JP2011212980A - 液体吐出装置及び制御プログラム - Google Patents

液体吐出装置及び制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2011212980A
JP2011212980A JP2010083573A JP2010083573A JP2011212980A JP 2011212980 A JP2011212980 A JP 2011212980A JP 2010083573 A JP2010083573 A JP 2010083573A JP 2010083573 A JP2010083573 A JP 2010083573A JP 2011212980 A JP2011212980 A JP 2011212980A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
unit
amount
discharge
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010083573A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5644156B2 (ja
Inventor
Toshiyuki Sano
利幸 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2010083573A priority Critical patent/JP5644156B2/ja
Publication of JP2011212980A publication Critical patent/JP2011212980A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5644156B2 publication Critical patent/JP5644156B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】白スジの発生やインクの滲みに起因する画質低下を抑制する。
【解決手段】画像データに基づいて作成されたプレコートデータの値が所定値(最初にインクが吐出される時点で全量が用紙Pに染み込む処理液の最大量)以上である単位領域がある場合に、その単位領域のプレコートデータの値を所定値未満に削減する(S3)。さらに、ステップS3においてプレコートデータの値が変更された単位領域に隣接する単位領域について、その隣接する単位領域に吐出される処理液の量が増加するように変更する(S12、S14)。
【選択図】図8

Description

本発明は、画像を形成する第1液体を出する第1液体吐出ヘッドと第1液体に作用して第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を吐出する第2液体吐出ヘッドとを有する液体吐出装置及び液体吐出装置の制御プログラムに関する。
従来から、インクを吐出する記録ヘッドと、インク中の成分を凝集又は析出させる処理液を吐出する処理液ヘッドとを備えたインクジェットプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。係るプリンタにおいては、記録ヘッドからインクが吐出される前に、処理液ヘッドから処理液が吐出され、用紙上における記録ヘッドからのインクが着弾する位置に処理液が着弾する。したがって、用紙上に着弾した処理液がインクに作用し、インクの定着が促進される。よって、インクが滲むのを防ぎ、画質を向上させることができる。
上述のようなプリンタにおいてプリントを行う際には、インクが用紙に吐出される時点における処理液の状態が問題となる。すなわち、図10(a)に示すように、インクが吐出される時点において、このインクの着弾位置に吐出された処理液(図中網掛けで示す)が用紙Pに染み込んでいる場合には、処理液はインクに対して正常に作用し、インクが規定のサイズまで広がった状態で定着する。すなわち、規定のサイズの画像ドットを形成することができる。一方、図10(b)に示すように、処理液が用紙Pに十分に染み込んでいない場合には、液滴状態の処理液中でインクが凝固する。このとき、規定の濃度よりも濃く規定のサイズよりも小さな画像ドットが形成されるので、画像に白スジが発生しやすくなり画質が低下するという問題が生じる。
そこで、特許文献1のプリンタでは、制御手段により吐出する処理液の量を制御し、インクが用紙に着弾する前に、このインクの着弾位置に着弾した処理液が用紙に染み込むようにする。すなわち、制御手段は、処理液が吐出されてからインクが吐出されるまでの時間が短いほど、吐出する処理液の量が少なくなるように制御する。よって、特許文献1のプリンタにおいては、画像に白スジが発生するのを防ぐことができる。
特開2007−111941号公報
しかしながら、上述の特許文献1のようなプリンタにおいて、処理液が吐出されてからインクが吐出されるまでの時間が比較的短いときに、多量のインクを吐出するような場合には、用紙に吐出されたインクが滲むことがある。すなわち、このような場合には、吐出する処理液の量が比較的少なくなるように制御されるので、多量のインクを用紙に定着させることができない。
そこで、本発明の目的は、白スジの発生やインクの滲みに起因する画質の低下を抑制できる液体吐出装置及び液体吐出装置の制御プログラムを提供することである。
第1の発明の液体吐出装置は、記録媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、記録媒体に画像を形成する第1液体を吐出する第1液体吐出ヘッドと、前記搬送方向に関して前記第1液体吐出ヘッドよりも上流側に位置しており且つ前記第1液体に作用して前記第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を吐出する第2液体吐出ヘッドと、画像データを記憶する画像データ記憶手段と、記録媒体に前記第1液体が吐出されて画像ドットが形成されるように、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいて、前記第1液体吐出ヘッドを制御する画像記録制御手段と、前記画像ドットが形成される記録媒体上の単位領域に、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに対応する量の前記第2液体が吐出されるように、前記第2液体の吐出データを作成する第2液体吐出データ作成手段と、前記第2液体吐出データ作成手段により作成された前記第2液体の吐出データを変更する第2液体吐出データ変更手段と、前記第2液体吐出データ変更手段により変更された前記第2液体の吐出データに基づいて前記第2液体吐出ヘッドを制御する第2液体吐出制御手段とを備えている。そして、第2液体吐出データ変更手段は、前記第2液体の吐出データの値が所定値以上となる前記単位領域がある場合に、当該単位領域における前記第2液体の吐出データの値を前記所定値未満に減少するとともに、当該単位領域に隣接する前記単位領域である隣接領域の少なくとも1つに吐出される前記第2液体の量が増加するよう前記第2液体の吐出データを変更する。
また、第11の発明の制御プログラムは、記録媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、記録媒体に画像を形成する第1液体を吐出する第1液体吐出ヘッドと、前記搬送方向に関して前記第1液体吐出ヘッドよりも上流側に位置しており且つ前記第1液体に作用して前記第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を吐出する第2液体吐出ヘッドとを備えた液体吐出装置の制御プログラムである。そして、画像データを記憶する画像データ記憶手段と、記録媒体に前記第1液体が吐出されて画像ドットが形成されるように、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいて、前記第1液体吐出ヘッドを制御する画像記録制御手段と、前記画像ドットが形成される記録媒体上の単位領域に、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに対応する量の前記第2液体が吐出されるように、前記第2液体の吐出データを作成する第2液体吐出データ作成手段と、前記第2液体吐出データ作成手段により作成された前記第2液体の吐出データを変更する第2液体吐出データ変更手段と、前記第2液体吐出データ変更手段により変更された前記第2液体の吐出データに基づいて、前記第2液体吐出ヘッドを制御する第2液体吐出制御手段としてコンピュータを機能させる。さらに、第2液体吐出データ変更手段は、前記第2液体の吐出データの値が所定値以上となる前記単位領域がある場合に、当該単位領域における前記第2液体の吐出データの値を前記所定値未満に減少するとともに、当該単位領域に隣接する前記単位領域である隣接領域の少なくとも1つに吐出される前記第2液体の量が増加するよう前記第2液体の吐出データを変更する。
なお、「所定値」とは、単位領域に最初に第1液体が吐出される時点で、この単位領域に吐出された第2液体の全量が記録媒体に染み込むような第2液体の最大量である。
これらの構成によると、単位領域に最初に第1液体が吐出される時点で第2液体の全量が記録媒体に染み込んでいるので、第1液体により形成される画像ドットが小さくなりすぎることもなく、白スジの発生を防止できる。また、第2液体の量を少なくした場合は、隣接する領域の第2液体の量を増加するので、隣接する領域への第1液体の滲みも防止できる。よって、画質の低下を抑制できる。
第2の発明の液体吐出装置では、第1の発明に係る液体吐出装置において、前記第2液体吐出データ作成手段によって作成された前記第2液体の吐出データを記憶する第2液体吐出データ記憶手段をさらに有し、前記第2液体吐出データ変更手段が、前記第2液体吐出データ記憶手段に記憶されている前記第2液体の吐出データを変更し、前記第2液体吐出制御手段が、前記第2液体吐出データ記憶手段に記憶されている前記第2液体の吐出データに基づいて前記第2液体吐出ヘッドを制御する。この構成によると、第2液体吐出データ記憶手段によりデータの保存や管理ができるので、第2液体吐出データの変更が容易になる。
第3の発明の液体吐出装置では、第1又は第2の発明に係る液体吐出装置において、前記第2液体吐出データ変更手段は、前記隣接領域のうち前記第2液体が吐出されない前記隣接領域に吐出される前記第2液体の量が増加するよう前記第2液体の吐出データを変更する。この構成によると、第1液体の滲みを効果的に防止できる。
第4の発明の液体吐出装置では、第1〜第3の発明に係る液体吐出装置において、前記第2液体吐出データ変更手段は、前記単位領域に吐出される前記第2液体の量を削減する場合に、当該単位領域における前記第2液体の削減量に基づいて、前記削減量が大きいほど前記第2液体の量を増加する前記隣接領域の数が多くなるように、又は、前記隣接領域に吐出される前記第2液体の増加量が多くなるように前記第2液体の吐出データを変更する。この構成によると、第1液体の滲みの低減効果を確実に発揮できる。
第5の発明の液体吐出装置では、第1〜第4の発明のいずれかに係る液体吐出装置において、前記第2液体吐出データ変更手段は、複数の前記単位領域からなるブロック領域において、前記ブロック領域を構成する複数の前記単位領域に係る前記第2液体の吐出データの値が前記所定値未満である場合に、前記ブロック領域内の前記第2液体が吐出される前記単位領域の数を減らすと共に、各前記単位領域に吐出される前記第2液体の量を前記所定値未満となる範囲内で増やすように前記第2液体の吐出データを変更する。この構成によると、第2液体が吐出される単位領域の数が減るので省エネルギー化できる。
第6の発明の液体吐出装置では、第1〜第5の発明のいずれかに係る液体吐出装置において、前記搬送方向に関して互いに異なる位置に配置された複数の前記第1液体吐出ヘッドを備えており、前記第2液体吐出データ変更手段が、複数の前記第1液体吐出ヘッドのうちの少なくとも2つからの前記第1液体が同一の前記単位領域に吐出される場合に、前記単位領域に最初に吐出される前記第1液体の量がその後に吐出される前記第1液体の量よりも多いときは、前記後に吐出される前記第1液体の量が前記最初に吐出される前記第1液体の量以上である場合に比べて、前記単位領域に吐出される前記第2液体の量が少なくなるように前記第2液体の吐出データを変更する。
また、第7の発明の液体吐出装置では、第1〜第5の発明のいずれかに係る液体吐出装置において、前記搬送方向に関して互いに異なる位置に配置された複数の前記第1液体吐出ヘッドを備えており、前記第2液体吐出データ変更手段が、複数の前記第1液体吐出ヘッドのうちの少なくとも2つからの前記第1液体が同一の前記単位領域に吐出される場合に、前記単位領域に最初に吐出される前記第1液体の明度がその後に吐出される前記第1液体の明度よりも小さいときは、前記後に吐出される前記第1液体の明度が前記最初に吐出される前記第1液体の明度以下である場合に比べて、前記単位領域に吐出される前記第2液体の量が少なくなるように前記第2液体の吐出データを変更する。
異なる第1液体吐出ヘッドから同一の領域に第1液体が吐出される場合に、最初に吐出される第1液体が記録媒体上で規定の大きさまで広がらない場合には、その後に吐出される第1液体が最初に吐出された第1液体の下方に回り込み、後に吐出される第1液体によって形成される画像ドットが見えにくくなる。また、最初に吐出される第1液体の量が多い場合には、後に吐出される第1液体によって形成される画像ドットが見えにくくなるという問題が顕著になる。さらに、明度の小さい液体は広がりにくいので、明度の小さい第1液体が最初に吐出される場合にも、後で吐出される第1液体により形成される画像ドットが見えにくくなるという問題が顕著になる。上記の第5及び第6の発明の構成によると、各単位領域に吐出される第2液体の量を減らすことで、最初に吐出される第2液体の第1液体に対する作用が確実に正常に行われるようにできる。よって、最初に吐出された第1液体が記録媒体上で確実に規定の大きさまで広がるので、後で吐出される第1液体によって形成される画像ドットが見えにくくなるのを防ぐことができる。
第8の発明の液体吐出装置では、第1〜第6の発明のいずれかに係る液体吐出装置において、複数の前記第1液体吐出ヘッドが、前記複数の前記第1液体吐出ヘッドから吐出される前記第1液体の明度が小さい順で前記搬送方向の上流側から並ぶように配置されている。明度の小さい液体は広がりにくいので白スジが発生しやすい。上記の構成では、吐出される第1液体の明度が小さい第1液体吐出ヘッドほど第2液体吐出ヘッドとの距離が近くなるので、第2液体が吐出されてから第1液体が吐出されるまでの時間が短く、白スジの発生による画質低下の問題がより顕著となる。したがって、本発明の適用が有効である。
第9の発明の液体吐出装置は、第1〜第8の発明のいずれかに係る液体吐出装置において、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データを変更する画像データ変更手段をさらに備えており、前記画像データ変更手段は、前記第2液体吐出データ変更手段により吐出される前記第2液体の量が削減された前記単位領域について、前記第1液体の吐出量が多くなるように前記画像データを変更する。単位領域への第2液体の吐出量を少なくした場合は、第1液体によってその単位領域に形成される画像ドットの濃度が下がる。上記の構成によると、画像ドットの濃度低下を抑制し、画質の低下を防止することができる。
第10の発明の液体吐出装置は、第1〜第8の発明のいずれかに係る液体吐出装置において、前記搬送方向に関して互いに異なる位置に配置された複数の前記第1液体吐出ヘッドと、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データを変更する画像データ変更手段をさらに備えており、前記画像データ変更手段は、前記複数の前記第1液体吐出ヘッドのうち少なくとも2つからの前記第1液体が同一の前記単位領域に着弾する場合に、前記画像データに対して、最初に着弾する前記第1液体の量を減らす変更及び後に着弾する前記第1液体の量を増やす変更のうち少なくともいずれか一方を行う。この構成によると、後で吐出される第1液体によって形成される画像ドットが見えにくくなるのを確実に防ぐことができる。
上述のように、本発明の液体吐出装置及びその制御プログラムでは、単位領域に最初に第1液体が吐出される時点で第2液体の全量が記録媒体に染み込んでいるので、第1液体により形成される画像ドットが小さくなりすぎることもなく、白スジの発生を防止できる。また、第2液体の量を少なくした場合は、隣接する領域の第2液体の量を増加するので、隣接する領域への第1液体の滲みも防止できる。よって、画質の低下を抑制できる。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。 図1に示すヘッド本体の平面図である。 図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 図1に示す制御部の機能ブロック図である。 (a)は図5に示す画像データ記憶部に記憶される画像データの一部を示す図であり、(b)は(a)に示す画像データから作成されたプレコートデータを示す図である。 図6(b)に示すデータが変更された状態を示す図であり、(a)は削減部によって変更された状態、(b)は間引部によって変更された状態、(c)は増加部によって変更された状態を示す。 図5に示すプレコートデータ変更部で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の一変形例を示す図であり、増加部の機能を説明する図である。 インクが用紙に着弾する時点における処理液の状態と用紙に着弾したインクの状態とを説明する図である。
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態のインクジェットプリンタ101は、略直方体形状の筐体101aを有し、筐体101a内には、上方から下方に5つのヘッド1、用紙Pを搬送方向(図1中左から右に向かう方向)に搬送する搬送機構16、用紙Pを給紙する給紙ユニット101b、及びインクを貯留するタンクユニット101cが配設されている。これら機構部と干渉しない位置には、各機構部の動作を司る制御部100が配置されている。また、筐体101aの天板上部には、用紙Pが排出される排紙部15が設けられている。
5つのヘッド1のうち4つは、ブラック、シアン、マゼンタ、又はイエローのインク(第1液体)をそれぞれ吐出する記録ヘッド1aであり、残りの1つは処理液(第2液体)を吐出する処理液ヘッド1bである。なお、記録ヘッド1aと処理液ヘッド1bとは、ほぼ同様の構成を有している。ここで、処理液としては、顔料インクに対しては顔料色素を凝集させるものが、染料インクに対しては染料色素を析出させるものが使用される。処理液の材料は、カチオン系高分子やマグネシウム塩等の多価金属塩を含有する液体等、適宜に選択可能である。かかる処理液があらかじめ塗布された用紙Pの領域にインクが着弾すると、多価金属塩等がインクの着色剤である染料又は顔料に作用して、不溶性又は難溶性の金属複合体等が凝集又は析出により形成される。その結果、付着したインクの用紙P内への浸透度が低下し、インクを用紙P上に定着しやすくなる。
5つのヘッド1は、いずれも主走査方向に長尺な略直方体形状を有しており、用紙Pの搬送方向に沿って配列されて固定されている。より詳細には、処理液ヘッド1bは、搬送方向に関して4つの記録ヘッド1aよりも上流側に配置されている。4つの記録ヘッド1aは、吐出するインクの明度が小さい順で搬送方向上流側から並ぶように、すなわち、搬送方向上流側からブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順で配置されている。すなわち、このプリンタ101はライン式のプリンタである。本実施形態において、主走査方向とは搬送方向に直交する方向であって水平面に沿った方向である。
各ヘッド1は、複数の吐出口108(図3、図4参照)が形成されたヘッド本体2を有している。吐出口108は、ヘッド本体2の下面である吐出面2aに開口しており、吐出面2aは、搬送される用紙Pに対して所定間隔を介して対向する。各吐出口108からは、制御部100の制御によってインク又は処理液が吐出される。
搬送機構16は、2つのベルトローラ6、7と、搬送ベルト8と、テンションローラ10と、プラテン18とを有している。搬送ベルト8は、両ローラ6、7の間に巻回されたエンドレスのベルトであり、テンションローラ10によってテンションが付加されている。プラテン18は、搬送ベルト8の内側領域に配置され、ヘッド1と対向する位置において、画像形成に適した間隔を作って搬送ベルト8を支持している。ベルトローラ7は、図示しないモータによって図1中時計回りに回転駆動される駆動ローラであって、搬送ベルト8を走行させる。ベルトローラ6は、搬送ベルト8が走行することによって回転する従動ローラである。これにより、搬送機構16は、搬送ベルト8上に載置された用紙Pを搬送方向に搬送することができる。
給紙ユニット101bは、筐体101aに対して着脱可能に配置されており、給紙トレイ11と、給紙ローラ12とを有している。給紙トレイ11は、上方に向かって開口した箱形状を有しており、複数枚の用紙Pが積層された状態で収納される。給紙ローラ12は、制御部100の制御によって給紙トレイ11の最も上方にある用紙Pを送り出す。送り出された用紙Pは、ガイド13a、13bに沿って送りローラ対14により搬送機構16へと送られる。
タンクユニット101cは、内部に4つのインクタンク17a及び1つの処理液タンク17bを収納している。インクタンク17a及び処理液タンク17bは、タンクユニット101cに対して着脱可能に装着されている。各インクタンク17aには、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクがそれぞれ貯留されており、対応する記録ヘッド1aにインクチューブ(不図示)を介してインクが供給される。同様に、処理液タンク17bには処理液が貯留されており、処理液ヘッド1bに処理液が供給される。
プリンタ101の内部には、図1に示すように、黒矢印に沿う搬送経路が形成されている。全体として、左右が反転したS字状の経路である。下方の給紙ユニット101bから給紙された用紙Pは、5つのヘッド1の正面を通過する際に、順に制御部100の制御によって処理液及びインクが吐出され、上面に所望のカラー画像が形成される。画像が形成された用紙Pは、搬送機構16から送り出される。さらに、用紙Pは、ガイド29a、29bに沿って送りローラ対28より上方に搬送され、筐体101aの上部に形成された排出口22から排紙部15へと排出される。
次に、図2〜図4を参照しつつヘッド1について詳細に説明する。なお、図3では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及び吐出口108を実線で描いている。
ヘッド1は、図2に示すように、流路ユニット9の上面9aに4つのアクチュエータユニット21が固定された積層体であるヘッド本体2を有している。なお、図示はしないが、ヘッド1は、ヘッド本体2に加えて、流路ユニット9に供給されるインク(又は処理液)を貯留するリザーバユニット、アクチュエータユニット21に駆動信号を供給するフレキシブルプリント配線基板(Flexible Printed Circuit:FPC)、FPCに実装されたドライバICを制御する制御基板等を含んでいる。
図4に示すように、流路ユニット9は、ステンレス鋼からなる複数の金属製のプレートを互いに位置合わせした積層体である。流路ユニット9内には、マニホールド流路105(図2及び図3参照)から副マニホールド流路105a、そして副マニホールド流路105aの出口からアパーチャ112及び圧力室110を経て吐出口108に至る多数の個別インク流路109が形成されている。アクチュエータユニット21は、各圧力室110に対応した複数のアクチュエータを含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
図2に示すように、流路ユニット9の上面9aには、リザーバユニットのインク流出流路に対応していると共にマニホールド流路105の一端と連通する、計10個のインク供給口105bが開口している。流路ユニット9の下面は吐出面2aとなっており、多数の吐出口108がマトリクス状に配置されている。なお、吐出口108は、主走査方向に関して主走査方向解像度である600dpiの間隔で配列されている。
上述のような構成のヘッド本体2を有するヘッド1は、後述するヘッド制御部51の制御により、副走査方向に600dpiの間隔で吐出口108からのインク又は処理液が用紙P上に着弾するように、インク又は処理液の吐出間隔が制御される。すなわち、本実施形態においては、主走査方向解像度及び副走査方向解像度はいずれも600dpiであり、用紙P上には、主走査方向と副走査方向とにそれぞれ1/600インチ間隔の格子状に区画された複数の単位領域が規定される。
次に、図5を参照しつつ、制御部100について説明する。制御部100は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行する制御プログラム及びこれらプログラムに使用されるデータを書き替え可能に記憶するEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)とを含んでいる。本発明の制御プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、メモリカード等の各種記録媒体に保存されており、これらの記録媒体からEEPROMにインストールされる。そして、この制御プログラムがCPUで実行されることにより、図5に示す制御部100を構成する各機能部が実現される。なお、記録媒体に記録された制御プログラムは、制御部100で直接実行可能なものであってもよいし、EEPROMにインストールすることによって初めて実行可能となるものであってもよい。また、暗号化されていたり、圧縮されていたりしてもよい。
図5に示すように、制御部100は、ヘッド制御部51、画像データ記憶部52、プレコートデータ記憶部53、プレコートデータ作成部54、プレコートデータ変更部55、及び画像データ変更部56、搬送制御部57を有している。
搬送制御部57は、搬送方向に沿って用紙Pが搬送されるように、給紙ユニット101b、各送りローラ対14,28及び、搬送機構16を制御する。ヘッド制御部51は、各ヘッド1に備えられたアクチュエータユニット21に含まれるアクチュエータの駆動を制御するものであって、記録ヘッド1aのアクチュエータを制御する記録ヘッド制御部51a及び処理液ヘッド1bのアクチュエータを制御する処理液ヘッド制御部51bを有している。
記録ヘッド制御部51aは、単位領域にインクが吐出されて画像ドットが形成されるように、後で詳述する画像データ記憶部52に記憶された画像データに基づき、記録ヘッド1aからのインクの吐出を制御する。処理液ヘッド制御部51bは、後で詳述するプレコートデータ記憶部53に記憶されたプレコートデータに基づき、処理液ヘッド1bからの処理液の吐出を制御する。なお、本実施形態においては、記録ヘッド制御部51a及び処理液ヘッド制御部51bは、ヘッド1から吐出されるインク又は処理液の量をゼロ、小滴、中滴、大滴の4段階で調整する。
画像データ記憶部52は、インクジェットプリンタ101と接続されているPC(Personal Computer)等から転送された用紙P上に記録される画像に係る画像データを記憶する。画像データの値は、各記録ヘッド1aから用紙P上に区画される各単位領域にそれぞれ吐出するインクの量(ゼロ、小滴、中滴、大滴の4段階のいずれか)を示す。すなわち、図6(a)に示すように、画像データ記憶部52には、4つの記録ヘッド1aに係る4つの画像データが記憶されている。なお、図6(a)に示す4つの画像データは、用紙P上の同一領域(1〜6までの6行分及びa〜fまでの6列分の計36個分の単位領域)に形成する画像に係る画像データを示している。また、図6(a)の小、中、大との記載は、その単位領域に小滴、中滴、大滴のインクが吐出されることを意味しており、小、中、大のいずれの記載もない領域には、インクが吐出されないことを意味している。
プレコートデータ記憶部53は、処理液ヘッド1bから吐出される処理液の吐出データであるプレコートデータを記憶する。具体的には、プレコートデータの値は、各処理液ヘッド1bから用紙P上に区画される各単位領域にそれぞれ吐出する処理液の量(ゼロ、小滴、中滴、大滴の4段階のいずれか)を示す。プレコートデータ記憶部53に記憶されるプレコートデータは、後で詳述するプレコートデータ作成部54で作成される。
プレコートデータ作成部54は、画像データ記憶部52に記憶された4つの画像データから、各単位領域に対してその単位領域に吐出されるインクの量に応じた量の処理液が吐出されるようなプレコートデータを作成する。具体的には、まず、各単位領域について、最初に吐出されるインクを検出する。そして、検出されたインクを吐出する記録ヘッド1aに係る画像データの値を、その単位領域のプレコートデータの値とする。
すなわち、図6(a)に示すように、第4行のb列に位置する単位領域には、シアン及びイエローのインクが吐出される。シアンのインクを吐出する記録ヘッド1aは、イエローのインクを吐出する記録ヘッド1aよりも搬送方向に関して上流側に位置しているので、この単位領域に最初に吐出されるインクはシアンである。よって、図6(b)に示すように、シアンのインクを吐出する記録ヘッド1aに係る画像データの値(中滴)がこの単位領域のプレコートデータの値となる。なお、単位領域に吐出されるインクが1つである場合には、そのインクを吐出する記録ヘッド1aに係る画像データの値がその単位領域のプレコートデータの値となる。このようにして作成されたプレコートデータは、上述のプレコートデータ記憶部53に記憶される。
プレコートデータ変更部55は、プレコートデータ作成部54によって作成され、プレコートデータ記憶部53に記憶されたプレコートデータを変更する。プレコートデータ変更部55は、処理液の吐出量を減少させる削減部55aと、処理液が吐出される単位領域を間引く間引部55bと、処理液の吐出量を増加させる増加部55cとを有している。
削減部55aは、単位領域におけるプレコートデータの値が所定値以上である場合に、処理液の吐出量を減少させ、そのプレコートデータの値を所定値未満とする。ここで、所定値とは、単位領域に対して最初にインクが吐出される時点で、この単位領域に吐出された処理液の全量が用紙Pに染み込むような処理液の最大量である。すなわち、単位領域に所定量未満の処理液が吐出された場合には、その後最初にインクが吐出される時点で、処理液の全量が用紙Pに染み込んでいる。
また、処理液が染み込むとは、用紙Pに着弾した処理液の上にインクが吐出された際に、インクが規定のサイズまで広がる状態を意味する。すなわち、用紙Pに処理液を吐出した後に、用紙Pに着弾した処理液の上にインクを吐出するという試みを、処理液の吐出量を徐々に減らしながら繰り返し行い、処理液の上に吐出されたインクによって形成されるドットの径が一定となったとき、インクが吐出される時点で処理液の全量が用紙Pに染み込んでいたと判断できる。つまり、処理液の量が多く、インクが吐出された時点でその全量が用紙Pに染み込んでいない場合には、処理液の上に吐出されたインクは十分に広がることができず、形成されるドットの径は小さい(図10(b)参照)。そして、処理液の量が減るのにつれて、形成されるドットの径は徐々に大きくなり、処理液の全量が用紙Pに染み込む量となると、形成されるドット径が最大となる(図10(a)参照)。よって、インクによって形成されるドット径が最大となるような最大の処理液量が、所定値となる。
また、所定値は、処理液が吐出されてから最初にインクが吐出されるまでの時間の長さによって変わるので、単位領域に最初に吐出されるインクがいずれの記録ヘッド1aからのものであるかによって異なる値が設定されている。ここで、単位領域に最初に吐出されるインクが、ブラックのインク吐出する記録ヘッド1aからである場合の所定値をM1、シアンのインク吐出する記録ヘッド1aからである場合の所定値をM2、マゼンタのインク吐出する記録ヘッド1aからである場合の所定値をM3、イエローのインク吐出する記録ヘッド1aからである場合の所定値をM4とすると、M1<M2<M3<M4となる。なお、本実施形態においては、小滴の液滴量<M1≦中滴の液滴量、中滴の液滴量<M2≦大滴の液滴量、大滴の液滴量<M3、M4とする。
具体的には、図6(b)に示すプレコートデータにおいて、第3行のb列に位置する単位領域には、大滴に処理液が吐出される。また、図6(a)に示すように、この単位領域には、ブラックのインクが最初に吐出される。すなわち、この単位領域における処理液の最大量である所定値はM1である。ここで、上述のように、小滴の液滴量<M1≦中滴の液滴量であるので、この単位領域のプレコートデータの値は、所定値以上である。したがって、図7(a)に示すように、この単位領域に吐出する処理液の量は、所定値未満となるように大滴から小滴に変更される。図6(b)に示すプレコートデータにおいて太線で囲まれた単位領域(第2行のc列、第3行のb、c列、及び第5行のb列の単位領域)では、プレコートデータの値が所定値以上であるので、上述と同様に、削減部55aによる変更が行われる。
また、削減部55aは、各単位領域について、その単位領域にインクを吐出する記録ヘッド1aが複数ある場合であって、最初に吐出されるインクの量がその後に吐出されるインクの量よりも多いときに、その単位領域に吐出される処理液の量を減らすようにプレコートデータの値を変更する。具体的には、図6(b)に示すプレコートデータにおいて斜線で示された単位領域(第4行のb列及び第5行のd列の単位領域)では、最初に吐出されるインクの量がその後に吐出されるのインクの量よりも多い。すなわち、図6(a)に示すように、第4行のb列に位置する単位領域には、最初に中滴のシアンのインクが吐出された後に小滴のイエローのインクが吐出される。よって、図7(a)に示すように、この単位領域に吐出する処理液の量は、中滴から小滴に変更される。
間引部55bは、処理液が吐出される単位領域の数を減らすようにプレコートデータを変更する。具体的には、まず、図7(a)に示すように、プレコートデータに含まれる複数の単位領域を、4つの単位領域で構成されるブロック領域に分割する。そして、削減部55aによる変更が行われていない単位領域のみで構成されたブロック領域がある場合に、そのブロック領域内の処理液が吐出される単位領域を間引いて減らすと共に、各単位領域に吐出される処理液の量を所定値未満となる範囲内で増やすように変更する。削減部55aによる変更が行われていない単位領域とは、プレコートデータ作成部54によって作成されたプレコートデータの値が所定値未満である単位領域であり、且つその単位領域に複数のインクが吐出される場合には、最初に吐出されるインクの量がその後に吐出されるインクの量以下であるような領域である。
図7(a)において右上方に位置するブロック領域においては、そのブロック領域に含まれている単位領域はいずれも削減部55aによる変更は行われていない。したがって、図7(b)に示すように、このブロック領域内の処理液が吐出される単位領域は半分に間引かれ、各単位領域に吐出される処理液は小滴から中滴に増やされる。なお、これらの単位領域に最初に吐出されるインクはいずれもイエローであるので、これらの単位領域における処理液の最大量である所定値はM4である。上述のように、大滴の液滴量<M4であるので、変更後の処理液の量(中滴)も所定値未満である。
増加部55cは、削減部55aによる変更が行われた単位領域に隣接する単位領域に吐出される処理液の量を増やすように変更する。より詳細には、増加部55cは、削減部55aによる変更が行われた単位領域に隣接する単位領域に処理液が吐出されない領域がある場合には、その単位領域に処理液が吐出されるようにする。なお、隣接する単位領域に処理液が吐出されない領域がない場合には、最も処理液の量の少ない領域へ吐出される処理液の量を増やすようにする。なお、この場合においても、単位領域に吐出される前処理液の量が所定値未満となるようにする。
また、増加部55cは、削減部55aによる処理液の量の削減量が大きいほど、削減部55aによる変更が行われた単位領域に隣接する単位領域に吐出される処理液の増加量が多くなるようにする。本実施形態においては、処理液の量が大滴から中滴又は中滴から小滴に変更された単位領域、すなわち削減部55aによる処理液の削減量が比較的少ない単位領域に隣接し且つ処理液が吐出されない単位領域に、小滴の処理液が吐出されるようする。また、処理液の量が大滴から小滴に変更された単位領域、すなわち削減部55aによる処理液の削減量が比較的大きい単位領域に隣接し且つ処理液が吐出されない単位領域には、中滴の処理液が吐出されるようにする。
図7(b)において太線で囲まれた単位領域は、削減部55aによる変更が行われた単位領域である。よって、図7(c)に示すように、これらの単位領域に隣接する単位領域であり処理液が吐出されない領域に、処理液が吐出されるように変更する。ここで、第5行のb列に位置する単位領域は、削減部55aによって処理液の量が大滴から中滴に変更されており、処理液の削減量は比較的少ない。したがって、この単位領域に隣接し且つ処理液が吐出されない単位領域(第5行のa列及び第6行のb列の領域)に小滴の処理液が吐出されるようにする。
また、図7(b)において斜線で示された単位領域(第3行のb列の領域)は、削減部55aによって処理液の量が大滴から小滴に変更されており、処理液の削減量は比較的大きい。したがって、図7(c)に示すように、この単位領域に隣接し且つ処理液が吐出されない単位領域(第2行のb列及び第3行のa列の領域)に中滴の処理液が吐出されるようにする。なお、第2行のb列に位置する単位領域は、削減部55aにより処理液の量が中滴から小滴に変更された第2行のc列の単位領域にも隣接している。本実施形態においては、このように処理液の削減量の異なる複数の単位領域に隣接する単位領域には、処理液の削減量が最も多い単位領域に対応した量の処理液が吐出される。
画像データ変更部56は、画像データ記憶部52に記憶された画像データを変更する。具体的には、画像データ変更部56は、各単位領域について、その単位領域にインクを吐出する記録ヘッド1aが複数ある場合に、最初に吐出されるインクの量を減らすように画像データを変更する。すなわち、図6(a)に示すように、第4行のb列並びに第5行のb列及びc列の単位領域には、シアン及びイエローのインクが吐出される。よって、これらの領域では、最初に吐出されるシアンのインク量が削減される。また、第4行のe列並びに第5行のd列及びe列の単位領域には、マゼンタ及びイエローのインクが吐出される。よって、これらの領域では、最初に吐出されるマゼンタのインク量が削減される。
続いて、図8を参照しつつ、プレコートデータ変更部55で行われる処理手順の一例について説明する。なお、この処理手順の前に画像データ記憶部52への画像データの記憶、プレコートデータ作成部54によるプレコートデータの作成、及びプレコートデータ作成部54で作成されたプレコートデータのプレコートデータ記憶部53への記憶が行われる。
最初に、プレコートデータ作成部54によって作成されたプレコートデータにおいて処理液が吐出される単位領域について、削減部55aにより後述するステップS1〜S7の処理が行われ、プレコートデータ記憶部53に記憶されたプレコートデータが変更される。
すなわち、まず、処理液が吐出されるある単位領域について最初に吐出されるインクを検出し、その単位領域の所定値を定める(ステップS1)。つまり、最初に吐出されるインクがブラックの場合はM1、シアンの場合はM2、マゼンタの場合はM3、イエローの場合はM4と所定値を定める。次に、その単位領域のプレコートデータの値が、ステップS1で定めた所定値以上であるか否かを判断する(ステップS2)。プレコートデータの値が所定値以上である場合には(ステップS2:YES)、その単位領域のプレコートデータの値を所定値未満に変更する(ステップS3)。一方、プレコートデータの値が所定値未満である場合には(ステップS2:NO)、ステップS3を省略してステップS4に進む。
その後、その単位領域に複数のインクが吐出されるか否かを判断する(ステップS4)。複数のインクが吐出されない場合には(ステップS4:NO)、後述するステップS5、6を省略してステップS7に進む。一方、複数のインクが吐出される場合には(ステップS4:YES)、最初に吐出されるインクの量がその後に吐出されるインクの量よりも多いか否かを判断する(ステップS5)。最初に吐出されるインクの量がその後に吐出されるインクの量以下である場合には(ステップS5:NO)、後述するステップS7に進む。また、最初に吐出されるインクの量がその後に吐出されるインクの量よりも多い場合には(ステップS5:YES)、その単位領域に吐出される処理液の量を削減する(ステップS6)。
続いて、プレコートデータ作成部54によって作成されたプレコートデータにおいて処理液が吐出される全ての単位領域について、上述のステップS1〜S4の処理が行われたか否かを判断する(ステップS7)。処理が行われていない単位領域がある場合には(ステップS7:NO)、上述のステップS1に戻り次の単位領域の所定値を定める。一方、全ての単位領域の処理が終了した場合には(ステップS7:YES)、ステップS8に進む。
上述のステップS1〜S7の処理が終了した後、間引部55bにより後述するステップS8〜S10の処理が行われ、プレコートデータ記憶部53に記憶されたプレコートデータが変更される。
すなわち、まず、上述のステップS1〜S7の処理が終了した後のプレコートデータを4つの単位領域で構成されるブロック領域に分割する(ステップS8)。次に、間引き対象となるようなブロック領域、すなわち、削減部55aによる変更が行われていない単位領域のみで構成されたブロック領域があるか否かを判断する(ステップS9)。間引き対象となるブロック領域がない場合には(ステップS9:NO)、後述するステップS10の処理を省略してステップS11に進む。一方、間引き対象となるブロック領域がある場合には(ステップS9:YES)、そのブロック領域内の処理液が吐出される単位領域を間引くと共に、各単位領域に吐出される処理液の量を増加させる(ステップS10)。
上述のようにステップS8、S9(、S10)の処理が終了した後、上述のステップS3、S6で削減部55aによって処理液の量を削減するようにプレコートデータの変更が行われた各単位領域について、増加部55cにより後述するステップS11〜S15の処理が行われ、プレコートデータ記憶部53に記憶されたプレコートデータが変更される。
すなわち、まず、削減部55aによる処理液の量の削減が行われたある単位領域について、その単位領域に隣接する単位領域に処理液が吐出されない領域があるか否かを判断する(ステップS11)。隣接する単位領域に処理液が吐出されない領域がある場合には(ステップS11:YES)、その隣接する単位領域に処理液が吐出されるようにする(ステップS12)。なお、ステップS12においては、その隣接する単位領域が、削減部55aによる処理液の削減量が比較的少ない単位領域に隣接している場合には、小滴の処理液が吐出されるようにし、処理液の削減量が比較的大きい単位領域に隣接している場合には、中滴の処理液が吐出されるようにする。
一方、隣接する単位領域に処理液が吐出されない領域がない場合には(ステップS11:NO)、隣接する単位領域のうち最も処理液の量が少ない領域を検出する(ステップS13)。そして、その検出された単位領域の処理液の量を増やす(ステップS14)。なお、ステップS14においても、ステップS12と同様に、その検出された単位領域が、削減部55aによる処理液の削減量が比較的少ない単位領域に隣接しているか、削減量が比較的多い単位領域に隣接しているかによって、処理液の増加量を変更する。
上述のステップS12、S14が行われた後、削減部55aによる処理液の量の削減が行われた全ての単位領域について、ステップS11の処理が終了したか否かが判断される(ステップS15)。処理が行われていない単位領域がある場合には(ステップS15:NO)、上述のステップS11に戻って次の単位領域についての判断が行われる。一方、全ての単位領域の処理が終了した場合には(ステップS15:YES)、プレコートデータ変更部55による処理が終了する。
以上のように、本実施形態では、プレコートデータ作成部54が画像データに基づいてプレコートデータを作成し、作成されたプレコートデータはプレコートデータ記憶部53に記憶される。そして、プレコートデータ記憶部53に記憶されたプレコートデータを変更するプレコートデータ変更部55は、プレコートデータの値が所定値(最初にインクが吐出される時点で全量が用紙Pに染み込む処理液の最大量)以上である単位領域がある場合に、その単位領域のプレコートデータの値を所定値未満に減少させる削減部55aを有している。また、プレコートデータ変更部55は、削減部55aによる変更が行われた単位領域に隣接する単位領域に吐出される処理液の量を増加させる増加部55cを有している。したがって、単位領域に最初にインクが吐出される時点で処理液の全量が用紙Pに染み込んでいるので、インクにより形成される画像ドットが小さくなりすぎることもなく、白スジの発生を防止できる。また、処理液の量を少なくした場合は、隣接する単位領域の処理液の量が増加するので、隣接する単位領域へのインクの滲みも防止できる。
また、本実施形態では、増加部55cは、削減部55aによる変更が行われた単位領域に隣接する単位領域のうち、処理液が吐出されない単位領域に処理液が吐出されるようにする。したがって、インクの滲みを効果的に防止できる。
また、本実施形態では、増加部55cは、削減部55aによる処理液の量の削減量が大きいほど、削減部55aによる変更が行われた単位領域に隣接する単位領域に吐出される処理液の増加量を多くする。したがって、インクの滲みの低減効果を確実に発揮できる。
さらに、本実施形態では、プレコートデータ変更部55は、削減部55aによる変更が行われていない単位領域のみで構成されたブロック領域がある場合に、そのブロック領域内の処理液が吐出される単位領域を間引くと共に、各単位領域に吐出される処理液の量を所定値未満となる範囲内で増やす間引部55bを有している。これにより、処理液が吐出される単位領域の数が減るので省エネルギー化できる。
また、本実施形態では、削減部55aは、各単位領域について、その単位領域に複数のインクが吐出される場合であって、最初に吐出されるインクの量がその後に吐出されるインクの量よりも多いときに、その単位領域に吐出される処理液の量を減らす。したがって、処理液の、最初に吐出されるインクへの作用が確実に正常に行われる。よって、最初に吐出されたインクが用紙P上で確実に規定の大きさまで広がるので、後で吐出されるインクの量が比較的少なくとも、後で吐出されるインクによって形成される画像ドットが見えにくくなるのを防ぐことができる。
また、本実施形態では、4つの記録ヘッド1aが、吐出するインクの明度が小さい順で搬送方向上流側から並ぶよう配置されている。明度の小さいインクは広がりにくいので白スジが発生しやすい。上記の構成では、吐出されるインクの明度が小さい記録ヘッド1aほど処理液ヘッド1bとの距離が近くなるので、処理液が吐出されてからインクが吐出されるまでの時間が短く、白スジの発生による画質低下の問題がより顕著となる。したがって、本発明の適用が有効である。
加えて、本実施形態は、各単位領域について、その単位領域に複数のインクが吐出される場合に、最初に吐出されるインクの量を減らすように画像データを変更する画像データ変更部56を有している。したがって、後で吐出されるインクによって形成される画像ドットが見えにくくなるのを確実に防ぐことができる。
以上、本発明の好適な一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、増加部55cが、削減部55aによる変更が行われた単位領域に隣接し且つ処理液が吐出されない全ての単位領域に処理液が吐出されるようにする場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、増加部55cは、削減部55aによる変更が行われた単位領域のうちの少なくとも1つの単位領域について、隣接し且つ処理液が吐出されない単位領域に処理液が吐出されるようにすればよい。また、増加部55cは、削減部55aによる変更が行われた1つの単位領域について、隣接し且つ処理液が吐出されない単位領域が複数ある場合には、そのうちの少なくとも1つの単位領域にのみ処理液が吐出されるようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態では、増加部55cは、削減部55aによる処理液の量の削減量が大きいほど、削減部55aによる変更が行われた単位領域に隣接する単位領域に吐出される処理液の増加量を多くする場合について説明したが、処理液の量の削減量が大きいほど、処理液の量を増加させる単位領域の数を増やすようにしてもよい。
具体的に、例えば、図7(b)に示す状態のプレコートデータを変更する場合を考える。このデータにおいて、処理液の量が比較的大きく削減された単位領域は、第3行のb列に位置する単位領域(斜線で示された領域)である。この単位領域に隣接し且つ処理液が吐出されない単位領域は、第2行のb列及び第3行のa列にそれぞれ位置する2つの単位領域である。このとき、増加部55cは、図9に示すように、第2行のb列及び第3行のa列にそれぞれ位置する2つの単位領域に小滴の処理液が吐出されるようにする。また、処理液の量が比較的少なく削減された単位領域(太線で囲まれており且つ斜線が引かれていない領域)については、その単位領域に隣接し且つ処理液が吐出されない単位領域が複数あっても、増加部55cは、そのうちの1つの単位領域に処理液が吐出されるようにする。すなわち、図7(b)において第5行のb列に位置する単位領域については、第5行のa列及び第6行のb列にそれぞれ位置する2つの単位領域が隣接し且つ処理液が吐出されない単位領域となるが、図9に示すように、第6行のb列に位置する単位領域にみに処理液が吐出されるようにする。
また、上述の実施形態では、プレコートデータ変更部55が間引部55bを有している場合について説明したが、間引部55bはなくてもよい。この場合には、プレコートデータをブロック領域に分割する必要もない。
また、上述の実施形態では、削減部55aが、1つの単位領域に複数のインクが吐出され、最初に吐出されるインクの量がその後に吐出されるインクの量よりも多いときに、その単位領域に吐出される処理液の量を減らす場合について説明したが、削減部55aによるこのような処理は行われなくてもよい。また、削減部55aは、1つの単位領域に複数のインクが吐出され、最初に吐出されるインクの明度がその後に吐出されるインクの明度より小さいときに、その単位領域に吐出される処理液の量を減らしてもよい。このとき、最初に吐出されるインクの明度が小さく用紙P上で広がりにくくとも、処理液の、最初に吐出されるインクに対する作用が確実に正常に行われるようにできる。よって、最初に吐出されたインクが用紙P上で確実に規定の大きさまで広がり、後で吐出されるインクによって形成される画像ドットが見えにくくなるのを防ぐことができる。
さらに、上述の実施形態では、4つの記録ヘッド1aが、吐出するインクの明度が小さい順で搬送方向上流側から並ぶよう配置されている場合について説明したが、4つの記録ヘッド1aの配置はこれに限定されるものではない。
加えて、上述の実施形態では、画像データ変更部56が、1つの単位領域に複数のインクが吐出される場合に、最初に吐出されるインクの量を減らす場合について説明したが、後に吐出されるインクの量を増やすようにてもよい。また、画像データ変更部56は、削減部55aによる変更が行われた単位領域に吐出されるインクの量を増やす機能を有していてもよい。単位領域への処理液の吐出量を少なくした場合には、その単位領域に形成される画像ドットの濃度が下がる。上述の構成によると、画像ドットの濃度低下を抑制できるので、画質低下を防止することができる。
また、上述の実施形態では、プレコートデータにおいて処理液が吐出される全ての単位領域について削減部55aによる処理を行った後、間引部55bによる処理を行い、最後に削減部55aによる変更が行われた全ての単位領域について増加部55cによる処理を行う場合について説明したが、プレコートデータ変更部55での処理手順はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、1つの単位領域について削減部55aによる処理及び増加部55cによる処理を行った後、次の単位領域の処理を行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、プレコートデータ作成部54で作成したデータをプレコートデータ記憶部53に保存した後、プレコートデータ変更部55がプレコートデータを変更する構成であるが、プレコートデータの作成と変更とを同時に行ってもよい。
本発明は、インク以外の液体を吐出する液体吐出装置にも適用可能である。さらに、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機などにも適用可能である。また、ヘッド制御部が処理液ヘッドのアクチュエータユニットや各記録ヘッドのアクチュエータユニットを駆動するのではなく、処理液ヘッド及び各記録ヘッドの発熱素子を駆動することヘッドから処理液やインクを吐出することとしてもよい。また、インクへの処理液の作用としては、インクと処理液が混ざることで化学反応して、インク中の成分(顔料や染料)を凝集又は析出することも含まれる。また、化学反応することなくインク中の成分(顔料や染料)を凝集又は析出することも含まれる。また、一般的に顔料インクに対しては顔料色素を凝集させる処理液が使用され、染料インクに対しては染料色素を析出させる処理液が使用されるのは上述の通りであるが、凝集および析出の両方の作用を有してもよい。また、上述の実施形態では、プレコートデータ作成部で作成される処理液の吐出データが、最初に吐出されるインク量に対応した量となっているが、一定値(例えば中滴)でもよい。
1a 記録ヘッド(第1液体吐出ヘッド)
1b 処理液ヘッド(第2液体吐出ヘッド)
16 搬送機構
51a 記録ヘッド制御部(画像記録制御手段)
51b 処理液ヘッド制御部(第2液体吐出制御手段)
52 画像データ記憶部(画像データ記憶手段)
53 プレコートデータ記憶部(第2液体吐出データ記憶手段)
54 プレコートデータ作成部(第2液体吐出データ作成手段)
55 プレコートデータ変更部(第2液体吐出データ変更手段)
56 画像データ変更部(画像データ変更手段)
57 搬送制御部

Claims (11)

  1. 記録媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、
    記録媒体に画像を形成する第1液体を吐出する第1液体吐出ヘッドと、
    前記搬送方向に関して前記第1液体吐出ヘッドよりも上流側に位置しており且つ前記第1液体に作用して前記第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を吐出する第2液体吐出ヘッドと、
    画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
    記録媒体に前記第1液体が吐出されて画像ドットが形成されるように、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいて、前記第1液体吐出ヘッドを制御する画像記録制御手段と、
    前記画像ドットが形成される記録媒体上の単位領域に、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに対応する量の前記第2液体が吐出されるように、前記第2液体の吐出データを作成する第2液体吐出データ作成手段と、
    前記第2液体吐出データ作成手段により作成された前記第2液体の吐出データを変更する第2液体吐出データ変更手段と、
    前記第2液体吐出データ変更手段により変更された前記第2液体の吐出データに基づいて、前記第2液体吐出ヘッドを制御する第2液体吐出制御手段とを備えており、
    第2液体吐出データ変更手段は、前記第2液体の吐出データの値が所定値以上となる前記単位領域がある場合に、当該単位領域における前記第2液体の吐出データの値を前記所定値未満に減少するとともに、当該単位領域に隣接する前記単位領域である隣接領域の少なくとも1つに吐出される前記第2液体の量が増加するよう前記第2液体の吐出データを変更することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第2液体吐出データ作成手段によって作成された前記第2液体の吐出データを記憶する第2液体吐出データ記憶手段をさらに有し、
    前記第2液体吐出データ変更手段が、前記第2液体吐出データ記憶手段に記憶されている前記第2液体の吐出データを変更し、
    前記第2液体吐出制御手段が、前記第2液体吐出データ記憶手段に記憶されている前記第2液体の吐出データに基づいて前記第2液体吐出ヘッドを制御することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置
  3. 前記第2液体吐出データ変更手段は、前記隣接領域のうち前記第2液体が吐出されない前記隣接領域に吐出される前記第2液体の量が増加するよう前記第2液体の吐出データを変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第2液体吐出データ変更手段は、前記単位領域に吐出される前記第2液体の量を削減する場合に、当該単位領域における前記第2液体の削減量に基づいて、前記削減量が大きいほど前記第2液体の量を増加する前記隣接領域の数が多くなるように、又は、前記隣接領域に吐出される前記第2液体の増加量が多くなるように前記第2液体の吐出データを変更することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第2液体吐出データ変更手段は、複数の前記単位領域からなるブロック領域において、
    前記ブロック領域を構成する複数の前記単位領域に係る前記第2液体の吐出データの値が前記所定値未満である場合に、前記ブロック領域内の前記第2液体が吐出される前記単位領域の数を減らすと共に、各前記単位領域に吐出される前記第2液体の量を前記所定値未満となる範囲内で増やすように前記第2液体の吐出データを変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記搬送方向に関して互いに異なる位置に配置された複数の前記第1液体吐出ヘッドを備えており、
    前記第2液体吐出データ変更手段が、複数の前記第1液体吐出ヘッドのうちの少なくとも2つからの前記第1液体が同一の前記単位領域に吐出される場合に、前記単位領域に最初に吐出される前記第1液体の量がその後に吐出される前記第1液体の量よりも多いときは、前記後に吐出される前記第1液体の量が前記最初に吐出される前記第1液体の量以上である場合に比べて、前記単位領域に吐出される前記第2液体の量が少なくなるように前記第2液体の吐出データを変更することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記搬送方向に関して互いに異なる位置に配置された複数の前記第1液体吐出ヘッドを備えており、
    前記第2液体吐出データ変更手段が、複数の前記第1液体吐出ヘッドのうちの少なくとも2つからの前記第1液体が同一の前記単位領域に吐出される場合に、前記単位領域に最初に吐出される前記第1液体の明度がその後に吐出される前記第1液体の明度よりも小さいときは、前記後に吐出される前記第1液体の明度が前記最初に吐出される前記第1液体の明度以下である場合に比べて、前記単位領域に吐出される前記第2液体の量が少なくなるように前記第2液体の吐出データを変更することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 複数の前記第1液体吐出ヘッドが、前記複数の前記第1液体吐出ヘッドから吐出される前記第1液体の明度が小さい順で前記搬送方向の上流側から並ぶように配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データを変更する画像データ変更手段をさらに備えており、
    前記画像データ変更手段は、前記第2液体吐出データ変更手段により吐出される前記第2液体の量が削減された前記単位領域について、前記第1液体の吐出量が多くなるように前記画像データを変更することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記搬送方向に関して互いに異なる位置に配置された複数の前記第1液体吐出ヘッドと、
    前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データを変更する画像データ変更手段をさらに備えており、
    前記画像データ変更手段は、前記複数の前記第1液体吐出ヘッドのうち少なくとも2つからの前記第1液体が同一の前記単位領域に着弾する場合に、前記画像データに対して、最初に着弾する前記第1液体の量を減らす変更及び後に着弾する前記第1液体の量を増やす変更のうち少なくともいずれか一方を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  11. 記録媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、記録媒体に画像を形成する第1液体を吐出する第1液体吐出ヘッドと、前記搬送方向に関して前記第1液体吐出ヘッドよりも上流側に位置しており且つ前記第1液体に作用して前記第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を吐出する第2液体吐出ヘッドとを備えた液体吐出装置の制御プログラムであって、
    画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
    記録媒体に前記第1液体が吐出されて画像ドットが形成されるように、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいて、前記第1液体吐出ヘッドを制御する画像記録制御手段と、
    前記画像ドットが形成される記録媒体上の単位領域に、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに対応する量の前記第2液体が吐出されるように、前記第2液体の吐出データを作成する第2液体吐出データ作成手段と、
    前記第2液体吐出データ作成手段により作成された前記第2液体の吐出データを変更する第2液体吐出データ変更手段と、
    前記第2液体吐出データ変更手段により変更された前記第2液体の吐出データに基づいて、前記第2液体吐出ヘッドを制御する第2液体吐出制御手段としてコンピュータを機能させ、
    第2液体吐出データ変更手段は、前記第2液体の吐出データの値が所定値以上となる前記単位領域がある場合に、当該単位領域における前記第2液体の吐出データの値を前記所定値未満に減少するとともに、当該単位領域に隣接する前記単位領域である隣接領域の少なくとも1つに吐出される前記第2液体の量が増加するよう前記第2液体の吐出データを変更することを特徴とする制御プログラム。
JP2010083573A 2010-03-31 2010-03-31 液体吐出装置及び制御プログラム Active JP5644156B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010083573A JP5644156B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 液体吐出装置及び制御プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010083573A JP5644156B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 液体吐出装置及び制御プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011212980A true JP2011212980A (ja) 2011-10-27
JP5644156B2 JP5644156B2 (ja) 2014-12-24

Family

ID=44943231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010083573A Active JP5644156B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 液体吐出装置及び制御プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5644156B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0872233A (ja) * 1994-09-02 1996-03-19 Canon Inc インクジェット記録方法および装置
JPH08216393A (ja) * 1995-02-13 1996-08-27 Canon Inc インクジェット記録方法および記録装置
JPH11192687A (ja) * 1997-12-29 1999-07-21 Canon Inc 画像形成方法および画像形成装置
JPH11309882A (ja) * 1998-04-27 1999-11-09 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2006346931A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法、画像処理装置、及びプログラム
JP2007021986A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法、データ生成装置、データ生成方法、及びプログラム
JP2007111941A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Canon Finetech Inc 画像形成装置及び画像形成方法
JP2007118373A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Fujifilm Corp 画像形成装置及び画像形成方法
JP2008132670A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Canon Inc インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0872233A (ja) * 1994-09-02 1996-03-19 Canon Inc インクジェット記録方法および装置
JPH08216393A (ja) * 1995-02-13 1996-08-27 Canon Inc インクジェット記録方法および記録装置
JPH11192687A (ja) * 1997-12-29 1999-07-21 Canon Inc 画像形成方法および画像形成装置
JPH11309882A (ja) * 1998-04-27 1999-11-09 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2006346931A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法、画像処理装置、及びプログラム
JP2007021986A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法、データ生成装置、データ生成方法、及びプログラム
JP2007111941A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Canon Finetech Inc 画像形成装置及び画像形成方法
JP2007118373A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Fujifilm Corp 画像形成装置及び画像形成方法
JP2008132670A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Canon Inc インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5644156B2 (ja) 2014-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4844662B2 (ja) 液体吐出装置
US8419146B2 (en) Image recording apparatus
JP5845768B2 (ja) 液体吐出装置
JP2012158062A (ja) 液滴吐出装置およびそのプログラム
US8292390B2 (en) Recording apparatus, method of controlling recording apparatus and computer readable recording medium
JP5024408B2 (ja) 液体吐出装置
JP5182315B2 (ja) 液体吐出装置に用いられる制御装置、プログラム、及び、液体吐出装置
JP4984003B2 (ja) 液体吐出装置
JP5429322B2 (ja) 液体吐出装置
JP2006027132A (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP5644156B2 (ja) 液体吐出装置及び制御プログラム
JP5445383B2 (ja) 液滴吐出装置
JP5609212B2 (ja) 液体吐出装置及びプログラム
US8277012B2 (en) Recording apparatus
JP5333312B2 (ja) 記録装置及びプログラム
JP5445382B2 (ja) 液滴吐出装置
US8439469B2 (en) Liquid ejecting apparatus
JP5077382B2 (ja) 液体吐出装置及びプログラム
JP2011212982A (ja) 液体吐出装置及び制御プログラム
JP6197546B2 (ja) 液体吐出装置、予備吐出データ作成方法、及びプログラム
JP2011251421A (ja) 液体吐出装置及びプログラム
JP2012210797A (ja) 液体吐出装置、制御装置、及びプログラム
JP2011116138A (ja) 記録装置
JP2011136525A (ja) 画像データ処理装置及び記録液体吐出装置
JP2012030518A (ja) 液体吐出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140311

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140512

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140512

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140512

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5644156

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150