JP2013508425A - Bi201335、インターフェロンアルファおよびリバビリンを含むhcvの併用療法のための投薬処置計画 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(a)本明細書に記載した化合物(1)または医薬的に許容できるその塩、(b)インターフェロンアルファおよび(c)リバビリンを含む治療薬の組合せ、並びに前記組合せを投与するための具体的な処置計画に関する。化合物(1)はHCV NS3セリンプロテアーゼの選択的で強力な阻害剤である。本発明はまた、HCV感染治療のためにまたは患者における1つまたは2つ以上のその症状の緩和のために前記治療薬の組合せを使用する方法に関する。

Description

本発明は、本明細書に記載した化合物(1)、インターフェロンアルファおよびリバビリンを含む治療薬組合せに関する。本発明はまた、HCV感染を治療するためにまたはその1つまたは2つ以上の症状を患者で緩和するために前記治療薬組合せを用いる方法に関する。本発明はまた前記治療薬組合せを投与するための具体的な処置計画に関する。本発明はまた本発明の治療薬組合せを含むキットを提供する。
C型肝炎ウイルス(HCV)感染は人間の健康に関する世界的な問題であり、米国だけで毎年ほぼ150,000件が新たに報告されている。HCVは一本鎖RNAウイルスであり、前記は、非A、非B輸血後および移植後肝炎の大半の事例で確認されている病因因子であり、急性散発性肝炎の一般的原因である。50%を超えるHCV感染患者が慢性感染に移行し、それら患者の20%が20年以内に肝硬変を発すると概算される。
インターフェロンのいくつかのタイプ、具体的にはアルファ-インターフェロンは慢性HCVの治療のために承認されている。前記アルファ-インターフェロンは、例えばインターフェロン-アルファ-2a(ROFERON(登録商標)-A)、インターフェロン-アルファ-2b(INTRON(登録商標)-A)、コンセンサスインターフェロン(INFERGEN(登録商標))、並びにこれらおよび他のインターフェロンのPEG化型、例えばPEG化インターフェロン-アルファ-2a(PEGASYS(登録商標))およびPEG化インターフェロン-アルファ-2b(PEG-INTRON(登録商標))である。大半の患者はインターフェロン-アルファ治療に応答しないが、応答者の中では治療停止後6カ月以内に高い再発率が存在する(Liang et al., J. Med. Virol. 40:69, 1993)。
リバビリン(多くのRNAおよびDNAウイルスに対して広域活性を有するグアノシンアナログ)は、インターフェロン-アルファと一緒に用いたとき、慢性HCV感染に対して有効であることが臨床試験で示され(例えば以下を参照されたい:Lancet 352:1426-1432, 1998; Reichard et al., Lancet 351:83-87, 1998)、この併用療法はHCV治療のために承認された:REBETRON(登録商標)(インターフェロンアルファ-2b+リバビリン、Schering-Plough);PEGASYS(登録商標)RBV(登録商標)(PEG化インターフェロンアルファ-2a+リバビリン併用療法、Roche)、以下もまた参照されたい:Manns et al, Lancet 358:958-965 (2001);Fried et al., 2002, N. Engl. J. Med. 347:975-982。しかしながら、この併用療法を用いてもウイルス学的応答はなお50%以下である。
さらにまた、典型的にはそのような治療法に付随する顕著な副作用が存在する。リバビリンは、催奇活性、精子発育妨害、溶血、倦怠、頭痛、不眠症、悪心および/または食欲不振を含む欠点を有する。インターフェロンアルファは、リバビリンと併用するにせよ単独使用するにせよ多くの副作用を伴う。治療時に、患者は流感類似症状、抑うつ、発疹および異常血球数について慎重に管理されねばならない。インターフェロンアルファ-2bプラスリバビリンで治療される患者は重度の肝機能障害の合併症があってはならず、そのような対象者は結局C型肝炎の治療については慎重に管理される試験例として考慮される。
HCV感染治療のためのある種のインターフェロン含有併用療法はまた以下の米国特許出願公開公報に開示されている:US 2005/0112093;US 2005/0129659;およびUS 2008/0138316。
以下の化合物(1)は、
Figure 2013508425
HCV NS3セリンプロテアーゼの選択的で強力な阻害剤として公知であり、HCV感染の治療に有用である。その結合は、当該化合物の特定の立体化学を示すために重要である。化合物(1)は、米国特許6,323,180号、7,514,557号および7,585,845号に開示されたHCV阻害剤の非環式ペプチドシリーズに分類される。化合物(1)は特に、米国特許7,585,845号では化合物番号1055として、米国特許7,514,557号では化合物番号1008として開示されている。化合物(1)およびその医薬処方物は、上記引用文献で見出される一般的な方法にしたがって調製することができる(前記文献のいずれも参照によりその全体が本明細書に含まれる)。化合物(1)の好ましい形態には結晶形、特に結晶ナトリウム塩形が含まれ、前記は本明細書の実施例の項で記載するように調製できる。
化合物(1)はまた以下のようなまた別の化学構造表現によっても公知であり得る(下記化学構造は上記の構造と等価である):
Figure 2013508425
式中、Bは
Figure 2013508425
であり、L0はMeO-であり、L1はBrであり、R2
Figure 2013508425
である。
化合物(1)は、ウイルス負荷の減少およびHCV感染の治療に一般的に有効であったが、生じたウイルスのリバウンドとともに一定量のウイルスの耐性が認められた。例えば、我々は、処置未経験患者に単独療法として1日1回14日間投与した化合物(1)に関して、強力で非常に迅速な抗ウイルス作用とそれに続く5−6日後に形成される一定量の耐性を認めた。
したがって、当該分野ではHCV感染の治療および予防のための代替療法が継続して希求されている。
本発明は、HCV感染を治療するか、またはその1つまたは2つ以上の症状を患者で緩和する方法を提供する。前記方法は、本明細書に規定する化合物(1)またはその医薬的に許容できる塩をインターフェロンアルファおよびリバビリンを本明細書に規定するように含む治療薬組合せを患者に投与する工程を含む。前記組合せの3つの活性物質は、処置 計画の部分として同時にまたは別々に投与することができる。下記における化合物(1)、インターフェロンアルファおよびリバビリンに対する言及はまた、下記に規定するその任意の形態(例えば塩およびある種の誘導体)の使用も意味する。
本発明はさらに、この治療薬組合せを規定の処置計画下で投与する方法を提供する。下記の処置 計画の考察で、“化合物(1)”についての言及はいずれも医薬的に許容できるその全ての塩を含む。本明細書で考察する全ての処置計画における化合物(1)の好ましい形態はナトリウム塩である。
本発明のある処置計画では、インターフェロンアルファおよびリバビリンを含むが化合物(1)は含まない導入治療薬組合せが所定期間投与され、続いてインターフェロンアルファ、リバビリンおよび化合物(1)を含む完全な治療薬組合せが投与される。前記導入期間は、好ましくは処置の最初の2〜4日間、より好ましくは処置の最初の60〜84時間、特に処置の最初の3日間である。この導入処置の概念を用いることによる1つの利点は、この処置計画では処置開始時点でインターフェロンアルファおよびリバビリンのより高い血中レベルを提供する筈であるということである。このことは重要である。なぜならばインターフェロンアルファおよびリバビリンの高い血中レベルは、処置開始時におけるウイルスの耐性株出現の抑制に重要であるように思われるからである。
本発明の別の処置計画では、負荷用量の化合物(1)がこの処置の最初の投与用量として投与される。負荷用量はこの処置における後続の投与のために与えられる用量よりも大きい。好ましくは、負荷用量は、この処置における後続投与量の質量にして約2倍である。例えば、ある実施態様では、化合物(1)の初回用量は約240mgの投薬量で投与され、化合物(1)後続用量は約120mgの投薬量で投与される。別の実施態様では、化合物(1)の初回用量は約480mgの投薬量で投与され、化合物(1)の後続用量は約240mgの投薬量で投与される。別の実施態様では、化合物(1)の初回用量は約960mgの投薬量で投与され、化合物(1)の後続用量は約480mgの投薬量で投与される。
この負荷用量の概念を用いることによる明確な利点は、それによって患者の全身で安定的な活性薬剤レベルがそうでない場合に達成されるよりも速やかに達成され得るということである。2倍の負荷用量を用いることによって達成される血中レベルは、2倍用量で達成される血中レベルと同じであろうが、ただしその後持続して2倍用量の投与を実施するときに付随する安全性に関するリスクは存在しない。処置において活性薬剤がより速やかに標的の定常状態レベルに達することによって、処置開始時に不十分な薬剤圧が発生する可能性が低くなり、その結果耐性ウイルス株の出現の機会が小さくなることも意味する。
本発明の別の実施態様では、導入投与処置計画が負荷用量処置計画と組み合わされる。したがって、インターフェロンアルファおよびリバビリンを含むが化合物(1)は含まない治療薬組合せがある期間投与され、その後インターフェロンアルファ、リバビリンおよび化合物(1)を含む完全な治療薬組合せが上記に記載するように投与され、ここで化合物(1)の初回投与については、当該処置の後続投与のために投与される化合物(1)の用量よりも高い負荷用量の化合物(1)が投与される。この組み合わせ処置計画の負荷用量は上記に記載したとおりであってもよい。
本発明の別の実施態様では、インターフェロンアルファおよびリバビリンのみを含むが化合物(1)を含まないフォローアップ治療薬組合せが、インターフェロンアルファ、リバビリンおよび化合物(1)を含む完全な治療薬組合せがある期間投与された後である期間投与される。フォローアップ処置計画のある実施態様では、完全な治療薬組合せは24週間投与され、フォローアップ治療薬組合せはさらに24週間投与される。フォローアップ処置計画の別の実施態様では、完全な治療薬組合せは28週間投与され、フォローアップ治療薬組合せはさらに20週間投与される。さらに別の可能性は以下で記載されるとおりである。フォローアップ処置計画は、上記に記載の導入投与処置計画および/または負荷用量処置計画と組み合わすことができる。
本発明はさらに、化合物(1)を含む第一の医薬組成物、インターフェロンアルファを含む第二の医薬組成物、およびリバビリンを含む第三の医薬組成物を含むキットを提供する。本発明はさらに、前記治療薬組合せの成分を投与するための指示を含むそのようなキットを提供する。本発明の他の実施態様では、前記キットは投与のための指示を含み、前記指示は、治療薬組合せを投与する上記の処置計画の1つまたは2つ以上にしたがう。
さらに別の実施態様は、マルチ用量の化合物(1)またはその医薬的に許容できる塩、および指示書を収納したパッケージを含む包装された医薬組成物を目的とする。前記指示書は、インターフェロン-アルファおよびリバビリンの同時投与を指示し、さらにまた患者に投与される化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の初回用量はその後続用量に対して量が重量で2倍であることを指示する。
慢性HCV遺伝型-1感染を有する処置未経験患者について4つの患者用量グループにおけるHCVウイルス負荷の平均変化を示す。患者は、単独療法として化合物(1)のナトリウム塩で14日間、続いて併用療法として化合物(1)のナトリウム塩、PEG化インターフェロンアルファ-2aおよびリバビリンで14日間処置された。 慢性HCV遺伝型-1感染を有する処置経験患者について3つの患者用量グループにおけるHCVウイルス負荷の平均変化を示す。前記患者は、併用療法として化合物(1)のナトリウム塩、PEG化インターフェロンアルファ-2aおよびリバビリンで28日間処置された。 慢性HCV遺伝型-1感染を示す処置経験患者について2つの患者グループにおける化合物(1)の幾何平均トローフ(trough)血中濃度を示す。前記患者は、併用療法として化合物(1)のナトリウム塩、PEG化インターフェロンアルファ-2aおよびリバビリンで28日間処置され、そのうち一方の患者グループは2倍の初回負荷用量の化合物(1)のナトリウム塩を投与され、他方の患者グループはそのような負荷用量を投与されなかった。
発明の詳細な説明
定義
化合物(1)は上述したとおりである。
“インターフェロン”は、高度に相同的な種特異性タンパク質ファミリーのメンバーを意味し、ウイルス複製および細胞増殖を阻害し、さらに免疫応答を調節する。ヒトインターフェロンは、それらの細胞起源および抗原性を基準に以下の3つのクラスに分類される:α-インターフェロン(白血球)、β-インターフェロン(線維芽細胞)およびγ-インターフェロン(B細胞)。各グループの組換え型が開発され市販されている。各グループのサブタイプは抗原性/構造性の特徴に基づく。別個のアミノ酸配列を有する少なくとも24のインターフェロンアルファ(サブタイプAからHに分類される)が、これらペプチドをコードするDNAを単離し配列決定することによって同定された。“α-インターフェロン”、“アルファ-インターフェロン”および“インターフェロンアルファ”という用語は本明細書では相互に用いられ、このグループのメンバーを表す。天然に存在するアルファ-インターフェロンおよび組換えアルファ-インターフェロンの両方(コンセンサスインターフェロンを含む)を本発明の実施に用いることができる。
本発明に適したインターフェロン-アルファには以下が含まれる(ただしこれらに限定されない):組換えインターフェロンアルファ-2b(例えばINTRON(登録商標)-AインターフェロンおよびVIRAFERON(登録商標));組換えインターフェロンアルファ-2a(例えばROFERON(登録商標)インターフェロン);組換えインターフェロンアルファ-2c(例えばBerofor(登録商標)アルファ2インターフェロン);インターフェロンアルファ-n1、天然アルファインターフェロンの精製ブレンド(例えばSUMIFERON(登録商標)またはWELLFERON(登録商標) インターフェロンアルファ-n1(INS));またはコンセンサスアルファインターフェロン(例えば米国特許4,897,471号および4,695,623号に記載されたもの);またはインターフェロンアルファ-n3、天然のアルファインターフェロンの混合物(例えばALFERON(登録商標))。インターフェロンアルファ-2aまたはアルファ2bの使用が好ましい。インターフェロンアルファ-2bの製造は米国特許4,530,901号に記載されている。
“インターフェロンアルファ”という用語はさらに“PEG化”アナログを含むことを意図する。前記はインターフェロンアルファ(好ましくはインターフェロンアルファ-2aおよび-2b)のポリエチレングリコール改変連結物を意味する。好ましいポリエチレン-グリコール-インターフェロンアルファ-2b連結物はPEG12000-インターフェロンアルファ-2bである。本明細書で用いられる“PEG12000-IFNアルファ”という用語は、例えば国際特許出願WO 95/13090の方法にしたがって調製され、インターフェロンアルファ-2aまたは-2bのアミノ基と平均分子量が12000のポリエチレングリコールとの間にウレタン結合を含む連結物を意味する。
好ましいPEG12000-インターフェロンアルファ-2bは、IFNアルファ-2b分子のリジン残基のイプシロンアミノ基にPEGポリマーを結合させることによって調製される。PEG12000の単一分子をIFNアルファ-2b分子の遊離アミノ基にウレタン結合を介して連結させる。この連結物は付加されたPEG12000の分子量を特徴とする。PEG12000-IFNアルファ-2b連結物は注射用凍結乾燥散剤として処方される。IFNアルファとPEGとの連結の目的は、その血中半減期を顕著に長期化させることによってデリバリーを改善し、それによってIFNアルファの活性の延長を提供することである。
本発明で用いることができるインターフェロンアルファの特に好ましい連結物は、PEG化アルファ-インターフェロン、例えばPEG化インターフェロンアルファ-2a、PEG化インターフェロンアルファ-2b、PEG化コンセンサスインターフェロンまたはPEG化精製インターフェロンアルファ製品である。PEG化インターフェロンアルファ-2aは、例えば欧州特許EP 0 593 868に記載されてあり、さらに例えば商品名PEGASYS(登録商標)(Hoffmann-La Roche)で市販されている。PEG化インターフェロンアルファ-2bは例えば米国特許5,908,621号およびWO 98/48840に記載されてあり、さらに商品名PEG-INTRON(登録商標)A(Schering Plough)で市販されている。PEG化コンセンサスインターフェロンはWO 96/11953に記載されている。好ましいPEG化アルファインターフェロンはPEG化インターフェロンアルファ-2aおよびPEG化インターフェロンアルファ-2bである。PEG化コンセンサスインターフェロンもまた好ましい。
“インターフェロンアルファ”という用語はさらに、インターフェロンアルファを水溶性ポリマーにカップリングすることによって調製できる他のインターフェロンアルファ連結物を含む。そのようなポリマーの非限定的リストには、他のポリアルキレンオキシドホモポリマー、例えばポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン化ポリオール、前記のコポリマーおよび前記のブロックコポリマーが含まれる。ポリアルキレンオキシド系ポリマーの代替物として、極めて非抗原性である物質、例えばデキストラン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、炭水化物系ポリマーなどを用いることができる。そのようなインターフェロンアルファ-ポリマー連結物は、米国特許4,766,106号、米国特許4,917,888号、欧州特許出願 0 236 987号、欧州特許出願0 510 356号、0 593 868号および0 809 996号(PEG化インターフェロンアルファ-2a)および国際特許出願WO 95/13090に記載されている。
“インターフェロンアルファ”という用語はさらに、インターフェロンアルファの融合タンパク質、例えばインターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、コンセンサスインターフェロンまたは精製インターフェロン-α製品の融合タンパク質(前記の各々は別のタンパク質と融合される)が含まれる。米国特6,972,322号並びに国際特許出願公開WO2005/003296およびWO2005/077042に記載されているように、ある種の好ましい融合タンパク質はインターフェロン(例えばインターフェロンα-2b)およびアルブミンを含む。ヒトアルブミンと連結された好ましいインターフェロンはALBUFERON(登録商標)であり、前記は、アルブミン融合技術を用いて作製されたインターフェロンアルファの長期作用型である。ALBUFERON(登録商標)は、ヒトアルブミンとインターフェロンアルファとの遺伝的融合から得られる。コンセンサスインターフェロンもまた含まれる(例えばINFERGEN(商標))。
“医薬的に許容できる塩”という用語は式(1)の化合物の塩を意味し、適切な医学的判断の範囲内でヒトおよびより下等な動物の組織と接触する使用に適切で、甚だしい毒性、刺激性、アレルギー応答などがなく、利点/リスク比が釣り合い、一般的に水または油に溶解性または分散性で、それらの意図される使用に有効な塩を意味する。
前記用語は、医薬的に許容できる酸付加塩および医薬的に許容できる塩基付加塩を含む。適切な塩の例示的リストは例えば以下で見出される:S. M. Birge et al., J. Pharm. Sci., 1977, 66, pp. 1-19。
“医薬的に許容できる酸付加塩”という用語は、遊離塩基の生物学的有効性および特性を保持し、さらに生物学的にまたは別の意味で望ましい塩を意味し、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸など)および有機酸(例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、酪酸、樟脳酸、カンホスルフォン酸、桂皮酸、クエン酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミスルフィン酸、ヘキサン酸、ギ酸、フマル酸、2-ヒドロキシエタン-スルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、2-ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモイン酸(pamoic acid)、ペクチン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、ピバリン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、スクシン酸、スルファニル酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデカン酸など)を用いて生成される。
“医薬的に許容できる塩基付加塩”という用語は、遊離酸の生物学的有効性および特性を保持し、さらに生物学的にまたは別の意味で望ましい塩を意味し、無機塩基例えばアンモニアまたはアンモニウムの水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩、または金属陽イオン(例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなど)で生成される。アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウム塩が特に好ましい。医薬的に許容できる非毒性有機塩基から誘導される塩には以下が含まれる:第一、第二、第三アミンの塩、第四アミン化合物、置換アミン(天然に存在する置換アミンを含む)、環式アミンおよび塩基性イオン交換樹脂、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、テトラメチルアンモニウム化合物、テトラエチルアンモニウム化合物、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルフェネチルアミン、1-エフェナミン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ポリアミン樹脂など。特に好ましい非毒性有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリンおよびカフェインである。
“リバビリン”とは1-β-D-リボフラノシル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド(ICN Pharmaceuticals(Inc., Costa Mesa, Calif.)から入手できる)をいい、メルクインデックス(Merck Index, compound No. 8199, Eleventh Edition)に記載されている。その製造および生成は米国特許4,211,771号に記載されている。好ましい市販リバビリン製品にはREBETOL(登録商標)およびCOPEGUS(登録商標)が含まれる。この用語はさらにその誘導体またはアナログ(例えば米国特許6,063,772号、6,403,564号および6,277,830号に記載されたもの)を含む。例えば、誘導体またはアナログは改変リバビリン、例えば5’-アミノエステル、リバビリンのICNファーマシューティカル社のL-エナンチオマー(ICN 17261)、リバビリンの2’-デオキシ誘導体およびリバビリンの3-カルボキサミジン誘導体、ビラミジン(以前にはリバミジンとして知られていた)などを含む。
本明細書で用いられる“治療薬組合せ”という用語は、1つまたは2つ以上の活性な薬剤物質(すなわち治療的有用性を有する化合物)の組合せを意味する。典型的には、本発明の治療薬組合せ中のそのような化合物の各々は、当該化合物および医薬的に許容できる担体を含む医薬組成物として存在するであろう。本発明の治療薬組合せ中の化合物は、処置計画の部分として同時にまたは別々に投与することができる。
本発明の実施態様
一般的な実施態様にしたがえば、本発明は、HCV感染を治療するかまたはその1つまたは2つ以上の症状を患者で緩和する方法を提供し、前記方法は、本明細書に規定する化合物(1)または医薬的に許容できるその塩をインターフェロンアルファおよびリバビリンとともに含む治療薬組合せを、上記に記載の処置計画の1つにしたがって投与する工程を含む。別の実施態様では、本発明は、上記記載の処置計画の1つにしたがってC型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療するかまたはその1つまたは2つ以上の症状を患者で緩和する医薬キットの調製のために、本明細書に規定した化合物(1)または医薬的に許容できるその塩、インターフェロンアルファおよびリバビリンを使用することを教示する。
この併用療法は全てのHCV遺伝型に有効であると思われるが、HCV遺伝型1感染(サブタイプ1aおよび1bを含む)の治療に特に有効であることが示された。
本発明の併用療法で治療できる患者集団はさらに、“処置未経験”患者(すなわちHCV感染のための先治療を全く受けていない患者)および“処置経験”患者(すなわちHCVのために先治療を既に受けている患者)に分類することができる。これら患者クラスのどちらも本発明の上記記載の処置計画の1つにしたがって併用療法で処置することができる。処置が好ましい具体的な患者クラスは、以前にインターフェロンプラスリバビリン療法を受けたが、前記処置方法に非応答性である(本明細書では“非応答者”)処置経験患者である。そのような非応答者には3つの別個の患者グループが含まれる:(1)インターフェロンプラスリバビリンによる処置中にHCV RNAレベルの最大低下が1xlog10未満であった者(“無応答者”)、(2)インターフェロンプラスリバビリンによる処置中にHCV RNAレベルの最大低下が1xlog10以上であったが、検出レベル未満のHCV RNAレベルを達成できなかった者(“部分的応答者”)、および(3)インターフェロンプラスリバビリン療法により、かつ前記療法中にウイルス学的応答は達成したが、処置中(患者の指示不順守に依るもの以外)または処置完了後にウイルス負荷がリバウンドした者(“再発者”)。以下で詳述するように、本発明の併用療法処置計画を用いたとき、ある種の非応答患者に関して特に驚くべき結果が得られた。
また別の実施態様にしたがえば、本発明はHCV-RNAレベルをその必要がある患者で低下させる方法を提供し、前記方法は、上記に記載した本発明の処置計画の1つにしたがって前記患者に治療薬組合せを投与する工程を含む。好ましくは、本発明の方法は、患者でHCV-RNAレベルを検出可能レベル未満に低下させる。“検出可能レベル未満”および“検出レベル未満”という用語は本明細書では相互に用いられ、検出可能なHCV RNAレベル未満であると同じ意味を有する。本発明で用いられる検出可能なHCV RNAレベルとは、WHO国際標準にしたがって定量的マルチサイクル逆転写PCR法によって測定したとき、患者血清1mL当たり少なくとも50国際単位(IU)を意味する(Saladanha J, Lelie N and Heath A, Establishment of the first international standard for nucleic acid amplification technology (NAT) assays for HCV RNA. WHO Collaborative Study Group. Vox Sang 76:149-158, 1999)。そのような方法は当分野では周知である。好ましい実施態様では、本発明の方法は、患者でHCV-RNAレベルを血清1mL当たり25 IU未満に、より好ましくは血清1mL当たり10 IU未満に低下させる。
標準的なインターフェロンプラスリバビリン療法のための通常の処置継続期間はHCV遺伝型1感染については少なくとも48週間で、HCV遺伝子型2および3については少なくとも24週間である。しかしながら、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の添加による本発明の三重併用療法では、はるかに短い処置期間が可能であり得る。本発明の三重併用療法に関して、意図される処置期間は少なくとも4週間、好ましくは少なくとも12週間、例えば約12週間から約24週間を含むが、ただし48週間までおよび48週間を越える処置さえ同様に可能である。したがって、さらに別の実施態様は少なくとも24週間の処置および少なくとも48週間の処置を含む。種々のHCV遺伝型(例えばHCV遺伝型2、3または4)のための期間は類似すると予想される。さらにまた意図されるものは、本発明の三重併用療法による初期処置計画でその後にインターフェロンプラスリバビリン療法のみの二重併用療法が続く。したがって、初期三重続いて二重併用療法のための可能なシナリオは、例えば(1)4週間の三重併用療法、続いて20から44週間のインターフェロンプラスリバビリン療法;(2)12週間の三重併用療法、続いて12から36週間のインターフェロンプラスリバビリン療法;(3)24週間の三重併用療法、続いて12から24週間のインターフェロンプラスリバビリン療法を含み、前記処置計画のいずれも上記に記載した処置計画(導入用量および/または負荷用量投与を含む)のいずれかとともに用いることができる。
治療薬組合せの第一の成分、すなわち化合物(1)または医薬的に許容できるその塩は組成物として含まれる。そのような組成物は、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩および医薬的に許容できるアジュバントまたは担体を含む。化合物(1)または医薬的に許容できるその塩のために用いることができる医薬組成物の例は、米国特許7,514,557号に記載されているとおりである。
一般的に、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩は、少なくとも40mg/日(1回投与または分割投与として)の投薬量で投与される。投薬量の量または範囲のさらに別の実施態様は以下を含む(1回投与または分割投与として):
(a)少なくとも48mg/日
(b)少なくとも100mg/日
(c)少なくとも120mg/日
(d)少なくとも200mg/日
(e)少なくとも240mg/日
(f)少なくとも360mg/日
(g)少なくとも480mg/日
(h)約40mg/日から約480mg/日
(i)約48mg/日から約240mg/日
(j)約100mg/日から約300mg/日
(k)約120mg/日から約300mg/日
(l)約120mg/日から約240mg/日
(m)約240mg/日から約480mg/日
(n)約48mg/日
(o)約120mg/日
(p)約240mg/日
(q)約360mg/日
(r)約480mg/日
もちろんのこと、本発明の負荷用量の概念は、投与される化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の初回用量の量を増加させることによって、上記に記載した投薬の(a)から(r)の任意の量または範囲とともに用いることができる。ある実施態様では、初回用量は後続の投与用量の量の2倍である。化合物(1)または医薬的に許容できるその塩は1回投与または分割投与で投与できるが、1日の用量の1日1回投与が好ましい。しかしながら、上記に列挙した用量よりも低いまたは高い用量も要求し得ることは当業者には理解されよう。個々の任意の患者のための個別の投薬量および処置計画は、多様な因子(年齢、体重、一般的健康状態、性別、食事制限、投与時間、排出速度、薬剤組合せ、感染の重症度および過程、感染に対する患者の傾向、主治医の判定を含む)に左右されるであろう。一般的には、前記化合物は、もっとも望ましくは何らの有害または有毒な副作用を引き起こすことなく一般的に抗ウイルス的に有効な結果をもたらす濃度レベルで投与される。
本治療薬組合せの第二の成分(すなわちインターフェロンアルファ)は医薬組成物に含まれる。典型的には、そのような組成物は、インターフェロンアルファおよび医薬的に許容できるアジュバントまたは担体を含む注射可能な処方物で、当分野では周知であり市販のインターフェロンアルファ処方物に含まれている。例えば以下を参照されたい:多様な市販インターフェロンアルファ製品並びに上記に引用したインターフェロンアルファに関連する多様な特許および他の文献。
本組合せで用いることができるインターフェロンアルファのタイプは上記の定義の項に概略されている。ある好ましい実施態様では、インターフェロンアルファはPEG化インターフェロンアルファである。さらに別の実施態様では、インターフェロンアルファはPEG化インターフェロンアルファ-2aまたはPEG化インターフェロンアルファ-2bである。特に好ましい実施態様では、インターフェロンアルファはPEGASYS(登録商標)またはPEG-INTRON(登録商標)である。
公知の市販インターフェロンアルファ製品を用いるときは、そのような製品は、HCV感染治療用インターフェロンプラスリバビリン併用療法のために指示されたそれらのラベル表示投薬量レベルで投与することができる。もちろんのこと、本発明の三重併用療法に関しては、より低い投薬量のインターフェロンアルファ、例えば従来の標準的なインターフェロンプラスリバビリン療法で用いられるよりも顕著に低い投薬量を用い、一方、従来の標準的治療法と同じかまたはより高い有効性を提供しながらそのような治療法に通常付随する副作用を少なくすることが可能である。
ある実施態様では、インターフェロンアルファは1週間に1回から3回、好ましくは1週間に1回または2回非経口的に投与できる。PEG化インターフェロンアルファに関しては、それらは典型的には1週間に1回投与され、1週間の全投与量の範囲は、例えばPEG化インターフェロンα-2bの場合は約0.5μg/kg/週から約2μg/kg/週であり、PEG化インターフェロンアルファ-2aの場合投薬量は宿主の体重に左右されず、典型的には約90から200μg/週、より好ましくは約160から約200μg/週である。リバビリンとの組み合せでは、PEG化インターフェロンアルファ-2bの標準的投薬量は約1.5μg/kg/週で、PEG化インターフェロンアルファ-2aの標準的投薬量は約180μg/週であり、約600−1200mg/日、特に800−1200mg/日の経口リバビリンが併用される。
さらに別の実施態様にしたがえば、PEG化インターフェロンアルファ-2bは以下の投薬量で投与できる:
(a)約0.5μg/kg/週から約2μg/kg/週;
(b)約1μg/kg/週から約2μg/kg/週;
(c)約1.5μg/kg/週から約2μg/kg/週;
(d)約1.5μg/kg/週。
さらに別の実施態様にしたがえば、PEG化インターフェロンアルファ-2aは以下の投薬量で投与できる:
(a)約90から約200μg/週;
(b)約160から約200μg/週;
(c)約180μg/週。
治療薬組合せの第三の成分、すなわちリバビリンは医薬組成物として含まれる。典型的にはそのような組成物はリバビリンおよび医薬的に許容できるアジュバントまたは担体を含み、当分野で周知であり、多数の市販リバビリン処方物に含まれている。リバビリンを含む処方物はまた例えば米国特許4,211,771号に開示されている。
本組合せで用いることができるリバビリンのタイプは上記定義の項に概略されている。ある好ましい実施態様では、リバビリンはREBETOL(登録商標)またはCOPEGUS(登録商標)であり、それらは、HCV感染治療用インターフェロンプラスリバビリン併用療法のために指示されたそれらのラベル表示投薬量レベルで投与することができる。もちろんのこと、本発明の三重併用療法に関しては、より低い投薬量のリバビリン、例えば従来の標準的なインターフェロンプラスリバビリン療法で用いられるよりも低い投薬量を用い、一方、従来の標準的治療法と同じかまたはより高い有効性を提供しながらそのような治療法に通常付随する副作用を少なくすることが可能である。
多様な実施態様にしたがえば、リバビリンは以下の投薬量で投与できる(1回投与または分割投与として):
(a)400mg/日から約1200mg/日;
(b)800mg/日から約1200mg/日;
(c)1000mg/日から約1200mg/日;
(d)約1000mg/日;
(e)約1200mg/日;
(f)約300mg/日から約800mg/日;
(g)約300mg/日から約700mg/日;
(h)約500mg/日から約700mg/日;
(i)約400mg/日から約600mg/日;
(j)約400mg/日;
(k)約600mg/日;
(l)約800mg/日。
ある実施態様にしたがえば、リバビリン組成物は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日5回、または1日6回投与するために適切な処方物としてリバビリンを含む。例えば、治療薬組合せが約1000mgのリバビリンの1日投薬量を含み、1日5回の投与を所望する場合、当該治療薬組合せは、処方物のリバビリンを例えば錠剤として(例えば約200mgのリバビリンを含む)含むであろう。
化合物(1)または医薬的に許容できるその塩プラスインターフェロンアルファプラスリバビリンの本発明の三重併用療法に関して、本発明は、上記に示した多様な好ましい実施態様およびその改変実施態様の全ての組合せを意図し、さらにそれらを含む。特に好ましいものは、導入措置治療計画および/または負荷用量措置治療計画を含む実施態様である。
本発明の実施態様の例は、C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療するか、またはその1つまたは2つ以上の症状を患者で緩和する方法において導入用量および/または負荷用量処置計画を有する実施態様を含み、ここで、導入用量および負荷用量投与後、3つの成分の用量設定は以下の(1)から(3)の組合せの1つにしたがう:
(1)
(a)約48mg/日から約480mg/日の投薬量の化合物(1)または医薬的に許容できるその塩:
(b)約160から約200μg/週の投薬量のPEG化インターフェロンアルファ-2aまたは約0.5μg/kg/週から約2μg/kg/週の投薬量のPEG化インターフェロンアルファ-2b;および
(c)約400mg/日から約1200mg/日の投薬量のリバビリン。
(2)
(a)約48mg/日から約480mg/日の投薬量の化合物(1)または医薬的に許容できるその塩:
(b)約180μg/週の投薬量のPEG化インターフェロンアルファ-2a;および
(c)約1000mg/日から約1200mg/日の投薬量のリバビリン。
(3)
(a)約48mg/日から約480mg/日の投薬量の化合物(1)または医薬的に許容できるその塩:
(b)約1.5μg/kg/週の投薬量のPEG化インターフェロンアルファ-2b;および
(c)約800mg/日の投薬量のリバビリン。
負荷用量治療計画の別の実施態様では、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩は、初日に480mgの負荷用量および後続日に240mg/日で、好ましくは1日1回投与(QD(毎日)投与)で投与され、併せてPEG化インターフェロンアルファが180μg/週で(好ましくは毎週注射)、およびリバビリンが1000−1200mg/日で(好ましくは1日1回投与)投与される。この負荷用量治療計画の代替方法では、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の負荷用量は480mgの初回用量で、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の後続用量は240mg 1日2回(BID投与)である。この負荷用量治療計画の別の代替方法では、初日の化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の負荷用量は240mgで、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の後続1日用量は120mg/日(好ましくは1日1回投与)である。
この処置計画の別の代替方法では、導入投与期間が含まれる。したがって、1−3日間は、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩は投与されず、PEG化インターフェロンアルファおよびリバビリンのみが最初の3日間投与される。化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の上記に記載した負荷用量が4日目に投与され、後続用量の化合物(1)または医薬的に許容できるその塩による処置が、PEG化インターフェロンアルファおよびリバビリンと併せて最初の24週間の残りの間継続される。さらに別の実施態様では、上記に記載した代替処置計画の各々の後に、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩を含まない、上記に記載の用量のPEG化インターフェロンアルファおよびリバビリンのみによる24週間のフォローアップ処置が続く。上記記載の処置計画のさらにまた別の実施態様では、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩、PEG化インターフェロンアルファおよびリバビリンの完全な組合せによる処置は28週間であり、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩を含まない、上記に記載の用量のPEG化インターフェロンアルファおよびリバビリンによるフォローアップ処置は20週間である。
さらに別の実施態様は上述の実施態様のいずれかを含み、この実施態様では、
(a)HCV感染は遺伝型1であり、さらに患者は処置未経験患者であるか、または
(b)HCV感染は遺伝型1であり、さらに患者は、インターフェロンプラスリバビリンの併用療法に非応答性の処置経験患者である。
さらに別の実施態様は、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩が1日に1回投与され、インターフェロンアルファが週に1回投与され、リバビリンが1日2回投与される、上述の実施態様のいずれかを含む。
別の実施態様にしたがえば、本発明の治療薬処置計画は、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩、インターフェロンアルファおよびリバビリンの三重組み合せを少なくとも約4週間、より好ましくは少なくとも約12週間または少なくとも約24週間患者に投与する工程を含む。
別の実施態様にしたがえば、本発明は、HCV感染を患者で処置する際に使用されるキットを提供する。本発明のキットは本発明の治療薬組合せのいずれかを含むことができる。前記キットはさらに、上述の治療の処置計画のいずれかを達成するために前記治療薬組合せを利用するための指示を含む。前記キットは、患者の種類もしくはタイプの要求または他の臨床関連因子(例えば年齢、体重、付随疾患/症状、HCV感染の重症度もしくは状態、以前の治療に対する応答性もしくは非応答性、副作用に対する傾向など)に応じて調整することができる。
別の実施態様にしたがえば、本発明は以下を含むキットを提供する:
(a)化合物(1)または医薬的に許容できるその塩を含む第一の医薬組成物;
(b)インターフェロンアルファを含む第二の医薬組成物;
(c)リバビリンを含む第三の医薬組成物;
(d)上述の治療の処置計画のいずれかを達成するために上記組成物を利用するための指示。
さらに別の実施態様は、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩のマルチ用量および指示書を含むパッケージを含む包装された医薬組成物を目的とし、前記指示書は、インターフェロン-アルファおよびリバビリンの同時投与を指示し、さらにまた患者に投与される化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の初回用量はその後続用量に対して量が重量で2倍であることを指示する。化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の個々の用量は、標準的な医薬調剤形の任意の形態(例えば錠剤、カプセル)中に存在させ、さらに標準的タイプの任意の医薬包装材(例えば瓶、ブリスターパックなど)中に包装することができる。前記医薬包装材はそれ自体を外装材(例えば紙/厚紙箱)に収納することができる。指示書は典型的には包装材そのものの表面に提供されるか、または外装材内部の調剤形と一緒に提供される別個の紙面(いわゆる“パッケージ挿入物”)において提供される。そのような包装の全ての実施態様およびその変型は本発明に包含される。
さらにまた、本発明により意図される併用療法処置中のHCVウイルス耐性の抑制で驚くべき結果が観察された。単独療法として化合物(1)(ナトリウム塩)の投与は、処置未経験患者の全用量グループの患者の大半(前記患者ではウイルス負荷の低下が観察された)で処置中の最初の14日間に急速なウイルス負荷のリバウンドをもたらした。対照的に、PEG化インターフェロンアルファ2aおよびリバビリン(PegIFN/RBV)と併用して化合物(1)(ナトリウム塩)を48mg(n=6)、120mg(n=7)または240mg(n=6)の用量で28日間1日1回(qd)投与された19人の処置経験患者では、28日の処置中のウイルス学的リバウンドは、48mg用量グループでは2/6の患者で、120mg用量グループでは1/7の患者で観察されただけであった。特にPegIFN/RBVと併用して化合物(1)(ナトリウム塩)の1日1回240mg処置を実施された処置経験用量グループでは最初の28日間にリバウンドは観察されなかった。
したがって、さらに別の実施態様では、本発明の併用療法中にはウイルスの耐性は限定的であるか、または出現しない。より個別的な実施態様では、本発明の併用療法中には、R155および/またはD168および/またはA156の1つまたは2つ以上でHCV NS3プロテアーゼアミノ酸置換をコードするHCV変種の出現は限定的であるかまたは存在しない。
さらに別の実施態様は上述の実施態様のいずれかを含み、さらにこの実施態様では、
(a)HCV感染は遺伝型1aであり、さらに患者は処置未経験患者であるか、または
(b)HCV感染は遺伝型1aであり、さらに患者はインターフェロンプラスリバビリンの併用療法に非応答性の処置経験患者であり、さらに、本発明の併用療法中にNS3プロテアーゼアミノ酸R155における置換をコードする変種の出現は限定的であるかまたは出現はない。
さらに別の実施態様は上述の実施態様のいずれかを含み、さらにこの実施態様では、
(a)HCV感染は遺伝型1bであり、さらに患者は処置未経験患者であるか、または
(b)HCV感染は遺伝型1bであり、さらに患者はインターフェロンプラスリバビリンの併用療法に非応答性の処置経験患者であり、
さらに、本発明の併用療法中にNS3プロテアーゼアミノ酸D168における置換をコードする変種の出現は限定的であるかまたは出現はない。
実施例
I.化合物(1)の調製方法
化合物(1)の調製方法は米国特許6,323,180号、7,514,557号および7,585,845号で見出すことができる(前記文献は参照により本明細書に含まれる)。下記の実施例1から5は、本発明で用いることができる化合物(1)のさらに別の形態の調製方法を提供する。
化合物(1)のA型結晶形の調製
非晶質化合物(1)(バッチ7、13.80g)を1000mLの三つ首フラスコに添加した。無水エタノール(248.9g)を前記フラスコに加えた。攪拌しながら、フラスコの内容物を60℃/hrから約74℃に加熱した(固形物は74℃では溶解しない)。続いて生じたスラリーに水(257.4g)を4時間かけて直線的に添加し、その間攪拌しながら温度を74℃に維持する。水の添加が完了した後、温度を室温まで8℃/hrで比例的に低下させ、続いて攪拌しながら6時間室温で維持した。得られた固形物をろ過によって収集し、50mLのEtOH/水(1/1(w/w))で洗浄した。このケーキ中にN2を吸い込むことによって前記湿潤固形物をロート上で30分間乾燥させた(このサンプルでのXRPD解析は、パターンがEtOH溶媒化物と類似することを示している)。続いて前記固形物を真空(P=25(Hgとして))および窒素ブリード下にて65−70℃で1.5時間乾燥させた。得られた固形物(12.6g, 補正収量95.5%)はXRPDにより化合物(1)のA型であると確認された。
化合物(1)のナトリウム塩の調製−方法1
2.1gの化合物(1)の非晶質ナトリウム塩および8.90gのアセトンをバイアルに添加し、周囲温度で3時間攪拌した。このスラリーを母液からろ過し、得られた固形物を窒素流下で20分間乾燥させた。化合物(1)の結晶ナトリウム塩1.51gを固形物として収集した。
化合物(1)のナトリウム塩の調製−方法2
15.6gの化合物(1)A型、175mLのアセトンおよび3.6mLの水を250mLの反応容器に添加し、53℃に加熱して前記固形物を溶解させた。NaOH(10.0N)の900uLを反応容器に添加し、前記溶液をA型とともに散布した。前記散布溶液を53℃で10分間攪拌した。NaOH(10.0N)の第二の900uL部分を添加し、前記系を53℃で30分間攪拌し、その間にスラリーが生じた。前記スラリーを15℃/hrの冷却速度で19℃に冷却し、一晩19℃で維持した。最終的に得られたスラリーをろ過し、湿潤固形物を15mLのアセトンで洗浄した。固形物を窒素流とともに真空下にて1時間52℃で乾燥させ、さらにこの固形物をラブエアに1時間曝露した。化合物(1)の結晶性ナトリウム塩の固形物12.1gが収集された。
化合物(1)のナトリウム塩の調製−方法3
25.4kgの非晶質化合物(1)、228LのTHFおよび11.1kgの10wt%のNaOH(aq)を反応容器に添加した。前記成分を25℃で混合し、全ての固形物を溶解させた。得られた溶液をろ過し、反応容器およびフィルターを23LのTHFで洗浄した。180Lの溶媒を65℃で常圧蒸留を用い除去した。195LのMIBKを添加し、166Lの溶媒を約44℃で真空蒸留によって除去した。161LのMIBKおよび0.41kgの水を反応容器に添加し、前記内容物を70℃に加熱した。255gの化合物(1)のナトリウム塩のシードを70℃で添加し、1.42Lの水を1.5時間かけて添加した。水を添加した後、スラリーを70℃で45分間維持し、続いて1時間かけて45℃に冷却した。得られたスラリーをろ過し、約0.8重量%の水を含むMIBKの64Lで洗浄した。湿潤ケーキを55℃で乾燥させて、約25kgの化合物(1)の結晶ナトリウム塩を得た。
化合物(1)のナトリウム塩の調製−方法4
2.00gの非晶質化合物(1)、9.96gのTHFおよび0.11gの水を反応容器に添加し、周囲温度で攪拌して固形物を溶解させた。エタノール中の21重量%のNaOETの0.820mLを滴下によって加え、その間溶液を攪拌して溶液Aを得た。15.9gのn-BuAcおよび160uLの水を第二の反応容器に添加し、65℃に加熱した(溶液B)。2.56gの溶液Aを溶液Bに65℃で添加し、得られた混合物を40mgの化合物(1)のナトリウム塩シードとともに散布した。前記散布混合物を65℃で45分間熟成させた。2.56gの溶液Bを溶液Aに添加し、4回の別個の間隔を置いて45分間熟成させた。最終添加および熟成後に、スラリーを1時間かけて50℃に冷却し、ろ過した。湿潤ケーキを0.5重量%の水を含むn-BuAcの6mLで洗浄した。窒素パージを用いて真空下で最終固形物を50℃で乾燥させた。化合物(1)の結晶性ナトリウム塩の固形物を収集した。
II.臨床結果
下記に記載する臨床試験については、投与される薬剤生成物は化合物(1)のナトリウム塩の経口溶液であった。化合物(1)のナトリウム塩は、同時に供給される溶媒を用いて経口溶液を調製するための散剤として臨床現場に提供された。前記溶媒はまたプラセボとしても使用された。
処置未経験患者による臨床試験
単独療法並びにPEG化インターフェロンアルファ2a(P)およびリバビリン(R)との併用療法として提供される、慢性C型肝炎遺伝型1感染を示す処置未経験患者における化合物(1)のナトリウム塩(新規なHCV NS3プロテアーゼ阻害剤)の安全性および抗ウイルス活性。
背景:化合物(1)のナトリウム塩はHCV NS3プロテアーゼ阻害剤である(EC50は3−6nM)。14日間の単独療法とそれに続くさらに14日間のP+Rとの三重併用療法により慢性HCV遺伝型1感染を示す処置未経験患者における安全性および抗ウイルス活性が多重用量増加試験によって評価された。
方法:Metavir線維症スコアが0−3でインターフェロンまたはRによる処置を以前に受けていない34人の患者(フランス、ドイツ、スペイン、USA)を任意抽出し(プラセボを2例:活性物質を6または7例)、以下の1日1回(qd)4用量グループに分けた(化合物(1)のナトリウム塩:20mg(n=8)、48mg(n=9)、120mg(n=9)または240mg(n=8))。化合物(1)のナトリウム塩を単独療法として14日間投与した。10日目のウイルス負荷(VL)で1 log10未満の減少を示す患者は14日目以後化合物(1)のナトリウム塩を中断させた。10日目のVLで1 log10以上の減少を示した患者は15日目に化合物(1)のナトリウム塩を継続させ、さらに28日目まで三重併用療法のためにP(180μg/週)+R(体重を基準にする)を添加した。最初のエンドポイントは14日目までいずれの時点でも2 log10以上のVL低下であった。血漿HCV-RNAレベルはRocheのCOBAS(登録商標)TaqMan(登録商標)アッセイを用いて測定した(LLOQ 25 IU/mL)。28日目後は、研究者の自由裁量で患者は標準的な処置(すなわちP+R)を継続して受けることができた。
結果:33人の患者が白人で、1人がアジア人で、27人が男性であった。平均年齢は48.9±11.1歳、平均体重は79.1±17.5kgであり、中央(範囲)ベースラインVLは6.8(4.7−7.7)log10であった。用量グループ間に顕著な人口統計的相違はなかった。化合物(1)のナトリウム塩は良好な許容性を示した。いずれの患者も単独療法中に副作用(AE)による処置の中断を受けなかった。観察されたAEはP+Rに典型的であった。重篤なAE(無力症)は、P+R開始から6日後に20mg用量群で生じた。VLの急速な低下が全ての患者で観察され、最大下降は典型的には化合物(1)のナトリウム塩の開始から2−4日後であった。20mg群では1人の患者を除いて、全患者が単独療法中に化合物(1)のナトリウム塩で2 log10を超えるVL下降を達成した。20mg、48mg、120mgおよび240mgグループの14日間の単独療法中のVLの中央(範囲)最大低下は、それぞれ3.0(1.5−3.9)、3.6(3.1−3.8)、3.7(3.3−4.1)、4.2(3.6−4.8)log10 IU/mLであった。プラセボではVLにおける顕著な変化は観察されなかった。処置中のVLリバウンドは、全ての用量グループの患者の大半で単独療法の最初の14日間で認められた。
結論:単独療法としての14日間とそれに続くさらに14日間のP+Rとの併用療法で化合物(1)のナトリウム塩は良好な許容性を示し、強力で迅速な抗ウイルス応答を処置未経験患者で誘導した。
図1は、この試験の4つの患者用量グループ(すなわち、14日間の単独療法および前記に続く化合物(1)のナトリウム塩、PEG化インターフェロンアルファ2aおよびリバビリンによるさらに14日間の併用療法として化合物(1)のナトリウム塩で処置された、慢性HCV遺伝型1感染を示す処置未経験患者)におけるHCVウイルス負荷の平均変化を示す。この図では、ウイルス負荷の変化はIU/mL log10単位で示され、4つの患者用量グループは以下のように標識されている:
“20 naiv av”=20mg用量グループの平均ウイルス負荷の変化
“48 naiv av”=48mg用量グループの平均ウイルス負荷の変化
“120 naiv av”=120mg用量グループの平均ウイルス負荷の変化
“240 naiv av”=240mg用量グループの平均ウイルス負荷の変化
処置未経験患者の処置中の変種の出現
ベースラインおよび処置中のリバウンドにおけるNS3/4Aの集団配列決定によって、化合物(1)のナトリウム塩に耐性を付与する変種の選択が明らかになった。サブタイプの参照(遺伝型亜種1a:AF009606または遺伝型亜種1b:AJ238799)と比較して、種々の用量グループでの処置中にNS3プロテアーゼドメイン内のキー残基に顕著な変化が認められた。詳細については下記の表1から4を参照されたい。全ての表で、GtはHCV遺伝型亜種を表し、1日目はベースラインの配列を表し、表示のアミノ酸置換はキー残基の天然に存在するNS3多形性である。薬剤耐性をコードするかまたは薬剤耐性に付随するさらに別の変異が処置中の異なる日に認められる。
表1:20mg用量グループの処置未経験患者から得られた集団依拠アミノ酸配列におけるキー残基の支配的変種(サブタイプ参照と比較)
Figure 2013508425
無し:選択した位置に置換は認められなかった
BLD:PCR増幅の検出限界以下
ND:決定せず
*V/I170Tベースライン多形性をコードする
表2:48mg用量グループの処置未経験患者から得られた集団依拠アミノ酸配列におけるキー残基の支配的変種(サブタイプ参照と比較)
Figure 2013508425
無し:選択した位置に置換は認められなかった
BLD:配列決定の検出限界以下
ND:決定せず
表3:120mg用量グループの処置未経験患者から得られた集団依拠アミノ酸配列におけるキー残基の支配的変種(サブタイプ参照と比較)
Figure 2013508425
無し:選択した位置に置換は認められなかった
BLD:配列決定の検出限界以下
ND:決定せず
表4:240mg用量グループの処置未経験患者から得られた集団依拠アミノ酸配列におけるキー残基の支配的変種(サブタイプ参照と比較)
Figure 2013508425
無し:選択した位置に置換は認められなかった
BLD:PCR増幅および配列決定の検出限界以下
ND:決定せず
処置経験患者による臨床試験
PEG化インターフェロンアルファ2a(P)およびリバビリン(R)による28日間の併用療法における、慢性C型肝炎遺伝型1感染を示すP+R処置経験患者に対する化合物(1)のナトリウム塩(新規なHCV NS3プロテアーゼ阻害剤)の安全性および抗ウイルス活性。
背景:化合物(1)のナトリウム塩はHCV NS3プロテアーゼ阻害剤である(EC50は3−6nM)。慢性C型肝炎遺伝型1感染を示すP+R処置経験患者でP+Rとの三重併用療法として28日間の安全性および抗ウイルス活性が多重用量増加試験によって評価された。
方法:Metavir線維症スコアが0−3で、以前にP+R併用療法を用いてウイルス学的に不成功であった19人の患者(フランス、ドイツ、スペイン、USA)を、P(180μg/週)+R(体重基準)と一緒に化合物(1)のナトリウム塩の48mg(n=6)、120mg(n=7)または240mg(n=6)を1日1回(qd)28日間投与するために割り当てた。全ての患者を試験薬剤の安全性および許容性についてモニターした。最初のエンドポイントは28日目までのいずれの時点でもベースラインから2 log10以上のHCVウイルス負荷(VL)の低下であった。血漿HCV-RNAレベルはRocheのCOBAS(商標)TaqMan(商標)アッセイを用いて測定した(LLOQ 25 IU/mL)。この試験の処置経験患者にはP+Rゼロ応答者および部分的応答者が含まれていた。28日目後は、研究者の自由裁量で患者は標準的な処置(すなわちP+R)を継続して受けることができた。
結果:19人の患者は白人で、11人が男性であった。平均年齢は48±9歳、平均体重は81±15kgであり、中央(範囲)ベースラインVLは6.9(5.9−7.4)log10であった。用量グループ間に顕著な人口統計的相違はなかった。化合物(1)のナトリウム塩は良好な許容性を示し、この試験では重大なまたは重篤な副作用(AE)は患者間で観察されなかった。AEはP+Rに典型的であった。1人の患者はAE(不安)のために処置を中断した。VLの急速で用量関連降下が全ての患者で観察された。化合物(1)のナトリウム塩+P+Rで処置された全ての患者が三重併用処置により2 log10を超えるVL降下を達成した。48mg、120mgおよび240mg群の28日間併用療法中のVLの中央(範囲)最大低下は、それぞれ4.8(3.4−5.9)、5.2(3.9−6.0)および5.3(4.8−6.1)log10 IU/mLであった。処置中のウイルス学的リバウンドは、48mgで2/6および120mg用量グループで1/7の患者で、化合物(1)のナトリウム塩+P+R投与の間に観察された。これらの患者では、ベースラインおよび処置中のウイルスリバウンド時のNS3/4Aプロテアーゼの集団配列決定によって、化合物(1)のナトリウム塩に対するin vitro耐性を付与することが示されたNS3プロテアーゼドメインにおける変種の選別が明らかになった。120mg用量グループの1人の患者はウイルス学的リバウンドを示さなかったが、28日目までに約500コピーIU/mLでプラトーに達し、R155K変異体をコードしていた。このウイルス負荷サンプルは我々の表現型耐性アッセイでは下方検出限界より低かった。
28日間のBI201335処置中に240mg qd用量群ではリバウンドは観察されず、5/6の患者が28日目に25IU/mLより低いVLを示した。6番目の患者は28日目にベースラインから4.7 log10のVL降下を示し、VLは次の来院時(42日目)には25IU/mLより低かった。
結論:P+Rとの併用療法で28日間1日1回投与された化合物(1)のナトリウム塩は良好な許容性を示し、強力で迅速な抗ウイルス応答を処置経験患者で誘発した。
図2は、この試験の3つの患者用量グループ(すなわち、28日間の併用療法として化合物(1)のナトリウム塩、PEG化インターフェロンアルファ2aおよびリバビリンで処置された、慢性HCV遺伝型1感染を示す処置経験患者)におけるHCVウイルス負荷の平均変化を示す。この図では、ウイルス負荷の変化はIU/mL log10単位で示され、4つの患者用量グループは以下のように標識されている:
“48 NR av”=48mg用量グループの平均ウイルス負荷の変化
“120 NR av”=120mg用量グループの平均ウイルス負荷の変化
“240 NR av”=240mg用量グループの平均ウイルス負荷の変化
この試験の患者におけるウイルス学的応答(ウイルス負荷の低下)に関連するある種のパラメーターは以下の表に示されている(ここで“D”=日および“QD”=1日1回;“N”=患者の数;“定量限界以下”は血清1mL当たり25 IU未満を意味する)。
1220.2 処置経験患者のウイルス応答
Figure 2013508425
処置経験患者の処置中の変種の出現
サブタイプの参照(遺伝型亜種1a:AF009606または遺伝型亜種1b:AJ238799)と比較して、種々の用量グループの処置中にNS3プロテアーゼドメイン内のキー残基に顕著な変化が存在する。詳細については下記の表1から4を参照されたい。全ての表で、GtはHCV遺伝型亜種を表し、1日目はベースラインの配列を表し、表示のアミノ酸置換はキー残基の天然に存在するNS3多形性である。薬剤耐性をコードするかまたは薬剤耐性に付随するさらに別の変異が処置中のまた別の日に認められる。
表5:48mg処置経験用量グループから得られた集団依拠アミノ酸配列におけるキー残基の支配的変種(サブタイプ参照と比較)
Figure 2013508425
無し:選択した位置に置換は認められなかった
BLD:PCR増幅および配列決定の検出限界以下
表6:120mg処置経験用量グループから得られた集団依拠アミノ酸配列におけるキー残基の支配的変種(サブタイプ参照と比較)
Figure 2013508425
無し:選択した位置に置換は認められなかった
BLD:PCR増幅および配列決定の検出限界以下
*これらの時点でVLは1000 IU/mL未満のプラトーに達した
表7:240mg処置経験用量グループから得られた集団依拠アミノ酸配列におけるキー残基の支配的変種(サブタイプ参照と比較)
Figure 2013508425
無し:選択した位置に置換は認められなかった
BLD:PCR増幅および配列決定の検出限界以下
より高いパーセントの定常状態プラトートローフ濃度達成における2倍初回負荷用量の影響
背景:化合物(1)のナトリウム塩はHCV NS3プロテアーゼ阻害剤である(EC50は3−6nM)。P+Rとの併用療法として28日間処置したとき、慢性C型肝炎遺伝型1感染を示すP+R処置経験患者の化合物(1)の平均血中濃度における2倍初回負荷用量の影響が評価された。
方法:実施例7に記載した処置経験(TE)患者(フランス、ドイツ、スペイン、USA)に28日間P(180μg/週)+R(体重基準)とともに、480mgの負荷用量を投与せずに(n=6;経口溶液により化合物(1)のNa塩を投与)または480mgの負荷用量を投与して(n=15;軟ゼラチンカプセルにより化合物(1)のNa塩を投与)、240mgの用量の化合物(1)のNa塩を1日1回(qd)投与した。トローフ(投与前)血漿サンプルを、併用療法開始1日目後2、3、4、6、10、14、21、28および29日目に収集した。これらのトローフサンプル中の活性化合物(1)の血中濃度は、実証済み高速液体クロマトグラフィー(HPLC)−タンデム質量分析法によって決定した。
結果:2つの処置グループの試験中の種々の日における化合物(1)の幾何学的トローフ血中濃度が表8に要約され、さらに図3に示されている。表8では、10日目から29日目までの値を平均することによってプラトー定常状態トローフ濃度が得られた。2日目から6日目の定常状態トローフ濃度のパーセンテージは、負荷用量を与えられなかった処置グループよりも2倍初回負荷用量を与えられた処置グループで高いが、ただし平均定常状態トローフ濃度は2つの処置グループ間で異なる。図3は、この2つの240mg 1日1回投与のTE処置グループ(すなわち480mg初回負荷用量投与グループおよび非投与グループ)におけるこの試験の化合物(1)の幾何平均トローフ血中濃度を示している。
表8:2つの240mg処置経験用量グループにおける定常状態プラトートローフ濃度の高パーセント達成における2倍初回負荷用量の影響
Figure 2013508425
結論:処置の初回用量のために投与される負荷用量の投与によって、処置の初期段階に患者の体内でより高い活性薬剤レベルを達成することが可能で、したがってこの初期段階で定常状態レベルにより近い(より高いパーセンテージの定常状態レベルの)血中濃度を達成できるだけでなく、負荷用量無しに達成される場合よりも早く効率的に活性薬剤の定常状態レベルを達成することができる。
全体的評価
これらの結果は、単独療法として1日1回14日間投与される化合物(1)のナトリウム塩で処置された処置未経験患者における強力で極めて迅速な抗ウイルス作用を示している(前記処置は、続いて抗ウイルス耐性の形成および単独療法の5−6日後のウイルス負荷の増加をもたらす)。しかしながら、14日目に本発明の三重併用療法(PEG化インターフェロンアルファ2aおよびリバビリンと併用される化合物(1)のナトリウム塩)を開始したとき、ウイルス負荷はだんだんと減少し、処置未経験患者における本発明の三重併用療法の抗ウイルス有効性が示された(図1参照)。
28日間のPEG化インターフェロンアルファ2aおよびリバビリンとの併用療法で、化合物(1)のナトリウム塩が1日1回処置経験患者(インターフェロンプラスリバビリンゼロ応答者および部分的応答者)に投与されたとき、耐性の形成を低下させつつ同じく強力で非常に迅速な抗ウイルス応答を生じることが示された(図2参照)。そのような処置経験非応答患者では、それらの患者はPEG化インターフェロン+リバビリン療法に非応答性であるので5日目以降に同様なウイルス耐性を生じるであろうと予想されたが、しかしながらウイルス抑制は持続した。
要約すれば、本発明の三重併用療法は、慢性C型肝炎ウイルス遺伝型1感染を示す処置未経験および処置経験患者のウイルス負荷を効果的に低下できること、さらに少なくともいくらかの患者では、検出可能レベル以下に維持できることが示された(検出可能レベル以下とは、WHO国際標準にしたがって定量的マルチサイクル逆転写酵素PCR方法論によって測定したとき患者血清1mL当たり50国際単位未満と定義される)。好ましい実施態様では、本発明の三重併用療法は、HCV遺伝型1感染患者で血清1mL当たり10国際単位未満にウイルス負荷を効果的に低下させることができる。
本発明の導入用量および負荷用量の両概念を取り入れながらまたは単に負荷用量概念のみを取り入れながら、本発明の三重併用療法に関してさらに別の臨床試験が実施され、処置未経験患者および以前にインターフェロン/リバビリン療法を受けた非応答患者の両方においてC型肝炎遺伝型1感染に対してウイルスリバウンドを最低限に抑えながら同様な有効性が示された。さらにまた、負荷用量を用いて、活性物質のより高い血漿レベルをより迅速に達成し、さらに活性物質の血中における定常状態レベルを患者が達成するために要する時間を効果的に短縮できることも示された。この作用は、患者でウイルスの耐性出現を抑制する上で重要な利点であるはずである。
決定的に驚くべき結果には以下の事柄が含まれる:
(1)標準用量のPEG化インターフェロンアルファ2aおよびリバビリンと併用して化合物(1)のナトリウム塩で処置された処置経験患者(図2)では、処置未経験患者における化合物(1)のナトリウム塩単独の同じ用量の効果(図1、最初の14日間参照)と比較して(処置未経験患者はウイルス耐性を生じた)、早期の耐性形成(例えばR155および/またはD168におけるNS3アミノ酸置換をコードする変種)が生じないこと。処置経験非応答患者では、これらの患者は以前のPEG化インターフェロン+リバビリン療法に非応答性であるために選ばれたのでPEG化インターフェロンアルファ2aおよびリバビリンを添加しても5日目以降に同様なウイルス耐性を生じるであろうと予想されたはずである。さらに、
(2)PEG化インターフェロンおよびリバビリンと併用されたわずか120mg QD(1日1回)の用量が、PEG化インターフェロン+リバビリン療法に対して以前には非応答性であった処置経験患者の50%を越える患者で定量レベル以下(血清1mL当たり25IU未満と定義される)までのウイルス枯渇を誘発したこと(表を参照)。
HCV NS3変種の同定方法
ウイルスRNA抽出およびPCR増幅
ウイルスRNAはHCV感染者の血漿から単離し、まず初めに完全なNS3-NS4A領域を含む2.4kbpのDNAフラグメントをTM IIIワンステップRT-PCR系(Invitrogen)およびNS2の3276位およびNS4Bの5650位をスパンする2つの遺伝子特異的プライマーを用いて合成した。この第一のPCR生成物を精製した後、続いて2.3または0.7kbp(それぞれ完全なNS3/NS4AまたはNS3プロテアーゼドメインのみをスパンする)の2つの別個の第二ラウンドのセミ-ネステッドPCR生成物をKOD Hot Start DNAポリメラーゼ(Novagen)を用いて作製した。RT-PCR増幅方法の検出限界のためにVLが約1000IU/mLの患者サンプルの解析は制限された。
配列解析
続いて完全なNS3-NS4A 2055nt領域の直接的集団依拠配列決定のために、前記2.3kbpのDNA生成物をBig Dye(登録商標)ターミネーターV3.1(Applied Biosystems)およびABI Prism(登録商標)3130XL遺伝子アナライザー(Applied Biosystems)とともに用いた。NS3-NS4A領域の少なくとも90%の二本鎖をカバーするために10プライマーから配列を入手した。得られたヌクレオチド配列はSeqScape(登録商標) v2.5(Applied Biosystems)で解析した。
前記0.7kbpフラグメントを、NS3の最初の181アミノ酸をカバーする543ヌクレオチドNS3プロテアーゼ領域のクローン依拠(ZeroBlunt(登録商標)TOPO(登録商標)クローニングキット(Cloning Kit, Invitrogen))配列の作製のために用いた。各サンプルについて96クローンを採取し、ABI Prism(登録商標)Big DyeTMターミネーターサイクルPCRシークェンシングとともにユニバーサルプライマーを用いて配列を決定した。各クローンについて2つのシングルパスシークェンスを実施して、543ヌクレオチドの90−100%の二本鎖カバーを達成し、Mutation SurveyorTM v3.0(Softgenetics LLC)を用いて解析した。各患者サンプルについて、低品質配列を有するかまたは欠失、挿入もしくは終止コドンを含むクローンは更なる分析から排除し、その結果解析クローン数は74から89と変動した(中央値および平均値は80クローン)。
得られた配列をそれらの対応するサブタイプの参照配列と比較した(サブタイプは臨床試験のスクリーニング期にTruegeneTM HCV 5’NC遺伝型アッセイを用いて決定した)。AF009606はサブタイプ1aのための参照として、AJ238799はサブタイプ1bのための参照として用いた。NS3プロテアーゼドメイン中の15箇所の位置にアミノ酸置換を生じる変異に特別な注意を払った。これらの位置はいずれも、このクラスの化合物に対して潜在的に耐性を付与することが以前に報告された。これらの位置は以下のとおりである:36、41、54、71、80、86、89、109、111、155、156、168、170、176および178(参考文献: [1] Tong X, Bogen S, Chase R, Girijavallabhan V, Guo Z, Njoroge FG, Prongay A, Saksena A, Skelton A, Xia E, Ralston R. Characterization of resistance mutations against HCV ketoamide protease inhibitors. Antiviral Res. 2008 March 77(3):177-185;[2] Lagace L, Marquis M, Bousquet C, Do F, Gingras R, Lamarre D, Lamarre L, Maurice R, Pause A, Pellerin C, Spickler C, Thieault D, and Kukolj G. BILN 2061 and beyond: pre-clinical evaluation of HCV subgenomic replicon resistance to a NS3 protease inhibitor. In Framing the Knowledge of Therapeutics for Viral Hepatitis. RF Schinazi and ER Schiff (eds).P263-278 IHL press, 2006;[3]Koev G, Kati W. The emerging field of drug resistance. Expert Opinion Invest Drugs 17(3), 303-319, 2008 (P08-03895))。
薬剤感受性アッセイ
ルシフェラーゼレポーター遺伝子および適合Con-1 NS3/NS5B領域を含む二シストロン性HCVレプリコンシャトルベクター(pIT2)を改変して、NS3コドン11および225に2つの固有の制限部位(Mlu I and Spe I)を創出した(前記部位は、HCV感染患者血漿サンプルから単離した適合NS3アンプリコンの挿入を可能にする)。患者血漿から精製したRNAから合成した第一ラウンドのPCR生成物(集団依拠配列決定およびクローン依拠配列決定のためのフラグメントの作製のためにも使用)を用い、シャトルベクターへの挿入のために固有のMluIおよびSpeI制限部位をそれぞれ含むプライマー対を用いて0.65kbpフラグメントを増幅した。アンプリコンをpIT2シャトルベクターに連結し、再構成したプラスミドDNAを用いてHCVサブゲノムレプリコンRNA転写物(T7 RibomaxTM キット(Promega))を作製した。このin vitro転写RNAをエレクトロポレーションによってHuh-7.5細胞に一過性にトランスフェクトし、この細胞を続いて96ウェルプレートに24時間播種し、ある範囲の化合物(1)ナトリウム塩(またはIFN-α)濃度で72時間処理した。インキュベーションの終わりにルシフェラーゼ活性をBright-GloTM基質を用いて測定した(培養プレートの各ウェルで定量されるルミネッセンス(CPS)はHCV RNA複製量を反映する)。阻害物質を含む各ウェルの阻害レベル(%阻害)を以下の等式を用いて算出した:%阻害= 100−[100 x CPS(阻害物質)/CPS(コントロール)]。HCV RNA複製の50%阻害を提供する濃度(EC50)は、SASの非線形回帰ルーチンNLIN方法によって決定した。NS3変異体のEC50をベースラインEC50と比較し、変化倍数値の算出に用いた。
処置中にウイルスリバウンドを示したサンプルの支配的な遺伝型1a耐性変異はR155K置換をコードし、さらに他のマイナーな変種がクローン配列解析によってこの位置で検出された。R155K変種は、1.8−6.5μMのEC50値の範囲でBI201335に対する感受性の低下を付与した。遺伝子型1bウイルスは、主としてD168の変異をコードし、バリンによる置換が支配的であり、感度の高いクローンシークェンシングによって他のマイナーな変種が検出された。D168変種のEC50値は3.6−15μMの範囲であった。このプロフィルは、遺伝型1aのR155コドンにおける耐性と遺伝型1bにおける耐性に対する変異障壁の相違に部分的に起因すると考えられる(遺伝型1aではただ1つのヌクレオチド変遷がコドンをリジンに変化させるが、遺伝型1bではリジンへのコドン変化のために2つのヌクレオチド置換を要求する)。

Claims (14)

  1. C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療するか、またはその1つまたは2つ以上の症状を患者において緩和する方法であって、
    (a)以下の式(1)の化合物または医薬的に許容できるその塩:
    Figure 2013508425
    (b)インターフェロンアルファ、および
    (c)リバビリン、
    を含む、治療薬組合せを患者に投与する工程を含み、
    処置の最初の2から4日間には、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩を含まないインターフェロンアルファおよびリバビリンの組合せを含む導入処置が患者に実施され、続いてインターフェロンアルファ、リバビリンおよび化合物(1)若しくは医薬的に許容できるその塩を含む組合せが患者に投与される、前記方法。
  2. 患者に投与される化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の初回用量がその後続用量に対して量が質量で2倍である、請求項1に記載の方法。
  3. C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療するか、またはその1つまたは2つ以上の症状を患者において緩和する方法であって、
    (a)以下の式(1)の化合物または医薬的に許容できるその塩:
    Figure 2013508425
    (b)インターフェロンアルファ、および
    (c)リバビリンを含む、治療薬組合せを患者に投与する工程を含み、
    ここで、患者に投与される化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の初回用量がその後続用量に対して量が質量で2倍である、前記方法。
  4. 化合物(1)または医薬的に許容できるその塩が、初回用量として約240mgの投薬量で投与され、さらに後続用量として約120mgの投薬量で投与される、請求項3に記載の方法。
  5. 化合物(1)または医薬的に許容できるその塩が、初回用量として約480mgの投薬量で投与され、さらに後続用量として約240mgの投薬量で投与される、請求項3に記載の方法。
  6. HCV感染が遺伝型1である、請求項3に記載の方法。
  7. 患者が処置未経験患者である、請求項3に記載の方法。
  8. 患者が、リバビリンおよびインターフェロンアルファを用いる併用療法に非応答性である、請求項3に記載の方法。
  9. インターフェロンアルファがPEG化インターフェロンアルファである、請求項3に記載の方法。
  10. インターフェロンアルファがPEG化インターフェロンアルファ-2aまたはPEG化インターフェロンアルファ-2bである、請求項3に記載の方法。
  11. 化合物(1)または医薬的に許容できるその塩による処置の最初の日には、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩が480mgの用量で、さらに後続日には1日につき240mgの用量で投与される、請求項3に記載の方法。
  12. 化合物(1)または医薬的に許容できるその塩による処置の最初の日には、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩が480mgの初回用量で、さらに1日につき2回240mgの後続用量で投与される、請求項3に記載の方法。
  13. 化合物(1)または医薬的に許容できるその塩による処置の最初の日には、化合物(1)または医薬的に許容できるその塩が240mgの用量で、さらに後続日には1日につき120mgの用量で投与される、請求項3に記載の方法。
  14. 以下の化合物(1)または医薬的に許容できるその塩のマルチ用量:
    Figure 2013508425
    および指示書を収納したパッケージを含む包装された医薬組成物であって、前記指示書が、インターフェロン-アルファおよびリバビリンの同時投与を指示し、さらにまた患者に投与される化合物(1)または医薬的に許容できるその塩の初回用量がその後続用量に対して量が重量で2倍であることを指示する、前記包装された医薬組成物。
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