JP2007025655A - トナーの製造方法、およびトナー - Google Patents

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Abstract

【課題】酸性基を有する樹脂を含む油相を塩基の存在下で水性分散媒中に分散させることによって球状トナーを製造する方法において、帯電性の高い正帯電性のトナー粒子を製造できるようにすること。
【解決手段】酸性基を有する樹脂と、第1の溶剤と、正帯電性の荷電制御剤と、着色剤とを含む油相を、塩基の存在下で水性分散媒中に分散させることによって球状の液滴を作成し、その液滴から溶媒を除去することにより、液滴を固体粒子化する。こうして得られた固体粒子を第2の溶剤で洗浄する。第2の溶剤は、樹脂を溶解せず荷電制御剤を溶解する溶剤、例えばアルコールが選ばれ、これにより、固体粒子内部の荷電制御剤を固体粒子表層へと溶出させ、固体粒子の正帯電性を改善する。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸性基を有する樹脂を含む油相を塩基の存在下で水性分散媒中に分散させることによって球状トナーを製造する方法に関するものであり、特に帯電性の高い正帯電性のトナー粒子を製造する方法に関する。
従来、トナーの製造方法としては、粉砕法、懸濁重合法、溶解懸濁法などが知られている。しかし、粉砕法には、球状粒子を得ることが困難であるという欠点がある。また、懸濁重合法の場合は、モノマーの重合によりトナー粒子を得ることから、所期のトナー粒子の他に、重合度の低い低分子量成分も生成するため、その分だけ収率が低くなり、また、低分子量成分の回収や廃棄にもコストがかかるという問題がある。さらに、溶解懸濁法の場合は、樹脂を保持した液滴状態を安定化するために乳化剤を使用するので、乳化剤をトナー粒子から除去するために何度も洗浄を繰り返す必要があり、洗浄によって除去しきれない乳化剤が残留するとトナーの物性に悪影響を及ぼすこともあった。
一方、下記特許文献1には、酸性基を有する樹脂と、この樹脂を溶解可能な疎水性の溶剤と、着色剤とを含有する疎水性液状組成物を、塩基の存在下で水性分散媒中に分散させて液滴化し、この液滴から溶剤を除去することにより、液滴を固化させて球状のトナー粒子を得る方法が提案されている。この製法において、上記疎水性液状組成物は、水性分散媒中において樹脂の有する酸性基が塩基によって中和されてイオン化するため、このイオン化した部分の親水性が高くなり、水性分散媒中では、表面が親水性で内部が疎水性の液滴となって自己分散する。そのため、乳化剤を使用しなくても、安定な球状の液滴を得ることができ、加熱等によって液滴から溶剤を除去すれば、球状のトナー粒子を得ることができる。
したがって、下記特許文献1の製法であれば、粉砕法での製造が困難な球状粒子を得ることができ、また、懸濁重合法のような低分子量成分は生成せず、さらに、溶解懸濁法のように乳化剤を使用しなくても良い、といった利点がある。
特開平10−319639号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の製法にも、未だ改善の余地があり、具体的には、正帯電性のトナーを得ることが難しい、という欠点があった。
より詳しく説明すると、一般に、トナーは、正帯電性のものと負帯電性のものとに大別することができ、トナーの製造時に正帯電性の荷電制御剤を添加することにより、正帯電性のトナーを得ることができる。
しかし、上記特許文献1に記載の製法の場合、単に正帯電性の荷電制御剤を添加するだけでは十分に帯電量を高くすることができない、という欠点があり、これが原因で、いわゆる「かぶり」が発生しやすくなる等、最終的に得られるトナー画像の画質に悪影響を及ぼすことがあった。
また、この種のトナーには、流動性を高めるためにシリカなどの外添剤が加えられることがあるが、シリカ等の外添剤を加えた場合には、上記のような帯電量の低下傾向がさらに顕著に現れるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、酸性基を有する樹脂を含む油相を塩基の存在下で水性分散媒中に分散させることによって球状トナーを製造する方法において、帯電性の高い正帯電性のトナー粒子を製造できるようにすることにある。
以下、本発明の構成について説明する。
本発明の第1の態様に従えば、酸性基を有する樹脂、前記樹脂を溶解可能な疎水性の第1の溶剤、着色剤、および正帯電性の荷電制御剤を含む液滴と、前記液滴を分散させる水性分散媒とを有するエマルションを形成する工程と、前記エマルション中の前記液滴から前記第1の溶剤を除去することにより、前記液滴を固化させてなる固体粒子を形成する工程と、前記樹脂を溶解せず前記荷電制御剤を溶解可能な第2の溶剤で、前記固体粒子を洗浄する工程とを備えているトナーの製造方法が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、カルボキシル基を末端に有する樹脂、前記樹脂を溶解可能な疎水性の第1の溶剤、着色剤、および正帯電性の荷電制御剤を含む液滴と、前記液滴を分散させる水性分散媒とを有するエマルションを形成する工程と、前記エマルション中の前記液滴から前記第1の溶剤を除去することにより、前記液滴を固化させてなる固体粒子を形成する工程と、前記樹脂を溶解せず前記荷電制御剤を溶解可能な第2の溶剤で、前記固体粒子を洗浄する工程とを備えているトナーの製造方法が提供される。
本発明のトナーの製造方法において、前記エマルションを形成する工程は、前記酸性基を塩基によって中和することを含んでもよい。
本発明のトナーの製造方法において、前記固体粒子を形成した後、前記第2の溶剤で前記固体粒子を洗浄する前に、前記固体粒子を酸で洗浄することを含んでもよい。
本発明のトナーの製造方法において、前記固体粒子を前記第2の溶剤で洗浄する工程の後に、シリカを外添することを含んでもよい。
本発明のトナーの製造方法において、前記荷電制御剤は、ニグロシン系荷電制御剤、トリフェニルメタン系荷電制御剤、および4級アンモニウム塩系荷電制御剤の中から選ばれる少なくとも1種であり、前記第2の溶剤は、炭素数1〜3のアルコールであってもよい。
本発明のトナーの製造方法において、前記アルコールは、メタノールであってもよい。
本発明のトナーの製造方法において、前記荷電制御剤は、ニグロシン系荷電制御剤、またはトリフェニルメタン系荷電制御剤であり、前記第2の溶剤は、メタノールであってもよい。
本発明のトナーの製造方法において、前記樹脂は、ポリエステル樹脂、またはスチレンアクリル樹脂のポリエステル変性樹脂であってもよい。
本発明の第3の態様に従えば、正帯電性の荷電制御剤を含む固体粒子を形成する第1の工程と、前記正帯電性の荷電制御剤を溶解可能な溶剤で前記固体粒子を洗浄する第2の工程とを備えているトナーの製造方法が提供される。
本発明のトナーの製造方法において、前記正帯電性の荷電制御剤は、ニグロシン系荷電制御剤、またはトリフェニルメタン系荷電制御剤であり、前記溶剤は、メタノールであってもよい。
本発明のトナーの製造方法において、前記固体粒子がさらに樹脂、および着色剤を含んでもよい。
以下、本発明の好ましい構成について、さらに詳しく説明する。
本発明において、酸性基を有する樹脂は、酸性基が塩基によって中和されることでイオン化し、これにより、乳化剤等を使用することなく、水性分散媒中に安定して自己分散可能な樹脂である。具体的には、酸性基を有する重合性単量体類を重合させてなる樹脂、あるいは、酸性基を有する重合性単量体類および酸性基を有しない重合性単量体類を共重合させてなる樹脂などを任意に利用することができ、例えば、酸性基を有するポリエステル樹脂や、スチレンアクリル樹脂などを利用すると好適である。
樹脂を溶解可能な疎水性の第1の溶剤は、選定された樹脂との関係でその樹脂を溶解可能なものである。また、第1の溶剤は、水性分散媒中において油相を形成する程度の疎水性を持つものである。ただし、水性分散媒中において実質的に油相を形成するものであれば、水性分散媒に対する溶解度が0(ゼロ)である必要はない。このような第1の溶剤の具体例としては、例えば、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、ベンゼンなどを挙げることができる。
着色剤は、トナー粒子の色を決める成分であり、トナー材料として公知の各種染料や顔料を用いることができる。より具体的には、例えば、亜鉛黄、黄色酸化鉄、ハンザイエロー、ジスアゾイエロー、キノリンイエロー、パーマネントイエロー、パーマネントレッド、べんがら、リソールレッド、ピラゾロンレッド、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、ブリリアントカーミン3B、紺青、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニン、酸化チタン、カーボンブラックなどの各種顔料類ないし油溶性染料類を用いることができる。
正帯電性の荷電制御剤は、トナー粒子に正帯電性を付与するために添加される成分であり、より具体的には、ニグロシン系荷電制御剤、トリフェニルメタン系荷電制御剤、および4級アンモニウム塩系荷電制御剤の中から選ばれる少なくとも1種であると望ましい。これらの荷電制御剤には、有色のもの無色のものがあるので、着色剤との関係で、最終的なトナーの発色を阻害しない適切な色味のものが選ばれる。例えば、黒色トナーの場合であれば、荷電制御剤が有色であっても実質的に影響しないので、ニグロシン系、トリフェニルメタン系、4級アンモニウム塩系のどれを利用してもよいが、カラートナーの場合は、4級アンモニウム塩系が好適である。
塩基は、水溶液が塩基性を示すようなものであれば何でもよく、例えば、アルカリ金属の水酸化物等を用いることができ、水性分散媒は、通常は水でよい。
そして、最初の工程では、上記酸性基を有する樹脂、第1の溶剤、着色剤、および荷電制御剤を含む液滴と、それを分散させている水性分散媒とからできているエマルションが形成される。また、この工程は、前記酸性基を塩基によって中和する工程を含んでもよい。このようなエマルションは、例えば、油相となる成分(樹脂、第1の溶剤、着色剤、および荷電制御剤)と水相となる成分(水性分散媒)とを攪拌、混合しながら、その系内に塩基を加えても形成できるし、油相となる成分に塩基を加えて攪拌、混合した後、その系内に水相となる成分を加えても形成できる。あるいは、水相となる成分に塩基を加えて攪拌、混合した後、その系内に油相となる成分を加えても形成できる。さらに、油相となる成分の添加、混合順序も任意であり、油相となる成分の一部を水相となる成分と混合した後、その系内に油相となる成分の残りの一部を添加しても構わない。つまり、上記「酸性基を有する樹脂、第1の溶剤、着色剤、および荷電制御剤を含む液滴と、それを分散させている水性分散媒とからできているエマルション」は、各成分の添加順序を厳密に決めなくても形成することができる。
こうしてエマルションの形成工程を終えたら、次の工程では、エマルション中の液滴から第1の溶剤を除去することにより、液滴を固化させてなる固体粒子を形成する。第1の溶剤を除去する方法は、例えば、加熱により液滴の温度を上昇させる方法や、減圧による方法、あるいはこれら加熱および減圧を併用する方法等により、第1の溶剤を気化させればよい。
固体粒子を形成した後、次の工程では、そのまま第2の溶剤で固体粒子を洗浄するか、あるいは、固体粒子を酸で洗浄してから、第2の溶剤で固体粒子を洗浄する。すなわち、第2の溶剤で固体粒子を洗浄する工程は必須であるが、その工程の前に、固体粒子を酸で洗浄する工程を入れるか否かは任意である。
固体粒子を酸で洗浄する場合、酸としては、塩基によって中和された酸性基を元の酸性基に戻すこと(逆中和)ができる程度の強さを持ち、且つ、他の成分に悪影響を与えない酸が用いられる。このような酸の具体例としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等を挙げることができ、必要があれば、これらの酸を適宜希釈して利用すればよい。この酸処理工程を入れない場合は、最終的に製造されるトナー粒子表面の酸性基は塩の形態のままとなるため、これが原因で吸湿性が高くなる傾向がある。したがって、トナーの吸湿性が問題にならない場合は、上記酸処理工程を省いてもよく、トナーの吸湿性が問題となる場合は、上記酸処理工程を入れることが望ましい。
第2の溶剤で固体粒子を洗浄する工程は、本発明における最も特徴的な工程である。この洗浄工程では、第2の溶剤として、前工程で得た固体粒子中の樹脂を溶解せず荷電制御剤を溶解可能な溶剤が用いられる。ただし、ここでいう「固体粒子中の樹脂を溶解せず」とは、固体粒子の洗浄前後で固体粒子の形態変化が生じるほど樹脂が溶解しないことを意味しており、樹脂中から微量の低分子量成分すら溶け出さないことを意味するものではない。むしろ、樹脂中には微量の低分子量成分が含まれていることや、そのような低分子量成分の一部が溶剤中に溶け出すことは、どのような溶剤であっても当然にあり得ることであり、本発明でいう「樹脂を溶解しない第2の溶剤」は、上記のような微量の低分子量成分をも溶解しないものである必要はない。
また、第2の溶剤は、荷電制御剤との関係で、荷電制御剤を溶解可能な溶剤が選ばれる。具体例を挙げれば、荷電制御剤が、ニグロシン系荷電制御剤、トリフェニルメタン系荷電制御剤、および4級アンモニウム塩系荷電制御剤の中から選ばれる少なくとも1種である場合、第2の溶剤は、炭素数1〜3のアルコール(すなわち、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール)であると好ましい。中でも、容易に乾燥できることを考慮すると低分子量のアルコールほど好ましく、さらに低コストで工業的に利用しやすいことなども考慮すると、メタノールが最も好ましい。
以上のような第2の溶剤で固体粒子を洗浄すると、最終的に得られるトナー粒子の正帯電性が向上する。この効果は、本件発明者らが実験的に確認したものである。トナー粒子の正帯電性が向上する理由については、今のところ推測の域を出ないが、次のような理由を考えることができる。
すなわち、第2の溶剤で洗浄する前の固体粒子は、[背景技術]欄において説明した通り、固化する前は、水性分散媒中において表面が親水性で内部が疎水性の液滴となって自己分散していたものなので、固体粒子表層における酸性基の存在密度が固体粒子内部よりも高く、固体粒子表層にマイナス極性のサイトがきわめて大量に存在している。そのため、固体粒子全体に正帯電性の荷電制御剤を配合しても、固体粒子表層では量的に優位なマイナス極性のサイトの影響を受け、その結果、プラスの帯電量が低くなるのではないかと考えられる。
これに対し、上述のような第2の溶剤で固体粒子を洗浄すると、固体粒子内部に含まれる荷電制御剤の可溶分が第2の溶剤によって溶解されて固体粒子表層へと移動し、固体粒子表層に存在するマイナス極性のサイトに静電気的に吸着し、これにより、固体粒子表層に存在するマイナス極性のサイトが電気的に中和され、その結果、プラスの帯電量が高くなるのではないかと考えられる。
あるいは、この他にも何らかの理由がある可能性はあるが、いずれにしても、第2の溶剤による洗浄前は正帯電性が低い固体粒子であっても、洗浄後に正帯電性が高くなることは、本件発明者らの実験によって裏付けられている。
なお、本件発明者らが実験的に確認した結果によれば、固体粒子を第2の溶剤で洗浄する工程においては、荷電制御剤の第2の溶剤への溶解度を考慮して、第2の溶剤の量を荷電制御剤の量との関係で最適化することが好ましい。
具体的には、例えば、荷電制御剤の第2の溶剤への溶解度が1未満である場合は、固体粒子を洗浄する工程で用いる第2の溶剤の量を、荷電制御剤に対する重量比(第2の溶剤/荷電制御剤)で500以上とすると好ましい。また、荷電制御剤の前記第2の溶剤への溶解度が1以上である場合は、固体粒子を洗浄する工程で用いる第2の溶剤の量を、荷電制御剤に対する重量比(第2の溶剤/荷電制御剤)で150以上とすると好ましい。いずれの場合とも、この下限値未満であると、固体粒子を第2の溶剤で洗浄する工程によって得られる効果は弱くなる。
一方、この下限値以上であれば、相応の効果が得られるので、特に上限値については限定されないが、第2の溶剤の量を過剰に多くしても、限りなく効果が高くなる訳ではない。したがって、効果が頭打ちとなる条件を勘案すれば、固体粒子を洗浄する工程で用いる第2の溶剤の量は、荷電制御剤に対する重量比(第2の溶剤/荷電制御剤)で1000以下とすればよい。
以上のような工程を経て得られた固体粒子は、常法に従って乾燥その他の処理が加えられ、また、必要に応じて各種外添剤が添加されて、トナー粒子化される。流動性を改善するための外添剤としては、一般に、シリカが用いられる。
シリカ等の外添剤を加えた場合、第2の溶剤による洗浄を施していない固体粒子は、上記のような帯電量の低下傾向がさらに顕著に現れるという問題がある。これは、シリカ等の外添剤を添加することによってトナーの流動性が向上し、その結果、上記固体粒子相互あるいは固体粒子と他の成分(例えば外添剤)との接触、帯電機会が増大することから、数で勝るマイナス極性のサイトの影響が大きくなる一方、固体粒子表層にある微量の荷電制御剤の帯電は既に飽和しているため、相対的に影響が小さくなり、固体粒子全体として、マイナス帯電性が高くなってしまうためではないかと考えられる。これに対し、第2の溶剤による洗浄を施した固体粒子は、上述の通り、固体粒子表層に存在するマイナス極性のサイトが電気的に中和されているので、プラスの帯電量を十分に高くすることができる。したがって、本発明のトナーの製造方法において、シリカを外添する工程を備える場合には、固体粒子を第2の溶剤で洗浄する工程を設けることが特に重要である。
次に、本発明について実施例により説明する。
(1)トナーの製造手順
以下の手順で、本発明の実施例に相当するトナーの試料を作製した。
まず、第1の工程においては、酸性基を有する樹脂と、樹脂を溶解可能な疎水性の第1の溶剤と、着色剤と、正帯電性の荷電制御剤とを含有するとともに前記酸性基が塩基によって中和されてなる液滴を、水性分散媒中に分散させてなるエマルションを形成した。
具体的には、まず、ポリエステル樹脂(三井化学製ポリエステル樹脂XPE2443;本発明でいう「酸性基を有する樹脂」に相当、酸性基:カルボキシ基)と、メチルエチルケトン(本発明でいう「第1の溶剤」に相当)と、カーボンブラック(三菱化学製カーボンブラック#260;本発明でいう「着色剤」に相当)と、ニグロシン系荷電制御剤(オリエント化学工業(Orient Chemical Industries,Ltd)製荷電制御剤BONTRON N01,BONTRON N04,BONTRON N07,BONTRON N21のいずれか;本発明でいう「正帯電性の荷電制御剤」に相当、詳しくは後述)とを混合して、油相となる混合物(配合比:メチルエチルケトン78.8%、ポリエステル樹脂20%、カーボンブラック1%、荷電制御剤0.2%)を調製した。
この油相となる混合物134.5gと蒸留水314g(本発明でいう「水性分散媒」に相当)を、セパラブルフラスコ(500ml、邪魔板74×10mm:4枚)に入れ、6枚平羽根タービン攪拌翼(φ50mm、下から2.5cm、400rpm)で攪拌した。
そして、攪拌開始から1分後に、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液1.35g(本発明でいう「塩基」に相当)を加え、更に9分攪拌することにより、平均径約10μmの油相液滴が水中に分散してなるエマルションを形成した。
次に、第2の工程においては、第1の工程で得られたエマルション中の液滴から第1の溶剤を除去することにより、前記液滴を固化させてなる固体粒子を形成した。
具体的には、まず、上記エマルションを60℃の湯浴に浸した丸底フラスコに移し、送風しながら、エマルション全体が緩く流動するように攪拌翼で1時間半攪拌して(攪拌回転数120rpm)、油相液滴からメチルエチルケトンを取り除き、油相液滴を固体粒子化した。
その後、上記固体粒子を含む懸濁液をビーカーに移し、ビーカーを冷水に浸して、固体粒子が沈殿しない程度に懸濁液を攪拌しながら、懸濁液を液温25℃まで冷却した。
次に、第3の工程においては、第2の工程で得られた固体粒子を酸で洗浄した。
具体的には、上記第2の工程で得られた懸濁液に、1mol/L塩酸3g(本発明でいう「酸」に相当)を加えて30分攪拌を継続した。そして、懸濁液を濾過し、次いで、蒸留水300gを加えて洗浄濾過を続けた。
次に、第4の工程においては、樹脂を溶解せず荷電制御剤を溶解可能な第2の溶剤を用いて、第3の工程で酸処理された固体粒子を洗浄した。
具体的には、第3の工程において濾過された固体粒子を、アルコール(本実施例ではメタノール;本発明でいう「第2の溶剤」に相当)の入ったビーカー(300ml〜1000mlビーカーのいずれか)に入れ(アルコールの量については後述)、ビーカーに揮発防止のラップをし、6枚平羽根タービン攪拌翼(φ50〜75mm、下から2.5cm、200〜400rpm)で、全体が流動する程度に攪拌した(攪拌時間については後述)。
その後1時間放置して、上澄みから静かに濾過し、アルコール処理が施された固体粒子を得た。
次に、第5の工程においては、第4の工程でアルコール処理が施された固体粒子に対し、シリカを外添した。
具体的には、第4の工程でアルコール処理が施された固体粒子を50℃の乾燥機で乾燥させ、固体粒子100重量部に対して、シリカ微粒子(クラリアントジャパン製HVK2150)を1重量部外添し、これにより、本発明の実施例に相当するトナーの試料を得た。
なお、以上説明した製造手順において、荷電制御剤は、オリエント化学工業製荷電制御剤であって、アジン化合物(ニグロシンベース pH7)であるBONTRON N01,N01をマレイン酸系樹脂変性したアジン化合物であるBONTRON N04,アジン化合物(ニグロシンベース pH5)であるBONTRON N07,N01をアルキルベンゼンスルホン酸変性したアジン化合物であるBONTRON N21(いずれも製品名;以下同様)のいずれかを使用し、上記第4の工程で使用するアルコールの量を複数通りに変更し、さらに、上記第4の工程におけるアルコール中での攪拌時間を複数通りに変更することにより、これらの条件の組み合わせが異なる20通りの試料1〜20を作製した(表1参照)。
また、上記第1の工程で混合する正帯電性の荷電制御剤を、上記ニグロシン系荷電制御剤から、トリフェニルメタン系荷電制御剤(Hoechst Aktiengesellschaft製荷電制御剤copy blue PR)に置き換え、上記第1,第2,第3の工程と全く同様の手順にて固体粒子を形成し、上記第4の工程においてメタノール量を60g、攪拌時間を30分として全く同様の手順にて固体粒子を洗浄し、上記第5の工程と全く同様の手順でシリカを外添することにより、試料30を作製した(表1参照)。
さらに、第1の工程で混合する酸性基を有する樹脂を、上記のポリエステル樹脂から、スチレンアクリル樹脂のポリエステル変性樹脂(三洋化成(Sanyou chemical industries,Ltd)製ハイマーSB514(Himer SB514) 酸価(acid value):5.5mg・KOH, ガラス転移点(Tg):62.1℃)に置き換え、正帯電性荷電制御剤は上記BONTRON N21を使用し、上記第1,第2,第3の工程と全く同様の手順にて固体粒子を形成し、上記第4の工程においてメタノール量を60g、攪拌時間を30分として全く同様の手順にて固体粒子を洗浄し、上記第5の工程と全く同様の手順でシリカを外添することにより、試料40を作製した(表1参照)。
次に、実施例に相当する試料1〜20,30,40の他に、以下に説明する手順で、比較例となるトナーの試料21〜28,31〜32,41〜42も作製した(表1参照)。
まず、試料21〜24は、それぞれ、荷電制御剤として、オリエント化学工業製荷電制御剤BONTRON N01,BONTRON N04,BONTRON N07,BONTRON N21を使用したものであり、上記第1,第2,第3,第5の工程を順に実施することにより、試料21〜24を得た。すなわち、試料21〜24は、第4の工程に相当するアルコール処理が施されていない点で、試料1〜20とは相違するものである。
試料31は、荷電制御剤として、Hoechst Aktiengesellschaft製荷電制御剤copy blue PRを使用し、上記第1,第2,第3,第5の工程を順に実施することにより得たものである。すなわち、試料31は上記第4の工程に相当するアルコール処理が施されていない点で、試料30とは相違するものである。
また、試料41は、酸性基を有する樹脂として、スチレンアクリル樹脂のポリエステル変性樹脂である三洋化成製ハイマーSB514を、荷電制御剤としてオリエント化学工業製荷電制御剤BONTRON N21を使用し、上記第1,第2,第3,第5の工程を順に実施することにより得たものである。すなわち、試料41は上記第4の工程に相当するアルコール処理が施されていない点で、試料40とは相違するものである。
また、試料25〜27は、荷電制御剤として、オリエント化学工業製荷電制御剤BONTRON N01を使用したものであるが、次のような手順で各試料を作製したものである。
まず、荷電制御剤を配合しない点で上記第1の工程とは異なる工程となるものの、その他の条件や手順は上記第1の工程と同様の手順にて、エマルションを形成した。その後、上記第2〜第3の工程と全く同様の手順にて固体粒子を形成した。すなわち、荷電制御剤を含有しない固体粒子を形成した。
一方、500mlビーカーにオリエント化学工業製荷電制御剤BONTRON N01を0.269gとメタノールを入れ、液全体が流動する程度に1時間攪拌した。メタノールの量は、試料25が120g、試料26が240g、試料27が480gとした。
これら荷電制御剤のメタノール溶液中に、上記「荷電制御剤を含有しない固体粒子」を投入して、ビーカーに揮発防止のラップをし、6枚平羽根タービン攪拌翼(φ50〜75mm、下から2.5cm、200〜400rpm)で、全体が流動する程度に30分間攪拌した。その後1時間放置して、上澄みから静かに濾過し、荷電制御剤のメタノール溶液で処理された固体粒子を得た。
そして、上記第5の工程と同様、シリカを外添して、試料25〜27を得た。すなわち、試料25〜27は、固体粒子そのものを形成する工程では荷電制御剤を配合せず、固体粒子に対してアルコール処理を施す際に、アルコール中に荷電制御剤を溶解して、固体粒子に荷電制御剤が染着するように処理したものである。
試料28は、荷電制御剤として、オリエント化学工業製荷電制御剤BONTRON N21を使用し、メタノールの量を240gとして、その他の手順や条件は試料25〜27と同様にして作製されたものである。すなわち、試料28も、固体粒子そのものを形成する工程では荷電制御剤を配合せず、固体粒子に対してアルコール処理を施す際に、アルコール中に荷電制御剤を溶解して、固体粒子に荷電制御剤が染着するように処理したものであり、荷電制御剤のみ試料26とは相違するものである。
また試料32は、荷電制御剤として、Hoechst Aktiengesellschaft製荷電制御剤copy blue PRを使用し、メタノールの量を60gとして、その他の手順や条件は試料25〜27と同様にして作製されたものである。すなわち、試料32も、固体粒子そのものを形成する工程では荷電制御剤を配合せず、固体粒子に対してアルコール処理を施す際に、アルコール中に荷電制御剤を溶解して、固体粒子に荷電制御剤が染着するように処理したものである。
さらに、試料42は、荷電制御剤として、オリエント化学工業製荷電制御剤BONTRON N21を使用し、酸性基を有する樹脂として、スチレンアクリル樹脂のポリエステル変性樹脂である三洋化成製ハイマーSB514を使用し、メタノールの量を60gとして、その他の手順や条件は試料25〜27と同様にして作製されたものである。すなわち、試料42も、固体粒子そのものを形成する工程では荷電制御剤を配合せず、固体粒子に対してアルコール処理を施す際に、アルコール中に荷電制御剤を溶解して、固体粒子に荷電制御剤が染着するように処理したものである。
下記表1に、試料1〜28,30〜32,40〜42の製造条件をまとめて示す。
(2)トナーの物性測定方法
上述の手順で作製した試料1〜28,30〜32,40〜42について、以下の方法で物性を測定した。
[帯電量測定方法]
レーザープリンタ(ブラザー工業株式会社製、HL1850)の現像器を改造して使用した。具体的には、図1(a)に示すように、評価に使用するトナーを減らすために、現像器1内にある現像室3とトナー室5との間に、間仕切り7を設けたものを使用した。
この現像器1に15gのトナー(試料1〜28,30〜32,40〜42)を充填し、レーザープリンタに装着し、約1分間、供給ローラー11(発泡ウレタン製)および現像ローラー13(シリコンゴム製)を回転させる。充填されたトナーは供給ローラー11の回転により現像ローラー13に搬送され、現像ローラー13上でブレード15の先端に取り付けたシリコンゴム製チップの圧接によって薄層状態になり担持される。
そして、現像ローラー13上に薄層形成されたトナー層の約5cm2(約3mg)を、図1(b)に示すように、エレクトロメーター21(ケースレー社製、617プログラマブルエレクトロメーター)に接続されたファラデーケージ23に吸引させる。
ファラデーケージ23の内部には、吸引したトナーをトラップするフィルタ25(ADVANTEC TOYO製、glass fiber filter paper GS25)が設けられており、このフィルタ25の部分は、蓄積電荷が放電しないように絶縁状態(アースに接続されない状態)でエレクトロメーター21に接続されている。つまり、ファラデーケージ23内のフィルタ25にトラップされたトナーの蓄積電荷が、エレクトロメーター21で測定できる仕組みになっている。
このような方法で現像ローラー13上に薄層形成されたトナーをファラデーケージ23に吸引し、蓄積電荷を測定後、フィルタ25にトラップされたトナー重量を測定することによって、トナーの単位重量あたりの電荷量(μC/g)を算出する。
[かぶり測定方法]
かぶりは、未使用の印字用紙の白色度と、無印字データを送信してレーザープリンタ内を空通しした印字用紙の白色度を測定し、その白色度の差によって定量化した。
より具体的には、白色度の測定に当たっては、TC−6MCグリーンランプ(東京電色製)を用い、無作為に3個所の白色度を測定して、その平均値を求めて測定対象の白色度とする。まず、未使用の印字用紙(Xerox製 4200 20lb紙)の白色度を測定する(以下、この測定値をaとする)。次いで、上記帯電量測定で使用した現像器1を装着したレーザープリンタに無印字データを送信して、印字用紙(Xerox製 4200 20lb紙)をレーザープリンタに通し、この印字用紙(以下、白印字サンプルと呼ぶ。)の白色度を測定し(以下、この測定値をbとする)、白印字サンプルと未使用用紙の白色度差(b−a)をかぶりとした。このかぶりは、白印字サンプルと未使用用紙の白色度差(b−a)が小さいほど高画質であることを示す指標となる。
試料1〜28,30〜32,40〜42について、帯電量とかぶりの測定結果を表2に示す。
(3)荷電制御剤の溶解度測定方法
試料1〜28,40〜42の作成時に使用した4種の荷電制御剤BONTRON N01,BONTRON N04,BONTRON N07,BONTRON N21について、以下の方法で物性を測定した。
50ml三角フラスコに荷電制御剤2gを入れ正確に秤量する。次いで、この三角フラスコにメタノールを30g入れ、正確に秤量する。
更に、ここに攪拌子を入れ蓋をして1分間超音波分散させる(超音波:28kHz、650W)。次いで、液全体が流動するようにマグネチックスターラーで2時間攪拌する。
その後、1時間放置し、上澄み液10g以上を採取し、10000rpmで30分間遠心分離する。容積約60mlのアルミ容器(開口部面積約10cm2)に遠心分離後の上澄み液10gを精秤し(以下、この重量を重量cとする)、50℃の乾燥機に入れる。
サンプル液が揮発した時点(約1時間後の時点)で、乾燥機からアルミ容器を取り出し、室温に冷却させ秤量する。その後、乾燥機に戻し、30分以上の乾燥と秤量を数回おこない、重量変化が揮発残存物(上澄み液に溶解していた荷電制御剤)の0.1%未満に達したら終点とし、遠心分離後の上澄み液に含まれる荷電制御剤(溶解分)の重量dとする。そして、これらの重量c、dに基づいて、溶解度e=d/c×100を算出した。
その結果、液温:20℃における荷電制御剤の溶解度は、BONTRON N01が0.21g、BONTRON N04が3.55g、BONTRON N07が1.99g、BONTRON N21が5.07gであった。
(4)評価
表2に示した測定結果から、本発明の実施例に相当する試料1〜20は、帯電量が0.4〜48.7μC/gとなり、いずれの試料とも、比較例となる試料21〜24(帯電量−19.0〜−5.5μC/g)よりも帯電量が大きくなった。また、試料1〜20は、かぶり(白色度差)が0.27〜8.99となり、いずれの試料とも、試料21〜24(かぶり14.49〜24.63)よりもかぶりが小さい値となった。試料1〜20と試料21〜24の相違点は、アルコール処理を施しているか否かであり、この結果から、アルコール処理を施すことにより、トナー粒子の正帯電性が改善されることがわかる。
また、トリフェニルメタン系荷電制御剤copy blue PRを使用した試料30は、帯電量が14.8μC/gとなり、比較例となる試料31(帯電量−16.8μC/g)よりも帯電量が大きくなった。また、試料30は、かぶり(白色度差)が1.38となり、試料31(かぶり28.80)よりもかぶりが小さい値となった。試料30と試料31の相違点も、アルコール処理を施しているか否かであり、この結果から、荷電制御剤がトリフェニルメタン系荷電制御剤であっても、アルコール処理を施すことにより、トナー粒子の正帯電性が改善されることがわかる。
また、スチレンアクリル樹脂のポリエステル変性樹脂Himer SB514を使用した試料40は、帯電量が63.4μC/gとなり、比較例となる試料41(帯電量−5.5μC/g)よりも帯電量が大きくなった。また、試料40は、かぶり(白色度差)が0.56となり、試料41(かぶり9.50)よりもかぶりが小さい値となった。試料40と試料41の相違点も、アルコール処理を施しているか否かであり、この結果から、樹脂がスチレンアクリル樹脂のポリエステル変性樹脂であっても、アルコール処理を施すことにより、トナー粒子の正帯電性が改善されることがわかる。
また、試料2と試料25は、いずれも荷電制御剤BONTRON N01を使用し、且つ、メタノール量が120gであるが、試料2の方が帯電量が大きく、且つ、かぶりは小さい値となった。また、試料5と試料26は、いずれも荷電制御剤BONTRON N01を使用し、且つ、メタノール量が240gであるが、試料5の方が帯電量が大きく、且つ、かぶりは小さい値となった。試料25,26は、荷電制御剤を固体粒子内に配合せず、荷電制御剤をアルコールに溶解して固体粒子に対して荷電制御剤を染着したものである。したがって、この結果からは、同量の荷電制御剤およびアルコールを使用しても、荷電制御剤を固体粒子内に配合した後にアルコール処理を施す方が、トナー粒子の正帯電性を改善する効果が高いことがわかる。
また、試料30と試料32は、いずれもトリフェニルメタン系荷電制御剤copy blue PRを使用し、且つ、メタノール量が60gであるが、試料30の方が帯電量が大きく、且つ、かぶりは小さい値となった。試料32は、荷電制御剤を固体粒子内に配合せず、荷電制御剤をアルコールに溶解して固体粒子に対して荷電制御剤を染着したものである。したがって、この結果からは、荷電制御剤がトリフェニルメタン系荷電制御剤であっても、同量の荷電制御剤およびアルコールを使用した場合、荷電制御剤を固体粒子内に配合した後にアルコール処理を施す方が、トナー粒子の正帯電性を改善する効果が高いことがわかる。
また、試料40と試料42は、いずれもスチレンアクリル樹脂のポリエステル変性樹脂Himer SB514とニグロシン系荷電制御剤BONTRON N21を使用し、且つ、メタノール量が60gであるが、試料40の方が帯電量が大きく、且つ、かぶりは小さい値となった。試料42は、荷電制御剤を固体粒子内に配合せず、荷電制御剤をアルコールに溶解して固体粒子に対して荷電制御剤を染着したものである。したがって、この結果からは、樹脂がスチレンアクリル樹脂のポリエステル変性樹脂であっても、同量の荷電制御剤およびアルコールを使用した場合、荷電制御剤を固体粒子内に配合した後にアルコール処理を施す方が、トナー粒子の正帯電性を改善する効果が高いことがわかる。
次に、表1および表2に示したデータ中、荷電制御剤BONTRON N01を使用しているものを対象にして、その中から、アルコール処理を30分間施したもの(=試料1〜試料7)と、アルコール処理を5分間施したもの(=試料8〜試料12)と、荷電制御剤を染着したもの(=試料25〜27)とを選び出して、横軸にメタノールの荷電制御剤に対する重量比(MeOH/CCA)、縦軸にかぶり(白色度差)をとったグラフ(図2(a)参照)と、横軸にメタノールの荷電制御剤に対する重量比(MeOH/CCA)、縦軸に帯電量Q/M(単位:μC/g)をとったグラフ(図2(b)参照)を作成した。
図2(a)および同図(b)に示すグラフから、少なくとも荷電制御剤BONTRON N01を用いた場合は、アルコール処理を施すことにより、かぶりが抑制され、帯電量が大きくなる傾向があることを確認することができる。
また、アルコール処理を施す時間による差は、あまり大きくはなく、5分間の処理でも十分に高い効果が得られることがわかる。
さらに、同じ量の荷電制御剤とアルコールを用いても、染着によるものはかぶりが大きく、帯電量が小さいことから、染着よりもアルコール処理の効果が高いことがわかる。
なお、メタノールの荷電制御剤に対する重量比は、過剰に小さくなると効果が低下する傾向があるが、過剰に大きくしても効果が高くなる訳ではないので、好適な数値範囲が存在する。かぶりをどの程度まで抑制するかは、目標性能によっても変わり得るが、一つの目安としては、かぶりが概ね2以下になると、人間の目にはきわめて良好な画質であると感じられるので、図2(a)に例示したグラフからは、メタノールの荷電制御剤に対する重量比を500以上にすると好ましいと言える。また、図2(a)および同図(b)に例示したグラフからは、メタノールの荷電制御剤に対する重量比が1000を超えても、効果が飽和し、かぶりや帯電量にはほとんど変化がないことがわかるので、このことから、メタノールの荷電制御剤に対する重量比を1000以下にしても、十分な効果が得られ、メタノールを無駄に使用しなくても済むと考えられる。すなわち、メタノールの荷電制御剤に対する重量比は、500以上1000以下に設定すると、十分に帯電性を向上させてかぶりを抑制することができ、アルコール使用量も抑制できるので望ましいと考えられる。
次に、表1および表2に示したデータ中、アルコール処理を30分間施したものを対象にして、その中から、荷電制御剤BONTRON N01を使用したもの(=試料1〜試料7)と、荷電制御剤BONTRON N04を使用したもの(=試料15〜試料16)と、荷電制御剤BONTRON N07を使用したもの(=試料17〜試料18)と、荷電制御剤BONTRON N21を使用したもの(=試料19〜試料20)と、荷電制御剤BONTRON N21を染着したもの(=試料28)とを選び出して、横軸にメタノールの荷電制御剤に対する重量比(MeOH/CCA)、縦軸にかぶり(白色度差)をとったグラフ(図3(a)参照)と、横軸にメタノールの荷電制御剤に対する重量比(MeOH/CCA)、縦軸に帯電量Q/M(単位:μC/g)をとったグラフ(図3(b)参照)を作成した。
図3(a)および同図(b)に示すグラフから、溶解度の高い荷電制御剤(BONTRON N04:溶解度3.55g/100gMeOH,BONTRON N07:溶解度1.99g/100gMeOH,BONTRON N21:溶解度5.07g/100gMeOH)を用いた場合は、より少量のアルコールでアルコール処理を施すだけでも、十分にかぶりが抑制され、帯電量が大きくなる傾向があることを確認することができる。
具体的には、図2(a)に示したグラフからは、上述の通り、メタノールの荷電制御剤に対する重量比を500以上にすると好ましいと考えられたが、荷電制御剤BONTRON N04,BONTRON N07,BONTRON N21を使用した場合は、メタノールの荷電制御剤に対する重量比を150以上とするだけでも、十分な効果を期待することができる。この違いは、荷電制御剤BONTRON N01の溶解度(0.21g/100gMeOH)が低いことに原因があると推察される。したがって、溶解度が1より小さい場合には、上述の通り、メタノールの荷電制御剤に対する重量比を500以上にすると好ましいと考えられるが、溶解度が1以上ある場合には、メタノールの荷電制御剤に対する重量比を150以上とするだけでも、十分な効果を期待することができる。あるいは、メタノールの荷電制御剤に対する重量比を500以上にすれば、荷電制御剤の溶解度を問わず、十分な効果を期待することができるとも言える。
以上、本発明について実施例により説明したが、本発明は上記の具体的な実施例に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施例では、市販のポリエステル樹脂や、スチレンアクリル樹脂のポリエステル変性樹脂の中から特定の製品を選んで利用していたが、トナー原料として好適な物性を持っていて、且つ、酸性基を有する樹脂であれば、上記実施例で例示した樹脂以外のものであっても構わない。
また、上記実施例では、第1の溶剤としてメチルエチルケトンを例示したが、酸性基を有する樹脂を溶解可能な疎水性の溶剤であれば、メチルエチルケトン以外の溶剤を第1の溶剤としてもよく、例えば、酢酸エチル、トルエン、ベンゼンなどを利用してもよい。
また、上記実施例では、第2の溶剤としてアルコールを例示したが、樹脂を溶解せず荷電制御剤を溶解可能な溶剤であれば、アルコール以外の溶剤を第2の溶剤としてもよい。また、上記実施例において、第2の溶剤として例示したアルコールはメタノールであったが、樹脂を溶解せず荷電制御剤を溶解可能なアルコールであれば、メタノール以外のアルコールでもよく、具体的には、エタノールやプロパノールなど、炭素数1〜3程度の低級アルコールであれば、第2の溶剤として用いるのに好適である。
また、上記実施例では、正帯電性の荷電制御剤として、ニグロシン系荷電制御剤や、トリフェニルメタン系荷電制御剤を利用する例を示したが、他の正帯電性荷電制御剤を用いてもよく、例えば、4級アンモニウム塩系荷電制御剤などを利用してもよい。特にカラートナーの場合は、着色剤による発色を阻害しにくいことから、4級アンモニウム塩系荷電制御剤を用いると好適である。
また、上記実施例では、着色剤としてカーボンブラックを例示したが、これ以外の着色剤を用いてもよく、本発明においては、トナー材料として公知の各種染料や顔料を任意に用いることができる。
また、上記実施例では、第1の工程において界面活性剤を使用せずにエマルションを形成しているが、界面活性剤を使用してエマルションを形成してもよい。
また、本発明においては、会合させる工程を経て得られた固体粒子を、樹脂を溶解せず荷電制御剤を溶解可能な第2の溶剤を用いて洗浄してもよい。
また、上記実施例では、正帯電性荷電制御剤を有する固体粒子を、エマルションを形成した後に溶剤を除去することによって形成していたが、この方法に限定されず、任意の正帯電性荷電制御剤を有する固体粒子の製造方法、例えば、粉砕法を用いて固体粒子を製造してもよく、あるいは、市販の固体粒子を入手してもよい。
帯電量およびかぶりの測定時に利用した機器の概略構造を示す図であり、(a)は現像器の概略構造を示す断面図、(b)はファラデーケージの概略構造を示す説明図である。 アルコール処理時間と帯電量およびかぶりとの関係を示すグラフである。 荷電制御剤の種類と帯電量およびかぶりとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1・・・現像器、3・・・現像室、5・・・トナー室、7・・・間仕切り、11・・・供給ローラー、13・・・現像ローラー、15・・・ブレード、21・・・エレクトロメーター、23・・・ファラデーケージ、25・・・フィルタ。

Claims (19)

  1. 酸性基を有する樹脂、前記樹脂を溶解可能な疎水性の第1の溶剤、着色剤、および正帯電性の荷電制御剤を含む液滴と、前記液滴を分散させる水性分散媒とを有するエマルションを形成する工程と、
    前記エマルション中の前記液滴から前記第1の溶剤を除去することにより、前記液滴を固化させてなる固体粒子を形成する工程と、
    前記樹脂を溶解せず前記荷電制御剤を溶解可能な第2の溶剤で、前記固体粒子を洗浄する工程と
    を備えているトナーの製造方法。
  2. 前記エマルションを形成する工程は、前記酸性基を塩基によって中和することを含む請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記固体粒子を形成した後、前記第2の溶剤で前記固体粒子を洗浄する前に、前記固体粒子を酸で洗浄することを含む請求項1または請求項2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記固体粒子を前記第2の溶剤で洗浄する工程の後に、シリカを外添することを含む請求項1〜請求項3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  5. 前記荷電制御剤は、ニグロシン系荷電制御剤、トリフェニルメタン系荷電制御剤、および4級アンモニウム塩系荷電制御剤の中から選ばれる少なくとも1種であり、前記第2の溶剤は、炭素数1〜3のアルコールである請求項1〜請求項4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  6. 前記アルコールは、メタノールである請求項5に記載のトナーの製造方法。
  7. 前記荷電制御剤は、ニグロシン系荷電制御剤、またはトリフェニルメタン系荷電制御剤であり、前記第2の溶剤は、メタノールである請求項5に記載のトナーの製造方法。
  8. 前記樹脂は、ポリエステル樹脂、またはスチレンアクリル樹脂のポリエステル変性樹脂である請求項1〜請求項7のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  9. カルボキシル基を末端に有する樹脂、前記樹脂を溶解可能な疎水性の第1の溶剤、着色剤、および正帯電性の荷電制御剤を含む液滴と、前記液滴を分散させる水性分散媒とを有するエマルションを形成する工程と、
    前記エマルション中の前記液滴から前記第1の溶剤を除去することにより、前記液滴を固化させてなる固体粒子を形成する工程と、
    前記樹脂を溶解せず前記荷電制御剤を溶解可能な第2の溶剤で、前記固体粒子を洗浄する工程と
    を備えているトナーの製造方法。
  10. 前記エマルションを形成する工程は、前記酸性基を塩基によって中和することを含む請求項9に記載のトナーの製造方法。
  11. 前記固体粒子を形成した後、前記第2の溶剤で前記固体粒子を洗浄する前に、前記固体粒子を酸で洗浄することを含む請求項9または請求項10に記載のトナーの製造方法。
  12. 前記固体粒子を前記第2の溶剤で洗浄する工程の後に、シリカを外添することを含む請求項9〜請求項11のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  13. 前記荷電制御剤は、ニグロシン系荷電制御剤、トリフェニルメタン系荷電制御剤、および4級アンモニウム塩系荷電制御剤の中から選ばれる少なくとも1種であり、前記第2の溶剤は、炭素数1〜3のアルコールである請求項9〜請求項12のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  14. 前記アルコールは、メタノールである請求項13に記載のトナーの製造方法。
  15. 前記荷電制御剤は、ニグロシン系荷電制御剤、またはトリフェニルメタン系荷電制御剤であり、前記第2の溶剤は、メタノールである請求項13に記載のトナーの製造方法。
  16. 正帯電性の荷電制御剤を含む固体粒子を形成する第1の工程と、
    前記正帯電性の荷電制御剤を溶解可能な溶剤で前記固体粒子を洗浄する第2の工程と
    を備えているトナーの製造方法。
  17. 前記正帯電性の荷電制御剤は、ニグロシン系荷電制御剤、またはトリフェニルメタン系荷電制御剤であり、前記溶剤はメタノールである請求項16に記載のトナーの製造方法。
  18. 前記固体粒子がさらに樹脂、および着色剤を含む請求項16または請求項17に記載のトナーの製造方法。
  19. 酸性基を有する樹脂、前記樹脂を溶解可能な疎水性の第1の溶剤、着色剤、および正帯電性の荷電制御剤を含む液滴と、前記液滴を分散させる水性分散媒とを有するエマルションを形成し、前記エマルション中の前記液滴から前記第1の溶剤を除去することにより、前記液滴を固化させてなる固体粒子を形成し、前記樹脂を溶解せず前記荷電制御剤を溶解可能な第2の溶剤で、前記固体粒子を洗浄してなる組成物を含有するトナー。
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