JP2006233214A - 保護された触媒組成物およびその製造およびエチレン性不飽和モノマーからポリマーを製造するための使用 - Google Patents

保護された触媒組成物およびその製造およびエチレン性不飽和モノマーからポリマーを製造するための使用 Download PDF

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Abstract

【課題】保護された触媒組成物およびその製造およびエチレン性不飽和モノマーからポリマーを製造するための使用を提供する。
【解決手段】水性媒体中で保護された触媒組成物を用いる非極性オレフィンモノマー、極性オレフィンモノマー、およびその組み合わせを含むエチレン性不飽和モノマーを重合させる方法が開示される。保護された触媒組成物を含有する水性分散液も、重合により製造される付加ポリマーの水性分散液とともに開示される。
【選択図】なし

Description

本発明は、水性媒体中で保護された触媒組成物を用いて、非極性オレフィンモノマー、極性オレフィンモノマー、およびその組み合わせを含むエチレン性不飽和モノマーを重合させる方法に関する。
エチレン性不飽和モノマーの水性媒体の存在下での重合を触媒するために有機金属複合体を使用することにより多くの問題がもたらされる。触媒複合体が反応混合物全体にわたって均一に分布し、水感受性有機金属複合体は重合前および重合中に加水分解に対して保護されなければならないことは一般的に重要である。水感受性触媒複合体を隔離するために、触媒/モノマー/溶媒のミニエマルジョンの形成、触媒複合体をマイクロカプセル化するための前重合、およびワックス中のマイクロカプセル化などの技術が用いられてきた。
残念なことに、前重合は制御が困難である場合があり;溶媒液滴が多くの金属複合体の脆弱性をごくわずかしか制限せず、その溶融状態において、ワックスは保護媒体として単純な溶媒よりも良好でないか、またはごくわずかしか優れていない。
本発明者らは意外にも、有機金属触媒成分を低分子量非晶質飽和ポリマーまたはマクロモノマーでありうる保護物質中に配合することにより、水性分散液の形成中および形成後に有機金属触媒成分を分解から保護し、さらに有機金属触媒成分を含有する液滴が不安定になることから保護されることを見いだした。
本発明の一態様は、保護された触媒組成物を製造する方法であって:
A)保護物質を提供する工程;および
B)前記保護物質を有機金属触媒成分および、任意にフュージティブ(fugitive)物質と組み合わせて、保護された触媒組成物を形成する工程を含み:
前記保護物質は:
a)前記保護物質の合計重量基準で、25℃で少なくとも0重量%かつ25重量%以下の結晶度;
b)少なくとも1000g/モル、かつ100000g/モル以下の数平均分子量;
c)水1リットルあたり、前記保護物質中の重合単位として存在するモノマーが少なくとも0ミリモルであり、かつ水1リットルあたり、前記保護物質中の重合単位として存在するモノマーが150ミリモル以下である、25℃での水への溶解度;
d)少なくとも1センチポアズ、かつ1000000センチポアズ以下である、25℃での粘度;を有するポリマーであり;
前記フュージティブ物質が前記保護物質と混和性であり、さらに少なくとも−165℃かつ80℃以下の、101kPaでの沸点を有し;
前記保護された触媒組成物が、少なくとも1センチポアズかつ10000センチポアズ以下の、25℃での粘度を有する、保護された触媒組成物を製造する方法に関する。
本発明の第二の態様は、前記の第一の態様の方法であって:
C)前記保護された触媒組成物を水性媒体、分散剤、および任意に増粘剤と混合して、前記保護された触媒組成物の複数液滴を含む、水性の保護された触媒組成物分散液を形成する工程;および
D)前記フュージティブ物質が前記水性の保護された触媒組成物中に存在する場合、前記フュージティブ物質を前記水性の保護された触媒組成物から除去する工程をさらに含む方法に関する。
本発明の第三の態様は、前記の第二の態様の方法であって:
E)前記保護された触媒組成物をエチレン性不飽和モノマーと接触させる工程;および
F)前記エチレン性不飽和モノマーの少なくとも一部を重合させて、付加ポリマーを含む複数のポリマー粒子を含む水性付加ポリマー分散液を形成する工程をさらに含む方法に関する。
本発明の第四の態様は、前記の第一の態様の保護された触媒組成物に関する。
本発明の第五の態様は、前記の第二の態様の水性の保護された触媒組成物分散液に関する。
本明細書の用語法は、具体的に記載された用語、その派生語、および同様の意味を有する用語を包含する。
本明細書において用いられる場合、次の用語はこれらの定義を有する:
本明細書において用いられる場合、「a」および「an」とは、「少なくとも1つ」を意味する。
「範囲」。本明細書の範囲の開示は、下限と上限の形態をとる。1以上の下限と、独立して1以上の上限が存在し得る。所定の範囲は、1つの下限と1つの上限を選択することにより画定される。選択された下限と上限は次いで特定の範囲の境界を規定する。このようにして画定することができる全ての範囲は両端を含み、組み合わせ可能であり、このことは任意の下限を任意の上限と組み合わせて、ある範囲を表すことができることを意味する。
「有機金属触媒成分」とは、1以上のエチレン性不飽和モノマーの重合の間に触媒として関与することができる任意の有機金属複合体である。ある有機金属触媒成分は、あるモノマー、またはモノマーの組み合わせを重合させることができるが、他のものを重合させることはできないと理解される。例えば、メタロセン触媒は、非極性オレフィン、例えばエチレンまたはアルファ−オレフィンの重合を触媒できるが、極性オレフィン、例えば(メタ)アクリレートの重合を触媒できない。
本発明の「保護物質」は、保護物質の合計重量基準で、25℃で0重量%、少なくとも0.01重量%、または少なくとも0.1重量%であり;かつ25重量%以下、10重量%以下、または1重量%以下の「結晶度」を有する任意のポリマーである。ポリマーの結晶度は、示差走査熱量測定法(DSC)による分析中の融解または結晶化に帰属させられるピークが無いことにより示されるように、ちょうどゼロである可能性もある。本発明の保護物質は、さらにゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定すると、少なくとも1000g/モル、少なくとも1500g/モル、少なくとも2000g/モル、または少なくとも6000g/モル;かつ100000g/モル以下、20000g/モル以下、10000g/モル以下、8000g/モル以下の数平均分子量を有する。保護物質は、GPCにより測定すると、少なくとも1.00、少なくとも1.01、少なくとも1.1、または少なくとも1.25であり;かつ50以下、5以下、3以下、または1.3以下のMWD多分散性を有する。保護物質の粘度は、25℃で、少なくとも1センチポアズ、少なくとも10センチポアズ、少なくとも100センチポアズ、少なくとも500センチポアズ、または少なくとも1000センチポアズであり;かつ1000000センチポアズ以下、100000センチポアズ以下、20000センチポアズ以下、10000センチポアズ以下、5000センチポアズ以下、または2000センチポアズ以下である。
「保護された触媒組成物」は、保護物質中、有機金属触媒成分の溶液、または非水性分散液である。保護された触媒組成物は、任意にフュージティブ物質を含み得る。
「水性の保護された触媒組成物分散液」(保護された触媒分散液)は、「保護された触媒組成物」を水性媒体中に分散させることにより、分散剤の存在下で形成される。
「分散剤」とは、疎水性液滴、またはポリマー粒子、および水性相の両方との相互作用により水性分散液中で疎水性液滴およびポリマー粒子を安定化させ、これによりこれらの界面、ひいては分散液全体を安定化させることができる物質である。界面活性剤は、1ミクロン以下の平均直径を有する液滴およびポリマー粒子を安定化させるために典型的に用いられる分散剤の1種である。懸濁化剤は、1ミクロンよりも大きな平均直径を有する液滴およびポリマー粒子を安定化させるために典型的に用いられる分散剤の1種である。
「フュージティブ(fugitive)物質」は、保護物質と混和性を示し;保護された触媒組成物と組み合わせられた場合に、保護された触媒組成物から有機金属触媒成分の全体的な沈殿を生じさせずに、保護された触媒組成物内の有機金属触媒成分の溶解、または安定な非水性分散液が維持され;触媒阻害剤としての働きをせず;さらに、エチレン性不飽和モノマーの添加前に、水性保護触媒組成物分散液からの除去を可能にするために十分高い揮発性を有する、任意の物質である。フュージティブ物質は、保護された触媒組成物に対して不活性であり、エチレン性不飽和モノマーでない。保護された触媒組成物を水性媒体と組み合わせる前に、フュージティブ物質を保護された触媒組成物中に配合することは、保護された触媒組成物の粘度を低下させる。粘度の低下は、乳化中、または他の手段による分散液の形成中の液滴形成を促進し、分散液形成の所定の条件下で形成され得る保護された触媒組成物の複数の液滴の平均サイズを最小化する。フュージティブ物質の除去は、次いで保護された触媒組成物液滴内の粘度を増大させ、これにより有機金属触媒成分の水性分解からの保護が向上される。
用語「エチレン性不飽和モノマー」とは、有機金属触媒成分の存在下で重合させることができる1以上の炭素−炭素二重結合を有する分子を意味し、有機金属触媒成分は:重合触媒;連鎖移動剤;または両方としての働きをする。「モノエチレン性不飽和モノマー」なる用語は、1つのこのような炭素−炭素二重結合を有するエチレン性不飽和モノマーを意味する。「多エチレン性不飽和モノマー」なる用語は、2以上のこのような炭素−炭素二重結合を有するエチレン性不飽和モノマーを意味する。
「非極性オレフィンモノマー」(あるいは「非極性オレフィン」)なる用語は、排他的に水素および炭素原子からなるエチレン性不飽和モノマーを意味する。本発明の非極性オレフィンモノマーは、本発明の有機金属触媒成分の存在下で重合させることができる任意の非極性オレフィンモノマーであり、「ポリ(非極性オレフィン)」を形成することができるか、あるいは極性オレフィンモノマーが非極性モノマーと共重合される場合、「ポリ[(極性オレフィン)−(非極性オレフィン)]」を形成することができる。
「極性オレフィンモノマー」(あるいは「極性オレフィン」)なる用語は、炭素または水素以外の少なくとも一つの原子を含むエチレン性不飽和モノマーを意味する。本発明の極性オレフィンモノマーは、本発明の有機金属触媒成分の存在下で重合させることができる任意の極性オレフィンモノマーであり、「ポリ(極性オレフィン)」を形成するか、または非極性オレフィンモノマーが極性モノマーと共重合される場合には、「ポリ[(極性オレフィン)−(非極性オレフィン)]」を形成することができる。
本発明の有機金属触媒成分の存在下で:1以上の非極性オレフィンモノマーを重合させて、ポリ(非極性オレフィン)を形成することができ;1以上の極性オレフィンモノマーを重合させて、ポリ(極性オレフィン)を形成することができ;1以上の極性オレフィンモノマーおよび1以上の非極性オレフィンモノマーを共重合させて、[ポリ(極性オレフィン)−(非極性オレフィン)]を形成することができると理解される。
「(メタ)アクリル」なる用語は、「アクリル」と「メタクリル」の両方を意味する。例えば、「ブチル(メタ)アクリレート」とは、「ブチルアクリレート」と「ブチルメタクリレート」の両方を意味する。「(メタ)アクリル」型モノマーは、本発明の「極性オレフィンモノマー」の例である。
「付加ポリマー」は、付加重合により製造することができるポリマーであり、ポリ(非極性オレフィン)、ポリ(極性オレフィン)、ポリ[(極性オレフィン)−(非極性オレフィン)]、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
「ポリ(非極性オレフィン)」は1以上の非極性オレフィンモノマーを重合単位として含むポリマーである。従って、「ポリ(非極性オレフィン)」はホモポリマーまたはコポリマーであってよく、コポリマーは、例えばランダム、交互、またはブロックコポリマーであってよい。
「ポリ(極性オレフィン)」は重合単位として1以上の極性オレフィンモノマーを含むポリマーである。従って、「ポリ(極性オレフィン)」はホモポリマーまたはコポリマーであってよく、コポリマーは、例えばランダム、交互、またはブロックコポリマーであってよい。
「ポリ[(極性オレフィン)−(非極性オレフィン)]」は重合単位として1以上の非極性オレフィンモノマーと1以上の極性オレフィンモノマーを含むコポリマーであり、該コポリマーは、例えばランダム、交互、またはブロックコポリマーであってよい。本発明の付加ポリマーは:ポリ(非極性オレフィン)、ポリ(極性オレフィン)、ポリ[(極性オレフィン)−(非極性オレフィン)]、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマーである。
所定のエチレン性不飽和モノマーの所定の重合反応における使用についての適合性は:所定の有機金属触媒成分の存在下での重合されやすさ;使用が意図される他のエチレン性不飽和モノマーと共重合する能力;および重合により製造されるポリマーにおいて望ましい性能特性に依存することが理解される。さらに、モノマーが有機金属触媒成分についての「触媒阻害剤」として機能するならば、例えば有機金属触媒成分の組成物を修飾するか、またはエチレン性不飽和モノマーの阻害官能基をマスクすることにより阻害作用を不活性化する方法を見いだすことができなければ、エチレン性不飽和モノマーは、所定の有機金属触媒成分との使用に適していないと理解される。
「触媒阻害剤」は、有機金属触媒成分が重合触媒として、あるいは連鎖移動触媒として、あるいは両方として作用するための能力が損なわれるか、または減少するように有機金属触媒成分と相互作用できる物質である。例えば、極性基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、(メタ)アクリレートは典型的にはチーグラー・ナッタおよびメタロセン複合体についての触媒阻害剤である。極性基は、付加モノマーに利用可能でなければならない有機金属触媒成分中の部位に単純に配位できるが強力すぎるので、挿入付加のメカニズムは遮断され、鎖成長は停止するか、または大幅に妨害される。水、ならびに水性媒体中に存在し得る他の成分は、有機金属触媒成分に非常に強力に配位するか、または前記成分を触媒として不活性な種に変換することにより触媒阻害剤としても作用することができる。
水または水性媒体中の溶解度を本明細書において以下に記載する。本明細書において、分母における体積の表現である「リットル」は、溶質を溶解させるために用いられる水性媒体のリットル数を意味する。本明細書において、水への溶解度の定義における「ミリモル」なる用語の使用は、非ポリマー物質に関するその通常の意味を有する。例えば、1モルのオクタン中に含まれるオクタンの重量は、オクタンの分子量(すなわち、114グラム/モル)についての表現で簡単に示される。従って、1ミリモルのオクタンは、0.114gに等しい。ある温度で、オクタンが所定の水性媒体中、1ミリモル/リットルの「モル溶解度」を有するならば、前記温度での前記水性媒体中のその「重量溶解度」は0.114g/リットルである。同様に、非極性オレフィンモノマー 1−オクテンは、112グラム/モルの分子量を有し、1ミリモルの1−オクテンは0.112gに等しい。ある温度で、1−オクテンが所定の水性媒体中1ミリモル/リットルのモル溶解度を有するならば、前記水性媒体中のその重量溶解度は0.112g/リットルである。本明細書において、本発明の付加ポリマーおよび保護物質(マクロモノマーを含む)について、水への溶解度は、25℃の水性媒体中の可溶性ポリマー中中で重合した単位として存在する全モノマーのミリモル数として表される。例えば、水性媒体中に可溶性のポリ(1−オクテン)の重量がある温度で0.112g/リットルと測定されたら、ポリ(1−オクテン)中に重合した単位として存在する1−オクテンのモル基準で、ポリ(1−オクテン)の「水性モル溶解度」は、1.0ミリモル/リットルであり、これはポリ(1−オクテン)の数平均分子量Mnに関係なく当てはまる。対照的に、水性モル溶解度の計算がポリマー[この例において、ポリ(1−オクテン)]のMn基準であるならば、2種のポリ(1−オクテン)(一方は2600のMn値を有し、他方は25000のMn値を有する)の0.2ミリモル/リットルの水性モル溶解度は、それぞれ0.52g/lおよび5.00g/lの広範囲に異なる重量溶解度値を示す。この混乱を避けるために、本発明の付加ポリマー、オリゴマー、およびマクロモノマーの水性モル溶解度は、特定の条件下で水性媒体中に可溶性である付加ポリマー、オリゴマー、またはマクロモノマーの重量中、重合した単位として存在するエチレン性不飽和モノマーのモル数基準で表される。本発明のポリマー、オリゴマー、およびマクロモノマーについての水性モル溶解度を表す目的で、計算は数平均分子量Mn、または任意の他のポリマー分子量決定に基づかない。
「相溶化剤(compatibilizer)」は、少なくとも2個の組成的に異なるポリマーブロックを有する低分子量ポリマーであり、その少なくとも2個のブロックは異なるポリマーと混和性である。所定の保護物質を所定のポリマー、または所定のポリマーの混合物と相溶化させるために好適な相溶化剤の選択の指針は下記のVan Krevelenの方法により評価することができる。
「輸送剤(transport agent)」は、水中に溶解するが、水不溶性物質と弱くまたは強力に複合体形成する能力を有する物質であり、水不溶性物質を水性分散液の水性相を越えて輸送することができるために水性分散液の水性相中に十分可溶性である「輸送付加物(transport adduct)」が形成される。
「輸送向上溶媒」は、本発明の重合混合物の水性相と組み合わせられた場合に前記水性相中の少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーの溶解度を向上させることができる水混和性溶媒であり、その結果、水性相を介した、保護された触媒組成物の液滴へのエチレン性不飽和モノマーの輸送が向上される。
所定のポリマーが別の所定のポリマー、または所定の小さな非ポリマー分子中に可溶性であるかどうかの評価は、D.W.Van Krevelen,Properties of Polymers、第3版、Elsevier、pp.189−225、1990に記載されている周知の方法にしたがって行うことができる。例えば、Van Krevelenは、ある物質についての合計溶解度パラメータ(δ)を:
δ =δ +δ +δ
(式中、δ、δ、およびδはそれぞれ溶解度パラメーターの分散性、極性、および水素結合成分である)により定義してる。δ、δ、およびδの値は多くの溶媒およびポリマーについて決定されており、Van Krevelenの基寄与法を用いて評価することができる。直鎖低分子量ポリマー(例えば、Mn<20000)および非ポリマー小分子(例えば、Mn<500)が互いに可溶性であるかどうかを評価するために、それぞれについてのδ を計算する。2つの差、Δδ が25より大きい場合(すなわち、Δδ>5)、低分子量ポリマーおよび小分子は互いに不溶性でなければならない。このことは、それぞれが低分子量を有する、例えばMn<20000である2つのポリマーの場合にも当てはまる。Van Krevelenの計算をさらに高分子量のポリマーについて行う場合、さらに低いΔδ 値で非混和性の開始が示され、Δδ が9ほど低くても(すなわち、Δδが3)、あるいは場合によっては4であっても(すなわち、Δδが2)、2つの高分子量ポリマー(例えばMn>100000を有するポリマー)は非混和性であり得る。本発明の有機金属触媒成分および保護物質がそれぞれ小分子および低分子量ポリマーであるならば、混和性は0から16、またはさらには25の範囲のΔδ (すなわち、Δδは0〜4、またはさらには5)についての計算値について起こると推定される。フュージティブ物質が用いられる場合、小分子である所定のフュージティブ物質が、保護物質、有機金属成分、または両方と混和性であるかどうかの決定は、同様にして行うことができる。特定のポリマーについての、相溶化剤中に含まれるポリマーブロックの混和性の評価は、Van Krevelenの方法を用いて同様に行うことができる。
ポリマー鎖の集合の分子量についての次の式は「重量平均分子量」、「Mw」および「数平均分子量」、「Mn」を説明する。これらは:
Mw=Σ(W)/ΣW=Σ(N )/ΣN
Mn=ΣW/Σ(W/M)=Σ(N)/ΣN
(式中:
=分布のi番目の成分のモル質量
=分布のi番目の成分の重量
=i番目の成分の鎖の数)
のように定義され、総和は分布における成分全てに及ぶ。MwおよびMnは典型的にはゲル透過クロマトグラフィーにより測定されるMWDから計算される(実験の項を参照)。「Mw/Mn」の値は「MWD多分散性」と称する。
ポリマー粒子の集合について決定される「平均直径」(ave.diam)は、「重量平均粒子サイズ」、「dw」(これも以下に記載)とほぼ、または全く同じである。「平均直径」は、保護された触媒組成物の複数の液滴の分布または複数のポリマー粒子の分布について言及する場合に用いることができる。
本明細書において、「粒子サイズ分布」および頭文字「PSD」なる用語は互換的に用いられる。本明細書において用いられる場合、「PSD多分散性」は、本発明の複数のポリマー粒子についての粒子サイズの分布を説明するものである。PSD多分散性は、重量平均粒子サイズdwおよび数平均粒子サイズdnから、式:
PSD多分散性=(dw)/(dn)
(式中、dn=Σn/Σn
dw=Σn/Σn 、および
は粒子サイズdを有する粒子の数である)
にしたがって計算される。
「単分散性」分布(本明細書においてはMWDまたはPSD)とは、多分散性がちょうど1である分布を意味する。
「超臨界流体」(「SCF」)は、その臨界温度および臨界圧(すなわち、その「臨界点」)を超えた物質である。二酸化炭素については、臨界温度は31℃であり、臨界圧は1070psiである。流体の臨界点以上では、さらに圧縮しても液体の形成は起こらない(Chem.Rev.,1999,99,pp.565−602参照)。
本明細書に記載された具体例について、その広範囲の発明の概念から逸脱することなく変更を加えることができると当業者にや理解されるであろう。従って、本発明は開示された特定の態様に限定されず、特定の具体例の詳説は、添付の請求の範囲により規定される本発明の精神および範囲内の修正を包含することを意図する。
本発明の「有機金属触媒成分」は、有機金属複合体が保護された触媒組成物製造、水性の保護された触媒組成物分散液、および重合の条件に対して安定であることを条件として、任意の「1以上のエチレン性不飽和モノマーの重合を触媒できる有機金属複合体(有機金属重合触媒)」でありうる。有機金属複合体は、中性または陽イオン性複合体である(すなわち、複合体は全体的に中性または陽イオン性電荷を有し;電荷が正である場合、陽イオン性複合体の電荷は弱く配位するアニオンにより平衡が保たれている)。有機金属触媒成分の水中溶解度は、25℃で:水1リットルあたり0、少なくとも0.1ミリモル、少なくとも1ミリモル、または少なくとも5ミリモルであり;かつ水1リットルあたり500ミリモル以下、150ミリモル以下、50ミリモル以下、25ミリモル以下、または10ミリモル以下である。有機金属複合体の金属は、元素の周期律表の遷移元素VIII族、IX族、またはX族の後期遷移金属;Fe、Co、Ni、Pd、Rh、またはCu;Ni、Pd、またはRh;あるいはNiまたはPdから選択される。有機金属複合体は一金属性、二金属性、または多金属製であり得る。有機金属複合体が1より多くの金属を含む場合、複数の金属は同一であっても、異なっていてもよい。本発明の有機金属複合体の例の非網羅的リストは図I〜Vにおいて見られる。有機金属複合体のリガンドは、少なくとも1つのキレート化リガンド(すなわち、二座配位(bidentate)または多座配位(multidentate)であるリガンド)を含み、リガンドは中性または陰イオン性である。複合体の金属に対するキレート化リガンドの配位を考慮した後、金属配位部位の利用可能性に応じて、一座配位リガンドを任意に複合体中に含めることができる。本発明の「キレート化リガンド」は、P、N、O、およびSから独立して選択される少なくとも2個の複素原子を有する。キレート化リガンドの非網羅的リストは、二座配位アニオン性P、Oリガンド、例えばカルボン酸ホスフィン(例えば、図I複合体参照)およびエノラートホスフィン(例えば、図II複合体参照);N、Oリガンド、例えばサリチルアルドイミナトリガンド(例えば、図III複合体参照);α−ジイミンンリガンド、例えば立体障害ジイミン(例えば、図IV複合体参照);アザシクロアルカンリガンド、例えば、1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン、またはジアリールホスフィノベンゼン−2−スルホン酸リガンド(例えば、図V複合体参照)を包含する。図1−VにおけるリガンドLは補助リガンドである。ピリジン、トリフェニルホスフィン、オレフィン、およびアセトニトリルは本発明において有用な補助リガンドの例である。
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有機金属触媒成分は、さらに「活性化剤(activator)」を含むことができる。本発明の方法にしたがってエチレン性不飽和モノマーの重合を触媒できるこれらの複合体中に配合するのに好適なリガンドを包含する有機金属触媒成分には、例えば、米国特許出願公開番号US200410857330、US200511140287、およびUS20050277569、ならびにProg.Polym.Sci.2003、28、619−662およびここに開示されている文献、ならびにLate Transition Metal Polymerization Catalysis,Rieger,B.,Saunders Baugh,L,Kacker,S.,and Striegler,S.,Eds.;Wiley−VCH:Weinhaim,Germany,2003に開示されているものが含まれる。
あるいは、本発明の有機金属触媒成分は、「遷移金属キレート連鎖移動剤」、例えば、米国特許番号US5962609およびUS4746713においてフリーラジカル重合の連鎖移動剤として開示されている金属キレート(例えば、コバルトキレート)であってもよい。好ましくは、遷移金属キレート連鎖移動剤(CTA)は、コバルト(II)または(III)キレート複合体、例えば、コバルトのジオキシム複合体、コバルトIIポルフィリン複合体、またはビシナルイミノヒドロキシイミノ化合物のコバルトIIキレート、ジヒドロキシイミノ化合物、ジアザジヒドロキシ−イミノジアルキルデカジエン、またはジアザジヒドロキシイミノジアルキルウンデカジエン、またはその組み合わせである。これらの複合体は、任意に橋かけ基、例えばBF2を含むことができ、さらに任意に、例えば、水、アルコール、ケトン、および窒素塩基、例えばピリジンなどのリガンドと配位することができる。さらなる好適な遷移金属キレートCTAは、例えば、米国特許第4694054号;第4746713号;第5770665号;第5962609号;および第5602220号に開示されている。一具体例において、本発明において有用なコバルト遷移金属キレートCTA複合体は、CoII(2,3−ジオキシイミノブタン−BF2)2、前記化合物のCoIII類似体、またはその組み合わせである。かかる複合体の空間的配置は、例えば、EP−A−199436および米国特許第5756605号に開示されている。
列挙された基準に従うことを条件として、保護物質は、重合単位として、本発明の付加ポリマーを製造するために用いられるエチレン性不飽和モノマーの任意のものを含有することができる。従って、保護物質は、ポリ(非極性オレフィン)、ポリ(極性オレフィン)、ポリ[(極性オレフィン)−(非極性オレフィン)]、およびその組み合わせからなる群から選択することができる。保護物質は、完全に飽和したポリマー、つまり、重合に利用できる炭素−炭素二重結合を有さないポリマーでありうる。保護物質は、さらに当該分野で公知の任意の手段、例えば挿入付加重合、フリーラジカル重合、および縮合重合により製造されるポリマーであってもよい。保護物質は別法として、マクロモノマーであってもよく、ここにおいてマクロモノマーは重合および成長するポリマー鎖中に組み入れるために利用可能な少なくとも1点のエチレン性不飽和を有するポリマーである。一具体例において、保護物質はフリーラジカル重合により製造されるポリ(極性オレフィン)である。もう一つ別の具体例において、保護物質は金属キレート連鎖移動剤の存在下でのフリーラジカル重合により極性オレフィンから製造されるマクロモノマーである。さらに別の具体例において、保護物質は、米国特許第4360376号および米国特許第3577515号において開示されているような、縮合重合に適したモノマーを用いた縮合重合により製造される。保護物質は、さらに25℃で、1リットルの水性媒体中に溶解する保護物質中の重合単位として存在する全モノマーのミリモル数として表すと:水1リットルあたり少なくとも0ミリモル、少なくとも1ミリモル、または少なくとも10ミリモルであり;かつ水1リットルあたり150ミリモル以下、50ミリモル以下、または25ミリモル以下の水への溶解度を有する。保護物質は実質的に残存するエチレン性不飽和モノマー、例えばその製造後に保護物質中に存在し得るものがない。「残存するエチレン性不飽和モノマーが実質的にない」とは、保護された触媒組成物の形成前に、保護物質中に、少なくとも0、少なくとも0.000001、少なくとも0.00001;少なくとも0.0001であり;かつ5.0以下、0.05以下、0.01以下、0.001以下、または0.0002以下の重量比でこの残存するエチレン性不飽和モノマーが存在することを意味し、ここにおいて重量比は、残存するエチレン性不飽和物質の重量の保護物質に対する重量の比である。
本発明の保護物質は、当該分野において公知の任意の手段、例えば、バルク重合、溶液重合、乳化重合、ミニ乳化重合、ミクロ乳化重合、または懸濁重合プロセスにより製造することができる。鎖長を調節するために、様々な連鎖移動剤を用いることができる。一具体例によると、連鎖移動剤は、メルカプタン(例えば、C4〜C22直鎖または分岐鎖アルキルメルカプタン)、ポリメルカプタン、チオエステル(例えば、アルキルチオグリコレートおよびアルキルメルカプトアルカノエート)、ハロゲン化化合物、アリル化合物、有機溶媒、例えばこれらに限定されないが、アルコール、イソプロパノール、イソブタノール、他の第二アルコール、およびその組み合わせから選択される。いくつかの好ましい具体例において、オリゴマー分散液の分子量は、直鎖または分岐鎖C〜C22アルキルメルカプタン、例えば、n−ドデシルメルカプタンおよびt−ドデシルメルカプタンの使用により制御される。オリゴマー分散液の分子量は、触媒連鎖移動剤、例えば、米国特許第5962609号および第4746713号に記載されているコバルトキレート化合物の使用により制御できると考えられる。別の具体例によると、オリゴマーの分子量は、溶液重合における溶媒としてのイソプロピルアルコールにより制御される。当業者らは、これらの連鎖移動剤を用いて製造される保護物質は、所定の連鎖移動剤の1以上のフラグメントから誘導される末端部分またはペンダント部分を有することを認識するであろう。例えば、メルカプタンフラグメントは保護物質のポリマー鎖に対して末端のチオエーテル部分になる。別の例において、第二アルコキシフラグメントは、保護物質のポリマー鎖に対して末端の第二アルコキシ部分になる。本明細書において用いられる「末端」なる用語は、ポリマー鎖におけるモノマーの隣接する重合単位の最長の鎖の末端を含み、さらには任意の分岐鎖の末端を含む、ポリマー中の任意の鎖末端を意味する。「ペンダント」なる用語は、ポリマー鎖に直接結合する部分を包含する。
「保護された触媒組成物」は、保護された触媒分散液を形成するために水性媒体と混合する前、および混合される間に、25℃で、少なくとも0.1センチポアズ、少なくとも10センチポアズ、または少なくとも100センチポアズ、および10000センチポアズ以下、2000センチポアズ以下、または1000センチポアズ以下の粘度を有する。保護された触媒組成物がフュージティブ物質を含み、かつフュージティブ物質が保護された触媒分散液の形成後に除去される場合、フュージティブ物質を除去すると保護された触媒組成物の粘度が増大し、粘度は25℃で、少なくとも1センチポアズ、少なくとも10センチポアズ、少なくとも100センチポアズ、少なくとも500センチポアズ、または少なくとも1000センチポアズ;および1000000センチポアズ以下、100000センチポアズ以下、20000センチポアズ以下、10000センチポアズ以下、5000センチポアズ以下、または2000センチポアズ以下になりうる。
保護された触媒組成物中の有機金属触媒成分の保護物質に対する比は、本発明の重合の間、重合されるすべてのモノマーの有機金属触媒成分に対するモル比が:少なくとも50:1、少なくとも200:1、少なくとも250:1、または少なくとも1000:1;および5000000:1以下、2000000:1以下、500000:1以下、250000:1、または100000:1以下となるように選択される。
保護された触媒組成物は、活性剤成分が本発明の条件下で安定であるならば、さらに「活性剤成分」を含むことができる。本発明の「活性剤成分」の例示的(非制限的)例は、Chen and Marks、例えばChem.Rev.2000 100,1391−1434;Coates、例えばChem.Rev.2000 100、1223−1252;Resconiら、例えば、Chem.Rev.2000 100、1253−1346;Finkら、例えばChem.Rev.2000 100、1377−1390;AltおよびKoeppl、例えば、Chem.Rev.2000 100,1205−1222;およびHlatky,Chem.Rev.2000 100,1347−1376(その内容は本発明に従って有用に用いられる)の刊行物に開示されている。活性剤成分の非網羅的リストには、例えば:アルミニウムアルキル;アルミノオキサン;ヒドロキシアルミノオキサン;アルミノオキシネート;有機ボラン化合物;無機ボラン化合物;およびボレートアニオンが含まれる。
水性保護触媒組成物分散液は、保護された触媒組成物を水性媒体中に分散させて、保護された触媒組成物の複数の液滴の分散液を形成することにより形成される。分散液中に存在する保護された触媒組成物のこれらの複数の液滴の平均液滴サイズは:分散液がミニエマルジョンである場合、少なくとも10nm、少なくとも20nm、少なくとも40nm、少なくとも100nm、または少なくとも200nmであり;かつ2000nm以下、1000nm以下、800nm以下、または600nm以下である。分散液についての保護された触媒組成物液滴のPSD多分散性は、ミニエマルジョンとしては:少なくとも1.01、少なくとも1.1、少なくとも1.3、または少なくとも2であり;かつ50以下、10以下、5以下、または3以下である。ミニエマルジョンは典型的には均質化、例えば高圧均質化および超音波処理により形成される。分散液がミニエマルジョンである場合、保護された触媒組成物の液滴は、典型的には:ミニエマルジョンの形成前、または形成中に、界面活性剤を配合すること;保護物質のポリマー鎖に共有結合した親水性(例えばイオン性)部分を含めること;またはその両方により安定化される。特定の理論に拘束されることを望まないが、混合条件が強力であるほど、そして保護された触媒組成物の粘度が低いほど、より小さな平均直径を有する保護された触媒組成物の複数の液滴が有利に形成される。その結果、記載された平均液滴サイズの範囲を有するミニエマルジョンを形成するために、高圧均質化および超音波処理などの技術が典型的に用いられる。
別法として、少なくとも1ミクロン、少なくとも2ミクロン、または少なくとも10ミクロンであり;かつ500ミクロン以下、50ミクロン以下、または15ミクロン以下の平均液滴サイズを有する保護された触媒組成物の複数の液滴を含む保護された触媒分散液を製造するのが望まれる場合がある。典型的には、分散液(懸濁液とも言う)を形成するプロセスの前、またはプロセス中に懸濁化剤が配合される。懸濁液としての分散液についての保護された触媒組成物液滴のPSD多分散性は:少なくとも1.1、少なくとも1.3、または少なくとも2であり;かつ50以下、5以下、または3以下である。場合によっては、均質化または超音波処理により、保護された触媒組成物の液滴が1ミクロン以上の平均サイズを有する分散液を製造することが有用であるか、さらには必要である場合もありうるが、保護された触媒組成物および水性媒体のある組み合わせについて望ましい液滴サイズを達成するためには通常の機械的撹拌が適切でありうる。
本発明の方法において有用な界面活性剤は、当業者には周知であり、例えば、Porter,M.R.,Handbook of Surfactants,Chapman and Hall,New York,1991において見いだすことができる。本発明のために有用な界面活性剤の例としては、アニオン性界面活性剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホスクシネート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;および非イオン性界面活性剤、例えば、グリセロール脂肪族エステル、ポリオキシエチレン脂肪族エステル、ポリオキシエチレンアルコールエーテル;ならびにステアリン酸モノグリセリドが挙げられる。両性界面活性剤も有用でありうる。両性界面活性剤は、酸性および塩基性官能基の両方を有し、当該分野において周知である(例えば、Amphoteric Surfactants、B.R.BluesteinおよびC.L.Hilton編、Surfactant Series第12巻Marcel Dekker NY,NY(1982)参照)。フッ素化界面活性剤、例えば、パーフルオロ−オクタン酸およびその塩も、特にフルオロポリマーの安定化に有用である。シリコン界面活性剤は、特にシロキサンポリマーの安定化に有用である。加えて、モノマー界面活性剤を重合の間にポリマー鎖中に含めることができる。例えば、これらのモノマー界面活性剤:ノニルフェノキシプロペニルポリエトキシル化スルフェート、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム、アリルアンモニウムラウリル12EOホスフェート、アリルアンモニウム直鎖ドデシルベンゼンスルホネート、およびアリルアンモニウムラウリルスルフェートはポリマーに共有結合した界面活性剤官能基を付与する。本発明の保護された触媒組成物液滴およびポリマー粒子を安定化させる目的で、界面活性剤は典型的にはこれらの液滴、またはポリマー粒子の合計重量基準で0.1重量%〜6重量%の量で用いることができる。
1.0ミクロンより大きく1ミリメートルまでのサイズの保護された触媒組成物液滴およびポリマー粒子が形成される場合、液滴を安定化させ、粒子を安定化させ、さらに平均粒子サイズおよび粒子サイズ分布を確立するために水性懸濁重合の分野の技術者に公知の技術が用いられる。特に、1.0ミクロンより大きく1ミリメートルまでのサイズの液滴および粒子は懸濁化剤として公知の分散剤により安定化される。もちろん、界面活性剤は、1.0ミクロン以上の液滴および粒子安定化について、通常、減少するがある程度の有用性を有することができ、1.0ミクロン未満で懸濁化剤は通常減少するが、ある程度の有用性を有しうる。従って、場合によっては、界面活性剤と懸濁化剤の組み合わせを有利に用いることができる。
懸濁化剤も当該分野において周知である。懸濁化剤は、典型的には水溶性ポリマー、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ(N−ビニルピロリドン)、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、部分的にケン化されたポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルキルエーテル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸のコポリマー、およびポリエチレングリコールである。典型的には、1.0ミクロンから1ミリメートルの範囲の平均直径を有する液滴およびポリマー粒子を安定化させるために有効な懸濁化剤の量は、ポリマー粒子の液滴の合計重量基準で0.1〜5重量%である。
本発明において有用なフュージティブ物質は:本発明の保護物質中に可溶性であり;保護された触媒組成物と組み合わせられた場合に、保護された触媒組成物から有機金属触媒複合体を沈殿させず;保護された触媒組成物中に含有される有機金属触媒成分についての触媒阻害剤としての働きをしない任意の物質でありうる。フュージティブ物質は、1気圧(101kPa)の圧力で:少なくとも−165℃、少なくとも−130℃、少なくとも−80℃、または少なくとも−10℃であり;かつ80℃以下、50℃以下、20℃以下、10℃以下、または0℃以下の沸点を有する。フュージティブ物質はさらに、25℃で:水1リットルあたり、少なくとも0ミリモル、少なくとも1ミリモル、少なくとも10ミリモルであり;かつ水1リットルあたり2000ミリモル以下、1000ミリモル以下、150ミリモル以下、50ミリモル以下、または25ミリモル以下の水への溶解度を有する。所定の保護物質、所定の有機金属触媒成分、または保護物質と有機金属触媒成分を組み合わせることにより形成される保護された触媒組成物に関する所定のフュージティブ物質の溶解特性は、Van Krevelen(前出)の方法に従って推定することができる。典型的には、フュージティブ物質が本発明の保護された触媒組成物中に存在する場合、有機金属触媒成分の保護物質に対する割合、およびフュージティブ物質の保護物質に対する割合は、混合により溶液が形成されるように、あるいは保護物質およびフュージティブ物質の溶液中で有機金属触媒成分の非水性分散液が形成されるように選択される。このような混合物は、溶液または非水性分散液を形成できるが、溶液を得るために、当業者に公知のように、混合条件(例えば、攪拌、加熱)の操作を必要としうることも認識される。フュージティブ物質は、例えば:保護された触媒分散液を形成する間の保護された触媒組成物の粘度を減少させるため;または保護された触媒分散液の形成後にフュージティブ物質を除去することにより、保護された触媒組成物の複数の液滴の液滴直径を減少させるために;あるいはその両方のために;保護された触媒組成物中に存在し得る。保護された触媒分散液の形成前および形成中の保護された触媒組成物中の、フュージティブ物質の保護物質に対する重量比は:少なくとも0、少なくとも0.001、または少なくとも0.1であり;かつ100以下、20以下、10以下、1以下、または0.5以下であり、ここにおいて重量比は、保護された触媒組成物中のフュージティブ物質重量の、保護物質重量に対する比である。本発明の一具体例において、フュージティブ物質は、エチレン性不飽和モノマーを保護された触媒分散液に添加する前に、保護された触媒分散液から除去することができ、保護された触媒分散液中のフュージティブ物質の保護物質に対する重量比は:保護された触媒分散液1リットルあたり少なくとも0ミリモル、少なくとも0.0001ミリモル、または少なくとも0.01ミリモルであり;かつ保護された触媒分散液1リットルあたり0.5ミリモル以下、0.2ミリモル以下、0.1ミリモル以下、または0.05ミリモル以下に減少する。フュージティブ物質、および1気圧(すなわち101kPa)でのその沸点の具体例リストには、例えば:酢酸エチル(77℃)、ヘキサン(69℃)、塩化メチレン(39.8℃)、ペンタン(36.1℃)、ジエチルエーテル(34.6℃)、2,2−ジメチルプロパン(9.5℃)、ジクロロフルオロメタン(8.9℃)、1,2−ジクロロテトラフルオロエタン(3.8℃)、ブタン(−0.5℃)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(−23℃)、ジメチルエーテル(−24.8℃)、1,1−ジフルオロエタン(−25℃)、1,1,1,2−テトラフルオロエチレン(−26.4℃)、ヘキサフルオロプロピレン(−28℃)、オクタフルオロプロパン(−36℃)、クロロジフルオロメタン(−40.7℃)、プロパン(−42.1℃)、プロピレン(−48℃)、ペンタフルオロエタン(−48.6℃)、ジフルオロメタン(−51.6℃)、六フッ化硫黄(−63.8℃、昇華)、ヘキサフルオロエタン(−78℃)、クロロトリフルオロメタン(−81.5℃)、トリフルオロメタン(−84℃)、エタン(−88℃)、エチレン(−104℃)、テトラフルオロメタン(−130℃)、およびメタン(−161.4℃)が含まれる。重合の間に不活性条件を形成するために通常用いられる気体(例えば、窒素、アルゴンおよびヘリウム)は、「不活性物質」の定義に含まれないこともさらに認識される。不活性物質の選択は、保護された触媒組成物が製造され、保存される温度および圧力;保護された触媒分散液が形成される温度および圧力;ならびに不活性物質が除去される温度および圧力の範囲などの要件により影響を受ける。不活性物質の除去前および除去中の保護された触媒分散液の温度が、前記の保護された触媒分散液中で有機金属触媒成分の顕著な分解が起こる温度より低いのが望ましい。有害な発泡を引き起こすことなく、また保護された触媒分散液を脱安定化することなく、不活性物質の迅速な除去を可能にする温度および圧力の条件を選択することがさらに望ましい。前記の拘束が加えられると、不活性物質を除去するために用いられる特定の蒸発技術は重要ではない。これらの蒸発技術には、例えば:不活性キャリアガス、例えば、窒素、アルゴン、またはヘリウムで不活性物質をスイープすること;保護された触媒分散液の脱安定化を回避する方法でフュージティブ物質の沸点に徐々に近づくように設計された、温度の制御された上昇、圧力の制御された低下、またはその組み合わせが含まれる。キャリアガススィープ速度、温度、圧力、および消泡剤量などの変数は、フュージティブ物質除去のプロセス全体にわたって操作することができる。所定の用途についての特定の消泡剤(例えば、シリコン消泡剤)の適合性は当業者には明らかであろう。
別の実施形態において、「増粘剤」は、保護された触媒組成物の水性分散液の製造の間に水性媒体に添加される。理論に限定されることを望まないが、水性媒体の粘度を増大させ、従って、保護された触媒組成物と水性相間の粘度の差を減少させることにより、増粘剤は保護された触媒組成物の複数の粒子の平均粒子サイズを減少させるように機能すると考えられる。「増粘剤」の非網羅的リストには、これらに限定されないが:アルカリ可溶性(メタ)アクリルエマルジョン(例えば、Rohm and Haas ACRYSOL(商標)ASE−60);疎水的に修飾されたアルカリ可溶性(メタ)アクリルエマルジョン(例えば、Rohm and Haas ACRYSOL(商標)RM−6);疎水的に修飾されたポリウレタン増粘剤(例えば、Rohm and Haas ACRYSOL(商標)RM−825);セルロース増粘剤(例えば、ヒドロキシエチルセルロースNATRASOL(商標)250HR、Hercules Inc.,Aqualon Division,Wilmington、Delawareから入手可能);ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ酸、およびその組み合わせが含まれる。
本発明の非極性オレフィンモノマーは、例えば、米国特許出願公開番号US200410857330、US200511140287、およびUS20050277569に開示されている任意のものであってよい。本発明の非極性オレフィンモノマーとしては、これらに限定されないが、2〜12個の炭素原子を有する非分岐脂肪族オレフィン、4〜12個の炭素原子を有する分岐脂肪族オレフィン、2〜12個の炭素原子を有する非分岐および分岐脂肪族α−オレフィン、4〜12個の炭素原子を有する共役オレフィン、8〜20個の炭素原子を有する芳香族オレフィン、3〜12個の炭素原子を有する非分岐および分岐シクロオレフィン、2〜12個の炭素原子を有する非分岐および分岐アセチレン、およびその組み合わせが挙げられる。本発明の非極性オレフィンモノマーの非網羅的リストには、エチレン、プロペン、1−ブテン、1−ヘキセン、ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、イソプレン、スチレン、アルファ−メチルスチレン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、シクロオクタジエン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、アセチレン、ジアセチレン、アルキニルベンゼン、ジアルキニルベンゼン、エチレン/1−ブテン、エチレン/イソプロレン、エチレン/1−ヘキセン、エチレン/1−オクテン、エチレン/プロペン、エチレン/シクロペンテン、エチレン/シクロヘキセン、エチレン/ブタジエン、エチレン/1,5−ヘキサジエン、エチレン/スチレン、エチレン/アセチレン、プロペン/1−ブテン、プロペン/スチレン、プロペン/ブタジエン、プロピレン/1−ヘキセン、プロペン/アセチレン、エチレン/プロペン/1−ブテン、エチレン/プロペン/1−ヘキセン、エチレン/プロペン/1−オクテン、およびその様々な組み合わせが含まれる。
本発明の極性オレフィンモノマーは、例えば、米国特許出願公開番号US200410857330、US200511140287、およびUS20050277569に開示されている任意のものであってよい。本発明の極性オレフィンモノマーは、2〜60個の炭素原子およびO、N、B、Al、S、P、Si、F、Cl、Br、およびその組み合わせなどの少なくとも1個の原子を有するエチレン性不飽和モノマーを含む。これらの極性オレフィンモノマーには、例えば:C〜C22直鎖または分岐鎖アルキル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレートおよびイソボルニル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミドまたは置換(メタ)アクリルアミド;エポキシ含有(メタ)アクリレート、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート;置換スチレン;酢酸ビニルまたは他のビニルエステル;塩化ビニル;塩化ビニリデン;フッ化ビニリデン;N−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジ(メチル)アミノエチル(メタ)アクリレート;フマレート、マレエート、シンナメートおよびクロトネートなどのα,β−不飽和カルボニル官能基を含有するモノマー;および(メタ)アクリロニトリルが含まれる。酸官能性メタクリルモノマーには、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ホスホエチル(メタ)アクリレート、スルホエチル(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、フマル酸、無水マレイン酸、モノメチルマレエート、およびマレイン酸が含まれる。極性オレフィンモノマーのさらなる例としては、(メタ)アクリル酸のテトラヒドロフラニルおよびジヒドロフラニルエステルが挙げられる。
本発明において有用な好適なフッ素化(メタ)アクリルモノマーとしては、これらに限定されないが:フルオロアルキル(メタ)アクリレート;フルオロアルキルスルホアミドエチル(メタ)アクリレート;ペンタフルオロスチレン;フルオロアルキルスチレン;フッ化ビニリデン;およびフッ素化α−オレフィンが挙げられる。置換基として用いられるフルオロアルキル基は、1〜20個の炭素原子および1個のフッ素原子から過フッ素化組成までを有する。本発明において有用なシリコン含有極性オレフィンモノマーとしては、例えば、トリメトキシシリルエチル(メタ)アクリレートおよびトリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。
極性オレフィンモノマーは、さらに1以上の極性基を有するα−オレフィン、例えば、ω−カルボキシ−α−オレフィンおよび3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−ペンテンを含む。本発明の単環式オレフィンは、非極性オレフィンモノマーであっても、または極性オレフィンモノマーであってもよい。シクロヘキセンは非極性単環式オレフィンの一例であり、3−メトキシシクロヘキセンは極性単環式オレフィンの一例である。本発明の多環式モノマーは、非極性オレフィンモノマーおよび極性オレフィンモノマーである多環式モノマーをどちらも含む。本発明に関する使用に好適な多環式モノマーは、二環式モノマー、例えばビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(ノルボルネンとも称する)を包含する。本明細書において用いられる「ノルボルネン型モノマー」なる用語は、対象のモノマーが少なくとも1個のノルボルネン型部分または置換ノルボルネン型部分を含有する限りは、ノルボルネン、置換ノルボルネン、ならびにその任意の置換および非置換高級環状誘導体を包含することを意味する。
本発明の多エチレン性不飽和モノマーは、重合中、または重合後、あるいはその両方において架橋を提供するために、本発明の付加ポリマー中に組み入れることができる。多エチレン性不飽和モノマーは、極性オレフィンまたは非極性オレフィンモノマーであることができ、エチレン性不飽和基は同一であっても、異なっていてもよい。有用な極性多エチレン性不飽和モノマーは、本発明の有機金属触媒成分を用いて重合の条件下で重合できる任意の極性多エチレン性不飽和モノマーであることができ、非網羅的リストには:(メタ)アクリル多エチレン性不飽和モノマー、例えば、アリル(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、および1,1,1−トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが含まれる。非(メタ)アクリレートの例としては、ジアリルフタレートおよび他の多アリル化合物が挙げられる。有用な非極性多エチレン性不飽和モノマーは、本発明の有機金属触媒成分を用いた重合条件下で重合できる任意の非極性多エチレン性不飽和モノマーであってよく、非網羅的リストには:α,ω−アルカジエン、例えば、1,9−デカンジエン;他の非共役アルカジエン;ジビニルベンゼン;および3またはそれ以上の炭素−炭素二重結合であって、その2以上は本発明の有機金属触媒成分により触媒される重合に関与でき、重合により産生されるポリマーにおいて架橋をもたらすものを含有する分子が含まれる。
本発明の所定の実施形態において用いられる保護物質の組成および分子量の選択は、前記具体例において重合により産生される付加ポリマーとの候補保護物質の適合性の評価を含むが、さらに相溶化剤を導入することにより適合性を確実にすることがさらに望まれうる。不混和性範囲のポリマー組成物が所定の重合から得られるならば、産生される付加ポリマーを相溶化させるために、相溶化剤を保護された触媒組成物中に導入することがさらに望まれうる。本発明において有用な相溶化剤は、グラフトまたはブロックコポリマーである。相溶化剤がブロックコポリマーである場合、少なくとも2つのブロックのそれぞれは互いに非混和性でなければならず、少なくとも1つの本発明の付加ポリマーまたは保護物質と混和性であるように選択される。ポリマーブレンドのための相溶化剤として通常用いられるブロックコポリマーの例としては、ポリ(スチレン)−ブロック−ポリ(ブタジエン)、ポリ(ブタジエン)−b−ポリ(メチルメタクリレート)、およびMultiphase polymer:Blends and Ionomers,Utracki,L.A.およびWeise,R.A.編;American Chemical Society,Washington, D.C.,1989;およびPolymer Blends,第1巻および第2巻、Paul,D.R.およびBucknall,C.B.編;Wiley−Interscience,New York,2000に開示されている相溶化剤が挙げられる。相溶化剤がグラフトコポリマーである場合、グラフトコポリマーは典型的にはコームコポリマーであり、その骨格およびグラフトセグメントが互いに非混和性であり、それぞれが本発明の付加ポリマーまたは保護物質の少なくとも1つと混和性になるように選択される。
水に不溶性である物質が水性分散液の水性相を通って移動して、本発明の保護された触媒組成物の液滴の表面に到達でき、前記液滴中に吸収されることは非常に困難であるかまたは不可能である。モノマーを含む物質が25℃で水の体積基準で、少なくとも0、少なくとも1ミリモル/リットル、または少なくとも10ミリモル/リットルであり;かつ250ミリモル/リットル以下、150ミリモル/リットル以下、または50ミリモル/リットル以下の水中溶解度を有する場合である。このような場合、「輸送剤(transport agent)を重合反応容器中、水性相に添加するか、あるいは輸送剤が保護物質中、または保護された触媒分散液を製造するのに用いられる水性媒体中に既に存在することが有利でありうる。輸送剤の使用は、米国特許第5976405号に詳細に記載されている。特に有用な輸送剤は、疎水性空隙を有する高分子有機化合物である。「疎水性空隙を有する高分子有機化合物」は、典型的には円筒形またはほぼ円筒形であり、典型的には親水性外部を有するが、疎水性内部を有するポリマー分子である。このような化合物は、疎水性物質(例えば、フッ素化モノマー、シリコン含有モノマー、および非極性モノマー、例えばエチレンおよびα−オレフィン)を水性環境を通して輸送するために用いることができる。本発明の方法において有用な、疎水性空隙を有する高分子有機化合物は、シクロデキストリンおよびその誘導体;疎水性空隙を有する環状オリゴ糖、例えばシクロイヌロヘキソース、シクロイヌロヘプトース、およびシクロイヌロオクトース;カリキサレン;およびキャビタンドが挙げられる。
本発明の方法において有用なシクロデキストリンおよびその誘導体の選択は、シクロデキストリンおよびシクロデキストリン誘導体の水性相中の溶解度、不溶性物質とシクロデキストリンの疎水性空隙間のサイズの類似性、および輸送剤の不溶性物質との会合により形成される種の溶解度により決定される。本発明の方法において有用な好適なシクロデキストリンとしては、これらに限定されないが:α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、およびγ−シクロデキストリンが挙げられる。これらのシクロデキストリンは、部分的にアルキル化された(例えば、メチル化された)α−、β−、またはγ−シクロデキストリン、およびその組み合わせを包含する。疎水性空隙を有する環状オリゴ糖、例えばシクロイヌロヘキソース、シクロイヌロヘプトース、およびシクロイヌロオクトースは、Takaiら、Journal of Organic Chemistry,59(11),2967−2975(1994)に記載されている。本発明の方法において有用なカリキサレンは、US−A−4699966に記載されている。本発明の方法において有用なキャビタンドはイタリア国特許出願番号22522A/89およびMoranら、Journal of the American Chemical Society,184、5826−28(1982)に記載されている。
用いられる任意の輸送剤の量は、輸送剤の組成により部分的に決定される。輸送剤がシクロデキストリンであるならば、シクロデキストリンの不溶性物質(例えば、全モノマーチャージ)に対する重量比は、少なくとも1:1000、少なくとも1:500、または少なくとも1:100であり;かつ10:100以下、5:100以下、または1:100以下である。下限は所望の輸送速度などにより決定される。上限は、水性系の必要とされる安定性により決定される。
「輸送向上溶媒」が用いられるならば、水性相中に含まれる水混和性溶媒の量は水性相の合計重量基準で:少なくとも0.1重量%、少なくとも1重量%、または少なくとも5重量%であり;かつ30重量%以下、20重量%以下、または10重量%以下である。
本発明の重合法において、本発明の「有機金属触媒成分」は:1以上の「 非極性オレフィンモノマー」;1以上の「極性オレフィンモノマー」;または1以上の非極性オレフィンモノマーと1以上の極性オレフィンモノマーの組み合わせを重合させて、本発明の付加ポリマーを形成するために用いることができる。本発明の付加ポリマーの数平均分子量Mnは:少なくとも500、少なくとも1000、少なくとも10000、または少なくとも20000であり;かつ5000000以下、1000000以下、500000以下、または200000以下である。本発明の付加ポリマーのMWDの多分散性は:少なくとも1.000、少なくとも1.001、少なくとも1.01、または少なくとも1.05であり;かつ10以下、2.5以下、1.5以下、または1.1以下である。本発明の付加ポリマーのMWDは単峰性または多峰性であることができ、ここにおいて、多峰性は二峰性および三峰性、ならびにさらに高度のモダリティーを包含し、各モードのMWDの多分散性は、前記定義の上限および下限を有し得る。
本発明の付加ポリマーの製造法は:少なくとも0℃、または少なくとも10℃、または少なくとも20℃であり;かつ200℃以下、120℃以下、100℃以下、または80℃以下の反応温度で行うことができる。100℃より高い反応温度は典型的には1気圧(101kPa)を超える圧力を必要とすると認識される。溶質、例えば塩(例えば、塩化ナトリウム)の存在下で、水性媒体の凝固点は0℃より低い値に低下されうると認識される。このような場合において、前述の反応温度の範囲は、前記水性媒体の凝固点より0.1℃高い温度まで拡大し得る。溶質の存在下、1気圧より高い圧力、またはその両方で、水性媒体の沸点は100℃より高い値に上昇し得ることが認識される。このような場合において、前述の反応温度の範囲は、水性媒体の沸点に等しい温度まで及び得る。重合反応に利用可能な温度範囲は従って、重合の条件下で水性媒体の凝固点より0.1℃高い温度から水性媒体の沸点までであるが、重合反応に選択される実際の温度範囲は、有機金属触媒成分が重合を触媒できる温度範囲により決定されると認識される。この方法は:少なくとも1、少なくとも10、少なくとも50、または少なくとも101kPaであり;かつ100000以下、10000以下、1000以下、または500kPa以下の圧力で行うことができる。さらに、エチレン性不飽和モノマーの、本発明の有機金属触媒成分に対するモル比は:少なくとも50:1、少なくとも200;1、少なくとも250:1、または少なくとも1000:1であり;かつ5000000:1以下、2000000:1以下、500000:1以下、250000:1以下、または100000:1以下である。高圧、特に一定の高圧、例えば400psi以上での気体状モノマーについて、エチレン性不飽和モノマーの、本発明の有機金属触媒成分に対するモル比は、5000000:1超、例えば6000000:1以下、8000000:1以下、またはさらにそれより高い値でありうる。本発明の重合法において、保護された触媒分散液中の保護物質の水性媒体に対する重量比は、保護物質の重量を水性媒体の重量で割って表すと:少なくとも0.001、少なくとも0.01、または少なくとも0.02であり;かつ4以下、2以下、1以下、または0.5以下である。
付加ポリマーの粒子が本発明の付加ポリマーの製造法により製造される場合、前記方法の詳細に応じて、付加ポリマー粒子は、保護された触媒分散液がミニエマルジョンである場合:少なくとも10nm、少なくとも20nm、少なくとも40nm、少なくとも100nm、または少なくとも200nmであり;かつ2000nm以下、1000nm以下、800nm以下、または600nm以下の平均ポリマー粒子直径を有する。ミニエマルジョンとしての保護された触媒分散液のための保護された触媒組成物液滴のPSD多分散性は:少なくとも1.01、少なくとも1.1、少なくとも1.3、または少なくとも2であり;かつ50以下、10以下、5以下、または3以下である。本発明の付加ポリマーのPSDは単峰性または多峰性であることができ、ここにおいて多峰性は、二峰性および三峰性、四峰性、ならびにさらに高度のモダリティーを含み、各粒子サイズのPSDの多分散性は、前記定義の上限および下限を有し得る。あるいは、さらに大きなポリマー粒子は、懸濁重合により製造することができ、平均ポリマー粒子サイズは:少なくとも1ミクロン、少なくとも2ミクロン、または少なくとも10ミクロンであり;かつ500ミクロン以下、50ミクロン以下、または15ミクロン以下である。懸濁技術により製造されるポリマー粒子のPSD多分散性は:少なくとも1.1、少なくとも1.3、または少なくとも2であり;かつ50以下、5以下、または3以下である。
本発明の一具体例において、保護物質中の有機金属触媒成分の溶液、あるいは非水性分散液である保護された触媒組成物を提供するために、有機金属触媒成分を保護物質と組み合わせる。保護された触媒組成物を、使用前に保存するか、または保存せずに使用して、保護された触媒組成物の複数の液滴を含有する水性分散液を形成することができる。保護された触媒分散液が均質化技術、例えば、高圧均質化または超音波処理を用いて形成されるならば、水性媒体および保護された触媒組成物は、形成された保護された触媒組成物液滴を安定化させるために十分な量の界面活性剤の存在下で均質化される。保護された触媒組成物および水性媒体の、均質化工程のはじめでの温度は、同一であっても、異なっていてもよく、保護された触媒組成物の粘度が均質化工程中、十分低く、所望の平均直径を有する液滴が前記均質化工程により形成されることを確実にするために選択される。保護された触媒分散液が形成された後にその温度を低下させて、保護された触媒組成物の液滴内の粘度を増大させることが望まれうる。この温度の降下は、当該分野において公知の方法、例えば、保護された触媒分散液を熱交換器と接触させること、または保護された触媒分散液を、ある量の第二の水性媒体で希釈すること(ここにおいて、第二の水性媒体は、保護された触媒分散液よりも低い温度を有し、保護された触媒組成物の複数の液滴の粘度は増大する)により達成することができる。第二の水性媒体は、エチレン性不飽和モノマーを含まなくてもよい。あるいは、第二の水性媒体は、それ自体、重合されるモノマーの全部または一部を含有する乳化したモノマーミックスであってもよい。この量を超える任意の量のエチレン性不飽和モノマーをその後、任意の手段により、例えば、乳化したモノマーミックスとして、そのままのモノマーとして、または他の非水性モノマーフィードとして添加することができる。モノマーは、さらに気体状形態(例えば、エチレン)において添加することもできる。
エチレン性不飽和モノマーは、保護された触媒分散液に当該分野において公知の任意の方法において供給することができる。例えば、エチレン性不飽和モノマーは、単一のアリコート、または複数のアリコートにおいて、漸次供給、または供給スキームのある組み合わせにより供給することができる。供給されるエチレン性不飽和モノマーの相対量は、経時的に大きく変化してもよく、プログラムされた方法で行うことができる。均質化およびその後の重合は、さらに連続した方法で行うことができる。
本発明のもう一つの具体例において、有機金属触媒成分は保護物質およびフュージティブ物質と組み合わせられ、有機金属触媒成分、保護物質、およびフュージティブ物質を含む、溶液または非水性分散液である、保護された触媒組成物を提供する。この保護された触媒組成物は、さらにフュージティブ物質を含有し、使用前に保存することができるか、または介在する保存なしに使用して、保護された触媒組成物の複数の液滴を含有する水性分散液を形成することができる。保護された触媒分散液が均質化技術、例えば高圧均質化または超音波処理を用いて形成される場合、水性媒体および保護された触媒組成物は、均質化技術により形成される保護された触媒組成物液滴を安定化させるために十分な量の界面活性剤の存在下で均質化される。保護された触媒組成物および水性媒体の、均質化工程のはじめの温度は、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、望ましい平均直径を有する保護された触媒組成物液滴が均質化工程により形成されるように、保護された触媒組成物の粘度が均質化工程中で十分低いことを確実にするために選択される。均質化の間に保護された触媒組成物中にフュージティブ物質が存在することは、均質化の間の圧力が、不安定化またはフュージティブ物質の蒸発による他の妨害が無く均質化工程が進行することを可能にするために十分高いという条件を加える。(ある非常に低沸点のフュージティブ物質が有利に使用されるならば、超臨界条件を使用することも必要でありうる。)均質化中の最低圧力は、従って、フュージティブ物質の沸点により決定される。保護された触媒分散液が形成されたら、フュージティブ物質は、所定の温度で除去できるために十分低い圧力で除去される。この圧力は、フュージティブ物質の沸点および保護された触媒分散液の安定性などの因子により決定される。フュージティブ物質の除去は、保護された触媒組成物の複数の液滴中のフュージティブ物質の濃度を減少させ、典型的にはこれらの液滴の粘度の増大につながる。フュージティブ物質の蒸発除去の間、圧力を一定値に維持することが望まれる場合があり、あるいは圧力を変化させるのが望まれる場合がある。例えば、一定圧力、または圧力を徐々に低下させ、一定温度でフュージティブ物質を蒸発させて、液滴中のフュージティブ物質の濃度を減少させることにより液滴の粘度を増大させることにより、保護された触媒組成物の液滴の粘度を増大させることが望まれる場合がある。この場合、外部加熱を適用して、フュージティブ物質の蒸発による温度の低下を相殺することができる。あるいは、フュージティブ溶媒が蒸発により除去される場合に保護された触媒組成物分散液内で温度を低下させ、かくしてフュージティブ溶媒の除去および冷却の両方により液滴の粘度を増大させることが望まれる。もちろん、冷却プロセスは、外部冷却の使用によりさらに加速することができる。保護された触媒分散液の温度が低下するにつれ、フュージティブ物質の蒸発の有効な速度を維持するために、圧力をさらに減少させる必要がありうると理解される。
第二の水性媒体は、それ自体、重合されるモノマーの全部または一部を含有する乳化したモノマーミックスでありうる。この量を超える任意の量のエチレン性不飽和モノマーを、その後乳化したモノマーミックスとして、そのままのモノマーとして、または他の非水性モノマーフィードとして添加することができる。
本発明のさらなる具体例において、フリーラジカル重合開始剤、有機金属触媒成分、またはその組み合わせを本発明の重合の最後に添加して、最終水性付加ポリマー分散液中の残存するモノマーの量を、分散液の重量基準で、少なくとも0重量ppm、少なくとも1重量ppm、または少なくとも10重量ppmであり;かつ1000重量ppm以下、500重量ppm以下、100重量ppm以下、または50重量ppm以下に減少させる。
有機金属触媒成分により触媒される重合が水性ミニエマルジョン条件下で行われる場合、重合および/またはこれにより製造される付加ポリマーの1以上の性能特性を向上させるために設計された1以上の次の技術を用いるのがさらに望ましい場合がある。これらの技術は、広範囲に及ぶ有機金属触媒成分、例えば、米国特許出願公開番号US200410857330、US200511140287、およびUS20050277569、Prog.Polym.Sci.2004,28,619−662、およびLate Transition Metal Polymerizaiton Catalysis,Rieger,B.,Saunders Baugh,L,Kacker,S.,およびStriegler,S.編;Wiley−VCH:Weinheim,Germany,2003、ならびにここに開示されている引例に開示されているものを用いるミニエマルジョン重合において有用である点で一般的であると考えられうる。例えば、反応混合物を非水性相で、例えば機械的ホモジナイザーまたは超音波処理装置を用いて均質化させることも有利でありうる。このように、非水性相は、典型的には、40nm〜1000nmの範囲、さらには10nmもの小さな平均直径を有する液滴として、米国特許番号US4902741;Macromolecules2003、36,6711−6715;Macromolecules2002、35、3342−3347;Angew.Chem.Int.Ed.2001、40,No.16,3020−3022;およびMacromolecules2001、34、2022−2026に開示されているように水性相中に分散させることができる。このようなプロセスから典型的に得られる平均液滴サイズは、40nm〜1000nm、さらにはもっと小さい範囲にあるので、ミニエマルジョンの形成前、または形成中に、「疎水性物質」を非水性相中に含めることもさらに有利でありうる。疎水性物質は、水中に非常に溶解しにくく、一旦形成されたら、オストワルド熟成(Ostwald ripening)(小さな液滴が互いに結合してさらに大きな液滴を形成する傾向)に対して液滴を安定化させる働きをする。ミニエマルジョン重合前および中の非水性相の液滴を安定化させるために有用であると開示されている疎水性物質は:米国特許番号US4902741に開示されているC12−C28飽和炭化水素およびアルコール;Macromolecules 2001,34,2022−2026に開示されているヘキサデカン;Macromolecules 2002、35、1513−1523に開示されているポリブテンオリゴマー;およびMacromolecules 2002,35、1513−1523に開示されている、C12−C28α−アルケンおよびC12−C28α,ω−アルカジエン、例えばそれぞれ1−ヘキサデセンおよびα,ω−テトラデカジエンを包含する。重合単位としてその分子が重合中に成長するポリマー鎖中に組み入れられうる1−ヘキサデセンをヘキサデカンと置換して、重合した生成物中の非ポリマー有機物質の量を減少させることができる。同時に架橋により成長する鎖の分子量を増大させつつ、α,ω−テトラデカジエンを同様に用いることができる。ミニエマルジョン液滴、およびこれから形成されるポリマー粒子を、界面活性剤を用いて安定化させることができる。液滴およびポリマー粒子をさらに、アルコールおよびカルボン酸についてはMacromolecules 2002,35、1513−1523;カルボン酸についてはMacromolecules 2002、35、3342−3347;およびEmulsion Polymerizaiton and Emulsion Polymers,Lovell,P.A.,El−Aasser,M.S.,Eds.;Wiley:Chichester;1997に開示されているように、ω−極性官能性α−アルケンを重合単位として組み入れることにより安定化させることができる。ポリエチレンなどの結晶性ポリオレフィンの粒子は不規則な形状および粗い表面を有する傾向がある。結晶性ポリオレフィンの複数の粒子は、さらに広範囲の制御不能な粒子サイズ分布、ならびにエマルジョン、および懸濁液の不安定性を有しやすい。Macromolecules 2002、35、1513−1523に記載されているように、結晶化度は、α−オレフィンを重合単位としてポリオレフィンポリマー鎖中に組み入れることにより減少させることができる。米国特許出願公開番号US20040097672に開示されているように、水混和性アルコール、ジオール、およびケトンは、水性相を通る低い水溶性を有するモノマーの輸送を改善するために使用される。重合収率を向上させるための二硫化炭素、キサントゲン酸、およびフェニルイソチオシアネートの使用は、米国特許番号US4429085、US4902741、およびUS5986026;ならびにJ.Polymer Science:PartA:Polymer Chemistry 2000、38、1083−1089に開示されている。米国特許番号US4429085に開示されているように、アルコール、ケトン、ニトリル、アルデヒド、およびアミドは、1,2−ポリブタジエンの融点を制御するために使用されてきた。1,2−ポリブタジエンについて、米国特許番号US5986026に開示されているように、無機塩はさらに、水性相における融点レギュレーターの溶解度を減少させ、これによりポリマー含有非水性相中にレギュレーターを導入することにより、融点レギュレーターの有効性を向上させるために用いられてきた。揮発性有機化合物の還元は、Macromolecules 2002、35,3342−3347に開示されているように、1−アルケンを非重合性溶媒、例えば芳香族炭化水素と置換することにより、オレフィン重合について行われてきた。フリーラジカル重合可能な溶媒、例えばスチレンを非重合性溶媒と置換することは、Macromolecules 2002、35、1513−1523に開示されている。エチレンおよびα−アルケンを溶媒としてスチレン中で、P,O−キレート化Ni(II)複合体を用いてまず重合させ、続いてスチレンのフリーラジカル重合を行う。これらの技術の多くは、懸濁重合について典型的に起こるように、さらに大きな液滴およびポリマー粒子サイズを用いた重合において行う場合にさらに有利である。
本発明の方法により製造される付加ポリマーの水性分散液は、例えば、バインダー、フィラー、消泡剤、クロスリンカー、触媒、界面活性剤、安定剤、抗凝集剤、増粘剤、造膜助剤、着色剤、ワックス、および顔料などの添加剤をさらに含有することができる。
本発明のいくつかの具体例を次の実施例において詳細に説明する。実施例において使用するいくつかの化学物質を表AおよびBに列挙する。
核磁気共鳴(NMR)分光分析
他に特に記載しない限り、NMRスペクトルをVarian600、Bruker DMX−400またはDRX−500分光計で23℃で記録する。Hおよび13C化学シフトをSiMeに対して記録し、残存Hおよび13C溶媒シグナルを基準にして決定する。
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を用いた分子量決定
ゲル透過クロマトグラフィーは、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)としても知られ、そのモル質量ではなく、溶液中のその流体力学的サイズにしたがってポリマー鎖の分布の構成要素を実際に分離する。系を次いで分子量および組成が既知の標準で校正して、溶出時間を分子量と相関させる。GPCの技術はModern Size Exclusion Chromatography,W.W.Yau,J.J Kirkland,D.D.Bly;Wiley−Interscience,1979、およびA Guide to Materials Characterization and Chemical Analysis,J.P.Sibilia;VCH,1988,p81−84において詳細に議論されている。
全てのサンプルをTHFまたはクロロホルム(HPLC等級)中2mg/mLの濃度で調製し、穏やかに撹拌してポリマーサンプルを完全に溶解させる。1μmPTFEフィルターを用いて全てのポリマー溶液を濾過する。2PLゲルMixed Bカラムおよび蒸発光散乱検出器(ELSD)を用いてGPC分離を行う。典型的なクロマトグラフィー条件:2PLゲルMIXED Bカラム、粒子サイズ5μm;溶離剤:THFまたはCHCl(HPLC等級)、1.0ml/分;サンプル溶液の注入体積:50μL;580〜2560000g/モル(THFまたはCHCl中0.5mg/mL)の範囲の分子量を有するPS標準を使用して検量線を作成する;ELS検出、(TN=40℃、TECH=80℃、F窒素=1L/分)。
液体クロマトグラフィー−NMR
典型的なLC−NMR実験条件:サンプルをCDCl中に溶解させて溶液(約1%)を形成し、0.2ミクロンフィルターを通して濾過する。ポリマー分離をSUPLECOSIL逆相C−18カラム(25cm×4.6mm)上で1ml/分の流速で行う。蒸発光散乱検出(ELSD)およびUV検出器を24分で95/5/0から0/0/100のアセトニトリル/水/THFの溶媒勾配で使用する。Varian UNITY INOVA600MHzNMR分光計でLC−H NMRスペクトルを得る。
示差走査熱量測定法(DSC):
TA Instrumentsにより製造されたQ−1000シリーズDSCで被変調示差走査熱量分析を行う。25mL/分の流速で、窒素の不活性雰囲気下、サンプルを流す。サンプルを−90℃から+380℃まで7℃/分の割合で、1℃の変調振幅、および40秒の期間で加熱する。
粘度測定
30rpmで回転するno.3スピンドルを備えたブルックフィールド粘度計を用いて、25℃での液体サンプルの粘度を測定する。
ブルックヘブンンBI−90パーティクルサイザーを用いた粒子サイズ測定
ナノサイザーは、30nmから1000nmの範囲の保護された触媒組成物の複数の粒子を含有する水性分散液の平均粒子サイズを測定するために使用される光子相関分光計である。粒子サイズを測定するために、水性分散液の0.1〜0.2グラムのサンプルを蒸留水で合計40ccに希釈する。2ccをアクリルセルに移し、次いでフタをする。粒子サイズを1000サイクルで測定する。測定を3回繰り返し、3つの値の平均をナノメートルで記録する。
Chemical Process Specialists Disc Centrifuge Photosedimentation(DCP)ユニットを用いた1ミクロン以上から40ミクロンの平均サイズについての粒子サイズ測定。DCPは、流体で満たされた、光学的に透明な回転するディスク内での粒子の遠心沈降を用いて粒子サイズ分布を測定する。沈殿は流体内の密度勾配により安定化され、測定されたサイズの精度は、それぞれの分析前に既知のPDおよびPSDを有する校正標準の使用により保証される。シュークロースおよびアニオン性界面活性剤を脱イオン水中に溶解させることにより、様々な密度の流体を製造する。1重量%の増分で全溶液基準で0から8重量%のシュークロースで9種の勾配流体(それぞれ1.5ml)を製造する。勾配流体を次いで、最も高濃度のシュークロース溶液から始め、次いで2番目に高い濃度、そしてシュークロースを含有しない勾配流体が添加されるまでこのように続けて、回転ディスク中に注入する。それぞれの日に、校正標準をシステムに関する検査として測定する。600nmポリスチレン標準(Duke Scientificから入手可能)を各サンプル分析の前に流す。より大きな標準またはより小さな標準も、特にサンプル粒子サイズが600nmから大きく異なる場合には流す。
ポリマー粒子の各水性分散液を、分析前にサンプル希釈流体で希釈する。サンプル希釈流体は脱イオン水+アニオン性界面活性剤中8%エタノールである。2滴の600nm標準を10ccのサンプル希釈流体に添加することにより、希釈された標準を製造する。希釈された標準を10〜20秒間振とうし、次いで1ccアリコートを回転ディスク中に注入する。3〜5滴(合計固形分(%)に依存する)を10ccのサンプル希釈流体に添加することにより、希釈されたサンプルを同様に製造する。希釈されたサンプルを10〜20秒間振とうし、粒子が完全に分散されたことを確認するために目視でチェックし、次いで1ccのアリコートを回転ディスク中に注入する。必要ならば、希釈されたサンプルが完全に分散されることを確実にするために超音波処理することができる。ディスクに注入する前にサンプルを濾過する必要はない。
各サイズでの粒子の濃度を、回転ディスクの外側の端部付近の流体の濁度を連続して測定することにより決定する。濁度測定値は、周知のMie理論光散乱計算を用いて重量分布に変換される。重量分布は必要ならば表面積または数分布に変換される。
40ミクロン超から560ミクロンの平均粒子サイズについての粒子サイズ測定
3つの異なる範囲におけるレーザー回折(Malvern2600c)(Separations Technology,BIOから入手可能)(1μm〜560μm)を用いて、40ミクロン超〜560ミクロンの範囲の保護された触媒組成物の複数の粒子の水性分散液の平均粒子サイズおよび粒子サイズ分布を測定する。
装置:高圧反応器構成
2リットル、316ステンレス鋼高圧反応器は:磁気撹拌機;熱電対ウェルおよび熱電対;圧力除去弁;添加漏斗ポート;冷却/加熱ジャケット;底部放出弁;および乾燥窒素、真空、気体添加、ベントライン、および物質添加のためのポートを備えている。
装置:添加漏斗構成
100mlの316ステンレス鋼添加漏斗は、冷却および加熱用ジャケット、および高圧反応器の添加漏斗ポートに連結した底部引き取り弁;窒素ポート;真空ポート;超音波処理装置ポート(上心のボールバルブ);汎用ポート;および気体添加ポートを備えている。
装置:超音波処理装置
超音波処理は、超音波処理装置、型番XL2020(Misonix社により製造)を用いて行う。超音波処理装置は20kHzで作動し、0〜10(0〜100%)の範囲のパワーダイアルを有している。
Figure 2006233214
Figure 2006233214
乳化モノマーミックス(EMM)を製造するための一般法
1リットルの三口丸底フラスコに、窒素インレットチューブ、および攪拌機、ならびにディップチューブフィッティングを取り付ける。窒素スィープを開始し、脱イオン水(150g)およびドデシル硫酸ナトリウム(SDDS)(100%、4.5g)をフラスコに導入する。攪拌機を中速(100rpm)で5分間作動させて、SDDSを溶解させる。攪拌機を停止させ、モノマー(450g)を添加する。攪拌機を次いで100rpmで1分間作動させる。攪拌機を5分間停止させ、次いで50rpmで再び作動させる。EMMが高圧反応器中にポンプで注入される間、撹拌を続ける。以下の実施例は全て、この一般的手順において使用される同じ重量比を使用する(すなわち、水/モノマー:25/75;モノマー/SDDS:100/1)。しかしながら、絶対量およびフラスコのサイズは変えてもよい。別法として、所定の実施例において使用されるEMMの量を、EMMのさらに大きなバッチからのアリコートとして除去することができる。
(実施例1)
乳化重合による完全に飽和した保護物質の製造
実施例1.a〜1.jの反応物質および他の成分は、前記表Aにおいて見いだすことができる。この実施例における乳化重合は、機械的スターラー、温度制御装置、コンデンサー、モノマーおよび開始剤フィードラインおよび窒素インレットを備えた4リットルの四つ口丸底フラスコ中で行った。脱イオン水(200g)、アニオン性界面活性剤(18.8g)およびMe−β−CD(59.2g)を室温で反応フラスコ中に導入した。窒素パージ下で撹拌しながら内容物を85℃に加熱した。脱イオン水、アニオン性界面活性剤およびモノマーの乳化したモノマーミックスを表1.Aに従って製造した(全ての重量単位はグラムを表す)。
Figure 2006233214
85℃で、過硫酸アンモニウム溶液(25gの水中5g)を反応釜中に導入した。2分間保持した後、ポリマーシードラッテクス(137.6g)を5分かけてゆっくりと添加した。85℃で、乳化したモノマーミックスを次に反応釜に100分かけて供給した。開始剤(100gの水中1gの過硫酸アンモニウム)溶液をモノマーエマルジョンと同時に供給した。乳化したモノマーミックス供給が完了した後、反応混合物を85℃で20分間保持した。ロータリーエバポレーターを用いて水をストリップすることにより、保護物質をポリマーエマルジョンから単離した。ゼオライトを通して若干濁った液体を濾過して、透明な液体を得た。分子量および粘度を決定するための通常の分析技術を用いて保護物質を特徴づけた。580〜7500000の範囲のピーク平均分子量を有するPolymer Laboratoriesから入手したポリスチレン標準(PS−1)を用いたGPC(SEC)により、分子量を測定した。Mark−Houwink定数を変換に適用した。粘度をブルックフィールド粘度計により測定した。
Figure 2006233214
(実施例2.A)
トルエン溶媒中での溶液重合による完全に飽和した保護物質の製造
この実施例における溶液重合は、機械的スターラー、温度制御装置、コンデンサー、モノマーおよび開始剤フィードラインおよび窒素インレットを備えた1リットルの四つ口丸底フラスコ中で行った。トルエン(185g)およびBA(16.8g)を反応フラスコ中に室温で導入した。窒素パージ下、撹拌しながら65℃に内容物を加熱した。65℃で、0.24gのLupersol 11の14gのトルエン中溶液を反応フラスコ中に導入した。135gのBAおよび15gのnDDMを含有するモノマー混合物を45分かけて供給した。供給後、反応混合物を65℃で15分間保持した。内容物を80℃に加熱し、0.24gのLupersol 11の10gのトルエン中溶液を添加した。反応混合物を80℃で1時間保持した。ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を蒸発させることにより保護物質(1.d)を単離した。保護物質2.a(BA//nDDM:100//20)は次の特徴を有していた:Mw=2258;Mn=2298;粘度=240センチポアズ;Tg<−78℃。
(実施例2.B)
イソプロパノール溶媒中の溶液重合による完全に飽和した保護物質の製造
機械的スターラー、温度制御装置、コンデンサー、モノマーおよび開始剤フィードラインおよび窒素インレットを備えた3リットルの四つ口丸底フラスコ中で溶液重合を行った。イソプロパノール(IPA、600g)を反応フラスコ中に室温で導入し、窒素スィープ下で82℃に加熱した。BA(1800g)およびイソプロパノール(180g)を含有するモノマー混合物を別に製造した。モノマー混合物を120分かけて、Trigonox(商標)125−C75(72g)を含有するイソプロパノール(300g)中開始剤溶液と共に反応フラスコ中に供給した。供給の最後に反応混合物を85℃で30分間保持し、イソプロパノール(168g)中Trigonox125−C75(18g)を含有する開始剤溶液を添加した。85℃で30分後、イソプロパノール(168g)中Trigonox125−C75(18g)を含有する別の開始剤溶液を添加した。反応混合物を85℃で90分間保持し、次いで室温に冷却した。ロータリーエバポレーターを用いてイソプロパノールをストリップすることにより保護物質2.bを透明粘稠性油状物として単離した。保護物質2.b.1は次の特徴を有していた:Mw=5556;Mn=4190;Tg<−78℃。BAのイソプロポキシ末端基に対する重量比は、Mnに基づいて計算すると100/1.4であり、および鎖あたり1個のイソプロポキシ基である。この方法により得られる保護物質2.b.1〜13の特徴を表2Bに記載する。
Figure 2006233214
一般的手順
実施例3および4の有機金属触媒成分をグローブボックス中で製造する。活性化モレキュラシーブおよびQ−5酸素スカベンジャーを含有するカラムを通すことにより窒素を精製する。活性化モレキュラシーブ(4Å)/アルミナ/O2リムーバー(例えば、Q−5)のカラムを通すことによりトルエンを精製し、活性化アルミナのカラムを通すことにより塩化メチレンを精製する。活性化モレキュラシーブ(4Å)のカラムを通すことによりメタノールを精製し、窒素で0.5時間パージする。リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートエーテラートをBoulder Scientificから購入し;アリルパラジウムクロリド二量体(99%)およびトリシクロヘキシルホスフィン(97%)をStremから購入し;ヘキサフルオロホスフェート銀(98%)をAcrosから購入し;すべてさらに精製せずに使用する。
メチルアクリレート(99%)をAldrichから購入し、MEHQ阻害剤リムーバーおよび活性化モレキュラシーブ(4Å)のカラムを通すことにより精製し、窒素で0.5時間パージする。ノルボルネン(99%)をAcrosから購入し、次の方法を用いて精製する:少量のトルエン中に溶解させて、無色透明溶液を得、これを活性化モレキュラシーブ(4Å)およびアルミナのカラムを通すことにより精製し、窒素で0.5時間パージする。このノルボルネンのトルエン溶液の濃度を、H NMR分析により決定する。
(実施例3)
有機金属触媒成分の製造
100mLのセラムボトルにN下でトリフェニルホスフィン(390mg、1.50ミリモル)およびテトラクロロ−1,4−ベンゾキノン(370mg、1.50ミリモル)、10mLメタノールおよび50mLトルエンを添加する。30分間撹拌後(マグネティックスターラー)、この溶液を、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(45mg、165マイクロモル)を含有する別の100mLセラムボトルにN下で添加する。溶液を30分間撹拌し(マグネティックスターラー)、次いで溶液の全体積が40mLになるまで蒸発(35℃、減圧)により溶媒を除去する。
(実施例4)
有機金属触媒成分の製造
250mLのフラスコに、アリルパラジウムクロリド二量体(643mg、1.74ミリモル)およびリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートエーテラート(2.908g、3.48ミリモル)を添加する。CHCl(−35℃に予冷、134mL)を添加し、混合物を優しく渦撹拌して、淡黄色スラリーが形成される。トリシクロヘキシルホスフィンの溶液(67mLCHCl中978mg;14.6mg/mL)を添加すると、淡黄色スラリーが形成される。スラリーを0.5時間保持し、次いで蒸発によりスラリーの全体積を40mLに減少させる(35℃での窒素スィープ;圧力=90kPa)。
(実施例5)
保護された触媒組成物の製造およびエチレンコポリマーの製造におけるその使用
実施例5の反応において、前述の一般的な装置を使用する。高圧反応器および添加漏斗を乾燥窒素のブランケット下に置く。添加漏斗の底部バルブを閉じ、高圧反応器に至る他の全てのバルブを閉じる。35℃の水を添加漏斗および高圧反応器のジャケットを通して循環させ、高圧反応器および添加漏斗のそれぞれにおいて10kPaに圧力が低下するまで真空を適用する。10kPaで10分間保持した後、乾燥窒素を導入して、添加漏斗および高圧反応器中の圧力を101kPaまで増加させる。排気サイクルを合計3サイクルについて2回以上繰り返す。窒素スィープを高圧反応器および添加漏斗で維持しながら、添加漏斗の汎用ポートを開き、保護物質サンプル1.h(20g)を添加し(相溶化剤を用いる実施例5のプロセスにおいては、相溶化剤BDbBA(乾燥)を保護物質とともに添加する、表5参照)、直後に、シリンジを用いて実施例3の有機金属触媒成分のトルエン中溶液(40mL)を添加する。超音波処理装置ポートを閉じ、1時間、50℃で圧力をゆっくりと10kPAに減少させて、トルエンを除去し、有機金属触媒成分を保護物質中に確実に溶解させて、保護された触媒組成物を形成する。圧力を次に101kPaに戻す。保護された触媒組成物の25℃での粘度は260センチポアズである。
高圧反応器に400mlの脱イオン水と部分的にメチル化されたβ−シクロデキストリン(4.0g)を添加し、撹拌を始め、高圧反応器中の圧力を90kPaに低下させる。冷却水(10℃)を添加漏斗のジャケットに加え、0.2gのSDDS(100%)の50gの脱イオン水中溶液を、超音波処理装置ポートを通してシリンジにより添加する。同様に、増粘剤ACRYSOL(商標)RM−6(10gの脱イオン水中1.0g;中和)の溶液を超音波処理装置ポートからシリンジにより添加する。超音波処理装置を直ちに超音波処理装置ポート中に挿入し、そのプローブチップを添加漏斗の底部から1cmに配置する。超音波処理装置を1分間作動させて、保護された触媒分散液を形成し、次いで超音波処理装置ポートからとりはずし、そのバルブを直ちに閉じる。保護された触媒分散液中の保護された触媒組成物の液滴の平均直径は200nmである。添加漏斗の底部バルブを次いでゆっくりと開き、高圧反応器中の低い圧力のために保護された触媒分散液が高圧反応器中に引き込まれ、4.25重量%の保護された触媒組成物を含有する希釈された保護触媒分散液を得る。添加漏斗の底部バルブを閉じ、ロードセル上に配置されたエチレンシリンダーからエチレンを供給して反応容器を2500kPaに加圧する。乳化モノマーミックス(1−ヘキセン/5−ヘキセン酸/水/SDDS:20g/0g/6.7g/0.2g)の一定の漸次添加を直ちに開始し、6.725g/時の一定速度を4.0時間維持する。(他の実施例5の反応は表5に記載するモノマー比を、他のプロセスおよび生成物変数および特性と共に有する。)重合混合物の温度を70℃に上昇させることも直ちに開始し、0.5時間以内に70℃に達する。エチレンが重合する際に2500kPan圧力を維持する。合計180グラムのエチレンを反応容器に供給したとき(4.0時間のエチレン合計供給時間)、エチレン供給バルブを閉じ、圧力を1500kPaに低下させる。圧力を次いで抜き、窒素スィープを維持しつつ反応容器を25℃に冷却する。最終水性ポリマー分散液を凍結乾燥して、乾燥ポリマーを得る。収率は90重量%のポリエチレンコポリマーおよび10重量%の保護物質を含有する200gのポリマーである(エチレンおよび1−ヘキセンのポリマーへの変換率は90%である)。実施例5の反応、分散液、および形成される付加ポリマーの特徴を表5に記載する。
Figure 2006233214
(実施例6)
フュージティブ物質を含有する保護された触媒組成物の製造およびエチレンコポリマーの製造におけるその使用
装置および排気サイクル(真空/窒素)は実施例5におけるのと同じである。トルエンの蒸発後、2,2−ジメチルプロパンを含有する1リットルのシリンダーをロードセル上に配置し、柔軟性加圧管により添加漏斗の気体添加ポートに接続する。2,2−ジメチルプロパンを冷却された添加漏斗に約2g/分の速度で供給する。17.5gの2,2−ジメチルプロパンを添加漏斗中に集めた後(2,2−ジメチルプロパンシリンダーからの重量損失として測定)、気体添加ポートのバルブを閉じ、冷却食塩水の温度を−2℃に調節する。0.5gのSDDSの50gの脱イオン水中冷却(5℃)溶液を汎用ポートから装填する。同様に、増粘剤ACRYSOL(商標)RM−6(10gの脱イオン水中1.0g;中和)の溶液を汎用ポートから装填する。窒素ポートを開いて、若干窒素スィープし、超音波処理装置を直ちに超音波処理装置ポート中に挿入し、そのプローブチップを添加漏斗の底部から1cmに配置する。超音波処理装置を1分間作動させて、保護された触媒分散液を形成し、ここにおいて、保護された触媒組成物の液滴の平均直径および粘度はそれぞれ100nmおよび10センチポアズである。超音波処理装置を取り外し、超音波処理装置ポートボールバルブを閉じる。
保護された触媒分散液を添加漏斗において製造しつつ、高圧反応器に脱イオン水(1000ml)および部分的にメチル化されたβ−シクロデキストリン(10.0g)を装填し、撹拌を開始し、高圧反応器中の圧力を90kPaに低下させる。食塩水(−10℃)を高圧反応器のジャケットを通して、水を3℃に冷却するために十分な速度で循環させる。添加漏斗における保護された触媒分散液の製造が完了した直後に、添加漏斗の底部バルブをゆっくりと開き、高圧反応器中の低圧により、保護された触媒分散液を高圧反応器中に引き込み、100nmの平均液滴直径を有する液滴を含有する希釈された保護触媒分散液を得る。添加漏斗の底部バルブを閉じ、高圧反応器の窒素バルブを開いて、反応容器中を窒素スィープし、ベントラインへのバルブを開いて、2,2−ジメチルプロパンを、液体窒素トラップを備えたベントライン中に排出させる。希釈された保護された触媒分散液の温度をゆっくりと(0.5℃/分)15℃に上昇させて、希釈された保護された触媒分散液を得、これから2,2−ジメチルプロパンを除去し、これは50nmの平均液滴直径を有する保護された触媒組成物の液滴を有する。
ロードセル上に配置されたエチレンシリンダーから供給されるエチレンで反応容器を2500kPaに加圧する。乳化モノマーミックス(1−ヘキセン/5−ヘキセン酸/水/SDDS:50g/0g/16.7g/0.5g)の一定の漸次供給を直ちに開始し、16.8g/時の一定速度で4.0時間維持する。(他の実施例6の反応は、表6に記載するモノマー比を、他のプロセスおよび生成物変数および特性と共に有する。)重合混合物の温度を70℃に上昇させることも直ちに開始し、0.5時間以内に70℃に達する。2500kPaの圧力をエチレンが重合する際に維持する。合計500グラムのエチレンが反応容器に供給されたとき(6.0時間のエチレン合計供給時間)、エチレン供給バルブを閉め、圧力を1500kPaに降下させる。圧力を次に抜き、窒素スィープを維持しつつ反応容器を25℃に冷却する。最終水性ポリマー分散液を凍結乾燥して、乾燥ポリマーを得る。収率は99.5重量%のポリエチレンコポリマーおよび0.5重量%の保護物質を含有する502gのポリマーである(エチレンおよび1−ヘキセンのポリエチレンへの変換率=90%)。実施例6の反応および形成される付加ポリマーの特徴を表6に記載する。
Figure 2006233214
(実施例7)
保護された触媒組成物の製造およびノルボルネンおよびメチルアクリレートホモ−およびコポリマーの製造におけるその使用
実施例3の有機金属触媒成分のトルエン中溶液(40mL)を実施例4の溶液(40mL)と置換し、部分的にメチル化されたβ−シクロデキストリンの量が表7に記載するように変化する以外は、モノマーが添加される時点まで(エチレンはこの方法においては使用しない)実施例5の方法をこの実施例において使用する。前記時点から以下の手順を使用する:添加漏斗の底部バルブを閉め、圧力を窒素で101kPaに調節する。乳化モノマーミックス(ノルボルネン/メチルアクリレート/メタクリル酸/水/SDDS:100g/100g/0g/67g/2.0g)の一定の漸次供給を直ちに開始し、67.25g/時の一定速度を12.0時間維持する。(他の実施例7の反応は表7に示すモノマー比を、他のプロセスおよび生成物変数および特徴とともに有する。)重合混合物の温度を60℃に上昇させることも直ちに開始し、0.5時間以内に60℃に達する。供給の完了時に、60℃の温度をさらに1時間維持する。最終ポリマー分散液をついで25℃に冷却する。最終水性ポリマー分散液を凍結乾燥して、乾燥ポリマーを得る。収率は、89重量%のポリ[(ノルボルネン−コ−(メチルアクリレート)]および11重量%の保護物質を含有する180gのポリマーである(モノマーのコポリマーへの変換率=80%)。実施例7の反応および形成される付加ポリマーの特徴を表7に記載する。
Figure 2006233214
(実施例8)
フュージティブ物質を含有する保護された触媒組成物の製造ならびにノルボルネンおよびメチルアクリレートホモ−およびコポリマーの製造におけるその使用
実施例3の有機金属触媒成分のトルエン中溶液(40mL)を実施例4の溶液(40mL)と置換する以外は、実施例6の方法をこの実施例において、モノマーが添加される時点まで使用する(エチレンはこの方法においては使用されない)。以下の手順を前記時点から使用する:添加漏斗の底部バルブを閉じ、窒素で圧力を101kPaに調節する。乳化モノマーミックス(ノルボルネン/メチルアクリレート/5−ヘキサン酸/メタクリル酸/水/SDDS:250g/250g/0g/0g/167g/5.0g)の一定の漸次供給を直ちに開始し、67.25g/時の一定速度を4.0時間維持する。(他の実施例8の反応は、表8に示すモノマー比を、他のプロセスおよび生成物変数および特徴とともに有する。)重合混合物の温度を60℃に上昇させることも直ちに開始し、0.5時間以内に60℃に達する。供給の完了時に、60℃の温度をさらに1時間維持する。最終ポリマー分散液をついで25℃に冷却する。最終水性ポリマー分散液を凍結乾燥して乾燥ポリマーを得る。収率は、99.4重量%のポリ[(ノルボルネン−コ−(メチルアクリレート)]および0.6重量%の保護物質を含有する403gのポリマーである(モノマーのコポリマーへの変換率=80%)。実施例8の反応および形成される付加ポリマーの特徴を表8に記載する。
Figure 2006233214
(実施例9)
完全に飽和した保護物質の製造
実施例9のサンプルを実施例1の方法により製造して、表9に列挙する含量および特徴を有する保護物質を得た。
Figure 2006233214
(実施例10)
マクロモノマーである保護物質の乳化重合による製造
マクロモノマーである保護物質を、実施例10.a〜10.hにおける乳化重合プロセスにより製造した。重合は、機械的スターラー、温度制御装置、コンデンサー、モノマーフィードラインおよび窒素インレットを備えた2リットルの四つ口丸底反応フラスコ中で次の手順にしたがって行った:実施例10.aから10.hにおいて使用された特定量の水、界面活性剤、MMA、連鎖移動剤(CTA)、および開始剤を表10に示す。これらの成分を次の手順に従って添加した。前記反応フラスコと異なるフラスコ中で、窒素パージ下でCTA[Co(II)−MePhBF]をMMA中に溶解させることによりモノマー溶液を製造した。脱イオン水および界面活性剤(OT−100)を反応フラスコ中に室温で導入して、水−界面活性剤溶液を形成した。水−界面活性剤溶液を混合し、窒素パージ下で撹拌しながら80℃に加熱した。80℃の温度に達し、界面活性剤の溶解が完了したら、開始剤(CVA)を水−界面活性剤溶液に撹拌しながら1分間添加して、開始剤を溶解させた。開始剤が溶解した後、20重量%のモノマー溶液を反応フラスコに撹拌しながら添加した。この初回チャージの後、残存するモノマー溶液を撹拌しながら1〜2時間かけて供給して、反応混合物を形成した。供給期間の最後に、反応混合物を80℃でさらに3時間維持した。反応混合物を次いで室温に冷却し、フィルタークロスを通して凝塊を除去した。
一般に、得られるマクロモノマーエマルジョンは、マクロモノマーの合計重量基準で5重量%未満の凝塊を含有し、モノマーの変換率は、添加されたモノマーの合計重量基準で99重量%を越えた。各マクロモノマーのMn、固形分(重量%)および粒子サイズを表10に記載する。
Figure 2006233214
(実施例11)
保護された触媒組成物の製造ならびにノルボルネンおよびメチルアクリレートコポリマーの製造におけるその使用
実施例8の方法をこの実施例において使用した。(No5ヘキセン酸を実施例11の反応の任意のものにおいて使用した。)プロセスおよび生成物変数および特徴を表11に記載する。
Figure 2006233214
(実施例12)
保護された触媒組成物の製造、ならびにノルボルネンおよびメチルアクリレートホモ−およびコポリマーの製造におけるその使用
表12に記載したrpm設定および混合時間を用いるローター−ステーター混合装置を超音波処理装置の代わりに用い;懸濁化剤(.4g)をSDDSの代わりに水と混合し、高圧反応器に添加する前に使用して、保護された触媒分散液を形成し、懸濁化剤(12g)を高圧反応器に初回水チャージとともに添加する以外は、実施例7の方法をこの実施例において使用する。製造変数および特徴、ならびに付加ポリマーの特徴を表12に記載する。最終水性ポリマー分散液を凍結乾燥して、乾燥ポリマーを得る。収率は、96重量%のノルボルネン/メチルアクリレートコポリマーを含有する500gのポリマーである(メタクリル酸も使用される場合、これもコポリマー中に組み込まれる)。
Figure 2006233214
(実施例13)
マクロモノマーである保護物質の製造
コバルト触媒連鎖移動触媒の保護物質中の水性性分散液をメチルメタクリレートの乳化重合においてシードとして使用した。0.003gのCo(II)−MePhBFを3gの保護物質、サンプル1.c中に溶解させることにより分散液を製造した。保護物質を4.5gの水および0.3gのTergital15−S−5に添加し、ホモジナイザーを用いて混合物を乳化させた。メチルメタクリレート(16g)、水(8g)およびアニオン性界面活性剤(0.2g)のモノマーエマルジョンを別に製造した。マグネティックスターラー、温度制御装置、コンデンサー、モノマーおよび開始剤フィードラインおよび窒素インレットを備えた100mlの三口丸底フラスコ中で乳化重合を行った。脱イオン水(30g)を室温で反応フラスコ中に導入した。窒素パージ下で撹拌しながら内容物を60℃に加熱した。コバルト触媒の保護物質中水性分散液を水に60℃で添加し、続いてモノマーエマルジョンを添加した。FeSO(0.1%溶液を1g)、t−ブチルヒドロパーオキシド(1gの水中0.7g)およびイソアスコルビン酸(2gの水中0.35g)を有するレドックス開始剤システムを反応混合物に添加した。温度を63℃で1時間維持し、続いてt−ブチルヒドロパーオキシド(1gの水中0.35g)およびイソアスコルビン酸(2gの水中0.17g)の第二のショットを添加した。60℃で30分後、反応混合物を室温に冷却した。28.7%の固形分基準で、変換率は、>99%であった。ポリ−メチルメタクリレートの分子量は、Mw/Mn152905/98545と測定され、これは、これらの条件下でのコバルト触媒連鎖移動剤について連鎖移動定数(Cs)〜30に起因した。
(実施例14)
遷移金属連鎖移動触媒を含有する保護された触媒組成物によるフリーラジカル乳化重合の間の分子量の調節
コバルト触媒連鎖移動触媒の保護物質中水性分散液を、メチルメタクリレートの乳化重合においてシードとして使用した。0.003gのCo(II)−MePhBFを3gの保護物質1.h中に溶解させることにより分散液を製造した。保護物質を4.5gの水および0.3gのTergital 15−S−5に添加し、ホモジナイザーを用いて混合物を乳化させた。メチルメタクリレート(16g)、水(8g)およびアニオン性界面活性剤(0.2g)のモノマーエマルジョンを別に製造した。
マグネティックスターラー、温度制御装置、コンデンサー、モノマーおよび開始剤フィードラインおよび窒素インレットを備えた100mlの三口丸底フラスコ中で乳化重合を行った。脱イオン水(30g)を反応フラスコ中に室温で導入した。窒素パージ下で撹拌しながら内容物を60℃に加熱した。コバルト触媒の保護物質中水性分散液を水に60℃で添加し、続いてモノマーエマルジョンを添加した。FeSO(0.1%溶液を1g)、t−ブチルヒドロパーオキシド(1gの水中0.7g)およびイソアスコルビン酸(2gの水中0.35g)を有するレドックス開始剤システムを反応混合物に添加した。温度を63℃で1時間維持し、続いてt−ブチルヒドロパーオキシド(1gの水中0.35g)およびイソアスコルビン酸(2gの水中0.17g)の開始剤の第二のショットを反応混合物に添加した。60℃で30分後、反応混合物を室温に冷却した。28.7%の固形分基準で、変換率は>99%であった。ポリ−メチルメタクリレートの分子量は、Mw/Mn152905/98545と測定され、これはこれらの条件下でのコバルト触媒連鎖移動剤についての連鎖移動定数(Cs)〜30に起因する。
(実施例15)
保護された触媒組成物の製造およびエチレン/メチルアクリレートコポリマーの製造におけるその使用
サンプル15.a〜15.dを製造するために、この実施例15の製造法を使用した。製造法および製造されるコポリマーの特徴を表15に記載する。有機金属触媒成分溶液を次のようにして製造した:乾燥窒素下、乾燥グローブボックス中に入れた、撹拌棒を備えた8mLセラムバイアルに:24.1mg(40.0マイクロモル)のジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノベンゼン−2−スルホナトメチルピリジノパラジウム複合体(図V参照)+2.25mLのトルエンを添加した。この混合物を10分間撹拌し、灰白色混合物を得た。
13mLの容量を有する内部ガラススリーブ、触媒注入インレットポート、ガスインレット/ベントポート、および磁気結合機械的スターラーを備えたEndeavor(商標)アルミニウム製高圧反応器を乾燥窒素下でグローブボックス中乾燥させた。乾燥窒素下、グローブボックスの内部で高圧反応器中で重合を行った。メチルアクリレート(1.0mL)を高圧反応器に装填し、続いての2.0gの保護物質2.b.6の25mLのトルエン中無水溶液を(4.0mL)装填した。反応容器を次いで反応温度(表15)に加熱し、エチレンで685kPa(400psig)のゲージ圧まで加圧した。平衡化後、有機金属触媒成分溶液をシリンジにより反応容器中に注入し、つづいて、トルエン(0.5mL)でリンスした。エチレン圧を685kPaで一定に維持して60分保持した後、高圧反応器を室温に冷却し、ガラススリーブをグローブボックスから取り出した。各ガラススリーブの内容物を急速に撹拌されたメタノール(〜100mL)に添加し、一夜撹拌した。物質を次いで真空濾過し、メタノールで洗浄し、真空下、60℃で18時間乾燥した。実施例15の製造物は、有機金属触媒成分が保護物質に対して安定であることを示す。
Figure 2006233214

Claims (10)

  1. 保護された触媒組成物を製造する方法であって:
    A)保護物質を提供する工程;および
    B)前記保護物質を有機金属触媒成分、および任意にフュージティブ物質と組み合わせて、保護された触媒組成物を形成する工程を含み:
    前記保護物質が
    a)前記保護物質の合計重量基準で、25℃で少なくとも0重量%、かつ25重量%以下の結晶度;
    b)少なくとも1000g/モル、かつ100000g/モル以下の数平均分子量;
    c)水1リットルあたり前記保護物質中の重合単位として存在するモノマーが少なくとも0ミリモルであり、かつ水1リットルあたり前記保護物質中の重合単位として存在するモノマーが150ミリモル以下である、25℃での水への溶解度;および
    d)少なくとも1センチポアズ、かつ1000000センチポアズ以下の、25℃での粘度:を有するポリマーであり;
    前記フュージティブ物質が前記保護物質と混和性であり、さらに少なくとも−165℃かつ80℃以下の、101kPaでの沸点を有し;および
    前記保護された触媒組成物が、少なくとも1センチポアズかつ10000センチポアズ以下の25℃での粘度を有する、
    保護された触媒組成物を製造する方法。
  2. 有機金属触媒成分が、有機金属重合触媒;遷移金属キレート連鎖移動剤;およびその組み合わせからなる群から選択される有機金属複合体であり;さらに前記有機金属触媒成分が:
    Fe、Co、Ni、Pd、Rh、およびCuからなる群から独立して選択される1以上の金属、および1以上のキレート化リガンドを含み;
    中性または陽イオン電荷を有し;さらに
    水1リットルあたり少なくとも0ミリモル、かつ水1リットルあたり500ミリモル以下の、25℃での水への溶解度を有する;有機金属複合体である、請求項1記載の方法。
  3. キレート化リガンドが、P、N、O、およびSからなる群から独立して選択される少なくとも2個の複素原子を含む請求項2記載の方法。
  4. 保護物質が、1以上の末端またはペンダント第二アルコキシ部分を有するポリマーである請求項1記載の方法。
  5. C)保護された触媒組成物を水性媒体、分散剤、および任意に増粘剤と混合して、複数液滴の前記保護された触媒組成物を含む水性の保護された触媒組成物分散液を形成する工程;および
    D)フュージティブ物質が前記水性の保護された触媒組成物中に存在する場合、前記フュージティブ物質を前記水性の保護された触媒組成物から除去する工程:をさらに含む請求項1記載の方法。
  6. 増粘剤が、アルカリ可溶性(メタ)アクリルエマルジョン;疎水的に修飾されたアルカリ可溶性(メタ)アクリルエマルジョン;疎水的に修飾されたポリウレタン増粘剤;セルロース系増粘剤;ポリビニルアルコール;ポリアクリルアミド;ポリ酸、およびその組み合わせからなる群から選択される請求項5記載の方法。
  7. E)保護された触媒組成物をエチレン性不飽和モノマーと接触させる工程;および
    F)前記エチレン性不飽和モノマーの少なくとも一部を重合させて、付加ポリマーを含む複数のポリマー粒子を含む水性付加ポリマー分散液を形成する工程:をさらに含む請求項5記載の方法。
  8. 混合する工程が均質化により達成され;さらに
    複数液滴の前記保護された触媒組成物が、少なくとも10nmかつ1000nm以下の平均直径を有する請求項5記載の方法。
  9. a)保護物質;
    b)有機金属触媒成分;および
    c)任意にフュージティブ物質:
    を含む保護された触媒組成物であって、
    前記保護物質が、
    a)前記保護物質の合計重量基準で、25℃で少なくとも0重量%、かつ25重量%以下の結晶度;
    b)少なくとも1000g/モル、かつ100000g/モル以下の数平均分子量;
    c)水1リットルあたり前記保護物質中の重合単位として存在するモノマーが少なくとも0ミリモルであり、かつ水1リットルあたり前記保護物質中の重合単位として存在するモノマーが150ミリモル以下である、25℃での水への溶解度;および
    d)少なくとも1センチポアズ、かつ1000000センチポアズ以下の、25℃での粘度:を有するポリマーであり;
    前記フュージティブ物質が前記保護物質と混和性であり、さらに少なくとも−165℃かつ80℃以下の、101kPaでの沸点を有し;および
    前記保護された触媒組成物が少なくとも1センチポアズ、かつ10000センチポアズ以下の、25℃での粘度を有する;
    保護された触媒組成物。
  10. 水性媒体中に分散された、保護された触媒組成物の複数の粒子を含む、水性の保護された触媒組成物分散液であって、
    前記保護された触媒組成物が
    a)保護物質;
    b)有機金属触媒成分;および
    c)任意にフュージティブ物質;を含み;
    前記保護物質が
    i)前記保護物質の合計重量基準で、25℃で少なくとも0重量%、かつ25重量%以下の結晶度;
    ii)少なくとも1000g/モル、かつ100000g/モル以下の数平均分子量;
    iii)水1リットルあたりポリマー中の重合単位として存在するモノマーが少なくとも0ミリモルであり、かつ水1リットルあたりポリマー中の重合単位として存在するモノマーが150ミリモル以下である、25℃での水への溶解度;および
    iv)少なくとも1センチポアズ、かつ1000000センチポアズ以下の、25℃での粘度:を有するポリマーであり;
    前記フュージティブ物質が前記保護物質と混和性であり、さらに少なくとも−165℃かつ80℃以下の、101kPaでの沸点を有し;および
    前記保護された触媒組成物が少なくとも1センチポアズ、かつ10000センチポアズ以下の、25℃での粘度を有する;
    水性の保護された触媒組成物分散液。
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