JPH11349035A - 易開封加工部を有する包装材料及びその製造方法 - Google Patents

易開封加工部を有する包装材料及びその製造方法

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JPH11349035A
JPH11349035A JP3867499A JP3867499A JPH11349035A JP H11349035 A JPH11349035 A JP H11349035A JP 3867499 A JP3867499 A JP 3867499A JP 3867499 A JP3867499 A JP 3867499A JP H11349035 A JPH11349035 A JP H11349035A
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nonwoven fabric
packaging material
easy
opening
packaging
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Toshibumi Tanahashi
俊文 棚橋
Atsushi Kikuchi
淳 菊地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】容易に開封することができるとともに、開封方
向が一定し、開封時に毛羽立ちの生じない不織布又は不
織布層を含む積層材料からなる包装材料及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】不織布又は不織布層を含む積層材料からな
る包装材料において、包装体形成時に開封部となる部分
に不織布を溶融固化させた帯状の易開封加工部を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不織布又は不織布
層を含む積層材料からなり、各種形状の包装袋や包装用
容器の蓋材等として用いられる包装材料に関する。
【0002】
【従来の技術】不織布や不織布層を含む積層材料を使用
して、包装袋や包装用容器の蓋材を構成することは従来
から知られている。(例えば、特開昭56−32241
号公報、特開平3−176131号公報)しかしなが
ら、不織布では不織布を構成する繊維がランダムに配向
しているために、不織布や不織布層を含む積層材料によ
って構成された包装袋や蓋材を開封する際には、開封方
向が一定せず内容物が飛散したり、開封部の繊維が毛羽
立ち袋の開封片や蓋材がきれいに除去できない等という
問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の問題点を解消して、容易に開封することができる
とともに、開封方向が一定し、開封時に毛羽立ちの生じ
ない不織布又は不織布層を含む積層材料からなる包装材
料及びその製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、つぎのような構成をとるものである。 1.不織布又は不織布層を含む積層材料からなる包装材
料において、包装体形成時に開封部となる部分に不織布
を溶融固化させた帯状の易開封加工部を設けたことを特
徴とする易開封加工部を有する包装材料。 2.不織布を溶融固化させた帯状の易開封加工部及び/
又は易開封加工部以外の層に易開封処理を施したことを
特徴とする1に記載の易開封加工部を有する包装材料。 3.包装材料が直線カット性を有する熱可塑性合成樹脂
フイルムと不織布層を含む積層材料からなることを特徴
とする1又は2に記載の包装材料。 4.不織布を溶融固化させた帯状の易開封加工部に開封
を誘導する帯状の熱可塑性合成樹脂フイルムをヒートシ
ールしたことを特徴とする1に記載の易開封加工部を有
する包装材料。 5.不織布を溶融固化させた帯状の易開封加工部を複数
設けたことを特徴とする1〜4のいずれか1項に記載の
易開封加工部を有する包装材料。 6.包装材料を構成する不織布原反をあらかじめ熱処理
することによって、不織布を溶融固化させた帯状の易開
封加工部を設けることを特徴とする1〜5のいずれか1
項に記載の易開封加工部を有する包装材料の製造方法。 7.不織布の易開封加工部となる部分に開封を誘導する
帯状の熱可塑性合成樹脂フイルムを載置し熱処理するこ
とによって、不織布を溶融固化させた帯状の易開封加工
部の形成とフイルムのヒートシールを同時に行うことを
特徴とする4又は5に記載の易開封加工部を有する包装
材料の製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の包装材料となる不織布を
構成する繊維としては、合成繊維、天然繊維、混繊原綿
等種々の材料からなるものを使用することができるが、
不織布を溶融固化させて帯状の易開封加工部を形成する
ためには、熱可塑性合成樹脂繊維を主体とするものを使
用することが好ましい。好ましい熱可塑性合成樹脂とし
ては、例えば、ポリエチレン、エチレン共重合体、ポリ
プロピレン、ポリブチレン、ブチレン共重合体等のポリ
オレフィン類、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げ
られる。また、上記の樹脂の一つを芯部、他の一つを鞘
部に使用した複合繊維が用いられても良い。
【0006】包装材料を構成する不織布の製法には特に
制限はなく、例えば乾式、湿式またはスパンボンド、メ
ルトブロー等の製法によって製造したものを使用するこ
とができる。不織布を構成する繊維の太さは、通常は
0.1〜60デニール、好ましくは0.5〜10デニー
ルとし、目付量は通常は5〜200g/m、好ましく
は15〜100g/mとする。また、不織布はプラズ
マ処理、コロナ処理を施したり、或いは、親水性付与物
質を付着させたり、繊維中に親水性付与物質を含ませた
りした合成繊維や、親水性の繊維を少なくとも一部含ん
でいても良い。
【0007】本発明の包装材料は不織布のみにより構成
してもよく、また不織布と他のシート材料を積層した積
層材料により構成してもよい。積層材料により包装材料
を構成する場合には、通常は不織布を内層とし、紙、不
通気性の金属箔フイルムやシート、好ましくはプラスチ
ック材料からなるフイルムを外層として使用する。な
お、ここで言う、不通気性とは穴のないという意味であ
り、必ずしも全く気体が透過しないことを意味するもの
ではない。
【0008】外層を構成するのに適したプラスチック材
料としては、例えば結晶性ポリプロピレン(PP)、結
晶性プロピレン−エチレン共重合体、結晶性ポリブテン
−1、結晶性ポリ4−メチルペンテン−1、低−、中
−、或いは高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)、EVAケン化物、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋オレフィ
ン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィン類;ポ
リスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体等の芳香族
ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン樹脂
等のハロゲン化ビニル重合体;ポリアクリル系樹脂;ア
クリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル
−スチレン−ブタジエン共重合体の如きニトリル重合
体;ナイロン6、ナイロン66、パラまたはメタキシリ
レンアジパミドの如きポリアミド類;ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリテトラメチレンテレフタレ
ート等のポリエステル類;各種ポリカーボネート;フッ
素系樹脂;ポリオキシメチレン等のポリアセタール類等
の熱可塑性樹脂を挙げることができる。外層樹脂層は、
通常はこれらのプラスチック材料からなる未延伸の、或
いは1軸又は2軸延伸したフイルム又はシートにより構
成される。
【0009】外層樹脂層を構成するプラスチック材料と
して直線カット性を有する熱可塑性樹脂フイルムを使用
した場合には、包装材料の易開封性と開封方向性がさら
に改善された包装材料が得られるので好ましい。本発明
において直線カット性を有するフイルムとは、フイルム
を引き裂いたときに、引き裂いた方向に直線的に引き裂
かれる特性を持つフイルムを意味し、例えばつぎのよう
なフイルムが挙げられる。 (1)フイルム基材に傷つけ加工により直線カット性を付
与したもの。 (2)フイルムの2軸延伸により生じた配向性を利用した
もの。 (3)1軸延伸ポリオレフィンフイルムを利用したもの。 (4)ポリマーブレンド等により生じるフイルム内の分子
構造に基づく直線カット性を利用したもの。 (5)フイルム表面にガラスビーズ等をコーティングする
ことにより直線カット性を付与したもの。(特開平9−
175563号公報)
【0010】これらの直線カット性フイルムの具体例と
しては、例えば上記(3)として横1軸延伸ポリエチレン
フイルム、高密度ポリエチレンフイルム、ポリプロピレ
ン1軸延伸フイルム等が挙げられ、(4)としてナイロン
/メタキシリレンジアミン(MXD)ナイロンブレンド
系2軸延伸ナイロンフイルム(例えば出光石油化学製、
商品名「ユニアスロンHP」)、ポリカーボネート/ポ
リエチレンテレフタレートブレンド系(PC/PET)
2軸延伸PETフイルム(例えばユニチカ製、商品名
「エンブレットPC−12」)等が挙げられる。積層材
料を構成する不織布として、予め易開封加工部を溶融固
化させた不織布を使用する場合には、上記(1)〜(5)のい
ずれの直線カット性を有するフイルムを使用してもよい
が、不織布と外層樹脂層等を積層後積層材料を部分的に
溶融固化させて易開封加工部を設ける場合には、耐熱性
の高い(4)のナイロン/MXDナイロンブレンド系2軸
延伸ナイロンフイルムやPC/PET2軸延伸PETフ
イルムを使用することが好ましい。
【0011】本発明の包装材料の外層は、これらのプラ
スチックフイルム又はシートを単層で、又は2種以上を
積層して構成することができ、また、これらのプラスチ
ックフイルム又はシートの1種又は2種以上と、アルミ
ニウム等の金属箔、紙、セロファン等を貼合せて構成す
ることも出来る。特に、ガスバリヤー性を必要とする内
容物の場合には、ポリ塩化ビニリデン樹脂層、EVAケ
ン化物の層、アルミニウムや酸化珪素などの金属酸化物
の蒸着膜を有する樹脂層、アルミニウム等の金属箔を含
む積層体を使用することが好ましい。これらの積層体を
製造する際には、各層間に必要に応じてエポキシ系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン
系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂等からなる接着剤や
アンカー剤を介在させることもできる。
【0012】包装材料を構成するフイルム又はシートに
剛性や断熱性等を付与するために、各種合成樹脂の発泡
体からなるフイルム又はシートを使用することもでき、
また各種合成樹脂に酸化チタン、炭酸カルシウム、カー
ボン等の添加剤を充填したフイルム又はシートを使用す
ることもできる。外層となるプラスチックフイルム又は
シートを単層とするか、又はどのような層構成のものと
するかは、包装材料に充填する内容物の性状に応じて選
択すればよい。
【0013】また、外層となる不通気性フイルムと内層
となる不織布層の間に接着性樹脂層を介在させて積層す
ることによって包装材料を構成してもよい。中間に接着
性樹脂層を設けた場合には、包装材料の層間剥離を防止
するとともにガスバリヤー性等が改善されるので好まし
い。
【0014】中間に設ける接着性樹脂層を構成する材料
としては、加熱時に接着性を有する樹脂はいずれも使用
することができる。好ましい樹脂としては、ポリオレフ
ィン系接着樹脂では、ポリエチレン、エチレンプロピレ
ン共重合体、ポリプロピレン等のポリオレフィン類や、
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニルを0.5か
ら50重量%含有する)、エチレンアクリル酸共重合
体、エチレンアクリル酸エステル共重合体、ポリエチレ
ンやエチレン酢酸ビニル共重合体にアクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、などの不飽和酸をグラフト重合し
たもの、これらを単独または、2種類以上混合したもの
を成分とするもの、及びこれら樹脂にロジン樹脂、テル
ペン樹脂、石油樹脂、スチレン系樹脂エステルガム、ク
マロンレジン、塩素化パラフィン、塩化ビニル樹脂、ニ
トロセルロース、パラフィンの何れか一つ以上のものを
5〜50重量%配合したものを樹脂成分とするものがあ
る。
【0015】アクリル系接着樹脂としては、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘ
キシルを主体とし、これとメタクリル酸エステル、スチ
レン、アクリロニトリルなどとの共重合体を樹脂成分と
するものがある。酢酸ビニル系接着樹脂では、酢酸ビニ
ルの重合物、酢酸ビニルアクリル酸エステル共重合体
(アクリル酸エステルとしては、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等が
ある)酢酸ビニルエチレン共重合体(エチレンを10か
ら50重量%含有する)を樹脂成分とするものがある。
また、熱可塑性ポリエステル系接着樹脂、熱可塑性ポリ
アミド系接着樹脂等及び、これら樹脂にロジン樹脂、テ
ルペン樹脂、石油樹脂、スチレン系樹脂エステルガム、
クマロンレジン、塩素化パラフィン、塩化ビニル樹脂、
ニトロセルロース、パラフィンの何れか一つ以上のもの
を5〜50重量%配合したものを樹脂成分とするものが
ある。これらの接着樹脂は単独または、2種以上を混合
して使用することができる。
【0016】本発明の包装材料を構成する際には、必要
に応じて外層、中間層、内層の各層間にポリウレタン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエ
チレンイミン系樹脂等の接着層あるいはアンカーコート
層を設けることができる。また、包装材料を構成する各
層を積層する際に、予め不通気性プラスチックフイルム
に熱可塑性樹脂層を接着剤を介して積層した後、不織布
を熱ロールによりラミネーションすることができる。ま
た、不織布を押し出しサンドラミネーションのような方
法で積層する場合、通常、不通気性フイルムにアンカー
剤を塗布し、熱可塑性樹脂を中間層になるように押し出
し、不織布を同時にラミネーションしてもよい。この時
多くのエクストルージョンコーターでは、不織布層側か
ら冷却することになる。したがって冷却効率が悪くな
り、カールを生じ易くなる場合がある。この押し出した
層の熱の影響を少なくするために、予め不通気性プラス
チックフイルムに熱可塑性樹脂層を接着剤を介して積層
した後、更にもう一層熱可塑性樹脂を中間層となるよう
に押し出して、不織布と積層してもよい。この時に、冷
却ロールを不通気性フイルム側に当たるようにして冷却
するとカールが少ない積層体が得られる。また、接着層
樹脂を外層となる不通気性フイルムにホットメルトアプ
リケーターによりスプレーコートし、不織布を熱い内に
ラミネートすることにより積層体を得ることもできる。
【0017】本発明の包装材料では、包装体形成時に開
封部となる部分に、不織布を溶融固化させた帯状の易開
封加工部を形成したことを特徴とする。この易開封加工
部は、あらかじめ包装材料を構成する不織布原反をヒー
トバー、熱ロール、バーナー、熱風等によって加熱し溶
融固化させることによって形成することができる。不織
布層を含む積層材料により包装材料を形成する場合に
は、不織布原反にあらかじめ帯状の易開封加工部を形成
した後に包装材料の他の層を構成するシート材料と積層
してもよく、また積層材料を形成した後に不織布層を加
熱処理することによって帯状の易開封加工部を形成して
もよい。
【0018】包装袋等の包装体を形成した後に、不織布
を加熱処理して形成した帯状の易開封加工部に沿って包
装体を開封することによって、包装体を容易にかつ所望
の方向に開封することが可能となる。不織布を構成する
繊維はランダムに配向しているので、開封時の方向性を
確保するためには、帯状の易開封加工部は包装体の開封
部の全長にわたって形成することが好ましい。包装体に
形成する帯状の易開封加工部は、図1にみられるように
包装体の横方向に設けることができる。また、図2にみ
られるように包装体のコーナー部に斜め方向に設けた
り、図3にみられるように包装体の縦方向に設けてもよ
い。また、帯状の易開封加工部を図4に見られるように
複数個設けてもよく、この場合には開封後必要とする包
装体のサイズに合わせて所望の易開封加工部で開封すれ
ばよい。また、包装体に帯状の易開封加工部を1ミリ以
上の幅で縞状に多数設ける(図5)ことによりどこから
でも開封可能になり、さらに、易開封加工部を縦横格子
縞状に1ミリ以上の幅で設ける(図6)ことにより、縦
横いずれの方向からも開封は容易になる。
【0019】帯状の易開封加工部の端部には、開封をさ
らに容易にするためにI字型やV字型のノッチ加工を施
すことができる。また、易開封加工部及び/又は易開封
加工部以外の層(積層材料の場合)に、さらにミシン
目、スコア加工、レーザー加工、キズ加工、コロナ放電
やプラズマ放電等の放電加工等による易開封処理を施し
てもよい。このような易開封処理は、包装袋等の包装体
を形成する前に原反シートにあらかじめ施すことがで
き、また包装体を形成した後に易開封処理を施してもよ
い。
【0020】本発明の包装材料では、不織布を溶融固化
させた帯状の易開封加工部上に、開封を誘導する帯状の
熱可塑性合成樹脂フイルムをヒートシール等により形成
してもよい。易開封加工部上にこのような帯状のフイル
ムを形成するには、不織布の易開封加工部となる部分に
開封を誘導する帯状の熱可塑性フイルムを載置してヒー
トバー、熱ロール等によって加熱し、不織布を溶融固化
させて帯状の易開封加工部の形成と帯状の熱可塑性フイ
ルムのヒートシールを同時に行うことが好ましい。
【0021】帯状の熱可塑性合成樹脂フイルムの端部
は、不織布の易開封加工部端部から延在するように構成
し、開封時のつまみとすることが好ましい。帯状の熱可
塑性合成樹脂フイルムを構成する材料としては特に制限
はなく、通常の熱可塑性合成樹脂を使用することができ
る。好ましい材料としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレンプロピレン共重合体、ポリブテン−1、
ポリ4−メチルペンテン等のポリオレフィン類、ポリス
チレン、スチレン−ブタジエン共重合体等の芳香族ビニ
ル重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハ
ロゲン化ビニル重合体、アクリロニトリル−スチレン共
重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重
合体のようなニトリル共重合体、ナイロン6、ナイロン
66、パラまたはメタキシリレンアジパミド等のポリア
ミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチ
レンテレフタレート等のポリエステル類、各種ポリカー
ボネート、ポリオキシメチレン等のポリアセタール類等
の熱可塑性樹脂が挙げられる。また、これらの樹脂を多
層に積層した組み合わせフイルムを用いても良く、さら
に、上記樹脂を基材としてホットメルト接着剤を塗布し
たものを用いても良い。ホットメルト接着剤としては、
EVA、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、
アクリル系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレ
フィンワックス等を主成分とするものを用いることがで
きる。いずれも、不織布に熱接着する材料が望ましい。
例えばポリプロピレンの不織布に対しては2軸延伸PE
Tフイルムに両面にPPフイルムを積層したものを用い
る。また、シール時に熱溶融しない繊維からなる糸を、
上記各種熱可塑性樹脂フイルムに熱圧着したものを不織
布に熱接着しても良い。
【0022】本発明の包装材料は、各種形状の包装袋や
トレー、ボックス等の容器の蓋材等を製造するのに好適
に使用することができる。このような包装袋の形状には
特に制限はなく、例えば平袋、ピロー袋、ガゼット袋や
スタンディングパウチ等の製造に使用することができ
る。本発明の包装材料により容器の蓋材を構成するに
は、例えば図7にみられるようにフランジ部を有する容
器本体に、蓋体の周縁部をフランジ部でヒートシールす
るものとし、フランジ部に隣接する蓋材の端部にやや巾
広の帯状の熱可塑性合成樹脂フイルムをヒートシールし
た易開封加工部を設ける等の構成とすることができる。
本発明の包装材料により構成される包装体中に収納する
内容物には特に制限はなく、本発明の包装材料は洗剤、
化粧品、各種の食品、菓子類、野菜の鮮度保持等巾広い
用途に使用することができる。
【0023】つぎに、図面に基づいて本発明をさらに詳
細に説明する。図1は、本発明の包装材料を包装袋(平
袋)に適用した1例を示す図である。この包装袋1は内
層となる不織布と外層となる不通気性プラスチックフイ
ルムを積層した積層材料により構成される。不織布に
は、袋形成時に開封部となる部分を加熱処理することに
よってあらかじめ不織布を溶融固化させた易開封加工部
2を形成し、アンカー剤を介して不通気性プラスチック
フイルムを積層して包装材料を構成する。つぎに通常の
製袋機によってこの包装材料の不織布層が内面となるよ
うに製袋し、周縁部3をヒートシールすることによって
包装袋1を形成する。また、外層となる不通気性フイル
ムにアンカー剤を塗布し、押し出した接着層を介して内
層となる不織布を予め積層した積層材料の内層の不織布
を、幅の狭い熱ロールにより熱処理加工することによっ
て、不織布を溶融固化させた易開封加工部2を形成し包
装材料としてもよい。次に通常の製袋機によってこの包
装材料の不織布層が内面となるように製袋し、周縁部3
をヒートシールすることにより、包装袋1を形成するこ
ともできる。
【0024】図2は、本発明の包装材料を包装袋(平
袋)に適用した他の例を示す図である。この例では包装
袋1に形成する易開封加工部2を袋上方のコーナー部に
斜め方向に形成し、周縁部3をヒートシールすることに
よって包装袋1を構成したものであり、洗剤等の詰替え
用パウチとして好適に使用される。
【0025】図3は、本発明の包装材料を包装袋(平
袋)に適用したさらに他の例を示す図である。この例で
は、包装袋1に易開封加工部2を縦方向に形成し、周縁
部3をヒートシールすることによって包装袋1を構成し
たものである。
【0026】図4は本発明の包装材料を包装袋(平袋)
に適用したさらに他の例を示す図である。この例では、
包装袋1に横方向に易開封加工部2を2本形成し、周縁
部3をヒートシールすることによって包装袋1を構成し
たものである。この例では、開封後必要とする包装袋の
サイズに合わせて上、下いずれかの易開封加工部2で開
封することができる。
【0027】図5は本発明の包装材料を包装袋(平袋)
に適用したさらに他の例を示す図である。この例では、
包装袋1の全面に不織布を溶融固化させた多数の易開封
加工部2を横方向に縞状に形成し、周縁部3をヒートシ
ールすることによって包装袋を構成したものである。図
中符号4は未加工の不織布を表す。この例では、包装袋
1の任意の部分で横方向に包装袋1を開封することがで
きる。
【0028】図6は本発明の包装材料を包装袋(平袋)
に適用したさらに他の例を示す図である。この例では、
包装袋1の全面に不織布を溶融固化させた多数の易開封
加工部2を縦横両方向に格子縞状に形成し、周縁部3を
ヒートシールすることによって包装袋を構成したもので
ある。この例では、包装袋1の任意の部分で縦横いずれ
の方向にでも包装袋1を開封することができる。
【0029】図7は、本発明の包装材料をフランジを有
するプラスチック容器の蓋材として使用した1例を示す
図である。この蓋材11は、不織布を内層とし不通気性
プラスチックフイルムを外層とする積層材料により構成
されたものであり、周縁部13がプラスチック容器本体
14のフランジ部とヒートシールされる。蓋材11の一
端部には、周縁ヒートシール部13に隣接して易開封加
工部12が設けられている。この易開封加工部12は、
蓋材11を構成する包装材料の積層時に、蓋材の易開封
加工部12となる部分において不織布と不通気性プラス
チックフイルムの間に帯状の熱可塑性合成樹脂フイルム
誘導片を介在させて熱処理することによって、不織布層
の溶融固化による易開封加工部12の形成と誘導片のヒ
ートシールを同時に行ったものである。易開封加工部1
2の端部には、誘導片を延在させた開封用つまみ15が
設けられている。
【0030】
【実施例】つぎに、実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、これらの実施例は本発明を限定するもので
はない。 (実施例1)厚さ12μの2軸延伸ポリエチレンテレフ
タレート(BOPET)フイルムに厚さ30μの直鎖状
低密度ポリエチレン(LLDPE)フイルムをウレタン
系接着剤によりドライラミネートした。次にこの積層体
を、140℃に加熱圧着した熱ロールとゴムロールの間
にポリプロピレン(PP)スパンボンド不織布(目付量
40g/m、厚さ0.35mm、繊維径5d、通気量
190cc/cm/sec)とともに通して積層し
た。その後、この積層体を易開封加工部を形成するため
に、1cm幅の凸部が円周上に形成されたシリコンゴム
ロールと170℃に加熱した熱ロールとを圧着させた間
を通し、包装袋を形成した際に開封予定部となる部分の
不織布を1cm幅だけ溶融固化させた。この包装材料を
不織布部分が内側になるように、また溶融加工した易開
封加工部が袋の表裏同じ位置にくるように3方の周縁部
をヒートシールし、さらに易開封加工部端部にUノッチ
を入れて図1に示す包装袋を形成した。この袋の中にフ
ライドチキンを入れて、残りの一辺をヒートシールし、
冷蔵保存した。この袋をUノッチ端部から開封したとこ
ろ、溶融加工した易開封加工部に沿って容易に開封でき
た。
【0031】(比較例1)実施例1と同様にして構成し
た厚さ12μのBOPETフイルム/厚さ30μのLL
DPEフイルム/PP不織布からなる積層体に易開封加
工部を設けない以外は実施例1と同様にして包装袋を作
製し、内容物を入れて密封、冷蔵保存後、開封試験を行
ったところ、不織布がひっかかり開封できなかった。
【0032】(実施例2)厚さ15μの2軸延伸ナイロ
ン(BONY)フイルムとポリエチレン(PE)/PP
鞘芯構造複合繊維から作られたスルーエアー方式で作ら
れた乾式不織布(目付量40g/m、繊維径3d、通
気量150cc/cm/sec)を使用し、15μB
ONY側にEVA系ホットメルト接着剤をスプレー塗布
して、熱いうちに不織布を積層した。その後、160℃
に加熱した熱ロールと幅2mmの凸部が外周に沿って2
mm間隔に多数形成されたゴムロールを圧着した間に積
層体を通して、図5に示すように溶融加工部を形成し
た。この積層体の不織布面を内側にして3方をシールし
て図5に示す平袋を作製し、油菓子をいれ密封シールし
た。その後、この袋を手で溶融加工部に沿って開封した
ところ、容易に開封できた。
【0033】(実施例3)実施例1において、厚さ12
μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムに代
えて、直線カット性を有する厚さ12μのポリカーボネ
ート/ポリエチレンテレフタレートブレンド(PC/P
ET)2軸延伸フイルムを使用したほかは、実施例1と
同様にして包装袋を形成した。この包装袋を使用して実
施例1と同様に開封試験をしたところ、容易に開封する
ことができ、またカット部は直線から殆どずれることが
なかった。
【0034】(実施例4)実施例3で得られた包装袋の
PC/PET2軸延伸フイルム面(易開封加工部)に、
カライドスコープを使用して幅3mmにわたりレーザー
加工処理することにより易開封処理を施した。この包装
袋を使用して実施例1と同様に開封試験をしたところ、
きわめて容易に開封することができ、またカット部は直
線から全くずれなかった。
【0035】
【発明の効果】本発明では、上記の構成をとることによ
って、不織布又は不織布を含む積層材料からなる包装材
料を、包装体を形成したときに容易に開封することがで
きるとともに、開封時の開封方向が一定し、開封時に毛
羽立ちの生じないものとすることができる。また、包装
材料に複数の易開封加工部を設けることによって、包装
体形成時に包装材料を任意の位置で開封可能なものとす
ることができる。本発明は、易開封性で内容物の取り出
しが容易な不織布又は不織布を含む材料からなる包装材
料を簡単に製造することを可能としたものであり、不織
布の包装材料としての適用可能性を大巾に拡大するもの
で、実用的価値の高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装材料を包装袋に適用した1例を示
す図である。
【図2】本発明の包装材料を包装袋に適用した他の例を
示す図である。
【図3】本発明の包装材料を包装袋に適用した他の例を
示す図である。
【図4】本発明の包装材料を包装袋に適用した他の例を
示す図である。
【図5】本発明の包装材料を包装袋に適用した他の例を
示す図である。
【図6】本発明の包装材料を包装袋に適用した他の例を
示す図である。
【図7】本発明の包装材料をプラスチック容器の蓋材に
適用した1例である。
【符号の説明】
1 包装袋 2、12 易開封加工部 3、13 周縁ヒートシール部 4 不織布 11 蓋材 14 容器本体 15 開封用つまみ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布又は不織布層を含む積層材料から
    なる包装材料において、包装体形成時に開封部となる部
    分に不織布を溶融固化させた帯状の易開封加工部を設け
    たことを特徴とする易開封加工部を有する包装材料。
  2. 【請求項2】 不織布を溶融固化させた帯状の易開封加
    工部及び/又は易開封加工部以外の層に易開封処理を施
    したことを特徴とする請求項1に記載の易開封加工部を
    有する包装材料。
  3. 【請求項3】 包装材料が直線カット性を有する熱可塑
    性合成樹脂フイルムと不織布層を含む積層材料からなる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の包装材料。
  4. 【請求項4】 不織布を溶融固化させた帯状の易開封加
    工部に開封を誘導する帯状の熱可塑性合成樹脂フイルム
    をヒートシールしたことを特徴とする請求項1に記載の
    易開封加工部を有する包装材料。
  5. 【請求項5】 不織布を溶融固化させた帯状の易開封加
    工部を複数設けたことを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の易開封加工部を有する包装材料。
  6. 【請求項6】 包装材料を構成する不織布原反をあらか
    じめ熱処理することによって、不織布を溶融固化させた
    帯状の易開封加工部を設けることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の易開封加工部を有する包装
    材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 不織布の易開封加工部となる部分に開封
    を誘導する帯状の熱可塑性合成樹脂フイルムを載置し熱
    処理することによって、不織布を溶融固化させた帯状の
    易開封加工部の形成とフイルムのヒートシールを同時に
    行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の易開封加
    工部を有する包装材料の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002347801A (ja) * 2001-05-29 2002-12-04 Toppan Printing Co Ltd 蓋 材
KR20030062581A (ko) * 2002-01-17 2003-07-28 황호연 통기성 포장재 및 그의 제조 방법
JP2017529287A (ja) * 2014-08-29 2017-10-05 フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム 分離可能なタブを有するラッパーを備えた容器

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