JP4506030B2 - 熱処理装置及び成膜方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の被処理体に成膜を施す熱処理装置及び成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体集積回路を製造するためにはシリコン基板等よりなる半導体ウエハに対して、成膜処理、エッチング処理、酸化処理等の各種の処理が行われる。中でも、半導体ウエハに対して一枚ずつ成膜処理を行う枚葉式の熱処理装置にあっては、1枚ずつ連続して成膜される各半導体ウエハ表面の膜厚を所望の厚さに均一化させること、すなわち再現性を高く維持することは、製品の歩留りの向上及び電気的特性の安定化の上から非常に重要である。
例えば従来の枚葉式の熱処理装置にあっては、処理容器内のサセプタ上に半導体ウエハを載置してこれを加熱ヒータで所定の温度に昇温維持し、これと同時に必要な成膜ガス等を所定の流量で供給すると共に処理容器内の雰囲気を真空引きして所定の圧力に維持し、この状態で所定の時間だけ成膜処理をすることになる。この成膜処理時には、当然のこととして、プロセス温度、プロセス圧力、ガスの流量等がフィードバック制御されて安定的に維持、或いは供給されることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、成膜処理が進んでウエハの処理枚数が多くなるに従って、処理容器内の壁面や必要なガスを供給するシャワーヘッドの表面、或いはサセプタの表面等には非常に少しずつであるが不要な堆積膜等が付着し、これがために処理容器内の反射率や形態係数等の状態が少しずつ変化することは避けられない。このため、同じプロセス条件で制御しているにもかかわらず、例えば同じプロセス温度、同じガス流量、或いは同じプロセス圧力で制御しているにもかかわらず、ウエハを1枚処理する毎に僅かずつではあるが膜厚が少しずつ変化し、例えば減少してしまって膜厚の再現性が劣化する、といった問題があった。
【0004】
上記処理容器内は、不要な堆積膜がある程度の厚さにつくまで、定期的に、或いは不定期的にクリーニングされて不要な堆積膜は除去されるが、上記したような膜厚の変動は処理容器内をクリーニングする毎に、或いは1バッチ例えば25枚の枚数の半導体ウエハを処理する毎に周期的に変化する、といった問題があった。
上記問題点を解決するために、1枚、或いは数枚のウエハを成膜処理する毎にクリーニング処理を実行することも考えられるが、この場合にはクリーニング回数が過度に多くなって、スループットを大幅に低下させるので、現実的できない。特に、半導体集積回路の設計ルールがより厳しくなって、更なる細線化及び薄膜化が要請される今日においては、上記したような問題点の早期解決が強く望まれている。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、堆積膜の膜厚に影響を与えるプロセス条件を、予め求めたモデル関数に基づいて被処理体を1枚処理する毎に制御することによって、膜厚の再現性を大幅に向上させることが可能な熱処理装置及び成膜方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意研究の結果、、堆積膜の膜厚は、処理容器内をクリーニングする毎、或いは半導体ウエハを1バッチ、例えば25枚処理する毎に周期性を持って変動していることを見い出し、これに基づいて膜厚が多数枚のウエハを通して一定になるようなモデル関数を求めることによって本発明に至ったものである。請求項1に規定する発明は、処理枚数が増加するに従って処理容器内の状態が変化するような処理容器内で所定の制御対象パラメータの目標値を維持しつつ前記被処理体に成膜処理を施すようにした熱処理装置において、前記処理容器内の状態変化に対応するモデル関数を予め記憶すると共に、設定パラメータの設定値に基づいて前記制御対象パラメータの目標値を算出するプロセス条件補償手段を備えたことを特徴とする熱処理装置である。
このように、予め求めたモデル関数に従って被処理体を1枚処理する毎に制御対象パラメータの目標値を新たに求め、これに基づいて成膜処理を行うようにしたので、膜厚の再現性を大幅に向上させることが可能となる。
【0006】
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記処理済みの被処理体の膜厚の実測値に基づいて前記モデル関数は更新されるようにしてもよい。
これによれば、予め求めたモデル関数を、処理済みの被処理体の膜厚の実測値に基づいて更新しているので、膜厚の再現性を一層向上させることが可能となる。
この場合、例えば請求項3に規定するように、前記モデル関数を用いて求められるデータと前記実測値との差が所定値以上の時には、異常と見なすことになる。
【0007】
また、例えば請求項4に規定するように、前記モデル関数の設定及びこの更新は、最小2乗法と、カルマンフィルターと、最尤推定法の内のいずれかの方法により行われる。
また、例えば請求項5に規定するように、前記設定パラメータは、膜厚と前記膜のシート抵抗の内のいずれか1つであり、前記制御対象パラメータは、プロセス温度と成膜時間と供給される成膜ガスの供給量の内のいずれか1つである。
【0008】
請求項6は、上記請求項1で規定される装置発明によって実施される方法発明を規定したものであり、すなわち、処理枚数が増加するに従って処理容器内の状態が変化するような処理容器内で所定の制御対象パラメータの目標値を維持しつつ前記被処理体に成膜処理を施すようにした成膜方法において、前記処理容器内の状態変化に対応するモデル関数を予め求める工程と、設定パラメータの設定値と前記モデル関数とに基づいて前記制御対象パラメータの目標値を算出する工程とを有することを特徴とする成膜方法である。
この場合、例えば請求項7に規定するように、前記処理済み被処理体の膜厚の実測値に基づいて前記モデル関数を更新する工程を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る熱処理装置及び成膜方法の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る熱処理装置を示す構成図、図2はプロセス条件補償手段の動作概要を説明するための説明図である。
尚、本実施例ではプロセス条件の内の、主としてプロセス温度を制御する場合を例にとって説明する。
図示するように、この枚葉式の熱処理装置2は、例えばアルミニウム製の筒体状の処理容器4を有している。この処理容器4の内部には、加熱手段として例えば加熱ヒータ6が内蔵されたサセプタ8が設けられており、この上面に被処理体である半導体ウエハWを載置し得るようになっている。尚、加熱手段として加熱ヒータ6に代えて加熱ランプ等を用いてもよい。
【0010】
上記処理容器4の天井部には、ガス供給手段として例えばシャワーヘッド10が設けられており、このシャワーヘッド10に接続したガス流路12に介設した例えばマスフローコントローラのような流量制御器14により、成膜ガス等のような必要なガスの流量を制御するようになっている。尚、図示例ではガス流路12及び流量制御器14を1つしか記載していないが、これらは代表して記載されており、実際には必要なガス種に応じて複数のガス流路及び流量制御器が設けられる。
また、処理容器4の底部には排気口16が設けられており、この排気口16には排気通路18が接続されている。そして、この排気通路18には、自動圧力調整弁20及び真空ポンプ22等が順次介設されており、処理容器4内の雰囲気を真空引きできるようになっている。
【0011】
そして、上記各流量制御器14、加熱ヒータ6、自動圧力調整弁20等は、例えばマイクロコンピュータ等よりなる制御部24によりそれぞれフィードバック制御されており、プロセス条件、例えばガス流量、プロセス温度、プロセス圧力等がそれぞれ所定の値を維持するようになっている。尚、前述したようにここでは、プロセス温度を本発明の方法によって制御する場合について説明する。
そして、この制御部24は、本発明の特徴とする、例えばマイクロコンピュータよりなるプロセス条件補償手段26に接続されており、上記プロセス条件補償手段26へ入力した設定パラメータの設定値から、制御対象パラメータの目標値を算出して、これを上記制御部24へ入力するようになっている。
【0012】
ここで、制御対象パラメータは膜厚に関係するパラメータを指し、これには上述したようなガス流量、プロセス温度、プロセス圧力の他にプロセス時間等が含まれるが、ここではプロセス温度を例にとって説明する。また、上記設定パラメータは上記制御対象パラメータに影響を与えるパラメータを指し、これには膜厚やシート抵抗が含まれるが、ここでは膜厚を例にとって説明する。
上記設定パラメータである膜厚の設定値Dt 、プロセス圧力、ガス流量等は予め設定されたレシピによりホストコンピュータ等より供給され、また、ここでは制御対象パラメータの1つであるプロセス温度の目標値rt は上記プロセス条件補償手段26により求められる。
【0013】
さて、このプロセス条件補償手段26には、上記処理容器4内の状態変化に対応するモデル関数が予め記憶されていると共に、これに入力される設定パラメータの設定値Dt 、すなわちここでは膜厚の設定値に基づいて制御対象パラメータの目標値rt 、すなわちここではプロセス温度の目標値を算出するようになっている。
この点について具体的に説明する。前述したように、堆積膜の膜厚は、1クリーニング毎、或いは1バッチ処理毎に周期性を持って変動するが、この変化状態を予め求めると共にこの膜厚が変動しないように一定となるような膜厚とプロセス温度との関係の変化状態を予め求めてモデル化してモデル関数を決定する。
尚、ここではプロセス温度以外のプロセス圧力、ガス流量、プロセス時間はそれぞれ同一に設定している。そして、ここで求められたモデル関数を上記プロセス条件補償手段26に記憶させておく。
【0014】
ここで、本実施例ではモデル関数としては、自己回帰移動平均モデル(ARMA:autoregressive moving−average model)を用いて、以下の式1が求められている。
rt ={B(Z-1)/A(Z-1)}・Dt … (1)
ここで、各記号は以下のように定義される。
rt :プロセス温度の目標値(制御対象パラメータの目標値)
Dt :膜厚の設定値(設定パラメータの設定値)
A(Z-1)=1+a1 ・Z-1+a2 ・Z-2+ …… +an ・Z-n
B(Z-1)=b1 ・Z-1+b2 ・Z-2+ …… + bn ・Z-n
尚、a1 〜an (代表としてai とも記す)、b1 〜bn (代表としてbi とも記す)はそれぞれ係数であり、Z-1〜Z-n(代表としてZ-iとも記す)は時間遅れ演算子であり、Z-iは”i”番目におけるデータ、すなわち各遅延時間毎の膜厚の設定値と、その時求めたプロセス温度の目標値である。尚、ちなみに同一膜厚の堆積を行う時は、この膜厚の設定値は各Z-iにおいて同一となる。
【0015】
上記係数ai 、bi は例えば最小2乗法の内の例えば逐次形最小2乗法と、周期性をもって変動する膜厚データ(実測データ)とを用いて求めることができる。
また、nはこのモデル関数の次元を示しており、通常はnとしては3次、或いは4次のモデル関数を用いればよい。この次数nに相当する数だけの直近のデータが用いられる。例えば次数が”3”の時には、1〜3枚前までのウエハ成膜処理時のデータ(膜厚の設定値及びプロセス温度の目標値)が用いられ、次数が”4”の時には1〜4枚前までのウエハ成膜処理時のデータが用いられる。例えば次数nが”3”の場合には式1は以下のようになる。
rt ={(b1 ・Z-1+b2 ・Z-2+b3 ・Z-3)/(1+a1 ・Z-1+a2 ・Z-2+a3 ・Z-3)}・Dt
【0016】
以上のようにして膜厚に対してのプロセス温度のウエハ枚数毎の伝達関数、すなわちモデル関数を得ることができる。
上記式1は、自己回帰移動平均モデルにより求めたモデル関数であるが、これに限定されず、他のモデル、例えば自己回帰モデル(AR:autoregrssive model)を用いてモデル関数を用いてもよい。この場合には、上記式1における係数a1 〜an がゼロとなるので式2のようになる。
rt =B(Z-1)・Dt … (2)
以上のようなモデル関数を用いると、例えば図2に示すように、膜厚の設定値Dt が同じでも、処理された枚数に応じてその時のプロセス温度の目標値rt が異なってくる。
【0017】
図2に示す場合には、ウエハの処理枚数が多くなるにつれて、各膜厚を一定値に維持するためにプロセス温度の目標値を、モデル関数に基づいて少しずつ上昇させている。尚、堆積する膜種によっては、逆にウエハの処理枚数が多くなるに従って、プロセス温度の目標値を少しずつ減少させる場合もある。そして、クリーニングが行われるとリセットされ、また、1枚目から処理が行われることになる。尚、実際の演算では、モデル関数は図2に示すような連続関数ではなく、離散的な関数となる。
以上説明したようなプロセス条件補償手段26を設けることにより、ウエハを1枚処理する毎にその時の最適なプロセス温度の目標値が求められ、この目標値となるようにプロセス温度がフィードバック制御されるので、ウエハ堆積膜の膜厚の再現性を大幅に向上させることが可能となる。
【0018】
上記実施例ではモデル関数の各係数、a1 〜an 及びb1 〜bn を固定的に定めた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、各係数a1 〜an 及びb1 〜bn を動的に、すなわちウエハを1枚成膜処理する毎に補正して更新するようにしてもよい。この場合、直前に成膜処理されたウエハの堆積膜の膜厚を直ちに、例えば膜厚測定器で測定し、この時に得られた膜厚の実測値をプロセス条件補償手段26へ入力してこれを用いて、例えば逐次形最小2乗法により新たな係数(ai 、bi )を求める(図1参照)。
この時のモデル関数の各係数(ai 、bi )は、逐次形最小2乗法(左側擬似逆行列)により以下のようにして求められる。
N番目の係数の推定値*θN は以下の式3のようになる。
*θN =*θN-1 +PN ・ZN (yn −ZN T・*θN-1 ) … (3)
ここで上記PN は次の式4で定義される。
PN =PN-1 −(PN-1 ・ZN ・ZN T・PN-1 )/(1+ZN T・PN-1 ・ZN )
… (4)
ここで、”*”は推定値を意味し、”T”は転置行列(Transpose)を意味し、”N”を除いた他の文字、θ、P、Z、yはそれぞれ行列を意味する。
【0019】
また、上記各文字は次の内容を意味する。
*θN :[a1 、a2 …、an 、b1 、b2 、…、bn ]N番目の推定値。
yN :N番目の出力値(例えば膜厚値)。
PN :N番目の共分散行列(次の推定値の変化の度合を示す)。
ZN :[−yN-(n-1) 、……、yN-1 、UN-(n-1) 、……、UN-1 ]
ここでUN は行列であって、しかもN番目の操作量(例えばプロセス温度の目標値)である。
以上の操作を行って、ウエハを一枚成膜処理する毎にその膜厚の測定値よりモデル関数の係数(ai 、bi )を更新する。これにより、膜厚の実測値に適合したモデル関数に常に更新することができ、従って、膜厚の再現性を一層向上させることが可能となる。
【0020】
また、この場合、モデル関数を用いて求められるデータと上記実測値との差が所定値以上の時には、データ或いは実測値が適切でないものとして”異常である”と認識するように設定するのがよい。
この異常の判定をする式は、上記式3で用いられた記号を用いて下記の式5のように与えられる。
‖yN −ZN T・*θN-1 ‖ ≧ C … (5)
ここで符号”‖”はこの符号で囲まれた部分の絶対値を示し、”C”は異常を判定するための所定値(一定値)を示す。
このように、膜厚の実測値等に基づいて異常であるか否かを判定することにより、操作者は異常成膜プロセスを迅速に知ることが可能となる。
また、上記実施例ではモデル関数の係数(ai 、bi )を求めるために、或いは更新するために例えば逐次形最小2乗法を用いたが、これに限定されず、他の方法、例えばカルマンフィルター、最尤推定法等を用いてもよい。
【0021】
また、本実施例では、設定パラメータとして膜厚を用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、膜厚に対して一定の関係で対応するパラメータならばどのようなものでもよく、例えば金属膜を成膜する場合にはシート抵抗値を設定パラメータとして用いるようにしてもよい。
また、本実施例では制御対象パラメータとしてプロセス温度を用いたが、これに限定されず、膜厚に直接的に影響を与えるパラメータならばどのようなものを用いてもよく、例えばプロセス時間(成膜時間)、プロセス圧力、成膜ガスの供給量などを用いてもよい。これら他の制御パラメータを用いた場合には、プロセス温度は連続的に一定に維持されるのは勿論である。
また、本発明は、CVD成膜装置やプロセス成膜装置に適用でき、特に、W(タングステン)、WSix、Ti(チタン)、TiN膜等を成膜する時に有効である。
更に、被処理体としては、半導体ウエハに限定されず、LCD基板、ガラス基板等にも適用できるのは勿論である。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の熱処理装置及び成膜方法によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
請求項1、3〜7に係る発明によれば、予め求めたモデル関数に従って被処理体を1枚処理する毎に制御対象パラメータの目標値を新たに求め、これに基づいて成膜処理を行うようにしたので、膜厚の再現性を大幅に向上させることができる。
請求項2に係る発明によれば、予め求めたモデル関数を、処理済みの被処理体の膜厚の実測値に基づいて更新しているので、膜厚の再現性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱処理装置を示す構成図である。
【図2】プロセス条件補償手段の動作概要を説明するための説明図である。
【符号の説明】
2 熱処理装置
4 処理容器
6 加熱ヒータ
8 サセプタ
14 流量制御器
20 自動圧力調整弁
24 制御部
26 プロセス条件補償手段
W 半導体ウエハ(被処理体)
Claims (7)
- 処理枚数が増加するに従って処理容器内の状態が変化するような処理容器内で所定の制御対象パラメータの目標値を維持しつつ前記被処理体に成膜処理を施すようにした熱処理装置において、
前記処理容器内の状態変化に対応するモデル関数を予め記憶すると共に、設定パラメータの設定値に基づいて前記制御対象パラメータの目標値を算出するプロセス条件補償手段を備えたことを特徴とする熱処理装置。 - 前記処理済みの被処理体の膜厚の実測値に基づいて前記モデル関数は更新されることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
- 前記モデル関数を用いて求められるデータと前記実測値との差が所定値以上の時には、異常と見なすことを特徴とする請求項2記載の熱処理装置。
- 前記モデル関数の設定及びこの更新は、最小2乗法と、カルマンフィルターと、最尤推定法の内のいずれかの方法により行われることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱処理装置。
- 前記設定パラメータは、膜厚と前記膜のシート抵抗の内のいずれか1つであり、前記制御対象パラメータは、プロセス温度と成膜時間と供給される成膜ガスの供給量の内のいずれか1つであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の熱処理装置。
- 処理枚数が増加するに従って処理容器内の状態が変化するような処理容器内で所定の制御対象パラメータの目標値を維持しつつ前記被処理体に成膜処理を施すようにした成膜方法において、
前記処理容器内の状態変化に対応するモデル関数を予め求める工程と、
設定パラメータの設定値と前記モデル関数とに基づいて前記制御対象パラメータの目標値を算出する工程とを有することを特徴とする成膜方法。 - 前記処理済み被処理体の膜厚の実測値に基づいて前記モデル関数を更新する工程を有することを特徴とする請求項6記載の成膜方法。
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