JP2006520592A - 試料中の分析物を測定するための結合成分を発現するウイルスの使用 - Google Patents

試料中の分析物を測定するための結合成分を発現するウイルスの使用 Download PDF

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Abstract

試料中の分析物の存在を検出する又は分析物の濃度を測定する手段としての、結合成分を発現し提示するウイルスの使用。典型的には結合成分を発現するバクテリオファージであるウイルスを、免疫アッセイにおける結合試薬として使用し、前記ウイルスの核酸配列を検出することによって前記ウイルスを容易に及び正確に検出しうる。

Description

本発明は、新規アッセイ方法並びに前記アッセイにおいて有用なキット及び試薬を提供する。
1992年に始まる免疫PCRは、核酸標識抗体を使用し、非常に感受性の高いアッセイエンドポイントを提供する。一般に、抗体をストレプトアビジンで標識し、このストレプトアビジンを通して核酸を抗体に標識する。通常はビオチニル化DNAを免疫アッセイの最後に添加する。
ウイルスは基本的にDNA又はRNAを含むと考えられ、宿主細胞を攻撃して、自らの核酸を宿主系に組み込む。構造の見地からは、ウイルスは一般に核酸の周囲に「コート」を形成するタンパク質を発現する。
ファージディスプレイは、抗体などのタンパク質をインビトロで選択し、生産できるように開発された手法である。scFv’(抗体からの単鎖可変領域フラグメント)などの、非常に高い数の種々のタンパク質を含むファージライブラリーを作製する。このファージは、scFv’タンパク質についてのDNAをこのゲノム内に挿入し、一般にこの頭部に結合した、コートタンパク質への融合タンパク質としてこれを発現する。
特定の目的のためのscFvなどの最良タンパク質は、厳密な選択条件下で対象分析物に結合するファージについての「パニング」によってライブラリー混合物から選択される。次にこのファージをこの宿主細菌における増殖によって増殖させ、DNAを切り出して、発現ベクターに挿入することができる。次に、結合タンパク質を、scFvとして生産するか又は、例えば治療用途のためのヒト化抗体を作製するために、再び抗体骨格内に組み込むことができる。
ファージディスプレイ手法は、このように、インビトロでの抗体生産のために中間手法として使用される。しかし、これまでにファージ自体がアッセイ試薬としての使用に関して提案されたことはなかった。
そこで、本発明によれば、試料中の分析物の存在を検出する又は分析物の濃度を測定するためのアッセイにおける検出可能成分としての、結合成分を発現し提示するウイルスの使用が提供される。
ここで使用するとき、「検出可能成分」という表現は、ウイルス自体が検出されて、分析物の存在又は不在を指示するシグナルを提供することを意味する。
加えて、「結合性分」という表現は、標的に結合する、特にポリペプチドまたはタンパク質に結合するいずれかの成分に関し、例えば分析物ポリペプチドまたはタンパク質であり得、この検出システムの部分として免疫アッセイにおいて利用される、他のポリペプチドまたはタンパク質でもあり得る。
ウイルスの核酸は、公知の核酸検出法のいずれかを使用して、特にポリメラーゼ連鎖反応などの増幅反応を使用することによって検出され得る標識として働く。しかし、他の標識手法と比較してウイルスを使用することの利点は、例えばファージディスプレイライブラリーのような組換えウイルスの生産のための公知の手法を使用して比較的簡単に、及び付加的な結合工程を必要とせずに、多様な結合成分を含めることができるという点である。
本発明に関していかなる種類のウイルスも使用できるので、DNAウイルス、特に細菌細胞を攻撃するウイルスであるバクテリオファージ(ファージ)であってもよいが、他のDNAウイルス又はRNAウイルスも使用し得る。従って、一般に本発明におけるウイルスは、ファージ、特に組換えファージである。
特に、前記ウイルスは、免疫グロブリン、例えば抗体、又はこの結合フラグメントなどの特異的結合成分を発現し提示するように形質転換された組換えファージを含む。しかし、このウイルスは、これらが免疫グロブリンスーパーファミリーではなくとも、標的分析物又はこれらの類似体を含む、免疫アッセイにおいて使用し得る何らかのタンパク質を発現するように形質転換してもよい。
これらの試薬を使用し得るアッセイ方式は、免疫学において公知の慣例的なアッセイ形態のいずれかであり得る。例えばこれらは、サンドイッチ及び競合型アッセイの両方において使用し得る。
従って、本発明は、試料を、ウイルスが分析物若しくはこの類似体又は分析物についての結合パートナーと複合体を形成するように、及びこの複合体が試料中の分析物の存在又は不在に依存して表面に結合するか又は結合しないように、結合成分を発現し提示するウイルスに接触させること、表面上の核酸の存在又は不在を検出すること、及びこれを試料中の分析物の存在又は不在に関係付けること、を含む、試料中の分析物を検出する方法を提供する。
検出する核酸は、適切にはウイルスに特有の核酸であるが、核酸の存在によってウイルスが表面に保持されていることが示される幾つかのアッセイ方式が存在し得る。このような場合、例えばDNAに結合する臭化エチジウムなどの染料を使用して核酸を検出し得る。
適切には、ウイルスが表面上の使用可能な結合部位、例えば表面上に存在する分析物に結合して、結合分析物/ウイルス複合体を形成すること、又は試料からの分析物によって占められていない結合試薬に結合することを確実にするのに十分な期間、表面の存在下でウイルスをインキュベートする。例えばインキュベーションは、25−40℃のような適切な温度、例えば約37℃で、5−60分間実施し得る。
このインキュベーション後、固定された複合体を含む表面を、例えばウイルス懸濁液を除去して、表面を洗浄することにより、ウイルス懸濁液から分離する。
次に、核酸配列、特に前記ウイルスに特有のDNA又はRNAであり得る核酸を、表面上で検出する。
サンドイッチ型アッセイでは、ファージなどのウイルスが試料中の分析物に結合して複合体を形成するように選択する。分析物についてのさらなる結合試薬を表面に固定する。ウイルスの存在下で試料を表面と接触させると、分析物とウイルスの複合体が表面に結合する。次にこれを残りの試料から分離し得る。表面に保持されたウイルス核酸の検出は、試料中の分析物の存在を指示する。
典型的な競合型アッセイでは、分析物についての結合試薬、分析物又はこの類似体を表面に固定する。
ここで使用するとき、「類似体」という表現は、分析物と厳密に同じ配列又は構造でなくてもよいが、分析物に結合する結合パートナーに結合する成分を指す。例えば特異的モノクローナル抗体によって結合され、従って、結合パートナーとして働く、分析物の特定エピトープ領域を含み得る。従って、類似体は、共通の結合パートナーを使用する免疫アッセイにおいて分析物を「まねる」。
分析物又は類似体についての結合成分を発現し提示するウイルスを添加した試料を、表面と接触させる。分析物が試料中に存在するときは、分析物はウイルスへの結合について固定された分析物又は類似体と競合する。従って、表面上に保持されるウイルスは、試料中に分析物が存在しない場合よりも少なくなる。保持されるウイルスの量のこの減少を、ウイルス内に存在する核酸の存在について表面を分析することにより、本発明に従って検出することができる。
代替的競合型アッセイでは、分析物についての結合試薬を表面に固定する。この場合、ウイルス上に提示される結合成分は、固定された結合試薬への結合について分析物と競合するように選択される、特異的結合パートナーである。試料からの分離後に表面上で検出されるウイルスDNAが少ないほど、より多くの分析物が存在する。この場合の分析物の特定例は、疾患の診断において有用であると考えられる、抗体などの免疫グロブリンである。
しかし全ての場合に、ウイルスの核酸は、結合成分についての検出可能で特異的な「標識」として働き、例えば特定ウイルス核酸に特異的であり得るポリメラーゼ連鎖反応又はPCR反応などの増幅反応を用いて検出し得る。試料中の分析物の定量は、例えば当技術分野において周知である定量的PCR法を用いて実施できる。
特定の実施態様において、本発明は、試料中の分析物を検出する方法を提供する。この方法は、分析物を含むことが疑われる試料を、(a)分析物に結合する結合試薬か又は(b)前記分析物もしくはその類似体を含む結合試薬かのいずれかを表面上に固定して有する表面と、および前記分析物に競合して前記分析物か又は前記結合試薬かのいずれかに結合する結合成分を発現し提示するウイルスと接触させること、前記表面を前記試料から分離すること、ならびに前記表面上の前記ウイルス内に存在する核酸配列の存在を検出すること(前記結合試薬又は前記結合成分の少なくとも1つが前記分析物に特異的である。)を含む。
特に、前述したように、固定された結合試薬と結合成分の両方が分析物と結合する。試料中に分析物が存在する場合、分析物は試料中で複合体を形成する。この分析物はまた、表面上の結合試薬にも結合する。試料から表面を取り出したとき、結合分析物/ウイルス複合体は残存し、ウイルス核酸に関して分析したとき陽性結果を与える。逆に、試料が標的分析物を含まない場合は、この標的分析物に結合するウイルス/結合成分は表面と結合しないままであり、従って検出不能である。
あるいは、固定された結合試薬は、分析物と競合してウイルスの結合成分に結合するという意味で分析物をまねている、分析物の類似体である。従って、前記結合成分は分析物又は結合試薬のいずれかに結合するが、両方には結合しない。この場合、試料を、好ましくは表面との接触前にウイルスと共にインキュベートする。この段階の間、存在する分析物はウイルス上の結合成分と複合体を形成し、表面上の固定された結合試薬へのウイルスの結合を妨害する。その結果、複合体は洗浄後には表面に保持されず、故に検出可能なウイルス核酸の量は減少する。分析物が存在しない場合は、ウイルスの結合成分は自由に結合試薬と結合し、表面上に保持された多量のウイルス核酸「シグナル」を生じさせる。
ある場合には、固定された結合試薬は分析物に結合し、同時にウイルス上の結合成分にも結合する。このような場合、試料中に分析物が存在すれば、分析物と結合成分の両方が表面上の使用可能な部位に関して競合する。その結果、表面に固定されるウイルス/結合成分の量が、試料中の分析物の濃度に関係する量だけ減少する。やはりこの場合も、ウイルス核酸からの予想される量よりも低い「シグナル」の存在が、試料中の分析物の存在を指示する。
このアッセイは極めて感受性が高く、従来の免疫アッセイに関連するバックグラウンドシグナルを低減することができる。ウイルスを、都合の良いいかなる配列を含むようにも工作できるので、分析自体がより容易に制御される。この検出は、分析物の性質とは全く無関係である。
前記結合試薬は、分析物に結合するいかなる試薬であってもよい。
分析物は一般にタンパク質又はポリペプチドである。典型的な例は、ウイルス、細菌又は炭疽若しくは炭疽胞子などの細菌胞子のような病原体に関連する又はこの一部であるポリペプチド若しくはタンパク質、又は免疫グロブリンなどの特定疾患状態若しくは特定疾患への暴露を指示するタンパク質、例えば抗体である。
好ましくは、前記結合試薬が分析物に結合する場合、この結合試薬は標的分析物に特異的である。しかし、ウイルスに融合した結合成分が標的分析物に特異的であることを条件として、標的分析物が、例えばIgGなどの免疫グロブリンである場合、結合試薬は比較的非特異的であってもよく、例えばプロテインAでもよい。
適切な特異的結合試薬は、抗体又はこの結合フラグメント並びにレクチンを含む。抗体はモノクローナル又はポリクローナルであり得るが、好ましくはモノクローナルである。
結合試薬は、従来の方法を用いて表面に固定する。例えばプロテインAは、抗体又はこのFc領域を含む結合フラグメントに結合するために使用し得る。
表面は、磁気ビーズなどのビーズ、又は例えば当技術分野で慣例的なディップスティックアッセイ試験において使用されるセルロース膜などの膜に加えて、反応プレート又はウエル、例えばELISAプレート又はウエルの表面などの、好都合ないかなる表面であってもよい。適切な場合には、結合試薬で占められていない部位を、当技術分野で慣例的であるように、例えばウシ血清アルブミン又は乳タンパク質などのタンパク質、若しくはポリビニルアルコール又はエタノールアミン、若しくはこれらの混合物で、「ブロック」してもよい。
サンドイッチ型アッセイでは、試料を、最初に、存在する分析物が固定された結合試薬に結合することを確実にするのに十分な期間、表面と共にインキュベートする。例えば試料を、ブロックされた抗体被覆ELISAプレートと共に、25−40℃のような適切な温度、例えば約37℃で、5−60分間インキュベートし得る。
ウイルスは、インキュベーション期間の間又はインキュベーション期間後に添加し得る。好ましくは、しかしながら、インキュベーション期間後に、残存試料を表面から除去し、次いで洗浄して非結合分析物を除去した後、表面をウイルスで被覆する。
ウイルスは、適切には懸濁液の形態で添加する。前記表面を、ウイルスが表面上の分析物に結合するのに十分な期間、ウイルス懸濁液と共にインキュベートする。後に、過剰のウイルス懸濁液を除去し、表面を洗浄した後、表面上のウイルス核酸を検出する。必要に応じて、検出反応を行う前に、例えば煮沸によって、ウイルスを表面から遊離させることができる。
特に、本発明の方法において使用するウイルスは、分析物についての結合成分又は、適切には特異的結合パートナーである結合試薬を発現する組換えファージである。特に、特異的結合パートナーは、抗体の単鎖可変領域フラグメント(scFV)を含む。
結合成分を発現する組換えファージは、前述したファージディスプレイのためのファージライブラリーの作製において周知であるような、従来の方法を用いて作製し得る(例えばAntibody Engineering,R.Konterman & S.Dubel(編集)Springer Lab Manuals,Springer−Verlag,Berlin Heidelberg,2001参照)。しかし、他のタイプの組換えウイルスを生産するための同様の手法も使用し得る。
ファージなどのウイルスは、単独で又は2つ以上の分析物を探索する場合は多重特異性混合物として添加し得る。後者の場合は、各々が個々のウイルスに特有である多数の核酸配列の検出を続いて実施する。
1つの実施態様では、ウイルスの核酸配列は、増幅反応、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて検出する。この場合、周知のプライマー、ポリメラーゼ、ヌクレオチド及び緩衝液を含む試薬を表面に添加する。次いで、存在する標的核酸配列を増幅するために、従来のように熱サイクリングに供する。
次に、ゲル電気泳動及び続く染料を使用した視覚化のような従来の方法を用いて、増幅産物を検出し得る。
好ましくは、増幅反応は、反応が進行すると共に、増幅産物が検出可能なシグナル、特に可視シグナル、例えば蛍光シグナルを生成するように実施される。このようなシグナルを生じる多くのアッセイ方式が当技術分野において公知である。これらは、二本鎖DNA内に挿入されたときにより大きな強度で放射線、特に蛍光放射線を発するインターカレート染料のようなDNA結合剤、並びに蛍光エネルギー転移(FET)、特に蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)を受けるように配置された蛍光標識を含むプローブ及びプライマーなどの試薬を使用し得る。
2つの一般的に使用される種類のFET又はFRETプローブがあり、受容体から供与体を分離するために核酸プローブの加水分解を使用するものと、供与体分子と受容体分子の空間関係を変化させるためにハイブリダイゼーションを使用するものである。
加水分解プローブはTaqMan(登録商標)プローブとして市販されている。これらは、供与体及び受容体分子で標識されたDNAオリゴヌクレオチドから成る。前記プローブは、PCR産物の一本鎖上の特定領域に結合するように設計される。PCRプライマーをこの鎖にアニーリングした後、Taq酵素は5’から3’方向へのポリメラーゼ活性でDNAを伸長する。Taq酵素はまた、5’から3’方向へのエキソヌクレアーゼ活性を示す。TaqMan(登録商標)プローブは、Taq伸長が開始されるのを防ぐためにリン酸化によって3’末端で保護されている。TaqMan(登録商標)プローブが生成物の鎖にハイブリダイズすれば、伸長するTaq分子もプローブを加水分解し、検出の根拠として受容体から供与体を遊離する。この場合のシグナルは累積的であり、遊離供与体及び受容体分子の濃度は、増幅反応の各サイクルと共に上昇する。
ハイブリダイゼーションプローブは多くの形態で入手可能である。分子ビーコンは、相補的5’及び3’配列を、これらがヘアピンループを形成するように含むオリゴヌクレオチドである。末端蛍光標識は、ヘアピン構造が形成されたときにFRETが起こるように極めて近接する。分子ビーコンの相補的配列へのハイブリダイゼーション後、蛍光標識は分離され、故にFRETは起こらず、これが検出の根拠を形成する。
標識オリゴヌクレオチドの対も使用し得る。これらはPCR産物の鎖上で極めて近接してハイブリダイズし、FRETが起こり得るように供与体と受容体分子を一緒にもたらす。FRETの上昇が検出の根拠である。このタイプの変法は、標識増幅プライマーを単一隣接プローブと共に使用することを含む。
増幅反応が起こるときにこれらを検出するための他の方法は公知であり、これらのいずれもが使用し得る。このような方法の特定例は、例えば国際公開公報第WO 99/28500号、英国特許第2,338,301号、国際公開公報第WO 99/28501号及び国際公開公報第WO 99/42611号に述べられている。
国際公開公報第WO 99/28500号は、試料中の標的核酸配列の存在を検出するための非常に成功を収めたアッセイを述べている。この方法では、DNA二重鎖結合剤と前記標的配列に特異的なプローブを試料に添加する。このプローブは、前記DNA二重鎖結合剤から蛍光を吸収する又は前記DNA二重鎖結合剤に蛍光エネルギーを供与することができる反応性分子を含む。次にこの混合物を、標的核酸が増幅される増幅反応に供し、条件は、プローブが標的配列にハイブリダイズする増幅工程の間又は増幅工程後のいずれかに誘導される。前記試料からの蛍光を観測する。
プローブ上の蛍光標識から蛍光エネルギーを吸収することができるが、可視光を放射しないDNA二重鎖結合剤を使用する、このアッセイの代替的形態が、同時係属中の英国特許出願第223563.8号に述べられている。これらのアッセイのいずれもが、標的核酸配列を検出するために本発明のアッセイ方法に関して使用し得る。
これらのアッセイの多くは、当技術分野において周知のように定量的に、例えば増幅反応の各々のサイクルの間に少なくとも1回増幅混合物からのシグナルを観測することによって、実施できる。このようにして反応を実施することにより、表面上に存在するウイルスの量を測定することができ、及びこれをもとの試料中に存在する分析物の量に関係付けることができる。
検出されるウイルスの特定配列は、中に認められる特徴的な配列であり得る。単一特異性ウイルスをアッセイにおいて使用する場合、これはファージ自体の中に認められるいかなる配列でもよく、並びにscFvの相補性決定領域(CDR)をコードする配列、何らかの組換えウイルスのCDRについての「骨格(scaffolding)」、又は抗生物質耐性遺伝子のような、作製の間に組換えウイルス内に導入された他の配列であってもよい。
所望する場合は、結合成分をコードする配列に加えて、特異的マーカー配列をウイルス内に含めてもよい。これらは、例えば結合成分をコードする配列に融合させて、結合成分と同時にウイルスに導入してもよく、又は別個の形質転換操作において添加してもよい。
ウイルスの多重特異性混合物をアッセイにおいて使用する場合は、特定分析物が試料中に存在するかどうかを判定するために、各々の特定ウイルスに特有の配列を検出する必要がある。従ってこの場合、scFv自体をコードする配列又は前述したように特異的に導入されるマーカー配列などの配列を検出することが必要である。
この場合、ファージDNA又はRNA若しくは抗生物質耐性遺伝子などの、ウイルス又は組換えウイルスに共通の配列も検出し得る。一般に、内部基準配列として使用できる、ウイルス核酸のある程度のキャリーオ−バーが常に存在し、PCR反応が適切に進行したことを確実にする。
この場合、生産される様々な配列を検出するために、種々のシグナル伝達試薬又はシステムを用いるマルチプレックスPCR反応を使用し得る。これは、例えば、種々の標識、例えば種々の波長で蛍光を発する標識を用いて、増幅反応において使用されるプローブ又はプライマーを標識することによって達成し得る。次いで、例えば種々の波長の各々で、波長が重複する場合は必要に応じて適切なシグナル分解によって、各標識からのシグナルの検討を実施する。
あるいは、このアッセイは、種々のPCR反応によって生産されるアンプリコンが、種々の温度でハイブリダイズして二重鎖を形成するように又は不安定化するように設計される。例えば二本鎖DNA種に結合したとき高い蛍光を示すインターカレート染料を使用する、融点分析は周知の手法である。アッセイ段階の間又は後に、このような染料を反応系に添加すること、及び制御された温度変化に伴う蛍光を観測することによって、アンプリコンの二重鎖構造が壊れる又は再形成される温度を測定することができ、従って、これを特定アンプリコンの存在に、結合している特定ウイルスの存在に関係付けることができる。
本発明のアッセイシステムは、このように、有用で信頼し得るアッセイ方法を提供する。
上述したアッセイ方法における使用のためのキットは、本発明のさらなる局面を形成する。
特に、本発明は、試料中の分析物の存在を検出するためのキットを提供し、このキットは、固体表面上に固定された、(a)分析物に結合する結合試薬か又は(b)前記分析物もしくはその類似体を含む結合試薬かのいずれかを有する固体を含み、ならびに前記分析物に競合して前記分析物または前記結合試薬のいずれかに結合する結合成分を発現し提示するウイルス(例えば組換えファージ)を含む。
例えば前記表面が、前記分析物に結合する結合試薬をこの上に固定している場合、前記ウイルスは、適切には分析物についての結合バートナー又は分析物と競合して前記結合試薬に結合する結合パートナーを発現し提示する。
また、前記表面が、分析物又はこの類似体のいずれかを含む結合試薬をこの上に固定している場合、ウイルスは、適切には前記分析物についての結合パートナーを発現し提示するものである。
適切には、前記固体は、プレート、例えばマルチウエルプレート、のウエルであるが、磁気ビーズなどのビーズ、又は膜、例えば従来のディップスティック型アッセイで認められるセルロース膜であってもよい。
前記キットは、上記で論じた多重特異性アッセイにおける使用のために、2以上の種類のウイルス、特に組換えファージを含み得る。
前記キットの可能な付加的要素は、核酸配列の検出における仕様に適した試薬を含む。特に、このキットは、前述したような特定核酸配列の検出における使用のためのインターカレート染料、プライマー又はプローブを含み得る。例えば、このキットは、特異的scFv配列をコードする配列又はウイルスに組み込まれたマーカー配列を増幅するプライマーを含み得る。加えて、又は単一特異性アッセイの場合はかわりに、このキットは、ウイルスの配列、すなわちscFvの骨格又は組換えウイルス内に存在する抗生物質耐性遺伝子をコードする配列を増幅するのに適したプライマーを含み得る。
前記プライマーは、適切には、増幅産物が直接検出可能であるように標識し得る。例えばこれらは、前述したような蛍光又は他の標識を含み得る。
付加的に又はかわりに、前記キットは、増幅産物に特異的であり、産物の検出を助けるように標識されたプローブを含み得る。これらは、やはり前述したような、単一又は二重標識加水分解又はハイブリダイゼーションプローブを含み得る。適切であるときには、これらは、検出システムの要素を形成する、インターカレート染料又は他のDNA二重鎖結合剤を含み得る。
このキットはまた、多重特異性アッセイの結果を分析するために融点分析が必要である場合には、融点分析を助けるためのインターカレート染料を含み得る。
組換えウイルス、特に結合成分とマーカー配列の両方を発現するように形質転換された組換えファージは新規であり、これ自体本発明のさらなる局面を形成する。
ここで、添付の図面を参照しながら実施例によって本発明を詳細に説明する。
図1Aに示すサンドイッチアッセイでは、ファージDNA(2)を取り囲む外被を含む、ファージ(1)を使用する。scFvなどの結合パートナー(3)は、ファージによって発現され、ファージの頭部で表面に提示される。前記結合パートナーは、分析物(4)を含む可能性のあるアッセイ反応混合物に試薬として添加され、同じく分析物(4)に特異的である抗体(6)がこの上に固定されたビーズ又はウエル(5)などの表面と接触する。
インキュベーション(B)時に、ファージ(1)と分析物(4)は複合体を形成し、この複合体は、分析物が抗体(6)に結合することによって表面(5)上に保持される。次に、表面(5)を残りの試料から取り出し、洗浄する。しかし、一部のファージは表面上に保持され、そこで検出され得る。
図2Aに示す実施態様では、ファージ(1)の結合パートナー(3)に結合することができる分析物又はこの類似体(7)を表面(5)に固定する。ファージ(1)を添加した被験試料をこの表面の存在下でインキュベートする。試料中の分析物(4)は、ファージ(1)の結合パートナー(3)に結合する。このような結合を受けたファージは、固定された分析物又は類似体(7)に結合することができず(B)、従って続く分離工程の間に試料と共に洗い流される。このような洗浄工程後の表面(5)上のファージDNA(2)の検出は、分析物が存在しない場合に予想されるよりも低いレベルを明らかにする。
当分野で了解されるように、他のアッセイ方式も可能である。
バチルス.セレウス(Bacillus cereus)胞子を使用したアッセイの実証
1)プレート方式
滅菌蒸留水中のB.セレウス胞子(1×10/ml)の懸濁液を含む試料(50μl)を、ブロックしたELISAプレート(ImmulonマイクロタイターELISAプレート)の各々のウエルに加え、次にこれを37℃の炉に一晩入れて、胞子をプレート上で乾燥させた。
次いで、リン酸緩衝食塩水(PBS)又はPBST中に0.05%v/vのTween20を含む洗浄液で3回洗浄した。
PBS中に2%w/vの乾燥粉乳と0.05%v/vのTween20を含むブロッキング緩衝液(200ml)を各々のウエルに加えた。次にプレートを密封し、室温で少なくとも1時間インキュベートした。次いで再びPBST中で3回洗浄した。
PBSTブロッキング緩衝液中の、一次抗体がB.セレウス特異的単鎖可変領域フラグメント(scFv)である、一次抗体発現M13ファージの溶液(1×10形質転換単位/ml)を調製し、各ウエル当り少なくとも50μlを添加した。PBSTブロッキング緩衝液を、陰性対照として一次抗体発現ファージの代わりにウエルの1つに添加した。
プレートを37℃で1時間インキュベートし、次にPBST中で5回洗浄した。乾燥後、dHO 50μlを各々のウエルに添加した。次にプレートを30秒間煮沸して、PCRのためにファージを遊離した。プレートを短時間放置して冷却させた後、ウエルの内容物を、製造者の指示に従って使用した、M13ファージ特異的プライマー及びSybrGreenを含む従来のPCR混合物(18μl)と共に、PCRチューブに移した。
試料を、Roche LightCyclerで以下のような一連の熱サイクリング工程に供した:
94℃、0秒間(融解)、
62℃、30秒間(アニーリング段階)、
72℃、30秒間(伸長段階)。
40サイクルを実施した。試料からの蛍光シグナルを、各サイクルにつき1回、伸長段階の最後に観測した。前記工程を漸増希釈試料に関して反復し、その結果を図3に示す。
陰性対照試料は、サイクリング工程の最後にシグナルの小さな増加だけを示した。陰性対照からのシグナルは、プライマー−二量体のような非特異的生成物によるものであることが最終的な融解曲線解析によって確認された(図4)。
前記の結果は、しかしながら、試料中の細菌胞子の存在がこの方法を用いて検出可能であったことを示している。
検出アッセイ
検出アッセイとして使用するために、試料を、ブロックした抗体被覆ELISAプレートに添加し、37℃で5−60分間インキュベートする。
次いで、プレートを洗浄液で3−5回洗う。
アッセイ標的に特異的なscFvを発現する繊維状ファージの懸濁液をプレートに加え、5−60分間インキュベートする。さらなる洗浄後(3−5回)、前述したSybrGreen染料などの適切なレポーターシステムと共に、従来のPCR試薬を添加する。しかし、他のレポーター機構、例えばTAQMAN(登録商標)などの蛍光レポータープローブ又はインサイチューでの観測のための他のプローブを使用するレポーター機構も使用し得る。前記反応混合物を従来のように熱サイクリングして、増幅を生じさせる。
生成物が出現したPCRサイクル数(蛍光閾値交点(fluorescence threshold crossing point))を記録し、もとの試料中の分析物の濃度と相関させる。
標的の範囲を測定するために、異なる特異性を有する2以上のscFvを同時に添加することが可能である。このような場合、scFvのいずれが存在し、従って分析物に結合したのかを識別するために、融解プロフィールを実施し得る。所望する場合は、形質転換ファージにおいて認められるファージ配列又は抗生物質耐性配列を、PCRのための内部基準として使用し得る。
代替的ろ過アッセイ方式
この実施態様では、アッセイ標的の性質に依存して、液体試料を0.2又は0.45ミクロンのフィルターに通し、次にフィルターを洗浄する。標的分析物、例えば細菌胞子は、フィルター上に保持される。続いて、アッセイ標的に特異的なscFvを発現する繊維状ファージの懸濁液をフィルターに通し、再びフィルターを洗浄する。次いで、フィルター上の標的に結合したファージを、前述したようにPCRによって検出することができる。
免疫アッセイ方式における、B.セレウスに対する一本鎖抗体を提示するファージの検出
10B.セレウス胞子/ml 50μlをdHO中で10倍に希釈し、Immulon 2 ELISAプレートに添加して、胞子を37℃で一晩、プレート上で乾燥させた。これは、胞子に関するアッセイで起こり得る、分析物が固定された抗体に結合している状況を反映するように、胞子をプレート上に固定した。
次にプレートをdHO中で3回洗った。次いで、1%ブロット/リン酸緩衝食塩水(PBS)150μlの添加によって各々のウエルをブロックし、プレートを37℃で1時間インキュベートした。プレートをPBS−Tween中で3回洗った。1%ブロット/PBS中のファージ懸濁液50μlを各々のウエルに加え、次にプレートを37℃で1時間インキュベートして、ファージをプレート上の胞子に結合させた。次にプレートをPBS−Tween中で3回洗い、次いでdHO中で3回洗って、非結合ファージを除去した。
dHO 50μlを各々のウエルに加え、ファージを溶出するためにプレートを煮沸水中で30秒間加熱した。
各々のウエルから2μlを、ファージ指令プライマーを用いたPCRによって検定し、M13由来ファージ内に認められるlacI遺伝子を増幅した。Corbett RotorGeneを使用してリアルタイムPCRを実施した。各々のトリス緩衝反応物は、各々0.5μMの正及び逆LacIプライマー、0.3μMのlacI特異的TaManプローブ、4mM MgClを含んだ。サイクリングパラメータは、95℃、5秒間及び60℃、1分間を50サイクルであった。プライマー、プローブ及び標的は以下の通りであった:
Figure 2006520592
結果を図5に示す。結果は、この場合のバックグラウンドレベルは極めて高かったが、10−10胞子/ウエルがバックグラウンドレベル以上で検出可能であったことを示している。これはおそらく交差汚染の結果であった。実験室において常套的に使用されるM13由来ファージとM13由来クローニングベクターの間には共有される遺伝子がある。M13汚染を含まない実験室でファージPCR反応を実施することによって、又はB.セレウス抗体を提示するファージに特異的なプライマーを選択することによって、アッセイの感受性は容易に改善し得る。
図1は、本発明を含むサンドイッチアッセイを図式的に示す。 図2は、本発明を含む競合アッセイを図式的に示す。 図2は、本発明を含む競合アッセイを図式的に示す。 図3は、TAQMAN(登録商標)型のPCR反応を実施したときの、温度に対する蛍光−d(F1)/dtのグラフである。 図4は、本発明のアッセイを用いた種々の希釈の一連の試料のサイクル数に対するに対する蛍光(F1)のグラフである。 図5は、ファージDNAを検出するためのPCRを含む、B.セレウス胞子についての以下で述べるアッセイの結果を示す。

Claims (37)

  1. 試料中の分析物の存在を検出するための又は分析物の濃度を測定するためのアッセイにおける検出可能成分としての、結合成分を発現し提示するウイルスの使用。
  2. 前記ウイルスがファージである、請求項1に記載の使用。
  3. 前記ファージが、特異的結合成分を発現し提示するように形質転換された組換えファージである、請求項2に記載の使用。
  4. 前記特異的結合成分が免疫グロブリンの結合フラグメントである、請求項3に記載の使用。
  5. 前記結合フラグメントが単鎖可変領域フラグメント(scFv)である、請求項4に記載の使用。
  6. 前記ファージがこのファージの核酸を検出することによって検出される、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用。
  7. 試料を、ウイルスが分析物又はその類似体若しくは分析物についての結合成分と複合体を形成するように、及びこの複合体が試料中の分析物の存在又は不在に依存して表面に結合するか又は結合しないように、結合成分を発現し提示するウイルスに接触させること、この表面上のファージDNAの存在又は不在を検出すること、及びこれを試料中の分析物の存在又は不在に関係付けること、を含む、試料中の分析物を検出する方法。
  8. 分析物を含むことが疑われる試料を、(a)分析物に結合する結合試薬か又は(b)前記分析物もしくはその類似体を含む結合試薬かのいずれかを表面上に固定して有する表面と、および前記分析物に競合して前記分析物か又は前記結合試薬かのいずれかに結合する結合成分を発現し提示するウイルスと接触させること、前記表面を前記試料から分離すること、ならびに前記表面上の前記ウイルス内に存在する核酸配列の存在を検出することを含み、前記結合試薬又は前記結合成分の少なくとも1つが前記分析物に特異的である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記固定された結合試薬および前記結合成分の両方が、前記結合試薬と前記分析物と前記ウイルスとを含む複合体が前記表面から前記試料を分離した後前記表面上に保持されるように、前記分析物に結合し、それによって前記表面上のウイルス核酸の存在が前記試料中の分析物の存在を指示する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記固定された結合試薬が、前記結合成分が前記分析物か又は前記結合試薬かのいずれかに結合して前記試料中の分析物の存在が前記結合成分の前記結合試薬への結合をブロックするように、前記分析物またはその類似体を含み、それによって結合試薬に結合できるウイルスの量の低下が試料中の分析物の存在を指示する、請求項8に記載の方法。
  11. 前記結合試薬が、前記分析物および前記結合成分が前記表面上の利用可能な部位につき競合するように、前記分析物とおよびウイルス上の分析成分とにも結合し、それによって結合試薬に結合できるウイルスの量の低下が試料中の分析物の存在を指示する、請求項8に記載の方法。
  12. 前記結合試薬が特異的結合試薬である、請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記表面がELISAプレート若しくはウエルの表面、磁気ビーズ又は膜である、請求項7から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 結合試薬で占められていない表面上の部位がブロックされる、請求項7から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. i)存在する分析物が前記固定された結合試薬に結合することを確実にするのに十分な期間、試料を前記表面と共にインキュベートする段階、
    ii)残存する試料を表面から除去し、次いで表面を洗浄して非結合分析物を除去する段階、
    iii)前記表面をウイルスの懸濁液と接触させ、ウイルスが表面上の分析物と結合するのに十分な期間インキュベートする段階、
    iv)ウイルス懸濁液を除去し、表面を洗浄する段階、及び
    v)表面上のウイルスの核酸を検出する段階
    を順次実施する、請求項9に記載の方法。
  16. 前記ウイルス核酸を工程(v)の前に前記表面から遊離させる、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ウイルスが、前記分析物又は分析物についての特異的結合パートナーのいずれかに特異的に結合する特異的結合成分を発現する組換えファージである、請求項7から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記特異的結合パートナーが、抗体の単鎖可変領域フラグメント(scFV)である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記ウイルスが多重特異性混合物を含む、請求項7から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 各々が個々のウイルスに特有である、多数の核酸配列の検出を実施する、請求項19に記載の方法。
  21. 前記核酸配列を、増幅反応を用いて検出する、請求項7から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記増幅反応がポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記増幅反応を、増幅産物が検出可能なシグナルを生成するように実施する、請求項21又は請求項22に記載の方法。
  24. 前記シグナルが可視シグナルである、請求項23に記載の方法。
  25. 前記増幅反応を、DNA結合試薬、又は蛍光標識で標識したプライマー若しくはプローブの存在下に実施する、請求項23又は請求項24に記載の方法。
  26. 前記DNA結合試薬がインターカレート染料である、請求項25に記載の方法。
  27. 検出したウイルスの量を定量し、これを試料中の分析物の量に関連付ける、請求項7から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. ウイルス核酸を、前記方法において使用する特定ウイルスに特有の核酸配列を検出することによって検出する、請求項7から27のいずれか一項に記載の使用。
  29. 前記ウイルスがマーカー配列で形質転換された組換えウイルスであり、この配列が検出される配列である、請求項28に記載の方法。
  30. 2つ以上のウイルスの特有配列を検出する、請求項28に記載の方法。
  31. 2つ以上のウイルスを前記方法において使用し、続く融点分析によりどのウイルスがアッセイの間に結合したかを判定する、請求項7から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 固体表面上に固定された、(a)分析物に結合する結合試薬か又は(b)前記分析物もしくはその類似体を含む結合試薬かのいずれかを有する固体を含み、ならびに前記分析物に競合して前記分析物または前記結合試薬のいずれかに結合する結合成分を発現するウイルスを含む、試料中の分析物の存在を検出するためのキット。
  33. 前記ウイルスが、前記分析物と競合して前記分析物又は前記結合試薬のいずれかに結合する特異的結合成分を発現する組換えファージである、請求項32に記載のキット。
  34. 2つ以上の種類の組換えウイルスを含む、請求項32又は請求項33に記載のキット。
  35. 前記核酸配列の検出における使用に適した試薬をさらに含む、請求項32から34のいずれか一項に記載のキット。
  36. インターカレート染料をさらに含む、請求項32から35のいずれか一項に記載のキット。
  37. 結合成分とマーカー配列の両方を発現するように形質転換されている組換えウイルス。
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