JP2007046345A - 外壁施工構造及びこれに用いる下地金具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】構造躯体2と、構造躯体2の前面に配設された断熱材3と、断熱材3の前面に配設され構造躯体2にビス11によって固定された留め付け金具4と、留め付け金具4によって構造躯体2に留め付けられた外壁板5とを有する外壁施工構造1。断熱材3と外壁板5との間には通気層12が形成されている。断熱材3には留め付け金具5の後面を当接させる下地金具6が配設されている。下地金具6は、平板状の当接板部61と、当接板部61から後方へ立設した脚部62とを有し、当接板部61にはビス11を挿通させる開口部63を設けてなる。下地金具6は、脚部62を断熱材3に差し込むと共に、当接板部61を断熱材3の前面と略同一平面上に配した状態で、断熱材3に配設してある。
【選択図】図1
Description
該外壁施工構造9においては、構造躯体92の前面921に配設した上記断熱材93の前面931に、胴縁99を配設し、該胴縁99の前面991に固定した留め付け金具94によって、外壁板95を留め付けている。
上記胴縁99によって、断熱材93と外壁板95との間の通気層912を確保して、外壁施工構造9の耐久性を確保している。
そこで、胴縁を配設することなく、通気層を形成するためのスペーサ部を有する留め付け金具(例えば特許文献2参照)を、断熱材の前面に直接配置することが考えられる。
これにより、留め付け金具によって留め付けられる外壁板に不陸が生じたり、留め付け強度が低下したりするおそれがある。即ち、外壁板の留め付け安定性を確保することが困難となるおそれがある。
上記断熱材と上記外壁板との間には、通気層が形成されており、
上記断熱材には、上記留め付け金具の後面を当接させる下地金具が配設されており、
該下地金具は、上記留め付け金具の後面に面接触する平板状の当接板部と、該当接板部から後方へ立設した脚部とを有し、上記当接板部には、上記ビスを挿通させる開口部を設けてなり、
上記下地金具は、上記脚部を上記断熱材に差し込むと共に、上記当接板部を上記断熱材の前面と略同一平面上に配した状態で、上記断熱材に配設してあることを特徴とする外壁施工構造にある(請求項1)。
上記外壁施工構造においては、上記断熱材の前面に上記留め付け金具を配置し、該留め付け金具によって外壁板を留め付けている。それ故、断熱材と外壁板との間に胴縁等を配設する必要がない。そのため、上記外壁施工構造を施工するに当たり、外壁板を配設する前に胴縁等を固定する必要がなく、施工効率を向上させることができる。また、材料コストを低減することができる。
これにより、外壁板の留め付け安定性を確保することができる。
また、上記断熱材と上記外壁板との間には、通気層が形成されているため、外壁施工構造の耐久性を確保することができる。
上記留め付け金具の後面に面接触する平板状の当接板部と、該当接板部から後方へ立設した脚部とを有し、上記当接板部には開口部を設けてなり、
上記脚部を上記断熱材に差し込むと共に、上記当接板部を上記断熱材の前面と略同一平面上に配することができるよう構成してあることを特徴とする下地金具にある(請求項6)。
上記下地金具は、断熱材に配設し、当接板部に留め付け金具の後面を面接触させて留め付け金具を配設することができる。そのため、下地金具を用いることにより、胴縁等を断熱材の前面に配設することなく、留め付け金具を断熱材の前面に配設して、外壁板を留め付けることが可能となる。そのため、外壁板を配設する前に、断熱材の前面に胴縁等を固定する必要がなく、施工効率を向上させることができる。また、材料コストを低減することができる。
これにより、外壁板の留め付け安定性を確保することができる。
また、上記構造躯体は、例えば、形鋼等の鋼材からなるものであっても、木材からなるものであってもよく、例えば、形鋼等の鋼材からなるスチール枠体、木造の軸組構造、枠組構造の構造躯体とすることができる。
また、上記構造躯体は、前面に合板等の面材を配置してなるものであってもよい。
また、「上記当接板部を上記断熱材の前面と略同一平面上に配した状態」とは、当接板部と断熱材の前面との前後距離が、例えば1mm以下の状態をいい、例えば、当接板部の厚み程度の誤差は「略同一平面上」を満たす。
なお、本明細書においては、建物の外側方向を「前」、内側方向を「後」として表す。下地金具等の各部材についても、施工状態を基準にして前後左右上下を表す。
この場合には、上記下地金具を安定して断熱材に固定することができる。それ故、前面に配設する留め付け金具の傾斜を効果的に防ぎ、外壁板の留め付け安定性を向上させることができる。
この場合には、上記下地金具をより安定して断熱材に固定することができる。それ故、前面に配設する留め付け金具の傾斜を一層効果的に防ぎ、外壁板の留め付け安定性をより向上させることができる。
この場合には、上記下地金具を断熱材に取り付けた後、上記留め付け金具を配設する際に、留め付け金具の位置決めを容易に行うことができる。それ故、一層施工性に優れた外壁施工構造を得ることができる。
なお、上記突出部は、下方へ折返して鉤形状とすることもできる。この場合には、留め付け金具の上端部を鉤形状の突出部に係合させることができ、より正確な留め付け金具の位置決めを行うことができる。
この場合には、当接板部と断熱材の前面とが略同一平面上に配された状態から、上記下地金具が更に後方へ後退することを確実に防ぐことができる。それ故、外壁板の留め付け安定性を一層向上させることができる。
また、上記脚部の後端は、上記構造躯体に突き刺さった状態となっていてもよい。
この場合には、上記下地金具を安定して断熱材に固定することができる。
この場合には、上記下地金具をより安定して断熱材に固定することができる。
この場合には、上記下地金具を断熱材に取り付けた後、上記留め付け金具を配設する際に、留め付け金具の上端部を上記突出部に当接させることにより、留め付け金具の位置決めを容易に行うことができる。
なお、上記突出部は、下方へ折返して鉤形状とすることもできる。
この場合には、当接板部と断熱材の前面とを略同一平面上に配した状態で、上記脚部を上記構造躯体の前面に当接させることができる。それ故、外壁板の留め付け安定性を一層向上させることができる。
また、上記脚部は、上記断熱材の厚みよりも若干長く形成することもできる。この場合には、上記脚部の後端を、上記構造躯体に突き刺した状態とすることができる。
本発明の実施例に係る外壁施工構造及びこれに用いる下地金具につき、図1〜図5を用いて説明する。
本例の外壁施工構造1は、図1、図2に示すごとく、建物の構造躯体2と、構造躯体2の前面21に配設された樹脂発泡体からなる断熱材3と、断熱材3の前面31に配設されると共に上記構造躯体2にビス11によって固定された留め付け金具4と、留め付け金具4によって構造躯体2に留め付けられた外壁板5とを有する。
断熱材3には、留め付け金具4の後面41を当接させる下地金具6が配設されている。
下地金具6は、図1〜図4に示すごとく、留め付け金具4の後面41に面接触する平板状の当接板部61と、該当接板部61から後方へ立設した脚部62とを有する。当接板部61には、ビス11を挿通させる開口部63を設けてなる。
また、下地金具6は、図4(b)に示すごとく、当接板部61の外形を略矩形状に形成してなる。そして、図3、図4に示すごとく、当接板部61の4つの角部からそれぞれ脚部62を立設してなる。
また、脚部62の後端部621は、構造躯体2に突き刺さった状態となっていてもよい。即ち、後述する構造躯体2における合板に対して、1〜3mm程度脚部62の後端部621が突き刺さった状態とすることもできる。
また、構造躯体2は、形鋼からなるスチール枠体によって構成されている。なお、木造の軸組構造、枠組構造の構造躯体とすることもできる。
また、図示は省略したが、構造躯体2は、上記スチール枠体の前面に合板と、防水紙とを順次配設してなる。
また、下地金具6の当接板部61の外形は、留め付け金具4の後面41の外形よりも小さい。そして、配設状態においては、当接板部61の前面611は、留め付け金具4によって覆われている。
また、脚部62は、図3、図4に示すごとく、上記鋼板の厚み方向が左右の方向になるように形成されている。そして、図4(c)に示すごとく、脚部62の後端部621は、後端側へ行くほど上下幅が小さくなるようなテーパ状に形成されている。また、下側に配される脚部62dの方が、上側に配される脚部62uよりも上下幅を広く形成してある。また、4本の脚部62の長さは揃っており、上記断熱材3の厚みと同等である。
スペーサ部45の前面451と基板部410の後面41との前後幅は、上記通気層12の前後幅に対応し、12mm以上である。
留め付け金具4も、1枚の鋼板を切断、折り曲げ加工することにより、形成されている。
留め付け金具4は、下板係止部44に、下側の外壁板5の上部下実51を係止させている。また、留め付け金具4は、上側の外壁板5の下部係合部521を、支承部42によって支承すると共に、上板係止部43によって係止している。
また、留め付け金具4は、上記ビス孔411に挿通したビス11が、断熱材3を貫通して、構造躯体2に螺合することにより、構造躯体2に固定される。このようにして、留め付け金具4によって外壁板5が構造躯体2に留め付けられている。
まず、建物の最下部において左右方向に補助桟(図示略)を構造躯体2に固定し、該補助桟の上方において構造躯体2の前面21に断熱材3を張り付ける。
次いで、補助桟の前面に水切り材及び留め付け金具4を固定する(図示略)。
次いで、最下段の外壁板5を留め付け金具4に係止させて配置する。
次いで、留め付け金具4のいずれかのビス孔411及び下地金具6の開口部63にビス11を挿通すると共に、該ビス11に断熱材3を貫かせ、更にビス11を構造躯体2にねじ込む。これにより、断熱材3の前面31において、留め付け金具4を下地金具6に密着させた状態で、構造躯体2に固定し、外壁板5を留め付ける。
そして、上述したような下地金具6の配設、留め付け金具4の配設、外壁板5の配設を順次繰り返すことにより、複数の外壁板5を留め付けて、外壁施工構造1を構築する。
上記外壁施工構造1においては、図1、図2に示すごとく、断熱材3の前面31に留め付け金具4を配置し、該留め付け金具4によって外壁板5を留め付けている。それ故、断熱材3と外壁板5との間に胴縁等を配設する必要がない。そのため、上記外壁施工構造1を施工するに当たり、外壁板5を配設する前に胴縁等を固定する必要がなく、施工効率を向上させることができる。また、材料コストを低減することができる。
これにより、外壁板5の留め付け安定性を確保することができる。
また、断熱材3と外壁板5との間には、通気層12が形成されているため、外壁施工構造1の耐久性を確保することができる。
本例は、図6に示すごとく、当接板部61の上辺に、前方へ突出した突出部64を設けた下地金具6の例である。
そして、突出部64に留め付け金具4の上端部412(図5参照)を当接させる。
本例においては、突出部64は、図6(c)に示すごとく、前方へ突出させると共に下方へ折返して鉤形状としてある。そして、留め付け金具4の上端部412を鉤形状の突出部64に係合させることができる。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図7に示すごとく、脚部62を左右の2本とした下地金具6の例である。
脚部62は、図7(a)に示すごとく、当接板部61の左右辺からそれぞれ後方へ折り曲げられた状態で形成されている。各脚部62は、図7(c)に示すごとく、後方へ向かうほど上下幅が小さくなるような台形状に形成されている。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、下地金具6の形状がより単純化され、作製容易となる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図8に示すごとく、脚部62を左右の2本とすると共に、当接板部61の上辺に前方へ突出した突出部64を設けた下地金具6の例である。即ち、上述した実施例3と実施例4とを組合わせた例である。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、下地金具6の作製を容易とすると共に、留め付け金具4の位置決めを容易に行うことができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
11 ビス
12 通気層
2 構造躯体
3 断熱材
4 留め付け金具
5 外壁板
6 下地金具
61 当接板部
62 脚部
63 開口部
Claims (10)
- 建物の構造躯体と、該構造躯体の前面に配設された樹脂発泡体からなる断熱材と、該断熱材の前面に配設されると共に上記構造躯体にビスによって固定された留め付け金具と、該留め付け金具によって上記構造躯体に留め付けられた外壁板とを有する外壁施工構造であって、
上記断熱材と上記外壁板との間には、通気層が形成されており、
上記断熱材には、上記留め付け金具の後面を当接させる下地金具が配設されており、
該下地金具は、上記留め付け金具の後面に面接触する平板状の当接板部と、該当接板部から後方へ立設した脚部とを有し、上記当接板部には、上記ビスを挿通させる開口部を設けてなり、
上記下地金具は、上記脚部を上記断熱材に差し込むと共に、上記当接板部を上記断熱材の前面と略同一平面上に配した状態で、上記断熱材に配設してあることを特徴とする外壁施工構造。 - 請求項1において、上記下地金具は、上記脚部を複数本有することを特徴とする外壁施工構造。
- 請求項2において、上記下地金具は、上記当接板部の外形を略矩形状に形成してなり、該当接板部の4つの角部からそれぞれ上記脚部を立設してなることを特徴とする外壁施工構造。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記下地金具は、上記当接板部の上辺に、前方へ突出した突出部を設けてなり、該突出部に上記留め付け金具の上端部を当接させていることを特徴とする外壁施工構造。
- 請求項1〜4のいずれか一項において、上記脚部は、上記構造躯体の前面に当接していることを特徴とする外壁施工構造。
- 建物の構造躯体の前面に配置される発泡樹脂成形体からなる断熱材に配設され、上記構造躯体に外壁板を留め付けるための留め付け金具の後面を当接させる下地金具であって、
上記留め付け金具の後面に面接触する平板状の当接板部と、該当接板部から後方へ立設した脚部とを有し、上記当接板部には開口部を設けてなり、
上記脚部を上記断熱材に差し込むと共に、上記当接板部を上記断熱材の前面と略同一平面上に配することができるよう構成してあることを特徴とする下地金具。 - 請求項6において、上記脚部は、複数本形成してあることを特徴とする下地金具。
- 請求項7において、上記当接板部は、略矩形状の外形を有し、該当接板部の4つの角部からそれぞれ上記脚部を立設してなることを特徴とする下地金具。
- 請求項6〜8のいずれか一項において、上記当接板部の上辺には、前方へ突出した突出部を設けてなることを特徴とする下地金具。
- 請求項6〜9のいずれか一項において、上記脚部は、上記断熱材の厚みと略同等の長さを有することを特徴とする下地金具。
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