JP2011212982A - 液体吐出装置及び制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出特性の悪化や吐出不良を抑制する。
【解決手段】記録ヘッドから吐出されるインクの吐出量を変更するように画像データ記憶部に記憶された画像データを変更する画像データ変更部を備える。画像データ変更部は、画像ドットが形成される各単位領域について、ブラックのインクの吐出量が所定量以上である場合に(S2)、この単位領域へのブラックのインクの吐出量を所定量未満に削減すると共に、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの吐出量を増やす(S3)。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像を形成する第1液体を出する第1液体吐出ヘッドと第1液体に作用して第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を吐出する第2液体吐出ヘッドとを有する液体吐出装置及び液体吐出装置の制御プログラムに関する。
従来から、インクを吐出する記録ヘッドと、インク中の成分を凝集又は析出させる処理液を吐出する処理液ヘッドとを備えたインクジェットプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。係るプリンタにおいては、記録ヘッドからインクが吐出される前に、処理液ヘッドから処理液が吐出され、用紙上における記録ヘッドからのインクが着弾する位置に処理液が着弾する。したがって、処理液が用紙上に着弾したインクに作用し、インクの定着が促進される。よって、インクが滲むのを防ぎ、画質を向上させることができる。
特開平10−166559号公報
上述のようなプリンタにおいてプリントを行う際に、吐出された処理液の全量が用紙に染み込む前に、この処理液の上に比較的大きな液滴のインクが着弾すると、処理液が飛び散ってミストが発生する。この処理液のミストが記録ヘッドのノズルに付着した場合には、処理液がインクに作用し、凝集又は析出したインク中の成分がノズル近傍で固まり、ノズル詰まりが生る。これにより、インクの吐出特性が悪化したり吐出不良を起こしたりすることがある。
そこで、本発明の目的は、吐出特性の悪化や吐出不良を抑制できる液体吐出装置及び液体吐出装置の制御プログラムを提供することである。
第1の発明の液体吐出装置は、記録媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、記録媒体に画像を形成する互いに色の異なる複数色の第1液体を吐出する複数の第1液体吐出ヘッドと、前記搬送方向に関して前記複数の第1液体吐出ヘッドよりも上流側に位置しており且つ前記第1液体に作用して前記第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を吐出する第2液体吐出ヘッドと、画像データを記憶する画像データ記憶手段と、記録媒体に前記第1液体が吐出されて画像ドットが形成されるように、前記画像データ記憶手段に記憶された前記吐出データに基づいて前記複数の第1液体吐出ヘッドを制御する画像記録制御手段と、前記画像ドットが形成される記録媒体上の単位領域に、前記第2液体が吐出されるように、前記第2液体吐出ヘッドを制御する第2液体吐出制御手段と、前記複数の第1液体ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量を変更するよう前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを変更する変更手段とを備えている。そして、前記複数の第1液体吐出ヘッドは、前記複数色の第1液体のうち特定色の第1液体を吐出する特定第1液体吐出ヘッドと、前記特定色の第1液体が吐出されて形成される画像ドットを代替表現できるものであって、前記複数色の第1液体のうち前記特定色の第1液体を除いた残りから選ばれた第1液体を吐出する複数の代替第1液体吐出ヘッドとを含んでいる。また、前記変更手段は、各前記単位領域について、前記特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量が所定量以上である場合に、当該特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量を前記所定量未満に削減するとともに、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量を増加するように前記画像データを変更する。
また、第7の発明の制御プログラムは、記録媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、記録媒体に画像を形成する互いに色の異なる複数色の第1液体を吐出する複数の第1液体吐出ヘッドと、前記搬送方向に関して前記複数の第1液体吐出ヘッドよりも上流側に位置しており且つ前記第1液体に作用して前記第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を吐出する第2液体吐出ヘッドとを備えており、前記複数の第1液体吐出ヘッドが、前記複数色の第1液体のうち特定色の第1液体を吐出する特定第1液体吐出ヘッドと、前記特定色の第1液体が吐出されて形成される画像ドットを代替表現できるものであって、前記複数色の第1液体のうち前記特定色の第1液体を除いた残りから選ばれた第1液体を吐出する複数の代替第1液体吐出ヘッドとを含んでいる液体吐出装置の制御プログラムである。そして、画像データを記憶する画像データ記憶手段と、記録媒体に前記第1液体が吐出されて画像ドットが形成されるように、前記画像データ記憶手段に記憶された前記吐出データに基づいて前記複数の第1液体吐出ヘッドを制御する画像記録制御手段と、前記画像ドットが形成される記録媒体上の単位領域に、前記第2液体が吐出されるように、前記第2液体吐出ヘッドを制御する第2液体吐出制御手段と、前記複数の第1液体ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量を変更するよう前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを変更する変更手段としてコンピュータを機能させる。さらに、前記変更手段は、各前記単位領域について、前記特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量が所定量以上である場合に、当該特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量を前記所定量未満に削減するとともに、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量を増加するように前記画像データを変更する。
これらの構成によると、特定第1液体吐出ヘッドから所定量以上の第1液体が吐出されるのを防ぐことができる。よって、第2液体の全量が記録媒体に染み込む前に特定第1吐出ヘッドから比較的多くの第1液体が吐出されることによる第2液体の飛び散りを抑制できる。したがって、第2液体のミストの第1液体吐出ヘッドへの付着に起因する吐出特性の悪化や吐出不良を抑制できる。
第2の発明の液体吐出装置では、第1の発明に係る液体吐出装置において、前記特定第1液体吐出ヘッドが、前記搬送方向に関し前記複数の代替第1液体吐出ヘッドより上流側に設けられている。搬送方向に関して上流側に位置する第1液体吐出ヘッドほど、第2液体が吐出されてから第1液体が吐出されるまでの時間が短いので、そのヘッドから吐出された第1液体により第2液体が飛び散りやすい。上記の構成によると、特定第1液体吐出ヘッドから吐出される第1液体の量を削減した場合に、特定第1液体吐出ヘッドよりも搬送方向下流側に位置しており、特定第1液体吐出ヘッドに比べて吐出した第1液体により第2液体が飛び散りにくい代替第1液体吐出ヘッドから吐出される第1液体の量を増やすことになる。したがって、第2液体の飛び散りを確実に抑制できる。
第3の発明の液体吐出装置では、第2の発明に係る液体吐出装置において、前記特定第1液体吐出ヘッドが、前記搬送方向に関し第2液体吐出ヘッドに隣接する下流側に設けられている。この構成によると、特定第1液体吐出ヘッドは、複数の第1液体吐出ヘッドの中で最も吐出した第1液体によって第2液体の飛び散りが起こりやすい。したがって、特定第1液体吐出ヘッドから所定量以上の第1液体が吐出されるのを防ぐことができる本発明を適用することが効果的である。
第4の発明の液体吐出装置では、第1〜第3の発明のいずれかに係る液体吐出装置において、前記特定色がブラックであり、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドからそれぞれ吐出される前記第1液体によりコンポジットブラックの画像ドットが代替表現できる。この構成によると、ブラックの第1液体の減少分を、複数の代替第1液体吐出ヘッドからそれぞれ吐出される第1液体により補うことができる。
第5の発明の液体吐出装置では、第1〜第4の発明のいずれかに係る液体吐出装置において、前記複数の第1液体吐出ヘッドは、記録媒体の搬送方向に直交する直交方向に関して配列されており且つ前記第1液体を吐出する複数の吐出口を有し、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドの前記吐出口について、当該吐出口から前記第1液体が最後に吐出されてからの経過時間を算出する経過時間算出手段をさらに備えており、前記変更手段は、各前記単位領域について、前記特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量が前記所定値未満でゼロを超えており、且つ当該単位領域に前記第1液体を吐出可能な前記複数の代替第1液体吐出ヘッドの前記複数の吐出口のうち、当該単位領域に前記第1液体を吐出可能となった時点での前記経過時間算出手段によって算出される前記経過時間が所定長さ以上である少なくとも1つの前記複数の吐出口が存在する場合に、前記特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量を削減するとともに、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量を増加するように前記画像データを変更する。
なお、「単位領域に第1液体を吐出可能となった時点」とは、吐出口から吐出された第1液体がその単位領域に着弾する位置まで記録媒体が搬送された時点を意味する。
この構成によると、経過時間算出手段によって算出される経過時間が所定長さ以上である代替第1液体吐出ヘッドの吐出口から第1液体を吐出することで、その吐出口近傍の増粘した第1液体を吐出できる。これにより、吐出口が詰まるのを抑制できるので、吐出特性の悪化や吐出不良を確実に抑制できる。
第6の発明の液体吐出装置では、第1〜第5の発明のいずれかに係る液体吐出装置において、前記変更手段は、前記削減する量が増加するに連れて、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量が増加するように前記吐出データを変更する。この構成によると、特定色の第1液体によって形成される画像ドットの濃度が低下するのを防ぐことができる。
上述のように、本発明の液体吐出装置及びその制御プログラムでは、特定第1液体吐出ヘッドから所定量以上の第1液体が吐出されるのを防ぐことができる。よって、第2液体の全量が記録媒体に染み込む前に特定第1吐出ヘッドから比較的多くの第1液体が吐出されることによる第2液体の飛び散りを抑制できる。したがって、第2液体のミストの第1液体吐出ヘッドへの付着に起因する吐出特性の悪化や吐出不良を抑制できる。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。 図1に示すヘッド本体の平面図である。 図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 図1に示す制御部の機能ブロック図である。 (a)は図5に示す画像データ記憶部に記憶される画像データの一部を示す図であり、(b)は画像データ変更部により(a)に示す画像データが変更された状態を示す図である。 図5に示す制御部で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態のインクジェットプリンタ101は、略直方体形状の筐体101aを有し、筐体101a内には、上方から下方に5つのヘッド1、用紙Pを搬送方向(図1中左から右に向かう方向)に搬送する搬送機構16、用紙Pを給紙する給紙ユニット101b、及びインクを貯留するタンクユニット101cが配設されている。これら機構部と干渉しない位置には、各機構部の動作を司る制御部100が配置されている。また、筐体101aの天板上部には、用紙Pが排出される排紙部15が設けられている。
5つのヘッド1のうち4つは、ブラック(特定色)、シアン、マゼンタ、又はイエローのインク(第1液体)をそれぞれ吐出する記録ヘッド1aであり、残りの1つは処理液(第2液体)を吐出する処理液ヘッド1bである。なお、記録ヘッド1aと処理液ヘッド1bとは、ほぼ同様の構成を有している。ここで、処理液としては、顔料インクに対しては顔料色素を凝集させるものが、染料インクに対しては染料色素を析出させるものが使用される。処理液の材料は、カチオン系高分子やマグネシウム塩等の多価金属塩を含有する液体等、適宜に選択可能である。かかる処理液があらかじめ塗布された用紙Pの領域にインクが着弾すると、多価金属塩等がインクの着色剤である染料又は顔料に作用して、不溶性又は難溶性の金属複合体等が凝集又は析出により形成される。その結果、付着したインクの用紙P内への浸透度が低下し、インクを用紙P上に定着しやすくなる。
5つのヘッド1は、いずれも主走査方向に長尺な略直方体形状を有しており、用紙Pの搬送方向に沿って配列されて固定されている。より詳細には、処理液ヘッド1bは、搬送方向に関して4つの記録ヘッド1aよりも上流側に配置されている。4つの記録ヘッド1aは、吐出するインクの明度が小さい順で搬送方向上流側から並ぶように、すなわち、搬送方向上流側からブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順で配置されている。すなわち、このプリンタ101はライン式のプリンタである。本実施形態において、主走査方向とは搬送方向に直交する方向であって水平面に沿った方向である。
各ヘッド1は、複数の吐出口108(図3、図4参照)が形成されたヘッド本体2を有している。吐出口108は、ヘッド本体2の下面である吐出面2aに開口しており、吐出面2aは、搬送される用紙Pに対して所定間隔を介して対向する。各吐出口108からは、制御部100の制御によってインク又は処理液が吐出される。
搬送機構16は、2つのベルトローラ6、7と、搬送ベルト8と、テンションローラ10と、プラテン18とを有している。搬送ベルト8は、両ローラ6、7の間に巻回されたエンドレスのベルトであり、テンションローラ10によってテンションが付加されている。プラテン18は、搬送ベルト8の内側領域に配置され、ヘッド1と対向する位置において、画像形成に適した間隔を作って搬送ベルト8を支持している。ベルトローラ7は、図示しないモータによって図1中時計回りに回転駆動される駆動ローラであって、搬送ベルト8を走行させる。ベルトローラ6は、搬送ベルト8が走行することによって回転する従動ローラである。これにより、搬送機構16は、搬送ベルト8上に載置された用紙Pを搬送方向に搬送することができる。
給紙ユニット101bは、筐体101aに対して着脱可能に配置されており、給紙トレイ11と、給紙ローラ12とを有している。給紙トレイ11は、上方に向かって開口した箱形状を有しており、複数枚の用紙Pが積層された状態で収納される。給紙ローラ12は、制御部100の制御によって給紙トレイ11の最も上方にある用紙Pを送り出す。送り出された用紙Pは、ガイド13a、13bに沿って送りローラ対14により搬送機構16へと送られる。
タンクユニット101cは、内部に4つのインクタンク17a及び1つの処理液タンク17bを収納している。インクタンク17a及び処理液タンク17bは、タンクユニット101cに対して着脱可能に装着されている。各インクタンク17aには、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクがそれぞれ貯留されており、対応する記録ヘッド1aにインクチューブ(不図示)を介してインクが供給される。同様に、処理液タンク17bには処理液が貯留されており、処理液ヘッド1bに処理液が供給される。
プリンタ101の内部には、図1に示すように、黒矢印に沿う搬送経路が形成されている。全体として、左右が反転したS字状の経路である。下方の給紙ユニット101bから給紙された用紙Pは、5つのヘッド1の正面を通過する際に、順に制御部100の制御によって処理液及びインクが吐出され、上面に所望のカラー画像が形成される。画像が形成された用紙Pは、搬送機構16から送り出される。さらに、用紙Pは、ガイド29a、29bに沿って送りローラ対28より上方に搬送され、筐体101aの上部に形成された排出口22から排紙部15へと排出される。
次に、図2〜図4を参照しつつヘッド1について詳細に説明する。なお、図3では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及び吐出口108を実線で描いている。
ヘッド1は、図2に示すように、流路ユニット9の上面9aに4つのアクチュエータユニット21が固定された積層体であるヘッド本体2を有している。なお、図示はしないが、ヘッド1は、ヘッド本体2に加えて、流路ユニット9に供給されるインク(又は処理液)を貯留するリザーバユニット、アクチュエータユニット21に駆動信号を供給するフレキシブルプリント配線基板(Flexible Printed Circuit:FPC)、FPCに実装されたドライバICを制御する制御基板等を含んでいる。
図4に示すように、流路ユニット9は、ステンレス鋼からなる複数の金属製のプレートを互いに位置合わせした積層体である。流路ユニット9内には、マニホールド流路105(図2及び図3参照)から副マニホールド流路105a、そして副マニホールド流路105aの出口からアパーチャ112及び圧力室110を経て吐出口108に至る多数の個別インク流路109が形成されている。アクチュエータユニット21は、各圧力室110に対応した複数のアクチュエータを含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
図2に示すように、流路ユニット9の上面9aには、リザーバユニットのインク流出流路に対応していると共にマニホールド流路105の一端と連通する、計10個のインク供給口105bが開口している。流路ユニット9の下面は吐出面2aとなっており、多数の吐出口108がマトリクス状に配置されている。なお、吐出口108は、主走査方向に関して主走査方向解像度である600dpiの間隔で配列されている。
上述のような構成のヘッド本体2を有するヘッド1は、後述するヘッド制御部51の制御により、副走査方向に600dpiの間隔で吐出口108からのインク又は処理液が用紙P上に着弾するように、インク又は処理液の吐出間隔が制御される。すなわち、本実施形態においては、主走査方向解像度及び副走査方向解像度はいずれも600dpiであり、用紙P上には、主走査方向と副走査方向とにそれぞれ1/600インチ間隔の格子状に区画された複数の単位領域が規定される。
次に、図5を参照しつつ、制御部100について説明する。制御部100は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行する制御プログラム及びこれらプログラムに使用されるデータを書き替え可能に記憶するEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)とを含んでいる。本発明の制御プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、メモリカード等の各種記録媒体に保存されており、これらの記録媒体からEEPROMにインストールされる。そして、この制御プログラムがCPUで実行されることにより、図5に示す制御部100を構成する各機能部が実現される。なお、記録媒体に記録された制御プログラムは、制御部100で直接実行可能なものであってもよいし、EEPROMにインストールすることによって初めて実行可能となるものであってもよい。また、暗号化されていたり、圧縮されていたりしてもよい。
図5に示すように、制御部100は、ヘッド制御部51、画像データ記憶部52、プレコートデータ記憶部53、経過時間算出部54、画像データ変更部55、及び搬送制御部56を有している。
搬送制御部56は、搬送方向に沿って用紙Pが搬送されるように、給紙ユニット101b、各送りローラ対14,28及び、搬送機構16を制御する。ヘッド制御部51は、各ヘッド1に備えられたアクチュエータユニット21に含まれるアクチュエータの駆動を制御するものであって、記録ヘッド1aのアクチュエータを制御する画像記録制御部51a及び処理液ヘッド1bのアクチュエータを制御するプレコート制御部51bを有している。画像記録制御部51aは、単位領域にインクが吐出されて画像ドットが形成されるように、後で詳述する画像データ記憶部52に記憶された画像データに基づき、記録ヘッド1aからのインクの吐出を制御する。プレコート制御部51bは、後で詳述するプレコートデータ記憶部53に記憶されたプレコートデータに基づき、処理液ヘッド1bからの処理液の吐出を制御する。
画像データ記憶部52は、インクジェットプリンタ101と接続されているPC(Personal Computer)等から転送された用紙P上に記録される画像に係る画像データを記憶する。画像データの値は、各記録ヘッド1aから用紙P上に区画される各単位領域にそれぞれ吐出するインクの量を示す。本実施形態においては、各単位領域に吐出されるインクの量は、ゼロ、小滴、中滴、大滴の4段階のいずれかである。図6(a)に示すように、画像データ記憶部52には、4つの記録ヘッド1aに係る4つの画像データが記憶されている。なお、図6(a)に示す4つの画像データは、用紙P上の同一領域に形成する画像に係る画像データを示している。また、図6(a)の小、中、大との記載は、その単位領域に小滴、中滴、大滴のインクが吐出されることを意味しており、小、中、大のいずれの記載もない領域には、インクが吐出されないことを意味している。
プレコートデータ記憶部53は、処理液ヘッド1bから吐出される処理液の吐出データであるプレコートデータを記憶する。本実施形態においては、プレコートデータ記憶部53には、用紙P上に区画される全ての単位領域に小滴の処理液が吐出されるようなプレコートデータが記憶されている。
経過時間算出部54は、画像データ記憶部52に記憶されたシアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出する各記録ヘッド1aに係る画像データに基づいて、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出する各記録ヘッド1aの吐出口108について、インクが最後に吐出されてからの経過時間を算出する。具体的には、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出する各記録ヘッド1aの複数の吐出口108のうち、ある単位領域にインクを吐出可能な吐出口108について、その単位領域にインクを吐出可能となった時点での、インクが最後に吐出されてからの経過時間を算出する。換言すると、主走査方向に関してある単位領域と同じ位置に配置された吐出口108について、吐出したインクがその単位領域に着弾する位置まで用紙Pが搬送された時点での、インクが最後に吐出されてからの経過時間を算出する。
例えば、イエローのインクを吐出する記録ヘッド1aにおいて、図6(a)に示す太線で囲まれた2つの注目領域(主走査方向に並んだ2つの単位領域)のうち、左側に位置する注目領域にイエローのインクを吐出可能な吐出口108について考える。この吐出口108がインクを吐出する単位領域のうち、この注目領域よりも搬送方向上流側で最も注目領域に近い単位領域は、注目領域から距離D1だけ離れた単位領域である。すなわち、搬送機構16による用紙Pの搬送速度をVとすると、この吐出口108が注目領域にインクを吐出可能となった時点での、インクが最後に吐出されてからの経過時間は、D1/Vとなる。同様に、2つの注目領域のうち、図6(a)中右方に位置する注目領域にイエローのインクを吐出可能な吐出口108については、この注目領域よりも搬送方向上流側に距離D2(<D1)だけ離れた位置にインクを吐出する。そして、この吐出口108が注目領域にインクを吐出可能となった時点での、インクが最後に吐出されてからの経過時間は、D2/Vとなる。
画像データ変更部55は、ある単位領域について、ブラックのインクを吐出する記録ヘッド1aからのインクの吐出量を削減するとともに、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクのインクを吐出する記録ヘッド1aからのインクの吐出量を増やすように画像データ記憶部52に記憶された画像データを変更する。なお、ブラックのインクの削減量が増加するのに連れて、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの吐出量が増加するように画像データを変更する。すなわち、ブラックのインクの吐出量を削減することで、ブラックのインクで形成される画像ドットが小さくなる分を、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクが重ね合わされたコンポジットブラックの画像ドットで代替する。
具体的には、画像データ変更部55は、各単位領域について、ブラックのインクの吐出量が所定量M以上である場合に、この単位領域へのブラックのインクの吐出量を所定量M未満に削減すると共に、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの吐出量を増やす。すなわち、単位領域にブラックのインクが所定量M以上吐出されることがないようにする。
ここで、所定量Mとは、ブラックのインクが単位領域に吐出された際の処理液の飛び散りを防ぐことができるブラックのインクの吐出量の最大量であり、処理液の吐出量と、処理液が吐出されてからブラックのインクが吐出されるまでの時間によって決まる量である。具体的には、処理液の吐出量が多いほど、また処理液が吐出されてからブラックのインクが吐出されるまでの時間が短いほど、所定量Mは小さく定められる。つまり、処理液の吐出量が比較的多い場合や、処理液が吐出されてからブラックのインクが吐出されるまでの時間が比較的短い場合には、ブラックのインクが吐出される時点で用紙Pに染み込んでおらず液滴状態で用紙P上に存在する処理液の量が多くなり、処理液の飛び散りが起こりやすい。よって、このような場合には、ブラックのインクの吐出量の最大量である所定量Mは比較的小さく定められる。なお、本実施形態においては、上述のように、全ての単位領域に同じ量(小滴)の処理液が吐出されるので、各単位領域で所定量Mは同一であり、小滴の液滴量<所定量M<中滴の液滴量とする。
図6(a)の斜線で示された2つの注目領域(主走査方向に並んだ2つの単位領域)では、それぞれ大滴及び中滴のブラックのインクが吐出される。また、これらの注目領域には、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクは吐出されない。ここで、上述のように、小滴の液滴量<所定量M<中滴の液滴量であるので、これらの注目領域では、ブラックのインクの吐出量が所定量M以上となっている。したがって、画像データ変更部55は、図6(b)に示すように、これらの注目領域に吐出されるブラックのインク量を所定量M未満の小滴に変更する。
このとき、図6(a)において大滴のブラックのインクが吐出される注目領域(図中左方に位置する注目領域)については、大滴から小滴に変更されることになり、その削減量は比較的大きい。よって、図6(b)に示すように、この注目領域には、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出する記録ヘッド1aからそれぞれ中滴のインクが吐出されるようにする。一方、図6(a)において中滴のブラックのインクが吐出される注目領域(図中右方に位置する注目領域)については、中滴から小滴に変更されることになるので、その削減量は比較的小さい。よって、図6(b)に示すように、この注目領域には、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出する記録ヘッド1aからそれぞれ小滴のインクが吐出されるようにする。
また、画像データ変更部55は、各単位領域について、ブラックのインクの吐出量が所定量M未満でありゼロを超えており、且つ、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出する各記録ヘッド1aの吐出口108に、経過時間算出部54で算出される経過時間が所定長さL以上となるものがある場合に、この単位領域へのブラックのインクの吐出量を削減すると共に、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの吐出量を増やす。すなわち、画像データ変更部55は、ブラックのインクの吐出量が所定量M未満である単位領域については、その単位領域にシアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出可能な各記録ヘッド1aの複数の吐出口108に、その単位領域にインクを吐出可能となった時点でのインクが最後に吐出されてからの経過時間が所定長さL以上となる吐出口108がある場合に、画像データの変更を行う。本実施形態においては、所定長さL=D3/Vとする。なお、図6に示すように、D2<D3<D1である。
具体的には、図6(a)に示す太線で囲まれた2つの注目領域(主走査方向に並んだ2つの単位領域)では、いずれも小滴のブラックのインクが吐出される。よって、これらの注目領域では、ブラックのインクの吐出量は所定量M未満である。ここで、この2つの注目領域のうち、図6(a)中左方に位置する注目領域については、イエローのインクを吐出可能な吐出口108が、この注目領域にインクを吐出可能となる時点でのインクが最後に吐出されてからの経過時間はD1/Vである。上述のように、D3<D1であるので、経過時間算出部54によって算出される経過時間が所定長さL(=D3/V)以上となる。このように、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクを注目領域に吐出する各吐出口108の中に、経過時間が所定長さL以上となるものが少なくとも1つある場合には、図6(b)に示すように、この注目領域に吐出されるブラックのインクの吐出量は小滴からゼロに削減され、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの吐出量はゼロから小滴に増やされる。
一方、図6(a)中右方に位置する注目領域については、イエローのインクを吐出可能な吐出口108が、この注目領域にインクを吐出可能となる時点でのインクが最後に吐出されてからの経過時間はD2/Vである。ここで、D2<D3であるので、経過時間算出部54によって算出される経過時間は所定長さL(=D3/V)未満である。同様に、この注目領域にシアン、マゼンタのインクを吐出可能な各吐出口108についても、注目領域よりも搬送方向上流側に距離D3未満の位置にインクが吐出される単位領域が存在する。よって、経過時間算出部54によって算出される経過時間が所定長さL以上となる吐出口108はない。したがって、この注目領域の画像データは変更されない。
続いて、図7を参照しつつ、制御部100で行われる処理手順の一例について説明する。なお、この処理手順の前に画像データ記憶部52への画像データの記憶、及びプレコートデータ記憶部53へのプレコートデータの記憶が行われる。
まず、画像データ記憶部52に記憶されたブラックのインクを吐出する記録ヘッド1aに係る画像データに基づいて、ある単位領域にブラックのインクが吐出されるか(ブラックのインクの吐出量がゼロを超えているか)否かを判断する(ステップS1)。ブラックのインクが吐出されない場合には(ステップS1:NO)、後述するステップS2〜S5の処理を省略してステップS6に進む。
一方、ブラックのインクが吐出されると判断した場合には(ステップS1:YES)、その単位領域に吐出されるブラックのインクの吐出量が所定量M以上であるか否かを判断する(ステップS2)。ブラックのインクの吐出量が所定量M以上である場合には(ステップS2:YES)、画像データ変更部55が、その単位領域に吐出されるブラックのインクの吐出量を所定量M未満に削減すると共に、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの吐出量を増やすように、画像データ記憶部52に記憶された画像データを変更する(ステップS3)。これにより、ブラックのインクで形成される画像ドットの大きさの減少分が、コンポジットブラックの画像ドットに置き換わる。
また、ブラックのインクの吐出量が所定量M未満である場合には(ステップS2:NO)、その単位領域にシアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出可能な各記録ヘッド1aの複数の吐出口108に、その単位領域にインクを吐出可能となった時点での経過時間算出部54で算出される経過時間が所定長さL以上となる吐出口108があるか否かを判断する(ステップS4)。経過時間が所定長さL以上となる吐出口108がない場合には(ステップS4:NO)、後述するステップS5の処理を省略してステップS6に進む。
一方、経過時間が所定長さL以上となる吐出口108がある場合には(ステップS4:YES)、画像データ変更部55が、その単位領域のブラックインクの吐出量を削減すると共に、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの吐出量を増やすように、画像データ記憶部52に記憶された画像データを変更する(ステップS5)。これにより、ブラックのインクで形成される画像ドットが、コンポジットブラックの画像ドットに置き換わる。
その後、全ての単位領域に対して処理が行われたか否かを判断する(ステップS6)。処理が行われていない単位領域がある場合には(ステップS6:NO)、上述のステップS1に戻って、次の単位領域についてブラックのインクが吐出されるか否かの判断を行う。一方、全ての単位領域に対する処理が終了したと判断した場合には(ステップS6:YES)、処理を終了する。なおこの後、プリント開始の指示があれば、ヘッド制御部51の制御により、画像データ記憶部52に記憶された画像データに基づいてプリント処理が行われる。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタ101では、画像データ記憶部52に記憶された画像データを変更する画像データ変更部55は、各単位領域について、ブラックのインクの吐出量が所定量M以上である場合に、この単位領域へのブラックのインクの吐出量を所定量M未満に削減すると共に、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの吐出量を増やす。したがって、単位領域にブラックのインクが所定量M以上吐出されるのを防ぐことができる。よって、処理液の全量が記録媒体に染み込む前にブラックのインクが比較的多く吐出されることによる処理液の飛び散りを抑制できる。その結果、処理液のミストの記録ヘッド1aへの付着に起因する吐出特性の悪化や吐出不良を抑制できる。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ101では、ブラックのインクを吐出する記録ヘッド1aが、搬送方向に関してシアン、マゼンタ、イエローのインクをそれぞれ吐出する3つ記録ヘッド1aよりも上流側に設けられている。したがって、ブラックのインクの吐出量を削減した場合に、搬送方向に関してブラックのインクを吐出する記録ヘッド1aよりも下流側に位置しており、吐出したインクによる処理液の飛び散りが比較的起こりにくい記録ヘッド1aから吐出されるインクの吐出量を増やすことになる。よって、処理液の飛び散りを確実に抑制できる。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ101では、ブラックのインクを吐出する記録ヘッド1aが、搬送方向に関して処理液ヘッド1bに隣接する下流側に設けられている。この構成によると、ブラックのインクを吐出する記録ヘッド1aは、複数の記録ヘッド1aの中で最も吐出したインクによる処理液の飛び散りが起こりやすい。したがって、このような構成のインクジェットプリンタ101に対して、ブラックのインクが所定量M以上吐出されるのを防ぐことができる本発明を適用することは効果的である。
さらに、本実施形態のインクジェットプリンタ101は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインクをそれぞれ吐出する4つの記録ヘッド1aを備えており、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクによりコンポジットブラックの画像ドットが代替表現できる。したがって、ブラックのインクの減少分を、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクにより補うことができる。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ101では、画像データ変更部55は、各単位領域について、ブラックのインクの吐出量が所定量M未満でありゼロを超えており、且つ、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出する各記録ヘッド1aの吐出口108に、経過時間算出部54で算出される経過時間が所定長さL以上となるものがある場合に、この単位領域へのブラックのインクの吐出量を削減すると共に、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの吐出量を増やす。したがって、経過時間算出部54によって算出される経過時間が所定長さL以上である記録ヘッド1aの吐出口108からインクを吐出することで、その吐出口108近傍の増粘したインクを吐出できる。これにより、吐出口108が詰まるのを抑制できるので、吐出特性の悪化や吐出不良を確実に抑制できる。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ101では、画像データ変更部55は、ブラックのインクの削減量が多いほど、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの増加量が大きくなるようにする。したがって、ブラックのインクによって形成される画像ドットの濃度が低下するのを防ぐことができる。
以上、本発明の好適な一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、インクジェットプリンタ101にブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクをそれぞれ吐出する4つの記録ヘッド1aが設けられており、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクによりコンポジットブラックの画像ドットが代替表現できる場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、上述の4つの記録ヘッド1aに加えて、ライトシアンやライトマゼンタのインクを吐出する記録ヘッド1aをさらに備えていてもよい。このような場合には、ライトシアンのインクで形成される画像ドットは、シアン等のインクで形成される画像ドットで代替表現でき、ライトマゼンタのインクで形成される画像ドットは、マゼンタ等のインクで形成される画像ドットで代替表現できる。よって、この場合、画像データ変更部55は、ライトシアンのインクの吐出量が所定量M以上である場合に、ライトシアンのインクの吐出量を所定量M未満に削減すると共に、シアン等のインクの吐出量を増加するように画像データを変更し、ライトマゼンタのインクの吐出量が所定量M以上である場合に、ライトマゼンタのインクの吐出量を所定量M未満に削減すると共に、マゼンタ等のインクの吐出量を増加するように画像データを変更してもよい。
さらに、上述の実施の形態では、搬送方向に関して処理液ヘッド1bの下流側において、搬送方向上流側からブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出する記録ヘッド1aが順番に並んでいる場合について説明したが、記録ヘッド1aの配置はこれには限定されない。すなわち、例えば、搬送方向上流側からシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックのインクを吐出する記録ヘッド1aが順番に並んでいてもよい。
また、上述の実施形態では、画像データ変更部55は、ブラックのインクの吐出量が所定量M未満である単位領域について、その単位領域にシアン、マゼンタ、及びイエローのインクを吐出可能な各記録ヘッド1aの複数の吐出口108に、その単位領域にインクを吐出可能となった時点でのインクが最後に吐出されてからの経過時間が所定長さL以上となる吐出口108がある場合に、画像データの変更を行う場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、画像データ変更部55は、ブラックのインクの吐出量が所定量M以上である単位領域についてのみ画像データの変更を行ってもよい。
また、上述の実施形態では、画像データ変更部55が、ブラックのインクの削減量が多いほど、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの増加量が大きくなるようにする場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、ブラックのインクの削減量に拘わらず、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの増加量は一定であってもよい。
加えて、上述の実施形態では、用紙P上に区画される全ての単位領域に小滴の処理液が吐出される場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、例えば、用紙P上に区画される全ての単位領域のうち、インクが吐出される単位領域のみに、各単位領域に吐出されるインクの量に応じた量の処理液が吐出されるようにしてもよい。この場合、所定量Mは、単位領域ごとに定められる。すなわち、所定量Mは、単位領域に吐出される処理液の量が多いほど小さく定められる。
本発明は、インク以外の液体を吐出する液体吐出装置にも適用可能である。さらに、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機などにも適用可能である。また、ヘッド制御部が処理液ヘッドのアクチュエータユニットや各記録ヘッドのアクチュエータユニットを駆動するのではなく、処理液ヘッド及び各記録ヘッドの発熱素子を駆動することヘッドから処理液やインクを吐出することとしてもよい。また、インクへの処理液の作用としては、インクと処理液が混ざることで化学反応して、インク中の成分(顔料や染料)を凝集又は析出することも含まれる。また、化学反応することなしインク中の成分(顔料や染料)を凝集又は析出することも含まれる。また、一般的に顔料インクに対しては顔料色素を凝集させる処理液が使用され、染料インクに対しては染料色素を析出させる処理液が使用されるのは上述の通りであるが、凝集および析出の両方の作用を有してもよい。
1a 記録ヘッド(第1液体吐出ヘッド)
1b 処理液ヘッド(第2液体吐出ヘッド)
16 搬送機構
51a 画像記録制御部(画像記録制御手段)
51b プレコート制御部(第2液体吐出制御手段)
52 画像データ記憶部(画像データ記憶手段)
54 経過時間算出部(経過時間算出手段)
55 画像データ変更部(変更手段)
56 搬送制御部

Claims (7)

  1. 記録媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、
    記録媒体に画像を形成する互いに色の異なる複数色の第1液体を吐出する複数の第1液体吐出ヘッドと、
    前記搬送方向に関して前記複数の第1液体吐出ヘッドよりも上流側に位置しており且つ前記第1液体に作用して前記第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を吐出する第2液体吐出ヘッドと、
    画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
    記録媒体に前記第1液体が吐出されて画像ドットが形成されるように、前記画像データ記憶手段に記憶された前記吐出データに基づいて前記複数の第1液体吐出ヘッドを制御する画像記録制御手段と、
    前記画像ドットが形成される記録媒体上の単位領域に、前記第2液体が吐出されるように、前記第2液体吐出ヘッドを制御する第2液体吐出制御手段と、
    前記複数の第1液体ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量を変更するよう前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを変更する変更手段とを備えており、
    前記複数の第1液体吐出ヘッドは、前記複数色の第1液体のうち特定色の第1液体を吐出する特定第1液体吐出ヘッドと、前記特定色の第1液体が吐出されて形成される画像ドットを代替表現できるものであって、前記複数色の第1液体のうち前記特定色の第1液体を除いた残りから選ばれた第1液体を吐出する複数の代替第1液体吐出ヘッドとを含んでおり、
    前記変更手段は、各前記単位領域について、前記特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量が所定量以上である場合に、当該特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量を前記所定量未満に削減するとともに、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量を増加するように前記画像データを変更することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記特定第1液体吐出ヘッドが、前記搬送方向に関し前記複数の代替第1液体吐出ヘッドより上流側に設けられていることを特徴と請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記特定第1液体吐出ヘッドが、前記搬送方向に関し第2液体吐出ヘッドに隣接する下流側に設けられていることを特徴と請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記特定色がブラックであり、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドからそれぞれ吐出される前記第1液体によりコンポジットブラックの画像ドットが代替表現できることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記複数の第1液体吐出ヘッドは、記録媒体の搬送方向に直交する直交方向に関して配列されており且つ前記第1液体を吐出する複数の吐出口を有し、
    前記複数の代替第1液体吐出ヘッドの前記吐出口について、当該吐出口から前記第1液体が最後に吐出されてからの経過時間を算出する経過時間算出手段をさらに備えており、
    前記変更手段は、各前記単位領域について、前記特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量が前記所定値未満でゼロを超えており、且つ当該単位領域に前記第1液体を吐出可能な前記複数の代替第1液体吐出ヘッドの前記複数の吐出口のうち、当該単位領域に前記第1液体を吐出可能となった時点での前記経過時間算出手段によって算出される前記経過時間が所定長さ以上である少なくとも1つの前記複数の吐出口が存在する場合に、
    前記特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量を削減するとともに、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量を増加するように前記画像データを変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記変更手段は、前記削減する量が増加するに連れて、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量が増加するように前記吐出データを変更することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 記録媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、記録媒体に画像を形成する互いに色の異なる複数色の第1液体を吐出する複数の第1液体吐出ヘッドと、前記搬送方向に関して前記複数の第1液体吐出ヘッドよりも上流側に位置しており且つ前記第1液体に作用して前記第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を吐出する第2液体吐出ヘッドとを備えており、前記複数の第1液体吐出ヘッドが、前記複数色の第1液体のうち特定色の第1液体を吐出する特定第1液体吐出ヘッドと、前記特定色の第1液体が吐出されて形成される画像ドットを代替表現できるものであって、前記複数色の第1液体のうち前記特定色の第1液体を除いた残りから選ばれた第1液体を吐出する複数の代替第1液体吐出ヘッドとを含んでいる液体吐出装置の制御プログラムであって、
    画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
    記録媒体に前記第1液体が吐出されて画像ドットが形成されるように、前記画像データ記憶手段に記憶された前記吐出データに基づいて前記複数の第1液体吐出ヘッドを制御する画像記録制御手段と、
    前記画像ドットが形成される記録媒体上の単位領域に、前記第2液体が吐出されるように、前記第2液体吐出ヘッドを制御する第2液体吐出制御手段と、
    前記複数の第1液体ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量を変更するよう前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを変更する変更手段としてコンピュータを機能させ、
    前記変更手段は、各前記単位領域について、前記特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量が所定量以上である場合に、当該特定第1液体吐出ヘッドに係る前記第1液体の吐出量を前記所定量未満に削減するとともに、前記複数の代替第1液体吐出ヘッドから吐出される前記第1液体の吐出量を増加するように前記画像データを変更することを特徴とする制御プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014177059A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Seiko Epson Corp 印刷制御装置、印刷装置の制御方法および印刷システム

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