JP2006505618A - Hcvセリンプロテアーゼの有効な阻害剤 - Google Patents

Hcvセリンプロテアーゼの有効な阻害剤 Download PDF

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Abstract

化合物(1)、即ち、HCVセリンプロテアーゼの強力な阻害剤、又はその製薬学的に許容される塩が選択された投薬量の範囲で投与される、経口医薬組成物、キット、及びC型肝炎ウィルス(HCV)感染の治療及び予防の方法が開示される。また、式(1)の化合物又はその製薬学的に許容される塩を、HCV複製アッセイの確認をするための対照物質として使用すること、ならびに、単独又は組み合わさってHCVの複製を阻害している1種以上の物質の相対的な効力を求めるための、対照物質としても使用することが開示されている。
【化1】

Description

本発明は、総括的には、C型肝炎ウィルス(HCV)セリンプロテアーゼの有効な阻害剤が選択された投薬量範囲で用いられる、経口医薬組成物、キット及びHCV感染の治療及び予防方法に関する。
C型肝炎ウィルス(HCV)が原因の感染性肝臓疾患が世界的に出現し破壊的威力を示しているが、それに対する現行の療法では効力や耐容性が不十分であるので、新しい治療の開発へ多大な尽力は当然のことであった。エイズ治療用のヒト免疫不全ウィルス(HIV)プロテアーゼ阻害剤を創出した際に得た見識をもって、同様な基質を基準としたアプローチに着手し、HCV感染患者におけるウィルス複製の阻止に見込みのある、NS3セリンプロテアーゼ活性部位阻害剤を作り出した。
本願発明者らはN−末端開裂生成物を基礎とした拮抗的なペプチド阻害剤について報告した(Llinas-Brunet et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 8 (1998), 1713〜1718頁及び2719〜2724頁)。これらのペプチド阻害剤の最適化検討を行ったところ、HCV NS3セリンプロテアーゼの微小(small)で選択的かつ有効な阻害剤である、以下の化合物(1)を発見するに至った。
Figure 2006505618
化合物(1)は、WO00/59929(ベーリンガーインゲルハイム(カナダ)社)及び2001年1月16日出願の米国特許出願第09/760,946号(Tsantrizos等)(この出願については、引用をもって本願明細書に援用される)に開示されたHCV阻害剤の大環状ペプチドシリーズに入る。化合物(1)は上述の国際出願(WO)及び米国特許出願文書中で化合物No.822として開示されている。
化合物(1)は、試験管内実験で有効な活性を示し、かつ、様々な動物種において十分な薬物動態を示した、最適化された一連の阻害剤から選択された。化合物(1)阻害剤シリーズの顕著な特徴は、C−末端のカルボン酸官能基の存在である。この存在によって、他のプロテアーゼに関しては強い選択性を示し、これは、より従来からのクラスの共有結合形で可逆的なセリンプロテアーゼ阻害剤では容易に得られない特性である。HCV遺伝子型1a及び1bのNS3セリンプロテアーゼを用いた定常速度分析から、化合物(1)は非共有結合形の競合阻害方法によって、それぞれの阻害定数(Ki)が0.30nM及び0.66nMという値を得た。化合物(1)の阻害効力はヒトの細胞中で保持され、レプリコン細胞モデルシステムを用いたHCVのRNA複製においてナノモル単位の低い阻害性が示された。作用の機構を研究することによって、化合物(1)が、HCVレプリコン含有細胞におけるNS3プロテアーゼ依存ポリタンパク質の処理を阻止することができることがわかった。化合物(1)は、様々な動物種において、経口による生物学的利用が可能である。試験管内実験での強力な活性、動物モデルでの良好な薬物動態学データ、及び十分な前臨床安全性の概要を考慮したうえで、化合物(1)は、HCV感染治療用の新規な抗ウィルス性化合物として人間での徹底的な臨床評価のために選択された。
健康な男性被験者での第1の単回漸増(rising)投与試験においては、化合物(1)の耐容性と薬物動態パラメータが調べられた。健康な男性被験者では、化合物(1)は2000mgまでは十分な耐容性をしめすことがわかった。慢性HCV感染の患者における最近の臨床研究(無作為プラセボ比較二重盲検多施設共同試験)では、化合物(1)が選択された投薬量範囲で経口医薬処方として投与された場合、HCV感染患者のウィルス量の減少に非常に効果的であることがわかった。化合物(1)投与後のウィルス量の低下の度合いは予想外の重要な発見であり、患者の中には化合物(1)を最初に投与してから48時間以内に最高3logのウィルス量の減少を体験するものもあった。
本発明の1つの実施態様は、約25mg〜500mgの量の化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を、ポリエチレングリコール、エタノール、プロピレングリコール及び水から選択される少なくとも1種の溶媒又はこれらの混合物中に溶解させたものと、さらに任意であるが酸化防止剤とを含む経口医薬組成物に関する。
この医薬組成物は、例えば、抗ウィルス剤、免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼの別の阻害薬、HCV生活環における別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、A型肝炎ウィルス(HAV)阻害剤、B型肝炎ウィルス(HBV)阻害剤、及び肝臓免疫保護剤から選択される1種以上の付加的有効薬剤をさらに含有することができる。
別の実施態様において、本発明は、
(a)約25mg〜500mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩と、
(b)以下の付加的薬剤、即ち、抗ウィルス剤、免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼの別の阻害薬、HCV生活環における別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤もしくはHBV阻害剤、又は肝臓免疫保護剤の少なくとも1種と、
を含むキットに関する。
別の実施態様では、本発明は、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を、哺乳動物におけるHCV感染の治療又は予防のための経口医薬組成物の調製に使用することに関するもので、その哺乳動物に対して単回投与又は複数回投与で1日あたり約50mg〜1000mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が投与される。
別の実施態様では、本発明は、哺乳動物におけるHCV感染の治療又は予防方法であって、該哺乳動物に対して単回投与又は複数回投与で1日あたり約50mg〜1000mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を投与することを含む方法に関する。この投与は経口医薬組成物を介することが可能で、該組成物は、例えば、抗ウィルス剤、免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼの別の阻害薬、HCV生活環における別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤、HBV阻害剤及び肝臓免疫保護剤から選択される1種以上の付加的な有効薬剤を含むことも可能である。化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩とHIV阻害剤との組み合わせは、HCV及びHIVに同時感染した患者の治療に使用することができ、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩とHAV阻害剤との組み合わせは、HCV及びHAVに同時感染した患者の治療に使用することができ、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩とHBV阻害剤との組み合わせは、HCV及びHBVに同時感染した患者の治療に使用することができる。本願明細書に記載の治療又は予防方法は、HCV遺伝子型1の種類又は遺伝子型1の種類でないものに、急性又は慢性HCV感染に、さらに本願明細書中でより詳細に説明される様々な種類の患者グループにおいて行使することができる。
さらなる実施態様として、本発明の使用及び方法により、患者への化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩の最初の投与から48時間以内に、治療を受けた患者のHCVウィルス量が1、2又は3logの減少を示すことになる。
別の実施態様では、本発明は、HCV複製のアッセイを確認するための対照物質として化学式(1)の化合物又はその製薬学的に許容される塩を使用すること、及び、単独又は組み合わせによる1種以上の物質のHCV複製を阻害する相対的な有効性を求めるための対照物質として使用することに関する。
I.定義
本願明細書中で具体的に定義されていない用語は、開示内容及び文脈を考慮してこの分野の当業者が考えつく意味が付される。しかしながら、本出願全体をとおして、反対のことが規定されていない限り、以下の用語は表示の意味を有するものとする。
「約」という用語は、所定の値又は範囲の10%以内、好ましくは5%、さらに好ましくは1%以内を意味する。例えば、「約25mg」は、22.5〜27.5mgを、好ましくは23.75〜26.25mgを、より好ましくは24.75〜25.25mgを意味する。「約」という用語が、例えば「約Xmg〜Ymg」のように数値範囲に関わっている場合、「約」という用語は記載の範囲の下限値(X)及び上限値(Y)の両方ともを修飾することが意図されている。例えば、「約25mg〜500mg」は「約25mg〜約500mg」に等しい。
本願明細書で使用の物質に関しての「製薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー応答などをおこすことなくヒト及び下等動物の組織と接触して使用することに適し、妥当なベネフィット/リスク比に対応した物質であり、かつ、その物質を医薬組成物中で使用する際にはその使用目的に対して有効である物質を意味する。
「製薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー応答などをおこすことなくヒト及び下等動物の組織と接触して使用することに適し、妥当なベネフィット/リスク比に対応し、水または油にほぼ溶解もしくは分散することができ、かつ、その使用目的に対して有効な、化合物(1)の塩を意味する。この用語には、製薬学的に許容される酸付加塩及び製薬学的に許容される塩基付加塩が含まれる。好適な塩の一覧は、例えば、S.M. Birge et al., J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1〜19頁に記載があるが、この文献は全体を引用により本願明細書に援用する。
「製薬学的に許容される酸付加塩」という用語は、遊離塩基の生物学的な有効性及び特性を保持し、生物学的又はその他の点で有害ではない塩で、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸などの無機酸、及び、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、酪酸、ショウノウ酸、カンフルスルホン酸、ケイ皮酸、クエン酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミ硫酸(hemisulfic acid)、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ギ酸、フマル酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、2−ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモン酸(pamoic acid)、ペクチン酸、フェニル酢酸、3−フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバリン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、ウンデカン酸などの有機酸で形成された塩を意味する。
「製薬学的に許容される塩基付加塩」という用語は、遊離酸の生物学的な有効性及び特性を保持し、生物学的又はその他の点で有害ではない塩で、アンモニア又はアンモニアの水酸化物、炭酸塩もしくは炭酸水素塩などの無機塩基、あるいはナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなどの金属陽イオンとで形成された塩を意味する。特に好ましいのは、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム及びマグネシウム塩である。製薬学的に許容される毒性のない有機塩基から誘導される塩としては、第一、第二及び第三アミン塩、第4級アミン化合物、天然の置換アミンを含む置換アミン類、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂が挙げられるが、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トロメタミン、イソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、テトラメチルアンモニウム化合物、テトラエチルアンモニウム化合物、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルフェネチルアミン、1−エフェンアミン(1-ephenamine)、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ポリアミン樹脂などが挙げられる。特に好ましい毒性のない有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン及びカフェインである。
「抗ウィルス剤」という用語は、哺乳動物中でのウィルスの形成及び/又は複製を阻止するのに効果的な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。哺乳動物中でのウィルスの形成及び/又は複製に必要な、宿主又はウィルスのメカニズムのいずれかを妨害する薬剤を含む。抗ウィルス剤としては、例えば、リバビリン、アマンタジン、「VX-497」(バーテックス・ファーマスーティカルズ(Vertex Pharmaceuticals)社のmerimepodib)、「VX-498」(バーテックス・ファーマスーティカルズ社)、ビラミジン(viramidine)、「XTL-001」及び「XTL-002」(XTLバイオファーマスーティカルズ社(XTL Biopharmaceuticals))、「JTK-003/002」(日本たばこ産業)ならびに「ISIS-14803」(ISISファーマスーテイカルズ社)が挙げられる。
「免疫調節剤」という用語は、哺乳動物中での免疫システム応答を強化又は増強させるのに効果的な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。免疫調節剤としては、例えば、クラスIインターフェロン(α‐、β‐及びオメガインターフェロン、インターフェロン・タウ、コンセンサス・インターフェロン及びアシアロ‐インターフェロン)、クラスIIインターフェロン(ガンマ‐インターフェロンなど)、ペグインターフェロン、レボビリン(levovirin)及びセプレン(Ceplene(商標)、一般名maxamine)が挙げられる。
本願明細書で使用している「HCV NS3プロテアーゼの阻害剤」という用語は、哺乳動物中でのHCV NS3プロテアーゼの機能を阻害するのに効果的な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。HCV NS3プロテアーゼの阻害剤としては、例えば、WO99/07733、WO99/07734、WO00/09558、WO00/09543、WO00/59929又はWO02/060926に記載の化合物、及び、バーテックス/イーライリリー(Eli Lilly)社の「VX-950」又は「LY-570310」と称する開発前候補薬が挙げられる。とりわけ、WO02/060926の224〜226ページの表に開示されている化合物No. 2、3、5、6、8、10、11、18、19、29、30、31、32、33、37、38、55、59、71、91、103、104、105、112、113、114、115、116、120、122、123、124、125、126及び127は、本発明の化合物と併用することができる。
「HCV生活環における別の標的の阻害剤」という用語は、HCVプロテアーゼの機能を阻害するのとは別の方法で哺乳動物中でのHCVの形成及び/又は複製を阻止するのに効果的な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。哺乳動物中でのHCVの形成及び/又は複製に必要な、宿主又はHCVウィルスのメカニズムのいずれかを妨害する薬剤を含む。HCV生活環における別の標的の阻害剤としては、例えば、HCVのRNAヘリカーゼのようなHCVヘリカーゼ、HCVのRNA依存性RNAポリメラーゼのようなHCVポリメラーゼ、HCVのNS2−NS3プロテアーゼ及びHCVのIRES(内部リボソーム侵入部位:Internal Ribosome Entry Site)の翻訳から選択されるターゲットを阻害する薬剤が含まれる。HCVポリメラーゼの阻害剤としては、例えばHCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤が含まれる。HCVポリメラーゼの阻害剤としては非ヌクレオシド類が挙げられ、例えば、
−米国特許出願第10/198,680号(全体を引用により本願明細書に援用するが、PCT/CA02/01127に相当するものであり、両者はベーリンガーインゲルハイム社によって2002年7月18日出願)、
−米国特許出願第10/198,384号(全体を引用により本願明細書に援用するが、PCT/CA02/01128に相当するものであり、両者はベーリンガーインゲルハイム社によって2002年7月18日出願)、
−米国特許出願第10/198,259号(全体を引用により本願明細書に援用するが、PCT/CA02/01129に相当するものであり、両者はベーリンガーインゲルハイム社によって2002年7月18日出願)、
−WO02/100846A1及びWO02/100851A2(両方ともシャイアー(Shire)社の出願)、
−WO01/85172A1及びWO02/098424A1(両方ともGSK社の出願)、
−WO00/06529及びWO02/06246A1(両方ともメルク(Merck)社の出願)、
−WO01/47883及びWO03/000254(両方とも日本たばこ産業の出願)及び
−EP1,256,628A2(アグロン(Agouron)社の出願)
に記載の化合物が挙げられる。
さらに、HCVポリメラーゼの別の阻害剤としてヌクレオシド系の類似物が挙げられ、例えば、
−WO01/90121A2(Idenix社の出願)、
−WO02/069903A2(Biocryst Pharmaceuticals社の出願)及び
−WO02/057287A2及びWO02/057425A2(両方ともMerck/Isisの出願)
に記載の化合物が挙げられる。
HCVポリメラーゼ阻害剤の具体例として「JTK-002」、「JTK-003」及び「JTK-109」(日本たばこ産業)が挙げられる。
「HCV複製」及び「HCVの複製」という用語は、HCVウィルス全体の複製又はHCVのRNAゲノムの複製を意味する。そのため、「HCV複製阻害作用」とは、ある物質のHCVウィルスの複製を阻害する作用か、HCVのRNAゲノムの複製を阻害する作用のいずれかである。
「HIV阻害剤」という用語は、哺乳動物中でのHIVの形成及び/又は複製を阻止するのに効果的な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。哺乳動物中でのHIVの形成及び/又は複製に必要な、宿主又はウィルスのメカニズムのいずれかを妨害する薬剤を含む。HIV阻害剤としては、例えば、ヌクレオシド系阻害剤、非ヌクレオシド系阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、融合阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、侵入阻害剤が挙げられる。HIV阻害剤の例としては「ビラミューン(Viramune(登録商標))」(一般名ネビラピン)及びチプラナビルが挙げられる。
「HAV阻害剤」という用語は、哺乳動物中でのHAVの形成及び/又は複製を阻止するのに効果的な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。哺乳動物中でのHAVの形成及び/又は複製に必要な、宿主又はウィルスのメカニズムのいずれかを妨害する薬剤を含む。HAV阻害剤としてはA型肝炎ワクチンがあり、例えば、「Havrix(登録商標)」(グラクソ・スミスクライン社)、「VAQTA(登録商標)」(Merck社)及び「Avaxim(登録商標)」(アベンティス・パスツール(Aventis Pasteur)社)が挙げられる。
「HBV阻害剤」という用語は、哺乳動物中でのHBVの形成及び/又は複製を阻止するのに効果的な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。哺乳動物中でのHBVの形成及び/又は複製に必要な、宿主又はウィルスのメカニズムのいずれかを妨害する薬剤を含む。HBV阻害剤としては、例えば、HBVウィルスのDNAポリメラーゼを阻害する薬剤及びHBVワクチンが挙げられる。HBV阻害剤の具体例として、エムトリシタビン、ラミブジン(「Epivir-HBV(登録商標)」)、ファムシクロビル、テノフォビル、アデフォビル、ジピボキシル、エンテカビル、FTC(「Coviracil(登録商標)」)、DAPD(DXG)、L-FMAU(「Clevudine(登録商標)」)、AM365(アムラッド社)、Ldt(テルビブジン)、monoval-LdC(valtorcitabine)、ACH-126,443(L-Fd4C)(アーキリオン社)、MCC478(イーライリリー社)、ラシビール(RCV)、フルオロ-L及びDヌクレオシド、robustaflavone、ICN 2001-3(ICN)、Bam 205(ノベロス社)、XTL-001(XTL)、イミノ糖(ノニル-DNJ)(Synergy)、HepBzyme;ならびに免疫調節剤製品、例えばインターフェロンアルファ2b、HE2000(ホリス・エデン(Hollis-Eden)社)、theradigm(エピミューン(Epimmune)社)、EHT899(エンゾ・バイオケム(Enzo Biochem)社)、サイモシンα-1(「Zadaxin(登録商標)」、HBV DNAワクチン(パウダージェクト(PowderJect)社)、HBV DNAワクチン(Jefferon Center)、HBV抗原(OraGen社)、「BayHep B(登録商標)」(Bayer社)、「Nabi-HB(登録商標)」(Nabi社)及びHB抗体(Cangene社);ならびに以下のようなHBVワクチン製品、「Engerix B」、「Recombivax HB」、「GenHevac B」、「Hepacare」、「Bio-Hep B」、「TwinRix」、「Comvax」及び「Hexavac」などが挙げられる。
「肝臓免疫保護剤」という用語は、肝臓、例えば移植されたばかりの肝臓を宿主の免疫応答から守るのに効果的な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。こうした薬剤の例として「IDN-6556」(IDUNファーマスーティカルズ社)が挙げられる。
「クラスIインターフェロン」という用語は、受容体I型に結合するすべてのインターフェロンの群から選択されるインターフェロンを意味する。この中には、天然に産生されたクラスIインターフェロン及び合成のクラスIインターフェロンが含まれる。クラスIインターフェロンの例としては、α‐、β‐、オメガインターフェロン、インターフェロン・タウ、コンセンサス・インターフェロン及びアシアロ‐インターフェロンが挙げられる。
「クラスIIインターフェロン」という用語は、受容体II型に結合するすべてのインターフェロンの群から選択されるインターフェロンを意味する。この中には、天然に産生されたクラスIIインターフェロン及び合成のクラスIIインターフェロンが含まれる。クラスIIインターフェロンの例としては、ガンマ‐インターフェロンが挙げられる。
「キット」という用語は、第1の医薬組成物を含む少なくとも第1の容器と第2の医薬組成物を含む少なくとも第2の容器とを収容するひとまとまりのパッケージを意味する。第1と第2の容器が同一の容器であり、即ち、パッケージの中の少なくとも1つの容器に第1と第2の医薬組成物の両方が収容されている実施形態もある。第1と第2の医薬組成物は、同一経路での投与に適した形態、又は、異なる経路での投与に適した形態とすることができる。キット中の第1と第2の医薬組成物がそれぞれ投薬形態単位となっている実施形態もある。
「急性HCV感染」という用語は、最高で6ヶ月間続く感染を意味する。
「慢性HCV感染」という用語は、6ヶ月を越えて続く感染を意味する。
哺乳動物中のHCVに関する「ウィルス量」という用語は、哺乳動物中に存在する血清1mlにおけるHCVのmRNAゲノムのコピー数を意味する。ウィルス量の値は、例えば、血液サンプル中におけるmRNA−PCRの定量分析を、コバス・アンプリコア・HCV・モニター(Cobas Amplicor HCV Monitor)Ver. 2.0 (ロシュ・ダイアグノスティックス(Roche Diagnostics)社)、アンプリコア・HCV Ver. 2.0 (ロシュ・ダイアグノスティックス社)、HCV転写介在増幅法(TMA)アッセイ(バイエル・ダイアグノスティックス社)、HCV RNA定性試験(TMA)アッセイ(バイエル・ダイアグノスティックス社)、HCV分枝DNA(bDNA)アッセイVer. 3.0(バイエル・ダイアグノスティックス社)、Versant HCV RNA 3.0アッセイ(bDNA)(バイエル・ダイアグノスティックス社)、及び、Superquantアッセイ(ナショナル・ジェネティックス・インスチチュート(ロサンジェルス、CA)を用いて測定することができる。
哺乳動物におけるHCVウィルス量の低下に関して、「少なくとも1logより低い」という用語は、本発明による治療の開始時における哺乳動物中のHCVのウィルス量の0.1倍以下のレベルにHCVウィルス量が低下していることを意味する。
哺乳動物におけるHCVウィルス量の低下に関して、「少なくとも2logより低い」という用語は、本発明による治療の開始時における哺乳動物中のHCVのウィルス量の0.01倍以下のレベルにHCVウィルス量が低下していることを意味する。
哺乳動物におけるHCVウィルス量の低下に関して、「少なくとも3logより低い」という用語は、本発明による治療の開始時における哺乳動物中のHCVのウィルス量の0.001倍以下のレベルにHCVウィルス量が低下していることを意味する。
「HCVに曝されている」という用語は、HCVとの物理的な接触を意味する。曝されている例としては、血清中へHCVが偶発的に侵入すること、例えば、注射針でさすことなどによる偶発的な侵入が挙げられる。
「HCVに感染した」という用語は、血液中のHCV粒子が測定できる存在であることを意味する。
HCVについての先の治療に関して「応答がない」という用語は、先の治療期間中に患者がHCVウィルス量の有意な減少を経験しなかったこと、又は先の治療期間中にブレークスルー(break-through)を経験したことによって、患者のHCVウィルス量が先の治療期間の最後に測定可能レベルであることを意味する。
HCV感染の治療患者に関しての「再発した」という用語の意味は、患者の治療が終結した後のある時点で、患者のHCVウィルス量が検出不可レベルから測定可能レベルに増加している状態を意味する。
患者の疾病状態を治療することに関して、「治療すること」又は「治療」という用語は
(i)患者の疾病状態を抑制又は改善することで、例えば、その疾病状態の進行をくい止める又は遅くすること、又は、
(ii)患者の疾病状態を緩和することで、例えば、その疾病状態を軽減又は治癒させること、を包含する。
「患者」という用語には、ヒト及びヒト以外の哺乳動物が含まれる。
II.本発明の実施形態
本発明は、選択された投薬量の範囲で経口医薬組成物として投与された化合物(1)が、HCV感染患者のウィルス量を減少させるのに非常に効果的であったという発見に基づくものである。化合物(1)投与後のウィルス量減少の度合いは予想外に重大な発見であり、患者の中には化合物(1)を最初に投与してから48時間以内において3logまでウィルス量の減少を体験するものもあった。そこで、本発明の実施態様には、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が選択された投薬量の範囲で用いられる、様々な経口医薬組成物、キット及びC型肝炎ウィルス(HCV)感染の治療及び予防の方法とが含まれる。
II.A. 経口医薬組成物
総括的な実施形態においては、本発明の経口医薬組成物は、約25mg〜500mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を、ポリエチレングリコール、エタノール、プロピレングリコール及び水から選択される少なくとも1種の溶媒又はこれらの溶媒の混合物、好ましくはポリエチレングリコールとエタノールとの混合物中に溶解させたものと、さらに任意であるが好適な酸化防止剤、例えば、亜硫酸ナトリウム、ビタミンE TPGF、没食子酸プロピル又はアスコルビン酸とを含む。酸化防止剤はアスコルビン酸が好ましい。この組成物のより具体的な実施形態は、約25mg〜150mg又は約150mg〜250mg又は約250mg〜500mgの量の化合物(1)が含有されている。具体的な投与量レベルとしては、約25mg、約200mg及び約500mgが挙げられ、好ましくは約200mgである。
溶媒及び酸化防止剤のそれぞれの相対的な量は、使用する特定の組成物に応じて最善の結果を得られるようにこの分野の当業者が容易に調整及び最適化することができる。さらに具体的な実施形態として、好ましい溶媒の混合物において、ポリエチレングリコール:エタノールの重量比は(75:25)〜(95:5)の範囲であり、好ましくは(80:20)である。推奨されるポリエチレングリコールは、ポリエチレングリコール400(PEG400)であるが、他のポリエチレングリコール類も特定の組成物及びその他の成分に応じて使用することができる。酸化防止剤の量は好ましくは約0.1%である。この組成物のさらに具体的な実施形態によると、約25mg〜150mg又は約150mg〜250mg又は約250mg〜500mgの量の化合物(1)が含有されている。具体的な投与量レベルとしては、約25mg、約200mg及び約500mgが挙げられ、好ましくは約200mgである。
また別の具体的な実施形態において、経口医薬組成物は、約200mgの化合物(1)をポリエチレングリコール400/エタノール溶媒混合物(重量比で(75:25)〜(95:5)の範囲であり、好ましくは(80:20))中に溶解させたものを含有し、さらに任意で0.1%のアスコルビン酸とを含む。
本発明の経口医薬組成物は、例えば、抗ウィルス剤、免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼの別の阻害薬、HCV生活環における別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤、HBV阻害剤及び肝臓免疫保護剤から選択される1種以上の付加的有効薬剤をさらに含有してもよい。これらの薬剤の例は、前述の「定義」のセクションに記載されている。これらの薬剤のいくつかについて具体的な推奨例を下記に挙げる。
(1)抗ウィルス剤:リバビリン及びアマンタジン
(2)免疫調節剤:クラスIインターフェロン、クラスIIインターフェロン及びペグインターフェロン
(3)以下から選択される標的を阻害する、HCV生活環における別の標的の阻害剤:HCVヘリカーゼ、HCVポリメラーゼ、HCV IRES翻訳及びHCV NS2−NS3プロテアーゼ
(4)HIV阻害剤:ヌクレオシド系阻害剤、非ヌクレオシド系阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、融合阻害剤、インテグラーゼ阻害剤及び侵入阻害剤
(5)HBV阻害剤:HBVウィルスDNAポリメラーゼを阻害する薬剤、又はHBVワクチン
さらに具体的な実施形態として、以下の特定の組み合わせによる組成物が挙げられる。
(a)約25mg〜500mgの化合物(1)と、リバビリンと、α‐インターフェロンとを含む経口医薬組成物。
(b)約25mg〜500mgの化合物(1)と、リバビリンと、ペグα‐インターフェロンとを含む経口医薬組成物。
本発明のこの実施形態における医薬組成物は、哺乳動物におけるHCVの治療又は予防のために、液剤として経口投与される。これらの医薬組成物は、無毒の製薬学的に許容される従来からの担体、補助剤又は賦形剤を含有してもよい。場合によっては、製剤のpH値を製薬学的に許容される酸、塩基又は緩衝剤で調整し、処方された化合物の安定性又はその送達形式を向上させることができる。
本発明の医薬組成物は液剤として経口投与することができる。所望であれば、特定の甘味剤及び/又は香味添加剤及び/又は着色剤を添加してもよい。上記組成物の他の好適な賦形剤又は担体について、標準的な製薬学のテキスト、例えば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」19版、Mack Publishing Company, Easton, Penn., 1995から見つけることができる。
一般に、本発明の医薬組成物は1日に2回(B.I.D.)投与して、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩の患者に対する1日の投与量が約50mg〜1000mgとなるようにするが、この投与量が、HCV感染患者のHCVウィルス量を減少させるのに非常に効果的であることがわかった。このような投与は、慢性又は急性HCV治療に利用でき、また、本願明細書で後述する様々な患者グループの治療に用いることができる。溶媒と混合して単一の剤形を作成する有効成分の相対的な量は様々となる。典型的な処方では、有効成分化合物が約5〜約95%(重量比)含まれる。このような処方においては有効成分化合物が約20〜約80%(重量比)含まれることが好ましい。
本発明の組成物が、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩と、1種以上の前述の付加的な治療薬又は予防薬とを含む場合、化合物及び1種以上の付加的薬剤はいずれも、単剤治療による療法で通常投与される投薬量の約10〜100%、好ましくは約10〜80%の投薬量レベルで含有されているとよい。
II.B キット
キットの総括的な実施形態は、
(a)約25mg〜500mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩と、
(b)以下の付加的薬剤、即ち、抗ウィルス剤、免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼの別の阻害薬、HCV生活環における別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤、HBV阻害剤又は肝臓免疫保護剤の少なくとも1種、とを含むキットに関する。
通常、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩は、キット中で第1の医薬組成物の形で存在し、付加的薬剤は、通常、キット中で第2の医薬組成物の形で存在し、別の付加的薬剤はさらに別の医薬組成物となる。キット中の第1医薬組成物、第2医薬組成物等はそれぞれキット内で別々の容器に収容してもよいし、あるいは、キット中で同じ容器に収容することもできる。キット内の医薬組成物は、同一経路での投与に適した形態、又は、異なる経路での投与に適した形態とすることができる。
別の実施形態では、キット中の医薬組成物がそれぞれ一単位の剤形である。キット中の医薬組成物には、従来からのいずれの投薬形態、例えば、錠剤、カプセル剤(例えば、硬質又は軟質ゼラチンカプセル)、水性懸濁剤及び溶剤、又は無菌の注射可能な水性もしくは油性の懸濁剤のような無菌注射製剤も利用することができる。これらの医薬組成物は、投薬形態と整合性のある従来からの方法で患者に投与することができる。使用が可能な軟質ゼラチンカプセルの例としては、EP649651B1及び米国特許第5,985,321号に開示されたものが含まれる。
キット内の医薬組成物は、無毒の製薬学的に許容される従来からの担体、補助剤又は賦形剤を含有してもよい。場合によっては、製剤のpH値を製薬学的に許容される酸、塩基又は緩衝剤で調整し、処方された化合物の安定性又はその送達形式を向上させることができる。所望であれば、特定の甘味剤及び/又は香味添加剤及び/又は着色剤を添加してもよい。上記組成物の他の好適な賦形剤又は担体については、標準的な製薬学のテキスト、例えば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」19版、Mack Publishing Company, Easton, Penn., 1995から見つけることができる。
本発明のキットは、少なくとも2種の治療薬が別個の医薬組成物の形態であるHCVの併用治療で用いることができる。患者がHCV及びHIVに同時感染している場合、少なくとも1種の医薬組成物が、少なくとも1種のHIV阻害剤を含むことが好ましい。患者がHCV及びHAVに同時感染している場合は、少なくとも1種の医薬組成物中に、少なくとも1種のHAV阻害剤を含むことが好ましい。患者がHCV及びHBVに同時感染している場合は、少なくとも1種の医薬組成物中に、少なくとも1種のHBV阻害剤を含むことが好ましい。
II.C HCVの治療と予防への使用及び方法
本発明の別の実施態様は、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を、哺乳動物におけるHCV感染の治療又は予防のための経口医薬組成物の調製に使用することに関するもので、その哺乳動物に対して単回投与又は複数回投与で1日あたり約50mg〜1000mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が投与される。この他の具体的な投薬量の範囲として、1日あたり化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が約50mg〜300mg又は約300mg〜500mg又は500mg〜1000mgが挙げられる。特定の1日投薬量レベルは、約50mg、約400mg及び約1000mgが挙げられ、約400mgが好ましい。
本発明の別の実施態様は、哺乳動物におけるHCV感染の治療又は予防方法に関するもので、その哺乳動物に対して単回投与又は複数回投与で1日あたり約50mg〜1000mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を投与することを含む方法に関する。この他の具体的な投薬量の範囲として、1日あたり化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が約50mg〜300mg又は約300mg〜500mg又は500mg〜1000mgが挙げられる。特定の1日投薬量レベルは、約50mg、約400mg及び約1000mgが挙げられるが、約400mgが好ましい。
選択された投薬量レベルの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩は、通常、医薬組成物の形で患者に投与される。医薬組成物は、経口、非経口、又はリザーバーを埋め込む方法で投与することができる。経口投与又は注射による投与が好ましい。本発明の医薬組成物は、無毒の製薬学的に許容される従来からの担体、補助剤又は賦形剤を含有してもよい。場合によっては、製剤のpH値を製薬学的に許容される酸、塩基又は緩衝剤で調整し、処方された化合物の安定性又はその送達形式を向上させることもできる。本願明細書で使用される「非経口」という用語には、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、包膜内及び病巣内注射又は注入技術を含む。
この医薬組成物は、例えば、無菌の注射可能な水性もしくは油性の懸濁剤のような無菌注射製剤の形態にしてもよい。このような懸濁剤は、適切な分散剤又は湿潤剤(例えば、「Tween 80」)及び懸濁化剤を用いて、この分野では既知の技術にしたがって処方すればよい。
さらに別の実施形態では、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩は、前述のごとく選択された投薬量レベルの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の製薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含有する経口医薬組成物の形で投与される。経口医薬組成物は、錠剤、カプセル剤(例えば、硬質又は軟質ゼラチンカプセル)ならびに水性懸濁剤及び溶剤を含む、経口ルートで受け入れられるいずれの投薬形態で経口投与すればよいが、これらの形態に限定されない。経口使用の錠剤の場合、一般に用いられる担体としては、ラクトース及びコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も通常添加される。カプセル剤の形態で経口投与する場合、有用な希釈剤としてラクトース及び乾燥コーンスターチが挙げられる。使用可能な軟質ゼラチンカプセルの例は、EP649651B1及び米国特許第5,985,321号に開示されたものが含まれる。水性懸濁剤を経口投与する場合は、有効成分を乳化剤及び懸濁化剤と混合する。所望であれば、特定の甘味剤及び/又は香味添加剤及び/又は着色剤を添加してもよい。
上記記載の処方及び組成物用としての他の好適な賦形剤又は担体については、標準的な製薬学のテキスト、例えば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」19版、Mack Publishing Company, Easton, Penn., 1995から見つけることができる。
ある特定の実施形態では、経口医薬組成物は、上記の選択された投薬量レベルの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を、ポリエチレングリコール、エタノール、プロピレングリコール及び水から選択される少なくとも1種の溶媒又はこれらの混合物、好ましくはポリエチレングリコールとエタノールとの混合物中に溶解させたものと、さらに任意であるが好適な酸化防止剤、例えば、亜硫酸ナトリウム、ビタミンE TPGF、没食子酸プロピル又はアスコルビン酸とを含む。酸化防止剤はアスコルビン酸が好ましい。
別の実施形態では、投与される医薬組成物が、抗ウィルス剤、免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼの別の阻害薬、HCV生活環における別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤、HBV阻害剤及び肝臓免疫保護剤から選択される少なくとも1種の薬剤をさらに含有する。これらの薬剤の例は、前述の「定義」のセクションに記載されている。これらの薬剤のいくつかについて具体的な推奨例を下記に挙げる。
(1)抗ウィルス剤:リバビリン及びアマンタジン
(2)免疫調節剤:クラスIインターフェロン、クラスIIインターフェロン及びペグインターフェロン
(3)以下から選択される標的を阻害する、HCV生活環における別の標的の阻害剤:HCVヘリカーゼ、HCVポリメラーゼ、HCVのIRES翻訳及びHCVのNS2−NS3プロテアーゼ
(4)HIV阻害剤:ヌクレオシド系阻害剤、非ヌクレオシド系阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、融合阻害剤、インテグラーゼ阻害剤及び侵入阻害剤
(5)HBV阻害剤:HBVウィルスDNAポリメラーゼを阻害する薬剤、又はHBVワクチン
本発明の使用及び方法は、様々な患者グループにおけるHCV感染の治療又は予防に利用できる。例えば、
I.遺伝子型1の種類のHCVを有する患者。
II. 遺伝子型1の種類ではないHCVを有する患者。
III. 急性HCV感染の患者。
IV. 慢性HCV感染の患者。
V.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が最初に患者に投与される際の当該患者のHCVのウィルス量が、血漿1mlあたりコピー数200万個未満である患者。
VI.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が最初に患者に投与される際の当該患者のHCVのウィルス量が、血漿1mlあたりコピー数200万個以上である患者。
VII.肝繊維症のない患者。
VIII.軽症、中等症もしくは重篤な肝繊維症又は肝硬変を有する患者。
IX.例えばアフリカ系アメリカ人、白色人種、アジア人種などをはじめとする様々な人種を含むヒトで、大人、子供、男性及び女性の患者。
X.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が最初に投与される時点において、HCVに感染している患者。
XI.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が最初に投与される時点において、HCVに曝されているが感染はしていない患者。
XII.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が最初に投与される時点において、それ以前にHCVに曝されていない患者。
XIII.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が最初に投与される時点において、HCVに感染しているが他のウィルスには感染していない患者。
XIV.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が患者に最初に投与される時に、HCV及びHIVに同時感染している患者。
XV.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が患者に最初に投与される時に、HCV及びHAVに同時感染している患者。
XVI.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が患者に最初に投与される時に、HCV及びHBVに同時感染している患者。
XVII.HCV感染の治療を過去においてまったく受けたことがない患者。
XVIII.HCV感染の治療を過去に受けたが、先の治療に対して応答がなかったか、あるいは、先の治療の終了後に再発している患者。
勿論、治療患者は、通常、上記に挙げた患者グループのうちの多くのグループに同時に相当することになる。例えば、以下の特徴を組み合わせてもつ患者は、治療できる患者のタイプ例として考えられる。
(1)遺伝子型1の種類のHCV慢性感染患者で、肝繊維症のない患者。
(2)遺伝子型1の種類のHCV慢性感染患者で、軽症又は中等症の肝繊維症を有する患者。
(3)遺伝子型1の種類のHCV慢性感染患者で、重篤な肝繊維症又は肝硬変を有する患者。
(4)遺伝子型1の種類のHCV急性感染患者で、肝繊維症のない患者。
(5)遺伝子型1の種類のHCV急性感染患者で、軽症又は中等症の肝繊維症を有する患者。
(6)遺伝子型1の種類のHCV急性感染患者で、重篤な肝繊維症又は肝硬変を有する患者。
上記のI〜XVIIIからの患者グループの特徴の他の組み合わせを有する患者も、勿論本発明の範囲内と考えられる。
HCV及びHIVに同時感染している患者(患者クラスXIV)に関しては、使用と方法において、当該患者のHIV感染の治療に有効量の少なくとも1種のHIV阻害剤を患者に投与することを、さらに含んでもよい。HIV阻害剤の例は前記の「定義」のセクションに記載されている。具体的な推奨例としては、ヌクレオシド系阻害剤、非ヌクレオシド系阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、融合阻害剤、インテグラーゼ阻害剤及び侵入阻害剤、又はこれらの組み合わせ(例えばHAART)が挙げられる。
HCV及びHAVに同時感染している患者(患者クラスXV)に関しては、使用と方法において、当該患者のHAV感染の治療に有効量の少なくとも1種のHAV阻害剤を患者に投与することを、さらに含んでもよい。HAV阻害剤の例は前記の「定義」のセクションに記載されている。
HCV及びHBVに同時感染している患者(患者クラスXVI)に関しては、使用と方法において、当該患者のHBV感染の治療に有効量の少なくとも1種のHBV阻害剤を患者に投与することを、さらに含んでもよい。HBV阻害剤の例は前記の「定義」のセクションに記載されている。具体的な推奨例としては、HBVウィルスDNAポリメラーゼを阻害する薬剤、又はHBVワクチンが挙げられる。
本発明の使用と方法を用いて、患者個々の症状及び治療に用いる化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩の投与量レベルなどの要因に応じて、患者のHCVウィルス量を様々なレベルに、場合によっては3logまでの減少を達成することができる。
ウィルス量の減少レベルを基準とした好ましい実施形態を以下に示す。
I.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を最初に患者に投与してから48時間後の患者のHCVウィルス量が、化合物(1)が最初に投与される時の患者のHCVウィルス量と比べて、少なくとも1log減少している実施形態。
II.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を最初に患者に投与してから48時間後の患者のHCVウィルス量が、化合物(1)が最初に投与される時の患者のHCVウィルス量と比べて、少なくとも2log減少している実施形態。
III.化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を最初に患者に投与してから48時間後の患者のHCVウィルス量が、化合物(1)が最初に投与される時の患者のHCVウィルス量と比べて、少なくとも3log減少している実施形態。
個々の患者はいずれにとっても、年齢、体重、普段の健康状態、性別、食餌、投与期間、排泄の比率、薬剤の組み合わせ、感染の重篤度及び過程、感染に対する患者の姿勢、治療医の判断をはじめとする様々な要因によって最適な特定投与量や治療法が変わることは勿論のことである。通常、最適な1回の投与量よりも実質的に少ない量で治療は開始される。その後の投与量は、その状況下で最善の効果に達するまで少しずつ増やされる。一般に、該化合物は、有害又は有毒な副作用を起こすことなく抗ウィルスに効果のある結果を概ねもたらす濃度レベルでの投与が最も望ましい。
本発明の使用及び方法の態様におけるさらなる具体的な実施形態として、以下のものが挙げられる。
I.患者がヒトであり、1日につき約50〜1000mg、例えば約300〜500mg、例えば約400mgの化合物(1)を該ヒトに投与し、該ヒトにおけるHCVが遺伝子型1の種類で、HCV感染は慢性であり、かつ、化合物(1)を最初に該ヒトに投与してから48時間後のヒトのHCVウィルス量が、化合物(1)が最初に投与される時の該ヒトのHCVウィルス量と比べて、少なくとも1log減少している、使用及び方法。
II.前記I記載のような使用及び方法であって、化合物(1)を最初に該ヒトに投与してから48時間後のヒトのHCVウィルス量が、化合物(1)が最初に投与される時の該ヒトのHCVウィルス量と比べて、少なくとも2log減少している、使用及び方法。
III.前記I記載のような使用及び方法であって、化合物(1)を最初に該ヒトに投与してから48時間後のヒトのHCVウィルス量が、化合物(1)が最初に投与される時の該ヒトのHCVウィルス量と比べて、少なくとも3log減少している、使用及び方法。
化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を、抗ウィルス剤、免疫調節剤、HCVNS3プロテアーゼの別の阻害薬、HCV生活環における別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤、HBV阻害剤及び肝臓免疫保護剤から選択される少なくとも1種の付加的薬剤と同時投与する、といった併用治療も考えられる。これらの薬剤の例は、前述の「定義」のセクションに記載されている。これらの付加的薬剤は、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩と混合して製薬学的に単一の剤形を作り出してもよい。あるいは、例えば前述のようなキットを用いるなどして、これらの付加的薬剤を多数の投薬形態の1部として患者に別々に投与してもよい。このような付加的薬剤の患者への投与は、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩の投与の前に、又は同時に、又は後からでもよい。
II.D HCVアッセイ確認及びHCVアッセイ調節に対する化合物(1)の使用
本発明の別の実施態様は、1種以上の物質が単独又は組み合わさってHCVの複製を阻害しているかどうかを求めるのに有用なアッセイを確認する方法に関するものであって、a)式(1)の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含有する対照物質をアッセイにかけ、b)該アッセイにおける該対照物質のHCV複製阻害作用を求めること、とを含む方法である。この実施態様において、式(1)の化合物又はその製薬学的に許容される塩は、評価中のアッセイがHCV複製阻害作用の測定に使用できるか否かを決めるために利用されている。この確認方法では、さらに任意であるが、工程(b)で求められた対照物質のHCV複製阻害作用を、他のアッセイで測定された該対照物質のHCV複製阻害作用と比較する追加工程を有していてもよい。この追加工程は、例えば、ある物質のHCV複製阻害作用を求める際の評価中アッセイの精度を、既知の標準的なアッセイでその物質に関して得られた結果と比較することによって評価するのに有用である。
もう1つの実施態様は、単独又は組み合わさってHCVの複製を阻害している1種以上の物質の相対的な効力を求める方法であって、a)ある物質がHCVの複製を阻害できるか否かを求めるのに有用なアッセイに、前記1種以上の物質をかけ、b)該アッセイでの前記1種以上の物質のHCV複製阻害作用を求め、c)前記HCV複製阻害作用を、式(1)の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含む対照物質の同一又は異なるアッセイで求めたHCV複製阻害作用と比較することとを、含む方法である。この方法においては、1種以上の試験物質のHCVの複製を阻害する相対的な効力を求めるために、式(1)の化合物又はその製薬学的に許容される塩は、対照物質として用いられている。即ち、アッセイの結果を比較して、HCV複製の阻害において、式(1)の化合物又はその製薬学的に許容される塩と比較して1種以上の試験物質の効力が高いか、低いか、又は同等であるかを求める。
上述のHCVアッセイ確認及びHCVアッセイ調節の実施態様両方において、HCV複製阻害作用を求めるのに使われるアッセイは、生体外のアッセイ、例えば細胞ベースのアッセイ、又は生体アッセイ、例えば動物を基準としたアッセイなどがありうる。ヒトでの実験は、考えられる動物を基準としたアッセイの1つのタイプである。
本発明をさらに十分に理解できるように、以下の実施例を示す。これらの実施例は本発明の実施形態を説明することが目的であり、いずれにおいても本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきではない。
III. 実施例
A.医薬組成物
以下のようにして、化合物(1)粉末をPEG400:エタノール=80:20(重量比)の混合溶媒に溶解させた経口溶剤の形態の組成物がいくつか調製される。
溶媒1
物質:PEG400
量: 小瓶に14ml
溶媒2
物質:無水エタノール(無水[PhEur III/USP XXIV])
量: 溶媒1に5ml添加
再構成バルク溶媒
物質:PEG400:エタノールの80%-20%混合物(重量比)(賦形剤)
量: 19ml(14mlのPEG400+5mlの無水エタノール)
再構成用の量:投与用薬瓶に5ml
バルク溶媒の調製(PEG400:エタノール=80:20(重量比)):
5mlのシリンジに針を取り付け、エタノールを5ml注入させる。14mlのPEG400が入っている小瓶の内側の壁に針の先端をあてて、5mlのエタノールを小瓶の中に静かに出す。エタノールが蒸発しないようにすぐに小瓶にキャップをする。15秒以上小瓶を振り混ぜる。小瓶を使用前5分間又は溶媒中に気泡がなくなるまで放置しておく。
溶剤調製手順:
1.溶媒の入った小瓶のテフロン(登録商標)キャップをはずし、「Adapta-cap(青)」に替える。
2.溶媒の入った小瓶に「Adapta-cap」を回して閉める。無理に締め付けすぎないようにすること。真空状態にならないように「Adapta-cap」を4分の1周分ゆるめる。
3.バクスター(Baxta)社製の5mlの経口投与用シリンジに、バルク溶媒5mlを注入させる。小瓶の中に溶媒を戻してはいけない。
4.選ばれた個人の体力に合った化合物(1)粉末の量を収容したバイアルを用意する。
注意:化合物(1)粉末はバイアルの壁やキャップに付着する傾向が非常に強い。バイアルをキャップした状態で、固い面の上で数回トントンと軽くたたき粉末がバイアルの中に落ちるようにし、潜在的な損失を最小限にすること。キャップをはずす時は、ゆっくりはずし、テフロン(登録商標)側を上にして置き、キャップの内側に付着している可能性のある薬剤の潜在的な損失を最小限にすること。
5.化合物(1)粉末が入っているバイアルのテフロン(登録商標)キャップを注意して取り外す。
6.バイアルの側面にシリンジの先端をあててバイアルの側面を落ちるように注入することによって(粉末がバイアルから飛び出てしまう可能性があるので、バイアルの中に直接注入しない)、粉末の入ったバイアルにバルク溶媒を、慎重かつゆっくりと導入する。
7.慎重に再度テフロン(登録商標)キャップをあてがう。
8.バイアルをアルミ箔で覆う。
注意:溶剤は感光性がある。直射日光が当たらないようにし、可能なときは常にアルミ箔で覆う。
9.バイアルを10分間手で力強く振る。10分間粉末をそのままにしておく。再度、3分間バイアルを力強く振る。バイアルを2分間そのままにしておく。粒子が残っている場合は、もう一度3分間又はすべての粉末が溶解されるまで力強く手で振る。
10.バイアルをまっすぐにして約2分間放置し、溶剤がバイアルの側面を流れ落ちるようにする。
経口投与溶剤の例
上記の方法で調製した経口投与用溶剤の例を以下に示す。
溶剤1:
単位強度:25mg/3ml
濃度:8.33mg/ml
1バイアルあたりの量:41.7ml
1日の投与量:6ml(50mg)
溶剤2:
単位強度:200mg/3ml
濃度:66.7mg/ml
1バイアルあたりの量:333.3ml
1日の投与量:6ml(400mg)
溶剤3:
単位強度:500mg/3ml
濃度:166.7mg/ml
1バイアルあたりの量:833.3ml
1日の投与量:6ml(1000mg)
B.経口投与用溶剤の投与
経口用溶剤の投与方法を以下に説明する。
1.再構成溶剤を収容したバイアルからテフロン(登録商標)キャップを慎重に取りはずし、「Adapta-cap(青)」に替える。
2.再構成溶剤の入ったバイアルに「Adapta-cap」を回し閉める。無理に締め付けすぎないようにすること。真空状態にならないように「Adapta-cap」を4分の1周分ゆるめる。
3.バクスター社製の5mlの経口投与用シリンジを、「Adapta-cap」のポートに取り付ける。
4.キャップをしたバイアルを1〜2分間逆さまにして保ち、溶剤が完全に流れ落ちるようにする。
5.3mlの再構成溶剤を抜き取り、漏れを防ぐためにシリンジの先端に青色チップキャップをかぶせる。
6.1回の服用分は、調製後すぐに使用することができる。あるいは、シリンジをアルミ箔で完全に覆い光が当たらないようにすれば、3時間までは室温で保存できる。
7.チップキャップをはずして患者に経口により1回服用分を投与する。

Claims (23)

  1. ポリエチレングリコール、エタノール、プロピレングリコール及び水から選択される少なくとも1種の溶媒又はこれらの混合物中に溶解された約25mg〜500mgの下記化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩
    Figure 2006505618
    を含む経口医薬組成物。
  2. 前記組成物が、ポリエチレングリコールとエタノールの混合物中に溶解された、約25mg〜500mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を含む、請求項1に記載の経口医薬組成物。
  3. (a)約25mg〜500mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩;及び
    (b)少なくとも1種の以下の付加的薬剤:抗ウィルス剤、免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼの別の阻害薬、HCV生活環における別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤、HBV阻害剤、又は肝臓免疫保護剤、
    を含むキット。
  4. 哺乳動物におけるHCV感染の治療又は予防方法であって、単回投与又は複数回投与で1日あたり約50mg〜1000mgの下記化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を前記哺乳動物に投与することを含む方法。
    Figure 2006505618
  5. 前記哺乳動物に対して、1日あたり約300mg〜500mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が投与される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記HCVが、遺伝子型1の種類である請求項4又は5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記HCVが、遺伝子型1の種類の慢性HCVである請求項4、5又は6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記哺乳動物に対して化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が最初に投与されてから48時間後の時点での前記哺乳動物内のHCVのウィルス量が、化合物(1)が最初に前記哺乳動物に投与される時の前記哺乳動物中のHCVウィルス量よりも少なくとも1log低減している、請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記哺乳動物に対して化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が最初に投与されてから48時間後の時点での前記哺乳動物内のHCVのウィルス量が、化合物(1)が最初に前記哺乳動物に投与される時の前記哺乳動物中のHCVウィルス量よりも少なくとも2log低減している、請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記哺乳動物に対して化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が最初に投与されてから48時間後の時点での前記哺乳動物内のHCVのウィルス量が、化合物(1)が最初に前記哺乳動物に投与される時の前記哺乳動物中のHCVウィルス量よりも少なくとも3log低減している、請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記哺乳動物がヒトであり、1日あたり約50〜1000mgの化合物(1)が前記ヒトに投与され、前記HCV感染が遺伝子型1の種類の慢性HCV感染であり、前記ヒトに対して化合物(1)が最初に投与されてから48時間後の時点での前記ヒトのHCVウィルス量が、化合物(1)が最初に前記ヒトに投与される時の前記ヒトにおけるHCVウィルス量よりも少なくとも1log低減している、請求項4に記載の方法。
  12. 前記ヒトに対して化合物(1)が最初に投与されてから48時間後の時点での前記ヒトのHCVウィルス量が、化合物(1)が最初に前記ヒトに投与される時の前記ヒトにおけるHCVウィルス量よりも少なくとも2log低減している、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ヒトに対して化合物(1)が最初に投与されてから48時間後の時点での前記ヒトのHCVウィルス量が、化合物(1)が最初に前記ヒトに投与される時の前記ヒトにおけるHCVウィルス量よりも少なくとも3log低減している、請求項11に記載の方法。
  14. 前記ヒトに対して、1日あたり約300〜500mgの化合物(1)が投与される、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記ヒトに対して、1日あたり約400mgの化合物(1)が投与される、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
  16. 化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の製薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む経口医薬組成物の形態で、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が投与される、請求項4に記載の方法。
  17. ポリエチレングリコール、エタノール、プロピレングリコール及び水から選択される少なくとも1種の溶媒又はこれらの混合物中に溶解された化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を含む経口医薬組成物の形態で、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が投与される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記溶媒が、ポリエチレングリコールとエタノールとの混合物である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記組成物が、抗ウィルス剤、免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼの別の阻害薬、HCV生活環における別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤、HBV阻害剤及び肝臓免疫保護剤から選択される少なくとも1種の薬剤をさらに含有する、請求項16に記載の方法。
  20. 前記化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が、抗ウィルス剤、免疫調節剤、HCV NS3プロテアーゼの別の阻害薬、HCV生活環における別の標的の阻害剤、HIV阻害剤、HAV阻害剤、HBV阻害剤及び肝臓免疫保護剤から選択される少なくとも1種の付加的薬剤とともに投与され、前記付加的薬剤が、化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩の投与の前に、又は同時に、又は後から患者に投与される、請求項4に記載の方法。
  21. 哺乳動物におけるHCV感染の治療又は予防用の経口医療組成物を調製するための、下記式(1)の化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩の使用であって、
    Figure 2006505618
    前記哺乳動物に対して単回投与又は複数回投与で1日あたり約50mg〜1000mgの化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩が投与される、使用。
  22. 1種以上の物質が単独又は組み合わさってHCVの複製を阻害しているかどうかを求めるのに有用なアッセイを確認するための方法であって、
    a)下記化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を含有する対照物質を前記アッセイにかけ、
    Figure 2006505618
    b)前記対照物質の前記アッセイでのHCV複製阻害作用を求めること、とを含む方法。
  23. 単独又は組み合わさってHCVの複製を阻害している1種以上の物質の相対的な効力を求める方法であって、
    a)ある物質がHCVの複製を阻害するか否かを求めるのに有用なアッセイに、前記1種以上の物質をかけ、
    b)前記1種以上の物質のHCV複製阻害作用を前記アッセイで求め、
    c)前記HCV複製阻害作用を、下記化合物(1)又はその製薬学的に許容される塩を含む対照物質の同一又は異なるアッセイで求めたHCV複製阻害作用と比較すること、とを含む方法。
    Figure 2006505618
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