JP2006351955A - 窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法、窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法、およびレジストを除去する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】レジストの除去の際における窒素空孔の発生が低減される、窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法、窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法、およびを提供する。
【解決手段】パターンを有するレジストマスク29が、窒化ガリウム系トランジスタのための第1および第2の窒化ガリウム系半導体層13a、15aを含む基板19a上に設けられている。このレジストマスク29を用いて基板19aの窒化ガリウム系半導体のエッチングを行って、部分的に除去された第1および第2の窒化ガリウム系半導体層13a、15aを形成する。エッチングを行った後に、レジストマスク29を除去するために基板19aをフッ素系ガスのプラズマ39に曝して基板19aの表面に窒素終端を施す。基板表面からの窒素の脱離の発生が低減される。
【選択図】図3
【解決手段】パターンを有するレジストマスク29が、窒化ガリウム系トランジスタのための第1および第2の窒化ガリウム系半導体層13a、15aを含む基板19a上に設けられている。このレジストマスク29を用いて基板19aの窒化ガリウム系半導体のエッチングを行って、部分的に除去された第1および第2の窒化ガリウム系半導体層13a、15aを形成する。エッチングを行った後に、レジストマスク29を除去するために基板19aをフッ素系ガスのプラズマ39に曝して基板19aの表面に窒素終端を施す。基板表面からの窒素の脱離の発生が低減される。
【選択図】図3
Description
本発明は、窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法、窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法、およびレジストを除去する方法に関する。
非特許文献1には、イオン注入されたレジストの剥離について記載されている。レジストの剥離には、O2プラズマ処理が用いられている。O2プラズマ処理の後に、ウエハ表面に残さが形成される。
Shuzo Fujimura et al., Japanese Journal Of AppliedPhysics, VOL. 28, No. 10, Oct. 1989, pp.2130-2136
Shuzo Fujimura et al., Japanese Journal Of AppliedPhysics, VOL. 28, No. 10, Oct. 1989, pp.2130-2136
窒化ガリウム系半導体領域上に形成されたレジストは、アセトン、リムーバーといったウェット処理またはO2プラズマ処理といったドライ処理により除去される。窒化ガリウム系半導体領域の表面がレジストを除去するための酸素プラズマに曝されると、窒素空孔が生じる可能性がある。窒素空孔は電流コラプスの発生の原因になる。これは、酸素プラズマと窒化ガリウム系半導体との反応により、窒化ガリウム系半導体の表面の構成元素の酸化物が生成される。窒素と酸素との反応により、NOx成分が発生する。NOx成分の蒸気圧は高いので、窒化ガリウム系半導体の表面から窒素の選択的な脱離が起こる。この脱離により、窒化ガリウム系半導体の表面近傍には、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)などの金属が残存して、結果的に窒素空孔が生じる。例えば、窒化ガリウム系半導体デバイスでは、この窒素空孔によって電流コラプスが引き起こされる。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、レジストの除去の際における窒素空孔の発生が低減される、窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法、窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法、およびレジストをを除去する方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法に係る。この方法は、(a)窒化ガリウム系トランジスタのための第1および第2の窒化ガリウム系半導体層を含む基板上に、パターンを有するレジストマスクを作成する工程と、(b)前記レジストマスクを用いて前記基板の窒化ガリウム系半導体のエッチングを行って、前記第1および第2の窒化ガリウム系半導体層を部分的に除去する工程と、(c)前記エッチングを行った後に、前記レジストマスクを除去するために前記基板をフッ素系ガスのプラズマに曝す工程とを備える。
この方法によれば、基板の窒化ガリウム系半導体のエッチングをレジストマスクを用いて行った後に、レジストマスクを除去するために基板をフッ素系ガスのプラズマに曝している。基板の窒化ガリウム系半導体表面が酸素プラズマに曝されることがないので、窒化ガリウム系トランジスタを作製するプロセスにおけるレジストマスク除去の際に、基板表面からの窒素の脱離の発生が低減される。
本発明に係る方法では、プラズマに曝す前記工程(c)は、(c1)前記レジストマスクのアッシングを行う工程と、(c2)前記アッシングによって露出された第1の窒化ガリウム系半導体表面および前記エッチングによって形成された第2の窒化ガリウム系半導体表面を前記プラズマに曝して前記第1および第2の窒化ガリウム系半導体表面にフッ素終端を施す工程とを含むことが好ましい。この方法によれば、レジストマスクが除去された後に、窒化ガリウム系半導体表面がフッ素終端によって保護される。
本発明の別の側面は、窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法に係る。この方法は、(a)一又は複数の窒化ガリウム系半導体層を含み窒化ガリウム系半導体からなる表面を有する基板上に、パターンを有するレジストマスクを作成する工程と、(b)前記レジストマスクを用いて、前記基板の窒化ガリウム系半導体のエッチングを行う工程と、(c)前記エッチングを行った後に、前記レジストマスクを除去するために前記基板をフッ素系ガスのプラズマに曝す工程とを備える。
この方法によれば、基板の窒化ガリウム系半導体のエッチングをレジストマスクを用いて行った後に、レジストマスクを除去するために基板をフッ素系ガスのプラズマに曝している。基板の窒化ガリウム系半導体表面が酸素プラズマに曝されることがないので、窒化ガリウム系半導体のエッチングプロセスにおけるレジストマスク除去の際に、基板表面からの窒素の脱離の発生が低減される。
本発明に係る方法では、プラズマに曝す前記工程(c)は、(c1)前記レジストマスクのアッシングを行う工程と、(c2)前記アッシングによって露出された第1の窒化ガリウム系半導体表面および前記エッチングによって形成された第2の窒化ガリウム系半導体表面を前記プラズマに曝して前記第1および第2の窒化ガリウム系半導体表面にフッ素終端を施す工程とを含むことができる。この方法によれば、レジストマスクが除去された後に、窒化ガリウム系半導体表面がフッ素終端によって保護される。
本発明の更なる別の側面は、レジストを除去する方法に係る。この方法は(a)一又は複数のIII族窒化物層を含みIII族窒化物からなる表面を有する基板上にレジストマスクを作成する工程と、(b)前記レジストマスクを除去するために、前記基板をフッ素系ガスのプラズマに曝す工程とを備える。
この方法によれば、III族窒化物領域上に形成されたレジストを除去する方法において、レジストマスクを除去するために基板をフッ素系ガスのプラズマに曝している。基板のIII族窒化物表面が酸素プラズマに曝されることがないので、III族窒化物からのレジストマスクの除去の際に、基板表面からの窒素の脱離の発生が低減される。
本発明に係る方法では、プラズマに曝す前記工程(b)は、(b1)前記レジストマスクのアッシングを行う工程と、(b2)前記アッシングによって露出されたIII族窒化物の表面をフッ素系ガスのプラズマに曝して前記表面にフッ素終端を施した基板を作製する工程とを含む。この方法によれば、レジストマスクが除去された後に、III族窒化物表面がフッ素終端によって保護される。
本発明に係る方法では、前記フッ素系ガスはSF6ガスを含むことができる。フッ素系ガスとしてSF6 、NF3 、CF4 、C2F6 、C3F8 、C4 F8 、C5F8 、F2の少なくともいずれかのガスを用いることが好ましい。
本発明の上記の各側面に係る発明では、プラズマに曝す前記工程は、前記レジストマスクのアッシングに先だって、レジスト剥離液を用いて基板上のレジストを処理する工程をさらに含むことが好ましい。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、レジストの除去の際における窒素空孔の発生が低減される、窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法、窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法、および窒化ガリウム系半導体領域を処理する方法が提供される。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法、窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法、およびレジストを除去する方法に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
(実施の形態)
図1〜図4は、本実施の形態に係る窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法および窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法を説明するための図面である。図1(A)に示されるように、ウエハといった支持基体11上に複数の窒化ガリウム系半導体層13、15を成長する。支持基体11としては、サファイア基板、GaNウエハおよびAlNウエハといったIII族窒化物ウエハ、SiCウエハおよびシリコンウエハを用いることができる。これらの種類のウエハは、インチサイズの大きさのものが利用可能である。必要な場合には、まず下地のためのIII族窒化物膜17を成長する。この膜17は、サファイア基板およびAlNウエハでは、例えばAlN膜を用いることができ、またGaNウエハでは、例えばGaN膜またはAlGaN膜を用いることができる。次いで、III族窒化物膜17上に、一又は複数の窒化ガリウム系半導体層を形成する。窒化ガリウム系トランジスタを作製するためには、本実施例では、第1および第2の窒化ガリウム系半導体層13、15を成長する。第1の窒化ガリウム系半導体層13は、第2の窒化ガリウム系半導体層15と支持基体11との間に設けられている。基板19は、窒化ガリウム系トランジスタのための第1および第2の窒化ガリウム系半導体層13、15とウエハ11とを含んでおり、必要な場合には、さらにIII族窒化物膜17を含むことができる。第1の窒化ガリウム系半導体層15および第2の窒化ガリウム系半導体層13はヘテロ接合35を構成する。第1の窒化ガリウム系半導体層13は、例えばGaN半導体から成ることができる。また、第2の窒化ガリウム系半導体層15は、AlGaN半導体から成ることができる。図1(A)に示されるように、第2の窒化ガリウム系半導体層15上に、レジスト膜21を形成する。
図1〜図4は、本実施の形態に係る窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法および窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法を説明するための図面である。図1(A)に示されるように、ウエハといった支持基体11上に複数の窒化ガリウム系半導体層13、15を成長する。支持基体11としては、サファイア基板、GaNウエハおよびAlNウエハといったIII族窒化物ウエハ、SiCウエハおよびシリコンウエハを用いることができる。これらの種類のウエハは、インチサイズの大きさのものが利用可能である。必要な場合には、まず下地のためのIII族窒化物膜17を成長する。この膜17は、サファイア基板およびAlNウエハでは、例えばAlN膜を用いることができ、またGaNウエハでは、例えばGaN膜またはAlGaN膜を用いることができる。次いで、III族窒化物膜17上に、一又は複数の窒化ガリウム系半導体層を形成する。窒化ガリウム系トランジスタを作製するためには、本実施例では、第1および第2の窒化ガリウム系半導体層13、15を成長する。第1の窒化ガリウム系半導体層13は、第2の窒化ガリウム系半導体層15と支持基体11との間に設けられている。基板19は、窒化ガリウム系トランジスタのための第1および第2の窒化ガリウム系半導体層13、15とウエハ11とを含んでおり、必要な場合には、さらにIII族窒化物膜17を含むことができる。第1の窒化ガリウム系半導体層15および第2の窒化ガリウム系半導体層13はヘテロ接合35を構成する。第1の窒化ガリウム系半導体層13は、例えばGaN半導体から成ることができる。また、第2の窒化ガリウム系半導体層15は、AlGaN半導体から成ることができる。図1(A)に示されるように、第2の窒化ガリウム系半導体層15上に、レジスト膜21を形成する。
必要な場合には、図1(B)に示されるように、フォトマスク23を用いてレジスト膜21の露光25を行う。図2(A)に示されるように、露光されたレジスト膜の現像27を行うと、所望のパターンを有するレジストマスク29が得られる。
所望のパターンを有するレジストマスク29を基板19上に形成した後に、図2(B)に示されるように、この基板19をエッチング装置31に配置する。レジストマスク29を用いて基板19の窒化ガリウム系半導体のエッチング33を行う。このエッチング33によれば、第1および第2の窒化ガリウム系半導体層15、13が部分的に除去される。エッチングガスGEとして、Cl2、BCl3等を用いることができる。図2(B)では、第1の窒化ガリウム系半導体層15が除去されて、第1の窒化ガリウム系半導体層15aが形成されている。必要な場合(例えば、窒化ガリウム系トランジスタのアイソレーションのため)には、図3(A)に示されるように、第2の窒化ガリウム系半導体層13の一部が除去されて、第2の窒化ガリウム系半導体層13aが形成されている。このエッチングにより、レジストマスク29で覆われていない基板19の表面領域がエッチングによって除去されて、第1の窒化ガリウム系半導体層15と第2の窒化ガリウム系半導体層13とにより構成されるヘテロ接合35が部分的に除去されている。基板19aは、第1および第2の窒化ガリウム系半導体層13a、15aと支持基体11とを含んでおり、必要な場合には、さらにIII族窒化物膜17を含むことができる。
エッチング33を行った後に、基板19aをレジスト剥離装置37は設置する。基板19aをフッ素系ガスGFのプラズマ39に曝す。プラズマ39には、フッ素ラジカル39a、フッ素イオン39b、電子39c等が含まれる。プラズマ39によって、レジストマスク29が徐々に除去される。フッ素系ガスGFには、例えばSF6ガスが含むことが好ましい。フッ素系ガスとして、SF6ガスだけでなく、例えばNF3 、CF4 、C2 F6、C3F8 、C4 F8 、C5 F8、F2ガス等も用いることができる。
レジストマスク29の除去の一条件は、例えば
ガス流量:20〜50sccm
圧力:5〜20Pa
プラズマパワー:0.002以上0.01W/mm2以下
である。なお、必要に応じて、レジストを除去するためにレジストマスク29のアッシングに先だって、リムーバーやアセトンといったレジスト剥離液を用いて基板19a上のレジストを処理することが好ましい。例えば、ウェット処理にて大まかなレジストを除去を行った後、残留したレジストの除去をフッ素系ガスのプラズマ処理によって除去することもできる。
ガス流量:20〜50sccm
圧力:5〜20Pa
プラズマパワー:0.002以上0.01W/mm2以下
である。なお、必要に応じて、レジストを除去するためにレジストマスク29のアッシングに先だって、リムーバーやアセトンといったレジスト剥離液を用いて基板19a上のレジストを処理することが好ましい。例えば、ウェット処理にて大まかなレジストを除去を行った後、残留したレジストの除去をフッ素系ガスのプラズマ処理によって除去することもできる。
以上説明したように、窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法によれば、レジストマスク29を用いて基板19の窒化ガリウム系半導体のエッチングを行った後に、レジストマスク29を除去するために基板19aをフッ素系ガスのプラズマ39に曝している。基板19aの窒化ガリウム系半導体表面が酸素プラズマに曝されることがないので、窒化ガリウム系半導体のエッチングプロセスにおけるレジストマスク除去の際に、基板表面からの窒素の脱離の発生が低減される。
図3(B)に示されたプラズマに曝す工程を詳述する。この工程では、まず、プラズマ39によって、レジストマスク29のアッシングが進む。アッシングによりレジストマスク29が実質的に除去されると、基板19aの第1の窒化ガリウム系半導体表面12aが露出する。一方、エッチングによっては、第2の窒化ガリウム系半導体表面12b、14a、14bが既に形成されている。レジストマスク29が実質的に除去された後も、少なくとも5分程度、第1の窒化ガリウム系半導体表面12aおよび第2の窒化ガリウム系半導体表面12b、14a、14bをプラズマ39に曝す。この結果、フッ素系ガスのプラズマ39によって、図4(A)に示されるように、窒化ガリウム系半導体表面12a、12b、14a、14bに保護41が施される。この保護41は、模式的に説明すれば、窒化ガリウム系半導体表面12a、12b、14a、14bにフッ素が存在することによって生じていると考えられる。例えば、窒化ガリウム系半導体表面12a、12b、14a、14bにフッ素終端が施される。この方法によれば、レジストマスク29が除去された後に、窒化ガリウム系半導体表面12a、12b、14a、14bがフッ素終端によって保護される。
次いで、図4(B)に示されるように、レジストマスク29を除去した後に、第2の窒化ガリウム系半導体層15a上に、窒化ガリウム系トランジスタのための電極構造物43を形成する。例えば高電子移動度トランジスタおよび電界効果トランジスタ(MES型トランジスタまたはMIS型トランジスタ)では、電極構造物43は、ソース電極43a、ゲート電極43bおよびドレイン電極43cを含む。これらの工程によって、アイソレートされたトランジスタ45が作製された。
以上説明したように、窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法によれば、窒化ガリウム系トランジスタの電気的分離のためにレジストマスク29を用いて基板19の窒化ガリウム系半導体のエッチングを行った後に基板19をフッ素系ガスのプラズマ39に曝している。基板の窒化ガリウム系半導体表面が酸素プラズマに曝されることがないので、窒化ガリウム系トランジスタを作製するプロセスにおけるレジストマスク除去の際に、基板表面からの窒素の脱離の発生が低減される。この窒化ガリウム系トランジスタでは、電流コラプスといった問題の発生が抑制される。
(実施例1)
例えば、サファイアC面基板上にMOVPE法によってエピタキシャル層を成長した後、フォトリソグラフィー技術を用いてレジストをパターン形成する。パターン通りにエッチングした後、F系ガスを用いてレジストを除去する。窒化ガリウム(GaN)基板およびGaN系エピタキシャル層は、F系ガスのプラズマによるエッチングレートが非常に小さいので、レジストのみが実質的にエッチングされる。同時にF系ガスのプラズマに晒されることによって表面がフッ素終端化処理され、GaN基板およびGaN系エピタキシャル層の表面が保護される。この保護によって、酸素や水分の影響を受けにくくなり、窒素空孔の発生も抑制される。
例えば、サファイアC面基板上にMOVPE法によってエピタキシャル層を成長した後、フォトリソグラフィー技術を用いてレジストをパターン形成する。パターン通りにエッチングした後、F系ガスを用いてレジストを除去する。窒化ガリウム(GaN)基板およびGaN系エピタキシャル層は、F系ガスのプラズマによるエッチングレートが非常に小さいので、レジストのみが実質的にエッチングされる。同時にF系ガスのプラズマに晒されることによって表面がフッ素終端化処理され、GaN基板およびGaN系エピタキシャル層の表面が保護される。この保護によって、酸素や水分の影響を受けにくくなり、窒素空孔の発生も抑制される。
(変形例)
本実施の形態の変形例を説明する。変形例は、レジストを除去する方法に係る。この方法では、一又は複数のIII族窒化物層を含みIII族窒化物からなる表面を有する基板を準備する。第1の実施の形態に説明されたように、この基板上に表面の保護のためにレジストマスクを作成する。レジストマスクは、パターン形成されていてもよい。この工程に次いで、必要な場合には所望の工程を行う。この後に、このレジストマスクを除去するために、基板をフッ素系ガスのプラズマに曝す。III族窒化物領域上に形成されたレジストを除去する方法という変形例によっても、レジストマスクを除去するために基板をフッ素系ガスのプラズマに曝している。基板のIII族窒化物表面が酸素プラズマに曝されることがないので、III族窒化物のエッチングプロセスにおけるレジストマスク除去の際に、基板表面からの窒素の脱離の発生が低減される。III族窒化物としては、上記実施の形態において示されたGaN、AlGaNに限定されることなく、例えば、InN等も用いることができる。
本実施の形態の変形例を説明する。変形例は、レジストを除去する方法に係る。この方法では、一又は複数のIII族窒化物層を含みIII族窒化物からなる表面を有する基板を準備する。第1の実施の形態に説明されたように、この基板上に表面の保護のためにレジストマスクを作成する。レジストマスクは、パターン形成されていてもよい。この工程に次いで、必要な場合には所望の工程を行う。この後に、このレジストマスクを除去するために、基板をフッ素系ガスのプラズマに曝す。III族窒化物領域上に形成されたレジストを除去する方法という変形例によっても、レジストマスクを除去するために基板をフッ素系ガスのプラズマに曝している。基板のIII族窒化物表面が酸素プラズマに曝されることがないので、III族窒化物のエッチングプロセスにおけるレジストマスク除去の際に、基板表面からの窒素の脱離の発生が低減される。III族窒化物としては、上記実施の形態において示されたGaN、AlGaNに限定されることなく、例えば、InN等も用いることができる。
また、この変形例では、プラズマに曝す工程においては、レジストマスクのアッシングを行って除去した後に、アッシングによって露出されたIII族窒化物の表面をフッ素系ガスのプラズマに曝して表面にフッ素終端を施した基板を作製する。この方法によれば、レジストマスクが除去された後に、III族窒化物表面がフッ素終端によって保護される。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
11…支持基体、12a、12b、14a、14b…窒化ガリウム系半導体表面、13、15、13a、15a…窒化ガリウム系半導体層、17…III族窒化物膜、19、19a…基板、21…レジスト膜、23…フォトマスク、25…露光、27…現像、29…レジストマスク、31…エッチング装置、33…エッチング、35…ヘテロ接合、37…レジスト剥離装置、39…プラズマ、43…電極構造物、43a…ソース電極、43b…ゲート電極、43c…ドレイン電極、45…トランジスタ、GE…エッチングガス、GF…フッ素系ガス
Claims (12)
- 窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法であって、
窒化ガリウム系トランジスタのための第1および第2の窒化ガリウム系半導体層を含む基板上に、パターンを有するレジストマスクを作成する工程と、
前記レジストマスクを用いて前記基板の窒化ガリウム系半導体のエッチングを行って、前記第1および第2の窒化ガリウム系半導体層を部分的に除去する工程と、
前記エッチングを行った後に、前記レジストマスクを除去するために前記基板をフッ素系ガスのプラズマに曝す工程と
を備えることを特徴とする方法。 - プラズマに曝す前記工程は、前記レジストマスクのアッシングを行う工程と、前記アッシングによって露出された第1の窒化ガリウム系半導体表面および前記エッチングによって形成された第2の窒化ガリウム系半導体表面を前記プラズマに曝して前記第1および第2の窒化ガリウム系半導体表面にフッ素終端を施す工程とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載された方法。
- プラズマに曝す前記工程は、前記レジストマスクのアッシングに先だって、レジスト剥離液を用いて基板上のレジストを処理する工程をさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載された方法。
- 前記フッ素系ガスはSF6、NF3 、CF4 、C2 F6 、C3F8、C4 F8 、C5 F8 、F2の少なくともいずれかのガスを含む、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載された方法。
- 窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法であって、
一又は複数の窒化ガリウム系半導体層を含み窒化ガリウム系半導体からなる表面を有する基板上に、パターンを有するレジストマスクを作成する工程と、
前記レジストマスクを用いて、前記基板の窒化ガリウム系半導体のエッチングを行う工程と、
前記エッチングを行った後に、前記レジストマスクを除去するために前記基板をフッ素系ガスのプラズマに曝す工程と
を備えることを特徴とする方法。 - プラズマに曝す前記工程は、前記レジストマスクのアッシングを行う工程と、前記アッシングによって露出された第1の窒化ガリウム系半導体表面および前記エッチングによって形成された第2の窒化ガリウム系半導体表面を前記プラズマに曝して前記第1および第2の窒化ガリウム系半導体表面にフッ素終端を施す工程とを含む、ことを特徴とする請求項5に記載された方法。
- プラズマに曝す前記工程は、前記レジストマスクのアッシングに先だって、レジスト剥離液を用いて基板上のレジストを処理する工程をさらに含む、ことを特徴とする請求項5に記載された方法。
- 前記フッ素系ガスはSF6、NF3 、CF4 、C2 F6、C3F8 、C4 F8 、C5 F8、F2の少なくともいずれかのガスを含む、ことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載された方法。
- III族窒化物領域上に形成されたレジストを除去する方法であって、
一又は複数のIII族窒化物層を含みIII族窒化物半導体からなる表面を有する基板上にレジストマスクを作成する工程と、
前記レジストマスクを除去するために、前記基板をフッ素系ガスのプラズマに曝す工程と
を備えることを特徴とする方法。 - プラズマに曝す前記工程は、前記レジストマスクのアッシングを行う工程と、前記アッシングによって露出されたIII族窒化物の表面をフッ素系ガスのプラズマに曝して前記表面にフッ素終端を施した基板を作製する工程とを含む、ことを特徴とする請求項9に記載された方法。
- プラズマに曝す前記工程は、前記レジストマスクのアッシングに先だって、レジスト剥離液を用いて基板上のレジストを処理する工程をさらに含む、ことを特徴とする請求項10に記載された方法。
- 前記フッ素系ガスはSF6、NF3 、CF4 、C2 F6、C3F8 、C4 F8 、C5 F8、F2ガスの少なくともいずれかのガスを含む、ことを特徴とする請求項9〜請求項11のいずれか一項に記載された方法。
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JP2005178214A JP2006351955A (ja) | 2005-06-17 | 2005-06-17 | 窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法、窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法、およびレジストを除去する方法 |
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JP2005178214A JP2006351955A (ja) | 2005-06-17 | 2005-06-17 | 窒化ガリウム系トランジスタを作製する方法、窒化ガリウム系半導体領域を加工する方法、およびレジストを除去する方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010186943A (ja) * | 2009-02-13 | 2010-08-26 | Sharp Corp | 窒化物半導体装置 |
JP2012119636A (ja) * | 2010-12-03 | 2012-06-21 | Fujitsu Ltd | 化合物半導体装置及びその製造方法 |
JP2014049465A (ja) * | 2012-08-29 | 2014-03-17 | Toyoda Gosei Co Ltd | 縦型半導体装置およびその製造方法 |
JP2015181190A (ja) * | 2015-05-25 | 2015-10-15 | 住友電工デバイス・イノベーション株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
-
2005
- 2005-06-17 JP JP2005178214A patent/JP2006351955A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012119636A (ja) * | 2010-12-03 | 2012-06-21 | Fujitsu Ltd | 化合物半導体装置及びその製造方法 |
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