JP2007036973A - 電力増幅器および通信装置 - Google Patents

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    • H03F1/32Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion

Abstract

【課題】 増幅歪みの補償の調整範囲が広い電力増幅器およびこれを用いた通信装置を提供する。
【解決手段】 可変インピーダンス回路30は、バイポーラトランジスタ104のベースと接地ノードとの間に接続されており、キャパシタ111と、MOSFET112とを含む。キャパシタ111は、直流成分に対して開放であるように作用する。MOSFET112は、交流成分に対するインピーダンスを変化させる。ベース電圧生成部40の抵抗109,110は、バイポーラトランジスタ104のベースにかかるバイアスを設定する。すなわち、ベース電圧生成部40は、電圧端子105から供給される動作電圧VBを抵抗109と抵抗110との比で分割することで、バイポーラトランジスタ104のベース電圧を生成する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、電力増幅器および通信装置に関し、より特定的には、低歪みが要求される電力増幅器およびこれを用いた通信装置に関する。
携帯電話や無線通信では、デジタル変調方式として、4元位相変移変調(Quadrature Phase Shift Keying:QPSK)方式、4元振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation:QAM)方式などが一般に用いられている。これらのデジタル変調システムは、信号の振幅および位相の両方に情報を乗せるため、信号波形の忠実な増幅を必要とする。このため、上記のデジタル変調システムに用いられる電力増幅器では、増幅歪みを低く抑えた動作が要求される。
特許第3607855号(特許文献1)は、増幅歪みを補償する電力増幅器について開示している。この電力増幅器の例を図面を参照しながら以下に説明する。
図23は、従来の電力増幅器1100の回路構成を示した回路図である。
図23を参照して、従来の電力増幅器1100は、入力端子101と、電力増幅用のエミッタ接地型バイポーラトランジスタ102と、出力端子103と、可変インピーダンス用のバイポーラトランジスタ104と、電圧端子105と、抵抗110と、キャパシタ504とを備える。
入力端子101は、高周波信号RFinを入力する。出力端子103は、バイポーラトランジスタ102のコレクタを介して増幅された高周波信号RFoutを出力する。電圧端子105は、動作電圧VBを供給する。抵抗110は、電圧端子105とバイポーラトランジスタ104のベースとの間に接続されている。キャパシタ504は、電圧端子105と接地ノードとの間に接続されている。
バイポーラトランジスタ104は、エミッタがバイポーラトランジスタ102のベースに接続され、コレクタが電圧端子105に接続され、ベースが抵抗110に接続されている。バイポーラトランジスタ104は、エミッタ電流がベース電流とコレクタ電流との和になるが、コレクタ電流はベース電流にほぼ比例する。このため、バイポーラトランジスタ104のエミッタ電流は、動作電圧VBに対してダイオード的な電流−電圧特性を有する。したがって、バイポーラトランジスタ104は、可変インピーダンス素子として機能する。
バイポーラトランジスタ104は、ベース電流が抵抗110によって可変であるため、コレクタ電流およびエミッタ電流も抵抗110によって可変となる。したがって、使用するバイポーラトランジスタ104を選定した後であっても、抵抗110によってバイポーラトランジスタ104の可変抵抗特性を調整することができる。この結果、電力増幅器1100における歪み補正の調整自由度を広げることが可能となる。
特開2005−6212号公報(特許文献2)は、増幅歪みの補償の程度を制御信号によって調整する電力増幅器について開示している。この電力増幅器の例を図面を参照しながら以下に説明する。
図24は、従来の電力増幅器1200の回路構成を示した回路図である。
図24を参照して、従来の電力増幅器1200は、入力端子101と、電力増幅用のエミッタ接地型ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(Heterojunction Bipolar Transistor:HTB)102と、出力端子103と、電圧端子105と、キャパシタ107と、抵抗506と、可変インピーダンス素子2201と、制御回路2202とを備える。
入力端子101は、高周波信号RFinを入力する。出力端子103は、バイポーラトランジスタ102のコレクタを介して増幅された高周波信号RFoutを出力する。電圧端子105は、動作電圧VBを供給する。キャパシタ107は、入力端子101とバイポーラトランジスタ102のベースとの間に接続されている。
抵抗506は、電圧端子105とバイポーラトランジスタ102のベースとの間に接続されている。抵抗506を挿入することで、温度上昇によるバイポーラトランジスタ102の電流増加を抵抗間電圧によって打ち消すことができ、バイポーラトランジスタ102の熱的な安定動作を実現できる。
可変インピーダンス素子2201は、電圧端子105と入力端子101との間に接続されている。可変インピーダンス素子2201は、抵抗506を介してバイポーラトランジスタ102に向かうベース電流の交流成分の一部をバイパスする経路を構成する。これにより、抵抗506での電圧降下の増大が実効的に抑制され、所望する出力の高周波信号RFoutにおいて電力増幅器1200の低歪み動作が可能となる。
上記バイパス経路を流れる電流の大きさは、可変インピーダンス素子2201のインピーダンス値に依存する。当該インピーダンス値を低くすると、抵抗506による電圧降下増大の実効的な抑制量が大きくなって飽和電力が増加するとともに、高周波信号RFoutの電流が増加することで動作効率が低下する。つまり、電力増幅器1200の飽和電力と動作効率とはトレードオフの関係にある。このため、可変インピーダンス素子2201のインピーダンス値には、高出力動作および高効率動作の観点から最適値が存在する。
可変インピーダンス素子2201のインピーダンス値は、制御回路2202から出力される制御信号CTRによって変化させることができる。したがって、電力増幅器1200の飽和電力が何らかの要因で低下したとしても、バイパス経路の可変インピーダンス素子2201を制御信号CTRによって変化させることで、電力増幅器1200の飽和電力を改善させることが可能となる。
特許第3607855号(第10頁、図10) 特開2005−6212号公報(第5−6頁、図1)
上記した従来の電力増幅器は、増幅歪みの補償の程度をある程度調整することが可能である。しかしながら、従来の電力増幅器は、増幅歪みの補償の調整範囲が比較的狭いため、複数の異なる周波数帯域に対応した電力増幅器、周波数帯域が広い通信方式の電力増幅器などにおいて、周波数ごとに異なった増幅歪みの補償を行なうことができず、増幅歪みの微調整などに用途が限定される場合もあった。
それゆえに、この発明の目的は、増幅歪みの補償の調整範囲が広い電力増幅器およびこれを用いた通信装置を提供することである。
この発明は、入力端子から入力される入力信号を増幅し、増幅された出力信号を出力端子から出力する電力増幅器であって、ベースが直接または間接に入力端子に接続されコレクタが出力端子に接続されたエミッタ接地の第1のバイポーラトランジスタを含む高周波信号入出力部と、高周波信号入出力部に動作電圧を供給する電圧端子と、第1のバイポーラトランジスタのベースにエミッタが直接または間接に接続される第2のバイポーラトランジスタと、第2のバイポーラトランジスタのベース電圧を生成するベース電圧生成部と、第2のバイポーラトランジスタのベースに対するインピーダンスを制御する可変インピーダンス回路とを備える。
好ましくは、高周波信号入出力部は、第1のバイポーラトランジスタのベースと第2のバイポーラトランジスタのエミッタとの間に接続される第1の抵抗と、入力端子と第1のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第1のキャパシタとをさらに含む。
好ましくは、ベース電圧生成部は、電圧端子と第2のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第2の抵抗と、第2のバイポーラトランジスタのベースと接地ノードとの間に接続される第3の抵抗とを含む。
好ましくは、可変インピーダンス回路は、可変インピーダンス回路の直流成分に対して開放であるように作用する第2のキャパシタと、可変インピーダンス回路の交流成分に対するインピーダンスをゲート電圧によって制御するインピーダンス制御端子がゲートに直接または間接に接続された電界効果トランジスタとを含む。
好ましくは、高周波信号入出力部は、第1のバイポーラトランジスタ、第1の抵抗および第1のキャパシタを複数ユニット含む。
好ましくは、可変インピーダンス回路は、電界効果トランジスタのドレインが第2のバイポーラトランジスタのベースに接続され、ソースが第2のキャパシタに接続されるとともに、第2のキャパシタが電界効果トランジスタのソースと接地ノードとの間に接続されている。
好ましくは、電界効果トランジスタのゲートに接続される電圧設定回路をさらに備える。電圧設定回路は、インピーダンス制御端子と電界効果トランジスタのゲートとの間に接続される第4の抵抗と、電界効果トランジスタのゲートと接地ノードとの間に接続される第5の抵抗とを含む。
好ましくは、可変インピーダンス回路は、第2のキャパシタと電界効果トランジスタのドレインとの間にさらに接続される第6の抵抗と電界効果トランジスタとを複数ユニット含む。
好ましくは、可変インピーダンス回路は、第2のバイポーラトランジスタのベースに接続される第2のキャパシタと、第2のキャパシタに接続される第7の抵抗とインピーダンスを制御する接続部との複数ユニットとを含む。接続部は、第7の抵抗に接続される第1のパッドと、接地であるダイエリアとを有し、複数の第1のパッドの少なくとも1つとダイエリアとはボンディングワイヤによって接続されている。
好ましくは、可変インピーダンス回路は、第2のバイポーラトランジスタのベースに接続される第2のキャパシタと、第2のキャパシタに配線を介して接続される接続部とを含む。接続部は、第2のキャパシタと共通のチップ上で接続される第2のパッドと、チップの外部に配置される第3のパッドと、第3のパッドと接地ノードとの間に接続される第8の抵抗とを有し、第2のパッドと第3のパッドとはワイヤによって接続されている。
好ましくは、ベース電圧生成部は、電圧端子と第2のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第2の抵抗と、第2のバイポーラトランジスタのベースと第1のノードとの間に直列接続される第1および第2のダイオードと、第1および第2のダイオードと並列に接続される第3のキャパシタと、第1のノードと接地ノードとの間に接続される第9の抵抗とを含む。
好ましくは、高周波信号入出力部は、第1のバイポーラトランジスタのエミッタと接地ノードとの間に接続されるインダクタンス回路をさらに含む。ベース電圧生成部は、電圧端子と第2のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第2の抵抗と、第2のバイポーラトランジスタのベースと第1のバイポーラトランジスタのエミッタとの間に直列接続される第1および第2のダイオードと、第1および第2のダイオードと並列に接続される第3のキャパシタとを含む。
この発明の他の局面によれば、入力端子から入力される入力信号を増幅し、増幅された出力信号を出力端子から出力する電力増幅器であって、ベースが直接または間接に入力端子に接続されコレクタが出力端子に接続されたエミッタ接地の第1のバイポーラトランジスタを含む高周波信号入出力部と、高周波信号入出力部に動作電圧を供給する電圧端子と、第1のバイポーラトランジスタのベースにエミッタが直接または間接に接続される第2のバイポーラトランジスタと、電圧端子と第2のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第2の抵抗を含むベース電圧生成部と、第2のバイポーラトランジスタのベースに対するインピーダンスを設定するインピーダンス回路とを備える。高周波信号入出力部は、第1のバイポーラトランジスタのベースと第2のバイポーラトランジスタのエミッタとの間に接続される第1の抵抗と、入力端子と第1のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第1のキャパシタと、入力端子と第2のバイポーラトランジスタのエミッタとの間に接続される可変インピーダンス素子とをさらに含む。
この発明のさらに他の局面によれば、入力端子から入力される入力信号を増幅し、増幅された出力信号を出力端子から出力する電力増幅器を備えた通信装置であって、電力増幅器は、ベースが直接または間接に入力端子に接続されコレクタが出力端子に接続されたエミッタ接地の第1のバイポーラトランジスタを含む高周波信号入出力部と、高周波信号入出力部に動作電圧を供給する電圧端子と、第1のバイポーラトランジスタのベースにエミッタが直接または間接に接続される第2のバイポーラトランジスタと、第2のバイポーラトランジスタのベース電圧を生成するベース電圧生成部と、第2のバイポーラトランジスタのベースに対するインピーダンスを制御する可変インピーダンス回路とを備える。
好ましくは、入力信号を処理する信号処理回路と、キャリア信号を発振する局部発振器と、キャリア信号を受けて処理された信号を変調する変調器と、変調された信号を増幅する送信電力増幅器と、送信電力増幅器からの送信信号を出力するアンテナとを備える。送信電力増幅器は、電力増幅器を含む。
好ましくは、送信電力増幅器に電力を供給する電源と、信号処理回路、局部発振器および電源の状態に応じて、送信電力増幅器の増幅歪みを調整する制御部とをさらに備える。
この発明によれば、増幅歪みの補償の調整範囲を広くすることが可能となる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、この発明の実施の形態1を説明する背景としての電力増幅器50の回路構成を示した回路図である。
図1を参照して、電力増幅器50は、高周波信号入出力部25と、インピーダンス回路35と、抵抗110を含むベース電圧生成部45と、バイポーラトランジスタ104と、電圧端子105とを備える。高周波信号入出力部25は、入力端子101と、電力増幅用のエミッタ接地型バイポーラトランジスタ102と、出力端子103と、抵抗106と、キャパシタ107と、可変インピーダンス素子2201とを含む。インピーダンス回路35は、キャパシタ111と、抵抗502とを含む。
入力端子101は、高周波信号RFinを入力する。出力端子103は、バイポーラトランジスタ102のコレクタを介して増幅された高周波信号RFoutを出力する。抵抗106は、バイポーラトランジスタ104のエミッタとバイポーラトランジスタ102のベースとの間に接続されている。抵抗106は、バイポーラトランジスタ102に流れるベース電流を調整する。抵抗106は無い場合もある。
キャパシタ107は、入力端子101とバイポーラトランジスタ102のベースとの間に接続されている。可変インピーダンス素子2201は、入力端子101とバイポーラトランジスタ104のエミッタとの間に接続されている。
バイポーラトランジスタ104は、エミッタがバイポーラトランジスタ102のベースに接続され、コレクタが電圧端子105に接続され、ベースが抵抗110に接続されている。電圧端子105は、動作電圧VBを供給する。抵抗110は、電圧端子105とバイポーラトランジスタ104のベースとの間に接続されている。キャパシタ111は、バイポーラトランジスタ104のベースと抵抗502との間に接続されている。抵抗502は、キャパシタ111と接地ノードとの間に接続されている。
高周波信号RFinは、入力端子101からキャパシタ107を介してバイポーラトランジスタ102のベースに入力される。増幅された高周波信号RFoutは、バイポーラトランジスタ102のコレクタを介して出力端子103から出力される。バイポーラトランジスタ102のベースバイアス電圧は、電圧端子105から、バイポーラトランジスタ104のコレクタおよびエミッタを経て、抵抗106を介して供給される。
ここで、抵抗106は、バイポーラトランジスタ102のベース電圧を調整するための抵抗である。また、キャパシタ107は、バイポーラトランジスタ102のベースに供給されるバイアス電圧を入力端子101に対して分離するための容量である。
高周波信号RFinの電力が大きくなると、バイポーラトランジスタ102のベース電流が増加し、抵抗106などにおいて電圧降下が発生する。これにより、バイポーラトランジスタ102のベース電圧が低下し、利得の低下などの増幅歪みが生じる。
図1に示す電力増幅器50は、バイポーラトランジスタ104によって上記電圧降下を補償することで増幅歪みを解消している。これは、入力される高周波信号RFinの大きさに応じてバイポーラトランジスタ104のコレクタ−エミッタ間のインピーダンスが減少し、その結果、バイポーラトランジスタ102のベース電圧が上昇する作用を利用したものである。
具体的には、高周波信号RFinの一部が、抵抗106を通り、バイポーラトランジスタ104のエミッタに入力される。その結果、バイポーラトランジスタ104のエミッタ−ベース間に発生する高周波電圧によって、当該エミッタ−ベース間に大きな瞬時電圧が発生する。これが、バイポーラトランジスタ104のコレクタ−エミッタ間の直流電流の増加となって表れる。このコレクタ−エミッタ間の直流電流の増加が、前述のバイポーラトランジスタ102のベース電圧の降下に反して、当該ベース電圧を上昇させる作用となっている。
さらに、可変インピーダンス素子2201は、高周波信号RFinに対する、バイポーラトランジスタ104のエミッタに入力される高周波信号の比を増減させることができる。これにより、電力増幅器50における増幅歪みの補償の程度を電気的に調整することが可能となる。
具体的には、可変インピーダンス素子2201は、高周波信号RFinが抵抗106を迂回してバイポーラトランジスタ104のエミッタへ入力するバイパス経路となっている。可変インピーダンス素子2201の値を変化させることにより、高周波信号RFinに対する、バイポーラトランジスタ104のエミッタに入力される高周波信号の比を増減させることができる。
上記により、電力増幅器50は、バイポーラトランジスタ102のベース電圧を上昇させる作用を変化させ、前述のベース電圧の降下とのバランスを変えることで、増幅歪みの補償の程度を電気的に調整している。以下では、上記の電力増幅器をさらに改良した本発明の実施の形態による電力増幅器およびこれを用いた通信装置について説明する。
[実施の形態1]
図2は、この発明の実施の形態1による電力増幅器100の回路構成を示した回路図である。
図2に示す実施の形態1の電力増幅器100は、高周波信号入出力部25が高周波信号入出力部20に、インピーダンス回路35が可変インピーダンス回路30に、ベース電圧生成部45がベース電圧生成部40に、それぞれ置き換えられた点において、図1の電力増幅器50と異なる。したがって、電力増幅器50と重複する部分の説明は、ここでは繰り返さない。
高周波信号入出力部20は、可変インピーダンス素子2201が取り除かれた点において、高周波信号入出力部25と異なる。可変インピーダンス回路30は、抵抗502が、インピーダンス制御端子113を有するMOS(Metal Oxide Semiconductor)電界効果トランジスタ(以下、MOSFETと称す)112に置き換えられた点において、インピーダンス回路35と異なる。ベース電圧生成部40は、抵抗109が付加された点において、ベース電圧生成部45と異なる。
MOSFET112は、ドレインがキャパシタ111に接続され、ソースが接地ノードに接続され、ゲートがインピーダンス制御端子113に接続されている。抵抗109は、バイポーラトランジスタ104のベースと接地ノードとの間に接続されている。
抵抗109,110は、バイポーラトランジスタ104のベースにかかるバイアスを設定する。すなわち、ベース電圧生成部40は、電圧端子105から供給される動作電圧VBを抵抗109と抵抗110との比で分割することで、バイポーラトランジスタ104のベース電圧を生成する。
実施の形態1では、バイポーラトランジスタ102,104にシリコンゲルマニウム(SiGe)のバイポーラトランジスタを用いている。したがって、バイポーラトランジスタ102,104のベース−エミッタ間には約0.8Vの電圧が加わる。また、バイポーラトランジスタ104のベースには、約1.6Vの電圧が加わる。
可変インピーダンス回路30は、バイポーラトランジスタ104のベースと接地ノードとの間に接続されており、キャパシタ111と、MOSFET112とを含む。キャパシタ111は、直流成分に対して開放であるように作用する。MOSFET112は、交流成分に対するインピーダンスを変化させる。
実施の形態1では、MOSFET112として、ゲート幅20μmのNチャネルMOSFETを用いている。実施の形態1のMOSFET112は、インピーダンス制御端子113を介してゲート電圧Vgを0〜3Vの間に設定することで、ソース−ドレイン間のインピーダンスが約5000〜100Ωの間で変化する特性を有する。
図3は、MOSFET112のゲート電圧Vgの変化に対する電力増幅器100の出力電力と振幅歪みとの関係を示した図である。
図3において、横軸は出力端子103から出力される高周波信号RFoutの出力電力(dBm)、縦軸は電力増幅器100の振幅歪み(dB)を示す。図3を参照して、曲線A1〜A5は、ゲート電圧Vgが0.5V,1.0V,1.5V,2.0V,2.5Vの場合における出力電力−振幅歪みの関係をそれぞれ示す。
図3に示すように、実施の形態1の電力増幅器100は、出力電力が特に10〜25dBmの間であれば、ゲート電圧Vgを変化させることで、振幅歪みの補償の調整を広い範囲で行なうことが可能である。
図4は、MOSFET112のゲート電圧Vgの変化に対する電力増幅器100の出力電力と位相歪みとの関係を示した図である。
図4において、横軸は出力端子103から出力される高周波信号RFoutの出力電力(dBm)、縦軸は電力増幅器100の位相歪み(deg)を示す。ここでの位相歪みは、信号が十分小さいときの線形動作時の入出力信号の位相差と各信号出力時の入出力信号の位相差との差を角度で表記したものである。図4を参照して、曲線P1〜P5は、ゲート電圧Vgが0.5V,1.0V,1.5V,2.0V,2.5Vの場合における出力電力−位相歪みの関係をそれぞれ示す。
図4に示すように、実施の形態1の電力増幅器100は、出力電力が特に5〜25dBmの間であれば、ゲート電圧Vgを変化させることで、位相歪みの補償の調整を広い範囲で行なうことが可能である。
図5は、MOSFET112のゲート電圧Vgの変化に対する電力増幅器100の出力電力とEVM(Error Vector Magnitude)との関係を示した図である。
図5において、横軸は出力端子103から出力される高周波信号RFoutの出力電力(dBm)、縦軸は電力増幅器100のEVM(%)を示す。ここでのEVMは、WLAN(Wireless Local Area Network)通信方式801.11aの規格の送信信号を用いて測定した値である。図5を参照して、曲線E1〜E5は、ゲート電圧Vgが0.5V,1.0V,1.5V,2.0V,2.5Vの場合における出力電力−EVMの関係をそれぞれ示す。
図5に示すように、実施の形態1の電力増幅器100は、出力電力が特に0〜15dBmの間であれば、ゲート電圧Vgを変化させることで、EVMの補償の調整を広い範囲で行なうことが可能である。
図6は、この発明の実施の形態1における比較例としての電力増幅器50Sの回路構成を示した回路図である。
図6に示す比較例としての電力増幅器50Sは、高周波信号入出力部25が高周波信号入出力部25Sに、ベース電圧生成部45がベース電圧生成部40に、それぞれ置き換えられた点において、図1の背景としての電力増幅器50と異なる。したがって、電力増幅器50と重複する部分の説明は、ここでは繰り返さない。
高周波信号入出力部25Sは、可変インピーダンス素子2201が抵抗501およびキャパシタ503に置き換えられた点において、高周波信号入出力部25と異なる。抵抗109は、図2の電力増幅器100と同じく、バイポーラトランジスタ104のベースと接地ノードとの間に接続されている。
以下では、図6の電力増幅器50Sにおいて、抵抗501,502の抵抗値を可変インピーダンスとして変化させたときの振幅歪みおよび位相歪みをシミュレーションした結果をそれぞれ示す。これにより、図1に示す実施の形態1の電力増幅器100と、図24に示す従来の電力増幅器1200とで、増幅歪みおよび位相歪みの補償を調整できる範囲を比較する。
上記シミュレーションにおいて、抵抗501,502の抵抗値は、図2のMOSFET112のゲート電圧Vgを0〜3Vとしたときのソース−ドレイン間の抵抗変化に相当するように、5000〜125Ωの幅で変化させている。
具体的には、抵抗501,502の抵抗値は、伝導度がほぼ一定間隔となるように、125Ω(8mS),250Ω(4mS),5000Ω(0.2mS)の幅で変化させている。また、抵抗501,502の一方を変化させるとき、他方の抵抗値は250Ωで固定させることとしている。
まず、図6の電力増幅器50Sにおいて抵抗501を変化させたときの振幅歪みおよび位相歪みのシミュレーション結果を図7,8に示す。
図7は、抵抗501の変化に対する電力増幅器50Sの出力電力と振幅歪みとの関係を示した図である。
図7において、横軸は出力端子103から出力される高周波信号RFoutの出力電力(dBm)、縦軸は電力増幅器50Sの振幅歪み(dB)を示す。図7を参照して、曲線A11〜A13は、抵抗501が125Ω(8mS),250Ω(4mS),5000Ω(0.2mS)の場合における出力電力−振幅歪みの関係をそれぞれ示す。
図8は、抵抗501の変化に対する電力増幅器50Sの出力電力と位相歪みとの関係を示した図である。
図8において、横軸は出力端子103から出力される高周波信号RFoutの出力電力(dBm)、縦軸は電力増幅器50Sの位相歪み(deg)を示す。図8を参照して、曲線P11〜P13は、抵抗501が125Ω(8mS),250Ω(4mS),5000Ω(0.2mS)の場合における出力電力−位相歪みの関係をそれぞれ示す。
次に、図6の電力増幅器50Sにおいて抵抗502を変化させたときの振幅歪みおよび位相歪みのシミュレーション結果を図9,10に示す。
図9は、抵抗502の変化に対する電力増幅器50Sの出力電力と振幅歪みとの関係を示した図である。
図9において、横軸は出力端子103から出力される高周波信号RFoutの出力電力(dBm)、縦軸は電力増幅器50Sの振幅歪み(dB)を示す。図9を参照して、曲線A21〜A23は、抵抗502が125Ω(8mS),250Ω(4mS),5000Ω(0.2mS)の場合における出力電力−振幅歪みの関係をそれぞれ示す。
図10は、抵抗502の変化に対する電力増幅器50Sの出力電力と位相歪みとの関係を示した図である。
図10において、横軸は出力端子103から出力される高周波信号RFoutの出力電力(dBm)、縦軸は電力増幅器50Sの位相歪み(deg)を示す。図10を参照して、曲線P21〜P23は、抵抗502が125Ω(8mS),250Ω(4mS),5000Ω(0.2mS)の場合における出力電力−位相歪みの関係をそれぞれ示す。
図7,8と図9,10とを比較すると、図6の電力増幅器50Sは、抵抗501を変化させるよりも、抵抗502を変化させたときの方が、同じ抵抗値の変化幅に対して振幅歪みおよび位相歪みの補償の調整を広い範囲で行なえることが分かる。
ゆえに、抵抗501およびキャパシタ503の位置に可変インピーダンス素子2201を用いる図24の従来の電力増幅器1200よりも、抵抗502の位置に可変インピーダンス素子としてMOSFET112を用いる図2の実施の形態1の電力増幅器100の方が、より広い範囲で振幅歪みおよび位相歪みの補償を行なえることが実証された。
また、図7と図9とを比較すると、図9において抵抗502を変化させたときの増幅利得の差0.13dBは、図7において抵抗501を変化させたときの増幅利得の差0.27dBよりも小さいことが分かる。このように、実施の形態1の電力増幅器100は、従来の電力増幅器に比べて、増幅歪み等を補償する際の利得変動が少ない。したがって、電力増幅器の動作中であっても増幅歪み等の補償を調整することが可能である。
また、電力増幅器の増幅歪み等は、動作周波数が異なることによっても変化する。実施の形態1の電力増幅器100は、周波数間隔が離れた複数の周波数に対しても増幅歪み等の調整が可能である。そのため、周波数ごとに増幅歪みが異なるような場合の歪み補償にも適用することができる。たとえば、複数の異なる周波数領域に対応した電力増幅器、周波数帯域が広い通信方式の電力増幅器などに適用することが考えられる。
以上のように、図2に示す実施の形態1の電力増幅器100は、増幅歪みおよび位相歪みの補償を広い範囲で調整できる。そのため、動作状態が大きく変化する際に歪み特性が大きく異なるような場合の歪み補償にも適用することができる。このような場合としては、たとえば、バイポーラトランジスタのベースバイアスまたはコレクタバイアスを変化させて省電力モードと高出力モードとの間で動作させる場合が考えられる。
なお、実施の形態1では、バイポーラトランジスタ102,104にシリコンゲルマニウム(SiGe)のバイポーラトランジスタを用いている。しかしながら、本発明のバイポーラトランジスタはSiGeに限られるものではなく、シリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)など他の材料を用いることも可能である。
(実施の形態1の変形例1)
図11は、この発明の実施の形態1の変形例1による電力増幅器100Aの回路構成を示した回路図である。
図11に示す変形例1の電力増幅器100Aは、高周波信号入出力部20が高周波信号入出力部20Aに置き換えられた点において、図2の電力増幅器100と異なる。したがって、電力増幅器100と重複する部分の説明は、ここでは繰り返さない。
高周波信号入出力部20Aは、電力増幅用のエミッタ接地型バイポーラトランジスタ102がバイポーラトランジスタ1002〜1005に、抵抗106が抵抗1006〜1009に、キャパシタ107がキャパシタ1010〜1013に、それぞれ置き換えられた点において、高周波信号入出力部20と異なる。
すなわち、変形例1における高周波信号入出力部20Aは、入力端子101および出力端子103が共通のマルチユニット構成となっている。なお、図11の高周波信号入出力部20Aでは4ユニットからなるマルチユニット構成の場合について図示しているが、ユニット数はこれには限られない。
抵抗1006〜1009は、バイポーラトランジスタ104のエミッタとバイポーラトランジスタ1002〜1005のベースとの間にそれぞれ接続されている。キャパシタ1010〜1013は、入力端子101とバイポーラトランジスタ1002〜1005のベースとの間にそれぞれ接続されている。抵抗1006〜1009(バラスト抵抗)は、高周波信号入出力部20Aにおける電力集中を防ぐ構成となっている。
上述したように、バイポーラトランジスタ104のベース電圧は、抵抗109,110によってほぼ定電圧となるように設定されている。しかし、その他の電圧設定手段を用いてバイポーラトランジスタ104のベース電圧を設定することもできる。たとえば、抵抗109を省略したり、ダイオードで置き換えたりすることも可能である。
抵抗109をダイオードで置き換えた電圧設定手段は、ダイオードの温度特性によって、低温ほどバイポーラトランジスタ104のベース電圧が高くなる。そのため、当該電圧設定手段は、電力増幅器100Aにおける利得の温度依存性を緩和する温度補償の機能を有する。
また、可変インピーダンス回路30では、インピーダンスを変化させる素子として、MOSFET112を用いている。しかし、その他の可変インピーダンス素子を用いてインピーダンスを変化させることもできる。たとえば、MOSFET112の代わりに可変抵抗素子または可変容量素子を用いることも可能である。
(実施の形態1の変形例2)
図12は、この発明の実施の形態1の変形例2による電力増幅器100Bの回路構成を示した回路図である。
図12に示す変形例2の電力増幅器100Bは、可変インピーダンス回路30が可変インピーダンス回路31に置き換えられた点において、図2の電力増幅器100と異なる。したがって、電力増幅器100と重複する部分の説明は、ここでは繰り返さない。
可変インピーダンス回路31は、キャパシタ111とMOSFET112とが入れ替えられた点において、可変インピーダンス回路30と異なる。MOSFET112は、ドレインがバイポーラトランジスタ104のベースに接続され、ソースがキャパシタ111に接続され、ゲートがインピーダンス制御端子113に接続されている。キャパシタ111は、MOSFET112のソースと接地ノードとの間に接続されている。
可変インピーダンス回路31を用いることにより、MOSFET112のゲート−ソース間およびドレイン−ソース間を流れる漏れ電流を抑制することができる。これにより、可変インピーダンス回路31の制御がバイポーラトランジスタ102のベースバイアスに影響しなくなるので好ましい。
図12の可変インピーダンス回路31では、MOSFET112としてNチャネルMOSFETを用いているが、PチャネルMOSFETを用いることもできる。PチャネルMOSFETを用いた場合、ソース電圧が変動するようになり、インピーダンス制御端子113を介したゲート電圧の制御が容易となるので、より好ましい。
[実施の形態2]
図13は、この発明の実施の形態2による電力増幅器200の回路構成を示した回路図である。
図13に示す実施の形態2の電力増幅器200は、インピーダンス制御端子113を含む電圧設定回路70がMOSFET112のゲートに新たに接続されている点において、実施の形態1の電力増幅器100と異なる。したがって、実施の形態1と重複する部分の説明は、ここでは繰り返さない。
電圧設定回路70は、抵抗1202,1204と、インピーダンス制御端子113とを含む。抵抗1202は、インピーダンス制御端子113とMOSFET112のゲートとの間に接続されている。抵抗1204は、MOSFET112のゲートと接地ノードとの間に接続されている。
電圧設定回路70は、インピーダンス制御端子113から供給されるゲート電圧Vgを抵抗1202と抵抗1204との比で分割する。電圧設定回路70は、抵抗1202と抵抗1204との比を変更することにより、MOSFET112のゲートに供給される電圧を変化させる。これにより、MOSFET112におけるソース−ドレイン間のインピーダンスが変化するため、電力増幅器200の歪み補償の調整を行なうことができる。
以上のように、実施の形態2によれば、たとえば電力増幅器200を含む集積回路の製造ロットにバラつきがあった場合に、当該集積回路の周辺抵抗器としての抵抗1202,1204を製造ロットごとに調整することができる。これにより、電力増幅器200の歪み補償の調整を容易に行なうことができ、歪みの少ない電力増幅器を安定して製造できるなどの利点がある。
[実施の形態3]
図14は、この発明の実施の形態3による電力増幅器300の回路構成を示した回路図である。
図14に示す実施の形態3の電力増幅器300は、可変インピーダンス回路30が可変インピーダンス回路30Aに置き換えられた点において、実施の形態1の電力増幅器100と異なる。したがって、実施の形態1と重複する部分の説明はここでは繰り返さない。
可変インピーダンス回路30Aは、キャパシタ111に抵抗1301〜1304が並列に接続され、MOSFET112がMOSFET1305〜1308に置き換えられた点において、可変インピーダンス回路30と異なる。
すなわち、実施の形態3における可変インピーダンス回路30Aは、キャパシタ111が共通のマルチユニット構成となっている。なお、図14の可変インピーダンス回路30Aでは4ユニットからなるマルチユニット構成の場合について図示しているが、ユニット数はこれには限られない。
抵抗1301〜1304は、キャパシタ111とMOSFET1305〜1308のドレインとの間にそれぞれ接続されている。MOSFET1305〜1308は、ドレインが抵抗1301〜1304に接続され、ソースが接地ノードに接続され、ゲートがインピーダンス制御端子1309〜1312にそれぞれ接続されている。
実施の形態3の電力増幅器300は、抵抗1301〜1304とインピーダンス制御端子1309〜1312によって抵抗値が制御されるMOSFET1305〜1308との合成抵抗によって、ノードN3と接地ノードとの間の抵抗値を設定することができる。そのため、電力増幅器300は、可変インピーダンス回路30Aの制御をデジタル的に行なうことが可能となる。
たとえば、電力増幅器300は、複数の動作条件に応じて予め設定された合成抵抗をインピーダンス制御端子1309〜1312を介して切り替えることにより、その動作条件に最適な低歪みの電力増幅作用を実現することが可能となる。
特に、抵抗1301〜1304を伝導度の比で1:2:4:8となるように設定することにより、合成抵抗の抵抗値をインピーダンス制御端子1309〜1312を介したMOSFET1305〜1308の切り替えで16段階に切り替えることが可能となる。これにより、実施の形態3の電力増幅器300は、デジタル的な制御回路からデジタル−アナログ変換回路を用いて電圧設定せずとも、直接デジタル的に可変インピーダンス回路30Aのインピーダンスを制御して歪み補償を行なうことができる。
[実施の形態4]
図15は、この発明の実施の形態4による電力増幅器400の回路構成を示した回路図である。
図15に示す実施の形態4の電力増幅器400は、可変インピーダンス回路30が可変インピーダンス回路30Xに置き換えられた点において、実施の形態1の電力増幅器100と異なる。したがって、実施の形態1と重複する部分の説明はここでは繰り返さない。
可変インピーダンス回路30Xは、キャパシタ111に抵抗1401〜1404が並列に接続され、MOSFET112が接続部1405〜1408に置き換えられた点において、可変インピーダンス回路30と異なる。可変インピーダンス回路30Xのより具体的な構成について次に説明する。
図16は、電力増幅器400における可変インピーダンス回路30Xの具体的構成を示した図である。
図16を参照して、可変インピーダンス回路30Xは、キャパシタ111と、抵抗1401〜1404と、チップ1501と、パッド1502〜1505と、ダイエリア1506と、ボンディングワイヤ1507とを含む。チップ1501上には、可変インピーダンス回路30Xを含む電力増幅器400の各構成要素が実装されている。
抵抗1401〜1404は、チップ1501上においてキャパシタ111とパッド1502〜1505との間にそれぞれ接続されている。図16では、パッド1503と接地であるダイエリア1506とがボンディングワイヤ1507で接続されている。
実施の形態4の電力増幅器400は、パッド1502〜1505を有する可変インピーダンス回路30Xにおいて接続部1405〜1408の接続状態を変更することで、増幅歪みを調整することができる。これにより、電力増幅器400は、たとえば、周波数、出力、負荷などの仕様に合わせて、ひとつの電力増幅集積回路の実装過程で歪み補償を調整することが可能となる。
実施の形態4における可変インピーダンス回路30Xは、パッド1502〜1505とダイエリア1506との間を接続するボンディングワイヤによって抵抗を変更する構成を有している。しかしながら、可変インピーダンス回路30Xの構成はこれに限られるものではなく、たとえばプリント基板上でジャンパピンなどによって抵抗を変更する構成とすることも可能である。
図24に示す従来の電力増幅器1200などでは、増幅素子であるバイポーラトランジスタ102のベースに対して可変インピーダンス素子2201が配置されている。そのため、集積回路を製造後に接続を変えることが事実上不可能であった。これに対し、実施の形態4の電力増幅回路400では、バイポーラトランジスタ104のベースと接地ノードとの間に可変インピーダンス回路30Xが設けられている。これにより、集積回路を製造後に接続を変えることが可能となっている。
以上のように、実施の形態4の電力増幅器400は、可変インピーダンス回路30Xにおいてボンディングワイヤまたはジャンパピンで抵抗を選ぶ構成となっている。このため、MOSFETのように製造後に歪み補償の調整を電気的に行なうことはできないが、直流電流の消費がゼロであるという利点を有する。
[実施の形態5]
図17は、この発明の実施の形態5による電力増幅器500の回路構成を示した回路図である。
図17に示す実施の形態5の電力増幅器500は、可変インピーダンス回路30が可変インピーダンス回路30Yに置き換えられた点において、実施の形態1の電力増幅器100と異なる。したがって、実施の形態1と重複する部分の説明はここでは繰り返さない。
可変インピーダンス回路30Yは、MOSFET112が配線1603を介した接続部1602に置き換えられた点において、可変インピーダンス回路30と異なる。可変インピーダンス回路30Yのより具体的な構成について次に説明する。
図18は、電力増幅器500における可変インピーダンス回路30Yの具体的構成を示した図である。
図18を参照して、可変インピーダンス回路30Yは、キャパシタ111と、配線1603と、パッド1701,1702と、ワイヤ1703と、接地ノード1704と、抵抗1705と、チップ1710とを含む。チップ1710上には、可変インピーダンス回路30Yを含む電力増幅器500の各構成要素が実装されている。
配線1603は、チップ1710上においてキャパシタ111とパッド1701とを接続している。パッド1701は、チップ1710外部のパッド1702とワイヤ1703で接続されている。チップ1710の外部において、パッド1702は、抵抗1705を介して接地ノード1704と接続されている。
可変インピーダンス回路30Yは、抵抗1705を別の抵抗に変更することでインピーダンスを変化させる。これにより、電力増幅器500は、増幅歪みの調整を行なうことができる。なお、可変インピーダンス回路30Yでは、インピーダンス素子として抵抗1705を用いているが、本発明のインピーダンス素子は抵抗に限定されるものではなく、容量など他のインピーダンス素子を用いることも可能である。
実施の形態5の電力増幅器500は、電力増幅器500の増幅歪みを調整するための抵抗1705をチップ1710の外部に配置している。これにより、電力増幅器500は、チップ1710上への実装後であっても、抵抗1705を変更することで増幅歪みの補償を調整することができる。
以上のように、実施の形態5の電力増幅器500は、製造バラつきがあって増幅歪みが設計と異なってしまった場合でも、製造後にチップ1710の内部を変更することなく、チップ1710外部の変更のみで増幅歪みの調整を行なうことができる。また、電力増幅器500は、研究・実験段階において増幅歪みが設計とずれた場合、チップ1710上の回路構成を変えることなく、増幅歪みの調整を行なうことができる。
[実施の形態6]
図19は、この発明の実施の形態6による電力増幅器600の回路構成を示した回路図である。
図19に示す実施の形態6の電力増幅器600は、ベース電圧生成部40がベース電圧生成部40Aに置き換えられた点において、実施の形態1の電力増幅器100と異なる。したがって、実施の形態1と重複する部分の説明はここでは繰り返さない。
ベース電圧生成部40Aは、ダイオード1801,1802およびキャパシタ1804が付加された点において、ベース電圧生成部40と異なる。ダイオード1801,1802は、実施の形態1の変形例1でも説明したように、電力増幅器600における利得の温度特性を改善する目的で付加されている。
ダイオード1801,1802は、バイポーラトランジスタ104のゲートとノードN6(第1のノード)との間に直列に接続されている。キャパシタ1804は、ダイオード1801,1802と並列に接続されている。抵抗109は、ノードN6と接地ノードとの間に接続されている。
図2を参照して、実施の形態1の電力増幅器100は、動作時の環境温度が低温だとバイポーラトランジスタ102の利得が下がり、増幅器全体の特性が劣化する。そこで、電力増幅器100におけるベース電圧生成部40の抵抗109をダイオード1801,1802で置き換えた場合について考える。
上記の場合、環境温度が下がると、ダイオード1801,1802のインピーダンスが高くなり、バイポーラトランジスタ104のベース電圧が引き上げられる。その結果、バイポーラトランジスタ102のベースに流れ込む直流電流が増加し、バイポーラトランジスタ104の利得の低下を抑制する。
このように、ベース電圧生成部40の抵抗109をダイオード1801,1802で置き換えることにより、ダイオード1801,1802が温度補償回路として機能し、低温時における電力増幅器の特性劣化を防ぐ。しかし、電力増幅器100においてベース電圧生成部40の抵抗109をダイオード1801,1802で置き換えると、電力増幅器100の飽和出力が下がる場合があった。
検討の結果、上記の現象は、図1に示す背景技術としての電力増幅器50のように、バイポーラトランジスタ102のベースとバイポーラトランジスタ104のエミッタとの間に可変インピーダンス素子2201を配置した場合には見られないことが分かった。また、図2に示す実施の形態1の電力増幅器100のように、バイポーラトランジスタ104のベースと接地ノードとの間に可変インピーダンス回路30を配置し、かつ可変インピーダンス回路30のインピーダンスが高い場合に、上記現象が見られることが分かった。
上記の検討を踏まえ、実施の形態1の電力増幅器100において、ベース電圧生成部40の抵抗109をダイオード1801,1802で置き換え、かつ可変インピーダンス回路30のインピーダンスが高い場合についてさらに検討した結果を以下に説明する。
上記の場合、高周波信号RFinが大きくなると、ダイオード1801,1802にかかる電圧が高くなり、ダイオード1801,1802に電流が流れ始める。ダイオード1801,1802に電流が流れ始めると、ダイオード1801,1802のインピーダンスが低下し、バイポーラトランジスタ104のベース電圧が下がる。
上記の結果、バイポーラトランジスタ104のベース−コレクタ間を流れる電流が減るため、バイポーラトランジスタ104に十分な電流が供給されず、飽和出力が下がっていることが判明した。これを防ぐためには、高周波信号RFinの入力時において、ダイオード1801,1802に電流が流れなくすることが重要であると考え、図19に示す実施の形態6の電力増幅器600の回路構成を見出した。
実施の形態6の電力増幅器600では、ベース電圧生成部40Aにおいてダイオード1801,1802に直列に抵抗109が接続されている。この回路構成では、ダイオード1801,1802に印加される電圧が抵抗109で減衰するため、ダイオード1801,1802に電流が流れるのを防ぐことができる。
さらに、実施の形態6の電力増幅器600では、ベース電圧生成部40Aにおいてダイオード1801,1802に並列にキャパシタ1804が接続されている。この回路構成では、直列接続されたダイオード1801,1802両端の高周波電圧振幅が低減するため、ダイオード1801,1802に電流が流れるのを防ぐことができる。
キャパシタ1804は、ダイオード1801,1802に対して並列に接続されていることが重要であり、抵抗109およびダイオード1801,1802と並列に接続することは好ましくない。
なぜなら、キャパシタ1804を接地ノードに直接つなぐと、キャパシタ1804のインピーダンスが可変インピーダンス回路30に比べて小さくなってしまうからである。この結果、可変インピーダンス回路30に入力する高周波信号が減るため、増幅歪みの調整範囲が減少することになる。
上記を防ぐために、実施の形態6の電力増幅器600では、キャパシタ1804を、ダイオード1801,1802に対して並列に接続するとともに、抵抗109とは直列に接続している。これにより、抵抗109とキャパシタ1804とのインピーダンスが高く設定される。
[実施の形態7]
図20は、この発明の実施の形態7による電力増幅器700の回路構成を示した回路図である。
図20に示す実施の形態7の電力増幅器700は、高周波信号入出力部20が高周波信号入出力部20Xに、ベース電圧生成部40がベース電圧生成部40Bに、それぞれ置き換えられた点において、実施の形態1の電力増幅器100と異なる。したがって、実施の形態1と重複する部分の説明はここでは繰り返さない。
高周波信号入出力部20Xは、インダクタンス回路1901が付加された点において、高周波信号入出力部20と異なる。ベース電圧生成部40Bは、ダイオード1801,1802およびキャパシタ1804が付加され、抵抗109が取り除かれた点において、ベース電圧生成部40と異なる。
インダクタンス回路1901は、バイポーラトランジスタ102のエミッタ(ノードN7)と接地ノードとの間に接続されている。インダクタンス回路1901は、たとえば、集積回路の実装時にエミッタを接地ノードに接続するのに用いられるボンディングワイヤによって構成されている。
ダイオード1801,1802は、バイポーラトランジスタ104のゲートとノードN7との間に直列に接続されている。キャパシタ1804は、ダイオード1801,1802と並列に接続されている。なお、図20のキャパシタ1804は、実施の形態6の図19に示したキャパシタ1804と同じ役割をする。
図21は、電力増幅器700の各部位における時間と電圧との関係を示した図である。
図21において、横軸は時間(psec)、縦軸は電圧振幅(V)を示す。図20,21を参照して、電圧V2Bはバイポーラトランジスタ102のベースに入力される信号の電圧波形、電圧V4Bはバイポーラトランジスタ104のベースに入力される信号の電圧波形、電圧V2Eはバイポーラトランジスタ102のエミッタに入力される信号の電圧波形をそれぞれ示す。
図21に示すように、ダイオード1802が接続されているノードN7をバイポーラトランジスタ102のエミッタに接続することによって、ダイオード1802が直接または間接に接地ノードに接続される場合に比べて、直列接続されているダイオード1801,1802の両端にかかる電圧の振幅が小さくなる。これにより、ダイオード1801,1802に電流が流れるのを防ぐことができる。
以上のように、実施の形態7の電力増幅器700は、ノードN7をバイポーラトランジスタ102のエミッタに接続してインダクタンス回路1901を付加するによって、直列接続されているダイオード1801,1802の両端にかかる高周波電圧振幅が低減される。これにより、電力増幅器700の飽和出力が増大する。
[実施の形態8]
図22は、この発明の実施の形態8による通信装置8000の概略的な構成を示したブロック図である。
図22を参照して、実施の形態8の通信装置8000は、信号処理回路2101と、変調器2102と、局部発振器2103と、ドライバ増幅器2104と、送信電力増幅器2105と、送受切換スイッチ2106と、アンテナ2107と、電源2108と、制御部2109とを備える。
信号処理回路2101で処理された信号は、変調器2102で局部発振器2103からのキャリア信号を受けて変調される。当該変調信号は、ドライバ増幅器2104において増幅され、さらに送信電力増幅器2105において増幅される。送信電力増幅器2105から出力される送信信号は、送受切換スイッチ2106を介してアンテナ2107から送信される。電源2108は、送信電力増幅器2105に電力を供給する。
送信電力増幅器2105は、背景としての電力増幅器50および実施の形態1〜7の電力増幅器100〜700のいずれか1つを少なくともを含む。制御部2109は、送信電力増幅器2105の増幅歪みを調整する。制御部2109は、信号処理回路2101、局部発振器2103および電源2108の状態に応じて、送信電力増幅器2105の増幅歪みを調整することが可能である。
したがって、実施の形態8の通信装置8000は、送信電力増幅器2105を、省電力モードで動作させたり、高出力モードで動作させたり、複数の異なる周波数帯域または周波数帯域が広い通信方式で動作させたりする場合に、1つの通信装置内でそれぞれの動作モードに合わせて増幅歪みの補償の調整を行なうことが可能である。これにより、異なる動作モードに合わせて増幅歪みの補償を調整することのできる電力増幅器を備えた通信装置を実現することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1を説明する背景としての電力増幅器50の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態1による電力増幅器100の回路構成を示した回路図である。 MOSFET112のゲート電圧Vgの変化に対する電力増幅器100の出力電力と振幅歪みとの関係を示した図である。 MOSFET112のゲート電圧Vgの変化に対する電力増幅器100の出力電力と位相歪みとの関係を示した図である。 MOSFET112のゲート電圧Vgの変化に対する電力増幅器100の出力電力とEVMとの関係を示した図である。 この発明の実施の形態1における比較例としての電力増幅器50Sの回路構成を示した回路図である。 抵抗501の変化に対する電力増幅器50Sの出力電力と振幅歪みとの関係を示した図である。 抵抗501の変化に対する電力増幅器50Sの出力電力と位相歪みとの関係を示した図である。 抵抗502の変化に対する電力増幅器50Sの出力電力と振幅歪みとの関係を示した図である。 抵抗502の変化に対する電力増幅器50Sの出力電力と位相歪みとの関係を示した図である。 この発明の実施の形態1の変形例1による電力増幅器100Aの回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態1の変形例2による電力増幅器100Bの回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態2による電力増幅器200の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態3による電力増幅器300の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態4による電力増幅器400の回路構成を示した回路図である。 電力増幅器400における可変インピーダンス回路30Xの具体的構成を示した図である。 この発明の実施の形態5による電力増幅器500の回路構成を示した回路図である。 電力増幅器500における可変インピーダンス回路30Yの具体的構成を示した図である。 この発明の実施の形態6による電力増幅器600の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態7による電力増幅器700の回路構成を示した回路図である。 電力増幅器700の各部位における時間と電圧との関係を示した図である。 この発明の実施の形態8による通信装置8000の概略的な構成を示したブロック図である。 従来の電力増幅器1100の回路構成を示した回路図である。 従来の電力増幅器1200の回路構成を示した回路図である。
符号の説明
20,20A,20X,25,25S 高周波信号入出力部、30,30A,30X,30Y 可変インピーダンス回路、35 インピーダンス回路、40,40A,40B,45 ベース電圧生成部、50,100〜700,1100,1200 電力増幅器、70 電圧設定回路、101 入力端子、102,1002〜1005 バイポーラトランジスタ、103 出力端子、104 バイポーラトランジスタ、105 電圧端子、106,109,110,502,506,1006〜1009,1202,1204,1301〜1304,1401〜1404,1705 抵抗、107,111,504,1010〜1013,1804 キャパシタ、112,1305〜1308 MOSFET、113,1309〜1312 インピーダンス制御端子、1405〜1408,1602 接続部、1501,1710 チップ、1502〜1505,1701,1702 パッド、1506 ダイエリア、1507 ボンディングワイヤ、1603 配線、1703 ワイヤ、1704 接地ノード、1801,1802 ダイオード、1901 インダクタンス回路、2101 信号処理回路、2102 変調器、2103 局部発振器、2104 ドライバ増幅器、2105 送信電力増幅器、2106 送受切換スイッチ、2107 アンテナ、2108 電源、2109 制御部、2201 可変インピーダンス素子、2202 制御回路、8000 通信装置。

Claims (16)

  1. 入力端子から入力される入力信号を増幅し、増幅された出力信号を出力端子から出力する電力増幅器であって、
    ベースが直接または間接に前記入力端子に接続されコレクタが前記出力端子に接続されたエミッタ接地の第1のバイポーラトランジスタを含む高周波信号入出力部と、
    前記高周波信号入出力部に動作電圧を供給する電圧端子と、
    前記第1のバイポーラトランジスタのベースにエミッタが直接または間接に接続される第2のバイポーラトランジスタと、
    前記第2のバイポーラトランジスタのベース電圧を生成するベース電圧生成部と、
    前記第2のバイポーラトランジスタのベースに対するインピーダンスを制御する可変インピーダンス回路とを備える、電力増幅器。
  2. 前記高周波信号入出力部は、
    前記第1のバイポーラトランジスタのベースと前記第2のバイポーラトランジスタのエミッタとの間に接続される第1の抵抗と、
    前記入力端子と前記第1のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第1のキャパシタとをさらに含む、請求項1に記載の電力増幅器。
  3. 前記ベース電圧生成部は、
    前記電圧端子と前記第2のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第2の抵抗と、
    前記第2のバイポーラトランジスタのベースと接地ノードとの間に接続される第3の抵抗とを含む、請求項1に記載の電力増幅器。
  4. 前記可変インピーダンス回路は、
    前記可変インピーダンス回路の直流成分に対して開放であるように作用する第2のキャパシタと、
    前記可変インピーダンス回路の交流成分に対するインピーダンスをゲート電圧によって制御するインピーダンス制御端子がゲートに直接または間接に接続された電界効果トランジスタとを含む、請求項1に記載の電力増幅器。
  5. 前記高周波信号入出力部は、
    前記第1のバイポーラトランジスタ、前記第1の抵抗および前記第1のキャパシタを複数ユニット含む、請求項2に記載の電力増幅器。
  6. 前記可変インピーダンス回路は、
    前記電界効果トランジスタのドレインが前記第2のバイポーラトランジスタのベースに接続され、ソースが前記第2のキャパシタに接続され、
    前記第2のキャパシタが前記電界効果トランジスタのソースと接地ノードとの間に接続されている、請求項4に記載の電力増幅器。
  7. 前記電界効果トランジスタのゲートに接続される電圧設定回路をさらに備え、
    前記電圧設定回路は、
    前記インピーダンス制御端子と前記電界効果トランジスタのゲートとの間に接続される第4の抵抗と、
    前記電界効果トランジスタのゲートと接地ノードとの間に接続される第5の抵抗とを含む、請求項4に記載の電力増幅器。
  8. 前記可変インピーダンス回路は、前記第2のキャパシタと前記電界効果トランジスタのドレインとの間にさらに接続される第6の抵抗と前記電界効果トランジスタとを複数ユニット含む、請求項4に記載の電力増幅器。
  9. 前記可変インピーダンス回路は、
    前記第2のバイポーラトランジスタのベースに接続される第2のキャパシタと、
    前記第2のキャパシタに接続される第7の抵抗とインピーダンスを制御する接続部との複数ユニットとを含み、
    前記接続部は、
    前記第7の抵抗に接続される第1のパッドと、
    接地であるダイエリアとを有し、
    複数の前記第1のパッドの少なくとも1つと前記ダイエリアとはボンディングワイヤによって接続されている、請求項1に記載の電力増幅器。
  10. 前記可変インピーダンス回路は、
    前記第2のバイポーラトランジスタのベースに接続される第2のキャパシタと、
    前記第2のキャパシタに配線を介して接続される接続部とを含み、
    前記接続部は、
    前記第2のキャパシタと共通のチップ上で接続される第2のパッドと、
    前記チップの外部に配置される第3のパッドと、
    前記第3のパッドと接地ノードとの間に接続される第8の抵抗とを有し、
    前記第2のパッドと前記第3のパッドとはワイヤによって接続されている、請求項1に記載の電力増幅器。
  11. 前記ベース電圧生成部は、
    前記電圧端子と前記第2のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第2の抵抗と、
    前記第2のバイポーラトランジスタのベースと第1のノードとの間に直列接続される第1および第2のダイオードと、
    前記第1および前記第2のダイオードと並列に接続される第3のキャパシタと、
    前記第1のノードと接地ノードとの間に接続される第9の抵抗とを含む、請求項1に記載の電力増幅器。
  12. 前記高周波信号入出力部は、前記第1のバイポーラトランジスタのエミッタと接地ノードとの間に接続されるインダクタンス回路をさらに含み、
    前記ベース電圧生成部は、
    前記電圧端子と前記第2のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第2の抵抗と、
    前記第2のバイポーラトランジスタのベースと前記第1のバイポーラトランジスタのエミッタとの間に直列接続される第1および第2のダイオードと、
    前記第1および前記第2のダイオードと並列に接続される第3のキャパシタとを含む、請求項1に記載の電力増幅器。
  13. 入力端子から入力される入力信号を増幅し、増幅された出力信号を出力端子から出力する電力増幅器であって、
    ベースが直接または間接に前記入力端子に接続されコレクタが前記出力端子に接続されたエミッタ接地の第1のバイポーラトランジスタを含む高周波信号入出力部と、
    前記高周波信号入出力部に動作電圧を供給する電圧端子と、
    前記第1のバイポーラトランジスタのベースにエミッタが直接または間接に接続される第2のバイポーラトランジスタと、
    前記電圧端子と前記第2のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第2の抵抗を含むベース電圧生成部と、
    前記第2のバイポーラトランジスタのベースに対するインピーダンスを設定するインピーダンス回路とを備え、
    前記高周波信号入出力部は、
    前記第1のバイポーラトランジスタのベースと前記第2のバイポーラトランジスタのエミッタとの間に接続される第1の抵抗と、
    前記入力端子と前記第1のバイポーラトランジスタのベースとの間に接続される第1のキャパシタと、
    前記入力端子と前記第2のバイポーラトランジスタのエミッタとの間に接続される可変インピーダンス素子とをさらに含む、電力増幅器。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の電力増幅器を備えた通信装置。
  15. 前記通信装置は、
    入力信号を処理する信号処理回路と、
    キャリア信号を発振する局部発振器と、
    前記キャリア信号を受けて前記処理された信号を変調する変調器と、
    前記変調された信号を増幅する送信電力増幅器と、
    前記送信電力増幅器からの送信信号を出力するアンテナとを備え、
    前記送信電力増幅器は、請求項1〜13のいずれかに記載の電力増幅器を含む、請求項14に記載の通信装置。
  16. 前記通信装置は、
    前記送信電力増幅器に電力を供給する電源と、
    前記信号処理回路、前記局部発振器および前記電源の状態に応じて、前記送信電力増幅器の増幅歪みを調整する制御部とをさらに備える、請求項15に記載の通信装置。
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