JP2007036877A - A/d変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回路規模を縮小でき、セトリング時間を短縮できるA/D変換器を提供する。
【解決手段】 A/D変換器は、電圧発生回路1と、コンパレータ2と、A/D変換制御回路3と、第1〜第5のスイッチSW1〜SW4と、第1および第2のキャパシタC1,C2とを備えている。電圧発生回路1をUpper_DAC1aとLower_DAC1bに分割して、それぞれ別個のタイミングでアナログ入力電圧VAINとの比較動作を行うため、1個のDACのみで比較動作を行う場合や、Upper_DAC1aとLower_DAC1bの間にスイッチを設ける場合と比べて、スイッチの数と抵抗の数を大幅に削減でき、回路規模の縮小化とレイアウト面積の削減が図れる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、逐次比較型のA/D変換器に関する。
直列接続される複数の抵抗を用いて生成された基準電圧とアナログ入力電圧とをコンパレータで逐次比較してA/D変換を行う逐次比較型A/D変換器が知られている。直列接続される抵抗の数を調整することで、所望の分解能のA/D変換を行うことができる。電流セグメントを用いて基準電圧を生成する例も提案されている。逐次比較型A/D変換器は、比較的簡易な回路構成で、任意の分解能のA/D変換器を構成できるという利点がある。
しかしながら、従来の逐次比較型A/D変換器は、その内部のD/A変換器に多数の抵抗やスイッチを必要とするため、A/D変換器全体の回路規模が大きくなるという問題がある。また、逐次比較型A/D変換器は、コンパレータの入力端子にキャパシタを接続しているため、コンパレータの入力電圧が電源電圧の範囲外になる場合がある。このような場合、コンパレータで正しく比較動作を行えなくなるため、A/D変換の精度に悪影響を与えてしまう。
直列接続される抵抗の数を減らす工夫をしたA/D変換器も提案されている(特許文献1参照)。この公報に開示されたA/D変換器は、直列接続される複数の抵抗からなるD/A変換器を2つに分割しており、上位側D/Aコンバータの出力はキャパシタを介してコンパレータに入力され、下位側D/Aコンバータの出力は直接コンパレータに入力されている。コンパレータの入力端子の寄生容量により、上位側D/Aコンバータの出力信号は減衰されてコンパレータに入力されるが、下位側D/Aコンバータの出力信号はそのまま減衰されずにコンパレータに入力される。このため、上位側D/Aコンバータと下位側D/Aコンバータで精度が異なるという問題がある。
特開平6-181435号公報
本発明は、回路規模を縮小でき、A/D変換時間を短縮できるA/D変換器を提供するものである。
本発明の一態様によれば、第1および第2の入力端子と、第1の出力端子とを有し、前記第1および第2の入力端子間の電位差に応じた信号を前記第1の出力端子から出力するコンパレータと、アナログ入力電圧の入力端子と前記第1の電圧発生回路の出力端子との間に直列接続される第1および第2のスイッチ回路と、前記第1および第2のスイッチ回路の接続ノードと前記第1の入力端子との間に介挿される第1のキャパシタと、前記第2の電圧発生回路の出力端子と前記第2の入力端子との間に介挿される第2のキャパシタと、一端が前記第1の入力端子に接続され導通時に前記第1の入力端子を出力同相電圧または所定電圧に設定可能な第3のスイッチ回路と、一端が前記第2の入力端子に接続され導通時に前記第2の入力端子を前記出力同相電圧または前記所定電圧に設定可能な第4のスイッチ回路と、前記第1の出力端子の信号レベルに応じたデジタル信号を生成するA/D変換制御回路と、前記デジタル信号に基づいて前記第1および第2の電圧発生回路から出力されるべき電圧を設定する電圧設定回路と、を備えることを特徴とするA/D変換器が提供される。
また、本発明の一態様によれば、第1および第2の基準電圧間の電圧を発生する第1の電圧発生回路と、第3および第4の基準電圧間の電圧を発生する第2の電圧発生回路と、前記第1および第2の基準電圧間の中間電圧を基準として、前記第1の電圧発生回路の出力電圧と正負逆の電圧を出力する第3の電圧発生回路と、第1および第2の入力端子と、第1の出力端子とを有し、前記第1および第2の入力端子間の電位差に応じた差動電圧を前記第1の出力端子から出力するコンパレータと、アナログ差動入力電圧の一方である第1のアナログ入力電圧の入力端子と前記第1の電圧発生回路の出力端子との間に直列接続される第1および第2のスイッチ回路と、前記アナログ差動入力電圧の他方である第2のアナログ入力電圧の入力端子と前記第3の電圧発生回路の出力端子との間に直列接続される第3および第4のスイッチ回路と、前記第1および第2のスイッチ回路の接続ノードと前記第1の入力端子との間に介挿される第1のキャパシタと、前記第3および第4のスイッチ回路の接続ノードと前記第2の入力端子との間に介挿される第2のキャパシタと、前記第2の電圧発生回路の出力端子と前記第2の入力端子との間に介挿される第3のキャパシタと、一端が前記第1の入力端子に接続され導通時に前記第1の入力端子を出力同相電圧または所定電圧に設定可能な第5のスイッチ回路と、一端が前記第2の入力端子に接続され導通時に前記第2の入力端子を出力同相電圧または所定電圧に設定可能な第6のスイッチ回路と、前記第1の出力端子の信号レベルに応じたデジタル信号を生成するA/D変換制御回路と、前記デジタル信号に基づいて前記第1、第2および第3の電圧発生回路から出力されるべき電圧を設定する電圧設定回路と、を備えることを特徴とするA/D変換器が提供される。
本発明によれば、回路規模を縮小でき、A/D変換時間も短縮することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係るA/D変換器の概略構成を示すブロック図である。図1のA/D変換器は、電圧発生回路1と、コンパレータ2と、A/D変換制御回路3と、第1〜第4のスイッチSW1〜SW4と、第1および第2のキャパシタC1,C2とを備えている。図1のA/D変換器は、nビットのA/D変換を行うものである。コンパレータ2、A/D変換制御回路(電圧設定回路)3、第3のスイッチ回路SW3および第4のスイッチ回路SW4はA/D変換部4である。
電圧発生回路1は、2つのD/A変換器を有する。以下では、これらD/A変換器のうち一方をUpper_DAC1a(第1の電圧発生回路)と呼び、他方をLower_DAC1b(第2の電圧発生回路)と呼ぶ。Upper DAC1aとLower DAC1bの分解能は、それぞれhビットとkビット(hとkは正の整数、n=h+k)である。
図2はUpper_DAC1aとLower_DAC1bの内部構成の一例を示す回路図である。図2に示すように、Upper_DAC1aは、第1の基準電圧VREFHと第2の基準電圧VREFLとの間に直列接続された少なくとも(2h−2)個の抵抗と、各抵抗間の接続ノードに接続される少なくとも(2h−1)個のスイッチSWdac1〜SWdac(2h-1)とを有し、これらスイッチの他端側はいずれも出力端子Vdac_Uに接続されている。これらスイッチのうち一つだけがオンし、少なくとも(2h−2)個の抵抗で分圧された電圧が出力される。
Lower_DAC1bは、Upper_DAC1a内の任意の二つの端子へ接続され、その出力電圧範囲がUpper_DAC1aの出力電圧の1LSBと等しく、かつ出力電圧がUpper_DAC1aの出力電圧の1LSB分をさらに分圧した電圧となるように設計される。より詳細には、Lower_DAC1bは、Upper_DAC1a内の任意の二つの端子間に直列接続された少なくとも2k個(kは1以上の整数)の抵抗と、これら抵抗間の接続ノードにそれぞれ接続される2k個のスイッチSWdac1〜SWdac2kとを有する。これらスイッチの他端側はいずれも出力端子Vdac_Lに接続されている。これらスイッチのうち一つだけがオンし、2k個の抵抗で分圧された電圧が出力される。図2の例では、Upper_DAC1aの最下端に位置する抵抗の両端間に、Lower_DAC1bの2k個の抵抗を接続する例を示しているが、Upper_DAC1a内の他の端子間にLower_DAC1bを接続してもよい。さらに、図2の例では、Lower_DAC1bの2k個の抵抗の値が全てrとなっているが、一部の抵抗値が異なっても構わない。例えば、Lower_DAC1bがUpper_DAC1aへ接続する箇所によっては、Lower_DAC1b内の最下端の抵抗値を調整することにより、出力電圧範囲がUpper_DAC1aの出力電圧の1LSBと等しく、かつ出力電圧がUpper_DAC1aの出力電圧の1LSB分をさらに分圧した電圧となるようにする。
図2では、Upper_DAC1aとLower_DAC1bを直列接続された複数の抵抗で構成する例を説明したが、抵抗の代わりに、直列接続された複数のMOSトランジスタや他の各種のインピーダンス素子で構成してもよい。また、Upper_DAC1aとLower_DAC1bを全く独立に構成してもよい。あるいは、Upper_DAC1aとLower_DAC1bをインピーダンス素子の直列接続ではなく、電流セグメント型DACやR-2R型DACにより構成してもよい。いかなる構成方法であっても、Lower_DAC1bの出力電圧範囲がUpper_DAC1aの出力電圧の1LSBと等しく、かつ出力電圧がUpper_DAC1aの出力電圧の1LSB分をさらに分圧した電圧であるならば、図2のUpper_DAC1aとLower_DAC1bの代わりに使用することができる。
コンパレータ2は、第1の入力端子P(正相入力端子)の電圧と第2の入力端子N(逆相入力端子)の電圧との電圧差に応じた信号を第1の出力端子と第2の出力端子から出力する。
アナログ入力電圧VAINが入力される入力端子とUpper_DAC1aの出力端子との間には、第1のスイッチ(AZ)SW1と第2のスイッチ(CMP)SW2とが直列接続されている。これらスイッチ間の接続ノードとコンパレータ2の第1の入力端子Pとの間には第1のキャパシタC1が接続され、Lower_DAC1bの出力端子とコンパレータ2の第2の入力端子Nとの間には第2のキャパシタC2が接続されている。
コンパレータ2の第1の入力端子Pと第1の出力端子との間には第3のスイッチ(AZ1)SW3が接続され、第2の入力端子Nと第2の出力端子との間には第4のスイッチ(AZ1)SW4が接続されている。
図1のA/D変換器は、n(=h+k)ビットのA/D変換を行うことができる。従来の逐次比較型A/D変換器では、nビットのA/D変換を行うためには、少なくとも(2n−2)個(nは正の整数)の抵抗と、少なくとも(2n−1)個(nは正の整数)のスイッチを必要とした。これに対して、本実施形態では、少なくとも{(2h−1)+2k}個の抵抗と同じく少なくとも{(2h−1)+2k}個のスイッチしか必要とせず、従来よりも大幅に抵抗数とスイッチ数を削減でき、回路規模の縮小とレイアウト面積の削減が図れる。また、スイッチ数の削減により、寄生容量を低減でき、電圧発生回路1の出力電位のセトリング時間が短縮される。
A/D変換制御回路3は、コンパレータ2の出力電圧に基づいて、電圧発生回路1内のUpper_DAC1aとLower_DAC1bから出力される電圧を制御し、さらに、A/D変換結果であるディジタル信号を生成する。具体的には、Upper_DAC1aの出力電圧がアナログ入力電圧VAINよりも低くなると、コンパレータ2の出力信号がそれに対応した値となり、A/D変換制御回路3は、Upper_DAC1aの出力電圧を引き上げる。逆に、Upper_DAC1aの出力電圧がアナログ入力電圧VAINよりも高い場合には、Upper_DAC1aの出力電圧を引き下げる。このようなフィードバック制御により、Upper_DAC1aの出力電圧はアナログ入力電圧VAINに近づいていく。A/D変換制御回路3は、Lower_DAC1bも同様に制御する。ただし、Lower DAC1bはUpper_DAC1aとは異なり、コンパレータ2の逆相入力端子へ接続されている。従って、Lower_DAC1bは、Upper DAC1aとは逆の向きにフィードバック制御され、Lower_HとLower_DAC1bの出力電圧との差電圧がアナログ入力電圧VAINとUpper_DAC1aの出力電圧との差電圧に近づいていく。
図3は図1のA/D変換器の動作タイミング図である。以下、この動作タイミング図を参照して図1のA/D変換器の動作を説明する。時刻t1〜t2はサンプリング期間であり、第2のスイッチSW2はオフし、第1のスイッチSW1、第3のスイッチSW3、第4のスイッチSW4はいずれもオンする。これにより、コンパレータ2の入出力端子が短絡され、コンパレータ2に負帰還がかかって、第1および第2の入力端子P,Nはいずれもコンパレータの出力同相電圧VCMになる。このとき、第1および第2のキャパシタC1,C2に蓄積される電荷Q1,Q2はそれぞれ以下の(1)式および(2)式で表される。なお、この期間内は、Lower_DAC1bの出力電圧Vdac_Lはその出力値の最大値Lower_Hに設定される。
Q1=C1・V1=C1(VAIN−VCM) …(1)
Q2=C2・V2=C2(VCM−Vdac_L) …(2)
時刻t2になると、第3、第4のスイッチSW3、SW4がいずれもオフする。時刻t2の直後の時刻t3になると、第2のスイッチSW2がオンし、第1のスイッチSW1、第3のスイッチSW3、第4のスイッチSW4はいずれもオフする。これにより、第1および第2のキャパシタC1,C2に蓄積された電荷は流れる経路がなくなり、電荷保存則により、サンプリング時と同じ電荷量が保持される。
第1のキャパシタC1の一端PINには、Upper_DAC1aの出力電圧が第2のスイッチSW2を介して供給される。Upper_DAC1aは最初、第1の基準電圧VREFHと第2の基準電圧VREFLとの中間電圧を出力する。例えば、この中間電圧よりもアナログ入力電圧VAINの方が高かったとすると、電荷保存則により、第1のキャパシタC1の他端P(コンパレータ2の第1の入力端子P)の電圧が下がる。この電圧を、コンパレータ2が検出し、入力に応じた信号を出力する。これを受けて、A/D変換制御回路3は、Upper_DAC1aの出力電圧が上記中間電圧と第1の基準電圧VREFHとの中間電圧になるように制御する。このような処理を繰り返すことにより、Upper_DAC1aの出力電圧はアナログ入力電圧VAINに近づいていく。繰り返し回数は、Upper_DAC1a内の抵抗のビット数に依存し、抵抗のビット数が多くなるほど繰り返し回数が増える。
最終的には、Upper_DAC1aの出力電圧はアナログ入力電圧VAINに最も近くかつVAINより小さい値になる。以降、Upper_DAC1aはこの電圧に固定される。この状態で、今度はLower_DAC1bの合わせ込みが行われる。Lower_DAC1bの初期出力電圧は、例えば直列接続された複数の抵抗の中間位置の抵抗間の接続ノードの電圧に設定される。この初期出力電圧は、サンプリング期間内のLower_DAC1bの出力電圧VdacLよりも低いため、コンパレータ2の第2の入力端子N(N点)の電圧が下降し、コンパレータ2の出力は入力に応じた信号を出力する。
これを受けて、A/D変換制御回路3は、Lower_DAC1bが初期出力電圧と第2の基準電圧VREFLとの中間電圧、あるいは初期出力電圧とLower_DAC 1bおよびUpper_DAC 1aの接続点Lower_Hの電圧との中間電圧を出力するように制御する。Lower_DAC1bがこの中間電圧を出力すると、第2のキャパシタC2の他端Nの電圧が低下あるいは上昇する。そして、コンパレータ2は、P,N点の電圧を比較して、その比較結果に応じた信号を出力する。以下、同様の処理を繰り返す。以上の処理により、アナログ入力電圧VAINは、nビットのデジタルデータに変換される。
このように、第1の実施形態では、サンプリング中(時刻t1〜t2)は、第1のキャパシタC1にアナログ入力電圧VAINに応じた電荷を蓄積する。このとき、Upper_DAC1aの出力電圧は任意であるが、Lower_DAC1bの出力電圧はLower_Hに設定される。電圧比較中(時刻t3〜t4)は、まずUpper_DAC1aの出力電圧を逐次変化させて、アナログ入力電圧VAINとの比較を行い、Upper_DAC1aの出力電圧をアナログ入力電圧VAINに最も近くかつVAINよりも小さい電圧に設定する。次に、Lower_DAC1bの出力電圧を逐次変化させて、最終的にLower_HとLower_DAC1bの出力電圧との差電圧をアナログ入力電圧VAINとUpper_DAC1aの出力電圧との差電圧より小さく、かつ最も近い電圧に設定する。
本実施形態では、電圧発生回路1をUpper_DAC1aとLower_DAC1bに分割して、コンパレータ2の異なる入力端子にそれぞれ異なるキャパシタC1,C2を介してUpper_DAC 1aとLower_DAC 1bの出力をそれぞれ別個に入力し、アナログ入力電圧VAINとの比較動作を行うため、1個のDACのみで比較動作を行う場合や、Lower_DAC 1bとUpper_DAC 1aの接続箇所をUpper_DAC 1aの出力に応じて変化させる場合と比べて、スイッチの数と抵抗の数を大幅に削減でき、回路規模の縮小化とレイアウト面積の削減が図れる。また,コンパレータ2の異なる入力端子に,Upper_DAC1aとLower_DAC1bの出力をそれぞれ別個に入力するので,Upper_DAC1a内の特定の一つの抵抗の両端電圧をLower_DAC1bの基準電圧として用いることができ、Upper_DAC1aとLower_DAC1bの接続箇所を固定できるので,回路構成を簡略化できる。
また、スイッチ数の削減により、寄生容量を低減でき、電圧発生回路1の出力電位のセトリング時間を短縮でき、A/D変換時間の短縮が可能となる。
さらに、本実施形態は、Upper_DAC1aだけでなくLower_DAC1bの出力信号もキャパシタを介してコンパレータ2に入力される。キャパシタC1とC2の値を等しくした場合、コンパレータ2の入力端子PとNにおける寄生容量の値は設計上は等しい値とすることができるため、Upper_DAC1aとLower_DAC1bの出力信号が寄生容量に起因して減衰する量は等しい。すなわち、本実施形態では、特許文献1のような精度の劣化を防止することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、コンパレータ2の第1および第2の入力端子P,Nに入力減衰キャパシタを接続するものである。
図4は本発明の第2の実施形態に係るA/D変換器の概略構成を示すブロック図である。図4では、図1と共通する構成部分には同一符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
図4のA/D変換器は、図1の構成に加えて、コンパレータ2の第1の入力端子Pと接地端子との間に接続される第1の入力減衰キャパシタC3と、第2の入力端子Nと接地端子との間に接続される第2の入力減衰キャパシタC4とを備えている。図4では、入力減衰キャパシタC3とC4は、いずれも接地端子へ接続されているが、接続箇所は必ずしも接地端子である必要はない。図3のt1からt4までの間、一定の電圧値を保つ端子であれば、C3とC4が接地端子以外へ接続されたり、C3とC4をそれぞれ異なる電圧値の端子へ接続されていても構わない。
図4のA/D変換器の動作タイミングは図3と同様である。コンパレータ2が電圧比較を行っている最中におけるコンパレータ2の第1の入力端子Pの電圧VP’と第2の入力端子Nの電圧VN’との電位差(VP’−VN’)は(3)式で表される。
Figure 2007036877
(3)式の導入過程は後述する。(3)式において、VRPは電圧比較中のPIN点の電位、VAPはサンプリング中のPIN点の電位、VRNは電圧比較中のNIN点の電位、VANはサンプリング中のNIN点の電位、VRD,VRCは,VRP,VRNの差動成分(VRD),同相成分(VRC)であり,VAD,VACは,VAP,VANの差動成分(VAD),同相成分(VAC)である。
サンプリング中とUpper_DAC1aによる電圧比較中は、Lower_DAC1bの出力電圧Vr0は一定であり、VRN=VAN=Vr0である。
また、Lower_DAC1bによる電圧比較中は、Upper_DAC1aの出力電圧VRPは一定(最終比較時のUpper_DAC1aの出力電圧)であり、VRN=Vr0+VΔとすると、VRN−VAN=Vr0+Vr0−VΔ=VΔとなり、(3)式は(4)式のようになる。
Figure 2007036877
(4)式からわかるように、サンプリング中とUpper_DAC1aによる電圧比較中は、Lower_DAC1bの出力電圧Vr0が一定であるのでコンパレータの判定はキャパシタC1,C3の比に依存しない。
上述した(3)式より、図4のA/D変換器は以下のa)〜c)の特徴を有することがわかる。
a)コンパレータ2の入力電位差の正負は、アナログ入力電圧VAINと、PIN点およびNIN点の電圧(VRP,VAP,VRN,VAN)と、第1および第2のキャパシタC1,C2と、第1および第2の入力減衰キャパシタC3,C4とにより定まる。
b)コンパレータ2の入力電位差は、入力同相成分と、入力差動成分と、第1および第2のキャパシタC1,C2と、第1および第2の入力減衰キャパシタC3,C4により定まる。
c)コンパレータ2のP点側経路上のキャパシタの比C3/C1とN側経路上のキャパシタの比C4/C2とが等しくない場合、VAPとVANの同相成分VACと,VRPとVRNの同相成分VRCの差の影響が現れる。すなわち、A/D変換器の精度が劣化する。
図4のA/D変換器は、第1の実施形態と同様にスイッチ数と抵抗数を削減できるという効果を有する他に、コンパレータ2の入力電圧のオーバーフローを防止することによりA/D変換器の精度の劣化を防止できるという効果を有する。この効果を図5を用いて説明する。図5は、コンパレータ2の周辺の詳細な回路図であり、図5(a)は第3および第4のスイッチSW3,SW4がオンの場合の回路図、図5(b)は第3および第4のスイッチSW3,SW4がオフの場合の回路図である。
ここで、オーバーフローとは、コンパレータ2の入力端子に過大な、あるいは過小な電圧が印加されることにより、コンパレータ2の入力端子に接続されているスイッチのPN接合部に順方向電流が流れることを指す。その場合、A/D変換器の精度が劣化することが懸念される。通常、スイッチに電源電圧範囲内の電圧が印加されている場合には、その電流は十分に小さい。従って、以下の説明では、スイッチに印加される電圧が電源電圧範囲内であればオーバーフローは生じないものとする。 ここで、VAN=Lower_H、VRP=1.25V、VRN=Lower_Hで、電源電圧範囲が0〜2.5Vであるとする。このとき、コンパレータ2の入力電圧VP’,VN’がオーバーフローしない条件は、以下の(5)式および(6)式で表される。
0≦VP’≦2.5V …(5)
0≦VN’≦2.5V …(6)
コンパレータ2の入力電圧VP’、VN’は、以下の(7)式および(8)式で表される。
Figure 2007036877
これら(5)式〜(8)式を用いて、VAP=2.5VとVAP=0Vのときに、それぞれVCMの下限と上限を導出することができ、以下の(9)式および(10)式が得られる。
Figure 2007036877
(9)式および(10)式からわかるように、コモンモード電圧VCMがずれても(9)式,(10)式の範囲内ならば、コンパレータ2の入力電圧VP’,VN’はともに電源電圧範囲0〜2.5Vを超えなくなり、オーバーフローを防止できる。
このように、第2の実施形態では、コンパレータ2の第1および第2の入力端子P,Nにそれぞれ第1および第2の入力減衰キャパシタC3,C4を接続するため、VCMがずれても、そのずれが(9)式,(10)式の範囲内ならばコンパレータ2の入力電圧VP’,VN’が電源電圧範囲を超えるおそれがなくなり、A/D変換器の精度の劣化を確実に防止できる。また、本実施形態では、キャパシタC1とC2の値を等しくし、さらにC3とC4の値を等しくすれば、第1の実施形態と同様に、特許文献1のような寄生容量に起因した精度の劣化を防止することができる。さらに、A/D変換器の所望の精度を考慮して、寄生容量に比べてC3とC4の容量値を十分に大きくすれば、寄生容量の影響を十分に小さくすることができるという特長もある。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、第2の実施形態とは異なる場所に入力減衰キャパシタを接続するものである。
図6は本発明の第3の実施形態によるA/D変換器の概略構成を示すブロック図である。図6では、図1と共通する構成部分には同一符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
図6のA/D変換器は、図1の構成に加えて、コンパレータ2の第1および第2の入力端子P,N間に接続される入力減衰キャパシタC0を備えている。
図4に示したA/D変換器は、その出力が第1および第2の入力減衰キャパシタC3,C4の容量のばらつき(ミスマッチ)の影響を受ける。ところが、第3の実施形態の場合、コンパレータ2の第1および第2の入力端子P,Nに個別に入力減衰キャパシタC3,C4を接続するのではなく、第1および第2の入力端子P,N間にのみ入力減衰キャパシタC0を接続するため、第2の実施形態のようなキャパシタ・ミスマッチによる問題は起きない。
図6のA/D変換器の動作タイミングは図3と同様である。電圧比較中のコンパレータ2の入力電位差(VP’−VN’)は、以下の(11)式で表される。
Figure 2007036877
(11)式の導入過程は後述する。Lower_DAC1bの出力電圧Vr0は、サンプリング中とUpper_DAC1aによる電圧比較中には一定であり、電圧比較中のNIN点の電位VRNとサンプリング中のNIN点の電位VANはいずれも電圧Vr0になる。
また、Lower_DAC1bによる電圧比較中におけるPIN点の電位VRPは、Upper_DAC1aによる電圧比較時の最終電圧値になる。NIN点の電位VRN=Vr0+VΔとすれば、VRN−VAN=Vr0+VΔ−Vr0=VΔとなる。このため、コンパレータ2の入力電位差は以下の(12)式のようになる。
Figure 2007036877
この(12)式より、サンプリング中とUpper_DAC1aによる電圧比較中は、Lower_DAC1bの出力電位が一定値であるので、N点側の電圧は比較動作に影響を与えないことがわかる。
(11)式より、図6のA/D変換器は以下のe)〜h)の特徴を有することがわかる。
e)コンパレータ2の入力電位差の正負は、アナログ入力電圧VAINと、PIN点およびNIN点の電圧(VRP,VAP,VRN,VAN)とで決まる。
f)コンパレータ2の入力電位差は、入力差動成分VRD,VADと、第1および第2のキャパシタC1,C2と、第1の入力減衰キャパシタC0とで決まる。
g)コンパレータ2のP側のキャパシタ比C0/C1とN側のキャパシタ比C0/C2が等しくなくても、入力電位差の正負に影響しない。
h)コンパレータ2のVAPとVANの同相成分VACと、VRPとVRNの同相成分VRCとに差がある場合も、入力電位差の正負に影響しない。
図6のA/D変換器は、図4のA/D変換器と同様に、コンパレータ2とキャパシタの接続ノードにサンプリング中に与えられる電位がある範囲内であれば、コンパレータ2の入力電圧が電源電圧範囲を超えることがなく、オーバーフローを防止できる。以下、図7を用いてその理由を説明する。図7(a)は第3および第4のスイッチSW3,SW4がオンの場合の回路図、図7(b)は第3および第4のスイッチSW3,SW4がオフの場合の回路図である。
VAN=Lower_H、VRP=1.25V、VRN=Lower_Hであり、電源電圧範囲が0〜2.5Vであるとき、コンパレータ2の入力がオーバーフローしない条件は、以下の(13)式および(14)式で表される。
0≦VP’≦2.5 …(13)
0≦VN’≦2.5 …(14)
コンパレータ2の入力電圧VP’、VN’は、以下の(15)および(16)式で表される。
Figure 2007036877
(13)〜(16)式を用いて、VAP=2.5VとVAP=0Vのときに、それぞれVCMの下限と上限を導出することができ、以下の(17)および(18)式が得られる。
Figure 2007036877
(17)式および(18)式からわかるように、コモンモード電圧VCMがずれても(17)式,(18)式の範囲内ならば、コンパレータ2の入力電圧VP’,VN’はともに電源電圧範囲を超えなくなり、オーバーフローを防止できる。
このように、第3の実施形態では、コンパレータ2の第1および第2の入力端子P,N間に入力減衰キャパシタC0を接続することにより、オーバーフローを防止できるだけでなく、原理的にC0、C1、C2の容量比がコンパレータの判定へ影響を与えないという特長がある。つまり、第2の実施形態に比べ、容量値のミスマッチがA/D変換の精度へ影響しないという点で優れている。また、コンパレータ2の入力電位差にVAPとVANの同相成分VACと,VRPとVRNの同相成分VRCの差が影響を与えないことも特長である。さらに、第1および第2の実施形態と同様に、抵抗数およびスイッチ数を削減できるため、回路規模を縮小でき、レイアウト面積も削減できる。また、寄生容量の低減や電圧発生回路1の出力電位のセトリング時間の高速化も図れる。また、キャパシタC1とC2の値を等しくすれば、第1や第2の実施形態と同様に、特許文献1のような寄生容量に起因した精度の劣化を防止することができる。さらに、A/D変換器の所望の精度を考慮して、寄生容量に比べてC0の容量値を十分に大きくすれば、寄生容量の影響を十分に小さくすることができるという特長もある。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、差動のアナログ入力電圧VAINをA/D変換してデジタル信号を出力する全差動のA/D変換器である。
図8は本発明の第4の実施形態によるA/D変換器の概略構成を示すブロック図である。図8では、図1と共通する構成部分には同一符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。図8のA/D変換器には、差動のアナログ入力電圧として第1および第2のアナログ入力電圧VAIN_P,VAIN_Nが入力される。図8のA/D変換器は、電圧発生回路1の構成とスイッチの配置が図1とは異なっている。
図8の電圧発生回路1は、互いに差動の電圧を出力する第1および第2のUpper_DAC1a,1cと、Lower_DAC1bとを有する。図8では、第1のUpper_DAC1aをUpper_DAC_Pと呼び、第2のUpper_DAC1cをUpper_DAC_Nと呼ぶ。
第1のアナログ入力電圧VAIN_Pを入力する入力端子とUpper_DAC_P1aの出力端子との間には、スイッチSW6とスイッチSW7とが直列接続されている。これらスイッチの接続ノードとコンパレータ2の第1の入力端子Pとの間にはキャパシタC1が接続されている。第2のアナログ入力電圧VAIN_Nを入力する入力端子とUpper_DAC_N1cの出力端子との間には、スイッチSW8とスイッチSW9とが直列接続されている。これらスイッチの接続ノードとコンパレータ2の第2の入力端子Nとの間にはキャパシタC2が接続されている。また、Lower_DAC1bの出力端子と第2の入力端子Nとの間にはキャパシタC4が接続されている。
図9は電圧発生回路1の内部構成の一例を示す図である。Upper_DAC_P1a,Upper_DAC_N1cは、同一の抵抗列を共有するが、それぞれ別個にスイッチ列SWdacP1〜SWdacP(2−1),SWdacN1〜SWdacN(2−1)を有する。これらスイッチ列内の各スイッチは抵抗列内の各抵抗間の接続ノードに接続されている。
各スイッチ列内の一つのスイッチのみがオンするが、スイッチ列SWdacP1〜SWdacP(2h−1)内でオンするスイッチと、スイッチ列SWdacN1〜SWdacN(2h−1)内でオンするスイッチとの組み合わせは予め決められている。これにより、Upper_DAC_P1a,Upper_DAC_N1cは差動の電圧を出力する。図9では、Upper_DAC_P1aの出力電圧をVdac_U_Pとし、Upper_DAC_N1cの出力電圧をVdac_U_Nとしている。例えば、電源電圧範囲が0〜2.5Vとし、Upper_DAC_P1aの出力電圧がVdac_U_P=2Vとすると、Upper_DAC_N1cの出力電圧はVdac_U_N=0.5Vとなる。Upper_DAC_P1aとUpper_DAC_N1cは電圧レベルが互いに相反する電圧を出力する。
なお、図9では複数の抵抗からなる抵抗列でUpper_DAC_P1a,Upper_DAC_N1cを構成しているが、抵抗の代わりに複数のMOSトランジスタや他の各種のインピーダンス素子を直列接続してもよい。
図8のA/D変換器の場合、電圧発生回路1内の抵抗の数は図2と同じであり、少なくとも{(2h−2)+2k}個である。一方、電圧発生回路1内のスイッチの数は、図2よりも多く、(2h+1+2k−2)である。
図10は図8の電圧発生回路1の動作タイミング図である。まず時刻t1〜t2はサンプリング期間であり、スイッチSW3、SW4,SW6,SW8がオンしてスイッチSW7,SW9がオフする。この期間内は、コンパレータ2の第1および第2の入力端子P,Nはコンパレータの出力同相電圧VCMに設定され、第1および第2のキャパシタC1,C2には電荷Q1=C1(VAIN_P−VCM)、Q2=C2(VAIN_N−VCM)が蓄積される。
時刻t2になると、SW3とSW4がオフする。その直後の時刻t3から時刻t4までは、スイッチSW7,SW9がオンしてスイッチSW3、SW4、SW6,SW8がオフする。この期間内は、Upper_DAC_P1a,Upper_DAC_N1cの出力電圧の差と差動アナログ入力電圧(VAIN_P−VAIN_N)との差に応じてP点およびN点の電圧VP’,VN’が変化する。A/D変換制御回路3は、Upper_DAC_P1a,Upper_DAC_N1cの出力電圧の差が差動アナログ入力電圧(VAIN_P−VAIN_N)に近づくようにUpper_DAC_P1a,Upper_DAC_N1cの出力電圧を繰り返し変化させる。このような処理の繰り返し回数は、Upper_DAC_P1a,Upper_DAC_N1cのビット数に依存する。
時刻t4以降では、Upper_DAC_P1a,Upper_DAC_N1cの最終的な出力電圧を維持したまま、Lower_DAC1bの出力電圧を逐次変化させて、差動アナログ入力電圧への合わせ込みを行う。
Upper_DAC1aによる電圧比較中におけるコンパレータ2の入力電位差(VP’−VN’)は、以下の(19)式で表される。ここで、VAPはサンプリング時のPIN点の電位、VANはサンプリング時のNIN点の電位、VRPは電圧比較時のPIN点の電位、VRNは電圧比較時のNIN点の電位である。
Figure 2007036877
一方、Lower_DAC1bによる電圧比較中におけるコンパレータ2の入力電位差(VP’−VN’)は、以下の(20)式で表される。ここで、VACは差動アナログ入力電圧の同相成分、VADは差動アナログ入力電圧の差動成分、VRC0はUpper_DAC1aとUpper_DAC1cの確定値の同相成分、VRD0はUpper_DAC1aとUpperDAC1cの確定値の差動成分、VLはLower_DAC1bの電圧に関して、Upper_DAC1aとUpper_DAC1cによる電圧比較中の電圧値と、Lower_DAC1bによる電圧比較中の電圧値との差を示すものである。(19)式と(20)式の導入過程は後述する。
Figure 2007036877
ここで、VAP=VAC+VAD、VAN=VAC−VAD、VRP0=VRC0+VRD0、VRN0=VRC0−VRD0とおいて、Lower_DAC1bの出力以外を差動形式にして(20)式を整理すると、(21)式が得られる。
Figure 2007036877
ここで、C2=iC1、C4=mC1とすると、(22)式が得られる。
Figure 2007036877
(22)式より、図8のA/D変換器は以下のi)〜k)の特徴を有することがわかる。
i)Lower_DAC1bの出力電圧は、Upper_DAC1aとUpper_DAC1cによる電圧比較中の電圧値と、Lower_DAC1bによる電圧比較中の電圧値との差だけが変換に関与し、Upper_DAC1aの結果にはよらない。
j)アナログ入力電圧VAIN_P、VAIN_Nの同相成分とUpper_DAC1a、Upper_DAC1cの同相成分がずれると、入力電位差の正負に影響する。
k)Lower_DAC1bは、Upper_DAC1aの{(2i+m)/m}LSB分を分割する。
このように、第4の実施形態は、アナログ入力電圧VAINを差動で入力するため、ノイズに対して強くなり、アナログ入力電圧VAINの振幅が小さくても正確にA/D変換を行うことができる。また、第2および第3の実施形態と同様に、コンパレータ2の入力電位がオーバーフローすることを防ぐ効果がある。また、第1〜第3の実施形態と同様に、抵抗数およびスイッチ数を削減できるため、回路規模の縮小およびレイアウト面積の削減が可能となる。
(その他の実施形態)
上述した第1〜第4の実施形態では、抵抗数およびスイッチ数の削減のために、DACを上位と下位の2つに分割しているが、3つ以上に分割してもよい。図11はDACを3つに分割したA/D変換器の一例を示すブロック図である。図11のA/D変換器は、P点側に接続されるDAC_1 11と、N点側に接続されるDAC_2 12およびDAC_3 13を有する。DAC_1 11の出力電圧とアナログ入力電圧VAINとの間に直列接続されるスイッチSW1,SW2と、これらスイッチの接続ノードとコンパレータ2の第1の入力端子Pとの間には第1のキャパシタC1が接続されている。DAC_2 12の出力端子とコンパレータ2の第2の入力端子Nとの間には第2のキャパシタC2が接続されている。DAC_3 13の出力端子とコンパレータ2の第2の入力端子Nとの間には第3のキャパシタC3が接続されている。また、コンパレータ2の第1および第2の入力端子P,Nの間には入力減衰キャパシタC0が接続されているが、このキャパシタは必須の構成ではない。
DAC_1 11、DAC_2 12およびDAC_3 13はいずれも、図2と同様に、直列接続された複数の抵抗からなる抵抗列(またはMOSトランジスタ列)と、各抵抗の接続ノードに接続されるスイッチとを有する。DAC_1 11、DAC_2 12およびDAC_3 13の抵抗数には特に制限はないが、抵抗数によって各DACの精度が異なる。例えば、図11のA/D変換器の精度をxビットし、DAC_1 11の分解能をhビット、DAC_2 12の分解能をiビット、DAC_3 13の分解能をjビットとすると、x≦h+i+jとする必要がある。
図11のA/D変換器の場合、サンプリング中は、スイッチSW1,SW3、SW4がオンでスイッチSW2はオフであり、第1の実施形態と同様の動作が行われる。その後、スイッチSW2がオンしてスイッチSW1,SW3、SW4がオフし、電圧比較が始まる。まず、DAC_2 12およびDAC_3 13の出力電圧を一定にした状態で、DAC_1 11の出力電圧とアナログ入力電圧VAINとの電圧比較が行われる。その後、DAC_1 11の出力電圧をその最終比較電圧に固定させた状態で、DAC_2 12とアナログ入力電圧VAINとの電圧比較が行われる。その後、DAC_1 11およびDAC_2 12の出力電圧を最終比較電圧に固定させた状態で、DAC_3 13とアナログ入力電圧VAINとの電圧比較が行われる。
図12はDACを5分割したA/D変換器の一例を示すブロック図である。図12の場合、コンパレータ2のP点側に2つのDAC_P1 14およびDAC_P2 15を配置し、N点側に3つのDAC_N1 16、DAC_N2 17およびDAC_N3 18を配置している。DAC_P1 14はスイッチSW2を介してキャパシタCp1に接続され、DAC_P2 15、DAC_N1 16、DAC_N2 17およびDAC_N3 18はいずれも対応するキャパシタCp2,Cn1,Cn2,Cn3に接続されている。
図12のA/D変換器においても、その精度をxビットとし、DAC_P1 14の分解能をhビット、DAC_P2 15の分解能をiビット、DAC_N1 16の分解能をjビット、DAC_N2 17の分解能をkビット、DAC_N3 18の分解能をmビットとすると、x≦h+i+j+k+mの関係を満たす必要がある。
図8では、差動のアナログ入力電圧VAINに合わせて、Upper_DAC1aを2つに分けて差動電圧を生成しているが、Lower_DAC1bについても差動電圧を生成してもよい。図13はUpper_DAC1aとLower_DAC1bが双方とも差動電圧を生成するA/D変換器の一例を示すブロック図である。コンパレータ2のP点側には、Upper_DAC_P21およびLower_DAC_P23と、第1のアナログ入力電圧VAIN_PとUpper_DAC_P21の間に直列接続されるスイッチSW6,SW7と、これらスイッチの接続ノードとコンパレータ2の第1の入力端子Pとの間に接続されるキャパシタC1と、Lower_DAC_P23と第1の入力端子Pとの間に接続されるキャパシタCrPとが配置されている。コンパレータ2のN点側には、Upper_DAC_N22およびLower_DAC_N24と、第2のアナログ入力電圧VAIN_NとUpper_DAC_N22の間に直列接続されるスイッチSW8,SW9と、これらこれらスイッチの接続ノードとコンパレータ2の第2の入力端子Nとの間に接続されるキャパシタC2と、Lower_DAC_N24と第2の入力端子Nとの間に接続されるキャパシタCrNとが配置されている。
図13のA/D変換器は、サンプリング中は、スイッチSW6,SW8をオンしてスイッチSW7,SW9をオフして、キャパシタC1,C2への充電を行う。その後、電圧比較はまずUpper_DAC_P21,Upper_DAC_N22と、第1および第2のアナログ入力電圧VAIN_P,VAIN_Nとの電圧比較を行う。この期間内は、Upper_DAC_P21,Upper_DAC_N22は差動の電圧を出力し、Lower_DAC_P23とLower_DAC_N24は一定の電圧を出力する。その後、最終比較時のUpper_DAC_P21,Upper_DAC_N22の出力電圧を維持したまま、Lower_DAC_P23,Lower_DAC_N24と第1および第2のアナログ入力電圧VAIN_P,VAIN_Nとの比較を行う。
図13のA/D変換器は、コンパレータ2の第1および第2の入力端子P,N間に入力減衰キャパシタC0を接続しているが、このキャパシタは省略してもよい。この場合は図14のような回路になる。また、図13の入力減衰キャパシタC0の代わりに、図15に示すようにP点およびN点側に別個に第1および第2の入力減衰キャパシタC3,C4を接続してもよい。
(コンパレータ2の入力電位差の式の導入過程)
以下、(3)、(11)、(19)および(20)式の導入過程について説明する。
図16はサンプリング中のコンパレータ2周辺の等価回路図である。図16の等価回路は、コンパレータ2の第1および第2の入力端子P,N間に接続されるキャパシタC0と、第1の入力端子Pと入力電圧端子VAPとの間に接続されるキャパシタC1と、第2の入力端子Nと入力電圧端子VANとの間に接続されるキャパシタC2と、第1の入力端子Pと入力電圧端子VLPとの間に接続されるキャパシタC3と、第2の入力端子Nと入力電圧端子VLNとの間に接続されるキャパシタC4とを有する。
ここで、電圧の取り方を図17の向きに設定する。このとき、キャパシタC0〜C4の蓄積電荷Q0〜Q4は以下の(23)〜(27)式で表される。VCMはコンパレータ2のコモンモード電圧である。
Q0=0(=C0(VCM−VCM)) …(23)
Q1=C1(VAP−VCM) …(24)
Q2=C2(VCM−VAN) …(25)
Q3=C3(VLP−VCM) …(26)
Q4=C4(VCM−VLN) …(27)
図18は電圧比較中のコンパレータ2周辺の等価回路図である。図18では、キャパシタC1の入力電圧をVRP、キャパシタC2の入力電圧をVRN、キャパシタC3の入力電圧をVLP’、キャパシタC4の入力電圧をVLN’としている。
電圧比較中のキャパシタC0〜C4の蓄積電荷Q0’〜Q4’は以下の(28)〜(32)式で表される。
Q0’=C0(VP−VN) …(28)
Q1’=C1(VRP−VP) …(29)
Q2’=C2(VN−VRN) …(30)
Q3’=C3(VLP’−VP) …(31)
Q4’=C4(VN−VLN’) …(32)
ただし、VLP’=VLP+VΔP、VLN’=VLN+VΔNである。
上述した各実施形態では、サンプリング時にキャパシタC1,C2に蓄積された電荷が逃げないように各スイッチを切り替えて電圧比較を行うため、電荷保存則が成り立つ。電荷の極性を考慮に入れると、電荷保存則は以下の(33)および(34)式で表される。
Q0−Q1−Q3=Q0’−Q1’−Q3’ …(33)
−Q0−Q2+Q4=−Q0+Q2’+Q4’ …(34)
これら(33)式および(34)式に、(24)〜(32)式を代入して式を整理すると、以下の(35)および(36)式が得られる。
C1(VRP−VAP+VCM)+C3(VLP’−VLP+VCM)
=(C0+C1+C3)VP−C0VN …(35)
C2(VRN−VAP+VCM)+C4(VLN’−VLN+VCM)
=−C0VP+(C0+C2+C4)・VN …(36)
ここで、[W]=VRP−VAP+VCM、[X]=VRN−VAN+VCM、[Y]=VLP’−VLP+VCM、[Z]=VLN’−VLN+VCM、とおくと、(35)および(36)式は(37)および(38)式で表される。
C1[W]+C3[Y]=(C0+C1+C3)VP−C0VN …(37)
C2[X]+C4[Z]=−C0VP+(C0+C2+C4)VN …(38)
これら(37)および(38)式より、コンパレータ2の入力電圧VP,VNは(39)および(40)式で表される。
VP={C1(C0+C2+C4)[W]+C0C2[X]+C3(C0+C2+C4)[Y]+C0C4[Z]}/{(C0+C2+C4)(C0+C1+C3)−C02} …(39)
VN={C0C1[W]+C2(C0+C1+C3)[X]+C0C3[Y]+C4(C0+C1+C3)[Z]}/{(C0+C2+C4)(C0+C1+C3)−C02} …(40)
コンパレータ2の出力は、コンパレータ2の入力電圧VP,VNの大小関係で決まる。すなわち、(VP−VN)の正負にて、コンパレータ2の出力が決まる。VP−VNは、(39)および(40)式より、(41)式で表される。
VP−VN={C1(C2+C4)[W]−C2(C1+C3)[X]+C3(C2+C4)[Y]
−C4(C1+C3)[Z]}/{(C0+C2+C4)(C0+C1+C3)−C02
…(41)
(41)式中の[W]、[X]、[Y]、[Z]を元の値に戻すと、(42)式が得られる。
VP−VN={(C1C2+C1C4)(VRP−VAP)−(C1C2+C2C3)(VRN−VAN)
+(C2C3+C3C4)(VLP’−VLP)
−(C1C4+C3C4)(VLN’−VLN)}
/{(C0+C2+C4)(C0+C1+C3)−C02} …(42)
(42)式において、C0=0、VLP=VLP’=VLN=VLN’=0とおくと、上述した(3)式が得られる。
また、(42)式において、C3=C4=0、VLP=VLP’=VLN=VLN’=0とおくと、上述した(11)式が得られる。
また、(42)式において、C3=0、VLP=VLP’=0、VLN’−VLN=VLとおくと、以下の(43)式が得られる。
VP−VN={(C2+C4)・(VRP−VAP)−C2(VRN−VAN)ーC4V2}
/{C0+C2+C4)(C0+C1)−C02} …(43)
Upper_DAC1a側の電圧比較時はLower_DAC1bの出力は一定なので、VL=0となり、これを(43)式に代入すれば(19)式が得られる。また、Lower_DAC1bの電圧比較時は、Upper_DAC1aの出力電圧は最終比較値のまま固定であるため、VRP=VRP0、VRN=VRN0を(43)式に代入すれば、(20)式が得られる。
(第4の実施形態におけるLower_DAC1bの出力電圧範囲)
第1〜第3の実施形態におけるLower_DAC1bは、Upper_DAC1a内の直列接続された複数の抵抗のうちいずれか一つの抵抗の両端に並列接続されるのに対し、第4の実施形態のLower_DAC1bは、Upper_DAC1a内の2個以上の抵抗からなる抵抗列の両端電圧を基準電圧として、これら基準電圧間に並列接続される。以下、Lower_DAC1bの出力電圧範囲について考察する。
(42)式内のキャパシタを以下の(44)式のように置き換える。
C2=iC1、C3=mC1、C4=nC1 …(44)
また、(42)式の分母を以下の(45)式のようにAに置き換える。
A=1/{(C0+C2+C4)(C0+C1+C3)−C02} …(45)
(44)および(45)式を(42)式に代入して整理すると、(46)式が得られる。
VP−VN=A・C12{(i+n)(VRP−VAP)−(i+im)(VRN−VAN)+(im+mn)VΔP−(n+mn)VΔN} …(46)
A・C12>0であるため、(VP−VN)の正負は(46)式の{ }内の値で決まる。{ }内=ΔPN、α=VRP−VAP、kα=VRN−VAN、VΔP=γ・VΔNと置いて整理すると、(47)式が得られる。
ΔPN={(1−k)i−k・im+n}α−{n+(1−γ)mn−γ・im}・VΔN
…(47)
(47)式が示すΔPN は、Upper_DAC_P1a及びUpper_DAC_N1c(以下、上位DAC)の出力値に依存する成分とLower_DAC1bの出力値に依存する成分とに分けられ、それぞれ(47)式の第一項と第二項である。本A/D変換器では、上位DACを用いた変換の終了後に、上位DACの出力信号と入力信号との差分をLower_DAC1bを用いてA/D変換し、ΔPNがLower_DAC1bの1LSB以下となるように動作する。
まず上位DACによるA/D変換が終了した時点での(47)式の第一項の範囲を考える。Upper_DAC1aの電圧比較終了時には、|α|=|VRP−VAP|は最大でUpper_DAC_P1aの1LSBである。すなわち、Upper_DAC_P1aの1LSBをVΔUとすると、(48)式が成り立つ。
α≦VΔU …(48)
サンプリング中及び上位DAC を用いた電圧比較中は、Lower_DAC1bが一定値を出力するためVΔN=0である。従って、上位DAC を用いた電圧比較終了時のΔPNをΔPN_Uとすると、
ΔPN_U={(1−k)i−k・im+n}・α
であるから、(48)式を考慮にいれると
ΔPN_U≦{(1−k)i−k・im+n}・VΔU …(49)
である。
次に、ΔPN のうち、Lower_DAC1bの出力値に依存する成分をβとすると、βは(47)式の第二項であるため(50)式が得られる。
β={n+(1−γ)・mn−γ・im}・VΔN …(50)
βの範囲はΔPN_Uの範囲と等しい必要があるため、(49)式より、βは(51)式を満たす必要がある。
β≦{(1−k)i−kim+n}VΔU…(51)
βが(51)式を満たすようにLower_DAC1bの出力の変化量であるVΔNの範囲を定めれば良いので、(50)式と(51)式より、VΔNの範囲は、(52)式で表される。
VΔN≦{(1−k)i−kim+n}VΔU/{n+(1−γ)mn−γim}
…(52)
したがって、Lower_DAC1bの出力電圧範囲は、Upper_DAC_P1aの1LSB分の{(1−k)i−kim+n}/{n+(1−γ)mn−γim}倍とすればよい。
(コンパレータ2の種類および動作)
図1、図4、図6、図8および図11〜図15では、差動出力のコンパレータ2を用いたが、単出力のコンパレータ2を用いてもよい。この場合、コンパレータ2周辺のA/D変換部4は図19のようになる。
図19のコンパレータ2aの入力端子p,nには、図1の第3および第4のスイッチ回路SW3,SW4の代わりに、スイッチ回路SW10,SW11がそれぞれ接続されている。これらスイッチ回路SW10,SW11は、サンプリング中にオンし、比較動作中はオフする。
図1、図4、図6、図8および図11〜図15と同様の差動出力のコンパレータ2を用いる場合に、第3および第4のスイッチ回路SW3,SW4の代わりに、図19と同様のスイッチ回路SW10,SW11を設けてもよい。この場合のコンパレータ2周辺のA/D変換部4は図20のようになる。
また、図1、図4、図6、図8および図11〜図15において、差動出力のコンパレータ2の出力端子のうち、一方だけをA/D変換制御回路3に接続するようにしてもよい。この場合のコンパレータ2周辺のA/D変換部4は図21のようになる。
本発明の第1の実施形態に係るA/D変換器の概略構成を示すブロック図。 Upper_DAC1aとLower_DAC1bの内部構成の一例を示す回路図。 図1のA/D変換器の動作タイミング図。 本発明の第2の実施形態に係るA/D変換器の概略構成を示すブロック図。 コンパレータ2の周辺の詳細な回路図。 本発明の第3の実施形態によるA/D変換器の概略構成を示すブロック図。 (a)は第3および第4のスイッチSW3,SW4がオンの場合の回路図、(b)は第3および第4のスイッチSW3,SW4がオフの場合の回路図。 本発明の第4の実施形態によるA/D変換器の概略構成を示すブロック図。 電圧発生回路1の内部構成の一例を示す図。 図8の電圧発生回路1の動作タイミング図。 DACを3つに分割したA/D変換器の一例を示すブロック図。 DACを5分割したA/D変換器の一例を示すブロック図。 Upper_DAC1aとLower_DAC1bが双方とも差動電圧を生成するA/D変換器の一例を示すブロック図。 図13から入力減衰キャパシタを省略した回路図。 図13とは異なる場所に入力減衰キャパシタを接続した回路図。 サンプリング中のコンパレータ2周辺の等価回路図。 電圧の取り方を説明する図。 電圧比較中のコンパレータ2周辺の等価回路図。 単出力のコンパレータを用いた場合のコンパレータ周辺の回路図。 図1等のコンパレータの接続形態を変更した一例を示す回路図。 図20とは異なる例を示す回路図。
符号の説明
1 電圧発生回路
1a Upper_DAC,Upper_DAC_P
1b Lower_DAC
1c Upper_DAC_N
2 コンパレータ
3 A/D変換制御回路
11 DAC_1
12 DAC_2
13 DAC_3
14 DAC_P1
15 DAC_P2
16 DAC_N1
17 DAC_N2
18 DAC_N3
SW1〜SW4 第1〜第5のスイッチ
C1,C2 第1および第2のキャパシタ
C0,C3,C4 入力減衰キャパシタ

Claims (5)

  1. 第1の電圧発生回路と、
    第2の電圧発生回路と、
    第1および第2の入力端子と、第1の出力端子とを有し、前記第1および第2の入力端子間の電位差に応じた信号を前記第1の出力端子から出力するコンパレータと、
    アナログ入力電圧の入力端子と前記第1の電圧発生回路の出力端子との間に直列接続される第1および第2のスイッチ回路と、
    前記第1および第2のスイッチ回路の接続ノードと前記第1の入力端子との間に介挿される第1のキャパシタと、
    前記第2の電圧発生回路の出力端子と前記第2の入力端子との間に介挿される第2のキャパシタと、
    一端が前記第1の入力端子に接続され導通時に前記第1の入力端子を出力同相電圧または所定電圧に設定可能な第3のスイッチ回路と、
    一端が前記第2の入力端子に接続され導通時に前記第2の入力端子を前記出力同相電圧または前記所定電圧に設定可能な第4のスイッチ回路と、
    前記第1の出力端子の信号レベルに応じたデジタル信号を生成するA/D変換制御回路と、
    前記デジタル信号に基づいて前記第1および第2の電圧発生回路から出力されるべき電圧を設定する電圧設定回路と、を備えることを特徴とするA/D変換器。
  2. 第1の期間内には前記第1、第3および第4のスイッチ回路は導通状態に設定され、かつ前記第2のスイッチ回路は遮断状態に設定され、かつ前記第2の電圧発生回路の出力電圧が第1の初期電圧に設定され、
    前記第1の期間後の第2の期間内には、前記第2のスイッチ回路は導通状態に設定され、かつ前記第1、第3および第4のスイッチ回路は遮断状態に設定され、
    前記A/D変換制御回路は、前記第2の期間内に、前記第1の電圧発生回路の出力電圧に、前記第1の初期電圧と前記第2の電圧発生回路の出力電圧との差の電圧を加えた電圧が前記アナログ入力電圧に近づくように帰還制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のA/D変換器。
  3. 第1および第2の基準電圧間の電圧を発生する第1の電圧発生回路と、
    第3および第4の基準電圧間の電圧を発生する第2の電圧発生回路と、
    前記第1および第2の基準電圧間の中間電圧を基準として、前記第1の電圧発生回路の出力電圧と正負逆の電圧を出力する第3の電圧発生回路と、
    第1および第2の入力端子と、第1の出力端子とを有し、前記第1および第2の入力端子間の電位差に応じた差動電圧を前記第1の出力端子から出力するコンパレータと、
    アナログ差動入力電圧の一方である第1のアナログ入力電圧の入力端子と前記第1の電圧発生回路の出力端子との間に直列接続される第1および第2のスイッチ回路と、
    前記アナログ差動入力電圧の他方である第2のアナログ入力電圧の入力端子と前記第3の電圧発生回路の出力端子との間に直列接続される第3および第4のスイッチ回路と、
    前記第1および第2のスイッチ回路の接続ノードと前記第1の入力端子との間に介挿される第1のキャパシタと、
    前記第3および第4のスイッチ回路の接続ノードと前記第2の入力端子との間に介挿される第2のキャパシタと、
    前記第2の電圧発生回路の出力端子と前記第2の入力端子との間に介挿される第3のキャパシタと、
    一端が前記第1の入力端子に接続され導通時に前記第1の入力端子を出力同相電圧または所定電圧に設定可能な第5のスイッチ回路と、
    一端が前記第2の入力端子に接続され導通時に前記第2の入力端子を出力同相電圧または所定電圧に設定可能な第6のスイッチ回路と、
    前記第1の出力端子の信号レベルに応じたデジタル信号を生成するA/D変換制御回路と、
    前記デジタル信号に基づいて前記第1、第2および第3の電圧発生回路から出力されるべき電圧を設定する電圧設定回路と、を備えることを特徴とするA/D変換器。
  4. 前記第1の入力端子と第5の基準電圧端子との間に接続される第1の入力減衰キャパシタと、
    前記第2の入力端子と第6の基準電圧端子との間に接続される第2の入力減衰キャパシタと、を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のA/D変換器。
  5. 前記第1および第2の入力端子の間に接続される入力減衰キャパシタを備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のA/D変換器。
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