JP2006351962A - コモンモードフィルタアレイ - Google Patents

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Kuniyasu Watanabe
邦保 渡邉
Nobunori Mochizuki
宣典 望月
Osami Kumagai
修美 熊谷
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Abstract

【課題】 コイルのインピーダンスを高くできるとともに、コイル対間のクロストークが低減されたコモンモードフィルタアレイを提供すること。
【解決手段】
コモンモードフィルタアレイCF1に含まれる積層体1は、第1の外層部60、第1のフィルタ部10、中間部50、第2のフィルタ部30、及び第2の外層部70をこの順に積層して形成されている。第1及び第2のフィルタ部10、30はそれぞれ、非磁性体からなる素体20、40と、互いに磁気結合する各一対のコイルL11、L12、L21、L22を含む。コイルL11、L12、L21、L22は、コイル導体14〜17、34〜37を含む。中間部50は、磁性体からなる。第1及び第2の外層部60、70も、磁性体からなる。積層対の積層方向における中間部50の厚みTは、第1及び第2の外層部のいずれの厚みT、Tよりも厚い。
【選択図】 図2

Description

本発明は、コモンモードフィルタアレイに関する。
この種のコモンモードフィルタアレイとして、互いに磁気結合するコイル対を複数有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、コイル導体と非磁性体層とが積層されたコモンモードフィルタアレイ、及びコイル導体と磁性体層とが積層されたコモンモードフィルタアレイが開示されている。
特開平8−138937号公報
しかし、コイル導体と非磁性体層とが積層されたコモンモードフィルタアレイでは、コモンモードフィルタアレイ内に形成されるコイルのインピーダンスを高くすることが困難である。一方、コイル導体と磁性体層とが積層されたコモンモードフィルタアレイの場合、コモンモードフィルタアレイ内に形成されるコイルのインピーダンスを高くすることはできる。しかし、この場合、コイル対間に発生するクロストークが大きくなってしまうという問題が発生する。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、コイルのインピーダンスを高くできるとともに、コイル対間のクロストークが低減されたコモンモードフィルタアレイを提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明によるコモンモードフィルタアレイは、非磁性体からなる素体と、互いに磁気結合するように素体に設けられた一対のコイルとを有する第1のフィルタ部と、非磁性体からなる素体と、互いに磁気結合するとともに、第1のフィルタ部の前記一対のコイルのコイル軸方向に沿ってコイル軸を形成するように素体に設けられた一対のコイルとを有する第2のフィルタ部と、コイル軸方向における第1及び第2のフィルタ部の間に位置し、磁性体からなる中間部と、中間部とで第1のフィルタ部を挟むように位置し、磁性体からなる第1の外層部と、中間部とで第2のフィルタ部を挟むように位置し、磁性体からなる第2の外層部と、を備え、中間部の厚みが、第1及び第2の外層部のいずれの厚みよりも厚いことを特徴とする。
上記のコモンモードフィルタアレイは、それぞれ一対のコイルを有する第1及び第2のフィルタ部の間に、磁性体からなる中間部を備える。そのため、上記のコモンモードフィルタアレイでは、第1及び第2のフィルタ部が有するコイル対のインピーダンスを高くすることが可能である。また、中間部の厚みは、第1及び第2の外層部のいずれの厚みよりも厚い。そのため、コイル対間のクロストークを良好に低減することが可能となる。
本発明によるコモンモードフィルタアレイは、非磁性体からなる素体と、互いに磁気結合するように素体に設けられた一対のコイルとを有する第1のフィルタ部と、非磁性体からなる素体と、互いに磁気結合するとともに、第1のフィルタ部の前記一対のコイルのコイル軸方向に沿ってコイル軸を形成するように素体に設けられた一対のコイルとを有する第2のフィルタ部と、コイル軸方向における第1及び第2のフィルタ部の間に位置し、磁性体層と非磁性体層とを含む中間部と、中間部とで第1のフィルタ部を挟むように位置し、磁性体からなる第1の外層部と、中間部とで第2のフィルタ部を挟むように位置し、磁性体からなる第2の外層部と、を備え、中間部は、非磁性体層を間に挟むように磁性体層が位置していることを特徴とする。
上記のコモンモードフィルタアレイは、それぞれ一対のコイルを有する第1及び第2のフィルタ部の間に、磁性体層を含む中間部を備える。そのため、上記のコモンモードフィルタアレイでは、第1及び第2のフィルタ部が有するコイル対のインピーダンスを高くすることが可能である。また、磁性体層及び非磁性体層を含む中間部において、磁性体層は非磁性体層を間に挟むように位置する。非磁性体層を含むことにより、磁束を遮断する効果が増すため、コイル対間のクロストークを良好に低減することが可能となる。なお、中間層は非磁性体層も含むが、上記したように非磁性体層は磁性体層の間に位置するため、第1及び第2のフィルタ部が有するコイル対のインピーダンスを高くすることは効果的に実現される。
本発明によれば、コイルのインピーダンスを高くできるとともに、コイル対間のクロストークが低減されたコモンモードフィルタアレイを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1〜図4に基づいて、第1実施形態に係るコモンモードフィルタアレイの構成を説明する。図1は、第1実施形態に係るコモンモードフィルタアレイの斜視図である。
コモンモードフィルタアレイCF1は、図1に示されるように、積層体1と、当該積層体1に形成された端子電極2〜9とを備える。8つの端子電極2〜9のうち4つの端子電極2、4、6、8は、積層体1の側面1aに位置し、4つの端子電極3、5、7、9は、積層体1の側面1bに位置する。
図2は、図1に示すコモンモードフィルタアレイCF1のI−I矢印断面を模式的に表した図である。図2では、見易さのため、第1及び第2のフィルタ部10、30に相当する領域のハッチングを省略している。図2に示されるように、コモンモードフィルタアレイCF1に含まれる積層体1は、第1の外層部60、第1のフィルタ部10、中間部50、第2のフィルタ部30、及び第2の外層部70を備える。第1の外層部60、第1のフィルタ部10、中間部50、第2のフィルタ部30、及び第2の外層部70は、この順で積層されている。
第1のフィルタ部10は、図2に示すように、素体20と、素体20に設けられた一対のコイルL11、L12を有する。素体20は、非磁性体からなる。
一対のコイルL11、L12は、互いに磁気結合する。コイルL11は、コイル導体14、15、後述の引き出し導体14a、15a、及びスルーホール電極18によって形成される。コイルL12は、コイル導体16、17、後述の引き出し導体16a、17a、及びスルーホール電極19によって形成される。
第2のフィルタ部30は、図3に示すように、素体40と、素体40に設けられた一対のコイルL21、L22を有する。素体40は、非磁性体からなる。
一対のコイルL21、L22は、互いに磁気結合する。コイルL21は、コイル導体34、35、後述の引き出し導体34a、35a、及びスルーホール電極38によって形成される。コイルL22は、コイル導体36、37、後述の引き出し導体36a、37a、及びスルーホール電極39によって形成される。
中間部50の積層方向における厚みをT、第1の外層部60の積層方向における厚みをT、第2の外層部70の積層方向における厚みをTとすると、コモンモードフィルタアレイCF1では、中間部50の厚みTが、第1及び第2の外層部60、70のいずれの厚みT、Tよりも厚い。すなわち、T>Tを満たすとともに、T>Tも満たす。なお、第1及び第2の外層部の厚みT、Tは、同じ(T=T)であってもよい。
また、第1のフィルタ部10の積層方向における厚みTは、コイルL11、L12の磁気結合をとるためには、薄い方が好ましい。第2のフィルタ部30の積層方向における厚みTは、コイルL21、L22の磁気結合をとるためには、薄い方が好ましい。
また、第1及び第2のフィルタ部10、30の厚みT、Tは、第1及び第2の外層部60、70の厚みT、T以下であることが好ましい。この場合、第1及び第2のフィルタ部10、30の厚みT、Tは、中間部50の厚みTよりも薄くなる。すなわち、T≦T<T、T≦T<T、T≦T<T、T≦T<Tの関係を満たす。したがって、第1及び第2のフィルタ部10、30、中間部50、ならびに第1及び第2の外層部60、70のそれぞれの厚みは、例えば、T=200μm、T=T=50μm、T=T=100μmである。
次に、コモンモードフィルタアレイCF1に含まれる積層体1について説明する。図3は、コモンモードフィルタアレイCF1に含まれる積層体1の分解斜視図である。
第1のフィルタ部10は、図3に示すように、複数(本実施形態では3枚)の非磁性体層11〜13とコイル導体14〜17とが交互に積層されることにより構成されている。非磁性体層11〜13は、例えばFe、ZnO、CuOの混合粉などによって形成されている。また、非磁性体層11〜13によって素体20が形成されている。なお、実際のコモンモードフィルタアレイCF1では、非磁性体層11〜13の境界が視認できない程度に一体化されている。
コイル導体14は、非磁性体層11上に矩形上に巻回されて形成されている。コイル導体14の一端には、引き出し導体14aが、非磁性体層11の縁に引き出されるように、コイル導体14と一体的に形成されている。引き出し導体14aは、端子電極3と電気的に接続される。コイル導体14の他端は、非磁性体層11を厚み方向に貫通して形成されるスルーホール電極18と電気的に接続されている。
コイル導体15は、非磁性体層12上に矩形上に巻回されて形成されている。コイル導体15の一端には、引き出し導体15aが、非磁性体層12の縁に引き出されるように、コイル導体15と一体的に形成されている。引き出し導体15aは、端子電極2と電気的に接続される。コイル導体15の他端は、非磁性体層11を厚み方向に貫通して形成されるスルーホール電極18と電気的に接続されている。
コイル導体16は、非磁性体層13上に矩形上に巻回されて形成されている。コイル導体16の一端には、引き出し導体16aが、非磁性体層13の縁に引き出されるように、コイル導体16と一体的に形成されている。引き出し導体16aは、端子電極4と電気的に接続される。コイル導体16の他端は、非磁性体層13を厚み方向に貫通して形成されるスルーホール電極19と電気的に接続されている。
コイル導体17は、後述の磁性体層51上に矩形上に巻回されて形成されている。コイル導体17の一端には、引き出し導体17aが、磁性体層51の縁に引き出されるように、コイル導体17と一体的に形成されている。引き出し導体17aは、端子電極5と電気的に接続される。コイル導体17の他端は、非磁性体層13を厚み方向に貫通して形成されるスルーホール電極19と電気的に接続されている。
コイルL11は、コイル導体14、15、引き出し導体14a、15a、及びスルーホール電極18によって形成されている。コイルL12は、コイル導体16、17、引き出し導体16a、17a、及びスルーホール電極19によって形成されている。一対のコイルL11、L12は、互いに磁気結合する。こうして、第1のフィルタ部10は、素体20と、素体20に設けられた一対のコイルL11、L12とを有する。コイル導体14〜17は、例えばAg、あるいはNi、あるいはCuなどで形成されている。
第2のフィルタ部30は、図3に示すように、複数(本実施形態では3枚)の非磁性体層31〜33とコイル導体34〜37とが交互に積層されることにより構成されている。非磁性体層31〜33は、例えばFe、ZnO、CuOの混合粉などによって形成されている。また、非磁性体層31〜33によって素体40が形成されている。なお、実際のコモンモードフィルタアレイCF1では、非磁性体層31〜33の境界が視認できない程度に一体化されている。
コイル導体34は、非磁性体層31上に矩形上に巻回されて形成されている。コイル導体34の一端には、引き出し導体34aが、非磁性体層31の縁に引き出されるように、コイル導体34と一体的に形成されている。引き出し導体34aは、端子電極7と電気的に接続される。コイル導体34の他端は、非磁性体層31を厚み方向に貫通して形成されるスルーホール電極38と電気的に接続されている。
コイル導体35は、非磁性体層32上に矩形上に巻回されて形成されている。コイル導体35の一端には、引き出し導体35aが、非磁性体層32の縁に引き出されるように、コイル導体35と一体的に形成されている。引き出し導体35aは、端子電極6と電気的に接続される。コイル導体35の他端は、非磁性体層31を厚み方向に貫通して形成されるスルーホール電極38と電気的に接続されている。
コイル導体36は、非磁性体層33上に矩形上に巻回されて形成されている。コイル導体36の一端には、引き出し導体36aが、非磁性体層33の縁に引き出されるように、コイル導体36と一体的に形成されている。引き出し導体36aは、端子電極8と電気的に接続される。コイル導体36の他端は、非磁性体層33を厚み方向に貫通して形成されるスルーホール電極39と電気的に接続されている。
コイル導体37は、後述の磁性体層71上に矩形上に巻回されて形成されている。コイル導体37の一端には、引き出し導体37aが、磁性体層71の縁に引き出されるように、コイル導体37と一体的に形成されている。引き出し導体37aは、端子電極9と電気的に接続される。コイル導体37の他端は、非磁性体層33を厚み方向に貫通して形成されるスルーホール電極39と電気的に接続されている。
コイルL21は、コイル導体34、35、引き出し導体34a、35a、及びスルーホール電極38によって形成されている。コイルL22は、コイル導体36、37、引き出し導体36a、37a、及びスルーホール電極39によって形成されている。一対のコイルL21、L22は、互いに磁気結合する。こうして、第2のフィルタ部30は、素体40と、素体40に設けられた一対のコイルL21、L22とを有する。コイル導体34〜37は、例えばAg、あるいはNi、あるいはCuなどで形成されている。
このように、コイルL11、L12、L21、L22を構成するコイル導体14〜17、34〜37は、積層体1の積層方向(以下、単に積層方向という)と略直交するように巻回されて形成されている。したがって、コイルL11、L12、L21、L22のコイル軸は、積層方向に沿う。また、コイルL21、L22のコイル軸方向は、コイルL11、L12のコイル軸方向に沿う。
中間部50は、コイルL11、L12、L21、L22のコイル軸方向において第1及び第2のフィルタ部10、30の間に位置する。中間部50は、図3に示すように、複数(本実施形態では3枚)の磁性体層51〜53が積層されることにより構成されている。磁性体層51〜53は、例えばNi−Cu−Zn系フェライト、あるいはNi−Cu−Zn−Mg系フェライト、あるいはCu−Zn系フェライト、あるいはNi−Cu系フェライトなどによって形成されている。なお、実際のコモンモードフィルタアレイCF1では、磁性体層51〜53の境界が視認できない程度に一体化されている。
第1の外層部60は、図3に示すように、複数(本実施形態では3枚)の磁性体層61〜63が積層されることにより構成されている。磁性体層61〜63は、例えばNi−Cu−Zn系フェライト、あるいはNi−Cu−Zn−Mg系フェライト、あるいはCu−Zn系フェライト、あるいはNi−Cu系フェライトなどによって形成されている。なお、実際のコモンモードフィルタアレイCF1では、磁性体層61〜63の境界が視認できない程度に一体化されている。
第2の外層部70は、図3に示すように、複数(本実施形態では3枚)の磁性体層71〜73が積層されることにより構成されている。磁性体層71〜73は、例えばNi−Cu−Zn系フェライト、あるいはNi−Cu−Zn−Mg系フェライト、あるいはCu−Zn系フェライト、あるいはNi−Cu系フェライトなどによって形成されている。なお、実際のコモンモードフィルタアレイCF1では、磁性体層71〜73の境界が視認できない程度に一体化されている。
このように、積層方向に沿った積層体1の一方の端面からコイル導体14までの連続した領域は、磁性体で形成されている。また、積層方向に沿った積層体1の他方の端面からコイル導体37までの連続した領域も、磁性体で形成されている。
また、第1の外層部60は、コイルL11、L12、L21、L22のコイル軸方向において、中間部50とで第1のフィルタ部10を挟むように位置する。第2の外層部70は、コイルL11、L12、L21、L22のコイル軸方向において、中間部50とで第2のフィルタ部30を挟むように位置する。
コモンモードフィルタアレイCF1の等価回路を説明する図を図4に示す。図4に示されるように、積層体1は、互いに磁気結合する一対のコイルL11、L12と、互いに磁気結合する一対のコイルL21、L22と含む。互いに磁気結合する各一対のコイル(L11とL12、L21とL22)により、それぞれ1回路が形成される。コイルL11は、端子電極2と端子電極3との間に形成されている。コイルL12は、端子電極4と端子電極5との間に形成されている。コイルL21は、端子電極6と端子電極7との間に形成されている。コイルL22は、端子電極8と端子電極9との間に形成されている。
続いて、コモンモードフィルタアレイCF1の製造方法について説明する。
まず、Ni−Cu−Zn系フェライトのスラリーを、ドクターブレード法にてフィルム上に厚みが例えば20μmとなるように塗布して、磁性体グリーンシートを作製する。Fe、ZnO、CuOの混合粉を原料としたスラリーを、ドクターブレード法にてフィルム上に厚みが例えば18μmとなるように塗布して、非磁性体グリーンシートを作製する。各グリーンシートは、後に複数個のコモンモードフィルタアレイをチップ単位で切り出すことができるよう、複数個のコモンモードフィルタアレイを含むことができる大きさに作製される。
次に、焼成後に第1及び第2のフィルタ部10、30となる部分を製造するため、作製された非磁性体グリーンシートを複数枚(本実施形態では6枚)、及び磁性体グリーンシートを2枚用意する。非磁性体層11、13、31、33となる非磁性体グリーンシートにそれぞれ、スルーホール電極18、19、38、39のためのスルーホールをレーザにより形成する。スルーホールには、後述のスクリーン印刷にて、例えばAgあるいはNiを主成分とした導体ペーストが充填される。
6枚の非磁性体グリーンシート上及び2枚の磁性体グリーンシート上に、スクリーン印刷にて、例えばAgあるいはNiを主成分とした導体ペーストを印刷する。導体ペーストは、例えば焼成後のコイル導体の幅が50μm、厚みが14μmとなるように印刷される。なお、各グリーンシート上には、複数のコモンモードフィルタアレイを含むことができるよう、複数の印刷パターンが印刷される。
その次に、磁性体グリーンシート及び非磁性体グリーンシートを積層する。すなわち、焼成後に第1の外層部60となる部分のため、複数(本実施形態では3枚)の磁性体グリーンシートを積層する。その後、焼成後に第1のフィルタ部10となる部分のため、導体ペーストが印刷された複数(本実施形態では3枚)の非磁性体グリーンシート及び1枚の磁性体グリーンシートを積層する。その後、焼成後に中間部50となる部分のため、複数(本実施形態では2枚)の磁性体グリーンシートを積層する。その後、焼成後に第2のフィルタ部30となる部分のため、導体ペーストが印刷された複数(本実施形態では3枚)の非磁性体グリーンシート及び1枚の磁性体グリーンシートを積層する。その後、焼成後に第2の外層部70となる部分のため、複数(本実施形態では2枚)の磁性体グリーンシートを積層する。
こうして積層された磁性体グリーンシート及び非磁性体グリーンシートを圧着した後、コモンモードフィルタアレイの所望の完成寸法に合わせてチップ単位で積層方向に切断する。切断されたチップは、ピーク温度800℃〜900℃で焼成され、積層体1が製造される。
続いて、積層体1の互いに対向する端面に、端子電極2〜9を形成する。端子電極2〜9は、まずAg又はNi又はCuを主成分とする導体ペーストを積層体1の端面に塗布後、ピーク温度650℃〜750℃で焼付けを行い、その後、Cu、Ni、及びSnによる電気めっきを施すことによって形成される
なお、磁性体グリーンシートは、Ni−Cu−Zn系フェライトのスラリーのほか、例えばNi−Cu−Zn−Mg系フェライト、あるいはNi−Cu系フェライトのスラリーで作製してもよい。また、第1及び第2の外層部60、70に含まれる磁性体層となる磁性体グリーンシートの積層枚数は、所望の製品寸法(例えば、「2010」タイプの場合、長手方向の長さが2.0mm、幅が1.0mm、高さが0.5mmである。)に合わせて変えられる。
コモンモードフィルタアレイCF1では、第1のフィルタ部10が有する一対のコイルL11、L12、及び第2のフィルタ部30が有する一対のコイルL21,L22はそれぞれ、素体20を形成する非磁性体層11〜13、31〜33を挿入することにより、高い磁気結合をとっている。そのため、コモンモードフィルタアレイCF1は、コモンモードノイズを除去するフィルタとして効果的に機能できる。
コモンモードフィルタアレイCF1では、図2及び図3に示すように、第1のフィルタ部10と第2のフィルタ部30との間に中間部50を挟むように第1及び第2のフィルタ部10、30並びに中間部50を積層することによって、複数(本実施形態では2つ)のフィルタ部を備えている。そのため、決められた部品寸法の中で、積層体1の積層方向と直交する主面の面積方向を大きく使用して、コイル導体14〜17、34〜37のパターン設計を行うことが可能であり、設計の自由度は向上する。
また、このように面積方向でパターン設計の自由度が向上することから、コイル導体14〜17、34〜37の幅を広くすることが可能となる。そのため、コイル導体14〜17、34〜37の厚みを厚くしなくても、コモンモードフィルタアレイCF1では、直流抵抗(Rdc)を低下することが可能となる。また、狭いスペースの中でコイル導体14〜17、34〜37の厚みを厚くすることなく、直流抵抗を低下させることができることから、コイル導体14〜17、34〜37間がショートし、コモンモードフィルタアレイの歩留まりが悪化することを抑制できる。
これに加え、このように面積方向でパターン設計の自由度が向上することから、コイル導体14〜17、34〜37の外径を大きくとることが可能となる。その結果、コイル導体14〜17、34〜37の巻回の間隔を狭くして、巻回数を増やすことなく、インピーダンスを大きくすることができる。これにより、コモンモードフィルタアレイCF1では、歩留まりを良くし、さらに特性のバラツキを抑制することが可能である。
さらに、面積方向でパターン設計の自由度が向上することから、コイル導体14〜17、34〜37の外径を大きく設計しても、積層体1の端面からコイル導体14〜17、34〜37までの距離を十分にとることが可能となる。そのため、コイル導体14〜17、34〜37の形成ズレあるいは切断ズレによって、積層体1の端面表面にコイル導体14〜17、34〜37が露出してしまう、という問題の発生を抑制することが可能となる。
コモンモードフィルタアレイCF1は、第1のフィルタ部10と第2のフィルタ部30との間に位置するように中間部50を備える。中間部50は、図3に示されるように、磁性体層51〜53が積層されて形成されている。そのため、コモンモードフィルタアレイCF1では、第1のフィルタ部10が有するコイルL11、L12、及び第2のフィルタ部30が有するコイルL21、L22のインピーダンスを高くすることが可能である。
また、積層方向に沿った積層体1の一方の端面からコイル導体14までの連続した領域と、積層体1の他方の端面からコイル導体37までの連続した領域とは、磁性体で形成されている。そのため、インピーダンスを変化させる自由度は、向上される。
また、中間部50の厚みTは、第1及び第2の外層部60、70のいずれの厚みT、Tよりも厚い。そのため、第1のフィルタ部10に形成されたコイルL11、L12と、第2のフィルタ部30に形成されたコイルL21、L22との間のクロストークを良好に低減することが可能である。
なお、第1及び第2の外層部60、70のクロストークの低減に対する影響はわずかであり、第1及び第2の外層部60、70の厚みT、Tは、例えば中間部50の厚みTと第1及び第2のフィルタ部の厚みT、Tとの中間の値であってもよい。
(第2実施形態)
図5及び図6を参照して、第2実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF2の構成について説明する。第2実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF2は、第2のフィルタ部に形成されたコイル導体の形状の点で第1実施形態にかかるコモンモードフィルタアレイと異なる。図5は、第2実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF2の断面を模式的に表した図である。図6は、第2実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF2に含まれる積層体1の分解斜視図である。なお、図5では、見易さのため、第1及び第2のフィルタ部10、30に相当する領域のハッチングを省略している。
図6に示すように、互いに隣り合うフィルタ部が有するコイル対、すなわち第1のフィルタ部10のコイル導体14〜17と、第2のフィルタ部30のコイル導体34〜37とでは、積層方向を軸として、コイルの巻回方向が互いに逆向きとなっている。
具体的には、第2のフィルタ部30のコイル導体34は、第1のフィルタ部10のコイル導体16を、積層方向を軸として180度回転させた形状である。第2のフィルタ部30のコイル導体35は、第1のフィルタ部10のコイル導体17を積層方向を軸として180度回転させた形状である。第2のフィルタ部30のコイル導体36は、第1のフィルタ部10のコイル導体14を積層方向を軸として180度回転させた形状である。第2のフィルタ部30のコイル導体37は、第1のフィルタ部10のコイル導体15を積層方向を軸として180度回転させた形状である。
コモンモードフィルタアレイCF2は、コモンモードフィルタアレイCF1の効果に加え、以下のような効果をも有する。すなわち、コモンモードフィルタアレイCF2では、第1のフィルタ部10と第2のフィルタ部30とで、積層方向において180度回転させることによって互いに略同じ形状となるコイル導体14〜17、34〜37がそれぞれ形成されている。そのため、焼成後にコイル導体14〜17となる導体ペーストの印刷時に用いたスクリーン版を、焼成後にコイル導体34〜37となる導体ペーストの印刷の際にも用いることが可能である。具体的には、焼成後にコイル導体34〜37となる導体ペーストの印刷の際、焼成後にコイル導体14〜17となる導体ペーストの印刷時に用いたスクリーン版を、コイル導体14〜17となる導体ペーストの印刷時とは積層方向において180度回転させて使うことができる。そのため、コイル導体14〜17の形状をパターン設計する際にインピーダンスの合わせ込みを行えば、コイル導体34〜37についてはインピーダンスの合わせ込みを行わなくてよくなる。したがって、インピーダンスの合わせ込みが容易となり、またパターン設計に要する時間を短縮できる。
(第3実施形態)
図7及び図8を参照して、第3実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF3の構成について説明する。第3実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF3は、第1及び第2のフィルタ部においてコイル対が素体の内部に形成されている点で、第1実施形態にかかるコモンモードフィルタアレイと異なる。図7は、第3実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF3の断面を模式的に表した図である。図8は、第3実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF3に含まれる積層体1の分解斜視図である。なお、図7では、見易さのため、第1及び第2のフィルタ部10、30に相当する領域のハッチングを省略している。
コモンモードフィルタアレイCF3では、図7に示すように、第1のフィルタ部10が有する一対のコイルL11、L12はいずれも、素体20の内部に設けられている。コモンモードフィルタアレイCF3では、第2のフィルタ部30が有する一対のコイルL21、L22はいずれも、素体40の内部に設けられている。
第1のフィルタ部10は、図8に示すように、複数(本実施形態では5枚)の非磁性体層11〜13、21、22とコイル導体14〜17とが交互に積層されることにより構成されている。また、素体20は、非磁性体層11〜13、21、22によって形成されている。
第2のフィルタ部30は、複数(本実施形態では5枚)の非磁性体層31〜33、41、42とコイル導体34〜37とが交互に積層されることにより構成されている。また、素体40は、非磁性体層31〜33、41、42によって形成されている。
中間部50は、図8に示すように、複数(本実施形態では2枚)の磁性体層51、52が積層されることにより構成されている。第1の外層部60は、複数(本実施形態では2枚)の磁性体層61、62が積層されることにより構成されている。第2の外層部70は、複数(本実施形態では2枚)の磁性体層72、73が積層されることにより構成されている。
コモンモードフィルタアレイCF3の第1のフィルタ部10は、積層方向に沿ってコイル導体14〜17を囲むように、非磁性体層21、22を備えている。すなわち、第1の外層部60とコイル導体14との間に、非磁性体層21が積層されている。コイル導体17と中間部50との間に、非磁性体層22が積層されている。第1のフィルタ部10のコイル導体17及び引き出し導体17aは、非磁性体層22上に形成されている。このことから、積層方向に沿ってコイル導体14〜17を囲む領域は、非磁性体で形成されているといえる。
また、コモンモードフィルタアレイCF3の第2のフィルタ部30では、積層方向に沿ってコイル導体34〜37を囲むように、非磁性体層41、42を備えている。すなわち、中間部50とコイル導体34との間に、非磁性体層41が積層されている。コイル導体37と第2の外層部70との間に、非磁性体層42が積層されている。第2のフィルタ部30のコイル導体37及び引き出し導体37aは、非磁性体層42上に形成されている。このことから、積層方向に沿ってコイル導体34〜37を囲む領域は、非磁性体で形成されているといえる。
コモンモードフィルタアレイCF3は、コモンモードフィルタアレイCF1の効果に加え、以下のような効果をも有する。
コモンモードフィルタアレイCF3では、図7及び図8から理解されるように、一対のコイルL11、L12は素体20の内部に設けられ、一対のコイルL21、L22は素体40の内部に設けられている。すなわち、コイル導体14〜17を積層方向で囲む領域、及びコイル導体34〜37を積層方向で囲む領域がいずれも非磁性体で形成されている。このため、ディファレンシャルモードのインピーダンスがより一層低減されることになる。
また、コモンモードフィルタアレイCF3では、積層方向でコイル導体14〜17、34〜37を囲む領域が非磁性体で形成され、それ以外の領域は磁性体層で形成されている。これにより、第1及び第2のフィルタ部10、30におけるコイルL11、L12、L21、L22のインピーダンスを、高い自由度をもって変化させることが可能となる。
(第4実施形態)
図9及び図10を参照して、第4実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF4の構成について説明する。第4実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF4は、中間部50が磁性体層だけでなく非磁性体層も含む点で第1実施形態にかかるコモンモードフィルタアレイと異なる。図9は、第4実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF4の断面を模式的に表した図である。図10は、第4実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF4に含まれる積層体1の分解斜視図である。なお、図9では、見易さのため、第1及び第2のフィルタ部10、30に相当する領域のハッチングを省略している。
中間部50は、図9に示すように、複数(本実施形態では2枚)の磁性体層51、53と1枚の非磁性体層54とを含み、これらが積層されることにより構成されている。磁性体層51、53は、非磁性体層54を間に挟むように位置している。すなわち、非磁性体層54は、積層方向で磁性体層51と磁性体層53との間に位置する。
コモンモードフィルタアレイCF4では、コモンモードフィルタアレイCF1と同様、コイル導体14〜17、34〜37のパターン設計の自由度を向上させ、直流抵抗を低下させ、さらに歩留りを良くし、特性のバラツキを抑制することが可能となる。
コモンモードフィルタアレイCF4は、第1及び第2のフィルタ部10、30の間に中間部50を備える。中間部50は、図9に示されるように、磁性体層51、53を含む。そのため、コモンモードフィルタアレイCF4では、第1のフィルタ部10が有するコイルL11、L12、及び第2のフィルタ部30が有するコイルL21、L22のインピーダンスをそれぞれ高くすることが可能となる。
中間部50は、磁性体層51、53及び非磁性体層54を含む。中間部50では非磁性体層54を含むことにより、磁束を遮断する効果が増すため、第1のフィルタ部10に形成されたコイルL11、L12と、第2のフィルタ部30に形成されたコイルL21、L22との間のクロストークを良好に低減することが可能となる。
なお、磁性体層51、53は、非磁性体層54を間に挟むように位置している。そのため、非磁性体層54を有していても、第1及び第2のフィルタ部10、30が有するコイルL11、L12、L21、L22のインピーダンスを高くすることは十分可能である。
また、コモンモードフィルタアレイCF4の中間部50は非磁性体層54を含む。そのため、中間部50の厚みについて制限を課さなくても、クロストークを十分低減することが可能である。これにより、コモンモードフィルタアレイCF4全体の厚みを薄くでき、コモンモードフィルタアレイの小型化を図ることが可能となる。
次に、第1実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF1の直流抵抗が抑制されていることを実証するために、第1実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF1について検討した結果を説明する。比較例として、図11に示したコモンモードフィルタアレイを用意した。
図11は、比較例のコモンモードフィルタアレイに含まれる積層体80の分解斜視図である。比較例のコモンモードフィルタアレイは、中間部を備えず、積層体80の積層方向に直交する方向で配列された複数のコイル対を備える。すなわち、積層体80は、磁性体層81〜83が積層された外層部96と、非磁性体層84〜86とコイル導体対90A〜93A、90B〜93Bとが交互に積層されたフィルタ部97と、磁性体層87〜89が積層された外層部98とが積層されて形成される。コイル導体90Aとコイル導体91Aとが、スルーホール電極94Aで電気的に接続され、コイルL31を形成している。コイル導体90Bとコイル導体91Bとが、スルーホール電極94Bで電気的に接続され、コイルL32を形成している。コイル導体92Aとコイル導体93Aとが、スルーホール電極95Aで電気的に接続され、コイルL41を形成している。コイル導体92Bとコイル導体93Bとが、スルーホール電極95Bで電気的に接続され、コイルL42を形成している。コイルL31とコイルL32とが磁気結合する。コイルL41とコイルL42とが磁気結合する。
比較検討は、第1実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF1及び比較例のコモンモードフィルタアレイそれぞれをインピーダンス100Ωのものにつき200個用意して行った。
その結果、比較例のコモンモードフィルタアレイの直流抵抗の平均が1.39Ωであったのに対し、第1実施形態に係るコモンモードフィルタアレイの直流抵抗の平均が0.95Ωと、低かった。
続いて、第4実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF4のクロストークが低減されていることを実証するために、第4実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF4について検討した結果を説明する。比較例として、図11に示したコモンモードフィルタアレイを用意した。第4実施形態に係るコモンモードフィルタアレイCF4及び比較例のコモンモードフィルタアレイそれぞれをインピーダンス100Ωのものにつき200個用意して、比較を行った。
その結果、通過帯域である1〜500MHzのうちクロストークが最大となる100MHzにおいて、比較例のコモンモードフィルタアレイのクロストークの平均が−40dBであったのに対し、第4実施形態に係るコモンモードフィルタアレイのクロストークの平均が−44dBと、比較例より低減されていた。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態のコモンモードフィルタアレイはいずれも、2つのフィルタ部を含んでいるが、含まれるフィルタ部の数が2つ限らず、3つ以上であってもよい。
また、第1及び第2のフィルタ部10、30、中間部50、並びに第1及び第2の外層部60、70それぞれに含まれる磁性体層及び非磁性体層の積層数は、上記実施形態での積層数に限られない。特に、第1及び第2の外層部は、積層体の厚みを調整する役割も有しており、それぞれに含まれる磁性体層の数は1枚以上であればよい。
第1実施形態に係るコモンモードフィルタアレイの斜視図である。 第1実施形態に係るコモンモードフィルタアレイの断面を模式的に表した図である。 第1実施形態に係るコモンモードフィルタアレイに含まれる積層体の分解斜視図である。 第1実施形態に係るコモンモードフィルタアレイの等価回路図である。 第2実施形態に係るコモンモードフィルタアレイの断面を模式的に表した図である。 第2実施形態に係るコモンモードフィルタアレイに含まれる積層体の分解斜視図である。 第3実施形態に係るコモンモードフィルタアレイの断面を模式的に表した図である。 第3実施形態に係るコモンモードフィルタアレイに含まれる積層体の分解斜視図である。 第4実施形態に係るコモンモードフィルタアレイの断面を模式的に表した図である。 第4実施形態に係るコモンモードフィルタアレイに含まれる積層体の分解斜視図である。 比較例に係るコモンモードフィルタアレイに含まれる積層体の分解斜視図である。
符号の説明
CF1〜CF4…コモンモードフィルタアレイ、1…積層体、1a、1b…側面、2〜9…端子電極、10…第1のフィルタ部、30…第2のフィルタ部、50…中間部、60…第1の外層部、70…第2の外層部、20、40…素体、11〜13、31〜33、21、22、41、42、54…非磁性体層、14〜17、34〜37…コイル導体、14a〜17a、34a〜37a…引き出し導体、18、19、38、39…スルーホール電極、51〜53、61〜63、71〜73…磁性体層、L11、L12、L21、L22…コイル、80…積層体、81〜83、87〜89…磁性体層、84〜86…非磁性体層、90A〜93A、90B〜93B…コイル導体、94A、95A、94B、95B…スルーホール電極、96、98…外層部、97…フィルタ部、L31、L32、L41、L42…コイル

Claims (2)

  1. 非磁性体からなる素体と、互いに磁気結合するように前記素体に設けられた一対のコイルとを有する第1のフィルタ部と、
    非磁性体からなる素体と、互いに磁気結合するとともに、前記第1のフィルタ部の前記一対のコイルのコイル軸方向に沿ってコイル軸を形成するように前記素体に設けられた一対のコイルとを有する第2のフィルタ部と、
    前記コイル軸方向における前記第1及び第2のフィルタ部の間に位置し、磁性体からなる中間部と、
    前記中間部とで前記第1のフィルタ部を挟むように位置し、磁性体からなる第1の外層部と、
    前記中間部とで前記第2のフィルタ部を挟むように位置し、磁性体からなる第2の外層部と、を備え、
    前記中間部の厚みが、前記第1及び第2の外層部のいずれの厚みよりも厚いことを特徴とするコモンモードフィルタアレイ。
  2. 非磁性体からなる素体と、互いに磁気結合するように前記素体に設けられた一対のコイルとを有する第1のフィルタ部と、
    非磁性体からなる素体と、互いに磁気結合するとともに、前記第1のフィルタ部の前記一対のコイルのコイル軸方向に沿ってコイル軸を形成するように前記素体に設けられた一対のコイルとを有する第2のフィルタ部と、
    前記コイル軸方向における前記第1及び第2のフィルタ部の間に位置し、磁性体層と非磁性体層とを含む中間部と、
    前記中間部とで前記第1のフィルタ部を挟むように位置し、磁性体からなる第1の外層部と、
    前記中間部とで前記第2のフィルタ部を挟むように位置し、磁性体からなる第2の外層部と、を備え、
    前記中間部は、前記非磁性体層を間に挟むように前記磁性体層が位置していることを特徴とするコモンモードフィルタアレイ。
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