JP2007022570A - スパウト付きパウチ容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、断熱効果を保持しつつ、所望箇所に非断熱領域を形成することができるスパウト付きパウチ容器を提供することを課題とする。
【解決手段】 基材層と断熱層が積層された積層フィルムによって複数の面部が構成された袋状のパウチ本体2と、パウチ本体2に取り付けられたスパウト3と、を備えるスパウト付きパウチ容器であって、スパウト3が、熱シールすることによりパウチ本体2の表裏面部5,6の間に取付けられており、パウチ本体2の表裏面部5,6が、スパウト3の熱融着部を含む中央部に於いて断熱層が除かれた積層フィルム8’から構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 基材層と断熱層が積層された積層フィルムによって複数の面部が構成された袋状のパウチ本体2と、パウチ本体2に取り付けられたスパウト3と、を備えるスパウト付きパウチ容器であって、スパウト3が、熱シールすることによりパウチ本体2の表裏面部5,6の間に取付けられており、パウチ本体2の表裏面部5,6が、スパウト3の熱融着部を含む中央部に於いて断熱層が除かれた積層フィルム8’から構成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、袋状のパウチ本体が断熱性を有するスパウト付きパウチ容器に関する。
従来、飲料やゼリー状食品などを充填する容器として、可撓性を有するフィルムからなるパウチ本体の上部に充填物注出用のスパウトが取り付けられたスパウト付きパウチ容器が知られている。かかるスパウト付きパウチ容器は、飲料などを充填した後、冷やしたり、凍らせて食することが多い。しかしながら、このように充填済みパウチ容器を凍らせるなどすると、冷蔵室から取り出した際に、袋外面が結露する。また、手で持って充填物を食する際に、持ち手が冷たく感じられる。
このような点に鑑みて、発泡樹脂層が積層されたスパウト付きパウチ容器が知られている(特許文献1)。
このような点に鑑みて、発泡樹脂層が積層されたスパウト付きパウチ容器が知られている(特許文献1)。
また、両面部(本発明の表裏面部に相当する)が断熱層を有するラミネートフィルムで構成され、且つガゼット部(本発明の側面部に相当する)が断熱層を有しないラミネートフィルムで構成されているスパウト付きパウチ容器も知られている(特許文献2)。この公報記載のスパウト付きパウチ容器は、ガゼット部が断熱層を有しないラミネートフィルムで構成されているので、ガゼット部に触れることで充填物の温度を確認でき、更にガゼット部を通じて充填物の急速冷凍が可能となる。一方、両面部が断熱層を有するラミネートフィルムで構成されているので、両面部を持つことで消費者の持ち手の冷えを軽減することができる。
上記特許文献2のスパウト付きパウチ容器は、断熱層を有しないラミネートフィルムと断熱層を有するラミネートフィルムの2種類のフィルムを使用しているので、両面部及びガゼット部は、全体的に断熱層を全く有しない、又は、全体的に断熱層を有する、の何れかとなる。すなわち、特許文献2のパウチ容器では、断熱性の有無が面単位となっているのである。
このように断熱性の有無が面単位であると、パウチ容器の全表面積に対して非断熱の面積の比率が高くなり、例えば、冷蔵室から取り出した後、充填物が急速に溶けるなどの問題点がある。また、上記スパウト付きパウチ容器は、ガゼット部全面が断熱性を有しないので、持ち手の冷えを軽減するという効果を得るためには、消費者は、必ず両面部を持たなければならないという制約がある。
このように断熱性の有無が面単位であると、パウチ容器の全表面積に対して非断熱の面積の比率が高くなり、例えば、冷蔵室から取り出した後、充填物が急速に溶けるなどの問題点がある。また、上記スパウト付きパウチ容器は、ガゼット部全面が断熱性を有しないので、持ち手の冷えを軽減するという効果を得るためには、消費者は、必ず両面部を持たなければならないという制約がある。
そこで、本発明は、断熱効果を保持しつつ、所望箇所に非断熱領域を形成することができるスパウト付きパウチ容器を提供することを課題とする。
本発明は、その手段として、基材層と断熱層が積層された積層フィルムによって複数の面部が構成された袋状のパウチ本体と、パウチ本体に取り付けられたスパウトと、を備えるスパウト付きパウチ容器であって、複数の面部のうち少なくとも一つの面部は、断熱層の一部分が除かれた積層フィルムから構成されているスパウト付きパウチ容器を提供する。
上記スパウト付きパウチ容器は、パウチ本体を構成する複数の面部のうち少なくとも一つの面部が、断熱層の一部分が除かれた積層フィルムから構成されている。従って、このパウチ容器の面部は、断熱層が積層されていない部分と積層されている部分とからなる部分断熱積層フィルムからなるので、断熱層のない領域やその面積を適宜設定することにより、必要な箇所に部分的な非断熱領域(断熱層が除かれた部分)を確保することができる。従って、例えば、この非断熱領域を面部の中央部に形成することにより、その部分を手で触れて充填物の温度を感知できるスパウト付きパウチ容器を提供できる。非断熱領域を比較的狭く形成することにより、断熱効果が高いスパウト付きパウチ容器を提供できる。
さらに、本発明の好ましい態様では、上記スパウトが、熱シールすることによりパウチ本体の表裏面部の間に取付けられており、表裏面部が、スパウトの熱融着部を含む中央部に於いて断熱層が除かれた積層フィルムから構成されている上記スパウト付きパウチ容器に係る。かかるスパウト付きパウチ容器は、パウチ本体の表裏面部を構成する積層フィルムがスパウトの熱融着部を含む中央部に於いて断熱層が除かれているので、熱シール時に加える熱伝達が断熱層によって弱められることがなく、スパウトと表裏面部を強固に接着させることができる。
また、上記スパウト付きパウチ容器に充填される充填物を凍らせて飲食する場合、該充填物が、スパウトに近い中央部に於いて比較的早く溶けるため飲食し易く、一方、中央部以外の領域に於いては、断熱層が存在するので、充填物が早期に溶けず、充填物を長時間保冷することができる。
また、上記スパウト付きパウチ容器に充填される充填物を凍らせて飲食する場合、該充填物が、スパウトに近い中央部に於いて比較的早く溶けるため飲食し易く、一方、中央部以外の領域に於いては、断熱層が存在するので、充填物が早期に溶けず、充填物を長時間保冷することができる。
本発明のスパウト付きパウチ容器によれば、パウチ本体を構成する複数の面部のうち少なくとも一つの面部が、断熱層の一部分が除かれた積層フィルムから構成されているので、断熱層のない領域やその面積を適宜設定することにより、必要な箇所に部分的な非断熱領域を確保することができる。
また、パウチ本体の表裏面部が、スパウトの熱融着部を含む中央部に於いて断熱層が除かれた積層フィルムから構成されているスパウト付きパウチ容器によれば、スパウトの熱シール性も良好で、さらに、例えば、充填物を凍らせて飲食する場合、スパウトの近くに存在する充填物から序々に溶け得るため、充填物を良好な状態で飲食することができる。
また、パウチ本体の表裏面部が、スパウトの熱融着部を含む中央部に於いて断熱層が除かれた積層フィルムから構成されているスパウト付きパウチ容器によれば、スパウトの熱シール性も良好で、さらに、例えば、充填物を凍らせて飲食する場合、スパウトの近くに存在する充填物から序々に溶け得るため、充填物を良好な状態で飲食することができる。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。尚、便宜上、方向を示す用語として、「内」は充填物を充填する収納部方向を指し、「外」は収納部から離れる方向を指す。
図1及び図2に於いて、1は、袋状のパウチ本体2と、このパウチ本体2に取り付けられたスパウト3と、を備えるスパウト付きパウチ容器を示す。
かかるスパウト付きパウチ容器1は、図1に示すように、充填後に於いて、表裏面部5,6の下方を折り返して載置用の底面が形成される自立型パウチである。
図1及び図2に於いて、1は、袋状のパウチ本体2と、このパウチ本体2に取り付けられたスパウト3と、を備えるスパウト付きパウチ容器を示す。
かかるスパウト付きパウチ容器1は、図1に示すように、充填後に於いて、表裏面部5,6の下方を折り返して載置用の底面が形成される自立型パウチである。
パウチ本体2は、表面部5、裏面部6及び該表裏面部5,6の両側間に介装された両側面部7,7の計4面の可撓性フィルム片からなり、これら面部5,6,7(表面部5、裏面部6、側面部7を「面部」と総称する場合がある)の周端部内面を互いに接着することにより袋状に形成されている。具体的には、表裏面部5,6は、充填後に構成される底面の自立安定性を高めるため、図3にも示すように、矩形の積層フィルム8の下方両隅部が傾斜状に切りかかれた形状に形成されている。他方、両側面部7,7は、表裏面部5,6の側縁及び傾斜側縁に沿う形状であって、中央部で上下方向に内側に折り畳まれている。この表裏面部5,6の側端部及び傾斜側端部の内面と両側面部7,7の側端部及び傾斜側端部の内面とを重ね合わせて所定幅(例えば3〜10mm程度)熱シールし、且つ表裏面部5,6の下端部の内面同士を重ね合わせて所定幅熱シールすることにより、上部開口型のパウチ本体2が形成されている。そして、この上部開口部からパウチ本体2の収納部にスパウト3の導管33を挿入し、図3及び図4(b)に示すように、表裏面部5,6の上端部の間にスパウト3の被融着部32を挟み込んだ状態で、表裏面部5,6の上端部の内面同士、更にこの上端部の内面と被融着部32の周面を所定幅熱シールすることにより、スパウト付きパウチ容器1が形成されている。
スパウト3は、着脱可能なキャップが取り付けられた注出口31とパウチ本体2への取付部分である被融着部32を備え、その材質は、各種の合成樹脂、アルミニウムなどの金属などで形成することができる。もっとも、パウチ本体2と簡易に取り付けることができることから、スパウト3は、少なくとも被融着部32の周面が表裏面部5,6の内面と熱シール可能なものが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂成型品によって形成することができる。特に、良好に熱シールできることから、スパウト3の被融着部32の周面が、表裏面部5,6のシーラント層と同じ材質のものが好ましい。
表裏面部5,6及び両側面部7,7は、基材層と断熱層85をラミネート加工した積層フィルム8からなるが、本実施形態では、、表裏面部5,6の積層フィルム8は、断熱層85の一部分が除かれた部分断熱積層フィルム8’からなる。
まず、断熱層85の一部が除かれた部分断熱積層フィルム8’を含む積層フィルム8の層構成から説明し、次に、表裏面部5,6を構成する部分断熱積層フィルム8’について説明する。
まず、断熱層85の一部が除かれた部分断熱積層フィルム8’を含む積層フィルム8の層構成から説明し、次に、表裏面部5,6を構成する部分断熱積層フィルム8’について説明する。
表裏面部5,6及び両側面部7,7を構成する積層フィルム8は、基材層と断熱層85とを有している。
基材層は、図4に示すように、熱シールするためのシーラント層81と、主としてフィルムの強度(耐屈曲性、耐ピンホール性など)を維持するための支持層82とを備え、必要に応じて、ガスバリア性や遮光性などを付与するためのバリア層(図示せず)を介して表面摩擦や耐熱性などを付与するための外面層83などを有する。
基材層は、図4に示すように、熱シールするためのシーラント層81と、主としてフィルムの強度(耐屈曲性、耐ピンホール性など)を維持するための支持層82とを備え、必要に応じて、ガスバリア性や遮光性などを付与するためのバリア層(図示せず)を介して表面摩擦や耐熱性などを付与するための外面層83などを有する。
具体的には、本実施形態に於ける積層フィルム8は、図4に示すように、内側から外側に向かって順に、例えば、シーラント層81(例えば直鎖状低密度ポリエチレンフィルムなど)と、支持層82(例えばポリアミド系フィルムなど)と、断熱層85(例えば不織布など)と、遮光層を兼ね備える外面層83(例えば金属蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムなど)とが積層されたフィルムからなる。
尚、積層フィルム8の層構成は、同図に限られず、例えば、内側から外側に向かって順に、シーラント層81(例えば直鎖状低密度ポリエチレンフィルムなど)と、バリア層を兼ね備える支持層82(例えば、EVOHの積層フィルム、シリカ蒸着フィルム、金属蒸着フィルムなど)と、断熱層85(例えば不織布など)と、外面層83(例えばポリエチレンテレフタレートフィルムなど)とが積層されたものや、シーラント層81(上記と同様)と、バリア層を兼ね備える支持層82(上記と同様)と、断熱層85(上記と同様)とが積層されたものなどでもよい。また、積層フィルム8の層構成は、これら例示のものに限定されず、各層の積層順序を適宜変更したり、基材層を構成する一部の層(例えばバリア層など)を省略するなど適宜設計変更可能である。但し、積層フィルム8の最外層には、熱シール温度で溶融・変形しないような耐熱性材料が用いられる。
尚、積層フィルム8の層構成は、同図に限られず、例えば、内側から外側に向かって順に、シーラント層81(例えば直鎖状低密度ポリエチレンフィルムなど)と、バリア層を兼ね備える支持層82(例えば、EVOHの積層フィルム、シリカ蒸着フィルム、金属蒸着フィルムなど)と、断熱層85(例えば不織布など)と、外面層83(例えばポリエチレンテレフタレートフィルムなど)とが積層されたものや、シーラント層81(上記と同様)と、バリア層を兼ね備える支持層82(上記と同様)と、断熱層85(上記と同様)とが積層されたものなどでもよい。また、積層フィルム8の層構成は、これら例示のものに限定されず、各層の積層順序を適宜変更したり、基材層を構成する一部の層(例えばバリア層など)を省略するなど適宜設計変更可能である。但し、積層フィルム8の最外層には、熱シール温度で溶融・変形しないような耐熱性材料が用いられる。
シーラント層81は、熱シール可能な素材であれば特に限定されず、例えば、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。これらのうち熱シール性に優れる直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。シーラント層81の厚みは、例えば、30〜150μm程度である。
支持層82は、比較的強度に優れるものであれば特に限定されず、ナイロンなどのポリアミド系フィルム、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体などのポリプロピレン系フィルムなどの合成樹脂製フィルム、合成紙などの単層、又は2種以上の積層体などが挙げられる。これらのうち耐屈曲性に優れる6ナイロン、6,6ナイロンなどのポリアミド系フィルムを用いることが好ましい。支持層82の厚みは、例えば、10〜70μm程度である。
バリア層は、ガスバリア性又は/及び遮光性を有するものであれば特に限定されず、アルミニウムなどの金属箔、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのガスバリア性を有する合成樹脂製フィルム、シリカ・アルミナ・アルミニウムなどの金属又は金属酸化物を蒸着したポリエステル・ポリオレフィン・ポリアミドなどの蒸着フィルムの単層、又は2種以上の積層体などが挙げられる。これらのうちガスバリア性及び遮光性を有することからアルミニウムなどの金属箔を用いることが好ましい。バリア層の厚みは、例えばアルミ箔の場合に、6〜30μm程度である。尚、充填物によってはガスバリア性が不要な場合もあるので、場合によってバリア層を省略してもよい。
外面層83は、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリプロピレン、ナイロンなどのポリアミド系フィルム、2種以上の積層体などが挙げられ、更に、合成樹脂製フィルムの場合は二軸延伸フィルムを用いることが好ましい。これらのうち熱融着時の耐熱性、寸法安定性などに優れるポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルムを用いることが好ましい。外面層83の厚みは、例えば、10〜70μm程度である。尚、断熱層85を最外側に積層するなどの場合には、外面層83を省略してもよい。
断熱層85は、断熱性を有するものであれば特に限定されず、例えば、不織布、発泡樹脂シート、和紙などの1種又は2種以上のシートの積層体などを用いることができる。中でも、適度に断熱性があり且つ安価であることから、不織布を用いることが好ましい。尚、本発明に言うシートとは、一般にフィルムと呼ばれるものを含む意味である。
上記不織布としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、キュプラなどの繊維を、接着法、ニードルパンチ法、スパンボンド法、メルトブロー法などによってシート状に作製されたものなどが挙げられる。不織布を構成する繊維は、中実繊維、中空繊維、又はこれらの混合繊維を用いることができ、より断熱性に優れることから中空繊維又はその混合繊維を用いることが好ましい。また、繊維長については、繊維同士の絡み合いにより形成される3次元網目構造による強度やシートの取扱い性などの点では長繊維不織布シートが好ましく、シートのカット適正では短繊維不織布が好ましい。不織布は、例えば目付量が約10g/m2以上(好ましくは15〜30g/m2)のものを用いることが好ましい。目付量が10g/m2未満であると、積層加工時に破れたりする虞があるからである。また、不織布は、厚み約80〜200μm、デニールは約2〜5dのものが好ましい。このような不織布の具体例としては、ユニチカ株式会社製「マリックス」、株式会社東洋紡製「ボンデン」、「エクーレ」、ユニセル株式会社製「ユニセル」などが挙げられる。
発泡樹脂シートとしては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタンなどの比較的軟質な熱可塑性樹脂発泡シートが挙げられる。中でも好適な発泡性を有することからスチレン系樹脂を用いることが好ましい。スチレン系樹脂としては、汎用的なスチレンモノマーからなるポリマーの他、スチレン−ブタジエン、無水マレイン酸、メタクリル酸などとスチレンとの共重合体などを用いることができる。発泡方法は、物理的発泡、化学的発泡など公知の発泡方法で行えばよい。発泡樹脂シートは、厚み約80〜500μm程度、好ましくは100〜300μm程度、発泡倍率1.5〜20倍程度、好ましくは2〜5倍程度のものを適宜用いることができる。
和紙としては、挟義には楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)などの天然靭皮長繊維を原料とし、これにネリを加えて手漉きした紙(雲竜紙、楮紙、雁皮紙、三椏紙など)が挙げられる。本発明の和紙には、これら楮などのほか、麻、ケナフ、レーヨン、木材パルプ、合成繊維などの各種の長繊維原料を機械的に漉いて得られる広義の和紙も含まれる。中でも、雲龍紙を用いることが好ましい。和紙は、例えば目付量が10〜50g/m2程度のものを用いることが好ましい。目付量が10g/m2未満であると、積層加工時に破れたりする虞があるからである。
積層フィルム8を構成する上記各層は、接着剤によるドライラミネートによって積層接着することが好ましいが、ウェットラミネーション、感熱型接着剤を挟んで接着させる熱ラミネートなどのその他公知のラミネート加工によって積層することもできる。
尚、特に図示しないが、積層フィルム8には、その表面側から商品名、絵柄などの表示が視認出来るように意匠印刷が施されている。該意匠印刷は、通常、外面層83の内側に設けられるが、積層フィルム8の層構成によっては、外面層83や断熱層85の外側に設けることもできる。
尚、特に図示しないが、積層フィルム8には、その表面側から商品名、絵柄などの表示が視認出来るように意匠印刷が施されている。該意匠印刷は、通常、外面層83の内側に設けられるが、積層フィルム8の層構成によっては、外面層83や断熱層85の外側に設けることもできる。
次に、表裏面部5,6を構成する部分断熱積層フィルム8’は、図1〜4に示すように、中央部に帯状に非断熱領域4が形成されている。具体的には、表裏面部5,6を構成する部分断熱積層フィルム8’は、中央部に縦方向帯状に伸びる非断熱領域4が形成されており、この非断熱領域4の幅は、スパウト3の熱融着部32の幅と略同幅又は熱融着部32の幅よりも1〜10mm程度広幅に形成されている。該非断熱領域4は、表裏面部5,6の上下縁にかけて(上端縁中央部から下端縁中央部に至るまで)設けられている。
かかる非断熱領域4を有する部分断熱積層フィルム8’は、図4に示すように、所望する領域(上記であれば中央部縦方向帯状領域)に於いて、断熱層85を積層しないことによって形成することができる。
かかる非断熱領域4を有する部分断熱積層フィルム8’は、図4に示すように、所望する領域(上記であれば中央部縦方向帯状領域)に於いて、断熱層85を積層しないことによって形成することができる。
上記スパウト付きパウチ容器1は、例えば、下記の方法によって製造することができる。
まず、側面部7を構成する積層フィルム8の一実施形態の作製例について説明する。
ポリエチレンテレフタレートフィルム原反(外面層83)を送り出しながら、その表面にグラビアロール版などを用いて接着剤を塗布して接着剤層を設け、不織布原反(断熱層85)を同じ方向に送り出しながら、両者を接着する(ドライラミネート法)。次に、アルミニウム箔が積層接着されたポリアミド系フィルム原反(支持層82)のアルミニウム箔表面に同様にして接着剤層を設け、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム原反に不織布原反を積層した積層体を送り出し、その未接着面(不織布面)を重ね合わせて接着する。次に、アルミ箔積層ポリアミド系フィルム原反のポリアミド系フィルム表面に同様にして接着剤層を設けた後、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム原反(シーラント層81)を接着することにより、全体に断熱層85を備える積層フィルム原反を得ることができる。
まず、側面部7を構成する積層フィルム8の一実施形態の作製例について説明する。
ポリエチレンテレフタレートフィルム原反(外面層83)を送り出しながら、その表面にグラビアロール版などを用いて接着剤を塗布して接着剤層を設け、不織布原反(断熱層85)を同じ方向に送り出しながら、両者を接着する(ドライラミネート法)。次に、アルミニウム箔が積層接着されたポリアミド系フィルム原反(支持層82)のアルミニウム箔表面に同様にして接着剤層を設け、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム原反に不織布原反を積層した積層体を送り出し、その未接着面(不織布面)を重ね合わせて接着する。次に、アルミ箔積層ポリアミド系フィルム原反のポリアミド系フィルム表面に同様にして接着剤層を設けた後、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム原反(シーラント層81)を接着することにより、全体に断熱層85を備える積層フィルム原反を得ることができる。
尚、各層の接着手段は、ドライラミネート法に限られず、ウェットラミネート法、熱ラミネート法などの公知のラミネート法にて行うこともできる。また、シーラント層81は、溶融押出にて積層することもできる。さらに、各層の積層順序は、上記の順序に限られるものではなく、例えば、先に、ポリアミド系フィルム原反に、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム原反を積層するなどしてもよい。また、上記各層の接着工程などに於いて、各フィルム原反を一時ロール状に巻き取ってもよい。
次に、表裏面部5,6を構成する部分断熱積層フィルム8’は、断熱層85の一部分を非積層とする以外は、上記積層フィルム8の作製法と同様であるため、主として異なる部分を説明する。
ポリエチレンテレフタレートフィルム原反(外面層83)を送り出しながら、その表面の幅方向中央部に於ける所定幅(スパウト3の被融着部32の幅よりも1〜10mm程度広い幅)を除き、該フィルム原反の長手方向に接着剤層を設ける。従って、このフィルム原反の表面のうち、幅方向中央部であって長手方向帯状に伸びる領域は、接着剤が塗布されていない非接着領域となっている。次に、不織布原反を同じ方向に送り出し、上記フィルム原反の接着剤層に貼り合わす直前に、不織布原反の幅方向略中央部を、非接着領域に対応するように長手方向に切除する。その後、該中央部の切除された不織布原反を、同じ方向に送り出しながら上記フィルム原反の接着剤層にそれぞれ重ね合わせて接着する。これにより、長手方向帯状に伸びるように不織布を有しない領域が形成された不織布積層フィルム原反が得られる。事後、積層フィルム8の作製法と同様にして、アルミ箔積層ポリアミド系フィルム原反(支持層82)及び直鎖状低密度ポリエチレンフィルム原反(シーラント層81)を積層することにより、部分断熱積層フィルム原反を得ることができる。
尚、上記では、表裏面部5,6を構成するフィルムを1列幅(単列幅)で積層する積層方法を例示したが、通常、一時に複数列を製造すべく、広幅な各原反を用いて積層した後、各列毎の幅に切断することにより一の積層フィルム原反を得ることができる。そして、複数列を一時に製造する場合には、上記1列幅で積層する積層方法に於ける幅方向中央部が、各列毎に形成される。
ポリエチレンテレフタレートフィルム原反(外面層83)を送り出しながら、その表面の幅方向中央部に於ける所定幅(スパウト3の被融着部32の幅よりも1〜10mm程度広い幅)を除き、該フィルム原反の長手方向に接着剤層を設ける。従って、このフィルム原反の表面のうち、幅方向中央部であって長手方向帯状に伸びる領域は、接着剤が塗布されていない非接着領域となっている。次に、不織布原反を同じ方向に送り出し、上記フィルム原反の接着剤層に貼り合わす直前に、不織布原反の幅方向略中央部を、非接着領域に対応するように長手方向に切除する。その後、該中央部の切除された不織布原反を、同じ方向に送り出しながら上記フィルム原反の接着剤層にそれぞれ重ね合わせて接着する。これにより、長手方向帯状に伸びるように不織布を有しない領域が形成された不織布積層フィルム原反が得られる。事後、積層フィルム8の作製法と同様にして、アルミ箔積層ポリアミド系フィルム原反(支持層82)及び直鎖状低密度ポリエチレンフィルム原反(シーラント層81)を積層することにより、部分断熱積層フィルム原反を得ることができる。
尚、上記では、表裏面部5,6を構成するフィルムを1列幅(単列幅)で積層する積層方法を例示したが、通常、一時に複数列を製造すべく、広幅な各原反を用いて積層した後、各列毎の幅に切断することにより一の積層フィルム原反を得ることができる。そして、複数列を一時に製造する場合には、上記1列幅で積層する積層方法に於ける幅方向中央部が、各列毎に形成される。
上記積層フィルム原反と部分断熱積層フィルム原反を、下記のように重ねて熱シールなどすることにより、スパウト付きパウチ容器1を得ることができる。
すなわち、図5(a)に示すように、表裏面部5,6を構成する2枚の部分断熱積層フィルム原反51,61の間に、両側面部7,7を構成する積層フィルム原反71,71をそれぞれ折り畳んで挟み込む。そして、図5(b)に示す熱シール部(網掛けで表す)を形成すべく、熱シール装置を用いて部分断熱積層フィルム原反の上下から熱板100を当てて各原反のシーラント層81の内面同士を熱シールする。これにより、図5(b)に示すような、パウチ本体2が連続的に繋がった袋連続体10が得られる。続いて、この袋連続体10を切断して各パウチ本体2を作製した後、スパウト3を取り付けてもよい。しかし、通常、袋連続体10はロール状に巻き取られ、充填ラインに設置されたスパウト取付装置に装着される。このスパウト取付装置に於いては、袋連続体ロールから袋連続体10を繰り出し、切断機101にて切断予定線X(同図(b)に示す二点鎖線)で切断することで、上部開口型のパウチ本体2が得られる。このパウチ本体2の表裏面部5,6をバキュームで吸引して上端部を開口させ、ここからスパウト3を挿入して、被融着部32を挟み込んだ状態で上端部を熱融着することにより、スパウト付きパウチ容器1を製造することができる。このスパウト3の注出口31を通じて、充填物を充填し、注出口31にキャップを螺合することにより、充填済みスパウト付きパウチ容器1を製造することができる。
すなわち、図5(a)に示すように、表裏面部5,6を構成する2枚の部分断熱積層フィルム原反51,61の間に、両側面部7,7を構成する積層フィルム原反71,71をそれぞれ折り畳んで挟み込む。そして、図5(b)に示す熱シール部(網掛けで表す)を形成すべく、熱シール装置を用いて部分断熱積層フィルム原反の上下から熱板100を当てて各原反のシーラント層81の内面同士を熱シールする。これにより、図5(b)に示すような、パウチ本体2が連続的に繋がった袋連続体10が得られる。続いて、この袋連続体10を切断して各パウチ本体2を作製した後、スパウト3を取り付けてもよい。しかし、通常、袋連続体10はロール状に巻き取られ、充填ラインに設置されたスパウト取付装置に装着される。このスパウト取付装置に於いては、袋連続体ロールから袋連続体10を繰り出し、切断機101にて切断予定線X(同図(b)に示す二点鎖線)で切断することで、上部開口型のパウチ本体2が得られる。このパウチ本体2の表裏面部5,6をバキュームで吸引して上端部を開口させ、ここからスパウト3を挿入して、被融着部32を挟み込んだ状態で上端部を熱融着することにより、スパウト付きパウチ容器1を製造することができる。このスパウト3の注出口31を通じて、充填物を充填し、注出口31にキャップを螺合することにより、充填済みスパウト付きパウチ容器1を製造することができる。
上記充填済みスパウト付きパウチ容器1は、例えば、その充填物を凍らせる或いは冷やして使用される。消費者は、パウチ容器1を手で持って面部を押圧することにより、スパウト3の注出口から充填物を注出しながらこれを食することができる。
本発明のスパウト付きパウチ容器1は、表裏面部5,6の略中央部に非断熱領域4が形成されているので、その部分を通じて外部からの熱が内部へ伝わり易く、従って、充填物を急速に冷やすことができる。また、表裏面部5,6は、その一部分(中央部)が非断熱領域4とされ、一部分(両側部)が断熱領域とされているので、充填物を食する際、消費者は、表裏面部5,6の断熱領域を持つことによって、持ち手の冷えが軽減される。また、側面部7には、全体的に断熱層85が具備されているので、側面部7を持っても同様に持ち手の冷えが軽減される。従って、本発明のスパウト付きパウチ容器1は、上記特許文献2のパウチ容器に比して、断熱性に優れ、又、持ち手の冷えが軽減される範囲が比較的広くなっている。
また、充填済みスパウト付きパウチ容器1内の充填物を凍らせて使用する場合は、スパウト3に近い中央部に於いて、充填物が比較的早く溶けるため飲食し易く、一方、両側部は断熱領域となっているので、充填物が早期に溶けず、充填物を長時間保冷することができる。この効果は、アイスクリームのような氷菓を充填した場合、中央部に於ける氷菓が比較的早く軟化し、その後、両側部に於ける氷菓が序々に軟化するので、長時間に亘って適度な食感が得られ、非常に好ましいものである。
さらに、消費者は、必要に応じて、表裏面部5,6に形成された非断熱領域4を手で触れることにより、充填物の温度を感知することができる。
尚、充填済みスパウト付きパウチ容器1は、上記のように冷温する以外に、充填物を加温して使用することもでき、加温した場合も冷温した場合と同様の効果を奏する。
本発明のスパウト付きパウチ容器1は、表裏面部5,6の略中央部に非断熱領域4が形成されているので、その部分を通じて外部からの熱が内部へ伝わり易く、従って、充填物を急速に冷やすことができる。また、表裏面部5,6は、その一部分(中央部)が非断熱領域4とされ、一部分(両側部)が断熱領域とされているので、充填物を食する際、消費者は、表裏面部5,6の断熱領域を持つことによって、持ち手の冷えが軽減される。また、側面部7には、全体的に断熱層85が具備されているので、側面部7を持っても同様に持ち手の冷えが軽減される。従って、本発明のスパウト付きパウチ容器1は、上記特許文献2のパウチ容器に比して、断熱性に優れ、又、持ち手の冷えが軽減される範囲が比較的広くなっている。
また、充填済みスパウト付きパウチ容器1内の充填物を凍らせて使用する場合は、スパウト3に近い中央部に於いて、充填物が比較的早く溶けるため飲食し易く、一方、両側部は断熱領域となっているので、充填物が早期に溶けず、充填物を長時間保冷することができる。この効果は、アイスクリームのような氷菓を充填した場合、中央部に於ける氷菓が比較的早く軟化し、その後、両側部に於ける氷菓が序々に軟化するので、長時間に亘って適度な食感が得られ、非常に好ましいものである。
さらに、消費者は、必要に応じて、表裏面部5,6に形成された非断熱領域4を手で触れることにより、充填物の温度を感知することができる。
尚、充填済みスパウト付きパウチ容器1は、上記のように冷温する以外に、充填物を加温して使用することもでき、加温した場合も冷温した場合と同様の効果を奏する。
さらに、上記スパウト付きパウチ容器1は、表裏面部5,6の略中央部にスパウト3の熱融着部32の幅と略同幅又は広幅で縦方向帯状に非断熱領域4が形成されているので、スパウト3と表裏面部5,6を確実に熱シールして、両者を強固に接着させることができる。
具体的に説明すると、熱シールは、上記のように表裏面部5,6の上下から熱板などの加熱装置を当て、加熱部分に対応するシーラント層81を融着させるものである。しかしながら、該加熱装置とシーラント層81の間に断熱層85が介在していると、対応するシーラント層81に十分な熱が加わらず、接着不良を起こす虞がある。特に、スパウト3の被融着部32は肉厚な成形品であるため、スパウト3の被融着部32と表裏面部5,6のシーラント層81は、熱シールによって接着し難い箇所である。従って、スパウト3の被融着部32と表裏面部5,6とを熱シールする際、この部分に断熱層81が介在していると、スパウト3の接着不良が生じ易い。この点、上記スパウト付きパウチ容器1は、図4(b)に示すように、表裏面部5,6が、少なくともスパウト3の被融着部32に対応する範囲に於いて非断熱領域4を有する部分断熱積層フィルム8’からなるので、上記接着不良の発生を防止できる。
具体的に説明すると、熱シールは、上記のように表裏面部5,6の上下から熱板などの加熱装置を当て、加熱部分に対応するシーラント層81を融着させるものである。しかしながら、該加熱装置とシーラント層81の間に断熱層85が介在していると、対応するシーラント層81に十分な熱が加わらず、接着不良を起こす虞がある。特に、スパウト3の被融着部32は肉厚な成形品であるため、スパウト3の被融着部32と表裏面部5,6のシーラント層81は、熱シールによって接着し難い箇所である。従って、スパウト3の被融着部32と表裏面部5,6とを熱シールする際、この部分に断熱層81が介在していると、スパウト3の接着不良が生じ易い。この点、上記スパウト付きパウチ容器1は、図4(b)に示すように、表裏面部5,6が、少なくともスパウト3の被融着部32に対応する範囲に於いて非断熱領域4を有する部分断熱積層フィルム8’からなるので、上記接着不良の発生を防止できる。
また、表裏面部5,6の上下端縁にかけて非断熱領域4が形成された部分断熱積層フィルム8’は、上記製法例で述べたように、不織布原反の送出方向(長手方向)に沿って不織布原反の一部を切除しながら、それを基材フィルムに貼り合わせることによって製造できる。従って、フィルム原反や不織布原反の送出タイミングの調整などをせずに、部分断熱積層フィルム8’を容易に製造することができる。
次に、本発明の変形例を示す。以下、主として上記各実施形態と異なる部分について説明し、同様の構成については用語及び図番を援用し、その説明を省略することがある。
図6は、非断熱領域4が、表裏面部5,6の周端部に形成されているスパウト付きパウチ容器1を示す。該表裏面部5,6は、その周端部に於いて断熱層85が積層されていない部分断熱積層フィルム8’から構成されている。
尚、本変形例に於いて、図6に示すように、周端部に非断熱領域4が形成された部分断熱積層フィルム8’によって両側端部7,7を構成してもよい。
尚、本変形例に於いて、図6に示すように、周端部に非断熱領域4が形成された部分断熱積層フィルム8’によって両側端部7,7を構成してもよい。
かかるスパウト付きパウチ容器1によれば、パウチ本体2を形成すべく表裏面部5,6の周端部を熱シールする際、スパウト3との熱シール部分を含め接着不良の発生を防止して、確実に周端部を熱シールすることができる。さらに、断熱層85として不織布を用いると、積層フィルム8の縁部から不織布の繊維が突出する場合がある。この点、上記変形例の如く、周端部に於いて断熱層85が積層されていない部分断熱積層フィルム8’を用いれば、周縁部から不織布繊維がはみ出る虞がなく、外観美麗なスパウト付きパウチ容器1を提供できる。
また、表裏面部5,6(及び側面部7)は、周端部を除いて断熱層85が積層されているので、表裏面部5,6及び両側面部7,7を手で持っても充填物の温度が直接手に伝わらず、持ち手の冷えなどを軽減できる。
また、表裏面部5,6(及び側面部7)は、周端部を除いて断熱層85が積層されているので、表裏面部5,6及び両側面部7,7を手で持っても充填物の温度が直接手に伝わらず、持ち手の冷えなどを軽減できる。
さらに、図7は、非断熱領域4が、表裏面部5,6の上方側及び下方側に形成されているスパウト付きパウチ容器1を示す。該表裏面部5,6は、上下方向に於いて多段状に3つの領域に分けた場合、その中央領域にのみ断熱層85が積層されている部分断熱積層フィルム8’から構成されている。尚、本変形例に於いて、両側面部7,7についても同様に、上方側及び下方側に非断熱領域4が形成された部分断熱積層フィルム8’によって構成してもよいし、表裏面部5,6の何れか一方のみが部分断熱積層フィルム8’によって構成してもよい。
かかるパウト付きパウチ容器1によれば、スパウト3との熱シールも良好に行え、また、中央部分を持つことによって持ち手の冷えなどを軽減できる。また、上下方側に於ける非断熱領域4を手で触れることにより、充填物を温度を感知することもできる。
また、図7に示すうち、非断熱領域4が、表裏面部5,6の上方側にのみ形成されているスパウト付きパウチ容器1でもよい。かかるパウチ容器1においても、表裏面部5,6が、スパウトの熱融着部を含む中央部に於いて非断熱領域を有するので、スパウトの熱シール性が良好で、また、充填物を凍らせる場合に、充填物を良好な状態で飲食することができる。
かかるパウト付きパウチ容器1によれば、スパウト3との熱シールも良好に行え、また、中央部分を持つことによって持ち手の冷えなどを軽減できる。また、上下方側に於ける非断熱領域4を手で触れることにより、充填物を温度を感知することもできる。
また、図7に示すうち、非断熱領域4が、表裏面部5,6の上方側にのみ形成されているスパウト付きパウチ容器1でもよい。かかるパウチ容器1においても、表裏面部5,6が、スパウトの熱融着部を含む中央部に於いて非断熱領域を有するので、スパウトの熱シール性が良好で、また、充填物を凍らせる場合に、充填物を良好な状態で飲食することができる。
さらに、特に図示しないが、上記図7とは反対に、非断熱領域4が中央部に形成されている部分断熱積層フィルム8’(表裏面部5,6の上方側及び下方側に断熱層85が積層され、その間の中央部に断熱層85が積層されていない部分断熱積層フィルム8’)にて表裏面部5,6及び/又は側面部7が構成されていてもよい。
また、図8は、非断熱領域4が、表面部5の中央部の一部分に形成されているスパウト付きパウチ容器1を示す。該表面部5は、中央部の任意の一部分に於いて断熱層85の一部分が切欠き窓状に除かれた部分断熱積層フィルム8’から構成されている。かかるパウト付きパウチ容器1は、その積層フィルム8として、特に、断熱層85が最外層に積層されている場合に有効な態様である。すなわち、不織布などの断熱層85を最外層に積層すると、手で持った際に、合成樹脂製フィルムに比して、消費者に柔らかい感触を与えるので好ましいが、反面、鮮明な印刷を施すことが困難である。特に、バーコードや2次元コードなどの機械的読取記号は、鮮明に印刷表示されなければならない。この点、本変形例のように、非断熱領域4が、表面部5の一部分に形成されていれば、その部分には断熱層85がないので、基材層を構成するフィルムに直接バーコードなどの機械的読取記号を鮮明に印刷することができる。もちろん、本変形例に於いても、非断熱領域4に触れることで、充填物の温度を感知でき、また、断熱層85の積層された領域を手で持つことで、持ち手の冷えなどを軽減できる。
尚、本変形例に於いて、裏面部6や側面部7についても同様に、中央部の一部分に非断熱領域4が形成された部分断熱積層フィルム8’によって形成してもよい。
尚、本変形例に於いて、裏面部6や側面部7についても同様に、中央部の一部分に非断熱領域4が形成された部分断熱積層フィルム8’によって形成してもよい。
さらに、上記各実施形態で示したものを適宜組み合わせてスパウト付きパウチ容器1を構成することもできる。例えば、図1に示すような上下方向帯状に非断熱領域4が形成された表裏面部5,6と、中央部の一部に切欠き窓状に非断熱領域4が形成された側面部7と、によってスパウト付きパウチ容器1を形成することもできる。
その他、上記各実施形態で示したものは、あくまで例示であって、非断熱領域4は、上記例示以外の箇所に形成することもできる。本発明では、複数の面部(表面部5、裏面部6及び側面部7)のうち少なくとも一つの面部が、断熱層85の一部分が除かれた積層フィルム8’から構成されていればよく、断熱層85を除く領域は、適宜位置に設計することができる。
さらに、上記各実施形態では、パウチ本体2は、4枚のフィルム片からなるいわゆる両面ガゼット付き自立型のものであるが、パウチ本体2は、これに限定されず、例えば、図9(a)に示すように、表裏面部5,6の周端部同士を接着した2枚のフィルム片からなる扁平型や、同図(b)に示すように、表裏面部5,6と1枚の側面部7の計3枚のフィルム片からなる片面ガゼット付きや、同図(c)に示すように、表裏面部5,6と底面部9の計3枚のフィルム片からなる自立型など、各種の形態に形成することができる。
さらに、上記実施形態では、表裏面部5,6及び側面部7は、各面部を構成するそれぞれのフィルム片からなるが、例えば、図10(a)に示すように、1枚のフィルム片を折り畳んで各面部5,6,7を形成してもよく、又、同図(b)に示すように、2枚のフィルム片を折り畳んで各面部5,6,7を形成することもできる。
また、スパウト3は、注出口と被融着部32を有するものであれば特に限定されず、例えば、導管を有しないものや、導管に代えて断面十字状などの棒状体が設けられたものや、注出口にキャップを有さず注出口がシール蓋で封止されているものや、先端を折ることで注出口が形成されえるものなど各種公知のものを使用することができる。
さらに、スパウト3の取付位置は、パウチ本体2の上端中央部に限定されない。
さらに、スパウト3の取付位置は、パウチ本体2の上端中央部に限定されない。
さらに、本発明のスパウト付きパウチ容器1に充填する充填物は、飲料、アイスクリームなどの氷菓、飲料などの食品に限られず、医薬品などを充填することも可能である。また、充填済みスパウト付きパウチ容器1は、冷温又は加熱される場合に限定されず、例えば室温で保存し、充填物を注出する使用法でも構わない。
1…スパウト付きパウチ容器、2…パウチ本体、3…スパウト、31…注出口、32…被融着部、33…導管、4…非断熱領域、5…表面部、6…裏面部、7…側面部、8…積層フィルム、8’…部分断熱積層フィルム、81…シーラント層、82…支持層、83…外面層、85…断熱層、10…袋連続体
Claims (2)
- 基材層と断熱層が積層された積層フィルムによって複数の面部が構成された袋状のパウチ本体と、前記パウチ本体に取り付けられたスパウトと、を備えるスパウト付きパウチ容器であって、
前記複数の面部のうち少なくとも一つの面部は、断熱層の一部分が除かれた積層フィルムから構成されていることを特徴とするスパウト付きパウチ容器。 - 前記スパウトが、熱シールすることによりパウチ本体の表裏面部の間に取付けられており、前記パウチ本体の表裏面部が、スパウトの熱融着部を含む中央部に於いて断熱層が除かれた積層フィルムから構成されている請求項1記載のスパウト付きパウチ容器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2005
- 2005-07-14 JP JP2005205100A patent/JP2007022570A/ja active Pending
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