JP5521972B2 - 記録装置 - Google Patents

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本発明は、異なる液体を吐出する2種類の吐出ヘッドが設けられた記録装置に関する。
特許文献1には、インクを不溶化する処理液を吐出するヘッドとインクを吐出するヘッドとの2種類のヘッドを設けることが開示されている。特許文献1によると、インク用のヘッドは処理液用のヘッドと比べて用紙からの距離が小さくなるように配置される。
特開2002−154195号公報
特許文献1の場合、インク用のヘッドは処理液用のヘッドと比べて用紙からの距離が小さい。このため、処理液もインクも水系の場合、処理液の吐出量によっては処理液用のヘッドよりもインク用のヘッド付近において用紙の詰まりが発生しやすく、処理液用のヘッドから吐出された処理液が付着した用紙がインク用のヘッドにおいて詰まるおそれがある。この場合、用紙に付着していた処理液がインク用のヘッドに転写され、処理液が吐出口内のインクを不溶化させ、吐出口を詰まらせるおそれがある。
本発明の目的は、吐出口の詰まりが生じにくい記録装置を提供することにある。
本発明の記録装置は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送された記録媒体に第1液体を吐出する第1吐出ヘッドと、前記記録媒体の搬送方向において前記第1吐出ヘッドの下流側に、前記搬送方向に沿って配列され、前記第1液体によって凝集又は析出する成分を含有する第2液体を前記記録媒体に吐出する複数の第2吐出ヘッドとを備えており、前記第1吐出ヘッドにおける前記第1液体を吐出する第1吐出面が、前記第2吐出ヘッドにおける前記第2液体を吐出する第2吐出面よりも、前記搬送手段によって搬送される記録媒体に近い位置に配置されており、前記搬送方向に関して前記第1吐出ヘッドから離隔するほど、前記第2吐出面と記録媒体との離隔距離が大きいまた、別の観点では、本発明の記録装置は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送された記録媒体に第1液体を吐出する第1吐出ヘッドと、前記記録媒体の搬送方向において前記第1吐出ヘッドの下流側に配置され、前記第1液体によって凝集又は析出する成分を含有する第2液体を前記記録媒体に吐出する第2吐出ヘッドと、搬送される前記記録媒体と前記搬送方向に関して前記第1吐出面より上流側で当接して、当該記録媒体を前記第1吐出面へと案内する第1案内面を有する第1案内部材と、搬送される前記記録媒体と前記搬送方向に関して前記第2吐出面より上流側で当接して、当該記録媒体を前記第2吐出面へと案内する第2案内面を有する第2案内部材とを備えており、前記第1吐出ヘッドにおける前記第1液体を吐出する第1吐出面が、前記第2吐出ヘッドにおける前記第2液体を吐出する第2吐出面よりも、前記搬送手段によって搬送される記録媒体に近い位置に配置されており、前記搬送方向に関して、前記第1吐出面から最も離隔した前記第1案内面の端縁が、前記第2吐出面から最も離隔した前記第2案内面の端縁よりも、搬送される前記記録媒体に近接して配置されている。
第1吐出面と記録媒体との間の距離が第2吐出面と記録媒体との間の距離より小さくなるようにこれらのヘッドが配置されている。したがって、第2吐出ヘッド付近の方が第1吐出ヘッド付近よりも記録媒体が詰まりにくいため、第1液体が記録媒体を介して第2液体と混ざることがない。これにより、第1液体が第2吐出ヘッドの吐出口を詰まらせることが少なくなる。
本発明の一実施の形態である第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの内部構成を概略的に示す模式図である。 図1のインクジェットヘッド周辺の拡大図である。 図3(a)はヘッドの斜視図であり、図3(b)は主走査方向に直交する方向に沿ったヘッドの断面図である。 本発明の別の実施の形態である第2の実施形態に係るインクジェットヘッド周辺の拡大図である。 変形例に係るインクジェットヘッド周辺の拡大図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の好適な実施の形態である第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1を参照し、本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタ1の全体構成について説明する。インクジェットプリンタ1は、画質を向上させるためのプレコート液(第1液体)を吐出するプレコートヘッド2(第1吐出ヘッド)と、インク(第2液体)を吐出するインクジェットヘッド3(第2吐出ヘッド)とを有している。ヘッド2及び3は、いずれも一方向(図1の紙面に直交する方向)に沿って長尺なラインヘッドであり、その長手方向を主走査方向として、インクジェットプリンタ1に組み込まれている。プリンタ1は、ライン式のカラーインクジェットプリンタである。
プレコート液用成分としては、顔料インクに対しては顔料色素を凝集させるものが使用され、染料インクに対しては染料色素を析出させるものが使用される。プレコート液は、水を主溶媒とし、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドポリマー、ジアリルメチルアンモニウム塩ポリマー等のカチオン系高分子に加え、マグネシウム塩、カルシウム塩等の多価金属塩を適宜に選択して調整される。かかるプレコート液があらかじめ塗布された用紙Pの領域にインクが着弾すると、多価金属塩等がインクの着色剤である染料又は顔料に作用して、不溶性又は難溶性の金属複合体等が形成(凝集又は析出)される。その結果、付着したインクの用紙P内への浸透度が低下し、インクを用紙P上に定着させやすくなる。なお、本実施の形態では、画像形成に顔料インクが用いられる。
プリンタ1は、直方体形状の筐体501aを有している。筐体501aの天板上部には、排紙部531が設けられている。筐体501aの内部空間は、上から順に空間A,B,Cに区分できる。空間A,Bは、排紙部531に連なる用紙搬送経路が形成された空間である。空間Aでは、用紙Pの搬送と用紙Pへの画像形成が行われる。空間Bでは、給紙に係る動作が行われる。空間Cには、画像形成用の液体を貯留するタンク51、52が収容されている。タンク51にはプレコート液が貯留され、タンク52にはインクが貯留されている。
空間Aには、1つのヘッド2、4つのヘッド3、用紙Pを搬送する搬送ユニット20(搬送手段)、用紙Pをガイドするガイド部等が配置されている。空間Aの上部には、プリンタ1各部の動作を制御してプリンタ1全体の動作を司るコントローラ501が配置されている。
ヘッド2、3は、それぞれ略直方体形状を有している。用紙搬送方向に沿って再上流には、1つのヘッド2、その下流側には4つのヘッド3が順番に所定ピッチで配置されている。ヘッド2、3は、ヘッドフレーム503を介して筐体501aに支持されている。ヘッド2、3には、図示しないインクチューブを通じて、タンク51及びタンク52から、プレコート液、マゼンタインク、シアンインク、イエローインク及びブラックインクがそれぞれ供給される。
プレコート液用のヘッド2の下面は、平坦な吐出面2a(第1吐出面)であって、液滴を吐出する複数の吐出口が開口している。ヘッド2の内部には、プレコート液を吐出口へと導く液体流路が形成されている。インク用のヘッド3は、ヘッド2と同様の構造を有し、吐出面3a(第2吐出面)には複数の吐出口が開口し、内部には液体流路が形成されている。4つのヘッド3は、それぞれマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインク滴を吐出する。吐出面2a及び3aは互いに平行に配置されている。
搬送ユニット20は、6つの搬送ローラ対21および5つのプラテン22を有している。プラテン22は、上面22aが平坦な平板部材であって、ヘッド2、3毎に配置されている。各プラテン22は、吐出面2a、3aに対して画像形成に適した間隔で対向し、上面22aは吐出面2a、3aと平行である。6つの搬送ローラ対21は、ヘッド2、3の並びの両側を含めて、各ヘッド2、3間に配置されている。搬送ローラ対21は、用紙Pを挟んで回転し、これを下流側へと繰り出す。搬送ローラ対21の一方は駆動ローラで、駆動モータ(不図示)と連結している。この駆動モータの作動は、コントローラ501によって制御される。駆動モータが作動して搬送ローラ対21が回転すると、上流側ガイド部(後述)から供給された用紙Pは、各プラテン22に順に支えられながら下流側へと送り出される。これにより、用紙Pは、下流側ガイド部(後述)へと送り出される。
ガイド部は、搬送ユニット20を挟んで両側に配置されている。上流側ガイド部は、2つのガイド527a,527b及び一対の送りローラ526を有する。当該ガイド部は、給紙ユニット501b(後述)と搬送ユニット20とを繋ぐ。下流側ガイド部は、2つのガイド529a,529b及び二対の送りローラ528を有する。当該ガイド部は、搬送ユニット20と排紙部531とを繋ぐ。
用紙搬送方向に関して各ヘッド2、3の前後には、用紙センサ31が設置されている。用紙センサ31のそれぞれは、その直下を用紙Pが横切るか否かの検出をする。検出結果は、コントローラ501に送信される。用紙センサ31の検出結果は、その検出位置における用紙Pの突入または通過の有無を意味し、コントローラ501は、これを受けて、プリンタ1の画像形成領域を用紙Pが滞りなく通過できたか否かを判定する。例えば、最上流の用紙センサ31が用紙Pの突入を検出したにも関わらず、ヘッド2とヘッド3との間の用紙センサ31が用紙Pの突入を検出しない場合、コントローラ501はヘッド2の周辺で用紙Pが詰まったと判定する。このとき、コントローラ501は印刷処理等を中断して、用紙Pが詰まったことを音声やディスプレイ等でユーザに報知する。ここで、用紙センサ31からの用紙突入に係わる検出信号は、直ぐ下流のヘッド2、3に対する液滴吐出に係わるタイミング信号として用いても良い。
空間Bには、給紙ユニット501bが配置されている。給紙ユニット501bは、給紙トレイ523及び給紙ローラ525を有し、給紙トレイ523が筐体501aに対して着脱可能である。給紙トレイ523は、上方に開口する箱であり、複数の用紙Pを収納可能である。給紙ローラ525は、コントローラ501による制御の下、給紙トレイ523の最も上方にある用紙Pを送り出し、上流側ガイド部に供給する。
空間A,Bには、上述のように、給紙ユニット501bから搬送ユニット20を介して排紙部531に至る、用紙搬送経路が形成されている。記録指令に基づいて、コントローラ501は、給紙トレイ523から用紙Pを送り出す。用紙Pは、上流側ガイド部を介して搬送ユニット20に送られる。用紙Pがヘッド2の真下を副走査方向(用紙搬送方向)に沿って通過する際、ヘッド2からプレコート液滴が吐出される。下流側の各ヘッド3からは、順にインク滴が吐出され、用紙P上に所望のカラー画像が形成される。このとき、先に用紙Pに着弾するプレコート液滴の着弾位置は、次に着弾するインク滴の着弾位置と一致するように調整されている。これにより、用紙Pにインク滴が着弾した際、先に着弾したプレコート液滴によって顔料の凝集が生じる。その結果、次に着弾したインク滴が用紙Pに浸透しにくくなり、用紙P上に形成される画像の品質が向上する。その後。用紙Pは、下流側ガイド部により上方に送られ、開口部530から排紙部531に排紙される。
ここで、副走査方向とは、用紙搬送方向と平行な方向であり、主走査方向とは、副走査方向に直交する方向であって水平面に沿った方向である。
空間Cには、タンクユニット50が筐体501aに対して着脱可能に配置されている。タンクユニット50は、トレイ53、1つのプレコート液タンク51及び4つのインクタンク52を有している。トレイ53内には、各タンク51、52が副走査方向に並設されている。
ヘッド2、3の構成及び配置について図2及び図3を参照しつつより詳細に説明する。プレコート液用のヘッド2は、用紙搬送方向上流側の側面2bの下端部に、ガイド部12(第1案内部材)が固定されている。ガイド部12は、下端部から上流側に突出した突出部材で、用紙Pと対向する下面にはガイド面12c(第1案内面)が形成されている。ガイド部12は、図3(a)に示すように、ほぼ側面2b全体に亘って延びている。ガイド面12cは、図3(b)に示すように、その上流端(端縁12a)から下流端(端縁12b)に向かって下方に傾斜した平坦面であって、吐出面2aとなす鋭角の角度θ1が0°<θ1≦45°である。このうち、端縁12bは、プラテン22の上面22aから吐出面2aと同じ高さにある。搬送中に用紙Pがガイド面12cに当接すると、用紙Pは吐出面2aの下方へと導かれる。
用紙搬送方向に上流から搬送されてきた用紙Pに反りが生じているなどの場合には、用紙Pの先端部分がプラテン22から浮き上がるおそれがある。このとき、ガイド部12がないと、浮き上がった用紙Pの先端部分がヘッド2の側面2bの下端部に引っ掛かり、用紙Pがヘッド2とプラテン22との間に詰まってしまうおそれがある。しかし、ガイド部12があると、用紙Pの先端部分がガイド面12cに当接しつつ搬送されることにより、ヘッド2の下端部に引っ掛かることなく、吐出面2aとプラテン22の間隙へと案内される。なお、ガイド面12cのガイド角θ1が45°より小さいのは、この角度よりもガイド角が大きいと、用紙Pの先端が吐出面2aに向かって円滑に案内されず、逆に用紙Pが詰まりやすくなってしまうおそれがあるためである。
インク用のヘッド3は、ヘッド2と同様に、ガイド面13c(第2案内面)を持つガイド部13(第2案内部材)が、上流側側面3bの下端部に固定されている。平坦なガイド面13cは、図3(b)に示すように、吐出面3aとなす鋭角の角度θ2が0°<θ2≦45°である。ガイド面13cの下流端(端縁13b)は、プラテン22の上面22aから吐出面3aと同じ高さにある。本発明では、ガイド角(各鋭角の角度)同士に、θ2>θ1の大小関係がある点に特徴がある。
このガイド部13により、用紙Pの先端部分が浮き上がっている場合にも、ガイド部13のガイド面13cに当接しつつ搬送されることにより、用紙Pの先端部分がヘッド3の下端部に引っ掛かることなく、吐出面3aとプラテン22の間隙へと案内される。なお、ガイド面13cのガイド角θ2が45°より小さい理由はθ1に関する上述の理由と同様である。
ところで、ヘッド2から用紙Pへとプレコート液滴が吐出された後、その用紙Pがヘッド3の近傍において詰まると、用紙Pに付着したプレコート液がヘッド3へと転写されるおそれがある。プレコート液は、前述のように、インク中の顔料を凝集する作用がある。ヘッド3にプレコート液が付着すると、吐出面3a上や吐出口内のインクには、顔料の凝集物が生じることになり、最悪の場合には吐出口を詰まらせるおそれがある。
そこで、上記の問題に対処するため、本実施形態のヘッド2、3は、互いに以下の配置関係となるように構成されている。上述のガイド角同士の大小関係(θ2>θ1)に加え、吐出面2a、3aのプラテン22からの高さにも大小関係が与えられている。図2に示すように、吐出面3aと上面22aとの間隔H2は、吐出面2aと上面22aとの間隔H1よりΔhだけ大きい。各吐出面3aは、上面22aからの距離が互いに同じになるように配置されている。ある実施例によると、H2が約1.5mm、Δhが約0.5mmである。さらに、ガイド部12及び13において、図3(b)に示すように、端縁13aが端縁12aより高い位置に配置されている。
用紙Pの詰まりは、吐出面との間の離隔距離が大きいほど生じにくくなる。本実施の形態では、ヘッド3の近傍の方が、ヘッド2の近傍より用紙Pが詰まりにくい。したがって、用紙Pがヘッド2を滞りなく通過した場合は、その用紙Pがヘッド3をも滞りなく通過する蓋然性が高い。また、用紙P先端部分の折れ曲がりやカールにより用紙Pが詰まりやすい状況になっている場合には、仮にその用紙Pを直接ヘッド3へと搬送した場合に詰まる状況であるとしても、プラテン22との離隔距離の小さいヘッド2において先に詰まりが生じるため、ヘッド3まで用紙Pが到達しにくい。したがって、本実施形態によると、ヘッド2を通過しようとする用紙Pは、ヘッド3に達する前に詰まるか、ヘッド3をも滞りなく通過しやすい構成となっており、ヘッド3で詰まりにくい。よって、用紙Pに付着したプレコート液によってヘッド3の吐出口が詰まることも、少なくなる。
また、本実施形態においては、ガイド部12及び13も、後者が前者より用紙Pの詰まりが生じにくくなるように構成されている。つまり、ガイド部13の端縁13aがガイド部12の端縁12aより高い位置に配置されており、且つ、ガイド角θ2がガイド角θ1より大きくなっている。これらにより、用紙Pの先端部分が変形している場合に、ガイド面12cと比べてガイド面13cの方が、プラテン22からより高い位置で用紙Pの先端部分に当接しやすい。つまり、ガイド面13cの方が、ガイド面12cより用紙Pの浮き上がりへの高い対応能力を持つ。したがって、ガイド部12が設けられているヘッド2を用紙Pが滞りなく通過した場合は、浮き上がりへの対応能力の高いガイド部13が設けられたヘッド3をも、用紙Pが滞りなく通過する蓋然性が高い。これにより、用紙Pに付着したプレコート液によってヘッド3の吐出口が詰まることも少なくなる。
また、本実施形態においては、いずれのヘッド3も、吐出面3aとプラテン22の上面22aとの距離が互いに同じであり、且つ、ガイド部13のガイド角θ2の大きさも同じである。このため、いずれのヘッド3においても、ヘッド2を通過した用紙Pは、滞りなくヘッド3を通過する蓋然性が同程度に高い。
また、本実施形態においては、ヘッド2の吐出面2aとプラテン22の上面22aとの距離が、その他のいずれのヘッドの吐出面と上面22aとの距離よりも小さい。ヘッド2で生じたミスト状液滴が用紙P上に付着しやすい構成である。これにより、ヘッド2から吐出されるプレコート液のミスト状微粒子の漂流が抑制されている。プレコート液のミストは、装置内の様々な部分において、インク中の成分を凝集又は析出させて問題となることが多い。本実施形態では、このようなプレコート液のミストが発生しにくいため、インク成分の凝集又は析出に起因する装置内の種々の問題が回避される。なお、ヘッド2とヘッド3の間にある搬送ローラ対21の存在もプレコート液のミストが漂流したり、ヘッド3の吐出面3aへと付着したりするのを抑制するのに寄与している。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態において第1の実施形態と異なるのは、図4に示すように、搬送ユニット20の代わりに搬送ユニット120が用いられている点のみである。以下においては第1の実施形態との相違点について主に説明し、共通点についての説明は適宜省略する。また、第1の実施形態と同じ符号は同じ構成を示している。
第2の実施形態の搬送ユニット120では、搬送方向に長尺な2つのプラテン23、24に加え、1つの搬送ローラ対21と5つの搬送用拍車ローラ121とが共用されている。プラテン23は、上面23aが平坦な平板部材であって、ヘッド2に対向配置されている。プラテン23は、吐出面2aに対して画像形成に適した間隔で対向し、上面23aは吐出面2aと平行である。プラテン24も、プラテン23と同様に配置され、上面24aが平坦な平板部材である。プラテン24は、4つのヘッド3に対向配置されている。搬送ローラ対21は、2つのプラテン23、24間に配置されている。拍車ローラ121は、用紙Pに当接し、複数の突起121aを備える。拍車ローラ121は、ヘッド2の上流側および各ヘッド3の下流側に配置されている。搬送ローラ対21は、用紙Pを挟んで回転し、これを下流側(ヘッド3側)へと繰り出す。拍車ローラ121は、各プラテン23、24との間に用紙Pをはさんで、これを下流側へと移送する。駆動モータ(不図示)が作動して搬送ローラ対21と拍車ローラ121が回転すると、上流側ガイド部(後述)から供給された用紙Pは、各プラテン23、24に順に支えられながら下流側へと送り出される。ここで、搬送ローラ対21は、用紙搬送機能に加え、用紙Pに付着したプレコート液を押し広げる機能を有する。これは、ヘッド3によって形成される画像の画質向上に寄与する。
第2の実施形態のように、用紙を搬送する手段として拍車ローラ121を用いる場合、ヘッド2とその隣のヘッド3との間には、拍車が形成されていない滑らかな表面のローラを用いることが好ましい。拍車ローラ121は、用紙Pに突起121aを押し付けることにより、ローラが用紙Pの表面上を滑るのが抑制され、用紙Pを確実に搬送することができる。その反面、用紙Pに接触する接触面が小さくなるため、用紙Pに反りがある場合にこの反りを抑える働きが弱い。一方、搬送ローラ対21は、用紙Pに広い面積で接触するため、反りを抑えつつヘッド3へと用紙Pを送り出すことができる。したがって、ヘッド2とその隣のヘッド3との間に拍車ローラ121ではなく搬送ローラ対21を配置することにより、プレコート液が付着した用紙Pがヘッド3で詰まることを抑制することができる。なお、ヘッド3での用紙Pの詰まりを生じにくくするという観点から、ヘッド2より下流側には一部又は全て、プラテン23とで用紙Pを挟む拍車なしの用紙搬送ローラを配置することとしてもよい。
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、プラテン22〜24の上面22a〜24aと吐出面3aの距離がいずれも等しくなるようにヘッド3が配置されている。しかし、吐出面3aと上面22a〜24aとの距離が、一部又は全てのヘッド3で互いに異なっていてもよい。この場合、いずれの吐出面3aと上面22a〜24aとの距離も、ヘッド2に最も近い吐出面3aと上面22a〜24aとの距離以上であることが好ましい。これにより、用紙Pは、一つ目のヘッド3を滞りなく通過した場合には、残りのヘッド3も滞りなく通過する蓋然性が高くなる。
そして、用紙Pが、全てのヘッド3を滞りなくより確実に通過可能に構成するためには、図5に示すように、用紙搬送方向に関して下流側のヘッド3ほど(ヘッド2から離れたヘッド3ほど)、吐出面3aとプラテンの上面との距離が大きくなるように構成するとよい。図5の例では、1つの長尺なプラテン122が、全てのヘッド2、3と対向配置されている。また、各ヘッド3は、1つ左隣(上流側)のヘッドよりも上面122aからΔhだけ高くなるように、ヘッド3が配置されている。また、ガイド部13のガイド角についても同様であり、各ガイド部13のガイド角がヘッド2に最も近いガイド部13のガイド角以上となるように構成されていてもよいし、下流側にいくに連れてガイド部13のガイド角が大きくなるように構成されていてもよい。このような吐出面と上面との離隔関係は、他の実施例にも適用可能であり、同様の効果が得られる。
またさらに、ガイド部12は、ヘッド2、3の下端部に固定された突出部材であったが、搬送中の用紙Pを吐出面2a、3a側に導くことができれば、その形態は自由である。例えば、ヘッド2、3自体の下面が、傾斜したガイド面および吐出面から構成されていても良い。他のヘッド構成部材、例えば、ヘッドの上半部をカバーするヘッドカバーの下端部にガイド面が形成されていても良い。
ガイド部12は、ヘッド2、3の主走査方向全長に亘る1つの柱状部材であったが、複数の柱状部材から構成されていても良い。このとき、複数の柱状部材は、主走査方向全長における中央部を含め、ほぼ等間隔に配置される。
1 インクジェットプリンタ(プリンタ)
2 プレコートヘッド
2a 吐出面
3 インクジェットヘッド
3a 吐出面
12,13 ガイド部
12c、13c ガイド面
21,121 用紙搬送ローラ
22 プラテン

Claims (5)

  1. 記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送された記録媒体に第1液体を吐出する第1吐出ヘッドと、
    前記記録媒体の搬送方向において前記第1吐出ヘッドの下流側に、前記搬送方向に沿って配列され、前記第1液体によって凝集又は析出する成分を含有する第2液体を前記記録媒体に吐出する複数の第2吐出ヘッドとを備えており、
    前記第1吐出ヘッドにおける前記第1液体を吐出する第1吐出面が、前記第2吐出ヘッドにおける前記第2液体を吐出する第2吐出面よりも、前記搬送手段によって搬送される記録媒体に近い位置に配置されており、
    前記搬送方向に関して前記第1吐出ヘッドから離隔するほど、前記第2吐出面と記録媒体との離隔距離が大きいことを特徴とする記録装置。
  2. 記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送された記録媒体に第1液体を吐出する第1吐出ヘッドと、
    前記記録媒体の搬送方向において前記第1吐出ヘッドの下流側に配置され、前記第1液体によって凝集又は析出する成分を含有する第2液体を前記記録媒体に吐出する第2吐出ヘッドと
    搬送される前記記録媒体と前記搬送方向に関して前記第1吐出面より上流側で当接して、当該記録媒体を前記第1吐出面へと案内する第1案内面を有する第1案内部材と、
    搬送される前記記録媒体と前記搬送方向に関して前記第2吐出面より上流側で当接して、当該記録媒体を前記第2吐出面へと案内する第2案内面を有する第2案内部材とを備えており、
    前記第1吐出ヘッドにおける前記第1液体を吐出する第1吐出面が、前記第2吐出ヘッドにおける前記第2液体を吐出する第2吐出面よりも、前記搬送手段によって搬送される記録媒体に近い位置に配置されており、
    前記搬送方向に関して、前記第1吐出面から最も離隔した前記第1案内面の端縁が、前記第2吐出面から最も離隔した前記第2案内面の端縁よりも、搬送される前記記録媒体に近接して配置されていることを特徴とする記録装置。
  3. 前記第1案内面及び第2案内面がいずれも平坦な面であり、
    前記搬送方向に平行で前記第1吐出面に直交する断面において、前記第1吐出面と前記第1案内面とのなす鋭角が、前記第2吐出面と前記第2案内面とのなす鋭角よりも小さい角度を有することを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  4. 前記第2吐出ヘッド及びこれに対応する前記第2案内部材からなる複数のヘッド組が前記搬送方向に沿って配列されており、
    前記断面に関して、前記ヘッド組のそれぞれにおける前記第2吐出面と前記第2案内面とのなす鋭角の角度が、前記搬送方向に関して前記第1吐出ヘッドから離隔するほど大きいことを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  5. 前記搬送手段が、
    プラテンと、前記搬送方向に関して、前記第1吐出ヘッドよりも上流側において前記記録媒体を前記プラテンに押さえ付ける第1ローラと、前記第1吐出ヘッドと前記第2吐出ヘッドの間において前記記録媒体を従動ローラと共に挟持する第2ローラとを有しており、
    前記第1ローラには記録媒体に当接する突起が形成されており、
    前記第2ローラには前記突起が形成されていないことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の記録装置。
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