラーを用いた画素回路の場合、同一画素内のカレントミ
ラーの2つのトランジスタ間にバラつきが存在してしま
うと、結局発光輝度が画素間で異なってしまうのを防止
することができなくなる。その点、本発明の場合では、
同一画素内の駆動用素子を構成する複数のトランジスタ
間にバラつきが存在しても、その影響は小さく抑制され
るため、実用上問題となるほど画素間で発光輝度がバラ
ついてしまうことは防止することができる。
【0174】また、図10(B)のような画素回路の場
合、画素間で発光輝度がバラついてしまうのを防止する
ことができる。しかしながら、図10(B)の画素回路
の場合には、画素に書込むデータ電流IWと、自発光素
子を発光させるときの自発光素子の駆動電流IEとの比
が、同一値でなくてはならない。これは実用上、非常に
厳しい制限である。本発明の場合では、駆動用素子を構
成するトランジスタを複数に分割するため、画素に書込
むデータ電流IWを自発光素子駆動電流IEよりも大きく
することが可能である。
【0175】本発明は以上のような利点を有することか
ら、実用的なAM型表示装置、発光装置を製造する上
で、重要な技術である。
【0176】また図13の測定結果より、交流駆動を行
った自発光素子は、直流駆動を行った自発光素子よりも
信頼性が高いことが分かる。そこで本発明は、フレーム
期間の所定の期間において交流駆動を行うことによっ
て、自発光素子の信頼性が改善された表示装置、発光装
置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の表示装置、発光装置の画素を示す
図。
【図2】 本発明の表示装置、発光装置の画素を示す
図。
【図3】 本発明の表示装置、発光装置の画素を示す
図。
【図4】 本発明の表示装置、発光装置の画素を示す
図。
【図5】 本発明の表示装置、発光装置の画素におけ
る電流の経路を示す図。
【図6】 本発明の表示装置、発光装置の画素の平面
レイアウトを示す図。
【図7】 本発明の表示装置、発光装置を示す図。
【図8】 駆動用素子を構成するトランジスタの特性
を示す図。
【図9】 本発明の表示装置、発光装置を適用した電
子機器を示す図。
【図10】 公知の表示装置、発光装置の画素を示す
図。
【図11】 本発明の表示装置、発光装置の画素を示
す図。
【図12】 本発明の表示装置、発光装置の画素を示
す図。
【図13】 自発光素子の輝度と時間の関係を示す
図。
【図14】 本発明の表示装置、発光装置の断面構造
を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 H05B 33/14 A (72)発明者 山崎 舜平 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 Fターム(参考) 3K007 AB11 AB17 DB03 GA04 5C080 AA06 AA18 BB05 DD05 EE28 FF11 JJ02 JJ03 JJ05 JJ06 KK02 KK07 KK43 KK47

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自発光素子と、 複数のトランジスタと、 前記複数のトランジスタのそれぞれを直列又は並列に接
    続状態を切り替える手段と、 前記自発光素子に逆方向バイアスの電圧を供給する供給
    手段とを有する画素が備えられていることを特徴とする
    表示装置。
  2. 【請求項2】第1及び第2の電極を有する自発光素子
    と、 各ゲート電極が共通に接続されたn個(nは2以上の自
    然数)のトランジスタとを有する駆動手段とが備えられ
    た画素が設けられた発光装置であって、 前記画素に入力されるビデオ信号の同期タイミングに対
    応して前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間
    を直列に接続して電流IWを流し、前記ビデオ信号に応じ
    て前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間を並
    列に接続して前記自発光素子に電流IEを流す設定手段
    と、 前記同期タイミングに対応する単位フレーム期間の所定
    の期間に対し、前記第1又は前記第2の電極の電位を変
    化させて、前記自発光素子に逆方向バイアスの電圧を供
    給する供給手段とを有することを特徴とする発光装置。
  3. 【請求項3】第1及び第2の電極を有する自発光素子
    と、 各ゲート電極が共通に接続されたn個(nは2以上の自
    然数)のトランジスタとを有する駆動手段とが備えられ
    た画素が設けられた発光装置であって、 前記画素に入力されるビデオ信号の同期タイミングに対
    応して前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間
    を直列に接続して電流IWを流し、前記ビデオ信号に応じ
    て前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間を並
    列に接続して前記自発光素子に電流IEを流す設定手段
    と、 前記同期タイミングに対応する単位フレーム期間の所定
    の期間に対し、前記自発光素子の各々の発光期間が所定
    の発光期間に達したときに前記自発光素子の各々の発光
    を停止せしめる消去手段と、 前記フレーム期間の所定の期間に対し、前記第1又は前
    記第2の電極の電位を変化させて、前記自発光素子に逆
    方向バイアスの電圧を供給する供給手段とを有すること
    を特徴とする発光装置。
  4. 【請求項4】第1及び第2の電極を有する自発光素子
    と、 各ゲート電極が共通に接続されたn個(nは2以上の自
    然数)のトランジスタとを有する駆動手段とが備えられ
    た画素が設けられた発光装置であって、 前記画素に入力されるビデオ信号の同期タイミングに対
    応して前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間
    を直列に接続して電流IWを流し、前記ビデオ信号に応じ
    て前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間を並
    列に接続して前記自発光素子に電流IEを流す設定手段
    と、 前記同期タイミングに対応する単位フレーム期間の所定
    の期間に対し、前記第1又は前記第2の電極の電位はそ
    のままで、前記自発光素子に逆方向バイアスの電圧を供
    給する供給手段とを有することを特徴とする発光装置。
  5. 【請求項5】第1及び第2の電極を有する自発光素子
    と、 各ゲート電極が共通に接続されたn個(nは2以上の自
    然数)のトランジスタとを有する駆動手段とが備えられ
    た画素が設けられた発光装置であって、 前記画素に入力されるビデオ信号の同期タイミングに対
    応して前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間
    を直列に接続して電流IWを流し、前記ビデオ信号に応じ
    て前記n個のトランジスタの各ソース・ドレイン間を並
    列に接続して前記自発光素子に電流IEを流す設定手段
    と、 前記同期タイミングに対応する単位フレーム期間の所定
    の期間に対し、前記自発光素子の各々の発光期間が所定
    の発光期間に達したときに前記自発光素子の各々の発光
    を停止せしめる消去手段と、 前記フレーム期間の所定の期間に対し、前記第1又は前
    記第2の電極の電位はそのままで、前記自発光素子に逆
    方向バイアスの電圧を供給する供給手段とを有すること
    を特徴とする発光装置。
  6. 【請求項6】請求項2乃至請求項5のいずれか一項にお
    いて、 前記電流IWと前記電流IEは、IW=n2×IEを満たすことを
    特徴とする発光装置。
  7. 【請求項7】請求項1又は請求項2に記載の前記表示装
    置を備えていることを特徴とする電子機器。
  8. 【請求項8】請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記
    載の前記発光装置を備えていることを特徴とする電子機
    器。
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