JP2006348657A - シリンダー錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シリンダー錠全体を交換することなく、安価に、しかも、容易な変更作業で、専用キーを変更することのできるシリンダー錠を得る。
【解決手段】 外筒15に内設された内筒19と、内筒19の外周面に形成されたバー収容溝41と、バー収容溝41から突出配置され内筒19の回転を阻止するロッキングバー43と、内筒19に設けられバー進入凹部53を一致させてロッキングバー43をバー収容溝41に後退可能にするタンブラ23とを備えており、タンブラ23が、第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとからなり、これらタンブラ23A,23Bは、連結手段55a〜55c,57によって異なる位置で連結可能になるとともに、連結が、変更キー69の挿入・回転により移動するロッキングバー43に従動する第1タンブラ23Aによって解除可能となり、かつセット回転角度範囲で挿入された任意の専用キーに応じた位置で選択的に連結される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、タンブラの組合せを変更して使用キー(専用キー、マスターキー)の鍵変更を可能とするシリンダー錠に関する。
賃貸マンションやアパート等に用いられるシリンダー錠には、タンブラ式のものがあり、このタンブラ式シリンダー錠には、さらにピンタンブラ式のものがある。ピンタンブラ式のシリンダー錠は、外筒と、この外筒に回動自在な内筒とを有し、外筒と内筒とには、両者に亘ってピン挿入孔が穿設されている。このピン挿入孔には、外筒側ピン挿入孔にドライバピン、内筒側ピン挿入孔にはタンブラピンが収容され、合鍵が内筒のキー孔に挿入されることで、合鍵のキー溝に一致した位置にタンブラピンが配置され、その結果、タンブラピンとドライバピンとの境が、内筒外周と外筒内周との境界、すなわち、シアーラインに一致することで、内筒が外筒に対して回動可能となり、施解錠可能状態となる。一方、合鍵でないキーが挿入されれば、タンブラピンが正規の位置に配置されないため、シアーラインにはドライバピン、或いはタンブラピンが横断することとなり、これにより、内筒の回転が阻止される。
ところで、賃貸マンションやアパートにおいては、入居者が交替する場合があり、旧入居者が合鍵の複製を所有している場合には、新入居者の防犯上から旧入居者の鍵を使用不能とすることが望ましい。
しかしながら、上記したピンタンブラ式のシリンダー錠において、別の専用キーのみの使用を可能とするには、別構成のピンタンブラとドライバピンとを組み込まなければならず、容易に変更を行うことはできなかった。また、入居者の交替の都度、シリンダー錠を交換すれば、多大な費用を負担しなければならない問題が発生した。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、シリンダー錠全体を交換することなく、安価に、しかも、容易な変更作業で、専用キーを変更することのできるシリンダー錠を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のシリンダー錠100は、外筒15と、該外筒15に内設され一端面に専用キー21,71、マスターキー又は変更キー69の挿入されるキー孔17を有するとともに他端面に錠機構に接続するテールピース73を有した内筒19と、該内筒19の外周面に軸線方向に形成されたバー収容溝41と、前記外周面から突出可能に該バー収容溝41に収容され前記外周面から突出配置されることで前記外筒15の内周に形成されたロック溝49に進入して前記外筒15に対する前記内筒19の回転を阻止するロッキングバー43と、該ロッキングバー43と前記キー孔17との間の前記内筒に軸線方向で複数設けられ前記キー孔17に挿入されたキーのキー溝にキー突起59を進入させることで前記内筒19の軸線直交方向にスライドされバー進入凹部53A、53Bを前記ロッキングバー43に一致させて該ロッキングバー43を前記バー収容溝41に後退可能にするタンブラ23とを備えたシリンダー錠100であって、
前記内筒19を前記専用キー21,71及び前記マスターキーの施解錠操作回転範囲から超えた所定のセット回転角度範囲で回転可能とする前記変更キー69を備え、
前記ロッキングバー43が、前記内筒19の該所定のセット回転角度範囲で前記軸線方向に移動可能となり、
前記タンブラ23が、前記ロッキングバー43の没入を許容する前記バー進入凹部53Aを有した第1タンブラ23Aと、同じく前記ロッキングバー43の没入を許容する前記バー進入凹部53B、キー溝に進入する前記キー突起59を有した第2タンブラ23Bとからなり、
前記第1タンブラ23Aと前記第2タンブラ23Bとは、連結手段55a,55b,55c,57によって前記スライド方向の異なる複数の位置で選択的に連結可能になるとともに、該連結が前記ロッキングバー43の移動に従動する前記第1タンブラ23Aの前記軸線方向の移動によって解除可能となり、かつ前記所定のセット回転角度範囲で挿入され前記施解錠操作回転範囲まで逆回転された任意の専用キー21,71に応じた異なる位置で選択的に連結されることを特徴とする。
このシリンダー錠100では、第1のキー21の使用状態において第1タンブラー23Aと第2タンブラ23Bとが所定の相対位置に連結されており、第1のキー21を挿入した際に、キー突起59により、バー進入凹部53A,53Bがロッキングバー43の後退を許容可能な位置に配置される。つまり、第1のキー21を挿入することにより、タンブラ23のバー進入凹部53A,53Bにロッキングバー43が進入し、これによりロッキングバー43が外筒15のロック溝49から後退することで、内筒19が回動可能となる。このシリンダー錠100を第2のキー71の専用とするには、変更キー69が挿入される。変更キー69が挿入され、内筒19が所定のセット回転角度範囲まで回転されると、ロッキングバー43が軸線方向に移動され、これに伴い第1タンブラ23Aも移動される。第1タンブラ23Aの移動により、連結手段55a,55b,55c,57による連結が解除され、第2タンブラ23Bが第1タンブラ23Aに対し、軸線直行方向にスライド可能な状態となる。この状態で変更キー69を抜去し、第2のキー71が挿入されると、第2タンブラ23Bのキー突起59が第2のキー71のキー溝71aに合った位置に移動される。この状態で内筒19を所定のセット回転角度範囲から施解錠操作回転範囲まで逆回転させると、ロッキングバー43が再び軸線方向に移動し、元の位置に戻る。ロッキングバー43が元の位置に戻ることにより、連結手段55a,55b,55c,57により第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとが再び連結状態となる。つまり、第2タンブラ23Bは、第2のキー71に一致した位置で位置変更されたこととなる。これにより第2のキー71を引き抜いた後であっても、以降、第1のキー21が使用不能となり、第2のキー71が専用キーとして使用可能となる。
請求項2記載のシリンダー錠100は、前記第1タンブラ23Aは、前記軸線方向の移動による前記第2タンブラ23Bとの連結解除時に、前記スライド方向の移動軌跡上に配置されるリセットバー63に対して、前記スライド方向の一方に付勢する付勢手段52によって当接し、前記ロッキングバー43の没入を許容する位置で位置保持されることを特徴とする。
このシリンダー錠100では、第1タンブラ23Aが付勢手段52により前記スライド方向の一方へ常に付勢されており、この第1タンブラ23Aに対して連結解除された第2タンブラ23Bは前記スライド方向でフリー状態となる。そして、第1タンブラ23Aは、前記付勢手段52とともにリセットバー63により位置保持され、かつその位置がロッキングバー43の没入を許容する位置となり、すなわち第1,第2タンブラ23A,23Bを異なる位置で連結させる際の基準の位置となる。そして、その後に第1,第2タンブラ23A,23Bが互いに連結されることとなる。
請求項3記載のシリンダー錠100は、前記ロッキングバー43が前記内筒19の軸線を挟んで一対設けられ、
それぞれの該ロッキングバー43,43が前記所定のセット回転角度範囲で前記軸線方向の互いに逆方向に移動されることを特徴とする。
このシリンダー錠100では、タンブラ23,23が軸線を挟んで並列に配置されることで、本来、軸線方向に直列に配置される複数のタンブラ23が連結解除方向を変えることなく並列配置可能となる。これにより、同数のタンブラ23が軸線方向に半分の長さで組み込み可能となる。
請求項4記載のシリンダー錠100は、前記ロッキングバー43には前記第1タンブラ23Aを前記スライド方向に摺動自在にガイドするガイド溝47bが形成され、
前記連結手段55a,55b,55c,57による連結が、該ガイド溝47bに係合して前記ロッキングバー43と一体となった前記第1タンブラ23Aの前記軸線方向の移動によって解除されることを特徴とする。
このシリンダー錠100では、ロッキングバー43にガイド溝47bが形成され、このガイド溝47bに第1タンブラ23Aが係入していることで、ロッキングバー43が軸線方向に移動した場合に、ガイド溝47bを介して第1タンブラ23Aもロッキングバー43と一体となって軸線方向に移動(従動)することとなる。この第1タンブラ23Aの移動によって、連結手段55a,55b,55c,57による連結が解除され、第2タンブラ23Bがフリー状態となる。
請求項5記載のシリンダー錠100は、前記内筒19の前記所定のセット回転角度範囲への移行が、前記専用キー21,71及び前記マスターキーより長尺の前記変更キー69を挿入することで、前記テールピース73と前記内筒19との係合を解除して可能になったことを特徴とする。
このシリンダー錠100では、変更キー69が、専用キー21,71及びマスターキーより長尺で形成され、この変更キー69が挿入されることによりのみ内筒19のセット回転角度範囲への移行が可能となる。そして、内筒19がセット回転角度範囲へ回転されることで、テールピース73と内筒19との係合が解除され、テールピース73と内筒19とが相対回転可能となる。
本発明に係る請求項1記載のシリンダー錠によれば、変更キーを挿入し、内筒を所定のセット回転角度範囲に回転することで、第1タンブラと第2タンブラとの連結を解除し、その状態で、変更キーを抜去後、任意の専用キーを挿入して、施解錠操作回転範囲まで逆回転することにより、第1タンブラと第2タンブラとを、任意の専用キーに応じた異なる組合せ配置へ変更して連結することができる。これにより、第1のキーを第2のキーへと変更することができるようになる。この結果、シリンダー錠を交換せずに、多大な費用を費やすことなく、鍵変更を可能にすることができる。また、錠変更は、新たに使用したいキーをキー孔へ挿入するのみで可能となるので、変更作業を極めて容易に行うことができる。このことから、賃貸マンションなどにおいて、入居者が交替した場合に、旧入居者の使用していたキー(合鍵)を使用不能とすることが可能となる。
これに加え、第1のキー(元のキー)を使用せずに、変更キーと第2のキー(新たなキー)によって、第2のキーの使用可能状態へ変更できるので、第1のキーを紛失した場合であっても、変更を可能にすることができる。
また、同様に、各専用のキーの各シリンダー錠に対して共通して使用可能となるマスターキーの変更も可能となり、例えば、複数有るシリンダー錠に共通させてグループとした管理態勢に、新たなマスターキーでのグループ管理を行え、すなわち、管理者の交替にも対応可能となる。
請求項2記載のシリンダー錠によれば、第1タンブラが、付勢手段とともにリセットバーにより位置保持され、かつその位置がロッキングバーの没入を許容する位置となることで、第1,第2タンブラを異なる位置で連結させる際の基準の位置を得ることが可能となる。
請求項3記載のシリンダー錠によれば、ロッキングバーが内筒の軸線を挟んで一対設けられ、それぞれのロッキングバーがセット回転角度範囲で軸線方向の逆方向へ移動されるので、本来、軸線方向に直列に配置される複数のタンブラを、連結解除方向を変えることなく、軸線を挟んで並列に配置することができる。これにより、同数のタンブラを軸線方向に半分の長さで組み込むことができ、軸線方向の長さを増大させずに、カギ違い数を増やすことができる。
請求項4記載のシリンダー錠によれば、ロッキングバーにガイド溝を形成し、このガイド溝を介してロッキングバーに第1タンブラを軸線方向に一体移動可能に保持させたので、ロッキングバーを利用して第1タンブラを保持することができ、ロッキングバーが第1タンブラの保持部材を兼ねることになって、他部材を用いずに少ない部品点数でタンブラ同士の連結解除機構を構成することができる。
請求項5記載のシリンダー錠によれば、セット回転角度範囲への移行が、専用キー及びマスターキーより長尺の変更キーを挿入し、テールピースと内筒との係合を解除することで可能となるので、テールピースと内筒とが一体回転する係合状態と、テールピースと内筒とが相対回転可能となる係合解除状態を選択的に切り換える係脱機構を簡単な構造で容易に構成することができる。また、変更キーが長尺となるので、他の通常使用キー(専用キー、マスターキー)との区別を容易にすることができ、キー管理を行いやすくすることができる。
以下、本発明に係るの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るシリンダー錠の外観斜視図、図2は図1に示したシリンダー錠のキー挿入方向に直交する方向の断面図、図3は図2の分解図、図4は図1に示したシリンダー錠の軸線を含む面で切断した断面図、図5は図4の分解図、図6はリセットバー位置の断面図、図7は図6の分解図である。
本実施の形態に係るシリンダー錠100は、図1に示すように、不図示の扉の屋外面に取り付けられ、化粧リング11により前端面を除く錠本体13の外周が覆われる。錠本体13は、扉或いは錠箱に固定される外筒15と、前端面にキー孔17を有し、この外筒15に対し回動自在に内設される内筒19とに大別して構成される。
内筒19のキー孔17には例えば賃貸住宅の最初の入居者の第1のキーである第1専用キー21が挿入され、シリンダー錠100はこの第1専用キー21によって内筒19が外筒15に対して回動自在、すなわち、施解錠可能となっている。本実施の形態によるシリンダー錠100は、第1専用キー21による使用可能状態から、後述の変更キーを用いることによって、新たな別のキー(例えば後述の第2のキー)の使用可能状態へ内部機構が容易に変更可能となることを特徴としている。
図2、図3に示すように、内筒19にはキー孔17を挟み左右にスライドタンブラ23、23が設けられる。また、キー孔17の図2に示す上方にはピンタンブラ25が設けられている。これらスライドタンブラ23,23,ピンタンブラ25は、キー孔17の挿入方向に複数組、本実施の形態ではピンタンブラ25及び、スライドタンブラ23,23が6組配設されている。なお、説明の都合上、スライドタンブラ23,23はそれぞれが略同一構成であるためそのうちの1つを例に説明する。
ピンタンブラ25は、内筒側ピン収容孔27に収容されるタンブラピン29と、外筒側ピン収容孔31に収容されるドライバピン33とからなり、外筒側ピン収容孔31を塞ぐ蓋35とドライバピン33との間にはコイルバネ37が配設され、これによりドライバピン33はピンタンブラ25側へ付勢されている。ピンタンブラ25の先端はキー孔17へ突出され、キー孔17に挿入された第1専用キー21によってピンタンブラ25の配置が決まり、これによってピンタンブラ25とドライバピン33との境が、内筒19外周と外筒15内周との間であるシアーライン39に一致するようになっている。したがって、異なる専用キーが挿入されれば、ピンタンブラ25或いはドライバピン33がシアーライン39を横断することとなり、内筒19の回動が不能となる。
本実施の形態によるシリンダー錠100では、複数のタンブラ23に加え、複数のピンタンブラ25が設けられることで、カギ違い数が増やせ、防犯性がより高められるようになっている。
内筒19の外周には軸線方向に延在する一対のバー収容溝41,41が軸線を対称に形成され、バー収容溝41にはロッキングバー43が収容される。このロッキングバー43は、後に詳述するように複数のタンブラ23との相対位置関係によってロック状態又は非ロック状態となる。ロッキングバー43は、先端が尖頭部45となり、後端がタンブラ係合板部47となる。ロッキングバー43は、尖頭部45がバー収容溝41から突出することで、外筒15の内周に軸線方向で形成されたロック溝49に係合するようになっている。内筒19は、ロッキングバー43の尖頭部45がロック溝49に進入することで、回動が阻止される。また、ロッキングバー43は、尖頭部45がバー収容溝41内へ後退することで、外筒15とのロックが解除される。これにより、内筒19は、回動自在となる。なお、本実施の形態のロッキングバー43の係合板部47は、図4,図5に示すように、係合凸部47aとガイド溝47bとを備えた略櫛歯状に形成されている。
ロッキングバー43が、バー収容溝41内に没入した状態で、タンブラ係合板部47は、内筒19の内部に形成されたタンブラ収容空間51に突出するようになっている。このタンブラ収容空間51にはタンブラ23が収容され、タンブラ23は内筒19の軸線直交方向(図2の上下方向)にスライド自在に収容される。図3に示すように、タンブラ23は、第1タンブラ23Aと、第2タンブラ23Bとからなる。
第1タンブラ23Aには、半径方向外側の辺部に、凹凸からなるバー進入凹部53Aが形成される。また、第2タンブラ23Bの半径方向外側の辺部には、バー進入凹部53Aとは異なる形状のバー進入凹部53Bが形成されている。第1タンブラ23Aには同一の内径の複数の位置決め孔55a,55b,55cがタンブラスライド方向(図2の上下方向)に穿設されている。第2タンブラ23Bには、第1タンブラ23Aのそれぞれの位置決め孔55a,55b,55cのいずれかに嵌入可能となる位置決めピン57が突設されている。これら、位置決め孔55a,55b,55cと位置決めピン57とは、連結手段を構成している。また、第2タンブラ23Bにはバー進入凹部53Bと逆側の半径方向外側の辺部に、キー孔17内に突出するキー突起59が設けられる。このキー突起59は、キー孔17に挿入されるキーのキー溝、例えば図1に示すような第1専用キー21のキー溝21aに、図10(a)に示すように進入する。
第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとは、位置決めピン57がいずれかの位置決め孔55a,55b,55cに嵌入することで相対移動不能な連結状態となり、この状態で、図2に示すように、バー進入凹部53A、バー進入凹部53Bをロッキングバー43のタンブラ係合板部47側へ向ける一方、キー突起59をキー孔17へ突出させる。
図4に示すように、ロッキングバー43のタンブラ係合板部47には、係合凸部47aと軸線方向交互に、第1タンブラ23Aを軸線直交方向(図4の紙面垂直方向)にスライド自在にガイドする上記のガイド溝47bが形成されている。また、第2タンブラ23Bは、タンブラ収容空間51内に設けられた付勢手段としてのタンブラ付勢バネ52により、図2の下方向へと付勢されている。
一方、外筒15の先端と、外筒15の後端側内部には高低差を有するカム面60a,60bを対面させた一対のカム円板60A,60Bが固定されている。ロッキングバー43、43は、長手方向両端がこのカム円板60A,60Bのカム面60a,60bに摺接する。図4に示すように、カム面60a,60bは、高低が逆となるように対面配置されている。ロッキングバー43,43は、内筒19に、軸線方向で移動可能に保持されている。ロッキングバー43は、外筒15に嵌合された規制片13aに、溝43aを係合して軸線方向に移動可能となる。これに対し、内筒19は、両端がカム円板60A、テールピース73に当接することで、軸線方向の移動が規制されている。したがって、ロッキングバー43,43は、内筒19が回転されることで、それぞれの両端がカム円板60A,60Bに摺接して、軸線方向に互いに逆方向に移動されるようになっている。つまり、図4の上側のロッキングバー43が右方へ移動すれば、軸線を挟む下側のロッキングバー43は左方へ移動する。
ここで、ロッキングバー43,43は、本実施の形態では、内筒(或いはキー)19が90°〜180°の回転角度範囲にあるときに移動が可能となる。本明細書中、このロッキングバー43,43が移動される回転角度範囲を、「セット回転角度範囲」と称する。これに対し、0°から90°までの回転角度範囲は、「施解錠操作回転範囲」と称する。
本実施の形態では、シリンダー錠100に対して、上記の第1専用キー21の他、後述の第2専用キー71、変更キー69が使用される。これら、第1専用キー21、第2専用キー71、変更キー69は、それぞれ使用が可能となる回転角度範囲が定められている。すなわち、第1専用キー21及び第2専用キー71は、施解錠操作回転範囲で順方向(例えば時計回り方向)及び逆方向(反時計回り方向)で回転可能となるとともに、セット回転角度範囲では逆方向で回転可能となる。一方、変更キー69は、施解錠操作回転範囲からセット回転角度範囲までを順方向で回転可能となる。なお、後に詳述するが、本実施のシリンダー錠100では、第1専用キー21から第2専用キー71へ変更を行う場合、先ず、変更キー69を用いて施解錠操作回転範囲からセット回転角度範囲(0°〜180°)まで回転を行い、180°の回転位置で変更キー69を抜いた後、当該位置で第2専用キー71を挿入し、セット回転角度範囲から施解錠操作回転範囲(180°〜0°)まで逆回転を行う。これにより、第1専用キー21から第2専用キー71への変更が行えるようになっている。
内筒19とテールピース73との間にはコア軸64が設けられ、コア軸64は内筒19とテールピース73とに亘って軸線方向に移動自在となっている。コア軸64は、内筒19とテールピース73とに亘って位置することで、内筒19とテールピース73とを相対回転不能に連結する。一方、コア軸64は、テールピース73の収容凹部73a内に収容されることで、内筒19とテールピース73との連結を解除する。これにより、内筒19は、テールピース73に対して空転可能となる。コア軸64は、付勢バネ65によって、通常時、内筒19とテールピース73とを連結する位置に配置される。
テールピース73は、図示しない錠機構に連結されることで、施解錠操作回転範囲(0°〜90°)でのみ回転が可能となっている。したがって、内筒19は、コア軸64が内筒19とテールピース73とを連結している状態では、施解錠操作回転範囲でのみ回転される。ここで、後述する変更キー69は、他の第1専用キー21、第2専用キー71よりも長尺で形成される。これにより、変更キー69がキー孔17に挿入されると、先端がコア軸64を収容凹部73aへ押し込め、内筒19とテールピース73との連結を解除するようになっている。つまり、変更キー69が挿入されると、錠機構によって回転が規制されたテールピース73との連結が解除され、内筒19はセット回転角度範囲(90°〜180°)へ回転が可能となる。なお、コア軸64は、セット回転角度範囲において、及びこのセット回転角度範囲から施解錠操作回転範囲に戻る際には、図示しない係合溝等を介して軸線方向の移動が規制され、内筒19とテールピース73とを連結解除状態に維持する。
内筒19とそれぞれのロッキングバー43,43との間には、一対の付勢手段であるコイルバネ62,62が配設され、コイルバネ62,62はロッキングバー43,43を内筒19の半径方向外側へ付勢している。
ここで、図4に示すように、第1タンブラ23Aは、ガイド溝47bと係合しているため、例えば軸線を挟む下側のロッキングバー43が左方向へ移動すると、ロッキングバー43と一体となって左方向へ移動される。その結果、移動しない第2タンブラ23Bの位置決めピン57から、位置決め孔55c(図5参照)が抜けるようになっている。すなわち、位置決め孔55a,55b,55cから位置決めピン57が抜けた状態では、第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとは連結が解除された状態となる。
また、図2に示すように、内筒19には、それぞれのロッキングバー43,43の下方に、リセットバー63,63が固設されている。リセットバー63は、図6,図7に示すように、軸線方向に複数の凹部63aと凸部63bとが連続した櫛歯状に形成されている。リセットバー63,63は、凸部63bが第1のタンブラ23Aの移動軌跡内に位置し、この凸部63bに当接することで、第1タンブラ23Aの軸線直交方向のスライドを位置規制する。
本実施の形態によるシリンダー錠100は、第1専用キー21での施解錠可能状態から、他の専用キー(第2専用キー、第3専用キー、・・・)での施解錠可能状態への変更切換を可能としている。また、これらの専用キー使用可能状態において、施解錠が可能となるマスターキーを備えるものであるが、このマスターキーも他のマスターキーへと変更が可能となっている。すなわち、第1専用キー、第2専用キー、第3専用キーに対して施解錠が可能となる第1マスターキーは、マスターキー変更されることにより、施解錠不能となり、第1専用キー、第2専用キー、第3専用キーは、変更された後の新たな第2マスターキーによって施解錠可能となる。
次に、このように構成されるシリンダー錠の専用キー変更の動作手順を説明する。
図8は回転範囲の動作説明図、図9は第1専用キーにタンブラが配置された正面視を(a)、(a)のI−I断面視を(b)、II−II断面視を(c)に表した動作説明図、図10は第1専用キーが挿入された正面視を(a)、I−I断面視を(b)に表した動作説明図である。
この動作手順では、当初第1専用キー21が使用可能状態であったシリンダー錠100を、変更キー69を用いることによって、第2専用キー71が使用可能状態となる変更動作について説明する。なお、シリンダー錠100は、変更キー69を用いることで、第1専用キー21への変更、この他の第3専用キー、・・・への変更が可能となるものである。
ここで、キー変更に当たって差し替えされるそれぞれのキーを図8に基づいて概略説明すれば、第1専用キー21が使用可能となった状態において、先ず、図8の白丸1で変更キー69が挿入され、変更キー69は白丸2〜白丸3、白丸4まで回転された後、白丸5で抜かれる。この状態から白丸6で第2専用キー71が挿入され、第2専用キー71は白丸7〜白丸8へと回転され、白丸9で回転完了となって抜かれることとなる。
以下に、キー変更の動作手順をさらに説明する。
図9に示すように、第1専用キー21で施解錠操作が行える状態、すなわち第1専用キー21での運用状態において、シリンダー錠100は、例えば図9(a)に示すように、左方の第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとが、位置決めピン57と位置決め孔55cとを嵌合して連結されている。なお、図9(b),(c)に示すように、この状態では、テールピース73は内筒19と連結状態である。
図10に示すように、キー孔17に第1専用キー21が挿入されると、第2タンブラ23Bのキー突起59が第1専用キー21のキー溝21aに進入し、タンブラ23が図10(a)の上方向へ移動することにより、タンブラ23のバー進入凹部53A、バー進入凹部53Bが、ロッキングバー43のタンブラ係合板部47に一致する。すなわち、第1専用キー21による施解錠操作が可能となっている。なお、図10(b)に示すように、この状態においては、キー21先端がコア軸64に届かず、テールピース73は内筒19と連結状態である。
図11は変更キーが挿入された正面視を(a)、(a)のI−I断面視を(b)、II−II断面視を(c)に表した動作説明図、図12は変更キーが45°回転された正面視を(a)、(a)のI−I断面視を(b)に表した動作説明図、図13は変更キーが略135°回転された正面視を(a)、(a)のI−I断面視を(b)、リセットバー位置の断面視を(c)に表した動作説明図、図14は変更キーが180°回転された状態の動作説明図である。
図8の白丸1の状態で、変更キー69がキー孔17に挿入されると、図11に示すように、第2タンブラ23Bのキー突起59が変更キー69のキー溝69aに進入し、タンブラ23が図11(a)の上方向へ移動することにより、タンブラ23のバー進入凹部53A、バー進入凹部53Bが、ロッキングバー43のタンブラ係合板部47に一致する。これにより、ロッキングバー43の尖頭部45がロック溝49から外れ、ロッキングバー43がバー収容溝41内に没入して(図12(b)参照)、内筒19が図8の白丸2,図12に示すように時計回りに回転可能となる。
同時に、図11(b)(c)に示すように、変更キー69の先端によってコア軸64がテールピース73の収容凹部73aへ押し込められ、内筒19とテールピース73との連結が解除される。これにより、内筒19は、変更キー69によって施解錠操作回転範囲を超えるセット回転角度範囲へと回転が可能となる。
図8の白丸3,図13に示すように、変更キー69が略135°の位置まで回転されると、一対のロッキングバー43は、カム円板60A,60Bのカム面60a,60bに両端が摺接することで、互いに軸線方向の逆方向へ移動する(図13(b)参照)。
この状態で、第2タンブラ23Bは、第1タンブラ23Aがロッキングバー43と共に移動することで、位置決めピン57が外れ、第1タンブラ23Aとの連結が解除される。このとき、図13(c)に示すように、第1タンブラ23Aの移動軌跡上にリセットバー63の凸部63bが位置することとなる。
変更キー69が図8の白丸4,図14に示す位置(180°)まで回転完了すると、再びロッキングバー43が反対側のロック溝49に進入し、内筒19が外筒15に対してロック状態となる。この状態で、第1タンブラ23Aは、タンブラ付勢バネ52によって図14の上方向へ付勢され、リセットバー63に当接して止まる。一方、第2タンブラ23Bは、変更キー69のキー溝69aに係合したキー突起59を介してスライドが規制される。
図15は変更キーが抜かれた状態の正面視を(a)、(a)のI−I断面視を(b)に表した動作説明図である。
図8の白丸5で変更キー69が抜かれると、第2タンブラ23Bは、キー突起59と変更キー69との係合が解除され、フリーとなり、本実施の形態では、自重によって図15(a)の下方へ下がる。一方、第1タンブラ23Aは、タンブラ付勢バネ52によって図15の上方向へ付勢され、リセットバー63に当接して位置保持されたままとなる。この位置保持された第1タンブラ23Aは、そのバー進入凹部53Aが位置決めされることとなり、このバー進入凹部53Aにはロッキングバー43が没入可能な位置となって設定される。すなわち、第1タンブラ23Aは、タンブラ付勢バネ52とともにリセットバー63により位置保持され、かつその位置がロッキングバー43の没入を許容する位置となり、すなわち第1,第2タンブラ23A,23Bを異なる位置で連結させる際の基準の位置、別言すると、この後の動作で第1タンブラ23Aへロッキングバー43が没入可能な位置を仮固定し、その第1タンブラ23Aに対する第2タンブラの相対連結位置の基準位置となる。また、変更キー69が抜かれることで、キー孔17にはピンタンブラ25が突出する。なお、図15(b)に示すように、コア軸64は内筒19と連結状態とならずに、すなわち内筒19とテールピース73とは相対回転可能な状態である。
図16は第2専用キーが挿入された状態の動作説明図である。
変更キー69が抜かれたなら、次に、図8の白丸6で、変更したい新たなキーとして第2のキーである第2専用キー71が挿入される。第2専用キー71が挿入されると、第2専用キー71のキー溝71aに沿ってキー突起59を介して第2タンブラ23Bがスライドされる。この際、第2タンブラ23Bは、第1専用キー21のときとは異なる位置に配置される。つまり、第2タンブラ23Bの位置決めピン57が、異なる位置決め孔(例えば位置決め孔55a)へ一致する。
図17は第2専用キーが略150°回転位置の状態の動作説明図である。
この状態で第2専用キー71が反時計回りに回転されると、ロッキングバー43の尖頭部45がロック溝49から外れ、内筒19の回転が可能となる。
図18は第2専用キーが略135°回転位置の状態の動作説明図、図19は第2専用キーの回転途中を表す動作説明図、図20は第2専用キーの回転が完了した状態の動作説明図である。
図8の白丸7〜白丸8へ第2専用キー71が回転されると、ロッキングバー43,43の両端がカム円板60A,60Bのカム面60a,60bに摺接することで、ロッキングバー43,43は、図13(b)に示した位置から図11(b)に示した元の位置へと戻る。その結果、図18,図19に示すように、第1タンブラ23Aがロッキングバー43と共に移動し、第1タンブラ23Aの位置決め孔55aが、第2タンブラ23Bの位置決めピン57に嵌入することとなる。そして、第2専用キー71が図8の白丸9の位置まで回転されることで、第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとの組合せ位置の変更が完了する(図20参照)。なお、この際、コア軸64は、付勢バネ65の付勢力によって再び内筒19とテールピース73との間に亘って配置され、内筒19とテールピース73とを相対回転不能に連結することとなる。
図21は第2専用キーが抜かれた状態の動作説明図である。
この状態で、第2専用キー71が抜かれることで、第2専用キー71と第2タンブラ23Bとの係合が外れ、第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとがタンブラ付勢バネ52によってスライドされ、キー変更が完了する。キー変更の後、第1専用キー21がキー孔17へ挿入されても、タンブラ23のバー進入凹部53A,53Bがタンブラ係合板部47と一致しないため、ロッキングバー43がバー収容溝41内へ後退できない。その結果、ロッキングバー43が、外筒15のロック溝49から外れず、内筒19の回動が規制される。つまり、シリンダー錠100は、第2専用キー71による施解錠可能状態となる。
図22は第1タンブラと第2タンブラとの相対位置関係(組合せパターン)を分解して表したタンブラ説明図である。
なお、本実施の形態では、第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとは、図22(a)(b)(c)に示す3箇所の異なる位置で連結可能となる。これら、それぞれの異なる位置で連結されることで、タンブラ23は、図中左辺部のバー進入凹部53A,53Bがそれぞれ異なる形状となる。つまり、タンブラ係合板部47が挿入可能なバー進入凹部53A、53Bが変更される。これにより、異なるキー溝21a,71a等を有する複数の第1専用キー21、第2専用キー71第3専用キー・・・への変更を可能としている。
また、第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとが異なる3箇所に配置されても、タンブラ23の図中左辺部には、共通してタンブラ係合板部47の進入可能なバー進入凹部53A、53Bが形成されることとなる。したがって、当該位置におけるキー突起59の進入可能なキー溝をマスターキーに設ければ、このマスターキーは、第2タンブラ23Bの異なる3箇所の配置のいずれの位置においてもタンブラ係合板部47を受け入れ可能、すなわち、施解錠可能にすることができる。
したがって、上記のシリンダー錠100によれば、変更キー69を挿入し、内筒19を所定のセット回転角度範囲に回転することで、第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとの連結を解除し、その状態で、変更キー69を抜去し、任意の専用キー(例えば第2専用キー71)を挿入して、施解錠操作回転範囲まで逆回転することにより、第1タンブラ23Aと第2タンブラ23Bとを、任意の専用キーに応じた異なる組合せ配置へ変更して連結することができる。これにより、第1のキーを第2のキーへと変更することができるようになる。この結果、シリンダー錠100を交換せずに、多大な費用を費やすことなく、鍵変更を可能にすることができる。また、錠変更は、新たに使用したいキーをキー孔17へ挿入するのみで可能となるので、変更作業を極めて容易に行うことができる。このことから、賃貸マンションなどにおいて、入居者が交替した場合に、旧入居者の使用していたキー(合鍵)を使用不能とすることが可能となる。
これに加え、第1のキー(元のキー)を使用せずに、変更キー69と第2のキー(新たなキー)によって、第2のキーの使用可能状態へ変更できるので、第1のキーを紛失した場合や、第1のキーを意図的に使用不能したい場合、或いは盗難にあった場合であっても、変更を可能にすることができる。
また、同様に、各専用のキーの各シリンダー錠に対して共通して使用可能となるマスターキーの変更も可能となり、例えば、複数有るシリンダー錠100に共通させてグループとした管理態勢に、新たなマスターキーでのグループ管理を行え、すなわち、管理者の交替にも対応可能となる。
また、このシリンダー錠100によれば、ロッキングバー43が内筒19の軸線を挟んで一対設けられ、それぞれのロッキングバー43,43がセット回転角度範囲で軸線方向の互いに逆方向へ移動されるので、本来、軸線方向に直列に配置される複数のタンブラ23を、連結解除方向を変えることなく、軸線を挟んで並列に配置することができる。これにより、同数のタンブラ23を軸線方向に半分の長さで組み込むことができ、軸線方向の長さを増大させずに、カギ違い数を増やすことができる。
さらに、このシリンダー錠100によれば、ロッキングバー43にガイド溝47bを形成し、このガイド溝47bを介してロッキングバー43に第1タンブラ23Aを軸線方向に一体移動可能に保持させたので、ロッキングバー43を利用して第1タンブラ23Aを保持することができ、ロッキングバー43が第1タンブラ23Aの保持部材を兼ねることになって、他部材を用いずに少ない部品点数でタンブラ23A,23B同士の連結解除機構を構成することができる。
そして、このシリンダー錠100によれば、セット回転角度範囲への移行が、専用キー及びマスターキーより長尺の変更キー69を挿入し、テールピース73と内筒19との係合を解除することで可能となるので、テールピース73と内筒19とが一体回転する係合状態と、テールピース73と内筒19とが相対回転可能となる係合解除状態を選択的に切り換える係脱機構を簡単な構造で容易に構成することができる。また、変更キー69が長尺となるので、他の通常使用キー(専用キー、マスターキー)との区別を容易にすることができ、キー管理を行いやすくすることができる。
なお、上述した実施の形態では、セット回転角度範囲を90°から180°の回転角度範囲として示したが、この角度範囲に限定されるものではなく、これよりも少ない回転角度範囲内としてもよく、その場合には、キー変更時のキーの回転を少ない範囲とすることができ、操作性が向上することとなる。
本発明に係るシリンダー錠の外観斜視図である。 図1に示したシリンダー錠のキー挿入方向に直交する方向の断面図である。 図2の分解図である。 図1に示したシリンダー錠の軸線を含む面で切断した断面図である。 図4の分解図である。 リセットバー位置の断面図である。 図6の分解図である。 回転範囲の動作説明図である。 第1専用キーにタンブラが配置された正面視を(a)、(a)のI−I断面視を(b)、II−II断面視を(c)に表した動作説明図である。 第1専用キーが挿入された正面視を(a)、I−I断面視を(b)に表した動作説明図である。 変更キーが挿入された正面視を(a)、(a)のI−I断面視を(b)、II−II断面視を(c)に表した動作説明図である。 変更キーが45°回転された正面視を(a)、(a)のI−I断面視を(b)に表した動作説明図である。 変更キーが略135°回転された正面視を(a)、(a)のI−I断面視を(b)、リセットバー位置の断面視を(c)に表した動作説明図である。 変更キーが180°回転された状態の動作説明図である。 変更キーが抜かれた状態の正面視を(a)、(a)のI−I断面視を(b)に表した動作説明図である。 第2専用キーが挿入された状態の動作説明図である。 第2専用キーが略150°回転位置の状態の動作説明図である。 第2専用キーが略135°回転位置の状態の動作説明図である。 第2専用キーの回転途中を表す動作説明図である。 第2専用キーの回転が完了した状態の動作説明図である。 第2専用キーが抜かれた状態の動作説明図である。 第1タンブラと第2タンブラとの相対位置関係(組合せパターン)を分解して表したタンブラ説明図である。
符号の説明
15…外筒
17…キー孔
19…内筒
21…第1専用キー(第1のキー)
21a,71a,75a…キー溝
23…タンブラ
23A…第1タンブラ
23B…第2タンブラ
41…バー収容溝
43…ロッキングバー
47b…ガイド溝
49…ロック溝
51…タンブラ収容空間
52…付勢手段(タンブラ付勢バネ)
53A,53B…バー進入凹部
55a,55b,55c…連結手段(位置決め孔)
57…連結手段(位置決めピン)
59…キー突起
63…リセットバー
69…変更キー
71…第2専用キー(第2のキー)
73…テールピース
100…シリンダー錠外筒

Claims (5)

  1. 外筒と、該外筒に内設され一端面に専用キー、マスターキー又は変更キーの挿入されるキー孔を有するとともに他端面に錠機構に接続するテールピースを有した内筒と、該内筒の外周面に軸線方向に形成されたバー収容溝と、前記外周面から突出可能に該バー収容溝に収容され前記外周面から突出配置されることで前記外筒の内周に形成されたロック溝に進入して前記外筒に対する前記内筒の回転を阻止するロッキングバーと、該ロッキングバーと前記キー孔との間の前記内筒に軸線方向で複数設けられ前記キー孔に挿入されたキーのキー溝にキー突起を進入させることで前記内筒の軸線直交方向にスライドされバー進入凹部を前記ロッキングバーに一致させて該ロッキングバーを前記バー収容溝に後退可能にするタンブラとを備えたシリンダー錠であって、
    前記内筒を前記専用キー及び前記マスターキーの施解錠操作回転範囲から超えた所定のセット回転角度範囲で回転可能とする前記変更キーを備え、
    前記ロッキングバーが、前記内筒の該所定のセット回転角度範囲で前記軸線方向に移動可能となり、
    前記タンブラが、前記ロッキングバーの没入を許容する前記バー進入凹部を有した第1タンブラと、同じく前記ロッキングバーの没入を許容する前記バー進入凹部、キー溝に進入する前記キー突起を有した第2タンブラとからなり、
    前記第1タンブラと前記第2タンブラとは、連結手段によって前記スライド方向の異なる複数の位置で選択的に連結可能になるとともに、該連結が前記ロッキングバーの移動に従動する前記第1タンブラの前記軸線方向の移動によって解除可能となり、かつ前記所定のセット回転角度範囲で挿入され前記施解錠操作回転範囲まで逆回転された任意の専用キーに応じた異なる位置で選択的に連結されることを特徴とするシリンダー錠。
  2. 前記第1タンブラは、前記軸線方向の移動による前記第2タンブラとの連結解除時に、前記スライド方向の移動軌跡上に配置されるリセットバーに対して、前記スライド方向の一方に付勢する付勢手段によって当接し、前記ロッキングバーの没入を許容する位置で位置保持されることを特徴とする請求項1記載のシリンダー錠。
  3. 前記ロッキングバーが前記内筒の軸線を挟んで一対設けられ、
    それぞれの該ロッキングバーが前記所定のセット回転角度範囲で前記軸線方向の互いに逆方向に移動されることを特徴とする請求項1又は2記載のシリンダー錠。
  4. 前記ロッキングバーには前記第1タンブラを前記スライド方向に摺動自在にガイドするガイド溝が形成され、
    前記連結手段による連結が、該ガイド溝に係合して前記ロッキングバーと一体となった前記第1タンブラの前記軸線方向の移動によって解除されることを特徴とする請求項1又は2又は3記載のシリンダー錠。
  5. 前記内筒の前記所定のセット回転角度範囲への移行が、前記専用キー及び前記マスターキーより長尺の前記変更キーを挿入することで、前記テールピースと前記内筒との係合を解除して可能になったことを特徴とする請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載のシリンダー錠。
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