JP2007034128A - トナー粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水系媒体中で生成されたトナー粒子を含有するスラリーを脱泡処理した後に、濾過手段により脱水、洗浄を行うことを特徴とするトナー粒子の製造方法。
【選択図】図1
Description
例えば、媒体が水系媒体の場合、一般に極性の高い極性樹脂や荷電制御剤は、トナー表面近傍に局在化しやすくなる。その結果として粉砕トナーと比較して、非常に少量の荷電制御剤で、均一で高い帯電性をトナーに付与出来るが、荷電制御剤のような極性の高い材料は、極一部ではあるが、水系媒体中へ溶解してしまうものもある。そのため、重合反応終了後の媒体をろ過する工程において、非常に注意を払う必要がある。
即ち、如何に効率良く各トナー粒子の表面を均一に洗浄するかということが重要である。
本発明のさらなる目的は、泡を含有するスラリーを効率的且つ確実に脱泡できるトナーの新たな製造方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、帯電量分布が均一で画像特性に優れるトナー粒子を提供することである。
0.75≦A1
を満たすように処理を行う工程であることを特徴とする(1)に記載のトナー粒子の製造方法;
0.85≦A1
を満たすように処理を行う工程であることを特徴とする(1)に記載のトナー粒子の製造方法;
0.86≦A2
を満たすように処理を行う工程であることを特徴とする(1)に記載のトナー粒子の製造方法;
0.98≦A2
を満たすように処理を行う工程であることを特徴とする(1)に記載のトナー粒子の製造方法;
該脱泡処理が、下記関係
1.05 ≦ A/C ≦ 3.00
を満たすように処理を行う工程であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法;
また、本発明においては、洗浄性の向上により、帯電量分布が均一で画像特性に優れるトナー粒子を提供することが可能である。
更に、本発明においては、脱水性、脱液性および洗浄性の良化により、脱水・洗浄工程の生産効率を大幅に向上させることが可能である。
本発明における脱泡の手段としては、I.加圧脱泡、II.減圧脱泡、III.遠心脱泡、IV.超音波を用いた脱泡、V.サイクロン方式による脱泡、さらにI〜IVの組合わせなどの何れの脱泡方式を用いることができる。
その中でも特に本発明においては、脱泡効率の観点から、II.減圧による脱泡を用いるのが好ましい。
また、減圧による脱泡に関しては、薄膜を形成しつつ脱泡処理を行う装置を用いることがより好ましい。
脱泡機1を示す図面としては、図1であり、脱泡機2を示す図面としては、図2である。
図1は、回転板よりスラリーを噴霧するタイプの減圧式の脱泡機1の断面図を示す。
図2は、回転容器にスラリーを薄膜状に広がるように供給するタイプの減圧式の脱泡機2の断面図を示す。
1.05 ≦ A/C ≦ 3.00
の範囲内になるように脱泡することが好ましい。さらに、A/Cは
1.30≦ A/C ≦2.50
の範囲内にすることがより好ましい。
また、嵩密度(g/l)は、1リッターのメスシリンダーにスラリーを投入し、質量を測定することにより決定している。
更に、本発明においては、脱泡処理前のトナー粒子含有スラリー中のトナー粒子の濃度が10乃至45質量%の範囲内であることが好ましい。トナー粒子の濃度が45質量%を超えると脱泡機内でのトナー粒子の堆積が生じ、収率が低下するだけでなく、スラリーの流れを妨げ、脱泡作用を低下させる場合がある。特に、薄膜を形成しながら脱泡を行う場合はこのような不都合が特に顕著である。また、トナー粒子の濃度が10質量%より小さい場合、スラリー粘度が低く、流動性が高いため、脱泡処理後のスラリーを慎重に取扱わないと、再発泡する可能性がある。
本発明における脱水、洗浄の手段としては、連続式ベルトフィルター、フィルタープレス、遠心分離方式のろ過機をはじめ、様々な脱水、洗浄手段を用いることが可能であり、前述の脱泡手段により洗浄性の向上・生産効率の向上等の効果を得ることができる。
ベルトフィルターは、ケーキにまんべんなく洗浄水を降りかけることができるので、フィルタープレスに比して均一洗浄性に優れ、同一処理能力で装置の大きさを比較するとフィルタープレスより小さいという利点がある。
本発明によって得られるトナーは、水系媒体中で製造されたトナー粒子を含有するものである。該トナー粒子は、樹脂、着色剤、離型剤、及び荷電制御剤を必要に応じて含有するものである。さらに、トナーとしては、トナー粒子に対して無機微粒子や有機微粒子等で構成される外添剤を添加してもよい。
本発明に好適に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。前記ビニル系重合性単量体としては、単官能性重合性単量体又は多官能性重合性単量体を使用することができる。
Rm SiYn
[式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1〜3の整数を示し、Yはアルキル基、ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基の如き炭化水素基を示し、nは1〜3の整数を示す。]で示されるものである。例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピリトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
洗浄状態は、残存する分散安定剤量によって評価した。残存分散安定剤量については、蛍光X線分析装置(RIX3000)を用いて定量分析した。
乾燥後に得られたトナー粒子(非磁性トナー粒子)100質量部と、個数平均一次粒径9nmのシリカにヘキサメチルジシラザンで処理をした後シリコーンオイルで処理し、処理後のBET値が200m2/gの疎水性シリカ3質量部を外添してトナーとした。このトナーを用いて、画像形成装置としてキャノン製フルカラープリンターLBP−2040を使用し、評価を行った。
カブリ(反射率)(%)=標準紙上の反射率(%)−サンプル非画像部の反射率(%)
なお、カブリの評価は以下に示す基準で表した:
A:非常に良好(1.5%未満)
B:良好(1.5%以上乃至2.5%未満)
C:普通(2.5%以上乃至4.0%未満)
D:悪い(4.0%以上)
本発明のトナーの水分率の測定は、MA40電子水分計(ザルトリウス社製)で105℃における加熱減量法によって求めた。
トナーの粒度分布は、コールターマルチサイザーを用いて測定を行った。
コールターマルチサイザー(コールター社製)は、個数平均分布、体積平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続して電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
図3に示す態様のろ過機を用いる場合、真空トレイ4上のケーキ形成ゾーンにおいて、ケーキが形成され、水が濾別されるまでの時間を目視で確認した。
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄元素に対してl.0〜1.1当量の苛性ソーダ溶液、鉄元素に対しリン元素換算で0.3質量%のヘキサメタ燐酸ソーダ、鉄元素に対して珪素元素換算で1.2質量%の珪酸ソーダを混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。この水溶液をpH8に維持しながら、空気を吹き込み、85℃で酸化反応を行い、種晶を生成させるスラリー液を調製した。
次いで、このスラリー液に当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)に対し0.9〜1.2当量となるよう硫酸第一鉄水溶液を加えた後、スラリー液をpH7.6に維持して、空気を吹込みながら酸化反応を進め、磁性酸化鉄を含むスラリー液を得た。スラリー液を濾過、洗浄した後、この含水スラリー液を一旦取り出した。この時、含水サンプルを少量採取し、含水量を計っておいた。次に、この含水サンプルを乾燥せずに別の水系媒体中に投入し、攪拌すると共にスラリーを循環させながらピンミルにて十分に再分散させ、再分散液のpHを約4.8に調製し、十分攪拌しながらn−ヘキシルトリメトキシシランカップリング剤を磁性酸化鉄に対し1.5質量部(磁性酸化鉄の量は含水サンプルから含水量を引いた値として計算した)添加し、加水分解を行った。その後、攪拌を十分行うと共にスラリーを循環させながらピンミルにて分散を行い、分散液のpHを8.9に調整して縮合反応を行い、カップリング処理を行った。生成した疎水性磁性粉体をドラムフィルターにてろ過し、十分に洗浄した後に70℃で1時間、80℃で30分乾燥し、得られた粒子を解砕処理して平均粒径が0.20μmの磁性粉体1を得た。
イオン交換水710質量部に0.1mol/l−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、この水溶液を60℃に加温した後、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて3,500rpmで撹拌した。この水溶液に1.0mol/l−CaCl2水溶液68質量部を添加し、Ca3(PO4)2を含む水系媒体を得た。
・スチレン単量体 165質量部
・n−ブチルアクリレート単量体 35質量部
・飽和ポリエステル樹脂 20質量部
<プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)とテレフタル酸
との重縮合物(重合モル比10:12)、Tg=68℃、Mw=10000、
Mw/Mn=5.12>
・C.I.ピグメントブルー15:3 10質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物 1質量部
(ボントロンE-88 / オリエント化学工業社製)
・ポリエチレンワックス 6質量部
(Mn=850 、融点:107℃ 、25℃における針入度:1 )
本体容量 : 10l
回転板の周速 : 17m/s
スラリー供給量: 180l/hr
減圧度 : 20kPa
ろ過面積 : 0.02m2
スラリー供給量 : 180kg/hr
処理時間 : 処理時間/移動時間 120sec/20sec
減圧度 : 40kPa
ケーキ洗浄液10a : 酸性水(pH1) 供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10b : 純水(pH6) 供給スラリー中の固形分の3倍量
尚、本実施例ではケーキ洗浄装置7cは使用しなかった。
結果を表1に示す。
脱泡機の回転板の周速が2.0m/s 、減圧度が40kPaであること以外は、実施例1と同様の成分及び製造条件でトナーを作成した。
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は0.75kg/lであった。
また、ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
脱泡機の回転板の周速が2.5m/s、減圧度が50kPaであること以外は、実施例1と同様の成分及び製造条件でトナーを作成した。
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は0.85kg/lであった。
また、ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
希塩酸を添加してpHを2に調整し、パドル翼にて十分に攪拌を行いながら、7hr処理を行うこと以外は、実施例1と同様の成分及び製造条件でトナーを作成した。
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.34kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は0.98kg/lであった。
また、ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
脱泡機の回転板を回転させず、且つ減圧度が70kPaであること以外は、実施例1と同様の成分及び製造条件でトナーを作成した。
尚、脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は0.71kg/lであった。
また、ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
脱泡機の減圧度が5kPaであること以外は、実施例1と同様の成分及び製造条件でトナーを作成した。
尚、脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は0.99kg/lであった。
しかしながら、本実施例では脱泡終了後のスラリーを平均供給量として180kg/hrの量を連続的にろ過機へ供給を行ったが、供給が安定せずに、ろ過機においてむらのあるケーキとなってしまった。
ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
脱泡機の減圧度が50kPaであること以外は、実施例1と同様の成分及び製造条件でトナーを作成した。
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は0.83kg/lであった。
ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
イオン交換水710質量部に0.1mol/l−Na3PO4水溶液450質量部を投入しこの水溶液を60℃に加温した後、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて3,500rpmで撹拌した。この水溶液に1.0mol/l−CaCl2水溶液68質量部を添加し、Ca3(PO4)2を含む水系媒体を得た。
その後、分散質系として、
・スチレン単量体 165質量部
・n−ブチルアクリレート単量体 35質量部
・飽和ポリエステル樹脂 20質量部
<プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)とテレフタル酸
との重縮合物(重合モル比10:12)、Tg=68℃、Mw=10000、
Mw/Mn=5.12>
・C.I.ピグメントブルー15:3 10質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物 1質量部
(ボントロンE-88 / オリエント化学工業社製)
・ポリエチレンワックス 6質量部
( Mn:850 、融点:107℃ 、25℃における針入度:1 )
また、脱水、洗浄工程は、実施例1と同様の方法に従って行いトナーを得た。
ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
重合を10hr継続させた後に、95℃に加熱し、減圧下で蒸留を行い920質量部の水を留去すること以外は、実施例1と同様の成分、製造方法でトナーを作成した。
蒸留後に得られたスラリー中のトナー粒子の重量平均径は、6.8μmであった。
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.50kg/lであり、脱泡終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は0.94kg/lであった。
また、脱泡処理終了後に脱泡機を分解・清掃すると、トナー粒子の付着・堆積が観察された。ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
図3に示すベルトフィルターの代わりに図4に示すフィルタープレスを用いる以外は、実施例1と同様の成分・製造条件でトナーを作成した。
尚、フィルタープレスの洗浄条件は以下のとおりである:
ケーキ洗浄液1:ろ布洗浄排液を再利用して正洗浄(pH5)
:供給スラリー中の固形分の2倍量
ケーキ洗浄液2:純水を用いて逆洗浄(pH6)
:供給スラリー中の固形分の5倍量
ろ布洗浄液 :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の4倍量を2バッチ毎に実施
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は1.0kg/lであった。
また、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
図2に示す態様の脱泡機を用いること以外は、実施例1と同様の成分・製造方法でトナーを作成した。
尚、図2に示す脱泡機の条件は以下のとおりである:
回転容器の回転数: 2000rpm
スラリー供給量: 2000kg/hr
減圧度 : 5kPa
また、脱泡機より排出されたスラリーは、クッションタンクに溜められた後に、ポンプにより180kg/hrの条件で連続的に図3のスラリー送液口へ供給をおこなった。
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は1.01kg/lであった。
また、ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
減圧度を60kPaにすること以外は、実施例11と同様の成分・製造方法でトナーを作成した。
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は0.85kg/lであった。
また、ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
希塩酸を添加してpHを2に調整し、パドル翼にて十分に攪拌を行いながら、7hr処理を行うこと以外は、実施例11と同様の成分及び製造条件でトナーを作成した。
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.34kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は1.0kg/lであった。
また、ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
図3に示すベルトフィルターの代わりに図4に示すフィルタープレスを用いる以外は、実施例11と同様の成分・製造条件でトナーを作成した。
尚、フィルタープレスの洗浄条件は以下のとおりである:
ケーキ洗浄液1:ろ布洗浄排液を再利用して正洗浄(pH5)
:供給スラリー中の固形分の2倍量
ケーキ洗浄液2:純水を用いて逆洗浄(pH6)
:供給スラリー中の固形分の5倍量
ろ布洗浄液 :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の4倍量を2バッチ毎に実施
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は1.01kg/lであった。
また、ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
ドレンネジベルト方式のベルトフィルター(住友重機械工業社製、イーグルフィルター)を用いて脱水・洗浄を行うこと以外は、実施例1と同様の成分、製造方法でトナーを作成した。
尚、イーグルフィルターの製造条件は以下のとおりである:
ろ過面積 :0.1m2
スラリー供給量:180kg/hr
ベルトスピード:0.35m/min
洗浄水の量 :20kg/hr
真空度 :45kPa
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡が終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は1.0kg/lであった。
また、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
遠心脱泡装置((株)日石三菱製バブシャット)を用いて脱泡処理を行い、処理後のスラリーをクッションタンクに受けた後に、180kg/hrの条件でろ過機へ供給すること以外は、実施例1と同様の成分・製造方法でトナーを作成した。
脱泡処理前のトナースラリーの嵩密度は0.65kg/lであり、脱泡終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は0.79kg/lであった。
また、ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
イオン交換水710質量部に0.1mol/l−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、この水溶液を60℃に加温した後、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて3,500rpmで撹拌した。この水溶液に1.0mol/l−CaCl2水溶液68質量部を添加し、Ca3(PO4)2を含む水系媒体を得た。
その後、分散質系として、
・スチレン単量体 165質量部
・n−ブチルアクリレート単量体 35質量部
・飽和ポリエステル樹脂 20質量部
<プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)とテレフタル酸
との重縮合物(重合モル比10:12)、Tg=68℃、Mw=10000、
Mw/Mn=5.12>
・磁性粉体1 180質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物 1質量部
(ボントロンE-88 / オリエント化学工業社製)
・ポリエチレンワックス 6質量部
( Mn:850 、融点:107℃ 、25℃における針入度:1 )
上記処方を60℃に加温し、30分間溶解混合した。
上記磁性体含有重合性単量体組成物を前記水系分散媒中に投入し、回転数を維持しつつ15分間造粒した。その後、高速撹拌機からプロペラ撹拌羽根に撹拌機を変え、この反応液の内温を80℃に昇温させ50rpmで重合を10時間継続させた。重合後に得られたスラリー中のトナー粒子の重量平均径を測定したところ、7.2μmであった。その後、スラリーを冷却し、希塩酸を添加し、パドル翼で十分に攪拌を行いながら、pHを2に調整し、Ca3(PO4)2を4hr溶解させた。得られたトナースラリーの嵩密度は0.70kg/lであった。 以降は、実施例1と同様の方法でトナーを作成した。
脱泡終了後にろ過機へ供給されるスラリーの嵩密度は1.12kg/lであった。
ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
(比較例1)
脱泡処理を実施しないこと以外は、実施例1と同様の成分・製造方法でトナーを作成した。ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
脱泡処理を実施しないこと以外は、実施例10と同様の成分・製造方法でトナーを作成した。ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
脱泡処理を実施しないこと以外は、実施例15と同様の成分・製造方法でトナーを作成した。ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
脱泡処理を実施しないこと以外は、実施例17と同様の成分・製造方法でトナーを作成した。ろ過機におけるケーキ形成時間、得られたトナーの含水率、洗浄状態の評価結果、カブリの評価結果を表1に示す。
2.スラリー
3.ろ布
4.4a、4b、4c :真空トレイ
5.送液口
6.ケーキ
7a、7b、7c : ケーキ洗浄装置
8. ろ布洗浄装置
9.トレイ
10a、10b、10c : ケーキ洗浄液
11.ろ液
11a、11b、11c :ケーキ洗浄排水
12.ろ布洗浄液
13.ろ布洗浄排液
14.吸引口
15.シャフト
16.流入経路
17.ベッセル(脱泡機1)
18.回転板
19.パンチングプレート
20.フィルター
21.排出ポンプ
22.モーター
23.真空ポンプ
24.ベッセル(脱泡機2)
25.回転容器
26.スラリー排出口
27.スラリー吸引口
28.薄膜分散領域
Claims (13)
- 水系媒体中で生成されたトナー粒子を含有するスラリーを脱泡処理した後に、脱水、洗浄を行うことを特徴とするトナー粒子の製造方法。
- 前記トナー粒子が非磁性トナー粒子であり、脱泡処理後のトナー粒子含有スラリーの嵩密度をA1(kg/l)とした時、該脱泡処理が、下記関係
0.75≦A1
を満たすように処理を行う工程であることを特徴とする請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。 - 前記トナー粒子が非磁性トナー粒子であり、脱泡処理後のトナー粒子含有スラリーの嵩密度をA1(kg/l)とした時、該脱泡処理が、下記関係
0.85≦A1
を満たすように処理を行う工程であることを特徴とする請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。 - 前記トナー粒子が磁性トナー粒子であり、脱泡処理後のトナー粒子含有スラリーの嵩密度をA2(kg/l)とした時、該脱泡処理が、下記関係
0.86≦A2
を満たすように処理を行う工程であることを特徴とする請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。 - 前記トナー粒子が磁性トナー粒子であり、脱泡処理後のトナー粒子含有スラリーの嵩密度をA2(kg/l)とした時、該脱泡処理が、下記関係
0.98≦A2
を満たすように処理を行う工程であることを特徴とする請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。 - 脱泡処理前のトナー粒子含有スラリーの嵩密度をC(kg/l)、脱泡処理後のトナー粒子含有スラリーの嵩密度をA(kg/l)とした時、前記脱泡処理が、下記関係
1.05 ≦ A/C ≦ 3.00
を満たすように処理を行う工程であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。 - 前記脱泡処理が、減圧可能な容器にトナー粒子含有スラリーを供給し、減圧処理を行う工程であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記減圧処理が、5乃至50kPaの減圧条件下において行われることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
- 脱泡処理前のトナー粒子含有スラリー中の前記トナー粒子の濃度が10乃至45質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記水系媒体中で生成されたトナー粒子を含有するスラリーをpH0.5乃至4.0の範囲内で酸処理した後に、脱泡処理を行うことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記脱水、洗浄を行う手段が真空式のベルトフィルターであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記ベルトフィルターが濾布間欠運動型のベルトフィルターであることを特徴とする請求項11に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記脱水、洗浄を行う手段がフィルタープレスであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
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