JP5539363B2 - インターフェロンおよびリバビリンとのhcvns3プロテアーゼ阻害剤の組合せ - Google Patents

インターフェロンおよびリバビリンとのhcvns3プロテアーゼ阻害剤の組合せ Download PDF

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Description

本出願は、2008年9月17日に出願された先願の米国特許仮出願第61/097,753号、2008年10月28日に出願された先願の米国特許仮出願第61/109,033号、および2009年4月23日に出願された先願の米国特許仮出願第61/171,935号の利益を主張するものである。
本発明は、本明細書において記載されたような化合物(1)、インターフェロンαおよびリバビリンを含む治療上の組合せに関する。本発明はまた、患者においてHCV感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減するためのこのような治療上の組合せを使用する方法に関する。本発明はまた、本発明の治療上の組合せを含むキットを提供する。
C型肝炎ウイルス(HCV)感染は、米国のみにおいて毎年概ね150,000件の新規報告がなされた症例を伴う世界的なヒトの健康問題である。HCVは、非A、非Bの輸血後および移植後肝炎の大部分の症例において同定される原因物質であり、急性散発性肝炎の共通原因である、一本鎖RNAウイルスである。HCVに感染した50%超の患者が慢性感染となり、それらの20%は20年以内に肝硬変を発症すると推定される。
いくつかのタイプのインターフェロン、特に、α−インターフェロンは、慢性HCVの治療のために承認されている。例えば、インターフェロン−α−2a(ROFERON(登録商標)−A)、インターフェロン−α−2b(INTRON(登録商標)−A)、コンセンサスインターフェロン(INFERGEN(登録商標))、ならびにこれらおよび他のインターフェロンのペグ化形態(ペグ化インターフェロンα−2a(PEGASYS(登録商標))およびペグ化インターフェロンα−2b(PEG−INTRON(登録商標))など)。しかし、大部分の患者はインターフェロン−α治療に反応せず、反応者の中でも、治療の停止後6カ月以内での再発率は高い(Liangら、J.Med.Virol.40:69、1993)。
多くのRNAおよびDNAウイルスに対して広範囲の活性を有するグアノシン類似体であるリバビリンは、インターフェロンαと組み合わせて使用したときに、臨床試験において慢性HCV感染に対して有効であることが示されてきており(例えば、Poynardら、Lancet、352:1426〜1432、1998;Reichardら、Lancet、351:83〜87、1998を参照されたい)、この併用療法は、HCVの治療のために承認されてきた。REBETRON(登録商標)(インターフェロンα−2bおよびリバビリン、Schering−Plough);PEGASYS(登録商標)RBV(登録商標)(ペグ化インターフェロンα−2aおよびリバビリン併用療法、Roche);またMannsら、Lancet、358:958〜965(2001)およびFriedら、2002、N.Engl.J.Med.347:975〜982を参照されたい。しかし、この併用療法をもってしても、ウイルス学的反応割合はまだ、50%またはそれ未満である。
さらに、このような治療と典型的に関連するかなりの副作用がある。リバビリンは、催奇形活性、精子発生の妨害、溶血、疲労、頭痛、不眠、悪心および/または食欲不振症を含めた不都合がある。インターフェロンαは、リバビリンを伴ってまたは伴わずに、多くの副作用と関連する。治療の間、インフルエンザ様症状、うつ、発疹および異常な血球数について、患者を注意深くモニターしなくてはならない。インターフェロンα−2bおよびリバビリンで治療を受けている患者は、重症の肝臓機能不全という合併症を有するべきではなく、このような対象には、注意深くモニターする研究におけるC型肝炎の治療のみが考慮される。
HCV感染を治療するための特定のインターフェロンを含有する併用療法はまた、下記の米国特許出願公開第2005/0112093号、同第2005/0129659号、および同第2008/0138316号に開示されている。
下記の化合物(1)は、
Figure 0005539363
HCV NS3セリンプロテアーゼの選択的および強力な阻害剤として公知であり、HCV感染の治療に有用である。化合物(1)は、米国特許第6,323,180号、同第7,514,557号および同第7,585,845号に開示されている、HCV阻害剤の非環状ペプチドシリーズの範囲内に入る。化合物(1)は、米国特許第7,585,845号において化合物#1055として、および米国特許第7,514,557号において化合物#1008として特に開示されている。化合物(1)、およびその医薬製剤は、それらの全てが参照によりその全体が本明細書に組み込まれている上記の文献に見出される一般手順によって調製することができる。化合物(1)の好ましい形態には、結晶形態、特に本明細書において例の項に記載されているように調製することができる結晶性ナトリウム塩形態が含まれる。
化合物(1)はまた、上記の構造と等しいその化学構造の下記の代替表示によって知られていることがあり、
Figure 0005539363
式中、Bは、
Figure 0005539363
であり、
0は、MeO−であり、L1は、Brであり、R2は、
Figure 0005539363
である。
化合物(1)はウイルス量の低下およびHCV感染の治療において一般に有効であることが見出されたが、結果として生じるウイルスのリバウンドを伴うある程度のウイルス抵抗性が見出されてきた。例えば、本発明者らは、未治療患者に14日間単独療法として1日1回投与した化合物(1)によって、強力で非常に急速な抗ウイルス作用、それに続く5〜6日後のある程度の抵抗性形成を観察した。
したがって、代替療法の分野においてHCV感染を治療および予防することが継続的に求められている。
本発明は、患者に、本明細書に定義されているような化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩を、本明細書に定義されているようなインターフェロンαおよびリバビリンと共に含む治療上の組合せを投与するステップを含む、患者においてHCV感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減する方法を提供する。組合せの3種の活性物質は、投与計画の一部として同時または別々に投与することができる。
本発明は、化合物(1)または薬学的に許容されるその塩を含む第1の医薬組成物、インターフェロンαを含む第2の医薬組成物、およびリバビリンを含む第3の医薬組成物を含むキットをさらに提供する。
単独療法として14日間の化合物(1)のナトリウム塩、それに続いてさらに14日の化合物(1)のナトリウム塩、ペグ化インターフェロンα−2aおよびリバビリンによる併用療法で治療された、慢性HCV遺伝子型1型感染を有する未治療患者についての4つの患者投与群におけるHCVウイルス量の平均変化を示す。 併用療法として28日間の化合物(1)のナトリウム塩、ペグ化インターフェロンα−2aおよびリバビリンで治療された、慢性HCV遺伝子型1型感染を有する治療経験のある患者についての3つの患者投与群におけるHCVウイルス量の平均変化を示す。
定義
「化合物(1)」は、上記定義の通りである。
「インターフェロン」は、ウイルス複製および細胞増殖を阻害し、免疫応答を調整する、高度に相同な種特異的タンパク質のファミリーのメンバーを意味する。ヒトインターフェロンは、それらの細胞の起源および抗原性に基づいて3つのクラスに分類される。α−インターフェロン(白血球)、β−インターフェロン(線維芽細胞)およびγ−インターフェロン(B細胞)。各群の組換え形態が開発されてきており、市販されている。各群におけるサブタイプは、抗原性/構造の特徴に基づいている。別個のアミノ酸配列を有する少なくとも24種のインターフェロンα(サブタイプAからHに分類される)が、これらのペプチドをコードするDNAを単離し、配列決定することによって同定されてきた。「α−インターフェロン」、「アルファ−インターフェロン」および「インターフェロンα」という用語は、この群のメンバーを記載するために本出願において互換的に使用される。コンセンサスインターフェロンを含めた天然および組換えα−インターフェロンの両方を、本発明の実施において使用し得る。
本発明のための適切なインターフェロン−αには、これらに限定されないが、組換えインターフェロンα−2b(INTRON(登録商標)−AインターフェロンおよびVIRAFERON(登録商標)など);組換えインターフェロンα−2a(ROFERON(登録商標)インターフェロンなど);組換えインターフェロンα−2c(BEROFOR(登録商標)α2インターフェロンなど);インターフェロンα−n1、天然αインターフェロンの精製したブレンド(SUMIFERON(登録商標)もしくはWELLFERON(登録商標)インターフェロンα−n1(INS)など);またはコンセンサスαインターフェロン(米国特許第4,897,471号および同第4,695,623号に記載されているものなど);またはインターフェロンα−n3、天然αインターフェロンの混合物(ALFERON(登録商標)など)が含まれる。インターフェロンα−2aまたはα2bの使用が好ましい。インターフェロンα2bの製造は、米国特許第4,530,901号に記載されている。
「インターフェロンα」という用語は、インターフェロンα、好ましくはインターフェロンα−2aおよび−2bのポリエチレングリコールで修飾した複合体を意味するそれらの「ペグ化」類似体を含むことをさらに意図する。好ましいポリエチレングリコール−インターフェロンα−2b複合体は、PEG12000−インターフェロンα2bである。「PEG12000−IFNα」という用語は、本明細書において使用する場合、国際出願第WO95/13090号の方法によって調製されるものなどの、インターフェロンα−2aまたは−2bアミノ基と、12000の平均分子量を有するポリエチレングリコールとの間にウレタン連結を含有する複合体を意味する。
好ましいPEG12000−インターフェロンα−2bは、PEGポリマーをIFNα−2b分子中のリシン残基のεアミノ基に結合することによって調製される。単一のPEG12000分子は、IFNα−2b分子上の遊離アミノ基にウレタン連結を介して複合体化している。この複合体は、結合したPEG12000の分子量によって特徴付けられる。PEG12000−IFNα−2b複合体は、注射のための凍結乾燥した粉末として製剤される。IFNαのPEGとの複合体化の目的は、その血漿内半減期を有意に延ばし、それによってIFNαの延長した活性を実現することによって、タンパク質の送達を改善することである。
本発明において使用し得る特に好ましいインターフェロンαの複合体は、ペグ化α−インターフェロン、例えば、ペグ化インターフェロンα−2a、ペグ化インターフェロンα−2b、ペグ化コンセンサスインターフェロンまたはペグ化精製インターフェロンα製品である。ペグ化インターフェロンα−2aは、例えば、欧州特許第EP0593868号に記載されており、例えば、商品名PEGASYS(登録商標)(Hoffmann−La Roche)で市販されている。ペグ化インターフェロンα−2bは、例えば、米国特許第5,908,621号およびWO98/48840に記載されており、例えば、商品名PEG−INTRON(登録商標)A(Schering Plough)で市販されている。ペグ化コンセンサスインターフェロンは、WO96/11953に記載されている。好ましいペグ化αインターフェロンは、ペグ化インターフェロンα−2aおよびペグ化インターフェロンα−2bである。また好ましいのは、ペグ化コンセンサスインターフェロンである。
「インターフェロンα」という用語には、インターフェロンαを水溶性ポリマーにカップリングすることによって調製することができる他のインターフェロンα複合体がさらに含まれる。このようなポリマーの非限定的一覧には、他のポリアルキレンオキシドホモポリマー(ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン化ポリオールなど)、そのコポリマーおよびそのブロックコポリマーが含まれる。ポリアルキレンオキシドをベースとするポリマーに代わるものとして、非抗原性材料(デキストラン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、炭水化物をベースとするポリマーなど)を効果的に使用することができる。このようなインターフェロンα−ポリマー複合体は、米国特許第4,766,106号、米国特許第4,917,888号、欧州特許出願第0236987号、欧州特許出願第0510356号、同第0593868号および同第0809996号(ペグ化インターフェロンα−2a)ならびに国際公開第WO95/13090号に記載されている。
「インターフェロンα」という用語には、インターフェロンαの融合タンパク質、例えば、インターフェロン−α−2a、インターフェロン−α−2bの融合タンパク質、コンセンサスインターフェロンまたは精製インターフェロン−α製品(これらの各々は別のタンパク質に融合している)がさらに含まれる。特定の好ましい融合タンパク質は、米国特許第6,972,322号ならびに国際公開WO2005/003296号および同第WO2005/077042号に記載されているような、インターフェロン(例えば、インターフェロン−α−2b)およびアルブミンを含む。ヒトアルブミンに複合体化した好ましいインターフェロンは、アルブミン融合技術を使用して生じさせたインターフェロンαのより長く活性な形態であるALBUFERON(登録商標)である。ALBUFERON(登録商標)は、ヒトアルブミンおよびインターフェロンαの遺伝子融合からもたらされる。また含まれるのは、コンセンサスインターフェロン(INFERGEN(登録商標)など)である。
「薬学的に許容される塩」という用語は、過度の毒性、刺激作用、アレルギー反応などがなく、正しい医学的判断の範囲内でヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに適し、合理的な便益/リスク比と釣り合い、一般に水溶性または油溶性または分散性であり、かつそれらの使用目的のために有効である式(1)の化合物の塩を意味する。
この用語には、薬学的に許容される酸付加塩および薬学的に許容される塩基付加塩が含まれる。適切な塩の一覧は、例えば、S.M.Birgeら、J.Pharm.Sci.、1977、66、1〜19頁に見出される。
「薬学的に許容される酸付加塩」という用語は、無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸など)、および有機酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、酪酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、ケイ皮酸、クエン酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミ硫酸、ヘキサン酸、ギ酸、フマル酸、2−ヒドロキシエタン−スルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、ニコチン酸、2−ナフタリンスルホン酸、シュウ酸、パモ酸、ペクチン酸、フェニル酢酸、3−フェニルプロピオン酸、ピバリン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、ウンデカン酸など)と形成される、遊離塩基の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的にまたはその他の点で望ましくないことがないその塩を意味する。
「薬学的に許容される塩基付加塩」という用語は、無機塩基(アンモニアまたは水酸化物、炭酸アンモニウムもしくは重炭酸アンモニウムなど)、または金属カチオン(ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなど)と形成される、遊離酸の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的にまたはその他の点で望ましくないことがないその塩を意味する。特に好ましいのは、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウム塩である。薬学的に許容される有機無毒性塩基に由来する塩には、第一級、第二級、および第三級アミン、第四級アミン化合物、置換アミン(天然置換アミンを含めた)、環状アミンおよび塩基性イオン交換樹脂(メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、テトラメチルアンモニウム化合物、テトラエチルアンモニウム化合物、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルフェネチルアミン、1−エフェナミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ポリアミン樹脂など)の塩が含まれる。特に好ましい有機無毒性塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、およびカフェインである。
「リバビリン」は、ICN Pharmaceuticals、Inc.、Costa Mesa、Calif.から入手可能な1−β−D−リボフラノシル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミドを意味し、Merck Index、compound No.8199、第11版に記載されている。その製造および製剤は、米国特許第4,211,771号に記載されている。好ましい市販されているリバビリン製品には、REBETOL(登録商標)およびCOPEGUS(登録商標)が含まれる。この用語には、米国特許第6,063,772号、同第6,403,564号および同第6,277,830号に記載されているものなどの、その誘導体または類似体がさらに含まれる。例えば、誘導体または類似体には、修飾リバビリン(5’−アミノエステル、ICN PharmaceuticalsのリバビリンのL−エナンチオマー(ICN17261)、リバビリンの2’−デオキシ誘導体およびリバビリンの3−カルボキサミジン誘導体、ビルアミジン(リバミジンとして既知である)など)が含まれる。
「治療上の組合せ」という用語は、本明細書において使用する場合、1種または複数の活性薬物原料、すなわち、治療上の有用性を有する化合物の組合せを意味する。典型的には、本発明の治療上の組合せ中の各々のこのような化合物は、その化合物と薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物中に存在する。本発明の治療上の組合せにおける化合物は、投与計画の一部として同時または別々に投与し得る。
本発明の実施形態
一般の実施形態によると、本発明は、患者に、本明細書に定義されているような化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩を、インターフェロンαおよびリバビリンと共に含む治療上の組合せを投与するステップを含む、患者においてHCV感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減する方法を提供する。別の実施形態において、本発明は、患者においてC型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減するための、医薬品キットの調製のための、本明細書に定義されているような化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩、インターフェロンα、およびリバビリンの使用を教示する。
この併用療法は全てのHCV遺伝子型に対して有効であることが予想されるが、サブ遺伝子型1aおよび1bを含めたHCV遺伝子型1型感染を治療するのに特に有効であることが示されてきた。
本発明の併用療法で治療される患者集団は、「未治療」患者、すなわち、HCV感染についていかなる従前の治療も受けていないそれらの患者、および「治療経験のある」患者、すなわち、HCVについて従前の治療を受けていたそれらの患者にさらに分類することができる。これらのクラスの患者のどちらも、本発明の併用療法で治療し得る。好ましくは治療される特定のクラスの患者は、従前のインターフェロンおよびリバビリン療法を受けたが、前記療法に対して非反応性であるそれらの治療経験のある患者である(本明細書において「非反応者」)。このような非反応者には、3種の別個の患者群が含まれる。(1)インターフェロンおよびリバビリンによる治療の間にHCV RNAレベルの<1×log10最大低下を経験したもの(「無反応者」)、(2)インターフェロンおよびリバビリンによる治療の間にHCV RNAレベルの≧1×log10最大低下を経験したが、検出レベル未満のHCV RNAレベルを達成したことがないもの(「部分的反応者」)、および(3)インターフェロンおよびリバビリン療法によって、およびその間にウイルス学的反応を達成したが、治療の間に(患者の服薬不履行によるものを除いて)、または治療の完了後にウイルス量のリバウンドを有したもの(「再発者」)。下記で詳述するように、特に驚くべき結果が、本発明の併用療法の投与計画を使用して、特定の非反応者である患者の治療によって得られた。
他の実施形態によれば、本発明は、それを必要としている患者に本発明による治療上の組合せを投与するステップを含む、前記患者においてHCV−RNAレベルを低下させる方法を提供する。好ましくは、本発明の方法は、患者においてHCV−RNAレベルを検出可能レベル未満に低下させる。「検出可能レベル未満」および「検出レベル未満」という用語は、本明細書において互換的に使用され、検出可能レベル未満のHCV RNAであるのと同じ意味を有する。検出可能レベルのHCV RNAは、本発明において使用する場合、WHO国際標準による定量的なマルチサイクルのリバーストランスクリプターゼPCR法によって測定すると、患者の血清1ml当たり少なくとも50国際単位(IU)を意味する(Saladanha J、Lelie NおよびHeath A、Establishment of the first international standard for nucleic acid amplification technology (NAT) assays for HCV RNA. WHO Collaborative Study Group、Vox Sang、76:149〜158、1999)。このような方法は、当技術分野で周知である。好ましい実施形態において、本発明の方法は、患者において、血清1ml当たり25IU未満まで、よりさらに好ましくは血清1ml当たり10IU未満までHCV−RNAレベルを低下させる。
標準的なインターフェロンおよびリバビリン療法についての通常の治療期間は、HCV遺伝子型1型感染について少なくとも48週間、ならびにHCV遺伝子型2型および3型について少なくとも24週間である。しかし、本発明の3剤併用療法において、化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩を添加することによって、かなりより短い治療期間とすることが可能であることがある。本発明の3剤併用療法によって、意図される治療期間には、少なくとも4週間、好ましくは少なくとも12週間、例えば、約12週間から約24週間が含まれるが、48週間まで、およびそれを超えた治療もまた可能である。したがって、さらなる実施形態には、少なくとも24週間および少なくとも48週間の治療が含まれる。異なるHCV遺伝子型、例えば、HCV遺伝子型2型、3型または4型についての期間は、同様であると予想される。本発明の3剤併用療法を伴う最初の治療計画、それに続いてインターフェロンおよびリバビリンのみの2剤併用療法を継続させることがまた意図される。したがって、最初の3剤、次いで2剤併用療法についての可能性のあるシナリオには、例えば、(1)4週間の3剤併用療法、それに続く20〜44週間のインターフェロンおよびリバビリンのみの療法、(2)12週間の3剤併用療法、それに続く12〜36週間のインターフェロンおよびリバビリンのみの療法、ならびに(3)24週間の3剤併用療法、それに続く12〜24週間のインターフェロンおよびリバビリンのみの療法が含まれる。
治療上の組合せの第1の成分、すなわち、化合物(1)または薬学的に許容されるその塩は、組成物中に含まれる。このような組成物は、化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容されるアジュバントまたは担体とを含む。化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩のために使用し得る典型的な医薬組成物は、米国特許第7,585,845号に記載されている通りである。
一般に、化合物(1)または薬学的に許容されるその塩は、少なくとも40mg/日の投与量(単回用量または分割用量)で投与し得る。投与量および範囲についてのさらなる実施形態には、(単回用量または分割用量で)
(a)少なくとも48mg/日、
(b)少なくとも100mg/日、
(c)少なくとも120mg/日、
(d)少なくとも200mg/日、
(e)少なくとも240mg/日、
(f)少なくとも360mg/日、
(g)少なくとも480mg/日、
(h)約40mg/日〜約480mg/日、
(i)約48mg/日〜約240mg/日、
(j)約100mg/日〜約300mg/日、
(k)約120mg/日〜約300mg/日、
(l)約120mg/日〜約240mg/日、
(m)約240mg/日〜約480mg/日、
(n)約48mg/日、
(o)約120mg/日、
(p)約240mg/日、
(q)約360mg/日、
(r)約480mg/日
が含まれる。
化合物(1)または薬学的に許容されるその塩は、単回用量または分割1日用量で投与し得るが、1日用量の1日1回投与が好ましい。しかし、当業者は認識するであろうが、上記に記載したものよりも低いまたは高い用量が必要なことがある。任意の特定の患者についての特定の投与量および治療計画は、年齢、体重、身体全体の健康状態、性別、食事、投与時間、排せつ率、薬物の組合せ、感染の重症度および経過、感染に対する患者の傾向および治療を行う医師の判断を含めた種々の要因によって決まる。一般に、化合物は、有害または害のある副作用をもたらすことなしに、抗ウイルス的に有効な結果が一般に得られる濃度レベルで投与されることが最も望ましい。
治療上の組合せの第2の成分、すなわち、インターフェロン−αは、医薬組成物中に含まれる。典型的には、このような組成物は、インターフェロン−αおよび薬学的に許容されるアジュバントまたは担体を含む注射可能な製剤であり、いくつかの市販されているインターフェロン−α製剤を含めて当技術分野で周知である。例えば、様々な市販されているインターフェロン−α製品、および本明細書において上記で引用したインターフェロン−αに関する様々な特許および他の文献を参照されたい。
組合せにおいて使用し得るインターフェロン−αのタイプは、定義の項に上記で概略する通りである。好ましい一実施形態において、インターフェロンαは、ペグ化インターフェロンαである。さらなる実施形態において、インターフェロンαは、ペグ化インターフェロンα−2aまたはペグ化インターフェロンα−2bである。特に好ましい実施形態において、インターフェロンαは、PEGASYS(登録商標)またはPEG−INTRON(登録商標)である。
公知の市販されているインターフェロンα製品を使用するとき、このような製品は、HCV感染の治療のためにインターフェロンおよびリバビリン併用療法に適応される、それらのラベル表示されている投与量レベルで投与し得る。当然ながら、本発明の3剤併用療法によって、このような療法と通常関連する副作用がより少なく、現在の標準的な療法と同じまたはよりよい有効性を実現する一方で、より低い(例えば、現在の標準的なインターフェロンおよびリバビリン療法において使用されるよりも有意に低い)投与量のインターフェロンαを使用することが可能であることがある。
一実施形態において、インターフェロンαは、非経口的に1週当たり1〜3回、好ましくは1週当たり1回または2回投与し得る。ペグ化インターフェロンαに関して、これらは典型的には週1回投与され、1週間の総用量は、ペグ化インターフェロンα−2bの場合、例えば約0.5μg/kg/週から約2μg/kg/週の範囲であり、ペグ化インターフェロンα−2aに関しては、投与量はホストの体重とは無関係であり、典型的には約90〜200μg/週、さらに好ましくは約160〜約200μg/週である。リバビリンと組み合わせて、標準的な投与量のペグ化インターフェロンα−2bは、約1.5μg/kg/週であり、標準的な投与量のペグ化インターフェロンα−2aは、約180μg/週である(約600〜1200mg/日、特に、800〜1200mg/日の経口リバビリンと共に)。
さらなる実施形態によれば、ペグ化インターフェロンα−2bは、
(a)約0.5μg/kg/週〜約2μg/kg/週、
(b)約1μg/kg/週〜約2μg/kg/週、
(c)約1.5μg/kg/週〜約2μg/kg/週、
(d)約1.5μg/kg/週
の投与量で投与し得る。
さらなる実施形態によれば、ペグ化インターフェロンα−2aは、
(a)約90〜約200μg/週、
(b)約160〜約200μg/週、
(b)約180μg/週
の投与量で投与し得る。
治療上の組合せの第3の成分、すなわち、リバビリンは、医薬組成物中に含まれる。典型的には、このような組成物は、リバビリンおよび薬学的に許容されるアジュバントまたは担体を含み、いくつかの市販されているリバビリン製剤を含めて当技術分野で周知である。リバビリンを含む製剤はまた、例えば米国特許第4,211,771号に開示されている。
組合せにおいて使用し得るリバビリンのタイプは、定義の項において上記で概略する通りである。好ましい一実施形態において、リバビリンはREBETOL(登録商標)またはCOPEGUS(登録商標)であり、HCV感染の治療のためのインターフェロンおよびリバビリン併用療法に適応される、それらのラベル表示されている投与量レベルでそれらは投与し得る。当然ながら、本発明の3剤併用療法によって、このような療法と通常関連する副作用がより少なく、現在の標準的な療法と同じまたはよりよい有効性を実現する一方で、より低い(例えば、現在の標準的なインターフェロンおよびリバビリン療法において使用されるよりも低い)投与量のリバビリンを使用することが可能であることがある。
様々な実施形態によれば、リバビリンは、(単回用量または分割用量で)
(a)400mg/日〜約1200mg/日、
(b)約800mg/日〜約1200mg/日、
(c)約1000mg/日〜約1200mg/日、
(d)約1000mg/日、
(e)約1200mg/日、
(f)約300mg/日〜約800mg/日、
(g)約300mg/日〜約700mg/日、
(h)500mg/日〜約700mg/日、
(i)400mg/日〜約600mg/日、
(j)約400mg/日、
(k)約600mg/日、
(l)約800mg/日
の投与量で投与し得る。
一実施形態によれば、リバビリン組成物は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日5回、または1日6回の投与に適した製剤中にリバビリンを含む。例えば、治療上の組合せが約1000mg/日の投与量のリバビリンを含み、かつ1日5回の投与が所望である場合、治療上の組合せは、例えば約200mgのリバビリンを含有する製剤、例えば錠剤中にリバビリンを含む。
本発明の化合物(1)または薬学的に許容されるその塩およびインターフェロンαおよびリバビリンの3剤併用療法に関して、本発明は、本明細書において上記の様々な好ましい実施形態および部分実施形態の全ての組合せを意図し、それらが含まれる。
例えば、一実施形態において、本発明は、患者に、
(a)1日当たり約48mgから1日当たり約480mgの投与量の化合物(1)または薬学的に許容されるその塩と、
(b)約160〜約200μg/週の投与量のペグ化インターフェロンα−2a、または約0.5μg/kg/週〜約2μg/kg/週の投与量のペグ化インターフェロンα−2bと、
(c)約400mg/日〜約1200mg/日の投与量のリバビリンと
を含む治療上の組合せを投与するステップを含む、患者においてC型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減する方法を意図する。
別の実施形態において、本発明は、患者に、
(a)1日当たり約48mgから1日当たり約480mgの投与量の化合物(1)または薬学的に許容されるその塩と、
(b)約180μg/週の投与量のペグ化インターフェロンα−2aと、
(c)約1000mg/日〜約1200mg/日の投与量のリバビリンと
を含む治療上の組合せを投与するステップを含む、患者においてC型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減する方法を意図する。
別の実施形態において、本発明は、患者に、
(a)1日当たり約48mgから1日当たり約480mgの投与量の化合物(1)または薬学的に許容されるその塩と、
(b)約1.5μg/kg/週の投与量のペグ化インターフェロンα−2bと、
(c)約800mg/日の投与量のリバビリンと
を含む治療上の組合せを投与するステップを含む、患者においてC型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減する方法を意図する。
さらなる実施形態には、上記の実施形態のいずれかが含まれ、
(a)HCV感染は、遺伝子型1型であり、患者は、未治療患者であり、または
(b)HCV感染は、遺伝子型1型であり、患者は、インターフェロンおよびリバビリンの併用療法に対して非反応性である、治療経験のある患者である。
さらなる実施形態には、上記の実施形態のいずれかが含まれ、化合物(1)または薬学的に許容されるその塩は1日1回投与され、インターフェロンαは週1回投与され、リバビリンは1日2回投与される。
別の実施形態によれば、本発明の治療上の投与計画は、患者に、少なくとも約4週間、さらに好ましくは少なくとも約12週間または少なくとも約24週間、
(i)1日1回、治療有効量の化合物(1)または薬学的に許容されるその塩と、
(ii)週1回、治療有効量のインターフェロンαと、
(iii)1日2回、治療有効量のリバビリンと
を投与することを含む。
別の実施形態によれば、本発明は、患者においてHCV感染を治療するのに使用するためのキットを提供する。本発明のキットは、本発明の治療上の組合せのいずれかを含み得る。キットは、治療上の組合せを利用するための説明書をさらに含む。キットは、患者のクラスもしくはタイプ、または他の臨床的関連要因(年齢、体重、併発した疾患/状態、HCV感染の重症度およびステージ、従前の治療に対する反応性または非反応性、副作用についての傾向など)のニーズに合わせ得る。
別の実施形態によれば、本発明は、
(a)化合物(1)または薬学的に許容されるその塩を含む第1の医薬組成物と、
(b)インターフェロンαを含む第2の医薬組成物と、
(c)リバビリンを含む第3の医薬組成物と、
(d)上記の組成物を利用するための説明書と
を含むキットを提供する。
さらに、驚くべき結果は、本発明によって意図される併用療法による治療の間に、HCVウイルス抵抗性の抑制において見出された。単独療法としての化合物(1)(ナトリウム塩)の投与は、ウイルス量の低下が観察された未治療患者の全ての投与群からの患者の大部分において、治療の間最初の14日において急速なウイルス量のリバウンドをもたらした。対照的に、ペグ化インターフェロンα2aおよびリバビリン(PegIFN/RBV)と組み合わせて、48mg(n=6)、120mg(n=7)、または240mg(n=6)の1日1回(qd)用量の化合物(1)(ナトリウム塩)を28日間投与された19人の治療経験のある患者の中で、28日の治療の間にウイルスのリバウンドは、48mg投与群において2/6の患者、および120mg投与群において1/7の患者にのみ観察された。特に、化合物(1)(ナトリウム塩)の240mg(qd)による治療をペグIFN/RBVと組み合わせて投与された治療経験のある投与群において、最初の28日の間にリバウンドは見出されなかった。
したがって、さらなる実施形態において、本発明の併用療法の間にウイルス抵抗性の出現は限定されるか、または出現しない。より特定の実施形態において、本発明の併用療法の間にR155および/もしくはD168および/もしくはA156の1つもしくは複数においてHCV NS3プロテアーゼアミノ酸置換をコードするHCV変異体の出現は限定されるか、または出現しない。
さらなる実施形態には、上記の実施形態のいずれかが含まれ、
(a)HCV感染は、遺伝子型1aであり、患者は、未治療患者であり、または
(b)HCV感染は、遺伝子型1aであり、患者は、インターフェロンおよびリバビリンの併用療法に対して非反応性である、治療経験のある患者であり、
本発明の併用療法の間にNS3プロテアーゼアミノ酸R155において置換をコードする変異体の出現は限定されるか、または出現しない。
さらなる実施形態には、上記の実施形態のいずれかが含まれ
(a)HCV感染は遺伝子型1bであり、患者は、未治療患者であり、または
(b)HCV感染は遺伝子型1bであり、患者は、インターフェロンおよびリバビリンの併用療法に対して非反応性である、治療経験のある患者であり、
本発明の併用療法の間にNS3プロテアーゼアミノ酸D168において置換をコードする変異体の出現は限定されるか、または出現しない。
I.化合物(1)を調製する方法
アモルファス化合物(1)を調製する方法は、参照により本明細書に組み込まれている米国特許6,323,180号、同第7,514,557号および同第7,585,845号に見出すことができる。下記の例1〜5は、本発明に使用し得る化合物(1)のさらなる形態を調製するための方法を提供する。
例1−化合物(1)のタイプAの結晶形態の調製
アモルファス化合物(1)(バッチ7、13.80g)を、1000mlの三つ口フラスコに加えた。無水エタノール(248.9g)を、フラスコに加えた。撹拌している間、フラスコの内容物を、摂氏60度/時間で摂氏約74度まで加熱した(固体は摂氏74度で溶解しない)。次いで、水(257.4g)を4時間に亘りこのように得られたスラリーに直線的に加えた、その間撹拌し、温度を摂氏74度に維持した。水の添加が完了した後、温度を周囲温度に摂氏8度/時間で直線的に低下させ、次いで周囲温度で6時間保持し、その間撹拌した。このように得られた固体を濾過によって集め、1/1(w/w)のEtOH/水(50ml)で洗浄した。湿った固体をケークによってN2を吸引することによって漏斗上で30分間乾燥させた(この試料のXRPD分析は、パターンがEtOH溶媒和物と同様であることを示す)。次いで、固体を摂氏65〜70度にて真空(HgでP=25)および窒素流下で1.5時間乾燥させた。このように得られた固体(12.6g、95.5%の補正収率)は、XRPDによってタイプAの化合物(1)であると確認した。
例2−化合物(1)のナトリウム塩の調製−方法1
2.1gのアモルファス化合物(1)のナトリウム塩および8.90gのアセトンをバイアルに加え、周囲温度で3時間撹拌した。スラリーは濾過した母液であり、このように得られた固体を20分間窒素流下で20分間乾燥させた。固体として1.51gの化合物(1)の結晶性ナトリウム塩を集めた。
例3−化合物(1)のナトリウム塩の調製−方法2
15.6gの化合物(1)のタイプA、175mlのアセトンおよび3.6mlの水を250mlの反応器に加え、摂氏53度に加熱し、固体を溶解した。900ulのNaOH(10.0N)を反応器に加え、溶液をタイプAで種晶添加した。種晶添加した溶液を摂氏53度で10分間撹拌した。第2の900ul部分のNaOH(10.0N)を加え、系を摂氏53度で30分間撹拌し、その間にスラリーが発生した。スラリーを、1時間当たり摂氏15度の冷却速度で摂氏19度に冷却し、摂氏19度で一晩保持した。最終的なこのように得られたスラリーを濾過し、湿った固体を15mlのアセトンで洗浄した。固体を摂氏52度にて真空下で窒素流により1時間乾燥させ、次いで固体を実験室の空気に1時間曝した。12.1gの化合物(1)の結晶性ナトリウム塩の固体を集めた。
例4−化合物(1)のナトリウム塩の調製−方法3
25.4Kgのアモルファス化合物(1)、228LのTHFおよび11.1Kgの10重量%NaOH(水溶液)を、反応器に加えた。成分を摂氏25度で混合し、全ての固体を溶解した。このように得られた溶液を濾過し、反応器およびフィルターを23LのTHFで洗浄した。180Lの溶媒は、摂氏65度で常圧蒸留を使用して除去した。195LのMIBKを加え、166Lの溶媒を、摂氏約44度で減圧蒸留によって除去した。161LのMIBKおよび0.41Kgの水を反応器に戻し、内容物を摂氏70度に加熱した。255gの化合物(1)のナトリウム塩の種晶を摂氏70度で加え、1.42Lの水を1.5時間に亘り加えた。水を添加した後、スラリーを摂氏70度で45分間保持し、次いで摂氏45度に1時間に亘り冷却した。このように得られたスラリーを濾過し、約0.8重量%の水を含有する64LのMIBKで洗浄した。湿ったケークを摂氏55度で乾燥させ、約25Kgの化合物(1)の結晶性ナトリウム塩を得た。
例5−化合物(1)のナトリウム塩の調製−方法4
2.00gのアモルファス化合物(1)、9.96gのTHFおよび0.11gの水を反応器に加え、周囲温度で撹拌し、固体を溶解した。エタノール中の21重量%NaOET(0.820ml)を滴下で添加し、その間溶液を撹拌し、溶液Aを得た。15.9gのn−BuAcおよび160ulの水を第2の反応器に加え、摂氏65度に加熱した(溶液B)。2.56gの溶液Aを溶液Bに摂氏65度で加え、このように得られた混合物を40mgの化合物(1)のナトリウム塩の種晶で種晶添加した。種晶添加した混合物を摂氏65度で45分間熟成させた。4つの別々の間隔で2.56gの溶液Bを溶液Aに加え、45分間熟成させた。最後の添加および熟成後に、スラリーを1時間に亘り摂氏50度に冷却し、濾過した。湿ったケークを0.5重量%の水を含有するn−BuAc(6ml)で洗浄した。最終的な固体を、窒素パージを使用して摂氏50度にて真空下で乾燥させた。化合物(1)の結晶性ナトリウム塩固体を集めた。
II.臨床結果
下記の臨床試験について、投与した製剤は、化合物(1)のナトリウム塩の経口溶液剤であった。化合物(1)のナトリウム塩は、共に供給される溶剤を使用して経口溶液剤を調製するために粉末として医療機関(複数可)に提供した。その溶剤をまた、プラセボとして使用した。
例6−未治療患者による臨床試験
単独療法として、およびペグインターフェロンα2a(P)およびリバビリン(R)と組み合わせて投与される、慢性C型肝炎遺伝子型1型感染を有する未治療患者における、新規なHCV NS3プロテアーゼ阻害剤である化合物(1)のナトリウム塩の安全性および抗ウイルス活性
背景:化合物(1)のナトリウム塩は、HCV NS3プロテアーゼ阻害剤である(3〜6nMのEC50)。複数の用量漸増研究によって、慢性HCV遺伝子型1型感染を有する未治療患者(pt)における安全性および抗ウイルス活性を、14日間単独療法、それに続くさらに14日間のP+Rとの3剤併用療法として評価した。
方法:0〜3のMetavir線維症スコアを有し、かつ任意のインターフェロンまたはRによる従前の治療を受けていない34人の患者(フランス、ドイツ、スペイン、USA)を、1日1回(qd)の化合物(1)のナトリウム塩(20mg(n=8)、48mg(n=9)、120mg(n=9)、または240mg(n=8))の4つの投与群に無作為割り付けした(2人がプラセボ:6人または7人が活性物質)。化合物(1)のナトリウム塩を、単独療法として14日間投与した。10日目のウイルス量(VL)が<1log10で減少したPtは、14日目以降は化合物(1)のナトリウム塩を中断した。10日目のVLが≧1log10で減少したPtは、15日目に化合物(1)のナトリウム塩を続け、3剤併用療法のためにP(180μg/週)+R(体重に基づく)を28日目まで加えた。主要エンドポイントは、14日目までいかなる時点においても≧2log10のVLの低下であった。血漿HCV−RNAレベルを、Roche COBAS(登録商標)TaqMan(登録商標)アッセイ(LLOQ25IU/mL)で測定した。28日目以降、研究者の判断で、患者は標準的な治療、すなわち、P+Rを続けて受けることができた。
結果:33人のptは白人、1人はアジア人、27人は男性、平均年齢=48.9±11.1歳、平均体重79.1±17.5kg、およびベースラインVL中央値(範囲)は6.8(4.7〜7.7)log10であった。投与群の間に有意な人口統計上の差異はなかった。化合物(1)のナトリウム塩は耐容性良好であった。単独療法の間に有害事象(AE)によって治療を中断したptはなかった。観察されたAEは、P+Rに典型的なものであった。1件の重症のAE(無力症)が、P+Rを開始した6日後に、20mg用量のコホートにおいて発生した。VLの急速な減少が、全てのptにおいて観察され、最大減少は典型的には化合物(1)のナトリウム塩を開始した2〜4日後であった。20mgのコホートにおける1人のptを例外として、化合物(1)のナトリウム塩を投与された全てのptは、単独療法期間の間に>2log10のVLの減少を達成した。20mg、48mg、120mg、および240mgの群についての14日の単独療法の間のVLにおける最大低下中央値(範囲)は、各々3.0(1.5〜3.9)、3.6(3.1〜3.8)、3.7(3.3〜4.1)、および4.2(3.6〜4.8)log10IU/mlであった。プラセボにおいて、VLの有意な変化は観察されなかった。全ての投与群からの患者の大部分において、治療の間のVLのリバウンドが単独療法の最初の14日に見られた。
結論:14日間の単独療法としての化合物(1)のナトリウム塩、それに続くさらに14日間のP+Rとの組合せは耐容性良であり、未治療患者において強力で急速な抗ウイルス応答を誘発した。
図1は、この研究の4つの患者投与群、すなわち、14日日間、単独療法として化合物(1)のナトリウム塩、続いてさらに14日間、化合物(1)のナトリウム塩、ペグ化インターフェロンα−2aおよびリバビリンによる併用療法で治療を受けた、慢性HCV遺伝子型1型感染を有する未治療患者におけるHCVウイルス量の平均変化を示す。図において、ウイルス量の変化は、IU/ml log10単位で示し、4つの患者投与群は、下記のように名前を付ける。
「20naiv av」=20mg投与群についての平均ウイルス量変化
「48naiv av」=48mg投与群についての平均ウイルス量変化
「120naiv av」=120mg投与群についての平均ウイルス量変化
「240naiv av」=240mg投与群についての平均ウイルス量変化
未治療患者の治療の間の変異体の出現
ベースラインおよび治療の間のリバウンドにおけるNS3/4Aプロテアーゼの集団配列決定(population sequencing)によって、化合物(1)のナトリウム塩にインビトロの抵抗性を与える変異体の選択が明らかになった。様々な投与群において治療期間を通じて、サブタイプ参照(サブ遺伝子型1a:AF009606、またはサブ遺伝子型1b:AJ238799)に関連して、NS3プロテアーゼドメイン内の重要な残基において著しい変化が見出された。詳細については下記の表1〜4を参照されたい。全ての表において、Gtは、HCVサブ遺伝子型を表し、1日目は、ベースライン配列を表し、示されたアミノ酸置換は、重要な残基において天然NS3多形である。薬物抵抗性をコードすることがあり、または関連することがあるさらなる変化は、治療の間に異なる日において確認される。
表1
20mg投与群の未治療患者からの、集団をベースとするアミノ酸配列(population-based amino acid sequences)における重要な残基における主な変異体(サブタイプ参照に関連して)
Figure 0005539363
なし:選択した位置における置換が観察されなかった
BLD:PCR増幅についての検出限界未満
ND:未決定
*V/I170Tベースライン多形をコードする。
表2
48mg投与群の未治療患者からの、集団をベースとするアミノ酸配列における重要な残基における主な変異体(サブタイプ参照に関連して)。
Figure 0005539363
なし:選択した位置における置換が観察されなかった
BLD:配列決定について検出限界未満
ND:未決定
表3
120mg投与群の未治療患者からの、集団をベースとするアミノ酸配列における重要な残基における主な変異体(サブタイプ参照に関連して)
Figure 0005539363
なし:選択した位置における置換が観察されなかった
BLD:配列決定について検出限界未満
ND:未決定
表4
240mg投与群の未治療患者からの、集団をベースとするアミノ酸配列における重要な残基における主な変異体(サブタイプ参照に関連して)
Figure 0005539363
なし:選択した位置における置換が観察されなかった
BLD:PCR増幅および配列決定について検出限界未満
ND:未決定
例7−治療経験のある患者による臨床試験
慢性C型肝炎遺伝子型1型感染を有するP+R治療経験のある患者における、28日間のペグインターフェロンα2a(P)およびリバビリン(R)による併用療法における、新規なHCV NS3プロテアーゼ阻害剤である化合物(1)のナトリウム塩の安全性および抗ウイルス活性
背景:化合物(1)のナトリウム塩は、HCV NS3プロテアーゼ阻害剤である(3〜6nMのEC50)。複数の用量漸増研究によって、慢性C型肝炎遺伝子型1型感染を有するP+R治療経験のある患者(pt)における安全性および抗ウイルス活性を、28日日間のP+Rとの併用療法として評価した。
方法:P+R併用療法によってウイルス学的反応がないことを従前に経験した、0〜3のMetavir線維症スコアを有する19人のpt(フランス、ドイツ、スペイン、USA)を割り付け、28日間P(180μg/wk)+R(体重に基づく)と組み合わせた、48mg(n=6)、120mg(n=7)、または240mg(n=6)の1日1回(qd)用量の化合物(1)のナトリウム塩を投与した。全ての患者を、治験薬の安全性および耐容性についてモニターした。主要エンドポイントは、28日目までいかなる時点においても、HCVウイルス量(VL)のベースラインからの≧2log10低下であった。血漿HCV−RNAレベルは、Roche COBAS(登録商標)TaqMan(登録商標)アッセイを使用して測定した(LLOQ25IU/mL)。この研究において治療経験のある患者には、P+R無反応者および部分的反応者が含まれた。28日目以降、研究者の判断で、患者は標準的な治療、すなわち、P+Rを続けて受けることができた。
結果:19人のptは白人、11人は男性、平均年齢は48±9歳、平均体重は81±15kg、およびベースラインVL中央値(範囲)は6.9(5.9〜7.4)log10であった。投与群の間に有意な人口統計上の差異はなかった。化合物(1)のナトリウム塩は耐容性良好であり、この研究においてptの間に重大または重度の有害事象(AE)は観察されなかった。AEは、P+Rに典型的なものであった。1人の対象は、AE(不安)によって治療を停止した。VLの急速な用量関連減少が、全てのptにおいて観察された。化合物(1)のナトリウム塩+P+Rで治療された全てのptは、3剤併用療法で>2log10のVLの減少を達成した。48mg、120mg、および240mg用量のコホートについて28日の併用療法の間のVLの最大減少中央値(範囲)は、各々4.8(3.4〜5.9)、5.2(3.9〜6.0)、および5.3(4.8〜6.1)log10IU/mlであった。治療の間のウイルスのリバウンドは、化合物(1)のナトリウム塩+P+R投与の最初の28日の間に観察された(48mg投与群において2/6pt、120mg投与群において1/7pt)。これらの患者において、ベースラインおよび治療の間のウイルスのリバウンドにおけるNS3/4Aプロテアーゼの集団配列決定によって、化合物(1)のナトリウム塩にインビトロの抵抗性を与えることが示されたNS3プロテアーゼドメインにおける変異体の選択が明らかになった。120mg投与群における1人の患者は、ウイルスのリバウンドを示さなかったが、28日目までに約500コピーIU/mlのVLで横ばい状態となり、R155K突然変異体をコードした。このウイルス量試料は、本発明者らの表現型抵抗性アッセイにおいて検出下限未満であった。
28日のBI201335治療の間に、240mg(qd)用量のコホートにおいてリバウンドは見出されなかった。5/6ptは、28日目に<25IU/mLのVLを有した。6人目のptは、28日目においてVLのベースラインから4.7log10で減少し、VLは次の来診(42日目)において<25IU/mlであった。
結論:28日間のP+Rとの併用療法における1日1回投与の化合物(1)のナトリウム塩は、耐容性良好であり、治療経験のある患者において強力で急速な抗ウイルス応答を誘発した。
図2は、この研究についての3つの患者投与群、すなわち、併用療法として化合物(1)のナトリウム塩、ペグ化インターフェロンα−2aおよびリバビリンで28日間治療を受けた慢性HCV遺伝子型1型感染を有する治療経験のある患者におけるHCVウイルス量の平均変化を示す。図において、ウイルス量の変化は、IU/ml log10単位で示し、4つの患者投与群は、下記のように名前を付ける。
「48NR av」=48mg投与群について平均ウイルス量変化
「120NR av」=120mg投与群について平均ウイルス量変化
「240NR av」=240mg投与群について平均ウイルス量変化
この研究における患者のウイルス学的反応に関する特定のパラメータ(ウイルス量の低下)を、下記の表に示す(「D」=日、「QD」=1日1回、「N」=患者の数、「定量化の限界未満」は、血清1ml当たり25IU未満を意味する)。
1220.2治験経験のある患者におけるウイルス学的反応
Figure 0005539363
治療経験のある患者の治療の間の変異体の出現
様々な投与群において治療期間を通じて、サブタイプ参照(サブ遺伝子型1a:AF009606、またはサブ遺伝子型1b:AJ238799)に関連して、NS3プロテアーゼドメイン内の重要な残基において著しい変化がある。詳細については下記の表1〜4を参照されたい。全ての表において、Gtは、HCVサブ遺伝子型を表し、1日目は、ベースライン配列を表し、示されたアミノ酸置換は、重要な残基において天然NS3多形である。薬物抵抗性をコードすることがあり、または関連することがあるさらなる変化は、治療の間に異なる日において確認される。
表5
治療経験のある48mg投与群からの、集団をベースとするアミノ酸配列における重要な残基における主な変異体(サブタイプ参照に関連して)。
Figure 0005539363
なし:選択した位置における置換が観察されなかった
BLD:PCR増幅および配列決定について検出限界未満
表6
治療経験のある120mg投与群からの、集団をベースとするアミノ酸配列における重要な残基における主な変異体(サブタイプ参照に関連して)。
Figure 0005539363
なし:選択した位置における置換が観察されなかった
BLD:PCR増幅および配列決定について検出限界未満
*VLは、これらの時点において<1000IU/mlで横ばい状態になる。
表7
治療経験のある240mg投与群からの、集団をベースとするアミノ酸配列における重要な残基における主な変異体(サブタイプ参照に関連して)
Figure 0005539363
なし:選択した位置における置換が観察されなかった
BLD:PCR増幅および配列決定について検出限界未満
全体的評価
これらの結果は、単独療法として14日間1日1回投与の化合物(1)のナトリウム塩で治療された未治療患者において強力で非常に急速な抗ウイルス作用を示し、これに続いて5〜6日の単独療法の後に抗ウイルス抵抗性形成およびウイルス量の増加が起こる。しかし、14日目の本発明の3剤併用療法の開始によって(化合物(1)のナトリウム塩、ならびにペグ化インターフェロンα2aおよびリバビリン)、ウイルス量は連続的に減少したが、これは未治療患者において本発明の3剤併用療法の抗ウイルス有効性を示す。図1を参照されたい。
化合物(1)のナトリウム塩を、治療経験のある患者(インターフェロンおよびリバビリンの無反応者および部分的反応者)に、ペグ化インターフェロンα2aおよびリバビリンと組み合わせて28日間1日1回の投与したとき、その結果は、抵抗性形成が低下するが同じ強力で非常に急速な抗ウイルス応答を示す。図2を参照されたい。このような治療経験のある非反応者である患者において、これらの患者はペグ化インターフェロンおよびリバビリン療法に対して非反応性であることにより選択されたため、同様のウイルス抵抗性が5日目以降に起こるであろうと予期されるであろう。しかし、連続的なウイルス抑制が起こった。
本質的に、本発明の3剤併用療法は、慢性C型肝炎ウイルス遺伝子型1型感染を有する未治療および治療経験のある患者のウイルス量を効果的に低下することができ、少なくとも何人かの患者においては、それを検出可能レベル未満(WHO国際標準による定量的なマルチサイクルのリバーストランスクリプターゼPCR法によって測定すると、患者の血清1ml当たり50国際単位未満と定義される)に保持することが示された。好ましい実施形態において、本発明の3剤併用療法は、HCV遺伝子型1型感染患者におけるウイルス量を、血清1ml当たり10国際単位未満に効果的に低下することができる。
明確に驚くべき結果には、以下が含まれる。
(1)ウイルス抵抗性を経験した未治療患者における化合物(1)のナトリウム塩単独の同じ用量の作用と比較して(図1を参照されたい、最初の14日)、標準的な用量のペグ化インターフェロンα2aおよびリバビリンと組み合わせた化合物(1)のナトリウム塩で治療された治療経験のある患者において早期の抵抗性形成(例えば、R155および/またはD168においてNS3アミノ酸置換をコードする変異体)がない(図2)。治療経験のある患者において、これらの患者は従前のペグ化インターフェロンおよびリバビリン併用療法に対して非反応性であることにより選択されたため、ペグ化インターフェロンα2aおよびリバビリンを添加しても、5日目以降同様のウイルス抵抗性が起こるであろうと予期されるであろう。
(2)ペグ化インターフェロンおよびリバビリンと組み合わせた120mg QD(1日1回)のみの用量は、ペグ化インターフェロンおよびリバビリン療法に対して従前に非反応性であった治療経験のある患者の50%超において、定量化レベル未満(血清1ml当たり25IU未満として定義される)までのウイルスの減少を誘発した(表を参照されたい)。
例8−HCV NS3変異体を同定する方法
ウイルスRNA抽出およびPCR増幅
ウイルスRNAをHCV感染した対象の血漿から単離し、完全なNS3−NS4A領域を含有する2.4kbpのDNAフラグメントを、SUPERSCRIPT(商標)IIIワンステップRT−PCRシステム(Invitrogen)、ならびにNS2における位置3276およびNS4Bにおける5650をスパンする2つの遺伝子特異的プライマーを使用して最初に合成した。最初のPCR産物の精製後、2.3kbpまたは0.7kbpの2つの異なる2回目のセミネステッドPCR産物(各々、全NS3/NS4AまたはNS3プロテアーゼドメインのみをスパンする)を、次いでKOD Hot Start DNAポリメラーゼ(Novagen)を使用して生じさせた。RT−PCR増幅法の検出限界によって、分析は1000IU/mlを超えるVLを有する患者試料に限定された。
配列分析
次いで、BIG DYE(登録商標)Terminator V3.1(Applied Biosystems)およびABI PRISM(登録商標)3130XL Genetic Analyzer(Applied Biosystems)を使用して、2.3kbpのDNA産物を、全NS3−NS4Aの2055nt領域の直接の集団をベースとする配列決定のために使用した。配列は10個のプライマーから得て、NS3−NS4A領域について少なくとも90%の二本鎖カバレッジ(double strand coverage)を達成した。このように得られたヌクレオチド配列は、SEQSCAPE(登録商標)v2.5(Applied Biosystems)で分析した。
0.7kbpのDNAフラグメントを使用して、NS3の最初の181aaを包含する543ntのNS3プロテアーゼ領域の、クローンをベースとする(ZEROBLUNT(登録商標)TOPO(登録商標)クローニングキット、Invitrogen)配列を生じさせた。各試料について、96のクローンを取り上げ、ユニバーサルプライマーを使用してABI PRISM(登録商標)BIG DYE(商標)Terminator Cycle PCR配列決定によって配列決定した。各クローンについて2回のシングルパス配列を行い、MUTATION SURVEYOR(商標)v3.0(Softgenetics LLC)で分析して、543nt領域の90〜100%の二本鎖カバレッジをもたらした。各患者試料について、質の低い配列を有する、または欠失、挿入もしくは終止コドンを含有するクローンは、さらなる分析のために含めなかった。そのため分析したクローンの数は74〜89で変動した(中央値および平均は80クローン)。
このように得られた配列を、TRUEGENE(商標)HCV5’NCジェノタイピングアッセイによるトライアルスクリーニング相の間に事前に決定したそれらの各々のサブタイプによる参照配列と比較した。AF009606はサブタイプ1aへの参照としての役割を果たし、AJ238799はサブタイプ1bへの参照としての役割を果たした。NS3プロテアーゼドメイン中の15の位置における、アミノ酸置換をもたらす変異に特に注意を集中させた。これらの位置は、このクラスの化合物に抵抗性を潜在的に与えるものとして全て事前に報告されていた。これらの位置は、36、41、54、71、80、86、89、109、111、155、156、168、170、176および178である(参考文献:[1]Tong X、Bogen S、Chase R、Girijavallabhan V、Guo Z、Njoroge FG、Prongay A、Saksena A、Skelton A、Xia E、Ralston R、Characterization of resistance mutations against HCV ketoamide protease inhibitors. Antiviral Res.、2008、3月、77(3):177〜185、[2]Lagace L、Marquis M、Bousquet C、Do F、Gingras R、Lamarre D、Lamarre L、Maurice R、Pause A、Pellerin C、Spickler C、Thieault D、およびKukolj G、BILN 2061 and beyond:pre−clinical evaluation of HCV subgenomic replicon resistance to a NS3 protease inhibitor. In Framing the Knowledge of Therapeutics for Viral Hepatitis.、RF SchinaziおよびER Schiff(編)、P263〜278、IHL press、2006、[3]Koev G、Kati W、The emerging field of drug resistance.Expert Opinion Invest Drugs、17(3)、303〜319、2008(P08−03895)
薬物感受性アッセイ
ルシフェラーゼレポーター遺伝子および適合Con−1NS3/NS5B領域(adapted Con-1 NS3 /NS5B region)を含むバイシストロニックなHCVレプリコンシャトルベクター(pIT2)を改変し、NS3コドン11および225において2つの独特の制限部位(Mlu IおよびSpe I)を生じさせ、それによってHCV感染患者の血漿試料から単離した適合性のNS3単位複製配列の挿入が可能となった。精製した患者血漿のRNA(集団およびクローンをベースとする配列決定のためのフラグメントを生じさせるためにまた使用した)から合成した1回目のPCR産物を使用して、シャトルベクターへの挿入のための独特のMluIおよびSpeI制限部位を各々含有するプライマー対を有する0.65kbpのフラグメントを増幅した。単位複製配列をpIT2シャトルベクター中に連結させ、再構成プラスミドDNAを使用して、HCVサブゲノムレプリコンRNA転写を生じさせた(T7RIBOMAX(商標)キット、Promega)。インビトロで転写されたRNAを、Huh−7.5細胞中で電気穿孔法によって一時的にトランスフェクトし、次いでそれを96ウェルプレート中に24時間接種し、一連の濃度の化合物(1)のナトリウム塩(またはIFN−α)で72時間の期間処理した。培養プレートの各ウェル中の定量化した発光(CPS)がHCV RNA複製の量を反映するため、インキュベーションの終わりに、BRIGHT−GLO(商標)基質でルシフェラーゼ活性を測定した。阻害剤を含有する各ウェルにおける阻害レベル(%阻害)を下記の式で計算した。%阻害=100−[100×CPS(阻害剤)/CPS(対照)]。HCV RNA複製の50%阻害を生じさせる濃度(EC50)を、SASの非線形回帰ルーチンNLIN手順によって決定した。突然変異体NS3のEC50をベースラインEC50と比較し、倍率変化値を得るために使用した。
治療中のウイルスリバウンド試料における主な遺伝子型1aの抵抗性変異はR155K置換をコードし、他の少数変異体は、この位置におけるクローン配列分析によって検出した。R155K変異体は、1.8〜6.5μMのEC50値の範囲で、BI201335への感受性の低下をもたらした。遺伝子型1bウイルスは、バリンを主な置換としてD168における変化を主にコードし、他の少数変異体は感受性のクローン配列決定によって検出した。D168変異体についてのEC50値は、3.6〜15μMの範囲であった。このプロファイルは、遺伝子型1b(リシンへの変更をコードするのに2つのヌクレオチド置換を必要とする)に対して、遺伝子型1a(単一のヌクレオチド転移が、コドンをリシンに変更する)中のR155コドンにおける抵抗性に対する異なる変異障害に部分的に起因し得る。

Claims (16)

  1. C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減するための医薬の製造のための、
    (a)下記の式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩と、
    Figure 0005539363
    (b)ペグ化インターフェロンαと、
    (c)リバビリンと
    の組合せの使用。
  2. 前記医薬が、
    (a)下記の式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む第1の医薬組成物と、
    Figure 0005539363
    (b)ペグ化インターフェロンαを含む第2の医薬組成物と、
    (c)リバビリンを含む第3の医薬組成物と
    を含む、請求項1に記載の使用。
  3. 成分(a)、(b)および(c)が、前記医薬中に治療有効量で存在する、請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記HCV感染が、遺伝子型1型である、請求項1または2に記載の使用。
  5. 前記医薬が、未治療患者において、C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減するためである、請求項1または2に記載の使用。
  6. 前記医薬が、リバビリンおよびインターフェロンαを使用した併用療法に対して非反応性である患者において、C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減するためである、請求項1または2に記載の使用。
  7. 前記医薬が、患者においてC型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減するためであり、それによって患者におけるHCV−RNAレベルが、治療の結果として検出可能レベル未満に低下する、請求項1または2に記載の使用。
  8. 前記医薬を少なくとも4週間投与する、請求項1または2に記載の使用。
  9. 化合物(1)または薬学的に許容されるその塩の投与量が、1日当たり少なくとも40mgである、請求項1または2に記載の使用。
  10. リバビリンの投与量が、400mg/日、600mg/日、800mg/日、1000mg/日、または1200mg/日から選択される、請求項1または2に記載の使用。
  11. ペグ化インターフェロンαを週1回投与する、請求項1または2に記載の使用。
  12. 前記ペグ化インターフェロンαが、約90〜約200μg/週の投与量で投与するペグ化インターフェロンα−2a、または約0.5μg/kg/週〜約2μg/kg/週の投与量で投与するペグ化インターフェロンα−2bである、請求項1または2に記載の使用。
  13. 前記治療が、リバビリンおよびインターフェロンを使用した併用療法に対して非反応性である患者における遺伝子型1型のHCV感染のためであり、化合物(1)または薬学的に許容されるその塩が、1日当たり約48mgから1日当たり約240mgの量で投与され、前記ペグ化インターフェロンαが、ペグ化インターフェロンα−2aまたはペグ化インターフェロンα−2bである、請求項1または2に記載の使用。
  14. 化合物(1)または薬学的に許容されるその塩を1日1回投与し、リバビリンを1日2回投与し、ペグ化インターフェロンαを週1回投与する、請求項1または2に記載の使用。
  15. R155、D168、またはA156の1つもしくは複数においてHCV NS3プロテアーゼアミノ酸置換をコードしているHCV変異体の出現が限定されるか、または出現しない、請求項1または2に記載の使用。
  16. 記の式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩の、C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療し、または1つもしくは複数のその症状を軽減するための医薬を調製するための、ペグ化インターフェロンα及びリバビリンと組み合わせた使用。
    Figure 0005539363
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