JP4397214B2 - スパウト付きパウチ容器 - Google Patents

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本発明は、不織布層が積層されたスパウト付きパウチ容器に関する。
従来、飲料やゼリー状食品などを充填する容器として、可撓性を有するフィルムからなる袋本体の上部に充填物注出用のスパウトが取り付けられたスパウト付きパウチ容器が知られている。かかるスパウト付きパウチ容器は、飲料などを充填した後、冷やしてこれを食する用途に使用されることが多い。しかしながら、このように充填済みパウチ容器を冷やすと、手で持つと冷たく、又、袋表面に結露を生じたり或いは充填物が昇温する。特に、飲料を充填して氷らせたり、氷状のもの或いはアイスクリームなどの氷菓を充填物とした場合には、非常に冷たく、又、結露が生じ易いだけでなく、充填物が早期に融ける。
このような点に鑑みて、本件出願人は、発泡樹脂層が積層されたスパウト付きパウチ容器を提案している(特開2001−130586公報)。かかるパウチ容器によれば、発泡樹脂層により断熱性を付与できるので非常に好ましいものであるが、更に、異なる手段によって断熱性を有するスパウト付きパウチ容器が望まれている。
特開2001−130586公報
そこで、本発明は、断熱性に優れたスパウト付きパウチを提供することを課題とするものである。
本発明は、その手段として、積層フィルムを重ね合わせ、その端部を熱融着した熱融着部を形成することによって袋状に形成された袋本体に、スパウトが取り付けられたスパウト付きパウチ容器であって、前記積層フィルムが、シーラント層と、外面層と、前記シーラント層と外面層の間の不織布層と、を有し、これらがラミネート加工によって積層接着されており、前記積層フィルムの不織布層が前記熱融着部において溶融している
上記スパウト付きパウチ容器は、袋本体を構成する積層フィルムに不織布層が設けられているので、断熱効果に優れる。従って、充填物を冷やしたり或いは暖めたりしても、手に充填物の温度が伝わり難く、又、充填物の保冷・保温にも優れている。
本発明の好ましい手段は、前記積層フィルムが、さらに、バリア層を有する
本発明のスパウト付きパウチ容器によれば、断熱性に優れるので、これを冷温又は加温しても、充填物の温度が手に伝わり難く、又、充填物の保冷性又は保温性にも優れた容器を提供できる。さらに、不織布のフィラメントがフィルム端部から出ることもなく、美麗なパウチ容器にすることができ、又、不織布層への水の侵入を防止できる。
本発明のスパウト付きパウチ容器の好ましい一態様は、少なくとも表裏面片の端部を熱融着することにより袋状に形成された袋本体にスパウトが取付られ、この表裏面片は、中間層に不織布層が設けられた積層フィルムからなるものである。また、本発明のスパウト付きパウチ容器の好ましい一態様は、袋本体を構成する積層フィルムに、不織布層に加えて、通気口を有する空隙層が設けられているものである。この通気口は、袋本体の上縁部又は/及び下縁部に開口していることが好ましく、特に通気口が上縁部に開口しているものが好ましい態様である。さらに、本発明のスパウト付きパウチ容器の好ましい一態様は、少なくとも表裏面片の端部を熱融着することにより袋状に形成された袋本体にスパウトが取付られ、この表裏面片は、中間層に不織布層が設けられた1枚の積層フィルムからなり、このフィルムを折り畳んで両側端部を熱融着することにより袋本体が構成されているものである。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。尚、便宜上、方向を示す用語として、「内」は充填物を充填する収納部方向を指し、「外」は収納部から離れる方向を指す。
図1〜図3に於いて、1は、中間層に不織布層55が設けられ、且つこの不織布層55に対面して空隙層2が設けられた表裏面片5,5と、側面ガゼット部を構成する両側面片6,6とからなる袋本体7に、スパウト8が取り付けられたスパウト付きパウチ容器を示す。かかるスパウト付きパウチ容器1は、充填後に於いて、表裏面片5,5の下方部を折り返して載置用の底面1aが構成される自立型パウチである。
袋本体7は、表面片5,裏面片5及び両側面片6,6の4面の可撓性フィルム片からなり、各片5,6の端部の内面を互いに接着することにより袋状に形成されている。具体的には、表裏面片5,5は、充填後に構成される底面1aの自立安定性を高めるため、矩形の積層フィルムの下方両隅部が傾斜状に切りかかれた形状に形成されており、他方、両側面片6,6は、表裏面片5,5の側端部5a及び傾斜側端部5bに沿う形状であって、中央部で上下方向に内側に折り畳まれている。この表裏面片5の側端部5a及び傾斜側端部5bの内面と両側面片6の側端部6a及び傾斜側端部6bの内面とを重ね合わせて所定幅(例えば4〜10mm程度)熱融着し、且つ表裏面片5の下端部5cの内面同士を重ね合わせて所定幅熱融着することにより熱融着部4が形成され、上部開口型の袋本体7が形成されている。そして、スパウト付きパウチ容器1は、この上部開口部から袋本体7の収納部71にスパウト8の導管81を挿入し、図2に示すように、表裏面片5の上端部5dの間にスパウト8の被融着部82を挟み込んだ状態で、表裏面片5の上端部5dの内面同士、更にこの上端部5dの内面と被融着部82の周面を所定幅熱融着することによって形成されている。
スパウト8は、着脱可能なキャップが取り付けられた注出口と袋本体7への取付部分である被融着部82を備え、その材質は、各種の合成樹脂、アルミニウムなどの金属などで形成することができるが、袋本体7と簡易に取り付けることができることから、少なくとも被融着部82の周面が表裏面片5の内面と熱融着可能なものが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂成型品によって形成することができ、良好に熱融着できることから、表裏面片5のシーラント層51と同種の材質のものが好ましい。
表裏面片5及び両側面片6は、何れも不織布を含む複数のフィルムを重ねてラミネート加工した積層フィルムからなるが、表裏面片5は、その積層フィルムの中間に、空隙層2が設けられている。具体的には、表裏面片5は、図3に示すように、内側から外側に向かって順に、例えば、熱融着するためのシーラント層51、袋の強度(耐屈曲性、耐ピンホール性など)を保持するための基材層52、ガスバリア性や遮光性などを付与するためのバリア層53、空気が流入する空隙層2を形成するための剥離層54、不織布からなる不織布層55、表面摩擦や耐熱性などを付与するための外面層56が積層されている。
シーラント層51は、熱融着可能な素材であれば特に限定されず、例えば、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを用いることができる。これらのうち熱融着性に優れる直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。シーラント層51の厚みは、例えば、30〜150μm程度である。基材層52は、比較的強度に優れるものであれば特に限定されず、ナイロンなどのポリアミド系フィルム、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体などのポリプロピレン系フィルムなどの合成樹脂製フィルム、合成紙、2種以上の積層体などを用いることができる。これらのうち耐屈曲性に優れる6ナイロン、6,6ナイロンなどのポリアミド系フィルムを用いることが好ましい。基材層52の厚みは、例えば、10〜70μm程度である。バリア層53は、ガスバリア性を有するものであれば特に限定されず、アルミニウムなどの金属箔、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのガスバリア性を有する合成樹脂製フィルム、2種以上の積層体などを用いることができる。これらのうち遮光性をも有することからアルミニウムなどの金属箔を用いることが好ましい。バリア層53の厚みは、例えばアルミ箔の場合に、6〜30μm程度である。尚、充填物によってはガスバリア性が不要な場合もあるので、場合によってバリア層53を省略してもよい。
剥離層54は、例えばバリア層53の外面にシリコーンやポリアミド硝化綿系樹脂コート剤などの剥離剤をグラビア印刷法などで塗工することによって設けられている。かかる剥離層54が設けられた範囲は、ラミネート加工してもバリア層53と不織布層55が非接着となり、この両層53,55の間に空隙層2が形成される。剥離層54を設ける範囲は、特に限定されないが、空隙層2を広面積として断熱効果をより高めるという観点から、出来るだけ広範囲に設けることが好ましい。もっとも、余りに剥離層54を広範囲に設けると不織布層55(外側フィルム層)が不用意に剥がれる虞があり、又、剥離層54をバリア層53の縁部に沿って設けると不織布層55の縁部が捲れるため、剥離層54は、例えば、袋本体7の熱融着部4を除いた範囲に設けられていることが好ましく、更に、充填後に構成される底面1aが空隙層2によって膨らむと自立安定性を低下させる虞があるため、剥離層54は、図示したように、表裏面片5の底面形成部分を除く範囲に設けられていることが好ましい。
さらに、剥離層54の一部は、バリア層53の縁部にまで延びて設けられており、この縁部に於いて空隙層2と外部を連通する通気口3が形成されている。この剥離層延設部54aは、ゴミ付着を確実に防止できるという点から、図示したように、表裏面片5の上端部5d側に延設されていることが好ましい。
不織布層55は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、レーヨン、ナイロン、キュプラ、天然繊維などの繊維を、接着法、ニードルパンチ法、スパンボンド法、メルトブロー法などによってシート状に作製された不織布を用いることができる。中でも、熱融着部4を形成する際の熱によって溶融することから、少なくとも表面に高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱融着性樹脂を有する繊維を用いることが好ましい。このような繊維としては、例えば、ポリエチレンなどの熱融着性樹脂からなる中実繊維又は中空繊維や、図4に示すように、芯材91の周囲に熱融着性樹脂92が被覆などされた繊維9などが例示され、これらの中でも、加圧に強く不織布の空気保持性を確保できることから、ナイロンなどのポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維などの比較的強度に優れる芯材91の周囲に、直鎖状低密度ポリエチレンなどの熱融着性樹脂92が被覆された熱融着性複合繊維が好ましい。このような熱融着性のフィラメント9としては、商品名エルベス(ユニチカ株式会社製)などが例示できる。また、繊維長については、繊維同士の絡み合いにより形成される3次元網目構造による強度やシートの取扱い性などの点では長繊維不織布シートが好ましく、シートのカット適正では短繊維不織布が好ましい。不織布シートの物性として、例えば目付量は約10〜100g/m2(好ましくは15〜50g/m2)、厚み約10〜100μm、デニールは約1〜5dのものが好ましい。
外面層56は、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリプロピレン、ナイロンなどのポリアミド系フィルム、2種以上の積層体などを用いることができ、更に、合成樹脂製フィルムの場合は延伸フィルムを用いることが好ましい。これらのうち熱融着時の耐熱性、寸法安定性などに優れるポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルムを用いることが好ましい。外面層56の厚みは、例えば、10〜70μm程度である。尚、特に図示しないが、外面層56の内面又は外面には、商品名、絵柄などの表示が印刷された意匠印刷が施されており、この意匠印刷を内面に施す場合には、外面層56は透明なものが用いられる。
上記各層は、接着剤によるドライラミネートが好ましいが、感熱型接着剤を挟んで接着させる熱ラミネートなどの公知のラミネート加工によって積層することもできる。また、バリア層53としてアルミニウム等の金属箔や酸化ケイ素等の蒸着層を積層することができる。具体的には、酸化ケイ素を蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムからなるバリア層53が積層されたナイロンフィルム52の内面に、ドライラミネート、押出ラミネートなどによって直鎖状低密度ポリエチレンフィルム51を積層し、バリア層53のポリエチレンテレフタレートフィルムの外面の所定範囲に、剥離剤54を塗布し、ドライラミネートなどによって不織布55、意匠印刷済みポリエチレンテレフタレートフィルム56を順次積層することにより、表裏面片5を構成する積層フィルムが形成されている。
尚、側面片6は、剥離層が設けられていない点を除いて、表裏面片5と同様の構成であり、例えば、図3(b)に示すように、内側から順に、シーラント層61(直鎖状低密度ポリエチレン)/基材層62(ナイロン)/バリア層63(酸化ケイ素を蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム)/不織布層65(熱融着性繊維からなる不織布)/外面層66(ポリエチレンテレフタレート)の各層がラミネート加工された積層フィルムからなる。
上記スパウト付きパウチ容器1は、例えば、下記の方法によって製造することができる。
図5(a)に示すように、表面片5が上下方向に連続的に繋がった表面フィルム原反シート25と、裏面フィルム原反シート25との間に、側面フィルム原反シート26を折り畳んで挟み込みながら、図5(b)に示す熱融着部4(網掛けで表す)を形成すべく、熱シール装置を用いて表裏面フィルム原反シート25,25の上下から熱板を当てると、各原反シート25,26のシーラント層51,61の内面同士が熱シールされる。これにより図5(b)に示すような、袋本体7が連続的に繋がった袋連続体27が得られる。続いて、この袋連続体27を切断して各袋本体7を作製した後、スパウト8を取り付けてもよいが、袋連続体27をロール状に巻き取り、その後、この袋連続体ロール30を充填ラインに設置されたスパウト取付装置に装着し、袋連続体ロール30から袋連続体27を繰り出しながら、切断予定線X(同図(b)に示す二点鎖線)で切断し、上部開口型の袋本体7を得、表裏面片5,5をバキュームで吸引して上端部5dを開口させ、ここからスパウト8を挿入して、被融着部82を挟み込んだ状態で上端部5dを熱融着することにより、スパウト付きパウチ容器1を得た後、スパウト8の注出口を通じて、充填物を充填し、注出口にキャップを螺合することにより、充填済みスパウト付きパウチ容器を製造することができる。
上記スパウト付きパウチ容器1は、袋本体7を構成する表裏面片5,5及び両側面片6,6に、不織布層55が積層されているので、断熱効果を有する。よって、充填物を冷やしたり、暖めたりしても、その温度が手に伝わり難く、又、充填物の保冷・保温にも優れている。さらに、不織布層55を積層すると、その積層フィルムの端縁部(切断縁部)から不織布のフィラメントが無秩序に出るところ、本発明は、不織布層55が、熱融着性のフィラメント9からなるので、表裏面片5と両側面片6の端部を熱融着する際の熱によってフィラメント9が溶融し、よって、不織布層55の切断縁部55aから不織布のフィラメント9が毛羽立たず、粉塵などが付着し難いので、美麗な端部処理を施すことができる。また、このように熱融着部4に於いてフィラメント9が溶融することにより、切断端部55aに於けるフィラメント間の空間(隙間)が殆ど無くなるので、不織布層55の切断端部55aから不織布層55内部へ水が浸透することを防止することができる。更に、通気口3を形成しなければ、外部から空隙層2への侵入口が閉ざされるので、例えば充填済みパウチ容器をレトルト殺菌などしても支障を来さない。
また、不織布層55に面して、外部と連通する通気口3を有する空隙層2も設けられているので、不織布層55及び空隙層2に充分な空気が入り込み、更に断熱効果が高められる。また、例えば、従来のパウチ容器を用いて充填物を氷らせると、その固形化された充填物の外形が袋本体の外面に反映し、パウチ容器はゴツゴツしたような外観を呈するが、本発明のように表裏面片5の中間層に空隙層2を設けることによって、固形化充填物の形状が映り難く、よって、固形化充填物を入れても自然な滑らかな外観を呈するパウチ容器1を提供できる。
また、この通気口3は、上端部5dに開口しているので、製造時や流通時に於けるゴミ付着を防止できる。すなわち、袋に開口部分を設けるとその縁部に粉塵などが付着し易くなるところ、上記のように通気口3を上端部5dに設けることにより、製造時に於ける袋連続体ロール30の状態で通気口3は未開口であるため、袋連続体ロール30を保管・搬送などする際に粉塵などが付着する虞がない。また、スパウト付きパウチ容器1に充填物を充填した後には、スパウト8が取り付けられた上端部5dは、搬送コンベアや梱包箱などに接触しないので、通気口3に粉塵などが付着し難いという利点がある。尚、通気口3は、スパウト8を熱融着する位置を除き、スパウト8の両側に設けることが好ましい。
さらに、空隙層2を形成する手段が、積層フィルムの中間に剥離層54を設けるものであるため、剥離層54を塗工したフィルムを、公知のラミネート加工によって接着するだけで、所望する空隙層2を形成することができる。すなわち、パウチ容器1を構成する積層フィルムを製造する際、所望範囲に剥離層54を塗布する工程を付加するだけで空隙層2を確保でき、その他は従来と同様の手順でパウチ容器を製造することができるから、既設の製造ラインを利用して本発明のパウチ容器1を製造することができる。
尚、本発明は、上記各実施形態に限られず、その他、変更、代用、置換、付加などすることができる。以下、主として上記各実施形態と異なる部分について説明し、同様の構成については用語及び図番を援用し、その説明を省略することがある。
上記各実施形態に於いて、表裏面片5及び両側面片6の何れにも不織布層55が設けられているが、例えば、表裏面片5にのみ不織布層55が設けられたものでもよい。袋本体7の広範囲を占める表裏面片5に、少なくとも不織布層55が積層されていれば、断熱効果を期待できるからである。
また、不織布層55の積層位置は、バリア層53と外面層56の間に限られず、例えば、基材層52とバリア層53の間、シーラント層51と基材層52の間などに設けられていてもよい。もっとも、通気口3が設けられている場合には、通気口3を通じて不織布層55に外気が流出入することから、バリア層53の外側に不織布層55が設けられていることが好ましい。また、不織布層55がシーラント層51と面して積層されていれば、熱融着時の熱により、熱融着部4に於いて不織布層55のフィラメント9がシーラント層51と接着するので、より確実にフィラメント9の毛羽立ちなどを防止できるので好ましい。この場合、不織布層55を構成する熱融着性のフィラメント9は、少なくともその表面がシーラント層51と同じ材質のものが好ましい。
また、上記各実施形態では、表裏面片5にのみ空隙層2及び通気口3が設けられているが、両側面片6に剥離層55を積層して空隙層2を設けてもよく、他方、表裏面片5に空隙層2及び通気口3が設けられていない態様でもよい。表裏面片5及び/又は側面片6に空隙層2を設ける場合に於いて、剥離層54(空隙層2)を設ける範囲としては、上記のように、熱融着部4及び底面形成部分を除く範囲に設けられていることが最も好ましいが、これに限られず、例えば、図6(a)に示すように、表裏面片5の周端部(熱融着部4)を除く略全範囲に設けられていてもよく、同図(b),(c)に示すように、複数に分割形成されていてもよく、或いは、同図(d)に示すように、帯状多段に設けられていてもよい。さらに、通気口3は、上端部5dに設けることが最も好ましいが、例えば、図6(a)に示すように下端部5cに設けられていてもよく、同図(b)に示すように、側端部5aに設けられていてもよい。
また、袋本体7を構成する積層フィルムの構成についても、上記のように、必ずしも基材層52、バリア層53、外面層56を備えていなければならないわけではなく、例えば、基材層52又は外面層56がガスバリア性を有する素材の場合には、別個にバリア層53を設けなくてもよい。同様に、例えば外面層56やバリア層53が比較的強度のある素材であれば、別個に基材層52を設けなくてもよい。また、例えば、ガスバリア性が要求されない充填物(例えば、冷凍食品等)を充填する場合には、バリア層を設けなくてもよく、或いは、更に異なる機能を付与できる層を加えてもよく、積層フィルムの各層構成は、その素材や充填物によって適宜変更することができる。
また、スパウト8は、注出口と被融着部82を有するものであれば特に限定されず、例えば、導管81を有しないものや、導管81に代えて断面十字状などの棒状体が設けられたものなど各種公知のものを使用することができる。
また、上記各実施形態に於いては、袋本体7は、4面のフィルム片からなるが、例えば、表裏面片5,5及び側面片6,6が1枚のフィルム片から構成されていてもよい。例えば、図7及び図8に示すように、不織布層55(及び剥離層54)が積層された1枚のフィルム片11を用い、表裏面片5,5と両側面片6,6を形成するように折り畳み、そのフィルム片11の両端部11a,11aを重ね合わせ、この両端部11a重合部分及び表裏面片5と側面片6の折返し端部11b重合部分を熱融着して熱融着部4を形成することにより、袋本体7が構成されていてもよい。かかるスパウト付きパウチ容器1によれば、不織布層55の長手方向に於ける切断縁部55aが1ヶ所となるので、フィラメント起毛や水侵入路となる不織布層55の切断端部55aを、上記実施形態に比して少なくすることができる。かかるパウチ容器1は、例えば、製造又は流通時、折返し端部(切断縁部55aを有しない側面ガゼット部)を、ベルトコンベア上や梱包箱などの載置すれば、不織布層55の切断縁部55aがベルトコンベアなどに接触しないので、不織布層55のフィラメント9に粉塵などが付着することを防止できる。この変形例の場合、不織布層55のフィラメント9として熱融着性のものを用いなくても美麗な端部処理及び水侵入を防止できるが、より美麗な端部処理及びより確実な水侵入防止を図るためには熱融着性のフィラメント9を用いる方が好ましい。
上記各実施形態に於いて、袋本体7は、表裏面片5,5、両側面片6,6の4面からなる両面ガゼット付き自立型のものであるが、袋本体7は、これに限定されず、例えば、図9(a)に示すように、表裏面片5の周端部同士を接着した2面からなる扁平型や、同図(b)に示すように、表裏面片5と側面片6の3面からなる片面ガゼット付き自立型や、同図(c)に示すように、表裏面片5と底面フィルム10の3面からなる自立型など、各種の形態に形成することができる。また、これら袋本体7の片面ガゼット付き自立型パウチや扁平型パウチなどの変形例についても、図7と同様にして、1枚のフィルム片11を折り畳んで形成してもよい。
尚、本発明のスパウト付きパウチ容器1に充填する充填物は、冷蔵又はホット飲料、ゼリー状食品、アイスクリームなどの食品に限られず、医薬品などを充填することも可能であり、また、冷温又は加温保存用以外に使用することも可能である。
本発明のスパウト付きパウチ容器を示す斜視図。尚、空隙層が設けられている部分を、薄墨塗りで示している(図2、図5及び図6も同様)。 同分解斜視図。尚、スパウトの導管は一部省略して表している。 (a)は、図1のA−A線断面図、(b)は、図1のB−B線断面図。尚、フィルムの厚みを拡大して表している。 不織布繊維の縦方向断面を含む斜視図。 (a)は、袋本体製造過程に於ける熱シール工程を示す参考斜視図、(b)は、袋連続体を示す一部両略平面図。尚、熱融着部を網掛けで表している。 (a)〜(d)共に、空隙層の他の実施形態を示す参考平面図。 スパウト付きパウチ容器の他の実施形態を示す分解斜視図。 図7のC−C線断面図。尚、フィルムの厚みを拡大して表している。 (a)〜(c)共に、スパウト付きパウチ容器の他の実施形態を示す分解斜視図。
符号の説明
1…スパウト付きパウチ容器、1a…底面、2…空隙層、3…通気口、4…熱融着部、5…表面片,裏面片、5a…表裏面片の側端部、5b…表裏面片の傾斜側端部、5c…表裏面片の下端部、5d…表裏面片の上端部、51…表裏面片のシーラント層、52…表裏面片の基材層、53…表裏面片のバリア層、54…表裏面片の剥離層、54a…剥離層延設部、55…表裏面片の不織布層、55a…不織布層の切断縁部、56…表裏面片の外面層、6…側面片、6a…側面片の側端部、6b…側面片の傾斜側端部、61…側面片のシーラント層、62…側面片の基材層、63…側面片のバリア層、65…側面片の不織布層、66…側面片の外面層、7…袋本体、71…収納部、8…スパウト、81…スパウトの導管、82…スパウトの被融着部、9…不織布のフィラメント、91…芯材、92…熱融着性樹脂

Claims (2)

  1. 積層フィルムを重ね合わせ、その端部を熱融着した熱融着部を形成することによって袋状に形成された袋本体に、スパウトが取り付けられたスパウト付きパウチ容器であって、
    前記積層フィルムが、シーラント層と、外面層と、前記シーラント層と外面層の間の不織布層と、を有し、これらがラミネート加工によって積層接着されており、
    前記積層フィルムの不織布層が前記熱融着部において溶融していることを特徴とするスパウト付きパウチ容器。
  2. 前記積層フィルムが、さらに、バリア層を有する請求項1に記載のスパウト付きパウチ容器。
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