JPH10186714A - 静電印刷用トナーの製法 - Google Patents

静電印刷用トナーの製法

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JPH10186714A
JPH10186714A JP29698297A JP29698297A JPH10186714A JP H10186714 A JPH10186714 A JP H10186714A JP 29698297 A JP29698297 A JP 29698297A JP 29698297 A JP29698297 A JP 29698297A JP H10186714 A JPH10186714 A JP H10186714A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】転相乳化法を採用した粉体トナーの製造方法に
おいて、転相乳化自体がスムーズに行え良好な粒子を得
られるとともに、低温定着性及び耐ホットオフセット性
に優れた方法を提供する。 【解決手段】中和により自己水分散性となりうる樹脂
と、着色剤と、ワックス微粒子と、有機溶剤を必須成分
とする混合物を、前記樹脂を自己水分散性とするに足る
量の中和剤の存在下に、水性媒体に加えて転相乳化する
か、該混合物に水性媒体を加えて転相乳化することによ
り、水性媒体中に着色剤とワックス微粒子がカプセル化
された自己水分散性樹脂の粒子を生成させた後、当該粒
子を分離し、それを乾燥するカプセル型トナーの製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
印刷法において、静電潜像を現像するために使用される
トナー、とりわけ、熱ロールで定着する方式に好適な粉
末トナーの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電潜像を現像する定着方式は、熱ロー
ルで定着する方式が一般的であり、そこで使用されるト
ナーは、高速かつ低温で定着できるものが強く要求され
ている。そのため、トナーを構成するバインダー樹脂の
軟化点を低下させる必要がある。しかしながら、トナー
のバインダー樹脂の軟化点を低下させると、定着時に像
を構成するトナーの一部が熱ローラーの表面に転移し、
これが次に送られてくる転写紙等に再転移して画像を汚
す、いわゆるオフセット現象を生じやすくなる傾向があ
る。
【0003】現在、最も一般的である粉砕法ではポリプ
ロピレンワックス若しくはポリエチレンワックス等のポ
リオレフィンワックスよりなる離型剤を含有せしめる手
段が知られている。しかしながら、十分な非オフセット
性を得られるようにすると最低定着温度が上昇するよう
になり、これを防止するためにバインダー樹脂を選定す
ると、ガラス転移温度が低下し、トナーが凝集しやすい
ものとなる傾向がある。また、融点の低い離型剤を用い
ると、溶融混練時の離型剤の分散性が不十分となると共
に、粉砕時に融着等が生じ、生産効率に大きな障害とな
る。
【0004】また、粉砕法では、トナー表面に離型剤
(ワックス)が露出するため、粉末状のトナーの流動性
が低下し、結局現像性、および転写性が低下して良好な
可視画像が現像されず、また、凝集性を帯びる傾向があ
り、さらには当該トナーと混合されて2成分系現像剤を
構成するキャリアー、現像スリーブあるいは静電荷像支
持体にワックス成分が付着して皮膜を形成し、汚染する
ようになり、その機能を阻害する欠点がある。
【0005】一方、従来の一般的な懸濁重合法では、着
色剤および重合性単量体を少なくとも有する単量体組成
物を水性媒体中で造粒し、あらかじめ添加される重合開
始剤あるいは新たに追加される重合開始剤により重合性
単量体を重合して重合体を形成し、重合トナーを形成し
ている。この製法では、粉砕工程を含まないため、低軟
化点の離型剤を使用できる。しかしながら、あらかじめ
単量体組成物のようなきわめて粘度の低い媒体中にワッ
クスのごとき疎水性の高い物質を均一に分散し、かつ、
重合過程でこの分散状態を保持することは非常に困難で
ある。その結果、ワックス成分の粒子表面への露出およ
びワックス成分の凝集が生じ、これに起因する画像特性
の低下に問題を有している。
【0006】さらに、重合法トナーでは、粒子の分散を
安定化するため、界面活性剤や、分散安定剤といった、
きわめて親水性の高い化合物を一定以上使用せざる得な
い。そのため、界面活性剤や分散安剤がトナー粒子表面
に多量に吸着することになり、そのまま乾燥してトナー
粒子としたのでは、吸湿によって帯電安定性や、環境安
定性がきわめて悪いものとなってしまう。
【0007】そこで、この欠点を解消するために洗浄す
る必要があるが、完全に除去することは現実的には不可
能である。すなわち、重合法による製法では、帯電安定
性や、環境安定性を十分に解決することは生産性の点で
問題がある。
【0008】近年、溶融混練粉砕によるトナーの乾式製
造法や、懸濁重合を主とするトナーの湿式製造方法等の
従来のトナーの製造方法の技術的欠点を解決するトナー
の製造方法として、転相乳化を利用したトナーの湿式製
造方法として、特開弊5−66600号公報の技術が知
られている。
【0009】同公報には、トナーのオフセット現象を改
善するために、樹脂と着色剤とを混合分散する工程でワ
ックス類を添加して転相乳化のために用いる混合物を調
製することが出来ること、それを用いて転相乳化により
トナーが製造が可能であることが記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂と
着色剤とが混合分散した、有機溶剤を含む混合物に、固
形のワックス類をそのまま添加して、均一に分散させる
ことは極めて難しい。また、予め得た固形樹脂と固形ワ
ックスと着色剤とを乾式で溶融混練してから、それを有
機溶剤に混合分散させた混合物を用いて転相乳化を行う
という手法も考えられるが、ワックスが微粒子状に分散
せず、転相乳化で良好な粒子が得られないという欠点が
あった。
【0011】本発明が解決しようとする課題は、上記従
来技術の問題点を解決することを目的とする。とりわ
け、本発明は、低温定着性と耐ホットオフセット性に優
れ、かつ現像器内でトナーに力が加えられても融着、フ
ィルミング等を起こさず、優れた可視画像を形成するカ
プセルトナーの製法の提供を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】具体的には、本発明は、
中和により自己水分散性となりうる樹脂と、着色剤と、
ワックス微粒子と、有機溶剤を必須成分とする混合物
を、前記樹脂を自己水分散性とするに足る量の中和剤の
存在下に、水性媒体に加えて転相乳化するか、該混合物
に水性媒体を加えて転相乳化することにより、液媒体中
に着色剤とワックス微粒子が内包された自己水分散性樹
脂の粒子を生成させた後、当該粒子を分離し、それを乾
燥するカプセル型トナーの製法を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明を詳細に説明する。本
発明は、中和により自己水分散性となりうる樹脂を用
い、転相乳化により水性媒体中に粒子を形成するトナー
粒子の製法において、あらかじめ特定の粒径に分散され
たワックス微粒子を該樹脂と着色剤と同時に転相乳化す
ることで、粒子内部にワックス微粒子と着色剤が内包さ
れたカプセル型トナー粒子を生成することに特徴を有す
るものである。
【0014】本発明で用いる樹脂は、中和により親水性
を増す官能基を有し、その親水作用により、水媒体の作
用下で乳化剤等の分散安定剤を用いることなく、安定な
水分散粒子を形成できる能力を有する樹脂であり、この
ような能力を持つものであれば、どのようなものでも使
用できる。たとえば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂及びビニル系共重合体などが代表
的なものとして挙げられる。
【0015】本発明においては、ビニル共重合体の中で
とくに、(メタ)アクリル酸エステルとスチレンとを必
須成分とする実質的に熱可塑性を有する樹脂(以下、ア
クリル/スチレン系樹脂という場合がある)が好まし
く、原料単量体としては、例えば下記のものが挙げられ
る。
【0016】スチレン、O−メチルスチレン、mーメチ
ルスチレン、pーメチルスチレン、αーメチルスチレ
ン、pーエチルスチレン、2、4ージメチルスチレン、
p−nーブチルスチレン、p−tertーブチルスチレ
ン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチ
レン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、pーメトキシスチレ
ン、pーフェニルスチレン、pークロルスチレン、3、
4ージクロルスチレン、などのスチレン類;アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸
ヘキシル、アクリル酸2ーエチルヘキシル、アクリル酸
n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2ークロルエチ
ルアクリル酸フェニル、αークロルアクリル酸メチル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸
プロピル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2ーエ
チルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステ
アリルの如き(メタ)アクリル酸エステル類;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル
などのビニルエステル類;アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、など
の(メタ)アクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、
ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなど
のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキ
シルケトン、メチルイソプロぺニルケトンなどのビニル
ケトン類;Nービニルピロール、N−ビニルピロール、
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−
ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物;ふっ化ビニ
ル、ふっ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキ
サフルオロプロピレンおよびアクリル酸トリフルオロエ
チル、アクリル酸テトラフルオロプロピルなどの含フッ
素アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類
等。
【0017】本発明で使用される樹脂は、中和により親
水性を増す官能基を有している必要があり、その種類及
び導入方法について述べる。
【0018】中和により親水性を増す官能基としては、
カチオン性基として、アミノ基、とりわけ第三級アミノ
基が挙げられる。また、アニオン性基として、燐酸基、
硫酸基、とりわけ好適にはカルボキシル基が挙げられ
る。
【0019】カチオン性基として好ましい第三級アミノ
基を樹脂に導入するには、たとえばアクリル酸ジメチル
アミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、ビニ
ルピリジン 、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メ
タクリル酸ジエチルアミノエチルなどの第三級アミノ基
を有する単量体類を共重合する方法、(メタ)アクリル
酸グリシジルなどのグリシジル基を有する単量体類の共
重合体にジブチルアミンなどの第二級モノアミンを付加
する方法などが挙げられる。
【0020】アニオン性基として好ましいカルボキシル
基を樹脂に導入するには、たとえばアクリル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン
酸、マレイン酸モノブチルの如きマレイン酸モノアルキ
ル類、イタコン酸モノブチルの如きイタコン酸モノアル
キル類を共重合することで容易に達成される。その他、
無水マレイン酸の如き酸無水基を有する単量体を共重合
して得られる、酸無水基含有共重合体に、モノアルコー
ルを付加する方法、水酸基を有する単量体を共重合して
得られる水酸基含有共重合体に、無水マレイン酸、無水
フマル酸、無水トリメリット酸の如き酸無水基含有化合
物を付加することによっても、カルボキシル基を導入す
ることができる。
【0021】上記重合性単量体類の共重合方法は、懸濁
重合、乳化重合、塊状重合、溶液重合などの公知の各種
重合方法が利用できるが、溶液重合が本製法には好まし
い。
【0022】重合開始剤としては、公知の過酸化物や、
アゾ化合物が使用できる。
【0023】また、本発明におけるポリエステル樹脂
は、一塩基酸、二塩基酸、多塩基酸の如きカルボキシル
基又はエステル形成性官能基を有する化合物と、ジオー
ル、ポリオールの如き水酸基を有する化合物とを、適宜
選択して脱水縮合させて得られる。
【0024】二塩基酸、又は多塩基酸としては、たとえ
ば(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テ
トラヒドロ(無水)フタル酸、ヘキサヒドロ(無水)フ
タル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、2、6ーナフタレ
ンジカルボン酸、(無水)トリメリット酸、(無水)ピ
ロメリット酸などの硬質な酸が代表的なものであるが、
他に、アジピン酸、(無水)琥珀酸、セバシン酸、ダイ
マー酸、(無水)マレイン酸などの軟質な酸も一部使用
できる。また、ジメチロールプロピオン酸、pーヒドロ
キシ安息香酸、およびεーカプロラクトンなどの水酸基
とカルボキシル基を有する化合物も使用できる。
【0025】二塩基酸、又は多塩基酸以外に使用できる
カルボキシル基を有する化合物としては、たとえば、テ
レフタル酸ジメチルの如き酸の低級アルキルエステル
類;安息香酸、pーターシャリーブチル安息香酸、ロジ
ン及び水添ロジンの如き一塩基酸類;分子末端に1また
は2個のカルボキシル基を有するマクロモノマー類;5
ーソジウムスルフォイソフタル酸及びそのジメチルエス
テル類などが挙げられる。
【0026】水酸基を有する化合物としては、たとえ
ば、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、
水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのアルキ
レンオキサイド付加物、及び1、4ーシクロヘキサンジ
メタノールなどの硬質なものが代表的なものであるが、
他に、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリオール、ジプロ
ピレングリコール、2ーメチルー1、3ープロパンジオ
ール、2、2ージエチルー1、3ープロパンジオール、
1、4ーブタンジオール、1、3ープロパンジオール、
1、6ーヘキサンジオール、1、5ーペンタンジオー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、及びポリテトラメチレングリコールの如きジオール
類;グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロ
ールエタン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、及
びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートの如きポリ
オール類;「カージュラー Eー10」(シェル化学工
業(株)製の合成脂肪酸のグリシジルエステル)などの
モノグリシジル化合物;分子末端に1又は2個の水酸基
を有するマクロモノマー類;などが挙げられる。二塩基
酸の一部をジイソシアネート化合物に代えることもでき
る。
【0027】本発明におけるポリエステル樹脂は、各種
変性ポリエステル樹脂、たとえば、ビニルモノマー類を
グラフトしたビニル変性ポリエステル樹脂、シリコン変
性ポリエステル樹脂、などであってもよい。
【0028】本発明で使用される樹脂は、中和により親
水性を増す官能基を有している必要があり、その種類及
び導入方法について述べる。
【0029】カチオン性基として好ましい第三級アミノ
基を樹脂に導入するには、トリエタノールアミン、Nー
メチルジエタノールアミン、N,Nージメチルエタノー
ルアミン等の水酸基を有する第三級アミン化合物を樹脂
合成時にアルコール成分の一部として使用すればよい。
【0030】アニオン性基としてカルボキシル基を有す
るポリエステル樹脂は、一塩基酸、二塩基酸、多塩基酸
の如きカルボキシル基を有する化合物と、ジオール、ポ
リオールの如き水酸基を有する化合物を適宜選択して、
溶融法、溶剤法などの公知の方法によって、脱水縮合さ
せてポリエステルを製造する際に、カルボキシル基が残
存するように反応すればよい。カルボキシル基は主に、
ポリエステル樹脂を構成する二塩基酸又は多塩基酸など
に由来する未反応のカルボキシル基である。
【0031】その他に、ポリエステル樹脂にカルボキシ
ル基を導入する方法として、水酸基を有する線状又は分
岐ポリエステル樹脂に、無水マレイン酸、無水フタル
酸、無水トリメリット酸の如き酸無水基含有化合物を付
加する方法、水酸基を有するポリエステル樹脂、好まし
くは線状ポリエステル樹脂に無水ピリメリット酸の如き
テトラカルボン酸二無水物を反応して、カルボキシル基
を導入すると同時に、鎖伸張する方法も採用できる。さ
らに、ポリエステル樹脂に、前述した如きカルボキシル
基を含有した重合性単量体類を含む重合性単量体類をグ
ラフト重合する方法によってもカルボキシル基を導入で
きる。
【0032】アクリル/スチレン系樹脂を合成する際に
使用する反応溶剤としては、樹脂を溶解するものであれ
ば各種の有機溶剤を使用できる。
【0033】たとえば、トルエン、キシレン、ベンゼ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンの如
き各種炭化水素類;メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブ
タノール、sec−ブタノール、tーブタノールの如き
アルコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレン
グリコールモノn−ブチルエーテル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル等の如
きエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンの如き各種ケトン類;酢酸
エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルの如き各種エステ
ル類;プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
トの如き各種エーテルエステル類;テトラヒドロフラン
の如き各種環状エーテル類;塩化メチレンの如き各種ハ
ロゲン化炭化水素類;などが挙げられる。
【0034】親水性を増す官能基としては、カルボキシ
ル基が好ましく、カルボキシル基の量としては、酸価
(樹脂固形分1gを中和するのに要するKOHのmg数
で示される)が、アクリル/スチレン系樹脂の場合に
は、30〜100mg(KOH)/gなる範囲が好まし
い。酸価が30よりも小さいと水性媒体中への転相乳化
性が低下するため好ましくない。また100よりも多い
と、トナーとなったときの吸湿性が高く、好ましくな
い。
【0035】また、ポリエステル樹脂の場合は、2〜6
0mg(KOH)/gなる範囲が好ましい。酸価が2よ
りも小さいと水性媒体中への転相乳化性が低下するため
好ましくない。また60よりも多いと、トナーとなった
ときの吸湿性が高く、好ましくない。
【0036】本発明において使用される着色剤として
は、従来よりトナー用として用いられてきたような染
料、顔料が使用できる。
【0037】たとえば、亜鉛華、黄色酸化鉄、ハンザイ
エロー、ジスアゾイエロー、キノリンイエロー、パーマ
ネントイエロー、ベンガラ、リソールレッド、ピラロゾ
ンレッド、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリア
ントカーミン6B、ブリリアントカーミン3B、紺青、
フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニン、酸価チ
タン、カーボンブラック、または磁性粉の如き各種顔料
類ないしは油溶性染料である。
【0038】また、これらの着色剤は、機能性を向上す
るために、樹脂処理やカップリング剤処理をしたものも
使用できる。さらに、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
クレー、またはカオリンなどの体質顔料も着色剤と併用
して使用できる。
【0039】本発明の製法では、中和により自己水分散
性となりうる樹脂と、着色剤と、ワックス微粒子と、有
機溶剤を必須成分とする混合物を用いる。この混合物と
しては、中和により自己水分散性となりうる樹脂と、着
色剤と、ワックス液媒体分散体と、有機溶剤を必須成分
として混合した混合物が使用できる。
【0040】ここで重要なのは、混合物中にワックスが
微粒子状に分散していることである。混合物中でこの様
なワックスの分散状態を得るに当たっては、例えばワッ
クスが液媒体に分散したもの(ワックスの液媒体分散
体)と、「中和により自己水分散性となりうる樹脂と着
色剤と有機溶剤を必須成分とする混合物」とを混合する
様にすることが、とりわけ、予め調製した、ワックス微
粒子を含まない「中和により自己水分散性となりうる樹
脂と着色剤と有機溶剤を必須成分とする混合物」にワッ
クス液媒体分散体を加えて混合分散したものを用いるの
が、良好なトナーを得るのに好ましい。
【0041】中和剤は、前記混合物の側に存在させる
か、又は転相乳化に用いる水性媒体側に存在させるが、
前者が好ましい。この中和剤の使用量は、前記中和によ
り自己水分散性となりうる樹脂を自己水分散性とするに
足る量である。
【0042】本発明では、ワックス微粒子又はワックス
微粒子の液媒体分散体を用いる。
【0043】本発明に使用される、混合物中に含ませる
ワックス微粒子、又はワックス液媒体分散体中のワック
ス微粒子は、比較的低軟化点もしくは低融点の化合物、
具体的には軟化点(融点)が50〜140℃、好ましく
は60〜120℃を有するものである。軟化点が50℃
よりも低いと、トナーの耐ブロッキング性や貯蔵安定性
がが不十分であり、140℃を越えると、定着開始温度
が高くなり好ましくない。
【0044】好適なものとして、混合物中に含まれる、
中和により自己水分散性となりうる樹脂を中和剤で中和
して得た自己水分散性樹脂や同有機溶剤のいずれか一方
又は両方に親和性のあるが溶解(相溶)しないもの、例
えばパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワック
スの如き高級炭化水素の石油ワックス類;カルナバワッ
クス、キャンデラワックス、木ロウ、ライスワックスの
如き高級エステルの植物ワックス類;ポリプロピレンワ
ックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロフィ
ッシュワックスの如き高級炭化水素の合成ワックス類が
好適に使用できる。
【0045】使用する原料ワックスは、高級炭化水素等
の疎水性の高いものが好ましく、酸変性された、自己水
分散安定性を持つようなワックス類は粒子内に内包され
にくいため、好ましくない。また、ステアリン酸塩やス
テアリン酸アマイドのような親水性を有するワックス
は、本発明の樹脂と相溶性を有するため、効果が発揮さ
れず、好ましくない。最適なのはフィッシャートロプシ
ュワックスである。
【0046】ワックスの液分媒体散体としては、通常、
原料ワックスを液媒体中に所定の粒径に分散した、ワッ
クスの液媒体分散体を使用する。なお、使用されるワッ
クス液媒体分散体類は、軟化点(融点)が異なるものを
混合して用いてもよい。
【0047】ワックスの液媒体分散体の調製は、例えば
原料ワックスをそれ不溶の液媒体に直接微粒子状となる
まで分散させるか、原料ワックスをそれ可溶の液媒体に
溶解させてから、ワックス不溶の液媒体を加えて、必要
に応じてワックス可溶の液媒体を一部又は全部除去し
て、残った液媒体中にワックス微粒子を微粒子状に析出
分散させるか、或いはキシレン等の有機溶媒中で、ワッ
クスの軟化点(融点)以上の温度をかけて溶融した状態
で乳化、分散した後、冷却、脱溶剤を行うことで調製す
る、という方法がある。ワックスの液媒体分散体として
は、例えばワックスが水性媒体に微粒子状に分散された
ワックスエマルジョンが代表的なものである。
【0048】転相乳化に用いるのにより便利なのは、原
料ワックスをキシレン等の有機溶媒中で、ワックスの軟
化点(融点)以上の温度をかけて溶融した状態で乳化、
分散した後、冷却、脱溶剤をして得られた分散体であ
る。
【0049】具体的には、たとえば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンの如き芳香族炭化水素類、あるいはメチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトンの如きケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチルの如きエステル類の溶媒温
度をワックス原料の軟化点(融点)以上に上げ、溶液状
にした後、通常の撹拌機、またはホモミキサー、ホモジ
ナイザ等によるせん断下に水性媒体を添加して、微分散
を行い、所望の粒径のワックス微粒子を得ることで行わ
れる。この時必要に応じて乳化剤や分散安定剤を使用し
ても良い。
【0050】しかし、乳化剤や分散安定剤の使用量は、
最小限に止め、極少量とするのが好ましい。乳化剤とし
ては、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルジフェニルオキサイ
ドジスルホン酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レンニニルフェノールエーテル等の非イオン性界面活性
剤が挙げられる。
【0051】分散安定剤としては、通常、水溶性高分子
化合物が用いられ、例えば、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、セルロースガム等が挙げら
れる。
【0052】上記した乳化剤や分散安定剤と同様な効果
を得る場合には、上記具体的な乳化剤や分散安定剤の他
に、本発明で用いられる様な自己水分散性樹脂の水性分
散液を用いることが出来る。どちらかと言えば、この自
己水分散性樹脂の水性分散液を用いるほうがより好まし
い。また、この際の自己水分散性樹脂を得るに当たって
は、中和により自己水分散性となりうる樹脂の中和に使
用される中和剤は弱塩基性あるいは弱酸性の化合物が好
ましい。これにより、後述する処理工程により塩構造を
有する親水性官能基を元の親水性基に戻すことが可能に
なり、従来の該乳化剤や分散安定剤の悪影響を最小限に
できる。
【0053】またそれとは別に、例えばワックス液媒体
分散体を得るに当たって用いた有機溶剤の沸点が原料ワ
ックスの軟化点(融点)より低い場合には、加圧下で液
温を原料ワックスの軟化点(融点)より高くして溶解も
しくは分散するのが好ましい場合もある。また、分散に
際しては、通常、ワックス微粒子の粒径が所望の粒径に
なるように、適宜、撹拌速度、時間等を調製する。その
後、例えばこの分散液を冷却し、有機溶剤を留去してワ
ックスの液媒体分散体を調製することができる。
【0054】また、ワックスの液媒体が非水溶液の場合
は、ワックス分散のための液媒体としては、例えばイソ
プロピルアルコールの如きアルコール類;メチルエチル
ケトンの如きケトン類;酢酸エチルエステルの如きエス
テル類のようなワックスが溶解しないものを使用し、ワ
ックスの軟化点(融点)以上の温度で、通常の撹拌機、
またはホモミキサー、ホモジナイザ等による高速せん断
下に微分散を行い、所望の粒径の非水液媒体に分散した
ワックスの分散微粒子が得られる。この時、必要に応じ
て分散安定剤を使用しても良い。
【0055】混合物中に含ませるワックス微粒子の添加
量、又はワックス微粒子を含む液分散体の混合物への添
加量は、いずれもワックス微粒子に換算して樹脂固形分
に対して、1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%
であり、1重量%より少ないとワックスの添加効果が得
られず、30重量%よりも多いと、転相乳化時の粒子形
成が劣化してくるし、樹脂がワックス微粒子を十分内包
できず現像性が劣化するため、好ましくない。
【0056】混合物中のワックス微粒子又はワックス液
分散体中のワックス微粒子の粒子径は、トナー粒子径自
体との大小関係にもよるが、トナー粒子径よりも小さい
こと、いずれも通常0.05〜3μm、好ましくは0.1
〜2μmである。粒子径が0.05μm よりも小さい
と、含有量を増加しても、溶融時に粒子表面に溶けだし
て十分な離型作用を発現できず、粒子径が3μmよりも
大きいと、トナー粒子内のワックス微粒子含有量が不均
一になったり、あるいはトナー粒子表面にワックス微粒
子が露出し、現像性が劣化するため好ましくない。
【0057】ワックス微粒子の混合物への分散は、粉砕
法と同様に、溶融混練時に混練、分散する方法と、湿式
で分散する方法があるが、上記した通り、本発明の製法
では湿式分散が所定のワックス粒子径を保持する上で
も、また、プロセス上の簡便からみても好ましい。
【0058】すなわち、溶融混練では所望の粒径に分散
したワックス微粒子がさらに小さい粒子径に微分散され
たり、場合によっては再凝集することがあり、好ましく
ない。また疎水性のワックス成分が、樹脂、あるいは着
色剤に吸着して、樹脂の親水−疎水性バランスを崩し、
粒子形成が容易にはできなくなる傾向にある。
【0059】湿式混練する場合には、樹脂と、着色剤
と、ワックス液媒体分散体と有機溶剤を必須成分とする
混合物を同時に分散する場合と、樹脂と、着色剤と、有
機溶剤を必須成分とする混合物を分散した後、ワックス
液媒体分散体を添加する場合の、いずれの方法でも良い
が、後者の方法が転相乳化時の造粒性に影響が少ないた
め、より好ましい。前者の製法では、ワックス微粒子の
如き疎水性の高い成分が着色剤に吸着し、後述する転相
乳化時の粒子形成に悪影響を与える場合がある。
【0060】すなわち、ワックスの液媒体分散体を、ワ
ックス微粒子を含まない「中和により自己水分散性とな
りうる樹脂と、着色剤と、有機溶剤を必須成分とする混
合物」に分散するには、最低限のせん断力をかければ良
く、このせん断力が強すぎると、ワックス成分と樹脂あ
るいは着色剤が相互作用し、後の転相乳化時におけるト
ナー粒子の造粒性を低下させるため好ましくない。
【0061】また、ワックス液媒体分散体に乳化剤、あ
るいは分散安定剤を用いた場合には、ワックス微粒子表
面に吸着した乳化剤成分や分散安定剤成分は、湿式混練
中に樹脂溶液中に溶解され、これにより、ワックス微粒
子がトナー粒子生成過程において系外に流出するという
現象が避けられる、という効果が見られる。ワックス微
粒子が系外に流出しやすい、例えば自己水分散安定性の
高いワックスや親水性のワックス及びそれら液媒体分散
体の使用は好ましくない。
【0062】なお、ワックス液媒体分散体に用いられた
乳化剤や分散安定剤等は、混合に当たって、混合物中に
均一に溶解され、界面活性能が低下し、転相乳化した
後、トナー粒子表面に局在化されないため、トナーの帯
電特性にはほとんど影響を与えない。
【0063】次に、本発明の製造方法について詳しく述
べる。本発明の製造方法は、基本的には次の工程からな
る。
【0064】1.中和により自己水分散となりうる樹脂
と、任意の状態のワックスと、着色剤と、有機溶剤を必
須成分として、公知の方法により分散混合して、ワック
ス微粒子状となる様に分散した転相乳化用混合物を得る
工程。 2.上記混合物を、中和剤の存在下に、水性媒体中に転
相乳化し、トナー粒子の液媒体分散体を作製する工程。 3.液媒体分散液からトナー粒子を分離し、乾燥する工
程。
【0065】まず、1の工程から説明する。1の工程
は、中和により自己分散しうる樹脂と、着色剤と、ワッ
クスと、有機溶剤とを、ワックスがそれらの混合物中で
所定の粒子径にて均一に分散した状態となる様に、分散
する工程である(湿式混練)。
【0066】そのためには、原料ワックスをそのまま用
いるのではなく、好適には、所望の粒子径に分散され
た、ワックス微粒子を含むワックスの液媒体分散体を用
い、それを中和により自己分散しうる樹脂と、着色剤
と、有機溶剤との混合物に均一に分散する。
【0067】本発明の製造方法のうち、ワックス液媒体
分散体を用いた場合の特徴は、次の通りである。
【0068】あらかじめ所望の粒子径に制御されたワッ
クスの微粒子の液媒体分散体を、ワックスを含まない、
樹脂と着色剤と有機溶剤を含む混合物へ分散すること
で、ワックスの粒子径制御が容易なことが挙げられる。
言うまでもなく、前記混合物中のワックスの分散粒子径
は、定着時の離型効果に多大な影響を有しており、粉砕
法における溶融混練等では使用するワックスの種類や軟
化点(融点)に制限を受けるが、本発明の方法では、こ
の様な制限を受けにくい。
【0069】湿式混練時に使用する有機溶剤、即ち、中
和により自己水分散性となりうる樹脂と、着色剤とワッ
クスとから転相乳化用混合物を調製する際の有機溶剤と
しては、 1)前記樹脂を溶解するが、ワックス成分は溶解しない
もの、 2)後述する工程で、容易に脱溶剤されるもの、 3)前記樹脂合成に用いられる反応溶剤と同一のもの を兼備するものが好ましい。
【0070】尚、前記樹脂合成に用いられた有機溶剤
と、湿式で着色剤等と混合分散されるときに使用される
有機溶剤は、異なっていてもかまはないが、有機溶剤を
用いた樹脂合成を行った場合には、特段脱溶剤する工程
も必要でなくなるので、工程の簡素化の面から、同一の
溶剤であることが好ましい、
【0071】上記した面から、アクリル系又はスチレン
系の樹脂を用いる場合に当たっては、樹脂合成時にして
も、湿式混練時に前記混合物調製時に新たに用いるにし
ても、例えばアセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチ
ル、イソプロパノール等の有機溶剤を用いることが好ま
しい。
【0072】次に2で述べた転相乳化工程について説明
する。前記工程で得られた混合物を水性媒体中に転相乳
化する。転相乳化する方法としては、次のような方法が
適切である。 1)該混合物に中和剤を加えてから、水性媒体中に転相
乳化する方法。 2)該混合物に中和剤を加えてから、水性媒体を添加し
て転相乳化する方法。 3)該混合物を、中和剤を含有する水性媒体中に転相乳
化する方法。 4)該混合物に、中和剤を含有する水性媒体を添加して
転相乳化する方法。 また、中和剤は、該混合物、水性媒体それぞれに分割し
ていても良い。
【0073】ここで使用される、中和剤として使用され
る化合物としては、前記中和により自己水分散性となり
うる樹脂とは逆極性の中和剤、たとえば、カルボキシル
基のようなアニオン性の官能基を有する前記樹脂に対し
ては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジ
メチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、
の如き有機三級アミン類;アンモニア;水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムの如き無機塩基類などが挙げられ
る。
【0074】また、水性媒体中に転相乳化し、トナー粒
子を生成する際のせん断力としては、特に高いせん断力
は要求されなく、水性媒体を含む該混合物が均一に撹拌
される程度を持って行えばよい。
【0075】また、トナー粒子径のコントロールは、主
に、中和によち自己水分散性となりうる樹脂の中和度合
いで制御することが出来る。中和により自己水分散性と
なりうる樹脂が自己水分散性を発現する最低量の塩基は
必要であるが、それを越える量を適宜調製することによ
りトナー粒子径の調整は可能で、当該樹脂がカルボキシ
ル基を有するものである場合には、それを中和する塩基
の量によって行い、サブミクロンから30μm間で任意
に得ることができる。
【0076】静電荷像現像用乾式トナーとしては、平均
粒子径にして5〜15μm程度のトナー粒子粉体が適当
なので、この粒子径を目標として中和率を調整すればよ
い。
【0077】なお、本発明の製造方法により、ワックス
微粒子がトナー粒子内に内包されているかどうかの確認
は、トナー粒子を樹脂包埋し、ミクロトーム等で切断
し、その薄片状のものを、例えばルテニウム四酸化物等
で染色したサンプルを、TEM(透過型電子顕微鏡)に
より直接観察することで確認できる。
【0078】次いで、転相乳化後のトナー粒子の水性媒
体分散液からは、液媒体が分離される。この時には、水
と有機溶剤とを同時に分離する様にしてもよいが、予め
有機溶剤のみ又は有機溶剤を主体として脱溶剤を行って
から脱水を行う様にしたほうがトナー粒子を得るに当た
っては好ましい。
【0079】脱溶剤は、有機溶剤の一部、あるいは全部
を減圧下、留去する事で行われる。有機溶剤のみ又は有
機溶剤を主体として脱溶剤を行った、液媒体として水の
み又は水を主体として含む混合物には、必要に応じて、
洗浄や、酸性化合物の水溶液により、自己水分散性樹脂
を中和により自己水分散性となりうる樹脂に戻す操作、
例えば塩基で中和されたカルボキシル基を有する自己水
分散性樹脂の場合は、その中和されたカルボキシル基を
元のカルボキシル基に戻す操作を行う。
【0080】3では、トナー粒子液媒体分散体から、液
媒体を分離した後、それをトナー粒子粉体とするべく乾
燥が行われる。この乾燥は公知の方法によればよく、た
とえば、温風乾燥、スプレードライ、凍結乾燥などが採
用できる。
【0081】かくして得られたトナー粒子粉体には、必
要に応じて、シリカ粒子粉体、酸化チタン粉体などを外
添することが出来る。
【0082】この様にして得られた粉体トナーは、静電
荷像現像用粉体トナーとして用いることが出来る。着色
剤として磁性粉を主体に含む粉体トナーは、そのままで
静電荷像現像用磁性一成分型粉体トナーとして、磁性粉
以外の着色剤のみ含む又はそれを主体に含む粉体トナー
は、静電荷像現像用非磁性一成分型粉体トナーとして用
いることが出来るし、キャリアとこれら各々粉体トナー
とを組み合わせて静電荷像現像用二成分型現像剤として
用いることも出来る。
【0083】本発明の製造方法には、次の様な特徴があ
る。 1)転相乳化法では水性媒体に転相乳化する前の混合物
からなる有機相における着色剤やワックスの分散状態
(粒子径等)が転相後、トナー粒子を形成した後も保持
されることである。そのため、重合法における着色剤や
ワックスの凝集や、不均一な内包が見られない。
【0084】2)転相乳化法は、樹脂の親水−疎水のバ
ランスにより粒子が形成されるため、着色剤や、ワック
スの如き疎水性成分はトナー粒子内部に内包され、粒子
表面の露出することが起こりにくく、従来の、トナー粒
子表面に局在するワックスに起因する現像性の劣化が生
じがたいことが挙げられる。
【0085】従って、上記本発明の製法によれば、低温
定着と耐ホットオフセットに優れ、かつ、優れた現像特
性を有するトナーを提供することが可能になる。特に、
ワックス微粒子が粒子内に内包されることにより、粉砕
法、あるいは重合法では製法上困難を伴う、より低温の
軟化点(融点)を有するワックスを用いることが可能で
ある。
【0086】次の本発明における好ましい実施態様を説
明する。まず、酸価30〜100mg(KOH)/gの
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アク
リル酸系共重合体(ガラス転移温度60〜70℃、重量
平均分子量4万〜8万)の、後述ワックスに親和性はあ
るがそれを溶解(相溶)しない、低沸点で疎水性有機溶
剤の溶液(不揮発分30〜70重量%)を準備する。こ
れに前記溶剤に不溶な有機顔料又は無機顔料を前記樹脂
固形分100重量部当たり5〜15重量部となる様に混
合し分散させて均一な混合物1を得る。
【0087】次いで、高級炭化水素の合成ワックス、同
石油ワックス、高級エステルの植物ワックスから選ばれ
る少なくとも1種の、前記混合物1中の溶剤及び共重合
体に親和性があるがそれらに溶解(相溶)しない、軟化
点(融点)50〜140℃で、平均粒子径0.05〜3
μmのワックス微粒子の、分散安定剤を含まないか極少
量のみ含む、有機溶剤を含んでいてもよい均一で安定
な、水性媒体分散体(エマルジョン)を準備する。
【0088】上記混合物1に、その樹脂固形分100重
量部当たり、ワックス微粒子不揮発分3〜12重量部と
なる様に上記ワックス水性媒体分散液を加えて混合分散
して、ワックス微粒子と着色剤が分散した、塩基による
中和により自己水分散性となりうる樹脂の有機溶剤から
なる混合物2を得る。
【0089】この混合物2に、塩基水溶液を前記樹脂の
中和率5〜20%となる様に、そして後述転相乳化に用
いる水性媒体に親和性を有する前記したのと異なる有機
溶剤をそれぞれ加えて、均一な混合物3を得る。
【0090】この混合物3の撹拌下に、水性媒体を滴下
して転相乳化を行い、顔料微粒子とワックス微粒子が前
記樹脂に分散内包された、平均粒子径3〜15μmの球
形トナー粒子の水性媒体分散液を得る。
【0091】この球形トナー粒子の水性媒体分散液から
脱溶剤を行い、球形トナー粒子の水分散液(溶剤はゼロ
か極少量)として、これからトナー粒子のみ濾別し、水
に再分散させて、そこに酸水溶液を加えて充分の撹拌し
て、球形トナー粒子に含まれる、塩基で中和された自己
水分散性樹脂を中和により自己水分散性となりうる樹脂
に戻す。
【0092】得られたトナー粒子を含む液媒体につい
て、洗浄を繰り返し、トナー粒子のみを分離して乾燥
し、顔料粒子とワックス微粒子が中和により自己水分散
性となりうる樹脂に分散内包された球形粒子からなる粉
体の静電荷像現像用トナーを得る。
【0093】
【実施例】次に、本発明を比較例及び実施例により、一
層、具体的に説明する。以下において、部、および%は
すべて重量基準であるものとする。
【0094】(参考例1) カルボキシル基を有するア
クリル/スチレン共重合体の合成例 滴下装置、温度計、窒素ガス導入官、撹拌装置及び還流
冷却器を備えた3lのフラスコに、メチルエチルケトン
の1000部を仕込んでから、下記の単量体類及び重合
開始剤からなる混合物を、80℃にて2時間かけて滴下
した。
【0095】 スチレン 600部 アクリル酸2ーエチルヘキシル 143部 メタクリル酸メチル 180部 アクリル酸 77部 「パーブチルO」 10部 日本油脂(株)社製ラジカル重合開始剤
【0096】ついで、滴下終了してから、3時間毎に3
回「パーブチルO」の3部を添加し、さらに4時間反応
を継続してから終了した。最後に、メチルエチルケトン
で不揮発分が50%になるように調整して樹脂溶液を得
た。該樹脂のガラス転移温度は70℃、重量平均分子量
は52000、酸価は60であった。
【0097】(ワックス液分散体の性状)本発明の実施
例、比較例で使用するワックスの液分散体の性状を表
1、2に示す。
【0098】
【表1】
【0099】表1で示した各種ワックス液媒体分散体
は、中京油脂(株)社製の、ワックスエマルジョンであ
る。H808は、高級炭化水素の合成ワックスの中のフ
ィッシャートロプシュワックスをワックス原料としてい
る。J124は、高級炭化水素の合成ワックス中のポリ
エチレンワックスである。J166は、高級炭化水素の
石油ワックス中のパラフィンワックスである。 H36
7は、高級エステルの植物ワックス中のカルナバワック
スである。
【0100】実施例 1 参考例1において得られた、不揮発分濃度が50%に調
整された、中和により自己水分散性となりうるアクリル
系樹脂の1000部と、「エルフテックス(ELFTE
X) 8」(アメリカ国キャボット社製のカーボン・ブ
ラック)の56部を加えて、「アイガー・モーターミル
M−250」[アイガー・ジャパン(株)製品]によ
って、1時間のあいだ混合分散させ、カーボン分散樹脂
溶液を調製した。次に、得られたカーボン分散樹脂溶液
に、表1に示したH808の133部を添加し、さら
に、「アイガー・モーターミル M−250」によっ
て、10分間のあいだ混合、分散させた。ついで、不揮
発分濃度を51%に調整し、ミルベースを作製した。以
下、これを混合物Aと略記する。
【0101】次いで、この混合物Aの200部に対し
て、1規定の水酸化ナトリウム水溶液(中和剤)の9.
2部およびイソプロピルアルコールの24部を加え、攪
拌しながら、これに、10ml/minで5分間にわた
って脱イオン水を滴下し、転相乳化させた。さらに、脱
イオン水の300部を加えた。
【0102】次に、減圧蒸留によって有機溶剤を除去
し、処理液よりトナー粒子を濾別させたのち、当粒子を
水中に再分散させた。続いてこの分散液を、0.1N塩
酸水溶液(前記したのと逆極性の中和剤水溶液)にてp
H2に調整し、30分間攪拌し、トナー粒子中の樹脂
を、中和により自己水分散性となりうる樹脂に変換し
た。
【0103】得られたトナー粒子を濾別した後、さらに
水中に再分散洗浄する操作をした後トナー粒子を水媒体
より分離させた。これを凍結乾燥させることにより、目
的とするトナー粉を得た。
【0104】此処に得られたトナーの平均粒径は、コー
ルター・マルティサイザー2を用いた測定により、8.
3ミクロン(μm)であった。
【0105】また、ルテニュウム四酸化物で染色したサ
ンプルを、TEMで観察したところ、粒子内にワックス
粒子が内包されていることが確認された。
【0106】比較例1 参考例1において得られた、不揮発分濃度が50%に調
整された、中和により自己水分散性となりうるアクリル
系樹脂の1000部と、「エルフテックス(ELFTE
X) 8」(アメリカ国キャボット社製のカーボン・ブ
ラック)の56部を加えて、「アイガー・モーターミル
M−250」[アイガー・ジャパン(株)製品]によ
って、1時間のあいだ混合分散させ、カーボン分散樹脂
溶液を調製した。ついで、不揮発分濃度を51%に調整
し、ミルベースを作製した。
【0107】この後の処理工程は、実施例1と同様な操
作を行うことで、目的とするトナー粉を得た。此処に得
られたトナーの平均粒径は、コールター・マルティサイ
ザー2を用いた測定により、8.0ミクロン(μm)で
あった。
【0108】比較例2 参考例1で得られたアクリル系樹脂を減圧下脱溶剤し
て、5000部の固形樹脂を得た。当該樹脂に「エルフ
テックス8」550部、「FT−100」(日本精蝋社
製フィッシャートロプシュワックス)150部を添加し
て溶融混練により分散を行った。この時のワックスは、
2μm以下に分散していた。この溶融混練物をメチルエ
チルケトンと均一混合し、不揮発分濃度51%に調製し
て、転相乳化に用いる混合物を得た。
【0109】この混合物を用いる以外は、実施例1と全
く同様の操作により転相乳化を行ったが、樹脂の中和
率、イソプロピルアルコール量等を変更して種種検討し
ても、転相乳化の段階で良好なトナー粒子がそのものが
得られなかった。恐らく、ワックス成分が樹脂あるいは
着色剤に吸着して、親水−疎水性バランスを崩している
ためと考えられる。
【0110】参考例1で得られた樹脂に対し、ワックス
の種類、量、粒径のみを変え、他は実施例1と同様の操
作により、比較例2、及び実施例2〜7の粉体トナーを
作製した。
【0111】なお、各実施例では、体積平均粒子径が8
μm前後になるように転相乳化を行ったので、カルボキ
シル基を中和する1規定水酸化ナトリウム水溶液の量
は、各々の比較例及び実施例では異なる。しかし、その
差は大きなものではなく、カルボキシル基の合計に対し
て、概ね、10〜15%中和する量であった。
【0112】(トナーの定着試験)比較例および実施例
で作製された凍結乾燥後の粉体トナーに、「R−97
2」(日本エアロジル工業株式会社製のシリカ微粒子)
を0.5%外添後、該粉体トナーの22.5部と市販フ
ェライトキャリアの427.5部とを配合したものを使
用して、ID値が1.5以上になるように紙に画像出し
を行った。
【0113】ID値とは、「マクベス RD−918」
(米国Macbeth社製の印刷用反射濃度計)を使用
して測定した画像濃度である。
【0114】画像出し及び定着試験は、「イマジオ D
A250」(株式会社リコー製のコピー機、オイルレス
タイプ)を、画像出し部及び定着部に分解し改造したも
のを使用して試験を行った。
【0115】(定着性の評価基準) ・定着開始温度:画像出しを行った紙を、130mm/
秒の速度で、表面温度を制御した熱ロールに通して定着
を行った。熱定着後の画像にセロファンテープを貼り、
これに100g/cm2なる荷重をかけて貼り付けた後
に引き剥がし、そのID値を測定した。定着開始温度と
は、セロファンテープ剥離試験を行った後のID値が、
セロファンテープ剥離試験を行う前のID値の90%以
上になる時の、熱ロールの表面温度で示した。
【0116】・耐ホットオフセット温度:画像出しを行
った紙を、130mm/秒の速度で、表面温度を制御し
た熱ロール(シリコンオイル非塗布型)を通し、ホット
オフセットが発生した温度をホットオフセット発生温度
といい、耐ホットオフセット温度とは、ホットオフセッ
トが発生した直前の温度で示した。
【0117】・巻き付き性:画像出しを行った紙を、1
30mm/秒の速度で、表面温度を制御した熱ロール
(シリコンオイル非塗布型)を通したときの、熱ロール
への紙の巻き付き現象をいい、問題ない場合を○、紙が
そる場合を△、熱ロールに巻き込まれる場合を×、と
し、示した。
【0118】なお、定着開始温度、耐ホットオフセット
温度及び巻き付き性の評価は、定着温度を5℃刻みで、
最高220℃まで行った。
【0119】・貯蔵安定性:貯蔵安定性の評価は5gの
トナーを50ccガラス製サンプルビンに入れ50℃で7
日間放置後、室温に戻してからサンプルビンを反転させ
10秒以内で落下したものを合格とした。かつ凝集度を
5段階で評価し、示した(5は凝集無しを示し、1は凝
集の程度が著しいことを示す)。
【0120】(強撹試験)比較例および実施例で作製さ
れた凍結乾燥後の粉体トナーに、「R−972」(日本
エアロジル工業株式会社製のシリカ微粒子)を0.5%
外添後、該粉体トナーの45部と市販フェライトキャリ
アの855部とを配合したものを使用して、300rp
mで3時間の間強撹を行った。その後、キャリア表面を
SEM(走査型電子顕微鏡)により観察することで、キ
ャリヤ表面へのフィルミングの有無を評価した。
【0121】キャリアへのフィルミングがほとんど見ら
れないものを○、若干見られるものを△、多量に見られ
るものを×、で示した。また、強撹前と後のトナーの帯
電量を示した。強撹によりキャリア表面へのフィルイン
グ量が増えるほど、帯電量は低下する。
【0122】上記評価項目で各粉体トナーを評価した結
果を表2にまとめて示した。
【0123】
【表2】
【0124】
【表3】
【0125】
【表4】
【0126】
【発明の効果】本発明では、中和により自己水分散性と
なりうる樹脂と、着色剤と、ワックスと有機溶剤とを必
須成分とする混合物を、前記樹脂を自己水分散性とする
に足る量の中和剤の存在下に、水性媒体に加えて転相乳
化するか、該混合物に水性媒体を加えて転相乳化するこ
とにより、液媒体中に着色剤とワックス微粒子が内包さ
れた自己水分散性樹脂の粒子を生成させた後、当該粒子
を分離し、それを乾燥するカプセル型トナーの製法にお
いて、前記混合物中におけるワックスの存在状態を微粒
子とすることにより、転相乳化がスムーズに行え、かつ
ワックス微粒子がトナー粒子表面に露出していないこと
から、低温定着性、耐ホットオフセット性などに優れた
現像特性を示すという格別顕著な効果を奏する。しか
も、得られたトナーは、更に耐巻き付き性等にも優れ
る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中和により自己水分散性となりうる樹脂
    と、着色剤と、ワックス微粒子と、有機溶剤を必須成分
    とする混合物を、前記樹脂を自己水分散性とするに足る
    量の中和剤の存在下に、水性媒体に加えて転相乳化する
    か、該混合物に水性媒体を加えて転相乳化することによ
    り、水性媒体中に着色剤とワックス微粒子が含有された
    自己水分散性樹脂からなる粒子を生成させた後、当該粒
    子を分離し、それを乾燥するカプセル型トナーの製法。
  2. 【請求項2】 着色剤とワックス微粒子が含有された自
    己水分散性樹脂からなる粒子が、着色剤とワックス微粒
    子が内包された自己水分散性樹脂からなる粒子である請
    求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】 前記混合物が、中和により自己水分散性
    となりうる樹脂と、着色剤と、ワックスの液媒体分散体
    と、有機溶剤を必須成分として混合された、ワックス微
    粒子を含む混合物である請求項1記載の製法。
  4. 【請求項4】 中和により自己水分散性となりうる樹
    脂と、着色剤と、有機溶剤を必須成分とする混合物に、
    前記有機溶剤に溶解しないワックスを含むワッックスの
    液媒体分散体を混合分散後に、中和剤の存在下に、該混
    合物を水性媒体に加えて転相乳化するか、該混合物に水
    性媒体を加えて転相乳化することにより、液媒体中に着
    色剤とワックス微粒子が内包された自己水分散性樹脂か
    らなる粒子を生成させた後、当該粒子を分離し、それを
    乾燥するカプセル型トナーの製法。
  5. 【請求項5】 ワックス微粒子又はワックス液媒体分散
    体中のワックス微粒子の粒径が、0.05〜3μmであ
    る、請求項1、2、3又は4記載の製法。
  6. 【請求項6】 ワックス微粒子又はワックス液媒体分散
    体中のワックス微粒子の軟化点もしくは融点が、50〜
    140℃である、請求項1、2、3、4又は5記載の製
    法。
  7. 【請求項7】 ワックス微粒子又はワックスの液媒体分
    散体中のワックス微粒子が、高級炭化水素の合成ワック
    ス、高級炭化水素の石油ワックス、高級エステルの植物
    ワックスからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の
    ワックスである請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    製法。
  8. 【請求項8】 ワックス微粒子又はワックスの液媒体分
    散体中のワックス微粒子が、フィッシャートロプシュワ
    ックスからなる、請求項1、2、3、4、5又は6記載
    の製法。
  9. 【請求項9】 ワックスの液媒体分散体が、ワックスが
    水性媒体に微粒子状に分散された、ワックスエマルジョ
    ンである請求項3又は4記載の製法。
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