JP2007046032A - 金属化合物、それを用いたビニル系モノマー重合用触媒組成物および該組成物を用いたビニル系モノマーの重合への使用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記式(I)で示されるホスフィンスルホン酸配位子を有する金属化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種を含む成分
(式中、R1〜R7はそれぞれ、水素、置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、アルコキシ基またはアリロキシ基を表し、Xは水素、置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数5〜20の含窒素芳香族化合物、ハロゲン、トリフルオロメタンスルホニル基、またはパークロロを表し、Mは周期律表第10族の元素を表す。)からなる組成物を用いてビニル系モノマーを重合させる。
【選択図】なし
Description
核磁気共鳴装置(日本電子(株)製、JNM-ECP-500)を用い、1H NMR、13C NMR、および31P NMRを測定した。また、元素分析装置(YANACO社製、CHN CORDERMT-6)を用い、炭素および水素の含量を測定した。
(重合体の分子量)
カラム(東ソー(株)製、TSKgelGMHHR−MおよびTSKgelG2000HHR)および示差屈折率計(東ソー(株)製、RI−8020)を備えたゲル浸透クロマトグラフ(東ソー(株)製)により、40℃、テトラヒドロフラン溶媒中で、重合体の重量平均分子量(Mw)および分散度〔重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)〕をポリスチレン換算で求めた。
またポリエチレンについてはカラム((株)センシュー科学製、GPC3506およびShodex社製、UT-802.5)および示差屈折率計((株)センシュー科学製、SSC−7100)を備えたゲル浸透クロマトグラフ((株)センシュー科学製)により、120℃、o−ジクロロベンゼン溶媒中で重量平均分子量(Mw)および分散度〔重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)〕をポリスチレン換算で求めた。
[成分Aの調製]
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]の合成
アルゴン置換したシュレンクフラスコに2-(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホン酸(685mg,2.00mmol)と塩化メチレン(10mL)を加え、ここにジイソプロピルエチルアミン(1.29g,9.97mmol)を加えて室温で10分攪拌した。この混合物に(cod)Pd(Me)Cl(530mg,2.00mmol)を投入し室温で1時間撹拌した。反応溶液をヘキサン(60mL)中に滴下し、生成した沈殿物を濾別、乾燥して標記の錯体を得た(収量:1.18g,収率:94%)。
[成分Aの調製]
[Et3NH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]の合成
アルゴン置換したシュレンクフラスコに2-(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホン酸(685mg,2.00mmol)と塩化メチレン(10mL)を加え、ここにトリエチルアミン(1.01g、9.97mmol)を加えて室温で10分攪拌した。この混合物に(cod)Pd(Me)Cl(530mg,2.00mmol)を投入し室温で1時間撹拌した。反応溶液をヘキサン(60mL)中に滴下し、生成した沈殿物を濾別、乾燥して標記の錯体を得た(収量:636mg,収率:53%)。
[成分Aの調製]
[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}の合成
アルゴン置換したシュレンクフラスコに2-{ジ(2-メトキシフェニル)ホスフィノ}ベンゼンスルホン酸(804mg,2.00mmol)と塩化メチレン(10mL)を加え、ここにジイソプロピルエチルアミン(1.29g、9.97mmol)を加えて室温で10分攪拌した。この混合物に(cod)Pd(Me)Cl(530mg,2.00mmol)を投入し室温で1時間撹拌した。反応溶液をヘキサン(60mL)中に滴下し、生成した沈殿物を濾別、乾燥して標記の錯体を得た(収量:1.26g,収率:92%)。
[成分Aの調製]
[{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)(lutidine)}の合成
アルゴン置換したシュレンクフラスコに[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}(172mg,0.25mmol)と塩化メチレン(5mL)を加え、ここに2,6-ルチジン(268mg、2.50mmol)、炭酸ナトリウム(345mg,3.26mmol)を加えて室温で20時間攪拌した。反応溶液をセライトを通してろ過し、低沸点の化合物を留去し、ジエチルエーテルで洗浄して標記の錯体を得た(収量:152mg,収率:96%)。
[成分Aの調製]
[{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)(pyridin)}の合成
アルゴン置換したシュレンクフラスコに[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}(344mg,0.50mmol)と塩化メチレン(10mL)を加え、ここにピリジン(198mg、5.00mmol)、炭酸ナトリウム(530mg,5.00mmol)を加えて室温で20時間攪拌した。反応溶液をセライトを通してろ過し、低沸点の化合物を留去し、ジエチルエーテルで洗浄して標記の錯体を得た(収量:223mg,収率:74%)。
[成分Aの調製]
[(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(1-acetoxypropyl)]の合成
アルゴン置換したシュレンクフラスコに[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}(344mg,0.50mmol)と酢酸ビニル(10mL)を加えて室温で10時間攪拌した。反応溶液をセライトを通してろ過し、低沸点の化合物を留去し、ジエチルエーテルで洗浄して標記の錯体を得た(収量:223mg,収率:74%)。
[成分Aの調製]
[{(C6H4)2PC6H4SO3}Pd(1-acetoxypropyl)]の合成
アルゴン置換したシュレンクフラスコに[i-Pr2EtNH][{(C6H4)2PC6H4SO3}Pd(Me)Cl](315mg,0.50mmol)と酢酸ビニル(10mL)を加えて室温で10時間攪拌した。反応溶液をセライトを通してろ過し、低沸点の化合物を留去し、ジエチルエーテルで洗浄して標記の錯体を得た(収量:165mg,収率:60%)。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いたアクリル酸メチルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコに[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)を投入し、アクリル酸メチル(8.61g,100mmol)を加え室温で24時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、ポリアクリル酸メチルを得た(収量:2.67g,収率:31.0%)。Mn=2,580,000;Mw/Mn=1.14。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いたアクリル酸メチルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコに[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とNaB(3,5-(CF3)2C6H3)4(44.3mg,0.05mmol)を投入した。この混合物にアセトニトリル(10.0mL)、続いてアクリル酸メチル(8.61g,100mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、ポリアクリル酸メチルを得た(収量:1.48g,収率:17.2%)。Mn=3,970,000;Mw/Mn=1.25。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いたアクリル酸メチルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに室温でアクリル酸メチル(8.61g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリアクリル酸メチルを得た(収量:8.27g,収率:96.1%)。Mn=23,600;Mw/Mn=3.22。
[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}を用いたアクリル酸メチルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}(34.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに室温でアクリル酸メチル(8.61g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリアクリル酸メチルを得た(収量:8.35g,収率:97.0%)。Mn=38,500;Mw/Mn=3.53。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いたメタクリル酸メチルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに室温でメタクリル酸メチル(10.0g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリメタクリル酸メチルを得た(収量:4.66g,収率:46.6%)。Mn=9,100;Mw/Mn=3.03。
[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}を用いたメタクリル酸メチルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}(34.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.0mmol)を加え、さらに室温でメタクリル酸メチル(10.0g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリメタクリル酸メチルを得た(収量:5.15g,収率:51.5%)。Mn=8,800;Mw/Mn=2.54。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いたイソブチルビニルエーテルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに室温でイソブチルビニルエーテル(10.0g,100mmol)を加えて24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリイソブチルビニルエーテルを得た(収量:8.55g,収率:85.5%)。Mn=43,700;Mw/Mn=3.97。
[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}を用いたイソブチルビニルエーテルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}(34.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに室温でイソブチルビニルエーテル(10.0g,100mmol)を加えて24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリイソブチルビニルエーテルを得た(収量:9.75g,収率:97.5%)。Mn=72,800;Mw/Mn=3.38。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(8.61g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:2.53g,収率:29.4%)。Mn=11,800;Mw/Mn=2.00。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(8.61g,100mmol)を加えて0℃で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:827mg,収率:9.6%)。Mn=14,500;Mw/Mn=1.91。
[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}(34.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(8.61g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:3.10g,収率:36.0%)。Mn=11,900;Mw/Mn=2.05。
[Et3NH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Et3NH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](30.0mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(8.61g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:2.50g,収率:29.0%)。Mn=11,500;Mw/Mn=1.93。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とメチルアルミニウムビス(2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノキシド)(240mg,0.50mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(8.61g,100mmol)を加えて0℃で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:723mg,収率:8.4%)。Mn=13,500;Mw/Mn=1.95。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いたエチレンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、そこにエチレンガス(1atm)を吹き込みながら室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を1M塩酸メタノール溶液100mL中に投入し、ポリエチレンを得た(収量:997mg)。Mn=30,300;Mw/Mn=1.73。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いた1−ヘキセンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに1−ヘキセン(8.42g,100mmol)を加えて、室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ(1−ヘキセン)を得た(収量:84mg、収率:1.0%)。Mn=420;Mw/Mn=1.03。
[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}を用いた1−ヘキセンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}(34.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに1−ヘキセン(8.42g,100mmol)を加えて、室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ(1−ヘキセン)を得た(収量:84mg、収率:1.0%)。Mn=370;Mw/Mn=1.50。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いたスチレンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらにスチレン(10.4g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリスチレンを得た(収量:7.90g,収率:76.0%)。Mn=3,500;Mw/Mn=2.61。
[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}を用いたスチレンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}(34.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらにスチレン(10.4g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリスチレンを得た(収量:5.28g,収率:50.8%)。Mn=5.700;Mw/Mn=2.16。
[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl]を用いたイソプレンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][(o-Ph2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl](31.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらにイソプレン(6.81g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリイソプレンを得た(収量:360mg,収率:5.3%)。Mn=2,000;Mw/Mn=1.68。
[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}を用いたイソプレンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、[i-Pr2EtNH][{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)Cl}(34.4mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらにイソプレン(6.81g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリイソプレンを得た(収量:306mg,収率:4.5%)。Mn=2,000;Mw/Mn=1.82。
[{(C6H4)2PC6H4SO3}Pd(1-acetoxypropyl)]を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した100mLオートクレーブに[{(C6H4)2PC6H4SO3}Pd(1-acetoxypropyl)](27.4mg,0.05mmol)と酢酸ビニル(8.61g,100mmol)を加え、100℃で13時間撹拌した。13時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:723mg,収率:8.4%)。Mn=8,600;Mw/Mn=1.64。
[{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)(lutidine)}を用いた、エチレン/アクリル酸メチルの共重合
アルゴン置換した500mLオートクレーブに[{(o-(o-MeOC6H4)2PC6H4SO3)Pd(Me)(lutidine)}(0.01mmol)、アクリル酸メチル(2.5mL)、トルエン(2.5mL)を加え、3.5MPaのエチレンを導入し、80℃で15時間撹拌した。13時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、ポリ(エチレン/アクリル酸メチル)を得た(収量:610mg、アクリル酸メチル含量:15mol%)。Mn=7,800;Mw/Mn=1.81。
ラジカル重合開始剤を用いたアクリル酸メチルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4−ジメチルバレロニトリル)[和光純薬工業(株)製V-70](15.4mg,0.05mmol)を加え、さらに室温でアクリル酸メチル(8.61g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を濃縮し、ポリアクリル酸メチルを得た(収量:1.13g,収率:13.2%)。Mn=47,000;Mw/Mn=2.15。
ラジカル重合開始剤を用いたメタクリル酸メチルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、和光純薬工業(株)製V-70(15.4mg,0.05mmol)を加え、さらに室温でメタクリル酸メチル(10.0g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を濃縮し、ポリメタクリル酸メチルを得た(収量:1.08g,収率:10.8%)。Mn=31,700;Mw/Mn=2.01。
ラジカル重合開始剤を用いたイソブチルビニルエーテルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、和光純薬工業(株)製V-70(15.4mg,0.05mmol)を加え、さらに室温でイソブチルビニルエーテル(10.0g,100mmol)を加えて24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を濃縮したがポリマーは得られなかった。
ラジカル重合開始剤を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、和光純薬工業(株)製V-70(15.4mg,0.05mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(8.61g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を濃縮し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:577mg,収率:6.7%)。Mn=22,400;Mw/Mn=1.92。
ラジカル重合開始剤を用いたエチレンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、和光純薬工業(株)製V-70(15.4mg,0.05mmol)を加え、そこにエチレンガス(1atm)を吹き込みながら室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を濃縮したがポリマーは得られなかった。
ラジカル重合開始剤を用いた1−ヘキセンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、和光純薬工業(株)製V-70(15.4mg,0.05mmol)を加え、さらに1−ヘキセン(8.42g,100mmol)を加えて、室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を濃縮したが、ポリマーは得られなかった。
ラジカル重合開始剤を用いたスチレンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにトルエン(10mL)を装入し、和光純薬製V-70(15.4mg,0.05mmol)を加え、さらにスチレン(10.4g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を濃縮しポリスチレンを得た(収量:1.30g,収率:12.5%)。Mn=12,300;Mw/Mn=2.01。
ラジカル重合開始剤を用いたイソプレンの重合
アルゴン置換した100mLシュレンクフラスコにクロロホルム(1mL)を装入し、和光純薬工業(株)製V-70(15.4mg,0.05mmol)を加え、さらにイソプレン(6.81g,100mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を濃縮し、ポリイソプレンを得た(収量:197mg,収率:2.9%)。Mn=1,000;Mw/Mn=1.60。
ラジカル重合開始剤を用いたエチレン/アクリル酸メチルの共重合
アルゴン置換した500mLオートクレーブに和光純薬工業(株)製V-70(3.1mg,0.01mmol)、アクリル酸メチル(2.5mL)、トルエン(2.5mL)を加え、3.5MPaのエチレンを導入し、80℃で15時間撹拌した。13時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液100mL中に投入し、ポリ(エチレン/アクリル酸メチル)を得た(収量:110mg、アクリル酸メチル含量:2mol%)。Mn=2,800;Mw/Mn=2.21。
Claims (14)
- ビニル系モノマー重合用触媒組成物であって、下記式(II):
- (a)原子番号3以上で、かつ周期律表第1、2、11、12および13族の元素から選ばれた少なくとも1種の元素、(b)置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基および/または置換基を有してもよい炭素数6〜40の芳香族炭化水素基、ならびに(c)過塩素酸基および/または四フッ化ホウ素基、からなる3つの群のうちの少なくとも2つの群からそれぞれ1種以上選ばれた、元素および/または基を有する化合物を含む成分Bをさらに含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の重合用触媒組成物。
- Mがパラジウムである、請求項1〜4のいずれかに記載の重合用触媒組成物。
- R1が1−アセトキシプロピル基であり、R2およびR3がそれぞれ置換基を有してもよいフェニル基であり、R4〜R7がそれぞれ水素、置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、アルコキシ基またはアリロキシ基である、請求項1〜5のいずれかに記載の重合用触媒組成物。
- R1がメチル基であり、R2およびR3がそれぞれ置換基を有してもよいフェニル基であり、R4〜R7がそれぞれ水素、置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、アルコキシ基またはアリロキシ基である、請求項1〜6のいずれかに記載の重合用触媒組成物。
- Xが、水素、置換基を有してもよいメチル基、臭素、塩素、ヨウ素、置換基を有してもよいフェニル基、置換基を有してもよい炭素数5〜20の含窒素芳香族化合物、トリフルオロメタンスルホニル基、またはパークロロである、請求項1〜7のいずれかに記載の重合用触媒組成物。
- 成分Bが有機リチウム化合物、有機マグネシウム化合物、トリフルオロメタンスルホン酸塩、過塩素酸塩、有機亜鉛化合物、有機ホウ素化合物、ホウ酸塩、または有機アルミニウム化合物である、請求項4〜8のいずれかに記載の重合用触媒組成物。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の重合用触媒組成物の、ビニル系モノマーの重合への使用。
- ビニル系モノマーが、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルエーテル、ビニルエステル、エチレン、α−オレフィン、スチレン誘導体およびジエン誘導体からなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項13に記載のビニル系モノマーの重合への使用。
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