JP2007016923A - フロートバルブの開弁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 1つのシール構造にすることにより、シール性を高め、生産コストを低減するとともに、閉弁後の開弁特性を低下させることのないフロートバルブの開弁構造を提供すること。
【解決手段】 ケースと、該ケース内に形成される空間に上下動自在に設けられるフロート体と、該フロート体の上部に設けられる弁体と、前記ケースの上部開口に形成され前記弁体と当接自在な弁座と、前記フロート体とともに上下動可能な開弁部材とを備え、該開弁部材は前記弁体の開弁時、前記弁体の一部を開弁させるフロートバルブの開弁構造。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、フロートバルブの開弁構造、例えば自動車等の燃料タンク内の燃料蒸発ガスをキャニスタへ流出させてキャニスタの吸着剤に吸着させたり、或いは燃料油面上昇時に燃料タンク内の燃料をキャニスタへ流出することを防止するフロートバルブの開弁構造に関する。
自動車等には、エンジンの燃焼室に供給するための燃料が貯留される燃料タンクが設けられる。この燃料タンクには、タンク内の燃料量の増減に見合う空気が出入りできるように通気系が設けられている。この通気系は、燃料タンクの内部とキャニスタとを連通する系であるが、仮に燃料タンクが満タン以上になると溢れた燃料がキャニスタ側へ送られることになり、溢れた燃料がキャニスタ側へ送られるとキャニスタが濡れて使用不能になるため、燃料タンクの上部に満タン制御弁を設けて燃料が満タンになった時、通気系を遮断してエアー及び燃料がキャニスタ側へ送られないようにしている。
また、燃料タンクには、上記満タン制御弁の他に常時大気に開放し燃料タンク内の圧力変動を調整し、且つ、自動車が傾斜乃至横転した時に閉じる燃料漏れ防止弁が取り付けられている。
上記満タン制御弁および燃料漏れ防止弁は、それぞれ別々に設けられていたが、コストが高騰する等の理由により、両弁の機能を併せ持つフロートバルブがすでに提案されている。
そのフロートバルブを図9に示す。このフロートバルブ1は、ケース2によって形成される内部空間3に弁体4およびフロート体5を収納してなるとともに、その上方には上部開口8aを、その下方には下部開口8bを備え、ケース2は燃料タンク6内に挿入され、ケース2の上方外周壁に水平に形成されるフランジ7を燃料タンク6の上壁面に取り付ける形態で配置される。
フロート体5は、燃料タンク6内の燃料が下部開口8bから内部空間3に侵入すると上動する部材であり、その上面には棒状で且つ小径の第1の弁9が形成される。弁体4は、弁受け4aおよび該弁受け4aに支持されるリング状で且つ大径の第2の弁4bからなり、フロート体5の上方に上下動可能に取り付けられる。
弁受け4aには、その中央部に小径の上端開口12が形成され、該小径の上端開口12の下端部には、フロート体5の小径の第1の弁9が当接可能な第1の弁座10が形成される。
また、上部開口8aの下端部には第2の弁座11が形成され、燃料タンク6内への給油時等、燃料が下部開口8bから内部空間3に侵入すると、フロート体5および弁体4は共に上動し、フロート体5の小径の第1の弁9は、弁受け4aの第1の弁座10に当接して小径の上端開口12を閉鎖するとともに、弁体4の第2の弁4bは、上部開口8aの下端部に形成される第2の弁座11に当接して大径の上部開口8aを閉鎖し、燃料が上部開口8aの上方に形成される連通路13を介して図示しないキャニスタに流出するのを防止する。
閉弁時、小径の第1の弁9が第1の弁座10に当接する力は、大径の第2の弁4bが第2の弁座11に当接する力よりかなり小さいため、燃料タンク6内の圧力が僅かでも低下すると、フロート体5は自重で下動し、小径の第1の弁9と第1の弁座10との当接が外れ、小径の上端開口12を介して燃料タンク6内は大気に開放される。
その結果、燃料タンク6内の圧は下がり、大径の第2の弁4bと第2の弁座11との当接が直ちに外れ、大径の上部開口8aが大気に開放されるため、燃料タンク6内の圧力は急激に低下する。
このように、従来のフロートバルブは、満タン制御弁および燃料漏れ防止弁のそれぞれの機能を併せ持ち、1つのバルブで済むため、コスト面および利便性において優れていた(特許文献1参照)。
ところで、一般に樹脂のシール構造は、精度を要求され、且つシール箇所が複数になるとそれだけ生産コストが高騰するところ、従来のフロートバルブは、上記したように、2つの弁体を用いる2重シール構造であるとともに、小径の第1の弁9と第1の弁座10とのシール構造は樹脂によるものであった。
そのため、従来のフロートバルブは、高いシール効果を持たせるには限界があった。また、2重のシール構造のため、それだけ生産コストが高騰するという問題をも有していた。
特開2004−257264
本願発明の目的は、このような問題を解決することで、1つのシール構造にすることにより、シール性を高め、生産コストを低減するとともに、閉弁後の開弁特性を低下させることのないフロートバルブの開弁構造を提供することである。
上記目的を達成するため、本願発明は以下の構成を採用する。
請求項1に係る発明では、ケースと、該ケース内に形成される空間に上下動自在に設けられるフロート体と、該フロート体の上部に設けられる弁体と、前記ケースの上部開口に形成され前記弁体と当接自在な弁座と、前記フロート体とともに上下動可能な開弁部材とを備え、該開弁部材は前記弁体の開弁時、前記弁体の一部を開弁させ、請求項2に係る発明では、前記開弁部材は、下方に垂下した押圧部を有し、前記弁体の開弁時、前記弁体の一部を上方から押圧する構成。
そして、このような構成により、弁体の閉弁後、燃料タンク内の燃料液面が僅かでも下がると、フロート体は下動し、フロート体と共に下動する開弁部材の押圧部が弁体の一部を押圧する。すると、押圧部により押圧された弁体の箇所が強制的に開弁され、その結果弁体全体は開弁される。
請求項3に係る発明では、前記弁座は筒体の下端に形成され、前記開弁部材は前記筒体を包囲する筒状部を有し、該筒状部に前記押圧部を形成する構成。そして、このような構成により、請求項1、2に係る発明の作用に加え、開弁部材の筒状部は筒体の外周に沿って滑らかに上下動する。
請求項4に係る発明では、前記開弁部材は、前記フロート体と別体に形成される構成。そして、このような構成により、請求項1〜3に係る発明の作用に加え、個々の部材の製造が容易になる。また、フロートバルブの組み立て時等、開弁部材が破損した場合には、該開弁部材の交換のみで対応できる。
請求項5に係る発明では、前記フロートバルブは、自動車用燃料系に用いられる構成。そして、このような構成により、請求項1〜4に係る発明の作用に加え、燃料タンクへの自動車用燃料の供給が支障なく行えるとともに、燃料タンク内の圧力変動がより確実に防止される。
請求項1に係る発明では、弁体の開弁時、開弁部材により弁体の一部を強制的に開弁させ、請求項2に係る発明では、弁体の開弁時、開弁部材の下方に垂下した押圧部により弁体の一部を上方から押圧して強制的に開弁させることにより、弁体の閉弁後、燃料タンク内の燃料液面が僅か下がるだけでフロート体は自重で下動し、フロート体と共に下動する開弁部材の押圧部が弁体の一部を強く押し下げるため、例え燃料タンクの内圧が高くても弁体を容易に開弁することができる。また、シール部を1箇所にし、シール部を樹脂部ではなくゴム製等にすることができるため、シール効果を高めることができるとともに、生産コストを低減することができる。
請求項3に係る発明では、弁座を筒体の下端に形成し、開弁部材に、筒体を包囲する筒状部を設け、該筒状部に押圧部を形成することにより、請求項1、2に係る発明の効果に加え、開弁部材の筒状部を筒体の外周に沿わせて上下動することができるため、その上下動を滑らかにすることができるとともに、弁体の開放をより確実にすることができる。
請求項4に係る発明では、開弁部材をフロート体と別体に形成することにより、請求項1〜3に係る発明の効果に加え、弁体およびフロート体の製造を容易にすることができる。また、フロートバルブの組み立て時等、開弁部材が破損した場合には、該開弁部材の交換のみで対応することができるため、生産コストをより低減することができる。
請求項5に係る発明では、フロートバルブを自動車用燃料系に用いることにより、請求項1〜4に係る発明の効果に加え、燃料タンクへの自動車用燃料の供給を安全に行うことができるとともに、燃料タンク内の圧力変動をより確実に防止でき、燃料タンクの信頼性を向上することができる。
図1にフロートバルブの弁体が閉状態を示す全体断面図を示し、図2に図1の弁体近傍の状態を示す拡大断面図を示し、図3に弁体の一部が開弁部材の押圧部により強制的に開弁された状態を示す拡大断面図を示し、図4に弁体全体が開弁された状態を示す拡大断面図を示し、図5に開弁部材の拡大断面図を示す。本願発明のフロートバルブは、どのような用途に用いられるものでも良いが、以下においては、自動車用の燃料系に用いられるものについて説明する。
フロートバルブ20は、ケース30、ケース30内に配置されるフロート体50、弁体60およびケース30を燃料タンク45に固定するフランジ41等からなる。
ケース30は、下方が開放された円筒状の樹脂製部材であり、内部空間31が形成される。ケース30の上壁面32の中央には、内部空間31に連通し、中心に上部開口33を有する筒体34が一体に形成され、該筒体34の下端部には、後記の弁体60が当接する弁座35が形成される。
また、前記上部開口33には、連通路36が連結される。この連通路36は、図示しないキャニスタに連通されており、燃料タンク45内の燃料蒸発ガスをキャニスタに排出したり、大気を燃料タンク内に導入する。
ケース30内には、内壁面に沿って垂直方向に複数のリブ37が等間隔に設けられており、該リブ37は、ケース30の内壁面とフロート体50の側壁面との間に空間を確保し、燃料蒸発ガス等の通路を形成するとともに、その先端部でフロート体50の上下動をガイドする。
ケース30の底部には、熱溶着等の手段により底板38が取り付けられる。この底板38には、燃料等が内部空間31に侵入するための複数の底部開口39が穿設される。この底部開口39は、給油時或いは自動車が傾斜状態にあったり横転した時等に内部空間31に燃料を侵入させるためのもので、給油時等に内部空間31に侵入する燃料によりフロート体50を上動させ、フロート体50の上部に設けられる後記の弁体60により上部開口33を閉鎖し、燃料がキャニスタに流出するのを防止する。
また、ケース30の上方の側壁面には、複数の通気孔40が設けられ、燃料タンク45内の燃料蒸発ガスは、この通気孔40より、内部空間31に侵入し、上部開口33および連通路36を介し図示しないキャニスタに排出される。さらに、ケース30の上方側壁面には、フランジ41が一体形成される。
符号45は、燃料タンクであり、燃料タンク45の上壁面には取付孔46が設けられ、この取付孔46内にケース30を挿入し、ケース30のフランジ41を燃料タンク45の上壁面に固定する。その結果、フロートバルブ20は、図1に示すように燃料タンク45内に挿入される形態で取り付けられる。
ケース30内に挿入配置されるフロート体50は、樹脂製で下方開放の概略中空円筒形状を呈し、その下方には大径円筒部51を、上方には小径円筒部52を形成してなる。大径円筒部51は同径でその外周部は、ケース30の内側面に設けられる垂直なリブ37に沿って上下動する。また、大径円筒部51の上端外周部には、若干径が小さい小径部55が形成されるとともに、この小径部55には、後記の開弁部材70の係合突起74が嵌合するための凹み56が形成される。
小径円筒部52の周面には、径方向に張り出した複数個の係止片53が設けられ、更に小径円筒部52の上面中央部には、柱状でその先端が円弧状の棒体54が立設される。
フロート体50の小径円筒部52の上方には、弁受け61および弁62からなる弁体60が配設される。弁受け61は、樹脂製で、下方開放の概略中空円筒形状の部材であり、その側壁面には、フロート体50の小径円筒部52の外周面に形成される複数個の係止片53に係合可能な複数個の係合溝63が設けられる。
弁受け61の下面中央部には、フロート体50上の小径の棒体54が嵌入する凹嵌部64が形成され、この凹嵌部64内にフロート体50上の棒体54が嵌入されることにより、弁体60はフロート体50の上部にピボット状に支持される。
また、弁受け61の上部外周側面にはリング状に窪んだ溝部65が形成されるとともに、この溝部65内にはドーナツ状で且つゴム製の弁62が嵌合される。この弁62は、フロート体50が上動した時には、ケース30の筒体34の下端部に形成される弁座35に当接し、燃料等の上部開口33側への流出を防止する。この場合、弁62は前後左右方向にゆとりをもって嵌合されるため、フロート体50が傾斜した状態であっても弁62と弁座35との密着を良好に行う。なお、弁62は、弾性を有し、後記の押圧部75により変形可能のものであればどのような材質であっても良い。
フロート体50と弁体60との組み付けは次のように行われる。まず、弁受け61の溝部65内に弁62を嵌合し、弁体60を完成する。次いで、フロート体50の上部に弁体60を置き、そのままの状態で弁体60の上部から力を加え、弁体60を下動させる。すると弁体60はフロート体50の小径円筒部52の外周上に沿って押し込まれ、ついには係合溝63内に、小径円筒部52の外周上に設けられる係止片53が入り込み、両部材は無理ばめ係合される。その結果、弁体60は、フロート体50から切り離されることなく、上下動自在に連結される。
符号70は樹脂製の開弁部材である。この開弁部材70は、筒状のスカート部71、水平な上壁面72および該上壁面72の中央において下方に垂下する円筒体73を有し、それらは一体形成される。
筒状のスカート部71の外径は、フロート体50の大径円筒部51の外径と略同径とされるとともに、その下端内周面には係合突起74が形成され、この係合突起74をフロート体50の大径円筒部51の上部外周面に形成される凹み56に嵌合することにより、開弁部材70はフロート体50に取り付けられる。
上壁面72の中央において下方に垂下する円筒体73は、上部開口33を形成する筒体34を包囲する形態で取り付けられ、フロート体50の上下動時、筒体34の外周面に沿って上下動する。そのため、フロート体50の上下動時に、開弁部材70の上端部がふらつくことがなくなり、フロート体50の上下動が滑らかになる。
また、円筒体73には、図2のA−A線方向から見た断面図である図5に示すように、その一部の下端面に下方に延びた押圧部75が形成される。この押圧部75は、図5に示すように縦断面は矩形状で、横断面は円弧状からなり、図1および図2で示す閉弁時には、弁62より若干上方に位置している。
次いで、ケース30内の内部空間31の燃料液面が若干下がると、フロート体50が自重で下がるため、押圧部75は、弁62の一部に当接し、弁62の当接箇所を図3で示すように下方に押圧する。そして、その部分の弁62を強制的に開放し、上部開口33と内部空間31とを連通する。そのため、弁体60の全体は、図4で示すように開弁される。
図6は、押圧部75の変形例を示す。このものは、円筒体73を斜めに切断し、下方への長さが最も長い部分を押圧部75とするものである。この例のものは、押圧部75の根本部を幅広く形成することができるため、押圧部75の強度を高めることができる。
なお、スカート部71は、筒状のものとして説明したが、強度が維持される限りにおいては等間隔に垂下した複数本の脚状のものでも良い。
フロートバルブ20の組み立てについて説明する。まず、弁受け61の溝部65内に弁62を嵌合する。次いで、弁体60の係合溝63内に小径円筒部52の係止片53を圧入してフロート体50と弁体60とを無理ばめ係合する。その後、フロート体50に開弁部材70を嵌合し、フロートユニットとする。
次いで、ケース30を逆さにし、上記で組み立てたフロートユニットを内部空間31に逆にして挿入する。その場合、開弁部材70の円筒体73内にケース30上部の筒体34を嵌入する。その後、コイル状のスプリング58をフロート体50の底部空間57に挿入する。
次いで、ケース30の底部に接着剤或いは溶着等の手段で底板38を固定し、閉蓋する。この際、スプリング58の他端部は、底板38の上面に当接される。フロートバルブ20を組み立てた後は、正立した状態で燃料タンク45内に挿入し、フランジ41を燃料タンク45の上壁面に固定して使用する。
次に作用について説明する。通常時、燃料タンク45内で発生した燃料蒸発ガスは、底部開口39および通気孔40より、内部空間31に入り、上部開口33および連通路36を介してキャニスタに送られる。燃料タンク45が振動し、燃料が底部開口39を塞いだとしても、通気孔40はケース30の上方に設けられているため、燃料蒸発ガスの排出は支障なく行われる。
給油時、或いは車両の上下動時や旋回時等に、燃料が底部開口39から内部空間31に侵入すると、侵入した燃料は、ケース30の内壁面とフロート体50の側壁面との間の内部空間31を通り、上部開口33を経て連通路36に流れようとする。
しかしながら、内部空間31に侵入する燃料は、フロート体50を押し上げるとともに、フロート体50には、さらに浮力およびスプリング58の付勢力も加わる。そのため、フロート体50は弁体60と共に即座に上動し、弁62は弁座35に当接する。
ところで、弁が弁座に当接する力は、弁の径に比例して大きくなる関係にある。実施例の弁62も比較的大径であり、弁62が弁座35に当接する力は大きく、燃料タンク45内の圧力が多少下がったくらいでは弁62が弁座35から離れない関係にある。
そして満タン時には、燃料タンク45内の圧力は高くなっており、弁62はその高い圧力を下方から受け弁座35に強い力で当接されているため、燃料タンク45内の圧力が多少下がったくらいではその当接が外れないところ、フロート体50は弁体60に対し、棒体54と凹嵌部64との小さな面積での当接であるため、燃料タンク45内の燃料液面が僅かに下がるだけで棒体54と凹嵌部64との当接が外れ、フロート体50は自重で落下する。
すると、フロート体50と一体の開弁部材70の押圧部75が弁62の一部に当接し、弁62の当接箇所を図3で示すように下方に押圧し、弁62のその部分を強制的に開放し、上部開口33と内部空間31とを連通する。そのため、燃料タンク45内の高圧は直ちに下がり、その結果、弁体60は、図4で示すように完全に開弁される。
図7及び図8に変形例を示す。この例のものは、弁体60の上壁面66の押圧部75が位置する箇所に切欠き67を設け、上壁面66の溝65に嵌合するゴム製の弁62が押圧部75によって押し下げられる量を大きくするものである。
即ち、図1〜図4でのものは、弁体60の上壁面66は平坦状であり、その上面にドーナツ状で且つゴム製の弁62が載置されていた。そのため、弁62の押圧されるべき箇所が開弁部材70の押圧部75で下方に押された場合、その下降する距離は、図3に示すように弁62の押し下げられる箇所が弁体60の上壁面66に当接する距離になる。そのため、例え係合溝63の上下長さHを十分に確保していたとしても、弁座35と弁62との離間距離が係合溝63の上下長さより短くなると、十分な開弁作用が期待できない場合も生じる。
この例は、図8に示すように図1〜図4でのものと同じ弁体60の上壁面66であって、開弁部材70の押圧部75の下方位置になる箇所に切欠き67を設けるとともに、該切欠き67の大きさを押圧部75が下方に貫通することができる大きさにするものである。
開弁動作について説明すると、開弁時にまずフロート体50と共に開弁部材70が下がると、開弁部材70の押圧部75が弁62の上面に当接し、次いで該弁62を下方へ押し下げる。押圧部75下方の弁体60の上壁面66には切欠き67が形成されているため、押圧部75は最長係合溝63の上下長さHまで下降することができる。その結果、図7に示すように弁座35と弁62との離間距離hは、図1〜図4のものに比べ長くすることができ、十分な開弁作用を奏することができるようになる。
なお、前記実施例の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能である。
本願発明のフロートバルブの弁体が閉状態を示す全体断面図 図1の弁体近傍の状態を示す拡大断面図 本願発明の弁体の一部が開弁部材の押圧部により強制的に開弁された状態を示す拡大断面図 本願発明の弁体全体が開弁された状態を示す拡大断面図 本願発明の開弁部材であって、図2のA−A線断面図 本願発明の他の開弁部材の断面図 本願発明の弁体の一部が開弁部材の押圧部により強制的に開弁された状態を示す変形例の拡大断面図 本願発明の変形例で用いる弁体の斜視図 従来のフロートバルブの全体断面図
符号の説明
20…フロートバルブ 30…ケース
31…内部空間 32…上壁面
33…上部開口 34…筒体
35…弁座 36…連通路
37…リブ 38…底板
39…底部開口 40…通気孔
41…フランジ 45…燃料タンク
46…取付孔 50…フロート体
51…大径円筒部 52…小径円筒部
53…係止片 54…棒体
55…小径部 56…凹み
57…底部空間 58…スプリング
60…弁体 61…弁受け
62…弁 63…係合溝
64…凹嵌部 65…溝部
66…上壁面 67…切欠き
70…開弁部材 71…スカート部
72…上壁面 73…円筒体
74…係合突起 75…押圧部

Claims (5)

  1. ケースと、該ケース内に形成される空間に上下動自在に設けられるフロート体と、該フロート体の上部に設けられる弁体と、前記ケースの上部開口に形成され前記弁体と当接自在な弁座と、前記フロート体とともに上下動可能な開弁部材とを備え、該開弁部材は前記弁体の開弁時、前記弁体の一部を開弁させることを特徴とするフロートバルブ開弁構造。
  2. 前記開弁部材は、下方に垂下した押圧部を有し、前記弁体の開弁時、前記弁体の一部を上方から押圧することを特徴とする請求項1記載のフロートバルブの開弁構造。
  3. 前記弁座は筒体の下端に形成され、前記開弁部材は前記筒体を包囲する筒状部を有し、該筒状部に前記押圧部を形成することを特徴とする請求項2記載のフロートバルブの開弁構造。
  4. 前記開弁部材は、前記フロート体と別体に形成されることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載のフロートバルブの開弁構造。
  5. 前記フロートバルブは、自動車用燃料系に用いられることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載のフロートバルブの開弁構造。
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