JPH08321777A - パイプライン型a/dコンバータ - Google Patents
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Abstract
を不要として低消費電力化を図り、且つ高精度化をも図
る。 【構成】 A/DコンバータブロックA/D1はアナロ
グ入力信号VinをA/D変換し、そのD/A出力を出
力する。第1のSH/SUBT7,8は、上記A/D変
換と同一のタイミングで信号Vin,電圧VRMをサン
プリングし、ホールド時に各々のサンプリング値と上記
D/A出力との減算結果を出力する。両減算結果は数十
mVであり、差動増幅器DIFF11の直線性を考慮す
る必要はない。上記サンプリング時にSHR1は上記A
/D1内のラダー抵抗の特定の2点から取り出した基準
タップ電圧と電圧VRMとの差電圧を出力し、差動増幅
器DIFF12は基準電圧を次のA/Dコンバータブロ
ックA/D2に印加する。この様な動作が各段毎に行わ
れる。
Description
Dコンバータに関するものである。
の構成を、図46に示す。同図に示すA/Dコンバータ
は、「IEEE 1991 CUSTOM INTEGRATED CIRCUITS CONFERE
NCE,P.P.26.4.1〜26.4.4,STEPHEN H.LEWIS他」に開示さ
れたものである。各ステージは、2ビットのA/D変換
サブブロックADSCと、A/D変換の結果をアナログ値に
変換するD/A変換器DACと、減算回路Σと、2倍の
増幅度を有するサンプル・ホールド増幅器SHAとから
構成されており、9ステージ構成とすることで、全体で
10ビットのディジタル出力値を生成している。
バータでは、上記各ステージの構成部分の内で減算回路
Σと2倍増幅器SHAには、高精度なものが必要であ
る。
の動作原理について説明する。図47に、動作原理図を
示す。
は、2ビットで粗くA/D変換を行う。この場合、入力
電圧Vinの値は、基準電圧の上限値VRTと基準電圧の下限
値VRBとの間を抵抗分割して得られる中間タップの電圧V
r1,Vr2,Vr3との関係では、タップ電圧Vr2よりも大き
く、タップ電圧Vr3よりも小さい。従って、初段のA/
D変換結果は、コード“10”である。
し、ΔVを正確に4倍することができるならば、次段の
A/Dコンバータの入力電圧レンジVRT2〜VRB2は、初段
の基準電圧VRTと基準電圧VRBとで定まる入力電圧レンジ
を共有することができ、従ってΔVを4倍した電圧4・
ΔVは、2段目の基準電圧の下限値VRB2よりも大きく、
タップ電圧Vr1よりも小さい。よって、2段目のステー
ジにおけるA/D変換結果は、コード“00”となる。
の基準電圧の下限値VRB2との電位差(4・ΔV−VRB2)
を正確に更に4倍できるものとすれば、その次段のA/
Dコンバータの入力電圧レンジVRT3〜VRB3もまた、初段
の入力電圧レンジVRT〜VRBを共用することができ、その
結果、4・ΔVを4倍した電圧(4・4・ΔV)はタップ
電圧Vr2よりも大きく、タップ電圧Vr3よりも小さくなる
ので、3段目のA/D変換結果はコード“10”であ
る。以下、同様にして、各ステージの出力コードが決ま
る。
圧Vinは、初段のA/Dコンバータの出力から最終段の
A/Dコンバータの出力までを、重みを考慮して加算す
ることにより得られる。即ち、100010・・・とい
うディジタルコードが出力され、アナログ入力電圧Vin
に対応するディジタルコードが決定される。
EGRATED CIRCUITS CONFERENCE,P.P.16.7.1〜16.7.4,MIC
HIO YOTUYANAGI他」に開示された他の従来の10ビット
A/Dコンバータの構成を示している。このA/Dコン
バータは、3段構成のパイプライン型A/Dコンバータ
であり、各段は4ビットのA/Dコンバータブロックか
らなる構成とされている。各ステージにおけるS/H回
路や減算ブロックは、アナログ入力をサンプルし、一定
期間サンプル値にホールドし、この期間にA/D、D/
A、減算を行うためのものである。
A/Dコンバータは、以上のように構成されている。従
って、図47で述べた場合には、アナログ入力電圧と基
準電圧ないしは中間タップ電圧との差分を正確に4.0
0倍に増幅する必要があり、この増幅度の精度が悪いと
きには、A/D変換器の直線性が損なわれる。
増幅器を、高精度な増幅器として実現する必要がある。
そこで、従来、高精度に4.00倍などの増幅率を実現
するために、十分に増幅率の大きい(理想的にはゲイン
が∞,現実的には少なくともゲインは1000倍が必
要)、高速の増幅器に帰還をかけることで、上記の高精
度の増幅器を実現し、増幅率を正確に4.00倍とする
ことが行われている。
増幅器を所望の精度で実際に実現するためには、電力を
大きく消費させなければならない。このため、図46の
各ステージの出力側のサンプルホールドアンプやA/D
コンバータの入力部に設けられているS/H回路SHA
において消費される電力が大きくなってしまうという問
題点が生じている。
の場合にも、S/H回路や減算器の中には、帰還をかけ
て使用する高速で高増幅率の増幅器が使用されている。
そのため、図48のA/Dコンバータの場合にも、消費
電力の増大という同様な問題が生じている。
イプライン型A/Dコンバータでは、図46、図48に
も示されているように、アナログ入力信号は、まずS/
H回路に印加される。従って、このように初段にS/H
回路を設けた場合には、入力信号のダイナミックレンジ
に等しい大きさのレンジの精度が、当該S/H回路に要
求される。例えば、アナログ入力信号の電圧レンジを1
Vppとすると、そのようなアナログ入力信号が入力する
S/H回路には1Vのレンジにわたっての精度が要求さ
れることとなり、10ビットA/Dコンバータを構成す
る場合には、その直線性を0.5mV以下に抑える必要があ
る。
って十分な直線性を有するS/H回路を構成することが
現実には困難であり、そのため通常は、高ゲインで高速
の増幅器に帰還をかけて使用することにより上記S/H
回路を実現している。
/H回路における消費電力が大きくなり、A/Dコンバ
ータ全体の消費電力を増大させてしまうという問題点が
あった。
されたものである。
不要として、パイプライン型A/Dコンバータの低消費
電力化を図ることにある。
減算結果を次のステージのA/Dコンバータブロックの
入力レンジにまで正確に増幅するための高速・高利得増
幅器を不要として、パイプライン型A/Dコンバータの
低消費電力化を図ることにある。
プライン型A/Dコンバータに関しても、消費電力の低
減化を図ることにある。
A/Dコンバータブロック内の比較器を高精度化するこ
とにある。
2ステージへの減算結果の送信を高精度化することにあ
る。
るA/Dコンバータブロック内の各比較器を高精度化す
ることにある。
の差動増幅器のオフセット電圧をキャンセルして、パイ
プライン型A/Dコンバータの高精度化を図ることにあ
る。
幅器と基準電圧経路側の差動増幅器とを同一回路で構成
し、パイプライン型A/Dコンバータの高精度化を実現
することにある。
は、入力信号を所定のビット数でA/D変換し且つその
A/D変換結果をD/A変換して出力するA/Dコンバ
ータブロックを各ステージ毎に有するパイプライン型A
/Dコンバータにおいて、前記入力信号は、差動入力形
式の信号として2つの信号からなり、最初のステージの
次のステージから最終のステージまでに属する前記A/
Dコンバータブロックの各々は、直列接続された複数の
抵抗からなる2つのラダー抵抗を有し、前記最初のステ
ージの次のステージから最終のステージまでに属する、
あるステージの前記A/Dコンバータブロックとその次
のステージの前記A/Dコンバータブロックとの間の経
路に、前記あるステージの前記A/Dコンバータブロッ
クに入力する前記入力信号の各々を当該A/Dコンバー
タブロックと同じタイミングでサンプルし、ホールド時
には、前記あるステージの前記A/Dコンバータブロッ
クが出力する2つのD/A出力の各々をサンプルした対
応する前記入力信号の各々から減算した結果を出力する
入力信号用S/H・減算手段と、前記入力信号用S/H
・減算手段の2つの出力を差動増幅して、その2つの出
力を前記次のステージの前記A/Dコンバータブロック
の前記入力信号として出力すると共に、前記2つの出力
を前記次のステージの前記A/Dコンバータブロックに
於ける一方の前記ラダー抵抗の両端にそれぞれ印加する
入力信号用差動増幅手段と、前記入力信号用S/H・減
算手段と同じ回路定数と同じ回路構成を備え、且つ前記
あるステージの前記A/Dコンバータブロックに於ける
前記ラダー抵抗の内で特定の2つのタップから取り出し
たタップ電圧の各々をサンプル・ホールドする基準電圧
用S/H手段と、前記基準電圧用S/H手段の2つの出
力を差動増幅して、その2つの出力を、前記次のステー
ジの前記A/Dコンバータブロックに於ける基準電圧と
して、前記次のステージの前記A/Dコンバータブロッ
クの他方の前記ラダー抵抗の両端にそれぞれ印加する基
準電圧用差動増幅手段とを設けており、前記入力信号用
S/H・減算手段と前記基準電圧用S/H手段とは、交
互にそのサンプル動作とホールド動作とを行う。
のパイプライン型A/Dコンバータにおける前記特定の
2つのタップは、対応する前記タップ電圧と前記ラダー
抵抗の両端にそれぞれ印加される2つの前記基準電圧の
中間値との電位差がそれぞれ+0.5,−0.5LSB
に相当するように選択されている。
のパイプライン型A/Dコンバータにおいて、前記最初
のステージの前記A/Dコンバータブロックは前記ラダ
ー抵抗に相当する一つの別のラダー抵抗を有しており、
前記最初のステージに於ける前記入力信号の一つに対応
するものは、シングルエンドとして入力するアナログ入
力信号であり、前記最初のステージに於ける前記入力信
号の他方に対応するものは、前記最初のステージの前記
A/Dコンバータブロック内の前記別のラダー抵抗の両
端にそれぞれ印加される基準電圧上限値と基準電圧下限
値との中間値に等しいDC電圧であり、前記別のラダー
抵抗に於ける特定の2つのタップ電圧と前記中間値との
差はそれぞれ+0.5,−0.5LSBに相当する電位
差であり、前記最初のステージの前記A/Dコンバータ
ブロックと前記2番目のステージの前記A/Dコンバー
タブロックとの間の経路には、前記最初のステージの前
記A/Dコンバータブロックに入力する前記アナログ入
力信号と前記DC電圧の各々を当該A/Dコンバータブ
ロックと同じタイミングでサンプルし、ホールド時に
は、前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロッ
クが出力する2つのD/A出力の各々を対応するサンプ
ル後の前記アナログ入力信号及び前記DC電圧からそれ
ぞれ減算した結果を出力する別の入力信号用S/H・減
算手段と、前記別の入力信号用S/H・減算手段の2つ
の出力を差動増幅して、その2つの出力を前記2番目の
ステージの前記A/Dコンバータブロックの前記入力信
号として出力すると共に、その2つの出力を前記2番目
のステージの前記A/Dコンバータブロックに於ける前
記ラダー抵抗の両端にそれぞれ印加する別の入力信号用
差動増幅手段と、前記別の入力信号用S/H・減算手段
と同じ回路定数と同じ回路構成を備え、且つ前記最初の
ステージの前記A/Dコンバータブロック内の前記別の
ラダー抵抗に於ける前記タップ電圧の各々をサンプル・
ホールドする別の基準電圧用S/H手段と、前記別の基
準電圧用S/H手段の2つの出力を差動増幅して、その
2つの出力を、前記2番目のステージの前記A/Dコン
バータブロックに於ける基準電圧として、前記2番目の
ステージの前記A/Dコンバータブロックの他方の前記
ラダー抵抗の両端にそれぞれ印加する別の基準電圧用差
動増幅手段とを設けており、前記別の入力信号用S/H
・減算手段と前記別の基準電圧用S/H手段とは、交互
にそのサンプル動作とホールド動作とを行う。
に、入力信号を所定のビット数でA/D変換し且つその
A/D変換結果をD/A変換して出力するA/Dコンバ
ータブロックを有するパイプライン型A/Dコンバータ
において、最初のステージの前記A/Dコンバータブロ
ックには、A/D変換すべきアナログ入力信号が直接に
入力しており、前記最初のステージの前記A/Dコンバ
ータブロックは、直列接続された複数の抵抗からなるラ
ダー抵抗と、前記ラダー抵抗の所定のタップに対応して
設けられており、且つ前記アナログ入力信号をあるタイ
ミングでサンプルして、そのホールド時にサンプルした
前記アナログ入力信号と対応する基準タップ電圧との比
較を行う電圧比較器とを有しており、前記最初のステー
ジの前記A/Dコンバータブロックと次の2番目のステ
ージの前記A/Dコンバータブロックとの間の経路に
は、前記アナログ入力信号を前記タイミングでサンプル
して、そのホールド時にサンプルした前記アナログ入力
信号と前記最初のステージのA/Dコンバータブロック
のD/A出力との減算結果を出力するS/H・減算手段
と、前記S/H・減算手段の出力を増幅し、当該増幅に
基づき得られる出力を前記2番目のステージの前記A/
Dコンバータブロックの前記入力信号として出力する増
幅手段とを設けている。
のパイプライン型A/Dコンバータにおいて、前記最初
のステージの前記A/Dコンバータブロックと前記2番
目のステージの前記A/Dコンバータブロックとの間の
経路には、前記S/H・減算手段と同一の回路定数と同
一の回路構成とを有し、且つ前記ラダー抵抗に於ける特
定の2つのタップ電圧をそれぞれサンプルして出力する
S/H手段と、前記S/H手段の各出力を差動増幅し
て、その2つの出力をそれぞれ前記2番目のステージの
前記A/Dコンバータブロックに於ける基準電圧の上限
値及び下限値として出力する基準電圧用差動増幅手段と
を更に設けており、前記S/H・減算手段と前記S/H
手段とは、交互にそのサンプル動作とホールド動作とを
行う。
のパイプライン型A/Dコンバータにおいて、前記2番
目のステージから最終のステージまでの前記A/Dコン
バータブロックの各々について、当該A/Dコンバータ
ブロックは、別のラダー抵抗と、前記別のラダー抵抗の
所定のタップに対応して設けられており、且つ当該A/
Dコンバータブロックに入力する前記入力信号を次のあ
るタイミングでサンプルして、そのホールド時にサンプ
ルした前記入力信号と対応する前記別のラダー抵抗上の
基準タップ電圧との比較を行う別の電圧比較器とを有し
ており、当該A/Dコンバータブロックと次のステージ
の前記A/Dコンバータブロックとの間の経路には、前
記入力信号を前記次のあるタイミングでサンプルして、
そのホールド時にサンプルした前記入力信号と当該A/
DコンバータブロックのD/A出力との減算結果を出力
する別のS/H・減算手段と、前記別のS/H・減算手
段の出力を増幅し、当該増幅に基づき得られる出力を前
記次のステージの前記A/Dコンバータブロックの前記
入力信号として出力する別の増幅手段と、前記別のS/
H・減算手段と同一の回路定数と同一の回路構成とを有
し、且つ当該A/Dコンバータブロック内の前記別のラ
ダー抵抗に於ける特定の2つの前記基準タップ電圧をそ
れぞれサンプルして出力する別のS/H手段と、前記別
のS/H手段の各出力を差動増幅して、その2つの出力
をそれぞれ前記次のステージの前記A/Dコンバータブ
ロック内の前記別のラダー抵抗の両端に印加する別の基
準電圧用差動増幅手段とを設けており、前記別のS/H
・減算手段と前記別のS/H手段とは、交互にそのサン
プル動作とホールド動作とを行う。
のパイプライン型A/Dコンバータにおいて、前記S/
H・減算手段は、そのサンプル時には、その一端に前記
アナログ入力信号が印加され且つその他端にバイアス電
圧が印加されており、そのホールド時には、前記一端に
当該A/Dコンバータブロックの前記D/A出力が印加
され且つ前記他端は前記S/H・減算手段の出力端に接
続される、結合容量を有しており、前記S/H手段は、
前記結合容量と同じ値を有し、且つそのサンプル時に
は、その一端に前記ラダー抵抗より取り出した前記基準
タップ電圧が印加され且つその他端に前記バイアス電圧
が印加されており、そのホールド時には、前記一端に一
定の電圧値が印加され且つ前記他端は前記S/Hの出力
端に接続される、新たな結合容量を有している。
のパイプライン型A/Dコンバータにおいて、前記別の
S/H・減算手段の各々は、そのサンプル時には、その
一端に前記入力信号が印加され且つその他端に別のバイ
アス電圧が印加されており、そのホールド時には、前記
一端に当該A/Dコンバータブロックの前記D/A出力
が印加され且つ前記他端は前記別のS/H・減算手段の
出力端に接続される、別の結合容量を有しており、前記
別のS/H手段の各々は、前記別の結合容量と同じ値を
有し、且つそのサンプル時には、その一端に前記別のラ
ダー抵抗より取り出した前記基準タップ電圧が印加され
且つその他端に前記別のバイアス電圧が印加されてお
り、そのホールド時には、前記一端に別の一定の電圧値
が印加され且つ前記他端は前記別のS/Hの出力端に接
続される、更に別の結合容量を有している。
のパイプライン型A/Dコンバータにおいて、前記S/
H・減算手段と前記S/H手段に印加される前記バイア
ス電圧は、前記最初のステージの前記A/Dコンバータ
ブロック内の前記電圧比較器のバイアス電圧としても印
加され、前記別のS/H・減算手段と前記別のS/H手
段に印加される前記別のバイアス電圧も又、対応する前
記A/Dコンバータブロック内の前記別の電圧比較器の
バイアス電圧としても印加される。
に、入力信号を所定のビット数でA/D変換し且つその
A/D変換結果をD/A変換して出力するA/Dコンバ
ータブロックを有するパイプライン型A/Dコンバータ
において、最初のステージの前記A/Dコンバータブロ
ックには、A/D変換すべきアナログ入力信号が直接に
入力しており、前記最初のステージの前記A/Dコンバ
ータブロックは、直列接続された複数の抵抗からなるラ
ダー抵抗を有しており、前記最初のステージの前記A/
Dコンバータブロックと次の2番目のステージの前記A
/Dコンバータブロックとの間の経路には、前記アナロ
グ入力信号を前記最初のステージの前記A/Dコンバー
タブロックと同一のタイミングでサンプリングし、当該
サンプリング時に所定の電圧値を出力しており、そのホ
ールド時には前記アナログ入力信号のサンプリング値か
ら前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロック
が出力するD/A出力だけ変化した分を前記所定の電圧
値から減算した結果を出力する第1S/H・減算手段
と、前記ラダー抵抗における特定の2つのタップ電圧を
前記タイミングでサンプリングし、当該サンプリング時
に前記所定の電圧値を出力しており、前記ホールド時に
は前記特定の2つのタップ電圧からそれぞれ前記中間基
準タップ電圧を減算した分を前記所定の電圧値から減算
した結果を出力する第2S/H・減算手段と、前記第1
及び第2S/H・減算手段の両出力を入力して、前記両
出力の差動信号を前記次の2番目のステージの前記A/
Dコンバータブロックに前記入力信号として出力する差
動増幅手段とを設けている。
記載のパイプライン型A/Dコンバータにおいて、前記
最初のステージの前記A/Dコンバータブロックが、更
に、前記ラダー抵抗の複数のタップ中、前記ビット数に
応じて定まる所定のタップ毎に設けられた複数の電圧比
較器を有しており、前記電圧比較器の各々は、前記アナ
ログ入力信号と前記中間基準タップ電圧との差分と、前
記所定のタップに於ける前記基準タップ電圧と前記中間
基準タップ電圧との差分との大小関係を比較する。
ジの次のステージから最終のステージ迄に属する各ステ
ージ毎に、当該ステージと当該ステージの手前のステー
ジとの間の経路に共に設けられ且つ互いに相補的に差動
動作を行う入力信号用差動増幅器及び基準電圧用差動増
幅器と、前記基準電圧用差動増幅器の2つの出力をその
両端のそれぞれの電圧値とするラダー抵抗を備え且つ前
記入力信号用差動増幅器が出力する差動形式としての2
つの入力信号を所定のビット数でA/D変換してそのA
/D変換結果をD/A変換して出力するA/Dコンバー
タブロックとを有する、パイプライン型A/Dコンバー
タにおいて、前記A/Dコンバータブロックの各々は、
前記ラダー抵抗の複数のタップ中、前記ビット数に応じ
て定まる所定のタップ毎に、電圧比較用差動増幅器と、
前記電圧比較用差動増幅器の一方の入力と一方の出力と
の間に設けられ、しかも前記入力信号用差動増幅器が前
記入力信号を出力し且つ前記基準電圧用差動増幅器の2
つの入力端子にバイアス電圧が印加されているときには
オンし、前記基準電圧用差動増幅器が前記2つの出力を
出力し且つ前記入力信号用差動増幅器の2つの入力端子
に前記バイアス電圧が印加されているときにはオフする
第1スイッチと、前記電圧比較用差動増幅器の他方の入
力と他方の出力との間に設けられ、しかも前記入力信号
用差動増幅器が前記入力信号を出力し且つ前記基準電圧
用差動増幅器の2つの入力端子にバイアス電圧が印加さ
れているときにはオンし、前記基準電圧用差動増幅器が
前記2つの出力を出力し且つ前記入力信号用差動増幅器
の2つの入力端子に前記バイアス電圧が印加されている
ときにはオフする第2スイッチと、前記電圧比較用差動
増幅器の前記一方の入力にその一端が接続され、前記入
力信号用差動増幅器の一方の出力にその他端が接続され
た第1結合容量と、前記電圧比較用差動増幅器の前記一
方の入力にその一端が接続され、前記所定のタップに対
応した別の所定のタップにその他端が接続された第2結
合容量と、前記電圧比較用差動増幅器の前記他方の入力
にその一端が接続され、前記所定のタップにその他端が
接続された第3結合容量と、前記電圧比較用差動増幅器
の前記他方の入力にその一端が接続され、前記入力信号
用差動増幅器の他方の出力にその他端が接続された第4
結合容量とを備えており、前記所定のタップに於ける電
圧と中間基準タップ電圧との電位差は、前記別の所定の
タップに於ける電圧と前記中間基準タップ電圧との電位
差に等しく、前記中間基準タップ電圧とは、前記ラダー
抵抗の両端の各電圧値の平均値に該当し、前記第1乃至
第4結合容量は同じ容量値を有する。
記載のパイプライン型A/Dコンバータにおいて、前記
ステージの各々について、前記入力信号用差動増幅器の
一方の出力にその一端が接続され、その他端が当該ステ
ップから次のステップへの経路上に配設された前記入力
信号用差動増幅器の一方の入力に接続された第5結合容
量と、当該ステップの前記A/Dコンバータブロックの
一方のD/A出力にその一端が接続され、その他端が前
記第5結合容量の前記他端に接続された第6結合容量
と、当該ステップの前記A/Dコンバータブロックの一
方のD/A出力にその一端が接続され、その他端が当該
ステップから次のステップへの経路上に配設された前記
入力信号用差動増幅器の他方の入力に接続された第7結
合容量と、前記入力信号用差動増幅器の他方の出力にそ
の一端が接続され、その他端が前記記第7結合容量の前
記他端に接続された第8結合容量と、その一端が前記バ
イアス電圧を発生させるバイアス電圧発生回路に接続さ
れ、その他端が前記第5結合容量の前記他端に接続され
ており、しかも前記入力信号用差動増幅器が前記入力信
号を出力し且つ前記基準電圧用差動増幅器に前記バイア
ス電圧が印加されているときにはオンし、前記基準電圧
用差動増幅器が前記2つの出力を出力し且つ前記入力信
号用差動増幅器に前記バイアス電圧が印加されていると
きにはオフする第3スイッチと、その一端が前記バイア
ス電圧を発生させるバイアス電圧発生回路に接続され、
その他端が前記第7結合容量の前記他端に接続されてお
り、しかも前記入力信号用差動増幅器が前記入力信号を
出力し且つ前記基準電圧用差動増幅器に前記バイアス電
圧が印加されているときにはオンし、前記基準電圧用差
動増幅器が前記2つの出力を出力し且つ前記入力信号用
差動増幅器に前記バイアス電圧が印加されているときに
はオフする第4スイッチとを備えており、前記第5乃至
第8結合容量の各容量値は等しい。
に、差動形式の2つの入力信号を所定のビット数でA/
D変換し且つそのA/D変換結果をD/A変換して出力
するA/Dコンバータブロックを有し、当該A/Dコン
バータブロック内のラダー抵抗の特定の2点の基準タッ
プ電圧を次のステージに基準電圧として送信するパイプ
ライン型A/Dコンバータにおいて、最終のステージの
手前のステージから前記最終のステージへの経路間に、
前記最終のステージの手前のステージから送信される前
記入力信号の一方と、前記最終のステージの手前のステ
ージから前記A/Dコンバータブロックが出力する2つ
のD/A出力信号と、バイアス電圧と、前記基準タップ
電圧の一方とを選択的に出力する第1スイッチと、前記
最終のステージの手前のステージから送信される前記入
力信号の他方と、前記最終のステージの手前のステージ
から前記A/Dコンバータブロックが出力する2つのD
/A出力信号と、バイアス電圧と、前記基準タップ電圧
の他方とを選択的に出力する第2スイッチと、前記第1
スイッチの出力にその一端が接続され、前記第1スイッ
チから前記入力信号の一方が出力されるのに同期してそ
の他端には前記バイアス電圧が印加される結合容量と、
前記第2スイッチの出力にその一端が接続され、前記第
2スイッチから前記入力信号の他方が出力されるのに同
期してその他端には前記バイアス電圧が印加される別の
結合容量と、前記結合容量の他端にその入力の一方が接
続され、前記別の結合容量の他端にその入力の他方が接
続されており、その2つの出力が前記最終のステージの
前記A/Dコンバータブロックの前記入力信号として印
加される差動増幅器とを備えている。
Dコンバータブロックは、入力した入力信号をサンプル
すると共に、それと同じタイミングで、入力信号用S/
H・減算手段は上記入力信号をサンプルする。このと
き、基準電圧用S/H手段はホールド動作の状態にあ
り、2つのタップ電圧を基準電圧用差動増幅手段へ出力
している。その結果、基準電圧用差動増幅手段は、上記
2つのタップ電圧の差分を増幅して得られる2つの出力
を、次のステージのA/Dコンバータブロックの基準電
圧として当該A/Dコンバータブロックへ印加する。
ブロックは入力信号のA/D変換を行い、そのD/A出
力をホールド動作時にある入力信号用S/H・減算手段
へ出力する。その結果、入力信号用S/H・減算手段
は、サンプルした入力信号と上記D/A出力との減算結
果を求め、それを入力信号用差動増幅器に出力する。入
力信号用差動増幅器は、それを受けて2つの減算結果と
の差分を増幅し、得られたその2つの出力を次のステー
ジのA/Dコンバータブロックの入力信号として出力す
る。他方、基準電圧用S/H手段は、サンプル動作時に
ある。
−(ラダー抵抗の両端にそれぞれ印加される2つの基準
電圧の中間値)で与えられる電位差は1LSBに相当し
ている。
のA/Dコンバータブロックは、入力したアナログ入力
信号をサンプルすると共に、それと同じタイミングで、
別の入力信号用S/H・減算手段は上記アナログ入力信
号をサンプルする。このとき、別の基準電圧用S/H手
段はホールド動作の状態にあり、最初のステージのA/
Dコンバータブロックに於ける2つのタップ電圧を別の
基準電圧用差動増幅手段へ出力している。その結果、別
の基準電圧用差動増幅手段は、上記2つのタップ電圧の
差分を増幅して得られる2つの出力を、次の2番目のス
テージのA/Dコンバータブロックの基準電圧として当
該A/Dコンバータブロックへ印加する。
タブロックはアナログ入力信号のA/D変換を行い、そ
のD/A出力をホールド動作時にある別の入力信号用S
/H・減算手段へ出力する。その結果、別の入力信号用
S/H・減算手段は、サンプルしたアナログ入力信号と
上記D/A出力との減算結果を求め、それを別の入力信
号用差動増幅器に出力する。別の入力信号用差動増幅器
は、それを受けて2つの減算結果との差分を増幅し、得
られたその2つの出力を次の2番目のステージのA/D
コンバータブロックの入力信号として出力する。他方、
別の基準電圧用S/H手段は、この時サンプル動作状態
にある。
のA/Dコンバータブロックの電圧比較器は、入力した
アナログ入力信号をサンプルする。しかも、それと同じ
タイミングで、S/H・減算手段は上記アナログ入力信
号をサンプルする。その後、上記電圧比較器はアナログ
入力信号のA/D変換を行い、当該A/Dコンバータブ
ロックは、そのD/A出力をホールド動作時にあるS/
H・減算手段へ出力する。その結果、S/H・減算手段
は、サンプル済のアナログ入力信号と上記D/A出力と
の減算結果を求め、それを増幅器に出力する。当該増幅
器の出力は、次の2番目のステージのA/Dコンバータ
ブロックの入力信号となる。
段がアナログ入力信号をサンプルしているとき、S/H
手段はホールド動作の状態にあり、最初のステージのA
/Dコンバータブロックに於ける2つのタップ電圧を基
準電圧用差動増幅手段へ出力している。その結果、基準
電圧用差動増幅手段は、上記2つのタップ電圧の差分を
増幅して得られる2つの出力を、それぞれ、次の2番目
のステージのA/Dコンバータブロックの基準電圧の上
限値と下限値として当該A/Dコンバータブロックへ印
加する。逆に、S/H・減算手段がその減算結果を出力
しているときには、S/H手段は、サンプル動作状態に
ある。
ジから最終のステージ迄の各ステージについて、当該ス
テージのA/Dコンバータブロックは、入力した入力信
号をサンプルすると共に、それと同じタイミングで、別
のS/H・減算手段は上記入力信号をサンプルする。こ
のとき、別のS/H手段はホールド動作の状態にあり、
2つのタップ電圧を別の基準電圧用差動増幅手段へ出力
している。その結果、別の基準電圧用差動増幅手段は、
上記2つの基準タップ電圧の差分を増幅して得られる2
つの出力を、次のステージのA/Dコンバータブロック
の基準電圧として次のステージのA/Dコンバータブロ
ックへ印加する。
ブロックは入力信号のA/D変換を行い、そのD/A出
力をホールド動作時にある別のS/H・減算手段へ出力
する。その結果、別のS/H・減算手段は、サンプルし
た入力信号と上記D/A出力との減算結果を求め、それ
を別の差動増幅器に出力する。別の増幅器は、得られた
出力を次のステージのA/Dコンバータブロックの入力
信号として出力する。この時、別の基準電圧用S/H手
段は、サンプル動作時にある。
段の結合容量は、そのサンプル時にはアナログ入力信号
を充電しており、そのホールド時には上記アナログ入力
信号からD/A出力へ変化した分をバイアス電圧から減
算した電圧値を、S/H・減算手段の出力端に出力す
る。同様に、S/H手段の新たな結合容量は、そのサン
プル時には基準タップ電圧を充電しており、そのホール
ド時には上記基準タップ電圧から一定の電圧値へ変化し
た分をバイアス電圧から減算した電圧値を、S/Hの出
力端に出力する。
算手段の別の結合容量は、そのサンプル時には入力信号
を充電しており、そのホールド時には上記入力信号から
D/A出力へ変化した分を別のバイアス電圧から減算し
た電圧値を、別のS/H・減算手段の出力端に出力す
る。同様に、別のS/H手段の更に別の結合容量は、そ
のサンプル時には基準タップ電圧を充電しており、その
ホールド時には上記基準タップ電圧から別の一定の電圧
値へ変化した分を別のバイアス電圧から減算した電圧値
を、別のS/Hの出力端に出力する。
段とS/H手段に印加されるバイアス電圧は、最初のス
テージのA/Dコンバータブロック内の電圧比較器のバ
イアス電圧でもある。更に、別のS/H・減算手段と別
のS/H手段に印加される別のバイアス電圧も又、対応
するA/Dコンバータブロック内の別の電圧比較器のバ
イアス電圧でもある。
ジのA/Dコンバータブロックのサンプル時には、同一
のタイミングで、第1及び第2S/H・減算手段は、そ
れぞれアナログ入力信号及び中間基準タップ電圧をサン
プルしている。そして、このときの差動増幅手段の2つ
の入力には、共に所定の電圧値が印加されている。次
に、A/DコンバータブロックがD/A変換結果を出力
するホールド時には、第1S/H・減算手段は、アナロ
グ入力信号のサンプリング値から最初のステージのA/
Dコンバータブロックが出力するD/A出力だけ変化し
た分を所定の電圧値から減算した電圧値を差動増幅手段
に入力する一方、第2S/H・減算手段が差動増幅手段
に入力する電圧値は上記所定の電圧値のままである。従
って、差動増幅手段の完全な同相入力が実現され、当該
差動増幅手段は正確に差動入力信号を2番目のステージ
のA/Dコンバータブロックの入力信号として出力す
る。
内のアンプに印加される同相成分が同一となるため、各
電圧比較器は正確に大小関係を比較する。
スイッチがオンしているときには、第1及び第4結合容
量はそれぞれ、共に入力信号用差動増幅器に於けるオフ
セット電圧を含んだ入力信号用差動増幅器の一方の出力
及び他方の出力を充電し、第2及び第3結合容量はそれ
ぞれ、基準電圧用差動増幅器に於けるオフセット電圧が
印加されたラダー抵抗に於ける、別の所定のタップ電圧
及び所定のタップ電圧を充電している。その後、第1及
び第2スイッチがオフすると、第1及び第4結合容量に
は入力信号用差動増幅器に於けるオフセット電圧が印加
され、第2及び第3結合容量には、それぞれ基準電圧用
差動増幅器に於けるオフセット電圧を含んだ2つの出力
が印加されたラダー抵抗に於ける、別の所定のタップ電
圧及び所定のタップ電圧が印加される。そして、電圧比
較器は、第1及び第2結合容量の一端から印加される電
圧と第3及び第4結合容量の一端から印加される電圧と
の差動比較を行う。これにより、入力信号用差動増幅器
と基準電圧用差動増幅器の双方のオフセット電圧はキャ
ンセルされる。
合容量は、何れもサンプルホールドとして機能すると共
に、減算器としても機能するため、次のステップへの経
路上の入力信号用差動増幅器は、その差動機能によっ
て、前ステップから当該ステップへの経路上の入力信号
用差動増幅器と基準電圧用差動増幅器のオフセット電圧
をキャンセルする。
と第2スイッチと結合容量と別の結合容量と差動増幅器
とが、差動入力信号と差動基準電圧とを最終のステージ
のA/Dコンバータブロックへ送信するためのサンプル
ホールド回路と減算回路として機能する。
/Dコンバータの全体構成を、図1〜図4に示す。特
に、図1は、パイプライン型A/Dコンバータが図2,
図3,図4で表わした各部から成立していることを示す
ものである。これらの図中において、A/D1,A/D
2,A/D3,A/D4は、それぞれ本パイプライン型
A/Dコンバータを構成する1段目、2段目、3段目、
4段目のA/Dコンバータブロックである。この場合、
各A/Dコンバータブロック(A/D1〜A/D4)
は、それぞれ、差動入力信号と差動基準電圧との比較を
行ってA/D変換を行うブロックであり、4ビット,3
ビット,3ビット,3ビットのA/D変換結果(28,
29),(30,31),(35,36),(45,4
6)を出力する。
バータブロックA/D1では、その差動入力信号とは、
アナログ入力信号Vinと中間基準電圧VRMとの差分信号に
あたり、その差動基準電圧とは、外部から入力される基
準電圧の上限値VRTと下限値VRBとをそれぞれ一端の電圧
値とするラダー抵抗における、2つのタップ電圧の差分
電圧にあたる。そして、上記中間基準電圧VRBは、VRM=
(VRT+VRB)/2の関係で与えられる。以後、上記VRT
及びVRBや各タップ電圧を、単に基準電圧又は基準タッ
プ電圧とも称する。
実施例においても、アナログ入力信号Vinはシングルエ
ンドの信号であるので、差動入力形式のA/Dコンバー
タを実現するために、アナログ入力信号Vinに対応する
アナログ信号として、中間基準電圧VRMを第1ステージ
のA/DコンバータブロックA/D1に入力している。
ータブロックのディジタル出力(28,29),(3
0,31),(35,36),(45,46)を加算
し、更にエラー補正やタイミング調整を行って10ビッ
トのディジタル出力OUTを出力する。
ィジタル出力(28,29)のうちの1桁の値は、次段
のA/DコンバータブロックA/D2によって重複して
求められる。これにより、ディジタル出力(28,2
9)の最下位ビットの値は、たとえ誤差を含んでいて
も、次段の3ビットのディジタル出力(30,31)の
最上位ビットの値によって補正される。ディジタル出力
(30.31)とディジタル出力(35,36)、ディ
ジタル出力(35,36)とディジタル出力(45,4
6)との関係もまた同様である。ここでは、このような
ディジタル加算を行うことにより、ロジック部27L
は、10ビットのディジタル出力OUTを発生させるの
である。
号経路であり、2は中間基準電圧経路であり、3及び4
はD/A出力の経路であり、5及び6はラダー抵抗の特
定の2つのノードよりそれぞれ引き出されたタップ電圧
を伝える基準電圧経路である。1及び2を、入力信号経
路と総称する。
は、それぞれ1段目から2段目、2段目から3段目、3
段目から4段目へと減算信号を伝達するS/H回路であ
り、減算回路としても機能する(入力信号用S/H・減
算回路)。S/H・減算回路SH1/SUBT1は、第1のS/
H・減算部7、第2のS/H・減算部8を有する。この
内、第1のS/H・減算部7は、アナログ入力信号Vin
をA/DコンバータブロックA/D1と同一のタイミン
グでサンプルホールドし、アナログ入力信号VinとD/
A出力経路3上のD/A出力値との減算結果を求める部
分であり、第2のS/H・減算部8は、ラダータップの
特定の2つのタップ電圧を上記サンプルホールドと相補
的なタイミングでサンプルホールドし、そのホールド値
とD/A出力経路4上のD/A出力値との減算結果を求
める部分である。両部7,8は、同一回路定数を用いた
同一の回路構成からなる。同様に、SH2/SUBT2及びSH3/S
UBT3も、それぞれ第1のS/H・減算部21,21a
と、第2のS/H・減算部22,21bとを有する。
から2段目、2段目から3段目、3段目から4段目へ基
準電圧を伝達するS/H回路であり、同じく減算機能を
有しており、上述したSH1/SUBT1〜SH3/SUBT3と同一の回
路定数からなる同一の回路構成を有する(基準電圧用S
/H回路)。
コンバータブロックA/D1の内部構成を示す回路図で
ある。但し、図示の簡略化のために、本来は4ビットの
A/Dコンバータブロックであるのを3ビットのA/D
コンバータブロックとして表わしている。
中間基準電圧VRMを中間値とし、基準電圧VRB、VRTを各
々ボトム値、トップ値とするラダー抵抗における16個
のタップ電圧(V8B〜V1B,V8〜V1)の内の8個のタップ
電圧(V7B,V5B,V3B,V1B,V1,V3,V5,V7)のそれぞ
れに対応して、8つの電圧比較部を有している。各電圧
比較部は、2つの結合容量Cc、同一のクロックによりオ
ン・オフされる2つのスイッチS2,別の同一のクロッ
クによりオン・オフされる2つのスイッチS3,更に別
の同一のクロックによりオン・オフされる2つのスイッ
チS4,1つの電圧比較器用差動増幅器49(以後、比
較器と称す)を有している。
あり、スイッチS3のクロックは、スイッチS2のクロ
ックとは逆相の関係にある。従って、スイッチS2とS
4とが同時にオンし、スイッチS3がオフすると、比較
器49は自己バイアスされると共に、一方の結合容量Cc
にアナログ入力信号Vinが充電され、他方の結合容量に
中間基準電圧VRMが充電される。
時にスイッチS3がオンすると、上記一方の結合容量の
入力端子には対応するタップ電圧が印加され、上記他方
の結合容量の入力端子には上記タップ電圧に対応したタ
ップ電圧が印加される。
部についてみると、そこにおける比較器49は、その一
方の入力端に印加されたアナログ入力信号Vinとタップ
電圧V7との減算値と、他方の入力部に印加された基準
電圧VRMとタップ電圧V7Bとの減算結果との差分を算出す
る。つまり、同比較器49は、(アナログ入力信号Vin
−VRM)と(V7-V7B)との大小関係を求める。
である。
V2Bのノードからは、それぞれ基準電圧経路5及び6が
引き出される。従って、(V2-VRM)及び(VRM-V2B)
は、共に0.5LSBにあたる電圧値に相当している。
チSA2とは、本ブロックA/D1におけるA/D変換
の結果、特定されたタップ電圧をD/A出力としてD/
A出力経路3,4へ出力するためのスイッチである。
クA/D2の内部構成を示す回路であり、差動増幅器DI
FF11の出力信号13,14が同ブロック内でラダー抵抗
を介してつながれている点を除いては、同ブロックA/
D2の構成と動作とは、前述した初段のA/Dコンバー
タブロックA/D1のそれと同一である。従って、スイ
ッチS22,S23,S14は、それぞれ図6のスイッ
チS2,S3,S4に対応するものである。50,51
は、共に3ビットのエンコーダである。
/D3は、2段目のA/DコンバータブロックA/D2
と同一構成である。
ブロックA/D4の内部構成を示しており、同じく前述
のA/D1と同様の動作を行う。図8中、52,53も
また、3ビットのエンコーダである。
すものであり、2つの結合容量Cc1とCc2とは、共に結合
容量Ccと等しい容量値を有する(Cc1=Cc2=Cc)。
クロックとは同相関係にあり、従って、スイッチS1と
スイッチS6とが同時にオンすると、結合容量Cc1,Cc2
の出力端子には共にバイアス電圧Vbが印加され、結合
容量Cc1の入力端子にはアナログ入力信号Vinが印加さ
れ、他方の結合容量Cc2の入力端子には基準電圧VRMが
印加される。
また、図9と同様の構成を有する。
構成を示す図であり、結合容量Cc3,Cc4もまた、共に結
合容量Ccに等しい容量値を有する(Cc3=Cc4=Cc)。ス
イッチS8,S9の両クロックは同相関係にあり、スイ
ッチS7のクロックは、スイッチS8のクロックに対し
て逆相関係にある。
構成を示す図であり、スイッチS17,S117はそれ
ぞれスイッチS9,S8に対応しており、スイッチS1
18はスイッチS7に対応している。3段目のS/H回
路SHR3もまた、図11と同一の構成を有する。
R1〜SHR3は、結合容量Ccとスイッチ回路とから構成さ
れており、入力信号、基準電圧は、各々差動化して相補
信号として供給されている。但し、基準電圧側は、その
同相分の電圧を減算する形にしている。即ち、1段目の
S/H回路SHR1では、VRMが上記同相分の電圧であり、
2段目のSHR2及び3段目のSHR3では、共にVb2が上記
同相分の電圧である。
量の出力側のバイアス電圧vbは、各段のA/Dコンバ
ータブロックA/D1,A/D2,A/D3の内部で用
いられている電圧比較器用差動増幅器49内の差動増幅
器(図示せず)のオートゼロレベルと一致するように、
同じ回路で構成されたバイアス電圧発生回路VbGEN
を有している。
れ、1段目から2段目へ入力する入力信号(9,1
0)、基準電圧(11,12)の差分を求めて増幅する
差動増幅器であり、DIFF21とDIFF22は、2段目から3段
目へ入力する入力信号(23,24)用及び基準電圧
(25,26)用の差動増幅器であり、DIFF31とDIFF32
は、それぞれ3段目から4段目へ送信する入力信号(3
7,38)と基準電圧(39,40)とを増幅する差動
増幅器である。ここでは、同じ回路特性を持つように、
各差動増幅器DIFF11,DIFF12,DIFF21,DIFF22,DIFF3
1,DIFF32における、各トランジスタサイズや抵抗の方
向は、合わせ込まれている。
/D1に、アナログ入力信号Vinを印加する。このと
き、各段のA/DコンバータブロックA/D1〜A/D
4は、容量とスイッチとを用いて、2つの電圧を時間的
にずらして印加することで大小関係を判定するチョッパ
形のものを採用しているため、クロック(図示せず)の
あるフェーズでは、図6のスイッチS2,S4がオンし
て、スイッチS3がオフする結果、A/Dコンバータブ
ロックA/D1内の各電圧比較器用差動増幅器49は、
アナログ入力信号Vinをサンプルすることになる。同時
に、アナログ入力信号Vinは、アナログ入力経路1を介
してSH1/SUBT1回路に入力される。
力側端子にはスイッチS6を介してバイアス電圧Vbが印
加され、結合容量Cc1の入力側端子はアナログ入力信号
Vinで充電される。
チS1,S6及び図6のスイッチS2,S4がオフし、
逆にスイッチS1,S3がオンした場合、A/Dコンバ
ータブロックA/D1のA/D変換の結果が得られ、ア
ナログ入力信号Vinに対応する基準タップ電圧とコード
とが決定される。ここで決まった基準タップ電圧が、そ
れぞれ、対応するスイッチSA1又はSA2とスイッチ
S1とを介して、前記の結合容量Cc1,Cc2の入力側端子
に印加され、そのときの結合容量Cc1,Cc2の出力側の端
子は、共にオープンにされる。
の両端の電圧がこのように変化すると、結合容量Cc1の
出力端子54の電位の変化は、バイアス電圧Vbから、ア
ナログ入力電圧Vinと中間基準電圧VRMよりも高い電圧値
側の基準タップ電圧とを減算した電位差だけ変化したも
のになる。又、結合容量Cc2の出力端子55の電位の変
化は、バイアス電位Vbから、中間基準電圧VRMと当該
電圧VRMよりも低い電圧値側の基準タップ電圧とを減算
した電位差だけ変化したものになる。従って、次段の差
動増幅器DIFF1の両入力端子には、それぞれ結合容量Cc
1,Cc2の出力側端子54,55の電位変化分のみが印加
される。
信号側と同様であるが、A/DコンバータブロックA/
D1内の電圧比較器用差動増幅器49には入力信号Vi
n,VRMと基準タップ電圧とが交互に印加されるので、こ
のS/H回路SHR1の動作も、電圧比較器用差動増幅器4
9の動作モードに一致するように、入力信号側のSH1/SU
BT1回路の動作と相補的に動作させる。即ち、スイッチ
S1,S6がオンし、結合容量Cc1,Cc2が共に充電中
は、スイッチS8,S9はオフし、スイッチS7のみが
オンし、その結果、S/H回路SHR1の出力端子56,
57、従って出力11,12の間に1LSBに等しい、
次段へ送信すべき基準電圧が発生する。逆に、スイッチ
S1,S6がオフしているときは、スイッチS8,S9
はオンし、結合容量Cc3,Cc4は充電される。
段目及び2段目の各部のタイミングチャートの一例を、
図12〜図14に示す。これらの図において、COMP
1,COMP2,COMP3は、各々、初段、2段、3
段目のA/DコンバータブロックA/D1,A/D2,
A/D3内の電圧比較部を示している。以下に示す他の
タイミングチャートでも、この点は同一である。
では、前段のA/Dコンバータブロック内のラダー抵抗
中、1LSBの電位差にあたる特定の2つのノードから
次段の基準電圧のボトムとトップとにあたるタップ電圧
を引き出し、それらを入力信号側の減算結果と共に次段
のA/Dコンバータブロックへ伝達するという構成を採
用している。このため、入力信号と基準電圧の各伝達経
路が、共に同じ回路定数をもつ同一構成の回路で構成さ
れている。更に、レイアウトに関しても、配置方向を合
わせた隣接配置を行うことによって、素子バラツキを低
減でき、上記二つの経路は、ほとんど同じ特性を持つよ
うに構成できる。しかも、差動入力形式を採用している
ため、スイッチ等に起因したノイズも打ち消されて発生
することはない。
を次段のA/Dコンバータの入力レンジに合わせること
が自動的に行われることとなり、従来技術のように減算
結果のレンジを次段のA/Dコンバータブロックの入力
レンジにまで正確に増幅するための高増幅率・高速の増
幅器を用いる必要が全くなくなり、その結果、消費電力
を低減することができる。
路は不要とされ、その代わりにS/H回路として機能す
るSH1/SUBT1回路,SHR1回路が初段のA/Dコンバータ
ブロックA/D1と並列に設けられ、SH1/SUBT1回路
は、アナログ入力信号Vinから、当該アナログ入力信号V
inのA/D変換結果をアナログ値に再生した基準タップ
電圧を減算した残余をホールドする構成にしている。従
って、SH1/SUBT1回路内の結合容量Cc1(=Cc)の出力
側端子54の電位変化は、バイアス電圧Vbから上記減算
結果に対応した電圧だけ変化したものになる。この電位
変化は、A/D変換器ブロックA/D1の1LSB以下の
大きさになる。従って、この結合容量Cc1の出力を受け
る差動増幅器DIFF11側では、1Vもの大きな入力レンジを
必要とせず、例えば、63mVという小さいレンジ内で精度
が良ければよいということになる。つまり、ここでは、
初段のA/D変換器ブロックA/D1は4ビットとして
いるから、1Vの入力レンジのアナログ入力信号Vinに
対しては16階調でA/D変換すれば良く、差動増幅器
DIFF11の入力レンジは1V/16=63mVとなる。
場合には、その出力電流は精度よく直線的に変化する
が、入力電位差が大きくなると、その直線性は著しく劣
化する。そして、差動増幅器DIFF11,DIFF12には、直線
性が要求される。しかも、本実施例では、初段のA/D
コンバータブロックA/D1の比較器49内の差動増幅
器に関しては、この比較器49では大小関係だけがわか
れば良いので、その直線性は要求されない。従って、本
構成をとることによって、初段で用いられているS/H
回路として機能する部分には帰還系の高増幅率増幅器を
用いる必要が全くなく、消費電力を十分に低減できる。
Vinの他に中間基準電圧VRBをも入力して差動形式のA/
Dコンバータを実現しているが、アナログ入力信号Vin
のみを入力してシングルエンド形式のA/Dコンバータ
として実現しても良い。
電圧経路を設けて基準電圧の上限・下限値を次段へ伝送
しているが、この点の構成に類似したものが特開平5−
252034号公報の図7,図8に開示されている。し
かし、上記文献では、シングルエンド構成としているた
めに負荷のマッチングがとれないという問題点がある。
これに対して、本実施例1では差動入力形式として上記
構成を実現しているので、上記文献と比べて差動増幅器
の数が少なくてすみ、しかも差動増幅器の負荷が、入力
信号経路側及び基準電圧経路側共に抵抗負荷であり、負
荷も含めた整合をとりやすいというメリットがある。
施例に係るパイプライン型A/Dコンバータを示す。こ
れらの図中で、60〜63はバイアス電圧供給経路を示
す。又、図19〜図21は、それぞれ実施例2における
1段目,2段目,4段目のA/Dコンバータブロックの
内部構成を示す。ここでも、1段目のA/Dコンバータ
ブロックA/D1Bの図示を、簡単化のために3ビット
構成で示している。又、3段目のA/Dコンバータブロ
ックA/D3Bの構成は、2段目のA/Dコンバータブ
ロックA/D2Bのそれと同じである。
施例1のそれとほとんど同じであるが、相違する点は、
初段目〜3段目の各ステージにおけるS/H回路SHRiや
SH・減算回路SHi/SUBTi(i=1〜3)のバイアス電圧と、
対応するA/DコンバータブロックA/Di(i=1〜
3)内の電圧比較器用差動増幅器49内の差動アンプ
(図示せず)の入力側のバイアス電圧とを、同一のバイ
アス回路で以て供給した点にある。
bを共通化した場合の例を示しているが、総てのステー
ジに対して一つのバイアス回路で以てバイアス電圧を共
通化するようにしてもよい。なお、最終段(ここでは、
4段目のA/DコンバータブロックA/D4B)では、
作成する回路数を減らすために、前段の回路、レイアウ
トをそのまま適用したことを想定した回路図になってい
るが(図18参照)、実施例1の図4,図8のように自
己バイアスで構成してもよく、又は、S/H回路SHR3等
と図21の電圧比較器用差動増幅器49内の差動アンプ
の入力端子のそれぞれのバイアスを共通にしなくてもよ
い。
は、次の理由による。即ち、例えば第1ステージについ
て説明するならば、実施例1において、もしSH1/SUBT1
回路やSHR1回路のバイアス電圧とA/Dコンバータブロ
ックA/D1内の電圧比較器用差動増幅器49のバイア
ス電圧との間に違いがあると、SH1/SUBT1回路に入力す
る信号の電圧と電圧比較器用差動増幅器49に入力する
信号の電圧同士が異なることとなり、SH1/SUBT1回路で
差し引くべき基準タップ電圧(D/A出力)として、本
来引くべき値と違うものを選択してしまうという問題点
が生ずる。
圧を共通化しておくことにより、SH1/SUBT1回路と電圧
比較器用差動増幅器49とのタイミングのずれを補正
し、アナログ入力信号のサンプリングを両回路(SH1/SU
BT1,49)共に、同じタイミング値で以て高精度で行
えるようにしている。これによって、全く同じ値のアナ
ログ入力信号Vinが上記両回路でサンプリングされる。
費電力の増加を抑えることができる。しかしながら、実
施例1では、初段のA/DコンバータブロックA/D1
の構成として、図6に示した差動構成のA/D変換器を
用いており、そのために初段のA/D変換を十分な精度
で以て行うことができないという問題があった。しか
も、実施例1では、SH1/SUBT1回路は、初段のA/D変
換結果のD/A出力を受けて減算結果を次段へ送信する
ので、減算結果を正確に送信できないという重大な問題
点をも有している。
目的で、実施例1のA/DコンバータブロックA/D1
における基準電圧の取り出し形式の一例を、図22に示
す。同図において、各基準電圧は、同相成分である1.5V
(=VRM)を中心に、その上下の電圧を呈する基準タッ
プ電圧(V8B〜V1B,VRM,V1〜V8)間の電位差として構
成されている。
クにおけるA/D変換は、差動形式の入力信号を、差動
形式の基準電圧と比較する形式を採っている。ところ
が、入力信号は、通常は差動信号で与えられることはほ
とんどない。この場合、アナログ入力信号Vinは、基準
電圧の同相分に等しい1.5Vの電圧、即ちVRMを中心に、
シングルエンドで印加されるとする。そして、もう一方
の入力信号にはDC電圧を印加せざるを得ず、その結
果、中間基準電圧VRMが外部より入力される。他方、基
準電圧は、差動構成のため、入力信号レンジの1/2の
レンジで以て設定すればよく、このため、図22では、
基準電圧側のレンジは、入力信号のレンジに対して、そ
の1/2のレンジで以て示している。
信号の片方がDC電圧(=VRM)であるため、アナログ
入力信号Vinと基準電圧の双方の同相分が異なるという
問題が生じている。従って、SH1/SUBT1回路に印加され
る信号の同相分が異なることになり、SH1/SUBT1回路の
結合容量Ccの出力側の電位の変化は、その後の差動増幅
器DIFF11によってそれらの差をとれば減算結果が得られ
ているものの、差動増幅器DIFF11に印加される同相分は
大きく変化することになる。
タイミングでは、図22に示すようにVin1(=V11−V1
2,V12=VRM)で与えられる場合を考えると、SH1/SUBT1
回路の二つの結合容量Cc(Cc1,Cc2)には、それぞれ入
力信号としてV11とV12とが充電される。このとき、2つ
の結合容量Cc(Cc1,Cc2)の出力側はバイアス電圧Vb
に固定されている。その後、A/Dコンバータブロック
A/D1におけるA/D変換結果によって、例えば基準
電圧(Vr11-Vr12)が減算されるように選択された場合
には、SH1/SUBT1回路の2つの結合容量Ccの入力側の電
位差は、一方の結合容量Cc1ではV11からVr11に変化し、
他方の結合容量Cc2ではV12からVr12に変化する。その変
化分は、図22に示すように、それぞれΔV1h、ΔV1lで
あり、従って、差動増幅器DIFF11によって得られる減算
結果はΔV1h-ΔV1lである。
分は、ΔV1hとΔV1lとの平均値だけ低下することにな
り、〔Vb−(ΔV1h+ΔV1l)/2〕で与えられる。ま
た、アナログ入力信号Vinの入力電圧レベルが変動し、
異なる入力電圧から異なる基準電圧を減算する場合、例
えば図22のVin2の場合には、結合容量Ccの出力側の
同相分の低下はVb−(ΔV2h+ΔV2l)/2となり、そ
の同相分の変動は、異なるレベルだけ生じることにな
る。従って、結合容量Cc(Cc1,Cc2)の出力を受ける差
動増幅器DIFF11については、起こり得る同相分の変動に
対して影響を受けない様に、これを構成する必要があ
る。
不感な差動増幅器を構成することは、非常に困難であ
る。このため、実施例1の場合には、A/D変換の精度
を損なうという問題があった。
ックA/D1の各電圧比較器用差動増幅器49内の差動
アンプに関しても言える。
実施例3である。
示す。図23は、A/Dコンバータの第1ステージと第
2ステージとの部分を示す図であり、第3ステージと第
4ステージとは、実施例1で図示したものと同一であ
る。
構成であるが、初段のA/DコンバータブロックA/D
1CからSH/SUBT1回路やSHR1回路への基準電圧の印加方
法が異なる。
路構成を、ここでも図示の簡略化のために3ビットとし
て表わした図を図24に、初段の基準電圧と入力信号電
圧との関係を図25に、それぞれ示す。
で、初段のA/DコンバータブロックA/D1Cの基準
電圧を、1.5Vの中間タップ(基準電圧の中間値VR
M)と各タップとの電位差で供給する構成にしている。
一方、アナログ入力信号Vinも中間タップ(基準電圧の
中間値VRM)に対して印加されている。従って、基準電
圧の同相分とアナログ入力信号Vinの同相分とは、ほぼ
一致する。
ても、SH1/SUBT1回路の一方の結合容量Cc1の入力側端
子の電位変化は減算結果分だけ変化するのに対して、他
方の結合容量Cc2の入力側端子に印加される電圧は基準
電圧の中間値VRMのままであるから、結合容量Cc2の入
力側端子の電位変化はない。
イアス電圧Vbから減算分だけ変動し、他方の結合容量
Cc2の出力側端子はバイアス電圧Vbから変化しない。
この点は、アナログ入力信号Vinがどのレベルにある場
合でも同様であり、これにより、減算のケースに応じて
同相分が変動するという実施例1の問題点を著しく低減
できる。従って、結合容量(Cc1,Cc2)の各出力を入力
として受ける差動増幅器DIFF11では、その入力の同相分
の変動が小さいため、精度劣化が大きく改善される。こ
れにより、差動増幅器における理想的な同相入力が実現
されたこととなり、初段での減算結果を高精度で次段へ
送信することが可能となる。
のA/DコンバータブロックA/D1の各電圧比較器用
差動増幅器49内の差動増幅器についても成立し、これ
により第1ステージでのA/D変換を高精度で行うこと
もできる。ただ、A/DコンバータブロックA/D1内
では、大小関係が決まれば良いので、当該ブロックA/
D1の構成としては、今のように厳密に構成しなくても
可能である。
コンバータでは、入力レンジの設定のために大きな電力
を消費する高増幅率の増幅器を用いており、更に本発明
の実施例1,2では、従来技術のように大きな電力を消
費しないものの、一層高精度なA/Dコンバータを実現
するためには、入力信号経路(例えば、SH1/SUBT1,DI
FF11)と基準電圧経路(例えば、SHR1,DIFF12)のマッ
チングを十分にとらないといけないという問題点があ
る。
製造上これを均一にすることができないので、バラツキ
が生じる。従って、通常、差動増幅器において差動対を
形成する二つのMOSトランジスタ間のしきい値電圧の
差は数mVとなり、且つ、ばらつく。このため、入力信号
経路上の差動増幅器や基準電圧経路上の差動増幅器には
オフセット電圧が生じ、かつ、上記しきい値電圧のバラ
ツキにより上記オフセット電圧もまた、ばらついてしま
う。従って、本発明の第1や第2の実施例において、A
/Dコンバータの分解能が上記オフセット電圧を無視で
きる程度の値に制限されてしまうという問題が生じる。
この点は、粗いA/D変換では問題とはならないが、高
精度なA/D変換が要求されるケースでは大きな問題点
となる。本実施例4は、このオフセット電圧の発生とバ
ラツキとを補償することにより、高速・高精度なA/D
コンバータを実現しようとするものである。
型A/Dコンバータを、図26〜図29に示す。図中、
初段のA/DコンバータブロックA/D1Cは、実施例
3のそれと同一のものである。ここでは、実施例1にお
ける2段目〜4段目の各A/DコンバータブロックA/
D2〜A/D4と、対応するSHi/SUBTi回路とSHRi回路
(i=2〜3)の改善を図っている。
A/D2Dの内部構成を示す。この回路は、従来スイッ
チS22,S23で構成していたのを結合容量Ccに代え
ている。同図中、結合容量66,65,64,63はそ
れぞれ第1,第2,第3,第4の結合容量にあたり、結
合容量65,66の一端に接続されるスイッチ14が第
1スイッチであり、結合容量64,63の一端に接続さ
れるスイッチ14が第2スイッチである。他のA/Dコ
ンバータブロック(A/D3D〜A/D4D)の構成
も、図30と同様である。
を、図32にSHR2Dの構成を示す。両回路では、従来ス
イッチS1,S7,S8で構成していた部分を、結合容
量Ccに置きかえている。図31の紙面の左側に位置する
結合容量から順に、第5,第6,第7,第8結合容量と
定義づけられる。又、出力端54に一端がつながったス
イッチS16は第4スイッチ、出力端子55に一端がつ
ながったスイッチS16は第3スイッチである。SH3/S
UBT3D回路,SHR3D回路も、各々図31,図32と同様で
ある。
トを示す。
部分は同じ記号で示している。
のあるステージにおいて、前ステージの2つの差動増幅
器と、当該ステージのA/Dコンバータブロック内の一
つの電圧比較器とラダー抵抗とを抽出して、本実施例4
の作用・効果を説明するための図である。同図中、Sは
信号側差動増幅器(第i段目の差動増幅器DIFFi1:i=1〜
3)、Rは基準電圧側差動増幅器(他方の差動増幅器DIF
Fi2)を示している。又、comp2は第(i+1)段目のA/
DコンバータブロックA/D(i+1)D内の電圧比較
器、Rladderは上記A/DコンバータブロックA/D(i
+1)D内のラダー抵抗、RLは信号側及び基準電圧側差動
増幅器(S,R)の負荷抵抗、Rloadはラダー抵抗Rladd
erとレイアウトを同じくする差動増幅器間の特性マッチ
ング用の負荷抵抗、Ccは結合容量、VDDは両差動増幅器
S,Rの駆動電圧、φは各スイッチのクロック信号、φ
バーはクロック信号φの反転クロック信号、ampは電圧
比較器用差動増幅器49の差動アンプである。
増幅器Sの出力電圧であり、ホールド出力を示してお
り、rvinp,rvinnは、それぞれ、その信号側差動増幅器
Sの入力をバイアス電圧Vbに接続したとき、即ち入力
信号をSHi/SUBTiD回路内の結合容量Ccに充電してサンプ
ルしているときの当該差動増幅器Sの出力電圧のプラス
側,マイナス側の電圧である。vrp,vrnは、それぞれ基
準電圧側差動増幅器Rの出力電圧であって、ホールド出
力を示しており、rvrp,rvrnは、それぞれ、その基準電
圧側差動増幅器Rの入力をバイアス電圧Vbに接続した
とき、即ち基準電圧をi番目のステージのSHRiD回路内の
結合容量Ccで充電してサンプルしているときの当該増幅
器Rの出力電圧のプラス側,マイナス側の電圧である。
vzは、電圧比較器用差動増幅器49内の差動アンプamp
の入出力を図36のスイッチS1を介して短絡したとき
の電圧を示す。
して信号側差動増幅器Sに印加される入力電圧のプラス
側,マイナス側を示しており、vrp0,vrn0は、それぞれ
結合容量Ccを介して基準電圧側差動増幅器Rに印加され
る基準電圧のプラス側,マイナス側を示している。
増幅器Sの入力部に接続された2つのスイッチはオン
し、基準電圧側差動増幅器Rの入力部に接続された2つ
のスイッチはオフし、図36のスイッチS1はオンして
いる。クロック信号φがオフのときは、上記とは逆の関
係になる。
4は、前段(i番目のステージ)のSHi/SUBTiD回路が充
電中はSHRiD回路は充電されておらず、SHi/SUBTiDの出
力を入力とする信号側差動増幅器Sはオフセット電圧を
出力し、他方の基準電圧側差動増幅器Rは(基準電圧+
オフセット電圧)を出力しており、SHRiD回路が充電中
はその逆になるという相補的動作に着眼して、オフセッ
ト電圧をキャンセルしようとするものである。
器用差動増幅器49内のスイッチS1がオンになり、そ
のアンプampの入力電圧は電圧vzに固定される。そのと
き、基準電圧側差動増幅器Rの出力は、その入力部に接
続されたスイッチがオフとなるので、ホールド状態にあ
り、その直前にサンプルしていた基準電圧vrp,vrnが出
力されている。同時に、入力信号側差動増幅器Sは、そ
の入力部側のスイッチがオンしているので、サンプル状
態にあるため、その入力部に接続された結合容量Ccは共
にアナログ入力を充電しつつ、差動増幅器Sの出力に
は、差動増幅器Sの入力をバイアス電圧Vbに固定した
場合の電圧rvinp,rvinnが発生している。このとき、差
動増幅器Sの入力端子をバイアス電圧Vbに接続した場
合にその出力側に発生する両電圧rvinp,rvinnは、差動
対を構成するトランジスタのしきい値電圧のミスマッチ
などで同電位とはならず、数mVのずれとして、差動増幅
器のオフセット電圧となる。他方、出力vrp,vrnは、オ
フセット電圧を含んだ基準電圧となっている。
各結合容量63〜66の入力側端子には、これらの出力
vrn,rvinp,rvinn,vrpがそれぞれ印加され、これらの結
合容量63〜66の出力側は、いずれもアンプampの入
出力端を短絡したときの電圧vzで固定されているため、
各結合容量63〜66(Cc)は、それぞれ(vrn-vz),
(rvinp-vz)(rvinn-vz),(vrp-vz)で与えられる電
位差で充電される。
基準電圧側差動増幅器Rはサンプル状態となり、当該差
動増幅器Rは、入力される基準電圧を前段のSHRiD回路
内の結合容量Ccでサンプルしつつ、当該差動増幅器Rの
2入力をバイアス電圧Vbに固定した場合の電圧rvrp,r
vrnを出力している。従って、出力rvrp,rvrnは、差動増
幅器Rのオフセット電圧を与えている。
ド状態となり、直前の位相でサンプルしていたアナログ
入力vinp,vinnを出力している。従って、出力vinp,vinn
は、共に、オフセット電圧を含んだアナログ入力電圧と
なっている。
9内のアンプampのスイッチS1は解放されているの
で、電圧比較器用差動増幅器49の入力端子は、アンプ
ampのゲインの大きな点にバイアスされたまま、フロー
ティング状態にある。
じる電荷再配分によって、アンプampの入力側電圧vxp
は、以下の数1で与えられる。この数1は、クロック信
号φがオンのときの結合容量65,66に蓄えられる電
荷q(数2で与えられる)とクロック信号φバーがオン
のときの結合容量65,66に蓄えられる電荷q’(数
3で与えられる)とを等しいとおくことにより(q=
q')、導出される。
p-rvrp)とによって、両差動増幅器S,Rのオフセット
電圧がキャンセルされている。
圧vxnは、数4で与えられる。マイナス側のノードも
又、同様にオフセット電圧が補正されている。
p,vxnを増幅するため、入力電圧と基準電圧との比較を
行う際、比較器49はそれぞれの差動増幅器S,Rのオ
フセット電圧を補正した状態での上記比較を行うことに
なり、高精度な比較が可能になる。
この原理をA/D2D〜A/D4Dの各A/Dコンバー
タブロックに適用する他、ステージ間に設けたS/H回
路SHRiDやS/H・減算回路SH/SUBTiDにも取り入れて
いる。
ブロックA/D2D〜A/D4Dだけでなく、減算を行
うブロック(SHR2D〜SHR3D,SH2/SUBT2D〜SH3/SUBT3D)
でも、差動増幅器のオフセット電圧を除外して高精度化
を図ることができる。
A/Dコンバータは、パイプライン型A/Dコンバータ
の最終段に、基準電圧側経路と入力信号側経路とを共通
にしたブロックを設けたものであるが、後述するように
最終段だけで並列型A/Dコンバータを形成しても有効
であり、種々の構成例が考えられる。又、最終段のみな
らず、途中の各段においても、本実施例5の技術的思想
は適用可能である。
り、最終段(ここでは4段目)のA/Dコンバータブロ
ックA/D4Eと、その前段の減算ブロックとを示して
いる。この構成例では、前段のSHR3回路とSH3/SUBT3回
路とを1つのSH3/SUBT3E回路で構成し、かつ実施例1
の差動増幅器DIFF31とDIFF32とを2つのMOSトランジ
スタ74,75からなる1つの差動増幅器で形成し、こ
の差動増幅器の2つの出力76,77を入力信号とする
と共に、ラダー抵抗の両端の基準電圧としている。SH3
/SUBT3E回路は、第1スイッチ回路(27,34が入力
する部分)と、第2スイッチ回路(28と33が入力す
る部分)と、2つの結合容量Ccとから成る。入力信号2
7,28が各々第1,第2スイッチに入力して選択・出
力されるときには、それに同期して両結合容量Ccの他端
につながったスイッチがオンし、バイアス電圧Vbが両
結合容量Ccの他端に印加される。
最終段、ここでは4段目のA/DコンバータブロックA
/D4Fとその前段側の減算ブロックとを示している。
この構成例でも、入力信号経路上の差動増幅器(実施例
1のDIFF31)と基準電圧経路上の差動増幅器(実施例1
のDIFF32)とを一つの差動増幅器(74,75)で構成
し、その差動増幅器(74,75)の負荷抵抗で以て4
段目のA/DコンバータブロックA/D4Fのラダー抵
抗を形成することとしている。
ス電圧、基準電圧をそれぞれ印加し、他方の端子を互い
に共通接続した3つのスイッチ手段と、これらのスイッ
チ手段の当該共通接続した他方の端子をその入力側端子
に接続した結合容量とからなる第1の入力回路部と、バ
イアス電圧を印加した3つのスイッチ手段と結合容量と
からなる第2の入力回路部とを有するSH・減算回路SH3/
SUBT3Fを有している。更に、第1の入力回路部の結合容
量の出力側端子と、第2の入力回路部の結合容量の出力
側端子とをそれぞれ2つの入力端子に接続し、負荷抵抗
を、単位抵抗を複数個直列に接続したラダー抵抗で以て
構成した、2つのMOSトランジスタ74,75からな
る差動増幅器を設けている。
抵抗の接続点であるそれぞれのタップに接続し、入力端
子を共通接続して、特定のラダータップに接続した複数
の電圧比較器用差動増幅器49で構成される。
回路である差動増幅器(図37や図38の74,75か
らなるアンプ)を介して電圧比較器(49)列に印加さ
れる各タップ電圧を、そのA/Dコンバータブロックの
差動入力電圧に対して示したものである。
用する事によって、差動増幅器の特性がリニアに変化す
る領域においては、基準タップ電圧の関係は、均等に大
きさが変化したものになり、入力信号はこの基準タップ
電圧のレンジに適合したようになる。
電圧側と入力電圧側の差動増幅器のマッチングをとると
いう必要はなくなり、入力信号と基準電圧のレンジのず
れ、いわゆるオフセットエラーや、ゲインエラーを低減
でき、高精度なA/D変換器、あるいはA/Dコンバー
タブロックを構成できる。
は、図39で示すリニアな領域で使用するA/D変換ブ
ロックを最終段目に用いたパイプライン型A/Dコンバ
ータである。
して図40〜図42に示す。
(74,75)は、NMOSトランジスタで差動対を構
成していたが、これに代えてPMOSトランジスタでそ
の差動増幅器を構成してもよく(図43)、更に、差動
対のMOSトランジスタのソース間に抵抗を挿入したデ
ジェネレーション形の差動増幅器(図44)を用いても
よい。
抗は、実施例5のみならず他の実施例でも受動素子の抵
抗で示しているが、PMOSトランジスタ等の能動素子
でそれを形成しても有効である。
〜実施例3の2段目〜最終段目の各A/Dコンバータブ
ロックにおける接続を行った場合の、基準電圧と入力信
号電圧との関係を、図45に示す。
ージから次のステージに対して入力信号と共に同一の回
路構成を備えた手段を介して基準電圧をも送信している
ので、次のステージのA/Dコンバータブロックへ入力
すべき入力信号を次のステージのA/Dコンバータブロ
ックの入力レンジにまで正確に増幅するための高精度の
増幅器を不要とすることができ、これにより消費電力の
増大化を抑止することが可能となる。
号用S/H・減算手段によって、サンプルした入力信号
とあるステージのA/Dコンバータブロックが出力する
D/A出力との減算結果を入力信号用差動増幅器に入力
しており、上記減算結果はあるステージのA/Dコンバ
ータブロックに入力する信号と比較して十分に小さいレ
ベルにあるので、入力信号用差動増幅器として特に直線
性に優れたものを使用しなくてもよいこととなり、この
点でも消費電力の増大化を抑止することが可能となる。
信号用差動増幅器の負荷と、基準信号用差動増幅器の負
荷とはいずれも抵抗負荷であり、負荷をも含めた整合を
取り易いという効果もある。
相当する基準電圧を次のステージのA/Dコンバータブ
ロックへ送信することができる。
ージについて、従来必要であったアナログ入力信号のS
/H回路を不必要とし、且つ最初のステージで定まった
基準電圧を次の2番目のステージの基準電圧として送信
することが可能になると共に、最初のステージから次の
2番目のステージへの経路上に在る増幅器についてその
直線性を考慮することを不要とできるので、消費電力の
増大を十分に抑止できる。
ージについて従来必要であったアナログ入力信号のS/
H回路を不必要とすることができ、S/H・減算手段に
よって得られた減算結果はアナログ入力信号のレベルと
比較して十分に小さいレベルにあるので、最初のステー
ジと次の2番目のステージとの間の経路上に設けられた
増幅手段として直線性に優れたものを用いなくてもよい
こととなり、これらの点により、消費電力の増大化を抑
止することが可能となる。
ージについて従来必要であったアナログ入力信号のS/
H回路を不必要とした場合において、最初のステージか
ら次の2番目のステージに対して、同一の回路構成を備
えた各手段を介して基準電圧を入力信号と共に送信して
いるので、当該2番目のステージのA/Dコンバータブ
ロックへ入力すべき入力信号を当該2番目のステージの
A/Dコンバータブロックの入力レンジにまで正確に増
幅するための高精度の増幅器を不要とすることができ、
これにより消費電力の増大化を抑止することが可能とな
る。
テージから最終のステージ迄の各ステージに関しても、
当該ステージと次のステージとの間の経路上に設けられ
た各増幅手段としては直線性に優れたものを用いなくて
もよく、しかも、当該ステージで定まった基準電圧を次
のステージの基準電圧として送信することが可能になり
高精度な増幅器を不要とすることができるので、これら
の点により消費電力の増大化をより一層に抑止すること
が可能となる。
新たな結合容量とによってS/H・減算手段とS/H手
段とをそれぞれ容易に実現することが可能となる。
量と更に別の結合容量とによってS/H・減算手段とS
/H手段とをそれぞれ容易に実現することが可能とな
る。
算手段が行うサンプリングと最初のステージのA/Dコ
ンバータブロックの電圧比較器が行うサンプリングとの
間でタイミングのずれが生じるのを完全に防止すること
ができると共に、他のステージの別のS/H・減算手段
が行うサンプリングと当該ステージのA/Dコンバータ
ブロックの別の電圧比較器が行うサンプリングとの間で
タイミングのずれが生じるのをも完全に防止することが
できる。これにより、A/Dコンバータの高精度化を図
ることができる。
テージから次の2番目のステージに対して正確な減算結
果の差動信号を入力信号として入力することが可能とな
り、これにより、A/Dコンバータの高精度化を図るこ
とができる。
テージのA/Dコンバータブロック内の電圧比較器によ
るA/D変換を高精度で行うことが可能となり、A/D
コンバータの高精度化を図ることができる。
側差動増幅器と基準電圧側差動増幅器のそれぞれのオフ
セット電圧を対応するA/Dコンバータブロック内でキ
ャンセルすることが可能となり、A/Dコンバータの高
精度化を図ることができる。
側差動増幅器と基準電圧側差動増幅器のそれぞれのオフ
セット電圧をそれぞれ対応するS/H・減算手段とS/
H手段においてキャンセルすることが可能となり、A/
Dコンバータの高精度化をより一層に図ることができ
る。
側のS/H・減算手段や差動増幅器と基準電圧側のS/
H手段や差動増幅器とを同一の回路で実現することがで
き、A/Dコンバータの高精度化を図ることができる。
/Dコンバータの構成を示す図である。
/Dコンバータの構成を示す図である。
/Dコンバータの構成を示す図である。
/Dコンバータの構成を示す図である。
す図である。
ックの構成を示す図である。
ロックの構成を示す図である。
ロックの構成を示す図である。
減算回路の構成を示す図である。
H回路の構成を示す図である。
/H回路の構成を示す図である。
タの動作を示すタイミングチャートである。
タの動作を示すタイミングチャートである。
タの動作を示すタイミングチャートである。
A/Dコンバータの構成を示す図である。
A/Dコンバータの構成を示す図である。
A/Dコンバータの構成を示す図である。
A/Dコンバータの構成を示す図である。
ロックの構成を示す図である。
ブロックの構成を示す図である。
ブロックの構成を示す図である。
である。
A/Dコンバータに於ける特徴部分の構成を示す図であ
る。
ロックの構成を示す図である。
圧との関係を示す図である。
A/Dコンバータの構成を示す図である。
A/Dコンバータの構成を示す図である。
A/Dコンバータの構成を示す図である。
A/Dコンバータの構成を示す図である。
ブロックの構成を示す図である。
H/減算回路の構成を示す図である。
/H回路の構成を示す図である。
タの動作を示すタイミングチャートである。
タの動作を示すタイミングチャートである。
タの動作を示すタイミングチャートである。
明するための回路図である。
ブロックの構成の一例を示す図である。
ブロックの構成の他の例を示す図である。
に於ける基準電圧と入力信号電圧との関係を示す図であ
る。
タの動作を示すタイミングチャートである。
タの動作を示すタイミングチャートである。
タの動作を示すタイミングチャートである。
ブロックの構成の更に他の例を示す図である。
ブロックの構成の更に他の例を示す図である。
A/Dコンバータブロックに於ける基準電圧と入力信号
電圧との関係を示す図である。
構成を示す図である。
於ける動作を説明するための図である。
タの構成を示す図である。
5,6 基準電圧経路、A/D1,A/D2,A/D
3,A/D4 A/Dコンバータブロック、SHR1,
SHR2,SHR3,SHR4 S/H回路、SH1/
SUBT1,SH2/SUBT2,SH3/SUBT
3,SH4/SUBT4 SH・減算回路、27L ロ
ジック部、Vb バイアス電圧、Vin アナログ入力
信号、VRM 中間基準電圧(基準電圧の中間値)、V
RT 基準電圧の上限値、VRB 基準電圧の下限値、
DIFF11,DIFF12,DIFF21,DIFF
22,DIFF31,DIFF32 差動増幅器、C
c,Cc1,Cc2,Cc3,Cc4結合容量、49
電圧比較器用差動増幅器、60〜63 バイアス電圧供
給経路、S 信号側差動増幅器、R 基準電圧側差動増
幅器、Rladder ラダー抵抗、amp 差動増幅
器、74,75 差動増幅器。
Claims (14)
- 【請求項1】 入力信号を所定のビット数でA/D変換
し且つそのA/D変換結果をD/A変換して出力するA
/Dコンバータブロックを各ステージ毎に有するパイプ
ライン型A/Dコンバータにおいて、 前記入力信号は、差動入力形式の信号として2つの信号
からなり、 最初のステージの次のステージから最終のステージまで
に属する前記A/Dコンバータブロックの各々は、直列
接続された複数の抵抗からなる2つのラダー抵抗を有
し、 前記最初のステージの次のステージから最終のステージ
までに属する、あるステージの前記A/Dコンバータブ
ロックとその次のステージの前記A/Dコンバータブロ
ックとの間の経路に、 前記あるステージの前記A/Dコンバータブロックに入
力する前記入力信号の各々を当該A/Dコンバータブロ
ックと同じタイミングでサンプルし、ホールド時には、
前記あるステージの前記A/Dコンバータブロックが出
力する2つのD/A出力の各々をサンプルした対応する
前記入力信号の各々から減算した結果を出力する入力信
号用S/H・減算手段と、 前記入力信号用S/H・減算手段の2つの出力を差動増
幅して、その2つの出力を前記次のステージの前記A/
Dコンバータブロックの前記入力信号として出力すると
共に、前記2つの出力を前記次のステージの前記A/D
コンバータブロックに於ける一方の前記ラダー抵抗の両
端にそれぞれ印加する入力信号用差動増幅手段と、 前記入力信号用S/H・減算手段と同じ回路定数と同じ
回路構成を備え、且つ前記あるステージの前記A/Dコ
ンバータブロックに於ける前記ラダー抵抗の内で特定の
2つのタップから取り出したタップ電圧の各々をサンプ
ル・ホールドする基準電圧用S/H手段と、 前記基準電圧用S/H手段の2つの出力を差動増幅し
て、その2つの出力を、前記次のステージの前記A/D
コンバータブロックに於ける基準電圧として、前記次の
ステージの前記A/Dコンバータブロックの他方の前記
ラダー抵抗の両端にそれぞれ印加する基準電圧用差動増
幅手段とを設けており、 前記入力信号用S/H・減算手段と前記基準電圧用S/
H手段とは、交互にそのサンプル動作とホールド動作と
を行う、パイプライン型A/Dコンバータ。 - 【請求項2】 請求項1に記載のパイプライン型A/D
コンバータにおいて、 前記特定の2つのタップは、対応する前記タップ電圧と
前記ラダー抵抗の両端にそれぞれ印加される2つの前記
基準電圧の中間値との電位差がそれぞれ+0.5,−
0.5LSBに相当するように選択されている、パイプ
ライン型A/Dコンバータ。 - 【請求項3】 請求項1に記載のパイプライン型A/D
コンバータにおいて、 前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロックは
前記ラダー抵抗に相当する一つの別のラダー抵抗を有し
ており、 前記最初のステージに於ける前記入力信号の一つに対応
するものは、シングルエンドとして入力するアナログ入
力信号であり、 前記最初のステージに於ける前記入力信号の他方に対応
するものは、前記最初のステージの前記A/Dコンバー
タブロック内の前記別のラダー抵抗の両端にそれぞれ印
加される基準電圧上限値と基準電圧下限値との中間値に
等しいDC電圧であり、 前記別のラダー抵抗に於ける特定の2つのタップ電圧と
前記中間値との差はそれぞれ+0.5,−0.5LSB
に相当する電位差であり、 前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロックと
前記2番目のステージの前記A/Dコンバータブロック
との間の経路には、 前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロックに
入力する前記アナログ入力信号と前記DC電圧の各々を
当該A/Dコンバータブロックと同じタイミングでサン
プルし、ホールド時には、前記最初のステージの前記A
/Dコンバータブロックが出力する2つのD/A出力の
各々を対応するサンプル後の前記アナログ入力信号及び
前記DC電圧からそれぞれ減算した結果を出力する別の
入力信号用S/H・減算手段と、 前記別の入力信号用S/H・減算手段の2つの出力を差
動増幅して、その2つの出力を前記2番目のステージの
前記A/Dコンバータブロックの前記入力信号として出
力すると共に、その2つの出力を前記2番目のステージ
の前記A/Dコンバータブロックに於ける前記ラダー抵
抗の両端にそれぞれ印加する別の入力信号用差動増幅手
段と、 前記別の入力信号用S/H・減算手段と同じ回路定数と
同じ回路構成を備え、且つ前記最初のステージの前記A
/Dコンバータブロック内の前記別のラダー抵抗に於け
る前記タップ電圧の各々をサンプル・ホールドする別の
基準電圧用S/H手段と、 前記別の基準電圧用S/H手段の2つの出力を差動増幅
して、その2つの出力を、前記2番目のステージの前記
A/Dコンバータブロックに於ける基準電圧として、前
記2番目のステージの前記A/Dコンバータブロックの
他方の前記ラダー抵抗の両端にそれぞれ印加する別の基
準電圧用差動増幅手段とを設けており、 前記別の入力信号用S/H・減算手段と前記別の基準電
圧用S/H手段とは、交互にそのサンプル動作とホール
ド動作とを行う、パイプライン型A/Dコンバータ。 - 【請求項4】 各ステージ毎に、入力信号を所定のビッ
ト数でA/D変換し且つそのA/D変換結果をD/A変
換して出力するA/Dコンバータブロックを有するパイ
プライン型A/Dコンバータにおいて、 最初のステージの前記A/Dコンバータブロックには、
A/D変換すべきアナログ入力信号が直接に入力してお
り、 前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロック
は、 直列接続された複数の抵抗からなるラダー抵抗と、 前記ラダー抵抗の所定のタップに対応して設けられてお
り、且つ前記アナログ入力信号をあるタイミングでサン
プルして、そのホールド時にサンプルした前記アナログ
入力信号と対応する基準タップ電圧との比較を行う電圧
比較器とを有しており、 前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロックと
次の2番目のステージの前記A/Dコンバータブロック
との間の経路には、 前記アナログ入力信号を前記タイミングでサンプルし
て、そのホールド時にサンプルした前記アナログ入力信
号と前記最初のステージのA/Dコンバータブロックの
D/A出力との減算結果を出力するS/H・減算手段
と、 前記S/H・減算手段の出力を増幅し、当該増幅に基づ
き得られる出力を前記2番目のステージの前記A/Dコ
ンバータブロックの前記入力信号として出力する増幅手
段とを、設けている、パイプライン型A/Dコンバー
タ。 - 【請求項5】 請求項4に記載のパイプライン型A/D
コンバータにおいて、 前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロックと
前記2番目のステージの前記A/Dコンバータブロック
との間の経路には、 前記S/H・減算手段と同一の回路定数と同一の回路構
成とを有し、且つ前記ラダー抵抗に於ける特定の2つの
タップ電圧をそれぞれサンプルして出力するS/H手段
と、 前記S/H手段の各出力を差動増幅して、その2つの出
力をそれぞれ前記2番目のステージの前記A/Dコンバ
ータブロックに於ける基準電圧の上限値及び下限値とし
て出力する基準電圧用差動増幅手段とを更に設けてお
り、 前記S/H・減算手段と前記S/H手段とは、交互にそ
のサンプル動作とホールド動作とを行う、パイプライン
型A/Dコンバータ。 - 【請求項6】 請求項5に記載のパイプライン型A/D
コンバータにおいて、 前記2番目のステージから最終のステージまでの前記A
/Dコンバータブロックの各々について、 当該A/Dコンバータブロックは、 別のラダー抵抗と、 前記別のラダー抵抗の所定のタップに対応して設けられ
ており、且つ当該A/Dコンバータブロックに入力する
前記入力信号を次のあるタイミングでサンプルして、そ
のホールド時にサンプルした前記入力信号と対応する前
記別のラダー抵抗上の基準タップ電圧との比較を行う別
の電圧比較器とを有しており、 当該A/Dコンバータブロックと次のステージの前記A
/Dコンバータブロックとの間の経路には、 前記入力信号を前記次のあるタイミングでサンプルし
て、そのホールド時にサンプルした前記入力信号と当該
A/DコンバータブロックのD/A出力との減算結果を
出力する別のS/H・減算手段と、 前記別のS/H・減算手段の出力を増幅し、当該増幅に
基づき得られる出力を前記次のステージの前記A/Dコ
ンバータブロックの前記入力信号として出力する別の増
幅手段と、 前記別のS/H・減算手段と同一の回路定数と同一の回
路構成とを有し、且つ当該A/Dコンバータブロック内
の前記別のラダー抵抗に於ける特定の2つの前記基準タ
ップ電圧をそれぞれサンプルして出力する別のS/H手
段と、 前記別のS/H手段の各出力を差動増幅して、その2つ
の出力をそれぞれ前記次のステージの前記A/Dコンバ
ータブロック内の前記別のラダー抵抗の両端に印加する
別の基準電圧用差動増幅手段とを設けており、 前記別のS/H・減算手段と前記別のS/H手段とは、
交互にそのサンプル動作とホールド動作とを行う、パイ
プライン型A/Dコンバータ。 - 【請求項7】 請求項6に記載のパイプライン型A/D
コンバータにおいて、 前記S/H・減算手段は、 そのサンプル時には、その一端に前記アナログ入力信号
が印加され且つその他端にバイアス電圧が印加されてお
り、そのホールド時には、前記一端に当該A/Dコンバ
ータブロックの前記D/A出力が印加され且つ前記他端
は前記S/H・減算手段の出力端に接続される、結合容
量を有しており、 前記S/H手段は、 前記結合容量と同じ値を有し、且つそのサンプル時に
は、その一端に前記ラダー抵抗より取り出した前記基準
タップ電圧が印加され且つその他端に前記バイアス電圧
が印加されており、そのホールド時には、前記一端に一
定の電圧値が印加され且つ前記他端は前記S/Hの出力
端に接続される、新たな結合容量を有している、パイプ
ライン型A/Dコンバータ。 - 【請求項8】 請求項7に記載のパイプライン型A/D
コンバータにおいて、 前記別のS/H・減算手段の各々は、 そのサンプル時には、その一端に前記入力信号が印加さ
れ且つその他端に別のバイアス電圧が印加されており、
そのホールド時には、前記一端に当該A/Dコンバータ
ブロックの前記D/A出力が印加され且つ前記他端は前
記別のS/H・減算手段の出力端に接続される、別の結
合容量を有しており、 前記別のS/H手段の各々は、 前記別の結合容量と同じ値を有し、且つそのサンプル時
には、その一端に前記別のラダー抵抗より取り出した前
記基準タップ電圧が印加され且つその他端に前記別のバ
イアス電圧が印加されており、そのホールド時には、前
記一端に別の一定の電圧値が印加され且つ前記他端は前
記別のS/Hの出力端に接続される、更に別の結合容量
を有している、パイプライン型A/Dコンバータ。 - 【請求項9】 請求項8に記載のパイプライン型A/D
コンバータにおいて、 前記S/H・減算手段と前記S/H手段に印加される前
記バイアス電圧は、前記最初のステージの前記A/Dコ
ンバータブロック内の前記電圧比較器のバイアス電圧と
しても印加され、 前記別のS/H・減算手段と前記別のS/H手段に印加
される前記別のバイアス電圧も又、対応する前記A/D
コンバータブロック内の前記別の電圧比較器のバイアス
電圧としても印加される、パイプライン型A/Dコンバ
ータ。 - 【請求項10】 各ステージ毎に、入力信号を所定のビ
ット数でA/D変換し且つそのA/D変換結果をD/A
変換して出力するA/Dコンバータブロックを有するパ
イプライン型A/Dコンバータにおいて、 最初のステージの前記A/Dコンバータブロックには、
A/D変換すべきアナログ入力信号が直接に入力してお
り、 前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロック
は、直列接続された複数の抵抗からなるラダー抵抗を有
しており、 前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロックと
次の2番目のステージの前記A/Dコンバータブロック
との間の経路には、 前記アナログ入力信号を前記最初のステージの前記A/
Dコンバータブロックと同一のタイミングでサンプリン
グし、当該サンプリング時に所定の電圧値を出力してお
り、そのホールド時には前記アナログ入力信号のサンプ
リング値から前記最初のステージの前記A/Dコンバー
タブロックが出力するD/A出力だけ変化した分を前記
所定の電圧値から減算した結果を出力する第1S/H・
減算手段と、 前記ラダー抵抗における特定の2つのタップ電圧を前記
タイミングでサンプリングし、当該サンプリング時に前
記所定の電圧値を出力しており、前記ホールド時には前
記特定の2つのタップ電圧から前記中間基準タップ電圧
を減算した分を前記所定の電圧値から減算した結果を出
力する第2S/H・減算手段と、 前記第1及び第2S/H・減算手段の両出力を入力し
て、前記両出力の差動信号を前記次の2番目のステージ
の前記A/Dコンバータブロックに前記入力信号として
出力する差動増幅手段とを設けた、パイプライン型A/
Dコンバータ。 - 【請求項11】 請求項10に記載のパイプライン型A
/Dコンバータにおいて、 前記最初のステージの前記A/Dコンバータブロック
は、更に、 前記ラダー抵抗の複数のタップ中、前記ビット数に応じ
て定まる所定のタップ毎に設けられた複数の電圧比較器
を有しており、 前記電圧比較器の各々は、 前記アナログ入力信号と前記中間基準タップ電圧との差
分と、前記所定のタップに於ける前記基準タップ電圧と
前記中間基準タップ電圧との差分との大小関係を比較す
る、パイプライン型A/Dコンバータ。 - 【請求項12】 最初のステージの次のステージから最
終のステージ迄に属する各ステージ毎に、当該ステージ
と当該ステージの手前のステージとの間の経路に共に設
けられ且つ互いに相補的に差動動作を行う入力信号用差
動増幅器及び基準電圧用差動増幅器と、前記基準電圧用
差動増幅器の2つの出力をその両端のそれぞれの電圧値
とするラダー抵抗を備え且つ前記入力信号用差動増幅器
が出力する差動形式としての2つの入力信号を所定のビ
ット数でA/D変換してそのA/D変換結果をD/A変
換して出力するA/Dコンバータブロックとを有する、
パイプライン型A/Dコンバータにおいて、 前記A/Dコンバータブロックの各々は、 前記ラダー抵抗の複数のタップ中、前記ビット数に応じ
て定まる所定のタップ毎に、 電圧比較用差動増幅器と、 前記電圧比較用差動増幅器の一方の入力と一方の出力と
の間に設けられ、しかも前記入力信号用差動増幅器が前
記入力信号を出力し且つ前記基準電圧用差動増幅器の2
つの入力端子にバイアス電圧が印加されているときには
オンし、前記基準電圧用差動増幅器が前記2つの出力を
出力し且つ前記入力信号用差動増幅器の2つの入力端子
に前記バイアス電圧が印加されているときにはオフする
第1スイッチと、 前記電圧比較用差動増幅器の他方の入力と他方の出力と
の間に設けられ、しかも前記入力信号用差動増幅器が前
記入力信号を出力し且つ前記基準電圧用差動増幅器の2
つの入力端子にバイアス電圧が印加されているときには
オンし、前記基準電圧用差動増幅器が前記2つの出力を
出力し且つ前記入力信号用差動増幅器の2つの入力端子
に前記バイアス電圧が印加されているときにはオフする
第2スイッチと、 前記電圧比較用差動増幅器の前記一方の入力にその一端
が接続され、前記入力信号用差動増幅器の一方の出力に
その他端が接続された第1結合容量と、 前記電圧比較用差動増幅器の前記一方の入力にその一端
が接続され、前記所定のタップに対応した別の所定のタ
ップにその他端が接続された第2結合容量と、 前記電圧比較用差動増幅器の前記他方の入力にその一端
が接続され、前記所定のタップにその他端が接続された
第3結合容量と、 前記電圧比較用差動増幅器の前記他方の入力にその一端
が接続され、前記入力信号用差動増幅器の他方の出力に
その他端が接続された第4結合容量とを備えており、 前記所定のタップに於ける電圧と中間基準タップ電圧と
の電位差は、前記別の所定のタップに於ける電圧と前記
中間基準タップ電圧との電位差に等しく、 前記中間基準タップ電圧とは、前記ラダー抵抗の両端の
各電圧値の平均値に該当し、 前記第1乃至第4結合容量は同じ容量値を有する、パイ
プライン型A/Dコンバータ。 - 【請求項13】 請求項12に記載のパイプライン型A
/Dコンバータにおいて、 前記ステージの各々について、 前記入力信号用差動増幅器の一方の出力にその一端が接
続され、その他端が当該ステップから次のステップへの
経路上に配設された前記入力信号用差動増幅器の一方の
入力に接続された第5結合容量と、 当該ステップの前記A/Dコンバータブロックの一方の
D/A出力にその一端が接続され、その他端が前記第5
結合容量の前記他端に接続された第6結合容量と、 当該ステップの前記A/Dコンバータブロックの一方の
D/A出力にその一端が接続され、その他端が当該ステ
ップから次のステップへの経路上に配設された前記入力
信号用差動増幅器の他方の入力に接続された第7結合容
量と、 前記入力信号用差動増幅器の他方の出力にその一端が接
続され、その他端が前記記第7結合容量の前記他端に接
続された第8結合容量と、 その一端が前記バイアス電圧を発生させるバイアス電圧
発生回路に接続され、その他端が前記第5結合容量の前
記他端に接続されており、しかも前記入力信号用差動増
幅器が前記入力信号を出力し且つ前記基準電圧用差動増
幅器に前記バイアス電圧が印加されているときにはオン
し、前記基準電圧用差動増幅器が前記2つの出力を出力
し且つ前記入力信号用差動増幅器に前記バイアス電圧が
印加されているときにはオフする第3スイッチと、 その一端が前記バイアス電圧を発生させるバイアス電圧
発生回路に接続され、その他端が前記第7結合容量の前
記他端に接続されており、しかも前記入力信号用差動増
幅器が前記入力信号を出力し且つ前記基準電圧用差動増
幅器に前記バイアス電圧が印加されているときにはオン
し、前記基準電圧用差動増幅器が前記2つの出力を出力
し且つ前記入力信号用差動増幅器に前記バイアス電圧が
印加されているときにはオフする第4スイッチとを備え
ており、 前記第5乃至第8結合容量の各容量値は等しい、パイプ
ライン型A/Dコンバータ。 - 【請求項14】 各ステージ毎に、差動形式の2つの入
力信号を所定のビット数でA/D変換し且つそのA/D
変換結果をD/A変換して出力するA/Dコンバータブ
ロックを有し、当該A/Dコンバータブロック内のラダ
ー抵抗の特定の2点の基準タップ電圧を次のステージに
基準電圧として送信するパイプライン型A/Dコンバー
タにおいて、 最終のステージの手前のステージから前記最終のステー
ジへの経路間に、 前記最終のステージの手前のステージから送信される前
記入力信号の一方と、前記最終のステージの手前のステ
ージから前記A/Dコンバータブロックが出力する2つ
のD/A出力信号と、バイアス電圧と、前記基準タップ
電圧の一方とを選択的に出力する第1スイッチと、 前記最終のステージの手前のステージから送信される前
記入力信号の他方と、前記最終のステージの手前のステ
ージから前記A/Dコンバータブロックが出力する2つ
のD/A出力信号と、バイアス電圧と、前記基準タップ
電圧の他方とを選択的に出力する第2スイッチと、 前記第1スイッチの出力にその一端が接続され、前記第
1スイッチから前記入力信号の一方が出力されるのに同
期してその他端には前記バイアス電圧が印加される結合
容量と、 前記第2スイッチの出力にその一端が接続され、前記第
2スイッチから前記入力信号の他方が出力されるのに同
期してその他端には前記バイアス電圧が印加される別の
結合容量と、 前記結合容量の他端にその入力の一方が接続され、前記
別の結合容量の他端にその入力の他方が接続されてお
り、その2つの出力が前記最終のステージの前記A/D
コンバータブロックの前記入力信号として印加される差
動増幅器とを、備えたパイプライン型A/Dコンバー
タ。
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