JP2006347702A

JP2006347702A - シート状物案内装置

Info

Publication number: JP2006347702A
Application number: JP2005176122A
Authority: JP
Inventors: Akira Shimizu; 陽清水; Koichi Orui; 洸一大類
Original assignee: Komori Corp
Current assignee: Komori Corp
Priority date: 2005-06-16
Filing date: 2005-06-16
Publication date: 2006-12-28
Also published as: EP1733878B1; EP1733878A3; EP1733878A2; CN100439102C; ATE407006T1; CN1880068A; DE602006002554D1; ES2313505T3; US7631599B2; US20070000400A1

Abstract

【課題】製造コストの低減と構造の簡素化と省スペース化とを図る。
【解決手段】渡し胴１０の軸１２の両端側に、軸１２と一体的に回転する羽根部材１５が設けられ、この羽根部材１５によって渡し胴１０の内部のエアが羽根部材１５の半径方向の外側に吐出される。羽根部材１５はダクト２５に連通する開口部３３が設けられた円筒状のカバー３０によって囲まれている。ダクト２５内に吐出されたエアは、渡し胴１０の下側に設けられた横吹エアガイド２０に供給され、エア吐出ノズル２２ａ，２２ｂから吐出される。エア吐出ノズル２２ａは上面２１に沿って渡し胴１０の左端部側に向かってエアを吐出し、エア吐出ノズル２２ｂは上面２１に沿って渡し胴１０の右端部側に向かってエアを吐出する。
【選択図】図３

Description

本発明は、枚葉輪転印刷機における渡し胴等に使用されシート状物のばたつき等を規制するシート状物案内装置に関するものである。

例えば、枚葉輪転印刷機におけるシート状物案内装置においては、搬送胴としての渡し胴の回転によって搬送されるシート状物の厚みが薄い場合は、シート状物の剛性が低いため搬送中にシート状物の後端側にばたつきが発生する。一方、シート状物の厚みが厚い場合は、搬送中のシート状物に加わる遠心力によってシート状物の後端側が渡し胴から離間しシートガイドに接触するという問題がある。

従来のシート状物案内装置は、渡し胴の外周に近接してシートガイドとして機能する空気ダクトを設け、この空気ダクトの上側表面に、搬送されるシート状物の中央に位置する部位からシート状物の幅方向の両側方に向かって空気を吐出する空気吐出ノズルを設け、この空気吐出ノズルから吐出された空気によって、空気ダクトの上側表面と搬送されるシート状物との間に空気流層を形成し、シート状物の後端側を安定した状態で搬送するものがある（例えば、特許文献１参照）。
特許第３２３８３３２号公報（段落「００２４」および｛００２５」、図１および図２）

上述した従来のシート状物案内装置においては、空気吐出ノズルから吐出する空気を供給するためのファンを駆動する駆動源を必要とするため製造コストが嵩む。また、駆動系も必要となるため構造が複雑になり、駆動源および給気系を設置するための設置スペースも必要になるため装置が大型化するという問題があった。

本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、製造コストの低減と構造の簡素化および省スペース化を図ったシート状物案内装置を提供するところにある。

この目的を達成するために、請求項１に係る発明は、シート状物を搬送する搬送胴と、この搬送胴に近接して設けられ、内部のエアが前記搬送胴の回転により搬送されるシート状物に吐出される吐出口を有するシート案内手段と、このシート案内手段にエアを供給するエア供給手段とを備えたシート状物案内装置において、前記エア供給手段を、前記搬送胴の端部に設けられ搬送胴と一体的に回転し半径方向にエアを吐出する羽根部材としたものである。

請求項２に係る発明は、請求項１に係る発明において、前記羽根部材を囲い前記シート案内手段にエアを吐出するための開口を有するカバーを設けたものである。

請求項３に係る発明は、請求項１または２に係る発明において、前記羽根部材を前記搬送胴の両端側に一対設けたものである。

請求項１に係る発明によれば、羽根部材が搬送胴と一体的に回転するため、羽根部材を駆動するための駆動源や長い給気系系が不要になり、かつ搬送胴が回転すると自動的に羽根部材も回転するから羽根部材を制御する制御装置も不要になるから製造コストを低減することができ、構造を簡素化することもできる。また、駆動源および給気系ならびに制御装置が不要となり、羽根部材を搬送胴に設けたとにより羽根部材を設置するスペースを設ける必要もないから省スペース化を図ることもできる。

請求項２に係る発明によれば、羽根部材の回転により発生する空気の流れがカバーによって拡散することがないため効率よくエアを供給することができる。

請求項３に係る発明によれば、エアの供給量を増やすことができる。

以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図１は本発明に係るシート状物案内装置が適用された枚葉輪転印刷機の概略の構成図、図２は本発明に係るシート状物案内装置の一部を破断して示す側面図、図３は本発明に係るシート状物案内装置の縦断面図、図４は同じく要部の斜視図、図５は図３におけるV-V 線断面図、図６は図３におけるVI-VI 線断面図である。なお、図３、図５、図６は、本発明の内容を理解しやすいように、いずれも誇張して描いた概念図である。

図１に全体を符号１で示す枚葉輪転印刷機は、紙積台２に積載されたシート状物としての紙３を１枚ずつ給紙する給紙部４と、給紙された紙３を印刷する４組の印刷ユニット５Ａないし５Ｄからなる印刷部５と、印刷された紙３が排紙される排紙部６とによって概略構成されている。各印刷ユニット５Ａないし５Ｄには、図示を省略したインキ装置と給水装置とからインキと水とがそれぞれ供給される版胴７と、版胴７に対接するゴム胴８と、ゴム胴８に対接し紙３を搬送する圧胴９とが備えられている。

各印刷ユニット５Ａないし５Ｄの圧胴９，９間には、スケルトン型の搬送胴としての渡し胴１０が設けられており、この渡し胴１０は、図２に示すように、左右のフレームに回転自在に支持された軸１２と、この軸１２に固定された断面が長方形の回転体１３とを備え、この回転体１３の半径方向の両端部には紙３をくわえるくわえ爪装置１４，１４が設けられている。

本発明の特徴とするところは、渡し胴１０の両端部に渡し胴１０の回転によりエアを渡し胴１０の軸線方向に送り軸流ファンとして機能する多数の第１の羽根部材１５を設けた点にある。すなわち、軸１２の両端部には、図４に示すように、軸１２と同心円状に設けられたリング状のリム１６とこのリム１６と軸１２を連結する円周方向に等間隔をおいて半径方向に延在する４本のスポーク１７が設けられており、スポーク１７，１７間には４個のエア吸入口１８が形成されている。リム１６には軸１２の軸線方向に突設された複数の第１の羽根部材１５が設けられており、この第１の羽根部材１５はリム１６の円周方向に等間隔おいてかつ側面視において等角度に傾斜している。この第１の羽根部材１５は、渡し胴１０が回転することにより一体的に回転し、渡し胴１０の内部のエアをエア吸入口１８から吸入し、第１の羽根部材１５の半径方向の外側に吐出するように構成されている。

図３および図５に符号２０で示すものは、渡し胴１０の下方に設けられたシート案内手段としての横吹エアガイドであって、中空状で渡し胴１０の胴長よりも幅がやや長く形成されており、上面２１が渡し胴１０のくわえ爪装置１４の回転軌跡に対向するようにこの回転軌跡の曲率と同じ曲率の円弧状に形成されている。この上面２１には、幅方向の中心線から左右方向に複数の吐出口としてのエア吐出孔２２ａ，２２ｂが設けられている。このうち、エア吐出孔２２ａは、横吹エアガイド２０内のエアを上面２１に沿って渡し胴１０の左端部側に向かって吐出し、エア吐出孔２２ｂは、横吹エアガイド２０内のエアを上面２１に沿って渡し胴１０の右端部側に向かって吐出するように構成されている。また、横吹エアガイド２０の両側板には、後述するダクト２５からエアを導入するエア導入口２３，２３が設けられている。

２５，２５は上記した第１の羽根部材１５，１５の下方に位置付けられるように左右のフレームにブラケット（いずれも図示せず）に取り付けられた箱状に形成されたダクトであって、後述するカバー３０の曲率と同じ曲率の円弧状に形成された上面には開口部２６が設けられている。また、このダクト２５の側部にはエア導出口２７が設けられており、このエア導出口２７と上記エア導入口２３とが連通するように、上記横吹エアガイド２０がこのダクト２５に取り付けられている。

３０，３０は偏平な円筒状に形成されたカバーであって、開口部３１，３１が互いに対向し回転体１３側を指向するように上記ダクト２５の上面に取り付けられている。このカバー３０の底板には、軸１２の両端部が貫通する貫通孔３２が設けられ、外周部の一部には、ダクト２５の開口部２６に連通する請求項２に記載された開口に相当する開口部３３が設けられている。

次に、このように構成されたシート状物案内装置においてシート状物を案内する動作について説明する。図１において、給紙部４からフィーダボード３５上に送り出された紙３は、前端が揃えられてスウイング装置（図示せず）によって渡し胴３６に受け渡され、１色目の印刷ユニット５Ａの圧胴９のくわえ爪にくわえ替えられ搬送される。圧胴９によって搬送される紙３はゴム胴８との間を通過するときに表面に１色目が印刷され、順次印刷ユニット５Ｂないし５Ｄによって表面に３色、計４色が印刷され、排紙部６の排紙チェーン３７の排紙爪にくわえ替えられ、排紙パイル３８上に落下積載される。

このように印刷され排紙される紙３は、渡し胴１０によって搬送されるときに、横吹エアガイド２０のエア吐出孔２２ａ，２２ｂから吐出されるエアによって、後端側にばたつきが発生したり、遠心力によって後端側が横吹エアガイド２０に接触したりするのを規制している。すなわち、渡し胴１０が回転することにより、上述したように、第１の羽根部材１５によって渡し胴１０の内部のエアがカバー３０の開口部３１を通ってエア吸入口１８から吸入され、第１の羽根部材１５の半径方向の外側に吐出される。第１の羽根部材１５の半径方向の外側に吐出されたエアは、第１の羽根部材１５を囲むカバー３０によってカバー３０の外側への拡散が規制され、開口部３３からダクト２５内に導入され、さらに導出口２７と横吹エアガイド２０の導入口２３を通って、横吹エアガイド２０内に供給される。

したがって、横吹エアガイド２０内は供給されたエアによって加圧され、加圧されたエアはエア吐出孔２２ａ，２２ｂから吐出される。上述したように、エア吐出孔２２ａから吐出されたエアは、横吹エアガイド２０の上面２１に沿って渡し胴１０の左端部側に向かって吐出され、エア吐出孔２２ｂから吐出されたエアは、横吹エアガイド２０の上面２１に沿って渡し胴１０の右端部側に向かって吐出される。したがって、これらエア吐出孔２２ａ，２２ｂから吐出されたエアによって、横吹エアガイド２０の幅方向中央部から両端側に向かう空気層３４Ａ，３４Ｂが形成され、これら空気層３４Ａ，３４Ｂが横吹エアガイド２０の上面２１と搬送される紙３との間に形成されるため、紙３の後端側が安定した状態で搬送される。

このように、第１の羽根部材１５が渡し胴１０と一体的に回転するため、第１の羽根部材１５を駆動する専用の駆動源や給気系が不要になり、かつ渡し胴１０が回転すると自動的に第１の羽根部材１５も回転するから第１の羽根部材１５を制御する制御装置も不要になり製造コストを低減することができ、かつ構造を簡素化することもできる。また、駆動源および給気系ならびに制御装置が不要となり、第１の羽根部材１５を渡し胴１０に設けたことにより、第１の羽根部材１５を設置するスペースを設ける必要もないから省スペース化を図ることもできる。

また、第１の羽根部材１５を囲うカバー３０を設けたことにより、第１の羽根部材１５から吐出されたエアが拡散することなく、カバー３０の開口部３３からダクト２５を介して横吹エアガイド２０内に供給することができるため、第１の羽根部材１５によって効率よくエアを供給することができる。また、渡し胴１０の両端に一対の第１の羽根部材１５，１５を設けたことにより、横吹エアガイド２０内へのエアの供給量を増やすことができる。

図７は本発明の第２の実施の形態を示し、同図（Ａ）は図３における VII矢視図、同図（Ｂ）は同図（Ａ）におけるVII（Ｂ）-VII（Ｂ）線断面図である。この第２の実施の形態が、上述した第１の実施の形態と異なる点は、軸１２とリム１６との間に介在していたスポークに替わるものとして複数の第２の羽根部材３５を設け、これら第２の羽根部材３５間に複数のエア吸入口３６を形成した点にある。この第２の羽根部材３５はプロペラ状に形成されており、軸１２が回転することにより、渡し胴１０の内部のエアをエア吸入口３６から第１の羽根部材１５に積極的に吸入するように構成されている。

すなわち、この第２の羽根部材３５の傾斜方向は、同図（Ｂ）に示すように軸１２の軸線方向における内側の部位から外側の部位が軸１２の回転方向に向いている。また、左右のリム１６，１６のエア吸入口３６から第１の羽根部材１５に積極的に吸入できるように、この第２の羽根部材３５は左右のリム１６，１６において対称となるように形成されている。このように構成されていることにより、軸１２が回転すると、エア吸入口３６からエアが第１の羽根部材１５に積極的に吸入されるから、第１の羽根部材１５によるエアの吐出量が増大する。

なお、本実施の形態においては、カバー３０の開口部３１を渡し胴１０の回転体１３側に指向させるようにしたが、回転体１３と反対側に指向させるようにしてもよい。また、エア吐出孔２２ａ，２２ｂから吐出されるエアの方向を搬送される紙３の幅方向の両端部側としたが、紙３の搬送方向または搬送方向と反対方向としたり、紙３の搬送方向と紙３の幅方向の両端部側との間に吐出するようにしてもよく、また上方に向かって吐出するようにしてもよい。また、シート状物として紙３を用いた例を説明したが、フィルム状のシートやアルミニウム板でもよい。また、本実施の形態においては、搬送胴としての渡し胴にはね部材を設けるようにしたが、搬送胴としての排紙胴に羽根部材を設けるようにしてもよい。また、その場合には、排紙胴と排紙装置との間にシート案内手段を設けるようにしてもよい。また、シート案内手段としての横吹エアガイド２０を搬送胴としての渡し胴１０の下方に設けたが、これに限定されず側方でもよく、要は搬送胴に近接していればよい。

本発明に係るシート状物案内装置が適用された枚葉輪転印刷機の概略の構成図である。本発明に係るシート状物案内装置の一部を破断して示す側面図である。本発明に係るシート状物案内装置の縦断面図である。本発明に係るシート状物案内装置における要部の斜視図である。図３におけるV-V 線断面図である。図３におけるVI-VI 線断面図である。本発明の第２の実施の形態を示し、同図（Ａ）は図３における VII矢視図、同図（Ｂ）は同図（Ａ）におけるVII（Ｂ）-VII（Ｂ）線断面図である。

符号の説明

１…枚葉輪転印刷機、３…紙、５…印刷ユニット、１０…渡し胴（搬送胴）、１２…軸、１５…第１の羽根部材、１８，３６…エア吸入口、２０…横吹エアガイド（シート案内手段）、２２ａ，２２ｂ…エア吐出孔、２５…ダクト、３０…カバー、３３…開口部、３５…第２の羽根部材。

Claims

シート状物を搬送する搬送胴と、
この搬送胴に近接して設けられ、内部のエアが前記搬送胴の回転により搬送されるシート状物に吐出される吐出口を有するシート案内手段と、
このシート案内手段にエアを供給するエア供給手段とを備えたシート状物案内装置において、
前記エア供給手段を、前記搬送胴の端部に設けられ搬送胴と一体的に回転し半径方向にエアを吐出する羽根部材としたことを特徴とするシート状物案内装置。
請求項１記載のシート状物案内装置において、
前記羽根部材を囲い前記シート案内手段にエアを吐出するための開口を有するカバーを設けたことを特徴とするシート状物案内装置。
請求項１または２記載のシート状物案内装置において、
前記羽根部材を前記搬送胴の両端側に一対設けたことを特徴とするシート状物案内装置。