JP2007021868A - カード付き積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 筆記可能部が設けられ、印刷のかすれおよび印刷機内での引っ掛かりが防止されたカード付き積層体を提供する。
【解決手段】 本発明のカード付き積層体1は、基材(第1の基材11)と基材の裏面に順次積層された粘着剤層12およびフィルム(透明フィルム13)とを有し、カード形成用シート10aのフィルムに擬似接着された裏面シート20とを備えるものであり、カード形成用シート10aには、基材からフィルムまで達する切断切り目14で輪郭付けられた略矩形状のカード領域30が設けられていると共に、前記基材に前記粘着剤層12が接着していない非接着領域40と、前記基材に前記粘着剤層が接着している接着領域50とを有し、非接着領域40は少なくとも一部がカード領域30内にあり、カード領域30の全ての四辺は、各々、少なくとも一部が接着領域50内にある。
【選択図】 図2

Description

本発明は、会員証や健康保険証などのカードが分離可能に備え付けられているカード付き積層体に関する。
近年、会員証や健康保険証などのカードが分離可能に備えられ、カード以外の領域にカードの送り先や説明などが印刷されたカード付き積層体が広く使用されている。
このようなカード付き積層体としては、例えば、紙基材の裏面に順次積層された粘着剤層およびフィルムとを有するカード形成用シートと、該カード形成用シートのフィルムに擬似接着された裏面シートとを備えるものが提案されている(特許文献1参照)。このカード付き積層体では、カード形成用シートに、紙基材からフィルムまで達する切断切り目で輪郭付けられた略矩形状のカード領域が設けられている。そして、このカード付き積層体では、前記カード領域を裏面シートから剥離することによりカードが得られる。
上述したように、カード形成用シートの裏側は裏面シートと擬似接着するためにフィルムが備えられている。カードの裏面には、カード使用者が自身の住所や氏名等を筆記するための部分(以下、筆記可能部という。)を設けることが多いが、フィルムは筆記性が低いという問題がある。そこで、特許文献1に記載のカード付き積層体では、フィルムおよび粘着剤層の一部を捲って、紙基材が露出するようにカードを形成している。具体的には、カード形成用シートの紙基材と粘着剤層との間の一部に略矩形状の剥離シートが介在されて、紙基材に粘着剤層が接していない非接着領域が形成され、前記カード領域のいずれか一辺の全部が前記非接着領域内に配置されている。これにより、カード付き積層体から取り出されたカードでは、その一端に非接着領域が設けられるため、カードの一端を捲ることができる。したがって、筆記性に優れた紙基材に筆記可能部を設けることができる。
特開2003−182270号公報
しかしながら、特許文献1に記載のカード付き積層体を印刷するために印刷機に通した際には、印刷がかすれることがあった。また、カード付き積層体が印刷機内で引っ掛かり、それを取り除くために印刷を一旦中断しなければならないことがあった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、筆記可能部が設けられ、印刷のかすれおよび印刷機内での引っ掛かりが防止されたカード付き積層体を提供することを目的とする。
本発明者らが、前記課題を解決するために検討した結果、印刷のかすれおよび印刷機内での引っ掛かりが、剥離シートに接する部分の基材が剥離シート内に位置する切り目から浮き上がるために起こることを見出した。そして、この知見に基づいてさらに検討して以下のカード付き積層体を発明した。
本発明のカード付き積層体は、基材と該基材の裏面に順次積層された粘着剤層およびフィルムとを有するカード形成用シートと、該カード形成用シートのフィルムに擬似接着された裏面シートとを備えるカード付き積層体であって、
前記カード形成用シートには、基材からフィルムまで達する切断切り目で輪郭付けられた略矩形状のカード領域が設けられていると共に、
前記基材に前記粘着剤層が接着していない非接着領域と、前記基材に前記粘着剤層が接着している接着領域とを有し、
前記非接着領域は少なくとも一部が前記カード領域内にあり、
前記カード領域の全ての四辺は、各々、少なくとも一部が前記接着領域内にあることを特徴とする。
本発明のカード付き積層体においては、前記非接着領域では、前記基材と前記粘着剤層との間に略矩形状の剥離シートが介在しており、カード領域内の剥離シートの一方の長辺に沿って、前記フィルムから前記粘着剤層まで達する第1の部分切り目が形成され、該第1の部分切り目から前記剥離シートの他方の長辺までをつなぎ、前記フィルムから前記粘着剤層まで達する2つの第2の部分切り目が形成され、前記フィルムが透明フィルムであってもよい。
本発明のカード付き積層体においては、前記非接着領域は、全部が前記カード領域内にあり、該非接着領域では、前記基材と前記粘着剤層との間に略矩形状の剥離シートが介在しており、該剥離シートの全ての四辺に沿って、フィルムから粘着剤層まで達する部分切り目が形成されていてもよい。
本発明のカード付き積層体においては、前記非接着領域は、全部が前記カード領域内にあり、該非接着領域では、前記基材の一部に前記フィルムおよび前記粘着剤層が積層されていない欠失部が設けられていてもよい。
本発明のカード付き積層体においては、前記非接着領域は、全部が前記カード領域内にあり、該非接着領域では、前記基材の一部に前記裏面シートと前記カード形成用シートの粘着剤層およびフィルムとが積層されていない欠失部が設けられていてもよい。
本発明のカード付き積層体は、筆記可能部が設けられ、印刷のかすれおよび印刷機内での引っかかりが防止されている。
(第1の実施形態)
本発明のカード付き積層体の第1の実施形態について説明する。
図1および図2に、第1の実施形態のカード付き積層体を示す。このカード付き積層体1は、第1の基材11と第1の基材11の裏面に順次積層された粘着剤層12および透明フィルム13とを有するカード形成用シート10aと、カード形成用シート10aの透明フィルム13に擬似接着された裏面シート20とを備えるものである。
[カード形成用シート]
カード形成用シート10aには、第1の基材11から透明フィルム13まで達する切断切り目14で輪郭付けられた略矩形状のカード領域30が設けられている。
また、カード形成用シート10aでは、第1の基材11と粘着剤層12との間に、両端部15a,15aがカード領域30の短辺より外側に位置し、中央部(残部)15bがカード領域30内に位置する矩形状の剥離シート15が介在している。その際、剥離シート15の剥離面は粘着剤層12に接している。このように剥離シート15が介在した領域は、第1の基材11と粘着剤層12とが接着していない非接着領域40になっている。なお、非接着領域40以外の領域は、第1の基材11と粘着剤層12とが接着している接着領域50である。また、カード領域30の各長辺31,32の全部および各短辺33,34の一部が、それぞれ、接着領域50内に配置されている。
本実施形態のカード形成用シート10aでは、上記のように、カード領域30と非接着領域40とが設けられているため、カード領域30の周縁における長辺31,32の近傍部の全部および短辺33,34の近傍部の一部において、第1の基材11が粘着剤層12に接着されている。
さらに、カード形成用シート10aには、カード領域30内の剥離シート15の一方の長辺15cに沿って、透明フィルム13から粘着剤層12までに達する第1の部分切り目16が形成されている。また、切断切り目14の短辺(カード領域30の短辺33,34)が、第1の部分切り目16から剥離シート15の他方の長辺15dまでをつなぎ、透明フィルム13から粘着剤層12まで達する第2の部分切り目17になっている。
カード形成用シート10aにおける第1の基材11としては、例えば、紙類、フィルム類等を使用できる。紙類としては、キャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙、クラフト紙、グラシン紙等が挙げられ、フィルム類としては、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル等の各種高分子フィルムが挙げられる。また、蒸着紙、合成紙、布、不織布、金属ホイル等も使用できる。さらに、これらの積層体などを適宜採用することができる。
カード形成用シート10aにおいては、第1の基材11における粘着剤層12と反対側の面に印刷が施されていてもよい。印刷の内容としては、例えば、カード付き積層体1を郵送する場合にはカードの送り先11aなどが挙げられる。また、カードの説明などであってもよい。
第1の基材11の厚さは50〜500μmであることが好ましい。
粘着剤層12の成分としては、例えば、ゴム系、アクリル系、ウレタン系、ビニルエーテル系等の任意の粘着剤を使用できる。これらの中でも、耐候性、透明性等に優れ、広範な用途に使用できることから、アクリル系粘着剤が好ましく、アクリル系粘着剤としては、エマルジョン型、溶剤型、ホットメルト型等があり、本発明においては、いずれの型のものも使用できる。これらの中でも、安全面、品質面、コスト面からエマルジョン型アクリル系粘着剤が好ましい。
さらに、粘着剤層12は、必要に応じて他の任意成分を含有してもよい。他の任意成分としては、タッキファイヤー、粘着性微球体、増粘剤、pH調整剤、消泡剤、防腐防黴剤、顔料、無機充填剤、安定剤、濡れ剤、湿潤剤等が挙げられる。タッキファイヤーとしては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、水添石油樹脂、スチレン系樹脂、アルキルフェノール樹脂等が挙げられる。
粘着剤層12の厚さは10〜100μmであることが好ましい。
透明フィルム13としては、該透明フィルム13を介して透視可能な透明性を有し、擬似接着層22に擬似接着できるものであれば特に限定はない。透明フィルム13の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PE)等の透明樹脂フィルムなどが挙げられる。
透明フィルム13の厚さは15〜200μmであることが好ましい。
剥離シート15としては、例えば、周知の剥離シートが使用される。周知の剥離シートとしては、例えば、キャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙、クラフト紙、グラシン紙等の紙の表面に、必要に応じて目止め層を形成した上で、シリコーン系等の剥離剤を塗布した剥離シートなどが挙げられる。
剥離シート15の厚さは20〜300μmであることが好ましい。
[裏面シート]
本実施形態における裏面シート20は、第2の基材21上に擬似接着層22が形成されたものである。
裏面シート20を構成する第2の基材21としては、カード形成用シート10aの第1の基材11と同じものを使用できる。また、第2の基材21として、第1の基材11に使用できる周知の剥離シートを使用することもできる。
第2の基材21の厚さは30〜200μmであることが好ましい。
擬似接着層22を構成する成分としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィンや、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステルなどの軟質熱可塑性樹脂が挙げられる。本実施形態では、この擬似接着層22に、カード形成用シート10aの透明フィルム13が擬似接着されている。
擬似接着層22の厚さは10〜50μmであることが好ましい。
[カード付き積層体の製造方法]
カード付き積層体1を製造するためには、例えば、まず、打ち抜き加工されていない剥離シートの剥離面上に粘着剤を塗布して粘着剤層12を形成し、その粘着剤層12上に透明フィルム13を貼り合わせて粘着シートを得る。次いで、この粘着シートにおける打ち抜き加工されていない剥離シートを、略矩形状の輪郭に打ち抜き、略矩形状の剥離シート15を残しつつその他の部分を粘着剤層12から剥離する。これにより、粘着剤層12の一部を露出させた後、露出した粘着剤層12に第1の基材11を貼り合わせ、第1の基材11と粘着剤層12との間に剥離シート15を介在させて、非接着領域40と接着領域50とが設けられたカード形成用シート10aを得る。次いで、剥離シート15の一方の長辺15cに沿って、透明フィルム13から粘着剤層12までを切断して第1の部分切り目16を形成する。
次に、第2の基材21上に、溶融した軟質熱可塑性樹脂を積層して擬似接着層22を形成し、その擬似接着層22が冷却固化する前に、カード形成用シート10aの透明フィルム13を貼り合わせた後、擬似接着層22を冷却固化して擬似接着層22と透明フィルム13とを擬似接着する。そして、剥離シート15の両端部15a,15aがカード領域30の短辺より外側に位置し、中央部15bがカード領域30内に位置するように、第1の基材11から透明フィルム13まで達する切断切り目14を形成して略矩形状のカード領域30を輪郭付ける。このようにして、カード領域30を設けてカード付き積層体1を得る。
[使用方法]
カード付き積層体1を使用する際には、まず、印刷機によって印刷する。ここで、カード付き積層体1では、上述したように、カード領域30の長辺31,32の近傍部の全部および短辺33,34の近傍部の一部において、第1の基材11が粘着剤層12に接着されている。このような状態でカード付き積層体1を印刷しても、剥離シート15に接する部分の第1の基材11が切断切り目14から浮き上がりにくいから、印刷のかすれおよび印刷機内での引っかかりを防止できる。
印刷機により印刷した後には、カード付き積層体1をカード使用者に送付する。そして、カード付き積層体1を受け取ったカード使用者等が、カード付き積層体1の擬似接着層22からカード領域30を剥離することによりカードを得る。
その後、カード付き積層体1から得たカードの裏面に住所や氏名等を筆記する。ここで、本実施形態におけるカードにおいては、上記のように、剥離シート15によって第1の基材11と粘着剤層12とが接着していない非接着領域40が設けられ、第1の部分切り目16および第2の部分切り目17(切断切り目14)が形成されているため、カード領域30内の非接着領域40の剥離シート15と粘着剤層12と透明フィルム13とを捲ることができる(図3参照。なお、図3においては、カード30aの裏面が図面上側を向いている。)。
本実施形態のカード30aにおいては、裏面に住所や氏名等を筆記する際に、非接着領域40の剥離シート15と粘着剤層12と透明フィルム13とを捲って第1の基材11の裏面側一部を露出させ、その露出した部分を筆記可能部11bとして住所や氏名等を筆記する。
第1の基材11の筆記可能部11bに筆記後、剥離シート15を粘着剤層12から剥離し、露出した粘着剤層12を第1の基材11に貼着して保護する(図4参照。なお、図4においては、カード30aの裏面が図面上側を向いている。)。
(第2の実施形態)
本発明のカード付き積層体の第2の実施形態について説明する。
図5および図6に、第2の実施形態のカード付き積層体を示す。このカード付き積層体2は、第1の基材11と第1の基材11の裏面に順次積層された粘着剤層12および透明フィルム13とを有するカード形成用シート10bと、カード形成用シート10bの透明フィルム13に擬似接着された裏面シート20とを備えるものである。
また、カード付き積層体2におけるカード形成用シート10bには、第1の基材11から透明フィルム13まで達する切断切り目14で輪郭付けられた略矩形状のカード領域30が設けられている。
カード形成用シート10bにおける第1の基材11と粘着剤層12との間には、全部がカード領域30内にある矩形状の剥離シート15が介在しており、剥離シート15が介在した領域が、第1の基材11と粘着剤層12とが接着していない非接着領域40になっている。なお、非接着領域40以外の領域は、第1の基材11と粘着剤層12とが接着している接着領域50である。
また、カード形成用シート10bには、剥離シート15の一方の長辺15cに沿って、透明フィルム13から粘着剤層12までに達する第1の部分切り目16が形成され、長辺15cから長辺15dまでをつなぐ両方の短辺15e,15fに沿って、透明フィルム13から粘着剤層12までに達する第2の部分切り目17が形成されている。
なお、本実施形態において、第1の実施形態と同様の構成は図1および図2と同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態のカード形成用シート10bでは、上記のようにカード領域30と非接着領域40とが設けられているため、カード領域30の長辺31,32および短辺33,34の近傍部の全部において、第1の基材11が粘着剤層12に接着されている。そのため、このカード付き積層体2を印刷する場合にも、剥離シート15に接する部分の第1の基材11が切断切り目14から浮き上がりにくく、印刷のかすれおよび印刷機内での引っ掛かりを防止することができる。
また、本実施形態のカード付き積層体2から得られたカードには、カード領域30内に非接着領域40が設けられている上に、第1の部分切り目16および第2の部分切り目17によって透明フィルム13から粘着剤層12までが切断されているため、非接着領域40の剥離シート15と粘着剤層12と透明フィルム13とを捲ることができる。よって、カードにカード使用者が住所や氏名等を筆記する際には、非接着領域40の剥離シート15と粘着剤層12と透明フィルム13とを捲って第1の基材11の裏面側一部を露出させ、露出した第1の基材11の裏面側一部を筆記可能部11bとして、住所や氏名等を筆記する。
さらに、第1の基材11の筆記可能部11bに筆記後、剥離シート15を粘着剤層12から剥離し、これにより露出した粘着剤層12を第1の基材11に貼着することにより、筆記可能部11bを透明フィルム13で保護する。
(第3の実施形態)
本発明のカード付き積層体の第3の実施形態について説明する。
図7および図8に、第3の実施形態のカード付き積層体を示す。このカード付き積層体3は、第1の基材11と第1の基材11の裏面に順次積層された粘着剤層12および透明フィルム13とを有するカード形成用シート10cと、カード形成用シート10cの透明フィルム13に擬似接着された裏面シート20とを備えるものである。
また、カード付き積層体3におけるカード形成用シート10cには、第1の基材11から透明フィルム13まで達する切断切り目14で輪郭付けられた略矩形状のカード領域30が設けられている。
カード形成用シート10cにおける第1の基材11と粘着剤層12との間には、全部がカード領域30内にある矩形状の剥離シート15が介在しており、剥離シート15が介在した領域が、第1の基材11と粘着剤層12とが接着していない非接着領域40になっている。なお、非接着領域40以外の領域は、第1の基材11と粘着剤層12とが接着している接着領域50である。
また、カード形成用シート10cには、剥離シート15の長辺15c,15dに沿って、透明フィルム13から粘着剤層12までに達する第1の部分切り目16が形成され、短辺15e,15fに沿って、透明フィルム13から粘着剤層12までに達する第2の部分切り目17が形成されている。
なお、本実施形態において、第1の実施形態と同様の構成は図1および図2と同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態のカード付き積層体3では、第2の実施形態と同様の理由から、印刷時に、剥離シート15に接する部分の第1の基材11が切断切り目14から浮き上がりにくく、印刷のかすれおよび印刷機内での引っ掛かりを防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、第1の部分切り目16および第2の部分切り目17が形成され、透明フィルム13および粘着剤層12が切断されているため、非接着領域40の剥離シート15と粘着剤層12透明フィルム13とが分離可能になっている。したがって、カード付き積層体3から得られたカードの裏面に住所や氏名等を筆記する際には、非接着領域40の剥離シート15と粘着剤層12透明フィルム13とをカードから分離し、これにより露出した第1の基材11の裏面側の一部を筆記可能部として、住所や氏名等を筆記する。
(第4の実施形態)
本発明のカード付き積層体の第4の実施形態について説明する。
図9および図10に、第4の実施形態のカード付き積層体を示す。このカード付き積層体4は、第1の基材11と第1の基材11の裏面に順次積層された粘着剤層12および透明フィルム13とを有するカード形成用シート10dと、カード形成用シート10dの透明フィルム13に擬似接着された裏面シート20とを備えるものである。
また、カード付き積層体4におけるカード形成用シート10dには、第1の基材11から透明フィルム13まで達する切断切り目14で輪郭付けられた略矩形状のカード領域30が設けられている。
カード形成用シート10dにおいては、カード領域30内に、第1の基材11の一部に上述した粘着剤層12および透明フィルム13が積層されていない欠失部18aが設けられており、この欠失部18aの領域が非接着領域40になっている。すなわち、非接着領域40では、第1の基材11に上述した粘着剤層12および透明フィルム13が積層されていない。なお、非接着領域40以外の領域は、第1の基材11と粘着剤層12とが接着している接着領域50である。
なお、本実施形態において、第1の実施形態と同様の構成は図1および図2と同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態のカード付き積層体4では、第2の実施形態と同様の理由から、印刷時に、剥離シート15に接する部分の第1の基材11が切断切り目14から浮き上がりにくく、印刷のかすれおよび印刷機内での引っ掛かりを防止することができる。
また、本実施形態では、カード領域30内に、第1の基材11の一部に上述した粘着剤層12および透明フィルム13が積層されていない欠失部18aが設けられているため、カード付き積層体4から得られたカードでは、欠失部18aに応じて第1の基材11の裏面側の一部が露出する。そして、この第1の基材11の露出した部分を筆記可能部にして、住所や氏名等を筆記する。
(第5の実施形態)
本発明のカード付き積層体の第5の実施形態について説明する。
図11および図12に、第5の実施形態のカード付き積層体を示す。このカード付き積層体5は、第1の基材11と第1の基材11の裏面に順次積層された粘着剤層12および透明フィルム13とを有するカード形成用シート10eと、カード形成用シート10eの透明フィルム13に擬似接着された裏面シート20とを備えるものである。
また、カード付き積層体5におけるカード形成用シート10eには、第1の基材11から透明フィルム13まで達する切断切り目14で輪郭付けられた略矩形状のカード領域30が設けられている。
カード形成用シート10eにおいては、カード領域30内に、第1の基材11の一部に上述した粘着剤層12および透明フィルム13と裏面シート20とが積層されていない欠失部18bが形成されており、この欠失部18bの領域が非接着領域40になっている。すなわち、非接着領域40では、第1の基材11に上述した粘着剤層12および透明フィルム13と裏面シート20とが積層されていない。なお、非接着領域40以外の領域は、第1の基材11と粘着剤層12とが接着している接着領域50である。
なお、本実施形態において、第1の実施形態と同様の構成は図1および図2と同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態のカード付き積層体5では、第2の実施形態と同様の理由から、印刷時に、剥離シート15に接する部分の第1の基材11が切断切り目14から浮き上がりにくく、印刷のかすれおよび印刷機内での引っ掛かりを防止することができる。
また、本実施形態では、カード領域30内に、第1の基材11の一部に上述した粘着剤層12および透明フィルム13と裏面シート20とが積層されていない欠失部18bが設けられているため、カード付き積層体5では、欠失部18bに応じて第1の基材11の裏面側の一部が露出する。そして、この第1の基材11の露出した部分を筆記可能部にして、住所や氏名等を筆記する。筆記は、カード付き積層体5からカードを剥離する前であってもよいし、後であってもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した第1〜第5の実施形態では、裏面シート20が第2の基材21上に擬似接着層22が形成されたものであったが、裏面シート20は擬似接着層22を有していなくてもよい。ただし、その場合には、カード形成用シートのフィルムを、擬似接着層を構成する上記軟質熱可塑性樹脂等で形成して、裏面シートとシート形成用シートのフィルムとを擬似接着する。
第3〜第5の実施形態では、フィルムが透明フィルムであったが、不透明のフィルムを用いても構わない。
本発明に係る第1の実施形態のカード付き積層体を示す上面図である。 図1のA−A’断面図である。 図1および図2のカード付き積層体から分離したカードにおいて、剥離シートと粘着剤層と透明フィルムとの一部を捲ったときの状態を示すの断面図である。 図1および図2のカード付き積層体から分離したカードにおいて、粘着剤層から剥離シートを剥離し、粘着剤層を第2の基材に貼着したときの状態を示す断面図である。 本発明に係る第2の実施形態のカード付き積層体を示す上面図である。 図5のB−B’断面図である。 本発明に係る第3の実施形態のカード付き積層体を示す上面図である。 図7のC−C’断面図である。 本発明に係る第4の実施形態のカード付き積層体を示す上面図である。 図9のD−D’断面図である。 本発明に係る第5の実施形態のカード付き積層体を示す上面図である。 図11のE−E’断面図である。
符号の説明
1,2,3,4,5 カード付き積層体
11 第1の基材
10a,10b,10c,10d,10e カード形成用シート
11a 送り先
11b 筆記可能部
12 粘着剤層
13 透明フィルム
14 切断切り目
15 剥離シート
15a 両端部
15b 中央部
15c,15d 長辺
15e,15f 短辺
16 第1の部分切り目
17 第2の部分切り目
18a,18b 欠失部
20 裏面シート
21 第2の基材
22 擬似接着層
30 カード領域
30a カード
31,32 長辺
33,34 短辺
40 非接着領域
50 接着領域

Claims (5)

  1. 基材と該基材の裏面に順次積層された粘着剤層およびフィルムとを有するカード形成用シートと、該カード形成用シートのフィルムに擬似接着された裏面シートとを備えるカード付き積層体であって、
    前記カード形成用シートには、基材からフィルムまで達する切断切り目で輪郭付けられた略矩形状のカード領域が設けられていると共に、
    前記基材に前記粘着剤層が接着していない非接着領域と、前記基材に前記粘着剤層が接着している接着領域とを有し、
    前記非接着領域は少なくとも一部が前記カード領域内にあり、
    前記カード領域の全ての四辺は、各々、少なくとも一部が前記接着領域内にあることを特徴とするカード付き積層体。
  2. 前記非接着領域では、前記基材と前記粘着剤層との間に略矩形状の剥離シートが介在しており、カード領域内の剥離シートの一方の長辺に沿って、前記フィルムから前記粘着剤層まで達する第1の部分切り目が形成され、該第1の部分切り目から前記剥離シートの他方の長辺までをつなぎ、前記フィルムから前記粘着剤層まで達する2つの第2の部分切り目が形成され、
    前記フィルムが透明フィルムである請求項1に記載のカード付き積層体。
  3. 前記非接着領域は、全部が前記カード領域内にあり、
    該非接着領域では、前記基材と前記粘着剤層との間に略矩形状の剥離シートが介在しており、該剥離シートの全ての四辺に沿って、フィルムから粘着剤層まで達する部分切り目が形成されている請求項1に記載のカード付き積層体。
  4. 前記非接着領域は、全部が前記カード領域内にあり、
    該非接着領域では、前記基材に前記フィルムおよび前記粘着剤層が積層されていない請求項1に記載のカード付き積層体。
  5. 前記非接着領域は、全部が前記カード領域内にあり、
    該非接着領域では、前記基材に前記裏面シートと前記カード形成用シートの粘着剤層およびフィルムとが積層されていない請求項1に記載のカード付き積層体。


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