JP2007011982A - 制御方法、温度制御方法、調整装置、温度調節器、プログラム、記録媒体および熱処理装置 - Google Patents

制御方法、温度制御方法、調整装置、温度調節器、プログラム、記録媒体および熱処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 過渡時や定常時における温度などの物理状態のばらつきを抑制する。
【解決手段】 熱板にワークが搭載されて熱処理が開始されたようなときに、予め与えられている調整値のデータに基いて、目標温度の加算波形を形成し、この加算波形を目標温度SPに加算して温度制御するようにしており、前記調整値のデータを、目標温度SPとワークの温度との関係を示す干渉行列を用いて、ワークの温度のバラツキを抑制するデータとしている。
【選択図】 図16

Description

本発明は、制御対象の温度や圧力などの物理状態を制御する制御方法、制御対象の温度を制御する温度制御方法、この温度制御方法に好適な調整装置、温度調節器、プログラム、記録媒体および熱処理装置に関し、特に、過渡時における温度などの物理状態のばらつきを抑制するのに好適な技術に関する。
従来、半導体ウェハや液晶用のガラス基板等のワークの加熱処理として、例えば、内部にヒータおよび温度センサが配設されて目標温度に温度制御された熱板上に、ワークを搭載して熱処理を行なうようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−067619号公報
従来では、例えば、円盤状のワークの熱板による熱処理を、バラツキなく均一に行うために、熱板の温度を均一になるように制御しているけれども、ワークを熱板に搭載して熱処理を開始した過渡時などにおいては、熱板の温度を均一に制御していても、ワークの温度と熱板の温度とは同一ではなく、また、ワークは、その面内の位置、例えば、中央位置より外周位置が放熱し易いために、ワークの面内で温度のバラツキが生じてしまう。
このように従来では、熱板の温度を所望の状態に制御しても、ワークの温度を所望の温度状態にするのが困難であった。
本発明は、かかる点に鑑みて為されたものであって、ワーク等の被処理物を、所望の状態に制御できるようにすることを目的としている。
本発明では、上記目的を達成するために、次のように構成している。
すなわち、本発明の制御方法は、被処理物を処理する処理手段の物理状態を複数の検出点で検出した各検出情報が、複数の各目標情報に一致するように前記処理手段の物理状態を制御する制御方法であって、前記目標情報と前記被処理物の物理状態との関係を示す関係情報を用いて、前記被処理物の物理状態が所望の状態になるように前記目標情報を調整するものである。
ここで、被処理物とは、処理手段で処理される物、例えば、加熱、冷却、加圧などの処理が施される物などをいう。
処理手段とは、熱板や加熱炉などの加熱装置、冷却装置、成形装置、反応装置など被処理物に対して処理を施すものをいう。
物理状態とは、温度、圧力、流量、速度あるいは液位などの様々な物理量の状態をいう。
検出情報とは、検出された物理状態の情報をいい、例えば、検出温度、検出圧力、検出流量などをいう。
また、目標情報とは、物理状態の制御目標の情報をいい、例えば、目標温度、目標圧力、目標流量などをいう。
関係情報とは、目標情報と被処理物の物理状態との関係を示す情報をいい、被処理物の物理状態または目標情報の一方から他方を予測できるものであるのが好ましい。
この関係情報は、目標情報から被処理物の物理状態への過渡的な入出力関係を示す情報であるのが好ましく、例えば、干渉具合を表す行列、伝達関数、あるいは、状態空間表現などであるのが好ましい。
なお、目標情報の調整は、過渡状態に限らず、定常状態においても適用できるものである。
所望の状態とは、例えば、被処理物の物理状態が均一な状態、あるいは、物理状態が望ましい分布となっている状態などをいい、少なくとも目標情報の調整前よりも望ましい状態をいう。
本発明によると、目標情報と被処理物の物理状態との関係を示す関係情報から、被処理物の物理状態を所望の状態にするための目標情報を予測し、予測した目標情報に調整するので、調整された目標情報となるように処理手段の物理状態が制御される結果、この処理手段で処理される被処理物の物理状態が所望の状態に制御されて処理されることになる。
本発明の温度制御方法は、被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御する温度制御方法であって、前記目標温度と前記被処理物の温度との関係を示す関係情報を用いて、前記被処理物の温度が所望の温度状態になるように前記目標温度を調整するものである。
ここで、被処理物とは、処理手段で加熱および/または冷却される物をいい、例えば、加熱装置で熱処理される半導体ウェハやガラス基板などをいう。
関係情報とは、目標温度と被処理物の温度との関係を示す情報をいい、この関係情報は、被処理物の温度または目標温度の一方から他方を予測できるものであるのが好ましい。
この関係情報は、目標温度から被処理物の温度への過渡的な入出力関係を示す情報であるのが好ましく、例えば、干渉具合を表す行列、伝達関数、あるいは、状態空間表現などであるのが好ましい。
なお、目標温度の調整は、過渡状態、定常状態のいずれの状態でも適用できるものである。
所望の温度状態とは、例えば、被処理物の位置による温度のバラツキが抑制された均一な温度状態、あるいは、望ましい温度分布となっている状態などをいう。
目標温度の調整は、必要なときにのみ、例えば、目標温度の設定を変更した時や過渡時にのみ行うのが好ましい。
本発明によると、関係情報から、被処理物を所望の温度状態にするための目標温度を予測して目標温度を調整するので、調整された目標温度となるように処理手段の温度が制御される結果、この処理手段で処理される被処理物が所望の温度状態で処理されることになる。
好ましい実施態様においては、前記関係情報と前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度分布情報とに基いて調整情報を求め、該調整情報に応じて、前記目標温度を調整するものである。
調整前とは、関係情報を用いた目標温度の調整を行う前、すなわち、本発明による調整を行う前、したがって、従来と同様の制御状態をいう。
被処理物の温度分布情報とは、被処理物の温度の分布を示す情報をいい、被処理物の各位置における温度あるいは各位置における基準温度からの温度差などの情報をいう。この温度分布情報から調整前の被処理物の温度分布、例えば、被処理物の温度のバラツキを把握することができる。
目標温度の調整前の前記被処理物の温度分布情報は、予め計測した過去の処理における被処理物の温度として求めることができる。
調整情報とは、目標温度の調整に用いる情報をいい、例えば、調整後の目標温度の値そのものであってもよいし、調整前の目標温度を基準として、それに加算あるいは減算すべき温度の値であってもよく、この調整情報は、目標温度の調整が必要な期間における複数の時点における温度の値、あるいは、前記期間における時系列の温度データであってもよく、更に、時系列の温度データに対応する伝達関数などであってもよい。
この実施態様によると、調整前の被処理物の温度分布情報から所望の温度状態、例えば、均一な温度状態からの温度のずれが分かるので、この温度のずれを解消するように目標温度を調整して被処理物を、所望の温度状態にして処理することができる。
一実施態様においては、前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の温度変化を複数の計測点で計測した計測温度に基いて、前記目標温度と前記被処理物の前記複数の計測点における温度との関係を示す前記関係情報を求める第1の工程と、前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度を前記複数の計測点で計測した計測温度に基いて、前記温度分布情報を求める第2の工程と、前記第1の工程および前記第2の工程でそれぞれ求めた前記関係情報および前記温度分布情報に基いて、前記調整情報を求める第3の工程と、前記第3の工程で求めた前記調整情報に基いて前記目標温度を調整する第4の工程とを含むものである。
ここで、前記被処理物の複数の計測点は、被処理物において、温度を所望の温度に制御しようとする位置(箇所)、例えば、温度のバラツキを抑制しようとする位置であるのが好ましい。
バラツキとは、例えば、複数の計測点で計測される平均温度からのバラツキや基準となる計測点で検出される基準温度からのバラツキなどをいう。
この実施態様によると、第1の工程で目標温度と被処理物の複数の計測点における温度との関係を示す関係情報を求め、第2の工程で前記温度分布情報を求め、第3の工程で前記関係情報および前記温度分布情報に基いて、被処理物を所望の温度にするのに必要な目標温度の調整情報を求め、第4の工程で調整情報に基いて目標温度を調整するので、被処理物の複数の計測点における温度を所望の温度にすることができ、例えば、複数の計測点の温度のバラツキを抑制した状態にすることができる。
他の実施態様においては、前記関係情報を求める前記第1の工程では、前記各目標温度をステップ状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度のステップ応答波形を計測し、計測した前記ステップ応答波形を用いて、パルス状の目標温度の変化に対するパルス応答波形および三角波状の目標温度の変化に対する三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成するものである。
ここで、応答波形を合成するとは、実際に計測したステップ応答波形に基き、重ね合わせの理などを利用して、パルス応答波形や三角波応答波形などを演算することをいう。この合成によって、種々の目標温度の入力波形に対する応答波形を求めることができる。
この実施態様によると、各目標温度をステップ状に個別に変化させたときの被処理物の複数の計測点における計測温度のステップ応答波形を計測するだけで、目標温度をパルス状や三角波状に変化させたときの複数の計測点におけるパルス応答波形や三角波応答波形を合成するので、かかる応答波形を利用して、目標温度と被処理物の複数の計測点の温度との間の詳細な関係を示す関係情報を得ることができる。
更に他の実施態様においては、前記関係情報を求める前記第1の工程では、前記各目標温度をパルス状または三角波状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度のパルス応答波形または三角波応答波形を計測するものである。
この実施態様によると、パルス応答波形または三角波応答波形を直接計測するので、ステップ応答波形を計測してパルス応答波形または三角波応答波形を合成する必要がない。また、計測したパルス応答波形または三角波応答波形を利用して更に応答波形を合成することができる。
好ましい実施態様においては、前記関係情報を求める前記第1の工程では、時間的に異なる複数の前記パルス応答波形および時間的に異なる複数の前記三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成し、合成した応答波形に基いて、前記関係情報としての行列を求めるものである。
ここで、時間的に異なる複数の応答波形とは、時間差のある複数の目標温度の変化に個別的に対応する被処理物の複数の計測点の複数の応答波形をいう。
また、行列は、複数の各目標温度の変化に対する被処理物の複数の計測点の温度変化を示すものであるのが好ましい。
この実施態様によると、時間的に異なる複数の応答波形を用いて、目標温度と被処理物の複数の計測点における温度との関係を示す関係情報としての行列を求めるので、時間的な影響を考慮した行列となり、かかる行列を用いることにより、被処理物の温度を、所望の温度状態に高い精度で制御できる。
他の実施態様においては、前記調整情報が、前記複数の各目標温度についての予め設定された時点における調整値であり、前記第3の工程では、前記調整値を、前記行列の逆行列および前記温度分布情報に基いて算出するものである。
ここで、予め設定された時点は、被処理物を所望の温度に制御したい時点であるのが好ましく、複数の時点であるのが好ましく、各時点は、基準となる時点、例えば、被処理物の処理が開始された時点を基準として設定されるのが好ましい。
逆行列は、擬似逆行列であってもよい。
なお、逆行列を用いることなく、連立方程式を解いて調整値を算出するようにしてもよい。
この実施態様によると、所望の温度状態からの温度のずれに対応する温度分布情報から逆行列を用いて前記温度のずれを解消するのに必要な調整値を、予め設定された時点に対応して算出することができ、この調整値に応じて目標温度を調整することにより、予め設定された時点における被処理物の温度のずれが解消されて所望の温度状態に制御される。
好ましい実施態様においては、前記第3の工程では、少なくとも調整値をランダムに変化させるとともに、前記行列を含む評価式を用いた探索手法によって調整値の最適値を探索するものである。
探索手法としては、例えば、遺伝的アルゴリズム、シミュレーテッド・アニーリング(SA)法などがある。、
なお、第3の工程では、算出された調整値を初期値とし、行列を含むを評価式を用いた遺伝的アルゴリズムによって調整値の最適値を探索するようにしてもよい。
この実施態様によると、遺伝的アルゴリズムなどの探索手法によって調整値の最適値を探索するので、探索された調整値を用いて目標温度を調整することにより、被処理物の温度をより高い精度で所望の温度状態に制御することができる。
本発明の調整装置は、被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記各目標温度を調整する温度制御装置の前記調整情報を求める調整装置であって、前記目標温度と前記被処理物の温度との関係を示す関係情報を用いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算する演算手段を備えている。
ここで、前記関係情報は、当該調整装置の記憶部に格納していてもよいし、外部の記憶装置に格納されている関係情報を読み出して用いてもよいし、あるいは、計測データに基いて、関係情報を演算算出するようにしてもよい。
当該調整装置と温度制御装置とを、無線あるいは有線で接続し、演算手段で演算した調整情報を、温度制御装置に通信で送信するのが好ましい。
本発明によると、関係情報を用いて、被処理物を所望の温度状態にするための目標温度の調整情報を演算するので、この調整情報を温度制御装置に与え、温度制御装置が、調整情報に応じて、目標温度を調整して処理手段の温度を制御することにより、被処理物が所望の温度状態に制御されて処理される。
好ましい実施態様においては、前記演算手段は、前記関係情報と前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度分布情報とに基いて、前記調整情報を演算するものである。
この実施態様によると、調整前の被処理物の温度分布情報から所望の温度状態との温度のずれを演算し、この温度のずれを解消するのに必要な調整情報を演算することができる。
一実施態様においては、前記演算手段は、前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度に基いて、前記目標温度と前記被処理物の前記複数の計測点における温度との関係を示す前記関係情報を算出する第1の算出部と、前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度を前記複数の計測点で計測した計測温度に基いて、前記温度分布情報を算出する第2の算出部とを備えている。
ここで、前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度あるいは前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度を複数の計測点で計測した計測温度のデータは、予め計測されてファイル等に格納されたデータを用いてもよいし、温度ロガー等の計測装置を当該調整装置に接続し、計測して得られる計測温度のデータそのものを用いるようにしてもよい。
この実施態様によると、第1の算出部では、目標温度を変化させたときの被処理物の複数の計測点における計測温度に基いて、前記目標温度と前記被処理物の前記複数の計測点における温度との関係を示す関係情報を算出し、第2の算出部では、前記調整の前の被処理物の温度を複数の計測点で計測した計測温度に基いて、前記温度分布情報を算出し、演算手段は、算出された関係情報と温度分布情報とに基いて、調整情報を演算することができる。
他の実施態様においては、前記第1の算出部は、前記各目標温度をステップ状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度のステップ応答波形を用いて、パルス状の目標温度の変化に対するパルス応答波形および三角波状の目標温度の変化に対する三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成するものである。
この実施態様によると、各目標温度をステップ状に個別に変化させたときの被処理物の複数の計測点における計測温度のステップ応答波形を計測するだけで、目標温度をパルス状や三角波状に変化させたときの複数の計測点におけるパルス応答波形や三角波応答波形を合成するので、かかる応答波形を利用して、目標温度と被処理物の複数の計測点の温度との間の詳細な関係を示す関係情報を得ることができる。
更に他の実施態様においては、前記第1の算出部は、前記各目標温度をパルス状または三角波状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点におけるパルス応答波形または三角波応答波形を計測するものである。
この実施態様によると、パルス応答波形または三角波応答波形を直接計測するので、ステップ応答波形を計測してパルス応答波形または三角波応答波形を合成する必要がない。また、計測したパルス応答波形または三角波応答波形を利用して更に応答波形を合成することができる。
好ましい実施態様においては、前記第1の算出部は、時間的に異なる複数の前記パルス応答波形および時間的に異なる複数の前記三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成し、合成した応答波形に基いて、前記関係情報としての行列を算出するものである。
この実施態様によると、時間的に異なる複数の応答波形を用いて、目標温度と被処理物の複数の計測点における温度との関係を示す関係情報としての行列を求めるので、時間的な影響を考慮した行列となり、かかる行列を用いて精度の高い調整情報を算出できることになる。
他の実施態様においては、前記調整情報が、前記複数の各目標温度についての予め設定された時点における調整値であり、前記演算手段は、前記調整値を、前記行列の逆行列および前記温度分布情報に基いて算出するものである。
この実施態様によると、所望の温度状態からの温度のずれに対応する温度分布情報から逆行列を用いて前記温度のずれを解消するのに必要な調整値を、予め設定された時点に対応して算出することができる。
好ましい実施態様においては、前記演算手段は、少なくとも調整値をランダムに変化させるとともに、前記行列を含む評価式を用いた探索手法によって調整値の最適値を探索するものである。
この実施態様によると、遺伝的アルゴリズムなどの探索手法によって調整値の最適値を探索するので、精度の高い調整値を得ることができる。
また、本発明の調整装置は、被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記各目標温度を調整する温度制御装置の前記調整情報を求める調整装置であって、前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度および前記目標温度の調整前の前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度に基いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算する演算手段を備えている。
本発明によると、目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度および目標温度の調整前の被処理物の前記複数の計測点における計測温度に基いて、被処理物を所望の温度状態にするための目標温度の調整情報を演算するので、この調整情報を温度制御装置に与え、温度制御装置が、調整情報に応じて、目標温度を調整して処理手段の温度を制御することにより、被処理物が所望の温度状態に制御されて処理される。
好ましい実施態様においては、前記所望の温度状態が、前記被処理物の複数の計測点における計測温度のバラツキが抑制された状態であり、前記被処理物は、前記処理手段に搭載されて熱処理されるものである。
ここで、バラツキが抑制された状態とは、目標温度の調整を行う前、すなわち、従来よりもバラツキが抑制された状態をいう。
この実施態様によると、被処理物がバラツキの抑制された均一な温度状態で熱処理される。
他の実施態様においては、前記温度分布情報が、対応する設定情報として設定され、前記演算手段は、前記関係情報と前記設定情報とに基いて、前記調整情報を演算するものである。
ここで、前記温度分布情報とは、前記調整の前の被処理物の温度分布情報であり、前記調整の前とは、調整情報に応じた目標温度の調整を行う前、すなわち、本発明による調整を行う前をいい、被処理物の温度分布情報とは、被処理物の温度の分布を示す情報をいう。
設定情報とは、前記温度分布情報に対応する情報であって、当該調整装置に対してユーザによって設定される情報をいう。この設定情報は、被処理物の各位置(各箇所)における温度あるいは各位置の所望の温度からの温度差の情報であるのが好ましい。
この実施態様によると、演算手段は、温度分布情報を算出する必要がなく、温度分布情報に対応して設定される設定情報を用いて、所望の温度状態からの温度のずれを解消するように調整情報を演算することができる。
更に他の実施態様においては、前記温度制御装置が、前記各目標温度と前記各検出温度との偏差に基いて温度制御を行なうものであって、前記調整情報に応じて、前記各目標温度および前記各検出温度の少なくともいずれか一方を調整するものである。
温度制御装置は、目標温度と検出温度との偏差を小さくするように制御しているので、この実施態様によると、目標温度に代えて、検出温度を調整して目標温度を調整した場合と同じ作用効果を奏することができ、あるいは、目標温度および検出温度の両者を調整して同じ作用効果を奏することができる。
また、本発明の調整装置は、被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように、操作手段に操作量を与えて前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記被処理物の温度が所望の温度状態になるように前記操作量を調整する温度制御装置の前記調整情報を求める調整装置であって、前記操作量と前記被処理物の温度との関係を示す関係情報を用いて、前記調整情報を演算する演算手段を備えている。
ここで、操作手段とは、温度制御装置からの操作量に応じて、処理手段に操作を加える手段をいい、例えば、処理手段を加熱および/または冷却する手段をいう。
温度制御装置の目標温度を調整することは、目標温度に応じて変化する操作量を調整することと等価であり、上述の各実施態様において、目標温度に代えて、操作量を用いる構成としてもよい。
この実施態様によると、操作量と被処理物の温度との関係を示す関係情報を用いて、調整情報を演算し、温度制御装置は、調整情報に応じて、操作量を調整することにより、被処理物を所望の温度状態に制御して処理できる。
本発明の温度調節器は、被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御する温度調節器であって、本発明に係る調整装置によって求められた調整情報に応じて、前記各目標温度を調整するものである。
当該温度調節器は、調整装置からの調整情報を通信によって受信し、当該温度調節器の記憶部に格納するのが好ましい。
本発明によると、調整情報に応じて、目標温度を調整することにより、被処理物を所望の温度状態に制御して処理することができる。
また、本発明の温度調節器は、被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記各目標温度を調整する温度調節器であって、前記目標温度と前記被処理物の温度との関係を示す関係情報を用いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算する演算手段を備えている。
本発明によると、関係情報を用いて、被処理物を所望の温度状態にするための目標温度の調整情報を演算し、この調整情報に応じて、目標温度を調整して処理手段の温度を制御するので、被処理物が所望の温度状態に制御されることになる。
本発明のプログラムは、被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記各目標温度を調整する温度制御装置の前記調整情報を求めるプログラムであって、前記目標温度と前記被処理物の温度との関係を示す関係情報を演算する第1の手順と、前記関係情報と前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度分布情報とに基いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算する第2の手順とをコンピュータに実行させるものである。
本発明によると、当該プログラムを、コンピュータに実行させることにより、第1の手順で、目標温度と被処理物の温度との関係を示す関係情報を演算し、第2の手順で、前記関係情報と調整の前の前記被処理物の温度分布情報とに基いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算するので、この調整情報を温度制御装置に与え、温度制御装置が、調整情報に応じて、目標温度を調整して処理手段の温度を制御することにより、被処理物が所望の温度状態に制御されて処理されることになる。
好ましい実施態様においては、前記温度分布情報が、対応する設定情報として設定され、前記第2の手順では、前記関係情報と前記設定情報とに基いて、前記調整情報を演算するものである。
この実施態様によると、温度分布情報を算出する必要がなく、コンピュータに設定入力される設定情報を用いて、調整情報を演算することができる。
他の実施態様においては、前記第1の手順は、前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度に基いて、前記目標温度と前記被処理物の前記複数の計測点における温度との関係を示す前記関係情報を演算するものであり、前記第2の手順は、前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度を複数の計測点で計測した計測温度に基いて、前記温度分布情報を演算するものである。
この実施態様によると、第1の手順で、目標温度を変化させたときの被処理物の複数の計測点における計測温度に基いて、前記目標温度と前記被処理物の前記複数の計測点における温度との関係を示す関係情報を算出し、第2の手順で、目標温度の調整前の被処理物の温度を複数の計測点で計測した計測温度に基いて、前記温度分布情報を演算し、演算された関係情報と温度分布情報とに基いて、調整情報を演算することができる。
好ましい実施態様においては、前記第1の手順では、前記各目標温度をステップ状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度のステップ応答波形を用いて、パルス状の目標温度の変化に対するパルス応答波形および三角波状の目標温度の変化に対する三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成するものである。
この実施態様によると、各目標温度をステップ状に個別に変化させたときの被処理物の複数の計測点における計測温度のステップ応答波形を計測するだけで、目標温度をパルス状や三角波状に変化させたときの複数の計測点におけるパルス応答波形や三角波応答波形を合成するので、かかる応答波形を利用して、目標温度と被処理物の複数の計測点の温度との間の詳細な関係を示す関係情報を得ることができる。
更に他の実施態様においては、前記第1の手順では、前記各目標温度をパルス状または三角波状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点におけるパルス応答波形または三角波応答波形を計測するものである。
この実施態様によると、パルス応答波形または三角波応答波形を直接計測するので、ステップ応答波形を計測してパルス応答波形または三角波応答波形を合成する必要がない。また、計測したパルス応答波形または三角波応答波形を利用して更に応答波形を合成することができる。
他の実施態様においては、前記第1の手順では、時間的に異なる複数の前記パルス応答波形および時間的に異なる複数の前記三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成し、合成した応答波形から前記関係情報としての行列を算出するものである。
この実施態様によると、時間的に異なる複数の応答波形を用いて、目標温度と被処理物の複数の計測点における温度との関係を示す関係情報としての行列を求めるので、時間的な影響を考慮した行列となり、かかる行列を用いることにより、被処理物の温度を、所望の温度状態に高い精度で制御できる。
更に他の実施態様においては、前記調整情報が、前記複数の各目標温度についての予め設定された時点における調整値であって、前記第2の手順では、前記調整値を、前記行列の逆行列および前記温度分布情報に基いて算出するものである。
この実施態様においては、所望の温度状態からの温度のずれに対応する温度分布情報から逆行列を用いて前記温度のずれを解消するのに必要な調整値を、予め設定された時点に対応して算出することができる。
他の実施態様においては、前記第2の手順では、少なくとも調整値をランダムに変化させるとともに、前記行列を含む評価式を用いた探索手法によって調整値の最適値を探索するものである。
この実施態様によると、遺伝的アルゴリズムなどの探索手法によって調整値の最適値を探索するので、精度の高い調整値を得ることができる。
また、本発明のプログラムは、被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記各目標温度を調整する温度制御装置の前記調整情報を求めるプログラムであって、前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度および前記目標温度の調整前の前記被処理物の複数の計測点における計測温度に基いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算する手順をコンピュータに実行させるものである。
本発明によると、目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度および前記目標温度の調整前の被処理物の前記複数の計測点における計測温度に基いて、被処理物を所望の温度状態にするための目標温度の調整情報を演算するので、この調整情報を温度制御装置に与え、温度制御装置が、調整情報に応じて、目標温度を調整して処理手段の温度を制御することにより、被処理物が所望の温度状態に制御されて処理される。
好ましい実施態様においては、前記所望の温度状態が、前記被処理物の複数の計測点における計測温度のバラツキが抑制された状態であり、前記被処理物は、前記処理手段に搭載されて熱処理されるものである。
この実施態様によると、被処理物がバラツキの抑制された均一な温度状態で熱処理される。
本発明の記録媒体は、本発明に係るプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体である。
ここで、記録媒体 としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
本発明によると、記録媒体に記録されているプログラムをコンピュータで読み取って実行させることにより、調整情報を演算するので、この調整情報を温度制御装置に与えることにより、被処理物が所望の温度状態に制御されて処理されることになる。
本発明の熱処理装置は、本発明に係る温度調節器と、前記処理手段と、前記温度調節器の出力によって、前記処理手段を加熱および/または冷却する操作手段と、前記処理手段の温度を複数の検出点で検出する温度検出手段とを備えている。
この実施態様によると、被処理物の温度を、所望の温度状態に制御して処理することができる。
以上のように本発明によれば、目標情報と被処理物の物理状態との関係を示す関係情報から、被処理物の物理状態を所望の状態にするための目標情報を予測し、予測した目標情報になるように目標情報を調整するので、調整された目標情報となるように処理手段の物理状態が制御される結果、この処理手段で処理される被処理物の物理状態が所望の状態となって処理される。
以下、図面によって本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
この実施の形態の熱処理システムは、図1に示すように、被処理物としてのガラス基板等のワーク1を、処理手段としての熱板2で熱処理するものである。温度調節器3は、設定された目標温度と、熱板2に配設された複数の温度センサ(図示せず)からの検出温度との偏差に基づいて、PID演算等を行って操作量を図示しないSSR(ソリッドステートリレー)や電磁開閉器等に出力して熱板2に配設された複数のヒータ(図示せず)の通電を制御して熱板2の温度を目標温度になるように制御する。この例では、熱板2には、温度センサおよびヒータが複数配置された複数チャンネルの例を示しており、各チャンネル毎に温度制御される。
熱板2で熱処理されるワーク1は、例えば、長方形状のガラス基板であり、図示しない搬送供給手段によって自動的に熱板2に順番に搭載されて熱処理されるものである。このワーク1の熱処理工程においては、順番に熱処理される多数のワーク1自体の温度は計測されず、熱板2の温度が、温度調節器3によって制御される。
かかるワーク1の熱処理では、目標温度に整定した熱板2に、ワーク1が搭載されて熱処理が開始されると、ワーク1の面内の位置による放熱のし易さの違い等に起因して円盤状のワーク1の面内における温度のバラツキが生じる。
図2は、目標温度に整定した熱板2に、温度センサを取り付けた試験用のワーク1を搭載して熱処理を行なった場合の試験用のワーク1の複数の計測点の計測温度の変化を示すものである。同図において、横軸は時間を示し、縦軸は複数の計測点の各計測温度を、複数の計測温度の平均値に対する温度差として示している。なお、この図2では、3点の計測温度を代表的に示している。
この図2に示すように、試験用のワーク1を、熱板2に搭載して熱処理を開始した時点t=t0の直後から各点の計測温度にバラツキが生じ、最大のバラツキに達した後、徐々にバラツキが小さくなって均一となっている。
ワーク1を、均一に熱処理するためには、かかるワーク1の面内における温度のバラツキを抑制し、各計測点の計測温度を平均値に近づける必要があり、ワーク1の温度のバラツキが抑制された所望の状態で熱処理することが望まれる。
この実施の形態では、かかるワーク1の面内における温度のバラツキを抑制するために、図1に示す熱板2の温度を制御するものであり、具体的には、ワーク1が熱板2に搭載されて熱処理される過渡時において、熱板2の温度を制御する温度調節器3の目標温度を調整するものである。この目標温度の調整によって、ワーク1の温度のバラツキを抑制するような温度の分布を熱板2に形成し、この熱板2に形成された温度の分布によって、ワーク1の温度のバラツキを抑制するものである。つまり、目標温度を調整して、ワーク1の温度のバラツキを抑制するように、熱板2に温度のバラツキを生じさせるものである。
このため、図1に示すように、目標温度を調整するための調整情報が、後述のようにして、調整装置としてのパーソナルコンピュータ4から温度調節器3に対して通信によって与えられ、温度調節器3は、この調整情報に基いて、目標温度を調整するものである。なお、調整装置は、パーソナルコンピュータに限らず、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)などを用いてもよい。
温度調節器3の目標温度を調整してワーク1の温度のバラツキを抑制するためには、温度調節器3の目標温度とワーク1の温度との間の関係を把握する必要がある。
例えば、目標温度をどのように変化させると、ワーク1の温度がどのように変化するかを予測できれば、逆に、ワーク1の温度を、そのバラツキを抑制するように変化させるには、目標温度を、どのように調整すればよいかを予測することができる。
そこで、目標温度とワーク1の温度との関係を示す関係情報を、次のようにして求めるようにしている。
具体的には、各チャンネルの目標温度の変化に対するワーク1の温度変化の影響を計測し、目標温度の変化がワーク1の温度に与える影響を行列として求めるものである。
ここで、各チャンネルの目標温度を変化させてヒータによる熱板2の加熱を制御すると、各チャンネルのヒータによる熱の干渉が生じ、前記行列は、この干渉の影響を示しており、以下の説明では、この行列を干渉行列という。
図3は、目標温度の変化に対するワーク1の温度変化の影響を計測するための構成の一例を示す図であり、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この図3において、1は複数の計測点に温度センサ(図示せず)が取り付けられた試験用のワークであり、5は試験用のワーク1の温度を計測する温度ロガーであり、パーソナルコンピュータ4は、温度ロガー5および温度調節器3に接続されている。このパーソナルコンピュータ4は、温度ロガー5および温度調節器3との通信によって、温度調節器3の目標温度を変更できるとともに、この目標温度と試験用のワーク1の各計測点の計測温度とを同期して計測することができる。ワーク1の複数の計測点としては、温度のバラツキを抑制しようとする複数の位置(箇所)が選択される。
このパーソナルコンピュータ4は、本発明に係るプログラムが格納されているCD−ROM等の記録媒体がセットされており、この記録媒体からプログラムを読み出して実行することにより、後述のようにして干渉行列および調整情報を演算する演算手段としての機能を有する。
先ず、試験用のワーク1を熱板2に搭載しておき、温度調節器3に対して、全チャンネルの目標温度SPを、図4(a)に示すように、熱処理を行う所定温度Tに設定して温度制御を開始する。
熱板2の温度が所定温度Tに達して整定した状態において、図4(a)に示すように、第1のチャンネルch1の目標温度SPを、ステップ状に、例えば、1℃変化させてT+1とし、そのときの試験用のワーク1の温度を複数の計測点で、図4(b)に示すように、それぞれ計測する。この図4(b)では、3つの計測点の計測温度の温度変化の波形を代表的に示しており、変化前を0℃として示している。
同様に、試験用のワーク1を搭載した熱板2が、所定温度Tに整定した状態において、第2のチャンネルch2の目標温度を、ステップ状に1℃変化させ、そのときの試験用のワーク1の温度を前記複数の計測点で、それぞれ計測する。
以下、同様にして、各チャンネル毎に順番に目標温度SPを、ステップ状に1℃変化させ、そのときの試験用のワーク1の温度を前記複数の計測点で、それぞれ計測する。
これによって、各チャンネルの目標温度を、個別に1℃ステップ状に変化させたときに、ワーク1の複数の計測点の計測温度がどのように変化するかのステップ応答波形が得られることになる。
このようにして計測されたステップ応答波形を利用して、種々の目標温度の変化、例えば、パルス状や三角波状の目標温度の変化に対するワーク1の複数の計測点の応答波形を演算して合成する。
例えば、目標温度SPを、図5(a)に示すように、所定温度Tから1℃パルス状に変化させた場合、すなわち、パルス状の目標温度の入力に対して出力としてのワーク1の各計測点における図5(b)に示されるパルス応答波形を、次のようにして合成することができる。
図6および図7は、パルス応答波形の合成を説明するための図であり、図6は、目標温度の入力(変化)を示し、図7は、目標温度の入力に対応する出力としてのワーク1の各計測点の応答波形を示している。
図6(a),図7(a)にそれぞれ示すステップ状の1℃の入力およびその出力であるステップ応答波形を、図6(b),図7(b)にそれぞれ示すようにΔt、例えば、1秒それぞれ遅延させ、この遅延させたステップ状の入力およびステップ応答波形を、図6(a),図7(a)にそれぞれ示す遅延前のステップ状の入力およびステップ応答波形からそれぞれ減算することにより、図6(c)に示す1℃、1秒のパルス状の入力およびこの入力に対する出力であるパルス応答波形を、図7(c)に示すように算出することができる。この図6(c)、図7(c)は、図5(a)、(b)と同じ波形である。
このように図4(a)に示す目標温度のステップ入力に対する図4(b)に示すステップ応答波形を計測することにより、図5(a)に示す目標温度のパルス入力に対する図5(b)に示すパルス応答波形を演算によって合成することができる。
なお、上述の遅延時間Δtは、ステップ応答波形の必要な温度変化が得られるように適宜選択される。
このパルス応答波形の合成を、各チャンネルについて行うことにより、各チャンネル毎に、パルス状の目標温度の変化に対するワーク1の複数の計測点におけるパルス応答波形を求めることができる。
このパルス応答波形から目標温度の変化に対するワーク1の複数の計測点における温度の影響を示す干渉行列を得ることができる。
図8は、干渉行列の一例を示すものであり、各行が、ワークの1の複数の計測点1〜k(kは2以上の整数)に対応し、各列が、1〜p(pは2以上の整数)の各チャンネルch1〜chpに対応している。
この図8は、図5(a)に示すように目標温度を1℃、1秒間パルス状に変化させた時点を基準時点t=t0としたときの予め定めた経過時点t=t1におけるワーク1の複数の計測点における図5(b)に示すパルス応答波形から求まる干渉行列の一例である。この予め定めた経過時点t=t1は、目標温度を変化させた基準時点t=t0を、例えば、ワーク1が熱板2に搭載されて熱処理が開始された時点としたときに、ワーク1の温度のバラツキを抑制したい時点に対応するように選ばれる。
図5は、例えば、第1のチャンネルch1の目標温度を、同図(a)に示すようにパルス状に変化させたとした場合に、同図(b)に示すように経過時点t=t1における第1〜第3の各計測点1〜3の温度変化a11,a21,a31とすると、この温度変化a11,a21,a31が、図8の干渉行列の一部を構成することになる。
このように図8の干渉行列は、各チャンネルch1〜chpの目標温度をパルス状に変化させたとした場合の経過時点t=t1における各計測点1〜kの応答波形から算出することができる。
この図8の干渉行列から、ワーク1の各計測点の温度変化を予測することができる。図8に示すように、例えば、第1のチャンネルch1の目標温度を、1℃、1秒間パルス状に変化させたとすると、経過時点t=t1において、例えば、ワーク1の計測点1では、0.12℃(a11)変化し、計測点2では、0.21℃(a21)変化し、また、例えば、第2のチャンネルch2の目標温度を、1℃、1秒間パルス状に変化させたとすると、経過時点t=t1において、例えば、ワーク1の計測点1では、0.03℃(a12)変化し、計測点2では、0.08℃(a22)変化する。
この図8と同様に、目標温度を1℃、1秒間パルス状に変化させた基準時点t=t0から任意の経過時点における干渉行列を、図5(b)に示すパルス応答波形から同様に求めることができる。すなわち、ワーク1の温度のバラツキを抑制しようとする複数の時点を予め設定し、各時点に対応した干渉行列を求めることができる。
この実施の形態では、ワーク1の温度のバラツキを、効果的に抑制できるようにするために、次のような干渉行列を用いている。
以下、この実施の形態に用いる干渉行列について、詳細に説明する。
干渉行列は、上述のように目標温度の変化に対するワークの計測点の応答波形から求めるのであるが、目標温度の急激な変化は、操作量の飽和を招き、制御を困難にする場合がある。
そこで、この実施の形態では、目標温度をパルス状に変化させるのではなく、図9に示すように、目標温度を略三角波状に変化させた場合の応答波形から干渉行列を求めるようにしている。
図10は、この三角波状の波形の合成を説明するための図であり、同図(a)は、上述の図5のパルス状の波形を利用したものであり、同図(b)は上述の図4のステップ状の波形を利用したものである。
図9に示す略三角波状の波形は、図10(a)に示すように、高さ(温度変化)が異なる微小な時間幅の複数のパルス状の入力を積算して得ることができる。この微小なパルス状の入力およびそのパルス応答波形は、図5のパルス状の入力およびその応答波形について、その高さ(温度変化)は、比例関係により、その時間幅は、上述の図6と同様に遅延時間Δtを時間幅に対応させて減算することにより、合成することができる。
微小なパルス状の入力、例えば、高さが、0.1℃で、時間幅が0.1秒の微小なパルス状の入力およびそのパルス応答波形は、上述の図5の高さが、1℃で、時間幅が1秒のパルス状の入力およびそのパルス応答波形の高さをそれぞれ0.1倍し、更に、それを0.1秒それぞれ遅延させたパルス状の入力およびそのパルス応答波形を、遅延前のパルス状の入力およびそのパルス応答波形からそれぞれ減算することにより合成することができる。
また、図9に示す略三角波状の波形は、図10(b)に示すように、高さ(温度変化)が小さく時間幅が徐々に小さくなる複数の矩形を積層したものとして合成することができる。積層する各矩形は、図4のステップ状の入力およびその応答波形の高さを比例関係で算出し、更に、それを前記時間幅に相当する分遅延させ、この遅延させた波形を、遅延前のステップ状の入力およびその応答波形から減算することにより算出することができる。
この略三角波状の波形は、より微小なパルス入力あるいはステップ入力を利用することにより、滑らかな三角波状に合成することができ、以下の説明および図においては、三角波状として説明する。この三角波の高さは、上述と同様に、例えば、1℃であり、その時間幅は、上述の図2のワーク1の温度のバラツキを抑制しようとする期間を、複数に分割した時間幅に選定される。この複数は、演算処理の負担およびバラツキ抑制の効果などを考慮して定められる。
このように目標温度の三角波状の入力およびその応答波形から干渉行列を演算することにより、操作量の飽和が生じるのを回避した干渉行列を得ることができる。
図11は、この実施の形態の干渉行列Aの詳細を示すものであり、この実施の形態では、ワーク1の温度のバラツキを精度高く抑制するために、時間的および空間的な干渉を考慮した行列となっている。なお、図11においては、各行列A11〜Amnを構成する各要素である温度変化を、共通にa11〜akpで統一して示しているけれども、計測点1〜kとチャンネルch1〜chpとの対応を示すものであり、具体的な温度変化の数値が同一であることを示すものではない。
すなわち、図11の干渉行列Aは、図12に示す時間的な干渉の関係を考慮した行列で構成され、さらに、図12の各行列は、例えば、図13に示す空間的(位置的)な関係を考慮した行列で構成されており、行列の中に行列を含む二重構造となっている。
先ず、図12に示す時間的な関係を考慮した行列について説明する。
図14は、図12の干渉行列を説明するための波形図であり、同図(a)は、目標温度の三角波状の変化を入力として、同図(b)は、その応答波形を出力としてその一例を示したものである。
上述の図8の干渉行列では、各チャンネルch1〜chpの目標温度のパルス状の入力は、同一のタイミングのみであったけれども、この実施の形態では、一定の時間差を持たせた第1〜第n(nは2以上の整数)の複数のタイミングの目標温度の入力に対応したものとなっている。
すなわち、第1のタイミングで各チャンネルch1〜chpに、三角波状の入力をそれぞれ与えたとしたときの各応答波形から対応する行列を算出し、次に、一定時間遅延させた第2のタイミングで各チャンネルch1〜chpに、三角波状の入力をそれぞれ与えたとしたときの各応答波形から対応する行列を算出し、以下、同様にして第nのタイミングで各チャンネルch1〜chpに、三角波状の入力をそれぞれ与えたとしたときの各応答波形から応する行列を算出するものである。
このとき、目標温度の入力の第1〜第nのタイミングに拘わらず、図14に示す応答波形の各経過時点t=t1〜tm(mは2以上の整数)は、第1のタイミングの目標温度の入力、すなわち、第1のタイミングの目標温度を三角波状に変化させた時点t=t0を基準とし、この基準時点t=0から各経過時点t=t1〜tmが規定されることになる。つまり、目標温度の入力のタイミングが遅れることによって、応答波形のタイミングも遅れるのであるが、基準時点t=t0および各経過時点t=t1〜tmは、遅らせることなく、第1のタイミングのときに固定し、この固定した各経過時点t=t1〜tmに対して遅れた応答波形から干渉行列を算出することになる。
図12の干渉行列Aの各行は、図14(b)の応答波形の第1のタイミングの目標温度の入力の基準時点t=t0からの各経過時点t=t1、t2、t3…tmにそれぞれ対応するものであり、例えば、最上段の第1の行の行列A11〜A1nは、経過時点t=t1における関係を示す行列であり、次の行の行列A21〜A2nは、経過時点t=t2における関係を示す行列であり、同様に、最下段の行の行列Am1〜Amnは、経過時点t=tmの時点における関係を示す行列である。
ここで、各経過時点t=t1、t2、t3…tmは、上述の図2に示されるワーク1の温度のバラツキが生じている期間において、バラツキを抑制したい各時点に対応するように予め決定される。その際、第1のタイミングの目標温度を三角波状に変化させる基準時点t=t0を、例えば、ワーク1が熱板2に搭載されて熱処理が開始される時点に対応させる。
次に、図12の干渉行列Aの各列は、図14(a)に示すように、一定の時間差のある複数の三角波状の目標温度の入力にそれぞれ対応するものであり、例えば、左端の第1の列の行列A11〜Am1は、最も早い第1のタイミングの目標温度の三角波状の入力に対する関係を示す行列であり、図14に対応するものである。また、次の列の行列A12〜Am2は、第1のタイミングより一定時間遅れた第2のタイミングの目標温度の三角波状の入力に対する関係を示す行列であり、同様に、右端の列の行列A1n〜Amnは、最も遅い第nのタイミングの目標温度の三角波状の入力に対する関係を示す行列である。
ここで、図14(a)に示される複数の三角波状の目標温度の入力は、少なくとも目標温度の変化が連続的なものとなるように、タイミングの早い三角波に次のタイミングの三角波の一部が重なるように設定するのが好ましく、この実施の形態では、三角波の底辺の1/2に相当する一定時間遅延させたものとなっている。なお、遅延時間を一定とすることにより、演算処理が容易となるが、必ずしも遅延時間は一定でなくてもよい。
以上のように図12に示す干渉行列Aは、各行が、三角波応答波形の各経過時点t=t1、t2、…、tmに対応し、各列が、時間差のある複数の目標温度の各入力に対応するので、行と列とが交差する位置の行列、例えば、行列A21は、第1列であるから三角波状の目標温度の入力が第1のタイミングであって、第2行であるから三角波応答波形の経過時点t2に対応する行列であり、また、例えば、行列A12は、第2列であるから三角波状の目標温度の入力が第2のタイミングであって、第1行であるから三角波応答波形の経過時点t1に対応する行列である。
このように図12に示す干渉行列Aは、各行が、三角波応答波形の各経過時点t=t1、t2、…、tmに対応し、各列が、時間差のある複数の目標温度の各入力に対応するので、目標温度の入力および三角波応答波形の時間的な影響を示す干渉行列となっている。
なお、第1〜第nの各タイミング毎に、第1〜第pの各チャンネルch1〜chp毎の三角波状の目標温度の入力があり、各目標温度の入力に個別的に対応して複数の計測点1〜k毎の三角波応答波形があるが、図14(a)では、各タイミングにおける各チャンネルの目標温度の入力を、一つの三角波で代表的に示し、図14(b)では、各チャンネルおよび各計測点にそれぞれ対応する複数の応答波形を一つの応答波形で代表的に示している。
次に、図13に基いて、干渉行列Aの空間的(位置的)な関係について説明する。
この図13は、図12の干渉行列Aの内の行列A21を代表的に示すものである。
行列A21は、上述のように、干渉行列Aの第1列であるから三角波状の目標温度の入力が第1のタイミングであって、第2行であるから三角波応答波形の経過時点t2に対応する行列である。
この行列A21は、図13に示すように、各列が、第1〜第pの各チャンネルch1〜chpに対応しており、各行が、ワーク1の第1〜第kの各計測点s1〜skにそれぞれ対応している。
例えば、左端の第1列、最上段の第1行は、図15(a)に示すように、第1のタイミングの第1のチャンネルch1の三角波状の目標温度の入力に対する図15(b)に示す三角波応答波形の第1の計測点s1の経過時点t=t2における温度変化a11を示しており、第1列、第2行は、第1のチャンネルch1の三角波状の目標温度の入力に対する三角波応答波形の第2の計測点s2の経過時点t=t2における温度変化a21を示しており、同様に、第1列、最下段の行は、第1のチャンネルの三角波状の目標温度の入力に対する三角波応答波形の第kの計測点skの経過時点t=t2における温度変化ak1を示している。なお、図15(b)には、3つの計測点s1〜s3の三角波応答波形を代表的に示しており、また、図15(a)は、第1のタイミングの三角波状の入力を示しており、第1のチャンネルch1以外のチャンネルの三角波は、分かりやすいように高さを低くして示しているが、実際は、各チャンネルとも同じ高さの三角波となっている。
また、行列A21の例えば、第2列、第1行は、第2のチャンネルch2の三角波状の目標温度の入力に対する第1の計測点s1の三角波応答波形の経過時点t=t2における温度変化a12を示しており、第2列、第2行は、第2のチャンネルch2の三角波状の目標温度の入力に対する第2の計測点s2の三角波応答波形の経過時点t=t2における温度変化a22を示しており、同様に、第2列、最下段の行は、第2のチャンネルch2の三角波状の目標温度の入力に対する第kの計測点skの応答波形の経過時点t=t2における温度変化ak2を示している。
同様に、例えば、右端の第p列、第1行は、第pのチャンネルchpの三角波状の目標温度の入力に対する第1の計測点s1の三角波応答波形の経過時点t=t2における温度変化a1pを示しており、第p列、第2行は、第pのチャンネルchpの三角波状の目標温度の入力に対する第2の計測点s2の三角波応答波形の経過時点t=t2における温度変化a2pを示しており、同様に、第p列、最下段の行は、第pのチャンネルchpの三角波状の目標温度の入力に対する応答波形の第kの計測点skの経過時点t=t2における温度変化akpを示している。
このように行列A21は、各行が、応答波形の各計測点s1〜skに対応し、各列が、各チャンネルch1〜chpに対応するので、ワーク1における位置、各チャンネルch1〜chpに個別的に対応するヒータや温度センサの配置などの空間的な位置の影響を示す干渉行列となっており、これは、行列A21に限らず、図12の干渉行列を構成する各行列も同様である。
したがって、図12、その詳細を示す図11の干渉行列Aは、時間的、空間的な影響を考慮した行列となっている。
以上が、この実施の形態に用いる干渉行列Aについての説明であり、図3のパーソナルコンピュータ4では、上述のようにして計測したステップ応答波形から演算処理によってかかる干渉行列Aを算出し、例えば、干渉行列用のファイルに格納するものである。
さらに、パーソナルコンピュータ4は、上述の図2に示す熱処理を行った場合のワーク1の複数の計測点1〜kの計測温度のデータも試練用のワーク1を用いて計測し、データファイルに格納する。すなわち、この実施の形態による目標温度の調整を行う前の状態で、ワーク1の熱処理を行った場合のワーク1の複数の計測点1〜kの温度を計測し、データファイルに格納する。
パーソナルコンピュータ4は、干渉行列Aと、ワーク1の複数の計測点1〜kの温度の計測データとに基いて、バラツキを抑制するための目標温度の調整ための調整情報としての調整値を次のようにして算出する。
ここで、目標温度の第1〜第nの各タイミングにおける各チャンネルch1〜chpの三角波状の目標温度の温度変化(三角波の高さ)をc1〜cnとし、ワーク1の各経過時点t=t1〜tmにおける各計測点の温度変化をb1〜bmとすると、各経過時点t=t1〜tmにおけるワーク1の各計測点1〜kの温度変化b1〜bmは、干渉行列Aを用いて次式で表すことができる。
Figure 2007011982
この式(1)において、b1は、経過時点t=t1における各計測点1〜kの温度変化を示すベクトルであり、b2は、経過時点t=t2における各計測点1〜kの温度変化を示すベクトルであり、同様に、bmは、経過時点t=tmにおける各計測点1〜kの温度変化を示すベクトルである。
また、c1は、第1のタイミングにおける各チャンネルch1〜chpの三角波状の目標温度の温度変化(三角波の高さ)を示すベクトルであり、c2は、第2のタイミングにおける各チャンネルch1〜chpの三角波状の目標温度の温度変化(三角波の高さ)を示すベクトルであり、同様に、cnは、第nのタイミングにおける各チャンネルch1〜chpの三角波状の目標温度の温度変化(三角波の高さ)を示すベクトルである。
この式(1)は、第1〜第nの各タイミングにおける各チャンネルの目標温度の温度変化c1〜cnに対する、各経過時点t=t1〜tmにおけるワーク1の各計測点1〜kの温度変化b1〜bmを示している。
すなわち、式(1)より、第1〜第nの各タイミングの三角波状の目標温度の三角波の高さをc1〜cnとすれば、ワーク1の各経過時点t=t1〜tmにおける計測点の温度変化が、b1〜bmとなることを示している。
したがって、逆に、各経過時点t=t1〜tmにおけるワーク1の各計測点の温度変化b1〜bmを、バラツキを抑制するような温度変化に選べば、そのような温度変化を生じさせるのに必要な目標温度の温度変化(三角波の高さ)c1〜cn、すなわち、目標温度の調整値c1〜cnは、干渉行列Aの逆行列A−1を用いて次式で算出できることになる。
Figure 2007011982
干渉行列Aの逆行列A−1が求まる場合には、式(2)によって、目標温度の調整値c1〜cnを算出することができるが、一般に、制御できるチャンネル数ch1〜chpに比べて、ワーク1の計測点1〜kの数の方が多いので、逆行列A−1を求めるのは困難である。このため、この実施の形態では、逆行列A−1に代えて、擬似逆行列(A*A)−1*Aを用いるようにしている。なお、Aは、干渉行列Aの転置行列である。
パーソナルコンピュータ4は、上述の図2に示す熱処理を行った場合のワーク1の複数の計測点1〜kの計測温度のデータからバラツキを抑制するような温度変化を温度分布情報として算出する。
例えば、図2において、経過時点t=t1における計測点1の計測温度b11が、平均値よりも0.08℃高いときには、そのバラツキを抑制するように−0.08℃を、経過時点t=t1における計測点1の温度分布情報として算出し、また、経過時点t=t1における計測点2の計測温度b21が、平均値よりも0.04℃低いときには、そのバラツキを抑制するように+0.04℃を、経過時点t=t1における計測点2の温度分布情報として算出し、また、経過時点t=t1における計測点3の計測温度b31が、平均値よりも0.08℃低いときには、そのバラツキを抑制するように+0.08℃を、経過時点t=t1における計測点3の温度分布情報として算出し、以下同様にして、経過時点t=t1における計測点kまでの温度分布情報を算出する。更に、同様にして各経過時点t=t2〜tmにおける各計測点1〜kの温度分布情報を算出する。
この算出した温度のバラツキを抑制するための各経過時点t=t1〜tmの温度分布情報が、上述の式(2)におけるb1〜bmとして用いられる。
パーソナルコンピュータ4は、この抽出した温度分布情報b1〜bmと、干渉行列Aの逆行列A−1に代えて用いる擬似逆行列(A*A)−1*Aとから式(2)に従って目標温度の調整値c1〜cnを算出するものである。
この調整値c1〜cnは、熱板2によるワーク1の熱処理ための目標温度である所定温度Tに対して、プラスまたはマイナスの温度値のベクトルであり、この調整値c1〜cn(以下「c」と略記する)を、目標温度の加算値として、目標温度に加算すれば、目標温度が調整されることになる。
この調整値cは、上述のように干渉行列Aの逆行列A−1ではなく、干渉行列Aに基づく擬似逆行列(A*A)−1*Aを用いて算出されるので、誤差を生じることになるが、算出される調整値cによって、温度のバラツキの抑制効果が十分であると判断するときには、この算出された調整値cを用いればよい。
この実施の形態では、温度のバラツキの抑制効果を、一層高めるために、算出された調整値cを、初期値の一つにするとともに、ランダムに発生させた調整値の初期値とを初期集団とし、干渉行列Aを含む評価式を用いた遺伝的アルゴリズムによって調整値cの最適値を探索するようにしている。
ここで、評価式は、下記の式を用いている。
b’=b−Ac
Aは上述の干渉行列、cは調整値、bは温度のバラツキを抑制するように算出された上述の温度分布情報のベクトルであり、上述のb1〜bmに対応するものである。
上述の式(1)で示すように、逆行列A−1を用いて調整値cを算出することができる場合には、bとAcとは、等しくなり、評価値b'は0となるが、この実施の形態では、逆行列A−1ではなく、擬似逆行列(A*A)−1*Aを用いて調整値cを算出しているので、評価値b’は、0とはならない。
そこで、この実施の形態では、バラツキ幅が小さい、すなわち、評価値b’の最大値と最小値の差が最小となる調整値cを探索し、最終的な調整値cとするものである。
すなわち、初期値として、擬似逆行列を用いて上述のようにして算出された調整値cおよびランダムに発生させた調整値からなる、例えば、100通りほど調整値の初期集団を準備し、各調整値について、上述の評価式によって評価値b’を算出し、更に、その評価値b’の最大値と最小値との差である最大のバラツキ幅を算出する第1の処理を行い、このバラツキ幅が小さく良好なものを中心に、調整値を選択する第2の処理を行い、この選択した調整値の内で、交叉や突然変異を発生させて、調整値を100通りほどに増やす第3の処理を行い、この第1,第2,第3の処理を1世代として、以下同様に繰り返し、第1の処理で算出される評価値b’のバラツキ幅が、0に近づいたときに処理を停止し、その世代で最も差が小さいバラツキ幅の調整値cを、最終的な調整値cとするものである。
パーソナルコンピュータ4は、以上のようにして探索した目標温度の調整値cを、通信によって、温度調節器3に対して送信する。
図16は、温度調節器3の内部構成をブロック図であり、パーソナルコンピュータ4から与えられる調整値cを含む調整データに基いて、設定されている所定温度Tの目標温度SPに加算する加算波形を生成するSP加算波形生成部6と、加算波形が加算された調整後の目標温度と熱板2からの検出温度PVとの偏差に応じて、PID演算を行って操作量を出力するPIDコントローラ7とを備えている。SP加算波形生成部6およびPIDコントローラ7は、マイクロコンピュータによって構成される。
図17は、一つのチャンネルの加算波形の一例を示すものであり、SP加算波形生成部6には、パーソナルコンピュータ4から第1〜第nの各タイミングの三角波の高さに対応する調整値c(c1〜cn)が、各チャンネルに個別的に対応して与えられる。SP加算波形生成部6は、図17に示すように、各三角波の頂点を結ぶ加算波形を生成する。このとき、SP加算波形の生成を開始する時点は、例えば、ワーク1が熱板2に搭載されて熱処理が開始される時点であり、上述の基準時点t=t0に対応するものである。このワーク1の熱板2への搭載の時点は、例えば、ワーク1の熱板2への搭載を行う搬送供給手段を制御する上位装置からの図示しないタイミング信号により、あるいは、熱板2の検出温度の変化から検出することができる。
ワーク1の通常の熱処理工程において、温度調節器3では、所定温度Tに設定された目標温度SPに、この加算波形を加算して内部の目標温度とし、この内部の目標温度に、熱板2の検出温度PVが一致するように制御を行なうものである。
したがって、各チャンネルの目標温度に、例えば、図18に示されるような加算波形が加算されて目標温度が調整されることにより、例えば、図2のワーク1の温度のバラツキが、図19に示すように抑制されて均一な熱処理が行なわれることになる。
図20は、以上のパーソナルコンピュータ4の全体の処理を示すフローチャートである。
先ず、熱板2の各チャンネルch1〜chp毎に目標温度をステップ状に変化させてワーク1の各計測点1〜kの応答波形を計測し、この応答波形から演算処理によって干渉行列Aを算出し(第1の手順)、ファイルに保存する(ステップn1)。
目標温度に整定した熱板2に、ワーク1を搭載して熱処理を行ったときのワーク1の各計測点1〜kの計測温度の時系列データを取得し、ファイルに保存する(ステップn2)。
干渉行列および時系列データから抽出した温度のバラツキを抑制するための温度分布情報から目標温度の調整値を算出し(第2の手順)、遺伝的アルゴリズム(GA)によって最適な調整値を決定する(ステップn3)。
決定した調整値のデータを、温度調節器3に転送する(ステップn4)。
温度調節器3は、ワーク1の通常の熱処理が開始されると、転送された調整値に応じて目標温度を調整して温度制御を行う。
なお、被処理物の温度のバラツキを抑制しようとする時点t=t0〜tmを変更する場合には、パーソナルコンピュータ4に変更する時点t=t0〜tm設定入力することにより、その時点に対応する干渉行列Aが算出されるとともに、温度分布情報が算出され、これらに基いて、調整値が算出される。
(実施の形態2)
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。この実施の形態では、ワーク1を熱板2に搭載して熱処理を開始した当初における温度のバラツキをより効果的に抑制するために、熱板2を予め所定温度Tよりも例えば、1℃高い温度に予備加熱したと想定したのに相当する干渉の行列を、次のようにして求め、求めた行列で、上述の図12に示す干渉行列Aの第1のタイミングに対応する行列A11〜Am1を置き換えるものである。
先ず、熱板2の全チャンネルch1〜chpの目標温度SPを、熱処理を行う所定温度Tに設定して温度制御を開始し、熱板2の温度が所定温度Tに達して整定した状態において、試験用のワーク1を搭載したときのワーク1の複数の計測点1〜kにおける温度を計測する。
次に、第1のチャンネルch1の目標温度SPを、熱処理を行う所定温度Tよりも1℃高い温度に設定して温度制御を開始し、熱板2の温度が設定温度T+1℃に達して整定した状態において、試験用のワーク1を搭載した場合のワーク1の複数の計測点1〜kにおける温度を計測する。
次に、所定温度Tよりも1℃高いときの応答波形から所定温度Tのときの応答波形を減算することにより、目標温度については、ワーク1を搭載した瞬間t=t0に、ステップ状に1℃の温度変化が生じたものと見なし、図21に示すように、1℃の予備加熱に相当するステップ応答波形を得ることができる。
この1℃の予備加熱に相当するステップ応答波形を、各チャンネルについて同様に計測する。
次に、このステップ応答波形から上述の図10(b)と同様に微小なステップ状の応答波形を、図22(a)に示すように減算していくことにより、同図(b)に示す略直角三角形状の目標温度の変化に対応する応答波形を合成することができる。
これを各チャンネルch2〜chpについて行い、これらの応答波形から、上述と同様にして、各チャンネルch1〜chpについて、各経過時点t=t1〜tmにおける各計測点1〜kの温度変化をそれぞれ示す行列を求めることができ、これら行列を上述の干渉行列Aの第1のタイミングに対応する行列A11〜Am1と置き換えものである。
この実施の形態では、ワーク1を熱板2に搭載する前に1℃の予備加熱を行ったのに相当する目標温度の変化を考慮した行列を用いるので、ワーク1を熱板2に搭載して熱処理を開始した当初において、より精度の高い調整が可能となる。
(その他の実施の形態)
上述の実施の形態では、パーソナルコンピュータ4は、ワーク1の温度のバラツキを示す計測データに基いて、温度のバラツキを抑制するための温度分布情報b1〜bmを算出したけれども、本発明の他の実施の形態として、例えば、予め計測された計測データからユーザが、バラツキを抑制するための温度分布情報を、設定値として設定するようにしてもよく、この場合には、この設定値と上述の干渉行列Aとによって、調整値を算出することになる。
上述の実施の形態では、三角波状の目標温度の入力およびその応答波形を用いて干渉行列Aを求めたけれども、飽和が問題とならないような場合には、パルス状の目標温度の入力およびその応答波形を用いて干渉行列を求めてもよい。
上述の実施の形態では、目標温度を調整したけれども、他の実施の形態として、熱板2からの検出温度を調整値を用いて補正することにより、実質的に目標温度を調整するようにしてもよい。
目標温度を調整すると、上述の図16のPIDコントローラ7からの操作量が調整されるので、本発明の他の実施の形態として、目標温度の調整に代えて、操作量を調整するようにしてもよい。
すなわち、目標温度に代えて、操作量とワーク1の温度との関係を示す干渉行列を求め、この干渉行列を用いて温度のバラツキを抑制するのに必要な操作量の調整値を算出し、この調整値を用いて操作量を調整してもよい。
上述の実施の形態では、パーソナルコンピュータ4から温度調節器3に対して、各チャンネルch1〜chp毎に、第1〜第nの各タイミングに対応した加算値のデータを送信したけれども、他の実施の形態として、パーソナルコンピュータ4で加算値の波形データを合成し、加算値の時系列データとして温度調節器3に送信するようにしてもよい。
また、温度調節器3へ送信するデータ量を低減するために、例えば、加算値の波形に対応する伝達関数の係数値を、温度調節器3に送信し、温度調節器3で伝達関数を用いて加算値の波形を再生するようにしてもよい。
例えば、加算値の波形は、次の理由からインパルス応答と見なすことができる。すなわち、目標温度SPの加算値ΔSPの波形は、過渡的な乱れを補償する波形なので、t=0で、ΔSP(t)=0であり、t=∞で、ΔSP(t)=0であり、両端が0である。またその間では、或る大きさで膨らんだ変化をする。
一方、インパルス応答g(t)とすると、インパルス応答g(t)も、t=0で、g(t)=0、t=∞で、g(t)=0であり、両端が0であって、その間では、或る大きさで膨らむ変化をする。
従って、この2つを比較すると途中の波形変化の微妙な部分などの細かな波形を一致させることが不要である場合、すなわち、要求の精度を満たす場合には、SPの加算値ΔSPは、 インパルス応答と一致すると見なすことができる。
インパルス応答波形と伝達関数は1対1の関係があり、伝達関数の係数だけを、温度調節器3に送信することで、応答波形を少ない情報で転送できることになる。
インパルス応答をg(t)としたとき、それをラプラス変換したものが、伝達関数G(s)=Y(s)/U(s)である。入力U(s)および出力Y(s)が2次であるとすると、伝達関数は、次式で示される。
Figure 2007011982
したがって、伝達関数G(s)の5つの係数a1、a2、b1、b2、Kを温度調節器3に転送すればよい。
そこで、パーソナルコンピュータ4で生成したSPの加算波形から5つの係数a1、a2、b1、b2、Kを求め、この5つの係数a1、a2、b1、b2、Kを、温度調節器3に送信する。温度調節器3は、5つの係数a1、a2、b1、b2、Kによって規定される伝達関数を用いてSPの加算波形を再生する。
これによって、パーソナルコンピュータ4から温度調節器3へ転送するデータ量を低減することができる。
上述の実施の形態では、遺伝的アルゴリズムを用いて最適な調整値を探索したけれども、山登り法、シミュレーテッド・アニーリング(SA)法など、あるいは、可能性のある範囲を細かく桝目にして端から端まで虱潰しに探索する全探索などの他の探索手法を用いてもよい。
上述の実施の形態では、ステップ応答波形を計測し、このステップ応答波形から三角波応答波形を合成したけれども、他の実施の形態として、目標温度を三角波状に変化させ、ワークの各計測点の温度を計測する、すなわち、三角波応答波形を直接計測してもよく、あるいは、パルス応答波形を直接計測してもよい。
上述の実施の形態では、ヒータなどを用いた加熱処理に適用して説明したけれども、ペルチェ素子や冷却器などを用いた冷却処理に適用してもよく、更に、加熱と冷却とを併用する温度制御に適用してもよい。
また、本発明は、温度制御に限らず、圧力、流量、速度あるいは液位などの他の物理状態の制御に適用してもよい。
本発明は、例えば、ワーク等の被処理物の熱処理における温度制御等に有用である。
本発明の一つの実施の形態に係る熱処理システムの構成図である。 ワーク1の各計測点の計測温度の平均値からのバラツキを示す図である。 ワーク1の温度の計測のためのシステム構成を示す図である。 ステップ入力およびステップ応答波形を示すである。 パルス入力およびパルス応答波形を示す図である。 パルス入力の合成を説明するための波形図である。 パルス応答波形の合成を説明するための波形図である。 干渉行列の一例を示す図である。 三角波状の入力を示すである。 図9の三角状入力の合成を説明するための図である。 干渉行列の詳細構成を示す図である。 干渉行列の構成を示す図である。 図12の干渉行列の一部の行列を示す図である。 目標温度の入力とその応答波形である出力を示す図である。 目標温度の入力とその応答波形である出力を示す図である。 温度調節器のブロック図である。 目標温度の加算波形の一例を示す図である。 各チャンネルの目標温度の加算波形を示す図である。 バラツキが抑制されたワークの各計測点の計測温度を示す図である。 動作説明に供するフローチャートである。 予備加熱を想定したステップ入力およびその応答波形を示す図である。 予備加熱に対応する入力およびその応答波形を示す図である。
符号の説明
1 ワーク 2 熱板
3 温度調節器 4 パーソナルコンピュータ
5 温度ロガー

Claims (36)

  1. 被処理物を処理する処理手段の物理状態を複数の検出点で検出した各検出情報が、複数の各目標情報に一致するように前記処理手段の物理状態を制御する制御方法であって、
    前記目標情報と前記被処理物の物理状態との関係を示す関係情報を用いて、前記被処理物の物理状態が所望の状態になるように前記目標情報を調整することを特徴とする制御方法。
  2. 被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御する温度制御方法であって、
    前記目標温度と前記被処理物の温度との関係を示す関係情報を用いて、前記被処理物の温度が所望の温度状態になるように前記目標温度を調整することを特徴とする温度制御方法。
  3. 前記関係情報と前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度分布情報とに基いて調整情報を求め、該調整情報に応じて、前記目標温度を調整する請求項2に記載の温度制御方法。
  4. 前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の温度変化を複数の計測点で計測した計測温度に基いて、前記目標温度と前記被処理物の前記複数の計測点における温度との関係を示す前記関係情報を求める第1の工程と、
    前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度を前記複数の計測点で計測した計測温度に基いて、前記温度分布情報を求める第2の工程と、
    前記第1の工程および前記第2の工程でそれぞれ求めた前記関係情報および前記温度分布情報に基いて、前記調整情報を求める第3の工程と、
    前記第3の工程で求めた前記調整情報に基いて前記目標温度を調整する第4の工程とを含む請求項3に記載の温度制御方法。
  5. 前記関係情報を求める前記第1の工程では、前記各目標温度をステップ状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度のステップ応答波形を計測し、計測した前記ステップ応答波形を用いて、パルス状の目標温度の変化に対するパルス応答波形および三角波状の目標温度の変化に対する三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成する請求項4に記載の温度制御方法。
  6. 前記関係情報を求める前記第1の工程では、前記各目標温度をパルス状または三角波状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度のパルス応答波形または三角波応答波形を計測する請求項4に記載の温度制御方法。
  7. 前記関係情報を求める前記第1の工程では、時間的に異なる複数の前記パルス応答波形および時間的に異なる複数の前記三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成し、合成した応答波形に基いて、前記関係情報としての行列を求める請求項5または6に記載の温度制御方法。
  8. 前記調整情報が、前記複数の各目標温度についての予め設定された時点における調整値であり、前記第3の工程では、前記調整値を、前記行列の逆行列および前記温度分布情報に基いて算出する請求項7に記載の温度制御方法。
  9. 前記第3の工程では、少なくとも調整値をランダムに変化させるとともに、前記行列を含む評価式を用いた探索手法によって調整値の最適値を探索する請求項8に記載の温度制御方法。
  10. 被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記各目標温度を調整する温度制御装置の前記調整情報を求める調整装置であって、
    前記目標温度と前記被処理物の温度との関係を示す関係情報を用いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算する演算手段を備えることを特徴とする調整装置。
  11. 前記演算手段は、前記関係情報と前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度分布情報とに基いて、前記調整情報を演算する請求項10に記載の調整装置。
  12. 前記演算手段は、前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度に基いて、前記目標温度と前記被処理物の前記複数の計測点における温度との関係を示す前記関係情報を算出する第1の算出部と、前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度を前記複数の計測点で計測した計測温度に基いて、前記温度分布情報を算出する第2の算出部とを備える請求項11に記載の調整装置。
  13. 前記第1の算出部は、前記各目標温度をステップ状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度のステップ応答波形を用いて、パルス状の目標温度の変化に対するパルス応答波形および三角波状の目標温度の変化に対する三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成する請求項12に記載の調整装置。
  14. 前記第1の算出部は、前記各目標温度をパルス状または三角波状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点におけるパルス応答波形または三角波応答波形を計測する請求項12に記載の調整装置。
  15. 前記第1の算出部は、時間的に異なる複数の前記パルス応答波形および時間的に異なる複数の前記三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成し、合成した応答波形に基いて、前記関係情報としての行列を算出する請求項13または14に記載の調整装置。
  16. 前記調整情報が、前記複数の各目標温度についての予め設定された時点における調整値であり、前記演算手段は、前記調整値を、前記行列の逆行列および前記温度分布情報に基いて算出する請求項15に記載の調整装置。
  17. 前記演算手段は、少なくとも調整値をランダムに変化させるとともに、前記行列を含む評価式を用いた探索手法によって調整値の最適値を探索する請求項16に記載の調整装置。
  18. 被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記各目標温度を調整する温度制御装置の前記調整情報を求める調整装置であって、
    前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度および前記目標温度の調整前の前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度に基いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算する演算手段を備えることを特徴とする調整装置。
  19. 前記所望の温度状態が、前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度のバラツキが抑制された状態であり、前記被処理物は、前記処理手段に搭載されて熱処理されるものである請求項12〜18のいずれか1項に記載の調整装置。
  20. 前記温度分布情報が、対応する設定情報として設定され、前記演算手段は、前記関係情報と前記設定情報とに基いて、前記調整情報を演算する請求項11に記載の調整装置。
  21. 前記温度制御装置が、前記各目標温度と前記各検出温度との偏差に基いて温度制御を行なうものであって、前記調整情報に応じて、前記各目標温度および前記各検出温度の少なくともいずれか一方を調整する請求項10〜20のいずれか1項に記載の調整装置。
  22. 被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように、操作手段に操作量を与えて前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記被処理物の温度が所望の温度状態になるように前記操作量を調整する温度制御装置の前記調整情報を求める調整装置であって、
    前記操作量と前記被処理物の温度との関係を示す関係情報を用いて、前記調整情報を演算する演算手段を備えることを特徴とする調整装置。
  23. 被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御する温度調節器であって、
    前記請求項10〜20のいずれか1項に記載の調整装置によって求められた前記調整情報に応じて、前記各目標温度を調整することを特徴とする温度調節器。
  24. 被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記各目標温度を調整する温度調節器であって、
    前記目標温度と前記被処理物の温度との関係を示す関係情報を用いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算する演算手段を備えることを特徴とする温度調節器。
  25. 被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記各目標温度を調整する温度制御装置の前記調整情報を求めるプログラムであって、
    前記目標温度と前記被処理物の温度との関係を示す関係情報を演算する第1の手順と、
    前記関係情報と前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度分布情報とに基いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算する第2の手順とを、
    コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  26. 前記温度分布情報が、対応する設定情報として設定され、前記第2の手順では、前記関係情報と前記設定情報とに基いて、前記調整情報を演算する請求項25に記載のプログラム。
  27. 前記第1の手順は、前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度に基いて、前記目標温度と前記被処理物の前記複数の計測点における温度との関係を示す前記関係情報を演算するものであり、
    前記第2の手順は、前記目標温度の調整前の前記被処理物の温度を複数の計測点で計測した計測温度に基いて、前記温度分布情報を演算するものである請求項25に記載のプログラム。
  28. 前記第1の手順では、前記各目標温度をステップ状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点における計測温度のステップ応答波形を用いて、パルス状の目標温度の変化に対するパルス応答波形および三角波状の目標温度の変化に対する三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成する請求項27に記載のプログラム。
  29. 前記第1の手順では、前記各目標温度をパルス状または三角波状に個別に変化させたときの前記被処理物の前記複数の計測点におけるパルス応答波形または三角波応答波形を計測する請求項27に記載のプログラム。
  30. 前記第1の手順では、時間的に異なる複数の前記パルス応答波形および時間的に異なる複数の前記三角波応答波形の少なくともいずれか一方の応答波形を合成し、合成した応答波形から前記関係情報としての行列を算出する請求項28または29に記載のプログラム。
  31. 前記調整情報が、前記複数の各目標温度についての予め設定された時点における調整値であって、前記第2の手順では、前記調整値を、前記行列の逆行列および前記温度分布情報に基いて算出する請求項30に記載のプログラム。
  32. 前記第2の手順では、少なくとも調整値をランダムに変化させるとともに、前記行列を含む評価式を用いた探索手法によって調整値の最適値を探索する請求項31に記載のプログラム。
  33. 被処理物を処理する処理手段の温度を複数の検出点で検出した各検出温度が、複数の各目標温度に一致するように前記処理手段の温度を制御するとともに、調整情報に応じて、前記各目標温度を調整する温度制御装置の前記調整情報を求めるプログラムであって、
    前記目標温度を変化させたときの前記被処理物の複数の計測点における計測温度および前記目標温度の調整前の前記被処理物の複数の計測点における計測温度に基いて、前記被処理物の温度を所望の温度状態に調整するための前記調整情報を演算する手順を、
    コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  34. 前記所望の温度状態が、前記被処理物の複数の計測点における計測温度のバラツキが抑制された状態であり、前記被処理物は、前記処理手段に搭載されて熱処理されるものである請求項27〜33のいずれか1項に記載のプログラム。
  35. 前記請求項25〜34のいずれか1項に記載のプログラムをコンピュータに読み取り可能に記録したことを特徴とする記録媒体。
  36. 前記請求項23に記載の温度調節器と、前記処理手段と、前記温度調節器の出力によって、前記処理手段を加熱および/または冷却する操作手段と、前記処理手段の温度を複数の検出点で検出する温度検出手段とを備える熱処理装置。
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