JP2002528362A

JP2002528362A - 印刷機に設けられた枚葉紙送り装置

Info

Publication number: JP2002528362A
Application number: JP2000579447A
Authority: JP
Inventors: ペーター・ヴルフ; ペーター・ミヒェル; ペトラ・フランツ; シュテファン・ハルトマン
Original assignee: エム・アー・エヌ・ローラント・ドルックマシーネン・アクチエンゲゼルシャフト
Priority date: 1998-10-30
Filing date: 1999-10-02
Publication date: 2002-09-03
Also published as: EP1124689B1; DE59902146D1; CN1131778C; US6726203B1; DE29819402U1; CN1325344A; WO2000026031A1; CZ295070B6; EP1124689A1; ATE220995T1; CZ20011519A3

Abstract

(57)【要約】本発明は、印刷機のための枚葉紙送り装置を提供する。本発明の課題は、噴気運転時及び吸引運転時に確実に枚葉紙の搬送を行うことができ、乱流の発生が著しく減少するような枚葉紙送り装置を実現することである。このような課題は、枚葉紙送り装置が、少なくとも１つの気送機構１０とガイド面８とを有する気流導管１７内に、気送機構１０に配設された少なくとも１つの空気ガイド部材６を設けることによって解決される。空気ガイド部材６によって、噴気運転時に、ガイド面８において均一な圧力分布が実現される。吸引運転時には空気ガイド部材６によって気流導管１７において均一に吸引される空気の流れが正確に気送機構１０に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は主請求項のおいて書き部分に記載の印刷機に設けられた枚葉紙送り装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

同種の枚葉紙送り装置として、片面または両面印刷された枚葉紙状の印刷材料
を送るためのものが欧州特許第0156173号公報から周知である。この送り装置は
、モジュール式に配設された気流導管によって構成され、これらの気流導管はガ
イド面に空気ノズルとしての開口部を有している。気流導管は、噴気または吸引
を行うための複数の換気装置を有している。

【０００３】ドイツ国特許第4244499号公報からは、空気のための貫通孔が設けられたガイ
ド面を備えた枚葉紙送り装置が周知である。噴気または吸引ケースはカバー面と
してのガイド面を有し、噴気または吸引連結部によって噴気源または吸引源に接
続されている。カバー面から噴気または吸引ケースに流れ抵抗を形成する物体が
突出して設けられている。噴気または吸引連結部の出口領域からの距離が増大す
るにつれて、噴気または吸引ケースに設けられた前記の物体の流れ抵抗は減少す
る。この場合の不利点は、特に噴気運転時に流れ抵抗を形成する物体を前記のよ
うに設けると貫通孔の領域に乱流が発生し、枚葉紙の移動が不安定になることで
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】

本発明の課題は、印刷機に設けられる枚葉紙送り装置において前記の不利点を
防止することであって、この装置は、特に噴気運転時のみならず吸引運転時にも
確実に枚葉紙を送ることができ、乱流の発生も著しく減少するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このような課題は、本発明の主請求項にの特徴部分に記載の構成によって解決
される。下位請求項にはさらなる構成が記載されている。

【０００６】本発明の第１の利点は、枚葉紙状の印刷材料が枚葉紙送り装置の噴気運転時及
び吸引運転時に、確実にかつ汚れずに均一に搬送されることである。枚葉紙送り
装置を本発明のように構成することによって、空気が通過可能な開口部領域にお
ける乱流を防止することができる。すなわち、噴気運転時、枚葉紙送り装置のガ
イド面と枚葉紙状の印刷材料の片面との間には、これらの開口部から噴出する空
気の圧力がほぼ均一分布となり、安定して流れるエアクッションが形成される。
この場合、ほぼ均一に圧力を配分されながら好適に拡散して流れるエアクッショ
ンが印刷材料を搬送するので、汚れの危険は減少する。

【０００７】枚葉紙送り装置を吸引運転で作動させることができる点も有利である。これに
より、印刷材料の印刷されていない面を枚葉紙送り装置のガイド面に向かって均
一に吸引することができる。

【０００８】枚葉紙送り装置の空気供給は、好適に切換え可能かつ制御可能な気送機構によ
って行われる。この気送機構によって中央からの噴気または吸引の制御が可能と
なる。別の方法として、回転方向が切換え可能、かつ回転数が調整可能である換
気装置を用いることもできる。

【０００９】枚葉紙送り装置は、印刷機において枚葉紙搬送胴（当接胴、渡し胴、圧胴及び
返し機構）に設けられた枚葉紙搬送機構、特にくわえ装置に対して、また送り出
し装置において一定の距離を有して直線状または曲線状に隣接して配設されてい
る。さらに、このような枚葉紙送り装置は枚葉紙を搬送する胴及びドラムまたは
循環する搬送機構の下方にも上方にも設置できる。

【００１０】本発明の枚葉紙送り装置のさらなる利点は、空気ガイド部材によって枚葉紙ガ
イド面全体のインパルス流または圧力の配分に意図的な影響を及ぼすことができ
ることである。これにより、気送機構によって集中的に気流導管に導入されたそ
の時々の空気の圧力配分が、気流導管内部で均一化され、枚葉紙の走行を落ち着
かせる結果となる。空気ガイド部材に打抜き孔を設けるなどして空気を通過させ
るように構成すると、空気の流れが再循環するおそれのある領域が抑制され、気
流導管における流れが沈静化される。気送機構の噴気または吸引方向を考慮して
空気ガイド部材（または空気ガイド部材の部分）を傾け、空気を通過させる材料
、例えば打抜き孔を設けた材料を使用すると、気流導管における流れ障害を減少
させることができる。このことによっても気流導管における圧力は均一に配分さ
れる。

【００１１】枚葉紙送り装置のガイド面は、空気が通過可能な貫通孔を備えた空気を通過さ
せるガイド面として形成されている。このような空気を通過させるガイド面によ
って、噴気形態または吸引形態で、枚葉紙状の印刷材料の下側及び／または上側
に作用する拡散した流れが作られる。

【００１２】

【発明の実施の形態】

以下に本発明を実施の形態に基づいてより詳しく説明する。

【００１３】直列型に構成された輪転印刷機は、多色刷りオフセット印刷のための複数の印
刷装置１１を有している。最後の印刷装置の下流にはさらに少なくとも１つのニ
ス引き装置またはその他の加工ステーションを設けることができる。各印刷装置
１１は版胴１、転写胴３及び本図では圧胴４と記載された枚葉紙搬送胴から形成
されている。各版胴１にはインキ付け装置及び場合によっては湿し装置が設けら
れている。印刷装置１１の間には枚葉紙搬送胴として１つまたは複数の返し機構
１３（例えば単一ドラム式返し装置または３ドラム式返し装置）及び渡し胴１４
が設けられている。

【００１４】搬送方向２において最後の印刷装置１１（またはニス引き装置）の下流に送り
出し装置１２が設けられている。送り出し装置１２は、例えばチェーン歯車軸１
５を有するチェーン駆動装置としての無限循環する搬送機構１６を有する。枚葉
紙搬送胴（当接胴、返し機構１３，渡し胴１４，圧胴４）及び搬送機構１６には
、一定の距離をおきながら枚葉紙送り装置７が隣接するように設けられている。

【００１５】これらの枚葉紙送り装置７はモジュール式に構成され、互いに列をなすように
いくつも設けられ、枚葉紙状の印刷材料１８の最大版型の幅にわたって配設され
ている。枚葉紙送り装置７はガイド面８を有し、ガイド面には空気を通過させる
開口部が設けられている。各ガイド面８はその場合、印刷材料１８を搬送するた
めの通過可能な（直線状及び／または曲線状の）平面を形成する。

【００１６】モジュール式に構成された枚葉紙送り装置７は好適に複数のガイドモジュール
５，９から形成されている。本実施の形態では、ガイドモジュール５は好適に枚
葉紙材料のガイド面の下方に設けるためのもので、ガイドモジュール９は枚葉紙
材料のガイド面の上方に設けるためのものである。これら二つの実施の形態の基
本的な構成は同じである。各ガイドモジュール５，９はそれぞれ気流導管１７を
有し、この気流導管は、ガイド面８及び噴気または吸引のためのそれぞれの気送
機構１０と作用連結している。気送機構１０は、例えば中央からの空気供給装置
または気流導管１７の背面壁に設けられる多数の換気装置として実現される。ガ
イド面８は好適に気流導管１７と分離可能に連結され、枚葉紙状の印刷材料１８
に対応する気流導管１７の被覆面を形成する。

【００１７】気流導管１７内には、少なくとも１つの空気ガイド部材６が少なくとも１つの
気送機構１０に対応して設けられている。図２に示す第１実施形態では、空気ガ
イド部材６は気流導管１７内部に延伸する孔あき部材として形成され、この孔あ
き部材は気送機構１０に隣接するように設けられている。図２の場合、孔あき部
材は一定の孔の形状を示しているが、別の方法として孔の形状を変化させて、す
なわち空気を通過させる通気孔の大きさと距離とが異なるように形成することも
できる。

【００１８】図３に示す第２実施形態では、空気ガイド部材６は気送機構１０に隣接して放
射状及び／または同心状に配設された空気送り面として形成されている。気流導
管１７において気送機構１０ごとにいくつもの空気ガイド部材６を設けることも
可能である。このとき空気ガイド部材６の空気送り面は平坦及び／または湾曲し
て形成される。２つの空気ガイド部材６の空気送り面の間の距離Ａ₁，Ａ₂は気送
機構１０から遠くに離れるに従って増大するように形成されている（Ａ２＞Ａ１
）。空気送り面は気送機構１０から離れて設けられた流出端部を有する面を形成
することもある。さらなる構成では、空気ガイド部材６の空気送り面も通気孔（
貫通孔、スリット、多孔性材料の孔部など）を有して形成され、空気がそれらの
通気孔を貫通できるように構成される。

【００１９】図４に示す第３実施形態では、空気ガイド部材６は空気を通過させる通気孔（
貫通孔、スリット、孔部など）を有するドーム状のキャップとしてそれぞれの気
送機構１０に配設されている。ドーム状のキャップは気流導管１７内でチャンバ
を形成し、噴気運転時にはドームの表面から空気が排出される。吸引運転時には
空気がドームの表面を介して気送機構１０に吸引される。

【００２０】図２から図４に示す実施形態は、例えばガイドモジュール５を枚葉紙搬送胴４
，１４または循環する搬送機構１６の下方に設けるために用いられる。

【００２１】図５に示す第４実施形態では、枚葉紙搬送胴４，１４または循環する搬送機構
１６の上方に設けられるガイドモジュール９の構成が示されている。この構成で
は、気流導管１７内で気送機構１０に対応する空気ガイド部材６は孔あき部材と
して形成されている。孔あき部材の孔の形状は一定であるか、すでに説明したと
おり変化させて形成することもできる。しかし、孔あき部材が設けられる距離は
限定されているので、気送機構１０からもっとも離れたガイド面８の部分に常に
十分な空気、特に噴気を供給することができるように構成される。

【００２２】前記の気流導管１７に設けられた空気ガイド部材６によって、その時々の運転
の種類（表刷り、表及び裏刷り）に好適な均一な圧力分布（インパルス流配分）
がガイド面８全体にわたって実現される。単数または複数の気送機構１０によっ
て噴気運転時に集中的に気流導管１７に導入された空気の流れは空気ガイド部材
６によって適切に調整され、安定した枚葉紙の搬送が保証される。吸引運転時に
も気流導管１７に吸引された空気は適切に調整され、枚葉紙の搬送が安定して静
かに行われるように作用する。妨げとなる再循環流れや空気ガイド部材６による
遮蔽作用は、空気ガイド部材６の配置や形成、特に例えば打抜き孔を設けたり、
多孔性材料により空気を通過できる通気孔を設けたりすることによって防止でき
る。

【００２３】噴気運転時に気送機構１０によって集中的に導入された流れは、空気ガイド部
材６によって適切に調整され、気流導管１７内で配分される。これによって枚葉
紙送り装置７に向いた面に印刷またはニスを有する印刷材料１８が汚れずに搬送
できる。吸引運転時に気送機構１０によって集中的に吸引される流れは、前もっ
て気流導管１７において適切に配分されている。特にその時々の空気ガイド部材
６に設けられた通気孔によって、送り面縁部において流れが分離し、圧力の配分
を妨げる再循環領域の形成が防止される。空気ガイド部材６に設けられた通気孔
の種類（大きさ、距離）によって通過抵抗を変化させることができる。吸引運転
は特に、枚葉紙送り装置７に向いた面が印刷またはニス引きされていない印刷材
料１８を安定的に搬送するためのものである。

【００２４】図を見やすくするために図３及び図４においては、左の空気ガイド部材６につ
いてのみインパルス流が矢印によって示されている。

【００２５】作用方法は以下の通りである。枚葉紙状の印刷材料１８は搬送方向２において
印刷装置１１、またはニス引き装置またはさらなる加工ステーションを通過し、
送り出し装置１２において積み紙に降下される。枚葉紙材料１８を確実に汚さず
に搬送するために枚葉紙送り装置７のガイドモジュール５，９には空気圧が供給
される。

【００２６】噴気運転時には、少なくとも１つの気送機構１０によって、それぞれの気流導
管１７内が加圧され、加圧された空気は、分散する噴気の流れとしてガイド面８
から排出される。枚葉紙状の印刷材料１８はこの時、版型にわたって均一に好適
に分散して流れるエアクッション上を搬送される。このような安定した流れによ
って枚葉紙状の印刷材料１８のばたつきを促進する負圧領域が避けられる。枚葉
紙送り装置７はさらに吸引モードで運転することもできるが、その場合、枚葉紙
送り装置７は印刷材料１８の片面について配設される（表面または裏面）とは限
らない。むしろさらに印刷材料１８に対して両面に配設することもできる。好適
に洗浄が行えるように、ガイド面８は着脱可能に気流導管１７と連結されている
。

【図面の簡単な説明】

【図１】枚葉紙送り装置を有する輪転印刷機の全体側面図である。

【図２】枚葉紙送り装置のモジュールの第１実施形態を示す側方断面図で
ある。

【図３】枚葉紙送り装置のモジュールの第２実施形態を示す側方断面図で
ある。

【図４】枚葉紙送り装置のモジュールの第３実施形態を示す側方断面図で
ある。

【図５】枚葉紙送り装置のモジュールの第４実施形態を示す側方断面図で
ある。

【符号の説明】

１版胴２搬送方向３転写胴４圧胴５ガイドモジュール６空気ガイド部材７枚葉紙送り装置８ガイド面９ガイドモジュール１０気送機構１１印刷装置１２送り出し装置１３返し機構１４渡し胴１５チェーン歯車軸１６搬送機構１７気流導管１８印刷材料Ａ₁ 距離Ａ₂ 距離

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１２年９月２７日（２０００．９．２７）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ペトラ・フランツドイツ・Ｄ−63071・オッフェンバッハ・フリーデンシュトラーセ・62 (72)発明者シュテファン・ハルトマンドイツ・Ｄ−63075・オッフェンバッハ・イム・ミッテルフェルト・64 Ｆターム(参考） 2C020 AA04 3F049 AA10 FA02 FC24 LA06 LB03 3F101 FB00 FC03 FC11 LA06 LB03

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】気流導管とガイド面とを有し印刷機に配設される枚葉紙送り
装置であって、前記ガイド面には開口部が設けられ、気送機構により前記開口部
を通じて噴気または吸引が可能とされた枚葉紙送り装置において、少なくとも１つのガイドモジュール（５，９）から形成された該枚葉紙送り装
置（７）は、前記気送機構（１０）に配設された少なくとも１つの空気ガイド部
材（６）を前記気流導管（１７）内に有し、噴気運転時には、前記気送機構（１
０）によって導入された空気の流れの前記ガイド面（８）における圧力分布が、
前記空気ガイド部材によって均一化されることを特徴とする枚葉紙送り装置。
【請求項２】前記少なくとも１つのガイドモジュール（５，９）から形成
された該枚葉紙送り装置（７）は、前記気送機構（１０）に配設された少なくと
も１つの空気ガイド部材（６）を前記気流導管（１７）内に有し、吸引運転時に
は、前記気流導管（１７）において均一に吸引された空気の流れが前記気送機構
（１０）に集中供給されることを特徴とする請求項１に記載の枚葉紙送り装置。
【請求項３】前記空気ガイド部材（６）は、空気を通過させる通気孔を有
する送気部材であることを特徴とする請求項１または２に記載の枚葉紙送り装置
。
【請求項４】前記空気ガイド部材（６）の前記通気孔の孔の形状は、一定
であるか、または変化していることを特徴とする請求項１から３のいずれか１項
に記載の枚葉紙送り装置。
【請求項５】前記空気ガイド部材（６）は、前記気送機構（１０）に対し
て中心合わせされた状態及び／または同軸状態に配設され、２つの空気ガイド部
材（６）の流出端部間の距離（Ａ₂）は、隣接する前記気送機構（１０）におけ
る距離（Ａ₁）よりも大きいことを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に
記載の枚葉紙送り装置。
【請求項６】前記空気ガイド部材（６）は、空気を通過させる通気孔を有
するドーム形をなして前記気送機構（１０）に配設されていることを特徴とする
請求項１から５のいずれか１項に記載の枚葉紙送り装置。
【請求項７】前記ガイド面（８）は、着脱可能に前記気流導管（１７）と
連結されていることを特徴とする請求項１から６のいずれか１項に記載の枚葉紙
送り装置。