JP2006349086A - シールチェーン並びにその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 断面十字形状のシール部材を捩って(回転して)X字形状とするシールチェーンにおいて、シール部材の回転を確実にすると共に、チェーンの耐摩耗性及び屈曲トルクの改善を図る。
【解決手段】 中央基部13eから左右方向に延びる第3及び第4のリップ部13c,13dは、その内径側端面qが径方向に対して直交する方向に延び、その外径側端面uが先端面から基部に向って幅広となるテーパ面にて形成される。中央基部13eの対角線距離zがクリアランスiの0.8〜1.0の範囲内にある。
【選択図】 図3

Description

本発明は、オートバイ等の運輸機械及び一般産業機械等のドライブチェーンとして、またコンベヤ等の搬送用チェーンとして用いられるシールチェーンに係り、詳しくは自然状態にあって断面略々プラス(十)形状のシール部材を用いたシールチェーン並びにその製造方法に関する。
本出願人は、自然状態で内径方向に垂下するリップ部を有するリング状のシール部材を用い、該シール部材が、上記リップ部を支点として捩られるようにインナーリンクプレートとアウターリンクプレートとの間に装着されるシールチェーンの製造方法を案出した(特許文献1参照)。該製造方法を図6にて示すと、まず、図6(a)に示すように、シール部材3の第1のリップ部3aをブシュ突出部7aの先端とアウターリンクプレート8との間に位置して、アウターリンクプレート8を、シール部材3から所定間隔c離した状態でピン2に仮組する。この状態で、例えば流動性のあるグリース内にドブ漬けして、グリースをシール部材3内のピン2とブシュ7との間に供給する。そして、図6(b)に示すように、アウターリンクプレート8を矢印方向に圧入する。この際、アウターリンクプレート8の圧入に伴い、該プレート8がシール部材3に接触し、更に、シール部材3の第1のリップ部3aがブシュ7の突出部7a先端に当接した状態でアウターリンクプレート8が矢印方向に移動すると、図6(c)で示すように、該当接部を支点としてシール部材3が矢印に示すように捩られる。
これにより、シール部材は、第1のリップ部3aがブシュ突出部7aの先端外周面とアウターリンクプレート8に当接して位置すると共に、第3のリップ部3cがアウターリンクプレート8に当接して、また第4のリップ部3dがインナーリンクプレート6に、かつ第2のリップ部3bがインナーリンクプレート6に当接して、該シール部材3が断面X字状のシール部材となって両リンクプレート6,8の間に挟持される。以上のようなシール部材3の装着がブシュ7の左右両側にて行われ、そしてピン2の先端がカシメられてアウターリンクプレート8が抜止めされ、シールチェーン1が完成する。
図7は、自然状態にある上記シール部材3を示す断面図で、(a),(b)は、それぞれ異なるものである。図7(a)のシール部材3は、内径方向に垂下する幅広の半円状の第1のリップ部3a、同幅にて外径方向に延びる第2のリップ部3b、及びこれら第1及び第2のリップ部3a,3bから左右横方向に延びる幅狭の第3及び第4のリップ部3c,3dを有しており、全体で断面略十字状に形成されており、かつ第1のリップ部3aの先端部は半円からなるアール形状raにて構成され、また各リップ部の接続部分は所定アール形状rにて構成されている。
図7(b)のシール部材3は、内径方向に垂下する断面略円形状の第1のリップ部3aを有すると共に、外径方向及び左右横方向にそれぞれ同幅の第2のリップ部3b,第3のリップ部3c及び第4のリップ部3dを有している。従って、該シール部材3は、その第1のリップ部3aがアール形状raにて構成され、かつ第1のリップ部3aと第3及び第4のリップ部3c,3dとの接続部分は凹状に構成されたアール形状r’にて構成され、また第2のリップ部3bと第3及び第4のリップ部3c,3dとの接続部分は所定アール形状rにて構成されている。
上記従来の技術によるシール部材3,3の第3及び第4のリップ部3c,3d及び3c,3dは、いずれのものも、第1及び第2のリップ部3a,3b又は3a,3bと比較的小径のアール形状r,r’で接続した位置から同じ幅b,bで左右方向に所定長さ平行に延びており、中心線a−aに対して略々対称に形成されている。
特公平6−48038号公報
ところで、シールチェーン1は、インナーリンクプレート6とアウターリンクプレート8との間にシール部材3又は3を挟むため、シールなしのノンシールチェーンに比して、インナーリンクプレートとアウターリンクプレートとのクリアランスを大きくとる必要がある。従って、上記シールチェーンは、上記大きなクリアランスの分だけピンが長くなって曲り易くなり、同じピン径及び同じリンクプレートを用いたチェーンであっても、ノンシールチェーンに比して引張り強度が小さくなる。
シールチェーンの強度を上げるには、インナーリンクプレートとアウターリンクプレートとのクリアランスを小さくする必要があるが、シール部材の断面積を小さくすると、早期にシール部材がへたり、リップ部のプレートへの圧接力が弱くなって潤滑剤が漏出することになり、チェーンの耐摩耗性を低下してチェーンの寿命を短くしてしまう。
上述したシールチェーン1は、シール部材がブシュ突出部7aを囲むようにインナーリンクプレート6とアウターリンクプレート8との間に挟持された状態では、各リップ部がインナーリンクプレート、アウターリンクプレート又はブシュ突出部に接触し、かつこれら接触しているリップ部の間部分の凹部が油溜りとなって、チェーンの耐久性と屈曲性の保持を図っている。図7(a)のシール部材3にあっては、中央基部3eの対角線の長さzが大きく、特にインナー及びアウターリンクプレートのクリアランスを小さくしてチェーンの強度向上を図る場合、上記油溜りとなる凹部を有するリップ部が有効に形成されず、断面X形状のシールリング特有のチェーンの耐久性を維持しつつ、屈曲性を改善して、チェーンの伝動損出を減少する効果を保持することができない。
また、図7(b)のシール部材3にあっては、特に上記クリアランスが狭くなることに対応して形状を相似的に小さくする場合、中央基部3eの断面積が小さくなり、上述したチェーンの耐摩耗性を低下する課題が顕著に表われる。
更に、上記シール部材3(以下シール部材3を用いて説明するがシール部材3も同様である)は、図8に示すように、第1のリップ部3aがブシュ突出部7aの先端fに当接して、1点鎖線に示す状態になるように捩られる。この際、アウターリンクプレート8の移動により第3のリップ部3cが押圧されて、第4のリップ部3dがブシュ突出部7aの外周面に沿って移動して、第1のリップ部3aがブシュ突出部7aの先端面fと第1のリップ部3aとの接点を支点して回転しながら捩られる。従って、該シール部材3が回転できるのは、第4のリップ部3dの先端とインナーリンクプレート6との間に相応な隙間gが必要となる。一方、ブシュ突出部7aの突出長さhは、チェーンが組上った状態のインナー及びアウターの両リンクプレートのクリアランスiを小さくしても、ブシュ突出部先端fとアウターリンクプレート8との間隔d(=i−h)は、金属同士の接触を避けるため小さくすることができないので、上記クリアランスを小さくすると、上記突出長さhは小さくなる。従って、チェーン強度を向上するため、上記クリアランスを小さくする程、上記ブシュ突出部7aの長さhが短くなり、上述したシール部材3を回転するための相応な隙間gも小さくなる。そして、アウターリンクプレートを8から8の位置へ移動して、シール部材3が回転して鎖線で示すようにX字状シール部材(リング)としての正規の位置に装着されるには、第3のリップ部3cの一端jがjに移動する必要があり、この際第3のリップ部3cを引き延ばすエネルギーが必要である。
上述した第3のリップ部3cが同じ幅bからなる上記シール部材3の形状では(シール部材3も同様)、アウターリンクプレート8からの押圧力は、第3のリップ部3cに平行な分布荷重として作用し、その合力がシール部材3の中心部に矢印Fで示すように作用するが、該合力に基づくシール部材3の回転モーメントは比較的小さく、上記隙間gが小さい場合、シール部材3が上記第3のリップ部3cを引き延ばすエネルギーに抗して回転する前に、第4のリップ部3dの先端面kがkに示すようにインナーリンクプレート6に接触して、シール部材3’に示すように、充分に回転しないまま、第3及び第4のリップ部3c,3dの先端面k,sをインナーリンクプレート6及びアウターリンクプレート8に圧接してしまうことがある。この際、上記シール部材3は、その第1のリップ部3aがブシュ突出部先端面fに当接して、該当接部を支点としたモーメントを生じるが、該第1のリップ部3aは変形しやすく、実質的にシール部材3を捩ろうとする力は、中央基部3eに生じる支点eに対する回転モーメントFlが基本となる。そして、先端面から中央基部3eに向けて同じ幅bからなる第3及び第4のリップ部3c,3dは、シール部材3’の中央基部3eに作用する支点eに対する回転モーメント(Fl)は、極めて小さく、シール部材3’は、アウター及びインナーの両リンクプレート8,6の間に十字形状のまま押し潰された状態となり、かつこの状態では、第3及び第4のリップ部3c,3dからインナー及びアウターの両リンクプレーと6,8に作用する反力は、内径側及び外径側でバランスされ、該十字形状のままで安定してしまう。このようなシール部材3’が少数でも介在すると、上述したシール機能によるチェーンの耐摩耗性の保持とリップ部によるチェーンの屈曲性の保持との両機能をバランスしたX形状特有のシールチェーンを得ることができなくなる。
本発明は、シール部材の形状を変更することにより、インナーリンクプレート及びアウターリンクプレートのクリアランスを小さくしてチェーンの引張り強度を高めたものであっても、チェーンの耐摩耗性及びチェーンの屈曲トルクの改善を図り、もって上述した課題を解決したシールチェーン並びにその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、インナーリンクプレート(16)よりブシュ(17)を一部突出し、該突出部(17a)を囲むようにかつインナーリンクプレートとアウターリンクプレートとの間に挟持されるようにリング状のシール部材(13)を配置し、
前記シール部材(13,13)は、自然状態における断面が十字形状からなり、中央基部(13e)と、該中央基部から内径方向に延びる第1のリップ部(13a)と、前記中央基部から外径方向に延びる第2のリップ部(13b)と、前記中央基部から左右方向に延びる第3及び第4のリップ部(13c)(13d)とを有し、
前記第1のリップ部(13a)を、前記ブシュ突出部(17a)先端(f)と前記アウターリンクプレート(18)との間に配置した状態で、アウターリンクプレート(18)をインナーリンクプレート(16)に接近する方向に移動して、前記シール部材(13)が、前記ブシュ突出部との接触に基づく回転モーメントにより捩られ、断面略々X字状に変形して前記インナーリンクプレート(16)と前記アウターリンクプレート(18)との間に挟持されてなる、シールチェーンに関する。
そして、自然状態において、前記第1のリップ部(13a)は、アール面(r)又はそれに近い曲面により形成される断面円形又はそれに近い形状からなり、
前記第3及び第4のリップ部(13c,13d)は、鏡面対象からなり、その内径側端面(q)がシール部材の径方向(O−O)に対して略々直交する方向に延び、かつその外径側端面(u)が先端部(s)より前記中央基部(13e)側の方が幅広(b<bn)となるように形成され、
前記シール部材の前記中央基部(13e)の対角線距離(z)が、前記インナーリンクプレートと前記アウターリンクプレートとのクリアランス(i)の0.8〜1.0の範囲内にある、ことを特徴とする。
なお、上記第1のリップ部13aは、断面円形に限らず、楕円,長円,小判形等の円に近い形状のものも含まれ、また第3及び第4のリップ部13c,13dの外径側端面は、テーパ面等の直線又は半径の大きなアール面等の曲線が含まれ、また先端面から中央基部に向う途中から急に幅広となるものも含まれる。
本発明に係るシールチェーンの製造方法は、インナーリンクプレート(16)よりブシュ(17)を一部突出し、該突出部(17a)を囲むようにかつインナーリンクプレートとアウターリンクプレートとの間に挟持されるようにリング状のシール部材(13)を配置し、
前記シール部材(13,13)は、自然状態における断面が十字形状からなり、中央基部(13e)と、該中央基部から内径方向に延びる第1のリップ部(13a)と、前記中央基部から外径方向に延びる第2のリップ部(13b)と、前記中央基部から左右方向に延びる第3及び第4のリップ部(13c)(13d)とを有し、
自然状態において、前記第1のリップ部(13a)は、アール面(r)又はそれに近い曲面により形成される断面円形又はそれに近い形状からなり、
前記第3及び第4のリップ部(13c)(13d)は、鏡面対象からなり、その内径側端面(q)がシール部材の径方向(O−O)に対して略々直交する方向に延び、かつその外径側端面(u)が先端部(s)より前記中央基部(13e)側の方が幅広(b<bn)となるように形成され、
前記シール部材の前記中央基部(13e)の対角線距離(z)が、前記インナーリンクプレートと前記アウターリンクプレートとのクリアランス(i)の0.8〜1.0の範囲内にあり、
前記第1のリップ部(13a)を、前記ブシュ突出部(17a)先端(f)と前記アウターリンクプレート(18)との間に配置した状態で、アウターリンクプレート(18)をインナーリンクプレート(16)に接近する方向に移動して、前記シール部材(13)が、前記ブシュ突出部との接触に基づく回転モーメントにより捩られ、断面略々X字状に変形して前記インナーリンクプレート(16)と前記アウターリンクプレート(18)との間に挟持される、ことを特徴とする。
好ましくは、前記第3及び第4のリップ部(13c)(13d)の外径側端面(u)は、前記先端部(s)から前記中央基部(13e)に向かって漸次幅広となるように形成されてなる。
更に好ましくは、前記第3及び第4のリップ部(13c)(13d)の外径側端面(u)は、前記先端部から前記中央基部に向かって幅広となる所定勾配(α)のテーパ面である。
また、前記第1のリップ部(13a)の前記中央基部側(13e)における最狭部の幅(n)が、前記クリアランス(i)の0.5〜0.6の範囲内にある、と望ましい。
前記第1のリップ部(13a)の幅(2r)と前記第3及び第4のリップ部(13c)(13d)の先端部(s)の幅(b)との和(2r+b)が、前記クリアランス(i)の0.8〜1.6の範囲内にある、と望ましい。
前記クリアランス(i)は、チェーンピッチ(p)の4〜7%の範囲にある、と望ましい。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、自然状態において断面十字形状のシール部材を捩ることにより断面X字状に変形して、インナーリンクプレートとアウターリンクプレートとの間に挟持するので、第1,第2,第3及び第4のリップ部がインナーリンクプレート,アウターリンクプレート又はブシュ突出部に接触することにより、潤滑剤のシール機能を維持しつつ屈曲トルクの減少を図ることができるものでありながら、第3及び第4のリップ部が、その外径側端面を先端部より中央基部側の方が幅広となるように形成して、内径側に比して外径側の強度を高くしたので、シール部材を捩って(回転して)装着する際、例えインナー及びアウターの両リンクプレートのクリアランスを狭くして、ブシュ突出部の高さが小さくなっても、アウターリンクプレートの押圧力に基づき、シール部材は容易に回転して、シール部材を捩った状態で確実に装着でき、シールチェーンの信頼性を向上することができる。
また、上述したように、第3及び第4のリップ部が中央基部側の方が幅広となって、シール部材の断面積、特に中央基部の断面積を大きくすることができ、シール部材が早期にへたることがなく、長期に亘って反発力を保持して、例え両リンクプレートのクリアランスを小さくして、チェーンの引っ張り強度を向上したものに適用したとしても、シール部材のシール機能を長期に亘って維持すると共に、ブシュ突出部とアウターリンクプレートとの金属同士の接触を防止して、シールチェーンの耐摩耗性を向上することができる。
なお、シール部材中央基部の対角線距離がクリアランスの80%より小さい場合(z<0.8i)、シール部材、特に中央基部の断面積が不足して、上述した効果を保持するには充分でなく、また上記対角線距離がクリアランスより大きい場合(z>i)、シール部材が過度に圧縮されて、屈曲トルクを大きくすると共に、リップ部の間の凹部を充分に形成することができず、各リップ部の凹部に充分な潤滑剤を保持して、屈曲トルクの改善及びシール機能の長期に亘る性能を図ることができなくなる。
特に、シール部材は、一般にインナーリンクプレートと一体となってアウターリンクプレートとの間で摺動するが、第3及び第4のリップ部は、その内径側端面が径方向に対して直交する方向に延び、アウターリンクプレートと、第1及び第3(又は第4)のリップ部との間に形成される凹部(C)は大きくとることができ、上記摺動側となる凹部に充分な潤滑剤を保持して、上記屈曲トルク及びシール機能に係る性能を保持すると共に、第3及び第4のリップ部の外径側端面は、中央基部側が幅広となる関係上、アウターリンクプレートと、第4(又は第3)のリップ部及び第2のリップ部とで形成される凹部(C)は、比較的小さくなるが、該凹部は、シール部材と一体に回転するアウターリンクプレート側にあるので、上記屈曲トルク及びシール機能に係る影響は大きくなく、むしろシール部材、特に中央基部の断面積を増加してシール部材のへたりを防止して、シール部材の寿命を向上する方向で有利に機能する。
請求項7に係る本発明によると、上記シール部材は、アウターリンクプレートの押圧力により、ブシュ突出部との接触に基づく大きな回転トルクを得ることができるので、すべてのシール部材を確実に捩って(回転して)、両リンクプレートの間に装着することができ、確実かつ正確に、上述した信頼性の高いかつ屈曲トルクと耐摩耗性のバランスしたシールチェーンを製造することができる。
請求項2又は8に係る本発明によると、第3及び第4のリップ部の外径側端面を、先端部から中央基部に向って漸次幅広としたので、第3及び第4のリップ部は、アウターリンクプレートからの押圧力を滑らかに回転トルク方向の力に変換することができる。
請求項3又は9に係る本発明によると、第3及び第4のリップ部の外径側端面を、先端部から中央基部に向って拡がる所定勾配のテーパ面としたので、第3及び第4のリップ部は、その先端部に作用する押圧力を外径側方向に向けて変更して、シール部材に回転トルク方向の偏倚力を作用する。
請求項4又は10に係る本発明によると、第1のリップ部の最狭部の幅(n)がクリアランスの0.5〜0.6の範囲内であるので、油溜りとなる凹部、特にアウターリンクプレートと第1及び第3(又は第4)のリップ部との間で形成される凹部(C)を充分に形成して、シール部材のシール機能を長期に亘って保持すると共に屈曲トルクを改善することができる。なお、上記幅(n)がクリアランス(i)の0.5以下(n<0.5i)であると、シール部材の圧縮が充分でなく、早期に潤滑剤が飛散し、また上記幅(n)がクリアランス(i)の0.6以上(n>0.6i)であると、上記凹部を充分に形成することができない。
請求項5又は11に係る本発明によると、第1のリップ部の幅(2r)と第3及び第4のリップ部の幅(b)との和(2r+b)がクリアランス(i)の0.8〜1.6の範囲内であるので、第1のリップ部がアウターリンクプレートとブシュ突出部とに所定圧縮量にて変形して密接すると共に、第4(又は第3)のリップ部を所定圧縮量にて変形して密接するので、充分なシール機能と屈曲トルクの改善をバランスよく両立することができる。なお、上記和がクリアランスの0.8以下[(2r+b)<0.8i]であると、充分なシール機能を保持することができずに、シールチェーンの耐摩耗性を確保できず、また上記和がクリアランスの1.6以上[(2r+b)>1.6i]であると、チェーンの屈曲抵抗が大きくなって、充分な屈曲性能を得ることができない。
請求項6又は12に係る本発明によると、クリアランスがチェーンピッチの4〜7%の範囲内であるので、シールチェーンでありながら、ピンの長さを短くして、チェーンの引っ張り強度を向上することができる。なお、クリアランス(i)がチェーンピッチ(p)の4%以下であると(i<0.04p)、シール部材が過度に圧縮されて、屈曲トルクが増大すると共に、所定駆動時間経過後にシール部材がへたって、急激にチェーン伸びが進行し、またクリアランス(i)がチェーンピッチ(p)の7%以上であると(i>0.07p)、ピンが長くなり、充分なチェーンの引っ張り強度を確保することができない。
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。本シールチェーン11は、図1に示すように、2枚の鋼製のまゆ形のアウター(ピン)リンクプレート18の両端部をピン12にて連結したアウター(ピン)リンク19と、同形状の2枚のインナー(ローラ)リンクプレート16の両端部とをブシュ17にて連結したインナー(ローラ)リンク20とを、ブシュ17にピン12を嵌挿することにより無端状に連結して構成されている。また、前記ブシュ17にはローラ21が回転自在に被嵌されており、該ブシュ17は、インナーリンクプレート16の外側面から所定量突出して固定されている。そして、該ブシュ17の突出部17aを囲むように、前記インナーリンクプレート16とアウターリンクプレート18との間には、本発明に係るシール部材(シールリング)13が介在している。
アウターリンクプレート18とインナーリンクプレート16とのクリアランスi(左右のリンクプレートにそれぞれクリアランスがあるので、チェーン全体では2iとなる)は、従前のシールチェーンより小さく構成されており、ピッチpに対するクリアランスiが、0.04〜0.07pの範囲、好ましくは0.05〜0.06pとなっている(従前のシールチェーンは、概ねi=0.08〜0.09p)。
シール部材13は、自然状態にあって断面十(プラス)字状、装着状態において断面X字状のゴム製リングからなり、ピン12及びブシュ17との間の軸受空間にグリース又はオイル等の潤滑剤を封入する。該シール部材13は、装着された状態でアウターリンクプレート18及びインナーリンクプレート16との間に所定量圧縮されているが、該シール部材13の材料であるゴムは、Hs80度以上(80°以上100°以下)の比較的硬いものが用いられている。なお、該ゴムの硬さ測定は、ショアA試験に基づく。
自然状態にあるシール部材13(13,13)の断面を図2に示す。図2において、(a),(b)は、同じように見えるが、第3及び第4のリップ部の高さ及び傾斜角等において相違している。自然状態にあるシール部材13は、中央基部13eから内径及び外径方向、左右方向に各リップ部が延びている、断面プラス形状のリングからなり、内径方向に略円形状の第1のリップ部13aと、外径方向に略方形状の第2のリップ部13bと、これら第1及び第2のリップ部に直交する左右方向に、幅方向中心線O−Oに対して鏡面対象に形成された第3及び第4のリップ部13c,13dとを有している。第1のリップ部13aは、約270度の円弧面rからなり、その基端側が第3及び第4のリップ部13c,13dと接続アールr,rにて滑らかに結ばれている。上記円弧面の半径rと、第1のリップ部13aの接続部の幅nと、前記第2のリップ部の幅tとは、略等しくなっている(r≒n≒t、なお、±20%程度の範囲を略々等しいという)。
第3及び第4のリップ部13c,13dは、その内径側端面(第1のリップ部13a側)qが前記径方向中心線O−Oに対して直交するように左右方向に延びている。これらリップ部13c,13dの先端部sは、上記中心線O−Oに平行に延び、第2のリップ部13bの幅tよりも小さい幅(径方向長さ)又は略々等しい幅bからなる。そして、これらリップ部13c,13dの外径側端面(第2のリップ部13b側)uは、先端部sから中央基部13eに向って幅が拡がる方向の所定勾配αで延び、第2のリップ部13bとアールrにて接続している。従って、第3及び第4のリップ部13c,13dは、その内径側と外径側とが非対象となっており、その外径側面u,rが、先端から中央基部13eに向うに従って漸次幅広となるような面(形状)からなる。
上記勾配αは、60°〜70°が好ましく、70°以上だと、シール部材装着時の捩りトルク(回転力)の発生が充分でないと共に断面積の拡大が充分ではなく、60°以下では、リップ部及びリップ部間の凹部からなる油溜りの形成が充分ではない。また、第3及び第4のリップ部13c,13dと第2のリップ部13bとの接続アールrは、第1のリップ部13aと第3及び第4のリップ部13c,13dとの接続アールrより大きい径からなり、上記勾配αからなる外径側端面uを滑らかに第2のリップ部13bの平行面(中心線O−Oと平行となる面)vに接続する。また、シール部材13の幅yは、シールチェーンの(片側の)クリアランスiより60〜100%、好ましくは70〜90%大きく設定されている(1.6i<y<2.0i、好ましくは1.7i<y<1.9i)。なお、第1のリップ部13aの直径(幅)2rは、シール部材13の幅yより小さい(2r<y、好ましくは2r<0.5y)。
そして、シール部材13は、その中央基部13eの対角線距離z(アール面rとrとを結ぶ最小長さ)が前記シールチェーン11のクリアランスiに対して0.8〜1.0の範囲、好ましくは0.91〜1.0の範囲に設定されている(0.8i<z<1.0i、好ましくは0.91i<z<1.0i)。また、前記第1のリップ部13aの最小部(狭部)の幅nが前記クリアランスiの60%以下になるように設定されている(n≦0.6i)。更に、第3及び第4のリップ部13c,13dの先端幅bと第1のリップ部13aの直径(幅)2rとの和が、上記クリアランスiの80%〜160%の範囲になるように設定されている[0.8i≦(b+2r)≦1.6i、好ましくはi≦(b+2r)≦1.6i]。
ついで、ピン径D=5.23mm、クリアランスi=0.7mm、インナーリンク内幅B=9.53mmのローラチェーンに適用されるシール部材13の具体例について説明する。
[実施例1]
シール部材13の断面を図2(a)に示す。自然状態におけるシール部材13のリング内径(直径)Dを基準として各寸法を示すと、5.9〜6.3mmであり、第1のリップ部13aの半径r=0.059Dr、該リップ部13aの径方向長さm=0.138Dr、第3及び第4のリップ部13c,13dの径方向長さ(幅)b=0.036Dr、第2のリップ部13bの径方向長さx=0.095Drであり、従ってシール部材13全体の径方向長さ(m+b+x)=0.269Drからなる。シール部材13の幅y=0.216Dr、第2のリップ部の幅t=0.057Dr、第1と第3及び第4のリップ部の接続アールr=0.02Dr、第2と第3及び第4のリップ部の接続アールr=0.059Dr、第1のリップ部の最小幅n=0.066Dr、そして第3及び第4のリップ部の外径側面uの勾配α=63°〜65°からなる。また、中央部対角線距離z≒0.68mmからなる。
従って、0.8i(0.56)<z(約0.68)<i(0.7)であり、n(約0.4)≦i(0.7)×0.6=0.42である。また、0.8×i(0.7)=0.56<b+2r=約0.94<1.6×i(0.7)=1.12である。なお、シール部材の硬さは、Hs80°以上である。
[実施例2]
シール部材13の断面を図2(b)に示す。自然状態におけるシール部材13のリング内径(直径)Dを基準として示すと、5.9〜6.3mmであり、第1のリップ部13aの半径r=0.059Dr、該リップ部13aの径方向長さm=0.138Dr、第3及び第4のリップ部13c,13dの径方向長さ(幅)b=0.036Dr、第2のリップ部13bの径方向長さx=0.095Drであり、従ってシール部材13全体の径方向長さ(m+b+x)=0.269Drからなる。シール部材13の幅y=0.2Dr、第2のリップ部の幅t=0.057Dr、第1と第3及び第4のリップ部の接続アールr=0.197Dr、第2と第3及び第4のリップ部の接続アールr=0.02Dr、第1のリップ部の最小幅n=0.66Dr、そして第3及び第4のリップ部の外径側面uの勾配α=67°〜69°からなる。また、中央部対角線距離z≒0.62mmからなる。
従って、0.8i(0.56)>z(約0.62)<i(0.7)であり、n(約0.4)≦i(0.7)×0.6=0.42である。また、0.8×i(0.7)=0.56<b+2r=約0.94<1.6×i(0.7)=1.12である。なお、シール部材の硬さは、Hs80°以上である。
ついで、図3に沿って、上記シール部材13をチェーンに装着する状態、並びにチェーンに装着された後のシール部材13’について説明する。シール部材13は、自然状態にあっては断面十字状からなり、かつブシュ17の突出部7aの先端外周面17bはテーパ又はアール面となっている。
まず、自然状態にあるシール部材13は、その第1のリップ部13aがブシュ突出部17aの先端部fに当接した状態にあり、アウターリンクプレートからの押圧力により、第1のリップ部13aを変形しつつ、第4のリップ部13dの内径側端面qをブシュ突出部17aの外周面に沿わせつつ、インナーリンクプレート16に向けて移動する。この際、アウターリンクプレートからの押圧力は、第3のリップ部13cが内径側が垂直面qからなり外径側が所定勾配の漸増面uからなるため、該リップ部13cの内径側と外径側では、ゴムからなるシール部材の強度が相違し、内径側では容易に変形して力を伝達しないのに対し、外径側では変形が少なく、上記押圧力を伝達する。これにより、アウターリンクプレートに基づく第3のリップ部13cに作用する応力(押圧伝達力)が図面に示すように相違し、その合力Fが外径側に偏倚した位置に外径方向に斜めに作用する。従って、第1のリップ部13aがブシュ突出部先端fに当接してシール部材13が回転する際、第1のリップ部13aは比較的容易に変形するので、シール部材を回転させようとする、特に中央基部13eに作用するモーメントは、第4のリップ部13cの内径側アール面rが回転支点eとなるモーメントFlとなり、該モーメントは、従来のシール部材(図8参照)より大きくなり、第3のリップ部13cの内径側端先端jをj’に引き伸ばすエネルギーに打勝って、シール部材13は、確実に回転して捩られ、13’に示すようにX字状のシール部材となる。なお、この際、例え第4のリップ部13d先端面kとインナーリンクプレート16までの距離gが短く、シール部材13が回転するための距離が足りずに、シール部材が完全に回転せずに、リップ部13dの先端面kがインナーリンクプレート16に接した場合でも、リップ部13dの受ける反力は内径側と外径側で異なるため、シール部材13は、確実に回転する。
チェーンが組立てられた状態のX字状のシール部材13’は、第3のリップ部13c’の内径側先端エッジj’(j→j’)が引き伸ばされて、その内径側端面q’がアウターリンクプレート18に密接し、また第1のリップ部13a’が変形してブシュ突出部テーパ又はアール面17bとアウターリンクプレート18との間に密接する。該第1のリップ部13a’は、圧縮変形して、ブシュ先端fとアウターリンクプレート18との間を密閉して、ピンとブシュとの間の軸受空間に注入されている潤滑剤を封入するが、該第1のリップ部13cの直径(幅)2rは比較的大きくかつ円弧面からなるので、ブシュ先端とアウターリンクプレートとの間に楔状に喰込むことはない。
また、シール部材13’の第4のリップ部13d’は、第1のリップ部13a’と近づくように変形して、その外径側端面u’がインナーリンクプレート16に密接し、また第2のリップ部13b’は、第4のリップ部13d’との間が拡がるように変形して、その一方の側面v’がインナーリンクプレート16に密接する。この際、第4のリップ部13d’は、第3のリップ部13cが引っ張られて拡げられた反力が作用し、その外径側端面u’をインナーリンクプレートに密接し、また第2のリップ部13b’は、第3のリップ部13cの外径側端面u,rが漸次幅広となる形状に基づく大きな復元力が作用して、その一側面v’をインナーリンクプレートに密接する。
そして、シール部材の中央基部13e’の対角線長さz’は、自然状態の対角線長さzと引っ張られる関係で僅かに減るとしても略々同じであり、該対角線長さz’が両リンクプレート16,18のクリアランスiに対して0.8〜1.0の範囲に設定されているので(0.8i≦z’≦i)、第1のリップ部13a’及び第2のリップ部13c’とアウターリンクプレート18との間に、所定の油溜り空間である環状凹部Cを形成すると共に、第4のリップ部13d’及び第2のリップ部13b’とインナーリンクプレート16との間に、所定の油溜り空間である環状凹部Cを形成する。上記凹部Cは、第3のリップ部13cの垂直面からなる内径側端面qに起因するので、比較的大きな空間となり、かつ上記凹部Cは、第3のリップ部13cのテーパ面等からなる外径側端面uに起因するので、比較的小さな空間からなる。
また、第2のリップ部13b’と第3のリップ部13c’との間にも、外径方向に開いている環状の凹部Cが形成されている。更に、第1のリップ部13a’の基部側幅n’が略々クリアランスiの60%以下になっているので(n≦0.6i)、上記凹部C,Cは、油溜りとして機能するのに充分な大きさを有する。
なお、第1のリップ部13a’は、アウターリンクプレート18とブシュ突出部17aとの間にて圧縮変形され、その直径2r’は、自然状態2rよりかなり小さくなっており、また第4のリップ部13d’もインナーリンクプレート16に圧縮されると共に外径方向に引き伸ばされて、その先端幅b’も自然状態bよりかなり小さくなっている。従って、自然状態にある上記直径2r及びリップ部先端幅bがクリアランスiの80%より大きくかつ160%より小さい場合、(0.8i≦b+2r≦1.6i)、変形されたチェーン装着状態のシール部材13’は、一般に、i≧b’+2r’となり、第1のリップ部13a’と第4のリップ部13d’との間に、小さな環状の凹部Cが形成される。
X字状のシール部材13’は、各リップ部13a’,13b’,13c’,13d’が上記各凹部C,C,C,Cによりそれぞれが独立したリップ部を形成し、インナーリンクプレート16及びアウターリンクプレート18との摩擦抵抗を減じて、チェーンの屈曲性能を良好に保持する。また、各リップ部13a’,13b’,13c’,13d’は、上述したように、シール部材の変形に伴う復元力によりアウター及びインナーの両リンクプレート18,16及びブシュ突出部17aとの密着を保持して、良好なシール性能により潤滑剤を保持している。
そして、第3及び第4のリップ部13c及び13dは、その外径側テーパ面u及び大きなアールrにより、幅厚が中央基部13eに向って漸増しており、リップ部の幅厚bが同じである従来のシール部材3(図7参照)に比して断面積、特に中央基部13eの断面積が大きくなっている。該断面積は、捩り変形した後のシール部材13’にあっては、上記自然状態のものと大きな変化はない。これにより、チェーンに装着された状態のシール部材13’は、大きな断面積により、両リンクプレートに対する反発力を長期に亘って維持し(耐力の向上)、耐摩耗性を有する。即ち、シール部材13の中央基部13eの指標である対角線距離zが、クリアランスiに対して0.8i〜1.0iの範囲にあるので、油溜りである凹部C,C、特に摺動側であるアウターリンクプレート18側の凹部Cを充分な断面積をとることが可能となって、チェーンの屈曲性の改善と、充分な断面積による耐摩耗性との両立を図ることが可能となる。
なお、上述説明は、シールチェーン11の上半部分で説明したので、第3のリップ部13cがアウターリンクプレート18に接触し、第4のリップ部13dがインナーリンクプレート16に接触するが、チェーンの下半部分にあっては、当然に、第3のリップ部13cがアウターリンクプレート18に、第4のリップ部13dがインナーリンクプレート16にそれぞれ接触する。この場合においても、シール部材13は、中央線O−Oに対して鏡面対象となっているので、同じ機能・作用を奏する。
このようにしてシール部材13が装着されたシールチェーン11は、スプロケットに巻掛けられて動力伝達するか、又はコンベヤチェーンとして物品等を搬送する。この際、シールチェーン11は、スプロケットへの噛込みや噛外れ等において、インナーリンク20とアウターリンク19とが、ピン12とブシュ17とを相対回転(軸受部)して屈曲する。該ピン12とブシュ17との相対回転は、シール部材13にて封入されている潤滑剤が介在して滑らかに行われ、かつ潤滑剤は、シール部材13(以降図3に示す、捩られた状態のシール部材で述べるため、13’と表記)の第1のリップ部13a’がブシュ突出部17aとアウターリンクプレート18との間に密着することにより、ピン12とブシュ17との間の軸受空間に保持される。
一般に、摩擦面積の関係で、シール部材13’は、インナーリンク20と一体に移動し、アウターリンクプレート18と相対移動する。シール部材13’の第1のリップ部13a’及び第3のリップ部13c’とアウターリンクプレート18の相対移動(摺動)は、上記軸受空間の潤滑剤が僅かずつ漏れることにより、またシール部材13’の装着時に封入される凹部Cの潤滑剤が僅かずつ浸入することにより、大きな摩擦抵抗を生ずることがない。同時に、第1のリップ部13a’及び第3のリップ部13c’は、シール部材装着時の変形により、アウターリンクプレート18に密着しているので、潤滑剤は、早期に漏出することはなく、かつシール部材13’は、比較的大きな断面積、特に中央基部13e’の断面積を有するので、早期にへたることはなく、シール機能を長期に亘って維持できる。
更に、本シールチェーン11は、クリアランスiが小さく、その分、ピン12の長さが短くなっているので、引張り強度も高く、大きな力を伝達することができる。また、スプロケットとの噛合い等によりチェーンに横方向(幅方向)の力が作用する場合があるが、上記クリアランスiが小さく、その分ブシュ突出部先端fとアウターリンクプレート18との間隔dが小さくなっても、上記シール部材13’は、硬度Hs80度以上の硬いゴムからなり、かつ大きな断面積からなると共に、第1のリップ部13a’がアウターリンクプレート18とブシュ突出部17aとの間への圧縮変形されて介在することにより、ブシュ突出部17aがアウターリンクプレート18に当接する金属同士の接触を回避し得る。
図4は、本シール部材にマッチしたインナー及びアウターの両リンクプレートのクリアランスiを説明するためのものであり、(a)は、上記クリアランスiと耐摩耗性能との関係を示す図である。クリアランスが過大であると、シール部材13のシール機能が充分でなく、潤滑剤が早期に飛散して、比較的に短い駆動時間でチェーンが急速に伸びる。また、クリアランスが過小であると、シール部材のシール機能、特に駆動時間が短い間でのシール機能は充分であるが、所定時間経過後、過度の圧縮によりシール部材がへたると、チェーン伸びが急増する。本シール部材に対して適正なクリアランスである場合、シール部材の機能が長期に維持されて、チェーン伸びが急増するまでの駆動時間が一番長く、優れた耐摩耗性を有する。
図4(b)は、クリアランスiとチェーンの屈曲トルクとの関係を示す図で、クリアランスが大きい程、シール部材の圧縮力が小さく、その分屈曲トルクが低く、クリアランスが小さくなる程、シール部材の圧縮力が大きくなって、チェーンの屈曲トルクが大きくなる。そこで、屈曲トルクが実用上支障がない範囲、特にオートバイの高速走行等の高速回転時の屈曲トルクが実用上充分に小さい範囲で、かつ上述した耐摩耗性の優れたクリアランスの範囲がバランスよく取れた点が、適正なクリアランス、即ち本シール部材に最適にマッチしたクリアランスとなる。
図5は、シール部材13の第1のリップ部13aの幅2rと第4のリップ部13d(第3のリップ部13cも同様)の先端部幅bとの和(2r+b)の適正値を説明するものであり、(a)は、上記和(2r+b)のクリアランスiに対する大きさと耐摩耗性能との関係を示す図である。上記和(2r+b)が小さい程、第1のリップ部13a及び第4のリップ部13dの変形が小さく、シール機能が充分でなく、耐摩耗時間が短くなり、上記和が大きくなると、耐摩耗時間が長くなる。ただし、クリアランスiの80%以下、例えば60%では、耐摩耗時間が急激に短くなり、160%以上、例えば180%であっても、耐摩耗性能に大きな変化は生じなくなる。
図5(b)は、上記和(2r+b)と屈曲トルクの関係を示す図で、上記和が小さい程、第1のリップ部13a及び第4のリップ部13dの圧縮変形が小さく、その分屈曲トルクが小さく、上記和が大きくなる程、屈曲トルクも大きくなる。ただし、クリアランスiの80%以下にあっては、屈曲トルクの減少率は低くなり、また160%以上にあっては、屈曲トルクが急増する。従って、(a)による耐摩耗性能と(b)の屈曲トルクがバランスした実用上の使用に耐える範囲として、第1のリップ部13aの幅2rと第4のリップ部13dの先端部幅tとの和(2r+b)が、クリアランスiの80〜160%(0.8i≦(2r+b)≦1.6i)が設定される。
なお、上述した実施の形態は、両リンクプレートのクリアランスiを小さくしたシールチェーンに本シール部材を適用したものについて説明したが、クリアランスiが従来と同じシールチェーンにも同様に適用できることは勿論である。また、チェーンのサイズに拘りなく、相対的にシール部材の大きさを変えることにより適用可能である。
本発明を適用したシールチェーンを示す一部断面した平面図。 本発明に係るシール部材の自然状態の断面を示す拡大図で、(a)及び(b)は異なる実施例を示す。 シール部材が捩られてチェーンに装着される状態を示す拡大断面図。 本シール部材を適用するに適正なインナー及びアウターの両リンクプレートのクリアランスを示す図で、(a)は、クリアランスの違いによる耐摩耗性能を示し、(b)はクリアランスと屈曲トルクの関係を示す。 本シール部材の第1のリップ部の幅(2r)と第4のリップ部の先端部の幅(b)の適正値を示す図で、(a)は、上記和と耐摩耗時間の関係を示し、(b)は、上記和と屈曲トルクの関係を示す。 従来の技術によるシールチェーンの製造方法を示す図で、(a)〜(c)は、それぞれ異なる工程を示す。 従来の技術によるシール部材の断面図で、(a)及び(b)は、それぞれ異なる実施例を示す。 従来の技術によるシール部材が捩られる状態を示す拡大断面図。
符号の説明
11 シールチェーン
12 ピン
13,13,13 シール部材
13a 第1のリップ部
13b 第2のリップ部
13c 第3のリップ部
13d 第4のリップ部
13e 中央基部
16 インナーリンクプレート
17 ブシュ
17a ブシュ突出部
18 アウターリンクプレート
19 アウターリンク
20 インナーリンク
f ブシュ突出部先端面
i 両リンクプレートのクリアランス
p チェーンピッチ
q 内径側端面
u 外径側端面
s 先端部
(2r) 第1のリップ部アール面(幅)
n 最狭部の幅
b 第3及び第4のリップ部先端部の幅
z 中央基部の対角線距離
α 所定勾配

Claims (12)

  1. インナーリンクプレートよりブシュを一部突出し、該突出部を囲むようにかつインナーリンクプレートとアウターリンクプレートとの間に挟持されるようにリング状のシール部材を配置し、
    前記シール部材は、自然状態における断面が十字形状からなり、中央基部と、該中央基部から内径方向に延びる第1のリップ部と、前記中央基部から外径方向に延びる第2のリップ部と、前記中央基部から左右方向に延びる第3及び第4のリップ部とを有し、
    前記第1のリップ部を、前記ブシュ突出部先端と前記アウターリンクプレートとの間に配置した状態で、アウターリンクプレートをインナーリンクプレートに接近する方向に移動して、前記シール部材が、前記ブシュ突出部との接触に基づく回転モーメントにより捩られ、断面略々X字状に変形して前記インナーリンクプレートと前記アウターリンクプレートとの間に挟持されてなる、シールチェーンにおいて、
    自然状態において、前記第1のリップ部は、アール面又はそれに近い曲面により形成される断面円形又はそれに近い形状からなり、
    前記第3及び第4のリップ部は、鏡面対象からなり、その内径側端面がシール部材の径方向に対して略々直交する方向に延び、かつその外径側端面が先端部より前記中央基部側の方が幅広となるように形成され、
    前記シール部材の前記中央基部の対角線距離が、前記インナーリンクプレートと前記アウターリンクプレートとのクリアランスの0.8〜1.0の範囲内にある、
    ことを特徴とするシールチェーン。
  2. 前記第3及び第4のリップ部の外径側端面は、前記先端部から前記中央基部に向かって漸次幅広となるように形成されてなる、
    請求項1記載のシールチェーン。
  3. 前記第3及び第4のリップ部の外径側端面は、前記先端部から前記中央基部に向かって幅広となる所定勾配のテーパ面である、
    請求項1記載のシールチェーン。
  4. 前記第1のリップ部の前記中央基部側における最狭部の幅が、前記クリアランスの0.5〜0.6の範囲内にある、
    請求項1ないし3のいずれか記載のシールチェーン。
  5. 前記第1のリップ部の幅と前記第3及び第4のリップ部の先端部の幅との和が、前記クリアランスの0.8〜1.6の範囲内にある、
    請求項1ないし4のいずれか記載のシールチェーン。
  6. 前記クリアランスは、チェーンピッチの4〜7%の範囲にある、
    請求項1ないし5のいずれか記載のシールチェーン。
  7. インナーリンクプレートよりブシュを一部突出し、該突出部を囲むようにかつインナーリンクプレートとアウターリンクプレートとの間に挟持されるようにリング状のシール部材を配置し、
    前記シール部材は、自然状態における断面が十字形状からなり、中央基部と、該中央基部から内径方向に延びる第1のリップ部と、前記中央基部から外径方向に延びる第2のリップ部と、前記中央基部から左右方向に延びる第3及び第4のリップ部とを有し、
    自然状態において、前記第1のリップ部は、アール面又はそれに近い曲面により形成される断面円形又はそれに近い形状からなり、
    前記第3及び第4のリップ部は、鏡面対象からなり、その内径側端面がシール部材の径方向に対して略々直交する方向に延び、かつその外径側端面が先端部より前記中央基部側の方が幅広となるように形成され、
    前記シール部材の前記中央基部の対角線距離が、前記インナーリンクプレートと前記アウターリンクプレートとのクリアランスの0.8〜1.0の範囲内にあり、
    前記第1のリップ部を、前記ブシュ突出部先端と前記アウターリンクプレートとの間に配置した状態で、アウターリンクプレートをインナーリンクプレートに接近する方向に移動して、前記シール部材が、前記ブシュ突出部との接触に基づく回転モーメントにより捩られ、断面略々X字状に変形して前記インナーリンクプレートと前記アウターリンクプレートとの間に挟持される、
    ことを特徴とするシールチェーンの製造方法。
  8. 前記第3及び第4のリップ部の外径側端面は、前記先端部から前記中央基部に向かって漸次幅広となるように形成されてなる、
    請求項7記載のシールチェーンの製造方法。
  9. 前記第3及び第4のリップ部の外径側端面は、前記先端部から前記中央基部に向かって幅広となる所定勾配のテーパ面である、
    請求項7記載のシールチェーンの製造方法。
  10. 前記第1のリップ部の前記中央基部側における最狭部の幅が、前記クリアランスの0.5〜0.6の範囲内にある、
    請求項7ないし9のいずれか記載のシールチェーンの製造方法。
  11. 前記第1のリップ部の幅と前記第3及び第4のリップ部の先端部の幅との和が、前記クリアランスの0.8〜1.6の範囲内にある、
    請求項7ないし10のいずれか記載のシールチェーンの製造方法。
  12. 前記クリアランスは、チェーンピッチの4〜7%の範囲にある、
    請求項7ないし11のいずれか記載のシールチェーンの製造方法。
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