JP4490252B2 - サムターン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、不正な解錠を防止できる扉錠のサムターン装置に関するものである。
一戸建てやマンション等の玄関扉の不正解錠行為の一つとして、いわゆるサムターン回しが知られている。これは、扉と扉枠との隙間(いわゆるチリ)や、扉にあけた穴に針金や紐等を挿入し、この不正解錠手段で室内側に取り付けてあるサムターン装置のツマミを解錠方向に回転させ、デッドボルトを後退して不正解錠するものである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、いわゆるサムターン回しを有効に防止するサムターン装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のサムターン装置は、回転動作によりデッドボルトを進退させるサムターン軸と、このサムターン軸に係脱可能とされ、サムターン軸と係合してサムターン軸を回転させるツマミと、前記サムターン軸の基端部に、サムターン軸に対して相対回転可能に、かつ、軸方向に移動不能に設けられた中空のツマミホルダーとを備え、前記ツマミホルダーの内部に、前記ツマミがサムターン軸の径方向および軸方向に移動可能に設けられており、前記ツマミホルダーは前記ツマミと一体回転可能とされ、前記ツマミホルダーに形成された開口部からツマミが露出しており、この露出部をサムターン軸の径方向内側へ押し込んだ状態で、ツマミはツマミホルダーに対してサムターン軸の軸方向先端側へ移動可能とされ、ツマミの先端部がサムターン軸に係合可能とされ、前記ツマミは、前記サムターン軸との係合を解除するようにサムターン軸の基端側へ付勢されると共に、サムターン軸の径方向外側へ付勢されており、これらの付勢力に対抗して前記ツマミを前記サムターン軸に対し径方向内側へ押し込むと共に、軸方向先端側へ押し込むことで、ツマミがサムターン軸と係合することを特徴とする。
また、好ましくは上記構成に加えて、前記ツマミホルダーは、周方向位置決め手段によりサムターン軸に対する周方向の位置決めがなされ、この周方向位置にてツマミの先端部がサムターン軸と係合可能とされることを特徴とするサムターン装置である。
また、好ましくは上記構成に加えて、前記ツマミホルダーは、サムターン軸に対して相対回転可能とされると共に、前記ツマミと一体回転可能とされ、前記サムターン軸または前記ツマミホルダーの少なくとも一方に磁石が設けられており、前記磁石の磁着力によりツマミホルダーのサムターン軸に対する周方向の位置決めがなされ、この周方向位置にてツマミの先端部がサムターン軸と係合可能とされることを特徴とするサムターン装置である。
また、好ましくは上記構成に加えて、前記サムターン軸または前記ツマミホルダーの一方に、他方側へ付勢されたピン部材が設けられ、このピン部材がサムターン軸またはツマミホルダーの他方に設けられた凹部に係合することで、ツマミホルダーのサムターン軸に対する周方向の位置決めがなされ、ツマミホルダーがサムターン軸に対して相対回転する際、ピン部材が付勢力に対抗して凹部を乗り上げることを特徴とするサムターン装置である。
さらに好ましくは上記構成に加えて、前記ツマミは、一対のツマミピースからなり、各ツマミピースは、サムターン軸の径方向両端部に、互いに離隔するよう付勢された状態で設けられており、各ツマミピースは、互いに近接する方向に押し込むことで、ツマミホルダーに対しサムターン軸の軸方向先端側への押し込みが可能とされ、その押し込みによりツマミピースの先端部に形成された係合部がサムターン軸の被係合部と係合されることを特徴とするサムターン装置である。
本発明のサムターン装置によれば、ツマミを回転させて解錠するためには、ツマミをサムターン軸の径方向内側へ押し込み、かつ軸方向先端側へ押し込む必要がある。これにより、針金や紐等による不正解錠を有効に防止することができる。
以下、本発明のサムターン装置について、実施例に基づき更に詳細に説明する。
図1は、本実施例のサムターン装置を備えた扉錠の縦断面図であり、扉の厚さ方向に沿う面で切断した状態を示している。また、図2は、本実施例のサムターン装置を備えた扉錠が扉に取り付けられた状態を示す斜視図である。
本実施例のサムターン装置10が適用された扉錠1は、錠ケース2を備える。この錠ケース2は、扉100の戸先側端部の上下方向略中央部に取り付けられ、扉100を施解錠するデッドボルト3が設けられている。デッドボルト3は、錠ケース2の戸先側端面から出没可能とされており、そのデッドボルト3を出没させるための出没操作機構4(図1)が錠ケース2に内蔵されている。
図1に示すように、デッドボルト3の出没、つまり前進または後退は、錠ケース2に連結するように取り付けられる室内側のサムターン装置10のツマミ60とこれと一体回転するツマミホルダー35、または室外側のシリンダー錠98の鍵(不図示)の操作により行われる。
なお、図1および図2に示す扉錠1は、本発明のサムターン装置10が適用される一例としての彫込本締錠であるが、本発明のサムターン装置は、ケースロックや面付錠あるいは電気錠など、その他のあらゆる公知の錠にも適用可能である。また、扉錠の施解錠機構は、本実施例のようにデッドボルトを出没作動させるものに限らず、サムターンやシリンダーの操作によって、レバーハンドルやノブなどの回転を制御して、施解錠するようにした公知の扉錠にも適用できる。
図3は、本実施例のサムターン装置の主要部を示す正面図である。
図4は、図3の一部断面図であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面図、(c)は(a)のA−A断面図、(d)は(a)のB―B断面図である。
本実施例のサムターン装置10は、前記錠ケース2に保持されるサムターン胴85と、このサムターン胴85の穴86に差し込まれて、回転操作によりデッドボルト3を進退させるサムターン軸12と、サムターン軸12に相対回転可能に設けられるツマミホルダー35と、ツマミホルダー35内に収容されてサムターン軸12と係脱可能とされるツマミ60とを主要部に備える。
図5は、サムターン軸12を示す部品図であり(a)は一部を断面にした正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図、(d)は右側端面図、(e)は(b)のC−C断面図である。
サムターン軸12は、丸棒状であり、その基端部には径方向外側へ拡径してフランジ14が形成されている。また、このフランジ14の中央から基端側へ突出して円柱形状の取付部15が形成されている。この取付部15には、基端面に開口してネジ穴16が形成されている。
サムターン軸12の基端部には、後述するツマミ60の係合部70と係合可能な被係合部18が形成されている。本実施例では、フランジ14の基端面の直径方向に沿った両端部に、基端側へ開口するコ字状の凹溝18,18が形成されている。すなわち、フランジ14の基端面には、中心を挟んだ対称位置に、凹溝18,18がそれぞれ径方向に沿って形成されており、これらの凹溝18,18が被係合部とされる。
サムターン軸12のフランジ14より少し先端側には、磁石20,21がはめ込まれる取付穴12aが形成されている。本実施例では、周方向等間隔4箇所に取付穴12aが形成されており、図4(d)に示すように、各穴12aに磁石20,20,21,21がはめ込まれて固定される。
各磁石20,20,21,21は、それぞれN極またはS極をサムターン軸12の径方向外側へ向けて配置される。本実施例では、図4(d)において上下に配置される磁石20,20は、N極を径方向外側へ向けて設けられ、左右に配置される磁石21,21は、S極を径方向外側へ向けて設けられる。すなわち、周方向に隣り合う磁石20,21が、異なる磁極を外側へ向けて配置される。
サムターン軸12の先端部22は断面十字状に形成されており、この十字状の先端部が、錠ケース2に内蔵された出没操作機構4に接続される。従って、サムターン軸12に連結されるツマミ60を回すと、サムターン軸12の先端部22が出没操作機構4を介してデッドボルト3を進退させることができる。また、サムターン軸12には、取付穴12aより先端側位置に、リング90がはめ込まれるリング取付溝23が周方向に形成されている。
サムターン軸12に形成された前記取付部15のネジ穴16には、図4に示すように、基端側から軸方向に沿ってネジ25が取り付けられる。
このネジ25は、円板状の頭部26から先端側へ向けて段付き円柱状の軸部27が形成されており、基端側軸部28は前記取付部15より若干小径とされ、この基端側軸部28より小径な先端側軸部29にはネジ山が形成されている。
ネジ25は、軸部27にバネ受け30およびコイルバネ32が通された状態で、先端側軸部29が前記サムターン軸12の取付部15にねじ込まれる。バネ受け30は、先端側へ開口した筒形状であり、その内径はコイルバネ32の外径よりやや大径である。そして、バネ受け30は、サムターン軸12の軸方向に沿って移動可能にネジ25に設けられる。コイルバネ32は、その基端部がバネ受け30に収容されてバネ受け30の底壁30aに当接する一方、先端部が、前記取付部15の基端面に当接しており、バネ受け30を基端側へ付勢している。
サムターン軸12には、ツマミホルダー35が相対回転可能に設けられる。本実施例のツマミホルダー35は、ホルダーガイド36とホルダー本体40とから構成されている。
図6は、ホルダーガイドを示す部品図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図、(d)は(c)のD―D断面図である。
ホルダーガイド36は、サムターン軸12に差し込み可能な略円筒形状であり、その先端部には径方向外側へ拡径してツバ37が形成されている。また、ホルダーガイド36は、その径方向両端部に、略矩形状の保持部38,38がそれぞれ径方向外側へ突出して形成されている。すなわち、ホルダーガイド36には、中心を挟んだ対称位置に保持部38,38がそれぞれ形成されている。
この各保持部38には、径方向に沿って穴38aが形成されており、磁石39,39がそれぞれはめ込まれて固定されている。本実施例では、図4(d)に示すように、径方向外側に開口した穴38a,38aに、径方向内側へS極を向けて磁石39,39がそれぞれ設けられている。
ホルダーガイド36は、サムターン軸12の先端側から差し込まれて、サムターン軸12のフランジ14に隣接するように配置され、サムターン軸12の磁石20,20,21,21とホルダーガイド36の磁石39,39は、同一平面上に配置される。
ホルダー本体40は、ホルダーガイド36と一体回転可能にサムターン軸12の基端部に設けられる。本実施例のホルダー本体40は、サムターン軸12の軸方向に沿って、基端側が、図4(a)の正面視状態で半円形状、および図4(b)の平面視状態で略長方形状に形成されている。また、先端側は、図4(a)の右側面視状態で円の径方向左右両端部が対称に切り欠かれた短円柱形状に形成されている。
このホルダー本体40は、中空に形成されている。本実施例では、この中空部は、基端側が直方体形状の中空部42に形成され、この基端側中空部42に連続して先端側に、幅方向内側への段部46を介して直方体形状の中空部44が形成されている。なお、先端側中空部44は、先端側へ開口していると共に、その先端側の側面中央47は幅方向外側へそれぞれ曲率中心が同一の略半円弧状に膨出して形成されている(図4(d)参照)。すなわち、ホルダー本体40の先端面は、ホルダーガイド36と同形状に開口している。
また、ホルダー本体40の基端部中央には、円形の穴48が軸方向に貫通して形成されている。この穴48の径は、前記取付部15に取り付けられるネジ25の基端側軸部28の外径に対応している。さらに、ホルダー本体40の両側面には、内外を連通する略矩形状の穴49,49が形成されている。本実施例では、各穴49,49は、図4(c)において示すように、上下にずれて形成されている。
ところで、本実施例のホルダー本体40の基端部には、その幅方向中央部に凹溝50が周方向に沿って形成されている。そして、この凹溝50には、略半円弧形のカバー52が装着される。このカバー52には、蓄光材が塗布されており、夜間など暗闇でも識別できて回転操作をし易くしている。
ホルダー本体40は、その先端側中空部44にサムターン軸12のフランジ14およびホルダーガイド36を収容した状態で、サムターン軸12の基端部にサムターン軸12に対して相対回転可能に設けられる。この際、ホルダーガイド36は、ホルダー本体40と一体回転するようホルダー本体40の先端側中空部44に収容される。
また、前記サムターン軸12の取付部15およびこの取付部15に設けられたネジ25は、ホルダー本体40内に配置されており、ネジ25の頭部26はホルダー本体40の基端面40aとカバー52との間に配置される。これにより、ホルダー本体40はサムターン軸12に対する軸方向の位置決めがなされ、軸方向の移動が規制される。
ところで、本実施例のホルダー本体40は、幅方向に二つ割り可能とされており、一対のホルダーピース54,54から構成されている。
図7は、ホルダーピースを示す斜視図である。
この一対のホルダーピース54,54は、断面略コ字形状であり、その各開放両端部同士を重ね合わせるように突き合せて中空状のホルダー本体40を構成する。各ホルダーピース54,54は、図4(c)に示すように、上下にネジ102,102がねじ込まれて固定される。ホルダーピース54の裏面側基端部中央には、各ホルダーピース54,54が一体化された際に前記穴48を構成する半円弧形状の切欠き48aが形成されている。
また、基端側裏面42aは、先端側裏面44aより表面側へ凹んで形成されている。また、先端側裏面44aには、その幅方向中央先端部47が半円弧状に凹んで形成されている。これにより、各ホルダーピース54,54が一体化された際に、基端側裏面42aが前記基端側中空部42を構成し、先端側裏面44aが前記先端側中空部44を構成する。そして、基端側裏面42aと先端側裏面44aとの境界には、前記段部46が形成される。
さらに、ホルダーピース54の基端部には、図7において、左上に前記略矩形状の穴49が形成されている。そして、一体化されたホルダーピース54,54の外周部には、凹溝50が形成される。
この中空のホルダー本体40内に、ツマミ60が収容される。本実施例のツマミ60は、サムターン軸12に対して径方向に移動可能とされると共に、軸方向にも移動可能とされる。
本実施例のツマミ60は、一対のツマミピース61,61からなり、各ツマミピース61は、前記取付部15およびこの取付部15に設けられたネジ25を挟みこむように、すなわち径方向両側に対面するよう配置される(図4(c)参照)。
図8は、ツマミピースを示す部品図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は背面図、(f)は(a)のE―E断面図、(g)は(a)のF―F断面図である。図8に示すように、ツマミピース61は板状とされ、その裏面側外周部には、周壁63が立ち上げられて形成されている。また、図8(b)に示すように、ツマミピース61の表面側左下には、厚さ方向に突出して略矩形状のボタン部65が形成されている。このボタン部65は、ホルダー本体40に形成された前記穴49から突出可能な大きさとされる一方、サムターン軸12の軸方向寸法(図8(a)および図4(b)において左右方向寸法)がホルダー本体40の穴49より小さく形成されている。
また、ツマミピース61は、図8(b),(e)に示すように、裏面の上端部略中央に、ピン67が板面に対し垂直に立設されている共に、下端部中央には厚さ方向に貫通して穴68が形成されている。
さらに、ツマミピース61の先端部裏面側には、上下に離隔して略矩形状の突部70,70が先端側へ突出して形成されており、この突部70と表面側との境界には段部72が形成されている。この突部70は、サムターン軸12の被係合部18と係合可能な係合部とされる。具体的には、各ツマミピース61の突部70は、サムターン軸12のフランジ14に形成された凹溝18に差し込み可能とされており、各ツマミピース61の突部70は、サムターン軸12の凹溝18の幅の約半分とされている。つまり、本実施例では、各ツマミピース61,61の突部70,70同士が隣接した状態でサムターン軸12の凹溝18にほぼ適合してはめ込み可能とされる。
周壁63の基端部中央には、半円形状の切欠き74が形成されている。この切欠き74は、前記取付部15に設けられるネジ25の基端側軸部28の径に対応していると共に、バネ受け30の外径より小径とされる。また、ツマミピース61の裏面中央には、サムターン軸12の軸方向に沿って段付きの断面略半円形状の凹溝76が形成されている。
各ツマミピース61,61は、ピン67にコイルバネ80が通された状態で、サムターン軸12を挟み込むようにホルダー本体40内に収容される。具体的には、各ツマミピース61,61は、前記サムターン軸12の取付部15およびこの取付部15に設けられたネジ25の基端側軸部28の径方向両端部にそれぞれ配置されて、ホルダー本体40内に収容される。この際、一方のツマミピース61のピン67の先端部は、他方のツマミピース61の貫通穴68に差し込まれており、各ツマミピース61,61は、コイルバネ80により互いに離隔する方向へ付勢されている。すなわち、各ツマミピース61,61は、サムターン軸12の径方向外側へそれぞれ付勢されている。
サムターン軸12の径方向外側へ付勢された各ツマミピース61,61の表面は、ホルダー本体40の基端側中空部42の内面に当接しており、ツマミピース61の先端部に形成された前記段部72は、ホルダー本体40の前記段部46に当接している。そして、各ツマミピース61の突部70は、サムターン軸12の凹溝18より基端側へ配置されると共に、径方向外側位置に配置されており、ツマミピース61の突部70とサムターン軸12の凹溝18とは係合していない。
また、各ツマミピース61のボタン部65は、ホルダー本体40の穴49に差し込まれて外方へ突出している。そして、前記取付部15に設けられたバネ受け30は、各ツマミピース61の基端側周壁63の内面に当接しており、各ツマミピース61は、サムターン軸12の基端側へ付勢されている。これにより、ツマミピース61のボタン部65は、ホルダー本体40の穴49の基端側へ当接されている。
ツマミピース61のボタン部65が、ホルダー本体40の穴49に差し込まれていることで、ツマミホルダー35とツマミ60とは、一体回転する。そして、ツマミ60とサムターン軸12とが係合していない状態においては、ツマミホルダー35とツマミ60とは、サムターン軸12に対して回転(空転)自在とされる。
ツマミ60およびツマミホルダー35が取り付けられたサムターン軸12は、錠ケース2に保持されたサムターン胴85に回転可能に差し込まれて保持され、扉100の室内側に取り付けられる。サムターン胴85は、円柱形状であり、その軸心と偏心して段付穴86が軸方向に沿って貫通して形成されている。このサムターン胴85には、その基端面を覆うように、先端側へ開口した筒状のカバー88が装着されている。このカバー88の基端壁には、サムターン胴85の段付穴86に対応した位置に、軸方向に沿って貫通穴89が形成されている。この貫通穴89は、サムターン軸12の外径に対応している。なお、図示例では、この貫通穴89の周縁は、先端側へ筒状に突出している。
サムターン軸12は、その先端部がカバー88およびサムターン胴85の各穴89,86に差し込まれて、リング取付溝23にリング90がはめ込まれる。この際、カバー88の先端面とリング90との間に筒状のスペーサ92が配置されており、サムターン軸12は、その軸方向の移動が規制された状態でサムターン胴85に回転可能に保持される。
なお、図1に示すように、サムターン胴85の周囲には、筒状のサムターンカラー94が設けられる。このサムターンカラー94は、サムターン胴85との間に配置されたコイルバネ95により、扉100側へ付勢された状態で取り付けられている。サムターンカラー94は、軸方向に移動可能であるから、コイルバネ95の伸縮を利用して扉100の厚さの変化に対応可能とされる。
本実施例のサムターン装置10は、初期状態(ツマミ60とサムターン軸12との非係合状態)において、ツマミ60およびツマミホルダー35が、サムターン軸12に対して磁石20,21,39により自動的に周方向の位置決めがなされるが、サムターン回しなどの不正解錠操作をした場合には空転する。このような本実施例のサムターン装置10を使用して施解錠する際には、ツマミ60の先端部に設けられた突部70をサムターン軸12の凹溝18にはめ込んで係合させた状態において、従来のように、ツマミ60およびツマミホルダー35を左右いずれかの方向へ例えば90度回転操作すればよい。
ツマミ60をサムターン軸12に係合させるには、まず各ツマミピース61,61のボタン部65を例えば人差し指と親指とで挟んでつかみ、バネ80の付勢力に対抗してサムターン軸12の径方向内側へ押し込む。これにより、各ツマミピース61,61は、互いに近接する方向へ移動し、各ツマミピース61,61の突部70,70同士が当接または近接して略立方体形状をなす。そして、この押し込んだ状態で、各ツマミピース61,61をツマミホルダー35に対してサムターン軸12の先端側へバネ32の付勢力に対抗して押し込む。上述したように、各ツマミピース61,61のボタン部65は、ツマミホルダー35の穴49より軸方向の寸法が小さく、軸方向に沿って移動可能とされている。よって、この軸方向先端側への押し込み操作の際、ツマミピース61のボタン部65はツマミホルダー35の穴49に沿ってスライドし、ひいてはツマミピース61がツマミホルダー35に対して軸方向先端側へ移動する。
そして、この押し込み操作により、ツマミピース61の突部70がサムターン軸12の凹溝18に差し込まれてツマミ60とサムターン軸12とが係合する。この係合状態において、ツマミ60およびツマミホルダー35を共に90度回転操作することでサムターン軸12も回転し施解錠される。
施解錠操作後は、各ツマミピース61のボタン部65から手を放すことで各バネ32,80の付勢力により、各ツマミピース61は、サムターン軸12の基端側へ移動すると共に、径方向外側へ移動し、初期状態(ツマミ60とサムターン軸12との非係合状態)へ自動的に移行する。
本実施例では、上述したように、サムターン軸12およびツマミホルダー35に磁石20,21,39がそれぞれ設けられている。これらの磁石20,21,39の磁着力によりツマミホルダー35は、サムターン軸12に対する周方向の位置決めが自動的になされ、ひいてはツマミホルダー35と一体回転可能に設けられたツマミ60の周方向の位置決めがなされる。この位置決めがなされた状態において、ツマミ60の突部70は、サムターン軸12の凹溝18と係合可能な位置に配置されている。
施錠状態および解錠状態の両方において、サムターン軸12に対するツマミ60の周方向の位置決めが予めなされていることで、ボタン部65をサムターン軸12の径方向内側へ押し込んで、ツマミ60を軸方向先端側へ押し込めば、ツマミ60の突部70はサムターン軸12の凹溝18に自動的に係合される。つまり、施解錠の際、ツマミ60とサムターン軸12とを係合させるために、ツマミ60を周方向に位置合わせする必要がない。また、誤ってツマミ60およびツマミホルダー35をサムターン軸12に対して空転させてしまった場合でも、磁石20,21,39の磁着力によりツマミ60およびツマミホルダー35のサムターン軸12に対する周方向の位置決めが自動的になされる。
本実施例のサムターン装置10も、通常のサムターン装置と同様に、ツマミ60(ツマミホルダー35)は、解錠時が縦向き状態とされ、施錠時が横向き状態とされる。
すなわち、上述の磁石20,21,39の配置により、ツマミホルダー35はサムターン軸12に対して、180度に一回周方向の位置決めがなされる。よって、ツマミホルダー35の長方形状の先端面を、解錠状態では縦向き状態とすると共に、施錠状態では横向き状態となるように取り付けることで、位置決めが自動的になされ、施錠状態か解錠状態であるかを常に正しく視認することが可能となる。
ところで、本実施例のサムターン装置10は、上述したように、施解錠の際にツマミ60とサムターン軸12とを係合させる必要があり、初期状態ではツマミ60とサムターン軸12とは係合しておらず、ツマミ60とツマミホルダー35は、サムターン軸12に対して回転自在とされている。従って、この状態において、不正解錠しようと室外側から針金や紐などでツマミ60およびツマミホルダー35を回転させても、サムターン軸12に対してツマミ60およびツマミホルダー35は単に空転するだけで、サムターン軸12を回転させることができず、不正解錠が防止される。
また、本実施例では、上述のように、各ツマミピース61のボタン部65が図4(c)においてサムターン軸12の中心水平線に対して上下にずれている。よって、例えば不正解錠をするために、針金などで各ツマミピース61のボタン部65を押し込もうとすると、ツマミ60およびツマミホルダー35に回転する力(回転モーメント)がかかり、ツマミ60およびツマミホルダー35が回転して、ボタン部65を押し込むことができない。なお、各ツマミピース61のボタン部65が上下にずれておらず、サムターン軸12の中心水平線上の左右対称位置にあっても、工具等によってボタン部65を押し込むことはほとんど不可能であり、不正解錠を確実に防止できる。
さらに、本実施例のサムターン装置10は、初期状態において、ツマミピース61の段部72が、ツマミホルダー35の段部46に当接している。従って、ボタン部65をサムターン軸12の径方向内側へ押し込まずに、ツマミ60を軸方向先端側へ押し込むことはできない。すなわち、ボタン部65をサムターン軸12の径方向内側へ押し込んで、ツマミピース61の段部72とツマミホルダー35の段部46の当接を解除しない場合、ツマミピース61はツマミホルダー35に対して軸方向先端側へ移動することができず解錠できない。
また、仮に、ツマミピース61とツマミホルダー35に段部72,46が無く、両部材61,35が当接していない場合でも、ボタン部65をサムターン軸12の径方向内側へ押し込まずに、ツマミ60を軸方向先端側へ押し込むと、上述したように初期状態においてはツマミピース61の突部70は、サムターン軸12の凹溝18より径方向外側位置に配置されているので、突部70が凹溝18に差し込まれることはない。これにより、ツマミ60とサムターン軸12とは係合せず、解錠することができないので不正解錠が防止される。
このように、本実施例のサムターン装置10によれば、施解錠するためには、ツマミ60のボタン部65をサムターン軸12の径方向内側へ押し込むと共に、軸方向先端側へ押し込む必要がある。これらの押し込み操作を室外側から工具等により行うことは困難であり、不正解錠が防止される。
ところで、上記実施例では、サムターン軸12に対するツマミホルダー35の周方向位置決め手段として磁石を使用したが、他の手段としても構わない。例えば、磁石の代わりにピン部材を使用することも可能である。
以下に、その具体的構成を示す。なお、本変形例は、基本的には上記実施例と同様の構成であり、異なる部分を中心に説明する。
図9は、本変形例のサムターン装置の主要部の一部断面図であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面図、(c)は(a)のG―G断面図、(d)は(a)のH―H断面図である。
本変形例のサムターン装置は、上記実施例と同様、回転操作によりデッドボルト3を進退させるサムターン軸12と、サムターン軸12に相対回転可能に設けられるツマミホルダー35と、ツマミホルダー35内に収容されてサムターン軸12と係脱可能とされるツマミ60とを主要部として備える。
本変形例のサムターン軸12には、上記実施例と同様に、フランジ14、取付部15および被係合部18が形成されている。そして、本変形例のサムターン軸12には、そのフランジ14より少し先端側に、径方向に貫通して収容穴103が形成されている。本変形例の収容穴103は、断面円形の丸穴とされる。
この収容穴103には、ピン部材104がサムターン軸12の径方向外側へ付勢された状態で配置される。本変形例のピン部材104は、略短円柱形状であり、その先端部104aは、円錐状に形成されており、本変形例では収容穴103に二つのピン部材104,104が収容される。
具体的には、二つのピン部材104,104は、その基端部がそれぞれコイルバネ106により付勢されると共に、その先端部104aをそれぞれ径方向外側へ向けた状態で収容穴103に設けられる。つまり、一方のピン部材104の基端部に、コイルバネ106の一端部が接続または当接され、このコイルバネ106の他端部が他方のピン部材104の基端部に接続または当接された状態で、各ピン部材104,104はサムターン軸12の収容穴103内に配置される。このように、各ピン部材104,104は、コイルバネ106により相反する方向、すなわちサムターン軸12の径方向外側へそれぞれ付勢された状態で収容穴103内に配置される。
サムターン軸12に回転可能に設けられるツマミホルダー35は、上記実施例では、ツマミホルダーガイド36とホルダー本体40とから構成されていたが、本変形例では、ホルダー本体40のみとされ、このホルダー本体40は、上記実施例と同様、中空に形成されている。本変形例のホルダー本体40は、基端側中空部42が、上記実施例と同様に直方体形状とされる一方、先端側中空部44の形状が上記実施例と異なる。
本変形例では、基端側中空部42に連続して先端側に、幅方向内側への段部46を介して先端側へ開口する段付き円筒状の先端側中空部44が形成されている。この先端側中空部44のうち基端側の大径円筒部108は、サムターン軸12のフランジ14の外径に対応しており、先端側の小径円筒部109はサムターン軸12の軸部の外径に対応している。そして、この小径円筒部109の径方向両端部には、ピン部材104の先端部104aと係合可能な断面三角形状の凹部110,110が形成されている。
なお、ホルダー本体40には、上記実施例と同様に、その基端部中央に円形の穴48が形成され、両側面には、内外を連通する略矩形状の穴49,49が形成されている。また、ホルダー本体40には、カバー52が装着される凹溝50が形成されている。
ホルダー本体40は、その先端側中空部44にサムターン軸12のフランジ14およびフランジ14より先端側の軸部の一部を収容した状態で、サムターン軸12の基端部にサムターン軸12に対して相対回転可能に設けられる。具体的には、先端側中空部44の大径円筒部108にサムターン軸12のフランジ14が配置され、小径円筒部109にサムターン軸12の軸部が配置される。
そして、上記実施例と同様に、サムターン軸12の取付部15およびこの取付部15に設けられたネジ25は、ホルダー本体40内に配置され、ネジ25の頭部26はホルダー本体40の基端面40aとカバー52との間に配置される。これにより、ホルダー本体40はサムターン軸12に対する軸方向の位置決めがなされ、軸方向の移動が規制される。
本変形例のホルダー本体40は、上記実施例と同様に、幅方向に二つ割り可能とされており、一対のホルダーピース54,54から構成されている。
図10は、ホルダーピース54を示す斜視図である。
この一対のホルダーピース54,54は、断面略コ字形状であり、その各開放両端部同士を重ね合わせるように突き合せて中空状のホルダー本体40を構成する。そして、各ホルダーピース54,54は、上記実施例と同様にネジ102により固定される。ホルダーピース54の裏面側基端部中央には、各ホルダーピース54,54が一体化された際に前記穴48を構成する半円弧形状の切欠き48aが形成されている。
また、ホルダーピース54の基端側裏面42aは、上記実施例と同様に形成されており、先端側裏面44aは、段付き半円弧状に表面側へ凹んで形成されている。この先端側裏面44aのうち、先端側の小径半円弧状部109aの両端部110a,110aは、面取りされて傾斜面に形成されている。
このような構成の各ホルダーピース54,54が一体化された際、基端側裏面42aが前記基端側中空部42を構成し、先端側裏面44aが前記先端側中空部44を構成する。この際、先端側裏面44aの基端側の大径半円弧状部108aが大径円筒部108を構成すると共に、小径半円弧状部109aが小径円筒部109を構成する。また、先端側中空部44の小径半円弧状部109aの両端部に形成された傾斜面110a,110aが、前記凹部110を構成する。
なお、上記実施例と同様、ホルダーピース54の基端側裏面42aと先端側裏面44aとの境界には、前記段部46が形成され、ホルダーピース54の基端部には、図10において、左上に前記略矩形状の穴49が形成されている。また、一体化されたホルダーピース54,54の外周部には、凹溝50が形成される。
この中空のホルダー本体40内には、上記実施例と同様にツマミ60が、サムターン軸12の径方向および軸方向に移動可能に設けられる。そして、ツマミ60およびツマミホルダー35が取り付けられたサムターン軸12は、上記実施例と同様、錠ケース2に保持されたサムターン胴85に回転可能に差し込まれて保持され、扉100の室内側に取り付けられる。
本変形例のサムターン装置は、初期状態(ツマミ60とサムターン軸12との非係合状態)において、サムターン軸12に設けられたピン部材104がツマミホルダー35の凹部110に差し込まれている。すなわち、ピン部材104がツマミホルダー35の凹部110と係合しており、この初期状態では、ツマミホルダー35のサムターン軸12に対する周方向の位置決めがなされ、ひいては、ツマミホルダー35と一体回転可能に設けられたツマミ60の周方向の位置決めがなされる。
そして、本変形例のサムターン装置において施解錠する際には、上記実施例と同様に、ツマミ60およびツマミホルダー35が、サムターン軸12に対して周方向に位置決めされた状態において、まず各ツマミピース61,61のボタン部65,65を互いに近接する方向に押し込む。そして、この押し込んだ状態で、各ツマミピース61,61をさらに先端側へ押し込んで、ツマミ60の突部70をサムターン軸12の凹溝18に差し込み、この係合させた状態で、ツマミ60およびツマミホルダー35を例えば90度回転操作すればよい。ツマミ60とサムターン軸12とは係合していることで、この回転操作によりサムターン軸12がツマミ60およびツマミホルダー35と一体回転し、施解錠することができる。
このように、本変形例においても、ピン部材104が、ツマミホルダー35の凹部110と係合することで、ツマミホルダー35およびツマミ60のサムターン軸12に対する周方向の位置決めがなされ、この位置決めがなされた状態において、ツマミ60の突部70は、サムターン軸12の凹溝18と係合可能な位置に配置されている。
つまり、本変形例においても、上記実施例と同様、施錠状態および解錠状態の両方において、サムターン軸12に対するツマミ60の周方向の位置決めが予めなされていることで、施解錠の際、ツマミ60とサムターン軸12とを係合させるために、ツマミ60を周方向に位置合わせする必要がない。よって、施解錠の際には、ボタン部65をサムターン軸12の径方向内側へ押し込んで、ツマミ60を軸方向先端側へ押し込めば、ツマミ60の突部70はサムターン軸12の凹溝18に自動的に係合される。
また、本変形例のサムターン装置10も、通常のサムターン装置と同様に、ツマミ60(ツマミホルダー35)は、解錠状態では図11(a)に示すように縦向き状態とされ、施錠状態では図11(b)に示すように横向き状態とされる。すなわち、サムターン軸12に設けられたピン部材104およびツマミホルダー35に形成された凹部110の配置により、ツマミホルダー35はサムターン軸12に対して、180度に一回周方向の位置決めがなされる。よって、ツマミホルダー35の長方形状の先端面を、解錠状態では縦向き状態とすると共に、施錠状態では横向き状態となるようにピン部材104および凹部110をそれぞれ設けることで、位置決めが自動的になされ、施錠状態か解錠状態であるかを常に正しく視認することが可能となる。
さらに、外出時など、室外側から鍵により施解錠する場合、鍵の回転操作によりサムターン軸12が回転する。この際、ピン部材104の先端部104aがツマミホルダー35の凹部110と係合していることで、サムターン軸12の回転に伴ってツマミホルダー35およびツマミ60も一体的に回転する。よって、室外側から鍵により操作した場合でも、室内側からツマミホルダー35およびツマミ60の向きにより施錠状態か解錠状態であるかを確認できることにかわりない。
ところで、本変形例のサムターン装置10は、上記実施例と同様、施解錠の際にツマミ60とサムターン軸12とを係合させる必要があり、初期状態ではツマミ60とサムターン軸12とは係合しておらず、ツマミ60とツマミホルダー35は、サムターン軸12に対して回転自在とされている。従って、この初期状態において、不正解錠しようと室外側から針金や紐などでツマミ60およびツマミホルダー35を回転させても、ツマミ60およびツマミホルダー35はサムターン軸12に対して単に空転するだけで、サムターン軸12を回転させることができず、不正解錠が防止される。
つまり、図11(b)の状態から、ツマミピース61を押し込まずにツマミホルダー35を回転させて不正解錠使用とした場合、ツマミホルダー35の回転に伴って、ツマミホルダー35の凹部110に差し込まれたピン部材104の先端部104aが凹部110を乗り上げて基端側へ押し込まれ、すなわちコイルバネ106の付勢力に対抗してサムターン軸12の径方向内側へ押し込まれる。これにより、図12に示すように、ツマミホルダー35は、サムターン軸12に対して空転し、サムターン軸12は回転しないので施解錠することができない。
なお、不正解錠されるなどして、図12に示すように、ツマミホルダー35がサムターン軸12に対して回転して、ピン部材104の先端部がツマミホルダー35の凹部110から脱出してしまった場合には、ピン部材104が凹部110に係合するまでツマミホルダー35を回転させてやれば初期状態に戻すことができる。
このように、上記実施例では、磁石を使用することで、ツマミホルダー35およびツマミ60の周方向の位置決めを行っていたが、本変形例のようにピン部材104を使用することでも、周方向の位置決めを行うことが可能である。
ところで、本変形例では、ツマミホルダー35のホルダー本体40にピン部材104が係合する凹部110を形成したが、上記実施例のホルダーガイド36に凹部を形成する構成とすることも可能である。つまり、上記実施例では、ホルダーガイド36に磁石を収容する穴38aを形成したが、その代わりに径方向両端部にピン部材104の先端部104aが差し込み可能な凹部を形成すればよい。
また、本変形例では、サムターン軸12にピン部材104を設け、ツマミホルダー35に凹部110を形成したが、図13に示すように、ツマミホルダー35にピン部材104を設け、サムターン軸12に凹部110を形成する構成としても構わない。つまり、ホルダー本体40の小径円筒部109の径方向両端部に、径方向内側に開口する丸穴状の収容穴112,112を形成する。そして、この各収容穴112にピン部材104をコイルバネ114により径方向内側へ付勢させた状態で収容する。また、サムターン軸12の径方向両端部に、ピン部材104の先端部104aが差込可能な略円錐形状の凹部110,110を形成すればよい。
さらに、本変形例では、ピン部材104をサムターン軸12の径方向に付勢する構成としたが、サムターン軸12の軸方向に付勢する構成として本変形例のように位置決め手段とすることも可能である。
また、本変形例では、ピン部材104を短円柱形状としたが、その形状は特に問わず、ブロック形状などであってもよい。さらに、ピン部材104の先端部104aおよびその先端部104aが差し込まれる凹部110の形状も特に問わず、周方向の位置決めが可能であればその形状は適宜変更可能である。
なお、本発明のサムターン装置は、上記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。例えば、上記実施例では、ツマミ60を構成するツマミピース61を二つとしたが、その個数はこれに限らず適宜変更可能であり、例えば一つとしても構わない。
また、上記実施例では、ツマミ60をサムターン軸12の径方向内側へ押し込んだのち、軸方向先端側へ押し込む構成とした。しかしながら、ツマミピース61とツマミホルダー35の各段部72,46の当接を省略して、ツマミ60を軸方向先端側へ押し込んだのち、径方向内側へ押し込んでツマミ60とサムターン軸12とを係合させる構成としても構わない。
さらに、上記実施例では、サムターン軸12とツマミホルダー35の両方に磁石20,21,39を設ける構成としたが、どちらか一方に磁石を設け、他方には、磁石と磁着可能な金属板などを設ける構成としてもよい。
また、上記実施例では、ツマミホルダー35の開口部(穴)49からツマミ60のボタン部65を突出させる構成としたが、ツマミホルダー35の開口部からツマミ60が露出して押し込めるようになっていれば、ボタン部65は突出している必要はなく、ボタン部65の形状などは特に問わない。
加えて、上記実施例では、サムターン軸12に被係合部18を形成し、ツマミ60に係合部70を形成したが、その形状などは適宜変更可能である。
また、周方向位置決め手段として、磁石やピン部材を使用する構成について説明したが、サムターン軸12に対してツマミ60(ツマミホルダー35)が周方向に位置決めされる機構であるなら他の構成とすることも可能である。
本発明のサムターン装置の一実施例を備えた扉錠の縦断面図であり、扉の厚さ方向に沿う面で切断した状態を示している。 図1のサムターン装置を備えた扉錠が扉に取り付けられた状態を示す斜視図である。 図1のサムターン装置の主要部を示す正面図である。 図3の一部断面図であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面図、(c)は(a)のA−A断面図、(d)は(a)のB―B断面図である。 サムターン軸を示す部品図であり(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図、(d)は右側端面図、(e)は(b)のC−C断面図である。 ホルダーガイドを示す部品図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図、(d)は(c)のD―D断面図である。 ホルダーピースを示す斜視図である。 ツマミピースを示す部品図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は背面図、(f)は(a)のE―E断面図、(g)は(a)のF―F断面図である。 図1のサムターン装置の変形例を示した主要部の一部断面図であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面図、(c)は(a)のG―G断面図、(d)は(a)のH―H断面図である。 図9のサムターン装置のホルダーピースを示す斜視図である。 図9のサムターン装置のツマミホルダーの周方向位置決め状態を示す概略断面図であり、(a)は解錠状態を示しており、(b)は施錠状態を示している。 図11(b)の状態から不正解錠しようとしている状態を示す概略断面図である。 図1のサムターン装置のさらに別の変形例を示す一部概略断面図である。
符号の説明
10 サムターン装置
12 サムターン軸
18 凹溝
20,21 磁石
32 コイルバネ
35 ツマミホルダー
36 ホルダーガイド
39 磁石
40 ホルダー本体
49 穴
54 ホルダーピース
60 ツマミ
61 ツマミピース
65 ボタン部
70 突部
72 段部
80 コイルバネ
85 サムターン胴
88 カバー
100 扉
103 収容穴
104 ピン部材
106 コイルバネ
110 凹部

Claims (5)

  1. 回転動作によりデッドボルトを進退させるサムターン軸と、
    このサムターン軸に係脱可能とされ、サムターン軸と係合してサムターン軸を回転させるツマミと
    前記サムターン軸の基端部に、サムターン軸に対して相対回転可能に、かつ、軸方向に移動不能に設けられた中空のツマミホルダーとを備え、
    前記ツマミホルダーの内部に、前記ツマミがサムターン軸の径方向および軸方向に移動可能に設けられており、前記ツマミホルダーは前記ツマミと一体回転可能とされ、
    前記ツマミホルダーに形成された開口部からツマミが露出しており、
    この露出部をサムターン軸の径方向内側へ押し込んだ状態で、ツマミはツマミホルダーに対してサムターン軸の軸方向先端側へ移動可能とされ、ツマミの先端部がサムターン軸に係合可能とされ、
    前記ツマミは、前記サムターン軸との係合を解除するようにサムターン軸の基端側へ付勢されると共に、サムターン軸の径方向外側へ付勢されており、
    これらの付勢力に対抗して前記ツマミを前記サムターン軸に対し径方向内側へ押し込むと共に、軸方向先端側へ押し込むことで、ツマミがサムターン軸と係合する
    ことを特徴とするサムターン装置。
  2. 記ツマミホルダーは、周方向位置決め手段によりサムターン軸に対する周方向の位置決めがなされ、この周方向位置にてツマミの先端部がサムターン軸と係合可能とされる
    ことを特徴とする請求項に記載のサムターン装置。
  3. 前記ツマミホルダーは、サムターン軸に対して相対回転可能とされると共に、前記ツマミと一体回転可能とされ、
    前記サムターン軸または前記ツマミホルダーの少なくとも一方に磁石が設けられており、
    前記磁石の磁着力によりツマミホルダーのサムターン軸に対する周方向の位置決めがなされ、この周方向位置にてツマミの先端部がサムターン軸と係合可能とされる
    ことを特徴とする請求項に記載のサムターン装置。
  4. 前記サムターン軸または前記ツマミホルダーの一方に、他方側へ付勢されたピン部材が設けられ、
    このピン部材がサムターン軸またはツマミホルダーの他方に設けられた凹部に係合することで、ツマミホルダーのサムターン軸に対する周方向の位置決めがなされ、
    ツマミホルダーがサムターン軸に対して相対回転する際、ピン部材が付勢力に対抗して凹部を乗り上げる
    ことを特徴とする請求項に記載のサムターン装置。
  5. 前記ツマミは、一対のツマミピースからなり、
    各ツマミピースは、サムターン軸の径方向両端部に、互いに離隔するよう付勢された状態で設けられており、
    各ツマミピースは、互いに近接する方向に押し込むことで、ツマミホルダーに対しサムターン軸の軸方向先端側への押し込みが可能とされ、その押し込みによりツマミピースの先端部に形成された係合部がサムターン軸の被係合部と係合される
    ことを特徴とする請求項から請求項までのいずれかに記載のサムターン装置。
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