JP2007021986A - 画像形成装置、画像形成方法、データ生成装置、データ生成方法、及びプログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、データ生成装置、データ生成方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 反応液滴を偏り無く吐出することができると共に、形成する画像に応じて適切に反応液を吐出することができる画像形成装置、画像形成方法、画像処理装置、及びプログラムを提供する。
【解決手段】着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液吐出データを生成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、インク滴及び該インク滴と反応する反応液滴を吐出して画像を形成する画像形成装置及び画像形成方法と、反応液滴を吐出するための反応液吐出データを生成するデータ生成装置、データ生成方法、及びプログラムとに関する。
現在、液滴を吐出するノズルが複数配列された記録ヘッドを備え、ノズルからインク滴を吐出して画像の記録を行うインクジェット方式のプリンタが広く普及している。
近年、インクジェット方式のプリンタにおいて、画像濃度の向上、用紙内部へのインクのにじみや異なる色同士が接する部分において生じる色間にじみの改善を目的として、各色のインク液に加えて、該インク液と反応する反応液(インク中の色材を凝集、増粘、或いは不溶化させるプリント性向上液)を用紙に塗布する方法が採用されている。
なお、反応液を使用する場合には、反応液の量が多すぎると用紙が吸収するトータルの水分量が多くなり用紙にしわが発生したり、用紙上の不要な領域に反応液を吐出すると反応液が無駄になる、という問題が生じる。
そこで、所望の位置に適切な量の反応液を吐出するために、従来より様々な技術が提案されている。
例えば、インク吐出データの論理和をとって処理液(反応液と同義)吐出用データを作成するインクジェットプリント装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ハーフトーン後のインク用データからディザパターンを用いて処理液データを割り付けるインクジェット記録装置(例えば、特許文献2参照)や、濃淡インクデータそれぞれをマスクを用いて間引きを行い、間引き後の処理液データとマスクパターンとの論理和をとって処理液データを生成することによって、記録ヘッドから被記録材に吐出するそれぞれのインクの色材の量または種類に応じて、吐出する処理液量を異ならせるインクジェット記録装置も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。また、画像濃度が所定濃度以下であるときにはインク用データに基づきインクを付与する箇所と同一箇所に処理液を付与するための処理液用データを生成し、所定濃度より大きいときにはインク用データに基づきインクを付与する箇所を間引いた箇所に処理液を付与するように処理液用データを生成するインクジェット記録装置も知られている(例えば、特許文献4参照。)。
また、インクデューティーが所定値以上のときには反応液を付与し、所定値以下のときは反応液を付与しないインクジェット記録方法も知られている(例えば、特許文献5参照。)。このインクジェット記録方法では、反応液データはインクデータと無関係に誤差拡散で生成される。
特開平08−281932号公報 特開平11−334114号公報 特開2002−321349公報 特開平11−309882公報 特開2005−007649公報
しかしながら、特許文献1で提案されているようなインクジェットプリント装置では、論理和をとるだけではインク量に対する細かい制御ができない、という問題がある。
また、特許文献2〜4で提案されているようなインクジェット記録装置では、処理液データ生成画素はマスク(ディザパターン)に依存するため、インクデータとマスクの関係によっては、処理液データの生成に偏りが生じる、という問題がある。また、ディザパターンで間引くだけで、処理液量を自由に調整できない。また、1次色や2次色で処理液の量を変更したい場合にも対応できない。
また、特許文献5で提案されているようなインクジェット記録方法では、反応液データはインクデータと無関係に誤差拡散で生成されるため、インク滴が形成されない領域や低濃度領域など反応液塗布が不要或いは少量でよい領域にまで必要以上に反応液が塗布されてしまう場合もある。従って、無駄に反応液を消費することとなる。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、反応液滴を偏り無く吐出することができると共に、形成する画像に応じて適切に反応液を吐出することができる画像形成装置、画像形成方法、画像処理装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、インク滴及び該インク滴と反応する反応液滴を吐出して画像を形成する画像形成装置であって、画像データに基づいてインク滴を吐出するためのインク滴吐出データを生成するインク滴吐出データ生成手段と、着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液滴を吐出するための反応液吐出データを生成する反応液吐出データ生成手段と、前記インク滴吐出データに基づいて前記インク滴を吐出すると共に、前記反応液吐出データに基づいて前記反応液滴を吐出して画像を形成する画像形成手段と、を含んで構成されている。
本発明の画像形成装置は、インク滴を吐出するためのインク滴吐出データを生成すると共に反応液を吐出するための反応液吐出データを生成し、生成したインク滴吐出データに基づいてインク滴を吐出すると共に、生成した反応液吐出データに基づいて反応液滴を吐出して画像を形成する。この画像形成装置において、反応液吐出データは、着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて生成されるため、反応液滴を偏り無く吐出することができると共に、形成する画像に応じて適切に反応液を吐出することができる。
また、本発明の画像形成方法は、インク滴及び該インク滴と反応する反応液滴を吐出して画像を形成する画像形成方法であって、画像データに基づいてインク滴を吐出するためのインク滴吐出データを生成するインク滴吐出データ生成ステップと、着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液滴を吐出するための反応液吐出データを生成する反応液吐出データ生成ステップと、前記インク滴吐出データに基づいて前記インク滴を吐出すると共に、前記反応液吐出データに基づいて前記反応液滴を吐出して画像を形成する画像形成ステップと、を含んでいる。
本発明の画像形成方法も、本発明の画像形成装置と同様に作用するため、反応液滴を偏り無く吐出することができると共に、形成する画像に応じて適切に反応液を吐出することができる
また、本発明のデータ生成装置は、インク滴をインク滴吐出データに基づいて吐出すると共に及び該インク滴と反応する反応液滴を反応液吐出データに基づいて吐出して画像を形成する画像形成装置で用いられる反応液吐出データを生成するデータ生成装置であって、着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液吐出データを生成する。
本発明のデータ生成装置も、本発明の画像形成装置と同様に反応液吐出データを生成するため、このデータ生成装置で生成された反応液吐出データに基づいて反応液を吐出することにより反応液滴を偏り無く吐出することができると共に、形成する画像に応じて適切に反応液を吐出することができる
また、本発明のデータ生成方法は、インク滴をインク滴吐出データに基づいて吐出すると共に及び該インク滴と反応する反応液滴を反応液吐出データに基づいて吐出して画像を形成する画像形成装置で用いられる反応液吐出データを生成するデータ生成方法であって、着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液吐出データを生成する。
本発明のデータ生成方法も、本発明のデータ生成装置と同様に作用するため、このデータ生成方法で生成された反応液吐出データに基づいて反応液を吐出することにより反応液滴を偏り無く吐出することができると共に、形成する画像に応じて適切に反応液を吐出することができる。
また、本発明のプログラムは、コンピュータに、インク滴をインク滴吐出データに基づいて吐出すると共に及び該インク滴と反応する反応液滴を反応液吐出データに基づいて吐出して画像を形成する画像形成装置で用いられる反応液吐出データを生成させるためのプログラムであって、着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液吐出データを生成させる。
本発明のプログラムによっても、コンピュータに、本発明のデータ生成装置と同様にデータを生成させることができるため、このプログラムを実行して生成された反応液吐出データに基づいて反応液を吐出することにより、反応液滴を偏り無く吐出することができると共に、形成する画像に応じて適切に反応液を吐出することができる
以上説明したように本発明によれば、反応液滴を偏り無く吐出することができると共に、形成する画像に応じて適切に反応液を吐出することができる、という優れた効果を奏する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置10には、用紙Pの搬送方向に対して上流側から反応液を吐出する反応液ヘッド12L、及びK(ブラック)、C(サイアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の各色に対応する記録ヘッド12K、12C、12M、12Yが配列されている。また、インクジェット記録装置10は、各記録ヘッド12K〜12Yに供給するインクを収容するインクタンク14Y、14M、14C、14K、反応液ヘッド12Lに供給する反応液を収容する反応液タンク14Lを備えている。
インクタンク14K〜Yの各々に貯留されるインクとしては、水性インク、油性インク、及び溶剤系インク等の公知の各種インクを使用できる。
また、反応液タンク14Lに貯留される反応液は、インクと反応する反応液であって、インク中の色材を凝集、増粘、或いは不溶化させて画像濃度の向上、用紙内部へのインクの滲みや異なる色同士が接する部分において生じる色間滲みを改善する。この反応液と各色のインクとが重なるようにインク滴及び反応液を塗布することにより、画質を向上させることができる。反応液の一例には、有機酸型反応液、多価金属型反応液、有機酸と多価金属の混合型、及び有機酸と有機アミン系混合型等があるが、これに限定されるものではなく、インクと反応して画像濃度を向上させたりドットの滲みを少なくするものであればよい。
なお、以下では、各記録ヘッド12K〜12Y及び反応液ヘッド12Lは各々同じ構造を有するため、これらを特に区別しないで説明する場合は、符号末尾の添字を省略し、ヘッド12と称する。
また、インクジェット記録装置10は、記録媒体としての用紙Pを収容する給紙トレイ16、ヘッド12に対向して配置され、用紙Pを搬送する無端ベルト状の搬送体24、及び印刷後の用紙を排出する排紙トレイ18を備えている。
更に、インクジェット記録装置10は、給紙トレイ16から搬送体24に至る経路20A及び搬送体24から排紙トレイ18に至る経路20Bにより構成される第1の搬送経路と、第1の搬送経路の経路20Bから反対方向に搬送体24に至る第2の搬送経路22とが形成されるように、複数の搬送ローラが設けられている。
また、第1の搬送経路の経路20Aでは、給紙トレイ16から用紙Pが1枚づつ複数の搬送ローラによって搬送体24まで搬送され、更に、経路20Bでは、複数の搬送ローラによって排紙トレイ18に到達する。本実施の形態では、第2の搬送経路22を設けて、用紙を反転させ両面印字を可能としている。
更に、搬送体24は、2本のロールに巻きかけられたベルトを備えている。この搬送体24により用紙Pを保持する方法としては、給電吸着力を使用することができる。すなわち、帯電ロールで用紙をベルトに押圧すると共に用紙Pに電荷を与え吸着力を発生させるものである。
ヘッド12は、用紙Pの幅に対応する長さのヘッドバーに、インク滴または反応液滴を吐出する液滴イジェクタ50(図8の(B)または(D)参照。)が用紙搬送方向と直交する方向(これを主走査方向と呼称する)に複数個に配列されて構成され、用紙Pの最大幅に対応する記録領域を有している。このインクジェット記録装置10は、ヘッド12を主走査することなく固定したまま、用紙Pのみを搬送しながら記録を行うことによって用紙Pの全幅に液滴を吐出することができる。
図8(B)、(D)に示すように、液滴イジェクタ50は、インク滴を吐出するためのノズル50Aに連通する液滴圧力室50B、及び液滴圧力室50Bに接して設けられた圧電素子50Cを含んで構成されている。圧電素子50Cは、周知のように電圧を印加することにより形状が変化する性質を有しており、この形状変化を利用して液滴圧力室50B内に圧力をかけ、ノズル50Aからインク滴または反応液を吐出して、用紙P上にドットを記録する。
図2は、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10の制御系の構成を示したブロック図である。図2に示すように、インクジェット記録装置10は、外部から画像データが入力されたときに、該画像データをインクジェット記録装置10で出力可能な解像度の画像データに変換する解像度変換部30を備えている。解像度変換部30には、色変換部32が接続されている。色変換部32は、解像度変換部30で処理された画像データに、用紙P及びインクの特性に応じた色変換処理や濃度変換処理を施す。色変換部32による処理は、通常、色(濃度)変換テーブルに従って行われる。色(濃度)変換テーブルは、画像データで表現される色(濃度)の特性とインクジェット記録装置10で表現される色(濃度)の特性とが合うように、別途作成され保存されている。
色変換部32には量子化部34が接続されている。量子化部34は、色変換部32で処理された画像データに対しハーフトーン処理を実行する。ここでは、256階調の画像データが入力されるため、量子化部34は、この256階調の画像データを、後述する記録ヘッド駆動部38で制御可能な(すなわち、インクジェット記録装置10で記録可能な)階調数の画像データに変換する。例えば、インクジェット記録装置10で「滴なし/滴あり」の2階調の記録が可能であれば、2値のハーフトーン処理を行い、「滴なし/小滴/中滴/大滴」の4階調の記録が可能であれば、4値のハーフトーン処理を行う。ハーフトーン処理は周知の誤差拡散処理やディザ処理によって行われる。なお、本実施の形態では、2階調で記録する場合を例に挙げて説明する。
量子化部34には、インク吐出データ生成部36が接続されている。インク吐出データ生成部36は、量子化部34で処理された画像データを、記録ヘッド駆動部38で記録可能なデータ構造に変換し、記録順序(転送順序)にデータを並び替え、これをインク滴の吐出用のデータ(インク吐出データ)として記録ヘッド駆動部38へ出力する。このとき、記録ヘッド12K〜12Yやノズル50Aの配列にマッピングさせた吐出タイミングやデータ配列も考慮してインク吐出データを生成する。必要に応じて各種制御信号の付与・挿入も行う。
インク吐出データ生成部36には、記録ヘッド駆動部38が接続されている。記録ヘッド駆動部38は、インク吐出データに応じて記録ヘッド12K〜12Yの各液滴イジェクタ50の圧電素子50Cに所定の駆動波形の駆動信号を出力することにより液滴イジェクタ50のノズル50Aからインク滴を吐出させる。
また、インクジェット記録装置10には、反応液吐出データ生成部44が備えられている。
反応液吐出データ生成部44は、量子化部34でハーフトーン処理された画像データをもとに反応液を吐出するための反応液吐出データを生成する。インク吐出データ生成部36と同様、反応液吐出データ生成部44は、生成した反応液吐出データを記録順序(転送順序)に並び替えて反応液ヘッド駆動部46に出力する。必要に応じて各種制御信号の付与・挿入も行う。
反応液吐出データ生成部44には、反応液ヘッド駆動部46が接続されている。反応液ヘッド駆動部46は、反応液吐出データに応じて反応液ヘッド12Lの各液滴イジェクタ50の圧電素子50Cに所定の駆動波形の駆動信号を出力することにより液滴イジェクタ50のノズル50Aから反応液を吐出させる。
色変換部32、量子化部34、インク吐出データ生成部36、記録ヘッド駆動部38、反応液吐出データ生成部44、及び反応液ヘッド駆動部46には、これらを制御する制御部40が接続されている。
制御部40は、搬送系42を制御して用紙を搬送体24によって搬送しつつ、記録ヘッド駆動部38が上記インク吐出データ生成部36によって生成されたインク吐出データに基づいて記録ヘッド12K〜12Yの液滴イジェクタ50を駆動し、インク滴を吐出させると共に、反応液ヘッド駆動部46が上記反応液吐出データ生成部44によって生成された反応液吐出データに基づいて反応液ヘッド12Lの液滴イジェクタ50を駆動し、反応液滴を吐出させて、画像を形成する。
次に、このインクジェット記録装置10におけるインク滴吐出データ及び反応液吐出データを生成する処理の流れについて説明する。ここでは、YMCKのいずれか1色で印刷する場合を例にとり説明する。
まず、外部のコンピュータ等から入力された画像データは、解像度変換部30で解像度変換され、色変換部32で色変換・濃度変換される。色変換部32で処理された画像データは、量子化部34でハーフトーン処理される。本実施の形態では256階調の画像データを、「滴なし(0)/滴あり(255)」の2階調の記録レベル値の画像データに変換する。このようにハーフトーン処理された画像データ(以下、量子化データと呼称)は、インク吐出データ生成部36で、インク吐出データに変換される。具体的には、まず、量子化データを、記録ヘッド駆動部38で記録可能なデータ構造(例えば、滴無し(0)/滴あり(1)など)に変換する。その後、ノズル50Aの配列を考慮しつつ、各データを記録順序(転送順序)に並び替えてインク吐出データを生成する。
記録ヘッド駆動部38は、インク吐出データ生成部36で生成されたインク吐出データに応じた駆動波形の電圧を、各液滴イジェクタ50の圧電素子50Cに印加する。これにより、インク吐出データに応じたインク滴が吐出される。
続いて、反応液吐出データの生成処理について詳細に説明する。インク吐出データ生成部36でインク吐出データが生成された後に、反応液吐出データ生成部44で図3に示す処理ルーチン(メインルーチン)が実行される。
ステップ100では、着目画素について反応液吐出データを生成するサブルーチンが実行される。
図4は、着目画素について反応液吐出データを生成するサブルーチン(以下、データ生成サブルーチンと呼称)を示したフローチャートである。
ステップ200では、着目画素についての反応液吐出データDに初期値として0(ドットオフ:滴なし)をセットする。ステップ202では、着目画素のインク吐出データがオン(滴あり:1)であるか否かを判断する。着目画素のインク吐出データがオンである場合には、ステップ204で、反応液計算値Pにインク量に対する反応液量の予め定められた比率Tを加算する。反応液計算値Pは、後述するように、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差が予めセットされている(図3のステップ102参照)。この反応液計算値Pに予め定められた比率Tを加算する。例えば、インク量1に対して反応液量を0.2の割合で吐出させる場合には、比率0.2を反応液計算値Pに加算する。
ステップ204の処理後、或いはステップ202で否定判断されたときには、ステップ206に移行する。
ステップ206では、反応液計算値Pが閾値TH以上であるか否かを判断する。ここでは、閾値は1とする。反応液計算値Pが1以上であると判断した場合には、ステップ208で着目画素の反応液吐出データDに1(ドットオン:滴あり)をセットする。すなわち、この着目画素に対しては反応液滴を吐出させるように反応液吐出データを生成する。続いてステップ210で、反応液計算値Pから該生成した反応液吐出データの値(1)を減算し、メインルーチンに戻る。
一方、ステップ206で、反応液計算値Pが1未満であると判断した場合には、ステップ208、210の処理は行わずにメインルーチンに戻る。
図3のメインルーチンにおいて、ステップ100のデータ生成サブルーチンが終了すると、ステップ102で、上記サブルーチンで計算された反応液計算値Pを周辺画素に拡散する。前述したように、反応液吐出データが1の場合には、反応液計算値Pから1を減算した値、反応液吐出データが0の場合には、反応液計算値Pそのままの値(反応液計算値Pから0を減算した値とも言える)を誤差として周辺画素に拡散する。すなわち、反応液計算値Pと反応液吐出データとの差分を誤差として周辺画素に拡散する。拡散された誤差は、各画素の反応液計算値Pに累積(セット)され、着目画素として反応液吐出データを生成するときにそのまま使用される。
なお、誤差を拡散させる方法は特に限定されない。例えば、着目画素の右隣の画素に拡散させてもよいし、着目画素の右隣の画素に半分拡散させると共に下方の画素に残り半分を拡散させるようにしてもよい。
ステップ104では、全画素について反応液吐出データの生成が終了したか否かを判断する。ここで否定判断した場合には、ステップ100に戻って、次の画素を着目画素として上記データ生成サブルーチンを実行する。また、ステップ104で肯定判断した場合には、本メインルーチンを終了する。
すなわち、本実施の形態では、着目画素についてインク吐出データがオンのときには、反応液計算値Pに予め定められた比率(ここでは0.2)が加算され、オフのときには、反応液計算値Pには何も加算されない(或いは0を加算する)。反応液計算値Pは1になるまで周辺画素に持ち越される。反応液計算値P≧1となった時点で、その画素の反応液吐出データをオン(1)にする。その後、反応液計算値Pから1を減算する。この処理を全画素繰り返して全画素についての反応液吐出データを生成する。従って、インク量に対する反応液量の予め定められた比率を0.2とすると、インク滴5ドットに対して反応液が1ドット吐出されるような反応液吐出データが生成される。また、反応液吐出データを生成したときの誤差を拡散するため、偏り無く反応液滴が吐出される。
具体的な例を図5に示す。図5(A)は、K単色で形成される画像に対するK色のインク吐出データの一例を模式的に示した図である。各々のマスが1つの画素を示しており、黒で塗りつぶされている画素がドットオン(1)の画素、白抜きの画素がドットオフ(0)の画素である。ドットオンの画素で反応液計算値Pに予め定められた比率Tが加算され、最終的には図5(B)のように反応液滴が吐出される反応液吐出データを生成することができる。
以上説明したように、着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液滴を吐出するための反応液吐出データを生成するため、インク量に対して最適な反応液量となるように反応液吐出データを生成することができる。
また、インク吐出データに応じて反応液計算値Pに比率Tを加算するようにしたため、インク吐出データがオフの画素では反応液計算値Pの値は変化せず、インク滴が吐出されない画素には反応液が吐出されないようにすることができ、反応液滴を確実にインク滴と重ねることができると共に、反応液を適切な位置に吐出できる。すなわち、形成する画像に応じて適切に反応液を吐出することができる。また、誤差を拡散させるため、反応液データがある領域で密になったり、逆に疎になったりというする(反応液ドットが偏る)ことは少ない。また、誤差拡散により着目画素の反応液吐出データを生成するときに周辺画素のインク吐出データの影響も受けるため、反応液の吐出が不要な領域に無駄に反応液を吐出するような事態を回避することができる。
なお、予め定められた比率Tは上記0.2に限定されず、場合に応じて変更することができる。
また、上記では、YMCKのいずれか1色で印刷する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、例えば、カラー印刷する場合には、以下のように反応液吐出データを生成することができる。
図6は、カラー印刷する場合に反応液吐出データを生成するときのデータ生成サブルーチンを示したフローチャートである。なお、図6において図4と同様の処理を行うステップについては図4と同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップ202でインク吐出データがオフ(0)の場合、或いはステップ202でインク吐出データがオン(1)であって、ステップ204の比率Tを加算する処理が終了した場合には、ステップ205に移行し、インク全色(YMCK色全て)についてステップ202〜204の処理が終了したか否かを判断する。ここで、YMCK色全てについて処理が終了していないと判断した場合には、ステップ202に戻って、ステップ202〜204の処理を繰り返す。これにより、各色のインク吐出データのオン、オフに応じて、インク量に対する反応液量の予め定められた比率Tが反応液計算値Pに加算される。例えば、予め定められた比率Tが0.2であって、YMCの3色のインク吐出データがオンの場合(1画素に3色のインク滴が重なる場合)には、0.6が反応液計算値Pに加算される。この例では、2次色の場合には1次色の2倍、3次色の場合には1次色の3倍の量の反応液が吐出される。
ステップ206からステップ210の処理は、前述の単色で印刷する場合の処理と同様である。
このように、カラー印刷する場合には、YMCKの各々のインク吐出データに応じて比率Tを加算して反応液吐出データを生成するため、インク量に応じて最適な量の反応液を吐出することができる。
なお、インクの色に応じてインク量に対する反応液量の比率Tを変更してもよい。例えば、画像濃度を向上させ滲みを少なくしたいK色の場合と、滲みの目立たないY色とで、比率Tを異ならせることができる。例えば、K色は0.3、C/M色は0.2、Y色は0.1のように比率を変更することができる。この場合には、各色のインク吐出データオンごとに、それぞれの値を反応液計算値Pに加算する。
また、インク吐出データのドット出現率などでインク量に対する反応液量の比率を変更することもできる。例えば、ハイライト領域(インクドットが疎な領域)と高濃度領域(インクドットが密な領域)とでは必要な反応液量が異なる。従って、ハイライト領域では反応液がなるべく吐出されないように反応液吐出データを生成する。
具体的には、ハーフトーン処理前の画像データに応じてインク量に対する反応液量の比率Tを決定する。例えば、図7に示すようなハーフトーン処理前の256階調の画像データと、インク量に対する反応液量の比率Tとの関係を定めた関係テーブルを予め設定しておく。同図に示すように、階調値の低い画像データに対応する比率Tの値は小さく、階調値の高い画像データに対応する比率Tの値は大きく設定されている。
反応液計算値Pに比率Tを加算するときに(前述のステップ204の処理時に)は、このような関係テーブルを参照して、着目画素のハーフトーン処理前の画像データに対応する比率Tを読み出す。そして、読み出した比率Tを反応液計算値Pに加算する。これにより、低階調のハイライト領域では、ハーフトーン処理後のインク吐出データがオンになったとしても、反応液吐出データはオンになりにくくなるため、反応液が無駄に吐出されることを回避することができる。
また、上記実施の形態では、インクジェット記録装置10で記録可能な階調数が「滴なし/滴あり」の2階調である場合を例に挙げて説明したが、インクジェット記録装置10が多階調で記録可能な装置、例えば、小滴、大滴のように、インク滴のドット径(滴量)を異ならせて記録することができる装置であってもよい。
具体的には、図8(A)及び図8(C)に示すように圧電素子50Cに印加する駆動波形を制御することによって、例えば、ノズル50Aから大滴のインク滴(図8(B)参照)、小滴のインク滴(図8(D)参照)を吐出することができる。なお、ノズル50Aからインク滴または反応液を吐出しない場合(滴なし)には、ドットが形成されないような波形の電圧を印加する。
このように、インク滴のドット径(滴量)、すなわちインク滴種を異ならせることができる場合には、インク滴種に応じて反応液量の比率Tを変更することができる。
例えば、滴なし/小滴/大滴の3階調で記録する場合に、インク滴種が小滴のときには反応液を吐出しないとするならば、インク滴種が小滴のときの比率Tを0とし、大滴のときの比率Tを0.2とすることができる。
この場合、上記図4或いは図6に示したデータ生成サブルーチンでは、以下のように処理する。まず、ステップ202で、着目画素のインク吐出データがオンであるか否かを判断する場合には、インク吐出データが「小滴」か「大滴」を示していた場合はオンであると判断し、「滴無し」を示していた場合にはオフであると判断する。また、インク吐出データがオンであると判断した場合には、ステップ204で、反応液計算値Pにインク滴種に応じた比率T(小滴の場合には0、大滴の場合には0.2)を加算する。以降の処理は、前述の図4、図6と同様に行われるため説明を省略する。
また、人間の視覚特性としてY色の濃淡は認識しにくいため、Y単色で形成される画素には、反応液滴が吐出されないように反応液吐出データを生成するようにしてもよい。
図9は、Y色単色で形成される画素には反応液が吐出されないように反応液吐出データを生成する場合のデータ生成サブルーチンを示したフローチャートである。
ステップ300〜ステップ304までの処理は、Y色を除くKCM色について行われる以外は図6のカラー印刷の場合のステップ200〜ステップ204までの処理と同様であるため説明を省略する。
ステップ306では、Y色を除くKCM色全てについてステップ302〜304の処理が終了したか否かを判断する。ここで、KCM色全てについて処理が終了していないと判断した場合には、ステップ302に戻って、ステップ302〜304の処理を繰り返す。また、KCM色全てについて処理が終了したと判断した場合には、ステップ308で、Y色以外の他の色のうち少なくとも1色のインク吐出データがオンで且つY色のインク吐出データがオンであるか否かを判断する。例えば、Y色と他の色が重なる場合(Y色+C色でグリーンとなる場合など)は、肯定判断される。また、KCM色の全てのインク吐出データがオフである場合やY色のインク吐出データがオフである場合には、否定判断される。
ステップ308で肯定判断した場合には、ステップ310で、反応液計算値Pに予め定められた比率Tを加算する。
ステップ310の処理後、或いはステップ308で否定判断されたときには、ステップ312に移行する。ステップ312〜ステップ316の処理は、図4及び図6のステップ206〜ステップ210の処理と同様であるため説明を省略する。
このように処理することにより、Y単色で形成される画素には、反応液滴が吐出されないように反応液吐出データを生成することができる。
また、重ねるインクの色数(1次色、2次色、3次色)に応じて、比率Tを変更するようにしてもよい。
図10は、重ねるインクの色数に応じて加算する比率を変更する場合のデータ生成サブルーチンを示したフローチャートである。ここでは、異なる2つの比率T1(0.2)、T2(0.1)を用いて、2次色の場合には1次色の1.5倍の反応液量となるように反応液計算値Pを演算する。
ステップ400では、着目画素についての反応液吐出データDに初期値として0(ドットオフ:滴なし)をセットする。ステップ402では、着目画素のK色のインク吐出データがオン(滴あり:1)であるか否かを判断する。ここで着目画素のK色のインク吐出データがオンであると判断した場合には、ステップ404で、反応液計算値Pに比率T1(0.2)を加算する。
ステップ404の処理後、或いはステップ402で否定判断されたときには、ステップ406に移行する。
ステップ406では、着目画素のC色のインク吐出データがオンであるか否かを判断する。ここで着目画素のC色のインク吐出データがオンであると判断した場合には、ステップ408で、反応液計算値Pに比率T1(0.2)を加算する。続いてステップ410では、着目画素のM色のインク吐出データがオンであるか否かを判断する。ここで着目画素のM色のインク吐出データがオンであると判断した場合には、この着目画素は少なくともC色とM色が重ね合わされて形成されるため、ステップ412で、反応液計算値Pに比率T1より小さい比率T2(0.1)を加算する。
一方、ステップ406で、着目画素のC色のインク吐出データがオンではないと判断した場合には、ステップ414に移行する。ステップ414では、着目画素のM色のインク吐出データがオンであるか否かを判断する。ここで着目画素のM色のインク吐出データがオンであると判断した場合には、ステップ416で、反応液計算値Pに比率T1(0.2)を加算する。
なお、図10では図示を省略したが、ステップ410及びステップ414で否定判断した場合、或いはステップ412またはステップ416の処理後は、図9のステップ308〜ステップ316と同様の処理を行う。なお、ステップ310で反応液計算値Pに加算する比率は比率T1より小さい比率T2とすることができる。
従って、この例では、Y色単色の場合には、反応液計算値Pには何も加算せず、C色,M色単色の場合には、0.2(T1)が反応液計算値Pに加算され、2次色の場合には、0.3(T1+T2)が反応液計算値Pに加算され、3次色の場合には、0.4(T1+2×T2)が反応液計算値Pに加算されることになる。
なお、K色については、K色単独で画素を形成することが一般的であり、CMY色と重ねて使用することがないため、ここでは、K色とCMY色との重ね合わせについては考慮していない。
具体的な例を図11に示す。図11(A)は、C色とM色の2色で形成される画像に対するC色のインク吐出データ及びM色のインク吐出データの一例を模式的に示している。各々のマスが1つの画素を示しており、濃く塗りつぶされている画素がドットオン(1)の画素、白抜きの画素がドットオフ(0)の画素である。画素px1では、C色とM色が共にオンなので反応液計算値Pには0.3が加算される。画素px2では、M色のみがオンであり、画素px3ではC色のみがオンであるため、0.2が加算される。そして、最終的には図11(B)のように反応液滴が吐出される反応液吐出データを生成することができる。
このように、重ねるインクの色数に応じて加算する比率を変更して反応液吐出データを生成するようにしたため、最適な量で反応液滴を吐出することができる。
例えば、従来のように、論理和をとるだけでは1次色、2次色も反応液の量は同じになってしまうが、上記のように処理すれば、1次色と2次色とで反応液の量を異ならせることができる。また、2次色、3次色で必要な反応液量が単純に1次色の2倍、3倍にはならない場合でも、上記のように反応液計算値Pに加算する比率を1次色、2次色、3次色で調整することによって最適な量で反応液を吐出することができる。これにより、必要以上に反応液を消費することなく、コストを抑えることができ、また用紙のしわも抑えられる。
また、上記実施の形態では、反応液吐出データを生成したときに生じた誤差(反応液計算値Pと反応液吐出データとの差分)を画素単位で周辺画素に拡散する例について説明したが、これに限定されず、例えば、図12に示すように、画像をN×M画素を1ブロックとして複数個のブロックに分割し(図12では2×2画素)、誤差をブロック単位で拡散していくこともできる。
図13は、ブロック単位で誤差を拡散する場合に反応液吐出データ生成部44で実行されるメインルーチンを示すフローチャートである。ここでは、処理中のブロックを着目ブロックとし、着目ブロックから誤差を拡散させる周辺のブロックを周辺ブロックと呼称する。
ステップ100では、前述のようにデータ生成サブルーチンを実行する。ステップ120では、着目ブロック内の全画素について反応液吐出データの生成が終了したか否かを判断する。ここで、全画素について反応液吐出データ生成処理が終了していないと判断した場合には、ステップ100に戻って、着目ブロック内の次の画素を着目画素としてデータ生成サブルーチンを実行する。また、着目ブロック内の全画素について反応液吐出データ生成処理が終了したと判断した場合には、ステップ122に移行し、着目ブロックの反応液計算値Pを周辺ブロックの各画素に拡散する。ここでは、着目ブロック内の各画素の反応液計算値P(誤差)の累積値を単一のブロックを構成する画素数で除算した値を周辺ブロックの各画素の反応液計算値Pに拡散させる。
ステップ124では、全ブロックについて反応液吐出データの生成が終了したか否かを判断する。ここで否定判断した場合には、ステップ100に戻って、次のブロックの画素を着目画素として上記データ生成サブルーチンを実行する。また、ステップ124で肯定判断した場合には、全ブロックについて反応液吐出データの生成が終了したため、本メインルーチンを終了する。
画像全体で反応液滴をまだらに分散したい場合には、このようなブロック単位の誤差拡散が有効である。
また、画素位置に応じて、インク量に対する反応液量の比率を変更するようにしてもよい。例えば、記録ヘッド12Y〜Kに吐出特性の悪い液滴イジェクタ50が含まれる場合には、該吐出特性の悪い液滴イジェクタ50でインク滴を吐出する画像領域の画素については、反応液の吐出比率を他の部分と異ならせることもできる。
なお、画素位置と比率との関係を予め関係テーブルに定めておき、画素位置に応じて該関係テーブルを参照して適切な比率Tを反応液計算値Pに加算することもできる。また、個々の画素毎に比率Tを変更することもできるが、ブロック単位で比率Tを変更することもできる。
図14は、ブロックの位置に応じて比率を変更する場合に反応液吐出データ生成部44で実行されるメインルーチンを示すフローチャートである。
ステップ98では、処理対象のブロックの位置に応じて、インク量に対する反応液量の比率Tを設定する。例えば、反応液を使用する領域では、比率Tを0.2に設定し、反応液を減らす領域では比率Tを0.1に設定し、反応液を全く使用しない領域では、比率Tを0に設定することができる。
ステップ100〜ステップ124までの処理は、前述の図13のステップ100〜ステップ124と同一処理であるため説明を省略する。ただし、ステップ100のデータ生成サブルーチンにおいて、反応液計算値Pに加算する比率Tは、ステップ98で設定した比率を用いる。
このように、画素位置に応じて、インク量に対する反応液量の比率Tを変更することができる。よって、反応液の吐出比率を画像内の位置により制御することでインクのにじみを制御し、スジ(バンディング)を目立たなくさせるバンディング対策等に有効である。
また、用紙の種類や出力速度といった出力モードに応じて、インク量に対する反応液量の比率を変更するようにしてもよい。例えば、インクが滲みやすい用紙には比率Tを高めに変更し、インクが滲みにくい用紙には比率Tを低めに変更することができる。
なお、上記では、インク吐出データを生成するために用いられるハーフトーン処理前の画像データ、インクの色、インク滴種、着目画素を形成するために必要なインクの色数、画素位置、及び出力モードのいずれかに応じて比率Tを変更する例について説明したが、これらを複数組み合わせて比率Tを変更するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、画像データを入力し、入力された画像データに基づいてインクジェット記録装置内でインク吐出データや反応液吐出データを生成し、該これらデータに応じて液滴イジェクタを駆動して記録する例について説明したが、これに限定されず、例えば、インク吐出データや反応液吐出データを外部装置で生成し、外部装置で生成したインク吐出データや反応液吐出データに基づいてインクジェット記録装置が液滴イジェクタを駆動して記録するようにしてもよい。
詳細には、図15に示すように構成することができる。外部装置としてのパーソナルコンピュータ(パソコン)60側に、画像データを生成するアプリケーション62と、上記解像度変換部30、色変換部32、量子化部34、インク吐出データ生成部36、及び反応液吐出データ生成部44を備えたプリンタドライバ66と、インクジェット記録装置10aとのインタフェースである出力部64とを設ける。インクジェット記録装置10aには、パソコン60とのインタフェースである入力部66、制御部40、記録ヘッド駆動部38、反応液ヘッド駆動部46、及び搬送系42を設ける。
このような構成でも、インク吐出データ及び反応液吐出データを生成する処理をパソコン60側で行う点以外は上記実施の形態と同様に作用するため、上記と同様の効果を奏する。
また、解像度変換部30、色変換部32、量子化部34、インク吐出データ生成部36、及び反応液吐出データ生成部44を単一の装置に設けず、それぞれを(あるいはいくつかを)異なる装置に設けたインクジェット記録システムとして動作する装置であってもよい。
また、上記では、記録用紙の幅にほぼ等しい幅を有する長尺状のヘッドを持ち、ヘッドは固定して記録用紙のみを搬送しながら記録を行う、いわゆるFWA(Full Width Array)方式のインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、ヘッドを主走査方向に走査させつつ、記録用紙を副走査方向に移動させて印字するPWA(Partial Width Array)方式のインクジェット記録装置にも本発明は適用可能である。
本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置の概略構成図である。 インクジェット記録装置の制御系の構成を示したブロック図である。 反応液吐出データ生成部で実行される処理ルーチン(メインルーチン)のフローチャートである。 着目画素について反応液吐出データを生成するサブルーチン(データ生成サブルーチン)を示したフローチャートである。 (A)は、K単色で形成される画像に対するK色のインク吐出データの一例を模式的に示した図であり、(B)は、生成された反応液吐出データの一例を模式的に示した図である。 カラー印刷する場合に反応液吐出データを生成するときのデータ生成サブルーチンを示したフローチャートである。 ハーフトーン処理前の256階調の画像データと、インク量に対する反応液量の比率Tとの関係を定めた関係テーブルの一例である。 液滴イジェクタの構成と、液滴イジェクタの圧電素子に印加する電圧の駆動波形と該駆動波形に対応して吐出されるドットのサイズを模式的に説明する図である。 Y色単色で形成される画素には反応液が吐出されないように反応液吐出データを生成する場合のデータ生成サブルーチンを示したフローチャートである。 重ねるインクの色数に応じて加算する比率を変更する場合のデータ生成サブルーチンを示したフローチャートである。 (A)は、C色とM色の2色で形成される画像に対するC色のインク吐出データ及びM色のインク吐出データの一例を模式的に示した図であり、(B)は、生成された反応液吐出データの一例を模式的に示した図である。 画像をN×M画素を1ブロックとして複数個のブロックに分割したときの分割状態を説明する図である。 ブロック単位で誤差を拡散する場合に反応液吐出データ生成部で実行されるメインルーチンを示すフローチャートである。 ブロックの位置に応じて比率を変更する場合に反応液吐出データ生成部で実行されるメインルーチンを示すフローチャートである。 変形例における、パソコンとインクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10、10a インクジェット記録装置
12K〜12Y 記録ヘッド
12L 反応液ヘッド
36 インク吐出データ生成部
38 記録ヘッド駆動部
40 制御部
44 反応液吐出データ生成部
46 反応液ヘッド駆動部
50 液滴イジェクタ
60 パソコン
66 プリンタドライバ

Claims (14)

  1. インク滴及び該インク滴と反応する反応液滴を吐出して画像を形成する画像形成装置であって、
    画像データに基づいてインク滴を吐出するためのインク滴吐出データを生成するインク滴吐出データ生成手段と、
    着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液滴を吐出するための反応液吐出データを生成する反応液吐出データ生成手段と、
    前記インク滴吐出データに基づいて前記インク滴を吐出すると共に、前記反応液吐出データに基づいて前記反応液滴を吐出して画像を形成する画像形成手段と、
    を含む画像形成装置。
  2. 前記反応液吐出データ生成手段は、着目画素のインク滴吐出データに応じて前記拡散された誤差と前記予め定められた比率とを加算し、該加算値と閾値との比較結果に応じて着目画素の反応液吐出データを生成し、該加算値と該反応液吐出データとの差分を誤差として周辺画素に拡散することを着目画素毎に行う請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記反応液吐出データ生成手段は、画像を複数個の画素で構成された複数個のブロックに分割したときのブロック単位で誤差を拡散する請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記予め定められた比率は、前記画像データ、インクの色、インク滴種、着目画素を形成するために必要なインクの色数、画素位置、及び出力モードの少なくとも1つに応じて変更可能である請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の画像形成装置。
  5. インク滴及び該インク滴と反応する反応液滴を吐出して画像を形成する画像形成方法であって、
    画像データに基づいてインク滴を吐出するためのインク滴吐出データを生成するインク滴吐出データ生成ステップと、
    着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液滴を吐出するための反応液吐出データを生成する反応液吐出データ生成ステップと、
    前記インク滴吐出データに基づいて前記インク滴を吐出すると共に、前記反応液吐出データに基づいて前記反応液滴を吐出して画像を形成する画像形成ステップと、
    を含む画像形成方法。
  6. インク滴をインク滴吐出データに基づいて吐出すると共に及び該インク滴と反応する反応液滴を反応液吐出データに基づいて吐出して画像を形成する画像形成装置で用いられる反応液吐出データを生成するデータ生成装置であって、
    着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液吐出データを生成する
    データ生成装置。
  7. 着目画素のインク滴吐出データに応じて前記拡散された誤差と前記予め定められた比率とを加算し、該加算値と閾値との比較結果に応じて着目画素の反応液吐出データを生成し、該加算値と該反応液吐出データとの差分を誤差として周辺画素に拡散することを着目画素毎に行う請求項6記載のデータ生成装置。
  8. 画像を複数個の画素で構成された複数個のブロックに分割したときのブロック単位で誤差を拡散する請求項7記載のデータ生成装置。
  9. 前記予め定められた比率は、インク滴吐出データを生成するために用いられた画像データ、インクの色、インク滴種、着目画素を形成するために必要なインクの色数、画素位置、及び出力モードの少なくとも1つに応じて変更可能である請求項6乃至請求項8のいずれか1項記載のデータ生成装置。
  10. インク滴をインク滴吐出データに基づいて吐出すると共に及び該インク滴と反応する反応液滴を反応液吐出データに基づいて吐出して画像を形成する画像形成装置で用いられる反応液吐出データを生成するデータ生成方法であって、
    着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液吐出データを生成する
    データ生成方法。
  11. コンピュータに、インク滴をインク滴吐出データに基づいて吐出すると共に及び該インク滴と反応する反応液滴を反応液吐出データに基づいて吐出して画像を形成する画像形成装置で用いられる反応液吐出データを生成させるためのプログラムであって、
    着目画素のインク滴吐出データ、着目画素に対して以前に反応液吐出データを生成したときに周辺画素から拡散された誤差、及びインク量に対する反応液量の予め定められた比率に基づいて反応液吐出データを生成させるプログラム。
  12. 着目画素のインク滴吐出データに応じて前記拡散された誤差と前記予め定められた比率とを加算し、該加算値と閾値との比較結果に応じて着目画素の反応液吐出データを生成し、該加算値と該反応液吐出データとの差分を誤差として周辺画素に拡散することを着目画素毎に行わせる請求項11記載のプログラム。
  13. 画像を複数個の画素で構成された複数個のブロックに分割したときのブロック単位で誤差を拡散させる請求項12記載のプログラム。
  14. 前記予め定められた比率は、インク滴吐出データを生成するために用いられた画像データ、インクの色、インク滴種、着目画素を形成するために必要なインクの色数、画素位置、及び出力モードの少なくとも1つに応じて変更可能である請求項11乃至請求項13のいずれか1項記載のプログラム。
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