JP2007007058A - 景品把持ゲーム機における把持力調整装置 - Google Patents

景品把持ゲーム機における把持力調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 把持力の設定を弱くすると意欲が殺がれて売り上げが減少し、強くすると景品の出率が高くなるというジレンマを解決する。
【解決手段】 景品を把持するアームと、アームを開閉させるアーム開閉手段とを有し、アームを開閉する動力源としてのモーターが制御装置から発せられるモーター駆動信号によって、把持力を0ないし最強の範囲で強弱設定可能に構成された景品把持ゲーム機において、モーター駆動信号を解析して設定されている把持力を見出す入力回路33と、上記見出された設定把持力信号の前に、最強の把持力で景品を把持させる信号を入力し、その把持力を設定値まで低下させる制御を少なくとも1回行う信号変換回路34と、信号変換回路34からの信号をモーターへ出力する出力回路35とから成る把持力調整装置を適用する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、景品把持ゲーム機における把持力を自動的に調整する装置に関するものである。
ゲームコーナーなどに設置され、透明ケース内に並べられている景品を、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能な移動体を移動させて、そこに設けられているアームを開閉させ、把持して景品投下部へ運ぶと、取り出し口から取り出せるようにした景品把持ゲーム機が公知である。このゲーム機では、アームの把持力の強弱をゲーム機設置者の側で設定することができるが、把持力が弱すぎると、「どうせ取れない」と否定的に見られて売り上げが減少し、把持力が強過ぎると利益が減少し、そのバランスによって営業が成り立つものである。
そのためゲーム機メーカーでは把持力の強弱を工夫しており、例えば特開2003−164662号の発明では、アームが閉じられると付勢手段のアームを閉じる方向に付勢する力に、その付勢する力が生じないようにする技術を提案している。しかし同発明のようにすると、アームで景品を把持しても移動体が上昇に移ると微動もせず、景品がアームをすり抜けプレイヤーが不満げな表情をすることもしばしばとなった。
特開2003−164662号
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、把持力の設定を弱くすると否定的に見られて売り上げが減少し、強くすると景品の出率が高くなってしまうというジレンマを解決することである。
前記の課題を解決するため、本発明は、景品を把持するアームと、アームを開閉させるアーム開閉手段とを有し、アームを開閉する動力源としてのモーターが、制御装置から発せられるモーター駆動信号によって、把持力を0ないし最強の範囲で強弱設定可能に構成された景品把持ゲーム機において、モーター駆動信号を解析して設定されている把持力を見出す入力回路と、上記にて見出した設定把持力信号の前に、最強の把持力で景品を把持させる信号を入力し、その後把持力を設定値まで低下させる制御を少なくとも1回行う信号変換回路と、信号変換回路からの信号をモーターへ出力する出力回路とを有するものとするという手段を講じたものである。
景品を把持するアームは、相互に直交する3軸方向、即ちX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向へ移動可能な移動体に、アーム開閉手段によって開閉可能に設けられている。アームを開閉する動力源としてのモーターは、モーター駆動信号によって把持力を強弱設定可能に構成され、その範囲が把持力なし(0)を最小とし、如何なる景品でも把持可能な把持力を最大とするもので、例えば0〜99の100段階に分けられているものである。0〜99の段階は便宜上のもので、10段階でも1000段階でも良いが、把持力ゼロ(0)を最弱とし、全ての景品を把持して持ち上げられるのを最強とする。
在来の景品把持ゲーム機では、モーター制御装置にて例えば40という最強の2分の1よりもやや弱い把持力の設定信号が発せられ、そのモーター駆動信号を受けてモーターが応分の力を発揮する。しかしこうして設定された強さの把持力ではどうしても把持したと実感できないケースがある。そこで本発明では、40という微妙な把持力を最初から最後まで使うのではなく、或る段階において最強の把持力を発揮させ、所定秒時経過後はまた40という初期設定把持力に戻すものである。最強の把持力を発揮させるのは、ゲームの早い段階であることが望ましい。移動体が上昇することにより、それより前の段階ではアームに加わっていなかった重力が加わり、重力が落下の原因と認められやすく、落下を事実としてプレイヤーが受け入れ易いからである。
そのためには、信号変換回路にアームの上下位置確認のためのセンサー回路が接続されており、アーム上昇開始のセンサー信号を受けた後、任意の秒時、把持力を設定値に低下させる信号に組み換えるように構成されていることが望ましい。上記センサー回路は、移動体がX軸方向、Y軸方向の移動を完了して、アームが目的の景品を把持しており、その後上昇を開始して上昇限界に達するまでの間のどこに移動体があるかを検出する。このようなセンサーは、例えば移動体を上昇させるためのワイヤーなどの吊り上げ手段の巻き取り量などを検出するために設けられる。
本発明は上記のように構成され、かつ作用するものであるから、把持力の設定を強くすると景品の出率が高くなってしまうというジレンマを解決することができるという効果を奏する。
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る景品把持ゲーム機10の1例を示す斜視図である。また図2は、移動体の移動構成を上から見た場合の斜視図である。景品把持ゲーム機10には、直方体の基台11の上に箱型の収容部12が設けられ、この収容部12の前面12a及び側面12b、12cは、透明な樹脂またはガラスの板状部材から構成され、上半分が白色の板状部材から構成されている。このような収容部12には、ぬいぐるみ等の景品13が収容されている。また、収容部12の底部には、景品13を受けるための筒状の景品投入部14が垂直方向に設けられている。
収容部12の内部上面には、景品取得部15が吊り下げられ、この景品取得部15は、内部上面から鉛直方向に吊り下げられた伸縮パイプからなる支持部16と、その下端に設
けられた移動体17とから構成されている。図2に示すように、収容部12の内部上面には、景品取得部15が走行するための横行用固定レール18と、縦行用可動レール19とが設けられ、支持部16は、景品取得部用基台20を介して縦行用可動レール19に配置されている。支持部16は、図示しない駆動源によって横行用可動レール18及び縦行用可動レール19上を走行可能に構成され、かつ上下方向にも伸縮可能に構成されている。また、移動部17には、景品13を把持するために2本のアーム17aが開閉可能に設けられている。この2本のアーム17aは、通常は閉じた状態となっているが、景品を掴む時に開くように構成されている。
一方、基台11には、プレイヤーがプレイするための操作卓22が設けられている。この操作卓22には、景品取得部15を所望の景品13に対応する位置に停止させるためのボタンスイッチ23が設けられている。これは、景品取得部15を横方向の所定の位置に停止させるための第1のボタンスイッチ23aと、第1のボタンスイッチ23aにより横方向の所定の位置が決定された景品取得部15を、縦方向の所定の位置に停止させるための第2のボタンスイッチ23bとからなる。また、操作卓22には、プレイの際にプレイヤーがコインを投入するコイン投入口24が設けられている。さらに、基台11の下方には、景品の取出口25が設けられ、この取出口25は景品投入部14の下端に接続されている。
また、基台11の下方には、開閉扉28が設けられ、この開閉扉28の内側には、ゲーム機の設置者が景品把持ゲーム機10の各種設定を行うための操作ボタン、操作ダイヤル、及び液晶パネル等のインターフェース(図示せず)が設けられている。ゲーム機の設置者が操作ボタン等を操作することにより各種設定を行うと、基台1内部に設けられたコンピュータが、その設定に基いて本機10を制御する。
以上のように構成される景品把持ゲーム機10における、景品把持ゲーム機10の基本的な動作の流れを説明する。図3は、景品把持ゲーム機10の動作の流れを示すフローチャートである。
初期状態では、景品取得部15は景品投入部14の直上の位置に位置しており、プレイヤーがコイン投入口24にコインを投入すると、景品把持ゲーム機10はゲーム可能状態となる。そして本機10は、第1ボタンスイッチ23aがオンであるか否かを判断し(ST01)、オンであると判断する場合には、駆動源(図示せず)を作動し景品取得部15の移動体17を横方向に移動させる(ST02)。そして本機10は、横方向の移動限界距離を示すXリミットフラグがオンであるか否かを判断し(ST03)、オンでないと判断する場合には、第1ボタンスイッチ23aがオフであるか否かを判断し(ST04)、オフであると判断する場合には、駆動源の作動を止めて移動体17の横方向への移動を終了する(ST05)。
次に、景品把持ゲーム機10は、第2ボタンスイッチ23bがオンであるか否かを判断し(ST06)、オンであると判断する場合には、駆動源を作動して移動体17を縦方向に移動させる(ST07)。そして本機10は、縦方向の移動限界距離を示すYリミットフラグがオンであるか否かを判断し(ST08)、オンでないと判断する場合には、第2ボタンスイッチ23bがオフであるか否かを判断し(ST09)、オフであると判断する場合には、駆動源の作動を止めて移動体17の縦方向への移動を終了する(ST10)。
そして、景品把持ゲーム機10は、移動体17が有するモーター21を駆動させてアーム17aを開きながら(ST11)、支持部16を下方向へ伸ばすことにより移動体17の下降を開始する(ST12)。続けて本機10は、下方向の移動限界距離を示すZリミットフラグがオンであるか否かを判断し(ST13)、オンであると判断する場合には、移動体17の下降を終了し(ST14)、モーター21の作動を止めてアーム17aを閉じる(ST15)。ここで、アーム17aによって所望する景品13が把持される。アーム17aは、フルパワーで閉じ、それによって景品13の把持が確実に行えるようにな
る。
景品把持ゲーム機10は支持部6を上方向へ縮めることにより移動体7の上昇を開始し(ST16)、上方向の移動限界距離を示すZリミットフラグがオンであるか否かを判断し、(ST17)、オンであると判断する場合には、移動体7の上昇を終了する(ST18)。景品3を把持して景品取得部5が上昇を終えるまでの間に、アーム17aによる把持力を弱いパワーに戻す。そして、本機10は、景品取得部15をホームポジションに移動させ(ST19)、アーム17aを開閉する(ST20)。アーム17aの開閉によって景品13が解放されて景品投入部14内に落下する結果、プレイヤーは景品取出口25から景品13を取り出すことがきる。
図4は、本発明に係る景品把持ゲーム機における把持力調整装置30の1例を示すブロック図である。制御装置31はモーター21の作動を制御するために基台側に設けられており、モーター21は移動体17の内部に設けられている。制御装置30は把持力を0〜99の範囲で設定しており、その設定値(初期設定信号)をモーター駆動信号32としてモーターに出力する。入力回路33はモーター駆動信号32を解析して設定されている把持力を見出す。信号変換回路34は見出した設定把持信号の前に、最強の把持力(99)で景品を把持させる信号を入力し、その後把持力を設定値まで低下させる制御を少なくとも1回行う信号を生成する。信号変換回路34からの信号は出力回路35からモーター21へ出力される。
信号変換回路34には、センサー36から、センサー信号37が入力される。センサー36は、移動体17がアーム17aで景品13を把持したのち、把持力をコントロールするために、移動体17の上下方向(Z軸方向の位置)を知るために必要なものである。例えば移動体17を上下に移動させるワイヤーの巻き取り量または繰り出し量から、移動体17の位置を算出することができるもので、移動体17が最下点に達し、把持開始の指令信号と把持終了、上昇開始の指令信号の2信号を入力する。センサー信号37は初期設定信号の前段階に入力され、センサー信号の指令後、例えば1秒、1.5秒、1.8秒のいずれかの時間、把持力をランダムに初期設定信号による把持力(例えば40)にする信号に組み替える。
かくして、移動体17が下降して最下点に達し景品13をアーム17aで把持するときには最強のパワー(99)を発揮するので、プレイヤーは景品13をしっかりと掴んだという感覚を持ち、その後移動体が上昇に転じセンサー36がそれを感知するとセンサー信号37が信号変換回路34に入力され、それを受けて把持力が弱くなるようにコントロールされるので、移動体17の上昇中に景品13を取り落とす傾向となる。しかし、瞬時に設定信号(40)まで低下するのではなく、1秒、1.5秒、1.8秒などの時間だけランダムに把持力が低下するので、操作があからさまに知れることがなく、挑戦意欲を喪失させるには到らない。
本発明の把持力調整装置は、既存の景品把持ゲーム機に組み込んで実施することができる。この場合、既存の景品把持ゲーム機の基本動作はそのままで、一部図3のST15、16、17のみ異なる動作が行われることになり、経営上のバリエーションが増す。
本発明に係る把持力調整装置を組み込んだ景品把持ゲーム機の1例を示す斜視図。 同じく移動体の移動構成を示す要部斜視図。 本発明のゲーム機によるゲームの流れを示すフローチャート。 本発明の把持力調整装置の1例を示すブロック図。
符号の説明
10 把持力調整装置を搭載した景品把持ゲーム機
11 基台
13 景品
15 景品取得部
16 支持部
17 移動体
17a アーム
21 モーター
23 操作スイッチ
25 取り出し口
28 開閉扉
30 把持力調整装置
31 制御装置
32 モーター駆動信号
33 入力回路
34 信号変換回路
35 出力回路
36 センサー
37 センサー信号

Claims (2)

  1. 景品を把持するアームと、アームを開閉させるアーム開閉手段とを有し、アームを開閉する動力源としてのモーターが、制御装置から発せられるモーター駆動信号によって、把持力を0ないし最強の範囲で強弱設定可能に構成された景品把持ゲーム機において、モーター駆動信号を解析して設定されている把持力を見出す入力回路と、上記にて見出した設定把持力信号の前に、最強の把持力で景品を把持させる信号を入力し、その後把持力を設定値まで低下させる制御を少なくとも1回行う信号変換回路と、信号変換回路からの信号をモーターへ出力する出力回路とを有する把持力調整装置。
  2. 信号変換回路にアームの上下位置確認のためのセンサー回路が接続されており、アーム上昇開始のセンサー信号を受けた後、任意の秒時、把持力を設定値に低下させる信号に組み換えるように構成された請求項1記載の景品把持ゲーム機における把持力調整装置。


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