JP3758949B2 - 枚葉印刷機のシートガイド装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、枚葉印刷機のシートパスラインに近接して設備し、印刷を行っているシート(枚葉紙)を安定的に移送するためのシートガイド装置に関し、特に、排紙部のシートパスラインに設備して好適の、シートガイド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は一般的な枚葉印刷機の排紙部の構成を示す概略側面図である。図9に示すように、一般的な枚葉印刷機にはその構成要素として印刷装置7と排紙装置9とが備えられている。
印刷装置7は、印刷すべき色に応じて複数組(図9中では1組のみ示す)が並設されている。そして、図示しない上流側の給紙装置から連続的に供給されてくるシート2を、圧胴15,中間胴8に具備させた図示しない爪装置を介して順次下流へ移送し、その途上において、各印刷装置7が分担している色のインキをシート2に転移させて多色印刷を行なう。より具体的には、印刷装置7では、必要量のインキを図示しないインキ装置で調整した後、版胴20の表面に装着している刷版21へ供給し、版21の絵柄部分に転移されたインキを更にゴム胴22の表面へ転写し、このゴム胴22外周面の絵柄をゴム胴22と圧胴15との間を搬送されているシート2へ転写することにより印刷を行なう。
【0003】
所定の印刷を終えたシート2は、最終印刷装置7の圧胴15から排紙装置9の排紙軸10へ移送される。排紙装置9は、排紙軸10,エンドレスチェン12,チェングリッパ16等から構成されたシート搬送装置24とシート積重装置13とを備えている。排紙軸10に移送されたシート2は、排紙軸10に巻回されて走行するエンドレスチェン12のチェングリッパ16へ受け渡され、チェングリッパ16に把持された状態でシート積重装置13まで移送される。シート積重装置13まで移送されてきたシート2は、図示しないカム機構による適宜のタイミングでチェングリッパ16から開放され、排紙テーブル14上へ落下積重される。落下したシート2は、シート積重装置13の下流側上方に設けられた紙当て17に当接して前端が揃えられる。そして、排紙テーブル14上に所定枚数のシート2が積重されると、積重されたシート2は外部へ搬出される。
【0004】
なお、シート積重装置13の上流側上方には、真空吸引車11が備えられている。真空吸引車11は、シャフト部の両端を図示しないフレームに回転自在に支持されており、図示しないモータを介して或いは印刷機の速度と連動して、シート搬送速度よりも遅い所定の周速度で回転するようになっている。また、真空吸引車11の外周面には図示しない複数の空気吸引孔が穿設され、シャフト部内に形成された空気路を介して空気吸引ポンプ25に接続されている。このような構成により、空気吸引ポンプ25を駆動すると空気吸引孔から外部空気が吸入され、シート2が真空吸引車11に吸着される。これにより、シート2の落下に際してシート2の走行速度が減速され、シート2が紙当て17に激突する不具合が解消されると共に、落下するシート2の姿勢が制御されるようになっている。
【0005】
ところで、枚葉印刷機では印刷した直後のシート2を順次下流工程へ搬送するため、排紙装置9に移送されたシート2はインキが完全に乾燥した状態ではなく、経路途上において他の部分に接触すると擦られて印刷面の汚れ、或いは傷入り等の不具合が発生する虞がある。そこで、これらのトラブルの発生を抑えるべく、例えば中間胴8の下方、排紙装置9における排紙軸10から真空吸引車11に至る立ち上がり部等のシートパスラインには、それぞれ種々多様な形式のシートガイド装置が設備されている。
【0006】
例えば、排紙装置9の排紙軸10の下側には、エンドレスチェン12の走行経路に沿ってシート2を風圧によって下から押し上げるよう構成した複数組のファン18が配置されている。これらのファン18は、シート2が排紙軸10の下方に設けられた図示しないシートガイドに接触する不具合を防止すべく機能している。
【0007】
また、排紙軸10から真空吸引車11に至るシートパスラインのコーナー部分には、エンドレスチェン12の外側に図示しない凸曲面状のシートガイドが備えられるとともに、エンドレスチェン12の外側にはシート2を風圧によって押し下げるよう構成した複数組のファン19が配置されている。これらのファン19は、シート2を上方から押さえつけることにより、シート2の紙尻の跳ね上がりを抑止すべく機能している。
【0008】
更に、真空吸引車11に近接してシート2の走行方向上流側には、エアボックス40が設備されている。エアボックス40は、その表面(シートガイド面)40aがシート2の走行面に平行になるように配設され、図10に示すようにシートガイド面40aには複数の空気吹き出し孔(キリ孔)41がシートガイド面40aに垂直に穿設されている。エアボックス40の下端には配管5が接続され、エアボックス40はこの配管5を介してブロア(空気供給源)6の吐出側へ連結されている。なお、エアボックス40とブロア6との間には電磁弁27が介装されている。このような構成により、エアボックス40は、孔41から吹き出される空気流の作用によってシート2を吹き上げ、シート2の印刷面が他の部分に接触して汚れたり傷が入ったりするのを防止すべく機能している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の各シートガイド装置にはそれぞれ次のような課題があった。
まず、排紙軸10の下側にはシートガイド装置としてファン18を設けているが、ファン18は空気流の作用を微妙にコントロールする調整作業が非常に困難であり、また、ファン18による空気吹き上げにより乱気流が発生してしまう。このため、シート2の走行姿勢の安定化を図ることができず、紙暴れや傷入り等の不具合が発生してしまうという課題があった。
【0010】
また、排紙軸10から真空吸引車11に至るシートパスラインのコーナー部分に設置したファン19についても同様であり、空気流の作用を微妙にコントロールする調整作業が非常に困難なため、ファン19による風圧が強すぎる場合には、シート2の裏面がシートガイドに接触してしまい、傷入りが発生するといった課題があった。
【0011】
更に、真空吸引車11の下流近傍に設置したエアボックス40については、このエアボックス40は空気流によりシート2を吹き上げるよう機能しているが、孔41からのエアの吹き出し力が弱すぎる場合、シート2を十分に押し上げることができない。このため、真空吸引車11の前方(上流)でシート2が垂れ下がり、シート2の印刷面がシートガイド面40aや真空吸引車11のシャフト部等に接触し、傷や汚れが発生するといった課題があった。また、逆に孔41からのエアの吹き出し力が強すぎる場合、シート2の暴れや押し上げ等に起因してシート2と真空吸引車11との間の吸着力が弱くなり、シート2の保持力が低回して、シート2の走行速度を制動したりシート2の姿勢を安定化する機能が大幅に低下するといった課題があった。
【0012】
このように、従来のシートガイド装置は、シート2を安定して搬送するのが難かしいという課題があったが、これは、何れの装置も単に風圧によってシート2を押し上げたり押し下げたりしてシート2の挙動を力ずくに抑え込もうとしたものであり、シート2をシートガイドに積極的に沿わせようとしたものではないことによる。
【0013】
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、シートをシートガイドに積極的に沿わせることで、シートを常に安定して搬送できるようにした、枚葉印刷機のシートガイド装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の枚葉印刷機のシートガイド装置は、搬送中のシートを案内する枚葉印刷機のシートガイド装置において、該シートの搬送ラインに沿って設けられたシートガイド面と、該シートガイド面に設けられ該シートガイド面に沿って空気を吹き出すように形成された複数のノズルとを備え、該シートガイド面が平面状或いは凹曲面状に形成された部分では、上記の複数のノズルが格子状に配置され、さらに上記格子状に配置された複数のノズルが、隣接しあう4つのノズルを一組のノズル群として各ノズルの吹き出し方向を隣接するノズルへ向けて90度ずつ転換され、該ノズルからの吹き出し空気が閉ループ状の旋回流となるようにするとともに、該吹き出し空気により該シートと該シートガイド面との間に空気の滞留層を形成して該シートを該シートガイド面から離隔させながら案内する第一のパターンで配置され、該シートガイド面が凸曲面状に形成された部分では、上記の複数のノズルからの空気の吹き出し方向がいずれも該シートの搬送方向に逆らうように配置されており、上記の複数のノズルからの吹き出し空気により該シートを該シートガイド面に向けて吸着させて該シートを該シートガイド面に接近させながら案内する第二のパターンで配置されたことを特徴としている。
【0015】
好ましくは、上記の第二のパターンは、各ノズルからの空気の吹き出し方向が何れも該シートの搬送方向にの反対方向に対して、枚葉印刷機幅方向の中心線を境界線として、両外側に斜め配向とする。
より好ましくは、上記の第一のパターンにおいて、上記ノズル群の中央にシートガイド面と垂直な空気吹き出し孔を穿設する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明の一実施形態としての枚葉印刷機のシートガイド装置について図1〜図5を用いて説明する。ここでは、本発明の枚葉印刷機のシートガイド装置を枚葉印刷機の排紙部に適用した場合について示しており、図1は本実施形態のシートガイド装置の構成を示す枚葉印刷機の排紙部の概略側面図である。また、図2,図4は本実施形態のシートガイド装置にかかるノズルの配置パターンを示す平面図であり、図3,図5はそれぞれ図2,図4におけるノズル部の断面構造を示す断面図である。なお、これらの図中、前記した従来技術のものと共通する部品,部位については同一の符号を付し、一部説明は省略する。
【0017】
本シートガイド装置1は、図1に示すように、排紙軸10から真空吸引車11に至るシートパスラインに設置された複数のエアボックス30,31,32,33と、各エアボックス30,31,32,33に圧送空気を供給する配管5と、圧送空気を発生させるブロワ(空気源)6とを備えている。また、各エアボックス30,31,32,33に至る配管5にはそれぞれ電磁弁27が介装されている。
【0018】
各エアボックス30,31,32,33のシート2が通過する側にはシートガイド面30a,31a,32a,33aが設けられ、これらシートガイド面30a,31a,32a,33aはシートパスライン(エンドレスチェン12の走行経路)に平行に形成されている。具体的には、排紙軸10の下側に設置されたエアボックス30では、下に凸状に湾曲したシートパスラインに沿って、シートガイド面30aは凹曲面状に形成されている。また、排紙軸10から真空吸引車11に至るシートパスラインのコーナー部分に設置されたエアボックス32では、下に凹状に湾曲したシートパスラインに沿って、シートガイド面30aは凸曲面状に形成されている。また、コーナー部分から真空吸引車11までの直線部分に設置されたエアボックス33、及び、排紙軸10からコーナー部分に至る直線部分に設置されたエアボックス31では、それぞれのシートガイド面33a,31aは真っ直ぐなシートパスラインに沿って平面状に形成されている。
【0019】
本シートガイド装置1は、各シートガイド面30a,31a,32a,33aに沿って空気流を流すことによって、シート2をシートガイド面30a,31a,32a,33aに積極的に沿わせ、これによりシート2を安定して搬送できるようにしたものである。このため、本シートガイド装置1においては、図2,図4に示すように、シートガイド面30a,31a,32a,33a上に複数のノズル4が配設されており、ブロワ6から配管5を介してエアボックス30,31,32,33に圧送された空気を各ノズル4から吹き出すようになっている。
【0020】
また、各ノズル4は、シートガイド面30a,31a,32a,33aに沿って空気を吹き出すことを可能にすべく、図3,図5に示すようにシートガイド面30a,31a,32a,33aに対して浅い角度に傾斜して設けられている。ノズル4からシートガイド面30a,31a,32a,33aと完全に平行に空気を吹き出すのは困難であるため、吹き出し空気がシートガイド面30a,31a,32a,33a平行に近い角度になるように、シートガイド面30a,31a,32a,33aに対して浅い角度に傾斜した方向にノズル4が設けられているのである。
【0021】
このように各ノズル4からシートガイド面30a,31a,32a,33aに沿って空気を吹き出すことにより、シート2の上下面には空気の流速差が生じる。この空気の流速差はシートガイド面30a,31a,32a,33a側の静圧を減少させてシート2をシートガイド面30a,31a,32a,33aに沿わせ、シート2をシートガイド面30a,31a,32a,33aの近傍に保持させる。このとき、シートガイド面30a,31a,32a,33aの近傍においてシート2に加わる力(自重等)と空気流による抵抗とがバランスしたところでは、シート2はそれ以上空気流側に接近しなくなるので、シート2はシートガイド面30a,31a,32a,33aから僅かに浮上してガイド面30a,31a,32a,33aに非接触で走行することになるのである。
【0022】
ここで、本シートガイド装置1では、シートガイド面30a,31a,32a,33a上におけるノズル4の配置パターンを各エアボックス30,31,32,33の設置位置に応じて設定している。これは、各エアボックス30,31,32,33の設置位置における搬送中のシート2の挙動に着目したものであり、具体的には、平面状或いは凹曲面状に形成されたエアボックス30,31,33のシートガイド面30a,31a,33aには、図2に示すパターン(第一パターン)でノズル4を配置し、凸曲面状に形成されたエアボックス32のシートガイド面32aには、図4に示すパターン(第二パターン)でノズル4を配置している。
【0023】
各配置パターンの特徴について説明すると、まず、図2に示す第一パターンは、各ノズル4を格子状に配置し、隣接し合う4つのノズル4を一組のノズル群36として各ノズル4の吹き出し方向を隣接するノズル4へ向けて90度ずつ転換させたものである。ノズル4からシートガイド面30a,31a,33aに沿って空気を吹き出した場合、吹き出し方向の後方側では圧力状態が低下し、ノズル4の吹き出し口近辺で最も圧力が低下して負圧になるが、このような配置とすることで、各ノズル4において発生する負圧が隣接するノズル4からの空気の吹き込みによって緩和されることになる。したがって、負圧の作用によりシート2がシートガイド面30a,31a,33aに接触することが防止される。
【0024】
また、各ノズル4から吹き出された空気流は一つの閉ループ状の旋回流となって滞留するので、図3に示すようにシートガイド面30a,31a,33aとシート2との間には空気の滞留層が形成されることにもなる。この空気滞留層はシート2に対してクッションの役割を果たし、シート2の搬送状態の安定化に寄与する。即ち、シートガイド面30a,31a,33aが設置された区域では、シート2の自重や遠心力によってシート2の紙尻が下がり易く、走行時の空気の抵抗によりばたつくが、上記のようにシートガイド面30a,31a,33aとシート2との間に空気滞留層が形成されることにより、この空気滞留層によってシート2がシートガイド面30a,31a,33aから離隔されるとともに空気滞留層のクッション機能によってシート2の暴れ(ばたつき)が吸収され、シート2の搬送状態が安定するのである。なお、空気滞留層の厚さは、ブロア6からエアボックス3に供給する圧縮空気の圧力やノズル4の開口面積等を適宜設定することによって任意に調整制御することができる。
【0025】
一方、図4に示す第二パターンは、隣接する各ノズル4の相互間隔を空気の吹き出し方向,及び吹き出し方向と直角方向にそれぞれ所定の間隔P,Sに設定して格子状に配置するとともに、各ノズル4の吹き出し方向をシート2の搬送方向に対して逆方向に設定したものである。このように、空気の吹き出し方向をシート2の搬送方向に対して逆方向にすると、図5に示すように各ノズル4からの空気噴流のシート2に対する相対速度が高くなる。このため、シート2をシートガイド面32aに沿わせる吸着力が高まる一方で、シートガイド面32aのさらに近傍においては、相対速度の高い空気噴流による、シート2を一定以上に噴流側(シートガイド面32a)に接近させないようにする作用も増大する。
【0026】
シートガイド面32aが設置された区域では、遠心力によってシート2の紙尻が跳ね上がりやすいが、このように強い吸着力でシート2の紙尻の浮き上がりが押さえられと同時に、シート2を一定以上に噴流側に接近させないようにする作用も増大することで、シート2はシートガイド面32aから所定の距離を保ちながら安定した状態で走行するようになる。また、この第二パターンでも、第一パターンと同様に各ノズル4において発生する負圧が隣接するノズル4からの空気の吹き込みによって緩和されるので、シート2がシートガイド面32aに接触することは防止される。
【0027】
以上詳述したように、本シートガイド装置1によれば、各ノズル4からシートガイド面30a,31a,32a,33aに沿って空気を吹き出すことによって、搬送中のシート2をシートガイド面30a,31a,32a,33aに積極的に沿わせるとともに、各エアボックス30,31,32,33の設置位置における搬送中のシート2の挙動に着目して各シートガイド面30a,31a,32a,33aのノズル4の配置パターンを設定しているので、シート2のばたつきや跳ね上がりが効率的に抑えられ、シート2の安定した搬送が実現されるという効果がある。
【0028】
また、真空吸引車11の近傍のエアボックス33においては、各ノズル4からの空気の吹き出し量を調整することで、シート2を真空吸引車11の外周面に適宜の接触圧をもって係合させることができ、真空吸引車11の吸引機能(吸着力)を妨げることなくシート2を真空吸引車11の外周面へ確実に吸着保持させられるという効果もある。
【0029】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、シートガイド面30a,31a,33aにおけるノズル4の配置パターンは、シート2とシートガイド面30a,31a,33aとの間に空気滞留層が形成されるような配置パターンであれば、図2に示す配置パターンに限定されない。したがって、図2では、反時計回りに空気流が旋回するように各ノズル4の向きを設定しているが、逆に時計周りに空気流が旋回するように各ノズル4の向きを設定してもよい。また、時計回りのノズル群と反時計周りのノズル群との組み合わせであってもよい。更に、一組のノズル群36を構成するノズル4の数としては、3個或いは6個等、例示した4個以外の数でも良い。
【0030】
また、図6に示すように、各ノズル群36の中央にシートガイド面30a,31a,33aと垂直な空気吹き出し孔34を穿設してもよい。この場合、これら空気吹き出し孔34からの垂直方向への空気流の吹き出しによって、シート2とシートガイド面30a,31a,33aとの間に形成される空気滞留層のクッション機能をより安定化させることができ、シート2を更に安定して搬送することができるという効果がある。
【0031】
更に、図7に示すようなノズル4の配置パターンをシートガイド面30a,31a,33aに適用することもできる。図7に示すノズル4の配置パターンは、図2の配置パターンのように各ノズル4から吹き出す空気流が閉じた状態で連続するように配置したものではなく、シート2の搬送方向と逆らう方向に各ノズル4から吹き出した空気流が蛇行しながら流れるように配置したものである。具体的には、各ノズル4を格子状に配置し、シート2の搬送方向に垂直な方向に並んだ各ノズル4を2列毎に1組のノズル群37としている。そして、各ノズル群37における各ノズル4の吹き出し方向が鍵状に連続するようにしている。また、各ノズル群37におけるノズル4の配置パターンは、印刷機幅方向の中心線を基準として左右対称になっている。
【0032】
この場合、各ノズル4から吹き出した空気流は連続した閉ループ状の流れとはならないものの、シート2とシートガイド面30a,31a,33aとの間を蛇行しながら流れるので、空気流はシート2とシートガイド面30a,31a,33aとの間で滞留して空気滞留層を形成する。したがって、図7に示す配置パターンによっても、空気滞留層のクッション機能によってシート2の搬送姿勢を安定化させることができるという効果がある。
【0033】
一方、シートガイド面32aにおけるノズル4の配置パターンは、シート2の搬送方向に対して逆方向に向けて空気が吹き出されるような配置パターンであれば、図4に示す配置パターンに限定されない。つまり、図4に示すように、ノズル4の吹き出し方向をシート2の搬送方向に対して完全に逆方向に設定するのではなく、図8に示すように、シート2の搬送方向の逆方向に対し印刷機幅方向の中心線を境界線として、両外側に角度θを付けた斜め配向にしてもよい。
【0034】
図8に示すパターンでは、ノズル4からの空気の吹き出し方向は、シート2の搬送方向に対して逆方向の成分と、印刷機幅方向の外側へ向かう成分とを有しており、シート2の搬送方向に逆らう方向で、且つ、シート2の幅方向中央を中心に左右対称で斜め方向外側に設定されている。また、各ノズル4は格子状配置とされ、各ノズル4の間隔P,Sは図4に示すパターンと同様に設定されている。
【0035】
このようなパターンでノズル4を配置することにより、搬送中のシート2には印刷機幅方向の外側へ向かう空気流によるシート2をシート幅方向へ広げる力が作用する。したがって、図8に示すノズル4の配置パターンによれば、図4に示すパターンと同様の作用・効果が得られるのに加え、シート2がシート幅方向へ広げられることによってシート2に皺が付きにくく、より良好な印刷状態を保つことができるようになるという効果もある。
【0036】
また、上述の実施形態では、本発明を枚葉印刷機の排紙部に適用した場合について説明したが、本発明の適用個所は排紙部に限定されず、中間胴8の下方等、枚葉印刷機のシートパスライン全般に適用することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の枚葉印刷機のシートガイド装置によれば、各ノズルからシートガイド面に沿って空気を吹き出すことによって、搬送中のシートをシートガイド面に積極的に沿わせるとともに、シートガイド面の設置位置における搬送中のシートの挙動に着目してシートガイド面のノズルの配置パターン(第一のパターン,第二のパターン)を設定しているので、シートのばたつきや跳ね上がりが効率的に抑えられ、シートの安定した搬送が実現されるという効果がある。
【0038】
また、各ノズルからの空気の吹き出し方向が隣接するノズルへ向けて90度ずつ転換され、該ノズルからの吹き出し空気が閉ループ状の旋回流となるようにしているので、各ノズルからの空気の吹き出しにより発生する空気圧の低下を隣接するノズルからの空気の吹き込みによって緩和することができ、負圧によって搬送中のシートがシートガイド面に接触することが防止され、シートの搬送状態がより安定されるという効果がある。
【0039】
特に、上記の第二のパターンを、各ノズルからの空気の吹き出し方向が何れもシートの搬送方向の反対方向に対して、枚葉印刷機幅方向の中心線を境界線として、両外側に斜め配向とした逆らうような配置パターンとすることにより、搬送中のシートをシートガイド面に向けて確実に吸着することができる。また、シートがシート幅方向へ広げられることによってシートに皺が付きにくく、より良好な印刷状態を保つことができるようになるという効果もある。
【0040】
また、上記の第のパターンにおいて、前記ノズル群の中央にシートガイド面と垂直な空気吹き出し孔を穿設することにより、シートとシートガイド面との間に形成される空気滞留層のクッション機能をより安定化させることができ、シートを更に安定して搬送することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての枚葉印刷機のシートガイド装置の構成を示す枚葉印刷機の排紙部の概略側面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるシートガイド面上でのノズルの配置パターン(第一パターン)を示す平面図である。
【図3】図2のIII−III矢視断面図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかるシートガイド面上でのノズルの配置パターン(第二パターン)を示す平面図である。
【図5】図4のV−V矢視断面図である。
【図6】第一パターンの変形例を示す平面図である。
【図7】第一パターンの変形例を示す平面図である。
【図8】第二パターンの変形例を示す平面図である。
【図9】従来の枚葉印刷機のシートガイド装置の構成を示す枚葉印刷機の排紙部の概略側面図である。
【図10】図9のX方向矢視平面図である。
【符号の説明】
1 シートガイド装置
2 シート
30,31,32,33,40 エアボックス
30a,31a,32a,33a,40a シートガイド面
4 ノズル
5 配管
6 ブロア(空気源)
7 印刷装置
8 中間胴
9 排紙装置
10 排紙軸
11 真空吸引車
12 エンドレスチェン
13 シート積重装置
14 排紙テーブル
15 圧胴
16 チェングリッパ
17 紙当て
18,19 ファン
20 版胴
21 刷版
22 ゴム胴
24 シート搬送装置
25 空気吸引ポンプ
27 電磁弁
34,41 空気吹き出し孔
36,37 ノズル群

Claims (3)

  1. 搬送中のシートを案内する枚葉印刷機のシートガイド装置において、
    該シートの搬送ラインに沿って設けられたシートガイド面と、
    該シートガイド面に設けられ該シートガイド面に沿って空気を吹き出すように形成された複数のノズルとを備え
    シートガイド面が平面状或いは凹曲面状に形成された部分では、上記の複数のノズルが格子状に配置され、さらに上記格子状に配置された複数のノズルが、隣接しあう4つのノズルを一組のノズル群として各ノズルの吹き出し方向を隣接するノズルへ向けて90度ずつ転換され、該ノズルからの吹き出し空気が閉ループ状の旋回流となるようにするとともに、該吹き出し空気により該シートと該シートガイド面との間に空気の滞留層を形成して該シートを該シートガイド面から離隔させながら案内する第一のパターンで配置され、
    該シートガイド面が凸曲面状に形成された部分では、上記の複数のノズルは、空気の吹き出し方向がいずれも該シートの搬送方向に逆らうように配置されており、上記の複数のノズルからの吹き出し空気により該シートを該シートガイド面に向けて吸着させて該シートを該シートガイド面に接近させながら案内する第二のパターンで配置された
    ことを特徴とする、枚葉印刷機のシートガイド装置。
  2. 上記の第二のパターンは、各ノズルからの空気の吹き出し方向が何れも該シートの搬送方向にの反対方向に対して、枚葉印刷機幅方向の中心線を境界線として、両外側に斜め配向とした
    ことを特徴とする、請求項1記載の枚葉印刷機のシートガイド装置。
  3. 上記の第一のパターンにおいて、前記ノズル群の中央にシートガイド面と垂直な空気吹き出し孔を穿設した
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の枚葉印刷機のシートガイド装置。
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