JP2005145482A - スパウト付きパウチ容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、嵩張らず、且つ断熱性に優れたスパウト付きパウチ容器を提供することを課題とする。
【解決手段】 多層フィルムを熱融着することにより形成された袋本体7にスパウト8が取付られ、袋本体7の少なくとも表裏面片5を構成する多層フィルムの中間層に、発泡インキ層2が設けられているスパウト付きパウチ容器である。この発泡インキ層2は、表裏面片5の熱融着部4を除く範囲に設けられている。この発泡インキ層2に対面して剥離層が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発泡インキ層が設けられたフィルムからなるスパウト付きパウチ容器に関する。
従来、飲料やゼリー状食品などを充填する容器として、可撓性フィルムからなる袋の上部に充填物注出用のスパウトが取り付けられたスパウト付きパウチ容器が知られている。かかるスパウト付きパウチ容器は、飲料などを充填した後、冷やして食することが多い。しかしながら、このように充填済みパウチ容器を冷やすと、手で持つと冷たく、又、袋表面に結露を生じたり或いは充填物が昇温する。特に、飲料を充填して氷らせたり、氷状のもの或いはアイスクリームなどの氷菓を充填物とした場合には、非常に冷たく、又、結露が生じ易いだけでなく、充填物が早期に融ける。
このような点に鑑みて、本件出願人は、断熱性を付与するため、発泡樹脂シートが積層された積層フィルムからなるスパウト付きパウチ容器を提案している(特開2001−130586公報)。かかるスパウト付きパウチ容器は、発泡樹脂シートが積層された積層フィルムの端部を接着して袋を形成し、この袋にスパウトを取付けることにより製造され、これに充填物を充填することにより使用される。しかしながら、発泡樹脂シートが積層された積層フィルムは、その肉厚が厚いので、容器の製造過程で袋自体が嵩張り、充填物の充填前に於ける保管・運搬等の便が悪いという問題点がある。
特開2001−130586公報
そこで、本発明は、製造過程で袋が嵩張らず且つ使用時に断熱性を具備させることができるスパウト付きパウチ容器を提供することを課題とするものである。
本発明は、その手段として、多層のフィルムによって袋状に形成された袋本体に、スパウトが取り付けられたスパウト付きパウチ容器であって、多層フィルムの中間層に、発泡インキ層が設けられているスパウト付きパウチ容器を提供する。
上記スパウト付きパウチ容器は、袋本体に断熱性を付与する手段として発泡インキ層を設けている。この発泡インキ層は、未発泡状態では薄層であるため、パウチ容器の製造過程に於いて袋本体が嵩張らない。
そして、充填物を充填する直前又は充填物の充填後に、袋本体の発泡インキ層を発泡させることにより、断熱層を形成することができる。従って、充填済みスパウト付きパウチ容器を冷やしたり或いは暖めたりしても、手に充填物の温度が伝わり難く、又、充填物の保冷・保温に優れるものを提供できる。
本発明のスパウト付きパウチ容器によれば、製造過程に於いて袋本体が嵩張らないので、発泡樹脂シートを積層した場合に比して、袋本体を保管・運搬等する際の省スペース化を図ることができる。また、発泡インキ層を発泡させると、袋本体に断熱層が形成されるので、充填済みスパウト付きパウチ容器を冷温又は加温しても、充填物の温度が手に伝わり難く、充填物の保冷性又は保温性にも優れたパウチ容器を提供できる。
本発明のスパウト付きパウチ容器の好ましい一態様は、多層フィルムを熱融着することにより形成された袋本体にスパウトが取付られ、袋本体の少なくとも表裏面片を構成する多層フィルムに、発泡インキ層が設けられ、この発泡インキ層は、表裏面片の熱融着部を除く範囲に設けられているものである。更に、多層フィルムが、ラミネート加工による積層フィルムからなり、発泡インキ層に対面して剥離層が設けられているものである。また、本発明のスパウト付きパウチ容器の使用方法の好ましい一態様は、中間層に発泡インキ層が設けられている多層フィルムによって袋状に形成された袋本体にスパウトを取り付け、充填物を充填する直前又は充填物の充填後に、発泡インキ層を発泡させるものである。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。尚、便宜上、方向を示す用語として、「内」は充填物を充填する収納部71方向を指し、「外」は収納部71から離れる方向を指す。
図1〜図3に於いて、1は、多層フィルムの中間層に発泡インキ層2が設けられ、且つこの発泡インキ層2に対面して剥離層3が設けられた表裏面片5,5と、側面ガゼット部を構成する両側面片6,6とからなる袋本体7に、スパウト8が取り付けられたスパウト付きパウチ容器を示す。かかるスパウト付きパウチ容器1は、充填後に於いて、表裏面片5の下方部を折り曲げて載置用の底面1aが構成される自立型パウチである。
袋本体7は、表面片5、裏面片5及び両側面片6,6の4面の可撓性を有する積層(多層)フィルムからなり、各片5,6の端部の内面を互いに接着することにより袋状に形成されている。具体的には、表裏面片5,5は、充填後に構成される底面1aの自立安定性を高めるため、矩形の積層フィルムの下方両隅部が傾斜状に切りかかれた形状に形成されており、他方、両側面片6,6は、表裏面片5,5の側端部5a及び傾斜側端部5bに沿う形状であって、中央部で上下方向に内側に折り畳まれている。この表裏面片5の側端部5a及び傾斜側端部5bの内面と両側面片6の側端部6a及び傾斜側端部6bの内面とを重ね合わせて所定幅(例えば4〜10mm程度)熱融着し、且つ表裏面片5の下端部5cの内面同士を重ね合わせて所定幅熱融着することにより熱融着部4が形成され、上部開口型の袋本体7が形成されている。そして、スパウト付きパウチ容器1は、この上部開口部から袋本体7の収納部71にスパウト8の導管81を挿入し、表裏面片5の上端部5dの間にスパウト8の被融着部82を挟み込んだ状態で、表裏面片5の上端部5dの内面同士、更にこの上端部5dの内面と被融着部82の周面を所定幅熱融着することによって形成されている。
スパウト8は、着脱可能なキャップ83が取り付けられる注出口84と、注出口84に連通する導管81と、袋本体7への取付部分である被融着部82とを備え、その材質は、各種の合成樹脂、アルミニウムなどの金属などで形成することができるが、袋本体7と簡易に取り付けることができることから、少なくとも被融着部82の周面が表裏面片5の内面と熱融着可能なものが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂成型品によって形成することができ、良好に熱融着できることから、表裏面片5のシーラント層51と同種の材質のものが好ましい。
表裏面片5及び両側面片6は、何れも複数のフィルムを重ねてラミネート加工した積層フィルムからなり、その中間層の少なくとも一部に発泡インキ層2及び剥離層3が設けられている。具体的には、表裏面片5は、図3に示すように、内側から外側に向かって順に、例えば、熱融着するためのシーラント層51、袋の強度(耐屈曲性、耐ピンホール性など)を保持するための基材層52、ガスバリア性や遮光性などを付与するためのバリア層53、ラミネート加工時に層間を非接着とするための剥離層3、発泡インキからなる発泡インキ層2、表面摩擦や耐熱性などを付与するための外面層54が積層されている。
シーラント層51は、熱融着可能な素材であれば特に限定されず、例えば、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを用いることができる。これらのうち熱融着性に優れる直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。シーラント層51の厚みは、例えば、30〜150μm程度である。基材層52は、比較的強度に優れるものであれば特に限定されず、ナイロンなどのポリアミド系フィルム、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体などのポリプロピレン系フィルムなどの合成樹脂製フィルム、合成紙、2種以上の積層体などを用いることができる。これらのうち耐屈曲性に優れる6ナイロン、6,6ナイロンなどのポリアミド系フィルムを用いることが好ましい。基材層52の厚みは、例えば、10〜70μm程度である。バリア層53は、ガスバリア性を有するものであれば特に限定されず、アルミニウムなどの金属箔、シリカ蒸着フィルム、ポリ塩化ビニリデンやエチレン−ビニルアルコール共重合体などのガスバリア性を有する合成樹脂製フィルム、2種以上の積層体などを用いることができる。これらの中でアルミニウム、酸化アルミなどの金属蒸着フィルムやシリカ蒸着フィルムを用いることが好ましい。バリア層53の厚みは、例えばアルミ箔の場合に、6〜30μm程度である。
剥離層3は、例えばバリア層53の外面にシリコーンやポリアミド硝化綿系樹脂コート剤などの剥離剤をグラビア印刷法などで塗工することによって設けられている。かかる剥離層54が設けられた範囲は、ラミネート加工しても層間が非接着(剥離容易な状態を含む)となるため、発泡インキ層2の一面は、非接着となっている。剥離層3を設ける範囲は、発泡インキ層2の発泡を促すことができることから、発泡インキ層2と略同面積以上の範囲に設けられていることが好ましい。尚、剥離層3は、発泡インキ層2の表面に塗工してもよい。
発泡インキ層2は、発泡インキをグラビア印刷などによって塗工することに形成されている。発泡インキとしては、例えば、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリルニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン及びこれらの共重合体などの熱可塑性樹脂製カプセルの中に、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン等の低沸点液体膨張剤や炭酸水素ナトリウム等の熱分解性化合物などの発泡剤を内包した熱膨張性マイクロカプセルを、アクリル系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、ウレタン系エマルジョンなどの熱可塑性樹脂の樹脂エマルジョンや水性エマルジョンに混合することにより得られる発泡インキなどが例示される。マイクロカプセルの大きさは、例えば平均粒径が1〜20μmのものが好ましい。発泡インキ中のマイクロカプセルの含有量は、固形分で20〜40重量%であることが好ましい。また、発泡インキ層2の厚さは、例えば5〜15μmで、加熱により2〜20倍程度発泡するものが好ましい。発泡インキ層2を設ける範囲は、特に限定されないが、断熱効果をより高めるという観点から、出来るだけ広範囲に設けることが好ましい。もっとも、発泡インキ層2を積層フィルムの端部にまで設けると、表裏面片5の熱融着部4を形成する際の加熱によって発泡インキ層2が部分的に発泡したり、或いは、発泡インキ層2の発泡による断熱効果によって熱融着部4の接着不良を起こす虞があるので、積層フィルムの端部(熱融着部4の形成予定部分)を除く範囲に設けられていることが好ましい。加えて、充填後に構成される底面1aが、発泡インキ層2の発泡によって膨らむと自立安定性を低下させる虞があるため、剥離層2は、図2に示すように、表裏面片5や側面片6の底面形成部分を除く範囲に設けられていることが好ましい。
外面層54は、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリプロピレン、ナイロンなどのポリアミド系フィルム、2種以上の積層体などを用いることができ、更に、合成樹脂製フィルムの場合は延伸フィルムを用いることが好ましい。これらのうち熱融着時の耐熱性、寸法安定性などに優れるポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルムを用いることが好ましい。外面層54の厚みは、例えば、10〜70μm程度である。尚、特に図示しないが、外面層54の内面又は外面には、商品名、絵柄などの表示が印刷された意匠印刷が施されており、この意匠印刷を内面に施す場合には、外面層54は透明なものが用いられる。
上記各層は、接着剤によるドライラミネートによる接着が好ましいが、感熱型接着剤を挟んで接着させる熱ラミネートなどの他の公知ラミネート加工によって積層することもできる。具体的には、酸化ケイ素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるバリア層53が積層されたナイロンフィルム52の内面に、ドライラミネート、押出ラミネートなどによって直鎖状低密度ポリエチレンフィルム51を積層し、このバリア層53のポリエチレンテレフタレートフィルムの外面の所定範囲に、剥離剤3を塗工する。このものと、内面の所定範囲に発泡インキ2を塗工した意匠印刷済みポリエチレンテレフタレートフィルム54とを、ドライラミネートなどによって積層接着すると、上記積層フィルムを得ることができる。
尚、側面片6も表裏面片5と同様の構成であり、例えば、図3に示すように、内側から順に、シーラント層61(直鎖状低密度ポリエチレン)/基材層62(ナイロン)/バリア層63(酸化ケイ素を蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム)/剥離層3/発泡インキ層2/外面層64(ポリエチレンテレフタレート)の各層がラミネート加工された積層フィルムからなる。
上記スパウト付きパウチ容器1は、例えば、次の製造工程で機械的に製造することができる。図4に示すように、表面片5が連続的に繋がった表面フィルム原反シート25と、同裏面フィルム原反シート25との間に、同側面フィルム原反シート26を折り畳んで挟み込みながら、各熱融着部4を形成すべく、表裏面フィルム原反シート25,25の上下から縦横シール装置100にて加熱することにより、上部開口型の袋本体7が連続的に繋がった袋連続体27が得られる。続いて、この袋連続体27を切断し、上部開口型の袋本体7を作製した後、これを切断し、スパウト8を取り付けてスパウト付きパウチ容器1を製造することができる。他方、この袋連続体27をロール状に巻き取り、その後、この袋連続体ロール30を充填ラインに設置されたスパウト取付装置(図示せず)に装着し、この袋連続体ロール30から袋連続体27を繰り出しながら、これを切断し、上部開口型の袋本体7を得、表裏面片5,5をバキュームで吸引して上端部5dを開口させ、ここからスパウト8を挿入して、被融着部82を挟み込んだ状態で上端部5dを熱融着することにより、スパウト付きパウチ容器1を製造することもできる。
上記スパウト付きパウチ容器1は、スパウト8の注出口84を通じて充填物を充填し、キャップ83を螺合することによって使用される。
この充填物の充填前又は充填後に、パウチ容器1を加熱すれば、発泡インキ層2が発泡して断熱層が形成されるので、充填済みパウチ容器を冷やしたり、暖めたりしても、充填物の温度が手に伝わり難く、又、充填物の保冷・保温効果も備えるパウチ容器1を構成できる。尚、発泡インキ層2は、例えば加熱した充填物を充填すること(いわゆるホットパック)によって発泡させてもよい。さらに、発泡インキ層2を充填物の充填直前又は充填後に発泡させることができない場合には、例えば、パウチ容器1の製造過程に於ける最終工程で加熱して発泡インキ層2を発泡させてもよい。
また、発泡インキ層2に対面して剥離層3が設けられているので、発泡インキ層2の一面(剥離層3の対面)は、層間非接着となるから自由端面となり、発泡インキを充分に発泡させることができる。
さらに、パウチ容器1の製造過程に於いて、袋本体7の発泡インキ層2は未発泡で加工できるため、この場合、積層フィルムの肉厚は、従来の発泡樹脂シートを積層したものに比して薄くなる。よって、製造過程に於いて、袋本体7が嵩高くならないから保管・運搬などの際にスペースを取ることなく、又、袋連続体ロール30とした場合には、より多くの袋本体7を繋げた状態で巻き取ることができるから、従来の発泡樹脂シートを積層した場合に比して、スパウト取付装置への移送頻度を少なくすることができる。
また、従来の発泡樹脂シートを積層する手段に於いては、例えば、積層フィルムの周端部を除く範囲に、発泡樹脂シートを積層接着することは可能であるが、発泡樹脂シートの位置合わせが必要となり、単に原反シートを重ね合わせてラミネート加工するだけでは製造できない。この点、本発明は、発泡インキを塗布するものであるため、所定の範囲(大きさ、形状)に発泡インキ層2を設け、このフィルムを公知のラミネート加工により接着するだけで、所望する範囲に断熱層を形成することができる。すなわち、袋本体7を構成する積層フィルムをラミネート加工する前、所望範囲に発泡インキ層2(及び剥離層3)を印刷によって塗布する工程を付加するだけで、断熱層を形成することができ、その他は従来と同様の手順でパウチ容器を製造することができるから、既設の製造ラインを利用してスパウト付きパウチ容器1を製造することができる。
尚、本発明は、上記各実施形態に限られず、その他、変更、代用、置換、付加などすることができる。以下、主として上記各実施形態と異なる部分について説明し、同様の構成については用語及び図番を援用し、その説明を省略することがある。
上記各実施形態に於いて、袋本体7を構成する多層フィルムは、ラミネート加工した積層フィルムからなるが、例えば、複数(例えば2枚)のフィルムの周端部を熱融着又は接着剤等による接着によって一体化し、このフィルム間に発泡インキ層が設けられた多層フィルムを用いて袋本体7が形成されていてもよい。
具体的には、図5に示すように、袋本体7の表裏面片5及び両側面片6は、内側に位置する第1フィルム91と外側に位置する第2フィルム92が重ね合わされた多層フィルムからなり、この第1フィルム91は、内側から順に、シーラント層911、基材層912、バリア層913、シーラント層914が積層された積層フィルムからなり、第2フィルム92は、内側から順に、シーラント層921、外面層922が積層された積層フィルムからなる。この第2フィルム92のシーラント層921の内面のうち、周端部(熱融着部4の形成予定部分)を除く範囲には、発泡インキ層2が設けられている。この第1フィルム91と第2フィルム92の周端部を所定幅熱融着するなどして接着部11を形成することにより、多層フィルムが構成されている。かかるフィルム(以下、変形例に係るフィルムという)からなるパウチ容器1も同様に、従来の発泡樹脂シートからなるパウチ容器に比して、袋本体7が嵩張らず、又、発泡インキを発泡させると、断熱層が形成される。また、この変形例に係るフィルムの場合には、剥離層3を設けなくても、発泡インキ層2の一面を、層間非接着(図5の具体例では第1フィルム91のシーラント層914と非接着)とすることができる。
この変形例に係るフィルムからなる袋本体7の製法は、例えば、図6に示すように、第1フィルム91が連続的に繋がった一対の第1フィルム原反シート28の外面に、第2フィルム原反シート29をそれぞれ対面配置させ、この一対の第1フィルム原反シート28の間に、側面フィルム原反シート26を折り畳んで挟み込みながら、各熱融着部4を形成すべく、第2フィルム原反シート29,29の上下から縦横シール装置100にて加熱することにより、上部開口型の袋本体7が連続的に繋がった袋連続体27を得ることができる。このように製袋時の熱シール工程によって、熱融着部4を形成すると同時に第1フィルム91と第2フィルム92を一体化できるので、変形例に係るフィルムも、一度の熱シール工程で袋本体7を製造することができる。
また、上記各実施形態に於いて、袋本体7を構成する全てのフィルム(表裏面片5及び両側面片6)に発泡インキ層2が設けられているが、例えば、表裏面片5にのみ発泡インキ層2が設けられたものでもよい。袋本体7の広範囲を占める表裏面片5に、少なくとも発泡インキ層2が積層されていれば、断熱効果を期待できるからである。
さらに、発泡インキ層2を設ける位置は、バリア層53と外面層54の間に限られず、例えば、基材層52とバリア層53の間、シーラント層51と基材層52の間などに設けられていてもよく、積層フィルムの中間層であれば、その位置は問わない。また、変形例に係るフィルムについても同様であり、例えば、第1フィルム91にバリア層を積層せず、且つ第2フィルム92にバリア層を積層した積層フィルムを用いるなど、第1フィルム91と第2フィルム92の各層の構成を適宜変更することにより、発泡インキ層2を設ける位置を適宜変更することができる。
さらに、発泡インキ層2を設ける範囲は、上記のように、熱融着部4及び底面形成部分を除く範囲に設けられていることが最も好ましいが、本発明はこれに限られず、例えば、図7(a)に示すように、表裏面片5(及び側面片6)の周端部(熱融着部4)を除く略全範囲に設けられていてもよく、同図(b)に示すように、複数に分割形成されていてもよく、同図(c)に示すように、中央部に設けられていてもよい。また、発泡インキ層2は、上記で示した部分的(例えば熱融着部4を除く範囲)に設ける場合に限られず、中間層の全面に塗布してもよい。要は、袋本体7を構成する多層フィルムの何れかの層間に、発泡インキ層2が少なくとも一部に設けられていればよい。
また、ラミネート加工による積層フィルムを用いる場合に於いては、発泡インキ層2に対面して剥離層3を設けることが発泡促進のため好ましいが、発泡インキ層2がフィルム表面に接着していても発泡可能であるため、剥離層3は必ずしも必要ではない。
また、袋本体7を構成する積層フィルムや変形例に係るフィルムの各層構成についても、必ずしも基材層52,912、バリア層53,913、外面層54,922を備えていなければならないわけではなく、例えば、基材層52,912又は外面層54,922がガスバリア性を有する素材の場合には、別個にバリア層53,913を設けなくてもよい。同様に、例えば外面層54,922やバリア層53,913が比較的強度のある素材であれば、別個に基材層52,912を設けなくてもよい。また、例えば、ガスバリア性が要求されない充填物(例えば、冷凍食品等)を充填する場合には、バリア層53,913を設けなくてもよい。更に、上記例示した層と異なる層を加えてもよく、多層フィルムの各層構成は、その素材や充填物によって適宜変更することができる。
また、スパウト8は、注出口84と被融着部82を有するものであれば特に限定されず、例えば、導管81を有しないものや、導管81に代えて断面十字状などの棒状体が設けられたものなど各種公知のものを使用することができる。
上記各実施形態に於いて、袋本体7は、表裏面片5,5、両側面片6,6の4面からなる両面ガゼット付き自立型を例示したが、袋本体7は、これに限定されず、例えば、図8(a)に示すように、表裏面片5の周端部同士を接着した2面からなる扁平型や、同図(b)に示すように、表裏面片5と側面片6の3面からなる片面ガゼット付き自立型や、同図(c)に示すように、表裏面片5と底面片10の3面からなる自立型など、各種の形態に形成することができる。
尚、本発明のスパウト付きパウチ容器1に充填する充填物は、冷蔵又はホット飲料、ゼリー状食品、アイスクリームなどの食品に限られず、医薬品などを充填することも可能であり、また、冷温又は加温保存用以外に使用することも可能である。
本発明のスパウト付きパウチ容器を示す斜視図。尚、発泡インキ層が設けられている部分を、薄墨塗りで示している(図2及び図7も同じ)。 同分解斜視図。尚、スパウトの導管は一部省略して表している。 図1のA−A線水平断面図。尚、フィルムの厚みを拡大して表している。 袋本体の製造過程に於ける熱シール工程を示す参考斜視図。 変形例に係るスパウト付きパウチ容器の水平断面図。尚、フィルムの厚みを拡大して表している。 変形例に係る袋本体の製造過程に於ける熱シール工程を示す参考斜視図。 (a)、(b)、(c)共に、発泡インキ層の他の実施形態を示す平面図。 (a)〜(c)共に、スパウト付きパウチ容器の他の実施形態を示す分解斜視図。
符号の説明
1…スパウト付きパウチ容器、1a…底面、2…発泡インキ層、3…剥離層、4…熱融着部、5…表面片,裏面片、5a…表裏面片の側端部、5b…表裏面片の傾斜側端部、5c…表裏面片の下端部、5d…表裏面片の上端部、51…表裏面フィルムのシーラント層、52…表裏面フィルムの基材層、53…表裏面フィルムのバリア層、54…表裏面フィルムの外面層、6…側面片、6a…側面片の側端部、6b…側面片の傾斜側端部、61…側面フィルムのシーラント層、62…側面フィルムの基材層、63…側面フィルムのバリア層、64…側面フィルムの外面層、7…袋本体、71…収納部、8…スパウト、81…導管、82…被融着部、83…キャップ、84…注出口、91…第1フィルム、92…第2フィルム

Claims (1)

  1. 多層のフィルムによって形成された袋本体に、スパウトが取り付けられたスパウト付きパウチ容器であって、
    前記多層のフィルムの中間層に、発泡インキ層が設けられていることを特徴とするスパウト付きパウチ容器。
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